JP7236264B2 - ウインドシールドの製造方法 - Google Patents
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Description
図1及び図2に示すように、このウインドシールドは、略矩形状の合わせガラス10を備えており、傾斜状態で車体に設置されている。そして、この合わせガラス10の車内側を向く内面130には、車外からの視野を遮蔽するマスク層110が設けられており、撮影装置(情報取得装置)2は、このマスク層110により車外から見えないように配置されている。そのため、マスク層110には撮影装置2と対応する位置に撮影窓113が設けられ、この撮影窓113を介して、車内に配置された撮影装置2は、車外の状況を撮影可能となっている。また、合わせガラス10の車内側の面において、撮影窓113と対応する位置には、防曇シート7が貼り付けられている。
図3は合わせガラスの断面図である。同図に示すように、この合わせガラス10は、外側ガラス板11及び内側ガラス板12を備え、これらガラス板11、12の間に樹脂製の中間膜13が配置されている。以下、これらの構成について説明する。
まず、外側ガラス板11及び内側ガラス板12から説明する。外側ガラス板11及び内側ガラス板12は、公知のガラス板を用いることができ、熱線吸収ガラス、一般的なクリアガラスやグリーンガラス、またはUVグリーンガラスで形成することもできる。但し、これらのガラス板11、12は、自動車が使用される国の安全規格に沿った可視光線透過率を実現する必要がある。例えば、外側ガラス板11により必要な日射吸収率を確保し、内側ガラス板12により可視光線透過率が安全規格を満たすように調整することができる。以下に、クリアガラス、熱線吸収ガラス、及びソーダ石灰系ガラスの一例を示す。
SiO2:70~73質量%
Al2O3:0.6~2.4質量%
CaO:7~12質量%
MgO:1.0~4.5質量%
R2O:13~15質量%(Rはアルカリ金属)
Fe2O3に換算した全酸化鉄(T-Fe2O3):0.08~0.14質量%
熱線吸収ガラスの組成は、例えば、クリアガラスの組成を基準として、Fe2O3に換算した全酸化鉄(T-Fe2O3)の比率を0.4~1.3質量%とし、CeO2の比率を0~2質量%とし、TiO2の比率を0~0.5質量%とし、ガラスの骨格成分(主に、SiO2やAl2O3)をT-Fe2O3、CeO2およびTiO2の増加分だけ減じた組成とすることができる。
SiO2:65~80質量%
Al2O3:0~5質量%
CaO:5~15質量%
MgO:2質量%以上
NaO:10~18質量%
K2O:0~5質量%
MgO+CaO:5~15質量%
Na2O+K2O:10~20質量%
SO3:0.05~0.3質量%
B2O3:0~5質量%
Fe2O3に換算した全酸化鉄(T-Fe2O3):0.02~0.03質量%
中間膜13は、少なくとも一層で形成されており、一例として、図3に示すように、軟質のコア層131を、これよりも硬質のアウター層132で挟持した3層で構成することができる。但し、この構成に限定されるものではなく、コア層131と、外側ガラス板11側に配置される少なくとも1つのアウター層132とを有する複数層で形成されていればよい。例えば、コア層131と、外側ガラス板11側に配置される1つのアウター層132を含む2層の中間膜13、またはコア層131を中心に両側にそれぞれ2層以上の偶数のアウター層132を配置した中間膜13、あるいはコア層131を挟んで一方に奇数のアウター層132、他方の側に偶数のアウター層132を配置した中間膜13とすることもできる。なお、アウター層132を1つだけ設ける場合には、上記のように外側ガラス板11側に設けているが、これは、車外や屋外からの外力に対する耐破損性能を向上するためである。また、アウター層132の数が多いと、遮音性能も高くなる。
