JP7247105B2 - 無彩色な偏光素子、並びにこれを用いた無彩色偏光板および表示装置 - Google Patents
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Description
発明1
式(1)で表されるアゾ化合物又はその塩と式(2)で表されるアゾ化合物又はその塩を含む偏光素子:
式中、Ar1は置換基を有するフェニル基又は置換基を有するナフチル基を示し、Rr1~Rr4は各々独立に、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルコキシ基、又はスルホ基を有する炭素数1~4のアルコキシ基を示し、jは0又は1を示し、Xr1は置換基を有していても良いアミノ基、置換基を有していても良いフェニルアミノ基、置換基を有していても良いフェニルアゾ基、置換基を有していても良いベンゾイル基、又は、置換基を有していても良いベンゾイルアミノ基を示し;
式中、Ag1は置換基を有するフェニル基又は置換基を有するナフチル基を示し、Bg、Cgは、各々独立に、下記式(3)又は式(4)で表され、いずれか一方が式(3)で表され、Xg1は、置換基を有していても良いアミノ基、置換基を有していても良いフェニルアミノ基、置換基を有していても良いフェニルアゾ基、置換基を有していても良いベンゾイル基、又は置換基を有していても良いベンゾイルアミノ基を示し;
式中、Rg1は水素原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルコキシ基、又はスルホ基を有する炭素数1~4のアルコキシ基を示し、p1は0~2の整数を示し;
式中、Rg2およびRg3は各々独立に水素原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルコキシ基、又はスルホ基を有する炭素数1~4のアルコキシ基を示す。
発明2
上記式(2)におけるCgが、上記式(3)で表される発明1に記載の偏光素子。
発明3
上記式(2)で表されるアゾ化合物又はその塩が、下記式(5)で表されるアゾ化合物又はその塩である発明1又は2に記載の偏光素子:
式中、Ag2は置換基を有するフェニル基又は置換基を有するナフチル基を示し、Rg4、Rg5は各々独立に水素原子、炭素数1~4のアルキル基、アルコキシ基、又はスルホ基を有する炭素数1~4のアルコキシ基を示し、Xg2は置換基を有していても良いアミノ基、置換基を有していても良いフェニルアミノ基、置換基を有していても良いフェニルアゾ基、置換基を有していても良いベンゾイル基、又は、置換基を有していても良いベンゾイルアミノ基を示し、p2、p3は各々独立に0~2の整数を示す。
発明4
上記式(5)に記載のp2及びp3が、それぞれ1又は2である発明3に記載の偏光素子。
発明5
上記式(1)のXr1が、置換基を有していても良いフェニルアミノ基である発明1~4のいずれか一項に記載の偏光素子。
発明6
上記式(2)に記載のXg1が、置換基を有していても良いフェニルアミノ基である発明1~5のいずれか一項に記載の偏光素子。
発明7
下記式(6)で表されるアゾ化合物又はその塩をさらに含む発明1~6のいずれか一項に記載の偏光素子:
式(6)中、Ay1はスルホ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、炭素数1~4のアルキル基、又は炭素数1~4のアルコキシ基を示し、Ry1~Ry4は各々独立に水素原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルコキシ基、又はスルホ基を有する炭素数1~4のアルコキシ基を示し、kは1~3の整数を示す。
発明8
上記偏光素子2枚を、各々の吸収軸方向が互いに平行になるように重ねて測定して求められる各波長の透過率において、420nm~480nmの平均透過率と、520nm~590nmの平均透過率との差が絶対値として2.5%以下であり、かつ、520nm~590nmの平均透過率と、600nm~640nmの平均透過率との差が絶対値として3.0%以下である発明1~7のいずれか一項に記載の偏光素子。
発明9
JIS Z 8781-4:2013に従い、自然光を用いて透過率測定時に求められるa*値およびb*値の絶対値が、
上記偏光素子単体で、ともに1.0以下(-1.0≦a*-s≦1.0、-1.0≦b*-s≦1.0)であり、
上記偏光素子2枚を、各々の吸収軸方向が互いに平行になるように重ねて配置した状態で、ともに2.0以下(-2.0≦a*-p≦2.0、-2.0≦b*-p≦2.0)である、
発明1~8のいずれか一項に記載の偏光素子(a*-sは単体でのa*値を示し、b*-sは単体でのb*値を示し、a*-pは平行位でのa*値を示し、b*-pは平行位でのb*を示す)。
発明10
上記偏光素子の視感度補正後の単体透過率が35%~45%であり、
上記偏光素子2枚を、各々の吸収軸方向が互いに平行になるように重ねて配置した状態で求められる520nm~590nmの各波長の平均透過率が28%~45%である、発明1~9のいずれか一項に記載の偏光素子。
発明11
上記偏光素子2枚を、各々の吸収軸方向が互いに直交するように重ねて配置した状態で求められる各波長の透過率において、
