JP7245644B2 - 自動分析装置および自動分析方法 - Google Patents

自動分析装置および自動分析方法 Download PDF

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本発明は、自動分析装置および自動分析方法に関する。
血液や尿などの検体に含まれる生体成分を分析する自動分析装置には、検体と希釈液とを希釈容器に分注し、これらを混合した希釈検体を反応容器内に分注して試薬と反応させ、希釈検体の反応状態を測定する構成のものがある。
このような構成の自動分析装置について、下記特許文献1には「希釈ピペットによる希釈容器への分注量が一定であり、分析で必要な試料(検体)量が前記一定の分注量を超えるとき、複数回の吸引分注により必要な試料量を分注する」ことが開示され、また「希釈容器の容量は一定であり、分析で必要な試料量が前記容量を超えるとき、前記希釈ピペットにより、同一試料を複数の希釈容器に分注する」ことが開示されている。
特開平8-194004号公報
ところで、上述した生体成分を分析する自動分析装置においては、1つの検体について、複数の測定項目に対応する分析処理が実施される。この場合、検体に設定される測定項目は検体毎にそれぞれ異なり、また必要とされる検体量(試料量)も測定項目毎および検体毎に異なる。このため、1つの検体の分析処理に対して必要とされる希釈検体量は、検体毎に異なることとなる。また、複数の測定項目の分析処理を実施するための希釈容器から反応容器内への希釈検体の分注は、予め決められた順に実施され、かつ希釈容器から1つの反応容器への希釈検体の分注は、1回の分注動作によってなされる。
したがって、上記特許文献1に開示されているように「希釈ピペットによる希釈容器への分注量が一定であり、」また「希釈容器の容量は一定であり、分析で必要な試料量が前記容量を超えるとき、前記希釈ピペットにより、同一試料を複数の希釈容器に分注する」構成の場合、希釈容器内には使用されずに残される希釈検体が発生することになる。しかしながら、従来の自動分析装置では、希釈容器内に使用されずに残される希釈検体の量、すなわち検体の廃棄量を最小限に抑える制御がなされていないため、検体の利用効率が低かった。
そこで本発明は、検体希釈機構を備えた構成において検体の廃棄量を最小限に抑えて検体の利用効率の向上を図ることが可能な自動分析装置および自動分析方法を提供することを目的とする。
このような目的を達成するための本発明は、検体が収容された検体容器を保持する検体保持部と、複数の希釈容器を保持する希釈容器保持部と、複数の反応容器を保持する反応容器保持部と、前記検体保持部に保持された前記検体容器内の検体を、前記希釈容器保持部に保持された前記希釈容器に分注する検体分注装置と、前記希釈容器内において検体を希釈した希釈検体を、前記反応容器保持部に保持された複数の反応容器に分注する希釈検体分注装置と、前記検体保持部に保持された検体容器内の検体情報を入力するための入力部と、前記入力部から入力された検体情報に基づいて前記複数の希釈容器に対する前記希釈検体の分注量の割り付けを変更した複数の分注パターンについて、前記検体と前記希釈検体の分注シミュレーションを実施し、前記希釈容器内に分注されずに残される希釈検体の量が最も少ない分注パターンを抽出する演算処理部と、前記演算処理部で抽出した分注パターンに従って前記検体の分注と前記希釈検体の分注が実施されるように、前記検体分注装置と前記希釈検体分注装置の駆動を制御する駆動制御部とを備えた自動分析装置である。
本発明によれば、検体希釈機構を備えた構成において検体の廃棄量を最小限に抑えて検体の利用効率の向上を図ることが可能な自動分析装置および自動分析方法を提供することができる。
実施形態に係る自動分析装置を示す概略構成図である。 実施形態に係る自動分析装置のブロック図である。 実施形態に係る自動分析装置における分注動作を説明する図である。 実施形態の自動分析装置を用いた自動分析方法を示すフローチャート(その1)である。 実施形態の自動分析装置を用いた自動分析方法を示すフローチャート(その2)である。
以下、本発明の自動分析装置および自動分析方法の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
≪自動分析装置≫
図1は、実施形態に係る自動分析装置1を示す概略構成図であり、一例として血液や尿などの検体に含まれる生体成分を分析する生化学分析装置に本発明を適用した自動分析装置1の概略構成図である。特にこの自動分析装置1は、検体を希釈液によって希釈する機構を備えたものである。このような自動分析装置1は、測定部1aと制御部1bとを備えている。
このうち測定部1aは、例えば検体保持部2、希釈容器保持部3、第1試薬保持部4、第2試薬保持部5、および反応容器保持部6を備えている。また測定部1aは、希釈撹拌装置11、希釈洗浄装置12、第1反応撹拌装置13、第2反応撹拌装置14、計測部15、および反応容器洗浄装置16を備えている。
また測定部1aは、複数の分注装置20を備えている。各分注装置20は、ここでは例えば検体分注装置20a、希釈検体分注装置20b、第1試薬分注装置20c、および第2試薬分注装置20dの4つである。
図2は、実施形態に係る自動分析装置のブロック図である。この図に示すように、制御部1bは、表示部51、入力部52、記憶部53、演算処理部54、および駆動制御部55を備えている。
