JP6567465B2 - アイロン - Google Patents

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Description

本発明は、衣類などのしわ伸ばしを行なうアイロンに関し、特に気化室で発生したスチームを衣類などに噴出させて使用するアイロンに関する。
従来、この種のアイロンとして、例えば特許文献1には、ヒータで加熱されるベースに2つの気化室を区画して設け、一方の気化室は、タンクから直接供給される水を利用してスチームを発生させる通常スチーム用とし、もう一方の気化室は、タンクからポンプ装置を介して供給される水を利用してスチームを発生させる増量スチーム用として、それぞれの気化室から複数のスチーム孔を通して、衣類などにスチームを噴出させるものが知られている。
特開2007−202812号公報
従来の構成では、気化室を二つに分けることで、通常スチームと増量スチームを安定して効率よく発生させることができる。しかし、どちらの場合も掛け面の同じ領域からしかスチームを噴出することができず、アイロンとして使い勝手の向上が望まれていた。
本発明は上記問題点に鑑み、必要に応じてスチームを掛け面の異なる領域から噴出させることができ、使い勝手の良好なアイロンを提供することをその目的とする。
本発明のアイロンは、液体を貯留するタンクを備えた本体と、前記本体の下側に設けられ、底部に掛け面を形成した加熱されるベースと、前記ベースに設けられ、前記タンクからの液体供給を受けてスチームを発生させる第1気化室および第2気化室と、前記掛け面の中央部に設けられ、前記第1気化室で発生したスチームを噴出させるスチーム集中噴出部と、前記掛け面の周囲部に設けられ、前記第2気化室で発生したスチームを噴出させるスチーム分散噴出部と、前記スチームの噴出を、前記スチーム集中噴出部または前記スチーム分散噴出部の何れかに切替え操作可能とする切替手段と、を備え、前記本体の上部にはハンドルが設けられ、このハンドルよりも前記本体の前方に前記切替手段を配設し、前記ハンドルは、その後端が前記本体と連結せずに開放した形状を有し、前記本体の側面から見て、前記本体の前面には、前記本体の最下端以外で当該最下端よりも最も前方に突出した最前端が形成され、前記最前端から前記最下端にかけて、前記本体の後方に向かう凸状に湾曲した逆反り部が形成される。
また操作部と、前記操作部の操作に連動して、前記タンクからの液体を一時的に前記第1気化室または前記第2気化室へ送り込む液体供給装置と、をさらに備え、前記液体供給装置は、回動自在に収容保持されるシリンダー部材と、前記シリンダー部材の内部を摺動自在に設けられ、前記操作部と連動するピストンと、を備え、前記切替手段は、前記シリンダー部材の一部として当該シリンダー部材と一体的に形成され、前記切替手段の切替え操作により、前記シリンダー部材を回動させて、前記切替手段を第1位置に切替え操作すると、前記シリンダー部材の内部に吸込まれた前記タンクからの液体が、前記操作部への操作により前記第1気化室に導かれ、前記切替手段を第2位置に切替え操作すると、前記シリンダー部材の内部に吸込まれた前記タンクからの液体が、前記操作部への操作により前記第2気化室に導かれる構成とするのが好ましい。
請求項1の発明によれば、第1気化室に対応して掛け面の一領域に集中して設けたスチーム集中噴出部から、スチームを集中的に噴出させる一方で、第2気化室に対応して掛け面のほぼ全体に分散して設けたスチーム分散噴出部から、スチームを広く分散して噴出させることで、必要に応じてスチームを掛け面の異なる領域から噴出させることができる。また、ハンドルよりも本体の前方に切替手段が設けられるので、ハンドルを手で掴んだまま、指で切替手段を操作すれば、スチームの噴出を集中または分散の何れかに切替えることができ、使い勝手の良好なアイロンを提供できる。また、本体の側面から見て、本体の前面に、本体の最下端以外でこの最下端よりも最も前方に突出した最前端を形成し、最前端から最下端にかけて、本体の後方に向かう逆反り部を形成して、本体の前側に搭載できる機構を増やすことで、本体の重心を前方に移動させることができ、オープンハンドル形状であっても、ハンドルを握った時の不安感を払拭できる。
請求項2の発明によれば、切替手段は液体供給装置を構成するシリンダー部材と一体的に形成されるため、タンク内部の部品数を削減することができる。
