JP7239227B2 - 引出物提供支援システム - Google Patents

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Description

この出願の発明は、結婚披露宴のような慶事において主催者が被招待者に引出物を提供する際に使用される支援システムに関するものである。
冠婚葬祭や各種お祝い等の慶事において、開催される催事(結婚披露宴等)への出席者に対して主催者が引出物を提供することが広く行われている。引出物は、出席してくれたことに対する主催者の感謝の気持ちを示す贈り物である。
このような引出物は、本来は主催者が用意するものであるが、多くの場合、催事を開催する場所を提供する業者の方で用意し、会場の使用料等と一緒に主催者に請求する場合が多い。典型的な慶事の催事である結婚披露宴を例に挙げると、主催者(新郎新婦)はホテルや結婚式場のような催事会場の事業者(以下、会場提供会社と総称する。)と契約し、会場の使用料、出席者に対する飲食の提供料等を支払う。この際、引出物についてもセットになっており、予算に応じて予め選択しておく。そして、会場提供会社が人数分の引出物を結婚披露宴の当日に用意し、各出席者に手渡す。
特許6741320号公報
どのような品物を引出物として渡すかは、上記のように主催者が決めており、出席者において選択できるものではない。したがって、贈呈されたものの、特に気に入るものでなかった場合には、全く使用されないままとなってしまったり廃棄されてしまったりする場合もある。したがって、出席者の希望を考慮し、ある程度選択できるものであることが好ましいが、従来は、引出物としては全ての出席者に対して同じ物を提供しており、出席者の事情に応じて異なる物を提供するという考え方はない。
このような中、特許文献1では、慶事の引出物をギフトカードの形で贈呈する際に使用される技術が開示されている。ギフトカードは、任意の商品又はサービスとの引き替え券的なものであるので、出席者は、自分が気に入る物やサービスと交換ができ、無駄になってしまうことが少ない。
ただ、ギフトカードを贈呈して商品又はサービスを選べるようにした場合でも、慶事の主催者としては、記念品のように自由選択の商品等とは別に必ずもらって欲しい品物があり得る。結婚披露宴における引き菓子や縁起物もこの例である。ギフトカードの場合、引出物とこれらの必須品とをセットにした形で交換できるようにして欲しいという主催者の要望があり得る。他方、そのような要望がない主催者や催事の場合もあり得る。
また、別の観点としては、慶事であるので出席者が祝儀を払う場合がしばしばであるが、現状、祝儀の額に応じた引出物とすることはできない。祝儀は、催事の会場において出席者が支払うため、事前にその額を知ることができない。したがって、祝儀の額に応じて異なった引出物を予め用意しておくことができない。
本願の発明は、このような慶事における引出物について被招待者に応じて異なる引出物を提供する際に好適に使用される技術構成を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、この明細書において、引出物提供支援システムの発明が開示される。この引出物提供支援システムは、催事への各被招待者に引出物を提供する際に使用される引出物提供支援システムであって、催事の主催者が操作する端末である主催者端末とネットワークを介して接続されている提供支援サーバと、記憶部とを備えている。
記憶部には、催事情報ファイル又は被招待者情報ファイルが記録されている。
催事情報ファイルには各被招待者に引出物として提供するギフトカードの種別であるカード種別と全体の対価額が記録されているか、又は被招待者情報ファイルには被招待者に引出物として提供するギフトカードの種別であるカード種別と全体の対価額が被招待者ごとに記録されている。
カード種別は、1個のギフトカードで全体の対価額の範囲内で複数個の商品もしくはサービスと交換することが義務づけられたギフトカードであるか又は義務づけられていないギフトカードであるかの種別である。
提供支援サーバは、引出物設定ページを主催者端末に提供するサーバである。
提供支援サーバには、前記カード種別を催事情報ファイル又は被招待者情報ファイルに記録するカード種別記録プログラムと、前記全体の対価額を催事情報ファイル又は被招待者情報ファイルに記録する対価額記録プログラムとが実装されており、引出物設定ページは、前記カード種別を選択する種別選択欄を有しており、種別選択欄で選択された前記カード種別を提供サーバに送信してカード種別記録プログラムにより催事情報ファイル又は被招待者情報ファイルに記録することが可能なページである。
また、上記課題を解決するため、この引出物提供支援システムは、催事が結婚式又は結婚披露宴であり、カード種別は、1個のギフトカードで引出物に加え引き菓子、縁起物もしくは引き菓子及び縁起物と交換することが義務づけられたギフトカードであるか又は義務づけられていないギフトカードであるかの種別であるという構成を有する。
また、義務づけられていない種別のギフトカードは、催事情報ファイル又は被招待者情報ファイルに記録されている全体の対価額の範囲内で引出物に加え引き菓子、縁起物もしくは引き菓子及び縁起物と交換することもできるし、催事情報ファイル又は被招待者情報ファイルに記録されている全体の対価額の範囲内で引出物として1個のみの商品又はサービスと交換することもできるカードである。
以下に説明する通り、開示された発明に係る引出物提供支援システムによれば、引出物としてギフトカードが提供される際、複数個の商品又はサービスとの交換を義務づけるかどうかを主催者が設定することができるので、複数の商品又はサービスのうち、引出物として被招待者が自由に選べるものと主催者の要望で必須品として提供したいものとがある場合に好適なシステムとなる。
実施形態に係る引出物提供支援システムの概略図である。 実施形態の引出物提供支援システムにおける各主体の関係について示した概略図である。 催事情報ファイルの構造の一例を示した概略図である。 申し込みページの一例を示した概略図である。 被招待者情報ファイルの構造の一例を示した概略図である。 出欠入力ページの一例を示す概略図である。 同封カードの概略図である。 祝儀事前支払いページの一例を示した概略図である。 引出物アンケートページの一例を示した概略図である。 引出物情報ファイル及び引出物グループ情報ファイルの各構造の一例を示した概略図である。 引出物設定ページの一例について示した概略図である。 出席者チケットの概略図である。 チケット印刷プログラムの概略を示したフローチャートである。 チケット印刷プログラムから呼び出されて実行される引出物特定情報取得プログラムの概略を示したフローチャートである。 受付支援キットの概略図であり、キットの内容について示した斜視概略図である。 受付支援キットの概略図であり、キットの使用状態を示した斜視概略図である。 事前メール送信プログラムにより送信された電子メールの一例を示した概略図である。 引出物提供情報出力プログラムにより引出物提供情報が出席者携帯端末に表示された状態を示す概略図である。 事前精算ページ表示プログラムにより表示された事前精算ページの一例を示した概略図である。 ギフトカードによるギフトサイトへのアクセスについて示した概略図である。
次に、この出願の発明を実施するための形態(実施形態)について説明する。
以下の説明では、一例として、慶事である催事が結婚披露宴である場合を採り上げる。但し、本願発明の実施に際しては、結婚披露宴である必要はない。
図1は、実施形態に係る引出物提供支援システムの概略図である。実施形態の支援システムは、図1に示すように、提供支援サーバ1と、記憶部2とを備えている。
実施形態の引出物提供支援システム(以下、支援システムと略称することがある)は、四つの異なる主体が関与する。一つの主体は、引出物の贈呈者であり、慶事である催事の主催者である。もう一つの主体は、引出物の提供を受ける被贈呈者であり、慶事である催事の被招待者である。別のもう一つの主体は、催事の会場を提供する会場提供会社である。さらに別のもう一つの主体は、支援システムの運営事業者である(以下、システム運営会社という)。これらの関係について、図2を使用して説明する。まず、この点について、図2を参照して説明する。図2は、実施形態の支援システムにおける各主体の関係について示した概略図である。
図2に示すように、催事の主催者(この例では新郎新婦)は、会場提供会社と契約し、会場を借り、催事を開催する。そして、各出席者に対して引出物を提供する。引出物は、会場提供会社から主催者が購入して提供する。これは、引出物を会場提供会社から購入しない場合には持ち込み料が発生する契約となっているためである。
一方、引出物は、システム運営会社が会場提供会社に納入している。つまり、システム運営会社が引出物の卸売り業者であり、会場提供会社が小売業者であるという関係になっている。尚、後述するように、引出物はギフトカードの場合もあり得る。ギフトカードは、いわゆるカタログギフトのように任意の商品又はサービスと交換できるカードである。ギフトカードの場合、提供された被招待者はシステム運営会社に対して交換の申請をして商品又はサービスを取得する。
尚、この実施形態では、システム運営会社は、催事における受付支援サービスも提供する主体となっている。受付支援サービスについても、直接的には会場提供会社が主催者に提供する形となっているが、会場提供会社の外注(下請け)的な立場でシステム運営会社が受付支援サービスを提供している。受付支援サービスとしては、催事の受付において使用される受付支援キット6をシステム運営会社は提供する。受付支援キット6についても、システム運営会社が会場提供会社に卸し売りとして納入し、それを会場提供会社が主催者に小売りする形となっている。
図1に示す支援システムにおいて、提供支援サーバ1は、催事に招待された者が操作する端末である被招待者端末32からのアクセスをネットワーク10を介して受け付けるサーバである。提供支援サーバ1は、1個のみのサーバである場合もあるが、複数のサーバで機能を分担していて複数のサーバが提供支援サーバ1である場合もある。
ネットワーク10は、この実施形態ではインターネットである。したがって、提供支援サーバ1は不図示のウェブサーバプログラムが実装されていてウェブサーバとして機能するサーバである。
記憶部2は、この実施形態では、提供支援サーバ1が備えるハードディスク等の記憶装置となっている。但し、記憶部2は、提供支援サーバ1とは別に設けられたコンピュータ上の記憶装置であっても良いし、ストレージサーバのように提供支援サーバ1とは別に設けられたサーバ上の記憶装置であっても良い。
提供支援サーバ1は、四者からそれぞれアクセスされることが予定されている。即ち、催事の主催者が操作するクライアント端末(以下、主催者端末)31、被招待者が操作するクライアント端末(以下、被招待者端末)32、会場提供会社における担当者(以下、会場担当者)が操作するクライアント端末(以下、会場担当者端末)33、システム運営会社における担当者(以下、運営担当者)が操作するクライアント端末(以下、運営担当者端末)34からのアクセスが予定されている。運営担当者端末34は、提供支援サーバ1の管理も行うので、特別なアクセス権限を有して提供支援サーバ1にアクセスすることができるようになっている。
記憶部2には、催事情報ファイル21が記憶されている。催事情報ファイル21は、支援システムによって引出物の提供が支援される催事に関する情報が記録されたデータベースファイルである。図3は、催事情報ファイルの構造の一例を示した概略図である。