以下、図1および図2に基づいて、これらの構成要素の詳細を、測定部1aおよび制御部1bの順に説明する。
<測定部1a>
[検体保持部2]
検体保持部2は、例えばターンテーブル状のものであって、その周縁に沿って複数の検体容器P2を複数列で保持し、保持した検体容器P2を円周の双方向に搬送する構成である。この検体保持部2は、不図示の駆動機構によって周方向に沿って回転可能に支持されている。検体保持部2に保持される各検体容器P2には、検査対象となる検体や、他の溶液が貯留される。検体保持部2には、各種の検体が所定の位置に保持される構成となっている。このような検体保持部2は、保持した検体容器P2や他の容器を冷却する機能を有していてもよい。
[希釈容器保持部3]
希釈容器保持部は、例えばターンテーブル状のものであって、その周縁に沿って複数の希釈容器P3を保持し、保持した希釈容器P3を円周の双方向に搬送する構成である。この希釈容器保持部3は、不図示の駆動機構によって周方向に沿って回転可能に支持されている。希釈容器保持部3に保持される希釈容器P3には、検体保持部2に配置された検体容器P2から吸引された検体と、希釈液とが分注される。
希釈容器保持部3に保持される希釈容器P3は、その形状および大きさが限定されることはなく、各自動分析装置1および検体の種類に適する形状および大きさのものが用いられる。また希釈容器P3は、次に説明する希釈検体分注装置20bによって希釈容器P3内から吸引することができずに希釈容器P3内に残されるデッドボリュームを有する。このデッドボリュームは、希釈容器P3の形状に依存する量となる。
[第1試薬保持部4および第2試薬保持部5]
第1試薬保持部4は、例えばターンテーブル状のものであって、その周縁に沿って複数の第1試薬容器P4を保持する。また、第2試薬保持部5は、例えばターンテーブル状のものであって、その周縁に沿って複数の第2試薬容器P5を保持する。そして、それぞれ保持した第1試薬容器P4および第2試薬容器P5を円周の双方向に搬送する構成である。これらの第1試薬保持部4および第2試薬保持部5は、不図示の駆動機構によって周方向に沿って回転可能に支持されている。なお、自動分析装置1に設けられた試薬保持部は、第1試薬保持部4および第2試薬保持部5の2つに限定されることはなく、1つであってもよいし3つ以上の複数であってもよい。自動分析装置1に設けられた試薬保持部が1つである場合、1つの試薬保持部に対応させて、以降に説明する第1試薬分注装置20cおよび第2試薬分注装置20dが設けられた構成であってよい。
[反応容器保持部6]
反応容器保持部6は、希釈容器保持部3と、第1試薬保持部4と、第2試薬保持部5との間に配置される。この反応容器保持部6は、例えばターンテーブル状のものであって、その周縁に沿って複数の反応容器P6を保持し、保持した反応容器P6を円周の双方向に搬送する構成である。この反応容器保持部6は、不図示の駆動機構によって周方向に沿って回転可能に支持されている。反応容器保持部6に保持される反応容器P6は、希釈容器保持部3の希釈容器P3から採取した希釈検体、第1試薬保持部4の第1試薬容器P4から採取した第1試薬、さらに第2試薬保持部5の第2試薬容器P5から採取した第2試薬が、それぞれ所定量で分注されるものである。そして、この反応容器P6内において、希釈検体と第1試薬および第2試薬とが撹拌されてこれらの反応が行われるか、または希釈検体と第1試薬とが撹拌されてこれらの反応が行われる。なお、反応容器P6内において、希釈検体と共に撹拌される第1試薬および第2試薬は、各検体に対して実施される検査項目に対応して選択される。
以上のような反応容器保持部6は、不図示の恒温槽により、反応容器P6の温度を常時一定に保持するように構成されている。
[希釈撹拌装置11]
希釈撹拌装置11は、希釈容器保持部3の周囲に配置されている。希釈撹拌装置11は、撹拌機構、および撹拌機構を駆動するための駆動機構を有する。希釈撹拌装置11は、希釈容器保持部3に保持された希釈容器P3内において検体と希釈液とを撹拌し、検体と希釈液とを混合した希釈検体とする。
[希釈洗浄装置12]
希釈洗浄装置12は、希釈容器保持部3の周囲に配置されている。希釈洗浄装置12は、以降に説明する希釈検体分注装置20bによって希釈検体が吸引された後の希釈容器P3を洗浄する装置である。
[第1反応撹拌装置13および第2反応撹拌装置14]
第1反応撹拌装置13および第2反応撹拌装置14は、反応容器保持部6の周囲に配置されている。第1反応撹拌装置13および第2反応撹拌装置14は、反応容器保持部6に保持された反応容器P6内において、希釈検体と、第1試薬または第2試薬とを撹拌し、希釈検体と、第1試薬と、第2試薬との反応を進める。このような第1反応撹拌装置13および第2反応撹拌装置14は、希釈撹拌装置11と同様の構成のものであってよい。
[計測部15]
計測部15は、反応容器保持部6の周囲における反応容器保持部6の外壁と対向するように配置されている。計測部15は、反応容器P6内において検査項目に対応する第1試薬および第2試薬と反応した希釈検体に対して光学的測定を行なう多波長光度計であって、検体中の様々な成分の量を吸光度として出力し、希釈検体の反応状態を検出するものである。
[反応容器洗浄装置16]
反応容器洗浄装置16は、反応容器保持部6の周囲に配置されている。反応容器洗浄装置16は、検査が終了した反応容器P6内を洗浄する装置である。
