JP2023046144A - 水素を含んだ幹細胞の培養上清液を点滴するための点滴装置および幹細胞の培養上清液および医療用輸液 - Google Patents
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Abstract
【課題】水素を含んだ幹細胞の培養上清液を点滴するための点滴装置を提供することにある。また、水素を含んだ幹細胞の培養上清液から水素が放出されることを防ぐ点滴装置を提供することにある。【解決手段】水素を含んだ幹細胞の培養上清液を点滴するための点滴装置1において、前記水素を含んだ前記幹細胞の培養上清液と、前記水素を含んだ前記幹細胞の培養上清液を封入する第1輸液容器2と、第1輸液容器2から液体を流通させる上流側の第1輸液チューブ3および下流側の第1輸液チューブ5と、第1輸液容器2の外側を包む水素供給用包装容器8と、水素供給用包装容器8内に水素ガスを供給する水素供給手段9と、を備え、水素供給手段9は、水素供給用包装容器8内が大気圧より大きい圧力となるように前記水素ガスを供給することによって、前記幹細胞の培養上清液中の前記水素が第1輸液容器2外に放出されることを防ぐことができる。【選択図】図1
Description
本発明は、水素を含んだ幹細胞の培養上清液を点滴するための点滴装置および幹細胞の培養上清液および医療用輸液に関する。
近年、幹細胞を利用した再生医療が注目されている。幹細胞を利用した再生医療は、今までの治療では対応困難であった疾患に対する新たな治療法ともなり得るものである。
幹細胞は、胚性幹細胞(ES細胞)、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)および体性幹細胞などが報告されている。体性幹細胞のうち、骨髄、脂肪組織、皮膚等の様々な組織から単離される間葉系幹細胞(Mesenchymal Stem Cell:MSC)が、皮膚再生における治療の臨床的応用として特に用いられてきた。
また、種々の幹細胞自体を使用するのではなく、これら幹細胞の培養に用いた培養液から幹細胞自体を取り除くことによって得られた培養上清液と、幹細胞自体が産生する種々の生体因子と、幹細胞自体が産生する各種の成長因子とを使用する方法が検討されてきた。
例えば、特許文献1には、ヒトiPS細胞を培養することによって得られたiPS細胞培養上清を利用した医薬組成物が記載されている。このiPS細胞培養上清を利用した医薬組成物は、マウスに対して12時間サイクルで行われるiPS細胞培養上清ミスト処理(iPS細胞培養上清を精製水にて1%濃度に希釈したものを動物ケージ内に噴霧させる)に使用されている。特許文献1には、この医薬組成物の効果として、肺線維症発症抑制効果、コラーゲン減少抑制効果および寿命延命効果などが記載されている。
特許文献2には、体細胞をリプログラミングした際に使用した培地の上清を含む、医薬品組成物が記載されている。iPS細胞を培養して得られた培地上清液は、線維芽細胞の培養に添加する試験に使用されている。特許文献2には、この培地上清液を培地に添加する効果として、培地上清液を添加しない培地と比べて、線維芽細胞がヒアルロン酸を多く産生していることが記載されている。
特許文献3には、ヒトの歯髄由来幹細胞を培養することによって得られた幹細胞培養上清が含むサイトカインのうち、特定の種類のサイトカイン及びその濃度に着目した再生治療用組成物が記載されている。特許文献3には、ヒト骨髄由来幹細胞を培養する培地にサイトカインである血管内皮細胞増殖因子(VEGF)を所定の濃度とした歯髄由来幹細胞培養上清を添加することによって、ヒト骨髄由来幹細胞の増殖能が良好となることが記載されている。
上記に示したように、幹細胞の培養上清液は、培養上清液中に含まれる種々の生体因子および各種の成長因子などの効果が解明されてきており、美容皮膚科では、美肌、エイジングケアおよび発毛などに利用され、整形外科では、膝関節治療および血管の再生などに利用されている。
しかしながら、美容皮膚科や整形外科などの医療の現場では、幹細胞の培養上清液に新たな効果を付加することが求められている。
ところで、医学研究では、溶存水素濃度が高い液体について、生体に対する様々な効能が報告されている。水に水素を高濃度に溶存させた水素水は、飲むことにより、人体の健康に害を及ぼすと言われている人体中の活性酸素を還元して除去するとして近年注目されている。
また、水素を高濃度に溶存させた医療用輸液は、点滴により体内に取り込むことが可能である。
しかしながら、一般的に使用されている点滴バッグに封入された水素を含む医療用輸液は、点滴バッグが水素を透過してしまうために、時間が経過することで医療用輸液内の水素が点滴バッグの外側に放出されてしまうという問題点があった。
また、点滴バッグは、看護師が点滴終了を確認するために透明な容器である必要があり、不透明な容器では看護師が点滴の液量を確認できないという問題点があった。
本発明は上記の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、水素を含んだ幹細胞の培養上清液を点滴するための点滴装置を提供することにある。
また、その目的は、水素を含んだ幹細胞の培養上清液から水素が放出されることを防ぐ点滴装置を提供することにある。
