JP2004357842A - アイロン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】掛け面3を有し、ヒーター2によって加熱されるベース1と、掛け面3を有し、前記ベース1の前記掛け面3側に配設された蓋体5と、後方を開放した握り部9を有した把手8とを有するアイロン本体を具備し、前記ベース1の前記掛け面3を少なくとも前後方向において下方に凸形状に形成するとともに、前記凸形状の頂部を、前記蓋体5を外れた前記ベース1上に位置させた。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は衣類等のしわ伸ばしを行うアイロンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のアイロンは、ヒーターを有するベースに掛け面を形成し、このベースの掛け面の一部を窪ませ、ここにベースとは別体のスチーム穴を有する蓋体をねじ止めし、ベースの上方には握り部を有した把手を設けたもので、掛け面は平面形状で構成されていた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
実公昭44−3279号公報(第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の構成では、衣類等のアイロンがけを行い、しわ伸ばしを行う際に、アイロンをアイロンテーブル上に置いて使用するが、アイロンテーブルのクッション性及び衣類の厚みにより、掛け面が若干下方に沈んだ状態でアイロンがけを行うことになる。
【0005】
ベースの掛け面の一部を窪ませ、ここにベースとは別体のスチーム穴を有する蓋体をネジ止めしているので、スチーム穴や気化室内部が水垢等で汚れた場合に、この蓋体を取りはずして清掃できるという利点がある反面、アイロンがけに際しては、ベースと蓋体の境界部のそれぞれの端面が衣類に引っ掛かり、使い勝手が悪いのみならず、余分なしわを作ってしまうことにもなっていた。
【0006】
さらに、掛け面が平面形状であることも相俟って、この点は、従来のアイロンの大きな課題となっていた。
【0007】
また、掛け面が平面形状の場合は、本質的に内在する問題点として、掛け面が衣類に若干沈みこんだ際に、掛け面と衣類とに段差が生じ、アイロンが衣類の上を移動する時に掛け面の外周部が衣類等に引っ掛かり、アイロンがけでしわを伸ばしているにもかかわらず、余分なしわを作ってしまうという課題もあった。
【0008】
また、小型化されたアイロンの場合、握り部がおのずと小さくなり、手のひらの大きな人の場合、ボタンなどの操作をする場合に握りなおす必要があるなど、操作性が良くないという課題もあった。
【0009】
本発明は上記課題を解決するもので、水垢等の清掃が容易で、かつ、アイロンがけを行う際に、余分なしわを作ってしまうという失敗を低減し、仕上がりを向上させるとともに、アイロンの使い勝手を向上させることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、掛け面を有し、ヒーターによって加熱されるベースと、掛け面を有し、前記ベースの前記掛け面側に配設された蓋体と、握り部を有した把手とを有するアイロン本体を具備し、前記ベースの前記掛け面を少なくとも前後方向において下方に凸形状に形成するとともに、前記凸形状の頂部を、前記蓋体を外れた前記ベース上に位置させたものである。
【0011】
これにより、アイロンがけをする際、掛け面を少なくとも前後方向において下方に凸形状に形成したアイロンにおいて、把手よりの力が一番伝わる、掛け面の凸形状の頂部を、前期蓋体を外れた前期ベースの上に位置させているので、蓋の位置に不要に力がかからず、アイロンがけ時に不要なしわがよらず、かつ、蓋体を取りはずせばスチーム穴および気化室内部の清掃が容易はアイロンを提供できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、掛け面を有し、ヒーターによって加熱されるベースと、掛け面を有し、前記ベースの前記掛け面側に配設された蓋体と、握り部を有した把手とを有するアイロン本体を具備し、前記ベースの前記掛け面を少なくとも前後方向において下方に凸形状に形成するとともに、前記凸形状の頂部を、前記蓋体を外れた前記ベース上に位置させたことで、スチーム穴の手入れが容易であると共に、アイロンがけを行うときに力のかかりやすいベース面凸部形状の頂部を、蓋体を外れた位置にさせたので、アイロンがけを行っている衣類に蓋体が引