JP7236661B2 - スチーム噴出器およびスチームアイロン - Google Patents
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Description
本発明に関するスチーム噴出器の一形態は、液体が供給される気化室、および、前記気化室内の液体からスチームが生成されるように前記気化室を加熱するヒータユニットを含む気化体と、液体を貯留するタンクから前記気化室に液体を供給するポンプと、前記気化体で生成されたスチームを噴出する噴出口を含むベースとを備え、前記ヒータユニットはヒータと、前記ヒータを収容するケースとを含み、前記ケースの熱伝導率は前記ベースの熱伝導率よりも高い。
ヒータの温度分布に影響を及ぼす主要な因子の1つとして、ヒータを収容するケースの熱伝導率が挙げられる。ケースの熱伝導率が高くなるほどヒータからケースへの熱の伝導性が高くなるため、ヒータの温度分布が不均一になりにくい。上記スチーム噴出器によれば、ケースの熱伝導率がベースの熱伝導率よりも高いため、ヒータの温度分布の均一性が向上する。ヒータの出力温度が安定するため、スチームを安定して噴出できる。
上記スチーム噴出器によれば、ケースの熱伝導率がプレートの熱伝導率よりも高いため、ヒータの温度分布の均一性が向上する。このため、ヒータの出力温度が安定し、スチームを安定して噴出できる。
上記スチーム噴出器によれば、流路を流れる液体が堰板により遮られるため、気化していない液体が気化室内に滞留しやすい。このため、噴出口から液体が噴出されるおそれを低減できる。
上記スチーム噴出器によれば、堰板に遮られた液体が堰板の熱により気化しやすいため、スチームの生成効率が向上する。
ポンプから供給される液体は給水口から給水され、流路を通過する過程で気化し、スチームとなって噴出口から噴出される。このため、プレートの給水口付近の温度が最も低くなり、ヒータの温度分布に影響を及ぼす。一方、上記スチーム噴出器によれば、流路が給水口の周囲を取り囲むように設けられるため、プレートの温度分布が均一に近づけられる。このため、ヒータの温度分布の均一性が向上し、スチームを安定して噴出できる。
PTCヒータの特性の1つとして、ヒータの出力温度がヒータの温度分布に依存する点が挙げられる。一例では、ヒータの温度分布の均一性が低下するほどヒータの出力温度が低下し、ヒータの温度分布の均一性が向上するほどヒータの出力温度が安定する。上記スチーム噴出器によれば、ヒータの温度分布の均一性が向上するようにケースの熱伝導率が設定されるため、PTCヒータを採用してもスチームを安定して噴出できる。
PTCヒータは温度の上昇に伴い電気抵抗が増大する。PTCヒータに接続される電源電圧がいずれの電圧の場合でも、変圧器を介さずに電源電圧からPTCヒータに電力を供給できる。熱源としてPTCヒータを搭載する上記スチーム噴出器は、日常の生活環境の商用電源の電圧とは異なる電圧の商用電源に直接的に接続されても正常に動作する。このため、ユーザが変圧器を用意する必要がなく、利便性の向上に貢献できる。
ヒータの加熱により生成されるスチームは噴出口から噴出される一方で、噴出口付近に付着することがある。噴出口付近に付着したスチームは集合すると液体になる。上記スチーム噴出器によれば、噴出口が凹部に設けられるため、噴出口付近に付着したスチームおよび液体が凹部に貯留される。このため、スチーム噴出器から液体が滴りにくい。
上記スチーム噴出器によれば、凹部に貯留された液体がベースの横方向に流れるようにスチーム噴出器を傾けることで、凹部に貯留された液体を容易に除去できる。
上記スチーム噴出器によれば、噴出口付近に付着したスチームおよび液体が中間部分に滞留しやすい。このため、スチーム噴出器から液体が滴りにくい。
上記スチームアイロンによれば、ケースの熱伝導率がベースの熱伝導率よりも高いため、ヒータの温度分布の均一性が向上する。ヒータの出力温度が安定するため、スチームを安定して噴出できる。
図1および図2を参照して、スチームアイロン1の外観構成について説明する。
スチームアイロン1は衣類C(図12参照)のしわを伸ばすために利用される。スチームアイロン1は例えばアイロン機能およびスチーム機能を有する。アイロン機能は熱および圧力を衣類Cに与えることにより衣類Cのしわを伸ばす機能である。スチーム機能はスチームを衣類Cに与えることにより衣類Cのしわを伸ばす機能である。図示される例では、スチームアイロン1はスチーム機能に特化した衣類スチーマ(ハンディスチームアイロン)である。スチームアイロン1はアイロン機能に特化した一般的なスチームアイロンであってもよい。
