JP7506426B2 - ギフト資産管理システム - Google Patents

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Description

この出願の発明は、商品又はサービスとの交換が可能なギフト資産に関するものである。
冠婚葬祭や各種お祝い等において、また御礼やご挨拶等の目的で、各種のギフト(贈答品)が贈り主によって購入され、相手先(以下、本明細書において被贈呈者という。)に贈呈されている。ギフトは、有形の商品の場合もあるが、何らかのサービス(無形商品)の場合もある。
このようなギフトの贈呈において、ギフト自体を贈呈するのではなく、ギフトと交換できる権利(債権)を贈呈する場合がある。この代表的なものは、いわゆるカタログ式ギフトである。
カタログ式ギフトは、交換できる商品やサービスを紹介した冊子(カタログ)に交換のための申込書が添付されてセットになったものである。最近では、カタログ式ギフト掲載の商品やサービスの交換の申請をウェブサイトで受け付けるビジネスも登場している。
以下、この明細書において、商品又はサービスと交換できる権利であってギフトとして贈呈されるものを「ギフト資産」と呼ぶ。カタログ式ギフトの場合、申込書付きのカタログが有形化されたギフト資産である。また、交換可能な対象物としての商品又はサービスを、以下、「被交換品」という。
いずれのギフト資産の場合も、ギフト資産を発行するギフト発行事業者がいて、贈り主は発行事業者に代金を支払ってギフト資産を発行してもらう。そして、贈り主がギフト資産を被贈呈者に贈呈し、被贈呈者はギフト資産の交換をギフト発行事業者に申請する。
このようやギフト資産の市場において、贈り主が多数の被贈呈者に同時にギフト資産を贈呈する状況が多々見られる。結婚式や葬儀のような冠婚葬祭におけるギフト贈呈が、この典型的な例である。
例えば結婚式の披露宴では、新郎新婦は、各参列者に引き出物を贈呈する。この場合、ギフト資産が引き出物として贈呈されることもある。また、葬儀を行った場合、喪主が各参列者にいわゆる香典返しとしてギフト資産を贈呈することがある。
このように贈り主が同時に多数の被贈呈者にギフトを贈呈する場合、ギフト資産によると手間が省けて好適である。贈り主は、被贈呈者の数の分のギフト資産を発行業者から購入し、被贈呈者に贈呈するだけで良い。被贈呈者が任意の被交換品と交換できるカタログ式ギフトのようなギフト資産である場合、被贈呈者が欲しいものを想定して贈り主が被交換品を選定する必要がないので、この点でも手間が省けて好適である。
つまり、ギフト資産を贈呈する形態では、被交換品を実際に用意する必要がないので、同時に多数の被贈呈者にギフトを贈呈した状態とすることが手間無く容易に行え、贈り主にとって極めて便利なものとなっている。
特許第6741320号公報
このようなギフト資産は、現状、ギフト発行事業者が贈り主に直接販売している。即ち、ギフト発行事業者は、ギフト資産の小売り業者となっている。
将来的な状況としては、ギフト発行事業者が卸売り業者的な立場になることが想定される。例えば、結婚披露宴において、引出物としてギフト資産を贈呈しようとすると、新郎新婦がギフト発行事業者に申し込みをして発行してもらい、結婚披露宴の場で各被招待者に贈呈することになるが、結婚披露宴については、披露宴会場を提供する業者(ホテルや結婚式場業者)が一括して新郎新婦に対してサービスを提供しており、持ち込み料が発生する場合もある。つまり、披露宴会場を提供する業者は、通常の引出物品(ギフト資産以外の引出物品)のメニューを予め用意しており、そこから選んで贈呈する場合には持ち込み料は発生しないが、新郎新婦が独自に購入したものを披露宴会場で贈呈しようとすると、持ち込み料が請求される。
新郎新婦としては、披露宴会場の業者における引出物品のメニューの中にギフト資産が含まれていればそこから選ぶことができ、持ち込み料も発生しないので簡便である。披露宴会場の業者としても、引出物品のメニューにギフト資産が加わることで選択の幅が広がることは、その披露宴会場を新郎新婦が選ぶことのインセンティブにもなるので、好適である。ギフト資産を安く仕入れることができれば、新郎新婦への販売(小売り)の際の差額による収益も見込める。
このようなことから、披露宴会場の業者はギフト発行事業者からギフト資産を購入し(仕入れ)、新郎新婦に再販売することが考えられ、ギフト資産について卸売り-小売りの関係が成立する可能性がある。
本願の発明は、このような状況を想定して為された発明であって、ギフト資産について、卸売り-小売りの関係が成立した場合にギフト資産をより好適に管理できるようにすることを目的としている。
上記課題を解決するため、この明細書においてギフト資産管理システムの発明が開示される。開示された発明に係るギフト資産管理システムは、任意の商品又はサービスと交換が可能な資産であり且つ交換期限が設定されている資産として発行事業者から小売り業者に卸し売りされたギフト資産であるとともに任意の商品又はサービスの交換の申請が発行事業者に対してされるギフト資産を管理するギフト資産管理システムである。このシステムは、記憶部と、交換状況閲覧手段とを備えている。
記憶部には、ギフト情報ファイルが記憶されている。ギフト情報ファイルには、各ギフト資産について当該ギフト資産の卸売り先である小売り業者を特定可能な情報と、当該ギフト資産の交換期限と、当該ギフト資産について贈り主に小売りされて贈り主から被贈呈者に贈呈された後に被贈呈者から交換が申請されたかどうかの情報である交換実績情報とが記録されている。
交換状況閲覧手段は、小売り業者における担当者が操作する端末である小売り業者端末に対してネットワークを介して接続されている管理サーバと、管理サーバに実装されている交換状況閲覧プログラムによって構成されている。交換状況閲覧プログラムは、ギフト情報ファイルの内容に従い、アクセスをした小売り業者端末に係る小売り業者が贈り主に小売りしたギフト資産について交換期限と交換がされたかどうかが表示される交換状況閲覧ページを当該小売り業者端末に送信して表示させるプログラムである。
上記ギフト資産管理システムにおいて、交換状況閲覧プログラムは、交換期限を過ぎていて交換実績情報が記録されていないギフト資産について発行事業者が小売り業者に返金予定である旨を交換状況閲覧ページにおいて表示するプログラムであり得る。
また、上記ギフト資産管理システムにおいて、交換状況閲覧プログラムは、交換期限を過ぎていて交換実績情報が記録されていないギフト資産について発行事業者が小売り業者に返金する予定の額を交換状況閲覧ページにおいて表示するプログラムであり得る。
また、上記ギフト資産管理システムにおいて、交換状況閲覧プログラムは、交換期限を過ぎていて交換実績情報が記録されていないギフト資産が複数ある場合に返金する予定の合計額を交換状況閲覧ページにおいて表示するプログラムであり得る。