っかからず、誤ってしわを作ることがなくなる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、前記請求項1記載の発明において、アイロン本体の重心は、蓋体より前後方向中央寄りに位置させたことで、アイロン掛け時に力のかかる、アイロン本体の重心位置の近傍に掛け面の頂部があるため、通常のアイロンがけにおいては、アイロンが傾かず、蓋体が衣類に引っ掛かることなく、誤ってしわを作ることがなくなるとともに、よりベース面の頂部に力がかかりやすくなり、よりスムーズなアイロン掛けが可能となる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項1記載の発明において、握り部の中央は、蓋体より前後方向中央寄りに位置させたことで、アイロンがけをする際、一般的に把手の握り部の握る位置は、アイロン本体の重心位置近傍であり、その力の作用線上に掛け面の頂部があるため、通常のアイロンがけにおいては、アイロンが傾かず、蓋体に衣類に引っ掛かることなく、誤ってしわを作ることがなくなるとともに、より一層、ベース面の頂部に力がかかりやすくなり、さらにアイロンがけを行っている衣類に蓋体が引っかからず、誤ってしわを作ることがなくなる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項記載の発明において、蓋体の掛け面を少なくとも前後方向において下方に凸形状に形成したことで、蓋体に衣類が接触する場合でも、面的に力が加わることもなく、また、蓋体の端部に力が加わることもないので、衣類を引っ張り誤ってしわを作ることがさらに減少する。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項4記載の発明において、蓋体の掛け面の凸形状を、ベースの掛け面の凸形状となめらかに連続する形状としたことで、アイロンがけ中に、掛け面がアイロンテーブルに沈み込んだ場合でも、蓋体が衣類に引っ掛かることなくスムーズなアイロンがけが可能となる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜4いずれか1項に記載の発明において、蓋体の掛け面は、ベースの掛け面より窪ませて形成したことで、蓋体で衣類を引っ掛けて不要なしわをつけることはなくなる。
【0018】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6いずれか1項に記載の発明において、握り部を前方または後方を開放したことで、小型のアイロンにおいても、握りやすくアイロン掛けの作業が行いやすく、よりスムーズなアイロン掛けが可能となるとともに、握り部の開放側の先端部を握ってアイロン掛けを行った場合でも、蓋体が衣類に引っ掛かることなく、誤ってしわを作ることがない。
【0019】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0020】
(実施例1)
図1は本発明の第1の実施例のアイロンの要部断面図、図2は同アイロンの要部縦断面図、図3は同アイロンの使用状態における側面図である。
【0021】
図1から図3において、1はヒーター2を埋設したベース、3はベース1の下面に形成した掛け面、4はベース1に設けられたスチーム穴、5はスチーム穴4からのスチームを分散噴出する複数個の穴6を持つ蓋体である。蓋体5は、ベース3にネジ7でネジ止めされ、取り外し可能である。8は掛け面3上方に設けた握り部9を有する把手で、握り部9の後方は開放された形状としてある。10はタンクで、ベース1に設けられた気化室11に供給され、スチームを発生させるための水を蓄える。
【0022】
また、ベース1の掛け面3は、前後方向、左右方向いずれの方向にも下方に凸形状かつ略球面形状に形成してある。
【0023】
そして、蓋体5は、この凸状に形成されたベース1掛け面12の頂部12を外れた前方に位置させている。
【0024】
13はアイロン本体の重心で、蓋体5より前後方向中央寄りに位置させている。
【0025】
また、把手8の握り部9の中央14も、蓋体5の前後方向中央寄りに位置させてあり、凸形状の頂部12とアイロン本体の重心13近傍直上に配置してある。
【0026】
また、蓋体5は、このベース1の略球面形上に形成した凸形状になめらかに連続するように形成されている。
【0027】
上記構成において動作を説明すると、アイロンがけをする場合に、使用者は、ヒーター2によりベース1が熱せられ、掛け面3が熱くなった状態でアイロンがけを開始する。使用者は衣類15をアイロンテーブル16上において、掛け面3を衣類15の上に置いて、衣類15の上を滑らせることでしわ伸ばしを行う。
