JP7240336B2 - 細胞医薬製剤用容器 - Google Patents

細胞医薬製剤用容器 Download PDF

Info

Publication number
JP7240336B2
JP7240336B2 JP2019572309A JP2019572309A JP7240336B2 JP 7240336 B2 JP7240336 B2 JP 7240336B2 JP 2019572309 A JP2019572309 A JP 2019572309A JP 2019572309 A JP2019572309 A JP 2019572309A JP 7240336 B2 JP7240336 B2 JP 7240336B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
cell
scale display
cells
pharmaceutical preparation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019572309A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2019160134A1 (ja
Inventor
拡敏 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kaneka Corp
Original Assignee
Kaneka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kaneka Corp filed Critical Kaneka Corp
Publication of JPWO2019160134A1 publication Critical patent/JPWO2019160134A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7240336B2 publication Critical patent/JP7240336B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61JCONTAINERS SPECIALLY ADAPTED FOR MEDICAL OR PHARMACEUTICAL PURPOSES; DEVICES OR METHODS SPECIALLY ADAPTED FOR BRINGING PHARMACEUTICAL PRODUCTS INTO PARTICULAR PHYSICAL OR ADMINISTERING FORMS; DEVICES FOR ADMINISTERING FOOD OR MEDICINES ORALLY; BABY COMFORTERS; DEVICES FOR RECEIVING SPITTLE
    • A61J1/00Containers specially adapted for medical or pharmaceutical purposes
    • A61J1/05Containers specially adapted for medical or pharmaceutical purposes for collecting, storing or administering blood, plasma or medical fluids ; Infusion or perfusion containers
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61JCONTAINERS SPECIALLY ADAPTED FOR MEDICAL OR PHARMACEUTICAL PURPOSES; DEVICES OR METHODS SPECIALLY ADAPTED FOR BRINGING PHARMACEUTICAL PRODUCTS INTO PARTICULAR PHYSICAL OR ADMINISTERING FORMS; DEVICES FOR ADMINISTERING FOOD OR MEDICINES ORALLY; BABY COMFORTERS; DEVICES FOR RECEIVING SPITTLE
    • A61J1/00Containers specially adapted for medical or pharmaceutical purposes
    • A61J1/05Containers specially adapted for medical or pharmaceutical purposes for collecting, storing or administering blood, plasma or medical fluids ; Infusion or perfusion containers
    • A61J1/10Bag-type containers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D33/00Details of, or accessories for, sacks or bags

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)