次に、マスク層110について説明する。図1及び図2に例示されるように、本実施形態では、マスク層110は、合わせガラス10の車内側の内面(内側ガラス板12の内面)130に積層され、合わせガラス10の周縁部に沿って形成されている。具体的には、図1に例示されるように、本実施形態に係るマスク層110は、合わせガラス10の周縁部に沿う周縁領域111と、合わせガラス10の上辺部から下方に矩形状に突出した突出領域112とに分けることができる。周縁領域111は、ウインドシールド100の周縁部からの光の入射を遮蔽する。一方、突出領域112は、車内に配置される撮影装置2を車外から見えないようにする。
次に、図4を用いて、撮影装置2及び画像処理装置3を備える車載システム5について説明する。図4は、車載システム5の構成を例示する。図4に例示されるように、本実施形態に係る車載システム5は、上記撮影装置2と、当該撮影装置2に接続される画像処理装置3と、を備えている。
次に、防曇シート7について説明する。上述したように、防曇シート7は、撮影窓113に貼り付けられるものであり、図5に示すように、粘着層71、基材フィルム72、及び防曇層73がこの順で積層されている。また、撮影窓113に固定されるまでは、粘着層71には剥離可能な第1保護シート74が取り付けられ、防曇層73にも剥離可能な第2保護シート75が取り付けられ、これら5層によって防曇積層体70が構成されている。また、この防曇シート7は、撮影窓113と対応する形状に形成されるが、例えば、撮影窓113よりもやや小さい形状に形成することができる(図10参照)。あるいは、撮影窓113よりも大きく、撮影窓113を超えてマスク層110の一部を覆うように形成することもできる。以下、各層について説明する。
防曇層は、合わせガラス板10の防曇効果を奏するものであれば、特には限定されず、公知のものを用いることができる。一般的に、防曇層は、水蒸気から生じる水を水膜として表面に形成する親水タイプ、水蒸気を吸収する吸水タイプ、表面に水滴が凝結しにくい撥水吸水タイプ、及び水蒸気から生じる水滴を撥水する撥水タイプがあるが、いずれのタイプの防曇層も適用可能である。以下では、その一例として、撥水吸水タイプの防曇層の例を説明する。
[有機無機複合防曇層]
有機無機複合防曇層は、基材フィルムの表面に形成された単層膜もしくは積層された複層膜である。有機無機複合防曇層は、少なくとも吸水性樹脂と撥水基と金属酸化物成分とを含んでいる。防曇膜は、必要に応じ、その他の機能成分をさらに含んでいてもよい。吸水性樹脂は、水を吸収して保持できる樹脂であればその種類を問わない。撥水基は、撥水基を有する金属化合物(撥水基含有金属化合物)から防曇膜に供給することができる。金属酸化物成分は、撥水基含有金属化合物その他の金属化合物、金属酸化物微粒子等から防曇膜に供給することができる。以下、各成分について説明する。
吸水性樹脂としては特に制限はなく、ポリエチレングリコール、ポリエーテル系樹脂、ポリウレタン樹脂、デンプン系樹脂、セルロース系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステルポリオール、ヒドロキシアルキルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセタール樹脂、ポリ酢酸ビニル等が挙げられる。これらのうち好ましいのは、ヒドロキシアルキルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセタール樹脂、ポリ酢酸ビニル、エポキシ系樹脂及びポリウレタン樹脂であり、より好ましいのは、ポリビニルアセタール樹脂、エポキシ系樹脂及びポリウレタン樹脂であり、特に好ましいのは、ポリビニルアセタール樹脂である。
撥水基による上述の効果を十分に得るためには、撥水性が高い撥水基を用いることが好ましい。好ましい撥水基は、(1)炭素数3~30の鎖状又は環状のアルキル基、及び(2)水素原子の少なくとも一部をフッ素原子により置換した炭素数1~30の鎖状又は環状のアルキル基(以下、「フッ素置換アルキル基」ということがある)から選ばれる少なくとも1種である。