図3に示すように、催事情報ファイル21は、「催事ID」、「主催者名」、「開催日」、「会場名」、「会場所在地」、「被招待者情報ファイル名」、「出欠回答期限」、「祝儀口座銀行」、「祝儀口座支店」、「祝儀口座種別」、「祝儀口座番号」等のフィールドを有している。
催事情報ファイル21は、実施形態の支援システムを使用して引出物提供をすることの申し込みがあった際に新規にレコードが追加され、その際に催事IDが生成される。従って、提供支援サーバ1は、申し込みページをホストしており、申し込みページから実行されるプログラムとして申し込み記録プログラムが実装されている。
図4は、申し込みページの一例を示した概略図である。図4に示すように、申し込みページには、慶事ジャンル、主催者名、開催会場の名前、開催日、主催者のメールアドレス等の入力欄が設けられている。申し込みページに設けられたOKボタン91には、入力された内容を確認するページがリンクしており、このページに設けられた送信ボタンは、提供支援サーバ1に実装された申し込み登録プログラム11の実行ボタンとなっている。
申し込み登録プログラム11は、新たに催事IDを生成し、催事情報ファイル21に新規レコードを追加して、申し込みページで入力された情報を催事IDとともに記録するプログラムとなっている。催事情報ファイル21の各レコードは、催事IDにより一意に識別される。尚、この例では催事は結婚披露宴であるため、主催者名には新郎新婦の両名の名前が入力されて記録される。
尚、申し込みプログラム11は、催事情報ファイル21への新規レコードの追加の後、被招待者情報ファイル22の新規作成、主催者IDの発行等をサブルーチンとして行うようプログラミングされている。主催者IDの発行は、主催者IDを新たに生成し、「主催者メールアドレス」のフィールドに記録されているメールアドレスに電子メールを送信して主催者ID及びパスワードを知らせる処理である。
図3に示す催事情報ファイル21において、「祝儀口座銀行」等の銀行口座に関連した各フィールドは、祝儀の振り込み用に専用の口座として開設される銀行口座(以下、祝儀用口座という。)の情報を記録するフィールドである。この実施形態では、催事を行う一主催者(この例では1組の新郎新婦)に対して1個の祝儀用口座が開設される。即ち、1個の催事IDに対して1個の専用の祝儀用口座が開設される。各祝儀用口座の名義はシステム運営会社であるが、システム運営会社においてそれぞれ専用の祝儀振込先として管理される。
催事情報ファイル21の各レコードに紐付けられたファイルとして、被招待者ファイル22が記憶部2に記憶されている。被招待者情報ファイル22は、1個の催事IDに対して1個設けられるファイルである。被招待者情報ファイル22は、催事IDを使用したファイル名とする等の方法により、催事IDを特定すれば当該催事IDに紐付けられた被招待者情報ファイル22を特定できるようにされる。図2に示すように、この被招待者情報ファイル22のファイル名が催事情報ファイル21の各レコードに記録されている。
図5は、被招待者情報ファイルの構造の一例を示した概略図である。被招待者情報ファイル22もデータベースファイルであり、「被招待者ID」、「被招待者氏名」、「被招待者住所」、「出欠」、「御席」、「出席」、「祝儀事前支払い種別」、「祝儀額」、「祝儀受領」、「祝儀手数料」、「引出物希望情報」、「引出物ID」、「引出物グループID」、「選択引出物ID」等のフィールドを有している。
被招待者情報ファイル22は、申し込みプログラムがサブルーチンとして自動的に新規ファイルを作成して記憶部2に記憶する。ファイル名は、上記のように催事IDにより識別可能な名前とされる。
被招待者情報ファイル22の各レコードの情報(被招待者の情報)の初期的部分は、主催者が主催者端末31を操作して入力するか、会場担当者が会場担当者端末33を操作して入力した内容である。
前者の場合、提供支援サーバ1には、主催者用のエリアに被招待者情報入力ページが用意されている。提供支援サービスを申し込むと、上記のように、主催者ID及びパスワードが発行され、このID及びパスワードによりアクセスすると、被招待者情報入力ページの表示が可能になる。被招待者情報入力ページは、各被招待者の氏名、住所、年齢、性別等の入力するページとなっており、提供支援サーバ1には、入力された情報を被招待者情報ファイル22に記録する不図示のプログラムが実装されている。被招待者情報が入力されて送信ボタンが押されると、このプログラムが実行されて被招待者情報が被招待者情報ファイル22に記録される。
被招待者の情報を主催者が用紙に記入して会場提供会社に送付する場合もあり、この場合には、会場担当者端末33を操作して会場担当者が入力する。
尚、いずれの場合も、「被招待者ID」の値は、新規に被招待者の情報を入力するたびに(レコードを追加するたびに)自動生成されて入力される。
「出欠」のフィールドは、催事への招待に対する出欠の回答が記録されるフィールドである。
「御席」のフィールドは、「出欠」のフィールドが出席である旨の値が記録されている場合に記録されるフィールドであり、催事において被招待者が着席するテーブル名が記録されるフィールドである。
「祝儀事前支払い種別」は、祝儀を事前に支払うかどうかの意志や支払い方についての情報を記録したフィールドである。例えば、フィールドの型は数値型とされ、デフォルト値は0、クレジットカード決済払いの場合は1が、銀行振込の場合は2がそれぞれ記録される。デフォルト値0のままである場合、祝儀は当日に受付で払う(事前支払いはしない)という意志が表明されているということになる。
「祝儀受領」は、祝儀の事前支払いがされたかどうかの値が記録されるフィールド、「祝儀額」は、祝儀の事前支払いがされた場合にその額が記録されるフィールである。
また、「祝儀事手数料」は、祝儀がクレジットカード決済又は銀行振込により事前に支払われた場合の決済手数料又は振込手数料の額が記録されるフィールドである。
尚、図2に示すように、催事情報ファイル21は、「出欠回答期限」のフィールドを有している。このフィールドは、被招待者が出欠を回答する期限が入力されるフィールドである。この情報は、被招待者情報ファイル22が作成されて各レコードが記録される際、回答期限を主催者が決定し、併せて記録される。
また、被招待者情報ファイル22の「引出物希望情報」のフィールドは、引出物に関する被招待者の希望情報が記録されるフィールドであり、希望する引出物のジャンル又は引出物不要を示す情報が記録されるフィールドである。例えば、このフィールドは数値型とされ、0:未入力、1:食品、2:食器類、3:ギフトカード、・・・9:引出物不要、というように意味づけされる数値が記録されるフィールドである。
「引出物ID」は、提供される引出物を特定する引出物IDが記録されるフィールドである。
「引出物グループID」は、被招待者が引出物を選んで受領する場合の選択可能引出物からなるグループを特定する引出物グループIDが登録されるフィールドである。
一方、提供支援サーバ1は、被招待者のためのページも提供しており、この一つが、出欠入力ページとなっている。図6は、出欠入力ページの一例を示す概略図である。
出欠入力ページの説明の前に、このような出欠入力ページへのアクセスを容易にするためのツールについて説明する。
この実施形態では、出欠入力ページへのアクセスを容易にするため、アクセス情報を記載したカードが各被招待者に提供される。このカードは、催事への招待状とともに同封されて郵送されるので、以下、同封カードと呼ぶ。図7は、同封カードの概略図である。
図7に示すように、同封カード43は、招待状セット4の一つの要素である。招待状セット4は、封筒41と、封筒41に封入された招待状42とを備えている。そして、招待状42とともに同封カード43が同封される。同封カード43は、催事への招待について、オンラインにて出欠の連絡をして欲しい旨と、オンラインにて祝儀の事前支払いが可能である旨が印刷されたカードとなっている。そして、同封されている招待状42に記載されているのと同じ主催者の名前が印刷されている。
図7に示すように、同封カード43には、提供支援サーバ1へのアクセス情報として二次元シンボルコード44が印刷されている。以下、この二次元シンボルコード44を、オンカードコードと称する。オンカードコード44は、この例ではQRコードとなっている(「QRコード」は(株)デンソーウェーブの登録商標、以下同じ)。
提供支援サーバ1には、出欠入力ページ表示プログラム12が実装されており、オンカードコード44は、出欠入力ページ表示プログラム12の実行コードを二次元シンボルにしたコードである。出欠ページ催事IDを引数にして実行されるプログラムであり、オンカードコード44はこの引数(催事ID)を含んでいる。
オンカードコード44に引数として含まれる催事IDは、同封カード43に印刷されている催事に対応するものである。即ち、オンラインコードに引数として含まれる催事IDと、印刷されている主催者名は、図3に示す催事情報ファイル21において同一レコードにおける情報として記録されているものとなっている。
また、図7に示すように、同封カード43には、祝儀のクレジットカード払いが可能である旨を表記したクレジットカード払い案内欄45、祝儀の銀行振込が可能である旨を表記した銀行振込案内欄46が設けられている。銀行振込案内欄46には、振込先の祝儀用口座の情報として、銀行名、支店名、口座種別、口座番号、名義人が印刷されている。これらの情報も、印刷されている主催者名に係る催事情報ファイル21のレコードにおける値と同一である。
このような同封カード43は、提供支援サービスの申し込みがあった後、提供支援システムによって必要数製作される。必要数とは、招待状42を送る人数(被招待者数)である。提供支援システムには、カード印刷プログラム40が設けられている。カード印刷プログラム40は、提供支援サーバ1に実装されているが、運営担当者端末34にインストールされていても良い。
被招待者端末32において同封カード43のオンカードコード44が読み取られて実行されると、前述したように、催事IDが引数とされて出欠入力ページ表示プログラム12が実行される。出欠入力ページ表示プログラム12は、図6に示すような出欠入力ページを被招待者端末32に送信して表示させるが、催事IDで催事情報ファイル21を検索し、開催日、開催会場、主催者名等を取得して図6に示すように組み込み、被招待者端末32に送信する。
図6に示すように、出欠入力ページには、被招待者氏名入力欄51、被招待者住所入力欄52、出欠選択欄53が設けられている。出欠選択欄53は、この例ではコマンドボタン(以下、出欠ボタン)531,532で選択する欄となっている。
提供支援サーバ1には、出欠記録プログラム13が実装されている。出欠ボタン531,532には、入力された情報を確認のため表示するページがリンクしており、そこに設けられた送信ボタンは出欠記録プログラム13の実行ボタンとなっている。送信ボタンは、環境変数から催事IDを取得し、それを引数にして出欠記録プログラム13を実行するようになっている。
出欠記録プログラム13は、催事IDに対応する被招待者情報ファイル22を開く。そして、送信された氏名の被招待者があるかどうか判断し、無ければ、その旨のエラーメッセージを被招待者端末32に送信して終了する。送信された氏名の被招待者があれば、そのレコードの「出欠」のフィールドに、送信された出欠情報(出席又は欠席)を送信する。例えば、「出欠」のフィールドをBoolean型とし、出席であれば真値、欠席であれば偽値を記録する。尚、被招待者情報ファイル22の検索の際に、記録されている字と異なる新旧の字が使われる場合もあるので、旧字と新字の違いを無視する曖昧検索をすることもあり得る。