Description

本発明は、細胞医薬製剤を収容し患者に投与するために用いる細胞医薬製剤用容器ならびに細胞医薬製剤の調製方法に関する。
医療現場において、患者に医薬化合物やビタミンなどを含有する薬剤を投与する際には、薬液が収容された薬剤バッグを点滴架台のフックに懸け吊り、自然落下により薬剤バッグから薬液を滴下させることにより、患者の静動脈に留置した注射針を通じて直接的に薬液が患者の体内へ導入される。近年では、上述した従来の投与方法の他にも、様々な投与形態が報告されている。
例えば、特許文献1には、患者の体重に対する投与量と関連する標示を有する第1のシリンジの一部を、薬剤容器に送り込み、前記第1のシリンジを前記投与量まで充填し、前記薬剤を患者に投与する方法が記載されている。特許文献1によれば、この方法では、患者の体重に対する薬剤投与量の計算又は関連付けの必要がないとされている。
また、特許文献2には、薬液を封入可能な薬室を有する袋本体を備えた薬液バッグにおいて、投与すべき薬液の用量に対応する患者の体重を示すマーカーが、前記袋本体の外面に付されていてもよいことが記載されている。特許文献2には、医療従事者は、患者の体重を確認したうえで、この態様の薬液バッグの前記マーカーに従って、クリップで前記袋本体を挟み、薬液を患者の体重に応じた用量に調製した上で、患者に投与することが記載されている。
さらに、特許文献3には、軟質バッグ内液量を表示する第1の目盛表示部と、液面以上のバッグ内液量を表示する第2の目盛表示部とを備えた医療用容器が記載されており、医療従事者は上記医療用容器の第2の目盛表示部を指標として他の薬剤との混注の有無を確認した上で、患者へ薬剤を投与できることが記載されている。
特表2015-508321号公報 特開2017-164421号公報 特開2007-260252号公報
細胞医療に用いられる細胞を含有する細胞医薬製剤を患者に投与する場合は、細胞医薬製剤が細胞懸濁液であるため、容器内において細胞が不均一な密度になること、さらに細胞が沈殿及び凝集することも鑑みながら、患者の体重に応じた適正な細胞の投与量(細胞数と細胞密度)を正確に患者に投与しなければならない。
そこで、本発明者らは、患者の体重に応じた適正な細胞の投与量を患者に投与する方法として、細胞医薬製剤を含む第1の容器から、患者の体重に応じた細胞数を細胞医薬製剤からシリンジで取り出し、別の第2の容器に移し替え、さらに生理食塩水にて適正な細胞密度に希釈した上で当該第2の容器内の全量を、患者に投与する方法を検討した。しかしながら、この方法では、細胞医薬製剤を第1の容器からシリンジを経て第2の容器に移し替える際に、シリンジ内の導出部付近に細胞が滞留してしまうことで第2の容器内の細胞数が減少すること、さらに、シリンジから細胞懸濁液を導出する際の圧力により細胞が死滅することがあるという問題を見出した。また、生理食塩水で希釈する際にも、シリンジ内に生理食塩水が残存してしまうことで、第2の容器内の細胞密度を適正に調製することができないという問題も見出した。そこで、上記問題を解決すべく特許文献1~3に記載の投与方法をさらに検討した。
特許文献1に記載の患者の体重に対する投与量と関連する標示を有する第1のシリンジは、上記シリンジに記載された標示により計量間違えを回避することは可能であるが、シリンジ内に細胞懸濁液を導入する際の圧力により細胞が死滅してしまうという問題がある。さらに、細胞医薬製剤の場合には、経過時間に応じて細胞が沈殿及び凝集するため、容器内を流動させる必要があるものの、シリンジは硬質な材料で構成されており、且つ、懸濁するための空間をシリンジ内には保持することができないことから、投与時において適正な細胞密度を維持できないという問題がある。
また、特許文献2に記載の薬液バッグは、薬液バッグをクリップで挟むことにより、薬液バッグ内の薬液を患者の体重に応じた用量に分けることは可能であるが、細胞医薬製剤の場合には、経過時間に応じて薬液バッグ内の細胞が沈殿及び凝集してしまう。そこで、容器全体を揉むなどして、細胞医薬製剤の全体を流動させようとしても、クリップで薬液バッグを挟んでいるため、細胞医薬製剤の全体を流動させることは不可能であり、また、過剰な圧力をあたえるとクリップが薬液バッグから外れてしまうという問題がある。
また、特許文献3に記載の医療用容器は、軟質バッグ内液量を表示する第1の目盛表示部と、液面以上のバッグ内液量を表示する第2の目盛表示部により、細胞懸濁液以外の他の薬剤との混注の有無を確認することは可能であるが、患者の体重に応じた適正な細胞の投与量を確認するための手段がないという問題がある。
以上の問題を鑑みて、本発明は、細胞医薬製剤を患者に投与する場合において、患者の体重に応じた適正な細胞の投与量を正確に把握し、簡便な操作で患者へ投与することを可能にする手段を提供することを目的とする。
本発明者らは、驚くべきことに、以下の特徴を備えた細胞医薬製剤用容器により、患者の体重に応じた適正な細胞の投与量を正確に把握し、簡便な操作で患者へ投与できることを見出すとともに、前記細胞医薬製剤用容器を用いることで、患者に投与可能な細胞医薬製剤を、簡便な操作で調製できる方法も見出し、本発明を完成した。
(1)細胞医薬製剤用容器であって、
液体を保持可能な内部空間を有する容器本体と、
前記容器本体の内部空間と連通する導出部と、
前記容器本体に、投与する患者又は被験者の体重に対応する細胞医薬製剤の投与量を表示する第1の目盛表示部を備え、
前記容器本体内の液面位置が前記第1の目盛表示部に位置するか否かにより、患者又は被験者の体重に適した前記細胞医薬製剤の投与量を視認できる、前記容器。
(2)前記第一の目盛表示部の数値が、前記容器本体の導出部の方向に向かって大きくなるように表示される、(1)に記載の容器。
(3)さらに、前記容器本体は、前記細胞医薬製剤を薬学的に許容される薬剤で希釈する液量を表示する第2の目盛表示部を備え、前記容器本体内の液面位置が前記第2の目盛表示部に位置するか否かにより、患者又は被験者に投与する前記細胞医薬製剤の細胞濃度を視認できる、(1)又は(2)に記載の容器。
(4)さらに、前記容器本体は、前記細胞医薬製剤を充填する液量を表示する第3の目盛表示部を備え、前記容器本体内の液面位置が前記第3の目盛表示部に位置するか否かにより、容器本体に導入する前記細胞医薬製剤の細胞数を視認できる、(1)~(3)のいずれかに記載の容器。
(5)さらに、前記容器本体は、容器内の液量を表示する第4の目盛表示部を備え、前記容器本体の液面位置が前記第4の目盛表示部に位置するか否かにより、前記容器本体に残存する前記細胞医薬製剤の液量を視認できる、(1)~(4)のいずれかに記載の容器。
(6)前記第4の目盛表示部の数値が、前記容器本体の導出部の方向に向かって小さくなるように表示される、(5)に記載の容器。
(7)さらに、前記容器本体は、患者又は被験者に投与される前記細胞医薬製剤の細胞数を表示する第5の目盛表示部を備え、前記容器本体内の液面位置が前記第5の目盛表示部に位置するか否かにより、患者又は被験者に投与した前記細胞医薬製剤の細胞数を視認することができる、(1)~(6)のいずれかに記載の容器。
(8)前記第5の目盛表示部の数値が、前記容器本体の導出部の方向に向かって大きくなるように表示される、(7)に記載の容器。
(9)前記容器本体は、前記細胞医薬製剤を薬学的に許容される薬剤で希釈する液量を表示する第2の目盛表示部と、前記細胞医薬製剤を充填する液量を表示する第3の目盛表示部とを備え、
前記容器本体内の液面位置が前記第2の目盛表示部に位置するか否かにより、患者又は被験者に投与する前記細胞医薬製剤の細胞濃度を視認でき、
前記容器本体内の液面位置が前記第3の目盛表示部に位置するか否かにより、容器本体に導入する前記細胞医薬製剤の細胞数を視認でき、
前記第2の目盛表示部は、前記第3の目盛表示部の平行線上に設けられている、(1)~(8)のいずれかに記載の容器。
(10)さらに、前記容器本体の内部空間と連通する導入部を備える、(1)~(9)のいずれかに記載の容器。
(11)前記導入部は、前記導出部と対向する前記容器本体の上端部に設けられる、(10)に記載の容器。
(12)前記容器本体が、可撓性材料により作製されたものである、(1)~(11)のいずれかに記載の容器。
(13)細胞医薬製剤の調製方法であって、
細胞医薬製剤が充填された、液体を保持可能な内部空間を有する容器本体と、前記容器本体の内部空間と連通する導出部と、前記容器本体に設けられた投与する患者又は被験者の体重に対応する細胞医薬製剤の投与量を表示する第1の目盛表示部と、前記容器本体に設けられた前記細胞医薬製剤を薬学的に許容される薬剤で希釈する液量を表示する第2の目盛表示部を備える細胞医薬製剤用容器に、薬学的に許容される薬剤を前記容器本体の前記第2の目盛表示部に液面が達するまで充填する工程を含む、前記方法。
(14)細胞医薬製剤の調製方法であって、
液体を保持可能な内部空間を有する容器本体と、前記容器本体の内部空間と連通する導出部と、前記容器本体に設けられた投与する患者又は被験者の体重に対応する細胞医薬製剤の投与量を表示する第1の目盛表示部と、前記容器本体に設けられた前記細胞医薬製剤を薬学的に許容される薬剤で希釈する液量を表示する第2の目盛表示部と、前記容器本体に設けられた前記細胞医薬製剤を充填する液量を表示する第3の目盛表示部を備える細胞医薬製剤用容器に、細胞医薬製剤を前記容器本体の前記第3の目盛表示部に液面が達するまで充填する工程と、
細胞医薬品製剤が充填された前記容器に、薬学的に許容される薬剤を前記容器本体の前記第2の目盛表示部に液面が達するまで充填する工程と、を含む前記方法。
本明細書は本願の優先権の基礎となる日本国特許出願番号2018-026959号の開示内容を包含する。
本発明の細胞医薬製剤用容器によれば、患者の体重に応じた適正な細胞の投与量を正確に把握し、簡便な操作で患者へ投与することを可能にする。また、本発明の細胞医薬製剤の調製方法によれば、患者に投与可能な細胞医薬製剤を、簡便な操作にて調製することを可能にする。
図1は、本発明の第1実施形態に係る細胞医薬製剤用容器を示す図である。 図2は、本発明の第1実施形態に係る細胞医薬製剤用容器を懸垂し、内部空間に細胞医薬製剤を収容した状態を示す図である。 図3は、本発明の第1実施形態に係る細胞医薬製剤用容器を懸垂し、図2に示すように内部空間に細胞医薬製剤を収容したのち、導出口を通じて細胞医薬製剤を患者に投与するときの状態を示す図である。 図4は、本発明の第1実施形態に係る細胞医薬製剤用容器を懸垂し、内部空間に、高濃度細胞医薬製剤を、液面が第3の目盛表示部に位置するまで充填したときの状態を示す図である。 図5は、本発明の第1実施形態に係る細胞医薬製剤用容器を懸垂し、図4に示すように内部空間に高濃度細胞医薬製剤を充填した後、薬学的に許容される薬剤を、液面が第2の目盛表示部に位置するまで更に充填し、混合して細胞医薬製剤を調製したときの状態を示す図である。 図6は、本発明の第2実施形態に係る細胞医薬製剤用容器を示す図である。 図7は、本発明の第3実施形態に係る細胞医薬製剤用容器を示す図である。 図8は、中空糸分離膜モジュールの一例を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について具体的に説明するが、下記の説明は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明の範囲は、下記の実施形態に限られるものではなく、当業者が下記の実施形態の構成を適宜置換した他の実施形態も本発明の範囲に含まれる。
<用語、材料>
細胞医薬製剤は、医学的及び/又は薬学的に許容される細胞を含む医薬製剤であり、具体的には、医学的及び/又は薬学的に許容される細胞と、薬学的に許容される薬剤とを含む医薬製剤である。前記細胞医薬製剤は、後述する本発明に係る細胞医薬製剤用容器を用いることが好ましい。なお、本明細書中において、「容器」を「バッグ」と言い換えて説明する場合がある。
また、細胞医薬製剤は、必要に応じて塩類、ビタミン類、アミノ酸類、多糖類、ジメチルスルホキシド、緩衝剤、アルブミン、培地、細胞凍結保護剤であるCP-1(極東製薬工業社製)、BAMBANKER(リンフォテック社製)、STEM-CELLBANKER(日本全薬工業社製)、ReproCryo RM(リプロセル社製)、CryoNovo(Akron Biotechnology社製)、MSC Freezing Solution(Biological Industries社製)、CryoStor(HemaCare社製)などを含み得る。
