JP7243958B2 - 斜め切り超音波カッター装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ケーキ、パン類、魚、肉などの食品や、古タイヤのようなゴム、その他の被切断物を切断するための超音波カッター装置に関し、特に刃先を被切断物の表面に対して斜めに押し当てて切断する斜め切り超音波カッター装置に関する。
従来から、ケーキ、パン類、魚、肉、などの食品やその他の被切断物を切断するのに、カッター(刃物)に超音波振動を付与して食品と刃物の切断抵抗を減少して切れやすくした超音波カッター装置が用いられている。
従来の超音波カッター装置は、カッターを超音波振動する振動方向と平行に移動させ、カッターの刃先を被切断物の表面に垂直に押し付けて切断するのが一般的であった。そして、切れ味をよくする方法の一つとして、超音波振動するカッターの刃先を被切断物の表面に対して斜めに押し付けて切断する、いわゆる斜め切りの切断方法が提案されていた(例えば、特許文献1参照)。
図29に従来の一つの超音波カッター装置の正面図を示した。この超音波カッター装置では、カッター94の取り付け枠95に水平方向(X軸方向)往復動手段96と、垂直方向(Y軸方向)往復動手段97を取り付け、水平方向の動き(X)と垂直方向の動き(Y)を合成してカッター94の刃先を斜めに移動させている。
図30(a)に、上記従来の超音波カッター装置のカッター94の水平方向往復動手段96による動き「X」と、垂直方向往復動手段97による動き「Y」を示し、図30(b)に、動き「X」と動き「Y」で動き「M」を合成することを示した。水平方向往復動手段96で「X」だけ動かすと同時に、垂直方向往復動手段97で「Y」だけ動かすと、カッター94の変位は合成されて斜めに「M」だけ動く。刃先が到達するテーブル98の上にケーキ99を置いておけば、ケーキ99を斜めに切断できる。従来の超音波カッター装置は、動き「X」と動き「Y」のそれぞれの変位の比率を変えることにより、ケーキ99の素材と形状に応じた最適な角度で切断することができる。
上記の水平方向と垂直方向の動きを合成してカッターの刃先を斜めに移動させる方法は、水平方向と垂直方向の動きの割合を自由に組み合わせることで、被切断物を切断するのに最適な一定角度(以下、「最適角度」と記載する)で切断できる。そのため、一つの装置でケーキ、パン類、魚、肉の色々な食品を切断する場合、各被切断物に応じた最適角度を予め求めておき、各被切断物に応じた最適角度を選んで設定して、カッターの刃先を斜めに移動させることで、各被切断物をそれぞれ、切れ味よく切断することができる。
また、図31の超音波カッター装置では、超音波振動子100の先端に取り付けた超音波カッター105の刃先105aを、ナイフの刃先のように斜めに形成しておき、被切断物110を斜めの刃先105aに押し付けて切断する。刃先105aは、図32のように先端が鋭角に尖っている(例えば、特許文献2参照)。
図31のように、被切断物表面に対して最適角度だけ傾いた刃先105aを押していく方法では、被切断物表面に対する刃先の角度を、目視で最適角度に設定し、目視で確認することが出来る。図29の従来例のように、水平方向と垂直方向の動きを合成する必要がなく、安定した切れ味が期待できる。
しかし上記従来の超音波カッター装置は、どちらも被切断物に応じた最適角度で切断できるが、それ以上に切れ味を向上させる方法は示されていない。
被切断物である、ケーキ、パン類、魚、肉などの食品には、苺、ぶどう、チョコレート片や、筋や比較的小さい骨など切れ難いものが入っていたり、古タイヤの中には筋状の補強材など切れ難いものが入っていたりする。
食品やゴムタイヤ、その他の被切断物に、切れ易い部分と切れ難い部分が混在しているときなどは、カッターの刃先を被切断物に対して一つの角度で斜めに移動させることだけでは切れ味が不十分になることがある。
そこで、斜め切り超音波カッター装置には、被切断物に入っている、切れ易い部分と切れ難い部分の両方をスムーズに切断する新たな手段を追加して、カッターの切れ味を一段と向上させることが求められていた。
特開2002-113693号公報 特開平10-163134号公報
本発明は、斜め切り超音波カッター装置に新たな手段を追加することでカッターの切れ味を更に向上することを課題としている。
より具体的には、カッターの刃先を被切断物に対して斜めに動かす際に、多様なカッターの動かし方を組み合わせた切断作業を行う手段を設けて、カッターの切れ味を多面的、あるいは複合的に向上させることを課題としている。
本発明の斜め切り超音波カッター装置は、
刃先を形成した一以上のカッターと、
前記カッターを超音波振動させる超音波振動手段と、
前記カッターを被切断物に向けて一定角度で動かす斜め送り手段と、
前記カッターの斜め送り速度を変える送り速度制御手段と、を有し、
前記カッターを超音波振動させて、被切断物を切断している間に前記送り速度制御手段により前記カッターの斜め送り速度を変えて、被切断物を切断するように構成した。
本発明の斜め切り超音波カッター装置は、カッターを被切断物に対して斜めに動かす際に、多様なカッターの動かし方を組み合わせた切断作業を行う手段を設けたことにより、カッターの刃先の被切断物に対する斜め送り速度を、被切断物の状況、例えば、被切断物の硬さや、被切断物中の硬度の違う混入物の混入割合と位置などに応じて、(a)カッターの斜め送り速度を増減、変化させたり、(b)小刻みに往復動させて被切断物の表面を叩く動きを加えたり、(c)カッターの刃先の被切断物の表面に対する角度を途中で変えたり、(d)刃先を被切断物の表面に対して揺動したり、(e)カッターを可撓性部材で保持して、被切断物の反力により前記カッターの刃先を被切断物の表面に対して揺らせたり、(f)記憶手段から読みだしたカッターの斜め送りパターンで動かしたりする切断作業を可能としている。
たとえば、被切断物の表面に対してカッターの刃先を斜めに動かす斜め送り手段で、斜め送りの一定角度を被切断物に対応した最適角度に設定して、常に被切断物に対応した最適角度でカッターの刃先を斜めに動かすことに加えて、送り速度制御手段を組み合わせて、カッターの斜め送り速度を、高速、一時停止、低速など、送り速度を増減、変化させて、カッターの刃先の進行する一定角度を被切断物に対する最適角度としたまま、高速、一時停止、低速というように異なる速度で、またはこれらを組み合わせて動かすことができる。