出欠記録プログラム13は、出欠が正しく記録されると、当該レコードから被招待者IDを読み出して、保持する。
提供支援サーバ1には、祝儀事前支払いのための幾つかのプログラムが実装されている。この一つは、祝儀事前支払いページ表示プログラム14である。図8は、祝儀事前支払いページ表示プログラム14によって被招待者端末32に表示される祝儀事前支払いページの一例を示した概略図である。
祝儀事前支払いページ表示プログラム14は、出欠記録プログラム13から呼び出されて実行されるプログラムである。出欠記録プログラム13が正常に終了すると(出欠が正しく記録されると)、「ご祝儀の事前支払いをされますか?」といったメッセージとともにYes/Noボタンが表示されたウインドウが被招待者端末32に表示されるようになっている。ここで、Yesボタンが押されると、祝儀事前支払いページ表示プログラム14が実行される。この間もセッションは継続しており、催事ID及び被招待者IDは環境変数として保持されている。尚、Noボタンが押されると、後述する引出物アンケートページが表示される。
上記説明から解るように、この実施形態では、欠席の意志が送信された場合でも、祝儀の事前支払いの意志を尋ね、支払いの意志がある場合には祝儀事前支払いページが表示されるようになっている。これは、都合が悪い等の理由で出席はしないが祝儀は支払う場合があるからである。
図8に示すように、祝儀事前支払いページには、開催日、開催会場、主催者名、被招待者氏名が確認のため表示される。祝儀事前支払いページ表示プログラム14は、催事IDで催事情報ファイル21を検索したり、対応する被招待者情報ファイル22を被招待者IDで検索したりしてこれら情報を取得し、祝儀事前支払いページに組み込む。
図8に示すように、祝儀事前支払いページには、祝儀の額を入力する祝儀額入力欄55が設けられている。この例は、プルダウンリストとなっているが、ラジオボタンでも良く、金額を数値で入力する欄でも良い。
また、図8に示すように、祝儀事前支払いページには、祝儀の支払い方法を選択するボタンとして、クレジットカード払いボタン56と、銀行振込ボタン57とが設けられている。クレジットカード払いボタン56は、クレジットカード払いページ表示プログラム151の実行ボタンであり、銀行振込ボタン57は、銀行振込案内ページ表示プログラム152の実行ボタンである。
クレジットカード払いページプログラム151は、起動すると、被招待者情報ファイル22におけるこの被招待者のレコードにおいて、「祝儀事前支払い種別」のフィールドの値を1に変更する。その上で、クレジットカード支払いページを被招待者端末32に送信して表示させる。
クレジットカード支払いページは、ネットショッピング等におけるものと同様であり、クレジットカード会社、クレジットカード番号、カード期限等を入力して決済を行うページである。通常は、提供支援サーバ1とは別の決済サーバ(決済サービスを提供している会社のサーバ)で行われるので、そのサーバで提供するページへの遷移が行われる。
提供支援サーバ1には、不図示の受領記録サーバプログラムが実装されており、クレジットカード支払いページにおいて決済完了の戻り値があると受領記録サーバプログラムが実行され、被招待者情報ファイル22の「祝儀受領」のフィールドに受領した旨の値(例えば受領日)が記録されるようになっている。
銀行振込案内ページ表示プログラム152は、起動すると、被招待者情報ファイル22におけるこの被招待者のレコードにおいて、「祝儀事前支払い種別」のフィールドを2に変更する。その上で、銀行振込案内ページを被招待者に送信して表示させる。銀行振込案内ページは、図7に示した同封カード43の銀行振込案内欄と同様の情報が表示されるページである。即ち、銀行振込案内ページは、催事IDを引数にして催事情報ファイル21を検索し、祝儀用口座に関する情報を取得して表示するようになっている。
この実施形態では、また、提供支援サーバ1には、引出物に関する被招待者の希望(アンケート)を被招待者情報ファイル22に記録する引出物希望情報登録プログラム16が実装されている。図8に示す祝儀事前支払いページが閉じられた際、提供支援サーバ1は、「引出物についてのご希望をお聞きするページに移動します。」というようなメッセージが被招待者端末32に表示され、その後、引出物アンケートページが提供支援サーバ1から送信されて被招待者端末32に表示されるようになっている。
図9は、引出物アンケートページの一例を示した概略図である。
図9に示すように、引出物アンケートページは、希望する引出物のジャンルを選択するページとなっている。それとともに、引出物不要も選択できるようになっている。
図9に示すOKボタン92には、選択された引出物ジャンル又は引出物不要の意志を確認的に表示するページがリンクしており、このページに設けられた送信ボタンには、引出物ジャンル又は引出物不要の情報(以下、引出物希望情報と総称する。)を被招待者情報ファイル22に記録する引出物希望情報登録プログラム16の実行ボタンとなっている。引出物希望情報登録プログラム16は、入力された希望情報を被招待者情報ファイル22の「引出物希望情報」のフィールドに数値型で記録する。
引出物希望情報登録プログラム16が実行されて引出物希望情報が記録されると、セッションは終了である。これら一連のやり取りにより、この被招待者について出欠の情報、祝儀の事前支払いの情報及び引出物希望情報が被招待者情報ファイル22に記録される。尚、クレジットカード払いページでのクレジットカード払いが正常に終了した際、支払い完了の戻り値が戻されるようになっている。提供支援サーバ1には、不図示の受領記録サーバプログラムが実装されており、クレジットカード払いページにおいてこの戻り値があると受領記録サーバプログラムが実行され、被招待者情報ファイル22の「祝儀受領」のフィールドに受領した旨の値(例えば受領日)が記録されるようになっている。
運営担当者端末34には、受領記録端末プログラム341がインストールされている。受領記録端末プログラム341は、主として祝儀の銀行振込があった場合にその受領を被招待者情報ファイル22に記録するプログラムである。システム運営会社の担当者は、祝儀用口座に祝儀の振込があった場合、被招待者情報ファイル22を開き、振込人の名前に従い、振り込みを行った被招待者に係るレコードの「祝儀受領」に受領日を記録する。
また、祝儀の事前支払いがクレジットカード決済の場合で、クレジットカード決済ページから自動的に受領の記録がされない場合、担当者は、クレジットカード会社からの決済完了通知があった際、同様に被招待者情報ファイル22の当該被招待者のレコードの「祝儀受領」のフィールドに受領日を記録する。
さらに、運営担当者は、祝儀の事前支払いがクレジットカード決済に行われた場合の決済手数料又は銀行振込により行われた場合の振込手数料を被招待者情報ファイル22の「祝儀手数料」に記録する。
尚、引出物希望情報の入力との関連で、祝儀のクレジットカード払いの構成が最適化されている。即ち、この実施形態では、クレジットカード払いで祝儀の事前支払いを行った場合で引出物希望情報として「引出物不要」の入力がされた場合、祝儀のクレジットカード払いの決済額から所定額が差し引かれるようになっている。具体的には、クレジットカードの決済サーバでは、最終的な決済完了がログイン中は保留になっていて、引出物希望情報登録プログラム16の実行結果を待つ状態とされる。そして、「引出物不要」が被招待者情報ファイル22に記録された場合、設定された所定額を決済額から差し引いた上で最終的なクレジットカード決済が行われるよう決済サーバに決済要求が送信される。別の構成として、最初に引出物希望情報が入力されて登録されるようにしておき、祝儀事前支払いにおいてクレジットカード決済が選択された場合、被招待者が入力した祝儀額から所定額を差し引いた金額が決済サーバに送信されて決済されるようにしても良い。尚、これらの構成において、所定額とは、引出物の費用に相当する額(対価額)である。
このような実施形態の提供支援システムでは、上記のように記録された引出物希望情報に基づいて、提供される引出物又は引出物グループが予めシステムにおいて決定される。この際、引出物希望情報(被招待者の意向)とともに、主催者の意向も反映されるようになっている。以下、この点について説明する。
記憶部2には、引出物情報ファイル23と、引出物グループ情報ファイル24とが記憶されている。図10は、これらファイルの構造の一例を示した概略図であり、図10(1)が引出物情報ファイル、(2)が引出物グループ情報ファイルを示す。
引出物情報ファイル23は、提供可能な引出物の情報を1個ずつ登録したデータベースファイルである。図10(1)に示すように、引出物情報ファイル23は、「引出物ID」、「引出物品名」、「対価額」等のフィールドが設けられている。「価格」は、ここでは、主催者への小売りの際の価格が記録されるフィールドである。
また、図10(2)に示すように、引出物グループ情報ファイルは、「引出物グループID」、「対価額」、「ジャンル」、「メンバ1」、「メンバ2」、・・・等のフィールドから成るレコードを記録したデータベースファイルである。「価格」は、グループから1個の引出物が選択される際の当該引出物の対価額(主催者への小売り価格)である。一つの引出物グループには、ほぼ同等の価値の引出物が属するようになっており、共通した価格が「価格」のフィールドに記録される。「メンバ1」、「メンバ2」、・・・は、グループに属する引出物の引出物IDが記録されるフィールドである。
提供支援サーバ1は、主催者端末31に対して、引出物設定パージを提供(ホスト)するようになっている。図11は、引出物設定ページの一例について示した概略図である。図11に示すように、引出物設定ページは、対価額設定欄93と、提供方式設定欄94とが設けられている。
図3に示すように、催事情報ファイル21の各レコードには、「対価額設定方式」のフィールドと、「対価額」のフィールドと、「引出物提供方式」のフィールドが設けられている。これらのフィールドは、引出物設定ページで入力された情報が記録されるフィールドである。
対価額設定欄は、被招待者一人あたりに渡す引出物の対価額を設定する欄である。この実施形態では、各被招待者に対して一定(固定)の対価額を設定する「一定」の選択と、事前支払いの祝儀額に応じて変動する「変動」の選択とができるようになっている。そして、「一定」が選択された場合には、対価額入力欄が入力可能となり、ここで入力された数値が、催事情報ファイル21の「対価額」のフィールドに記録される。また、「対価額設定方式」には一定の旨の値が記録される。
また、「変動」を選択する場合、祝儀額に対する割合を併せて選択するようになっている。この例では、祝儀額の2割、3割、4割の中から選択して選ぶようになっている。ここで入力された情報も、催事情報ファイル21の「対価額設定方式」のフィールドに記録される。例えば、「対価額設定方式」を数値型とし、0:一定(規定値)、1:祝儀額の2割、2:祝儀額の3割、3:祝儀額の4割をそれぞれ意味するとしていずれかの数値が記録される。
また、図11に示すように、提供方式設定欄は、「品物指定」、「グループから選択」、「ギフトカード(3品固定)」、「ギフトカード(フリー)」の四つから選択する欄となっている。催事情報ファイル21の「引出物提供方式」のフィールドは、例えば数値型とされ、0:品物指定(規定値)、1:グループから選択、2:ギフトカードをそれぞれ意味するとしていずれかの数値が記録される。
「ギフトカード(3品固定)」とは、この例では催事が結婚披露宴であるため、引出物+引き菓子+縁起物で固定されるタイプのギフトカードということである。「ギフトカード(フリー)」とは、このような制約がなく、1個の商品又はサービスでも複数の商品又はサービスでも、対価額の範囲内で自由に交換ができるギフトカードということである。
