JP7246624B2 - フェンスの切詰め方法およびフェンスの製造方法 - Google Patents
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Description
この従来技術は、複数本の横材を備えたフェンスであって、各横材の左右両端を2本の端取付枠に(場合により、中間部の取付枠を用いて)固定し、かつ上方と下方に上胴縁と下胴縁を取付けた構成のものである。
このようなフェンスは、製造メーカーの出荷時には、既述のように規格寸法のものに仕上げられている。
フェンスの長さ寸法を短縮するため切詰めるには、図8において、符号Sで示すフェンスFの途中位置で縦方向に切断することになるが、その手順はつぎのようであった。
まず、フェンスFの上下の胴縁7,8と、端取付枠6、さらに複数本の横材1のそれぞれを取り外してフェンスFを分解し、ついで各部材毎に所望の長さに切断する。切断の手法は、施工現場で施工作業員が電動切断機等を用いて行う。このように部材毎に分解した後で切断し、再度フェンスの組立て作業を行う。したがって、従来より行われていた切詰め・再組立て作業は大変手間のかかるものであった。
また、複数本の横材の切詰められて残った端部は、連結材で固定されており、端部カバーが横材の切詰められて残った端部と連結材を挟み込むように嵌められるため、横材の端部に切断誤差が生じても、切詰め後のフェンスの端縁が一直線に揃い外観上の見映えが良くなる。
a)端部カバーが横材の切詰められて残った端部と連結材を挟み込むように嵌められるため、横材の端部に切断誤差が生じても、外端縁が一直線に揃った外観的に見映えの良いフェンスとなる。また、連結材は、横材を切詰める際のガイドとして用いることができるため、切詰め作業を行う場合の作業性が向上する。
b)複数本の横材の切断位置の正面または背面が、連結材で固定されるので、連結材をガイドとして複数本の横材全体を一気に切断できる。このため、フェンスの分解作業も再組立て作業もすることなくフェンスの左右方向の長さを短くする切詰め作業が行える。このため、切詰め・再組立て作業の工数が大幅に減少する。
c)また、複数本の横材の切詰められて残った端部は、連結材で固定されており、端部カバーが横材の切詰められて残った端部と連結材を挟み込むように嵌められるため、横材の端部に切断誤差が生じても、切詰め後のフェンスの端縁が一直線に揃い外観上の見映えが良くなる。
なお、本明細書において、上下を意味する用語は、各図の上下方向を基準として表現する。左右を意味する用語は、各図の左右方向を基準として表現する。正面を意味する用語は、フェンスにおいて、フェンスが取り囲む敷地とは反対側を意味する。背面とは、フェンスの敷地側を意味する。つまり、フェンスが宅地と道路の境界に設置される場合、道路側が正面、宅地側が背面となる。
本発明の一実施形態に係るフェンスFaを図4~図6に基づき説明する。以下の実施形態は、横材として横ルーバー材を用いたフェンスである。横ルーバー材とは、板状または断面中空の部材であり、視線を遮り、かつ、通風できるように配置された横材である。以下の実施形態では、板状の横ルーバー材を用いたフェンスFaを説明する。
本実施形態のフェンスFaは、フェンスの一端側に端取付枠5を取付け、他端側に連結材10と端部カバー20を取付けたフェンスである。
この間隔d寸法は、大きすぎると風等の外力により横ルーバー材1がガタつくおそれがある。小さすぎると嵌め込みが困難になる。そのため、間隔d寸法の公差は余り大きくしない方がよい。
端部カバー20の材質は、金属でもよく合成樹脂でもよい。好ましくは、端取付枠5と同じ材質にし、外観的形状も同じくすると、フェンス全体の美観が統一される。
つぎに、本発明におけるフェンスの切詰め方法を図1~図5および図8に基づき説明する。
図8に示すFは、規格寸法(たとえば長さが2m)のフェンスを示している。フェンスFは、複数本の横ルーバー材1を左右両端の取付枠(端取付枠5,6および中間取付枠9)に嵌合やビス止め等で固定しており、端取付枠5と端取付枠6は上胴縁7と下胴縁8に適宜の手段で固定されている。なお、最上段の横ルーバー材1と上胴縁7との間、および最下段の横ルーバー材1と下胴縁8との間は、上取付枠3および下取付枠4が配置されている。
これが規格品のフェンスFであり、以下に図8に示すフェンスFを符号Sで示す位置で切断して長さを短くする切詰め作業を説明する。切断位置SはフェンスFの長さ方向において任意に選択された位置である。本明細書において、長さ方向とはフェンスFの左右方向をいう。
図1および図2に示すように、フェンスFの切断位置Sに合わせて連結材10を上下方向に延びるように配置し、適数個の横ルーバー材1にビス11で固定する。連結材10はアルミニウム等の金属製の帯状の板部材である。連結材10にビス止めする横ルーバー材1は全てであることが好ましい。なお、連結材10を全ての横ルーバー材1に固定しない場合でも、ビス止め個所が多いほど横ルーバー材1は連結材10にしっかりと固定されるので、円滑な切断に有益である。ビス11をねじ込むためのビス孔は現場でドリル等を使って加工すればよい。
なお、図2では連結材10をフェンスFの背面側に固定した例を示しているが、これとは逆にフェンスFの正面側に連結材10を固定してもよい。
上記準備ができると、図3に示す連結材10に沿って、電動切断機等の任意の工具で、上下の胴縁7,8および横ルーバー材1の全てを切断位置Cで切断する。
図3において、符号Faは切詰められて長さが短くなったフェンスを示し、符号Fbは切断されて使用されなくなるフェンス部分を示す。
切断を終えると、切断端部の仕舞いを行う。仕舞い作業は、図4および拡大図である図5に示すように、端部カバー20を切断端部(切断された各横ルーバー材の端部と連結材10)の外面に嵌め込むことにより行う。
