図1を参照すると、例示的システム100のブロック図が示されている。システム100は、EUV光196をリソグラフィ装置195に提供する極端紫外線(EUV)光源101を含む。リソグラフィ装置195は、ウェーハ上に電子フィーチャを形成するために、EUV光196を用いてウェーハ(例えば、シリコンウェーハ)を露光する。EUV光196は、ターゲット118内のターゲット材料を照射することによって形成されるプラズマから放出される。ターゲット材料は、プラズマ状態でEUV光を放出する、例えばスズなどの任意の材料である。プラズマは、EUV光の波長以外の波長を有する光も放出し得る。
EUV光源101は、ターゲット118を監視するターゲットメトロロジ監視システム170を含む。ターゲットメトロロジ監視システム170は、光ビームコンバイナ140及びメトロロジシステム120を含む。光ビームコンバイナ140は、真空容器180内にあり、ターゲット118を受け取る、ターゲット領域115に向かって、メトロロジ光ビーム108をパス111上に挿入すること及び/又はパス111に沿って誘導することを可能にする。メトロロジ光ビーム108は、メトロロジ光源121によってメトロロジパス109上に放出される。メトロロジ光ビーム108は、ターゲット118と相互作用し、反射114を生成するが、ターゲット118内のターゲット材料の特性を変更すること、又はターゲット材料をEUV光に変換することはない。言い換えれば、メトロロジ光ビーム108は、反射114を生成するがターゲット118を擾乱することのない、光学プローブである。
ターゲットメトロロジ監視システム170は、反射114を検出システム160に向かって検出パス161上へと誘導する。検出システム160は1つ以上のセンサを含み、反射114をセンサに向かって誘導するように構成された1つ以上の光学要素を含み得る。検出システム160の実装例は、図4A及び図4Bで考察する。検出システム160は反射114を検出し、反射114を表すデータを制御システム175に提供し、制御システム175はこのデータを使用して、ターゲット118の特性を監視、推定、及び/又は決定する。ターゲット118の特性は、例えば、位置、速度、又は加速度であり得る。
光ビーム106は、光源105によって、光ビームコンバイナ140に向かって初期パス107上へと放出される。光ビームコンバイナ140は、光ビーム106をパス111上へ、及び真空容器180内のターゲット領域115に向かって、誘導する。光ビーム106及びメトロロジ光ビーム108は、パルス光ビームであり、ビーム106及び108は、各々、互いに時間的に分離されたパルスの列を含む。光ビーム106のパルス及びメトロロジ光ビーム108のバルスは、光ビームコンバイナ140を介して同時には伝搬しない。例えば、メトロロジ光源121及び/又は光ビームコンバイナ140は、メトロロジ光ビーム108のパルスが、光ビーム106の1つのパルスの後であるが、光ビーム106の直後のパルスの前に、光ビームコンバイナ140からパス111上へと放出されるように制御され得る。
ターゲット118と光ビーム106との間の相互作用は、ターゲットの特性(ターゲット118内のターゲット材料の幾何学的分布など)を修正し、及び/又は、ターゲット材料のうちの少なくとも一部を、EUV光196を放出するプラズマに変換する。加えて、相互作用は反射を生成し得る。プラズマ又は反射によって放出される光は、パス111上を、光ビーム106の方向とは異なる(例えば、反対の)方向に伝搬し得る。図1において、光ビーム106及びターゲット118の相互作用によって生成されるプラズマ及び/又は反射によって放出される光は、113と標示された矢印によって表され、検出光113とも呼ばれる。
図1の例において、ターゲット118は、ターゲット領域115内の相互作用ロケーション117に向かって、-x方向に(図1に示される座標は、真空容器180の座標である)進行する。相互作用ロケーション117は、光ビーム106及びターゲット118が、ターゲットの特性を修正するため、及び/又はターゲット118内のターゲット材料のうちの少なくとも一部をプラズマに変換するために、十分に相互作用するように、ターゲット118が光ビーム106と一致することが予想されるロケーションである。ターゲット118及び光ビーム106は相互作用ロケーション117で重なり合うことが予想されるが、ターゲット118、光ビーム106、初期パス107、及び/又はパス111の送達における変動の結果として、ターゲット118及び光ビーム106が重なり合わないことになる可能性があるため、光ビーム106とターゲット118との間に相互作用が存在しないか、又は、光ビーム106とターゲット118との間の相互作用が不十分となる。例えば、ターゲット118は、予想される速さよりも低速で-x方向に進行し得る。この例において、光ビーム106のパルスはターゲット118より前に相互作用ロケーション117を通過し得るため、ターゲット118及びパルスは相互作用しないことになる。別の例において、ターゲット118は、x-y面内を相互作用ロケーション117から遠くへドリフトし得るため、パルス及びターゲット118は相互作用しないことになる。別の例において、初期パス107及び/又はパス111内のミラー及びレンズなどの光学要素は、容器180内の光ビーム106のロケーションを変更する可能性のある熱ディストーション又は振動を経験し得る。
光ビーム106及びターゲット118が、ターゲット118の特性を修正するため、及び/又はターゲット材料をプラズマに変換するために、十分に相互作用しないとき、EUV光源101の性能は低下し得る。例えば、EUV光源101は、相互作用の消失の結果として、生成するEUV光196が少なくなる場合がある。下記で考察するように、ターゲットメトロロジ監視システム170は、相互作用の消失又は不十分な相互作用の発生を低減させ得る。
いくつかのレガシーターゲット追跡及び監視システムは、ターゲット118の情報(例えば、加速度、位置、及び/又は速度など)を決定するために、排他的又は第1に、生成されたプラズマによって放出される光ビーム106又は非EUV光の反射に依拠し、また、こうしたレガシーシステムのターゲット118に関する情報を取得する能力は、相互作用がないときに損なわれ得る。しかしながら、ターゲットメトロロジ監視システム170では、反射114(ターゲット118とメトロロジビーム108との間の相互作用から生じる)は、検出システム160によって感知又は検出されて制御システム175に提供され、ターゲット118の特性を監視、決定、又は推定するために使用される。したがって、ターゲットメトロロジ監視システム170は検出光113に排他的に依拠せず、ターゲット118は、光ビーム106がターゲット118と相互作用するかどうかに関わらず、及び、光ビーム106が生成されるかどうかに関わらず、監視され得る。加えて、反射114を使用することによって、初期パス107及び/又はパス111における変動は、ターゲット118の送達における変動とは無関係に追跡され得る。
ターゲットメトロロジ監視システム170は、光113の検出に排他的に依拠しないが、検出光113が存在し、検出パス161内に入るとき、検出システム160は、検出光113及び反射114の両方を使用して、ターゲット118に関する追加の情報を取得する。
更に、メトロロジ光ビーム108は光ビーム106とは別であり独立しているため、これも性能の向上につながり得る。例えば、メトロロジ光ビーム108は、光ビーム106とは異なる光源によって生成されること、及び/又は、初期に光ビーム106とは異なるパス上を伝搬することによって、光ビーム106から独立し得る。メトロロジ光ビーム108及び光ビーム106は独立しているため、メトロロジ光ビーム108は、光ビーム106の特性を変更することもなく、ターゲット118に関する情報を取得するためにメトロロジ光ビーム108の能力を強化するように修正され得る。例えば、メトロロジ光ビーム108は、光ビーム106のビーム直径を拡大する必要もなしに、メトロロジ光ビーム108のビーム直径が少なくともターゲット領域115の最大直径と同じ大きさであるように拡張され得る(それによって、メトロロジ光ビーム108がターゲット118と相互作用し、反射114を生成する可能性を増加させる)。
加えて、ターゲットメトロロジ監視システム170の構成により、容器180の座標系でターゲット118の位置を決定することができる。例えば、メトロロジビーム108及び光ビーム106はターゲット領域115まで同じパスを辿るため、検出システム160はターゲット118を容器180の座標で見る。これにより、推定又は決定されたターゲット118の位置に対して位置補正を適用する必要性を回避することによって、位置推定の精度を向上させることができる。図1の例において、メトロロジビーム108及び光ビーム106は容器180内でz方向に沿って伝搬する。したがってメトロロジビーム108は、容器180内でx及びy方向に直交する。検出システム160のセンサのうちのいずれか又はすべては、センサの水平軸及び垂直軸が容器180のx及びy座標に合致するように配置され得る。したがって検出システム160は、補正係数を適用する必要なしに、真空容器180内のx及びy方向を表すデータを生成する。
ターゲットメトロロジ監視システム170は、通信パス176を介してターゲットメトロロジ監視システム170及び光源105と通信する、制御システム175を含む。通信パス176は、制御信号及び情報を搬送することが可能な任意のタイプのワイヤレス又はワイヤード接続であってよく、通信パス176は複数の通信パスを含み得る。制御システム175は、ターゲット118の監視された特性に基づいて光ビーム106の放出を制御することができる。例えば、制御システム175は、光源105を制御して反射114に基づいて推定されたターゲット118の位置を使用するように構成される。例えば、制御システム175は、ターゲット118の推定された位置を使用して、光源105をトリガし、光ビーム106及びターゲット118が同時に相互作用ロケーション117内にあることを保証するように、光ビーム106のパルスを放出することができる。