本発明における培地としては、細胞が生存できる成分組成で構成されている培地であれば特に限定されないが、BME培地、BGJb培地、CMRL1066培地、Glasgow MEM培地、Improved MEM Zinc Option培地、IMDM培地(Iscove’s Modified Dulbecco’s Medium)、Medium 199培地、Eagle MEM培地、αMEM培地、DMEM培地(Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium)、ハムF10培地、ハムF12培地、RPMI 1640培地、Fischer’s培地、及びこれらの混合培地(例えば、DMEM/F12培地(Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium/Nutrient Mixture F-12 Ham))、CHO-S-SFM II(ライフテクノロジーズジャパン株式会社)、Hybridoma-SFM(ライフテクノロジーズジャパン株式会社)、eRDF Dry Powdered Media(ライフテクノロジーズジャパン株式会社)、UltraCULTURETM(BioWhittaker社)、UltraDOMATM(BioWhittaker社)、UltraCHOTM(BioWhittaker社)、UltraMDCKTM(BioWhittaker社)等を用いることができる。STEMPRO(登録商標) hESC SFM(ライフテクノロジーズジャパン株式会社)、mTeSR1(Veritas社)、TeSR2(Veritas社)等の培地を使用することができる。
また、細胞医薬製剤は、細胞に加えて、保存安定性、等張性、吸収性及び/又は粘性を増加するための種々の添加剤、例えば、乳化剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、湿潤剤、抗酸化剤、キレート剤、増粘剤、ゲル化剤、pH調整剤等を含んでもよい。前記増粘剤としては、例えば、HES、デキストラン、メチルセルロース、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられるが、これらに限定されない。増粘剤の濃度は、選択される増粘剤によるが、患者又は被験者に投与した場合に安全であり、かつ所望の粘性を達成する濃度の範囲で、任意に設定することができる。
さらに細胞医薬製剤は、医薬として活性を有する成分である免疫抑制剤、抗生物質、アルブミン製剤、ビタミン製剤、抗炎症剤等を含んでもよい。前記抗炎症剤としては、5-アミノサリチル酸製剤、ステロイド製剤、免疫抑制剤、生物学的製剤等が挙げられるが、これらに限定されない。上記の5-アミノサリチル酸製剤としては、例えば、サラゾスルファピリジン、メサラジンなどを挙げることができるが、これらに限定されない。上記のステロイド製剤としては、例えば、コルチゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロンなどを挙げることができるが、これらに限定されない。上記の免疫抑制剤としては、例えば、タクロリムス、シクロスポリン、メトトレキサート、アザチプリン、6-メルカプトプリンなどを挙げることができるが、上記の生物学的製剤としては、例えば、インフリキシマブ、アダリムマブ、ウステキヌマブ、セクキヌマブ、イキセキズマブ、ブロダルマブ、トシリズマブ、ベドリズマブ、フィルゴチニブ、ゴリムマブ、セルトリズマブペゴル、アバタセプト、エタネルセプトなどを挙げることができるが、これらに限定されない。
本発明の細胞医薬製剤のpHは、中性付近のpH、例えば、pH6.5以上又はpH7.0以上とすることができ、またpH8.5以下又はpH8.0以下とすることができるが、これらに限定されない。
細胞医薬製剤の容量(mL)は、細胞医薬製剤を患者又は被験者に投与した場合に、患者又は被験者の安全性が確認されている細胞濃度(cells/mL)になるように調製された時の容量であり、1バッグあたりの容量である。細胞医薬製剤の容量は特に限定されないが、例えば、1mL以上、2mL以上、3mL以上、4mL以上、5mL以上、6mL以上、7mL以上、8mL以上、9mL以上、10mL以上、15mL以上、20mL以上、25mL以上、30mL以上、35mL以上、40mL以上、45mL以上、50mL以上、55mL以上、60mL以上、65mL以上、70mL以上、75mL以上、80mL以上、85mL以上、90mL以上、95mL以上、100mL以上であり、また、5000mL以下、4000mL以下、3000mL以下、2000mL以下、1000mL以下、900mL以下、800mL以下、700mL以下、600mL以下、500mL以下、400mL以下、300mL以下、200mL以下、150mL以下である。
細胞医薬製剤の細胞濃度(cells/mL)は、細胞医薬製剤を患者又は被験者に投与した場合に、細胞医薬製剤を投与していない患者又は被験者と比較して疾患に対する治療効果を得ることができる細胞医薬製剤中に含まれる細胞の濃度である。細胞医薬製剤の細胞濃度は特に限定されないが、例えば、1×10cells/mL以上、2×10cells/mL以上、3×10cells/mL以上、4×10cells/mL以上、5×10cells/mL以上、6×10cells/mL以上、7×10cells/mL以上、8×10cells/mL以上、9×10cells/mL以上、1×10cells/mL以上、2×10cells/mL以上、3×10cells/mL以上、4×10cells/mL以上、5×10cells/mL以上、6×10cells/mL以上、7×10cells/mL以上、8×10cells/mL以上、9×10cells/mL以上、1×10cells/mL以上であり、また、1×1015cells/mL以下、1×1014cells/mL以下、1×1013cells/mL以下、1×1012cells/mL以下、1×1011cells/mL以下、1×1010cells/mL以下、1×10cells/mL以下、9×10cells/mL以下、8×10cells/mL以下、7×10cells/mL以下、6×10cells/mL以下、5×10cells/mL以下、4×10cells/mL以下、3×10cells/mL以下、2×10cells/mL以下、1×10cells/mL以下、9×10cells/mL以下、8×10cells/mL以下、7×10cells/mL以下、6×10cells/mL以下、5×10cells/mL以下、4×10cells/mL以下、3×10cells/mL以下、2×10cells/mL以下、1×10cells/mL以下である。なお、前記以外にも、投与形態、投与方法、使用目的、及び患者又は被験者の年齢、体重及び症状等によって適宜決定することができる。
細胞医薬製剤の細胞数(cells)は、細胞医薬製剤を患者又は被験者に投与した場合に、細胞医薬製剤を投与していない患者又は被験者と比較して疾患に対する治療効果を得ることができる細胞数である。細胞医薬製剤の細胞数は特に限定されないが、例えば、1×10cells以上、2×10cells以上、3×10cells以上、4×10cells以上、5×10cells以上、6×10cells以上、7×10cells以上、8×10cells以上、9×10cells以上、1×10cells以上、2×10cells以上、3×10cells以上、4×10cells以上、5×10cells以上、6×10cells以上、7×10cells以上、8×10cells以上、9×10cells以上、1×10cells以上であり、また、1×1015cells以下、1×1014cells以下、1×1013cells以下、1×1012cells以下、1×1011cells以下、1×1010cells以下、1×10cells以下、9×10cells以下、8×10cells以下、7×10cells以下、6×10cells以下、5×10cells以下、4×10cells以下、3×10cells以下、2×10cells以下、1×10cells以下、9×10cells以下、8×10cells以下、7×10cells以下、6×10cells以下、5×10cells以下、4×10cells以下、3×10cells以下、2×10cells以下、1×10cells以下である。なお、前記以外にも、投与形態、投与方法、使用目的、及び患者又は被験者の年齢、体重及び症状等によって適宜決定することができる。
細胞医薬製剤の用量(cells/kg)は、細胞医薬製剤を患者又は被験者に投与した場合に、細胞医薬製剤を投与していない患者又は被験者と比較して疾患に対する治療効果を得ることができる患者又は被験者の体重1kgあたりの細胞数である。細胞医薬製剤の用量は特に限定されないが、例えば、1×10cells/kg以上、1×10cells/kg以上、5×10cells/kg以上、1×10cells/kg以上、2×10cells/kg以上、4×10cells/kg以上、6×10cells/kg以上、又は8×10cells/kg以上であり、また、1×1012cells/kg以下、1×1011cells/kg以下、1×1010cells/kg以下、1×10cells/kg以下、5×10cells/kg以下、1×10cells/kg以下、8×10cells/kg以下、6×10cells/kg以下、4×10cells/kg以下、又は2×10cells/kg以下である。
細胞の種類は、医学的及び/又は薬学的に許容される細胞であれば特に限定されないが、例えば、多能性幹細胞(人工多能性幹細胞(iPS細胞)、胚性幹細胞(ES細胞)、精巣由来の多能性幹細胞であるGS細胞、胎児の始原生殖細胞由来のEG細胞、骨髄等に由来するMuse細胞等)、体性幹細胞(骨髄、脂肪組織、歯髄、胎盤、卵膜、臍帯血、羊膜、絨毛膜等に由来する間葉系幹細胞、造血幹細胞、神経幹細胞等)、白血球、単球、顆粒球、リンパ球(T細胞、B細胞、NK細胞等)、巨核球、マクロファージ、神経細胞、心筋細胞、心筋前駆細胞、肝細胞、肝臓前駆細胞、α細胞、β細胞、γ細胞、繊維芽細胞、軟骨細胞、角膜細胞、血管内皮細胞、血管内皮前駆細胞、周細胞等が例示でき、前記細胞は遺伝子導入された形態やゲノム上の対象遺伝子などをノックダウンされた形態でもよい。
本発明で用いられる細胞は、典型的にはヒトであるが、例えば、マウス、ラット、ハムスター等のげっ歯類、ゴリラ、チンパンジー、マーモセット等の霊長類、さらにイヌ、ネコ、ウサギ、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ等の家畜又は愛玩動物などの哺乳動物由来のものであってもよい。
細胞医薬製剤における薬学的に許容される薬剤は、細胞を医薬として利用可能な形態に維持することができ、ヒト等の動物に投与可能な水系媒体であれば特に限定されない。薬学的に許容される薬剤は、医薬製剤として製造する段階で細胞医薬製剤と混合しても良いし、患者又は被験者に対して細胞医薬製剤を投与する段階で細胞医薬製剤と混合しても良い。薬学的に許容される薬剤としては特に限定されないが、例えば、生理食塩水、電解質溶液、リンゲル液、高カロリー輸液、ブドウ糖液、注射用水、アミノ酸電解質などが挙げられる。また、薬学的に許容される薬剤は、必要に応じて塩類、ビタミン類、アミノ酸類、多糖類、ジメチルスルホキシド、緩衝剤、アルブミン、培地、細胞凍結保護剤であるCP-1(極東製薬工業社製)、BAMBANKER(リンフォテック社製)、STEM-CELLBANKER(日本全薬工業社製)、ReproCryo RM(リプロセル社製)、CryoNovo(Akron Biotechnology社製)、MSC Freezing Solution(Biological Industries社製)、CryoStor(HemaCare社製)などを含み得る。前記培地としては、ヒト等の動物に投与すること可能な成分組成で構成されている培地であれば特に限定されないが、BME培地、BGJb培地、CMRL1066培地、Glasgow MEM培地、Improved MEM Zinc Option培地、IMDM培地(Iscove’s Modified Dulbecco’s Medium)、Medium 199培地、Eagle MEM培地、αMEM培地、DMEM培地(Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium)、ハムF10培地、ハムF12培地、RPMI 1640培地、Fischer’s培地、及びこれらの混合培地(例えば、DMEM/F12培地(Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium/Nutrient Mixture F-12 Ham))、CHO-S-SFM II(ライフテクノロジーズジャパン株式会社)、Hybridoma-SFM(ライフテクノロジーズジャパン株式会社)、eRDF Dry Powdered Media(ライフテクノロジーズジャパン株式会社)、UltraCULTURETM(BioWhittaker社)、UltraDOMATM(BioWhittaker社)、UltraCHOTM(BioWhittaker社)、UltraMDCKTM(BioWhittaker社)等を用いることができる。STEMPRO(登録商標) hESC SFM(ライフテクノロジーズジャパン株式会社)、mTeSR1(Veritas社)、TeSR2(Veritas社)等の培地が挙げられる。