以下に説明する通り、開示された発明に係るギフト資産管理システムの発明によれば、小売り業者における担当者が交換状況閲覧ページにおいて交換状況を閲覧できるので、交換がされていないので返金予定であることを確認することができる。このため、後日返金される額との照合が行え、返金のチェック業務が容易となる。
この際、交換期限を過ぎていて交換実績情報が記録されていないギフト資産について返金予定である旨が交換状況閲覧ページにおいて表示されると、返金のチェック業務がさらに容易となる。
またこの際、交換期限を過ぎていて交換実績情報が記録されていないギフト資産について返金予定の額が交換状況閲覧ページにおいて表示されると、返金のチェック業務がさらに容易となり、未交換のギフト資産が複数ある場合に返金予定の合計額が表示されると、小売り業者において返金のチェック業務がさらに簡便となる。
実施形態のギフト資産管理システムの概略図である。 実施態の支援システムにおける各主体の関係について示した概略図である。ギフト紹介ページの一例を示した概略図である。 ギフト資産の有形化物としてのギフトカードを示した平面概略図である。 業者情報ファイルの構造の一例について示した概略図である。 ギフト商品情報ファイルの構造の一例を示した概略図である。 ギフト情報ファイルの構造の一例について示した概略図である。 ギフト卸売り情報ファイルの構造の一例を示した概略図である。 ギフト発行ページの一例を示した概略図である。 ギフト発行プログラムの概略を示したフローチャートである。 交換申請ページの一例について示した概略図である。 返金額出力プログラムの概略を示したフローチャートである。 返金情報ファイルの内容の一例を示した概略図である。 交換状況閲覧ページの一例を示した概略図である。
次に、この出願の発明を実施するための形態(実施形態)について説明する。
図1は、実施形態のギフト資産管理システムの概略図である。実施形態のギフト資産管理システム(以下、システムと略称することがある。)は、図1に示すように、管理サーバ1と、記憶部2とを備えている。
以下の説明では、一例として、ギフト資産が結婚披露宴において提供される引出物である場合を採り上げる。但し、本願発明の実施に際しては、ギフト資産は引出物である必要はない。
実施形態のギフト資産管理システムは、四つの異なる主体が関与する。この点について、図2を使用して説明する。図2は、実施形態の支援システムにおける各主体の関係について示した概略図である。
一つの主体は、ギフト資産の贈り主であり、この例では新郎新婦である。もう一つの主体は、ギフト資産の贈呈を受ける被贈呈者であり、結婚披露宴の被招待者である。別のもう一つの主体は、贈り主(新郎新婦)に対してギフト資産を販売(小売り)する小売り業者である。この例では、小売り業者は、結婚披露宴の会場を提供する会場提供会社である。さらにもう一つの主体は、会場提供会社に対してギフト資産を卸し売りする業者であり、ギフト資産を発行するギフト発行事業者(以下、発行事業者と略称する。)となっている。この実施形態では、発行事業者は、システムを運営する運営会社ともなっている。
後述するように、この実施形態では、ギフト資産はカードの形で有形化されている。以下、これをギフトカードと呼ぶ。会場提供会社が仕入れて小売りするのは、実際にはギフトカードである。ギフトカードは、いわゆるカタログギフトのように任意の被交換品と交換できるカードである。但し、後述するように、交換は、ウェブサイトにアクセスすることにより行う。また、この実施形態では、被交換品との交換を行うのは、発行事業者となっている。したがって、被交換品との交換の申請は、発行事業者に対して行われ、ウェブサイト(以下、ギフトサイトという。)は発行事業者が運営している。
図2に示すように、新郎新婦は、会場提供会社に対して結婚披露宴開催の申し込みをし、会場利用や出席者に対する飲食提供について契約する。この際、各被招待者に対して提供する引出物についても申し込み、新郎新婦はギフトカードを引出物として提供する旨の申し込みを行う。
会場提供会社は、ギフトカードを発行事業者から購入する(仕入れする)。仕入れについては、新郎新婦から申し込みがあった後に必要枚数を仕入れるようにする場合もあるし、予め相当数を仕入れて在庫として保有しておく場合もあるが、第一の実施形態では、両者の中間的な構成として、ギフトカード自体の引き渡しはせず、ギフト資産のみの卸売りする(又はギフトカード発行の予約をする)構成が採用されている。
ギフトカードを会場提供会社から購入した贈り主は、結婚披露宴においてギフトカードを引出物として被贈呈者に贈呈する。被贈呈者は、ギフトカードについて、発行事業者に交換の申請をし、任意の被交換品と交換する。
次に、図1に戻り、システムの各部について説明する。
図1に示すシステムにおいて、管理サーバ1は、ネットワークに接続されている。ネットワークは、この実施形態ではインターネット3である。
そして、このシステムでは、インターネット3には、贈り主が操作する贈り主端末51、被贈呈者が操作する被贈呈者端末52、会場提供会社の担当者(以下、会場担当者)が操作する会場担当者端末53がそれぞれ接続されており、管理サーバ1にアクセス可能となっている。さらに、発行事業者も管理サーバ1の運営管理を行うので、発行事業者における担当者(発行側担当者)が操作する管理用端末54も、管理サーバ1に接続されている。
管理サーバ1は、インターネット3を介して各種ページを提供したり、情報を受信したりすることが可能なサーバであり、ウェブサーバの機能を備えている。管理サーバ1は、1個のみのサーバである場合もあるが、複数のサーバで機能を分担していて複数のサーバが管理サーバ1である場合もある。
記憶部2は、この実施形態では、管理サーバ1が備えるハードディスク等の記憶装置となっている。但し、記憶部2は、管理サーバ1とは別に設けられたコンピュータ上の記憶装置であっても良いし、ストレージサーバのように管理サーバ1とは別に設けられたサーバ上の記憶装置であっても良い。管理サーバ1の主たる機能は、ギフトカードの発行、管理、及び被交換品との交換の申請の受付等である。
まず、ギフト資産を有形化したものとしてのギフトカードについて説明する。図3は、ギフト資産の有形化物としてのギフトカードを示した平面概略図である。
図3に示すように、有形化物としてのギフトカード4は、共通情報印刷部を有している。共通情報印刷部は、カードが被交換品と交換できるカードであること、被交換品との交換には交換用のウェブサイトにおける申請が必要であること等を印刷した箇所である。そして、ギフトカード4は、ギフトIDを印刷したID印刷部40と、交換用のウェブサイト(以下、ギフトサイト)へのアクセス情報を印刷した箇所(アクセス情報印刷部)41,42とを有している。