提供支援サーバ1には、引出物設定ページで入力された各情報を催事情報ファイル21に記録するプログラムが実装されており、引出物設定ページで各情報が入力されてOKボタンが押されると、表示される確認ページに設けられた送信ボタンを押すことで各情報が催事情報ファイル21に記録されるようになっている。
このような引出物設定ページでの設定入力、及び出欠登録プログラム12のサブルーチンとして実行される引出物希望情報登録プログラム16の実行により、引出物又は引出物グループが予め提供支援サーバ1において選定されて取得される。これを行うプログラムとして、提供支援サーバ1には、引出物特定情報取得プログラム17が実装されている。引出物提供情報は、どの引出物を提供するか又はどの引出物グループから引出物を選ばせるかの情報である。引出物グループから特定の引出物が選ばれた後は、その選ばれた引出物の情報が引出物提供情報である。
提供支援サーバ1には、引出物特定情報取得プログラム17が取得した引出物提供情報を出力する引出物提供情報出力プログラムが実装されている。この実施形態では、引出物提供情報出力プログラムは、紙媒体に引出物提供情報を出力する、即ち印刷するプログラムとなっている。以下、これらのプログラムについて説明する。
この実施形態では、引出物提供情報は、被招待者の出席管理、受付支援等の目的で使用されるチケットに印刷されるようになっている。このチケットは、横長の長方形の紙製であり、途中にミシン目が形成されている。以下、このチケットを、出席者チケットと呼ぶ。
まず、出席者チケットについて、図12を参照して説明する。図12は、出席者チケットの概略図である。図12のうち、(1)は、渡される予定の1個の引出物の品名が印刷されている例の出席者チケット61を示し、(2)は選択可能な複数の引出物から成る1個の引出物グループの各引出物の品名が印刷されている例の出席者チケット61を示す。
図12に示すように、出席者チケット61は、横長の形状であり、中央より右側の位置にミシン目60が設けられている。以下、ミシン目よりも左側601の部分をチケット主部と呼び、右側の部分602をチケット副部と呼ぶ。
図12(1)(2)に示すように、チケット主部601には、出席予定者の氏名を印刷した予定者氏名印刷部611と、祝儀事前支払い済みの旨又は祝儀事前支払い未了の旨のいずれかを印刷した祝儀事前支払い有無印刷部612と、二次元シンボルコードを印刷したコード印刷部613と、出席予定者に対して割り当てられている席のテーブル名を印刷した御席印刷部614と、引出物提供情報印刷部615とが設けられている。コード印刷部613における二次元シンボルコードは、この例ではQRコードである。また、チケット副部602には、予定者氏名印刷部621と、祝儀事前支払い有無印刷部622と、コード印刷部623と、引出物提供情報印刷物625とが設けられている。
祝儀事前支払い有無印刷部612は、図12の例では、祝儀は支払い済みであるのでその旨及びそのまま会場に入って欲しい旨のテキストが印刷された欄となっている。祝儀が事前に支払われていない場合、その旨と祝儀受領用受付に進んで欲しい旨のテキストが印刷される。
また、図12(1)に示す例では、引出物提供情報印刷部616,626は、1個の引出物の品名が印刷された部分である。実際には、ここで品名が印刷されている引出物に加え、引き菓子と、縁起物とがセットになって出席者に提供される。
図12(2)に示す例では、引出物提供情報印刷部616,626は、選択可能な引出物グループに属する各引出物の品名が印刷された部分である。この場合、選択された引出物とともに、引き菓子と、縁起物とがセットになって出席者に提供される。
ここでは示されていないが、引出物がギフトカードの場合、引出物提供情報印刷部616,626は「ギフトカード(3品固定)」又は「ギフトカード(フリー)」の印刷がされる。ギフトカードの場合には、ギフトカードが専用の袋に入れて出席者に提供される。尚、ギフトカードの場合にはギフトカードのみが提供され、引き菓子や縁起物は会場では提供されない。
このような出席者チケットは、提供支援サーバ1に実装されたチケット印刷プログラム171によって印刷されることで作成される。チケット印刷プログラム171が、この実施形態における引出物提供情報出力プログラムに該当している。図13は、チケット印刷プログラムの概略を示したフローチャート、図14は、チケット印刷プログラム171から呼び出されて実行される引出物特定情報取得プログラム17の概略を示したフローチャートである。
チケット印刷プログラム171は、運営担当者端末34からのアクセスにより実行される。チケット印刷プログラム171は、催事IDを引数にして実行されるプログラムであり、運営担当者は運営担当者端末34において催事IDを入力してチケット印刷プログラム171を実行する。実際には、主催者名や開催日を入力して催事情報ファイル21を検索するプログラムが提供支援サーバ1に実装されており、その実行結果において催事IDが取得され、そこからチケット印刷プログラム171が実行可能となっている。
図13に示すように、チケット印刷プログラム171は、催事IDに対応した被招待者情報ファイル22を開き、最初のレコードの「出欠」のフィールドが真値であるかどうか判断する。真値であれば、「氏名」、「御席」、「祝儀受領」、「祝儀額」、「祝儀手数料」の各値を読み出してそれぞれ変数に格納する。
次に、チケット印刷プログラム171は、「引出物希望情報」のフィールドの値を取得し、それが「不要」でない場合には、サブルーチンとして引出物特定情報取得プログラム17を実行する。引出物特定情報取得プログラム17は、催事ID、被招待者ID、引出物希望情報及び祝儀手数料を引数として実行され、その戻り値は、引出物ID又は引出物グループIDである。チケット印刷プログラム171は、戻された引出物ID又は引出物グループIDを別の変数に格納する。
図14に示すように、引出物特定情報取得プログラム17は、催事IDで催事情報ファイル21を検索し、該当レコードの「対価額設定方式」、「対価額」、「引出物提供方式」の各値を取得し、それぞれ変数に格納する。この際、「祝儀手数料」の値が0でない場合、その値を「対価額」の値に加算して更新する。
そして、引出物特定情報取得プログラム17は、変数に格納された各値に従って引出物ID又は引出物グループIDを特定する。例えば、「対価額設定方式」が0(固定)で、「引出物提供方式」が0(品物指定)であり、「対価額」が3000の場合、「引出物希望情報」の値を参照して該当する引出物IDを取得する。例えば「引出物希望情報」の値が1(食品類)の場合、引出物情報ファイル23を検索して3000円相当の食品を特定し、そのレコードの「引出物ID」を取得する。この際、該当するレコードが複数ある場合、乱数を使用してそれらからランダムに選択するようコーディングされる。「引出物希望情報」が未入力の場合、同様に乱数を使用してランダムにジャンルを選定した上で同様に「引出物ID」を取得する。もしくは、「引出物希望情報」が未入力の場合、対価額相当のギフトカード(3品固定)を一律に選定するようコーディングしても良い。
また、例えば「対価額設定方式」が値が2(3割)の場合、引出物情報取得プログラムは、「祝儀額」の値を参照して額を決定する。例えば、「祝儀額」が10000の場合には対価額は3000円となる。その上で、同様に「引出物希望情報」の値を参照して引出物IDを取得する。
そして、「引出物提供方式」が1(グループから選択)の場合、「引出物希望情報」の値と対価額で引出物グループ情報ファイル24を検索し、該当するレコードの「引出物グループID」を取得する。例えば、対価額が3000円で、引出物希望情報が食品の場合、引出物グループ情報ファイル24の「ジャンル」のフィールドが食品になっており、「価格」が3000円になっている(又は3000円に最も近い)レコードの「引出物グループID」を取得する。この場合、該当するレコードが2以上ある場合、乱数を使用してランダムに選択して「引出物グループID」を取得する。
引出物特定情報取得プログラム17は、このようにして取得した引出物ID又は引出物グループIDを被招待者情報ファイル22に記録した上で戻り値として終了する。
チケット印刷プログラム171は、戻された引出物ID又は引出物IDに従って印刷する引出物名を取得する。引出物IDと引出物グループIDとは、異なる系列のIDとなっており(例えば先頭のアルファベットが異なる)、IDの値でどちらであるかが識別できるようになっている。チケット印刷プログラム171は、引出物IDの場合には引出物情報ファイル23を検索して引出物品名を取得し、引出物グループIDの場合には引出物グループ情報ファイル24を検索して当該グループの各引出物品名を取得する。取得された引出物品名は、変数に格納される。
次に、チケット印刷プログラム171は、催事ID及び被招待者IDを組み込んだ状態で二次元シンボルコードを生成する。この二次元シンボルコードは、出席を記録する提供支援サーバ1上のプログラム(出席記録プログラム)の実行用のコードである。
その上で、チケット印刷プログラム171は、各変数に格納された値及び生成した二次元シンボルコードをチケット用紙に印刷してチケットを完成させる。即ち、氏名を予定者氏名印刷部611,621に印刷し、祝儀事前支払いの有無を祝儀事前支払い有無印刷部612,622に印刷し、二次元シンボルコードをコード印刷部613,623に印刷し、御席を御席印刷部614に印刷し、引出物品情報(1個の引出物品名又は選択可能な複数個の引出物品名)を引出物提供情報印刷部615,625に印刷して出席者チケットを完成させる。尚、引出物希望情報が「不要」の場合、引出物提供情報印刷部615,625には、「不要」の文字が印刷される。
このようにして一人の出席予定者用の出席者チケット61を完成させると、チケット印刷プログラム171は、被招待者情報ファイル22の次のレコードについて同様に処理を行い、「出欠」が真値の場合に出席者チケットを完成させる。被招待者情報ファイル22の全てのレコードについて処理を行うと、チケット印刷プログラム171は終了である。
このような出席者チケット61は、受付支援キット6の構成要素ともなっている。受付支援キット6は、催事における受付業務を軽減する目的で使用されるキットである。
図15及び図16は、受付支援キットの概略図である。このうち、図15はキットの内容について示した斜視概略図、図16はキットの使用状態を示した斜視概略図である。
受付支援キット6は、催事会場の受付場所に置かれるキットである。例えば、結婚式であれば式場の入り口付近に置かれるし、結婚披露宴であれば披露宴会場の入り口付近に置かれる。通常は、受付場所に受付用のテーブル60が置かれ、その上に受付支援キット6が設置される。
図15に示すように、受付支援キット6は、出席予定の各被招待者について予め用意された出席者チケット61と、各出席者チケット61を保持したチケット受け具63とを備えている。
チケット受け具63は、この例では、蛇腹折りされた紙製のものとなっている。図15に示すように、チケット受け具63は、蛇腹折りされたものを少し伸ばして(山谷を少し広げて)使用するようになっている。
チケット受け具63における各山の斜面のうち、一方の側の面631には、各出席予定者の氏名が印刷されている。この面(以下、氏名印刷面という。)631が手前から視認されるようにチケット受け具63はテーブル60に置かれる。各氏名印刷面631には、出席者の氏名の横に御席の名前が印刷されている。
