JP7244294B2 - セラミックパッケージおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
このように構成された本開示のセラミックパッケージは、表面配線層を覆うように絶縁部材を形成して、この絶縁部材を例えばレーザ光で切断することによって製造される。すなわち、本開示のセラミックパッケージでは、絶縁部材を介して表面配線層へレーザ光を照射することにより、表面配線層を切断し電気的に接続していない状態とすることができる。そして、本開示のセラミックパッケージでは、表面配線層が絶縁部材に覆われているために、表面配線層へレーザ光を照射した際に導体の切り屑が飛散するのを抑制することができる。従って、本開示のセラミックパッケージは、孔部を設けることなく導体の切り屑の飛散を抑制することができる。これにより、本開示のセラミックパッケージは、セラミックパッケージの構造が複雑になるのを抑制し、表面配線層同士が電気的に切断された状態とすることができる。加えて、切断前の電気的に接続されている表面配線層に対して電解めっき等により、切断により電気的に独立する表面配線層も含めて、表面配線層全体に、金属層を形成することができる。
本開示の別の態様は、少なくとも1つのセラミック層と、少なくとも1つの配線層とを積層して形成される配線基板を備えるセラミックパッケージの製造方法であって、準備工程と、配線形成工程と、被覆工程と、焼成工程と、メッキ工程と、切断工程とを備える。
このように構成された本開示のセラミックパッケージの製造方法では、本開示の一態様のセラミックパッケージの製造方法であり、本開示のセラミックパッケージと同様の効果を得ることができる。つまり、切断工程により切断され、電気的に独立する表面配線層に対して、メッキ工程により切断前の表面配線層の露出箇所に、切断により電気的に独立する表面配線層も含めて、表面配線層全体に、金属層を形成することができ、表面配線層の耐腐食性や電気的特性等を向上させることができる。そして、メッキ工程の後に、切断工程を行う際に、表面配線層の一部は被覆部材に覆われており、この被覆部材に向けてレーザ光を照射して、被覆部材及び被覆部材に覆われた箇所の表面配線層を切断することで、表面配線層へレーザ光を照射した際に導体の切り屑が飛散するのを抑制することができる。従って、本開示のセラミックパッケージは、孔部を設けることなく導体の切り屑の飛散を抑制することができる。
本実施形態のセラミックパッケージ1は、図1に示すように、セラミック配線基板2と、リードフレーム3とを備える。
内部配線層21,22はそれぞれ、セラミック層11,12上に形成される導電層であり、例えば、導電成分である銅(Cu)およびタングステン(W)と、アルミナ等のセラミック成分とを含有している。
複数の第1電極パッド41は、セラミック層13上において、平面視で矩形状のセラミック層13の矩形を形成する四辺に沿って枠状に配列されている。複数の第2電極パッド42は、セラミック層13上において、複数の第1電極パッド41により囲まれて内側に配置される。複数の接続配線43はそれぞれ、セラミック層13上において、1つの第1電極パッド41と1つの第2電極パッド42とを接続するように形成されている。
セラミック配線基板2は、セラミック層12の表面上であり、セラミック層13に覆われておらず、平面視で、第1電極パッド41を囲むように配置された複数の外部電極パッド45を備える。第1電極パッド41と外部電極パッド45とは、内部配線層21,22やビア導体32,33等を介して、電気的に接続されている。
リードフレーム3は、図1に示すように、支持枠71と、複数のリード72とを備える。支持枠71は、平面視で矩形状のセラミック配線基板2の矩形を形成する四辺に沿ってセラミック配線基板2を覆うように矩形枠状に形成されている。また支持枠71およびリード72は、例えば、鉄ニッケル系合金の薄板をエッチングまたはプレスすることにより形成されている。
セラミックパッケージ1を製造するためには、図4に示すように、まず、S10にて、セラミックグリーンシートを準備する。具体的には、まず、無機成分として、アルミナ粉末と、シリカ等の金属酸化物の粉末とを用意する。また、バインダ成分としてのブチラール系樹脂と、成形後のグリーンシートに適度な柔軟性を与える可塑剤成分としてのジ・オチクル・フタレート(以下、DOP)と、適当なスラリー粘度とシート強度を持たせる溶剤とを用意する。
次にS30にて、セラミックグリーンシートに形成されたビアホールの内部に、導電性ペーストを充填する。導電性ペーストは、タングステン粉末と、アルミナ粉末とを含む混合粉末に、ワニス成分としてエチルセルロース樹脂とターピネオール溶剤とを加え、3本ロールミルによって混練することで作製される。
次にS50にて、配線パターンが形成された複数のセラミックグリーンシートを積層して、グリーンシート積層体を作製する。
次にS80にて、リードフレーム3における複数のリード72の一端をそれぞれ、対応する外部電極パッド45にロウ付けして接合することにより、リードフレーム3を積層焼結体に取り付ける。
セラミックパッケージ1の製造方法は、準備工程と、配線形成工程と、被覆工程と、焼成工程と、メッキ工程と、切断工程とを備える。
このように構成されたセラミックパッケージ1の製造方法は、セラミックパッケージ1と同様の効果を得ることができる。つまり、切断工程により切断され、電気的に独立する表面配線層23に対して、メッキ工程により切断前の表面配線層23の露出している表面に金属層を形成することができ、表面配線層23の耐腐食性や電気的特性等を向上させることができる。そして、メッキ工程の後に、切断工程を行う際に、表面配線層23の一部はアルミナコート50に覆われており、このアルミナコート50に向けてレーザ光を照射して、アルミナコート50及びアルミナコート50に覆われた箇所の表面配線層23を切断することで、表面配線層23へレーザ光を照射した際に導体の切り屑が飛散するのを抑制することができる。従って、本開示のセラミックパッケージ1は、孔部を設けることなく導体の切り屑の飛散を抑制することができる。