患者ならびに被験者とは、典型的にはヒトであるが、例えば、マウス、ラット、ハムスター等のげっ歯類、ゴリラ、チンパンジー、マーモセット等の霊長類、さらにイヌ、ネコ、ウサギ、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ等の家畜又は愛玩動物などの哺乳動物等の非ヒト動物であってもよい。
本発明に係る細胞医薬製剤用容器に収容された細胞医薬製剤は、後述する導出口を通じて導出され、患者に投与される。患者への投与経路は特に限定されないが、例えば、皮下注入、リンパ節内注入、静脈内注入、動脈内注入、腹腔内注入、胸腔内注入、局所への直接注入等であることができる。
発明の細胞医薬製剤の投与頻度は、患者又は被験者に投与した場合に、疾患に対して治療効果を得ることができるような頻度である。具体的な投与頻度は、投与形態、投与方法、使用目的、及び患者又は被験者の年齢、体重、及び症状等によって適宜決定することができるが、例えば、4週間に1回、3週間に1回、2週間に1回、1週間に1回、1週間に2回、1週間に3回、1週間に4回、1週間に5回、1週間に6回、又は1週間に7回である。
本発明の細胞医薬製剤の投与期間は、患者又は被験者に投与した場合に、疾患に対して治療効果を得ることができるような期間である。具体的な投与期間は、投与形態、投与方法、使用目的、及び患者又は被験者の年齢、体重、及び症状等によって適宜決定することができるが、例えば、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、又は8週間である。
本発明の細胞医薬製剤を患者又は被験者に投与するタイミングは、特に限定されないが、例えば、発症直後、発症からN日以内(Nは1以上の整数を示す)、診断直後、診断からN日以内(Nは1以上の整数を示す)、寛解の前、寛解の間、寛解の後、再燃の前、再燃の間、再燃の後などが挙げられる。
本発明の細胞医薬製剤は、使用直前まで凍結状態にて保存することができる。凍結保存の温度は、好ましくは-30℃以下、-40℃以下、-50℃以下、-80℃以下、-90℃以下、-100℃以下、-150℃以下、-180℃以下、又は-196℃(液体窒素温度)以下である。本発明の細胞医薬製剤を患者又は被験者に投与する際には、37℃で急速に解凍して使用することができる。
本発明に係る細胞医薬製剤用容器は、液体である細胞医薬製剤を収容可能な内部空間を有する容器本体と、前記容器本体の内部空間と連通する導出口が形成された導出部とを少なくとも備えていればよい。
容器本体は、可撓性材料により形成されていることが好ましい。
容器本体は少なくとも一部を透明又は半透明の材料として、内部の細胞医薬製剤の液面位置を視認できるようにすることができる。特に、容器本体は、第1~第5の目盛表示部を備えた部分が、透明又は半透明の材料により形成されていることが好ましい。
可撓性材料の具体例としては、軟質塩化ビニル、塩化ビニル、ポリウレタン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンやポリプロピレンのようなポリオレフィン、スチレン-ブタジエン-スチレン共重合体又はその水添物及びスチレン-イソプレン-スチレン共重合体又はその水添物等の熱可塑性エラストマー、ならびに、熱可塑性エラストマーとポリオレフィン及びエチレン-エチルアクリレート等の軟化剤との混合物等の、可撓性を有する樹脂が挙げられる。
容器本体が可撓性を有する樹脂から形成されている場合、容器本体は、前記樹脂をブロー成形することにより形成した容器本体、前記樹脂を主成分とする2枚のシートを対向配置し周縁部を融着して形成した容器本体、前記樹脂により形成された1枚のシートを折り返すとともに周縁部を融着して形成した容器本体、前記樹脂を用いて押し出し成型により筒状に形成したものの開口した周縁を融着することにより形成した容器本体など各種形態であってよい。前記シートの厚さは特に限定されないが、例えば0.2mm~0.6mmであることができる。容器本体は、好ましくは、前記樹脂を主成分とするシートにより、少なくとも一部の壁面が形成された袋状容器であり、特に好ましくは、2枚の前記シートを対向配置し、周縁部を熱融着又は接着剤により接合して袋状に形成した袋状容器である。
本発明に係る細胞医薬製剤用容器は懸垂した状態で、収容された細胞医薬製剤を、導出口を通じて導出し患者に投与できるように形成されていることが好ましい。
本発明に係る細胞医薬製剤用容器が備える導出部は、容器本体の内部空間と連通する導出口が形成されたものであればよく、その形状は特に限定されない。典型的には、液体が通過可能な流路を内包する管により、導出部を構成することができる。
導出部は、導出口を、外部と連通可能なように封鎖されている構造を有することが好ましい。このような構造としてはルアーロックや、ニードルレスポートが例示できる。
導出部が備える導出口の寸法は、細胞を含む細胞医薬製剤が通過可能な寸法であればよい。
導出部の数は1つとは限らず、例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10以上等の複数であってもよい。
本発明に係る細胞医薬製剤用容器は、更に、容器本体の内部空間と外部とを連通する導入口が形成された導入部を備えることが好ましい。導入口は、細胞医薬製剤、或いは、細胞医薬製剤を調製するための材料(例えば、上述した薬学的に許容される薬剤など)を、容器本体の内部空間に供給するための経路として用いることができる。
導入部は、容器本体の内部空間と連通する導入口が形成されたものであればよく、その形状は特に限定されない。典型的には、液体が通過可能な流路を内包する管により、導入部を構成することができる。
また、導入部は、導入口を外部と連通可能に封鎖されている構造を有していてもよい。このような構造としてはルアーロックや、ニードルレスポートが例示できる。さらに、導入部は、必要な材料を内部空間に供給したあとに不可逆的に封鎖されていてもよい。
また、導入部の数は1つとは限らず、例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10以上等の複数であってもよく、容器本体の内部空間に細胞医薬製剤と薬学的に許容される薬剤とを別々の導入部を介して充填し混合しても良い。例えば、細胞医薬製剤を調製する場合には、本発明の細胞医薬製剤用容器は、細胞医薬製剤を内部空間に導入するための第1の導入部と、薬学的に許容される薬剤を内部空間に導入するための第2の導入部とを備えていてもよい。
本発明の細胞医薬製剤用容器の特徴は、第1~第5の目盛表示部から選択される1以上を、容器本体に備える。各目盛表示部は、目視可能な線、文字、標識、色等の1以上の識別表示により構成される。識別表示は、容器本体上の印刷であってもよいし、容器本体に形成された突起及び/又は窪みであってもよいし、印刷と、突起及び/又は窪みとの組み合わせであってもよい。
本発明の細胞医薬製剤用容器における第1の目盛表示部は、前記容器本体に投与する患者又は被験者の体重に対応する細胞医薬製剤の投与量を表示するものであり、前記容器本体内の液面位置が前記第1の目盛表示部に位置するか否かにより、患者又は被験者の体重に適した細胞医薬製剤の投与量を視認することを可能とする。より具体的には、前記第1の目盛表示部は、細胞医薬製剤に含まれる細胞濃度(cells/mL)から細胞医薬製剤の用量(cells/kg)を除することによって求められる患者又は被験者の体重に適した細胞医薬製剤の投与量(kg/mL)を細胞医薬製剤の液量(mL)に応じた目盛として表示するものである。例えば、細胞医薬製剤の細胞濃度から細胞医薬製剤の用量を除して求められた数値と細胞医薬製剤の液量に応じて目盛を段階的に配置し、患者又は被験者の体重に対応した細胞医薬製剤の投与量を視認し易くするために、その目盛付近に10kg、20kg、30kgなどの投与されるべき患者又は被験者の体重を数値として表示してもよい。また、患者又は被験者の体重に対応する細胞医薬製剤の投与量は、患者又は被験者に投与する細胞医薬製剤の細胞濃度ごとに適宜設計すればよい。
前記第1の目盛表示部の数値としては特に限定されないが、例えば、0kg、5kg、10kg、15kg、20kg、25kg、30kg、35kg、40kg、45kg、50kg、55kg、60kg、65kg、70kg、75kg、80kg、85kg、90kg、95kg、100kg等のいずれか一つ以上を選択すればよい。
前記第1の目盛表示部の数値は、前記容器本体の導出部の方向に向かって大きくなるように表示されることが好ましい。第1の目盛表示部における数値の間隔は特に限定されず、投与する細胞の種類、疾患、容器の形状、容器の材質、容器の容量等に応じて、適宜設計すればよい。
本発明の細胞医薬製剤用容器における第2の目盛表示部は、前記細胞医薬製剤を薬学的に許容される薬剤で希釈する液量を表示するものであり、前記容器本体内の液面位置が前記第2の目盛表示部に位置するか否かにより、患者又は被験者に投与する前記細胞医薬製剤の細胞濃度を視認することを可能にする。より具体的には、第2の目盛表示部は、混合する前の細胞医薬製剤の細胞濃度(cells/mL)と液量(mL)から薬学的に許容される薬剤を充填する液量(mL)を求め、混合される前の細胞医薬製剤の液量と充填する薬学的に許容される薬剤の液量を足した液量を目盛として表示するものであり、患者又は被験者に投与する細胞医薬製剤の液面の最終的な位置を示す目印線である。従い、前記目印線を用いて細胞医薬製剤と薬学的に許容される薬剤を混合することで、患者又は被験者へ投与する前記細胞医薬製剤の細胞濃度に簡便に調製でき、且つ、前記第2の目盛表示部により患者又は被験者に投与する前記細胞医薬製剤の細胞濃度が視認可能となる。
本発明の細胞医薬製剤用容器における第3の目盛表示部は、前記細胞医薬製剤を充填する液量を表示するものであり、前記容器本体内の液面位置が前記第3の目盛表示部に位置するか否かにより、容器本体に導入する前記細胞医薬製剤の細胞数を視認することを可能にする。より具体的には、第3の目盛表示部は、前記細胞医薬製剤の充填すべき液量(mL)を目盛として表示するものであり、前記細胞医薬製剤用容器に充填する細胞医薬製剤の液面の最終的な位置を示す目印線である。従い、前記目印線を用いて細胞医薬製剤を充填することが簡便に実施でき、且つ、充填する細胞医薬製剤の細胞濃度(cells/mL)と充填量(mL)が確認できることから、容器本体に導入する前記細胞医薬製剤の細胞数(cells)が視認可能となる。
本発明の細胞医薬製剤用容器における第4の目盛表示部は、容器内の液量を表示するものであり、前記容器本体の液面位置が前記第4の目盛表示部に位置するか否かにより、前記容器本体に残存する前記細胞医薬製剤の液量を視認することを可能にする。より具体的には、第4の目盛表示部は、細胞医薬製剤用容器が収容可能な液量(mL)を段階的に目盛として表示するものである。例えば、細胞医薬製剤用容器が収容可能な液量を目盛として段階的に配置し、容器内における液体の残存液量を視認し易くするために、その目盛付近に100mL、200mL、300mLなどの液量を数値として表示してもよい。
前記第4の目盛表示部の数値としては特に限定されないが、例えば、1mL、2mL、3mL、4mL、5mL、6mL、7mL、8mL、9mL、10mL、15mL、20mL、25mL、30mL、35mL、40mL、45mL、50mL、55mL、60mL、65mL、70mL、75mL、80mL、85mL、90mL、95mL、100mL、150mL、200mL、300mL、400mL、500mL、600mL、700mL、800mL、900mL、1000mL、2000mL、3000mL、4000mL、5000mL等のいずれか一つ以上を選択すればよい。
前記第4の目盛表示部の数値は、前記容器本体の導出部の方向に向かって小さくなるように表示されることが好ましい。第4の目盛表示部における数値の間隔は特に限定されず、投与する細胞の種類、疾患、容器の形状、容器の材質、容器の容量等に応じて、適宜設計すればよい。
本発明の細胞医薬製剤用容器における第5の目盛表示部は、患者又は被験者に投与される前記細胞医薬製剤の細胞数を表示するものであり、前記容器本体内の液面位置が前記第5の目盛表示部に位置するか否かにより、患者又は被験者に投与した前記細胞医薬製剤の細胞数を視認することを可能にする。より具体的には、前記第5の目盛表示部は、細胞医薬製剤に含まれる細胞濃度(cells/mL)と患者又は被験者に投与される細胞医薬製剤の液量(mL)を乗ずることによって求められる患者又は被験者に投与した前記細胞医薬製剤の細胞数(cells)を細胞医薬製剤の液量(mL)に応じた目盛として表示するものである。例えば、細胞医薬製剤の細胞濃度と投与される細胞医薬製剤の液量を乗じて求められた数値と細胞医薬製剤の液量に応じて目盛を段階的に配置し、患者又は被験者に投与した細胞医薬製剤の細胞数を視認し易くするために、その目盛付近に1×10cells、2×10cells、3×10cellsなどの患者又は被験者に投与した細胞数を数値として表示してもよい。