420nm~480nmの平均透過率と520nm~590nmの平均透過率との差が絶対値として1.0%以下であり、並びに、520nm~590nmの平均透過率と600nm~640nmの平均透過率との差が絶対値として1.0%以下である、
発明1~10のいずれか一項に記載の偏光素子。
発明12
波長帯域420nm~480nm、520nm~590nm、および600nm~640nmの各波長における直交位透過率が1%以下、又は偏光度が97%以上である、発明1~10のいずれか一項に記載の偏光素子。
発明13
上記偏光素子2枚を、各々の吸収軸方向が互いに直交するように重ねて配置した状態で、JIS Z 8781-4:2013に従い、自然光を用いた透過率測定時に求められるa*値およびb*値の絶対値がいずれも2.0以下(-2.0≦a*-c≦2.0、-2.0≦b*-c≦2.0)である、発明1~10のいずれか一項に記載の偏光素子(a*-cは直交位でのa*値を示し、b*-cは直交位でのb*を示す)。
発明14
上記偏光素子が、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを基材として含む、発明1~13のいずれか一項に記載の偏光素子。
発明15
発明1~14のいずれか一項に記載の偏光素子と、上記偏光素子の片面又は両面に設けられた透明保護層とを備える偏光板。
発明16
発明1~14のいずれか一項に記載の偏光素子又は発明15に記載の偏光板を備える表示装置。
本発明に係る偏光素子は、上記式(1)で表されるアゾ化合物又はその塩と、上記式(2)で表されるアゾ化合物又はその塩を含む。本発明に係る偏光素子は、さらに任意で、上記式(6)で表されるアゾ化合物をさらに含んでいても良く、式(1)と式(2)と式(6)を含む基材であることが好ましい。
式(6)で表されるアゾ化合物の具体例としては、例えば、C.I.Direct Yellow 4、C.I.Direct Yellow 12、C.I.Direct Yellow 72、およびC.I.Direct Orange 39、並びにWO2007/138980等に記載されるスチルベン構造を有するアゾ化合物等があるが、これらに限定されるものではない。
上記視感度補正後の透過率は、JIS Z 8722:2009に従って求められる、人間の目の視感度に補正された透過率である。補正するために用いる各波長の透過率の測定は、測定試料(例えば、偏光素子又は偏光板)について、C光源(2度視野)を用いて400~700nmの各波長について、5nm又は10nmごとに分光透過率を測定し、JIS Z 8722:2009に従って視感度に補正することで求めることができる。視感度補正後の透過率は、偏光素子、または偏光板を単体で測定した場合の視感度補正後の単体透過率、偏光素子、または偏光板を2枚用いて各々の吸収軸を平行にした時の透過率を視感度に補正した場合の視感度補正後の平行位透過率、偏光素子、または偏光板をを2枚用いて各々の吸収軸を直交にした時の透過率を視感度に補正した場合の視感度補正後の直交位透過率がある。
上記偏光素子は、特定の波長帯域間の平均透過率の差が所定の値以下であることが好ましい。平均透過率は、特定の波長帯域における各波長の透過率の平均値である。
上記偏光素子は、視感度補正後の単体透過率が35%~66%であることが好ましい。視感度補正後の単体透過率は、測定試料(例えば、偏光素子又は偏光板)1枚について、JIS Z 8722:2009に従って視感度に補正した透過率である。偏光板の性能としては、透過率がより高いものが求められるが、視感度補正後の単体透過率が35%~60%であれば表示装置に用いても、違和感なく明るさを表現できる。透過率が高いほど偏光度は下がる傾向にあるため、偏光度とのバランスの観点からは、視感度補正後の単体透過率は、37%~50%であることがより好ましく、さらに好ましくは38%~45%である。視感度補正後の単体透過率が65%を超えると偏光度が低下する場合があるが、偏光素子の明るい透過率、又は、特定の偏光性能やコントラストを求める場合には、視感度補正後の単体透過率が65%を超えてもよい。
偏光素子は、平行位で測定されたAT520-590が25%~50%であることが良い。このような偏光素子は、表示装置に設けた際に、明るく、輝度の高い明瞭な表示装置とすることができる。520nm~590nmの波長帯域の透過率は、JIS Z 8781-4:2013において色を示す際に計算で用いる等色関数に基づく主な波長帯域の1つである。特に、520nm~590nmの各波長帯域は、等色関数に基づく最も視感度の高い波長帯域であり、この範囲における透過率が、目視で確認できる透過率と近い。このため、520nm~590nmの波長帯域の透過率を調整することが非常に重要である。平行位で測定されたAT520-590は、より好ましくは28%~45%であり、さらに好ましくは30%~40%である。さらに、このときの偏光素子の偏光度は、80%~100%であることで良いが、好ましくは90%~100%、より好ましくは97%~100%であり、さらに好ましくは99%以上であり、特に好ましくは99.5%以上である。偏光度は、高い方が好ましいが、偏光度と透過率との関係において、明るさを重視するか、偏光度(又はコントラスト)を重視するかにより、適した透過率および偏光度に調整することができる。