端部カバー20の断面形状は、開口部のある四角形の枠体である。端部カバー20の左右の側面壁21,22と正面壁23は連続した形状であり、正面壁23は両端部を残し中央部が少し外方に突出した寸法となっている。
この間隔d寸法は、大きすぎると風等の外力により横ルーバー材1がガタつくおそれがある。小さすぎると嵌め込みが困難になる。そのため、間隔d寸法の公差は余り大きくしない方がよい。
端部カバー20の材質は、金属でもよく合成樹脂でもよい。好ましくは、端取付枠5と同じ材質にし、外観的形状も同じくすると、フェンス全体の美観が統一される。
前記端部カバー20を切断端部に嵌め合わせると、図6および図7に示すように、横ルーバー材1の切詰められて残った端部と連結材10を挟み込むように両部材の外面に嵌められる。このようにすると、切詰めた後のフェンスFaが完成する。
このフェンスFaでは、切詰めてない側の横ルーバー材1の一端部(図6(A)の右側端部)は製造当初からの端取付枠5で支持されており、切詰め側の上下の胴縁7,8も長さが短くなった状態で残っている。そして、切詰め側の横ルーバー材1の他端部(図6(A)の左側端部)は連結材10が固定された状態で端部カバー20で保持されることになる。つまり、端部カバー20の嵌合片24,25の先端で、横ルーバー材1と連結材10が挟み込まれて、全ての横ルーバー材1は保持されることになる。
この端部カバー20の外観は端取付枠5に似せておくと、フェンスFa全体の外観上の見映えもよくなる。
上記切詰め方法によると、複数本の横ルーバー材1は連結材10で固定されることから、複数本の横ルーバー材1全体を一気に切断でき、フェンス各部材の分解作業を要しない。このことは、切詰め後の各部材の再組立て作業も要しないことを意味するので、フェンスFの長さを短くする切詰め・再組立て作業が少ない工程で行えることになる。
本発明の切詰め方法により得られた切詰め後のフェンスFaを、図7に基づきさらに説明する。
フェンスFaの基本的構造は、切詰め前のフェンスFとほぼ同一であり、フェンスFaの切詰められた端部が連結材10と端部カバー20で保持されている点のみ異なる。なお、ここでいう切詰められた端部は、第2発明で特定する「他端部」に対応する。
上取付枠3および下取付枠4は、端取付枠5と端部カバー20を取付けるための部材である。上取付枠3と上胴縁7との固定は、嵌め合いやビス止め等の任意の手段による。下取付枠4と下胴縁8との結合構成は図示してないが、上取付枠3と上胴縁7間の構成と同様である。
このため、全ての横ルーバー材1は背面が連結材10と共に端部カバー20の嵌合片25によって拘束され、横ルーバー材1の正面も端部カバー20の嵌合片24によって拘束されている。つまり、横ルーバー材1の他端部と連結材10は端部カバー20の嵌合片24,25によって挟み込まれている。このため、切詰め後の横ルーバー材1がガタつくことはない。
以上に、図1から図7を用いて説明した横ルーバー材1を用いたフェンスFaの構成は、横材として横格子を用いたフェンスにも、そのまま適用できる。横格子とは、板状または断面中空の部材であり、上下方向に間隔を空けて配置された横材である。そのため、横ルーバー材1と比べて見通し遮蔽の効果が劣るが、物理的に空間を仕切る基本的機能は同じとなる。
5 端取付枠
6 端取付枠
7 上胴縁
8 下胴縁
9 中間取付枠
10 連結材
20 端部カバー
F フェンス
Fa 切詰められたフェンス
Claims (2)
- 複数本の横材と、該複数本の横材の上下に配置された上下の胴縁と、前記複数本の横材の左右方向の両端部に取付けられた左右の取付枠とからなるフェンスにおいて、該フェンスの左右方向の長さを短くする切詰め方法であって、
前記フェンスの左右方向における所望の切断位置において、連結材を上下方向に延びるように前記複数本の横材の正面または背面に固定する準備工程と、
前記連結材に沿って、前記上下の胴縁と前記複数本の横材を切断する切断工程と、
切断された前記複数本の横材の端部と前記連結材の外面に端部カバーを嵌める仕舞い工程と、
をその順に実行する
ことを特徴とするフェンスの切詰め方法。 - 複数本の横材と、該複数本の横材の上下に配置された上下の胴縁と、前記複数本の横材の左右方向の両端部に取付けられた左右の取付枠とからなるフェンスにおいて、該フェンスの左右方向の長さを短く切詰めたフェンスを得る方法であって、
前記フェンスの左右方向における所望の切断位置において、連結材を上下方向に延びるように前記複数本の横材の正面または背面に固定する準備工程と、
前記連結材に沿って、前記上下の胴縁と前記複数本の横材を切断する切断工程と、
切断された前記複数本の横材の端部と前記連結材の外面に端部カバーを嵌める仕舞い工程とを、その順に実行して、
複数本の横材と、
該複数本の横材の上下に配置された上下の胴縁と、
前記複数本の横材の左右方向における一端側に取付けられた取付枠と、
前記複数本の横材の左右方向における他端側の正面または背面において、前記複数本の横材を固定するために取付けられた連結材と、
前記複数本の横材の他端部および前記連結材を挟み込むように、両部材の外面に嵌められた端部カバーとからなるフェンスを得る
ことを特徴とするフェンスの製造方法。
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JP2020007595A JP7246624B2 (ja) | 2020-01-21 | 2020-01-21 | フェンスの切詰め方法およびフェンスの製造方法 |
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