上記目的を達成する本発明の特徴は、水素を含んだ幹細胞の培養上清液を点滴するための点滴装置において、前記水素を含んだ前記幹細胞の培養上清液と、前記水素を含んだ前記幹細胞の培養上清液を封入する第1輸液容器と、前記第1輸液容器から液体を流通させる第1輸液チューブと、前記第1輸液容器の外側を包む水素供給用包装容器と、前記水素供給用包装容器内に水素ガスを供給する水素供給手段と、を備え、前記水素供給手段は、前記水素供給用包装容器内が大気圧以上の圧力となるように前記水素ガスを供給することよって、前記水素を含んだ前記幹細胞の培養上清液中の前記水素が前記第1輸液容器外に放出されることを防ぐことにある。
上記目的を達成する本発明の特徴は、水素を含んだ幹細胞の培養上清液を点滴するための点滴装置において、前記幹細胞の培養上清液と、前記幹細胞の培養上清液を封入する第1輸液容器と、前記第1輸液容器から液体を流通させる第1輸液チューブと、前記第1輸液チューブから送液された前記幹細胞の培養上清液に前記水素を溶解させる水素溶解装置と、前記水素溶解装置から液体を流通させる水素溶解装置用輸液チューブと、前記水素溶解装置に水素ガスを供給する水素供給手段と、を備え、前記水素溶解装置は、前記水素供給手段からその内側の中空内に前記水素ガスが供給される中空糸膜からなる限外ろ過膜と、前記水素溶解装置の内部であって前記限外ろ過膜の外側となる空間である水素溶解区画と、を備え、前記水素溶解装置は、前記幹細胞の培養上清液が前記水素溶解区画に供給されているときに、前記限外ろ過膜の中空糸膜の内側から外側に向けて前記水素ガスを通過させ、通過した前記水素ガスを前記限外ろ過膜の中空糸膜の外側を流通する前記幹細胞の培養上清液に接触させることによって、前記幹細胞の培養上清液に前記水素ガスを溶解させることにある。
上記目的を達成する本発明の特徴は、水素を含んだ幹細胞の培養上清液を点滴するための点滴装置において、第1の医療用輸液と、前記水素を含んだ医療用輸液からなる第2の医療用輸液と、前記第1の医療用輸液を封入する第1輸液容器と、前記第2の医療用輸液を封入する第2輸液容器と、前記第1輸液容器から輸液される液体を流通させる第1輸液チューブと、前記第2輸液容器から輸液される液体を流通させる第2輸液チューブと、前記第1輸液チューブおよび前記第2輸液チューブを含む2つ以上の輸液チューブを連結させる側管と、を備え、前記水素を含んだ前記医療用輸液を封入する前記第2輸液容器は、アルミニウムを含む材料からなり、前記第1の医療用輸液又は前記第2の医療用輸液のうち少なくとも一つが前記幹細胞の培養上清液からなり、前記側管に連結された第3輸液チューブ内において、前記第1の医療用輸液と前記第2の医療用輸液とが混合されることにある。
上記目的を達成する本発明の特徴は、水素を含んだ幹細胞の培養上清液を点滴するための点滴装置において、第1の医療用輸液と、前記水素を含んだ医療用輸液からなる第2の医療用輸液と、前記第1の医療用輸液を封入する第1輸液容器と、前記第2の医療用輸液を封入する第2輸液容器と、前記第1輸液容器から輸液される液体を流通させる第1輸液チューブと、前記第2輸液容器から輸液される液体を流通させる第2輸液チューブと、前記第1輸液チューブおよび前記第2輸液チューブを含む2つ以上の輸液チューブを連結させる側管と、を備え、前記水素を含んだ前記医療用輸液を封入する前記第2輸液容器は、前記第2輸液容器の外側がアルミニウムを含む包装容器で包まれ、前記第1の医療用輸液又は前記第2の医療用輸液のうち少なくとも一つが前記幹細胞の培養上清液からなり、前記側管に連結された第3輸液チューブ内において、前記第1の医療用輸液と前記第2の医療用輸液とが混合されることにある。
上記目的を達成する本発明の特徴は、水素を含んだ幹細胞の培養上清液を点滴するための点滴装置において、第1の医療用輸液と、第2の医療用輸液と、前記第1の医療用輸液を封入する第1輸液容器と、前記第2の医療用輸液に前記水素を溶解させる水素溶解装置と、前記第1輸液容器から輸液される液体を流通させる第1輸液チューブと、前記水素溶解装置から輸液される液体を流通させる水素溶解装置用輸液チューブと、前記第1輸液チューブおよび前記水素溶解装置用輸液チューブを含む2つ以上の輸液チューブを連結させる側管と、を備え、前記第1の医療用輸液又は前記第2の医療用輸液のうち少なくとも一つが前記幹細胞の培養上清液からなり、前記側管に連結された第3輸液チュ-ブ内において、前記第1の医療用輸液と前記第2の医療用輸液とが混合されることにある。
上記目的を達成する本発明の特徴は、水素のナノバブルを含む幹細胞の培養上清液である。
上記目的を達成する本発明の特徴は、水素を溶解させた幹細胞の培養上清液からなる医療用輸液である。
本発明の点滴装置によれば、水素を含んだ幹細胞の培養上清液を容易に点滴できる。
本発明を実施するための形態について、適宜図面を参照しつつ以下に説明する。なお、この実施形態により限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
[実施形態1]