[検体分注装置20a]
検体分注装置20aは、細管状の分注プローブ21として検体プローブ21aを備え、検体保持部2と希釈容器保持部3の周囲に配置されている。図3は、実施形態に係る自動分析装置1における分注動作を説明する図である。図1および図3に示す検体分注装置20aは、予め設定された測定プログラムにしたがって、不図示の駆動機構により、検体プローブ21aの先端を検体保持部2に保持された検体容器P2内の検体[S]中に挿入し、所定量の検体[S]を検体プローブ21a内に吸引する。
また、検体分注装置20aは、希釈容器保持部3の希釈容器P3内に検体プローブ21aの先端を挿入し、検体プローブ21a内に吸引した検体[S]と、検体分注装置20a自体から供給される所定量の希釈液[D](例えば、生理食塩水や純水)とを、希釈容器P3内に吐出する。これにより、希釈容器P3内において、検体[S]を所定の希釈率に希釈する。このような検体分注装置20aによる検体[S]と希釈液[D]との分注は、1つの希釈容器P3に対して、所定の分注単位量[v]を1単位とし、設定に従った単位数を割り付けて実施される。なお、割り付けられる単位数は、検体[S]と希釈液[D]の希釈容器P3への分注量が、希釈容器P3の容量を超えない分注単位数上限[U]の範囲であることとする。
一例として、検体[S]と希釈液[D]とを希釈率5倍で、容量400μLの希釈容器P3に分注する場合であれば、検体[S]30μLと希釈液[D]120μLの合計150μLを分注単位量[v]とし、希釈容器P3内に1単位(1×[v]=150μL)または2単位(2×[v]=300μL)の分注を行う。この場合、分注単位数上限[U]は2単位となる。このような各希釈容器P3に対する分注単位の割り付けの設定は、以降の自動分析方法において詳細に説明する。
また以上のような検体分注装置20aは、ここでの図示を省略した洗浄機構を備え、1回の分注動作毎に検体プローブ21aを洗浄する構成となっている。
[希釈検体分注装置20b]
希釈検体分注装置20bは、分注装置20のうちの1つであって、細管状の分注プローブ21として希釈検体プローブ21bを備え、希釈容器保持部3と反応容器保持部6の間に配置されている。希釈検体分注装置20bは、予め設定された測定プログラムにしたがって、不図示の駆動機構により、希釈検体プローブ21bの先端を、希釈容器保持部3の希釈容器P3内に挿入し、システム水が充填された希釈検体プローブ21bの先端から、所定量の希釈検体[Sd]を吸引する。この際、希釈検体プローブ21bは、各検体に設定された測定項目に対応する量の希釈検体[Sd]を希釈容器P3内から吸引する。
また希釈検体分注装置20bは、反応容器保持部の反応容器P6内に希釈検体プローブ21bの先端を挿入し、希釈検体プローブ21b内に吸引した希釈検体[Sd]を、反応容器P6内に吐出する。これにより希釈検体分注装置20bは、希釈容器P3から反応容器P6内に、測定項目に対応する量の希釈検体[Sd]を分注する。
以上のような希釈検体分注装置20bは、ここでの図示を省略した洗浄機構を備え、1回の分注動作毎に希釈検体プローブ21bを洗浄する構成となっている。このため、1つの希釈容器P3から複数の反応容器P6に対して分注を実施する場合、希釈容器P3内の希釈検体に対して洗浄液が混入する。したがって、希釈検体分注装置20bによる希釈検体[Sd]の分注動作に対しては、1つの希釈容器P3から複数の反応容器P6への希釈検体の分注に上限回数[N]が設定される。この上限回数[N]は、少ない数であるほど、希釈検体分注装置20bから希釈容器P3への洗浄液の持込量を低く抑えることができるため、希釈検体[Sd]の希釈率が保持されて分析結果に対する高い信頼性が確保されることになる。しかしながら、分注の上限回数[N]が少ない数であるほど、廃棄する検体量が多くなる。このような分注の上限回数[N]は、それぞれの装置に対して個別に設定され、一例として15回程度である。
また、希釈検体分注装置20bが希釈検体[Sd]を吸引する希釈容器P3は、先に述べたように希釈容器P3内から吸引することができずに希釈容器P3内に残されるデッドボリュームを有する。このため、希釈容器P3には、このデッドボリューム以上の値のセルダミー量[d]が設定され、希釈検体分注装置20bは、セルダミー量[d]の希釈検体[Sd]が希釈容器P3に残されるように、分注可能量の範囲での希釈検体[Sd]の分注が実施される。このようなセルダミー量[d]は、一例として50μL程度である。
[第1試薬分注装置20c,第2試薬分注装置20d]
図1を参照し、第1試薬分注装置20cおよび第2試薬分注装置20dは、分注装置20のうちの1つであって、他の分注装置と同様の構成であり、反応容器保持部6と第1試薬保持部4および第2試薬保持部5との間に配置されている。第1試薬分注装置20cは、予め設定された測定プログラムにしたがって、第1試薬保持部4の第1試薬容器P4から反応容器P6に第1試薬を分注する。また第2試薬分注装置20dは、予め設定された測定プログラムにしたがって、第2試薬保持部5の第2試薬容器P5から反応容器P6に第2試薬を分注する。
また、以上のような第1試薬分注装置20cおよび第2試薬分注装置20dは、ここでの図示を省略した洗浄機構を備え、1回の分注動作毎にそれぞれに備えられた試薬プローブ21c,21dbを洗浄する構成となっている。