切れやすい部分では最適角度のまま高速で短時間に切断するが、被切断物の切れにくい部分では、カッターの刃先を同じ角度のまま低速で移動させ、より多くの超音波振動を与えて少しずつ時間をかけて切断する。このように、切れにくい部分を切断するときにカッターの切れ味を向上させることで、被切断物中の切れ易いものと切れ難いものの両方をスムーズに切断する。そして、被切断物の切れていない部分をカッターの刃先を無理やり押して、被切断物を変形させて形を崩すようなことの無いようにしている。
また本発明の斜め切り超音波カッター装置は、斜め送り手段に往復動制御手段を組み合わせて、カッターを小刻みに往復道させて被切断物の表面を叩くような動きを加えて、被切断物の表面を叩く力ようにしてカッターの切れ味を向上させている。
また本発明の斜め切り超音波カッター装置は、斜め送り手段に揺動手段を組み合わせて、被切断物の表面をカッターの刃先を撫でるように動かす、いわゆるなで切りをさせて、カッターの切れ味を向上させている。
また本発明の斜め切り超音波カッター装置は、斜め送り手段に角度変更手段を組み合わせて、刃先の角度を変えて、カッターの切れ味を良くすることを可能としている。切れ易い材料の被切断物の中に切れ難い材料が入っているときや、切れ易い材料と切れ難い材料が重なったものであるときなど、切断する角度を途中から変えると切れ味が向上する。そして、多様なカッターの動かし方による多面的な切断作業を可能にしている。
そして本発明の斜め切り超音波カッター装置は、パターン制御手段により、斜め送り手段に、送り速度制御手段、往復動制御手段、揺動手段、角度変更手段のいずれかを一以上を組み合わせた斜め送りパターンで切断動作を行うようにして、切断する刃先の斜め送りパターンの組み合わせにより、多様なカッターの動かし方を組み合わせた複合的な切断作業を可能にしている。
また本発明で、斜め送り手段について、被切断物に対する刃先の角度は同じで向きが異なる、一方から斜め下に送る手段と、他方から斜め下に送る手段というように、一つの斜め方向の最適角度の動きと他方向の最適角度の動きができるようにして、必要により一方向と他方向、あるいは複数方向からの最適角度で刃先を移動させたり、一方と他方の最適角度の動きを交互に組み合わせたりすることでカッターの切れ味を良くしている。
本発明の実施形態1に係る斜め切り超音波カッター装置の要部と制御部に含まれる主な手段を示した図。 本発明の実施形態1に係る斜め切り超音波カッター装置のカッターを、超音波振動方向と平行に移動するときの刃先角度と、超音波振動方向に対して斜め送りするときの刃先角度の違いを示した図。 本発明の実施形態1に係る斜め切り超音波カッター装置のカッターを、超音波振動方向と平行に移動するときの刃先角度と、超音波振動方向に対して斜め送りするときの刃先角度の違いを、重ねて対比して示した図。 本発明の実施形態1に係る斜め切り超音波カッター装置のカッターの斜め送りの動作を示したフロー図。 本発明の実施形態1に係る斜め切り超音波カッター装置の被切断物に対する個別の切断作業として、被切断物ごとに複数の斜め送りパターンの送りを一定の割合で、且つ、一定の順序に組み合わせて斜め送りするかについて、記憶手段に記憶させた内容を示した図。 本発明の実施形態1の変形例に係る斜め切り超音波カッター装置の要部を示した正面図。 本発明の実施形態1の変形例に係る斜め切り超音波カッター装置の外観斜視図。 本発明の実施形態1に用いた超音波振動子付きカッターの外観斜視図。 本発明の実施形態2に用いる超音波振動子付きカッターの外観斜視図。 本発明の実施形態2に係る斜め切り超音波カッター装置の要部を示した正面図。 本発明の実施形態3に係る斜め切り超音波カッター装置の要部を示した外観斜視図。 (a)~(d)本発明の実施形態3に係る斜め切り超音波カッター装置のカッターと被切断物の位置関係と、被切断物が切断されていく様子を示した図。 本発明の実施形態3の変形例に係る斜め切り超音波カッター装置の外観斜視図。 本発明の実施形態4に係る斜め切り超音波カッター装置の要部と制御部を示した図。 (a)(b)本発明の実施形態4に係る斜め切り超音波カッター装置の揺動手段のカムを回転して刃先を傾けた状態を示した図。 (a)~(c)本発明の実施形態4に係る斜め切り超音波カッター装置のカッターが揺動して角度を変え、被切断物中の硬い部分の表面を撫でるように切断していく様子を示した遷移図。 本発明の実施形態4に係る斜め切り超音波カッター装置のカッターの斜め送りの動作を示したフロー図。 本発明の実施形態5に係る斜め切り超音波カッター装置の要部と制御部を示した図。 本発明の実施形態5に係る斜め切り超音波カッター装置の刃先を被切断物に当てて切断作業を始めたときの状態を示した図。 本発明の実施形態5に係る斜め切り超音波カッター装置の図19のA方向から見た要部側面図。 本発明の実施形態5に係る斜め切り超音波カッター装置の刃先を被切断物に当てて切断作業をしているときの状態を示した図。 本発明の実施形態5に係る斜め切り超音波カッター装置の図21のA方向から見た要部側面図。 本発明の実施形態5に係る斜め切り超音波カッター装置の刃先を被切断物に当てて切断作業をしているときの状態を示した図。 本発明の実施形態5に係る斜め切り超音波カッター装置の図23のA方向から見た要部側面図。 本発明の実施形態6に係る斜め切り超音波カッター装置の一部を断面とした正面図。 本発明の実施形態6に係る斜め切り超音波カッター装置で、右から斜め左下にカッターを下降させたときの状態を示した正面図。 本発明の実施形態6に係る斜め切り超音波カッター装置で、左から斜め右下にカッターを下降させたときの状態を示した正面図。 本発明の実施形態6に係る斜め切り超音波カッター装置で、左から斜め右下にと、右から斜め左下にと、を組み合わせて、カッターを下降させたときの状態を示した正面図。 従来の超音波カッター装置の要部構成図。 従来の超音波カッター装置の被切断物を切断するカッターの動きを示した図。 従来の他の超音波カッター装置の要部構成図。 従来の他の超音波カッター装置のカッターの断面図。
(実施形態1)