この例では二種類のアクセス情報印刷部41,42が設けられており、一つはQRコードの形でアクセス情報を印刷した第一のアクセス情報印刷部41である。もう一つは、テキストでアクセス情報を印刷した第二のアクセス情報印刷部42である。第二のアクセス情報印刷部42では、ギフトID、ギフトサイトのURLがアクセス情報として印刷されている。第一のアクセス情報印刷部41は、これらをQRコード化してイメージ印刷した箇所である。尚、「QRコード」は登録商標である。尚、ギフトカード4は、被交換品との交換期限日が印刷された交換期限印刷部43を有する。
一方、記憶部2には、各小売り業者の情報を記録した業者情報ファイル21が記憶されている。図4は、業者情報ファイルの構造の一例を記憶した概略図である。
図4に示すように、業者情報ファイル21は、「業者ID」、「パスワード」、「業者名」、「担当者名」等のフィールドから成るレコードを記録したデータベースファイルである。「業者ID」は、各小売り業者を識別するIDが記録されるフィールドである。「パスワード」は、管理サーバ1に対して小売り業者としてアクセスする際に必要となるパスワードである。パスワードは、予め設定されて発行事業者から各小売り業者に通知される。「業者名」は、各小売り業者の名前が記録されるフィールドであり、この実施形態では、会場提供会社の名前が記録される。「担当者名」は、会場担当者の名前が記録されるフィールドである。
また、記憶部2には、ギフト商品情報ファイル22が記憶されている。図5は、ギフト商品情報ファイルの構造の一例を示した概略図である。
ギフト商品情報ファイル22は、商品としてのギフト資産の情報を記録したファイルである。図5に示すように、ギフト商品情報ファイル22は、「ギフト商品ID」、「ギフト商品名」、「卸売り額」等のフィールドから成るレコードを記録したデータベースファイルである。
「ギフト商品ID」は、ギフト資産の種別(金額や制限タイプ)を特定するIDが記録されるフィールドである。この実施形態では、ギフト資産は、ギフトカード4の形で提供されるものの、金額やタイプが異なる幾つかの商品が存在する。金額については、例えば、3000円、5000円、7000円・・・というように異なる金額のギフトカード4が存在している。また、制限タイプについては、引き菓子及び縁起物とセットになっていてそれらを必ず交換しなければならないタイプ(制限ありタイプ)と、そのような制限がなくて発行事業者が提供可能な被交換品と自由に交換できるタイプのもの(フリータイプ)である。例えば、3000円のギフトカード4で制限ありタイプの場合には、BA3000FI3のようなギフト商品IDが付与され、3000円のギフトカード4でフリータイプの場合、BA3000FRのようなギフト商品IDが付与される。尚、以下の説明において、ギフトカード4について、その金額や制限タイプを「カード種別」と総称する。ギフト商品IDは、カード種別を特定するIDである。
また、記憶部2には、ギフト情報ファイル23が記憶されている。ギフト情報ファイル23は、発行又は仮発行された全てのギフト資産の情報を記録したデータベースファイルである。図6は、ギフト情報ファイルの構造の一例について示した概略図である。
図6に示すように、ギフト情報ファイル23は、「ギフトID」、「ギフト商品ID」、「業者ID」、「卸売り額」、「卸売り日」、「発行日」、「交換期限日」、「交換申請日」等のフィールから成るレコードを記録したデータベースファイルである。
「ギフトID」は、発行事業者が卸売りする全てのギフト資産について付与されるIDで、各ギフト資産を識別するIDが記録されるフィールドである。
「ギフト商品ID」は、上記ギフト商品情報ファイル22におけるギフト商品IDが記録されるフィールドである。
「業者ID」は、上記業者情報ファイル21における業者IDが記録されるフィールドであり、当該ギフト資産を卸売りした(仕入れた)小売り業者の業者IDが記録されるフィールドである。
このようなギフト情報ファイル23の情報は、初期的には、発行側担当者が管理用端末54を操作することで行う。即ち、ギフトカード4は、ある程度のまとまった枚数で発行事業者から会場提供会社に卸売りされる。この際、発行側担当者は、管理用端末54を操作し、上記情報を記録する。尚、各小売り業者に対して同一の卸売り額とは限らないので、ギフト情報ファイル23における「卸売り額」の値は、同一のギフト商品IDであってもギフト商品情報ファイル22における「卸売り額」とは異なる場合がある。ある大口の会場提供会社に対して値引きして販売される場合もあり、この場合には、当該会場提供会社に卸売りした各ギフトカード4については、ギフト情報ファイル23における「卸売り額」がギフト商品情報ファイル22における「卸売り額」よりも安い額となる。
尚、この実施形態では、卸売り日の段階では、ギフト資産の有形化物であるギフトカード4は小売り業者には引き渡されない。つまり、卸売り日の段階では、ギフト資産(債権)のみが小売り業者に販売された状態である。したがって、上記のような発行側担当者によるギフト情報ファイル23の記録は、債権の保有者(譲渡先)の記録であるといえる。
また、記憶部2には、卸売りされたギフト資産を小売り業者毎に管理するためのファイルとして、ギフト卸売り情報ファイル24が記憶されている。ギフト卸売り情報ファイル24は、1個の業者IDに対して1個設けられるファイルであり、業者IDをファイル名として使用する等の方法により業者IDに紐づけられた状態で設けられるファイルである。
図7は、ギフト卸売り情報ファイルの構造の一例を示した概略図である。図7に示すように、ギフト卸売り情報ファイル24は、「ギフトID」、「ギフト商品ID」、「卸売り額」、「卸売り日」、「発行日」、「贈り主名」、「交換期限日」、「交換申請日」、「返金有無」等のフィールドから成るレコードを記録したデータベースファイルである。
「ギフトID」、「ギフト商品ID」は、ギフト情報ファイル23におけるものと同じである。「卸売り額」、「卸売り日」についても、当該ギフト資産の実際の卸売り額や卸売り日が記録されるフィールドであり、ギフト情報ファイル23におけるものと同じである。
ギフト卸売り情報ファイル24の各レコードの情報は、ギフト資産が卸売りされるたびに発行側担当者が管理用端末54を操作して記録される。例えば、100個のギフト資産(100枚のギフトカード4)が卸売りされた場合、100個のレコードがギフト卸売り情報ファイル24に追加されて記録される。
管理サーバ1には、ギフト資産を卸売りした際(仮発行した際)に実行される記録用のプログラム(以下、仮発行プログラム)11が実装されており、管理用端末54は仮発行プログラム11を実行することで上記ギフト卸売り情報ファイル24に各レコードを記録させる。仮発行プログラム11は、同様の情報をギフト情報ファイル23にも記録する。つまり、例えば100個のギフト資産が卸売りされた場合、仮発行プログラム11は、100個のレコードをギフト情報ファイル23に追加して記録するとともに、卸売り先である小売り業者の業者IDに対応したギフト卸売り情報ファイル24に100個のレコードを追加して記録する。尚、仮発行プログラム11は、各ギフト資産についてギフトIDを生成するコードを含み、生成した各ギフトIDをギフト情報ファイル23とギフト卸売り情報ファイル24とにそれぞれ記録するようプログラミングされている。
