JP7236238B2 - 麺線切出装置 - Google Patents
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Description
ここで、切出装置は、円周上に溝部が設けられた一対の対抗し、回転する切刃ロール間に麺帯を挿入することにより、溝部に麺帯が押し込まれて麺線となった状態となり、切刃ロールの回転に伴い円周方向に運ばれる。
一方、即席麺の工場における工業的製造ラインのように大量の麺線を製造する必要とする場合、上述の麺線切出装置についても幅の広い(切刃ロール幅が長い)大きな麺線切出装置(切刃ロール)が利用されることになる。
従来から当該麺線群を所定の本数ごとに区分けしておくために、区分板(仕切板)が切刃ロールの軸方向において所定間隔を隔てて設けられていた。また、当該区分板は、切出された麺線群が落下する途中部分に設けられており、当該区分板の上端部と、カスリによって切刃ロールより麺線群が掃き出しされる切刃ロール上の麺線剥離ポイントにはある程度の隙間が存在することが多い。
このような区分板による麺線不良を改良することを目的とする先行特許は開示されていない。また、区分板についての言及については、以下の特許文献に記載があるだけである。
すなわち、本願第一の発明は、
“円周方向に形成された連続する複数の環状溝部を有する切刃ロールが対向配置され、回転する前記切刃ロール間に麺帯を通過させることにより、麺帯を麺線に切断する一対の切刃ロールと、
当該切刃ロールの環状溝部に嵌入された切断後の麺線を剥離するために各切刃ロールに対して固定されるカスリであって、当該カスリが略直方体の板状部と当該板状部の一端から延びる複数の剥離歯を備えたカスリと、
剥離後の麺線群を所定数ごとに区分けするための区分板であって、当該区分板の端部が前記カスリの剥離歯及び/又は板状部を挿通して、切刃ロールに近接するように装着された区分板を、備えた麺線切出装置。“、である。
すなわち、本願第二の発明は、
“円周方向に形成された連続する複数の環状溝部を有する切刃ロールが対向配置され、回転する前記切刃ロール間に麺帯を通過させることにより、麺帯を麺線に切断する一対の切刃ロールと、
当該切刃ロールの環状溝部に嵌入された切断後の麺線群を剥離するために各切刃ロールに対して固定されるカスリであって、当該カスリが略直方体の板状部と当該板状部の一端から延びる複数の剥離歯を備えたカスリと、
剥離後の麺線群を所定数ごとに区分けするための区分板であって、当該区分板の端部が前記カスリの剥離歯及び/又は板状部を挿通して、切刃ロールの軸方向に対して断面視した場合に前記切刃ロールの麺線剥離ポイントに近接するように装着された区分板を、備えた麺線切出装置。“、である。
すなわち、本願第三の発明は、
“前記区分板の端部がさらに、切刃ロールに設けられた区分板用のスリットに挿入される請求項1又は2に記載の麺線切出装置。”、である。
すなわち、本願第四の発明は、
“前記区分板の端部が切刃ロールの軸方向に対して断面視した場合に前記切刃ロールの前記剥離ポイントを包含するように装着された区分板を、備えた請求項3に記載の麺線切出装置。”、である。
すなわち、本願第五の発明は、
“前記区分板の端部が、対向する切刃ロールにおいて交互に隣接する麺線剥離ポイントを区分けするように加工されている請求項1~4のいずれかに記載の麺線切出装置。”、である。
次に、前記加工は、折り曲げ加工式であることが好ましい。
“前記加工が折り曲げ式加工である請求項5に記載の麺線切出装置。”、である。
3 カスリ
5 区分板
7 筐体
9 カスリ固定ねじ
10 ウエーブボックス(導管)
11 溝部
21 スリット(カスリに設けられるもの)
23 スリット(切刃ロールに設けられるもの)
31 一段カスリ
33 カスリの板状部
35 カスリの剥離歯
37 二段カスリ
111 溝部(浅溝)
113 溝部(深溝)
351 剥離歯(二段カスリの長い方)
353 剥離歯(二段カスリの短い方)
MT 麺帯
MS 麺線
本願第一の発明は、
「円周方向に形成された連続する複数の環状溝部を有する切刃ロールが対向配置され、回転する前記切刃ロール間に麺帯を通過させることにより、麺帯を麺線に切断する一対の切刃ロールと、
当該切刃ロールの環状溝部に嵌入された切断後の麺線を剥離するために各切刃ロールに対して固定されるカスリであって、当該カスリが略直方体の板状部と当該板状部の一端から延びる複数の剥離歯を備えたカスリと、
剥離後の麺線群を所定数ごとに区分けするための区分板であって、当該区分板の端部が前記カスリの剥離歯及び/又は板状部を挿通して、切刃ロールに近接するように装着された区分板とを、備えた麺線切出装置。」、に関するものである。