本発明の一実施形態におけるアイロンの全体斜視図である。 同上、タンク組立体を取り外した状態のアイロン本体の外観斜視図である。 同上、カバーを取り外した状態のベースとその周辺の構成を示す部分平面図である。 同上、ベースを構成する基体の上面側から見た全体平面図である。 同上、ベースを構成する基体の下面側から見た全体底面図である。 同上、ベースの基体と掛け面部材とを重ね合わせた状態の要部底面図である。 同上、ベースを下面側から見た全体底面の写真である。 同上、タンク組立体の要部斜視図である。 同上、タンク組立体の要部縦断面図である。 同上、ポンプ装置を取り外した状態のタンク組立体の要部平面図である。 同上、集中ショット時における各部の位置関係を示したタンク組立体の要部平面図である。 同上、分散ショット時における各部の位置関係を示したタンク組立体の要部平面図である。 しわレベル比較チャートの説明図である。 ショット噴出によるスチーム圧力としわ伸ばしの関係について、試験の評価結果を示すグラフである。 従来製品と本実施形態における性能の比較結果を示す図である。 ショット噴出の前後で布地の状態がどのように変化するのかについて、試験の評価結果を示す図である。 ショット噴出における布地への水分付着量について、試験の評価結果を示す図である。 本発明の一実施形態におけるアイロン本体の外観形状を示す斜視図である。
以下、本発明の好ましいアイロンの一実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
まず、図1に基づいてアイロンの全体構成から説明すると、1はアイロン本体、2はアイロン本体1を着脱自在に載置する載置台である。載置台2は、商用電源のコンセント(図示せず)に差し込まれる電源プラグ付きのコード3と、凸状の給電部4が設けられる一方で、アイロン本体1の後部には凹状の受電部5が設けられる。これにより、アイロン本体1を載置台2に載置して、給電部4に受電部5を嵌合させたときに、コード3からの電源電圧が給電部4と受電部5を通してアイロン本体1に供給される構成となっている。なお、本実施形態は載置台2を中継してアイロン本体1に給電を行なうコードレスアイロンであるが、コード3をアイロン本体1に直接接続したコード付きアイロンでも構わない。
アイロン本体1は、金属製のベース11を下部に備えている。ベース11は、ダイキャスト成形品による基体12の底面に、プレート状の掛け面部材13を取付け固定して構成される。ベース11とその周辺の構成については、後程詳しく説明する。
15はベース11の上部に設けられた樹脂製のカバーであり、16はカバー15の上方に固定して設けられたハンドルである。ハンドル16の前方には、液体を貯留するタンクとしてのタンク組立体17が、アイロン本体1に対して着脱可能に設けられる。タンク組立体17は、例えば合成樹脂で形成され、上面から見た形状が略U字状で、その両側がハンドル16の前端部側から後端部側にかけて跨るように配置される。18はタンク組立体17の前部に設けられた開閉自在な注水口蓋であり、ここからタンク組立体17内に液体である水を収容したり、タンク組立体17内の不要水を廃棄したりすることが可能になる。また、タンク組立体17の一側面にやや突出してタンクロック釦19を設け、このタンクロック釦19を押動操作すると、アイロン本体1とタンク組立体17との係止状態が解除され、アイロン本体1からタンク組立体17を離脱できる構成となっている。
21は、アイロン本体1の上部に設けられた操作部で、これはスチーム/ドライ切替レバー21Aや、増量スチーム用のショットボタン21Bや、霧吹き用のミストボタン21Cや、温度設定/切ボタン21Dや、増量スチーム時の集中/分散切替レバー21Eにより構成される。また、ハンドル16の上部には、表示部として複数のLEDを並べた温度表示ランプ22が設けられており、温度設定/切ボタン21Dによる設定温度や、温度検知手段(図示せず)で検知されるベース11の温度などが温度表示ランプ22で表示される。
ハンドル16は、把持部に相当する把手部24の他に、アイロン本体1の腹部として、把手部24に下方に位置する基部25と、基部25の前側で把持部24の前端部を連結するための連結部26とにより、側面から見て後端を開放した略U字状に形成され、把手部24と基部25の間には、手を差し入れるための空洞27が形成される。なお、ここでいう腹部とは、タンク組立体17の両側を除く把手部24に対向したアイロン本体1の平坦状の中間上面部を指すものである。
次に、図3〜図12を併せて参照しながら、アイロン本体1の細部構成について説明する。先ず、図3〜図7に基づいて、ベース11とその周辺の構成について詳しく説明すると、ベース11の基体12には、加熱手段となるヒータ31が上面から見て略U字状に屈曲して埋設される。また、基体12の上面にはスチームを発生させるための2つの気化室、すなわち第1気化室に相当する集中側気化室32と、第2気化室に相当する分散側気化室33がそれぞれ形成される。集中側気化室32と分散側気化室33はいずれもラビリンス凹状に形成され、屈曲したヒータ31の一側近傍に集中側気化室32が配置され、ヒータ31の他側近傍に分散側気化室33が配置される。これにより、ヒータ31からの熱を2つの気化室32,33に略等しく供給できる。