セラミックパッケージ1の製造方法は、焼成工程が実行された後であって、メッキ工程が実行される前に、リードフレーム3の複数のリード72を表面配線層23に対して電気的に接続するように、セラミック配線基板2の外部電極パッド45と接合する接合工程を備える。
例えば上記実施形態では、セラミックパッケージ1が、複数のセラミック層11~13と複数の配線層21~23とを積層して形成されるセラミック配線基板2を備える形態を示した。しかし、セラミックパッケージは1つのセラミック層と1つの配線層とを積層して形成される配線基板を備えるようにしてもよい。
Claims (5)
- 少なくとも1つのセラミック層と、少なくとも1つの配線層とを積層して形成される配線基板を備えるセラミックパッケージであって、
絶縁性を有する材料で形成され、前記少なくとも1つの配線層のうち前記少なくとも1つのセラミック層に覆われていない配線層である表面配線層における互いに異なる一部分を覆う第1被覆部材および第2被覆部材を備え、
前記第1被覆部材および前記第2被覆部材は、前記第1被覆部材と前記第2被覆部材との間に形成された凹部を隔てて互いに対向しており、
前記少なくとも1つのセラミック層は、複数のセラミック層であり、
前記少なくとも1つの配線層は、複数の配線層であり、
前記複数のセラミック層のうち、前記表面配線層が表面に形成されているセラミック層を表面セラミック層とし、
前記複数のセラミック層のうち、前記表面セラミック層に接触しているセラミック層を直下セラミック層とし、
前記複数の配線層のうち、前記直下セラミック層の表面に形成されている配線層を直下配線層として、
前記直下セラミック層の表面において前記凹部と対向している領域には、前記直下配線層が形成されていないセラミックパッケージ。 - 請求項1に記載のセラミックパッケージであって、
前記表面配線層の一部分と電気的に接続される複数の導電部材が、前記配線基板の周囲に沿って配置されているセラミックパッケージ。 - 少なくとも1つのセラミック層と、少なくとも1つの配線層とを積層して形成される配線基板を備えるセラミックパッケージの製造方法であって、
セラミック材料を用いてシート状に成形された少なくとも1つのグリーンシートを準備する準備工程と、
前記少なくとも1つのグリーンシートの面上に導電性の配線パターンを形成する配線形成工程と、
前記少なくとも1つのグリーンシートのうち、前記配線基板における最表面に配置されるグリーンシートを表面グリーンシートとして、前記表面グリーンシートに形成された前記配線パターンにおける一部分を覆うように絶縁性の被覆パターンを形成する被覆工程と、
前記少なくとも1つのグリーンシートの面上に前記配線パターンおよび前記被覆パターンが形成された後に、前記少なくとも1つのグリーンシートを焼成し、前記少なくとも1つのセラミック層と、前記配線パターンが焼成された前記配線層と、前記被覆パターンが焼成された被覆部材とを得る焼成工程と、
前記配線層を表面配線層として、前記表面配線層上に金属層を形成するメッキ工程と、
前記表面配線層上に前記金属層が形成された後に、前記被覆部材に向けてレーザ光を照射することにより、前記被覆部材を切断する切断工程と
を備え、
前記少なくとも1つのセラミック層は、複数のセラミック層であり、
前記少なくとも1つの配線層は、複数の配線層であり、
前記少なくとも1つのグリーンシートは、複数のグリーンシートであり、
前記複数のセラミック層のうち、前記表面配線層が表面に形成されているセラミック層を表面セラミック層とし、
前記複数のセラミック層のうち、前記表面セラミック層に接触しているセラミック層を直下セラミック層とし、
前記複数の配線層のうち、前記直下セラミック層の表面に形成されている配線層を直下配線層とし、
前記複数のグリーンシートのうち、焼成により前記直下セラミック層となるグリーンシートを直下グリーンシートとして、
前記配線形成工程では、前記直下グリーンシートの表面において前記表面グリーンシートと積層することで前記被覆パターンと対向する領域には、前記直下配線層となる前記配線パターンが形成されないように、前記直下グリーンシートの面上に前記配線パターンを形成するセラミックパッケージの製造方法。 - 請求項3に記載のセラミックパッケージの製造方法であって、
前記少なくとも1つのグリーンシートは、複数のグリーンシートであり、
前記複数のグリーンシートの面上に前記配線パターンが形成された後に、前記複数のグリーンシートを積層する積層工程を備えるセラミックパッケージの製造方法。 - 請求項3または請求項4に記載のセラミックパッケージの製造方法であって、
前記焼成工程が実行された後であって、前記メッキ工程が実行される前に、複数の導電部材を前記表面配線層に対して電気的に接合する接合工程を備えるセラミックパッケージの製造方法。
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JP3008146B2 (ja) | 1992-10-26 | 2000-02-14 | 株式会社住友金属エレクトロデバイス | 半導体素子収納用セラミックパッケージとその製造方法 |
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