<制御部1b>
図1および図2を参照し、制御部1bは、上述した測定部1aを構成する各構成要素の駆動機構、および計測部15に接続されている。このような制御部1bは、相互に接続された表示部51、入力部52、記憶部53、演算処理部54、および駆動制御部55を備える。このうち、記憶部53、演算処理部54、および駆動制御部55は、マイクロコンピューターなどの計算機によって構成されている。計算機は、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)などの記憶部を備え、自動分析装置1内の各部の動作を制御する。ROMおよびRAMなどの記憶部は、記憶部53であってもよい。以下、制御部1bの各構成要素の詳細を説明する。
[表示部51]
表示部51は、計測部15による測定結果を表示する他、自動分析装置1における各種の設定情報や各種の履歴情報を表示する。この表示部51には、例えば、液晶ディスプレイ装置等が用いられる。
[入力部52]
入力部52は、自動分析装置1のオペレーターによって行われる各種の設定に関する入力やその他の入力を受け付け、入力信号を駆動制御部55に出力する。この入力部52には、例えば、マウス、キーボード、表示部51における表示面に設けられたタッチパネル等が用いられる。また入力部52は、例えば検体保持部2に保持された検体容器P2のバーコードを読み取るバーコードリーダーである場合も含む。
[記憶部53]
記憶部53は、例えば、HDD(Hard disk drive)や半導体メモリなどの大容量の記録装置によって構成される。この記憶部53には、次に説明する駆動制御部55が実行する各種のプログラム、プログラムを実行するための各種の設定情報が保存される。これらの情報は、予め記憶部53に保持されているか、または入力部52からの入力に基づいて記憶部53に保存された情報である。
記憶部53に記憶される情報のうちの設定情報としては、測定項目関連情報および分注条件などである。このうち測定項目関連情報は、各検体に対して実施される測定項目に関する情報である。この測定項目関連情報は、各測定項目の分析処理において実施する検体の分注処理の際の検体の希釈率、各測定項目で使用する検体量、および測定項目間の分注順序に関する情報を含むこととする。また分注条件は、検体容器P2から希釈容器P3への検体の分注、および希釈容器P3から反応容器P6への希釈検体の分注に関する諸条件であり、以降の自動分析方法において詳細に説明する。なお、これらの測定関連情報および分注条件は、装置毎の情報であることとする。
[演算処理部54]
演算処理部54は、入力部52からの入力、および記憶部53に保存された情報に基づいて、駆動制御部55による制御の判断を実施する。特にこの演算処理部54は、入力部52からの入力、および記憶部53に保存された情報に基づいて、分注シミュレーションを実施し、各希釈容器P3への分注単位の割り付けを設定する。演算処理部54による分注単位の割り付けの設定は、1つの検体を分注する希釈容器P3の個数の設定を含み、検体毎に実施される。このような演算処理部54による分注単位の割り付けの設定については、次の自動分析方法において詳細に説明する。
[駆動制御部55]
駆動制御部55は、入力部52、記憶部53、および演算処理部54からの信号に基づいて、測定部1aを構成する各部の駆動機構の作動を制御し、検体保持部2の検体容器P2内に収容された検体の分析処理を実施する。このような駆動制御部55は、特に検体分注装置20aの駆動を制御するための分注制御部55a、希釈検体分注装置20bの駆動を制御するための希釈検体分注制御部55b、第1試薬検体分注装置20cの駆動を制御するための第1試薬分注制御部55c、および第2試薬検体分注装置20dの駆動を制御するための第2試薬分注制御部55dを備える。
≪自動分析方法≫
図4は、実施形態の自動分析装置1を用いた自動分析方法を示すフローチャート(その1)である。また図5は、実施形態の自動分析装置1を用いた自動分析方法を示すフローチャート(その2)である。以下、図4および図5のフローチャートに示す順に、先に示した図1および図2を参照して実施形態の自動分析装置1を用いた自動分析方法を説明する。これらの図を用いて説明する自動分析方法は、検体容器P2内の検体を、希釈容器P3内に分注する際の分注前処理として適用される手順である。
この手順は、図2を用いて説明した演算処理部54および駆動制御部55を構成するCPUが、記憶部53に保存されたプログラムを実行することにより、以下のように実施される。
<ステップS101>
ステップS101において、演算処理部54は、入力部52から検体情報が入力されたか否かを判断し、入力された(YES)と判断されるまで待機する。ここで検体情報とは、検体保持部2に保持された検体容器P2内の検体に関する情報であり、検体に関するID情報、およびその検体に設定された測定項目である。このような検体情報は、例えば検体容器P2に添付されたバーコード情報であって、バーコードリーダーを入力部52として読み込まれた情報であってよい。演算処理部54は、このような検体情報が入力された(YES)と判断された場合に、次のステップS102に進む。
<ステップS102>