一方、実施形態のギフト資産管理システムは、卸売りされた各ギフト資産について小売り業者に対して幾つかのサービスを提供するものとなっている。提供されるサービスの一つは、ギフト資産の発行日を確定させるサービスである。このサービスは、会場提供会社に卸売りされた段階ではまだ仮発行の状態であり、発行日が確定していないことを考慮したサービスである。
実施形態において卸売り及び小売りされるギフト資産は、被交換品との交換期限があるものとなっている。交換期限は、例えば3ヶ月とか6ヶ月とかの期限であるが、いずれにしても発行日からの期限である。ギフト資産のうち、交換の期限が6ヶ月を超える場合、未使用(未交換)の金額のうちの一定の額を供託することが法律によって義務づけられている。したがって、交換期限は6ヶ月とされる場合が多く、この実施形態でも6ヶ月とされている。
いずれにしても、交換期限は、ギフト資産が贈り主に手渡されてからの期限とするのがフェアであるから、発行日は、ギフト資産が小売りされた日又はそれに近い日とすべきである。これを考慮し、実施形態のギフト資産管理システムは、卸売り日よりも後の日付を発行日として登録する発行日登録手段を設けている。発行日登録手段は、管理サーバ1と、管理サーバ1に実装されたギフト発行プログラム12によって構成されている。
具体的に説明すると、発行日登録手段は、管理サーバ1と、ギフト発行プログラム13とによって構成されている。この実施形態では、ギフト発行プログラム13は管理サーバに実装されており、管理用端末54からの要求で実行されるようになっている。
より具体的には、管理サーバ1にはギフト発行ページを表示する発行ページ表示プログラム12が実装されており、管理用端末54に対してギフト発行ページを提供するようになっている。
図8は、ギフト発行ページの一例を示した概略図である。管理サーバ1が管理用端末54に対して提供する管理用のトップページには、「ギフト発行」と表記されたボタンが設けられている。このボタンには、小売り業者を特定するためのページがリンクしており、小売り業者名を入力して送信ボタンを押すと、業者情報ファイル21が検索されて業者IDが取得され、これを引数にして発行ページ表示プログラム12が実行されるようになっている。
図8に示すように、ギフト発行ページでは、業者名(会場提供会社の名前)、担当者名(会場担当者の名前)が確認的に表示されるようになっている。これらの情報は、引数として渡された業者IDにより発行ページ表示プログラム12が業者情報ファイル21を検索して取得することで表示される。
図8に示すように、ギフト発行ページには、仮発行残数表示欄61が設けられている。仮発行残数表示欄61は、仮発行(即ち卸売り)がされてまだ発行(即ち小売り)がされていないギフトカード4の枚数を表示した欄である。発行ページ表示プログラム12は、ログインの際に保持された業者IDに対応したギフト卸売り情報ファイル24を開き、「発行日」のフィールドがNull値であるレコードの件数をカウントする。そして、その値を仮発行残数表示欄61に組み込むようプログラミングされている。
そして、図8には、発行日入力欄62、贈り主名入力欄63、発行枚数入力欄64が設けられている。発行日入力欄62は、ギフトカード4の発行日を入力する欄である。この実施形態では、ギフトカード4は結婚披露宴の引出物であるので、発行日には披露宴の開催日が入力される。贈り主名入力欄62には、新郎新婦名が入力される。
発行枚数入力欄64は、ギフトカード4の発行枚数を入力する欄である。この欄には、仮発行残数表示欄61で表示されている数以下の数が入力される。
図8に示すように、ギフト発行ページにはOKボタン65が設けられている。OKボタン65には、入力内容を確認的に表示するページがリンクしており、そこに設けられている送信ボタンは、ギフト発行プログラム13の実行ボタンとなっている。
図9は、ギフト発行プログラムの概略を示したフローチャートである。
ギフト発行プログラム13は、ログインの際に保持された業者IDとギフト発行ページで入力された各情報とを引数にして実行される。ギフト発行プログラム13は、業者IDに対応したギフト卸売り情報ファイル24を開く。そして、最初のレコードから順にポインタを移動させながら、「発行日」のフィールドがNull値であるかどうか判断する。Null値であれば、ギフト発行ページで入力された発行日をそのレコードの「発行日」に記録する。そして、ギフト発行ページで入力された新郎新婦名を「贈り主名」に記録する。また、交換期限日を自動計算し、「交換期限日」のフィールドに記録する。交換期限は、この実施形態では発行から6ヶ月となっているので、6ヶ月後の日付を取得し、その日を「交換期限日」のフィールドに記録する。
次に、ギフト発行プログラム13は、このレコードの「ギフトID」の値を取得する。そして、ギフト情報ファイル23を開き、取得したギフトIDで検索して該当するレコードに発行日と交換期限日をそれぞれ記録する。
その後、ギフト発行プログラム13は、サブルーチンとして、カード印刷プログラムを実行する。カード印刷プログラムは、カード用紙に情報を印刷して図3に示すようにギフトカード4を制作するプログラムである。カード印刷プログラムは、カード用紙にギフトIDを印刷してID印刷部40とし、第一のアクセス情報(QRコード)を生成、印刷して第一のアクセス情報印刷部41とし、第二のアクセス情報を印刷して第二のアクセス情報印刷部42とする。さらに、交換期限日を印刷して交換期限印刷部43とする。これらの処理を各ギフトIDについて行って卸売り数のギフトカード4を制作する。尚、共通情報印刷部は、カード用紙に予め印刷されている。
これで1枚のギフトカード4の発行に係る処理は終了であり、ギフト卸売り情報ファイル24の次のレコードについて同様の処理を繰り返す。そして、繰り返しの回数が発行枚数に達すると、プログラムは終了である。
尚、発行枚数入力欄で入力された数値が仮発行残数表示欄で表示されている数より多かった場合、ギフト発行プログラム13は、エラーメッセージを表示して終了する。
ギフト発行プログラム13の実行により、上記のように各ギフトカード4が制作され、且つ発行日が記録されて各ギフトカード4は被交換品との交換が可能な状態となる。
次に、このようにして発行される各ギフトカード4において行える交換申請について説明する。管理サーバ1は、ギフトサイトを提供するウェブサーバともなっている。交換申請は、管理サーバ1にアクセスしてギフトサイトにログインして交換申請ページを表示することで行える。図10は、交換申請ページの一例について示した概略図である。