色度a*値およびb*値は、JIS Z 8781-4:2013により、自然光の透過率測定時に求められる値である。JIS Z 8781-4:2013に定められる物体色の表示方法は、国際照明委員会(略称:CIE)が定める物体色の表示方法に相当する。色度a*値およびb*値の測定は、測定試料(例えば、偏光素子又は偏光板)に自然光を照射して行われる。なお、以下において、測定試料1枚について求められる色度a*値およびb*値はa*-sおよびb*-s、測定試料2枚をその吸収軸方向が互いに平行となるように配置した状態(白表示時)について求められる色度a*値およびb*値はa*-pおよびb*-p、測定試料2枚をその吸収軸方向が互いに直交するように配置した状態(黒表示時)について求められる色度a*値およびb*値はa*-cおよびb*-cと示す。
1)偏光素子2枚を吸収軸方向が直交になるように重ねて配置した状態(黒表示時、又は、暗表示時)について測定して得られる各波長の透過率(以下、各波長の「直交位透過率」とも称する。)について、AT420-480とAT520-590との差が絶対値として、1.0%以下であり、かつ、AT520-590とAT600-640との差が絶対値として1.0%以下
2)a*-cおよびb*-cの絶対値の各々が2.0以下である
3)波長帯域420nm~480nm、520nm~590nm、および600nm~640nmの各波長における直交位透過率が1%以下又は偏光度が約97%以上。
以下、ポリビニルアルコール系樹脂製の基材にアゾ化合物を吸着させて作製する場合を例に、具体的な偏光素子の作製方法を説明する。なお、本発明に係る偏光素子の製造方法は、以下の製法に限定されるものではない。
原反フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂を製膜することにより作製することができる。ポリビニルアルコール系樹脂は、特に限定されず、市販のものを用いてもよいし、公知の方法で合成されたものを用いてもよい。ポリビニルアルコール系樹脂は、例えば、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化することにより得ることができる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニルおよびこれと共重合可能な他の単量体の共重合体などが例示される。酢酸ビニルに共重合する他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、および不飽和スルホン酸類等が挙げられる。ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、通常85~100モル%程度であることが好ましく、より好ましくは95モル%以上である。ポリビニルアルコール系樹脂は、さらに変性されていてもよく、例えば、アルデヒド類で変性したポリビニルホルマールやポリビニルアセタールなども使用できる。又、ポリビニルアルコール系樹脂の重合度は、粘度平均重合度を意味し、当該技術分野において周知の手法によって求めることができ、通常1,000~10,000程度が好ましく、より好ましくは重合度1,500~6,000程度である。
以上により得られた原反フィルムに、膨潤処理を施す。膨潤処理は20~50℃の溶液に、原反フィルムを30秒から10分間浸漬させることにより行うことが好ましい。溶液は水が好ましい。延伸倍率は、1.00~1.50倍に調整することが好ましく、1.10~1.35倍に調整することがより好ましい。偏光素子を製造する時間を短縮する場合には、後述する染色処理時にも原反フィルムが膨潤するため膨潤処理を省略することもできる。
染色工程では、原反フィルムを膨潤処理して得られた樹脂フィルムにアゾ化合物を吸着および含浸させる。膨潤工程を省略した場合には、染色工程において原反フィルムの膨潤処理を同時に行うことができる。アゾ化合物を吸着および含浸させる処理は、樹脂フィルムに着色する工程であるため、染色工程としている。
染色工程後、次の工程に入る前に洗浄工程(以下、「洗浄工程1」とも称する。)を行うことができる。染浄工程1は、染色工程で樹脂フィルムの表面に付着した染色溶液を洗浄する工程である。洗浄工程1を行うことによって、次に処理する液中に染料が移行するのを抑制することができる。洗浄工程1では、洗浄液として一般的には水が用いられる。洗浄方法は、洗浄液に浸漬することが好ましいが、洗浄液を樹脂フィルムに塗布することによって洗浄することもできる。洗浄の時間は、特に限定されないが、好ましくは1~300秒、より好ましくは1~60秒である。洗浄工程1での洗浄液の温度は、樹脂フィルムを構成する材料(例えば、親水性高分子、ここではポリビニルアルコール系樹脂)が溶解しない温度であることが必要となる。一般的には5~40℃で洗浄処理される。ただし、洗浄工程1の工程がなくとも、性能には問題は出ないため、洗浄工程は省略することもできる。