ステップS102において、演算処理部54は、入力された検体情報に基づいて、検体保持部2の特定位置に保持された検体について実施する測定項目に関連付けされた測定項目関連情報を取得する。ここで取得する測定項目関連情報は、各測定項目の分析処理の一部として実施する検体の分注処理に関する情報であり、各測定項目での検体の希釈率、各測定項目で使用する検体量、および測定項目間の分注順序に関する情報を含むこととする。これらの測定項目関連情報は、ステップS101で入力された検体情報に基づいて、例えば記憶部53に保持された情報の中から取得される。また測定項目関連情報の幾つかは、ステップS101において検体情報として入力された情報であってもよい。なお、各測定項目で使用する検体量の情報は、所定の希釈率で希釈された希釈検体の使用量であって、希釈容器P3から反応容器P6に分注される希釈検体の量である。以下、このような希釈検体の使用量を検体使用量と記す。
<ステップS103>
ステップS103において、演算処理部54は、分注条件に関する分注情報を記憶部53から取得する。ここで取得する分注情報は、セルダミー量[d]、希釈容器P3から反応容器P6への分注の上限回数[N]、分注単位量[v]、および分注単位数上限[U]である。
このうちセルダミー量[d]は、希釈容器P3内から吸引することができずに希釈容器P3内に残されるデッドボリューム以上の値に設定されている。セルダミー量[d]は、多いほど分注動作に対する高い信頼性が確保されることになるが、廃棄する検体量が多くなる。なお、このセルダミー量[d]は、予め記憶部53に保存された値であってもよいが、入力部52から入力されてもよい。ここでは一例として、セルダミー量[d]=50μLであることとする。
分注の上限回数[N]は、1つの希釈容器P3から複数の反応容器P6への、希釈検体分注装置20bによる希釈検体の繰り返し分注の回数制限値として設定されている。分注の上限回数[N]は、少ない数であるほど、希釈検体分注装置20bから希釈容器P3への洗浄液の持込量を低く抑えることができるため、希釈検体の希釈率が保持されて分析結果に対する高い信頼性が確保されることになる。しかしながら、分注の上限回数[N]が少ない数であるほど、廃棄する検体量が多くなる。ここでは一例として、分注の上限回数[N]=15回であることとする。
分注単位量[v]は、検体容器P2から希釈容器P3への検体分注装置20aによる1回の分注量であって、次に説明する分注単位の1単位分の量である。ここでは一例として、分注単位量[v]=150μLであることとする。
分注単位数上限[U]は、検体容器P2から1つの希釈容器P3への分注回数の上限であって、決められた分注単位量[v]の検体と希釈液とを分注する場合に設定される分注単位の上限値である。一例として、容量400μLの希釈容器P3に150μLの分注単位量[v]で検体と希釈液とを分注する場合、分注単位数上限[U]は、分注単位数上限[U]=2単位に設定される。
<ステップS104>
ステップS104において、演算処理部54は、ステップS101で取得した測定項目を、ステップS102で取得した測定項目関連情報に基づいてグループ化し、検体の希釈率毎のm個のグループを作成する。
<ステップS105>
ステップS105において、演算処理部54は、m=1とする処理を行う。
<ステップS106>
ステップS106において、演算処理部54は、第mグループの測定項目の検体使用量を合算した合算値[T]を算出する。下記表1には、第mグループ内の測定項目と、各測定項目の分析における検体使用量の一例を、測定項目に割り当てられた分注順の測定項目番号を付して示した。なお、検体使用量は、希釈容器P3から反応容器P6への分注量である。
Figure 0007245644000001
<ステップS107>
ステップS107において、演算処理部54は、ステップS106で算出した合算値[T]とセルダミー量[d]の合計が、分注単位量[v]以下であるか否かの判断を行う。そして、合算値[T]とセルダミー量[d]の合計が、分注単位量[v]以下である(YES)と判断した場合には、ステップS108に進む。一方、合算値[T]とセルダミー量[d]の合計が、分注単位量[v]を超えていれば、分注単位量[v]以下ではない(NO)と判断してステップS201に進む。
<ステップS108>
ステップS108において、演算処理部54は、第mグループの測定項目数が、分注の上限回数[N]以下であるか否かの判断を実施する。そして、分注の上限回数[N]以下である(YES)と判断した場合には次のステップS109に進む。一方、分注の上限回数[N]を超えていれば、上限回数[N]以下ではない(NO)と判断してステップS201に進む。
<ステップS109>
ステップS109において、演算処理部54は、第mグループの測定項目の分析を実施するための分注パターンを、1つの希釈容器P3に対する1単位の分注に設定する。その後ステップS301に進む。
<ステップS201>
一方、ステップS201において、演算処理部54は、複数の希釈容器P3への分注単位の割り付けを変更した複数の分注パターンを作成する。ここでは、例えば設定された個数の希釈容器P3に対して、分注単位数上限[U](=2)の範囲で分注単位を変更して割り付けた複数の分注パターンを作成する。
分注単位を割り付ける希釈容器P3の個数は、例えば次のようにして設定する。先ず、複数の希釈容器P3に分注単位[1単位]を割り付ける。そして分注単位[1単位]が割り付けられた各希釈容器P3に対して、ステップS102で取得した測定項目間の分注順序で、測定項目を割り付けていく。下記表2には、希釈容器番号1,2の希釈容器P3に対して分注単位[1単位]を割り付け、第mグループの測定項目を分注順序にしたがって希釈容器番号1の希釈容器P3から順に割り付けた例を示す。