本発明の斜め切り超音波カッター装置は、斜め送り手段により、カッターの刃先を被切断物に対して被切断物ごとに一定角度、即ち切断に適した最適角度で送り出すようにした上で、新たな手段を追加している。そして新たな手段を追加したことにより、最適角度による刃先の切れ味を向上させている。
本発明の実施形態1の超音波カッター装置では、新たな手段としてカッターの送り速度制御手段を追加して切れ味を一段と向上させている。
図1に、本発明の実施形態1に係る斜め切り超音波カッター装置の主要構造と制御部50に含まれる主な手段を示した。図1では、水平方向に長いアンビル6の一端に支柱6aを垂直に立て、支柱6aの上端には支柱6aに対して一定角度傾いた固定部6b(斜め送り手段の取付け部)を設けている。固定部6bには、斜め送り手段20として用いるエアーシリンダーを下向きに取り付け、支柱6aの垂線に対して所定角度(θ)傾いた方向で、エアーシリンダーのアクチュエータ軸20aの先端がアンビル6に置かれた被切断物7に対して往復動するようにしている。
アクチュエータ軸20aの先端には、継手9を取り付けている。継手9には、水平に貫通孔があいていて、貫通孔で超音波振動子ホルダー4のハンドル部4bを保持している。超音波振動子ホルダー4は、図1に示したように超音波振動子1を保持している。そして、超音波振動子1の先端にはカッター5が付いて、カッター5の刃先5aは、アンビル6の上表面と平行になっている。なお、図1では、超音波振動子ホルダー4の外形線を太線で示して、超音波振動子ホルダー4の形を理解できるようにした。
図1において、アクチュエータ軸20aを右から斜め左下に動かすと、カッター5の刃先5aは、アンビル6の上表面に対して平行の状態で斜め左下に移動する。アンビル6の上表面に被切断物7が載置されていると、アンビル6の上表面の被切断物7に対して、超音波振動しているカッター5の刃先5aが右から斜め左下に移動して被切断物7を切断する。カッター5の刃先5aはアンビル6の上表面と直線状に当たって止まり、アクチュエータ軸20aが右上に戻ると右上に上昇する。
図1では、被切断物7について、柔らかい被切断物7aの中に一つの硬い被切断物7bが入っている状態を図示した。被切断物7としては、柔らかいスポンジケーキ7aの中に、苺(いちご)7bが入った「苺入りケーキ」、羊羹の中に栗が入った「栗羊羹」、「アーモンド入りチョコレート」などの例が挙げられる。
図1の制御部50には、超音波振動子1を超音波振動させるための振動制御手段51と、斜め送り手段20でカッター5を被切断物7に対して往復動させるための往復動制御手段52と、斜め送り手段20の送り速度を制御する送り速度制御手段53、複数の斜め送りパターンを組み合わせて動作させるパターン制御手段54と、これらの振動制御手段51、往復動制御手段52、送り速度制御手段53、パターン制御手段54を全体的に制御する全体制御手段55がある。
そして、作業者が所定の作業動作条件を入力する入出力手段(I/O手段)56と所定の作業動作条件を記憶する記憶手段(メモリー手段)57を全体制御手段55につないでいる。全体制御手段55と斜め送り手段20、全体制御手段55と超音波振動子1は、それぞれ制御信号線58、59でつながっている。
作業者が所定の作業動作条件を入出力手段(I/O手段)56に入力し、所定の作業動作条件を記憶手段(メモリー手段)57に記憶させてから、作業開始を指示すると、振動制御手段51により超音波振動している超音波振動子1に取り付けたカッター5が、斜め送り手段20の往復動制御手段52、送り速度制御手段53、パターン制御手段54と全体制御手段55の制御により、図1の右から左斜め下に移動して、超音波振動しているカッター5の刃先5aが被切断物7を切断する。
なお、図1では、支柱6aに移動位置目盛板6cを取り付け、継手9の端に位置表示矢印9aを取り付けて、カッター5が右から左下斜めに移動した位置を目視で読み取れるようにしていることを示した。図1の制御部50の例には、位置制御手段は入れていないが、継手9の端の位置表示矢印9aの位置を電気的に検出して、継手9の端の位置表示矢印9aの位置情報を送り速度制御手段53で使って、速度制御するようにしても良い。また、図1には示していないが、継手9のハンドル部4bを保持している部分に圧力ケージを埋め込み、カッター5にかかる負荷から圧力情報を検出して、その圧力情報を送り速度制御手段53で使って、速度制御するようにしても良い。図1のように、柔らかい被切断物7aの中に一つの硬い被切断物7bが入っているときは、硬い被切断物7bが存在している位置の範囲を、位置あるいは刃先にかかる圧力に基づいて速度を遅くするとスムーズに切断することができる。
図2に、本発明の実施形態1に係る斜め切り超音波カッター装置のカッター5を、多数の小さい往復矢印で示した超音波振動方向に移動したときの刃先角度(θ1)を側面図に示し、超音波振動方向に対して斜め送りしたときの実質的な刃先角度(θ2)を斜め断面図に示した。カッターを超音波振動方向に移動したときは、刃先が被切断物に切り込んでいく刃先角度(θ1)は大きいが、カッターを斜め送りしたときは、刃先が被切断物に切り込んでいく刃先角度(θ2)はθ1より小さくなる。
図3に、カッター5を超音波振動方向に移動したときの刃先角度(θ1)と、超音波振動方向に対して斜め送りしたときの刃先角度(θ2)重ねて、角度の違いを示した。図3に示したとおり、斜め送りすれば、刃先角度がより鋭角のカッターとして被切断物に切り込んでいくことができる。
本発明の実施形態1に係る斜め切り超音波カッター装置では、図1の送り速度制御手段53で、斜め送り手段20の送り速度を制御している。本発明の実施形態1に係る斜め切り超音波カッター装置では、送り速度制御手段53を追加して用いることで、被切断物に対して最適角度でカッター5の刃先5aを斜めに動かすときに、カッター5の斜め送り速度を高速、一時停止、低速など任意に可変することで、切れ味を一段と向上させた切断作業を実現している。カッター5の斜め送り速度を低速にして切り込んでいくと、同じ切り込み量に対する超音波振動の累積振動数が増大し、与えられる超音波振動の累積エネルギーが増大する。切れ味が向上しているため、切りにくい部分に対してカッター5を押し付けると直ぐに切れる。切れていない状態の被切断物7をカッター5で無理矢理押して、被切断物の形を変形させてしまうことがない。また、切りやすい部分は高速で切断するので時間のロスが無い。