撥水基を防曇膜に配合するためには、撥水基を有する金属化合物(撥水基含有金属化合物)、特に撥水基と加水分解可能な官能基又はハロゲン原子とを有する金属化合物(撥水基含有加水分解性金属化合物)又はその加水分解物を、膜を形成するための塗工液に添加するとよい。言い換えると、撥水基は、撥水基含有加水分解性金属化合物に由来するものであってもよい。撥水基含有加水分解性金属化合物としては、以下の式(I)に示す撥水基含有加水分解性シリコン化合物が好適である。
RmSiY4-m (I)
ここで、Rは、撥水基、すなわち水素原子の少なくとも一部がフッ素原子により置換されていてもよい炭素数1~30の鎖状又は環状のアルキル基であり、Yは加水分解可能な官能基又はハロゲン原子であり、mは1~3の整数である。加水分解可能な官能基は、例えば、アルコキシル基、アセトキシ基、アルケニルオキシ基及びアミノ基から選ばれる少なくとも1種であり、好ましくはアルコキシ基、特に炭素数1~4のアルコキシ基である。アルケニルオキシ基は、例えばイソプロペノキシ基である。ハロゲン原子は、好ましくは塩素である。なお、ここに例示した官能基は、以降に述べる「加水分解可能な官能基」としても使用することができる。mは好ましくは1~2である。
RmSiO(4-m)/2 (II)
ここで、R及びmは、上述したとおりである。加水分解及び重縮合の後、式(II)により示される化合物は、実際には、防曇膜中において、シリコン原子が酸素原子を介して互いに結合したネットワーク構造を形成する。
無機酸化物は、例えば、Si、Ti、Zr、Ta、Nb、Nd、La、Ce及びSnから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物であり、少なくとも、Siの酸化物(シリカ)を含む。有機無機複合防曇層は、吸水性樹脂100重量部に対し、好ましくは0.01重量部以上であり、より好ましくは0.1重量部以上、さらに好ましくは0.2重量部以上、特に好ましくは1重量部以上、最も好ましくは5重量部以上、場合によっては10重量部以上、必要であれば20重量部以上、また、好ましくは50重量部以下、より好ましくは45重量部以下、さらに好ましくは40重量部以下、特に好ましくは35重量部以下、最も好ましくは33重量部以下、場合によっては30重量部以下となるように、無機酸化物を含むことが好ましい。無機酸化物は、有機無機複合防曇層の強度、特に耐摩耗性を確保するために必要な成分であるが、その含有量が多くなると、有機無機複合防曇層の防曇性が低下する。
有機無機複合防曇層は、無機酸化物の少なくとも一部として、無機酸化物微粒子をさらに含んでいてもよい。無機酸化物微粒子を構成する無機酸化物は、例えば、Si、Ti、Zr、Ta、Nb、Nd、La、Ce及びSnから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物であり、好ましくはシリカ微粒子である。シリカ微粒子は、例えば、コロイダルシリカを添加することにより有機無機複合防曇層に導入できる。無機酸化物微粒子は、有機無機複合防曇層に加えられた応力を、有機無機複合防曇層を支持する物品に伝達する作用に優れ、硬度も高い。したがって、無機酸化物微粒子の添加は、有機無機複合防曇層の耐摩耗性を向上させる観点から有利である。また、有機無機複合防曇層に無機酸化物微粒子を添加すると、微粒子が接触又は近接している部位に微細な空隙が形成され、この空隙から膜中に水蒸気が取り込まれやすくなる。このため、無機酸化物微粒子の添加は、防曇性の向上に有利に作用することもある。無機酸化物微粒子は、有機無機複合防曇層を形成するための塗工液に、予め形成した無機酸化物微粒子を添加することにより、有機無機複合防曇層に供給することができる。
防曇膜は、撥水基を有しない加水分解性金属化合物(撥水基非含有加水分解性化合物)に由来する金属酸化物成分を含んでいてもよい。好ましい撥水基非含有加水分解性金属化合物は、撥水基を有しない加水分解性シリコン化合物である。撥水基を有しない加水分解性シリコン化合物は、例えば、シリコンアルコキシド、クロロシラン、アセトキシシラン、アルケニルオキシシラン及びアミノシランから選ばれる少なくとも1種のシリコン化合物(ただし、撥水基を有しない)であり、撥水基を有しないシリコンアルコキシドが好ましい。なお、アルケニルオキシシランとしては、イソプロペノキシシランを例示できる。
SiY4 (III)