制御システム175は、電子プロセッサ177、電子ストレージ178、及び入力/出力(I/O)インターフェース179を含む。電子プロセッサ177は、汎用又は特定用途向けマイクロプロセッサ、及び、任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つ以上のプロセッサなどの、コンピュータプログラムの実行に好適な1つ以上のプロセッサを含む。一般に、電子プロセッサは、読み取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、又はその両方から、命令及びデータを受信する。電子プロセッサ177は、任意のタイプの電子プロセッサであり得る。
電子ストレージ178は、RAMなどの揮発性メモリ、又は不揮発性メモリであり得る。いくつかの実装において、電子ストレージ178は不揮発性及び揮発性の部分又はコンポーネントを含む。電子ストレージ178は、制御システム175及び/又は制御システム175のコンポーネントの動作において使用される、データ及び情報を記憶し得る。
電子ストレージ178は、実行されたとき、プロセッサ177に制御システム175、光ビームコンバイナ140、メトロロジシステム120、及び/又は光源105内のコンポーネントと通信させる命令も、恐らくはコンピュータプログラムとして記憶し得る。例えば、命令は、結果として光源105が光パルスを放出することになる信号を、電子プロセッサ177に生成させる命令であり得る。
I/Oインターフェース179は、制御システム175が、オペレータ、光ビームコンバイナ140、メトロロジシステム120、及び/又は光源105を用いて、データ及び信号を、及び/又は別の電子デバイス上で実行する自動化プロセスを、受信及び/又は提供できるようにする、任意の種類の電子インターフェースである。例えば、I/Oインターフェース179は、視覚ディスプレイ、キーボード、及び通信インターフェースのうちの1つ又は複数を含み得る。
図2を参照すると、EUV光源201の別の例のブロック図が示されている。光源201は、ターゲットメトロロジ監視システム170(図1)として使用され得る、ターゲットメトロロジ監視システム270を含む。ターゲットメトロロジ監視システム270は、光ビーム106と、メトロロジ光源221によって生成されるメトロロジ光ビーム208とを受け取る、偏光ベース光ビームコンバイナ240を含む。偏光ベース光ビームコンバイナ240は、光学変調器242を含む。
偏光ベース光ビームコンバイナ240は、たとえメトロロジ光ビーム208及び光ビーム106が同じスペクトルコンテンツを有する場合であっても、光ビーム106及びメトロロジ光ビーム208をパス111に沿って誘導できるようにする。加えて、光学変調器242は、光学変調器242を通過した後、メトロロジ光ビーム208及び光ビーム106が同じ偏光状態を有するように、制御システム175によって制御される。ターゲット118の監視は、同じスペクトルコンテンツ及び同じ偏光状態を有する光ビーム106及びメトロロジ光ビーム208によって改良することができる。例えば、同じスペクトルコンテンツを有することによって、ビーム208及び106は、4分の1波長板などの波長依存光学要素を通過することから、同じ位相遅延を経験する。これは、より優れた効率性及び改良されたメトロロジという結果につながり得る。
光ビームのスペクトルコンテンツは、光ビームの単位波長当たり単位面積当たりのパワーを表す、スペクトルパワー分布であり得る。メトロロジ光ビーム208及び光ビーム106は、同じ光源によって生成され2つのビームに分けられること、同じタイプの光源の異なるインスタンスによって生成されること、同じ波長の光を放出する異なる光源によって生成されること、或いは、メトロロジ光ビーム208及び光ビーム106が同じスペクトルコンテンツを有するように、ビーム106及び208のいずれか又は両方がスペクトルフィルタを通過し得ることによって、ほぼ同じスペクトルコンテンツを有し得る。
光学変調器242上に入射するときの光ビーム106及びメトロロジ光ビーム208の偏光状態に関わらず、光ビーム106及びメトロロジ光ビーム208は、変調器242を通過した後同じ偏光状態を有する。偏光は、光ビームの電界の発振の方向を記述するパラメータである。偏光のタイプ及び偏光の方向が偏光状態を定義する。偏光のタイプは直線、円、楕円、又はランダムであり得るか、或いは光ビームは偏光していない場合がある。線形に偏光する光ビームは、偏光状態が発振面を示す、経時的に一定の単一平面内で発振する電界を有する。直線偏光の場合、電界が第1の平面内で発振する偏光状態は、電界が第1の平面に直交する(例えば、垂直の)第2の平面内で発振する偏光状態に直交する。入射平面に平行に偏光する電界を有する直線偏光は、P偏光と呼ばれ得、S偏光は、入射平面に垂直な電界を有する直線偏光である。円偏光は、伝搬の方向に沿ったらせん状を示す電界を有する。円偏光は、異なる直交状態を有し得る。例えば円偏光は、電界が(光を受け取る地点から見て)時計回りに回転する右巻き偏光であり得るか、又は、電界が(光を受け取る地点から見て)反時計回りに回転する左巻き偏光であり得る。
図3Aは、例示的なEUV光源301のブロック図である。EUV光源は、偏光ベース光ビームコンバイナ340を含む。偏光ベース光ビームコンバイナ340は、偏光ベース光ビームコンバイナ240(図2)の例示的実装の一例である。
EUV光源301は、リソグラフィ装置195のためのEUV光196(図1)を生成するために使用され得る。EUV光源301は、EUV光源101内でターゲットメトロロジ監視システム170として使用され得る(図1)、ターゲットメトロロジ監視システム370を含む。ターゲットメトロロジ監視システム370は、偏光ベース光ビームコンバイナ340、メトロロジシステム320、及び検出システム360を含む。偏光ベースビームコンバイナ340は、光学変調器342も含む。偏光ベース光ビームコンバイナ340は、光源305aから放出される光ビーム306a、及び、メトロロジ光源325から放出されるメトロロジ光ビーム308を、ビームパス311上をターゲット領域315に向かって誘導する。図3Aの例では、ビームパス311の一部のみが示されているが、ビームパス311はAからA’の間にも存在する。光源305a及びメトロロジ光源325は、例えば、1.06μmの波長を有する光を放出する、固体レーザであり得る。
光ビーム306a及びメトロロジ光ビーム308は、ビームパス311の同じ部分上を同時に進行することはない。例えば、メトロロジ光源325及び光源305aは、異なる時点で光のパルスを放出するように制御システム175によって制御される、パルス光源であり得る。別の例において、光源301は、或る時点で、ビーム306a及び/又は308をそれぞれブロックするように制御可能な、初期パス307及びメトロロジビームパス309内の機構(図示せず)を含み得るため、メトロロジ光ビーム308のパルス及び光ビーム306aのパルスは、異なる時点で光学変調器342を介して伝搬することになる。機構は、例えばビームブロッカ又はビーム偏向器を含み得る。
メトロロジ光ビーム308はターゲット318と相互作用し、メトロロジ反射314を生成する。光ビーム306aは、ターゲット領域315内のターゲット318とも相互作用し得る。ターゲット318と光ビーム306aとの間の相互作用は、修正済みターゲット319を形成するために、ターゲット318内のターゲット材料の幾何学的分布を修正し得る。修正済みターゲット319は、x-y平面内にターゲット318よりも大きな範囲を有する。修正済みターゲット319はディスク形状であり得る。光ビーム306aとターゲット318との間の相互作用は、光ビーム306aのプラズマ及び/又は反射も生成し得る。プラズマによって放出される反射及び/又は光(検出光313として示される)は、光ビーム306aが進行する方向以外の方向に、パス311に沿って進行し得る。
修正済みターゲット319は、一般に、修正済みターゲット領域316に向かって-x方向に移動し、修正済みターゲット領域316で、修正済みターゲット319は、修正済みターゲット319内のターゲット材料のうちの少なくとも一部を、EUV光を放出するプラズマに変換する、第2の光ビーム306bと相互作用する。EUV光を放出することに加えて、プラズマは、検出システム360内のセンサの検出帯域内の波長を有する光も放出する。プラズマから放出される光の一部(検出光312として示される)は、ビームパス311上及びターゲットメトロロジ監視システム370内を進行し得る。
メトロロジシステム320は、メトロロジ光源システム321を含む。メトロロジ光源システム321は、光源325及びビーム調節モジュール322を含む。ビーム調節モジュール322は、ターゲット領域315において、メトロロジ光ビーム308の空間プロファイルに影響を及ぼすか又はこれを修正するためにメトロロジ光ビーム308に作用する、1つ以上の光学要素を含む。例えば、メトロロジ光ビーム308をビーム調節モジュール322に通すことによって、メトロロジ光ビーム308がターゲット領域315に到達したとき、メトロロジ光ビーム308のビーム直径が少なくともターゲット領域315の最大範囲よりも大きいように、メトロロジ光ビーム308のビーム直径を増加させ得る。ビーム調節モジュール322は、ターゲット領域315においてメトロロジビーム308をコリメートさせることもできる。ビーム調節モジュール322は、例えば、レンズ、ビームエキスパンダ、及び線形ポラライザを含み得る。