Figure 0007245644000002
表2に示すように、各希釈容器P3に対する測定項目の割り付けは、分注の上限回数[N]の範囲、かつ分注可能量の範囲で、1つの希釈容器P3に対して測定項目を割り付ける。分注の上限回数[N]とは、ステップS103で取得した希釈容器P3から反応容器P6への分注の上限回数[N]の範囲であって、この分注の上限回数[N](=15回)が、1つの希釈容器P3に対して割り付け可能な測定項目の数の上限となる。また、分注可能量とは、希釈容器P3から反応容器P6への分注可能な希釈検体の量であって、分注単位量[v](=150μL)からセルダミー量[d](=50μL)を差し引いた値(100μL)である。
表2に示すように、分注単位[1単位]が割り付けられた各希釈容器P3に対して、第mグループの測定項目の全てを割り付けるには、2個の希釈容器P3が必要であることがわかる。このためここでは、分注単位を割り付ける希釈容器P3の個数を2個に設定する。
次に、設定された個数の希釈容器P3に希釈容器番号1,2を付し、希釈容器番号1,2を付した希釈容器P3に対して、分注単位数上限[U](=2)の範囲で分注単位の割り付けを変更した複数の分注パターンを作成する。この場合、設定された個数の希釈容器P3の全てに割り付ける分注単位を変更する必要はなく、分注順序が最も遅い測定項目が割り付けられる希釈容器P3は、分注単位[1単位]に固定してよい。また、分注順序が早い測定項目が割り付けられる希釈容器番号1の希釈容器P3に割り付ける分注単位のみを変更する構成としてもよい。希釈容器番号の何番までの分注単位を変更するかは、第1mグループの測定項目の数と、ステップS106で算出した合算値[T]とによって決定する構成であってよく、上限回数[N]および合算値[T]が小さい程、分注単位を変更する希釈容器番号は小さくてよい。
例えば分注単位を割り付ける希釈容器P3の個数=2個である場合、演算処理部54は、希釈容器番号1,2の両方に分注単位[1単位]を割り付けた第1分注パターン[1,1]、および希釈容器番号1に分注単位[2単位]を割り付け、希釈容器番号2に分注単位[1単位]を割り付けた第2分注パターン[2,1]を作成する。
また、希釈容器P3の個数=3個である場合、演算処理部54は、一例として第1分注パターン[1,1,1]、および第2分注パターン[2,1,1]を作成する。
<ステップS202>
ステップS202において、演算処理部54は、ステップS201で作成した各分注パターンの希釈容器P3に対して、第mグループの測定項目を順次に割り付けた分注シミュレーションを実施し、分注パターンを決定する。この場合、ステップS102で取得した測定項目間の分注順序で、各分注パターンの希釈容器P3に対して測定項目を割り付けていく。
ここでの測定項目の割り付けは、ステップS201で説明した測定項目の割り付けと同様であり、1つの希釈容器P3に対し、分注の上限回数[N]の範囲、および分注可能量の範囲で測定項目を割り付ける。ただし分注可能量は、分注単位の割り付けが1単位の希釈容器P3であれば分注可能量は100μLであり、2単位の希釈容器P3であれば分注可能量は250μLである。
表3には、上述した分注単位を割り付ける希釈容器P3の個数=2個の場合において、第2分注パターン[2,1]に、第mグループの測定項目を割り付けた分注シミュレーションの例を示す。なお、第1分注パターン[1,1]に、第mグループの測定項目を割り付けた分注シミュレーションの例は、表2に示した通りである。
Figure 0007245644000003
またここでは各分注パターンに対する分注シミュレーションにおいて、測定項目が割り付けされた希釈容器P3のみを残し、測定項目が割り付けされなかった希釈容器P3を除外して分注パターンを決定する。表2および表3に示した例では、第1分注パターン[1,1]、第2分注パターン[2,1]とも、2個の希釈容器P3に対して測定項目が割り付けられている。このため、第1分注パターン[1,1]および第2分注パターン[2,1]が、そのまま第mグループの分注パターンとして決定される。
一方、第2分注パターン[2,1]の2つの希釈容器P3のうち、希釈容器番号1の希釈容器P3に対してのみ測定項目が割り付けられ、希釈容器番号2の希釈容器P3に対して測定項目が割り付けられない場合、第2分注パターン[2,1]を、第2分注パターン[2]に変更する。そして、第1分注パターン[1,1]および第2分注パターン[2]を、第mグループの分注パターンに決定する。
<ステップS203>
次いでステップS203において、演算処理部54は、ステップS202の分注シミュレーションで決定された各分注パターンにおける希釈検体の廃棄量を算出する。ここでは、各希釈容器P3から各反応容器P6に希釈検体を分注した場合に、各希釈容器P3内に残される希釈検体の合計量を廃棄量として算出する。この際、各希釈容器P3への検体と希釈液との分注量から、各希釈容器P3に割り当てられた測定項目の検体使用量の合計を差し引き、その値を廃棄量とする。下記表4および表5には、上述した第1分注パターン(表2)と第2分注パターン(表3)について算出した廃棄量を示す。