上述したとおり、Yは、加水分解可能な官能基であって、好ましくはアルコキシル基、アセトキシ基、アルケニルオキシ基、アミノ基及びハロゲン原子から選ばれる少なくとも1つである。
防曇膜は、架橋剤、好ましくは有機ホウ素化合物、有機チタン化合物及び有機ジルコニウム化合物から選ばれる少なくとも1種の架橋剤、に由来する架橋構造を含んでいてもよい。架橋構造の導入は、防曇膜の耐摩耗性、耐擦傷性、耐水性を向上させる。別の観点から述べると、架橋構造の導入は、防曇膜の防曇性能を低下させることなくその耐久性を改善することを容易にする。
防曇膜にはその他の添加剤を配合してもよい。添加剤としては、防曇性を改善する機能を有するグリセリン、エチレングリコール等のグリコール類が挙げられる。添加剤は、界面活性剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、着色剤、消泡剤、防腐剤等であってもよい。
上述した防曇層は、吸水性樹脂を主成分とした吸水タイプであるが、親水性タイプも採用することができる。親水性タイプは、親水性樹脂を主成分としたものであり、公知のもの、例えば、特開2011-213555号公報に記載の防曇層を用いることができる。具体的には、以下の通りである。
5)水、6)有機溶媒、7)加水分解触媒、を混合して調製することができる。但し、親水性タイプの防曇層はこれに限定されない。
有機無機複合防曇層の膜厚は、要求される防曇特性その他に応じて適宜調整すればよい。有機無機複合防曇層の膜厚は、好ましくは1~20μmであり、より好ましくは2~15μm、さらに好ましくは3~10μmである。
基材フィルム72は、透明の樹脂フィルムで形成され、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンや、アクリル系樹脂で形成することができる。そして、その樹脂には、必要に応じて、紫外線吸収剤を含有することができる。
粘着層71は、後述するように、基材フィルム72を内側ガラス板12に十分な強度で固定できるものであればよい。具体的には、常温でタック性を有するアクリル系、ゴム系、及びメタクリル系とアクリル系のモノマーを共重合し、所望のガラス転移温度に設定した樹脂などの粘着層を使用できる。アクリル系モノマーとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ステアリル及びアクリル酸2エチルヘキシル等を適用することができ、メタクリル系モノマーとしては、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル及びメタクリル酸ステアリル等を適用することができる。また、ヒートラミネートなどで施工をする場合には、ラミネート温度で軟化する有機物を用いても良い。ガラス転移温度は、例えばメタクリル系とアクリル系のモノマーを共重合した樹脂の場合、各モノマーの配合比を変更することによって調整することができる。
第1保護シート74は、合わせガラス10の撮影窓113に固定されるまでの間、粘着層71を保護するものであり、公知の一般的な離型シートを用いることができる。例えば、第1保護シート74は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのシート状の基材に、シリコーンなどの離型剤が塗布されたものを採用することができる。すなわち、基材において、離型剤が塗布された面が粘着層71に貼り付けられる。同様に、第2保護シート75は、合わせガラス10の撮影窓113に固定されるまでの間、防曇層73を保護するためのものであり、第1保護シート74の基材と同様の材料で形成することができる。但し、離型剤は塗布されておらず、代わりに剥離が容易な弱い粘着剤が塗られており、基材が直接防曇層73に貼り付けられる。
次に、防曇シート7の製造方法について説明する。まず、基材フィルム72の一方の面に防曇層73の成膜を行う。上述した有機無機複合防曇層は、有機無機複合防曇層を形成するための塗工液を透明基板等の物品上に塗布し、塗布した塗工液を乾燥させることにより、成膜することができる。塗工液の調製に用いる溶媒、塗工液の塗布方法は、公知の材料及び方法を用いればよい。