前記第5の目盛表示部の数値としては特に限定されないが、例えば、1×10cells、2×10cells、3×10cells、4×10cells、5×10cells、6×10cells、7×10cells、8×10cells、9×10cells、1×10cells、2×10cells、3×10cells、4×10cells、5×10cells、6×10cells、7×10cells、8×10cells、9×10cells、1×10cells、1×10cells、1×10cells、1×10cells、1×1010cells、1×1011cells、1×1012cells、1×1013cells、1×1014cells、1×1015cells等のいずれか一つ以上を選択すればよい。
前記第5の目盛表示部の数値は、前記容器本体の導出部の方向に向かって大きくなるように表示されることが好ましい。第5の目盛表示部における数値の間隔は特に限定されず、投与する細胞の種類、疾患、容器の形状、容器の材質、容器の容量等に応じて、適宜設計すればよい。
本発明の細胞医薬製剤用容器は、細胞医薬製剤等の液体を収容していない空の形態、細胞医薬製剤が収容された形態、細胞医薬製剤と薬学的に許容される薬剤が混合され、調製された細胞医薬製剤が収容された形態、細胞医薬製剤を調製するための細胞医薬製剤のみが収容された形態等の各形態で流通され得る。なお、細胞医薬製剤を調製するための細胞医薬製剤とは、患者又は被験者の疾患を治療するために調製された細胞医薬製剤における細胞濃度よりも、高濃度に細胞を含有する細胞医薬製剤である。また、本明細書中において、「細胞医薬製剤を調製するための細胞医薬製剤」を「高濃度細胞医薬製剤」と言い換える場合がある。
細胞医薬製剤又は高濃度細胞医薬製剤は、中空糸分離膜モジュールを備える細胞懸濁液処理装置を用いて処理されたものであってよい。前記中空糸分離膜モジュールの一例を図8に示す。中空糸分離膜モジュール800は、中空糸分離膜801と、それを収容する収容容器810とを備える。収容容器810は、中空糸分離膜801へ供給される液体の供給口811が形成された上流側頭部814と、中空糸分離膜801で処理された液体が導出される処理液導出口812が形成されている下流側頭部815とを接続し、中空糸分離膜801での濾液を導出する濾液導出口813が形成されている胴部816とを含む。
胴部816の内部には、多数の中空糸分離膜801の束802と、胴部816の上流側端において、中空糸分離膜801の束802を、中空糸分離膜801の上流側開口端803が上流側頭部814に向くように固定し、隣接する中空糸分離膜801の間及び束802と胴部816の内周面との隙間を埋める上流側樹脂層部821と、胴部816の下流側端において、中空糸分離膜801の束802を、中空糸分離膜801の下流側開口端804が下流側頭部815に向くように固定し、隣接する中空糸分離膜801の間及び束802と胴部816の内周面との隙間を埋める下流側樹脂層部822とが配置されている。胴部816の上流側端は上流側頭部814により被冠されており、胴部816の下流側端は下流側頭部815により被冠されている。この構成により、供給口811及び処理液導出口812は、中空糸分離膜801の内側の空間を介して連続しており、濾液導出口813は、供給口811及び処理液導出口812とは、中空糸分離膜801を構成する膜壁により隔てられ、連続しない構造となっている。
中空糸分離膜801の束802は、中空糸分離膜801を10~1000本程度束ねたものであることが好ましい。
中空糸分離膜801を構成する樹脂材料は、材料の安全性、安定性などの点から合成高分子材料が好ましく用いることができる。この中でも、ポリスルホン系又はセルロース系の親水性の高分子材料がより好ましく用いることができる。さらに、ポリエーテルスルホン、セルロースエステルが材料の安全性、安定性、入手のしやすさから最も好適に用いることができる。
中空糸分離膜モジュール800では、供給口811から供給された細胞懸濁液が上流側開口端803から中空糸分離膜801の内側に導入される。導入された細胞懸濁液は、中空糸分離膜801の内側の空間を満たしながら、中空糸分離膜801の膜壁に設けられた微細孔を通過して中空糸分離膜801の外側に夾雑物や液体媒体を含む濾液が導出され、この濾液は濾液導出口813を通って中空糸分離膜モジュール800の外に導出される。一方、中空糸分離膜801の内側にある濃縮された細胞懸濁液は下流側開口端804から、処理液導出口812を通って中空糸分離膜モジュール800の外に導出される。このように細胞懸濁液を中空糸分離膜の内側の空間に通す処理を必要に応じて反復することで、細胞懸濁液の洗浄、濃縮、及び/又は、媒体置換を行い、目的とする組成の細胞医薬製剤、又は、高濃度細胞医薬製剤を調製することが可能である。
本発明に係る細胞医薬製剤の調製方法の一例は、
細胞医薬製剤が充填された、液体を保持可能な内部空間を有する容器本体と、前記容器本体の内部空間と連通する導出部と、前記容器本体に設けられた投与する患者又は被験者の体重に対応する細胞医薬製剤の投与量を表示する第1の目盛表示部と、前記容器本体に設けられた前記細胞医薬製剤を薬学的に許容される薬剤で希釈する液量を表示する第2の目盛表示部を備える細胞医薬製剤用容器に、薬学的に許容される薬剤を前記容器本体の前記第2の目盛表示部に液面が達するまで充填する工程を少なくとも含む。調製方法のこの例では、前記第2の目盛表示部を指標として、患者又は被験者へ投与する、意図した細胞濃度の医薬細胞製剤を簡便に調製することができる。調製方法のこの例において、細胞医薬製剤用容器に予め充填された細胞医薬製剤としては、上記の「細胞医薬製剤を調製するための細胞医薬製剤」又は「高濃度細胞医薬製剤」が例示できる。細胞医薬製剤が充填された細胞医薬製剤用容器は、細胞医薬製剤を調製するための細胞医薬製剤のみが収容された形態で流通している細胞医薬製剤用容器であってもよいし、空の形態で流通している細胞医薬製剤用容器に、細胞医薬製剤を調製するための細胞医薬製剤を使用者が充填して準備したものであってもよい。前記細胞医薬製剤、前記第1の目盛表示部、前記第2の目盛表示部、前記薬学的に許容される薬剤等の具体的な実施形態は既述の通りである。
本発明に係る細胞医薬製剤の調製方法の別の一例は、
液体を保持可能な内部空間を有する容器本体と、前記容器本体の内部空間と連通する導出部と、前記容器本体に設けられた投与する患者又は被験者の体重に対応する細胞医薬製剤の投与量を表示する第1の目盛表示部と、前記容器本体に設けられた前記細胞医薬製剤を薬学的に許容される薬剤で希釈する液量を表示する第2の目盛表示部と、前記容器本体に設けられた前記細胞医薬製剤を充填する液量を表示する第3の目盛表示部を備える細胞医薬製剤用容器に、細胞医薬製剤を前記容器本体の前記第3の目盛表示部に液面が達するまで充填する工程と、
細胞医薬品製剤が充填された前記容器に、薬学的に許容される薬剤を前記容器本体の前記第2の目盛表示部に液面が達するまで充填する工程と、を少なくとも含む。調製方法のこの例の前半の工程では、前記第3の目盛表示部を指標として、意図する細胞数を含む細胞医薬製剤を前記細胞医薬製剤用容器に簡便な操作で充填することできる。調製方法のこの例の後半の工程では、前記第2の目盛表示部を指標として、患者又は被験者へ投与する、意図する細胞濃度の医薬細胞製剤を簡便に調製することができる。調製方法のこの例において、前半の工程で充填する細胞医薬製剤としては、上記の「細胞医薬製剤を調製するための細胞医薬製剤」又は「高濃度細胞医薬製剤」が例示できる。前記細胞医薬製剤、前記第1の目盛表示部、前記第2の目盛表示部、前記第3の目盛表示部、前記薬学的に許容される薬剤等の具体的な実施形態は既述の通りである。
以下、具体的な実施形態に基づき、本発明に係る細胞医薬製剤用容器ならびに本発明に係る細胞医薬製剤用容器を用いた細胞医薬製剤の調製方法の特徴を説明するが、本発明の範囲はこれらの実施形態には限定されない。
<第1実施形態>
図1に、本発明の第1実施形態に係る細胞医薬製剤用容器1(以下「容器1」と表記する場合がある)を示す。
容器1は、容器本体10と、導出部20と、第1の導入部30と、第2の導入部40とを備える。
容器本体10は、一対の概ね長方形の第1樹脂シート11及び第2樹脂シート12を対向配置し、周縁部を熱融着により接合して袋体としたものである。第1樹脂シート11及び第2樹脂シート12は、それぞれ可撓性樹脂を主成分とするシートである。可撓性樹脂の具体例は既述の通りである。
第1樹脂シート11及び第2樹脂シート12は、少なくとも一部を透明または半透明の材料からなるものとすることで、内部の細胞医薬製剤の液面位置を目視することができるように形成されている。また、第1樹脂シート11及び第2樹脂シート12の内側面は、ナシジ加工されていると、細胞医薬製剤の投与時に残液を少なくすることができるため好ましい。
第1樹脂シート11と第2樹脂シート12が熱融着により接合した部分を融着部13とする。容器本体10には、第1樹脂シート11と第2樹脂シート12との間に内部空間14が形成されている。なお、図1は、内部空間14が空の状態の容器1の平面模式図である。
導出部20は、容器本体10の内部空間14と外部とを連通し、内部空間14に収容された液体を外部に導出する経路となる導出口21が内部に形成された導出管22と、導出管22の出口を連通可能に封鎖するルアーロック23とを備える。
第1の導入部30は、容器本体10の内部空間14と外部とを連通し、外部から内部空間14に材料を導入する経路となる第1の導入口31が内部に形成された第1の導入管32と、第1の導入管32の入口を連通可能に封鎖するルアーロック33とを備える。
第2の導入部40は、容器本体10の内部空間14と外部とを連通し、外部から内部空間14に材料を導入する経路となる第2の導入口41が内部に形成された第2の導入管42と、第2の導入管42の入口を連通可能に封鎖するルアーロック43とを備える。
容器本体10は概ね長方形の形状をしており、導出部20は、導出管22の一方の端部が、容器本体10の長手方向の一端の辺上の、第1樹脂シート11と第2樹脂シート12との間に配置され、その周りの第1樹脂シート11と第2樹脂シート12が熱融着により接合されて、容器本体10と一体化されている。同様に、第1の導入部30及び第2の導入部40は、それぞれ、第1の導入管32及び第2の導入管42の一方の端部が、容器本体10の長手方向の他端の辺上の、第1樹脂シート11と第2樹脂シート12との間に配置され、その周りの第1樹脂シート11と第2樹脂シート12が熱融着により接合されて、容器本体10と一体化されている。すなわち、第1の導入部30及び第2の導入部40は、容器本体10の、導出部20が配置された端部と対向する端部に配置されている。
第1実施形態では容器本体10の、第1の導入部30及び第2の導入部40が配置される側の辺の両端の、融着部13よりも外側の部分に、貫通孔15、15が形成されている。容器1は、貫通孔15、15を介してフック等の支持具に吊り下げることで、第1の導入部30及び第2の導入部40が鉛直方向の上端部に位置し、導出部20が鉛直方向の下端部に位置するように懸垂することができる。
図1に示すように、容器1を、導出部20が鉛直方向下方になるように懸垂したとき、導出部20の導出口21の内部空間14の側の開口21Aが、内部空間14内の最も下方に位置するように導出部20が配置されており、且つ、内部空間14を囲う融着部13のうち鉛直方向下方に位置する部分13Aが、開口21Aから水平方向に遠ざかるほど鉛直方向上方に位置するように形成されていることが好ましい。この構成により、内部空間14に細胞医薬製剤を収容し、容器1を、導出部20が鉛直方向下方になるように懸垂し、細胞医薬製剤を導出部20の導出口21から導出して患者又は被験者に投与するとき、細胞が前記部分13Aに留まり難く開口21Aに向け移動し易いため、意図した量の細胞を含む細胞医薬製剤を患者又は被験者に投与することができる。
(第1の特徴)
第1実施形態に係る容器1の第1の特徴は、容器本体10は、投与する患者又は被験者の体重に対応する細胞医薬製剤の投与量を表示する第1の目盛表示部100を備え、容器本体10内の液面位置が第1の目盛表示部100に位置するか否かにより、患者又は被験者の体重に適した細胞医薬製剤の投与量を視認することができることである。
第1の目盛表示部100の機能を図2及び図3を参照して具体的に説明する。
図2は、第1実施形態に係る容器1の、容器本体10の内部空間14に、液体である細胞医薬製剤L(以下「製剤L」と称する場合がある)を収容し懸垂した状態を模式的に図示する。収容される製剤Lの細胞濃度及び液量は管理されており、予め規定された所定の細胞濃度及び液量となるように製剤Lが収容されている。第1の目盛表示部100は、容器1の懸垂時に鉛直方向に延びるように配置されており、且つ、容器1の懸垂時に、投与開始前の製剤Lの液面Aよりも鉛直方向下方に位置する数値目盛110及び数値120を含む。図示する例では、第1の目盛表示部100は、投与されるべき患者又は被験者の体重を10kg単位で示す大目盛111と、5kg単位で示す中目盛112と、1kg単位で示す小目盛113とからなる数値目盛110と、各大目盛111に対応する患者又は被験者の体重を示す数値120を含む。本実施形態では、第1の目盛表示部100の数値120が、容器本体10の導出部20の方向に向かって大きくなるように表示されている。