ギフトサイトへのログインについては、二つの方法がある。一つは、ギフトカード4のQRコード(第一のアクセス情報印刷部41)を被贈呈者端末52で読み取ってログインする方法である。もう一つは、ギフトカード4に印刷されているログイン用のURL(第二のアクセス情報印刷部42)を被贈呈者端末52上で入力してアクセスする方法である。この場合には、ログイン画面でギフトIDを入力する。
いずれにしても、ログインにより、図10に示す交換申請ページが被贈呈者端末52に表示される。管理サーバ1には、交換申請ページを表示する申請ページ表示プログラムが実装されており、ログインにより実行される。申請ページ表示プログラムは、ギフトIDをセッション変数として保持する。
図10に示すように、交換申請ページは、交換期限を確認のために表示するとともに、交換できる各被交換品を紹介するページとなっている。どのような被交換品と交換できるかは、ギフトカード4のカード種別により異なる。申請ページ表示プログラムは、ギフトIDでギフト情報ファイル23を検索し、該当レコードからギフト商品IDを取得し、それに従って交換できる被交換品を表示するプログラムとなっている。例えば、金額が3000円でフリータイプのギフトカード4である場合、3000円の範囲内で交換できる各被交換品が表示される。金額が3000円で三品固定の制限タイプのギフトカード4である場合、被交換品と引き菓子と縁起物で3000円相当である各組み合わせが表示される。
記憶部2には、各被交換品の写真のイメージファイルが記憶されており、申請ページ表示プログラムは、記憶部2からイメージファイルを取得して図10に示すように表示する。尚、被交換品がサービスである場合は、サービスの利用券が提供される場合が多く、その場合には利用券の写真が表示される。
尚、図10に示すように、この例では、被贈呈者が条件を設定して条件に合う順に被交換品の名称とイメージのセットが並べて表示されるようになっている。このため、交換申請ページは、条件の設定入力欄66を有している。
図10において、各被交換品の名称やイメージを表示した部分はハイパーリンク67となっており、送付先入力ページにリンクしている。送付先入力ページは、被交換品の送付先として氏名や住所を入力する欄となっている。そして、このページには、「交換を申請する」と表記された交換申請ボタンが設けられている。管理サーバ1には、交換申請処理プログラム14が実装されている。交換ボタンには確認ページがリンクしており、確認ページに設けられた送信ボタンは、交換申請処理プログラム14の実行ボタンとなっている。
交換申請処理プログラム14は、交換申請日を記録する申請日記録モジュール、被交換品を出荷するための情報を出力する配送情報出力モジュール等を含んでいる。申請日記録モジュールは、ギフトIDでギフト情報ファイル23を検索し、該当レコードの「交換申請日」にプログラムの実行日を記録するモジュールである。それとともに、申請日記録モジュールは、当該レコードの「業者ID」を取得し、対応する業者情報ファイル21を開く。そして、同様にギフトIDで検索して該当レコードの「交換申請日」に実行日を記録する。このように交換申請日が記録されると、システム上は被交換品との交換がされたと扱われ、以後は当該ギフトIDで検索して交換はできなくなる。
尚、記憶部2には、各被交換品の配送のための配送情報ファイルが記憶されている。配送情報ファイルは、交換申請ページで選択された被交換品の被交換品ID、送付先入力ページで入力された送付先の情報(氏名、住所等)が記録されるデータベースファイルであり、配送情報出力モジュールによって各情報が記録される。配送情報ファイルに従って、被交換品の配送が行われる。
このような実施形態のギフト資産管理システムは、小売り業者が介在していることを考慮し、幾つかの有益な構成を備えている。その一つが、交換期限内にギフト資産が被交換品と交換されなかった場合の返金のための構成である。
被贈呈者がギフト資産を被交換品と交換しなかった場合、それは期限内に債権を行使しなかったということ(権利放棄)であるから、特に返金をする必要はない。返金をしない場合、発行事業者にはギフト資産の卸売りの売り上げがある一方で、当該ギフト資産について交換がされないから、当該卸売りの代金は丸々、発行事業者の儲けとなる。
これでも良いのであるが、発行事業者としては、小売り業者を介したギフト資産の全体としての売り上げ増進をねらって敢えて返金をする構成を採用している。この場合の返金は、小売り業者に対する返金である。即ち、被贈呈者が期限内に交換をしなかった場合、当該ギフト資産を小売りした小売り業者に対して返金をする構成が採用されている。
ある小売り業者に対して異なる二社の発行事業者があり、一社は返金をしないが他の一社は返金をするとする。この場合、小売り業者としては、当然、返金をしてもらえる発行事業者から仕入れをすることになる。つまり、小売り業者に対して返金をすることが全体として小売り業者経由のギフト資産の売り上げ増大につながる。
実施形態のギフト資産管理システムは、上記の点を考慮し、返金額出力プログラム15を備えている。返金額出力プログラム15は、期限内に交換がされなかったギフト資産について、当該ギフト資産を小売りした小売り業者に対して発行事業者が返金する際の返金額を紙又は電子ファイルに出力するプログラムである。この実施形態では、返金額出力プログラム15は、電子ファイルとしての返金情報ファイル25に出力するプログラムとなっている。
この実施形態では、返金額出力プログラム15は管理サーバ1に実装されているが、管理用端末54にインストールされていても良い。図11は、返金額出力プログラムの概略を示したフローチャートである。
返金額出力プログラム15は、月に1回というように定期的に実行されるプログラムである。図11に示すように、返金額出力プログラム15は、業者情報ファイル21を開き、最初のレコードの業者IDを取得する。そして、対応するギフト卸売り情報ファイル24を開き、最初のレコードの「交換期限日」がプログラム実行日よりも前であり、「交換申請日」がNull値であるかどうか判断する。「交換期限日」がプログラム実行日よりも前で「交換申請日」がNull値であれば、返金額出力プログラム15は、当該レコードの「返金有無」の値を確認する。この値が偽値であれば返金がまだなので、返金額出力プログラム15は、当該レコードの「卸売り額」の値を取得する。そして、取得した値を集計用の変数に格納する。それとともに、「返金有無」のフィールドの値を真値に変更する。また、返金対象の件数をカウントするための変数に1を加算する。
返金額出力プログラム15は、ギフト卸売り情報ファイル24の各レコードについて上記処理を順次行い、未交換のギフト資産について返金がまだであれば卸売り額を集計用の変数に加算する形で格納し、カウント用の変数に1を加算していく。ギフト卸売り情報ファイル24の最後のレコードまで処理を終えると、返金額出力プログラム15は、集計用の変数の値(返金対象のギフト資産の卸売り額の総額)から所定の返金手数料を差し引いた額を算出し、この値を返金情報ファイル25に出力する。