次に、ウインドシールドの製造方法の一例について説明する。まず、ガラス板の製造ラインについて説明する。
図6に示すように、この製造ラインには、上流から下流へ、加熱炉901、成形装置902がこの順で配置されている。そして、加熱炉901から成形装置902、及びその下流側に亘ってはローラコンベア903が配置されており、加工対象となる外側ガラス板11及び内側ガラス板12は、このローラコンベア903により搬送される。これらガラス板11,12は、加熱炉901に搬入される前には、平板状に形成されており、例えば、内側ガラス板12の内面(車内側の面)には、上述したマスク層110が積層された後、加熱炉901に搬入される。なお、上述したように、マスク層110は内側ガラス板12の内面以外に積層することもできる。
次に、防曇シート7の合わせガラス10への貼り付けについて説明する。防曇シート7の貼り付けは、図7に示すような施設で行われる。
次に、ウインドシールドの梱包方法について説明する。まず、上述したパレット6について、図8~図10を参照しつつ説明する。図8はパレットの平面図、図9は図8の側面図、図10は図8の正面図である。図8~図10に示すように、パレット6は、複数のウインドシールド100が設置される基台61と、この基台61の上面に配置される一対のガイド部材62とを備えている。基台61は、前端辺611、後端辺612、及び一対の側辺613とで囲まれた平面視矩形状に形成されている。そして、前端辺611を除く3つの辺には上方に延びる第1フレーム63及び一対の第2フレーム64が設けられている。第1フレーム63は、基台61の後端辺612に設けられ、一対の第2フレーム64は、それぞれ基台61の側辺613に設けられている。したがって、基台61の上方の空間は、前端辺611を介して外部に開放されており、これによって、ウインドシールド100は前端辺611から基台61上に配置される。
以上説明したウインドシールドによれば、次のような効果を得ることができる。まず、マスク層110の撮影窓113に防曇シート7を取り付けることで、撮影窓113の曇りを防止することができる。そのため、撮影装置2により、撮影窓113を介して光を受光する際、撮影窓113の曇りによって、光の通過に支障を来たし、測定が正確に行えないなどの不具合を防止することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。なお、以下の変形例は適宜組み合わせることができる。
上記実施形態で示した防曇シート7の構成は一例であり、その他の構成も可能である。
マスク層110の一部または全部を、合わせガラス10へ貼り付け可能な遮蔽フィルムで構成し、これによって車外からの視野を遮蔽することもできる。なお、遮蔽フィルムを内側ガラス板12の車外側の面に貼り付ける場合には、予備接着の前、または本接着の後に貼り付けを行うことができる。また、マスク層110の形状も特には限定されず、撮影窓113の形状も含め、種々の変更が可能である。
上記実施形態では、本発明の情報取得装置として、カメラを有する撮影装置2を用いたが、これに限定されるものではなく、種々の情報取得装置を用いることができる。すなわち、車外からの情報を取得するために、光の照射及び/または受光を行うものであれば、特には限定されない。例えば、レーザーレーダー、ライトセンサ、レインセンサ、光ビーコンなどの車外からの信号を受信する受光装置など、種々の装置に適用することができる。また、上記撮影窓113のような開口(情報取得領域)は、光の種類に応じて、マスク層110に適宜設けることができ、複数の開口を設けることもできる。例えば、ステレオカメラを設ける場合には、マスク層110に2つの撮影窓が形成され、各撮影窓に防曇シートが取り付けられる。
上記実施形態において、第2作業スペースでは、撮影窓113にエアを吹き付けて埃を除去する清掃を行った後、防曇シート7を貼り付けているが、第1作業スペースで撮影窓113の清掃を行っている場合には、第2作業スペースで清掃を行わず、防曇シート7を貼り付けることもできる。