【0028】
ベース1の掛け面3を下方に凸形状かつ略球面形状に形成し、蓋体5は凸形状に形成されたベース1の掛け面3の頂部12を離れた前方に位置されるとともに、アイロン本体の重心13は蓋体5より前後方向において中央寄りに位置させ、握り部9の中央14も蓋体5の前後方向において中央寄りに位置させているので、アイロン本体の重力が作用する点は、掛け面3のほぼ頂部12付近となる。
【0029】
また、握り部9を握って下方に力を加えた場合にも、掛け面3の頂部12は加えた力の作用線上にあることになるので、掛け面3の頂部12付近に集中的に力が加わり、衣類15にアイロンがけが行われる。
【0030】
アイロンがけをする際、一般的に把手4の握り部5の握る位置は、アイロン本体7の中央すなわち重心13近傍になり、アイロン本体7の重量に基づく力の作用線上付近に掛け面3の頂部12があるために、通常のアイロンがけにおいてはアイロン本体は傾かず、掛け面3の前後の外周部17が衣類に引っ掛かることなく、誤ってしわを作ることがなくなる。
【0031】
また、掛け面3の頂部12付近は加えた力の作用線上付近にあり、アイロン本体が不要に傾くことなく、水平を保ったままとなる。そのため、掛け面3の頂部12付近は衣類15に沈み込んだ状態となり、力が加わっている箇所では、より強い圧力を衣類15に加えることが可能となり、仕上がりの向上が図れる。
【0032】
この際に、掛け面3の凸形状の頂部12を外れた位置に蓋体5を配置しているので、衣類15の蓋体5の位置に対応する部分には力が加わる事がないので、衣類が引っかかってしわを作ることはない。
【0033】
また、スチームを長期にわたり使用して、スチーム穴6が水垢などで詰って、スチームの噴出が悪化した場合には、ネジ7を緩めて蓋体5をベース1から取り外し、手入れをすることにより、容易にスチーム穴の水垢が取れて、スチームの噴出性能を回復することができる。
【0034】
また、握り部9の後方は開放されているので、手の大きな作業者においても窮屈にならずに握ることが可能である上に、アイロンがけ時に力をかける点の調整も容易となる。また、握り部9の後方が開放されているので、大きな手の人は、握り部9後方に力がかかりやすく、掛け面3の前方が浮くこととなるが、掛け面3が凸形状かつ略球面形状となっており、かつ、蓋体5がベース1の掛け面3の頂部12より前方に配置されているため、蓋体5に力がかかることなく、蓋体5に衣類がひっかかり誤ってしわをつけることがない。
【0035】
また、たとえ握り部9にかかる力のバランスが崩れ、前方に力がかかり、衣類15が掛け面3の蓋体5付近に最大に力がかかった場合でも、蓋体5の掛け面18はベース1の掛け面3となめらかに連続する凸形状に形成されているので、蓋体5での衣類の引っ掛かりなどなく、スムーズにアイロンがけを行うことができる。
【0036】
また、図4に示すように、蓋体5の掛け面18をベース1の掛け面3より窪ませて形成すれば、蓋体5の掛け面18は平面形状であっても、ベース1の掛け面3となめらかに連続する凸形状に形成されているものと同様に、蓋体5での衣類の引っ掛りがないようにすることができ、より安価な構成で同様の効果を得ることができる。
【0037】
また、図5に示すように、蓋体5をリング形状として、その中心をベース1の掛け面3の頂部12とほぼ一致させた位置に配置した構成でも、上に説明した図2に示す構造の場合と同様の効果が得られる。
【0038】
なお、本実施例においては、ベース1の掛け面3を下方に凸形状かつ略球面形状としたが、左右方向は平面で、前後方向のみ凸形状かつ略円弧状にすることも考えられ、この場合、掛け面3の前後方向での外周部17の衣類への引っ掛かりを減少できるとともに、掛け面3の左右方向への傾きを安定させることができるので、アイロンがけ動作において前後に動かす場合には、しわを減少することができるだけでなく、かつ安定したアイロンがけが可能になるという利点もある。
【0039】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載の発明によれば、掛け面を有し、ヒーターによって加熱されるベースと、掛け面を有し、前記ベースの前記掛け面側に配設された蓋体と、握り部を有した把手とを有するアイロン本体を具備し、前記ベースの前記掛け面を少なくとも前後方向において下方に凸形状に形成するとともに、前記凸形状の頂部を、前記蓋体を外れた前記ベース上に位置させたことで、スチーム穴の手入れが容易であると共に、アイロンがけを行うときに力のかかりやすいベース面凸部形状の頂部を、蓋体を外れた位置にさせたので、容易にアイロンがけを行っている衣類に蓋体が引っかからず、誤ってしわを作ることがなくなる。