染色工程又は洗浄工程1の後、架橋剤および/又は耐水化剤を含有させる工程を行うことができる。樹脂フィルムに架橋剤および/又は耐水化剤を含有させる方法は、処理溶液に浸漬することが好ましいが、処理溶液を樹脂フィルムに塗布又は塗工してもよい。処理溶液は、架橋剤および/又は耐水化剤を少なくとも1種と、溶媒とを含む。この工程での処理溶液の温度は、5~70℃が好ましく、5~50℃がより好ましい。この工程での処理時間は30秒~6分が好ましく、1~5分がより好ましい。
染色工程、洗浄工程1、又は架橋剤および/又は耐水化剤を含有させる工程を行った後に、延伸工程を行う。延伸工程は、樹脂フィルムを1軸に延伸することにより行う。延伸方法は湿式延伸法又は乾式延伸法のいずれでもよい。延伸倍率は、3倍以上であることが好ましく、より好ましくは4~8倍であり、特に好ましくは5~7倍である。
延伸工程を行った後には、樹脂フィルム表面に架橋剤および/又は耐水化剤の析出、又は異物が付着することがあるため、樹脂フィルム表面を洗浄する洗浄工程(以下、「洗浄工程2」とも称する)を行うことができる。洗浄時間は1秒~5分が好ましい。洗浄方法は、樹脂フィルムを洗浄液に浸漬することが好ましいが、溶液を樹脂フィルムに塗布又は塗工によって洗浄することもできる。洗浄液としては、水が好ましい。1段で洗浄処理することもできるし、2段以上の多段処理をすることもできる。洗浄工程の溶液温度は、特に限定されないが通常5~50℃、好ましくは10~40℃である。
延伸工程又は洗浄工程2の後には、樹脂フィルムの乾燥工程を行う。乾燥処理は、自然乾燥により行うことができるが、より乾燥効率を高めるためにはロールによる圧縮やエアーナイフ、又は吸水ロール等による表面の水分除去等により行うことができ、および/又は送風乾燥により行うこともできる。乾燥処理温度としては、20~100℃で乾燥処理することが好ましく、60~100℃で乾燥処理することがより好ましい。乾燥処理時間は例えば30秒~20分であるが、5~10分であることが好ましい。
(i)平行位透過率について、AT420-480とAT520-590との差が絶対値として2.5以下となり、AT520-590とAT600-640との差が絶対値として2.0以下となる。
(ii)直交位透過率について、AT420-480とAT520-590との差が絶対値として1.0以下となり、AT520-590とAT600-640との差が絶対値として1.0以下となる。
(iii)視感度補正後の単体透過率が35%~45%となる。
(iv)a*値およびb*値の絶対値の各々が、偏光素子単体でともに1.0以下となり、平行位でともに2.0以下となる。
(v)直交位で測定されたa*値およびb*値の絶対値の各々が、ともに2以下となる。
(vi)各波長の平行位透過率について、AT520-590が28~45%となる。
(vii)各波長の単体透過率、または各波長の直交位透過率において、AT380-420とAT420-480との差が15%以下、AT480-520とAT420-480との差が15%以下、AT480-520とAT520-590と差が15%以下、および/又はAT640-780とAT600-640との差が20%以下となる。
本発明に係る偏光板は、偏光素子と、該偏光素子の片面又は両面に設けられた透明保護層とを備える。透明保護層は、偏光素子の耐水性や取扱性の向上等を目的として設けられる。
本発明の偏光素子又は偏光板は、必要に応じて保護層又は機能層およびガラス、水晶、サファイア等の透明な支持体等を設け、液晶プロジェクター、電卓、時計、ノートパソコン、ワープロ、液晶テレビ、偏光レンズ、偏光メガネ、カーナビゲーション、および屋内外の計測器や表示器等に適用される。
ケン化度99%以上の平均重合度2400のポリビニルアルコールフィルム(クラレ社製 VF-PS#7500)を45℃の温水に2分浸漬し、膨潤処理を適用し延伸倍率を1.30倍とした。水を1500質量部、トリポリリン酸ナトリウムを1.5質量部、無水芒硝を1.5質量部、式(1-4)の化合物を0.105質量部、式(2-11)の化合物を0.22質量部含有した45℃の染色液に、膨潤したフィルムを7分30秒間浸漬して、フィルムにアゾ化合物を含有させた。得られたフィルムをホウ酸(Societa Chimica Larderello s.p.a.社製)20g/lを含有した40℃の水溶液に1分浸漬した。浸漬後のフィルムを、5.0倍に延伸しながら、ホウ酸30.0g/lを含有した50℃の水溶液中で5分間の延伸処理を行った。得られたフィルムを、その緊張状態を保ちつつ、25℃の水に20秒間浸漬させることにより洗浄処理した。洗浄後のフィルムを70℃で9分間乾燥させ、偏光素子を得た。この偏光素子に対して、ポリビニルアルコール(日本酢ビポバール社製 NH-26)を4%で水に溶解したものを接着剤として用いて、アルカリ処理したトリアセチルセルロースフィルム(富士写真フィルム社製 ZRD-60)をラミネートして偏光板を得た。得られた偏光板は上記偏光素子が有していた光学性能、特に各波長の単体透過率、各波長の平行位透過率、各波長の直交位透過率、色相、偏光度等を維持していた。この偏光板を実施例1の測定試料とした。