上記実施形態では、第2作業スペースをクリーンルーム内に設けているが、クリーンルームでなくてもよく、少なくとも第1及び第3作業スペースから隔離されていれば、異物の混入を防止することができる。
上記実施形態では、第1~第3作業スペース81~83をU字状に配置しているが、これに限定されず、第1,第2,及び第3作業スペース81~83をこの順で直線状に配置することもできる。これにより、搬送装置間で、合わせガラスの向きを変える必要がなくなるため、一つの搬送装置で作業を行うことができるなど、作業を効果的に行うことができる。
上記実施形態では、本発明に係るガラス板モジュールとして合わせガラスを用いているが、これに限定されない。すなわち、合わせガラスに限定されず、カメラへ入射する光が透過される撮影領域を有するガラス板であれば、本発明の適用対象となる。
上記実施形態では、第2保護シートを剥がし、防曇層73を露出させた状態で、ウインドシールド100を梱包しているが、防曇層73を保護するため、保護カバー(カバー材)を設けることもできる。例えば、図15に示すように、防曇シート7を覆う保護カバー500をウインドシールドに取り付ける。この保護カバー500は、樹脂フィルムなどで形成され、その周縁部に粘着層501が設けられている。そして、この粘着層501により保護カバー500をウインドシールド100に貼り付ける。このとき、粘着層501は防曇シート7には接触しないようにする。このような保護カバー500を設けることでも、防曇シート7を保護することができる。
スペーサ67の配置する数や位置も特には限定されない。例えば、積層されたウインドシールド100のうち、最前列のウインドシールド100は、カバーシート68に接触するが、カバーシート68が防曇フィルム7に接触するおそれがある。そのため、カバーシート68の可塑剤などの転写を避けるために、カバーシート68と防曇フィルム7の接触を避けるため、スペーサ67を最前列に配置することもできる。複数のスペーサを紐によって連結しているが、紐の数、位置なども特には限定されない。また、複数のスペーサ67を連結するため、紐以外の連結手段を用いてもよいし、あるいは紐などの連結手段を用いないようにすることもできる。
ウインドシールドの梱包方法は、特には限定されず、重ねられたウインドシールドの六面がカバーシート68によって覆われればよい。また、一枚のカバーシートではなく、複数のカバーシートで覆ってもよい。但し、例えば、図13で示したように、下側のシートを内側に配置すると、上方から落ちてくる埃が入りにくくなる。
100 ウインドシールド
113 撮影窓(開口)
7 防曇シート
81 第1作業スペース
82 第2作業スペース
83 第3作業スペース
84 第1搬送装置(第1搬送手段)
85 第2搬送装置(第2搬送手段)
86 第3搬送装置(補助搬送手段)
500 保護カバー(カバー材)
Claims (15)
- カメラへ入射する光が透過される撮影領域を有するガラス板モジュールを、第1作業スペースに配置する第1ステップと、
第2作業スペースにおいて、前記ガラス板モジュールの撮影領域に、防曇シートを取り付け、ウインドシールドを得る第2ステップと、
前記ウインドシールドを、第3作業スペースに移動する第3ステップと、
を備え、
前記第1作業スペース及び前記第3作業スペースは、非クリーンルーム内に設けられており、
前記第2作業スペースは、クリーンルーム内に設けられており、
前記防曇シートは、
基材フィルムと、
前記基材フィルムの片方の主面に形成される防曇層と、
前記基材フィルムの前記防曇層と反対側の主面に形成される粘着層と、
前記粘着層に取り付けられる剥離可能な第1保護シートと、
を有し、
前記第1ステップにおいて、前記防曇シートが貼り付けられる面を上にして前記ガラスモジュールを配置した上で、前記撮影領域を清掃し、
前記第2ステップにおいて、前記撮影領域付近にエアを吹き付けながら前記防曇シートから前記第1保護シートを剥離し、前記粘着層を前記撮影領域に貼り付ける、ウインドシールドの製造方法。 - 前記第2作業スペースの一方向に延びる縁部に対し、前記第1作業スペース及び第3作業スペースが隣接するように配置されている、請求項1に記載のウインドシールドの製造方法。