集中側気化室32の一端をなす入口には、突起状の滴下受部35が設けられ、集中側気化室32の他端をなす出口には、基体12と掛け面部材13との間の集中側蒸気空間36に連通する蒸気排出孔37が形成される。また、分散側気化室33の一端をなす入口には、複数の突起を有する滴下受部38が設けられ、分散側気化室33の他端をなす出口には、基体12と掛け面部材13との間の別な分散側蒸気空間39に連通する蒸気排出孔40が形成される。集中側気化室32と分散側気化室33との間と同様に、集中側蒸気空間36と分散側蒸気空間39との間は、お互いに完全に区画されている。
掛け面部材13の裏面側で、図示しない布地などに当接する水平で略平坦なベース11の掛け面41の先端側領域には、スチーム集中噴出部となる複数のスチーム集中噴出孔43(図7の点線で囲んだ部分)が設けられる。これとは別に、掛け面41の先端側領域以外の周囲領域(図7の一点鎖線で囲んだ部分)には、スチーム分散噴出部となる複数のスチーム分散噴出孔44が設けられる。スチーム集中噴出孔43は、全て集中側蒸気空間36に連通して開口形成され、スチーム分散噴出孔44は、全て分散側蒸気空間39に連通して開口形成される。
本実施形態では、複数のスチーム集中噴出孔43が掛け面41の中央部前方寄り一箇所に集中して設けられ、この複数のスチーム集中噴出孔43の後方に分散して、掛け面41のほぼ全体に複数のスチーム分散噴出孔44が設けられる。また、スチーム分散噴出孔44は、掛け面41の周囲部だけでなく、掛け面41の後端から上方に傾斜する傾斜面46にも設けられている。スチーム集中噴出孔43とスチーム分散噴出孔44は、個々に全て同じ大きさと形状を有するが、掛け面41の部位に応じて異なる大きさや形状にしても構わない。
こうしたベース11の内部構造により、集中側気化室32の滴下受部35に滴下した水は、集中側気化室32内でヒータ31により加熱されてスチームとなり、そこから集中側蒸気空間36を通して、掛け面41の中心部のスチーム集中噴出孔43より集中してスチームが噴出される一方で、別な分散側気化室33の滴下受部38に滴下した水は、集中側気化室33内でヒータ31により加熱されてスチームとなり、そこから分散側蒸気空間39を通して、掛け面41の周辺部および傾斜面46のスチーム分散噴出孔44より分散してスチームが噴出される。また、スチーム集中噴出孔43の一つは、蒸気排出孔37と隣接して蒸気排出孔37の真下に設けられており、蒸気排出孔37からそのままスチーム集中噴出孔43を通して、増加した噴射圧でスチームを噴出させることが可能になる。
図示しないが、基体12には、集中側気化室32と分散側気化室33に共通して、それらの上面開口を塞ぐ蓋板が取付け固定される。この蓋板の上面には、タンク組立体17と気化室32,33との間を繋ぐ2つ通液路として、タンク組立体17から集中側気化室32に液体を流通する第1通液路としての集中側通水路54と、タンク組立体17から分散側気化室33に液体を流通する第2通液路としての分散側通水路55が各々並んで設けられる。集中側通水路54の流入口は、第1弁体となる集中側オートバルブ57に連通接続し、集中側通水路54の流出口は、集中側気化室32の滴下受部35に臨んで開口している。また、分散側通水路55の流入口は、第2弁体となる分散側オートバルブ58に連通接続し、分散側通水路55の流出口は、分散側気化室33の滴下受部38に臨んで開口している。
ベース11には、スチーム集中噴出孔43やスチーム分散噴出孔44からの湯滴噴出を防止するために、ベース11の温度を感知して変形する感熱押動体としてのバイメタル(図示せず)が設けられる。これにより、ベース11が液体の気化温度よりも低い場合は、バイメタルが復帰状態となって、オートバルブ57,58を共に閉塞するのに対し、ベース11が液体の気化温度以上になると、バイメタルが反転状態となって、オートバルブ57,58を共に開放し、集中側オートバルブ57を通過した水が、集中側通水路54を通って集中側気化室32の滴下受部35に滴下され、分散側オートバルブ58を通過した水が、分散側通水路55を通って集中側気化室33の滴下受部38に滴下される構成となっている。
次に、図8〜図12の各図に基づいて、タンク組立体17の内部構成を説明すると、61はスチーム/ドライ切替レバー21Aに連動する弁装置、62はショットボタン21Bに連動するポンプ装置、63はミストボタン21Cに連動するミスト噴出装置である。注水口蓋18の下方にはミスト噴出装置63の噴出口64が配置され、ミストボタン21Cを押動操作する毎に、タンク組立体17内の水が霧状のミストとして噴出口64から噴出される。また、タンク組立体17の内部には、注水口蓋18からの水を収容する水貯留室65と、温度設定/切ボタン21Dを除く操作部21やその可動機構を収容する機構可動室66とを上下に区画する仕切壁67が設けられる。