図12は、返金情報ファイルの内容の一例を示した概略図である。この実施形態では、返金情報ファイル25は、PDFのような読み取り専用のファイルである。図12に示すように、返金情報ファイル25は、当期の返金対象のギフト資産の件数及び合計の返金額が表示されるファイルである。尚、図12に示された金額は、説明用の一例であり、実際の金額を反映しているものではないことは勿論である。
返金情報ファイル25を出力すると、一つのギフト卸売り情報ファイル24についての処理は終了であり、返金額出力プログラム15は、業者情報ファイル21の次のレコードにおいて業者IDを取得し、対応するギフト卸売り情報ファイル24を開く。そして、同様に、各レコードにつて、交換期限が過ぎていて「交換申請日」がNull値であり、且つ「返金有無」が偽値であるレコードの「卸売り金額」を加算していく。また、「返金有無」の値をそれぞれ真値に変更する。そして、合計の金額から返金手数料を引いた額と返金対象の件数とを同様に組み込んで返金情報ファイル25を出力する。業者情報ファイル21における全てのレコードについて上記処理を行うと、返金額出力プログラム15は終了である。
また、この実施形態では、小売り業者が介在していることを考慮した別の有益な構成として、小売り業者にギフト資産の交換状況に閲覧させる閲覧手段が設けられている。閲覧手段は、管理サーバ1と、管理サーバ1に実装された交換状況閲覧プログラム16によって構成されている。
交換状況閲覧プログラム16は、この実施形態では会場担当者端末53に交換状況閲覧ページを提供するプログラムである。図13は、交換状況閲覧ページの一例を示した概略図である。
前述したように、業者IDでログインすると、小売り業者用のトップページが会場担当者端末53に表示される。このページには、「交換状況を閲覧する」のような表記のボタンが設けられており、このボタンは、交換状況閲覧プログラム16の実行ボタンとなっている。
交換状況閲覧プログラム16は、ログインの際に保持された業者IDに対応するギフト卸売り情報ファイル24を開く。そして、各レコードの情報を取得して図13に示すように交換状況閲覧ページに組み込んで会場担当者端末53に送信して表示させる。
図13に示すように、交換状況閲覧ページでは、ログインの際に入力した業者IDに係る会場提供会社が小売りした各ギフトカード4についての交換状況がリストになって表示される。この例では、贈り主名(新郎新婦名)、発行日も併せて表示されるようになっている。
図13に示す交換状況閲覧ページにおいて、交換期限が過ぎていて交換申請日が空欄のギフトカード4については、「返金予定」の文字が表示されるようになっている。交換状況閲覧プログラム16は、プログラムの実行日が「交換期限日」よりも後であり「交換申請日」がNull値のレコードについては、「返金予定」の文字を当該行に組み込むようプログラミングされている。
また、図13に示すように、交換状況閲覧ページでは、交換状況閲覧プログラム16の実行時点における返金額の合計額や返金対象の件数を表示する欄を備えている。これらを表示するためのコードは、返金額出力プログラム15におけるものと同様である。
尚、管理サーバ1には、交換期限が過ぎて一定期間が経過したレコード(返金対象のものについては返金処理をしたレコード)を当該ギフト卸売り情報ファイル24から削除する削除プログラムが実装されている。削除されたレコードについては交換状況閲覧ページでは表示されない。
このような構成に係る実施形態のギフト資産管理システムの動作について、以下に説明する。
会場提供会社は、発行事業者からギフト資産を相当数仕入れる。この際、仮発行プログラム11が実行され、ギフト情報ファイル23及びギフト卸売り情報ファイル24において、仕入れ数の数のレコードが追加され、それぞれギフトIDが記録される。またギフト情報ファイル23では、追加された各レコードに業者IDが記録される。但し、有形化物としてのギフトカード4はこの時点ではまだ会場提供会社には引き渡されない。債権としてのギフト資産のみが発行事業者から会場提供会社に販売された状態であり、ギフト情報ファイル23やギフト卸売り情報ファイル24が在庫としての債権を記録、管理している。
新郎新婦は、会場提供会社に結婚披露宴の申し込みをする。この際、引出物についても相談を行い、会場担当者のアドバイスに従い、ギフトカードを引出物として被招待者に贈呈することを決断する。新郎新婦は、ギフトカードの金額やタイプを選択し、出席予定の被招待者の枚数分の購入の予約をする。
会場担当者は、電子メール等で発行側担当者に連絡し、発行日、発行枚数及び贈り主(新郎新婦)の名前を伝える。発行日は、通常、結婚披露宴の開催日である。発行側担当者は、管理用端末54を操作し、発行ページ表示プログラム12を実行する。そして、表示されるギフト発行ページで、発行日、発行枚数及び新郎新婦の名前をそれぞれ入力し、OKボタン65を押してギフト発行プログラム13を実行させる。これにより、発行日がギフト情報ファイル23及びギフト卸売り情報ファイル24にそれぞれ記録されるとともに、発行枚数の分のギフトカード4が制作される。制作されたギフトカード4は、宅配便等で発行事業者から会場提供会社に送られる。
結婚披露宴の当日、ギフトカード4は新郎新婦に渡され、小売りが完了する。ギフトカード4は、結婚披露宴において引出物として各被招待者に贈呈される。
被贈呈者(被招待者)は、後日、被贈呈者端末52を使用し、ギフトカード4にあるアクセス情報印刷部41,42によりギフトサイトにアクセスする。そして、交換申請ページを被贈呈者端末52に表示する。その上で、被交換品を選択し、送付先入力ページで氏名や住所等を入力する。そして、交換申請ボタンを押して交換申請処理プログラム14を管理サーバ1に実行させる。この結果、ギフト情報ファイル23及びギフト卸売り情報ファイル24にそれぞれ交換申請日が記録される。また、被交換品を配送するための氏名や住所等の情報が配送情報ファイルに記録され、被交換品が被贈呈者に配送される。
この間、会場担当者は、会場担当者端末53を操作して業者IDで管理サーバ1にログインし、自社で小売りした各ギフトカード4の交換状況を閲覧する。そして、返金対象の件数や返金額の総額を確認する。
そして、月に1回というように定期的に発行側担当者は管理用端末54を操作して返金額出力プログラム15を実行する。これにより返金情報ファイル25が作成され、返金情報ファイル25は電子メール添付等の方法により会場提供会社に送付される。それとともに、発行事業者は、返金情報ファイル25に出力された返金額を会場提供会社に返金する。