図1は本発明の点滴装置の第1実施形態を示した説明図である。図1に示すように、本発明の点滴装置1は、水素を含んだ医療用輸液を封入する第1輸液容器2、上流側の第1輸液チューブ3、点滴筒4、下流側の第1輸液チューブ5、ローラークランプ6、静脈針7、第1輸液容器2の外側を覆う水素供給用包装容器8、水素供給手段9、水素供給ライン10を主に含んで構成されている。
図1は本発明の点滴装置の第1実施形態を示した説明図である。図1に示すように、本発明の点滴装置1は、水素を含んだ医療用輸液を封入する第1輸液容器2、上流側の第1輸液チューブ3、点滴筒4、下流側の第1輸液チューブ5、ローラークランプ6、静脈針7、第1輸液容器2の外側を覆う水素供給用包装容器8、水素供給手段9、水素供給ライン10を主に含んで構成されている。
医療用輸液とは、体液又はその成分の欠乏にさいして、それを補充するための溶液を示す。医療用輸液には、点滴の用途に浸透圧調整された生理食塩水、栄養素や電解質補給のために調整された輸液、薬剤を溶解させられた輸液、液状薬剤、輸血に用いられる血液製剤、自己輸血、経腸用液、幹細胞の培養上清液を含み、さらに早期の保存のために調合された臓器保存液、がん免疫療法やワクチン療法等で用いられるリンパ球やワクチンを含んだ輸液、腹膜透析液、透析液、心筋保護薬などが含まれる。
医療用輸液を封入する第1輸液容器2とは、液体の量が確認できるように透明な容器である点滴バッグを示す。一般的な点滴バッグ容器の材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等の高分子材料が使用されているが、酸素ガスバリア性や水蒸気バリア性を特徴とする素材であっても、水素分子を透過してしまうことが知られている。
上流側の第1輸液チューブ3および下流側の第1輸液チューブ5とは、医療用輸液を流下させるためのチューブを示し、第1輸液チューブを構成する。一般的な輸液チューブの材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル、シリコーン(シリコーン樹脂、シリコーンゴム)、ポリエチレンおよびポリプロピレン等の高分子材料が使用されている。
点滴筒4は、筒内を医療用輸液で半分満たし、医療用輸液の滴下部分が液面に触れた滴数を数えるものである。
ローラークランプ6は、下流側の第1輸液チューブ5を挟むことで医療用輸液の流下が止まり、挟んでいる下流側の第1輸液チューブ5を緩めることにより医療用輸液が流下する液量調節器である。
静脈針7とは、腕などの静脈に挿入する針のことを示す。静脈針は、留置針型のようにプラスチック製のカテーテルの中に金属針が入っており、静脈内に挿入できたら、カテーテルのみを残して金属針を抜き、注射や点滴をする時には、カテーテルにシリンジや輸液チューブを接続して使用することができるものを含む。
水素供給用包装容器8とは、点滴バッグを覆う容器であって、点滴バッグの液体の量が確認できるように透明な容器を示す。一般的な透明な容器の材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等の高分子材料が使用されている。また、水素供給用包装容器8は、水素供給手段9から供給される水素ガスを保持するために、包含する第1輸液容器2との間にジッパーやシールなどの封止部材を使用することができる。
水素供給手段9とは、水素供給用包装容器8内に大気圧より大きい圧力で水素ガスを供給する手段を示す。また、水素供給手段9は、水素供給用包装容器8内が水素ガスで充満した後は、大気圧と同じ圧力又は大気圧よりも大きい圧力の水素ガスが水素供給用包装容器8内の充満しているように調整することができる。即ち、水素供給手段9は、水素供給用包装容器8内が水素ガスにより大気圧以上の圧力となるように水素ガスを水素供給用包装容器8内に供給することができる。これにより、医療用輸液中の水素が、液中から外へ出ることを抑制することができる。この抑制効果を高めるには、大気圧よりも高い圧力の水素を水素供給用包装容器8内に充満させていることがより好ましい。
水素供給手段9には、水の電気分解により水素ガスを発生させて供給する手段、水素発生剤により水素ガスを発生させて供給する手段および水素ガスが充填されたガスボンベから供給される手段などがある。水素供給手段9は、水素ガスの供給量を調整する機構を備えている。
水素供給手段9には、水の電気分解により水素ガスを発生させて供給する手段、水素発生剤により水素ガスを発生させて供給する手段および水素ガスが充填されたガスボンベから供給される手段などがある。水素供給手段9は、水素ガスの供給量を調整する機構を備えている。
水素供給ライン10とは、水素供給手段9から水素供給用包装容器8に水素ガスを送り込む管を示す。管の材質は、水素の透過を遮断する金属製又は金属を含む材質が好ましい。
点滴装置1には、第1輸液容器2、上流側の第1輸液チューブ3、点滴筒4、下流側の第1輸液チューブ5、ローラークランプ6、静脈針7の他に、用途に応じて、側管、クランプ、輸液ポンプ、混注口などが設けられるが、それらに限定はない。また、第1輸液容器2は、上流側の第1輸液チューブ3の端に取り付けられた注射針(図示していない)が挿入されて、医療用輸液を上流側の第1輸液チューブ3に流下させている。