メトロロジシステム320の構成により、光ビーム306a及び306bの空間プロファイルを修正することなく、メトロロジ光ビーム308の空間プロファイルを修正することができる。メトロロジ光ビーム308は、ビーム調節モジュール322を通過した後、偏光ベース光ビームコンバイナ340に到達する。光ビーム306a、305bは、ビーム調節モジュール322を通過しない。したがって、ビーム調節モジュール322は、メトロロジ光ビーム308の空間プロファイルを修正するのみである。
ターゲット領域315は、ターゲット318が通過することが予想される空間の容積を包含するため、メトロロジ光ビーム308のビーム直径を増加させることで、反射314を生成する可能性が増加する。図3B、図3C、及び図3Dは、それぞれ、ターゲット領域315におけるx-y平面内のターゲット318、メトロロジ光ビーム308、及び光ビーム306aを示す。ターゲット318は、例えば直径30~40μmであり得る。均一性が+/-7.5%のメトロロジ光ビーム308の直径は、センサ362の視野を包含するだけの十分な大きさであり得る。センサ362の視野は320μm×320μm(図3Cにおいて要素366として示される)であり得、均一性が+/-7.5%のメトロロジ光ビーム308の直径は420μmであり得る。光ビーム306aの半径は100~200μmであり得る。他の構成も使用可能である。例えば、センサ362の視野は提供された例以外であってよく、メトロロジビームの直径は異なる量だけ拡大可能である。
したがって、メトロロジ光ビーム308は、光ビーム306aよりも大きな半径を有するように拡大される。メトロロジ光ビーム308は、例えば光ビーム306aの直径よりも3~5倍以上大きな直径、又は30~50倍以上大きな直径、及び、ターゲット領域315におけるターゲット318の直径よりも10~15倍以上大きな直径を有し得る。加えて、光ビーム306aの放射照度プロファイルは、例えばトップハット又はガウスプロファイルから選択可能である。
図3Aに戻ると、偏光ベース光ビームコンバイナ340は、2つの偏光ビームスプリッタ(PBS)343_1及び343_2、光学変調器342、並びに4分の1波長板344を含む。偏光ビームスプリッタは、光を偏光状態によって分割する。例えばPBSは、第1の偏光状態の光を透過させ、第2の直交偏光状態の光を反射する。PBS343_2は、PBS343_1よりもターゲット領域315に近い。光学変調器342は2つの偏光ビームスプリッタ343_1と343_2との間にあり、4分の1波長板344はPBS343_2とターゲット領域315との間にある。
下記で考察する例において、PBS343_1及び343_2はP偏光を透過させ、S偏光を反射し、光ビームが初期ビームパス307上を伝搬している間の光ビーム306aの初期偏光状態はP偏光であり、メトロロジパス上のメトロロジ光ビーム308の初期偏光状態はS偏光である。他の構成及び偏光状態も可能である。
光源305aは、光ビーム306aを初期パス307上へ、及びPBS343_1に向けて放出する。光ビーム306aはPBS343_1に到達し、光学変調器342に向けて送られる。光源325はメトロロジ光ビーム308を放出する。メトロロジ光ビーム308はビーム調節モジュール322を通過した後、PBS343_1上に入射する。メトロロジ光ビーム308は、PBS343_1によって光学変調器342に向けて反射される。
PBS343_1と相互作用した後、ビーム306a及び308は電気光学変調器342上に入射する。電気光学変調器(EOM)は、電界(例えば、電圧)の印加に応答して屈折率が変化する要素(水晶又は半導体など)を含む、光学デバイスである。要素の屈折率は印加される電圧に基づいて変化するため、要素を通過する光ビームは、要素に印加される電圧を制御することによって変調可能である。例えば、EOM342の要素を通過する光ビームの偏光状態は、電圧の印加を介して変調可能である。
EOM342は、光ビーム306a及びメトロロジ光ビーム308がEOM342を通過した後、同じ偏光状態を有するように制御される。例えば、制御システム175は、メトロロジ光ビーム308がEOM342を通過している間にEOM342に電圧が印加されることを示す信号を、ターゲットメトロロジ監視システム370に提供し得る。電圧がEOM342内の要素の屈折率を変化させ、メトロロジ光ビーム308は、EOM342の要素を通過することによってP偏光となる。光ビーム306aがEOM342を通過する間、電圧はEOM342に印加されない。したがって光ビーム306aはP偏光のままである。
図3Eも参照すると、EOM342の要素に時間関数として印加される電圧のタイミング図350の例が示されている。図3Eに示される電圧の印加及び除去のプロセスは、光源301及びターゲットメトロロジ監視システム370の動作全体にわたって続行され得る。タイミング図350は5つの周期351~355を含む。周期351は、時間(t=0)から時間(t=t1)を含む。周期351の間、電圧はEOM342に印加されず、EOM342は入射光の偏光状態に影響を与えない。周期352は時間(t=t1)で始まり、時間(t=t2)で終わる。この時間の間、電圧がEOM342の要素に印加される。EOM342の立ち上がり時間は、t2-t1に等しいか又はこれよりも少ない。したがって、時間(t=t2)によって、EOM342の要素の屈折率は、入射光ビームの偏光を変調するために、必要に応じて変更される。周期353は時間(t=t2)で始まり、時間(t=t3)で終わる。周期353の間、EOM342の要素への電圧の印加は続行する。周期353の間、メトロロジ光ビーム308はEOM342を通過し、メトロロジ光ビーム308の偏光状態は、EOM342の要素を通過することによってS偏光からP偏光に変化する。電圧は、周期354である時間(t=t3)から時間(t=t4)まで、EOM342の要素から除去される。時間(t=t3)から時間(t=t4)までの時間量は、EOM342の立ち上がり時間に等しいか、又はこれよりも大きい。したがって、時間(t=t4)により、EOM342の要素は元の屈折率に戻る。周期355は時間(t=t4)から時間(t=t5)である。周期355の間、EOM342の要素に電圧は印加されず、ビーム306aは偏光状態の変化なしにEOM342を通過する。
周期351~355の各々によって包含される時間量は、EOM342の特徴及び光源301の動作パラメータに依存する。例えば、EOM342の立ち上がり時間が、光ビーム306aのパルスとメトロロジビーム308のパルスとの間の時間的間隔を決定し得る。いくつかの実装において、EOM342の立ち上がり時間は、例えば3~10マイクロ秒(μs)であり得、周期353(メトロロジ光ビーム308がEOM342を通過するとき)は10~12μsであり得る。
光ビーム306a及びメトロロジ光ビーム308は、それらがパス311上を伝搬するときと同じ偏光状態を維持する。EOM342を通過した後、光ビーム306a及びメトロロジ光ビーム308はPBS343_2によって伝送され、4分の1波長板344を通過する。4分の1波長板344は90°位相シフトを誘導し、光ビーム306a及びメトロロジ光ビーム308の偏光状態を、左巻き円偏光(LHCP)に変化させる。光ビーム306a及びメトロロジビーム308は同じスペクトルコンテンツを有するため、4分の1波長板344などの偏光ベース要素は両方のビームに同じ様式で作用し、光ビーム306a及びメトロロジ光ビーム308の偏光状態は、EOM342を通過した後も同じままである。
したがって、偏光ベース光ビームコンバイナ340は、メトロロジ光ビーム308及び光ビーム306aがターゲット領域315において同じ偏光を有するように、メトロロジ光ビーム308をパス311上へと投入する。偏光ベース光ビームコンバイナ340は、メトロロジ光ビーム308及び光ビーム306aが、同じスペクトルコンテンツを有しながら、ビームパス311上へと誘導されるようにすることも可能である。例えば、メトロロジ光ビーム308及び光ビーム306aは、約1ミクロン(μm)の波長を有し得る。いくつかの実装において、光ビーム306a及びメトロロジ光ビームの波長は1.06μmであり得る。
4分の1波長板344を通過した後、光ビーム306a及びメトロロジ光ビーム308はビームパス311上での伝搬を続行し、1つ以上の光学コンポーネント(図3Aにおいて光学コンポーネント304によって表される)によって、ターゲット領域315に向けて誘導される。ビーム306a及びメトロロジ光ビーム308はビームパス311上を伝搬するが、ビームは何らかの角度的又は横方向の分離を有し得、したがって横方向に変位し得、したがってターゲット領域315において、x次元に沿って角度的に分離される。ビーム308及び306aのパルスは、異なる時点でターゲット領域315に到達する。図3Aの例において、ビーム308は第1の光ビーム306aより前にターゲット領域315に到達し、ターゲット領域315内のビーム308のロケーションは、ターゲット領域315内のビーム306aのロケーションからx方向に変位される。
メトロロジ光ビーム308はターゲット318と相互作用し、この例では右巻き円偏光(RHCP)である、反射314を生成する。反射314は、4分の1波長板344を介してビームパス311上を後方伝搬する。4分の1波長板344を通過した後、反射314はS偏光状態を有する。反射314はPBS343_2上に入射し、S偏光を反射する。したがって、反射314は検出パス361上へと反射される。
