JP7240892B2 - 軸受装置および回転機械 - Google Patents

軸受装置および回転機械 Download PDF

Info

Publication number
JP7240892B2
JP7240892B2 JP2019026867A JP2019026867A JP7240892B2 JP 7240892 B2 JP7240892 B2 JP 7240892B2 JP 2019026867 A JP2019026867 A JP 2019026867A JP 2019026867 A JP2019026867 A JP 2019026867A JP 7240892 B2 JP7240892 B2 JP 7240892B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure oil
lubricating
rotating shaft
lubricating pressure
pad
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019026867A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020133735A (ja
Inventor
信博 永田
健一 藤川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2019026867A priority Critical patent/JP7240892B2/ja
Publication of JP2020133735A publication Critical patent/JP2020133735A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7240892B2 publication Critical patent/JP7240892B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
  • Sliding-Contact Bearings (AREA)
  • Magnetic Bearings And Hydrostatic Bearings (AREA)

Description

本発明は、回転軸を回転可能に支持する軸受装置および回転機械に関する。
蒸気タービンや圧縮機などの回転機械では、回転軸の周囲に傾斜可能に複数のパッドを配置するとともに、回転軸とパッドとの間に油膜を形成し、パッドによって回転軸を回転可能に支持するように構成した軸受装置が知られている。
例えば、特許文献1に記載の傾斜パッド軸受は、パッド軸受の限界を超えた軸振動の制振性能、耐荷重性能を得ることを目的としている。この傾斜パッド軸受は、複数のパッドが円筒状の軸受外郭にそれぞれ支持部で取り付けられ、1個あるいは複数のパッドの外郭側において支持部の両側に円周方向に伸縮する圧電素子を備え、圧電素子を伸縮させることによりパッドのプリロードを制御する。
特開平7-293553号公報
回転機械の軸受装置では、予め荷重が発生するようにプリロードをかけた状態で組み立てられることがある。従って、組み立て時に回転軸に圧力が負荷された状態となる。プリロードは、軸振動特性に影響を与える。つまり、プリロードによりかかる荷重を大きくすると、回転軸が振れ回りにくくなり、回転軸の重心が回転軸中心からずれるアンバランスが回転数成分に与える影響が小さくなる。一方、プリロードによりかかる荷重を小さくすると、回転軸が振れ回りやすくなり、軸受の減衰が大きくなるため、回転軸の固有値で振れ回る低周波振動などの不安定振動に効果がある。このように、プリロードを大きくした場合と小さくした場合とで長所短所があり、回転機械の構造や運転状況によって、最適なものを検討する必要がある。
本発明は上述した課題を解決するものであり、軸振動特性に合わせて最適なプリロードに調整することのできる軸受装置および回転機械を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明の一態様に係る軸受装置は、回転軸の周囲に設けられて前記回転軸の外周面に沿って対向する軸受面を有するパッドと、前記軸受面が前記回転軸の周方向に傾斜可能に前記パッドを支持するピボットと、前記外周面と前記軸受面との間に油膜が形成されるように潤滑油を供給する潤滑油供給部と、前記軸受面に設けられた供給口から前記外周面と前記軸受面との間に潤滑圧油を供給する潤滑圧油供給部と、前記回転軸の軸振動を取得し、当該軸振動に基づいて前記潤滑圧油供給部による潤滑圧油の供給量を制御する制御部と、を備える。