Figure 0007245644000004
Figure 0007245644000005
<ステップS204>
ステップS204において、演算処理部54は、分注パターンの中から、ステップS203で算出した廃棄量が最小となる分注パターンを抽出し、抽出した分注パターンを第mグループの分注パターンに設定する。表4および表5に示した第1分注パターンの廃棄量と第2分注パターンの廃棄量との比較では、第1分注パターンの廃棄量=134.6μLに対し、第2分注パターンの廃棄量=484.6μLである。この場合、より廃棄量の少ない第1分注パターンが、第mグループの分注パターンとして設定される。
以上のように第mグループの分注パターンを第1分注パターンに設定した後には、ステップS301に進む。
<ステップS301>
ステップS301において、演算処理部54は、ステップS104でグループ化した全てのグループについて、分注パターンの設定が終了したか否かの判断を実施する。そして、終了した(YES)と判断した場合にはステップS302に進み、終了していない(NO)と判断した場合にはステップS303に進む。
<ステップS302>
ステップS302において、演算処理部54は、設定した分注パターンを適用し、ステップS104においてグループ化した全mグループの分注処理を、第1グループ~第mグループの順に開始し、検体の分注開始処理を終了させる。第1グループ~第mグループの分注処理においては、上述した分注シミュレーションと同一の分注条件での分注を実施する。
<ステップS303>
一方、ステップS303において、演算処理部54は、m=m+1のインクリメント処理を行い、ステップS106に戻り、以降のステップを順次実施する。
≪実施形態の効果≫
以上説明した実施形態によれば、複数の希釈容器P3に対する分注単位の割り付けを変更した分注シミュレーションを実施することにより、検体の廃棄量が最も少なくなるように分注単位を各希釈容器P3に割り付けた分注処理を行うことができ、検体の廃棄量を最小限に抑えた自動分析を実施することが可能である。
ここで下記表6には、上記表1とは別の第mグループ内の測定項目と、各測定項目の分析における検体使用量の一例を、測定項目に割り当てられた分注順に測定項目番号を付して示した。
Figure 0007245644000006
このような別の第mグループについて、上述したステップS201の手順で分注パターンを作成し、作成した分注パターンに対してステップS202の手順で第mグループの測定項目を順次に割り付けた分注シミュレーションを実施した例を、下記表7および表8に示す。
Figure 0007245644000007
Figure 0007245644000008
上記表7に示すように、分注単位[1単位]が割り付けられた各希釈容器P3に対して、別の第mグループの測定項目を割り付けるには、3個の希釈容器P3が必要であることがわかる。この場合、各分注パターンにおける分注単位の割り付け例は、表7に示した第1分注パターン[1,1,1]と、表8に示した第2分注パターン[2,1,1]とした。なお、別の第mグループの測定項目の数と、ステップS106で算出した合算値[T]とによっては、別の第mグループの分注パターンは、第1分注パターン[1,1,1]、第2分注パターン[2,1,1]、第3分注パターン[2,2,1]、および第4分注パターン[1,2,1]としてもよい。
表8に見られるように、他の第mグループの測定項目を、第2分注パターン[2,1,1]に対して割り付けた場合には、希釈容器番号1の希釈容器P3に対してのみ測定項目が割り付けられ、他の2個の希釈容器P3への測定項目の割り付けはない。このため、ステップS202においては、第2分注パターン[2,1,1]は、第2分注パターン[2]に変更される。そして、第1分注パターン[1,1,1]および第2分注パターン[2]が、別の第mグループの分注パターンとして決定される。
下記表9および表10には、上述した第1分注パターン[1,1,1]および第2分注パターン[2]について、ステップS203の手順によって算出した希釈検体の廃棄量を示す。
Figure 0007245644000009
Figure 0007245644000010
この結果から、ステップS204の手順においては、廃棄量が最小となる分注パターンを抽出として、表10に示した第2分注パターン[2]が、別の第mグループの分注パターンとして設定される。
以上の例にも示されるように、上述した実施形態によれば、複数の希釈容器P3に対する分注単位の割り付けを変更した分注シミュレーションを実施することにより、検体の廃棄量が最も少なくなるように分注単位を各希釈容器P3に割り付けた分注処理を行うことができ、検体の廃棄量を最小限に抑えた自動分析を実施することが可能である。
なお、上述した実施形態の自動分析方法における分注シミュレーションにおいては、先ず複数の希釈容器P3に対する希釈検体の分注単位を変更した複数の分注パターンを作成し、作成した複数の分注パターンのそれぞれに測定項目の検体使用量を割り付ける手順とした。しかしながら、本発明の自動分析方法において実施される分注シミュレーションは、実際の分注条件と同様の分注シミュレーションを実施して廃棄量を算出する構成であれば、このような手順に限定されることはない。例えば、1つの分注パターンに対して測定項目の検体使用量を割り付けて検体の廃棄量を算出した後、分注単位の割り付けを変更した次の分注パターンに対して次の測定項目の検体使用量を割り付けて検体の廃棄量を算出する構成であってもよい。