図3Aの例において、光ビーム306aは相互作用ロケーション317においてターゲット318と相互作用する。光ビーム306aとターゲット318との間の相互作用は修正済みターゲット319を生成し、光ビーム306aの反射(検出光313として示される)も生成し得る。検出光313は右巻き円偏光(RHCP)としてパス311に沿って後方伝搬し、4分の1波長板344を通過することによってS偏光に変換される。したがって、検出光313は検出パス361内へも誘導される。メトロロジ反射314は、検出光313より前に反射パス361に到達する。
メトロロジシステム320は、センサ362及び365を含む検出システム360も含む。センサ362及び365は、検出パス361から反射314及び/又は検出光313の一部を受け取るように位置決めされる。図3Aの例において、ビームディバイダ346は、PBS343_2とセンサ365との間の反射パス361上に位置決めされる。ビームディバイダ346は、入射光の一部をセンサ362に向けて、及び入射光の一部をセンサ365に向けて誘導することが可能な、任意の光学要素であり得る。ビームディバイダ364は、例えば、ビームスプリッタであり得る。
センサ362及び365は、反射314及び検出光313において波長を感知することが可能な、任意のタイプのセンサであり得る。例えば、センサ362及び365は、カメラ、フォトダイオード、位置感応性ダイオード(PSD)、波面センサ、スペクトロメータ、又はクワッドセルのうちの、1つ以上を含み得る。加えて、センサ362及び365のうちのいずれか又は両方は、複数のセンサを含むセンサのシステムであり得る。いくつかの実装(図4Aに示されるような)において、検出システム360内の様々なセンサの各々は、反射314及び/又は検出光313を並行して受け取り得る。
反射314及び/又は検出光313に加えて、第2の検出光312も、修正済みターゲット領域316から偏光ベース光ビームコンバイナ340に向けてビームパス311上を伝搬し得る。第2の検出光312は、光ビーム306bと修正済みターゲット319との間の相互作用から生成されたプラズマから放出される光を含み、光ビーム306bの反射も含み得る。図3Aの例において、光ビーム306bは、パス311から分離されたパスに沿って進行し、ミラー303によって、修正済みターゲット領域316内又はその近くのロケーションへとフォーカスされる。光ビーム306bはパス311上を進行しないが、光ビーム306bと修正済みターゲット319との間の相互作用から形成するプラズマから放出される光は、ビームパス311上を進行することが可能である。前述のように、プラズマはEUV光を放出するが、センサ362の検出帯域内の波長を含む他の波長の光も放出する。したがって検出光312は、検出パス361内にも入り得、センサ362及び365によって検出され得る。検出光313及び第2の検出光312は、4分の1波長板344を通過する。しかしながら、検出光313及び第2の検出光312の偏光状態はランダムであるため、4分の1波長板344を通過することは、検出光313及び第2の検出光312に影響を与えないか、又はほんのわずかしか影響を与えない。
図4Aを参照すると、検出システム460Aのブロック図が示されている。検出システム460Aは、検出システム160(図1)又は検出システム360(図3A)として使用され得る。検出システム460Aは、センサ462、センサ463、及びセンサ365を含む。図4Aにおいて、矢印は、検出システム460A内を進行する光のパルスを表す。検出システム460A内を進行する光は、反射314を含み、検出光313及び/又は検出光312も含み得る。
センサ462は2次元情報をキャプチャするイメージングセンサであり、反射314における波長に感応する。加えて、センサ462は、センサ462が光を検出するON状態と、センサ462が光を検出しないOFF状態との間で、即時にトリガ可能である。例えばセンサ462は、ON状態とOFF状態との間で、50kHz又はそれ以上のレートでトリガ可能であり得る。センサ462は、センサがON状態にある間の時間期間全体にわたって、光をキャプチャすることができる。センサ462は、例えば、相補型金属酸化物半導体(CMOS)センサを含むカメラであり得る。
センサ463は、光を検出すること、及び光の検出に応答して信号を生成することが可能な、任意のデバイスであり得る。センサ463は、必ずしも検出された光の2次元表現を生成しないセンサであり得る。例えば、センサ463は、単一のフォトダイオード又はフォトディテクタであり得る。こうしたデバイスのアレイが使用可能であり、いくつかの実装において、センサ463は、検出された光の2次元表現を生成するために使用可能なデータを生成することが可能である。
検出システム460Aは、ビームディバイダ446_1及び446_2も含み、これらは、入射光の一部を反射すること、及び入射光の残りの部分を透過させることによって、入射光を分割する。図4Aの例において、ビームディバイダ446_1及び446_2は、第1の偏光状態の光を反射し、第2の直交偏光状態の光を透過させる、偏光ビームスプリッタ(PBS)である。検出システム460Aは2分の1波長板447_1及び447_2も含む。直線偏光の場合、2分の1波長板(HWP)は、直線偏光が、入射直線偏光と2分の1波長板高速軸との間の角度の2倍回転する(すなわち、入射直線偏光に対して45°傾斜で位置決めされたHWPが、波長板を通過する光の90度(°)回転を付与する)ように、位相シフトを導入する。HWPの高速軸は、単一の直線偏光状態を有する入射光が出現し、2つの直交直線偏光状態のコンポーネントを有するように配向され得る。
図4Aの例において、HWP447_1はPBS343_2とビームディバイダ446_1との間にあり、HWP447_2はビームディバイダ446_1とビームディバイダ446_2との間にある。第1の直線偏光状態を有する光は、HWP447_1又はHWP447_2を通過し、第1の直線偏光状態を有するコンポーネント、及び、第1に直交する第2の直線偏光状態を有するコンポーネントを有する光として、出現する。
メトロロジ反射314はPBS343_2で受け取られる。前述のように、メトロロジ反射314はPBS343_2上に入射するときにS偏光状態を有し得、この例ではS偏光状態を有する光を反射するPBS343_2は、メトロロジ反射を検出パス461上へと反射する。メトロロジ反射314はHWP447_1を通過し、S偏光及びP偏光のコンポーネントと共に出現した後、ビームディバイダ446_1上に入射する。前述のように、ビームディバイダ446_1及び446_2は、この例ではPBSである。ビームディバイダ446_1は、反射314のP偏光部分をHWP447_2に向かって透過させ、反射314のS偏光部分をセンサ462に向かって反射する。反射314のP偏光部分はHWP447_2を通過して、S偏光及びP偏光コンポーネントと共に出現し、ビームディバイダ446_2上に入射し、これがセンサ465に向かってP偏光部分を透過し、センサ463に向かってS偏光を反射する。
検出光313及び検出光312は、メトロロジ反射314が辿るパスと同様の検出システム460Aを介するパスを辿る。しかしながら、検出光313及び312はメトロロジ反射314と正確に共線的ではないため、反射314並びに検出光313及び312は、センサ462の異なる領域上に入射し得る。センサ462は、反射314、検出光313、及び検出光312がセンサ462上に入射する時間の間、光を集めるように構成され得るため、ターゲット領域315及び修正済みターゲット領域316から反射されるすべての光は、単一のイメージ上で表すことができる。センサ462及びセンサ463からのデータを使用して生成され得る視覚表現の一例は、図8A、図8B、及び図9Aから図9Cに関して考察される。
図4Bを参照すると、別の検出システム460Bのブロック図が示されている。検出システム460Bは、検出システム360(図3A)又は検出システム160(図1)として使用され得る。検出システム460Bは、検出システム460BがPBS343_2とビームディバイダ446_1との間に偏光ベース光分離システム443を含む点を除いて、検出システム460Aと同様である。偏光ベース光分離システム443は、反射314又は検出光313のいずれかが検出パス461に入らないようにするために使用される。図4Bに示される矢印は、偏光ベース光分離システム443を通過し、検出パス461上への光のパルスを表す。
偏光ベース光分離システム443は、電気光学変調器442及びPBS447を含む。第2の電気光学変調器442は、電気光学変調器442の水晶要素を通過する光の偏光状態を調節するために、制御システム175(図1、図2、及び図3A)によって制御される。電気光学変調器442は、電気光学変調器342(図3A)と同じであり得る。
電気光学変調器442は、反射314及び検出光313のうちの1つ(どちらか検出パス361に入らないように意図されている方)の偏光状態を直交偏光状態に変更するように制御され得る。制御システム175は、検出パス461から除去されることが意図される光が要素を通過する間に、変調器の要素に電圧を印加させることによって、光の偏光状態を変更させるように、電気光学変調器442を制御する。他の光ビームが電気光学変調器442を通過するとき、電圧は印加されず、光の偏光状態は変化しない。
光学変調器442を通過した後、反射314及び検出光313はPBS447と相互作用する。PBS447は、第1の偏光状態の光を検出パス461上へと透過させ、第2の直交偏光状態の光を検出パス461から遠くへ反射させるように、配向される。したがって、第2の偏光状態を有する光は検出パス461には入らない。電気光学変調器442は、反射314及び検出光313のうちの1つのみが検出パス461に入り、センサ462、463、及び365によって検出されるように、これらのビームのうちの1つの偏光を変化させるように制御される。