また、本発明の一態様に係る軸受装置では、前記パッドが前記回転軸の周囲に複数設けられており、横置きに配置された前記回転軸の回転の中心よりも水平方向の上方に位置する前記パッドに前記潤滑圧油供給部が設けられていることが好ましい。
また、本発明の一態様に係る軸受装置では、前記パッドが前記回転軸の周囲に複数設けられており、各前記パッドに前記潤滑圧油供給部が設けられ、前記制御部は、各前記潤滑圧油供給部を各々制御することが好ましい。
また、本発明の一態様に係る軸受装置では、前記潤滑圧油供給部は、前記パッドの前記軸受面において前記回転軸の回転方向の一方側に偏らせて前記供給口が配置されていることが好ましい。
また、本発明の一態様に係る軸受装置では、前記パッドの前記軸受面において前記回転軸の回転方向の一方側と他方側とに前記供給口を配置してそれぞれ前記潤滑圧油供給部が設けられ、前記制御部は、各前記潤滑圧油供給部を各々制御することが好ましい。
また、本発明の一態様に係る軸受装置では、前記潤滑圧油供給部は、1つの前記パッドの前記軸受面において、前記潤滑油により前記外周面との間に油膜が形成される最小面積を確保しつつ前記供給口が配置されていることが好ましい。
上述の目的を達成するために、本発明の一態様に係る回転機械は、上述したいずれか1つに記載の軸受装置を備えている。
本発明によれば、回転軸を回転させながら潤滑圧油の供給量を制御して静圧荷重を増減調整することで、最適な荷重の調整を実施でき、軸振動特性に合わせて最適なプリロードに調整する。この結果、回転軸を備える回転機械を運転しながらプリロードの調整ができるので、例えば、回転機械を停止してピボットの設定変更を調整する必要がない。また、潤滑圧油供給部は、供給口がパッドの軸受面に設けられているため、回転軸の外周面とパッドの軸受面との間の潤滑油の油膜に対し、軸受面に静圧荷重の作用を直接付与できる。
図1は、本発明の実施形態1に係る軸受装置の概略構成を示す図である。 図2は、本発明の実施形態1に係る軸受装置のパッドを示す図である。 図3は、本発明の実施形態1に係る軸受装置の制御部の動作を示すフローチャートである。 図4は、本発明の実施形態2に係る軸受装置の概略構成を示す図である。 図5は、本発明の実施形態3に係る軸受装置の概略構成を示す図である。 図6は、本発明の実施形態3に係る軸受装置のパッドを示す図である。 図7は、本発明の実施形態4に係る軸受装置の概略構成を示す図である。 図8は、本発明の実施形態4に係る軸受装置のパッドを示す図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係る軸受装置の概略構成を示す図である。図2は、実施形態1に係る軸受装置のパッドを示す図である。図2は、図1に示すパッド4において回転軸2の軸心Pから軸受面4aを視た図である。
本実施形態の軸受装置1は、例えば蒸気タービンや圧縮機などの回転機械の回転軸2を回転可能に支持するものである。軸受装置1は、回転軸2の軸方向(回転軸2の回転の中心である軸心Pの延びる方向)の少なくとも2箇所に設けられている。図1では、軸受装置1を回転軸2の軸方向に直交した断面で示している。また、回転軸2は、軸心Pが水平方向に沿うように横置きとされている。
軸受装置1は、回転軸2のラジアル方向の位置を規制するジャーナル軸受(ラジアル軸受)として構成されている。軸受装置1は、ハウジング3と、パッド4と、ピボット5と、潤滑油供給部6と、潤滑圧油供給部7と、制御部8と、を有する。
ハウジング3は、回転軸2の周囲に設けられている。ハウジング3は、断面が円形の回転軸2の周りを囲むように断面が円形の筒状に形成されている。ハウジング3は、例えば、円環状が上下に分割して形成されボルト締結等で連結されている。また、ハウジング3は、図には明示しないが、軸方向の両端に、回転軸2の廻りの全周を覆うサイドプレートが設けられている。サイドプレートは、回転軸2を貫通させる。