1…自動分析装置
2…検体保持部
3…希釈容器保持部
6…反応容器保持部
20a…検体分注装置
20b…希釈検体分注装置
52…入力部
54…演算処理部
55…駆動制御部
P2…検体容器
P3…希釈容器
P6…反応容器
[N]…分注の上限回数
[d]…セルダミー量
[S]…検体
[Sd]…希釈検体
[v]…分注単位量
[U]…分注単位数上限

Claims (8)

  1. 検体が収容された検体容器を保持する検体保持部と、
    複数の希釈容器を保持する希釈容器保持部と、
    複数の反応容器を保持する反応容器保持部と、
    前記検体保持部に保持された前記検体容器内の検体を、前記希釈容器保持部に保持された前記希釈容器に希釈液とともに分注する検体分注装置と、
    前記希釈容器内において前記希釈液によって前記検体を希釈した希釈検体を、前記反応容器保持部に保持された複数の反応容器に分注する希釈検体分注装置と、
    前記検体保持部に保持された検体容器内の検体に関する検体情報を入力するための入力部と、
    前記複数の希釈容器に対する前記検体の分注量と前記希釈液の分注量とを合わせた前記希釈検体の分注量の割り付けがそれぞれ異なる各分注パターンについて、前記検体情報から得られる各測定項目で使用する希釈検体の使用量に基づき、前記各希釈容器に割り付けられた前記希釈検体の分注量の範囲で、前記各希釈容器に対して前記測定項目を割り付ける分注シミュレーションを実施し、前記希釈容器内に分注されずに残される希釈検体の量が最も少ない分注パターンを抽出する演算処理部と、
    前記演算処理部で抽出した分注パターンに従って前記検体の分注と前記希釈検体の分注が実施されるように、前記検体分注装置と前記希釈検体分注装置の駆動を制御する駆動制御部とを備えた
    自動分析装置。
  2. 前記検体情報は、前記検体保持部に保持された前記検体容器内の検体について設定された測定項目を含み、
    前記演算処理部は、前記複数の測定項目のうち、前記各測定項目に対して設定されている前記希釈検体の希釈率が同一の測定項目のグループ毎に前記分注シミュレーションを実施する
    請求項1に記載の自動分析装置。
  3. 複数の測定項目と、前記複数の測定項目のそれぞれに関連付けて、前記検体の希釈率と、前記希釈検体の使用量と、前記希釈検体分注装置による前記測定項目間の分注順序とが保存された記憶部を備え、
    前記演算処理部は、前記記憶部から取得した情報に基づいて、前記分注シミュレーションを実施する
    請求項1または2に記載の自動分析装置。
  4. 前記希釈検体分注装置による前記希釈容器から前記複数の反応容器への前記希釈検体の分注は、前記検体保持部に保持された検体容器内の検体について設定された複数の測定項目に対応し、前記複数の測定項目間に設定された分注順序にしたがって実施される
    請求項1~3の何れか1項に記載の自動分析装置。
  5. 前記検体分注装置による前記検体容器から前記希釈容器への前記検体の分注は、所定の分注単位量で、所定の分注単位数上限の範囲で実施される
    請求項1~4の何れか1項に記載の自動分析装置。
  6. 前記希釈検体分注装置による前記希釈容器から前記複数の反応容器への前記希釈検体の分注は、分注の上限回数の範囲内で実施される
    請求項1~5の何れか1項に記載の自動分析装置。
  7. 前記希釈検体分注装置による前記希釈容器から前記複数の反応容器への前記希釈検体の分注は、前記希釈容器内から吸引することができずに残される前記希釈容器のデッドボリューム以上の値に設定されたセルダミー量を、前記希釈容器内における前記希釈検体の分注量から差し引いた分注可能量の範で実施される
    請求項1~6の何れか1項に記載の自動分析装置。
  8. 検体が収容された検体容器を保持する検体保持部と、
    複数の希釈容器を保持する希釈容器保持部と、
    複数の反応容器を保持する反応容器保持部と、
    前記検体保持部に保持された前記検体容器内の検体を、前記希釈容器保持部に保持された前記希釈容器に希釈液とともに分注する検体分注装置と、
    前記希釈容器内において前記希釈液によって前記検体を希釈した希釈検体を、前記反応容器保持部に保持された複数の反応容器に分注する希釈検体分注装置と、
    前記検体保持部に保持された検体容器内の検体に関する検体情報を入力するための入力部とを備えた自動分析装置による自動分析方法であって、
    前記複数の希釈容器に対する前記検体の分注量と前記希釈液の分注量とを合わせた前記希釈検体の分注量の割り付けがそれぞれ異なる各分注パターンについて、前記検体情報から得られる各測定項目で使用する希釈検体の使用量に基づき、前記各希釈容器に割り付けられた前記希釈検体の分注量の範囲で、前記各希釈容器に対して前記測定項目を割り付ける分注シミュレーションを実施し、前記希釈容器内に分注されずに残される希釈検体の量が最も少ない分注パターンを抽出し、
    前記抽出した分注パターンに従って前記検体の分注と前記希釈検体の分注が実施されるように、前記検体分注装置と前記希釈検体分注装置の駆動を制御する
    自動分析方法。
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