図5を参照すると、EUV光源501のブロック図が示されている。EUV光源501は、ターゲットメトロロジ監視システム570を含む。ターゲットメトロロジ監視システム570は、メトロロジシステム521及び検出システム460A(図4A)を含む。ターゲットメトロロジ監視システム570は、検出システム460B(図4B)と共に使用することもできる。
ターゲットメトロロジ監視システム570は、ターゲットメトロロジ監視システム570が電気光学変調器を含まないという点で、ターゲットメトロロジ監視システム370(図3A)とは異なる。代わりに、ターゲットメトロロジ監視システム570は、波長ベース光ビームコンバイナ540を含む。波長ベース光ビームコンバイナ540は、光のスペクトルコンテンツに基づいて光を透過又は反射させる、ダイクロイック光学要素548を含む。
メトロロジシステム521は、メトロロジ光ビーム508を放出するメトロロジ光源525を含む。メトロロジ光ビーム508及び第1の光ビーム306aは、同じスペクトルコンテンツを含まない。例えば、メトロロジ光ビーム508は、第1の光ビーム306の波長とは異なる1つ以上の波長を含み得る。いくつかの実装において、第1の光ビーム306aはCO2レーザによって生成され得、10.6μmの波長を有する光を含み、メトロロジ光ビームは、例えば532nmから1550nm(例えば、1550nm、1064nm、980nm、908nm、820nm、808nm、又は532nm)の波長を有する光を含み得る。しかしながら、ターゲットメトロロジ監視システム370(図3A)と同様に、ターゲットメトロロジ監視システム570は、メトロロジ光ビーム508及び第1の光ビーム306aを、同じ偏光状態を伴うターゲット領域315に向けて誘導する。
メトロロジ光源525は、メトロロジ光ビーム508をメトロロジ光ビームパス509上へと放出する。メトロロジ光ビーム308は初期の偏光状態を有する。メトロロジ光ビーム508は、ビーム調節モジュール522を通過し得、ビーム調節モジュール522はターゲット領域315においてx-y平面内でメトロロジ光ビーム508を拡大する(及び、コリメートすることもできる)。ビーム調節器522は、ビーム調節器322(図3A)と同様であり得る。図5の例において、ビーム調節器522は、PBS543に到達する前に、メトロロジ光ビーム508がPBS543によって反射されるようにメトロロジ光ビーム508の偏光状態を修正する、1つ以上のパッシブ偏光要素(2分の1波長板など)を含み得る。この例において、メトロロジ光ビーム508は直線偏光状態においてPBS543から反射され、4分の1波長板544_1を通過し、ここでメトロロジ光ビーム508は円偏光状態に変換される。
メトロロジ光ビーム508は、その後、ダイクロイック光学要素548に向けて(例えば、ミラー504によって)誘導される。ダイクロイック光学要素548は、光の波長に基づいて光を透過及び反射することが可能な、任意の光学要素であり得る。例えば、ダイクロイック光学要素548は、第1の波長帯内の波長を有する光を透過させ、第2の波長帯内の波長を有する光を反射する、部分的に反射性のミラーであり得る。ダイクロイック光学要素548は、ダイクロイックビームスプリッタであり得る。メトロロジ光ビームは、ダイクロイック光学要素548上に入射し、ターゲット領域315に向けてビームパス511上へと誘導される。図5の例において、メトロロジ光ビーム508は、ダイクロイック光学要素548を介して透過させることによって、ビームパス511上へと誘導される。図5では、ビームパス511の一部のみが示されているが、ビームパス511はAからA’の間にも存在する。
第1の光源305aは、第1の光ビーム306aを初期ビームパス507上へと放出する。初期ビームパス507上にある間、第1の光ビーム306aは直線偏光状態(例えば、P偏光又はS偏光)を有する。第1の光ビーム306aは、4分の1波長板544_2を通過し、円偏光(例えば、RHCP又はLHCP)となる。第1の光ビーム306aは、ダイクロイック光学要素548に向けて誘導され、ビームパス511上へと誘導される。前述のように、第1の光ビーム306a及びメトロロジ光ビーム508は、同じスペクトルコンテンツを有さない。メトロロジ光ビーム508はダイクロイック光学要素548を介して透過される。しかしながら、第1の光ビーム306aはダイクロイック光学要素548によって反射されるため、ビームパス511上へも誘導される。
メトロロジ光ビーム508及び第1の光ビーム306aが、ダイクロイック光学要素548上に入射するときに同じ偏光状態を有するように、メトロロジ光ビームパス509及び初期ビームパス507において、任意の組み合わせのパッシブ偏光光学要素が使用可能である。ダイクロイック光学要素548は、メトロロジ光ビーム508又は第1の光ビーム306aの偏光状態を変化させない。したがって、4分の1波長板544_1及び544_2などの偏光光学要素に起因して、第1の光ビーム306a及びメトロロジ光ビーム508はどちらも、ダイクロイック光学要素548と相互作用した後、同じ偏光状態を有することになる。
メトロロジ光ビーム508はターゲット318と相互作用し、ビームパス511上を進行するメトロロジ反射514を生成する。ビームパス511上にある間、メトロロジ反射514は、メトロロジ光ビーム508の円偏光状態に直交する円偏光状態を有する。メトロロジ反射514は、ダイクロイック光学要素548によって透過され、4分の1波長板544_1上に入射する。メトロロジ反射514は、4分の1波長板544_1を通過する前に、メトロロジ光ビーム508の偏光状態に直交する直線偏光状態で、4分の1波長板544_1から出現する。したがって、メトロロジ反射514は、PBS543によって透過され、検出システム460Aに入る。反射314と同じスペクトルコンテンツを有する検出光313及び312も、検出パス361上に入ることができる。検出パス361は検出システム460Aの一部であり、図4Aに示されている。
図6を参照すると、ターゲットの特性を決定するために使用可能なプロセスの一例のフローチャートが示されている。プロセス600は、EUV光源を用いて実行可能である。例えばプロセス600は、EUV光源101、201、301、又は501のうちのいずれによっても実行可能である。プロセス600の様々な機能は、制御システム175の電子プロセッサ177によって実行可能である。プロセス600は、前述のEUV光源のいずれによっても実行可能であるが、例示の目的で、プロセス600はEUV光源301(図3A)及び501(図5)を用いて考察する。
メトロロジ光ビーム308は、ターゲット領域315に向けてビームパス311上へと誘導される(610)。メトロロジ光ビーム308は、スペクトルコンテンツによって説明可能な波長を有する。メトロロジ光ビーム308は、偏光状態も有する。例えばメトロロジ光ビーム308は、左巻き円偏光であり得る。図3Aの例において、メトロロジ光ビーム308は、偏光ベース光ビームコンバイナ340によってビームパス311上へと誘導される。しかしながらメトロロジ光ビームは、他の方法でビームパス上へと誘導することができる。例えば、図5に示されるように、メトロロジ光ビーム508は、ダイクロイック光学要素548を用いてビームパス511上へと誘導される。
第1の光ビーム306aは、初期ターゲット領域315に向けてビームパス311上へと誘導される(620)。したがって、メトロロジ光ビーム308及び第1の光ビーム306aはどちらも、初期ターゲット領域315に向けてビームパス311上を進行する。
第1の光ビーム306a及びメトロロジ光ビーム308は、ビームパス311上で同じ偏光状態を有する。第1の光ビーム306a及びメトロロジ光ビーム308は、光学変調器342を通過する。光学変調器342は、第1の光ビーム306a及びメトロロジ光ビーム308が変調器342を通過した後に同じ偏光状態を有することを保証するために、適切な時点で電圧が印加されるように制御される。例えば、第1の光ビーム306a及びメトロロジ光ビーム308が初期に異なる偏光状態を有する場合、その後制御システム175は、メトロロジ光ビーム308が変調器342を通過するときに変調器342に電圧を印加し得るが、第1の光ビーム306aが変調器342を通過するときには電圧を印加しない(又はその逆)。
いくつかの実装において、EUV光源501(図5)などの電気光学変調器は使用されない。代わりに、メトロロジ光ビーム508及び第1の光ビーム306aの、それらそれぞれのパス509及び507における偏光状態を制御するために、2分の1波長板、線形ポラライザ、及び/又は4分の1波長板などの、パッシブ偏光要素が使用される。これらの実装において、第1の光ビーム306a及びメトロロジ光ビーム508は同じスペクトルコンテンツを有さない。
いくつかの実装において、第1の光ビーム306aは、メトロロジ反射314(図3A)又はメトロロジ反射514(図5)などのメトロロジ光ビームの反射を受け取ることに基づいて、ターゲット領域315に向けて誘導される。これらの実装において、制御システム175は、反射314が検出された後にのみ、第1の光ビーム306aを生成するために光源305aをトリガするように構成され得る。制御システム175をこのように構成することで、光源301又は501の性能を向上させることができる。例えば、光源305aが、第1の光ビーム306aを常に生成するため、又は第1の光ビーム306aを所定の規則的な間隔で生成するためにトリガされる場合、第1の光ビーム306aはターゲット318と重なり合うことなく、ターゲット領域315内に到達し得る。メトロロジ反射314が受け取られた後にのみ、第1の光ビーム306aを生成するために第1の光源305aをトリガすることによって、第1の光ビーム306aとターゲット318との間の相互作用の可能性が増加する。