パッド4は、ハウジング3と回転軸2との間に配置されている。パッド4は、回転軸2の外周面2aに対向する軸受面4aを有する。軸受面4aは、回転軸2の外周面2aに沿って円弧状に形成されている。また、パッド4は、ハウジング3の内周面3aに対向する背面4bを有する。背面4bは、ハウジング3の円環状の内周面3aに沿って円弧状に形成されている。また、パッド4は、背面4b側がピボット5を介してハウジング3に支持されている。本実施形態において、パッド4は、回転軸の周囲に複数(図1では4個)設けられている。本実施形態において、複数のパッド4は、回転軸2の軸心Pよりも水平方向の上方に配置された2個を上部パッド4Aとし、回転軸2の軸心Pよりも水平方向の下方に配置された2個を下部パッド4Bとする。
ピボット5は、上述したようにパッド4の背面4b側をハウジング3に支持するものである。ピボット5は、ピボット5を介してハウジング3に支持されたパッド4は、軸受面4aが回転軸2の外周面2aに所定の隙間Hを有して配置される。ピボット5は、パッド4を回転軸2の周方向に傾斜可能に支持している。従って、パッド4はピボット5を介して揺動可能に設けられ、後述する潤滑油を介した回転軸2の振れ動きに伴い軸受面4aが回転軸2の外周面2aに近づいたり離れたりできる。また、ピボット5は、シムで構成されて、当該シムの厚さの選択により隙間Hを調整することができる。ピボット5により隙間Hを調整することで、パッド4の軸受面4aと回転軸2の外周面2aとの間に、後述する潤滑油を介して予め荷重が発生するようにプリロードをかけることができる。
潤滑油供給部6は、潤滑油をハウジング3の内部に供給する。潤滑油供給部6は、潤滑油タンク6aと、供給ノズル6bと、潤滑油管6cと、ポンプ6dと、バルブ6eと、を有する。潤滑油タンク6aは、ハウジング3の外部に設置されて潤滑油を貯留する。供給ノズル6bは、ハウジング3の内部に設置されて潤滑油をハウジング3の内部に排出する。潤滑油管6cは、潤滑油タンク6aと供給ノズル6bとを連結して潤滑油を流通させる連結管である。ポンプ6dは、潤滑油管6cの途中に設けられて潤滑油管6cを介して潤滑油タンク6aに貯留された潤滑油を供給ノズル6bに送り出す。バルブ6eは、潤滑油管6cの途中に設けられて潤滑油管6cにおける潤滑油の流通を行ったり止めたり流量を調整したりする。この潤滑油供給部6により、潤滑油がハウジング3の内部に供給されると、サイドプレートで塞がれたハウジング3の内部に潤滑油が満たされ、回転軸2の外周面2aとパッド4の軸受面4aとの間に潤滑油の油膜が形成される。従って、パッド4の軸受面4aは、油膜を介して回転軸2を回転可能に支持する摺動面である。
潤滑圧油供給部7は、回転軸2の外周面2aとパッド4の軸受面4aとの間に潤滑圧油を供給する。潤滑圧油供給部7は、潤滑圧油タンク7aと、供給口7bと、潤滑圧油管7cと、ポンプ7dと、バルブ7eと、を有する。潤滑圧油タンク7aは、ハウジング3の外部に設置されて潤滑油を貯留する。本実施形態では、潤滑圧油タンク7aは、潤滑油供給部6の潤滑油タンク6aを共用している。即ち、潤滑圧油は潤滑油と同じである。潤滑圧油が潤滑油と異なる場合、潤滑圧油タンク7aは、潤滑油タンク6aとは別に設けられる。供給口7bは、パッド4の軸受面4aに形成されている。供給口7bは、パッド4の軸受面4aから背面4b側に凹んで設けられた凹部であり、図2に示すように、軸受面4aに開口して設けられている。潤滑圧油管7cは、潤滑圧油タンク7aと供給口7bとを連結して潤滑油を流通させる連結管である。潤滑圧油管7cは、シール部7fを介してハウジング3を貫通しており、上述したパッド4の揺動を阻害しないようにパッド4の動きに追従して動くことができる。ポンプ7dは、潤滑圧油管7cの途中に設けられて潤滑圧油管7cを介して潤滑圧油タンク7aに貯留された潤滑圧油を供給口7bに送り出す。本実施形態では、ポンプ7dは、潤滑油供給部6のポンプ6dを共用している。潤滑圧油タンク7aが、潤滑油タンク6aとは別に設けられる場合、ポンプ7dは、ポンプ6dとは別に潤滑圧油管7cに設けられる。バルブ7eは、潤滑圧油管7cの途中に設けられて潤滑圧油管7cにおける潤滑圧油の流通を行ったり止めたり流量を調整したりする。この潤滑圧油供給部7により、潤滑圧油が供給口7bから回転軸2の外周面2aとパッド4の軸受面4aとの間に供給される。従って、潤滑圧油供給部7は、潤滑圧油を供給することにより、回転軸2の外周面2aとパッド4の軸受面4aとの間に静圧荷重をかけ、この静圧荷重を増減調整できる。