点滴装置1は、例えば、以下のような流れを示す。まず、医療用輸液として水素を含んだ幹細胞の培養上清液は第1輸液容器2に封入され、第1輸液容器2が水素供給用包装容器8に覆われている。次に、水素供給用包装容器8は、水素供給手段9から水素供給ライン10を通って水素ガスが通気されている。最後に、第1輸液容器2から上流側の第1輸液チューブ3を流下して、点滴筒4内に滴下した水素を含んだ幹細胞の培養上清液が下流側の第1輸液チューブ5に流下し、ローラークランプ6を通って下流側の第1輸液チューブ5を流下し、静脈針7から体内に流入される。
点滴装置1は、第1輸液容器2外であって水素供給用包装容器8内に通気された水素分圧と、第1輸液容器2内の幹細胞の培養上清液に含まれる水素分圧について、第1輸液容器2を挟む2つの雰囲気の水素分圧が均衡又は水素供給用包装容器8内に通気された水素分圧が高くなるように調整されることによって、幹細胞の培養上清液中の水素が第1輸液容器2外に放出されることを防ぐことができる。そのため、点滴装置1は、のように調整されている。
[実施形態2]
図2は本発明の点滴装置の第2実施形態を示した説明図である。図2(a)に示すように、本発明の点滴装置21は、医療用輸液を封入した第1輸液容器2、上流側の第1輸液チューブ3、点滴筒4、下流側の第1輸液チューブ5、ローラークランプ6、水素溶解装置22、水素供給手段23、水素供給ライン24、水素溶解装置用輸液チューブ25、静脈針7を主に含んで構成されている。
図2は本発明の点滴装置の第2実施形態を示した説明図である。図2(a)に示すように、本発明の点滴装置21は、医療用輸液を封入した第1輸液容器2、上流側の第1輸液チューブ3、点滴筒4、下流側の第1輸液チューブ5、ローラークランプ6、水素溶解装置22、水素供給手段23、水素供給ライン24、水素溶解装置用輸液チューブ25、静脈針7を主に含んで構成されている。
水素溶解装置22とは、医療用輸液に水素を溶解させる装置を示す。水素溶解装置22は、下流側の第1輸液チューブ5から流下された医療用輸液に、水素供給手段23から水素供給ライン24を通って供給される水素を溶解させることができる。
水素供給手段23とは、水素溶解装置22内が大気圧以上の圧力となるように、より好ましくは大気圧より大きい圧力となるように水素ガスを供給することができる。水素供給手段23には、水の電気分解により水素ガスを発生させて供給する手段、水素発生剤により水素ガスを発生させて供給する手段および水素ガスが充填されたガスボンベから供給される手段などがある。水素供給手段23は、水素ガスの供給量を調整する機構を備えている。
水素供給ライン24とは、水素供給手段23から水素溶解装置22に水素ガスを送り込む管を示す。管の材質は、金属製又は金属を含む材質が好ましい。
水素溶解装置用輸液チューブ25とは、水素溶解装置22において水素を溶解させた医療用輸液を流下させるためのチューブを示す。一般的な輸液チューブの材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル、シリコーン(シリコーン樹脂、シリコーンゴム)、ポリエチレンおよびポリプロピレン等の高分子材料が使用されている。
点滴装置21は、例えば、以下のような流れを示す。まず、医療用輸液である幹細胞の培養上清液は、封入される第1輸液容器2から上流側の第1輸液チューブ3を流下して、点滴筒4内に滴下した幹細胞の培養上清液が下流側の第1輸液チューブ5に流下し、ローラークランプ6を通って、水素溶解装置22に流入する。次に、水素溶解装置22は、水素供給手段23から水素供給ライン24を通って水素ガスが供給され、幹細胞の培養上清液に水素を接触させることによって、幹細胞の培養上清液に水素を溶解させる。最後に、水素が溶解された幹細胞の培養上清液は、水素溶解装置用輸液チューブ25を流下し静脈針7から体内に流入される。
図2(b)に示すように、水素溶解装置22は、中空糸膜からなる限外ろ過膜26と、水素溶解装置22の内部と限外ろ過膜26の外側との空間である水素溶解区画27と、を備える。
限外ろ過膜26とは、0.1マイクロメートルから2ナノメートルの範囲の粒子や高分子を阻止する膜であって、繊維を中空糸状の膜にしたものである。
水素溶解区画27とは、水素溶解装置22の内部であって限外ろ過膜26を構成する中空糸膜の外側である空間に幹細胞の培養上清液が流通し、中空糸膜の内側の中空内に水素が流通する区画である。中空糸膜の内側から外側に向けて中空糸膜の微細な穴を通過した水素は、0.1マイクロメートルから2ナノメートルの微細な気泡となる。このように微細な気泡は、体積に比べて表面積が極めて大きいので培養上清液に極めて溶解しやすくなる。
水素溶解区画27には、水素供給手段23から大気圧より高い圧力となるように水素ガスが供給される。この構成によれば、上述したように、大気圧より高い圧力によって中空糸膜の内側から外側に通過した水素ガスが微細な気泡となることで液体に溶解しやすくなり、医療用輸液に溶解する水素の量を多くすることができる。
水素溶解装置22は、例えば、以下のような流れを示す。まず、幹細胞の培養上清液は、水素溶解区画27内に供給されているときに、限外ろ過膜26を構成する中空糸膜の外側を流通する。水素ガスは、水素供給手段23から水素供給ライン24を通って通気され、限外ろ過膜26を構成する中空糸膜の内側を流通する。水素溶解装置22は、限外ろ過膜26を構成する中空糸膜の内側から外側に向けて水素ガスが通過して0.1マイクロメートルから2ナノメートルの微細な気泡となり、微細な気泡となった水素ガスを限外ろ過膜26の中空糸膜の外側を流通する幹細胞の培養上清液に接触させることによって、幹細胞の培養上清液に溶解させる。