加えて、メトロロジ光ビームの反射に基づいて、第1の光ビーム306aをターゲット領域315に向けて誘導することで、第1の光ビーム306aがターゲット領域315内にあるものと予想される時点付近にターゲット318の位置を予想することも可能であり、これによって更なる性能向上を提供し得る。例えば、制御システム175は、例えばメトロロジ反射314を用いてターゲット領域315の2次元イメージを形成するために十分なデータなどの、検出されたメトロロジ反射514の表現を受け取ることができる。プロセッサ177は、検出されたメトロロジ反射514の表現に基づいて、ターゲット領域315内のターゲット318の位置を推定するために、電子ストレージ178上に記憶された命令を実行することができる。例えば制御システム175は、表現を分析して、センサ362によって生成されたイメージ内のターゲット318の質量中心のロケーションを決定することが可能であり、質量中心に基づいて、ターゲット領域315におけるx-y平面内のターゲット318の位置を推定することができる。別の例において、制御システム175は、反射314の表現内のターゲット318のエッジを検出するために、表現に形態素演算子を適用することが可能であり、検出されたエッジに基づいて、ターゲット領域315におけるx-y平面内のターゲット318の位置を推定することができる。
制御システム175は、光源305aが、光ビーム306a及びターゲット318が結果として重なり合う確率が高い時点に、光ビーム306aを放出するように、推定された位置を光源305aに提供し得る。追加又は代替として、制御システム175は、光ビーム306aのポインティング及び/又は焦点を調節するために、光源305aとターゲット領域315との間の制御可能な光学コンポーネント(ミラー及びレンズなど)に信号を提供することができる。
第2の光ビーム306bは、修正済みターゲット領域316に向けて誘導される(630)。EUV光源301及び501において、第2の光ビーム306bはパス311とは別のパス上を進行する。第2の光ビーム306bは、修正済みターゲット319と相互作用し、修正済みターゲット319内の少なくとも一部のターゲット材料を、EUV光を放出するプラズマに変換する。
プラズマは、検出システム460Aのセンサの検出帯域内の波長の光を含む、検出光312を含む、EUV光の波長以外の波長でも光を放出する。検出光312は、図3Aに示されるように、光パス311上を進行し得る。
図7を参照すると、EUV光源の真空容器内部の領域の表現を生成するプロセス700の一例のフローチャートが示されている。真空容器内部の領域は、図3Aに示されるターゲット領域315及び修正済みターゲット領域316を含む。プロセス700は、制御システム175の電子プロセッサ177によって実行可能である。プロセス700は、EUV光源301(図3A)及び検出システム460A(図4A)に関して考察する。しかしながら、プロセス700は、EUV光源101、201、及び501と共に使用することも可能である。
メトロロジ光ビーム308に関連付けられた光が、ターゲット領域315から受け取られる(710)。例えばメトロロジ反射314は、センサ462(図4A)で受け取ることができる。センサ462は、2次元領域内の光を感知することが可能なセンサである。したがって、センサ462によって生成されるデータは、センサ462によって検出された光に関する2次元空間情報を提供することが可能である。例えばセンサ462は、センサ462上のどこで光が検出されたかを示す情報を提供し得る。加えて、センサ462は、経時的に(例えば、露光期間の間)光を感知することが可能である。
第1の光ビーム306aに関連付けられた光が、ターゲット領域315から受け取られる(720)。例えば、検出光313はセンサ462において受け取ることができる(図4A)。検出光313は、メトロロジ反射314が受け取られた後に、センサ462において受け取られる。前述のように、検出光313及びメトロロジ反射314は、センサ462の異なる部分で受け取られる。
メトロロジ光ビーム308及び第1の光ビーム306aの表現が、メトロロジ光ビーム308に関連付けられた受け取られた光、及び第1の光ビーム306aに関連付けられた受け取られた光に基づいて、生成される(730)。表現は、ターゲット領域315内のメトロロジ光ビーム308及び第1の光ビーム306aに関する2次元空間情報を含む。加えて、いくつかの実装において、第2の光ビーム306bに関連付けられた光もセンサ462において受け取られる。例えば、検出光313はセンサ462において受け取られ得、生成された表現は、ターゲット領域315内の光ビーム306bに関する2次元空間情報を含み得る。
図8Aを参照すると、プロセス700によって生成される2次元プロット800Aの一例が示されている。プロット800Aは、ターゲット領域315及び修正済みターゲット領域316を含む真空容器(図1の容器180など)内部の領域のx-y平面内にある。プロット800Aは、ターゲット領域315及び修正済みターゲット領域316全体にわたる、-x方向のターゲット318の進行を示す。-x方向は、図1、図2、図3A、及び図5に示されるx方向と反対の方向である。プロット800Aは、ターゲット318と相互作用するメトロロジ光ビーム308のパルスから生じる反射314から形成される。
プロット800Aは、真空容器内の4つの領域に対応する4つの空間領域810、820、830、及び840を含む。ターゲット318は、第1の領域810を横断し、続いて、領域820、830、及び840の順に横断する。領域810では、メトロロジ光ビーム308、第1の光ビーム306a、及び第2の光ビーム306bのいずれも、ターゲット318と相互作用しない。領域810は、ターゲット領域315に対してx方向に変位する。言い換えれば、ターゲット318は、ターゲット領域315に到達する前に領域810を通過する。領域810の始まりは、ターゲット318の初期検出、又はターゲット318が真空容器180に入る瞬間に対応し得る。いくつかの実装において、センサ462は、ターゲット318が、メトロロジ光ビーム308から分離された光カーテンを通過するとき、データの収集を開始し得る(及び、領域810が開始し得る)。光カーテンは、真空容器180(図1)内で、z方向に沿って、及びターゲット318の動きの方向に対して垂直に光を放出するように配向された、連続波レーザ又は他の光ビームであり得る。光カーテンは、ターゲットがメトロロジ光ビーム308及び光ビーム306aと相互作用する前に光カーテンを通過するように、ターゲット領域315又はターゲット領域115(図1)に対してx方向に変位される。
ターゲット318はメトロロジ光ビーム308のパルスと相互作用し、反射314はセンサ462において検出される。センサ462は、反射が生成される限り反射314を検出し、メトロロジ光ビーム308の表現808’が形成される。表現808’のサイズは、メトロロジ光ビーム308及びターゲット318が相互作用する場所の表示を提供する。ターゲット318が光ビーム306aのパルスと相互作用するとき、センサ462は検出光313を検出する。ターゲット領域315内の第1の光ビーム306aの表現806a’が、プロット800Aの領域830内に形成される。センサ462は、検出光312を検出し、第2の光ビーム306bの表現806b’が、プロット800Aの領域840内に形成される。
加えて、メトロロジ光ビーム308及び第1の光ビーム306aがターゲット318と相互作用する時点、及び、第2の光ビーム306bが修正済みターゲット319と相互作用する時点は、センサ463(図4A)から決定可能である。反射314及び検出光313、312、は、センサ463でも受け取られる。前述のように、センサ463はフォトダイオードである。フォトダイオードは、光が初期に受け取られた時点の指示を制御システム175に提供する。したがって、フォトダイオードからの情報を使用して、反射314及び検出光313、312がセンサ462で受け取られる時点を決定することができる。
プロット800Aの空間座標は、ターゲット領域315及び修正済みターゲット領域316を含む、真空容器内のx-y平面における空間座標に対応する。図8Aの例において、領域810は約300μmのx方向に沿った範囲を有し、領域820は約560μmのx方向に沿った範囲を有し、領域830は約266μmのx方向に沿った範囲を有する。x方向は、ターゲット318がターゲット領域315内で移動する方向に対して並行な方向であり得る。
図8Aの例において、表現808’、806a’及び806b’は、EUV光源301のオペレータが各表現を容易に区別できるように、視覚的に別個の表示スタイル(それぞれ、斜線、ドット、及びクロスハッチング)を用いて示される。例えば、制御システム175のプロセッサ177で実行する人間のオペレータ及び/又は自動化プロセスに対して様々な表現を区別するために、異なる色などの他の視覚的に別個の表示スタイルも使用可能である。
加えて、2次元プロット800Aを使用して、ターゲット318の1つ以上の特性を決定することができる。例えば、ターゲット領域315内の相互作用サイト317のロケーションを推定するために、表現806b’の質量中心を決定することができる。別の例において、メトロロジ光ビーム308とターゲット318との間の初期相互作用のロケーションは、表現808’から推定可能であり、相互作用サイト317のロケーションは、表現806b’から推定可能である。このデータは、ターゲット領域315内にターゲット318の2つの推定ロケーションを提供する。加えて、センサ362から時間差がわかるため、ターゲット318の速度が推定可能である。
したがって、2次元プロット800Aは、EUV光源301のオペレータに視覚化ツールを提供し、ターゲット318の特性を推定するために使用することもできる。