潤滑圧油供給部7は、供給口7bは、パッド4の軸受面4aに設けられており、図1および図2では、パッド4の軸受面4aにおいて、ピボット5が設けられた位置よりも回転軸2の回転方向Rの先寄りに配置されている形態を示している。また、潤滑圧油供給部7は、本実施形態では、各上部パッド4Aに設けられている。また、潤滑圧油供給部7は、が複数設けられている場合、潤滑圧油タンク7aや、潤滑圧油管7cの一部や、ポンプ7dを共有してもよい。
制御部8は、例えば、コンピュータであり、図には明示しないが、演算処理装置、記憶装置などにより実現され、表示装置、入力装置、音声出力装置、ドライブ装置、および入出力インターフェース装置を有してもよい。演算処理装置は、CPU(Central Processing Unit)のようなマイクロプロセッサを含む。記憶装置は、ROMやRAMのようなメモリおよびストレージを含む。演算処理装置は、記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施する。表示装置は、フラットパネルディスプレイを含む。入力装置は、操作されることにより入力データを生成するもので、キーボードおよびマウスの少なくとも一方を含む。なお、入力装置が表示装置の表示画面に設けられたタッチセンサを含んでもよい。音声出力装置は、スピーカーを含む。ドライブ装置は、上述した潤滑油供給部6のポンプ6dおよびバルブ6e、潤滑圧油供給部7のポンプ7dおよびバルブ7eの動作を実行させるためのプログラムなどのデータが記録された記録媒体からデータを読み出す。記録媒体は、CD-ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスクなどのように情報を光学的、電気的或いは磁気的に記録する記録媒体、ROM、フラッシュメモリなどの様に情報を電気的に記録する半導体メモリなど、様々なタイプの記録媒体を用いることができる。入出力インターフェース装置は、演算処理装置と記憶装置と表示装置と入力装置と音声出力装置とドライブ装置との間でデータ通信する。
制御部8は、入力部8aと、判定部8bと、ポンプ駆動部8cと、バルブ駆動部8dと、を有する。入力部8aは、回転軸2の軸振動を取得する。回転軸2の軸振動は、図1に示すように回転軸2に設けられた振動検出器9で検出される。判定部8bは、取得した軸振動が所定の閾値を超えているか否かを判定する。また、判定部8bは、取得した軸振動に基づいて回転数成分や周波数を分析する。また、判定部8bは、判定や分析に基づきバルブ駆動部8d(およびポンプ駆動部8c)に制御信号を出力する。ポンプ駆動部8cは、潤滑圧油供給部7のポンプ7dを制御する。バルブ駆動部8dは、潤滑圧油供給部7のバルブ7eを制御する。従って、制御部8は、回転軸2の軸振動を取得し、当該軸振動に基づいて潤滑圧油供給部7による潤滑圧油の供給を制御する。なお、制御部8は、潤滑油供給部6のポンプ6dおよびバルブ6eを制御することができ、ハウジング3の内部への潤滑油の供給を制御する。制御部8は、潤滑油供給部6と潤滑圧油供給部7とを独立してそれぞれ制御する。
制御部8は、単一で潤滑油供給部6および各潤滑圧油供給部7を制御しても、潤滑油供給部6や各潤滑圧油供給部7に設けられて潤滑油供給部6および各潤滑圧油供給部7を制御してもよい。
図3は、実施形態1に係る軸受装置の制御部の動作を示すフローチャートである。
制御部8は、図3に示すように、回転機械が運転されて回転軸2が回転しているとき、振動検出器9で検出された検出信号を入力部8aで取得し判定部8bにて軸振動のモニタリングを行う(ステップS1)。そして、判定部8bにおいて軸振動が所定の閾値を超えているか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2において、軸振動が所定の閾値を超えていない場合は(ステップS2:No)、ステップS1に戻って引き続きモニタリングを行う。また、ステップS2において、軸振動が所定の閾値を超えている場合は(ステップS2:Yes)、判定部8bにおいて、回転数成分が起因したものか(ステップS3)あるいは低周波数振動が起因したものか(ステップS4)を判定する。回転数成分が起因したものである場合、回転軸2の重心が軸心Pからずれることにより遠心力が回転軸2からずれた位置を基準に働くため振動が発生する。一方、低周波数振動が起因したものである場合、プリロードが過剰に負荷されて生じる回転軸2の低周波振動が働き振動が発生する。そして、回転数成分が起因して軸振動が所定の閾値を超えている場合(ステップS3)、判定部8bは、バルブ駆動部8d(およびポンプ駆動部8c)に制御信号を出力し、潤滑圧油供給部7による潤滑圧油の供給量を増加し、静圧荷重を増加させる(ステップS5)。静圧荷重を増加させることで、プリロードが増加するため回転数成分が低減され、回転数成分が起因した軸振動を抑制できる。一方、低周波数振動が起因して軸振動が所定の閾値を超えている場合(ステップS4)、判定部8bは、バルブ駆動部8d(およびポンプ駆動部8c)に制御信号を出力し、潤滑圧油供給部7による潤滑圧油の供給量を減少し、静圧荷重を減少させる(ステップS6)。静圧荷重を減少させることで、プリロードが減少するため低周波数振動が低減され、低周波数振動が起因した軸振動を抑制できる。