図3は、図2に図示する、第1実施形態に係る容器1の、容器本体10の内部空間14に、液体である製剤Lを収容した状態から、導出部20の導出口21を通じて製剤Lを導出し患者又は被験者に投与したときの状態を模式的に図示する。製剤Lが患者又は被験者に投与されるとき、容器本体10内の液面Aは鉛直方向下方に移動する。第1の目盛表示部100は、投与する患者又は被験者の体重に対応する細胞医薬製剤の投与量を、容器本体10内の液面Aの位置に応じて表示する。容器本体10内の製剤Lの液面Aの位置が、第1の目盛表示部100の、投与対象患者又は被験者の体重に応じた数値目盛110に位置するか否かにより、患者又は被験者の体重に適した製剤Lの投与量を視認することができる。例えば、容器1から、体重65kgの患者又は被験者に製剤Lを投与する場合であれば、図3に示すように、製剤Lの液面Aが、体重65kgに応じた数値目盛110に位置することを視認することで、患者又は被験者の体重に適した製剤Lの投与量が投与されたことを把握することができる。
医療現場においては、患者又は被験者の体重を予め確認しておき、容器1を懸垂した状態で、導出部20の導出口21を通じて、製剤Lを、その液面Aが、第1の目盛表示部100における患者又は被験者の体重を示す数値目盛110に到達するまで患者又は被験者に投与し、到達時点で投与を停止するという簡便な操作により、患者又は被験者の体重に応じた適正な細胞数を含む量の細胞医薬製剤を患者又は被験者に投与することが可能となる。なお、導出部20の導出口21を通じた製剤Lの投与の開始と停止は、導出部20の下流にチューブ等の流路を接続して連通し、前記流路を更に患者又は被験者に接続して製剤Lを投与する際に、前記流路の途中に流路の開閉を調整する機構(クランプ、弁等)を設けて、前記流路を開放することで製剤Lの投与を開始し、前記流路を閉鎖することで製剤Lの投与を停止することや、前記流路の途中にポンプを設けて製剤Lの投与を制御することにより行うことができる。
本実施形態によれば、患者又は被験者の体重に対する製剤Lの適切な投与量を医療現場で計算することが不要であるため、投与量を誤るリスクが低減する。また、患者又は被験者の体重に応じた投与量の製剤Lを、容器1からシリンジ等で取り出す工程が必要なく、管理された細胞濃度及び量の製剤Lを含む容器1から、患者又は被験者に製剤Lを直接投与することができるため、細胞に加わるストレスが小さく製剤L中の細胞を損傷するリスクが低いという点、及び、工程が少ないため投与量の誤差が生じ難いという点で有利である。また、引用文献2に記載されているような、体重に応じた投与量となるようにクリップで薬液バッグを挟んで細胞医薬製剤を分割する方法と異なり、本実施形態では、製剤Lは容器1内で分割されないため、容器1を手で揉むなどして、製剤Lの全体を流動させることができ製剤L中の細胞濃度を全体で均一に保持することが容易である。
図示する実施形態では、第1の目盛表示部100は、患者又は被験者の体重として70kgまでしか示さないが、より大きな体重を示すように形成されていてもよい。また、図示する実施形態の容器1を用いて70kg超140kg以下の体重の患者又は被験者に製剤Lを投与する場合、製剤Lが充填された容器1を2つ用意し、1つの容器1から、体重70kgの患者又は被験者に対する投与量に対応する数値目盛に液面Aが到達するまで製剤Lを患者又は被験者に投与し、別の容器1から、患者又は被験者の体重の、70kgからの超過重量に対応する数値目盛に液面Aが到達するまで製剤Lを患者又は被験者に投与することができる。
(第2の特徴)
製剤Lの調製方法は特に限定されないが、第1実施形態に係る容器1の内部で調製されてもよく、例えば、容器本体10の内部空間14に、高濃度細胞医薬製剤L1と、薬学的に許容される薬剤L2とを充填し、混合することで調製されてもよい。このような製剤Lの調製に用いるために、第1実施形態に係る容器1では、第2の特徴として、容器本体10が、薬学的に許容される薬剤L2を内部空間14に充填するときの液量を表示する第2の目盛表示部200を備え、容器本体10内の液面Aの位置が第2の目盛表示部200に位置するか否かにより、患者又は被験者に投与する製剤Lの細胞濃度を視認できる。
具体的には、容器本体10に第2の目盛表示部200を備える容器1を用い、図4に示すように、容器本体10の内部空間14に、高濃度細胞医薬製剤L1を先に充填し、その後に、図5に示すように、薬学的に許容される薬剤L2を、第2の目盛表示部200に液面Aが達するまで充填することができる。この場合、第2の目盛表示部200は、容器1を懸垂し、内部空間14に薬学的に許容される薬剤L2を充填したときの容器本体10内の液面Aの最終的な位置を示す目印線である。
図4に示すように、高濃度細胞医薬製剤L1が予め充填された状態の第1実施形態に係る容器1を用意し、医療現場において、薬学的に許容される薬剤L2を充填し混合して製剤Lを調製する場合に、容器本体10内の液体の液面Aが、第2の目盛表示部200に位置しているか否かにより、製剤L中の細胞濃度を視認することができる。第2の目盛表示部200が設けられていることで、意図した量の薬学的に許容される薬剤L2を正確に充填し、意図した細胞濃度の製剤Lを調製することが容易である。
第2の目盛表示部200は、図示する実施形態では、容器1の懸垂時に水平となる方向に延び、且つ、容器本体10の前記方向の略全体にわたり形成された線であるが、この実施形態には限定されない。例えば、第2の目盛表示部200は、容器1の懸垂時に水平となる方向に延びるが、容器本体10の前記方向の一部のみに形成された線であってもよい。
容器1の容器本体10の内部空間14に、高濃度細胞医薬製剤L1と、薬学的に許容される薬剤L2とを充填し混合する場合、第1の導入部30と第2の導入部40のうち一方から高濃度細胞医薬製剤L1を充填し、他方から薬学的に許容される薬剤L2を充填することができる。また、高濃度細胞医薬製剤L1又は薬学的に許容される薬剤L2の充填に用いられた第1の導入部30及び第2の導入部40の一方又は両方は、充填後に不可逆的に封鎖してもよい。
(第3の特徴)
第1実施形態に係る容器1において、容器本体10は、製剤L又は高濃度細胞医薬製剤L1を充填する液量を表示する第3の目盛表示部300を備え、容器本体内10の液面Aの位置が第3の目盛表示部300に位置するか否かにより、容器本体10に導入する製剤L又は高濃度細胞医薬製剤L1の細胞数を視認できることを第3の特徴とする。
図4に示す一例では、第3の目盛表示部300は、容器1を懸垂し、容器本体10の内部空間14に高濃度細胞医薬製剤L1を充填するときに、高濃度細胞医薬製剤L1の液面Aが充填すべき位置を示す目印線である。
図4に示すように、第1実施形態に係る容器1に、高濃度細胞医薬製剤L1を液面Aが第3の目盛表示部300に達するまで充填することで、意図した細胞数を含む高濃度細胞医薬製剤L1を正確に充填することができる。更に、図5に示すように、薬学的に許容される薬剤L2を、を液面Aが第2の目盛表示部200に達するまで充填し混合すれば、意図した細胞濃度の製剤Lを調製することができる。また、容器1の懸垂時に、容器本体10内の高濃度細胞医薬製剤L1の液面Aが、第3の目盛表示部300に位置しているか否かにより、適正な細胞数を含む高濃度細胞医薬製剤L1が収容されているか否かを視認することができる。
第3の目盛表示部300は、図示する実施形態では、容器1の懸垂時に水平となる方向に延び、且つ、容器本体10の前記方向の略全体にわたり形成された線であるが、この実施形態には限定されない。例えば、第3の目盛表示部300は、容器1の懸垂時に水平となる方向に延びるが、容器本体10の前記方向の一部のみに形成された線であってもよい。
第1実施形態に係る容器1では、第2の目盛表示部200と、第3の目盛表示部300とが、互いに平行に配置しているため、高濃度細胞医薬製剤L1及び薬学的に許容される薬剤L2の充填量の視認が容易である。
<第2実施形態>
図6に、本発明の第2実施形態に係る細胞医薬製剤用容器1(以下「容器1」と表記する場合がある)を示す。
第2実施形態に係る容器1において、第1実施形態に係る容器1と共通する構成は、同じ符号を付し、説明を省略する。
図6に示す第2実施形態に係る容器1において、容器本体10は、容器本体10内の液量を表示する第4の目盛表示部400を備え、容器本体10の液面Aの位置が第4の目盛表示部400に位置するか否かにより、容器本体10に残存する製剤Lの液量を視認できることを特徴とする。
第4の目盛表示部400は、容器1の懸垂時に鉛直方向に延びるように配置されており、容器1の懸垂時に、容器本体10の内部空間14に収容された液体である製剤Lの、液面A以下の体積を示す数値目盛410及び数値420を含む。本実施形態では、第4の目盛表示部400の数値420が、容器本体10の導出部20の方向に向かって小さくなるように表示されている。
第4の目盛表示部400を設けることで、製剤Lを収容した容器1から、導出口21を通じて製剤Lを患者又は被験者に投与する際に、製剤Lの、容器1内の残存液量を視認することができる。容器1から製剤Lを患者又は被験者に投与する際に、製剤Lの、患者又は被験者の体重に応じた適切な投与量に対応する残存液量を予め把握しておけば、製剤Lの残存液量に基づいて投与量を確認することができ、第1の目盛表示部100を用いた患者又は被験者の体重に基づく確認と併せて、製剤Lの投与量を二重に確認することが可能となる。これにより、患者又は被験者の体重に応じた適切な数の細胞を含む製剤Lを患者又は被験者に更に安全に投与することが可能となる。
<第3実施形態>
図7に、本発明の第3実施形態に係る細胞医薬製剤用容器1(以下「容器1」と表記する場合がある)を示す。
第3実施形態に係る容器1において、第1実施形態に係る容器1及び第2実施形態に係る容器1と共通する構成は、同じ符号を付し、説明を省略する。
図7に示す第3実施形態に係る容器1において、容器本体10は、投与する患者又は被験者に投与される製剤Lの細胞数を表示する第5の目盛表示部500を備え、容器本体10内の液面Aの位置が第5の目盛表示部500に位置するか否かにより、患者又は被験者に投与した製剤Lの細胞数を視認することができることを特徴とする。
第5の目盛表示部500は、容器1の懸垂時に鉛直方向に延びるように配置されており、且つ、容器1の懸垂時に導出開始前の製剤Lの液面Aよりも鉛直方向下方に位置する数値目盛110及び数値520を含む。ここで、数値目盛110は、第1の目盛表示部100の数値目盛110を兼ねている。数値目盛110のうち、大目盛111は、投与されるべき患者又は被験者の体重を10kg単位で示すとともに、投与された製剤Lが含む細胞数を2×10個単位で示し、中目盛112は、投与されるべき患者又は被験者の体重を5kg単位で示すとともに、投与された製剤Lが含む細胞数を1×10個単位で示し、小目盛113は、投与されるべき患者又は被験者の体重を1kg単位で示すとともに、投与された製剤Lが含む細胞数を2×10個単位で示す。数値520は、各大目盛111に対応する投与細胞数を示す。本実施形態では、第5の目盛表示部500の数値520が、容器本体10の導出部20の方向に向かって大きくなるように表示されている。
なお図示しないが、第5の目盛表示部500は、第1の目盛表示部100とは独立した目盛表示部であってもよい。
第5の目盛表示部500を設けることで、製剤Lを収容した容器1から、導出口21を通じて製剤Lを導出して患者又は被験者に投与する際に、容器本体10内の製剤Lの液面Aの位置が、第5の目盛表示部500の、投与細胞数に応じた数値目盛110に位置するか否かにより、患者又は被験者に投与した細胞数を視認することができる。容器1から製剤Lを患者又は被験者に投与する際に、患者又は被験者に投与される細胞数を予め把握しておけば、第5の目盛表示部500を参照することで投与量が適正であることを確認することができ、第1の目盛表示部100を用いた患者又は被験者の体重に基づく確認と併せて、製剤Lの投与量を二重に確認することが可能となる。これにより、患者又は被験者に投与されるべき細胞数を含む量の製剤Lを患者又は被験者に更に安全に投与することが可能となる。
1:細胞医薬製剤用容器
10:容器本体
14:内部空間
20:導出部
21:導出口
30,40:導入部
31,41:導入口
100:第1の目盛表示部
200:第2の目盛表示部
300:第3の目盛表示部
400:第4の目盛表示部
500:第5の目盛表示部
L:細胞医薬製剤
L1:細胞医薬製剤を調製するための細胞医薬製剤(高濃度細胞医薬製剤)
L2:薬学的に許容される薬剤
A:液面
本明細書で引用した全ての刊行物、特許及び特許出願はそのまま引用により本明細書に組み入れられるものとする。