図8Bはプロット800Bを示す。プロット800Bは、プロセス700から生成可能なプロットの別の例である。プロット800Aでは、ターゲット領域315及び修正済みターゲット領域316を含む真空容器の内部から受け取られるメトロロジ光ビームに関連付けられた光が、2つの連続波(すなわち、非パルス)光ビームの相互作用から生じるという点を除き、プロット800Bはプロット800Aと同様である。したがって、2つの別々のメトロロジ光ビームからの2つの別々の反射が、センサ462で受け取られる。2つの別々のメトロロジ光ビームは、メトロロジ光ビーム308とは異なり、メトロロジ光ビーム308から分離され得る。例えば、2つの別々のメトロロジ光ビームは、相互作用ロケーション317に対してx方向に変位したロケーションにおいて、真空容器180(図1)内で連続的に生成され、z方向に伝搬する、光カーテンであり得る。メトロロジ光ビーム208と同様に、光カーテンはターゲット318の特性を変化させず、また、光カーテンとターゲット318との間の相互作用は、センサ362で検出可能な反射のみを生成する。検出される反射は、プロット800Bにおいて表現808a’及び808b’として提示される。したがって、検出システム360内に到達するメトロロジ光ビームに関連付けられた光は、前述のメトロロジ光ビーム108、208、308、及び508以外のメトロロジ光ビームから生じ得る。
図9Cを参照すると、プロット900Cの追加の例が示されている。プロット900Cは、プロット800A(図8A)と同様の2次元プロットである。しかしながら、プロット900Cは、2つの別々のプロット900A(図9A)及び900B(図9B)からのデータを組み合わせるか又は融合させることによって形成される。
図9Aから図9Cは、プラズマフィルタリングの例も示している。プラズマフィルタリングは、光ビーム306bと修正済みターゲット319との間の相互作用が、センサ462によって生成されるデータの各フレーム内でキャプチャされないように、センサ462を制御するために使用されるタイミング技法である。
プラズマフィルタリングは、ON状態とOFF状態との間で迅速にトリガするためのセンサ462の機能によって可能である。例えば、センサはON状態とOFF状態との間で50kHz又はそれ以上でトリガ可能であり、それによって、光ビーム306aのパルス及び修正済みターゲット319がプラズマを形成するために相互作用するときにセンサ462をONにし、直後の修正済みターゲットではOFFにすることができる。このトリガによって、同じフレーム内で検出光312も取得されることなしに、反射314及び検出光313のイメージを取得することができる。検出光312は、典型的には反射314及び検出光313よりもかなり大きい。したがって、検出光312のイメージング又は検出光312の量の低減により、メトロロジ光ビーム308及び第1の光ビーム306aの表現を向上させることができる。センサ462は、シャッタを開いて、光がセンサ462に到達できるようにすることによって、ON状態に遷移可能であり、シャッタを閉じて光がセンサ463に到達するのを防ぐことによって遷移可能である。
プロット900A(図9A)は、データの第1のフレームから取得される。プロット900Aを生成するために、反射314及び検出光313が検出システム460A内で伝搬している間、センサ462はOFF状態である。センサ463はONであり、反射314及び検出光313が存在するか否かを検出する。センサ463が検出光313の有無(光ビーム306aとターゲット318との間の相互作用が終了したことを示す)を検出した後であるが、検出光312がセンサ363によって検出される前に、制御システム175はセンサ462のONをトリガする。センサ462は検出光312を検出し、データを制御システム175に提供する。制御システム175は、センサ462によって提供されたデータからプロット900Aを形成する。プロット900Aは、検出光312の表現である表現906b’を含む。
プロット900B(図9B)は、センサ462からのデータの第2のフレームから取得される。データの第2のフレームは第1のフレームとは別である。図3Aに示されるように、ターゲット318は経時的にターゲット領域315に入る多くのターゲットのうちの1つである。ターゲット318はターゲットnであり、直後のターゲットはターゲット(n+1)と表される。ターゲットn+1は図3Aに標示されている。センサ462は、ターゲットn+1の検出によってONにトリガされる。ターゲットn+1は、メトロロジ光ビーム308とは別の光カーテンによって検出可能であるか、又はターゲットn+1は、例えばターゲット供給からのターゲットの解放によって検出可能である。
センサ462がONにトリガされた後、ターゲットn+1からの反射(反射314と同様)、並びに、光ビーム306aの別のパルスとターゲットn+1との間の相互作用からの検出光(検出光313と同様)が、センサ462によって感知される。ターゲットn+1と光ビーム306aとの間の相互作用からの検出光が終わった後、及び、光ビーム306bの別のパルスが修正済みターゲットn+1と相互作用する前に、センサ462はOFFにトリガされる。したがって、センサ462は、データの第2のフレーム内の第2のプラズマイベントから放出される光は検出しない。
センサ462は、データからプロット900Bを形成する制御システム175に、データの第2のフレームを提供する。プロット900Bは表現908’及び906a’を含む。表現908’は、ターゲットn+1と相互作用するメトロロジ光ビーム308の別のパルスの表現である。表現906a’は、ターゲットn+1と相互作用する光ビーム306aの別のパルスの表現である。プロット900Bは、光ビーム306bの別のパルスが修正済みターゲットと相互作用したときに形成されたプラズマによって放出される光の表現を含まない。
プロット900Cは、プロット900A及び900Bを組み合わせること、空間的に重ね合わせること、(行列和を介して)重畳すること、又は融合することによって、形成される。例えば、プロット900Aは電子ストレージ178に記憶され、その後、プロット900Bはキャプチャされ、電子ストレージ178内に記憶される。プロット900A及び900Bは、各ピクセルに関連付けられた整数を伴うイメージとして記憶される。プロット900A及び900Bは同じセンサからのものであるため、プロット900A及び900Bは同じ数の行及び列を有する。したがって、プロット900A及び900Bを組み合わせ、プロット900Bを表すデータにプロット900Aを表すデータを追加することによって、プロット900Cを形成することができる。この例では、追加することは2つのイメージの重畳であり、2スカラ(モノクロ)イメージの行列和によって、数学的に達成され得る。
加えて、センサ462は、ターゲット318が領域810~840を介して進行する際に露光がオープンとなるカメラであり得る。カメラは信号を統合(追加)し、空間分解された場合、信号の相対的な空間ロケーションが明らかになる。この例では、センサ463は、時間情報(各検出された信号の時間)を提供するフォトダイオードである。カメラ462からの空間情報及びフォトダイオード462からの時間情報を使用して、ターゲット318のパスを再構築することができる。
図10Aを参照すると、LPP EUV光源1000が示されている。ターゲットメトロロジ監視システム170、270、370、及び570は、ソース1000などのEUV光源の一部であり得る。LPP EUV光源1000は、ターゲットミクスチャ1014に向けてビームパスに沿って進行する増幅光ビーム1010を用いて、ターゲット領域1005におけるターゲットミクスチャ1014を照射することによって形成される。ターゲット118、318及び修正済みターゲット319のターゲット材料は、ターゲットミクスチャ1014であり得るか、又はターゲットミクスチャ1014を含み得る。ターゲット領域1005は、真空チャンバ1030の内部1007にある。増幅光ビーム1010がターゲットミクスチャ1014に当たると、ターゲットミクスチャ1014内のターゲット材料が、EUVレンジ内の輝線を伴う元素を有するプラズマ状態に変換される。作成されたプラズマは、ターゲットミクスチャ1014内のターゲット材料の組成に依存する、一定の特徴を有する。これらの特徴は、プラズマによって生成されるEUV光の波長、並びに、プラズマから解放されるデブリのタイプ及び量を含み得る。
光源1000は、液滴、液体ストリーム、固体粒子又はクラスタ、液体ストリーム内に含まれる固体粒子、或いは液滴内に含まれる固体粒子の形のターゲットミクスチャ1014を、送達、制御、及び誘導する、ターゲット材料デリバリシステム1025も含む。ターゲットミクスチャ1014は、例えば水、スズ、リチウム、キセノン、又は、プラズマ状態に変換されたときにEUVレンジ内に輝線を有する任意の材料などの、ターゲット材料を含む。例えば、元素スズは、純スズ(Sn)として、例えばSnBr4、SnBr2、SnH4などのスズ化合物として、例えばスズガリウム合金、スズインジウム合金、スズインジウムガリウム合金、又はこれらの合金の任意の組み合わせなどのスズ合金として、使用可能である。ターゲットミクスチャ1014は、非ターゲット粒子などの不純物も含み得る。したがって、不純物が存在しない状況では、ターゲットミクスチャ1014はターゲット材料のみで構成される。ターゲットミクスチャ1014は、ターゲット材料デリバリシステム1025によって、チャンバ1030の内部1007へ、及びターゲット領域1005へと送達される。