このように、本実形態の軸受装置1は、回転軸2の周囲に設けられて回転軸2の外周面2aに沿って対向する軸受面4aを有するパッド4と、軸受面4aが回転軸2の周方向に傾斜可能にパッド4を支持するピボット5と、回転軸2の外周面2aとパッド4の軸受面4aとの間に油膜が形成されるように潤滑油を供給する潤滑油供給部6と、パッド4の軸受面4aに設けられた供給口7bから回転軸2の外周面2aとパッド4の軸受面4aとの間に潤滑圧油を供給する潤滑圧油供給部7と、回転軸2の軸振動を取得し、当該軸振動に基づいて潤滑圧油供給部7による潤滑圧油の供給量を制御する制御部8と、を備える。
従って、この軸受装置1によれば、回転軸2を回転させながら潤滑圧油の供給量を制御して静圧荷重を増減調整することで、最適な荷重の調整を実施でき、軸振動特性に合わせて最適なプリロードに調整する。この結果、回転軸2を備える回転機械を運転しながらプリロードの調整ができるので、例えば、回転機械を停止してピボット5の設定変更を調整する必要がない。また、潤滑圧油供給部7は、供給口7bがパッド4の軸受面4aに設けられているため、回転軸2の外周面2aとパッド4の軸受面4aとの間の潤滑油の油膜に対し、軸受面4aに静圧荷重の作用を直接付与できる。
また、本実施形態の軸受装置1では、潤滑圧油供給部7は、パッド4の軸受面4aにおいて回転軸2の回転方向の一方側に偏らせて供給口7bが配置されている。具体的に、供給口7bは、ピボット5が設けられた位置よりも回転軸2の回転方向Rの先寄りであって下流側に配置されている形態を示している。
従って、回転軸2の回転方向Rの下流側に供給口7bを設けたことで、プリロードを効果的に負荷できる。例えば、回転軸2の回転方向Rの上流側にのみ供給口7bを設けた場合では、下流側でプリロードを負荷できない。
また、本実施形態の軸受装置1では、パッド4が回転軸2の周囲に複数設けられており、横置きに配置された回転軸2の回転の中心である軸心Pよりも水平方向の上方に位置する上部パッド4Aに潤滑圧油供給部7が設けられている。
従って、回転軸2の軸心Pよりも水平方向の下方に位置する下部パッド4Bは、回転軸2にかかる荷重が負荷されるため、当該荷重に対して静圧荷重を負荷することになり、相応の油圧が必要になるが、回転軸2の軸心Pよりも水平方向の上方に位置する上部パッド4Aには、回転軸2にかかる荷重が負荷されないため、静圧荷重の制御を容易に行うことができる。
[実施形態2]
図4は、実施形態2に係る軸受装置の概略構成を示す図である。
図4に示す実施形態2の軸受装置1では、潤滑圧油供給部7は、実施形態1の軸受装置1に対し、回転軸2の周囲に複数設けられた全てのパッド4に設けられている点で異なり、他の構成は同等である。従って、実施形態2において、実施形態1と同等の構成には、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態の軸受装置1は、回転軸2の周囲に複数設けられており、回転軸2の回転の中心である軸心Pよりも水平方向の上方に位置する上部パッド4A、および軸心Pよりも水平方向の下方に位置する下部パッド4Bに潤滑圧油供給部7が設けられている。
制御部8は、各潤滑圧油供給部7を各々制御する。
従って、各位置のパッド4に対し、独立して静圧荷重の制御を行うことができる。
例えば、上方に位置する上部パッド4Aには、プリロードの増減制御を行い、下方に位置する下部パッド4Bには、ピボット5に対して回転軸2の回転方向Rの下流側に供給口7bを設ける構成をもってピボット5のオフセット効果の制御を行うことができ、各位置のパッド4に対して最適な制御を行うことができる。ピボット5のオフセット効果は、回転軸2の回転方向において、パッド4の中心位置をピボット5の位置からずらすことにより、ピボット5の支持点回りのモーメントが釣り合うため、パッド4が振れるぐらつきを押さえることであり、回転軸2の回転中に軸振動が安定するように制御できる。