Claims (13)

  1. 細胞医薬製剤用容器であって、
    液体を保持可能な内部空間を有する容器本体と、
    前記容器本体の内部空間と連通する導出部と、
    前記容器本体に、投与する患者又は被験者の体重に対応する細胞医薬製剤の投与量を表示する第1の目盛表示部を備え、
    前記容器本体内の液面位置が前記第1の目盛表示部に位置するか否かにより、患者又は被験者の体重に適した前記細胞医薬製剤の投与量を視認でき
    前記第1の目盛表示部の数値が、前記容器本体の導出部の方向に向かって大きくなるように表示され、
    前記容器本体が可撓性材料により作製されたものである、
    前記容器。
  2. さらに、前記容器本体は、前記細胞医薬製剤を薬学的に許容される薬剤で希釈する液量を表示する第2の目盛表示部を備え、前記容器本体内の液面位置が前記第2の目盛表示部に位置するか否かにより、患者又は被験者に投与する前記細胞医薬製剤の細胞濃度を視認できる、請求項1記載の容器。
  3. さらに、前記容器本体は、前記細胞医薬製剤を充填する液量を表示する第3の目盛表示部を備え、前記容器本体内の液面位置が前記第3の目盛表示部に位置するか否かにより、容器本体に導入する前記細胞医薬製剤の細胞数を視認できる、請求項1又は2に記載の容器。
  4. さらに、前記容器本体は、容器内の液量を表示する第4の目盛表示部を備え、前記容器本体の液面位置が前記第4の目盛表示部に位置するか否かにより、前記容器本体に残存する前記細胞医薬製剤の液量を視認できる、請求項1~のいずれか1項に記載の容器。
  5. 前記第4の目盛表示部の数値が、前記容器本体の導出部の方向に向かって小さくなるように表示される、請求項に記載の容器。
  6. さらに、前記容器本体は、患者又は被験者に投与される前記細胞医薬製剤の細胞数を表示する第5の目盛表示部を備え、前記容器本体内の液面位置が前記第5の目盛表示部に位置するか否かにより、患者又は被験者に投与した前記細胞医薬製剤の細胞数を視認することができる、請求項1~のいずれか1項に記載の容器。
  7. 前記第5の目盛表示部の数値が、前記容器本体の導出部の方向に向かって大きくなるように表示される、請求項に記載の容器。
  8. 前記容器本体は、前記細胞医薬製剤を薬学的に許容される薬剤で希釈する液量を表示する第2の目盛表示部と、前記細胞医薬製剤を充填する液量を表示する第3の目盛表示部とを備え、
    前記容器本体内の液面位置が前記第2の目盛表示部に位置するか否かにより、患者又は被験者に投与する前記細胞医薬製剤の細胞濃度を視認でき、
    前記容器本体内の液面位置が前記第3の目盛表示部に位置するか否かにより、容器本体に導入する前記細胞医薬製剤の細胞数を視認でき、
    前記第2の目盛表示部は、前記第3の目盛表示部の平行線上に設けられている、請求項1~のいずれか1項に記載の容器。
  9. さらに、前記容器本体の内部空間と連通する導入部を備える、請求項1~のいずれか1項に記載の容器。
  10. 前記導入部は、前記導出部と対向する前記容器本体の上端部に設けられる、請求項に記載の容器。
  11. 前記導入部を複数備える、請求項9又は10に記載の容器。
  12. 細胞医薬製剤の調製方法であって、
    細胞医薬製剤が充填された、液体を保持可能な内部空間を有する容器本体と、前記容器本体の内部空間と連通する導出部と、前記容器本体に設けられた投与する患者又は被験者の体重に対応する細胞医薬製剤の投与量を表示する第1の目盛表示部と、前記容器本体に設けられた前記細胞医薬製剤を薬学的に許容される薬剤で希釈する液量を表示する第2の目盛表示部を備え、前記第1の目盛表示部の数値が、前記容器本体の導出部の方向に向かって大きくなるように表示され、前記容器本体が可撓性材料により作製されたものである細胞医薬製剤用容器に、薬学的に許容される薬剤を前記容器本体の前記第2の目盛表示部に液面が達するまで充填する工程を含む、前記方法。
  13. 細胞医薬製剤の調製方法であって、
    液体を保持可能な内部空間を有する容器本体と、前記容器本体の内部空間と連通する導出部と、前記容器本体に設けられた投与する患者又は被験者の体重に対応する細胞医薬製剤の投与量を表示する第1の目盛表示部と、前記容器本体に設けられた前記細胞医薬製剤を薬学的に許容される薬剤で希釈する液量を表示する第2の目盛表示部と、前記容器本体に設けられた前記細胞医薬製剤を充填する液量を表示する第3の目盛表示部を備え、前記第1の目盛表示部の数値が、前記容器本体の導出部の方向に向かって大きくなるように表示され、前記容器本体が可撓性材料により作製されたものである細胞医薬製剤用容器に、細胞医薬製剤を前記容器本体の前記第3の目盛表示部に液面が達するまで充填する工程と、
    細胞医薬品製剤が充填された前記容器に、薬学的に許容される薬剤を前記容器本体の前記第2の目盛表示部に液面が達するまで充填する工程と、を含む前記方法。
JP2019572309A 2018-02-19 2019-02-18 細胞医薬製剤用容器 Active JP7240336B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018026959 2018-02-19
JP2018026959 2018-02-19
PCT/JP2019/005792 WO2019160134A1 (ja) 2018-02-19 2019-02-18 細胞医薬製剤用容器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2019160134A1 JPWO2019160134A1 (ja) 2021-02-04
JP7240336B2 true JP7240336B2 (ja) 2023-03-15