チケット受け具63の幅は、出席者チケット61の横方向(長手方向)の長さよりも少し長くなっている。各氏名印刷面631の幅(高さ)は、出席予定者の縦方向(短手方向)の長さよりも少し短くなっている。これは、各出席者チケット61が少し上側にはみ出る状態とし、各出席者チケット61を掴み易くするためである。
図16に示すように、受付支援キット6を使用する場合、テーブルの上にチケット受け具63を置き、チケット受け具63の各谷に各出席者チケット61を落とし込んで保持させる。この際、各出席者チケット61を各氏名印刷面631に接触させて受けさせる。またこの際、出席者チケット61に印刷されている出席予定者の氏名と、その出席者チケット61を受ける氏名印刷面631に印刷されている氏名とが一致するようにする。
これで、受付支援キット6の設置は完了である。キットが置かれたテーブル60には、ウェルカムボード等も設置される。
尚、チケット受け具63は、被招待者情報ファイル22の内容に従って印刷によって予め製作される。システム運営会社の担当者は、運営担当者端末34を操作し、被招待者情報ファイル22の「出欠」のフィールドが出席になっている被招待者の氏名を抽出し、表計算ソフト又はワープロソフト等を使用して専用の紙にプリンタで印刷することにより、チケット受け具63を製作する。チケット受け具製作用のプログラムを、提供支援サーバ1に実装しても良い。
次に、このような実施形態の引出物提供支援システムの動作について説明する。以下の説明は、受付支援キット6の使用方法についての説明も含む。
システム運営会社は、会場提供会社とBtoBの関係にあり、この提供支援システムの利用について営業活動を行い、利用を募る。また、この実施形態では、システム運営会社は、引出物品の納入業者でもあり、会場提供会社を介して引出物品を販売する。即ち、システム運営会社は会場提供会社に対する引出物品の卸売り業者であり、会場提供会社は主催者に対する引出物品の小売り業者である。
システム運営会社は会場提供会社と契約し、各引出物品の卸売り価格や提供支援システムの利用料について取り決める。利用料は、例えば1催事当たりの基本料金と1被招待者あたりの従量料金である。
一方、慶事である催事の主催者は、会場提供会社に対して会場利用を申し込む。この際、引出物の提供についても相談をし、出席者に対する引出物の提供も併せて依頼する。尚、会場利用に際しては、結婚披露宴のように出席者に対する飲食の提供とその単価についての取り決めが会場提供会社と主催者との間でなされる。
会場利用と提供支援システムの利用との申し込みがされると、会場担当者は、会場担当者端末33を操作して提供支援サーバ1にアクセスし、会場担当者としてログインする。そして、申し込みページにおいて各情報を入力し、提供支援サーバ1に申し込み登録プログラム11を実行させる。これにより、催事情報ファイル21に新規レコードが追加され、開催日や主催者等の情報が記録される。そして、被招待者情報ファイル22が新たに作成されて記憶部2に記憶される。この時点ではレコード件数はゼロである。
一方、運営担当者は、運営担当者端末34を操作し、カード印刷プログラム40を実行して同封カード43を必要枚数印刷する。この際、催事IDを組み込んだ形でオンカードコード44が生成され、カード用紙に印刷される。同封カード43の印刷枚数は、催事情報ファイル21に記録された被招待者数に予備分を加えた枚数である。
尚、申し込み登録プログラムは、サブルーチンとして、新規に登録があったことを運営担当者に電子メールで連絡するコードを実装している。運営担当者は、この電子メールを受信して上記のように同封カード43の印刷を行う。
印刷された同封カード43は、システム運営会社から主催者に直接郵送される。主催者は、人数分の招待状42を製作し、各被招待者宛の封筒41を用意する。各招待状42には、出欠の回答の期限も記載されている。そして、招待状42と同封カード43とをそれぞれ封筒41に入れて封をし(この時点で催事招待状セット4が完成する)、各被招待者に郵送する。
これと並行して、主催者は、主催者端末31を操作して提供支援サーバ1にアクセスする。この際、発行されたID及びパスワードを入力し、被招待者情報入力ページを表示する。そして、招待状42を送った各被招待者の名前を入力し、確認ページにおいて送信ボタンを押す。これにより、提供支援サーバ1上のプログラムが実行され、被招待者の数だけレコードが追加されて各被招待者の情報が記録される。
もしくは、被招待者情報の入力は、会場担当者が会場担当者端末33を操作して行う場合もある。即ち、主催者は、会場の申し込みの際又はその後に、被招待者の情報を会場提供会社に提出する(紙又は電子メール添付のファイル)。会場担当者は、会場担当者端末33を操作して会場提供会社としてのID及びパスワードを入力して提供支援サーバ1にアクセスする。そして、提供された被招待者情報を被招待者情報入力ページで入力して送信し、被招待者情報ファイル22に各レコードが追加される。
また、主催者は、主催者端末31を操作して引出物設定パージを表示し、対価額設定方式や引出物提供方式等を入力する。これにより、催事情報ファイル21の該当レコードにこれらの情報が記録される。これについても、主催者から会場担当者が意向を訊き、それに基づいて会場担当者端末33を操作して催事情報ファイル21に記録がされることもあり得る。
一方、催事招待状セット4が届いた各被招待者は、開封をし、同封カード43を取り出す。そして、同封カード43のオンカードコード44を被招待者端末32で読み取り、提供支援サーバ1にアクセスする。被招待者端末32上に表示される出欠入力ページにおいて、被招待者は、氏名及び住所を入力し、出欠入力欄において出席か欠席かを選択する。その上で、OKボタン54を押し、確認ページにある送信ボタンを押す。これにより、提供支援サーバ1上の出欠記録プログラム13が実行され、出席又は欠席が記録される。
次に、祝儀を事前に支払うかどうかのページが表示され、支払いを選択した場合、祝儀事前支払いページが被招待者端末32に表示される。そして、被招待者がクレジットカード払いを選択した場合、クレジットカード払いページが被招待者端末32に表示されてクレジットカードによる祝儀の事前支払いが行われる。銀行振込を選択した場合、銀行振込案内ページが被招待者端末32に表示される。
さらに、引出物アンケートページが主催者端末31に表示され、引出物希望情報が入力される。引出物希望情報は、引出物情報登録プログラムにより被招待者情報ファイル22に記録される。
このようにして各被招待者は、被招待者端末32を使用して出欠、祝儀事前支払いの意志、そして引出物希望情報をそれぞれ送信し、それらは被招待者情報ファイル22に記録される。被招待者は、祝儀について銀行振込を選択した場合、ネットバンキング又はキャッシュコーナー等で銀行振込を行う。
銀行振込により祝儀の事前支払いが行われた場合、運営担当者がそれを確認し、運営担当者端末34を操作して被招待者情報ファイル22に祝儀受領を記録する。
運営担当者は、出欠の回答期限を過ぎた後、運営担当者端末34を使用して被招待者情報ファイル22を開き、各出席者チケット61及びチケット受け具63を印刷し、受付支援キット6を製作する。そして、製作された受付支援キット6は、会場に送付される。
催事会場における受付スタッフは、送付された受付支援キット6を上記のようにテーブル60においてセッティングする。即ち、チケット受け具63の各氏名印刷面631に、印刷されている氏名と一致する氏名が印刷されている出席者チケット61を載置する。
催事の開催開始時間が近づくと、出席予定の各被招待者が到着する。各被招待者は、自分の名前が印刷されている出席者チケット61をチケット受け具63から取り上げ、受付スタッフに渡す。
受付スタッフは、出席者チケット61をミシン目で二つに切り、チケット副部602をその場で保管し、チケット主部601を被招待者に戻す。この際、出席者チケットに引出物グループの各引出物品名が記載されている場合、受付スタッフは、いずれかを選ぶよう要請する。被招待者はいずれかの引出物を選択し、受付に用意されている筆記具で双方の引出物提供情報印刷部615,625において○をした上でチケット副部602を受付に残す。又は、希望を聞いた受付スタッフが双方の引出物提供情報印刷部615,625において○をする。いずれの場合も、被招待者は、チケット主部601を持って会場に入る。
また、出席者チケット61の祝儀事前支払い有無印刷部612に未受領の旨の印刷がされている場合、その被招待者は、別途設置されている祝儀受領用受付を経由するよう促され、祝儀受領用受付で祝儀を支払った後、会場に入る。受付スタッフは、会場提供会社におけるスタッフであり、祝儀受領用受付は、通常、主催者の関係者(結婚披露宴の場合は友人知人等、会社関係の慶事であれば会社の社員等)が受け取り役を担当している場合が多い。
全ての出席予定の被招待者が出席し、上記動作を行うと、チケット受け具63に載置されていた出席者チケット61が全て取り上げられた状態となる。受付スタッフは、これを確認すると、全ての出席予定の被招待者が出席したと催事の進行役に伝える。そして、催事が開始される。祝儀受領用受付で祝儀受領を担当していた受け取り役は、受領した祝儀を保管し、催事終了後、主催者に渡す。
一方、引出物については、各出席者に提供される引出物のリスト(以下、引出物提供リスト)が予め作成されて会場担当者に渡されている。引出物提供リストは、提供支援サーバ1に実装されている引出物提供リスト作成プログラムにより予め作成される。引出物提供リスト作成プログラムは、チケット印刷プログラム171において引出物提供情報印刷部615,625を印刷する際のコードと同様のコードを含むプログラムである。
引出物提供リストの図示は省略するが、会場担当者は、引出物提供リストに従って引出物を各出席者に提供する。提供するタイミングは、催事の前(受付の際)、催事の開催中、又は催事終了時である。結婚披露宴の場合には、催事中の場合が多い。
尚、引出物グループについては、引出物提供リストに選択可能な複数の引出物品名が印刷されている。会場担当者は、受付に残されたチケット副部602において○が付けられている引出物品名を確認し、その引出物を被招待者に渡す。
また、結婚披露宴の場合、通常、引き菓子及び縁起物が引出物と一緒に提供される。引き菓子や縁起物として何を渡すかも予め主催者(新郎新婦)から会場提供会社に連絡されており、これに従って会場担当者が用意して各被招待者に提供する。但し、引出物がギフトカードであり、ギフトカードが引き菓子及び縁起物とセットで引出物と交換できるカードである場合、引き菓子や縁起物は会場では提供されない。
このような実施形態の提供支援システムによれば、被招待者が引出物アンケートアンケートページで予め入力した引出物希望情報と、主催者が予め設定した対価額を含む引出物設定情報とに従って1個の引出物又は複数の異なる引出物から成る引出物グループが予め決定されて被招待者情報ファイル22に記録されるので、被招待者情報ファイル22の内容に従って引出物を提供することで、被招待者及び主催者双方の意向が反映した状態で各引出物が提供される。
この際、この実施形態では、被招待者に引出物のジャンルについて意向を訊きつつも特定の引出物に決定するのではなく、引出物グループを決定してそこから被招待者に選んでもらうことを可能にしている。このため、引出物について被招待者の意向がより反映されるようになっており、この点でより好適となっている。
また、この実施形態では、祝儀の事前支払いが可能となっており、事前支払いがされた祝儀の額が被招待者情報ファイル22に記録されるようになっており、引出物の対価額を祝儀の額に応じたものとする設定が可能となっている。このため、祝儀の額に応じて価格の引出物を提供することが容易に行える。