また本発明の実施形態1に係る斜め切り超音波カッター装置では、図1のパターン制御手段54で、斜め送り手段20の斜め送りパターンの制御をしている。例えば、斜め送り手段20の送り速度を高速、一時停止、低速というように、単純に切り替える動作だけでなく、例えば、カッター5を小刻みに往復動させて被切断物7の表面を叩く斜め送りパターンをさせることを可能にしている。カッター5を小刻みに往復動させて被切断物7の表面を叩く動きをさせれば、切りにくい硬い被切断物7bがあっても、カッター5の切れ味を向上させることができる。なお、カッター5を小刻みに往復動させるときには、斜め送り手段20を図1で示したエアーシリンダーの代わりに、電動モータの軸に送りネジを付けたものを用いて、電動モータにより送りネジを正転、逆転させることで、カッター5を小刻みに往復動させるようにしても良い。
次に、複数のカッターの斜め送りパターンを組み合わせたカッターの斜め送り制御の内容を説明する。図4に、本発明の実施形態1に係る斜め切り超音波カッター装置のカッター5の斜め送りの動作を示したフロー図を示した。図4のフロー図では、AパターンからDパターンまでの4つの斜め送りパターンを選択できることを示している。Aパターンは(1)高速送り、(2)一時停止、(3)低速送りを順に行う斜め送りパターン。Bパターンは(1)高速送りのみの斜め送りパターン、Cパターンは(3)低速送りのみの斜め送りパターン、Dパターンは(4)小刻み往復前進する斜め送りパターンである。ここで、高速送り、低速送りの区別は相対的なものであり、被切断物により送り速度の絶対値は異なる。
図4のフロー図を説明する。まず、作業者が被切断物の種類、材質、大きさ等から作業番号、斜め送りパターン等の作業条件を入力して、切断作業をスタートさせる(ステップST1)と、入力した斜め送りパターンに振り分けられ(ステップST2、ステップST3)、それぞれの斜め送りパターンの切断動作を行う(ステップST4、ステップST5、ステップST6、ステップST7)。カッター5が最終位置に達するまでは、それぞれの斜め送りパターンの切断動作を繰り返すが(ステップST8のNo)、カッター5が最終位置、つまりカッターの刃先5aかアンビル6の上表面に達すると、カッター5の下降を反転上昇して切断作業を終了する(ステップST9)。
なお、本発明の実施形態1に係る斜め切り超音波カッター装置では、上記図4のフロー図の各斜め送りパターンを更に複雑に組み合わせてカッター5を動作させることも可能にしている。
すなわち、図5に、本発明の実施形態1に係る斜め切り超音波カッター装置の被切断物に対する一つの切断作業として、作業1、作業2などの作業番号と斜め送りパターンの組み合わせ、斜め送りパターンの割合、カッターを移動させるストロークを記憶手段に記憶させた例を示した。図5は、一つの作業例ごとに記憶された内容を示したもので、作業番号の横に被切断物の名称を示した。斜め送りパターン(E列)、割合(F列)、ストローク(G列)の各データを一つの切断作業のワンセットとして記憶している。
例えば、「作業1」の切断作業では、被切断物をパンとして、刃先5aの全移動距離(ストローク)が60mmで、順に、Bパターンでストロークの5%だけ、Aパターンでストロークの15%だけ、Bパターンでストロークの70%だけ、Cパターンでストロークの残り10%の動作を行う。
同様に、「作業2」の切断作業では、被切断物をケーキとして、刃先5aの全移動距離(ストローク)が40mmで、Bパターン、Aパターン、Cパターン、Aパターンの動作を所定割合だけ順に行う。「作業3」、「作業4」の切断作業では、同様に図5で定めた斜め送りパターンの組み合わせで、切断作業を行う。
本発明の実施形態1に係る斜め切り超音波カッター装置では、入出力手段56を用いて、(1)斜め送りパターンと順序(E列)、(2)各斜め送りパターンが全行程で占める割合(F列)、(3)ストローク(G列)の各データを入力すれば、(1)の各斜め送りパターンの各動作を順番に、(2)で入力した割合に応じた移動行程を自動計算して、(3)のストロークを一つの作業として切断作業を行う。カッター5の移動量について複雑な計算や入力をしなくて済むので、使い勝手が良い。
(実施形態1の変形例)
図6に、本発明の実施形態1の変形例に係る斜め切り超音波カッター装置の要部を示した。図6の本発明の実施形態1の変形例に係る斜め切り超音波カッター装置では、斜め送り手段20を支持する支柱6a-1を、アンビルの切り欠き部6dに設けた軸6eを中心として回転できるようにしている。そして支柱6a-1をアンビル6の上面に設けた一対の回転止めフランジ部6fで挟んで、フランジ部6fの長穴6gにボルト6vを通し、ボルト6vをナット6nで締め付けて固定する構造にしている。支柱6a-1のアンビル6に対する角度を、アンビル6に対して垂直から所定の角度だけ傾けるようにして、斜め送り手段20の取り付け角度を可変にした。このことにより、アンビル6の上表面に対するカッター5斜め送り角度を変更できるようにしている。
本発明の実施形態1の変形例に係る斜め切り超音波カッター装置では、超音波振動子ホルダー4を保持する継手9を2つの部分、第一の継手部分9bと、第二の継手部分9cに分割して、固定ピン9dで相対角度を定めて固定できるようにしている。超音波振動子ホルダー4を保持する角度と、斜め送り手段20の取り付け角度を可変にしたことにより、被切断物が変わったとき、被切断物に切れ易いものと切れ難いものの硬さや割合が変わったときなど、カッターの角度を変更できるようにしている。
その他の構成は、図1で説明した本発明の実施形態1と同じである。発明理解のために、図7に、本発明の実施形態1の変形例に係る斜め切り超音波カッター装置の外観斜視図を示した。