光源1000は、レーザシステム1015の利得媒体内の反転分布に起因して、増幅光ビーム1010を生成する、ドライブレーザシステム1015を含む。光源1000は、レーザシステム1015とターゲット領域1005との間にビームデリバリシステムを含み、ビームデリバリシステムは、ビーム伝送システム1020及びフォーカスアセンブリ1022を含む。ビーム伝送システム1020は、レーザシステム1015から増幅光ビーム1010を受け取り、増幅光ビーム1010を必要に応じてステアリング及び修正し、増幅光ビーム1010をフォーカスアセンブリ1022に出力する。フォーカスアセンブリ1022は、増幅光ビーム1010を受け取り、ビーム1010をターゲット領域1005にフォーカスする。
いくつかの実装において、レーザシステム1015は、1つ以上のメインパルス、及び、場合によっては1つ以上のプレパルスを提供するための、1つ以上の光学増幅器、レーザ、及び/又はランプを含み得る。各光学増幅器は、高利得で望ましい波長を光学的に増幅することが可能な利得媒体、励起源、及び内部光学系を含む。光学増幅器は、レーザミラー、又はレーザキャビティを形成する他のフィードバックデバイスを有するか又は有さない場合がある。したがって、レーザシステム1015は、たとえレーザキャビティが存在しない場合であっても、レーザ増幅器の利得媒体における反転分布に起因して、増幅光ビーム1010を生成する。更に、レーザシステム1015は、十分なフィードバックをレーザシステム1015に提供するためのレーザキャビティが存在する場合、コヒーレントレーザビームである増幅光ビーム1010を生成し得る。「増幅光ビーム」という用語は、単に増幅されるが、必ずしもコヒーレントレーザ発振でないレーザシステム1015からの光、及び、増幅され、コヒーレントレーザ発振でもあるレーザシステム1015からの光のうちの、1つ以上を包含する。
レーザシステム1015内の光学増幅器は、利得媒体としてCO2を含む充填ガスを含み得、また、800より大きいか又は等しい利得において、約9100から約11000nmの間の、及び特に約10600nmの波長で、光を増幅し得る。レーザシステム1015内で使用するのに好適な増幅器及びレーザは、約9300nm又は約10600nmにおいて放射を生成し、例えばDC又はRF励起を伴い、相対的に高い、例えば10kW又はそれ以上のパワーで動作し、高パルス繰り返し率、例えば40kHz又はそれ以上で動作する、パルスレーザデバイス、例えば、パルスガス放電CO2レーザデバイスを含み得る。レーザシステム1015内の光学増幅器は、レーザシステム1015をより高パワーで動作させる場合に使用され得る、水などの冷却システムも含み得る。
図10Bは、ドライブレーザシステム1080のブロック図を示す。ドライブレーザシステム1080は、ソース1000においてドライブレーザシステム1015の一部として使用可能である。ドライブレーザシステム1080は、3つのパワー増幅器1081、1082、及び1083を含む。パワー増幅器1081、1082、及び1083のうちのいずれか又はすべては、内部光学要素(図示せず)を含み得る。
光1084は、出力ウィンドウ1085を介してパワー増幅器1081を出ると、湾曲ミラー1086で反射される。反射の後、光1084は空間フィルタ1087を通過し、湾曲ミラー1088で反射され、入力ウィンドウ1089を介してパワー増幅器1082に入る。光1084はパワー増幅器1082内で増幅され、光1091として出力ウィンドウ1090を介してパワー増幅器1082の外へ方向転換される。光1091は、折り畳みミラー1092を用いて増幅器1083に向けて誘導され、入力ウィンドウ1093を介して増幅器1083に入る。増幅器1083は光1091を増幅し、光1091を出力ビーム1095として出力ウィンドウ1094を介して増幅器1083の外へ誘導する。折り畳みミラー1096は出力ビーム1095を上方(ページの外)へ、ビーム伝送システム1020(図10A)に向けて誘導する。
空間フィルタ1087は、例えば約2.2mmから3mmの間の直径を有する円であり得る、アパーチャ1097を画定する。湾曲ミラー1086及び1088は、例えば、それぞれ約1.7m及び2.3mの焦点長さを備える、オフアクシスパラボラミラーであってよい。空間フィルタ1087は、アパーチャ1097がドライブレーザシステム1080の焦点と一致するように位置決めされ得る。
図10Aを再度参照すると、光源1000は、増幅光ビーム1010が通過してターゲット領域1005に灯が付できるようにするためのアパーチャ1040を有する集光ミラー1035を含む。集光ミラー1035は、例えば、ターゲット領域1005に1次フォーカスを有し、中間ロケーション1045に2次フォーカス(中間フォーカスとも呼ばれる)を有する、楕円ミラーとすることが可能であり、中間ロケーション1045において、EUV光は光源1000から出力され得、例えば、集積回路リソグラフィツール(図示せず)に入力され得る。光源1000は、増幅光ビーム1010がターゲット領域1005に到達できるようにしながら、フォーカスアセンブリ1022及び/又はビーム伝送システム1020に入るプラズマ生成デブリの量を減らすために、集光ミラー1035からターゲット領域1005に向けて先細になる、オープンエンドの中空円錐シュラウド1050(例えば、ガスコーン)も含み得る。このために、ターゲット領域1005に向けて誘導されるガスフローがシュラウド内に提供され得る。
光源1000は、液滴位置検出フィードバックシステム1056、レーザ制御システム1057、及びビーム制御システム1058に接続された、主コントローラ1055も含み得る。光源1000は、例えばターゲット領域1005に対する液滴の位置を示す出力を提供し、この出力を液滴位置検出フィードバックシステム1056に提供し、これが例えば液滴の位置及び軌道を計算し得、この計算から、液滴ごと又は平均のいずれかで液滴位置エラーを計算し得る、1つ以上のターゲット又は液滴イメージャ1060を含み得る。したがって、液滴位置検出フィードバックシステム1056は、液滴位置エラーを主コントローラ1055への入力として提供する。したがって主コントローラ1055は、レーザの位置、方向、及びタイミング訂正信号を、例えばレーザタイミング回路を制御するために使用可能なレーザ制御システム1057へ、及び/又は、チャンバ1030内のビーム焦点のロケーション及び/又は焦点パワーを変更するために、ビーム伝送システム1020の増幅光ビーム位置及び形状化を制御するためにビーム制御システム1058へ、提供することができる。
ターゲット材料デリバリシステム1025は、主コントローラ1055からの信号に応答して、例えば、望ましいターゲット領域1005に到達する液滴におけるエラーを訂正するために、ターゲット材料供給装置1027によって解放される液滴の解放ポイントを修正するように動作可能な、ターゲット材料デリバリ制御システム1026を含む。
加えて、光源1000は、パルスエネルギー、波長の関数としてのエネルギー分布、特定の波長帯域内のエネルギー、特定の波長帯域外のエネルギー、及び、EUV強度及び/又は平均パワーの角度分布を含むが限定されない、1つ以上のEUV光パラメータを測定する、光源ディテクタ1065及び1070を含み得る。光源ディテクタ1065は、主コントローラ1055による使用のためのフィードバック信号を生成する。フィードバック信号は、例えば、効果的及び効率的なEUV光生成のために液滴を正しい場所及びタイミングで適切に遮断するための、レーザパルスのタイミング及びフォーカスなどのパラメータにおけるエラーを示し得る。
光源1000は、光源1000の様々なセクションを位置合わせするため、又は、増幅光ビーム1010のターゲット領域1005へのステアリングを支援するために使用可能な、導波レーザ1075も含み得る。導波レーザ1075に関連して、光源1000は、導波レーザ1075及び増幅光ビーム1010からの光の一部をサンプリングするために、フォーカスアセンブリ1022内に配置される、メトロロジシステム1024を含む。他の実装において、メトロロジシステム1024はビーム伝送システム1020内に配置される。メトロロジシステム1024は、光のサブセットをサンプリング又は方向転換する光学要素を含み得、こうした光学要素は、導波レーザビーム及び増幅光ビーム1010のパワーに耐え得る任意の材料で作成される。主コントローラ1055は、導波レーザ1075からサンプリングされた光を分析し、この情報を使用して、ビーム制御システム1058を介してフォーカスアセンブリ1022内のコンポーネントを調整するため、メトロロジシステム1024及び主コントローラ1055から、ビーム分析システムが形成される。
したがって、要約すると、光源1000は増幅光ビーム1010を生成し、増幅光ビーム1010は、ミクスチャ1014内のターゲット材料を、EUVレンジ内の光を放出するプラズマに変換するために、ターゲット領域1005においてターゲットミクスチャ1014を照射するようにビームパスに沿って誘導される。増幅光ビーム1010は、レーザシステム1015の設計及び特性に基づいて決定される、特定の波長(ドライブレーザ波長とも呼ばれる)において動作する。加えて、増幅光ビーム1010は、コヒーレントレーザ光を生成するためにターゲット材料が十分なフィードバックをレーザシステム1015に戻すとき、又は、ドライブレーザシステム1015がレーザキャビティを形成するための好適な光学フィードバックを含む場合、レーザビームであり得る。
他の実装は、特許請求の範囲内である。例えば、検出システム460A(図4A)は、反射314並びに検出光313及び314が更に分割され、追加のセンサ内へと誘導され得るように、2つより多くのビームディバイダを含むことができる。図3Aに関して考察した特定の偏光状態は例として提供され、光ビーム306a、メトロロジ光ビーム208、及び反射214は、他の偏光状態を有し得る。いくつかの実装において、第2の光ビーム306bは、メトロロジ光ビーム308又は508及び第1の光ビーム306aと同じパス(例えば、パス311又はパス511)に沿って誘導され得る。