以下に詳細を説明する。
図1に示すように、本発明の第一の実施態様の麺線切り出し装置は、回転可能な一対の切刃ロール1と、各切刃ロールに対して固定されるカスリ3と、剥離後の麺線群を区分けするための区分板5を備えている。尚、これらの部材は所定の筐体7に固定されている。
尚、本発明の各構成を容易に理解するために主要な構成については適宜透視図で示し、当該構成を支持する部分等については一部省略している。以下に本発明を具体的に説明する。
本発明にいう麺線切出装置とは、麺線について、麺帯を切刃を通過させることによって製造する装置をいう。切出装置には一対の切刃ロール1が装置されている。切刃ロール1とは、一対の円周方向に形成された連続する複数の環状溝部11を有する金属性(ステンレス等)の部材をいう。
そして、当該切刃ロール1を溝部11が交互となるように対向配置された一対の切刃ロール1において、回転する切刃ロール間に麺帯MTを通過させることにより、麺帯MTを麺線MSに切断することが可能となる。
また、カスリ3とは、当該切刃ロール1の環状溝部に嵌入された切断後の麺線群を剥離するために各切刃ロール1に対して固定される金属製(しんちゅうやステンレス等)の部材である。
さらに、切刃ロール1の回転のために切刃ロールの端部はギア構造やベルト構造によって所定の動力部(モータ等)からの回転力を伝達可能なように構成されている。
カスリ3は通常、図3に示すように略直方体の板状部33と当該板状部33の一端から延びる複数の剥離歯35を備えている。
尚、この場合、一対の対抗する切刃ロール1の下方側より、カスリ3及び切刃1の溝部11を示した断面模式図は図5のようになる。また、一対の切刃ロールにおいては溝部が交互に存在するように構成される。また、それぞれの切刃ロール1は、溝部11の凹部と凸部が連続して存在する構造となる。
また、当該カスリ3は、たとえば、図6に示すように隣り合う剥離歯35の先端部の位置を交互に変えることで、隣り合う溝の一つ置きに麺線MSの剥離位置を変えることもできる(本タイプを“二段カスリ”37とする)。尚、図6においては、長い剥離歯351及び短い剥離歯353として、その折り曲げ角度を変えているが、剥離位置を交互に変えるにはこれ以外の方法も可能である。
本発明の第一の実施態様においては、この先端部の位置を交互に変えたタイプ(二段カスリ37)を利用している(図6)。
図7(1)は切刃ロール1の軸方向に対して断面視した場合の図である。また、(2)は麺帯MTを切り出す際のカスリ3の位置及び切刃ロール1に押し込まれた麺線MSの剥離状態及び剥離ポイントを示す図である。
また、この場合、一対の対抗する切刃ロール1の下方側より、カスリ3及び切刃ロール1の溝部11を示した断面模式図は図8のようになる。
また、本発明の第一の実施態様の場合、切刃ロール1において浅溝111と深溝113が交互に存在するように設定されている。
上述のように切刃ロール1の下方部にカスリ3が固定されて配置されることとなり、当該カスリ3の剥離歯35の先端部が切刃ロール1の溝部11に挿入された状態となる。従って、図4や図7に示すように麺線MSを掃き出して剥離することができる。
また、当該カスリ(二段カスリ37)を切刃ロール1に装着した場合において、カスリの装着側(下方部側)から、切刃ロール1及びカスリ3を見た場合の写真を図9に示す。
本発明における区分板5は切刃ロール1から切り出された麺線群MSを所定数ごとの麺線群MSに分けるための板である。即席麺を大量生産する工場等において、大型の切刃ロール1は900mm程度の長さを有する場合がある。
通常、即席麺の製造ラインにおいては、同時に複数列の麺線MSを処理することが必要となるため、上述のような幅の広い麺線切出装置より切り出された麺線群MSを製造ラインの列ごとに所定の本数ごとに区分けしておく場合が多い。
次に図11は、上述の麺線切出装置について切刃ロール1の軸方向に対して断面視した場合の模式図である。従来まで、当該区分板は図11に示すように、区分板はカスリ及び切刃ロールから隙間を保持した状態で固定されるように装着されていた。尚、図11は一段カスリを使用した場合を示している。
尚、特に図12は、麺線群MSをウエーブボックス(導管)10でウエーブ状に形成させる場合を示している。
これらのいずれの剥離ポイントも区分板5の先端部が切刃ロール1におけるカスリ3の先端による麺線MSの剥離位置を包含している。