Family

ID=67620188

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019572309A Active JP7240336B2 (ja) 2018-02-19 2019-02-18 細胞医薬製剤用容器

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7240336B2 (ja)
WO (1) WO2019160134A1 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003010328A (ja) 2001-07-02 2003-01-14 Univ Nihon 注射器
JP2007260252A (ja) 2006-03-29 2007-10-11 Terumo Corp 医療用容器
US20160136050A1 (en) 2014-06-21 2016-05-19 David Clements Apparatus for Weight Based Single Doses of Medication
JP2017164421A (ja) 2016-03-18 2017-09-21 テルモ株式会社 薬液バッグ

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5971638U (ja) * 1982-11-04 1984-05-15 塩野義製薬株式会社 バイアル
JPS63276525A (ja) * 1987-05-08 1988-11-14 Kawasumi Lab Inc 医療用プラスチックバッグの製造方法
JPH08257099A (ja) * 1995-03-20 1996-10-08 Material Eng Tech Lab Inc 医療用容器

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003010328A (ja) 2001-07-02 2003-01-14 Univ Nihon 注射器
JP2007260252A (ja) 2006-03-29 2007-10-11 Terumo Corp 医療用容器
US20160136050A1 (en) 2014-06-21 2016-05-19 David Clements Apparatus for Weight Based Single Doses of Medication
JP2017164421A (ja) 2016-03-18 2017-09-21 テルモ株式会社 薬液バッグ

Also Published As

Publication number Publication date
WO2019160134A1 (ja) 2019-08-22
JPWO2019160134A1 (ja) 2021-02-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20120171658A1 (en) Device and procedure for the manufacture of blood products
US9433557B2 (en) Loading system for an encapsulation device
US4648865A (en) Device for in vivo purification of blood
KR101700271B1 (ko) 약병들의 접속을 위한 게이트를 가진 튜빙 세트
US10653825B2 (en) Method for priming hollow-fiber membrane module
RU2545451C2 (ru) Контейнер для хранения медицинских или фармацевтических жидкостей
NO863115L (no) Medikament-utleveringsutstyr som forhindrer lokal og systemisk giftighet.
ES2586066T3 (es) Juego de sondas dotadas de un inserto para la infusión de fármacos
AU2006246826B2 (en) An implantable therapy system for treating a living being with an active factor
US20220379044A1 (en) Injection Systems and Methods of Their Use
EP1161960A2 (en) Single-use preassembled medical device for administering at least two drugs in preset proportions to patients
JP7240336B2 (ja) 細胞医薬製剤用容器
EP2602310B1 (en) Autoserum-containing bone marrow cell culture system, autoserum-containing bone marrow cell culture method, and method for producing medicinal composition comprising autoserum-containing cultured bone marrow cells as active ingredient
TW201813677A (zh) 用以無菌處理懸濁液之器具
NO172277B (no) Kapsling bestemt for innsetting i et intravenoest leveringsutstyr
JP4210530B2 (ja) 液体収容部連結体およびその液体収容部連結体の製作方法
BR102018005135A2 (pt) dispositivo de troca de plasma terapêutica
US20200030188A1 (en) A device, method and kit for the reconstitution of a solid or semi solid pharmaceutical composition
WO2023190448A1 (ja) 間葉系幹細胞の培養方法
JP2024051101A (ja) 細胞充填システム及び細胞医薬製剤の製造方法
JP2023046144A (ja) 水素を含んだ幹細胞の培養上清液を点滴するための点滴装置および幹細胞の培養上清液および医療用輸液
CA3216982A1 (en) Variable dose therapeutic agent dispenser
BR112020002924B1 (pt) Dispositivo de acionamento
JP2020079217A (ja) 白内障防止剤の製造方法
NZ740842A (en) Device for therapeutic plasma exchange

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220823

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221024

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230214

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230303

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7240336

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150