図5に示されるように、スチーム噴出器10はベース21を含む第1ブロック20と、第2ブロック40と、ポンプ操作部16を含む第3ブロック50とをさらに備える。第1ブロック20、第2ブロック40、および、第3ブロック50はハウジング11に収容される。一例では、第1ブロック20、第2ブロック40、および、第3ブロック50はベース21が開口11Eから露出するように互いに結合された一対の第1部分11Aに収容される。第1ブロック20は例えばスチームアイロン1の前後方向において最も前方に設けられる。第2ブロック40は例えばスチームアイロン1の前後方向において、第1ブロック20と第3ブロック50とを互いに結合するように第1ブロック20と第3ブロック50との間に設けられる。第3ブロック50は例えばスチームアイロン1の前後方向において最も後方に設けられる。
スチームアイロン1は例えばユーザにより次の手順で使用される。第1手順では、タンク51の蓋56が開放され、注水口55からタンク本体52内に液体が注水される。十分な量の液体がタンク本体52内に貯留されている場合、第1手順を省略してもよい。第2手順では、スチームアイロン1の把持部12が把持され、スチームアイロン1の姿勢が第2姿勢から第1姿勢に切り替えられる。第3手順では、スチームアイロン1の電源がオフからオンに切り替えられるように電源操作部15が操作される。スチームアイロン1の電源がオンに設定されると、ヒータ37が動作し始める。
上記実施の形態に関する説明は本発明に関するスチーム噴出器およびスチームアイロンが取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本発明に関するスチーム噴出器およびスチームアイロンは例えば以下に示される上記実施の形態の変形例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変形例が組み合わせられた形態を取り得る。
・ケース38の熱伝導率と他の要素の熱伝導率との関係は任意に変更可能である。第1例では、ケース38の熱伝導率は堰板35の熱伝導率よりも高い。第2例では、ケース38の熱伝導率はプレート32の熱伝導率未満である。第3例では、ケース38の熱伝導率はベース21の熱伝導率未満である。
10 :スチーム噴出器
21 :ベース
22 :ベース本体
22A :掛面
23 :凹部
23A :第1端部
23B :第2端部
23C :中間部分
24 :噴出口
25 :凹部
30 :気化体
31 :気化室
32 :プレート
32A :流路
33 :基礎板
33A :給水口
34 :区画板
35 :堰板
36 :ヒータユニット
37 :ヒータ
38 :ケース
51 :タンク
60 :ポンプ
C :衣類
Claims (8)
- 液体が供給される気化室、および、前記気化室内の液体からスチームが生成されるように前記気化室を加熱するヒータユニットを含む気化体と、
液体を貯留するタンクから前記気化室に液体を供給するポンプと、
前記気化体で生成されたスチームを噴出する噴出口を含むベースとを備え、
前記ヒータユニットはヒータと、前記ヒータを収容するケースとを含み、
前記気化室は前記ポンプから供給された液体が流れる流路を有するプレートと、前記流路を流れるスチームを通過させ、前記流路を流れる液体を遮るように前記プレートに設けられる堰板とを含み、
前記堰板は前記プレートとの間に隙間が形成されないように前記プレートに設けられ、前記プレートが前記ケースに固定された状態において、前記ケースとの間にスチームが通過可能な隙間が形成されるように前記プレートに設けられ、
前記ケースの熱伝導率は前記ベースの熱伝導率よりも高く、
前記堰板の熱伝導率は前記ケースの熱伝導率以上である
スチーム噴出器。 - 前記ケースの熱伝導率は前記プレートの熱伝導率よりも高い
請求項1に記載のスチーム噴出器。 - 前記プレートは前記ポンプから供給される液体を給水する給水口を含む基礎板と、前記給水口と繋がる前記流路が形成されるように前記基礎板に設けられる区画板とを含み、
前記流路は前記給水口の周囲を取り囲むように設けられる
請求項1または2に記載のスチーム噴出器。 - 前記ヒータはPTCヒータである
請求項1~3のいずれか一項に記載のスチーム噴出器。 - 前記ベースは掛面を含むベース本体と、前記掛面に対して凹んだ凹部とをさらに含み、
前記噴出口は前記ベース本体を貫通するように前記凹部に設けられる
請求項1~4のいずれか一項に記載のスチーム噴出器。 - 前記凹部は前記ベース本体において横方向に延びるように設けられる
請求項5に記載のスチーム噴出器。 - 前記凹部は第1端部、第2端部、および、前記第1端部と前記第2端部とを繋げる中間部分を含み、
前記第1端部および前記第2端部の少なくとも一方は、前記中間部分に対して持ち上がるように形成され、
前記噴出口は前記中間部分に設けられる
請求項6に記載のスチーム噴出器。 - 請求項1~7のいずれか一項に記載のスチーム噴出器と、
衣類に熱を与える掛面とを備える
スチームアイロン。
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