膨潤したフィルムを、水を1500質量部、トリポリリン酸ナトリウムを1.5質量部、無水芒硝を1.5質量部、式(1-18)の化合物を0.15質量部、(2-12)の化合物を0.28質量部、式(6-1)の化合物を0.05質量部含有した45℃の染色液に6分間処理し、アゾ化合物を含有させた以外は実施例1と同様にして偏光板を作製した。
膨潤したフィルムを、水を1500質量部、トリポリリン酸ナトリウムを1.5質量部、無水芒硝を1.5質量部、式(1-22)の化合物を0.17質量部、式(2-20)の化合物を0.28質量部、式(6-1)の化合物を0.11質量部含有した45℃の染色液に5分30秒間処理し、アゾ化合物を含有させた以外は実施例1と同様にして偏光板を作製した。
膨潤したフィルムを、水を1500質量部、トリポリリン酸ナトリウムを1.5質量部、無水芒硝を1.5質量部、式(1-3)の化合物を0.145質量部、式(2-12)の化合物を0.28質量部、式(6-1)の化合物を0.24質量部含有した45℃の染色液に6分15秒間処理し、アゾ化合物を含有させた以外は実施例1と同様にして偏光板を作製した。
膨潤したフィルムを、水を1500質量部、トリポリリン酸ナトリウムを1.5質量部、無水芒硝を1.5質量部、式(1-4)の化合物を0.145質量部、式(2-12)の化合物を0.28質量部、式(6-1)の化合物を0.255質量部含有した45℃の染色液に6分15秒間処理し、アゾ化合物を含有させた以外は実施例1と同様にして偏光板を作製した。
膨潤したフィルムを、水を1500質量部、トリポリリン酸ナトリウムを1.5質量部、無水芒硝を1.5質量部、式(1-4)の化合物を0.165質量部、式(2-13)を0.31質量部、式(6-1)の化合物を0.295質量部含有した45℃の染色液に6分間処理し、アゾ化合物を含有させた以外は実施例1と同様にして偏光板を作製した。
膨潤したフィルムを、水を1500質量部、トリポリリン酸ナトリウムを1.5質量部、無水芒硝を1.5質量部、式(1-10)の化合物を0.155質量部、式(2-12)の化合物を0.28質量部、式(6-1)の化合物を0.265質量部含有した45℃の染色液に6分30秒間処理し、アゾ化合物を含有させた以外は実施例1と同様にして偏光板を作製した。
膨潤したフィルムを、水を1500質量部、トリポリリン酸ナトリウムを1.5質量部、無水芒硝を1.5質量部、式(1-8)の化合物を0.155質量部、式(2-5)の化合物を0.28質量部、式(6-1)の化合物を0.265質量部含有した45℃の染色液に7分15秒間処理し、アゾ化合物を含有させた以外は実施例1と同様にして偏光板を作製した。
膨潤したフィルムを、水を1500質量部、トリポリリン酸ナトリウムを1.5質量部、無水芒硝を1.5質量部、式(1-8)の化合物を0.155質量部、式(2-10)の化合物を0.28質量部、式(6-1)の化合物を0.265質量部含有した45℃の染色液に7分間処理し、アゾ化合物を含有させた以外は実施例1と同様にして偏光板を作製した。
膨潤したフィルムを、水を1500質量部、トリポリリン酸ナトリウムを1.5質量部、無水芒硝を1.5質量部、式(1-8)の化合物を0.155質量部、式(2-12)の化合物を0.30質量部、式(6-1)の化合物を0.275質量部含有した45℃の染色液に7分間処理し、アゾ化合物を含有させた以外は実施例1と同様にして偏光板を作製した。
膨潤したフィルムを、水を1500質量部、トリポリリン酸ナトリウムを1.5質量部、無水芒硝を1.5質量部、式(1-8)の化合物を0.155質量部、式(2-9)の化合物を0.30質量部、式(6-1)の化合物を0.275質量部含有した45℃の染色液に7分間処理し、アゾ化合物を含有させた以外は実施例1と同様にして偏光板を作製した。
膨潤したフィルムを、水を1500質量部、トリポリリン酸ナトリウムを1.5質量部、無水芒硝を1.5質量部、式(1-4)の化合物を0.18質量部、式(2-3)の化合物を0.57質量部、式(6-1)の化合物を0.26質量部含有した45℃の染色液に7分間処理し、アゾ化合物を含有させた以外は実施例1と同様にして偏光板を作製した。
膨潤したフィルムを、水を1500質量部、トリポリリン酸ナトリウムを1.5質量部、無水芒硝を1.5質量部、式(1-4)の化合物を0.18質量部、式(2-4)の化合物を0.45質量部、式(6-1)の化合物を0.26質量部含有した45℃の染色液に9分間処理し、アゾ化合物を含有させた以外は実施例1と同様にして偏光板を作製した。
実施例5において、0.255質量部の式(6-1)の化合物に代えて、0.23質量部の式(6-2)の化合物を染色液に6分15秒間処理し、アゾ化合物を含有させた以外は実施例1と同様にして、偏光板を作製した。
実施例5において、0.255質量部の式(6-1)の化合物に代えて、0.22質量部のC.I.Direct Orange 72を染色液に6分間処理し、アゾ化合物を含有させた以外は実施例1と同様にして、偏光板を作製した。
実施例5において、0.255質量部の式(6-1)の化合物に代えて、0.23質量部のC.I.Direct Yellow 28を染色液に6分15秒間処理し、アゾ化合物を含有させた以外は実施例1と同様にして、偏光板を作製した。
一般的な染料系偏光板として、ニュートラルグレー色を有するポラテクノ社製の高透過率染料系偏光板SHC-115を入手し、測定試料とした。