【0040】
また、請求項2に記載の発明によれば、アイロン本体の重心は、蓋体より前後方向中央寄りに位置させたことで、アイロン掛け時に力のかかる、アイロン本体の重心位置の近傍に掛け面の頂部があるため、通常のアイロンがけにおいては、アイロンが傾かず、蓋体に衣類に引っ掛かることなく、誤ってしわを作ることがなくなるとともに、よりベース面の頂部に力がかかりやすくなり、よりスムーズなアイロン掛けが可能となる。
【0041】
また、請求項3に記載の発明によれば、握り部の中央は、蓋体より前後方向中央寄りに位置させたことで、アイロンがけをする際、一般的に把手の握り部の握る位置は、アイロン本体の重心位置近傍であり、その力の作用線上に掛け面の頂部があるため、通常のアイロンがけにおいては、アイロンが傾かず、蓋体に衣類に引っ掛かることなく、誤ってしわを作ることがなくなるとともに、より一層、ベース面の頂部に力がかかりやすくなり、さらに容易にアイロンがけを行っている衣類に蓋体が引っかからず、誤ってしわを作ることがなくなる。
【0042】
また、請求項4に記載の発明によれば、蓋体の掛け面を少なくとも前後方向において下方に凸形状に形成したことで、蓋体に衣類が接触する場合でも、面的に力が加わる事もなく、衣類を引っ張り誤ってしわを作ることがさらに減少する。
【0043】
また、請求項5に記載の発明によれば、蓋体の掛け面の凸形状を、ベースの掛け面の凸形状となめらかに連続する形状としたことで、アイロンがけ中に、掛け面がアイロンテーブルに沈み込んだ場合でも、蓋体が衣類に引っ掛かることなくスムーズなアイロンがけが可能となる。
【0044】
また、請求項6に記載の発明によれば、蓋体の掛け面は、ベースの掛け面より窪ませて形成したことで、蓋体で衣類を引っ掛けて不要なしわをつけることはなくなる。
【0045】
そして、請求項7に記載の発明によれば、握り部を前方または後方を開放したことで、小型のアイロンにおいても、握りやすくアイロン掛けの作業が行いやすく、よりスムーズなアイロン掛けが可能となるとともに、握り部の開放側の先端部を握ってアイロン掛けを行った場合でも、蓋体が衣類に引っ掛かることなく、誤ってしわを作ることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1におけるアイロンの要部断面図
【図2】同アイロンの底面図
【図3】同アイロンの使用状態における側面図
【図4】本発明の他の実施例におけるアイロンの要部断面図
【図5】本発明の他の実施例におけるアイロンの底面図
【符号の説明】
1 ベース
2 ヒーター
3 掛け面
5 蓋体
8 把手
9 握り部
12 頂部
13 重心
14 握り部の中央
18 蓋体の掛け面
Claims (7)
- 掛け面を有し、ヒーターによって加熱されるベースと、掛け面を有し、前記ベースの前記掛け面側に配設された蓋体と、握り部を有した把手とを有するアイロン本体を具備し、前記ベースの前記掛け面を少なくとも前後方向において下方に凸形状に形成するとともに、前記凸形状の頂部を、前記蓋体を外れた前記ベース上に位置させたアイロン。
- アイロン本体の重心は、蓋体より前後方向中央寄りに位置させた請求項1記載のアイロン。
- 握り部の中央は、蓋体より前後方向中央寄りに位置させた請求項1記載のアイロン。
- 蓋体の掛け面を少なくとも前後方向において下方に凸形状に形成した請求項1〜3のいずれか1項記載のアイロン。
- 蓋体の掛け面の凸形状を、ベースの掛け面の凸形状となめらかに連続する形状とした請求項4記載のアイロン。
- 蓋体の掛け面は、ベースの掛け面より窪ませて形成した請求項1〜4のいずれか1項記載のアイロン。
- 握り部は、前方または後方を開放した請求項1〜6のいずれか1項記載のアイロン。
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CN109312528A (zh) * | 2016-04-08 | 2019-02-05 | 伯纳德·路易松 | 蒸汽熨斗底板 |
-
2003
- 2003-06-03 JP JP2003157936A patent/JP2004357842A/ja active Pending
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