ポンプ装置62は、ショットボタン21Bの押動操作に連動して、一時的に多量の水を集中側気化室32または分散側気化室33へ送り込む液体供給装置として、タンク組立体17の内部に設けられる。このポンプ装置62は、仕切壁67に形成した凹状のシリンダー保持部69に対して回動自在に収容保持される円筒状のシリンダー部材70と、シリンダー部材70の内部を水密状態で鉛直方向に摺動自在に設けられたピストン71と、ショットボタン21Bがタンク組立体17から常時突出するように、ショットボタン21の下部に当接するピストン71を上方に付勢するスプリングなどの弾性体72と、を備えている。また本実施形態では、部品数の削減を図るために、シリンダー部材70の一部を集中/分散切替レバー21Eとして構成しており、シリンダー部材70の外側面に突出形成した集中/分散切替レバー21Eが、タンク組立体17の上部一側面より回動可能に露出して配置される。このように本実施形態では、集中/分散切替レバー21Eの切替え操作により、シリンダー保持部69に対してシリンダー部材70が回動する二重筒構造が、タンク組立体17の内部に組み込まれている。
図10に示すように、シリンダー保持部69の底面部には、一つの給水孔74と、2つの集中側吐水孔75および分散側吐水孔76が、所定の間隔で各々開口形成される。給水孔74は、タンク組立体17の内部で水貯留室65と連通している。また、集中側吐出孔75は、タンク組立体17の内部に設けた集中側吐出路77を通して、タンク組立体17の底面側に露出する集中側吐出口78に連通し、分散側吐出孔76は、タンク組立体17の内部に設けた分散側吐出路79を通して、タンク組立体17の底面側に露出する分散側吐出口80に連通している。そして、本体1にタンク組立体17を装着した状態では、集中側吐出口78と集中側オートバルブ57が水密状態で連通すると共に、分散側吐出口80と分散側オートバルブ58も同様に水密状態で連通する構成となっている。
図11や図12に示すように、シリンダー部材70の底面部には、集中/分散切替レバー21Eの操作位置に拘らず、シリンダー部材70の内部と給水孔74とを連通可能にする1つの湾曲長孔81と、集中/分散切替レバー21Eを第1位置である「集中」側に切替え操作したときに、シリンダー部材70の内部と集中側吐出孔75とを連通可能にする集中ガイド孔82と、集中/分散切替レバー21Eを第2位置である「分散」側に切替え操作したときに、シリンダー部材70の内部と分散側吐出孔76とを連通可能にする分散ガイド孔83が、各々開口形成される。
図11は、集中/分散切替レバー21Eが「集中」側に位置しているときの、タンク組立体17内部の状態を示しているが、この場合は、湾曲長孔81を通してシリンダー部材70の内部と給水孔74が連通し、集中ガイド孔82と集中側吐出孔75との孔位置が一致して、シリンダー部材70の内部と集中側吐出孔75が連通する。また図12は、集中/分散切替レバー21Eが「分散」側に位置しているときの、タンク組立体17内部の状態を示しているが、この場合は、湾曲長孔81を通してシリンダー部材70の内部と給水孔74が連通し、分散ガイド孔83と分散側吐出孔76との孔位置が一致して、シリンダー部材70の内部と分散側吐出孔76が連通する構成となっている。
なお、弁体を備えた集中側吐出口78や集中側吐出口80は、弁装置61の一部を構成しており、スチーム/ドライ切替レバー21Aを「ドライ」側に切替え操作した場合や、本体1からタンク組立体17を取り外した場合には、タンク組立体17から外部への水の吐出を防ぐために、集中側吐出口78と分散側吐出口80の弁体が何れも閉塞する。一方、タンク組立体17を本体1に正しく装着した状態で、スチーム/ドライ切替レバー21Aを「スチーム」側に切替えると、集中側吐出口78と分散側吐出口80の弁体が何れも開き、水貯留室65に貯留する水が、弁装置61を通して集中側吐出口78と分散側吐出口80から集中側オートバルブ57と分散側オートバルブ58にそれぞれ導かれる。また、弾性体72に抗してショットボタン21Bを押動操作すると、水貯留室65からシリンダー部材70の内部に送り込まれた水が、集中/分散切替レバー21Eを「集中」側に位置させた場合は、集中側吐出孔75を通して集中側吐出口78から集中側オートバルブ57に導かれ、集中/分散切替レバー21Eを「分散」側に位置させた場合は、分散側吐出孔76を通して分散側吐出口80から分散側オートバルブ58に導かれる構成となっている。
次に、上記構成のアイロンについて、特にスチーム機能に関する作用を説明する。注水口蓋18を開閉して、所定量の水をタンク組立体17の内部に収容し、そのタンク組立体17をアイロン本体1の前方にセットする。続いて、載置台2にそのアイロン本体1を載置し、コード3からの電源電圧をアイロン本体1に供給している状態で、温度設定/切ボタン21Dを押動操作し、アイロン掛けの対象物となる布地などに合わせた温度を設定する。これによりアイロン本体1の内部では、温度検知手段で検知されるベース11の温度が、温度設定/切ボタン21Dで設定した温度に近付くように、ヒータ31を通断電制御して、集中側気化室32や分散側気化室33を含むベース11を加熱する。