[実施形態3]
図5は、実施形態3に係る軸受装置の概略構成を示す図である。図6は、実施形態3に係る軸受装置のパッドを示す図である。
図5および図6に示す実施形態3の軸受装置1は、上述した実施形態1,2の軸受装置1に対し、潤滑圧油供給部7における供給口7bの構成を異ならせたものであり、他の構成は同等である。従って、実施形態3において、実施形態1,2と同等の構成には、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態の軸受装置1は、パッド4の軸受面4aにおいて、回転軸2の回転方向Rの一方側と他方側とに供給口7bを配置してそれぞれ潤滑圧油供給部7が設けられている。
具体的に、本実施形態の軸受装置1は、図5に示すように、1つのパッド4に対して2つの潤滑圧油供給部7が設けられている。一方の潤滑圧油供給部7は、パッド4の軸受面4aにおいて、ピボット5に対して回転軸2の回転方向Rの上流側に供給口7bが設けられている。また、他方の潤滑圧油供給部7は、パッド4の軸受面4aにおいて、ピボット5に対して回転軸2の回転方向Rの下流側に供給口7bが設けられている。
制御部8は、各潤滑圧油供給部7を各々制御する。制御部8は、単一で各潤滑圧油供給部7を制御しても、各潤滑圧油供給部7に設けられて各潤滑圧油供給部7を制御してもよい。
従って、1つのパッド4に対し、各供給口7bをもって独立して静圧荷重の制御を行うことができる。
例えば、プリロードの変更により軸振動特性を変化させる制御ができ、その他、パッド4の傾きを変えることによりピボット5のオフセット効果の制御を行うことができ、回転軸2の回転中に軸振動が安定するように制御できる。
なお、供給口7bは、1つのパッド4の軸受面4aにおいて、回転軸2の回転方向Rの一方側と他方側とに設けられていれば、2つ以上設けられていてもよい。
その他の構成は、実施形態1,2と同様であり、実施形態1,2と同様に効果が得られる。
[実施形態4]
図7は、実施形態4に係る軸受装置の概略構成を示す図である。図8は、実施形態4に係る軸受装置のパッドを示す図である。
図7および図8に示す実施形態4の軸受装置1は、上述した実施形態1,2の軸受装置1に対し、潤滑圧油供給部7における供給口7bの構成を異ならせたものであり、他の構成は同等である。従って、実施形態4において、実施形態1,2と同等の構成には、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態の軸受装置1では、潤滑圧油供給部7は、1つのパッド4の軸受面4aにおいて、潤滑油により回転軸2の外周面2aとの間に油膜が形成される最小面積を確保しつつ供給口7bが配置されている。
即ち、本実施形態の軸受装置1は、図7および図8に示すように、潤滑圧油供給部7は、1つのパッド4の軸受面4aにおいて、上述した実施形態1,2と比較して供給口7bが拡大して形成されている。軸受面4aに最大に開口する供給口7bは、潤滑油供給部6において供給された潤滑油が、回転軸2の外周面2aとパッド4の軸受面4aと間で油膜を形成できる最小面積を軸受面4aに確保する範囲で形成されている。
このように、1つのパッド4の軸受面4aに、回転軸2の外周面2aとパッド4の軸受面4aと間に油膜を形成できる最小面積を確保して大きな供給口7bを形成することで、潤滑圧油をパッド4の軸受面4aの広範囲に供給でき、プリロードの変化を容易に制御でき、より効果的に実施できる。
その他の構成は、実施形態1,2と同様であり、実施形態1,2と同様に効果が得られる。
また、上述した実施形態1~4に記載の軸受装置1を備えた回転機械によれば、運転しながらプリロードの調整ができ、例えば、回転機械を停止してピボット5の設定変更を調整する必要がない。
1 軸受装置
2 回転軸
2a 外周面
3 ハウジング
3a 内周面
4 パッド
4A 上部パッド
4B 下部パッド
4a 軸受面
4b 背面
5 ピボット
6 潤滑油供給部
6a 潤滑油タンク
6b 供給ノズル
6c 潤滑油管
6d ポンプ
6e バルブ
7 潤滑圧油供給部
7a 潤滑圧油タンク
7b 供給口
7c 潤滑圧油管
7d ポンプ
7e バルブ
7f シール部
8 制御部
8a 入力部
8b 判定部
8c ポンプ駆動部
8d バルブ駆動部
9 振動検出器
H 隙間
P 軸心
R 回転方向