図8に、本発明の実施形態1とその変形例に用いたカッターの外観斜視図を示した。本発明の実施形態1とその変形例に用いたカッターは、超音波振動子1の振動方向に対して直交するハンドル部4bを超音波振動子ホルダー4から突出させ、このハンドル部4bを支持していた。ハンドル部4bを超音波振動子の振動方向に対して直交して突出させ、且つ、カッター5の刃先5aがつくる直線と平行にしておけば、超音波振動子ホルダー4として、刃先5aの角度を調節したり、確認したりするときなどで扱いやすい。また、超音波振動子1の振動の中心軸の向かう先とカッターの移動方向の向かう先が、どちらもアンビル上の被切断物に向くようにしておけば、アンビル上に被切断物を置く位置の見当がつきやすい。
(実施形態2)
実施形態2では、超音波振動子ホルダー4にハンドル部4bを設けないときの実施形態を説明する。
本発明の実施形態2にかかる斜め切り超音波カッター装置では、図9に超音波振動子付きカッターの外観斜視図を示したとおり、超音波振動子ホルダー4にハンドル部4bを設けていない。図10に示したように、超音波振動子1を保持する超音波振動子ホルダー4の根元部分を継手9gで直接支持している。その他の構成は基本的に、図1で説明した本発明の実施形態1と同じである。
本発明の実施形態2にかかる斜め切り超音波カッター装置では、超音波振動子の振動方向に対して直交するハンドル部4bをなくして、超音波振動子1を保持する超音波振動子ホルダー4の根元部分を継手9gで直接支持している。そして、継手9gに取り付けた超音波振動子付きカッター5を、本発明の実施形態1と同様に、被切断物に対する最適角度を保ったまま、高速、一時停止、低速というように異なる速度で動かしている。図10のように、カッター5は右から斜め左下に移動し、その送り速度は図示しない制御部によって所定の斜め送りパターンで速度制御している。
本発明の実施形態2でも、本発明の実施形態1と同様、被切断物7に対する最適角度を保ったまま、高速、一時停止、低速というように異なる速度で動かす。制御部50により、図4のフロー図の動作をすることは実施形態1と同じである。そして、被切断物7の切れにくい部分では、カッター5の刃先5aを最適角度のまま低速で移動させ、被切断物7の表面に超音波振動を与えて少しずつ時間をかけて切断して、カッター5の切れ味を向上している。切れやすい部分では、最適角度のまま高速で短時間に切断する。
(実施形態3)
本発明の実施形態3にかかる斜め切り超音波カッター装置では、複数の超音波振動子付きカッターを一つの取り付け部材19に取り付け、一つの斜め送り手段で、被切断物に対して複数の超音波振動子付きカッターを一度に斜め送りして切断している。
実施形態3では、図11のように、カッターの取り付け部材19に3つの超音波振動子付きカッター5L、5C、5Rを取り付けている。各超音波振動子付きカッター5L、5C、5Rの刃先の向きは、カッターの取り付け部材19の斜め移動方向に沿わせている。なお、図11では、中央の超音波振動子付きカッター5Cについて、カッターの取り付け部材19からの刃先の突き出し量(L2)を両端の超音波振動子付きカッター5L、5Rの突き出し量(L1)よりΔLだけ少なくしている。
本発明の実施形態3にかかる斜め切り超音波カッター装置でカッターの取り付け部材19を斜め下に移動したとき、取り付け部材19に取り付けた超音波振動子付きカッター5L、5C、5Rの刃先は、超音波振動しながら被切断物の表面に対して斜めに押し付けられて、被切断物の表面を切断しつつ下降していく。下降の動作、つまり斜め送りパターンは、実施形態1の図4のフロー図に従って行われる。
図12で、被切断物7である栗が入った栗羊羹7を切断していく様子を説明する。図12(a)では、超音波振動子付きカッター5L、5C、5Rの刃先は被切断物7の表面と離れているが、図12(b)では、超音波振動子付きカッター5L、5Rの刃先が超音波振動しながらアンビル6の表面に当たる所まで最適角度で下降して、被切断物7を切断した後の状態を示している。柔らかい羊羹7aと硬さの違う栗7bは、超音波振動子付きカッター5L、5Rの刃先で切断されている。ただし、中央の超音波振動子付きカッター5Cの刃先はアンビル6の表面に到達せず、被切断物である栗羊羹を途中まで切断した状態で止まっている。アンビル6上の左右の被切断物を捨てて、中央に切り込みの入った部分を取り出して一つの商品単位とすれば、手で割って食べる「切り込み付き栗羊羹」を作ることができる。
このように、本発明の実施形態3にかかる斜め切り超音波カッター装置では、被切断物を複数のカッターによる切れ味の向上した最適角度を保った状態で同時切断をすることに加えて、複数のカッターの取り付け部材からの刃先の突き出し量を異ならせて支持する手段を用いることにより、最適角度での切断作業をする上で、切れ味を更に向上させ、切りにくい切断物を切断するという付加価値を追加した切断作業を行うことを可能としている。
(実施形態3の変形例)
図13に実施形態3の変形例として、図11に示した3つのカッターを備えた実施形態3にかかる斜め切り超音波カッター装置を一つのユニットにして、3つのユニットを横一列に並べて一つの斜め切り超音波カッター装置を、あたかも一つの製造ラインのように構成したときの外観斜視図を示した。
図13のように、多数のカッターを並べて一度に切断作業を行えば、長尺の被切断物、例えば魚などを切断する作業を最適角度で、能率よく行うことができる。被切断物の長尺の長手方向に、切りにくい部分と、切りやすい部分があれば、切りにくい部分のユニットのカッターの送り方と、切りやすい部分のユニットのカッターの送り方をそれぞれ最適な斜め送りパターンで行えば良い。なお、図13では、アンビル6を長方形の平板として描いているが、必要により、ベルトコンベアや循環移動台にして製造ラインを構成してもよい。
以上説明したように、本発明の斜め切り超音波カッター装置は、超音波カッターを、切れ味の良い最適角度で斜めに移動させて被切断物を切断するが、更にカッターの斜め送り速度を変化させて切れ味を向上させた超音波切断作業を可能にしている。更にカッターを小刻みに往復動させて被切断物の表面を叩く動きをさせて切れ味を多面的に向上させた超音波切断作業を可能にしている。更に複数のカッターの斜め送りパターンを組み合わせたカッターの斜め送りをして切れ味を複合的に向上させた超音波切断作業を可能にしている。更に、複数のカッターを一つの取り付け部材に取り付け、複数のカッターそれぞれの切れ味を生かした超音波切断作業をも可能にしている。