また、使用者がスチーム機能を利用する場合は、スチーム/ドライ切替レバー21Aを「スチーム」側に切替えると、それに連動して弁装置61を構成する吐出口78,80の各弁体が開き、タンク組立体17内部からオートバルブ57,58を通して、通水路54,55への水の流通が可能となる。なお、スチーム/ドライ切替レバー21Aを「ドライ」側に切替えると、吐出口78,80の各弁体が閉じて、タンク組立体17内部から通水路54,55への水の流通が遮断され、この場合はスチーム集中噴出孔43やスチーム分散噴出孔44からスチームが噴出しないドライアイロンとして、アイロン本体1を使用できる。
ヒータ31によりベース11への加熱を開始した直後は、ベース11が水の気化温度にまで到達せず、ベース11に装着されたバイメタルは復帰状態にあって、オートバルブ57,58は共に閉塞する。したがってこの場合は、スチーム/ドライ切替レバー21Aを「スチーム」側に切替えた状態でも、タンク組立体17内からの水の流通はオートバルブ57,58で遮断され、そこから先のスチーム集中噴出孔43やスチーム分散噴出孔44で、アイロン掛け時などに気化されない湯滴が噴出するのを防止できる。
その後、ベース11が十分に加熱されて、水の気化温度以上に上昇すると、それまで復帰状態にあったバイメタルが反転状態に変形し、オートバルブ57,58は共に開放する。したがってこの場合は、スチーム/ドライ切替レバー21Aを「スチーム」側に切替えた状態で、タンク組立体17内部の水がオートバルブ57,58を通して通水路54,55に導かれ、集中側気化室32や分散側気化室33で発生したスチームが、それに対応するスチーム集中噴出孔43やスチーム分散噴出孔44から噴出できるようになる。
こうした通常スチームの動作中に、スチームの噴出を一時的に増量させるいわゆるショット噴出を行なうには、タンク組立体17の上部に突出したショットボタン21Bを押動操作する。このとき、使用者が操作する集中/分散切替レバー21Eの位置に応じて、スチームの噴出を「集中」または「分散」の何れかに切替えることができる。
具体的には、タンク組立体17の一側部に突出した集中/分散切替レバー21Eを、図11に示す「集中」側の位置に動かすと、湾曲長孔81を通してシリンダー部材70の内部と給水孔74が連通し、集中ガイド孔82を通してシリンダー部材70の内部と集中側吐出孔75が連通するのに対し、分散側吐出孔76はシリンダー部材70の底面部で塞がれる。したがって、弾性体72の反発力によりショットボタン21Bと共にピストン71が押し上げられると、タンク組立体17の内部で、水貯留室65に貯留した水が給水孔74を通ってシリンダー部材70の内部に吸込まれ、次に弾性体72の反発力に抗して、ショットボタン21Bと共にピストン71を押動操作すると、シリンダー部材70の内部に吸込まれた水が、集中側吐出孔75から集中側吐出路77を通して集中側吐出口78に吐出され、ベース11の上面側で集中側オートバルブ57から集中側通水路54に導かれる。
そのため、集中/分散切替レバー21Eが「集中」側に位置する場合は、集中側通水路54に導かれた水だけが一時的に増えて、集中側気化室32の滴下受部35に滴下し、その集中側気化室32で気化されたスチームが、集中側蒸気空間36からスチーム集中噴出孔43に導かれて、掛け面41の一領域に設けたスチーム集中噴出孔43から、布地などに集中してスチームを噴出することができる。
なお図示しないが、水貯留室65から給水孔74に至る給水路には、第1ボール弁が設けられ、また集中側吐出孔75から集中側吐出口78に至る集中側吐出路77には、別な第2ボール弁が設けられる。これらのボール弁は、シリンダー部材70の内圧に応じて可動するもので、シリンダー部材70の内部に水を吸い込むときには、給水路を開いて集中側吐出路77を閉じる一方で、シリンダー部材70の内部から水を吐出するときには、給水路を閉じて集中側吐出路77を開く構成となっている。
一方、集中/分散切替レバー21Eを図12に示す「分散」側の位置に動かすと、湾曲長孔81を通してシリンダー部材70の内部と給水孔74が連通し、分散ガイド孔83を通してシリンダー部材70の内部と分散側吐出孔76が連通するのに対し、集中側吐出孔75はシリンダー部材70の底面部で塞がれる。したがって、弾性体72の反発力によりショットボタン21Bと共にピストン71が押し上げられると、タンク組立体17の内部で、水貯留室65に貯留した水が給水孔74を通ってシリンダー部材70の内部に吸込まれ、次に弾性体72の反発力に抗して、ショットボタン21Bと共にピストン71を押動操作すると、シリンダー部材70の内部に吸込まれた水が、分散側吐出孔76から分散側吐出路79を通して分散側吐出口80に吐出され、ベース11の上面側で分散側オートバルブ58から分散側通水路55に導かれる。