点滴装置21は、水素溶解装置22に流下された医療用輸液に水素を溶解させることができる。
[実施形態3]
図3は本発明の点滴装置の第3実施形態を示した説明図である。図3に示すように、本発明の点滴装置31は、第1の医療用輸液を封入する第1輸液容器2、上流側の第1輸液チューブ3、点滴筒4、下流側の第1輸液チューブ5、ローラークランプ6、側管32、第2の水素を含んだ医療用輸液を封入する第2輸液容器33、第2輸液容器33の外側を覆う包装容器34、上流側の第2輸液チューブ35、点滴筒36、下流側の第2輸液チューブ37、ローラークランプ38、第3輸液チューブ39、静脈針7を主に含んで構成されている。
図3は本発明の点滴装置の第3実施形態を示した説明図である。図3に示すように、本発明の点滴装置31は、第1の医療用輸液を封入する第1輸液容器2、上流側の第1輸液チューブ3、点滴筒4、下流側の第1輸液チューブ5、ローラークランプ6、側管32、第2の水素を含んだ医療用輸液を封入する第2輸液容器33、第2輸液容器33の外側を覆う包装容器34、上流側の第2輸液チューブ35、点滴筒36、下流側の第2輸液チューブ37、ローラークランプ38、第3輸液チューブ39、静脈針7を主に含んで構成されている。
第1の医療用輸液を封入する第1輸液容器2とは、点滴装置31に用いられる1つ目の医療用輸液を封入し、第1実施形態および第2実施形態に用いられた医療用輸液を封入する第1輸液容器2と同一の材質を示す。
側管32とは、第1輸液チューブと、第2輸液チューブと、第3輸液チューブと、を含む輸液チューブを接続させるものである。側管は、Y字管を使用しているが、T字管など異なる形状のものを用いてもよい。
第2の医療用輸液を封入する第2輸液容器33とは、点滴装置31に用いられる2つ目の医療用輸液であって、第1実施形態および第2実施形態に用いられた医療用輸液を封入する第1輸液容器2と同一の材質を示す。第2輸液容器33は、例えば、第1輸液容器2よりも容量の小さい容器とすることができる。
第2の医療用輸液は、第1の医療用輸液と同時に点滴を開始した場合に、第1の医療用輸液よりも先に使い切るように調整されている。例えば、第2の医療用輸液は、第1の医療用輸液よりも少ない液量の場合に、第1の医療用輸液と流下速度を同程度に調整される。また、第2の医療用輸液は、第1の医療用輸液と同程度の液量又は第1の医療用輸液よりも多い液量の場合に、第1の医療用輸液よりも流下速度を速める調整がされる。
これにより、第1の医療用輸液がなくなったときは確実に第2の医療用輸液は使い切っているので、点滴の終了は第1の医療用輸液のみの液残量が目視できれば良いことになる。
これにより、第1の医療用輸液がなくなったときは確実に第2の医療用輸液は使い切っているので、点滴の終了は第1の医療用輸液のみの液残量が目視できれば良いことになる。
第2の医療用輸液は、水素を含んでいる。また、第2の医療用輸液は、第1の医療用輸液と異なる種類の医療用輸液が好ましいが、同一の医療用輸液でも使用することができる。
第2輸液容器33は、液体の量が確認できるように透明な容器である点滴バッグを示す。一般的な点滴バッグ容器の材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等の高分子材料が使用されているが、酸素ガスバリア性や水蒸気バリア性を特徴とする素材であっても、水素分子を透過してしまうことが知られている。
包装容器34とは、第2輸液容器33を覆う容器を示す。包装容器34は、アルミニウムを含む材質が好ましい。その包装容器34によって、水素を含んだ医療用輸液を封入する第2輸液容器33から透過される水素を第2輸液容器33内および包装容器34内に保持することができる。また、包装容器34内は、水素発生剤などの水素発生手段を設けることによって、大気圧よりも高い圧力となるように水素を発生させることができる。さらに、包装容器34は、包含する第2輸液容器33との間に隙間を設けなくするようにジッパーやシールなどの封止部材を使用することができる。
包装容器34は、アルミニウムを含む材質が好ましいが、水素の透過を遮断することができれば特に限定されない。包装容器34は、点滴装置31が第2輸液容器33から流下される水素を含んだ医療用輸液の液量を第1の医療用輸液がなくなる前に確実に使い切ル用に調整しているので、第2輸液容器33の液量を目視する必要が無く、不透明な材質を使用することができる。
上流側の第2輸液チューブ35および下流側の第2輸液チューブ37とは、第2の医療用輸液を流下させるためのチューブを示し、第1輸液チューブを構成する。一般的な輸液チューブの材料とししては、例えば、ポリ塩化ビニル、シリコーン(シリコーン樹脂、シリコーンゴム)、ポリエチレンおよびポリプロピレン等の高分子材料が使用されている。
点滴筒36は、第2の医療用輸液を流下させるためのチューブを示す。点滴筒36は、筒内を医療用輸液で半分満たし、医療用輸液の滴下部分が液面に触れた滴数を数えるものである。