一般的な染料系偏光板として、ニュートラルグレー色の、高コントラストを有するポラテクノ社製の染料系偏光板SHC-128を入手し、測定試料とした。
特許文献13の比較例1の製法に従い、ただし、ヨウ素含有時間を、比較例3において5分30秒間、比較例4において4分45秒間、比較例5において4分15秒間、比較例6において3分30秒間、比較例7において4分00秒間、及び、比較例8において5分15秒間とし、ヨウ素系偏光板、即ちアゾ化合物を含まない偏光板を作製し、測定試料とした。
平行位においてペーパーホワイト色を示すポラテクノ社製のヨウ素系偏光板SKW-18245Pを入手し、測定試料とした。
実施例1においてアゾ化合物を含有する水溶液(染色液)のみを特許文献3の実施例1と同じ組成としたこと以外は、本願の実施例1と同様にして、実施例1とほぼ同等の透過率になるように、膨潤したフィルムを水溶液に浸漬する時間を調整しアゾ化合物を含有させて偏光板を作製した。
実施例5において、式(1-4)の化合物に代えて、特許文献14 合成例1に記載のアゾ化合物を同量で染色液に含有させ、アゾ化合物を含有させた以外は実施例1と同様にして、偏光板を作製した。
実施例5において、式(1-4)の化合物に代えて、C.I.Direct Red 4BHを染色液に同量で含有させ、アゾ化合物を含有させた以外は実施例1と同様にして、偏光板を作製した。
染料系偏光板に関する特許文献15の実施例1の通りに、偏光板を作製した。
染料系偏光板に関する特許文献16の実施例3の通りに、偏光板を作製した。
染料系偏光板に関する特許文献17の実施例1の通りに、偏光板を作製した。
染料系偏光板に関する特許文献18の実施例15 No.1の通りに、偏光板を作製した。
実施例5において、式(1-4)の化合物に代えて、同色でウレイド骨格を有するアゾ化合物である0.98質量部のC.I.Direct Red 80を用いて、直交位の各波長の透過率がほぼ一定で、その色が黒になるように調整した以外は実施例1と同様にして、偏光板を作製した。
実施例5において、式(2-12)の化合物に代えて、同色の二色性を有するジアニシジンの骨格を有するアゾ化合物である0.45質量部のC.I.Direct Blue 6を用いて、直交位の各波長の透過率がほぼ一定で、その色が黒になるように設計した点以外は実施例1と同様にして、偏光板を作製した。
実施例1~16および比較例1~19で得られた測定試料の評価を次のようにして行った。
(a)各波長の単体透過率Ts、各波長の平行位透過率Tp、および各波長の直交位透過率Tc
各測定試料の各波長の単体透過率Ts、平行位透過率Tp、および直交位透過率Tcを、分光光度計(日立製作所社製“U-4100”)を用いて測定した。ここで、各波長の単体透過率Tsは、測定試料を1枚で測定した際の各波長の透過率である。各波長の平行位透過率Tpは、2枚の測定試料をその吸収軸方向が平行となるように重ね合せて測定した各波長の分光透過率である。各波長の直交位透過率Tcは、2枚の偏光板をその吸収軸が直交するように重ね合せて測定した分光透過率である。測定は、400~700nmの波長にわたって行った。測定によって得られた結果より得られた平行位透過率Tpおよび直交位透過率Tcの各々の420~480nmにおける各波長の平均値、520~590nmにおける各波長の平均値、および600~640nmにおける各波長の平均値を表1に示す。
各測定試料の視感度補正後の単体透過率Ys(%)、視感度補正後の平行位透過率Yp(%)、および視感度補正後の直交位透過率Yc(%)をそれぞれ求めた。視感度補正後の単体透過率Ys(%)、視感度補正後の平行位透過率Yp(%)、および視感度補正後の直交位透過率Yc(%)は、400~700nmの波長領域で、所定波長間隔dλ(ここでは5nm)おきに求めた各波長の上記単体透過率Ts、各波長の平行位透過率Tp、および各波長の直交位透過率Tcのそれぞれについて、JIS Z 8722:2009に従って視感度に補正した透過率である。具体的には、上記各波長の単体透過率Ts、各波長の平行位透過率Tp、および各波長の直交位透過率Tcを、下記式(V~VII)に代入して、それぞれ算出した。なお、下記式(V~VII)中、Pλは標準光(C光源)の分光分布を表し、yλは2度視野等色関数を表す。結果を表1に示す。
同一の測定試料を2枚用いて測定される視感度補正後の平行位透過率と視感度補正後の直交位透過率との比(Yp/Yc)を算出することにより、コントラスト(CR)を求めた。結果を表1に示す。
表2には、各測定試料の各波長の平行位透過率Tpおよび各波長の直交位透過率Tcの各々の520~590nmにおける各波長の平均値と420~480nmにおける各波長の平均値との差の絶対値を示し、および520~590nmにおける各波長の平均値と600~640nmにおける各波長の平均値との差の絶対値を示す。
一方、比較例1~9、及び比較例14~19の測定試料は、表2に示される各波長の平行位透過率Tpの上記波長帯域間の平均値の差の絶対値、および、各波長の直交位透過率Tcの上記波長帯域間の平均値の差の絶対値のうちの少なくともいずれかが高い値を示した。