従来においても、例えば被招待者が支払うと予想される祝儀の額を予想し、その額に応じて異なる対価額の引出物を用意して提供することがあり得る。しかしながら、被招待者が出席した際に支払う祝儀の額が予想した額と同じ(又は同程度)となるとは限らないし、予想と大きく異なると、祝儀の額には見合わない引出物を提供することになってしまう。この実施形態では、祝儀事前支払いが可能となっているので、実際に支払われた祝儀の額に応じた対価額の引出物とすることができ、祝儀の額に見合わない引出物を提供してしまう事態が避けられる。
さらに、この実施形態では、引出物希望情報の入力が、出欠入力ページにリンクした引出物アンケートページで行われるので、引出物希望情報の入力を被招待者がし忘れてしまうことがなく、上記効果が確実に得られる。この他、出欠入力ページ内に引出物希望情報を入力する欄を設けても良い。尚、本願発明の実施に際しては、引出物アンケートページは、出欠入力ページと別の非リンクのページであっても良い。例えば、被招待者が別途ログインして引出物アンケートページを被招待者端末32に表示し、そこで入力する構成であっても良い。
また、この実施形態では、引出物グループから引出物を被招待者が選ぶ際、1個の引出物グループの各品名が出席者チケット61に印刷されており、出席者チケット61には被招待者の氏名も印刷されているので、間違った引出物グループから選んでしまうミス(取り違え)が防止できる。引出物グループから選択する構成としては、1個の引出物グループの各品名が印刷された紙を受付場所に用意しておき、受付スタッフがそれを示しながら一つを選ばせる構成もあり得るが、被招待者に応じて異なる引出物グループとなり得るので、間違った引出物グループを提示してしまうミスが生じ得る。この実施形態では、その被招待者についての引出物グループが既に出席者チケット61に印刷されており、そこから選べば良いので、このようなミスは生じない。
さらに、引出物グループの各品名がチケット副部602に印刷されており、○を付ける等して選択した後にミシン目でちぎって受付場所に残すことができるので、取り違えのミスがさらに少なくなる。チケット副部602には選択された(○を付けられた)引出物品名が記されており、出席者が保持したチケット主部601にも選択された引出物品名が記載されているので、照合することでさらに取り違えのミスを低減することができる。
尚、1個の引出物が予め決定されている場合も、その引出物品名が出席者チケット61に印刷されているので、引出物を取り違えて渡してしまうミスが防止できる。従来、結婚披露宴等での引出物は全ての被招待者に対して同じ物を提供するので、このような点を配慮する必要はないが、この実施形態では、被招待者間で異なった引出物が提供され得るので、取り違えが防止できる意義は大きい。
また、この実施形態では、出席者チケット61には、祝儀事前支払いの有無が印刷されているので、祝儀事前支払いをした被招待者はそのまま会場に入れば良く、受付場所での祝儀の授受はしなくて良い。祝儀事前支払いをしていない被招待者のみ祝儀受領用受付に進んで祝儀の支払いをすれば良く、全体として祝儀の授受に係る労力や時間が軽減される。結婚披露宴では、祝儀金の盗難防止や感染症対策のための対人接触の低減等の観点から受付での祝儀の授受はなるべく少なくすることが望ましく、実施形態の提供支援システムは、この観点でも好適なものとなっている。
尚、前述したように、出席者チケット61は、出席確認の目的でも使用されている。即ち、出席者チケット61が全てチケット受け具63から取り去られると、全ての被招待者が出席したことが確認される。このため、催事を迅速に開始することができる。
出席者チケット61のコード印刷部613,623に印刷された二次元シンボルコード(以下、オンチケットコードという。)については説明を省略したが、以下のような使用方法が考えられる。
まず考えられるのは、提供される引出物の確認用である。オンチケットコードについて、引出物ID又は引出物グループIDを含むコードとしておく。提供支援サーバ1には、引出物又は引出物グループに属する各引出物を表示するページ(引出物表示ページ)を提供する引出物表示プログラムを実装しておく。オンチケットコードは、引出物ID又は引出物グループIDを引数にして引出物表示プログラムを実行するコードとする。
受付場所には、オンチケットコードを読み取るリーダーを備えた端末(例えばタブレットPC、以下、受付端末)36が設けられる。オンチケットコードを読み取ると、引出物IDの場合、当該引出物IDに係る引出物品名やその引出物の写真等が受付端末36に表示される。引出物グループIDの場合、被招待者IDが併せて引数として埋め込まれる。そして、引出物表示ページは、その引出物グループに属する各引出物品名や引出物の写真を表示し、さらに各引出物の表示箇所に選択ボタンを表示するページとされる。選択ボタンには被招待者IDが埋め込まれ、選択された引出物に係る引出物IDを被招待者情報ファイル22の当該被招待者IDに係るレコードに記録する提供支援サーバ1上のプログラムが選択ボタンにより実行される。
この場合も、会場担当者は、引出物品提供リストに従って各出席者に引出物を渡す。この際、「引出物グループID」のフィールドに値が記録されている出席者については、上記選択ボタンを押すことで、選択された引出物の引出物IDが「引出物ID」のフィールドに記録され、それに基づいて引出物品名がリストに表示又は印刷される。つまり、全ての出席者について受付処理をした後にリストを作成して端末(タブレットPC等)に表示するか又は印刷することで、全ての出席者についてそれぞれ個別の引出物品名がリストに表示又は印刷されるので、それに基づいて引出物を各出席者に渡す。
尚、出席者チケット61に個別の引出物品名が表示又は印刷されると、出席者チケット61はチケット受け具63に並べられるので、出席者は他の出席者がもらう引出物が何かを知ることができ、自分がもらう引出物と比べることができてしまう。これはあまり好ましくないので、上記のようにオンチケットコードを受付端末36に読み取らせた場合にのみ引出物品名が判る構成は好適である。
また、オンチケットコードは、祝儀事前支払い有無の確認用の構成とすることもできる。この場合、オンチケットコードは被招待者IDを埋め込んだコードとされ、提供支援サーバ1上の受領確認表示プログラムの実行コードとされる。受付端末36でオンチケットコードを読み取ると、祝儀事前支払い有無が受付端末36に表示され、事前支払い無しの場合には祝儀受領用受付を経て会場に入るよう促される。
この場合も、出席者チケット61に祝儀事前支払い有無が印刷されていると、祝儀事前支払い無しが他の出席者にも判ってしまうので、好ましくない面もある。したがって、オンチケットコードによって確認する構成は好適である。
また、オンチケットコードは、出席確認や出席者数の集計の目的で使用することもできる。この場合は、オンチケットオードは被招待者IDを埋め込んだものとされ、提供支援サーバ1上の出席モニタプログラムの実行コードとされる。被招待者情報ファイル22には、「出席確認」のフィールドが設けられる。オンチケットコードが受付端末36で読み取られると、被招待者IDを引数にして出席モニタプログラムが実行され、当該被招待者IDに係るレコードの「出席確認」に真値を記録する。提供支援サーバ1は、催事の進行管理者等が閲覧するページとして出席モニタページを提供する。出席モニタページは、出席予定の被招待者をリスト表示したページであり、「出席確認」のフィールドが真値である被招待者について○を表示し、出席したことを確認させるページである。また、出席モニタページは、「出席確認」が真値である被招待者数の合計を集計して表示するコードが実装されており、このコードは、例えば10秒毎のように定期的に実行されて集計数が更新される。
このようにしておくと、催事の進行管理者がタブレットPC等を持参して出席モニタページを閲覧しておくことで、各被招待者の出席状況をリアルタイムで把握することができ、出席数も即座に把握することができる。これらの各使い方ができるよう、オンチケットコードは適宜構成される。
このような実施形態の引出物提供支援システムによれば、被招待者が入力した引出物希望情報に従って引出物の品名又は引出物グループの各引出物の品名が出力されるので、提供される引出物について出席者の希望を反映することができる。
また、引出物提供情報が各被招待者の出席者チケットに印刷されるので、受付において引出物提供情報を確認することができ、受付業務の軽減と引出物の取り違え防止の双方の効果を得ることができる。
また、引出物提供情報に加えて出席確認用のオンチケットコードがチケットに印刷されるので、出席確認をより簡便に行うことができる。
そして、祝儀の事前支払い有無が出席者チケット61に印刷されているので、祝儀事前支払いの有無を催事の受付で確認ができ、祝儀未払いの被招待者のみ祝儀受領を行えば良く、受付における対面業務が軽減される。
また、この実施形態では、祝儀の事前支払いをクレジットカード決済で行った被招待者が引出物不要の入力をして引出物希望情報を送信した場合、引出物対価額相当分がクレジットカード決済において差し引かれるので、引出物を提供しない被招待者について相当分を祝儀から減額することになり、各被招待者についてより公平な扱いとすることができる。
尚、祝儀事前支払いがされた際のクレジットカード手数料又は銀行振込手数料についても、主催者が設定した対価額に上乗せして対価額を更新し、更新された対価額に相当する引出物又は引出物グループを特定している。これは、祝儀の事前支払いに要した手数料を対価額に上乗せすることで被招待者にお返しをする構成である。このような構成は、祝儀の事前支払いを促進することにもなり、上記各効果をより高めるのに貢献している。
次に、第二の実施形態の引出物提供支援システムについて説明する。
第二の実施形態の引出物提供支援システムは、引出物提供情報出力プログラムの構成が第一の実施形態と異なっている。即ち、第二の実施形態では、引出物提供情報出力プログラムは、デジタル情報として引出物提供情報を電子端末に送信する引出物提供情報送信プログラム172である。特に、この実施形態では、出席を送信した被招待者が携帯する電子端末(以下、出席者携帯端末)35に引出物提供情報を送信するプログラムとなっている。出席者携帯端末35は、スマートフォンやタブレットPCのような携帯端末である。出席者携帯端末35は、被招待者端末32と同一の端末の場合もあるが、異なる端末の場合もある。また、催事会場の受付には、タブレットPCのような受付端末36が設置されている。
引出物提供情報送信プログラム172は、催事に出席した際に提供される予定の引出物の品名又は選択可能な複数の引出物から成る引出物グループの各引出物の品名を出席者携帯端末35に出力するプログラムである。引出物情報送信プログラム172は、出席者携帯端末35からのアクセスにより実行されて当該出席者携帯端末34に引出物提供情報を出力するプログラムである。この実施形態では、引出物提供情報送信プログラム172の実行用URLが電子メールにより各被招待者に事前に送信される構成となっている。この電子メール(以下、事前メール)は、出欠の連絡期限を過ぎた後の催事の開催日の少し前(例えば前日)にプログラム(以下、事前メール送信プログラム)18により各出席者携帯端末35に自動送信される。
図17は、第二の実施形態において事前メール送信プログラムにより送信された電子メールの一例を示した概略図である。
事前メール送信プログラム18は、まずサブルーチンとして引出物特定情報取得プログラム17を実行する。引出物特定情報取得プログラム17の構成は、第一の実施形態と同様である。引出物特定情報取得プログラム17の実行により、被招待者情報ファイル22の各レコードには、引出物ID又は引出物グループIDが記録された状態となる。