本発明の斜め切り超音波カッター装置の詳細な説明では、被切断物に応じた最適角度での切断作業をする上で、切れ味を更に向上させ、切りにくい切断物を切断するという付加価値を追加した切断作業を行うことを可能としていることを説明した。
(実施形態4)
実施形態4に係る超音波カッター装置では、継手39に、カッターの刃先5aを揺動させる揺動手段を設けている。図14に、本発明の実施形態4に係る超音波カッター装置の一部を断面にした正面図を示した。
実施形態4に係る超音波カッター装置では、継手39を、エアーシリンダーのスピンドルの先端に取り付ける継手部分39cに、軸90をエアーシリンダーのスピンドルの軸と直交する方向に設け、軸90でハンドル部4bを保持する第一の継手部分39bを回転自在に軸支している。そして継手部分39cの下面には小型モータ91を取り付け、小型モータ91のモータ軸にはカム92を取り付けている。小型モータ91はカム92を回転させる。継手部分39cの下面の軸90の反対側にはバネ93を取り付けている。バネ93の反発力により、カム92の外周面は、第一の継手部分39bの表面に当接している。小型モータ91でカム92を回転させると、カム92の外周面は、第一の継手部分39bの当接面を上下に移動させ、第一の継手部分39bが軸90の周りに揺動する。第一の継手部分39bが軸90の周りに揺動するということは、第一の継手部分39bで支えている超音波振動子ホルダー4のハンドル部4bが軸90の周りに揺動し、カッター5の刃先5aが軸90の周りに揺動する。
刃先5aは超音波振動と揺動をしながら被切断物7に向かって移動する。カム92をゆっくりと回転させて刃先5aをゆっくりと揺動させると、硬い被切断物7bの表面を撫でるように刃先が当たる位置が変わる。いわゆる撫で斬り動作を行う。いわゆる撫で斬り動作は、刃先5aの押圧力をまだ切れていない部分に集中させ、かつ、ずらしながら切断する。従来のように、刃先5aを被切断物の表面に当てて一方向に押していくと、刃先5aが被切断物に当たる範囲の長さが増えて押圧力が分散し、刃先5aの単位長さあたりの押圧力は小さくなってしまうのだが、撫で斬りでは、そのようなことがない。刃先5aを被切断物の表面に当てて一方向に押して切断するときよりカッターの切れ味が向上する。
図15(a)(b)は、バネ93とカム92と小型モータ91で構成した揺動手段により、カッター5の刃先5aが一の向きと、他の向きに傾いた状態を示した図である。図15(a)(b)のように、小型モータ91でカム92を回転させると、カム92の外周面は、第一の継手部分39bの一端側の表面が上下動し、第一の継手部分39bをエアーシリンダーのアクチュエータ軸20aの先端に軸90の回りに揺動させる。第一の継手部分39bひいてはカッターの刃先5aが角度を変える。
図16(a)(b)(c)に苺や栗等の球形の果実入りケーキや羊羹に対して、カッターの刃先5aを超音波振動させながら斜め送りすると同時に、揺動させて切断するときの遷移図を示した。球形の果実の表面にカッターの刃先5aが当たる位置が図16(a)、(b)、(c)のように、球形の果実の表面で少しずつずれていく。
図16(a)、(b)、(c)のように、刃先5aが球形の果実の表面で少しずつずれていくときは、カッターの刃先5aが当たって切断している範囲の長さは狭いままで、刃先5aの単位長さあたりの押圧力は大きいままである。カッターの刃先5aを球形の果実の表面に対して直線的に押していくと、球形の果実の表面にカッターの刃先5aが当たって切断している位置の中心はそのままで、刃先5aと接する長さが一気に長くなり、刃先5aの単位長さあたりの押圧力は小さくなる。そして切れ味は落ちるのであるが、いわゆる撫で斬り動作は、刃先5aの押圧力をまだ切れていない部分に集中させ、かつ、ずらしながら切断することから、刃先5aを全長で被切断物の表面に当てて同時に切断するよりもカッターの切れ味が向上する。特に、硬い被切断物7bがアーモンドのようなものであるときに効果がある。
なお、図15で示した揺動手段は、小型モータ91を一方向に回転させて、カム92でカッター5の刃先5aが揺動を繰り返すようにしているが、小型モータ91を所定角度だけ動く、ステッピングモータにして、カム92を所定角度だけ動かしてカッター5の刃先5aが被切断物に向かう角度を変える角度変更手段としても良い。例えば、図15(a)の状態でステッピングモータを止めれば、図15(a)の刃先5aの角度で被切断物7を押して切断する。また、図15(b)の状態でステッピングモータを止めれば、図15(b)の刃先5aの角度で被切断物7を押して切断する。刃先5aの角度変更は、被切断物の切れやすい部分の最適角度から、切れにくい部分の最適角度に変えて切れ味を向上させるときに効果がある。
図17に、本発明の実施形態4に係る斜め切り超音波カッター装置のカッター5の斜め送りの動作を示したフロー図を示した。図17のフロー図では、実施形態1で説明した図4のフロー図のAパターンからDパターンの4つの斜め送りパターンに、(5)刃先5aを揺動するEパターンと、(6)カッター5の刃先5aが被切断物に向かう角度を変えるFパターンを追加している。そのため、既に説明した4つの斜め送りパターンに、2つ目の斜め送りパターン加えた6つの斜め送りパターンを選択したり、組み合わせたりして切断することができる。
図17のフロー図は基本的に図4のフロー図と同じ流れであり、図4のフロー図のステップST3の次にステップST10の選択肢が増えて、ステップST11の刃先5aを揺動するEパターンとステップST12のカッター5の刃先5aが被切断物に向かう角度を変えるFパターンの動作ができるようになっている。
被切断物7の中に硬い混入物7bである苺や栗が中心に一つある場合は、苺や栗を切断するときだけ、刃先5aを揺動させると良く切れる。また、苺や栗を切断するのに適した最適角度に角度変更すると良く切れる。
実施形態4に係る超音波カッター装置では、図17のフロー図のAパターンからFパターンの各斜め送りパターンを複雑に組み合わせてカッター5を動作させることで、カッターの切れ味を向上することを可能にしている。
(実施形態5)
実施形態5では、実施形態4で説明したように、バネとカムと回転モータを使って能動的(積極的、強制的)にカッターの刃先5aを揺動させる代わりに、刃先5aが受動的に揺れるようにしている。