このような構成及び作用に係る実施形態のギフト資産管理システムによれば、発行されたギフトカード4が交換期限内に交換申請がされなかった場合に小売り業者である会場提供会社に対して返金がされるので、多くの会場提供会社がこの発行事業者からギフトカード4を仕入れることが期待され、会場提供会社を介したギフトカード4の全体の販売量の増加が見込める。そして、返金額出力プログラム15が返金額を返金情報ファイル25に出力するので、返金情報ファイル25を会場提供会社に提供することで返金額の確認が行える。このため、返金の業務がスムーズになる。
会場提供会社としても、結婚披露宴会場の提供や飲食の提供に加え、引出物としてのギフトカード4の売り上げが見込める上、ギフトカード4が期限内に交換されなかった場合には返金による収入も見込める。このため、より魅力的なシステムとなる。
また、上記実施形態では、卸売り日よりも後の日付を発行日として登録ができ、交換期限が発行日を基準として設定されるので、卸売りされた日から小売りの日まで相当期間が経っている場合でも、被贈呈者において十分な交換可能期間が付与されることになり、フェアなシステムとなる。
上記実施形態では、発行日の入力は発行側担当者が管理用端末54を操作して行うように説明したが、会場担当者が会場担当者端末53を操作して行う構成もあり得る。即ち、管理サーバ1は、会場提供会社のためのサイトを提供するようになっており、このサイトには、ギフト発行ページが含まれている。業者ID及びパスワードでログインすると、会場担当者端末53にギフト発行ページが表示され、ここで、発行日、発行枚数及び贈り主(新郎新婦)の名前が入力される。そして、OKボタン65を押して確認用ページで送信ボタンが押されると、ギフト発行プログラム13が実行される。
尚、上記の場合、カード用紙は発行事業者のところにあるので、サブルーチンとしてのカード印刷プログラムは、管理用端末54からの要求によって別途実行される場合が多い。この場合は、ギフト発行プログラム13が実行されると、その通知が管理用端末54に対して電子メール等で行われる。発行側担当者は、この通知を受けて管理用端末54を操作し、カード印刷プログラムを実行して発行数のギフトカード4を制作する。そして、制作されたギフトカード4を宅配便等で会場提供会社に送付する。この他、カード用紙を予め会場提供会社に送って在庫として保有してもらうようにし、カード印刷プログラムの実行(カードの印刷)は会場提供会社のプリンタで行う場合もあり得る。
返金について説明を補足すると、会場提供会社において、発行事業者から返金された額を購入者である贈り主(新郎新婦)に返金するようにしても良い。または、返金はしないが一定割合が未交換となることを見込んでギフトカード4の小売り額を低額としておいても良い。例えば、3000円分の被交換品との交換の権利と引き菓子及び縁起物がセットになったギフトカード4が5000円で小売りする場合、未交換でも返金をしないことを条件に4500円で新郎新婦に販売するといったことが考えられる。
また、会場担当者は、交換状況閲覧ページにおいて交換状況を閲覧できるので、交換がされていないので返金予定であることを確認することができる。このため、後日返金される額との照合が行え、返金のチェック業務が容易となる。例えば、提供された返金情報ファイルの内容と、事前に閲覧しておいた交換状況とを照合することで返金内容のチェックが容易に行える。この際、返金予定の表示がされるので、チェック業務がより容易になっており、返金対象の件数や合計の返金額が表示されるので、チェック業務がさらに容易となっている。
尚、返金額出力プログラム15は、返金額を紙に出力する(印刷する)プログラムであっても良い。この場合、返金額出力プログラム15は、返金明細書として印刷するプログラムであったり、マイナスの請求をする請求書を印刷するプログラムであったりし得る。
上記実施形態では、ギフト資産が予め卸売りされ、仮発行の形で会場提供会社が仕入れるものであったが、そのような形は取らずに、新郎新婦から申し込みがあってから会場提供会社が発行事業者に卸売りを発注する形であっても良い。この場合、管理サーバ1は、会場担当者端末53に対して注文ページを提供する構成とされる。
注文ページは、ギフト発行ページと同様、発行日入力欄、贈り主名入力欄、発行枚数入力欄が設けられる。発行日入力欄には、同様に結婚披露宴の開催日が入力される。このページから実行される管理サーバ1上の注文受付プログラムは、注文されたギフト資産を正式に(仮ではなく)発行するプログラムとなる。そして、発行事業者において、同時に有形化物としてのギフトカード4の制作も行われ、宅配便等により会場提供会社に届けられる。
上記のような構成によると、仮発行の際の情報の入力が不要なので好適である。但し、注文ページでの注文の後に代金の入金があってから卸売り処理をする構成であると、ギフトカード4が届くまである程度の日数がかかることが想定される。新郎新婦による結婚披露宴の申し込みから披露宴の開催日まであまり日数がない場合には、仮発行の形で予めギフト資産を仕入れる形態の方が好ましい。
尚、仮発行の形でギフト資産が予め仕入れられた場合、その代金は仕入れの段階で支払われ、ギフト資産は会場提供会社における在庫となる。この場合、小売りされずに残っているものについて発行事業者に返還し、その分の返金がされる場合もある。但し、発行事業者と会場提供会社との間の決済については、会場提供会社が小売りした場合にのみ仕入れの代金を発行事業者に支払う形態(契約)もあり得る。この場合には、仕入れはギフト資産の譲渡ではなくギフト資産(ギフトカード)の発行の予約とみることもできる。
上記実施形態において、発行された(小売りされた)ギフトカード4を紛失した場合、被交換品との交換はできなくなるが、ギフトカード4の再発行を行う構成を採用して救済する場合もある。ギフトカード4の再発行は、ギフトIDの再発行に相当する。この場合、ギフト情報ファイル23やギフト卸売り情報ファイル24とは別に、ギフト発行情報ファイルが記憶部2に記憶される。ギフト発行情報ファイルは、ギフト発行数を管理するデータベースファイルであり、1回のギフトカードの発行毎に(上記の例では1回の結婚披露宴毎に)一つのレコードが記録されるファイルである。ギフト発行情報ファイルには、ギフト発行IDが記録され、それに紐付けられた形でギフト発行数、贈り主名、発行日、交換済み件数等が記録される。交換済み件数は、そのギフト発行IDが付与されているギフトカードについての交換件数である。また、ギフト情報ファイル23やギフト卸売り情報ファイル24の各レコードには、ギフト発行IDが記録される。