次に、図15には、本発明の第二の実施態様を示したものである。本第二の実施態様においては、一段カスリ31を用いた場合を示している。本第一の実施態様(二段カスリ37を用いた場合)と同様に切刃ロール1の軸方向に対して断面視した場合に区分板5の先端部が切刃ロール1におけるカスリ1の先端による麺線MSの剥離位置を包含している。
このような位置関係によりカスリ3によって剥離した麺線MSが区分板5の上端部に接触することを防止することができる。本発明においては、このような態様(第三の実施態様)も可能である。
本発明の第一の実施態様においては、区分板5をより切刃ロール1に接近させるためまず、区分板5の先端部がカスリ3の板状部33を挿通している。すなわち、図17に示すように、カスリ3の板状部33に区分板5が挿通するためのスリット21が設けられている。
区分板5はカスリ3に設けられたスリット21を挿通して、切刃ロール1に近接することができる。このようにすることによって切刃ロール1とカスリ3の剥離ポイントに区分板を近接させることができる。
さらに、第一の実施態様の場合、図18に示すように切刃ロール1の凸部に区分板5の先端部が挿入されるためのスリット23を設けている。本スリット23に区分板5の先端部が挿入されるように構成されている。
断面視した状態で区分板5が剥離ポイントを包含することによって剥離された麺線群MSは区分板5の先端部に接触することはなく、前述の問題はほとんど生じない。
本発明の第一の実施態様においては、前述のように区分板5の先端部がカスリ1に設けられたスリット21を挿通した後、さらに、切刃ロール1に設けられた区分板用のスリット23にまで挿入するように構成されている(図17及び図18)。
尚、当該スリット23は麺線MSが切り出しされる際に押し込まれる切刃ロール1の溝部とは別に、新たに区分板5が挿入可能なように切刃ロール1の凸部にスリット23を設けることを意図している。
但し、この場合、区分板5のスリット21は対抗する切刃ロール1の間において切刃ロール1の回転軸線の方向に対して、ずれた位置に存在することになる(図19)。この場合、区分板1の態様として、一枚の板状体からなる区分板5を利用する場合には、下図のずれを満たすために、区分板5の端部には捻り(ひねり)加工又は折り曲げ加工する必要がある。
このように、区分板5が対向する切刃ロールにおいて交互に隣接する麺線剥離ポイントを正確に区分けするように加工されていることが好ましい。
Claims (5)
- 円周方向に形成された連続する複数の環状溝部を有する切刃ロールが対向配置され、回転する前記切刃ロール間に麺帯を通過させることにより、麺帯を麺線に切断する一対の切刃ロールと、
当該切刃ロールの環状溝部に嵌入された切断後の麺線を剥離するために各切刃ロールに対して固定されるカスリであって、当該カスリが略直方体の板状部と当該板状部の一端から延びる複数の剥離歯を備えたカスリと、
剥離後の麺線群を所定数ごとに区分けするための区分板であって、当該区分板の端部が前記カスリの剥離歯及び/又は板状部を挿通して、切刃ロールに設けられたスリットに挿入するように装着された区分板を、備えた麺線切出装置。 - 円周方向に形成された連続する複数の環状溝部を有する切刃ロールが対向配置され、回転する前記切刃ロール間に麺帯を通過させることにより、麺帯を麺線に切断する一対の切刃ロールと、
当該切刃ロールの環状溝部に嵌入された切断後の麺線群を剥離するために各切刃ロールに対して固定されるカスリであって、当該カスリが略直方体の板状部と当該板状部の一端から延びる複数の剥離歯を備えたカスリと、
剥離後の麺線群を所定数ごとに区分けするための区分板であって、当該区分板の端部が前記カスリの剥離歯及び/又は板状部を挿通して、切刃ロールの軸方向に対して断面視した場合に前記切刃ロールの麺線剥離ポイントに近接し、切刃ロールに設けられたスリットに挿入するように装着された区分板を、備えた麺線切出装置。 - 前記区分板の端部が、対向する切刃ロールにおいて交互に隣接する環状溝部より剥離された麺線群を区分けするように加工されている請求項1に記載の麺線切出装置。
- 前記区分板の端部が、対向する切刃ロールにおいて交互に隣接する麺線剥離ポイントを区分けするように加工されている請求項2に記載の麺線切出装置。
- 前記加工が折り曲げ式加工である請求項3又は4に記載の麺線切出装置。
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JPS5970485U (ja) * | 1982-11-01 | 1984-05-12 | ハウス食品工業株式会社 | 麺線切出し装置 |
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