ローラークランプ38は、第2の医療用輸液を流下させるための液量調節器である。ローラークランプ38は、下流側の第2輸液チューブ37を挟むことで医療用輸液の流下が止まり、挟んでいる下流側の第2輸液チューブ37を緩めることにより医療用輸液が流下する液量調節器である。
第3輸液チューブ39は、Y字型の側管32の一端に接続され、側管32で混合された医療用輸液を静脈針7に流下させる。
点滴装置31は、例えば、第1の医療用輸液を生理食塩水、第2の医療用輸液を水素を含んだ幹細胞の培養上清液とし、以下のような流れを示す。
まず、第1の医療用輸液である生理食塩水は、封入される第1輸液容器2から上流側の第1輸液チューブ3を流下して、点滴筒4内に滴下した生理食塩水が下流側の第1輸液チューブ5に流下し、ローラークランプ6を通って、Y字管からなる側管32に流入する。次に、第2の医療用輸液として水素を含んだ幹細胞の培養上清液は、第2輸液容器33から上流側の第2輸液チューブ35を流下して、点滴筒36内に滴下した水素を含んだ幹細胞の培養上清液が下流側の第2輸液チューブ37に流下し、ローラークランプ38を通って、Y字管からなる側管32に流入する。最後に、生理食塩水および水素を含んだ幹細胞の培養上清液は、側管32で混合されて第3輸液チューブ39を流下し静脈針7から体内に流入される。
点滴装置31は、第1の医療用輸液よりも先に第2の医療用輸液を使い切るように調整されているので、水素の透過を遮断する不透明な包装容器34を第2輸液容器33の外側に使用することができる。また、点滴装置31は、第1の医療用輸液よりも先に第2の医療用輸液を確実に使い切るように調整されているので、第2の医療用輸液の液量を目視する必要が無く、水素の透過を遮断する不透明な材質を第2輸液容器33に使用することができる。水素の透過を遮断する不透明な材質とは、アルミニウムを含む材質が好ましいが、水素の透過を遮断することができれば特に限定されない。
点滴装置31は、水素を含んだ幹細胞の培養上清液を容易に点滴できる。また、点滴装置31は、水素の透過を遮断する不透明な包装容器34を第2輸液容器33の外側に使用することによって、幹細胞の培養上清液中に含まれる水素が第2輸液容器33の外へ放出されることを防ぎ、幹細胞の培養上清液中の水素濃度を維持することができる。
さらに、点滴装置31は、水素の透過を遮断する不透明な材質を使用した第2輸液容器33を使用することによって、幹細胞の培養上清液中に含まれる水素が第2輸液容器33の外へ放出されることを防ぎ、幹細胞の培養上清液中の水素濃度を維持することができる。第2輸液容器33に水素の透過を遮断する不透明な材質を使用する場合は、幹細胞の培養上清液中に含まれる水素が第2輸液容器33の外へ放出されることを防ぐことができるため、点滴装置31の構成から包装容器34を除くことが可能である。
このように実施形態3の点滴装置31は、水素の透過を防ぐ材質は不透明であることから点滴の輸液容器に使用すると点滴中の残存液量が目視できず、点滴の終了が分からないという問題を解決することができる。
また、点滴装置31は、例えば、第1の医療用輸液を生理食塩水、第2の医療用輸液を水素を含んだ幹細胞の培養上清液とした組み合わせを示したが、以下のような医療用溶液の組み合わせを用いることも可能である。
1つめの組み合わせは、第1の医療用輸液を幹細胞の培養上清液、第2の医療用輸液を水素を含んだ幹細胞の培養上清液としたものである。2つめの組み合わせは、第1の医療用輸液を幹細胞の培養上清液、第2の医療用輸液を水素を含んだ生理食塩水としたものである。また、医療用輸液として記載した生理食塩水は、他の医療用輸液である栄養素や電解質補給のために調整された輸液などに変更することが可能である。
[実施形態4]
図4は本発明の点滴装置の第4実施形態を示した説明図である。図4に示すように、本発明の点滴装置41は、第1輸液容器2、上流側の第1輸液チューブ3、点滴筒4、下流側の第1輸液チューブ5、ローラークランプ6、側管32、水素溶解装置42、水素溶解装置用輸液チューブ43、第3輸液チューブ39、静脈針7を主に含んで構成されている。
図4は本発明の点滴装置の第4実施形態を示した説明図である。図4に示すように、本発明の点滴装置41は、第1輸液容器2、上流側の第1輸液チューブ3、点滴筒4、下流側の第1輸液チューブ5、ローラークランプ6、側管32、水素溶解装置42、水素溶解装置用輸液チューブ43、第3輸液チューブ39、静脈針7を主に含んで構成されている。
水素溶解装置42は、例えば、図示しない供給機構によって供給された医療用輸液に水素を溶解させる装置である。水素を溶解させる医療用輸液は、生理食塩水が好ましいが、特に限定されることなく、幹細胞の培養上清液などの医療用輸液にも水素を溶解させることができる。
水素溶解装置42は、後述する図5に示すような水素のナノバブルを含む液体を製造する水素溶解装置51を使用することができる。例えば、水素溶解装置51は、バッチ式で医療用輸液に水素を溶解させた後に、水素溶解装置42に供給することができる。また、水素溶解装置51は、図示していないラインを水素溶解装置42と、図示していない医療用輸液供給装置と、図示してない水素供給装置とに接続し、連続式で医療用輸液に水素を溶解させた後に、水素溶解装置42に供給することができる。