- 前記第1作業スペースから前記第2作業スペースへ、前記ガラス板モジュールを搬送する第1搬送手段と、
前記第2作業スペースから前記第3作業スペースへ、前記ウインドシールドを搬送する第2搬送手段と、
が設けられている、請求項1または2に記載のウインドシールドの製造方法。 - 前記第1作業スペースでは、前記ガラス板モジュールにおける前記撮影領域の清掃が行われる、請求項1から3のいずれかに記載のウインドシールドの製造方法。
- 前記第2ステップは、
前記防曇シートの取り付けに先立って、前記ガラス板モジュールにおける前記撮影領域の清掃を行うステップと、
前記防曇シートの取り付け後に、当該防曇シート及び前記撮影領域の検査を行うステップと、
をさらに備えている、請求項1から4のいずれかに記載のウインドシールドの製造方法。 - 前記第2ステップにおいて、
前記撮影領域の清掃を行うステップと、前記防曇シートを取り付けるステップは、同一の作業位置において行われ、
前記防曇シートを取り付けるステップの後、補助搬送手段によって前記ウインドシールドを搬送し、前記検査を行う、請求項5に記載のウインドシールドの製造方法。 - 前記防曇シートには、保護フィルムが設けられており、
前記防曇シートを取り付けるステップの後、前記検査を行うステップに先立って、前記保護フィルムを剥がすステップをさらに備えている、請求項5または6に記載のウインドシールドの製造方法。 - 前記検査を行うステップの後、前記防曇シートを覆うように、カバー材を取り付けるステップをさらに備えている、請求項5から7のいずれかに記載のウインドシールドの製造方法。
- 前記カバー材は、前記防曇シートには接着されないが、前記ガラス板モジュールに接着される接着層を有している、請求項8に記載のウインドシールドの製造方法。
- 前記第2作業スペースから前記第3作業スペースに移動された前記ウインドシールドのうち、前記防曇シート及び前記撮影領域の検査に合格したウインドシールドを、順次、パレットに設置する一方、前記検査に合格しなかったウインドシールドに対し再検査を行うステップをさらに備えている、請求項1から9のいずれかに記載のウインドシールドの製造方法。
- カメラへ入射する光が透過される撮影領域を有するガラス板モジュールと、当該ガラス板モジュールの前記撮影領域に取り付けられ、防曇層、基材フィルム、粘着層の順に積層された防曇シートと、を有し、且つ前記防曇層に対するカバーが設けられず、当該防曇層は外部に露出しているウインドシールドが設置されるパレットであって、
複数の前記ウインドシールドが略平行に設置される設置スペースと、
前記設置スペースに設置された隣接する前記ウインドシールドの間であって、前記防曇シートを覆わない位置にそれぞれ配置される少なくとも1つのスペーサと、
を備えている、パレット。 - 前記スペーサは、前記ウインドシールドの上辺から、前記防曇シートに向かって下方に延びるように配置されている、請求項11に記載のパレット。
- カメラへ入射する光が透過される撮影領域を有するガラス板モジュールと、当該ガラス板モジュールの前記撮影領域に取り付けられ、防曇層、基材フィルム、粘着層の順に積層された防曇シートと、を有し、且つ前記防曇層に対するカバーが設けられず、当該防曇層は外部に露出しているウインドシールドの梱包方法であって、
パレット上に、複数の前記ウインドシールドを略平行に順次設置するステップと、
前記ウインドシールドを設置する毎に、隣接する前記ウインドシールドの間であって、前記防曇シートを覆わない位置にそれぞれスペーサを配置するステップと、
を備えている、ウインドシールドの梱包方法。 - 略平行に配置された複数の前記ウインドシールドの外形が六面体状に形成され、
前記六面体の六面を覆うようにカバーが取り付けられるステップをさらに備えている、請求項13に記載のウインドシールドの梱包方法。 - 前記カバー内に乾燥剤を配置するステップをさらに備えている、請求項14に記載のウインドシールドの梱包方法。
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