そのため、集中/分散切替レバー21Eが「分散」側に位置する場合は、分散側通水路55に導かれた水だけが一時的に増えて、分散側気化室33の滴下受部38に滴下し、その分散側気化室33で気化されたスチームが、分散側蒸気空間39からスチーム分散噴出孔44に導かれて、掛け面41や傾斜面46の広い領域に設けたスチーム分散噴出孔44から、布地などに分散してスチームを噴出することができる。
なおこの場合も、分散側吐出孔76から分散側吐出口80に至る分散側吐出路79には、シリンダー部材70の内圧に応じて可動する第3ボール弁が設けられ、シリンダー部材70の内部に水を吸い込むときには、水貯留室65から給水孔74に至る給水路を開いて分散側吐出路79を閉じる一方で、シリンダー部材70の内部から水を吐出するときには、給水路を閉じて分散側吐出路79を開く構成となっている。
本実施形態では、アイロンの使用用途に応じて、ショット噴出を「集中」と「分散」の何れかに切替えできる利点を有する。例えば、上述した「集中」側のショット(増量スチーム)噴出は、ハンガーに吊るした状態の衣服のしわ伸ばしや、衣類の頑固なしわ伸ばしや、ミスト機能の代替に最適である。一方、「分散」側のショット噴出は、アイロン掛けの状態での衣類のしわ伸ばしや、化学繊維などのしわになりにくい繊維のしわ伸ばしに最適である。
一般に、ハンガーに吊るしたままの衣類は、掛け面41を衣類に押し付けるプレスができないため、シワが伸びにくく、従来の掛け面全体からスチームを噴出させるものでは、その分スチーム圧が低下して、しっかりとしわを伸ばすことができない。しかし、本実施形態のような「集中」側のショット噴出では、掛け面41の一領域に集中配置したスチーム集中噴出孔43から、スチーム圧を上げてスチームを噴出するので、プレスの代替として衣類のしわ伸ばしを良好に行なうことが可能になる。また、「分散」側のショット噴出では、布地に対して広範囲に水分を与えることが可能になる。
図13は、JIS C 9804「家庭用電気アイロンの性能測定方法」に規定されるしわレベル比較チャートを示したものである。また図14は、ショット噴出によるスチーム圧力としわ伸ばしの関係について、試験の評価結果を示したもので、図中縦軸のしわレベルの数字は、図13に示すしわレベル比較チャートの数字に対応している。この試験では、綿生地に500gの重りを下げ、布地から掛け面41までの距離を2cm,10cm,20cmとしたときに、それぞれの距離からショット噴出を1回噴射させたときのしわレベルを評価した。
図14に示すように、ショット噴出時に掛け面41から噴射されるスチームの距離(ショット噴出長さ)が長く、すなわちスチーム圧力が高くなる程、布地のしわを良好に延ばすことができ、布地から掛け面41までの距離を2cmまたは10cmとした場合は、ショット噴出長さが120cm以上になると、JIS C 9804で規定したしわレベル「2」の評価が得られることが確かめられた。そこで、本実施形態のアイロンでは、特に「集中」側のショット噴出で、レベル「2」のしわ伸ばしができるように、ショット噴出長さが120cmになることを目標値として、スチーム集中噴出孔43の数、範囲、開口面積を規定する。また、「分散」側のショット噴出では、ショット噴出長さが80cmになることを目標値として、スチーム集中噴出孔43の数、範囲、開口面積を規定する。
図15は、従来製品と本実施形態における性能の比較結果を示したものである。1回当たりのショット噴出量は、従来製品と本実施形態のいずれも、0.7mlであった。また本実施形態では、「集中」と「分散」の両方のショット噴出で、目標値以上のショット噴出長さが測定された。ショットの出方で、「分散」に比べて「集中」のショット噴出では、アイロン本体1からのスチームの噴出範囲が、30cmから10cmに狭まっていることがわかった。
図16は、ショット噴出の前後で布地の状態がどのように変化するのかについて、試験の評価結果を示したものある。この試験では、綿生地に500gの重りを下げ、布地から10cmの距離でショット噴出を1回行ない、1分間放置した後に、図13に示すしわレベル比較チャートと比べて評価を行なった。その結果、「分散」側のショット噴出では、ショット噴射の前後で、しわレベルが「7」から「4」になり、「集中」側のショット噴出では、ショット噴射の前後で、しわレベルが「7」から「5」(噴射した範囲の直径5cmでは「2」)になった。つまり、「集中」側のショット噴出では、しわ伸ばしの範囲は狭いものの、効果的にしわが取れることが確かめられた。