各測定試料の視感度補正後の偏光度ρyを、以下の式に、視感度補正後の平行位透過率Ypおよび視感度補正後の直交位透過率Ycを代入して求めた。その結果を表3に示す。
ρy={(Yp-Yc)/(Yp+Yc)}1/2×100 式(VIII)
各測定試料について、JIS Z 8781-4:2013に従って、各波長の単体透過率Ts測定時、各波長の平行位透過率Tp測定時および各波長の直交位透過率Tc測定時の各々における色度a*値およびb*値を測定した。測定には、上記の分光光度計を使用し、透過色、反射色共に室外側から入射して測定した。光源には、C光源を用いた。結果を表3に示す。ここで、a*-sおよびb*-s、a*-pおよびb*-p並びにa*-cおよびb*-cは、各々単体透過率Ts、平行位透過率Tpおよび直交位透過率Tcの測定時における色度a*値およびb*値にそれぞれ対応する。
各測定試料について、白色の光源の上に、同一の測定試料を、平行位と直交位のそれぞれの状態で2枚重ね、その際に観察された色を調査した。観察は、10人の観察者が目視により行い、最も多く観察された色を表3に示す。なお、表3中、平行位の色は、同一試料2枚を、その吸収軸方向が互いに平行となるように重ねた状態(白表示時)での色を意味し、直交位の色は同一試料2枚を、その吸収軸方向が互いに直交するように重ねた状態(黒表示時)での色を意味する。基本的に、偏光色は、平行位の色は「白」であり、直交位の色は「黒」ではあるが、実施例では、例えば、黄色味を帯びた白を「黄」、青紫色を帯びた黒を「青紫」と示す。
実施例1~16および比較例3~9の測定試料を、85℃、相対湿度85%RHの環境に240時間に適用した。その結果、実施例1~16の測定試料は透過率や色相の変化は見られなかった。これに対し、比較例3~9は偏光度が10%以上低下し、b*-cは-10より低くなり、見た目の色として著しく青色に変化し、特に2枚の測定試料を直交位に配置した場合(黒表示時)には大いに青色を呈色した。したがって、実施例1~16は高い耐久性を有していることが分かった。
Claims (17)
- 式(1)で表されるアゾ化合物又はその塩と式(2)で表されるアゾ化合物又はその塩を含む偏光素子:
式中、Ar1は置換基1を有するフェニル基又は置換基2を有するナフチル基を示し、Rr1~Rr4は各々独立に、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルコキシ基、又はスルホ基を有する炭素数1~4のアルコキシ基を示し、jは0又は1を示し、Xr1は置換基を有していても良いアミノ基、置換基を有していても良いフェニルアミノ基、置換基を有していても良いフェニルアゾ基、置換基を有していても良いベンゾイル基、又は、置換基を有していても良いベンゾイルアミノ基を示し;
式中、Ag1は置換基3を有するフェニル基又は置換基4を有するナフチル基を示し、Bg、Cgは、各々独立に、下記式(3)又は式(4)で表され、いずれか一方が式(3)で表され、Xg1は、置換基を有していても良いアミノ基、置換基を有していても良いフェニルアミノ基、置換基を有していても良いフェニルアゾ基、置換基を有していても良いベンゾイル基、又は置換基を有していても良いベンゾイルアミノ基を示し;
式中、Rg1は水素原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルコキシ基、又はスルホ基を有する炭素数1~4のアルコキシ基を示し、p1は0~2の整数を示し;
式中、Rg2およびRg3は各々独立に水素原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルコキシ基、又はスルホ基を有する炭素数1~4のアルコキシ基を示し、
置換基1は、スルホ基、カルボキシ基、C 1~4 アルキル基、C 1~4 アルコキシ基、スルホ基を有するC 1~4 アルコキシ基、ニトロ基、ベンゾイル基、アミノ基、アセチルアミノ基、及びC 1~4 アルキルアミノ基から選択され、ただし置換基1が2つ以上の場合にはその少なくとも1つがスルホ基又はカルボキシ基であり、
置換基2は、スルホ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、及びスルホ基を有するC 1~4 アルコキシ基から選択され、ただし置換基1が2つ以上の場合にはその少なくとも1つがスルホ基であり、
置換基3は、スルホ基、カルボキシ基、C 1~4 アルキル基、C 1~4 アルコキシ基、スルホ基を有するC 1~4 アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、アセチルアミノ基、又はC 1~4 アルキルアミノ基から選択され、ただし置換基1が2つ以上の場合にはその少なくとも1つがスルホ基又はカルボキシ基であり、
置換基4は、スルホ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、及びスルホ基を有するC 1~4 アルコキシ基から選択され、ただし置換基1が2つ以上の場合にはその少なくとも1つがスルホ基、ヒドロキシ基、又はスルホ基を有するC 1~4 アルコキシ基である。 - 上記式(2)におけるCgが、上記式(3)で表される請求項1に記載の偏光素子。