すなわち、バネとカムと回転モータを使った揺動手段の代わりに、カッターのハンドル部4bを保持する保持部8を可撓性部材で保持している。そのため、超音波振動子ホルダー4のハンドル部4bに反力が作用すると、反力により可撓性部材である保持部8が変形して、刃先5aが受動的に揺れるようにしている。例えば、被切断物7の中に複数の硬い混入物7bが混在しているときに、硬い被切断物の硬さに反応して刃先5aが揺れるようにしている。そして、実施形態4で説明した、いわゆるなで斬りを可能にしている。
図18に、本発明の実施形態5に係る斜め切り超音波カッター装置の主要構造と制御部を示した。基本的な構造は、実施形態1の図1と同じである。図1では、継手9が超音波振動子ホルダー4のハンドル部4bを直接保持していた。しかし、本発明の実施形態5に係る斜め切り超音波カッター装置では、図18のように、超音波振動子ホルダー4のハンドル部4bの外周面と継手49の孔の内周面の間に、ゴムなどの弾性体でてきた可撓性を有する円筒型の保持部8を入れている点が異なる。
すなわち、図1では、刃先5aがアンビル6の表面と平行になるように、ハンドル部4bは、継手9によって水平方向に保持している。しかし、図18で示したように、ハンドル部4bの外周面と継手49の孔の内周面の間に、ゴムなどの弾性体でてきた可撓性を有する円筒型の保持部8があると刃先5aがアンビル6の表面に対して傾こうとしたときに、保持部8が変形することによって、一定の範囲内で傾く。
図19では、本発明の実施形態5に係る斜め切り超音波カッター装置の刃先5aを被切断物に当てて切断作業を始めたときの状態を示した。被切断物7の中に硬い混入物7bがあると、カッター5を押し下げる力(F)に対して反力が生じ、押し下げる力(F)と反力は、同一作用線上に無いので、回転トルクが発生し、カッター5を回転させる。すると、刃先5aは被切断物7の表面を撫でるように移動する。
すなわち、反力を受けると、図19のようにカッター5は時計回り方向に回転しようとする。この時、超音波振動子ホルダーのハンドル部4bは可撓性を有する保持部8で把持されているため、保持部8が変形する範囲内で時計回り方向に回転する。保持部8が無ければ、刃先5aは一定姿勢のままであるが、保持部8が刃先5aの揺れを許容している。
図19のように、被切断物7に向けて、カッター5の刃先5aを押し当てると、柔らかい被切断物7aは切断されて、硬い被切断物7bに当たる。カッター5が傾いていないときは、図19のように、弾性体からなる保持部8の厚さは、ハンドル部4bの全長にわたって、上下方向にほぼ均一あるいは同じ厚さを保っている。
図20は、本発明の実施形態2に係る斜め切り超音波カッター装置の図19のA方向から見た要部側面図である。図20で示したように、弾性体からなる保持部8とそれを入れている継手49の第一の継手部分49bの断面を、上下に長い楕円形にしている。弾性体からなる保持部8と継手49の第一の継手部分9bの断面が上下に長い楕円形、又は、たまご形であると、保持部8の弾性体の上下の厚みが厚く、側面の厚みがうすくなる。このことにより、保持部8の弾性体の変形が主として上下方向に起きるようにしている。図20では、弾性体からなる保持部8の厚みが、ハンドル部4bより上方の厚み(T0)と下方の厚み(T0)が等しい状態を示している。
図21のように、刃先5aが硬い被切断物7bに当たって、スムーズに切断されないまま所定の抵抗力を受けると、カッター5は傾き、刃先5aが硬い被切断物7bと当接する位置がずれる。このとき刃先5aと硬い被切断物7bの当接角度も変化して超音波振動の加わる向きも変化する。そして、新たな当接位置を切断していく。
カッター5が傾くと、弾性体からなる保持部8の圧縮量がハンドル部4bの長さ方向に変化し、図22のようにハンドル部4bのAから見た保持部8の端部の上方の厚み(T1)が厚く、下方の厚み(T2)が薄くなる。弾性体からなる保持部8は圧縮されると、元の形に復元しようとして、カッター5の傾きを元に戻そうとする。
硬い被切断物7bが切断されると、図23のようにカッター5の傾きは変わり、弾性体からなる保持部8は逆の傾向に、例えば図24のようにハンドル部4bのAから見た保持部8の端部の上方の厚み(T3)が薄く、下方の厚み(T4)が厚くなる。このようにカッター5は、傾きを変えながら被切断物7(7a、7b)を切断する。カッター5の刃先5aの動きは、カッターの刃先5aが被切断物7の表面に当たる位置を少しずつ変え、被切断物7に与える超音波振動の方向も変えて、切断していく。つまり、硬い被切断物7bの表面をいわゆる撫で切りしていくことになる。そして、カッターの切れ味を向上させている。
(実施形態6)
実施形態6では、斜め送り手段について、被切断物に対する最適角度(θ0)は同じであるが、後述する図面では図面の右側から斜め左下に送る第一の斜め送り手段と、図面の左側から斜め右下に送る第二の斜め送り手段の両方を用いてカッターの切れ味を良くした場合を説明する。
まず、刃先5aを複数の違う角度で斜め送りする手段を設けたときに、任意の斜め送りで切断可能としたことを説明する。そして、複数の違う角度の斜め送りを組み合わせたカッターの斜め送りしたときは、切れ味を更に高めることができることを説明する。
図25に、本発明の実施形態6に係る斜め切り超音波カッター装置の一部を断面とした正面図を示した。本発明の実施形態6に係る斜め切り超音波カッター装置の構成は、実施形態1の図1に示した構成と異なっている。図1では、継手9は、超音波振動子ホルダー4のハンドル部4bを直接保持している。しかし、本発明の実施形態6に係る斜め切り超音波カッター装置では、図25のように、第一の斜め送り手段30のアクチュエータの先端に連結部材31の一端側を取り付け、連結部材31の他端側に第二の斜め送り手段32を取り付けている。そして、第二の斜め送り手段32の先端に継手49を取り付け、継手49で超音波振動子ホルダー4のハンドル部4bを保持している。なお、図25では、第一の斜め送り手段30も第二の斜め送り手段32も、それぞれのアクチュエータはエアーシリンダーに収納して、カッター5を待機させている状態を示している。