水素溶解装置用輸液チューブ43は、水素溶解装置42において水素を溶解させた医療用輸液を流下させるためのチューブを示す。一般的な輸液チューブの材料とししては、例えば、ポリ塩化ビニル、シリコーン(シリコーン樹脂、シリコーンゴム)、ポリエチレンおよびポリプロピレン等の高分子材料が使用されている。
点滴装置41は、例えば、以下のような流れを示す。まず、医療用輸液である幹細胞の培養上清は、封入される第1輸液容器2から上流側の第1輸液チューブ3を流下して、点滴筒4内に滴下した幹細胞の培養液が下流側の第1輸液チューブ5に流下し、ローラークランプ6を通って、Y字管からなる側管32に流入する。次に、水素溶解装置42は、水素を溶解させた生理食塩水を供給して、水素溶解装置用輸液チューブ43を流下して、Y字管からなる側管32に流入する。最後に、幹細胞の培養上清液および水素を含んだ生理食塩水は、側管32で混合されて第3輸液チューブ39を流下し静脈針7から体内に流入される。
点滴装置41は、第3輸液チューブ39内において幹細胞の培養上清液と、水素溶解装置42から供給される水素を含んだ生理食塩水とが混合されることによって、幹細胞の培養上清液に水素を溶解させることができる。
[実施形態5]
図5は本発明の水素のナノバブルを含む幹細胞の培養上清液を製造する水素溶解装置51の実施形態を示した説明図である。図5に示すように、本発明の水素のナノバブルを含む幹細胞の培養上清液を製造する水素溶解装置51は、幹細胞の培養上清液を封入する容器52と、液体を密閉して圧力に耐える蓋53と、水素を注入する水素注入口54と、液体中に水素を供給する水素供給口55と、水素注入口54を塞ぐ回転蓋56と、攪拌を始動又は停止させる攪拌スイッチ57と、攪拌スイッチ57の制御によって液体を攪拌する攪拌部58とを主に含んで構成されている。
図5は本発明の水素のナノバブルを含む幹細胞の培養上清液を製造する水素溶解装置51の実施形態を示した説明図である。図5に示すように、本発明の水素のナノバブルを含む幹細胞の培養上清液を製造する水素溶解装置51は、幹細胞の培養上清液を封入する容器52と、液体を密閉して圧力に耐える蓋53と、水素を注入する水素注入口54と、液体中に水素を供給する水素供給口55と、水素注入口54を塞ぐ回転蓋56と、攪拌を始動又は停止させる攪拌スイッチ57と、攪拌スイッチ57の制御によって液体を攪拌する攪拌部58とを主に含んで構成されている。
容器52とは、医療用輸液を封入する容器である。医療用輸液としては、幹細胞の培養上清液が好ましいが、これに限定されるものではない。
蓋53とは、容器52に医療用輸液を入れた後に封止する部材である。水素注入口54とは、蓋53の一部に設けた水素を注入するための入口である。水素供給口55とは、容器52内の医療用輸液に水素を供給する部材である。
回転蓋56とは、水素注入後に水素注入口54を閉じる回転式の蓋である。攪拌スイッチ57とは、攪拌部58の始動又は停止を操作する部材である。攪拌部58とは、容器52内の医療用輸液と水素とを攪拌させる部材である。攪拌部は、医療用輸液と水素とを攪拌することによって、水素をナノバブルとして医療用輸液内に溶解しやすくする。
水素溶解装置51は、例えば、以下のような流れを示す。まず、幹細胞の培養上清液は、容器52に入れられた後、蓋53により封止されて、水素注入口54より図示しない水素供給手段から水素ガスを注入され、水素供給口55より水素が供給される。次に、幹細胞の培養上清液は、回転蓋56により水素注入口54が閉じられた後、攪拌スイッチ57により攪拌部58が始動することで、容器52内の水素ガスと一緒に攪拌させることによって、水素のナノバブルを形成し、水素が溶解される。最後に、蓋53を開封し、水素のナノバブルを含む幹細胞の培養上清液は取り出される。
水素溶解装置51は、攪拌する時間を調整することにより、幹細胞の培養上清液中に水素のナノバブルを含ませることや、幹細胞の培養上清液中に水素を溶解させることができる。例えば、攪拌時間を短くした場合は幹細胞の培養上清液中に水素のナノバブルが存在した状態と成り、攪拌時間を長くした場合は幹細胞の培養上清液中に水素のナノバブルが完全に溶解する。また、攪拌時間を短くした場合と長くした場合との中間にした場合は、水素のナノバブルを含みかつ溶解させた水素を含む幹細胞の培養上清液に調整することができる。
水素のナノバブルを含む幹細胞の培養上液に溶解させる水素溶解装置51は、バッチ式を例示したが、容器52に幹細胞の培養上清を入れるラインと、取り出すラインと、弁とを主に設ける構成によって、連続式にすることもできる。
水素溶解装置51は、幹細胞の培養上清液に水素のナノバブルを含ませることができる。また、水素溶解装置51は、幹細胞の培養上清液に水素を溶解させることができる。
本発明は、医療用輸液に水素のナノバブルを溶解させることに利用できる。本発明は、ヒトに対する点滴だけではなく、ヒト以外の動物に対する点滴にも利用できる。