事前メール送信プログラム18は、次に、被招待者情報ファイル22において「出欠」が真値であるレコードの「メールアドレス」のフィールドを読み込み、引出物提供情報送信プログラム172の実行用URL71を組み込んだ状態で図17に示すような電子メールを生成する。そして、生成した電子メールを、読み込んだメールアドレスに送信する。この際、実行用URL71には、催事ID及び被招待者IDが埋め込まれ、これらが引数となるよう実行用URL71が生成される。これらの処理を、被招待者情報ファイル22の各レコードについて実行する。
図18は、引出物提供情報出力プログラムにより引出物提供情報が出席者携帯端末35に表示された状態を示す概略図である。
図17に示す実行用URL71が押されると、埋め込まれている催事ID及び被招待者IDを引数にして引出物提供情報送信プログラム172が実行され、図18(1)又は図18(2)に示すようなページが出席者携帯端末35に表示される。
引出物提供情報送信プログラム172は、催事IDに対応した被招待者情報ファイル22を開き、引出物ID又は引出物グループIDを取得する。引出物IDがNull値でなければ引出物IDを取得し、Null値であれば引出物グループIDを取得する。そして、引出物IDを取得した場合、引出物情報ファイル23を検索して引出物名を取得し、それを引出物提供情報ページに組み込んで図18(1)に示すように出席者端末に表示する。
また、引出物グループIDを取得したら、引出物提供情報送信プログラム172は、引出物グループ情報ファイル24を検索して当該グループの全ての引出物の品名を取得し、図18(2)に示すように引出物提供情報ページに組み込んで出席者携帯端末35に表示する。この際、図18(2)に示すように、各引出物品名の下には、選択ボタン72が組み込まれる。各選択ボタン72には、催事ID、被招待者ID及びその上に表示されている引出物品名に係る引出物IDが組み込まれている。
引出物提供情報送信プログラム172は、サブルーチンとして引出物選択記録プログラム173を含んでいる。引出物選択記録プログラム173は、図18(2)に示すいずれかの選択ボタン72が押されると、催事ID、被招待者ID及び引出物IDを引数にして引出物選択記録プログラム173が実行される。引出物選択記録プログラム173は、催事IDに対応する被招待者情報ファイル22を開き、被招待者IDが一致するレコードにおいて、「選択引出物ID」のフィールドに引出物IDを記録する。
このような引出物提供情報ページには、図18(1)(2)に示すように、氏名、御席、祝儀事前支払い有無が表示されており、また二次元シンボルコード(この例ではQRコード)73が組み込まれている。以下、この二次元シンボルコード73をオンデバイスコードと呼ぶ。氏名、御席、祝儀事前支払い有無の各情報は、引出物提供情報送信プログラム172が被招待者情報ファイル22から取得して組み込む。オンデバイスコード73は、第一の実施形態のオンチケットコードと同様に機能するコードである。尚、図18(1)(2)に示すように、引出物提供情報ページには、ページを保存又はブックマークするよう促すメッセージが表示される。
このような第二の実施形態の提供支援システムにおいても、同封カード43を含んだ状態で招待状セット4が作成され、各被招待者に送付される。各被招待者は、同封カード43のオンカードコード44を実行し、出欠情報の送信、祝儀事前支払い意志、引出物希望情報の送信を行う。並行して、主催者は、引出物設定ページにアクセスし引出物設定を行う。
そして、開催日の少し前の段階で事前メール送信プログラム18が実行される。これにより、被招待者情報ファイル22の各レコードに引出物ID又は引出物グループIDが記録される。そして、事前メールが各出席者携帯端末35に送信される。尚、被招待者端末32と出席者携帯端末35が同一の端末ではなく、被招待者情報ファイル22に記録されたメールアドレスが被招待者端末32のアドレスである場合、被招待者(出席者)は、出席者携帯端末35に事前メールを転送する。
各被招待者は、事前メール中の実行用URL71を押して引出物提供情報送信プログラム172を実行させる。これにより、特定の1個の引出物品名が表示されるか(図18(1))、又は特定の引出物グループの各引出物品名が表示される(図18(2))、引出物グループが表示された場合、被招待者は、希望する引出物品名の下の選択ボタン72を押し、選択引出物記録プログラム173を実行させる。これにより、被招待者情報ファイル22の「選択引出物ID」のフィールドに選択された引出物の引出物IDが記録される。そして、引出物提供情報ページは、選択された引出物の引出物品名を確認的に表示する状態に切り替わる。個別の又は選択された引出物の引出物品名が表示されている引出物提供情報ページを、被招待者は出席者携帯端末35に保存する。
催事の開催日になって会場の受付に到着した各被招待者(出席者)は、保存した引出物提供情報ページを出席者携帯端末35に表示した状態で受付スタッフに見せる。引出物を受付で受け取る場合、受付スタッフは、出席者携帯端末35での表示を確認して表示されている引出物を出席者に渡す。
また、出席者携帯端末35には、祝儀事前支払い有無が表示されており、事前支払い無しの場合、祝儀受領用受付を経て会場に入るよう促される。いずれの場合も、出席者は、会場に入った後、出席者携帯端末35に表示されている御席に着席する。
オンデバイスコード73については、第一の実施形態と同様、出席確認の目的、祝儀事前支払い有無の確認等で使用され得る。また、引出物が催事の途中又は催事終了後に渡される場合、各出席者は出席者携帯端末35において引出物提供情報ページを表示してスタッフに見せ、表示されている引出物を受け取る。
上記開催日での動作において、引出物提供情報ページをブックマークしている場合、提供支援サーバ1から再取得して出席者携帯端末35に表示する。また、受付で事前メール内の実行用URL71を押して引出物提供情報送信プログラム172を実行させる場合もあり、引出物グループが表示された場合には出席者は受付で引出物を選択してその結果(選択後の引出物提供情報ページ)を受付スタッフに見せる。
いずれにしても、第二の実施形態によれば、引出物提供情報が被招待者端末32に送信され、引出物提供情報が引出物グループである場合、被招待者は引出物グループの中から希望の引出物を決めることができる。この際、引出物提供情報ページに選択ボタン72が設けられており、選択ボタン72は、選択された引出物を被招待者情報ファイル22に記録する引出物選択記録プログラム173の実行ボタンであるので、どの引出物が選択されたかを事前に記録することができる。このため、引出物グループの全ての引出物を用意しておく必要がなく、この点で準備作業が容易となる。
また、引出物提供情報ページが出席者携帯端末35に送信されて表示される構成では、出席者携帯端末35上の当該ページをスタッフに見せることにより、提供される引出物の確認ができ、引出物の提供作業が確実に(取り違え無く)迅速に行える。
尚、引出物グループの中から希望の引出物を予め選択してもらって被招待者情報ファイル22に記録するという観点では、出席者携帯端末35は特に必要ではなく、持参してもらう必要はない。被招待者端末32上で事前に選択をしておいてもらうだけで良い。出席者携帯端末35が無い構成では、第一の実施形態における出席者チケット6のようなチケットを補助的に使用するようにしても良い。この場合、チケットは、祝儀事前支払い有無の確認や御席の確認用である。
また、引出物提供情報を紙に印刷する場合においても、希望の引出物を事前に選択させることが可能である。例えば、引出物希望情報としての引出物グループの各引出物品名を往復はがきの返信用部分に印刷し、被招待者に選んでもらって返信(システム運営会社に郵送)してもらうようにすることが考えられる。但し、この場合には、運営担当者が運営担当者端末34で入力する作業が必要となる。引出物提供情報が被招待者端末32に出力される構成では、このような作業を不要にできるので、好適である。
このような第二の実施形態の引出物提供支援システムによれば、引出物提供情報が出席者携帯端末35に送信されるので、引出物提供情報を紙に印刷する手間が省ける。このため、省力化、低コスト化が図られる。
また、引出物提供情報が引出物グループである場合に、被招待者が選択した引出物の品名が出席者携帯端末35に表示されるので、予め選んでおいた引出物の品名を受付において見せることができ、催事の際の引出物の提供が簡略化される。
また、出席確認のために読み取られるオンデバイスコード73も出席者携帯端末35に送信されるので、出席確認がより簡便に行える効果も併せて得られる。
さらに、祝儀の事前支払い有無が出席者携帯端末35に送信されるので、祝儀事前支払いの有無を催事の受付で確認ができ、祝儀未払いの被招待者のみ祝儀受領を行えば良く、受付における対面業務が軽減される。
次に、第三の実施形態の引出物提供支援システムについて説明する。
上記のような各実施形態の提供支援システムは、祝儀事前支払いや引出物提供情報に関連して、費用の事前精算のための支援サービスを提供するシステムともなっている。以下、この点について説明する。
各実施形態の提供支援システムにおいては、祝儀の事前支払いが可能となっており、簡便さから、多くの各被招待者が祝儀事前支払いをすることが想定されている。また、前述したように、各被招待者は事前に出欠の送信をすることになっていて出席者数もほぼ確定している。さらに、引出物希望情報の送信や引出物設定により、引出物に要する費用の総額もほぼ確定する。
このようなことから、催事の開催前に催事に要する費用の精算について処理を行うことが可能な状況となる。第三の実施形態の提供支援システムはこの点を考慮したものであり、提供支援サーバ1は、主催者端末31に対して事前精算ページを提供するサーバとなっている。即ち、提供支援サーバ1には、事前精算ページ表示プログラム19が実装されている。
図19は、事前精算ページ表示プログラムにより表示された事前精算ページの一例を示した概略図である。主催者ID及びパスワードを入力してログインし、事前精算ページを選ぶボタンを押すと、事前精算ページ表示プログラム19が実行されて、図19に示すような事前精算ページが主催者端末31に表示される。
尚、事前精算ページは、出欠回答期限が過ぎており、且つ引出物特定情報取得プログラム17が実行された後(即ち、被招待者情報ファイル22に引出物ID又は引出物グループIDが記録された後)に表示される。事前精算ページ表示プログラム19は、これらより前である場合、エラーメッセージを出力して終了する。
図19に示すように、事前精算ページは、支払われた祝儀の総額を表示する祝儀総額表示欄74、引出物に要する対価額の総額を表示する引出物総額表示欄75を含んでいる。事前精算ページ表示プログラム19は、被招待者情報ファイル22の各レコードに記録された祝儀額を全て加算して祝儀総額表示欄74に組み込む。また、被招待者情報ファイル22の各レコードから引出物ID又は引出物グループIDを取得し、取得したIDで引出物情報ファイル23又は引出物グループ情報ファイル24を検索して対価額を取得する。そして、被招待者情報ファイル22の各レコードから取得した対価額を全て加算して引出物総額表示欄75に組み込む。
図19に示すように、事前精算ページは、差額表示欄76を含んでいる。事前精算ページ表示プログラム19は、上記のように祝儀総額と引出物総額とを計算した後、それらの差額を差額表示欄76に組み込むようプログラミングされている。