再発行を行う場合、新たにギフトIDを生成してギフトカード4を発行する。この場合、新たなギフトIDについては、同じ発行日の同じ贈り主名の他のギフトIDと同じギフト発行IDが付与され、ギフト情報ファイル23及びギフト卸売り情報ファイル24にレコードが追加されて情報が記録される。新たに発行されたギフトIDで交換申請が行えるが、紛失が虚偽であり、同じ者が2回に亘り交換申請を行う場合もあり得る。これを考慮し、通常、交換申請処理プログラム14は、交換申請を承認する際、ギフトIDでギフト情報ファイル23を検索してギフト発行IDを取得し、ギフト発行情報ファイルを検索してギフト発行数と交換済み件数を取得する。そして、交換済み件数がギフト発行数に達していたら、その交換申請は承認されない。つまり、ギフトIDの追加発行があった場合でも、被交換品と交換できる数はギフト発行数に制限される。
尚、上記説明では、結婚披露宴における引出物としてギフトカード4が贈呈されたが、他の慶事における引出物としてギフトカード4が贈呈される場合もある。例えば、会社の設立記念パーティ等である。
また、ギフトカード4は、引出物として贈呈される場合には限られず、お葬式のような弔事における贈呈品(いわゆる香典返し)として贈呈される場合もあり得る。
さらに、小売り業者は催事の会場提供会社であったが、他の場合もあり得る。例えば、お葬式の場合、会場提供会社ではない葬儀社が請け負ってサービスを提供する場合があり、そのような場合には会場提供会社でない事業者が小売り業者としてギフトカード4を小売りすることになる。
また、発行事業者がギフト資産を卸売りする相手は小売り業者ではなく、卸売り業者である場合もある。つまり、発行事業者が卸売り業者に卸し売りし、そこから小売り業者に卸し売りされる場合もある。このように、最終的な小売りに至る間に二以上の卸売り業者が介在する場合もある。これらの場合、未交換のギフト資産について、発行事業者は一番上流の卸売り業者に対して返金を行う。この際、それより下流の卸売り業者に対して返金が行われるかは、当該返金の受けた卸売り業者の判断又は下流側の卸売り業者との契約による。
上記実施形態において、ギフト情報ファイル23やギフト卸売り情報ファイル24には、被贈呈者の情報は記録されておらず、各ギフトカードがどの被贈呈者に贈呈されたかの情報は記録されていないが、記録されるようにしても良い。例えば、管理サーバ1に贈り主用のエリアを用意し、ここに被贈呈者情報登録ページを実装する。贈り主は、贈り主端末51を使用して管理サーバ1にアクセスし、被贈呈者情報登録ページで各被贈呈者の情報を入力する。被贈呈者情報登録ページでは、1個のギフトIDに対して被贈呈者の氏名を入力する欄が設けられ、このページから呼び出されて実行される被贈呈者情報登録プログラムは、ギフト情報ファイル23やギフト卸売り情報ファイル24にある「被贈呈者名」のフィールドに入力された氏名を記録するようプログラミングされる。このような構成は、例えば、各被贈呈者に金額が異なるギフトカード4を贈呈する場合、取り違えがないようにするための情報として利用され得る。即ち、カード印刷プログラムが被贈呈者名を取得してギフトカード4に印刷するようにすると、取り違え防止に好適である。
また、本願発明の実施に際しては、発行事業者がシステムの運営会社である必要はなく、発行事業者以外の事業者が運営会社であっても良い。この場合は、その運営会社における担当者が管理用端末54を操作して各種情報の入力を行う。
尚、上記説明では、発行又は仮発行されたギフト資産の管理のため、ギフト情報ファイル23とギフト卸売り情報ファイル24との二つのファイルが設けられたが、ギフト情報ファイル23のみであっても足りる。この場合、交換状況閲覧プログラム16は、業者IDでギフト情報ファイル23を検索し、当該小売り業者が小売りしたギフト資産のレコードのみを抽出して交換状況閲覧ページに表示するようプログラミングされる。
尚、本願発明の実施に際しては、ギフト資産はギフトカードである必要はなく、カード以外の形態で有形化されても良い。例えば、カタログギフトのように被交換品を紹介する冊子とともに提供されるシートにギフトIDが記載されており、そのシートがギフト資産の有形化物となっている場合もある。任意の被交換品と交換できるポイントの形でギフト資産が提供される場合、ギフト資産は特に有形化されない場合もあり得る。
1 管理サーバ
11 仮発行プログラム
12 発行ページ表示プログラム
13 ギフト発行プログラム
14 交換申請処理プログラム
15 返金額出力プログラム
16 交換状況閲覧プログラム
2 記憶部
21 業者情報ファイル
22 ギフト商品情報ファイル
23 ギフト情報ファイル
24 ギフト卸売り情報ファイル
25 返金情報ファイル
3 インターネット
4 ギフトカード
51 贈り主端末
52 被贈呈者端末
53 会場担当者端末
54 管理用端末

Claims (4)

  1. 任意の商品又はサービスと交換が可能な資産であり且つ交換期限が設定されている資産として発行事業者から小売り業者に卸し売りされたギフト資産であるとともに任意の商品又はサービスの交換の申請が発行事業者に対してされるギフト資産を管理するギフト資産管理システムであって、
    記憶部と、
    交換状況閲覧手段と
    を備えており、
    記憶部には、ギフト情報ファイルが記憶されており、
    ギフト情報ファイルには、各ギフト資産について当該ギフト資産の卸売り先である小売り業者を特定可能な情報と、当該ギフト資産の交換期限と、当該ギフト資産について被贈呈者から交換が申請されたかどうかの情報である交換実績情報とが記録されており、
    交換状況閲覧手段は、小売り業者における担当者が操作する端末である小売り業者端末に対してネットワークを介して接続されている管理サーバと、管理サーバに実装されている交換状況閲覧プログラムによって構成されており、
    交換状況閲覧プログラムは、ギフト情報ファイルの内容に従い、アクセスをした小売り業者端末に係る小売り業者が贈り主に小売りしたギフト資産について交換期限と交換がされたかどうかが表示される交換状況閲覧ページを当該小売り業者端末に送信して表示させるプログラムであることを特徴とするギフト資産管理システム。
  2. 前記交換状況閲覧プログラムは、交換期限を過ぎていて交換実績情報が記録されていないギフト資産について発行事業者が小売り業者に返金予定である旨を前記交換状況閲覧ページにおいて表示するプログラムであることを特徴とする請求項1記載のギフト資産管理システム。
  3. 前記交換状況閲覧プログラムは、交換期限を過ぎていて交換実績情報が記録されていないギフト資産について発行事業者が小売り業者に返金する予定の額を前記交換状況閲覧ページにおいて表示するプログラムであることを特徴とする請求項1又は2記載のギフト資産管理システム。
  4. 前記交換状況閲覧プログラムは、交換期限を過ぎていて交換実績情報が記録されていないギフト資産が複数ある場合に前記返金する予定の合計額を前記交換状況閲覧ページにおいて表示するプログラムであることを特徴とする請求項3記載のギフト資産管理システム。
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