図17は、ショット噴出における布地への水分付着量の違いについて、試験の評価結果を示したものある。この試験では、綿生地に2cm,10cm,20cmの高さからショット噴出を10回行ない、布地に付着した水分量を測定した。その結果、「分散」側のショット噴出では、「集中」側のショット噴出よりもショット噴出長さが短くなる分、布地までの距離が長くなる程、布地に届く水分量の低下が顕著に現れるが、「集中」側のショット噴出では、布地から20cmの距離で噴射させても、布地に届く水分量が低下しない。つまり、「集中」側のショット噴出では、集中的により多くの水分を布地に含ませることができ、頑固なしわを取ることが可能になる。
次に、本実施形態におけるアイロン本体1の外形形状について、図18を参照して説明する。なおこの図では、説明の都合上、上述した各部の構成は一部省略してある。タンク組立体17を装着したアイロン本体1の外観面は、ベース11の掛け面41を平坦な床に置いた状態で、最も高い位置にある最上端91よりも後方に、ハンドル16の把手部24が設けられる。把持部24の後端24Aは基部25と連結せずに開放されており、アイロン本体1の後端側から手を差し入れて把手部24を握ることができるいわゆるオープンハンドル形状を有している。
また、アイロン本体1の前側において、最上端91からカバー15の下端となる最下端92にかけての前面93には、その途中で最も前方に突出した最前端94が形成される。つまり、アイロン本体1の前面93が、その最上端91から最下端92にかけて、アイロン本体1の前方に一方的に向っている場合は、最下端92と前端94の位置が一致するが、本実施形態においては、最下端92と前端94の位置が一致せず、好ましくはタンク組立体17に前端94を位置させることで、アイロン本体1の前面93の前端94から最下端92にかけて、アイロン本体1の後方に向かう凸状に湾曲した逆反り部95が形成される。
ところで従来のアイロンは、アイロン本体1の前面93が、その最上端91から最下端92にかけて、アイロン本体1の前方に一方的に向かう形状となっており、例えばタンク組立体17の内部で、ピストン71を上下方向に可動させるポンプ装置62を、タンク組立体17ひいてはアイロン本体1の前側に配置することが難しい。そのため、アイロン本体1の前側に搭載できる機構が制約され、アイロン本体1の重心が自ずと後方に位置してしまい、特にハンドル16の把持部となる把手部24の後端24Aが、アイロン本体1と連結していないオープンハンドル形状では、把手部24を握った手が後端24Aからずり落ちる不安感がある。
しかし本実施形態では、アイロン本体1の前面93に、アイロン本体1の後方に向かう逆反り部95を形成して、その内部に搭載できる機構を増やすことで、タンク組立体17の内部に設けたポンプ装置62などを、従来よりも前側に配置することができる。その結果、アイロン本体1の重心を前方に移動させて、オープンハンドル形状であっても、ハンドル16の把手部24を握った時の不安感を払拭できる。
以上のように、本実施形態のアイロンは、加熱手段としてのヒータ31や、液体である水を貯留するタンク組立体17を備えた本体としてのアイロン本体1と、底部に掛け面41を形成し、ヒータ31により加熱されるベース11と、ベース11に設けられ、タンク組立体17からの水の供給を受けてスチームを発生させる第1気化室となる集中側気化室32および第2気化室となる分散側気化室33と、掛け面41の中央部前方寄り一箇所に集中して設けられ、集中側気化室32で発生したスチームを噴出させるスチーム集中噴出部としての一乃至複数のスチーム集中噴出孔43と、掛け面41のほぼ全体に分散して設けられ、分散側気化室33で発生したスチームを噴出させるスチーム分散噴出部としてのスチーム分散噴出孔44と、を備えている。
この場合、集中側気化室32に対応して掛け面41の一領域に集中して設けたスチーム集中噴出孔43から、スチームを集中的に噴出させる一方で、分散側気化室33に対応して掛け面4のほぼ全体に分散して設けたスチーム分散噴出孔44から、スチームを広く分散して噴出させることで、必要に応じてスチームを掛け面41の異なる領域から噴出させることができる。
また本実施形態では、スチームの噴出をスチーム集中噴出孔43またはスチーム分散噴出孔44の何れかから切替え操作可能とする切替手段としての集中/分散切替レバー21Eをさらに備え、アイロン本体1の上部にはハンドル16が設けられ、このハンドル16よりもアイロン本体1の前方に集中/分散切替レバー21Eを配設している。
このように、ハンドル16よりもアイロン本体1の前方に集中/分散切替レバー21が設けられるので、ハンドル16の把手部24を手で掴んだまま、指で集中/分散切替レバー21を操作すれば、スチームの噴出を集中または分散の何れかに切替えることができ、使い勝手の良好なアイロンを提供できる。