1…点滴装置、2…第1輸液容器、3…上流側の第1輸液チューブ、4…点滴筒、5…下流側の第1輸液チューブ、6…ローラークランプ、7…静脈針、8…水素供給用包装容器、9…水素供給手段、10…水素供給ライン、21…点滴装置、22…水素溶解装置、23…水素供給手段、24…水素供給ライン、25…水素溶解装置用輸液チューブ、26…限外ろ過膜、27…水素溶解区画、31…点滴装置、32…側管、33…第2輸液容器、34…包装容器、35…上流側の第2輸液チューブ、36…点滴筒、37…下流側の第2輸液チューブ、38…ローラークランプ、39…第3輸液チューブ、41…点滴装置、42…水素溶解装置、43…水素溶解装置用輸液チューブ、51…水素溶解装置、52…容器、53…蓋、54…水素注入口、55…水素供給口、56…回転蓋、57…攪拌スイッチ、58…攪拌部
Claims (7)
- 水素を含んだ幹細胞の培養上清液を点滴するための点滴装置において、
前記水素を含んだ前記幹細胞の培養上清液と、
前記水素を含んだ前記幹細胞の培養上清液を封入する第1輸液容器と、
前記第1輸液容器から液体を流通させる第1輸液チューブと、
前記第1輸液容器の外側を包む水素供給用包装容器と、
前記水素供給用包装容器内に水素ガスを供給する水素供給手段と、を備え、
前記水素供給手段は、前記水素供給用包装容器内が大気圧以上の圧力となるように前記水素ガスを供給することよって、前記幹細胞の培養上清液中の前記水素が前記第1輸液容器外に放出されることを防ぐことを特徴とする点滴装置。 - 水素を含んだ幹細胞の培養上清液を点滴するための点滴装置において、
前記幹細胞の培養上清液と、
前記幹細胞の培養上清液を封入する第1輸液容器と、
前記第1輸液容器から液体を流通させる第1輸液チューブと、
前記第1輸液チューブから送液された前記幹細胞の培養上清液に前記水素を溶解させる水素溶解装置と、
前記水素溶解装置から液体を流通させる水素溶解装置用輸液チューブと、
前記水素溶解装置に水素ガスを供給する水素供給手段と、を備え、
前記水素溶解装置は、
前記水素供給手段からその内側の中空内に前記水素ガスが供給される中空糸膜からなる限外ろ過膜と、
前記水素溶解装置の内部であって前記限外ろ過膜の外側となる空間である水素溶解区画と、を備え、
前記水素溶解装置は、前記幹細胞の培養上清液が前記水素溶解区画に供給されているときに、前記限外ろ過膜の中空糸膜の内側から外側に向けて前記水素ガスを通過させ、通過した前記水素ガスを前記限外ろ過膜の中空糸膜の外側を流通する前記幹細胞の培養上清液に接触させることによって、前記幹細胞の培養上清液に前記水素ガスを溶解させることを特徴とする点滴装置。 - 水素を含んだ幹細胞の培養上清液を点滴するための点滴装置において、
第1の医療用輸液と、
前記水素を含んだ医療用輸液からなる第2の医療用輸液と、
前記第1の医療用輸液を封入する第1輸液容器と、
前記第2の医療用輸液を封入する第2輸液容器と、
前記第1輸液容器から輸液される液体を流通させる第1輸液チューブと、
前記第2輸液容器から輸液される液体を流通させる第2輸液チューブと、
前記第1輸液チューブおよび前記第2輸液チューブを含む2つ以上の輸液チューブを連結させる側管と、を備え、
前記水素を含んだ前記医療用輸液を封入する前記第2輸液容器は、アルミニウムを含む材料からなり、
前記第1の医療用輸液又は前記第2の医療用輸液のうち少なくとも一つが前記幹細胞の培養上清液からなり、
前記側管に連結された第3輸液チューブ内において、前記第1の医療用輸液と前記第2の医療用輸液とが混合されることを特徴とする点滴装置。 - 水素を含んだ幹細胞の培養上清液を点滴するための点滴装置において、
第1の医療用輸液と、
前記水素を含んだ医療用輸液からなる第2の医療用輸液と、
前記第1の医療用輸液を封入する第1輸液容器と、
前記第2の医療用輸液を封入する第2輸液容器と、
前記第1輸液容器から輸液される液体を流通させる第1輸液チューブと、
前記第2輸液容器から輸液される液体を流通させる第2輸液チューブと、
前記第1輸液チューブおよび前記第2輸液チューブを含む2つ以上の輸液チューブを連結させる側管と、を備え、
前記水素を含んだ前記医療用輸液を封入する前記第2輸液容器は、前記第2輸液容器の外側がアルミニウムを含む包装容器で包まれ、
前記第1の医療用輸液又は前記第2の医療用輸液のうち少なくとも一つが前記幹細胞の培養上清液からなり、
前記側管に連結された第3輸液チューブ内において、前記第1の医療用輸液と前記第2の医療用輸液とが混合されることを特徴とする点滴装置。 - 水素を含んだ幹細胞の培養上清液を点滴するための点滴装置において、
第1の医療用輸液と、
第2の医療用輸液と、
前記第1の医療用輸液を封入する第1輸液容器と、
前記第2の医療用輸液に前記水素を溶解させる水素溶解装置と、
前記第1輸液容器から輸液される液体を流通させる第1輸液チューブと、
前記水素溶解装置から輸液される液体を流通させる水素溶解装置用輸液チューブと、
前記第1輸液チューブおよび前記水素溶解装置用輸液チューブを含む2つ以上の輸液チューブを連結させる側管と、を備え、
前記第1の医療用輸液又は前記第2の医療用輸液のうち少なくとも一つが前記幹細胞の培養上清液からなり、
前記側管に連結された第3輸液チュ-ブ内において、前記第1の医療用輸液と前記第2の医療用輸液とが混合されることを特徴とする点滴装置。 - 水素のナノバブルを含む幹細胞の培養上清液。
- 水素を溶解させた幹細胞の培養上清液からなる医療用輸液。
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