Claims (8)

  1. 回転軸の周囲に設けられて前記回転軸の外周面に沿って対向する軸受面を有するパッドと、
    前記軸受面が前記回転軸の周方向に傾斜可能に前記パッドを支持するピボットと、
    前記外周面と前記軸受面との間に油膜が形成されるように潤滑油を供給する潤滑油供給部と、
    前記軸受面に設けられた供給口から前記外周面と前記軸受面との間に潤滑圧油を供給する潤滑圧油供給部と、
    前記回転軸の軸振動を取得し、当該軸振動に基づいて前記潤滑圧油供給部による潤滑圧油の供給量を増加させることで、プリロードを増加させる、または、潤滑圧油の供給量を減少させることで、前記プリロードを減少させる制御する制御部と、
    を備える、軸受装置。
  2. 前記制御部は、前記軸振動が所定の閾値を超えている場合、回転数成分が起因したものか、あるいは低周波数振動が起因したものかを判定し、起因が前記回転数成分または前記低周波数振動に基づいて前記潤滑圧油供給部による潤滑圧油の供給量を増減制御する、請求項1に記載の軸受装置。
  3. 前記制御部は、前記回転数成分が起因して前記軸振動が所定の閾値を超えている場合に前記潤滑圧油供給部による潤滑圧油の供給量を増加させる一方、前記低周波数振動が起因して前記軸振動が所定の閾値を超えている場合に前記潤滑圧油供給部による潤滑圧油の供給量を減少させる、請求項2に記載の軸受装置。
  4. 前記潤滑圧油供給部は、前記パッドの前記軸受面において前記回転軸の回転方向の一方側に偏らせて前記供給口が配置されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の軸受装置。
  5. 回転軸の周囲に設けられて前記回転軸の外周面に沿って対向する軸受面を有するパッドと、
    前記軸受面が前記回転軸の周方向に傾斜可能に前記パッドを支持するピボットと、
    前記外周面と前記軸受面との間に油膜が形成されるように潤滑油を供給する潤滑油供給部と、
    前記軸受面に設けられた供給口から前記外周面と前記軸受面との間に潤滑圧油を供給する潤滑圧油供給部と、
    前記回転軸の軸振動を取得し、当該軸振動に基づいて前記潤滑圧油供給部による潤滑圧油の供給量を制御する制御部と、
    を備え、
    前記パッドの前記軸受面において前記回転軸の回転方向の一方側と他方側とに前記供給口を配置してそれぞれ前記潤滑圧油供給部が設けられ、前記制御部は、各前記潤滑圧油供給部を各々制御する、軸受装置。
  6. 前記パッドが前記回転軸の周囲に複数設けられており、横置きに配置された前記回転軸の回転の中心よりも水平方向の上方に位置する前記パッドに前記潤滑圧油供給部が設けられている、請求項1~5のいずれか1項に記載の軸受装置。
  7. 前記パッドが前記回転軸の周囲に複数設けられており、各前記パッドに前記潤滑圧油供給部が設けられ、前記制御部は、各前記潤滑圧油供給部を各々制御する、請求項1~5のいずれか1項に記載の軸受装置。
  8. 請求項1~のいずれか1項に記載の軸受装置を備えた回転機械。
JP2019026867A 2019-02-18 2019-02-18 軸受装置および回転機械 Active JP7240892B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019026867A JP7240892B2 (ja) 2019-02-18 2019-02-18 軸受装置および回転機械