図25の待機状態から、第一の斜め送り手段30のエアーシリンダーに空気を送り込むと、第一の斜め送り手段30のアクチュエータが伸びて、連結部材31の先に取り付けてある継手49で保持されたカッター5が左下に移動する。図26に、本発明の実施形態6に係る斜め切り超音波カッター装置で、第一の斜め送り手段30を動作させて、カッター5を待機位置より、左下方向に下降させたときの状態を示した。
図25の待機状態から、第二の斜め送り手段32のエアーシリンダーに空気を送り込むと、第二の斜め送り手段32のアクチュエータが伸びて、連結部材31の先に取り付けてある継手49で保持されたカッター5が右下に移動する。図27に、本発明の実施形態6に係る斜め切り超音波カッター装置で、第二の斜め送り手段32を動作させて、カッター5を待機位置より、右下方向に下降させたときの状態を示した。
図26のように、右から斜め左下にカッターを下降させて切断するか、図27のように、左から斜め右下にカッターを下降させて切断するかは、実施する切断作業の条件に応じて選択できる。
なお図25の構造説明図では、実施形態5を説明した図18と同じく、ハンドル部4bの外周面と継手49の孔の内周面の間に、ゴムなどの弾性体でてきた保持部8を介在させた構成を示した。弾性体でてきた保持部8があると、刃先5aがアンビル6の表面に対して傾こうとしたときに、保持部8が変形することによって一定の範囲内で傾くことを可能にしている。このことにより、いわゆる撫で斬りを可能にしている。
図28に、本発明の実施形態6に係る斜め切り超音波カッター装置で、斜め左方向と右方向に交互に組み合わせてカッターを下降させたときの状態を示した正面図を示した。一方向の斜めにカッターを下降するのと、他の斜め方向に下降するのを組み合わせた方が切れ味が上昇する場合に好都合である。
例えば、ステーキ用肉の柔らかい部分に切れにくい筋があるときなどは、カッターを最適角度と思われる斜め一方向のみに押していくより、カッターを斜め一方向に押した後、最適角度と思われる斜め他方向に押していく動作を組み合わせれば、切れにくい筋が切れる経験則から、右から斜め左下へと左から斜め右下へと、交互に組み合わせればカッターの切れ味が上昇することが理解される。
以上説明した通り、本発明は、カッターの刃先を被切断物に対して斜めに動かす際に、被切断物の硬さや、被切断物中の硬度の違う混入物の混入割合と位置などの被切断物の状況に応じて斜め送り速度を増減、変化させ、あるいは、小刻みに往復動させて被切断物の表面を叩く動きを加え、刃先の被切断物の表面に対して揺動し、一つの斜め方向の最適角度の動きと他方向の最適角度の動きを使い分けたり、組み合わせたりして、多様なカッターの動かし方を組み合わせた切断作業を行う手段を設けて、カッターの切れ味を向上させている。
実施形態で示したように、本発明による斜め切り超音波カッター装置は、ケーキ、パン類、魚、肉などの食品や、古タイヤのようなゴムを切断するための斜め切り超音波カッター装置に適用することができる。
本発明は特に、カッターの刃先5aを最適角度で斜めに動かすことに加えて、カッターの斜め送り速度を変えたり、カッターを小刻みに往復道させて被切断物の表面を叩く動きを加えたり、多様なカッターの動かし方ができる刃先の切れ味の良さが求められる斜め切り超音波カッター装置に適用することができる。
また、複数のカッターを一つの取り付け部材に取り付け、複数のカッターそれぞれの切れ味を生かした超音波切断作業をする斜め切り超音波カッター装置に適用することができる。
1 超音波振動子(超音波振動手段)
4 超音波振動子ホルダー
5 カッター
6 アンビル
8 保持部
9 継手
20 斜め送り手段
30 第一の斜め送り手段
31 連結部材
32 第二の斜め送り手段
50 制御部(制御手段)

Claims (6)

  1. 刃先を形成した一以上のカッターと、
    前記カッターを超音波振動させる超音波振動手段と、
    前記カッターを被切断物に向けて一定角度で動かす斜め送り手段と、
    前記カッターの斜め送り速度を変える送り速度制御手段と、を有し、
    前記カッターを超音波振動させて、被切断物を切断している間に前記送り速度制御手段により前記カッターの斜め送り速度を変えて、被切断物を切断するように構成した、
    ことを特徴とする斜め切り超音波カッター装置。
  2. 前記送り速度制御手段により、被切断物を切断している間に前記カッターの斜め送り速度を変える変え方を、パターンとして記憶する記憶手段を有することを特徴とする請求項1に記載の斜め切り超音波カッター装置。
  3. 刃先を形成した一以上のカッターと、
    前記カッターを超音波振動させる超音波振動手段と、
    前記カッターを被切断物に向けて一定角度で動かす斜め送り手段と、
    前記カッターを動かす一定角度を変える斜め送り角度制御手段と、を有し、
    前記カッターを超音波振動させて、被切断物を切断している間に前記斜め送り角度制御手段により前記カッターを動かす一定角度を変えて、被切断物を切断するように構成した、
    ことを特徴とする斜め切り超音波カッター装置。
  4. 前記斜め送り角度制御手段により、被切断物を切断している間に前記カッターを動かす一定角度を変える変え方を、パターンとして記憶する記憶手段を有することを特徴とする請求項3に記載の斜め切り超音波カッター装置。
  5. 前記カッターの刃先の被切断物の表面に対する角度を変える角度変更手段、を有し、
    前記カッターを超音波振動させて、被切断物を切断している間に前記角度変更手段により、前記カッターの刃先の被切断物の表面に対する角度を変えて、被切断物を切断するように構成した、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の斜め切り超音波カッター装置。
  6. 前記斜め送り手段は、前記一定角度で前記カッターを動かす際の水平方向の第1の向きに対して、逆向きの水平方向の第2の向きに動くことを可能とし、
    前記カッターを、水平方向の第1の向き及び水平方向の第2の向きの少なくとも一方に動かして、被切断物を切断するように構成した、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の斜め切り超音波カッター装置。
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