また、事前精算ページには、「返金」と表記された返金ボタン771と、「支払いに充当」と表記された充当ボタン772とが設けられている。提供支援サーバ1には、残金処理通知プログラムが実装されている。この例では、返金処理通知と支払い充当処理通知とで別々のプログラムが実装されている。即ち、返金指示プログラム191と充当指示プログラム192とが実装されており、返金ボタン771は返金指示プログラム191の実行ボタンであり、充当ボタン772は充当指示プログラム192の実行ボタンである。事前精算ページ表示プログラム19は、ログインの際に保持された主催者IDで催事情報ファイル21を検索し、該当するレコードの催事IDを取得して返金ボタン771及び充当ボタン772に組み込んでおく。
返金ボタン771は、催事IDを引数にして返金指示プログラム191を実行するボタンである。返金指示プログラム192は、返金処理を行う指示をシステム運営会社に電子メールで送信するプログラムである。電子メールには、催事IDが記載される。電子メールを受け取った運営担当者は、システム運営会社の口座から残金を主催者の銀行口座に移す処理を行う。
また、充当ボタン772も、催事IDを引数にして充当指示プログラム192を実行するボタンである。充当指示プログラム192は、充当処理を行う指示をシステム運営会社に電子メールで送信するプログラムである。電子メールには、催事IDが記載される。この実施形態では、引出物に要する費用以外の各種費用の請求書をシステム運営会社に送付するよう主催者は予め各請求者に通知する。主たる請求者は、会場提供会社である。運営担当者は、会場提供会社から送付される請求書について残額を充当する処理を行う。残額が請求額に満たない場合、その旨を主催者に知らせ、足りない分を別途システム運営会社の口座に振り込んでもらうか、又は会場提供会社に直接支払ってもらう。
尚、充当後も残額がプラスである場合、その残額は、システム運営会社から口座振り込みにより主催者に返金される。もしくは、システム運営会社に預けたままとし、次回以降の利用に供する場合もある。例えば、催事が結婚披露宴である場合、残金を預けておいて別の目的での贈答品(例えば出産祝いの返礼品)に当てる場合があり得る。会社関係の催事である場合、次回以降の催事の費用に充当する場合があり得る。
いずれにしても、第三の実施形態の引出物提供支援システムによれば、事前受領の祝儀総額と引出物総額との差額が事前にわかるので、催事についての費用管理の面で好適となる。また、差額について返金か他の費用への充当かを選択してシステム運営会社に通知することができるので、主催者の費用精算の手間が省ける。
引出物がギフトカードである場合について、以下に補足して説明する。図20は、ギフトカードによるギフトサイトへのアクセスについて示した概略図である。
前述したように、実施形態の引出物提供支援システムにおいて、引出物はギフトカードであり得る。この実施形態では、ギフトカードは、商品又はサービスとの交換を行うサイト(以下、ギフトサイトという。)にアクセスして交換を申請するようになっており、図20に示すように、ギフトカード8には、ギフトサイトへのアクセス用の二次元シンボルコード(以下、ギフトサイトアクセスコード)81が印刷されている。この例では、ギフトサイトアクセスコード81はQRコードとなっている。
ギフトサイトについても、システム運営会社が運営している。但し、ギフトサイトを提供するウェブサーバ(以下、ギフトサイトサーバ)80は、提供支援サーバ1とは異なるサーバである場合が多い。いずれにしても、ギフトサイトアクセスコード81には、ギフトサイトのURLが含まれている。
図20に示すように、ギフトサイトサーバ80は、ギフトカード8について商品又はサービスとの交換の申請ページを提供するHTMLファイル82や、交換申請がされた際に、送付先等を登録する交換申請登録プログラム83を実装している。そして、ギフトサイトアクセスコード81には、催事ID、被招待者ID、カード商品IDが埋め込まれている。カード商品IDは、ギフトカードの商品としてのIDで、このIDは、交換できる商品又はサービスの個数が固定されている数量固定タイプと、数量がフリーである数量フリータイプとを特定できるIDとなっている。
より具体的には、ギフトカード8が結婚披露宴の引出物用で3品固定タイプの場合、引出物と引き菓子と縁起物のそれぞれについて任意に選択して交換することができる。したがって、引出物については対価額相当の商品又はサービスであればギフトサイトにおける商品又はサービスを選択できるが、引き菓子と縁起物については、ギフトサイトにおいて引き菓子として登録されている対価額相当の商品、縁起物として登録されている対価額相当の商品に限られる。
また、数量フリータイプの場合、ギフトカード8全体の対価額の範囲でギフトサイトにおけるいかなる商品も選択することができる。1個のみの対価額相当の商品を引出物として交換しても良いし、対価額範囲内で複数個の商品を組み合わせて引出物として交換しても良い。
いずれの場合でも、ギフトカード8を受け取った被招待者は、ギフトサイトアクセスコード81を自身の端末32で読み取ってギフトサイトにアクセスし、ギフトサイトで商品又はサービスを指定して交換を申請する。この際、通常は、氏名や届け先の住所を入力しなければならいないが、ギフトサイトアクセスコード81には催事IDと被招待者IDが埋め込まれているので、図20に示すように、ギフトサイトサーバ80は、提供支援サーバ1にアクセスし、被招待者情報ファイル22から氏名や住所を取得する。即ち、ギフトサイトサーバ80は、提供支援サーバ1に対して特別のアクセス権限が与えられている。このため、被招待者は、ギフトサイトにおいて氏名や住所をいちいち入力する手間がない。尚、ギフトカード8について、サービスとの交換が申請された場合、サービスの提供を受ける権利をあることを示したチケット(利用券)が被招待者に提供される。
このようないずれかの種別のギフトカード8を、各実施形態の引出物提供支援システムを使用して被招待者に引出物として提供することが可能である。
尚、上記各実施形態において、被招待者が選択したジャンル(引出物希望情報)から引出物又は引出物グループを決定する際、同一の対価額のものが複数ある場合には乱数を使用してランダムに選択するとしたが、被招待者の性別や年齢等を入力して送信してもらい、それらの情報に基づいてプログラムが決定する構成もあり得る。この場合、被招待者の趣味や嗜好等の情報も入力して送信してもらい、AI(人工知能)的な分析によって引出物又は引出物グループを決定することもあり得る。
また、図7に示す同封カード43において、オンカードコード44は、催事IDが埋め込まれているだけであったが、被招待者IDも埋め込まれているとさらに好適である。この場合は、被招待者IDで自動的にログインがされるので、出欠ページには予め被招待者名や住所が組み込まれて表示される。したがって、被招待者は、氏名や住所を入力する必要はない。尚、この構成の場合、被招待者情報ファイル22の各レコードの初期的な情報が記録された後に同封カードを各被招待者に送付する。
また、上記説明において、引出物は催事に出席する被招待者に提供するとして説明したが、欠席の送信をした被招待者についても提供される場合がある。例えば、欠席の送信の後、祝儀の事前支払いをした場合、引出物が提供される。この場合は、会場担当者が宅配便にて当該被招待者に引出物を送付する。
尚、上記各実施形態において、引出物IDが引出物の特定情報であり、引出物グループIDが引出物グループの特定情報であったが、ID以外の特定情報が採用されることもあり得る。例えば、全ての引出物に対して異なる品名が与えられている場合、品名自体が特定情報となり得る。この場合、引出物グループに属する各引出物の品名を組み合わせたものが引出物グループの特定情報となり得る。
また、引出物情報ファイルとは別に引出物グループ情報ファイルを設けることは必須ではなく、引出物情報ファイルで各引出物の情報と各引出物グループの情報を管理することも可能である。例えば、引出物情報ファイルに、「ID」のフィールドと「所属引出物ID」のフィールドを設け、「ID」のフィールドに引出物IDが記録されたレコードについては「所属引出物ID」はNull値とし、「ID」のフィールドに引出物グループIDが記録されたレコードについては、「所属引出物ID」のフィールドに、所属する各引出物の引出物IDを記録しておけば良い。
1 提供支援サーバ
11 申し込み登録プログラム
12 出欠入力ページ表示プログラム
13 出欠記録プログラム
14 祝儀事前支払いページ表示プログラム
151 クレジットカード払いページ表示プログラム
152 銀行振込案内ページ表示プログラム
16 引出物希望情報登録プログラム
17 引出物特定情報取得プログラム
171 チケット印刷プログラム
172 引出物提供情報送信プログラム
173 引出物選択記録プログラム
19 事前精算ページ表示プログラム
191 返金指示プログラム
192 充当指示プログラム
2 記憶部
21 催事情報ファイル
22 被招待者情報ファイル
31 主催者端末
32 被招待者端末
33 会場担当者端末
34 運営担当者端末
35 出席者携帯端末
36 受付端末
4 招待状セット
42 招待状
43 同封カード
44 オンカードコード
6 受付支援キット
61 出席者チケット
63 チケット受け具
8 ギフトカード
80 ギフトサイトサーバ

Claims (1)

  1. 催事への各被招待者に引出物を提供する際に使用される引出物提供支援システムであって、
    催事の主催者が操作する端末である主催者端末とネットワークを介して接続されている提供支援サーバと、
    記憶部と
    を備えており、
    記憶部には、催事情報ファイル又は被招待者情報ファイルが記録されており、
    催事情報ファイルには各被招待者に引出物として提供するギフトカードの種別であるカード種別と全体の対価額が記録されているか、又は被招待者情報ファイルには被招待者に引出物として提供するギフトカードの種別であるカード種別と全体の対価額が被招待者ごとに記録されており、
    カード種別は、1個のギフトカードで全体の対価額の範囲内で複数個の商品もしくはサービスと交換することが義務づけられたギフトカードであるか又は義務づけられていないギフトカードであるかの種別であり、
    提供支援サーバは、引出物設定ページを主催者端末に提供するサーバであり、
    提供支援サーバには、前記カード種別を催事情報ファイル又は被招待者情報ファイルに記録するカード種別記録プログラムと、前記全体の対価額を催事情報ファイル又は被招待者情報ファイルに記録する対価額記録プログラムとが実装されており、引出物設定ページは、前記カード種別を選択する種別選択欄を有しており、種別選択欄で選択された前記カード種別を提供サーバに送信してカード種別記録プログラムにより催事情報ファイル又は被招待者情報ファイルに記録することが可能なページであり、
    前記催事は結婚式又は結婚披露宴であり、
    前記カード種別は、1個のギフトカードで引出物に加え引き菓子、縁起物もしくは引き菓子及び縁起物と交換することが義務づけられたギフトカードであるか又は義務づけられていないギフトカードであるかの種別であり、
    義務づけられていない種別のギフトカードは、前記催事情報ファイル又は前記被招待者情報ファイルに記録されている全体の対価額の範囲内で引出物に加え引き菓子、縁起物もしくは引き菓子及び縁起物と交換することもできるし、前記催事情報ファイル又は前記被招待者情報ファイルに記録されている全体の対価額の範囲内で引出物として1個のみの商品又はサービスと交換することもできるカードであることを特徴とする引出物提供支援システム。
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