- 上記式(2)に記載のXg 1 が、置換基を有していても良いフェニルアミノ基である請求項1又は2に記載の偏光素子。
- 上記式(2)で表されるアゾ化合物又はその塩が、下記式(5)で表されるアゾ化合物又はその塩である請求項1~3のいずれか一項に記載の偏光素子:
式中、Ag2は置換基5を有するフェニル基又は置換基6を有するナフチル基を示し、Rg4、Rg5は各々独立に水素原子、炭素数1~4のアルキル基、アルコキシ基、又はスルホ基を有する炭素数1~4のアルコキシ基を示し、Xg2は置換基を有していても良いアミノ基、置換基を有していても良いフェニルアミノ基、置換基を有していても良いフェニルアゾ基、置換基を有していても良いベンゾイル基、又は、置換基を有していても良いベンゾイルアミノ基を示し、p2、p3は各々独立に0~2の整数を示し、
置換基5は、スルホ基、カルボキシ基、C 1~4 アルキル基、C 1~4 アルコキシ基、スルホ基を有するC 1~4 アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、アセチルアミノ基、又はC 1~4 アルキルアミノ基から選択され、ただし置換基1が2つ以上の場合にはその少なくとも1つがスルホ基又はカルボキシ基であり、
置換基6は、スルホ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、及びスルホ基を有するC 1~4 アルコキシ基から選択され、ただし置換基1が2つ以上の場合にはその少なくとも1つがスルホ基、ヒドロキシ基、又はスルホ基を有するC 1~4 アルコキシ基である。 - 上記式(5)に記載のXg 2 が、置換基を有していても良いフェニルアミノ基である請求項4に記載の偏光素子。
- 上記式(5)に記載のp2及びp3がそれぞれ1又は2である請求項4又は5に記載の偏光素子。
- 上記式(1)のXr1が、置換基を有していても良いフェニルアミノ基である請求項1~6のいずれか一項に記載の偏光素子。
- 上記偏光素子2枚を、各々の吸収軸方向が互いに平行になるように重ねて測定して求められる各波長の透過率において、420nm~480nmの平均透過率と、520nm~590nmの平均透過率との差が絶対値として2.5%以下であり、かつ、520nm~590nmの平均透過率と、600nm~640nmの平均透過率との差が絶対値として3.0%以下である請求項1~8のいずれか一項に記載の偏光素子。
- JIS Z 8781-4:2013に従い、自然光を用いて透過率測定時に求められるa*値およびb*値の絶対値が、
上記偏光素子単体で、ともに1.0以下(-1.0≦a*-s≦1.0、-1.0≦b*-s≦1.0)であり、
上記偏光素子2枚を、各々の吸収軸方向が互いに平行になるように重ねて配置した状態で、ともに2.0以下(-2.0≦a*-p≦2.0、-2.0≦b*-p≦2.0)である、
請求項1~9のいずれか一項に記載の偏光素子(a*-sは単体でのa*値を示し、b*-sは単体でのb*値を示し、a*-pは平行位でのa*値を示し、b*-pは平行位でのb*を示す)。 - 上記偏光素子の視感度補正後の単体透過率が35%~45%であり、
上記偏光素子2枚を、各々の吸収軸方向が互いに平行になるように重ねて配置した状態で求められる520nm~590nmの各波長の平均透過率が28%~45%である、
請求項1~10のいずれか一項に記載の偏光素子。 - 上記偏光素子2枚を、各々の吸収軸方向が互いに直交するように重ねて配置した状態で求められる各波長の透過率において、
420nm~480nmの平均透過率と520nm~590nmの平均透過率との差が絶対値として1.0%以下であり、並びに、520nm~590nmの平均透過率と600nm~640nmの平均透過率との差が絶対値として1.0%以下である、
請求項1~11のいずれか一項に記載の偏光素子。 - 波長帯域420nm~480nm、520nm~590nm、および600nm~640nmの各波長における直交位透過率が1%以下、又は偏光度が97%以上である、請求項1~11のいずれか一項に記載の偏光素子。
- 上記偏光素子2枚を、各々の吸収軸方向が互いに直交するように重ねて配置した状態で、JIS Z 8781-4:2013に従い、自然光を用いた透過率測定時に求められるa*値およびb*値の絶対値がいずれも2.0以下(-2.0≦a*-c≦2.0、-2.0≦b*-c≦2.0)である、請求項1~11のいずれか一項に記載の偏光素子((a*-cは直交位でのa*値を示し、b*-cは直交位でのb*を示す)。
- 上記偏光素子が、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを基材として含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の偏光素子。
- 請求項1~15のいずれか一項に記載の偏光素子と、上記偏光素子の片面又は両面に設けられた透明保護層とを備える偏光板。
- 請求項1~15のいずれか一項に記載の偏光素子又は請求項16に記載の偏光板を備える表示装置。
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