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019026867A JP7240892B2 (ja) 2019-02-18 2019-02-18 軸受装置および回転機械

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020133735A JP2020133735A (ja) 2020-08-31
JP7240892B2 true JP7240892B2 (ja) 2023-03-16

Family

ID=72278202

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019026867A Active JP7240892B2 (ja) 2019-02-18 2019-02-18 軸受装置および回転機械

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7240892B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004301258A (ja) 2003-03-31 2004-10-28 Toshiba Corp ジャーナル軸受
JP2015161556A (ja) 2014-02-27 2015-09-07 三菱重工業株式会社 軸受装置、及び回転機械、ならびに回転軸の加振方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0496621U (ja) * 1991-01-29 1992-08-21

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004301258A (ja) 2003-03-31 2004-10-28 Toshiba Corp ジャーナル軸受
JP2015161556A (ja) 2014-02-27 2015-09-07 三菱重工業株式会社 軸受装置、及び回転機械、ならびに回転軸の加振方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020133735A (ja) 2020-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4993680B2 (ja) 主軸装置
JP4554583B2 (ja) スラスト軸受装置
US5738445A (en) Journal bearing having vibration damping elements
JP4296292B2 (ja) 流体軸受
JPS6199719A (ja) 回転軸用支持組立体
JPH0814256A (ja) ロータ用の静圧型軸受けサポート
JP7240892B2 (ja) 軸受装置および回転機械
JP5594948B2 (ja) 斜板構造形式のハイドロスタティック式アキシャルピストン機械
US6736542B2 (en) Reduced width tilting pad journal bearing and related method
WO2018105162A1 (ja) ティルティングパッド、ガス軸受装置及び圧縮機
JP2016217443A (ja) ティルティングパッドジャーナル軸受装置及び遠心圧縮機
JPH11141545A (ja) スクイーズフィルムダンパー軸受
JPH10288220A (ja) ティルティグパッド軸受
JP2020532673A (ja) 軸スラストバランス装置
JP6402459B2 (ja) 静圧気体軸受回転案内装置
JPH09126228A (ja) 圧力ダム型ジャーナル軸受
JPH0893769A (ja) ジャーナル軸受装置
JP2008215453A (ja) 浮動ブッシュ軸受構造
JP3402866B2 (ja) 冷却装置付きジャーナル軸受
JP5463211B2 (ja) ティルティングパッド式ジャーナル軸受装置、およびそれを用いた蒸気タービン
JP7419604B2 (ja) 軸受装置
JPH11210747A (ja) ジャーナル軸受
KR102291779B1 (ko) 하이브리드 에어포일 스러스트 베어링
JP2006266437A (ja) ジャーナル軸受
WO2019159454A1 (ja) ジャーナル軸受及び回転機械

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20211111

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20220119

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220822

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220927

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20221104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230113

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230207

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230306

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7240892

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150