その他の効果として、集中/分散切替レバー21はポンプ装置62を構成するシリンダー部材70と一体的に形成されるため、タンク組立体17内部の部品数を削減することができる。しかも集中/分散切替レバー21は、タンク本体17の一側面より前後方向に回動するように突出して設けられるので、ハンドル16の把手部24を手で掴んだまま、集中/分散切替レバー21に指を当てて前後方向に動かすだけで、スチームの噴出を集中または分散の何れかに簡単に切替えることができる。
さらに、少なくとも一つのスチーム集中噴出孔43は、蒸気排出孔37と隣接して蒸気排出孔37の真下に設けられるので、蒸気排出孔37からそのままスチーム集中噴出孔43を通して、増加した噴射圧でスチームを噴出させることが可能になる。
また、本実施形態のハンドル16は、その把手部24の後端24Aがアイロン本体1と連結せずに開放した形状を有し、アイロン本体1の側面から見て、アイロン本体1の前面92には、アイロン本体1の最下端92以外でこの最下端92よりも最も前方に突出した最前端94が形成され、最前端94から最下端92にかけて、アイロン本体1の後方に向かう凸状に湾曲した逆反り部95が形成される。
この場合、アイロン本体1の側面から見て、アイロン本体1の前面92に、アイロン本体1の最下端92以外でこの最下端92よりも最も前方に突出した最前端94を形成し、最前端94から最下端92にかけて、アイロン本体1の後方に向かう逆反り部95を形成し、アイロン本体1の前側に搭載できる機構を増やすことで、アイロン本体1の重心を前方に移動させることができ、オープンハンドル形状であっても、ハンドル16を握った時の不安感を払拭できる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更可能である。例えば本実施形態のように、ベースに気化室が二つだけ設けられるものに限らず、気化室が三つ以上設けられるものや、スチーム集中噴出部やスチーム分散噴出部以外の別な噴出部が掛け面に存在するものでも、本発明のアイロンに含まれると解釈される。
1 アイロン本体(本体)
11 ベース
16 ハンドル
17 タンク組立体(タンク)
21B ショットボタン(操作部)
21E 集中/分散切替レバー(切替手段)
24A ハンドルの後端
32 集中側気化室(第1気化室)
33 分散側気化室(第2気化室)
41 掛け面
43 スチーム集中噴出孔(スチーム集中噴出部)
44 スチーム分散噴出孔(スチーム分散噴出部)
62 ポンプ装置(液体供給装置)
70 シリンダー部材
71 ピストン
92 アイロン本体の最下端
93 アイロン本体の前面
94 アイロン本体の最前端
95 逆反り部

Claims (2)

  1. 液体を貯留するタンクを備えた本体と、
    前記本体の下側に設けられ、底部に掛け面を形成した加熱されるベースと、
    前記ベースに設けられ、前記タンクからの液体供給を受けてスチームを発生させる第1気化室および第2気化室と、
    前記掛け面に集中して設けられ、前記第1気化室で発生したスチームを噴出させるスチーム集中噴出部と、
    前記掛け面に分散して設けられ、前記第2気化室で発生したスチームを噴出させるスチーム分散噴出部と、
    前記スチームの噴出を、前記スチーム集中噴出部または前記スチーム分散噴出部の何れかに切替え操作可能とする切替手段と、を備え、
    前記本体の上部にはハンドルが設けられ、このハンドルよりも前記本体の前方に前記切替手段を配設し
    前記ハンドルは、その後端が前記本体と連結せずに開放した形状を有し、
    前記本体の側面から見て、前記本体の前面には、前記本体の最下端以外で当該最下端よりも最も前方に突出した最前端が形成され、前記最前端から前記最下端にかけて、前記本体の後方に向かう凸状に湾曲した逆反り部が形成されることを特徴とするアイロン。
  2. 操作部と、
    前記操作部の操作に連動して、前記タンクからの液体を一時的に前記第1気化室または前記第2気化室へ送り込む液体供給装置と、をさらに備え、
    前記液体供給装置は、回動自在に収容保持されるシリンダー部材と、前記シリンダー部材の内部を摺動自在に設けられ、前記操作部と連動するピストンと、を備え、
    前記切替手段は、前記シリンダー部材の一部として当該シリンダー部材と一体的に形成され、
    前記切替手段の切替え操作により、前記シリンダー部材を回動させて、前記切替手段を第1位置に切替え操作すると、前記シリンダー部材の内部に吸込まれた前記タンクからの液体が、前記操作部への操作により前記第1気化室に導かれ、前記切替手段を第2位置に切替え操作すると、前記シリンダー部材の内部に吸込まれた前記タンクからの液体が、前記操作部への操作により前記第2気化室に導かれる構成としたことを特徴とする請求項1記載のアイロン。
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