JP7236132B2 - 線虫誘引剤 - Google Patents

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Description

本発明は、線虫誘引剤等に関する。
農業分野においては、作物への線虫の寄生による被害が世界中で報告されている。例えばネコブセンチュウによる被害だけをとってみても、その被害額は世界で年間4兆円にも達するといわれており、全体としては世界で数十兆円の被害があるといわれている。線虫は、土壌中に生息する体長約1 mmの生物であり、その種によっては植物に寄生し、生育不良を引き起こす。このような線虫は、通常、絶対寄生性生物であり、孵化後の感染性幼虫(J2)は何らかの方法で宿主の根を認識、感知し、寄生する。
現行では、線虫防除にはいわゆる「皆殺し剤」が使われることが多い。例えば、特許文献1には、N-2-(ピリジル)エチルカルボキサミド誘導体又はその塩を有効成分とする殺線虫剤が開示されている。しかし、皆殺し剤を使用すると、土壌中の有益な生物や細菌なども殺してしまう可能性がある。
国際公開第2008/126922号
線虫は、植物に感染する場合、土壌中で新たな感染部位として根を探索する。しかし、一週間程度で新たな植物根に寄生できないと、通常は餓死してしまう。このため、線虫誘引物質を使ってこの寄生過程を撹乱できれば、植物への寄生被害を抑制できると考えられる。
そこで、本発明は、線虫誘引剤を提供することを課題とする。
本発明者は鋭意研究を進めた結果、鉄イオンの塩、酸化鉄、鉄イオン、及びキレート鉄からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、線虫誘引剤、であれば、上記課題を解決できることを見出した。この知見に基づいてさらに研究を進めた結果、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、下記の態様を包含する。
項1. 鉄イオンの塩、酸化鉄、鉄イオン、及びキレート鉄からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、線虫誘引剤。
項2. 前記線虫が植物寄生性線虫である、項1に記載の線虫誘引剤。
項3. 前記鉄イオンの塩が、硫酸鉄、塩化鉄、硝酸鉄、リン酸鉄、炭酸鉄、水酸化鉄クエン酸鉄、クエン酸アンモニウム鉄、及び硫酸アンモニウム鉄(モール塩)からなる群より選択される少なくとも1種である、項1又は2に記載の線虫誘引剤。
項4. 前記鉄イオンの塩が硫酸塩である、項1~3のいずれかに記載の線虫誘引剤。
項5. 前記鉄イオンが2価鉄イオンである、項1~4のいずれかに記載の線虫誘引剤。
項6. 前記線虫がネコブセンチュウである、項1~5のいずれかに記載の線虫誘引剤。
項7. 項1~6のいずれかに記載の線虫誘引剤を含有する、農薬。
項8. さらに、キレート剤を含有する、項7に記載の農薬。
項9. 前記キレート剤がフミン酸、エチレンジアミンテトラ酢酸、クエン酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、1,10-フェナントロリン、シデロフォア、並びにそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種である、項8に記載の農薬。
項10. 前記キレート剤がフミン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種である、項8又は9に記載の農薬。
項11. 腐食物質を含有する、項10に記載の農薬。
項12. さらに、殺線虫剤を含有する、項7~11のいずれかに記載の農薬。
項13. 線虫誘引、線虫寄生抑制、及び線虫駆除からなる群より選択される少なくとも1種に用いるための、項7~12のいずれかに記載の農薬。
項14. 粒剤である、項7~13のいずれかに記載の農薬。
項15. 水溶性鉄イオンを徐放することを特徴とする、殺線虫剤。
項16. 項7~14のいずれかに記載の農薬又は項15に記載の殺線虫剤を施用することを含む、線虫誘引、線虫寄生抑制、及び線虫駆除からなる群より選択される少なくとも1種のための方法。
本発明によれば、線虫誘引剤を提供することができる。
線虫誘引活性を測定するための装置の写真(左側)、及び該装置の使用方法を示表す該略図(右側)を示す。 鉄塩の線虫誘引効果を調べた結果を示す(試験例1)。グラフ中、縦軸は、軟寒天に侵入した線虫の総数(A)の内、寒天玉の中心から半径3.5mmの範囲に局在する線虫数(B)の占める割合の百分率である。グラフの横軸、及び各写真の上方表示において、使用した鉄塩の種類及びその濃度が示され、NCは鉄塩を使用していない場合を示す。 鉄塩とフミン酸とを併用した場合の線虫誘引効果を調べた結果を示す(試験例2)。それ以外は、図2と同様である。 鉄塩と腐食物質とを併用した場合の線虫誘引効果を調べた結果を示す(試験例3)。HSは腐食物質を使用した場合を示す。それ以外は、図2と同様である。 土壌を用いた線虫誘引試験の装置のサイズ(左側)及び写真を示す。 土壌を用いた場合の線虫誘引効果を調べた結果を示す(試験例4)。Exp.1-3それぞれは、3回の実験それぞれの結果を示し、Totalは3回の実験の平均値を表す。縦軸はカウントした線中数を示し、横軸中、NCは鉄塩を使用していない場合を示し、Sampleは鉄塩を使用した場合を示す。 鉄イオンの線虫誘引効果を調べた結果を示す(試験例5)。
本明細書中において、「含有」及び「含む」なる表現については、「含有」、「含む」、「実質的にからなる」及び「のみからなる」という概念を含む。
1.線虫誘引剤
本発明は、鉄イオンの塩、酸化鉄、鉄イオン、及びキレート鉄からなる群より選択される少なくとも1種(本明細書において、「有効成分」と示すこともある。)を含有する、線虫誘引剤(本明細書において、「本発明の線虫誘引剤」と示すこともある。)に係る。以下に、これについて説明する。
本発明の線虫誘引剤は、農薬への添加剤として使用される薬剤である。すなわち、本発明の線虫誘引剤は、土壌等の培地に施用される肥料や農薬(特に、殺線虫作用を有する農薬)とは区別される。より具体的には、農薬へ、線虫誘引作用を付与するために使用される薬剤である。この観点から、本発明は、その一態様において、鉄イオンの塩、酸化鉄、鉄イオン、及びキレート鉄からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、線虫誘引作用付与剤(特に、農薬へ線虫誘引作用を付与するための剤)に関する。
鉄イオンの塩としては、特に制限されず、無機塩、有機塩を問わず、広く使用することができる。無機塩としては、例えば硫酸鉄、硫酸アンモニウム鉄(モール塩)、硫酸水素鉄、塩化鉄、臭化鉄、ヨウ化鉄、硝酸鉄、リン酸鉄、炭酸鉄、炭酸水素鉄、過塩素酸鉄、水酸化鉄、オキシ水酸化鉄等が挙げられる。有機塩としては、例えばギ酸鉄、酢酸鉄、プロピオン酸鉄、酪酸鉄、シュウ酸鉄、アクリル酸鉄、メタクリル酸鉄、クエン酸鉄、クエン酸アンモニウム鉄、ピロリン酸鉄、パラ-トルエンスルホン酸鉄、等が挙げられる。これらの中でも、好ましくは無機塩があげられ、より好ましくは硫酸鉄、塩化鉄、硝酸鉄、リン酸鉄、炭酸鉄、水酸化鉄、クエン酸鉄、クエン酸アンモニウム鉄、硫酸アンモニウム鉄(モール塩)等が挙げられ、さらに好ましくは硫酸鉄が挙げられる。鉄イオンの塩には、無水物及び水和物が包含される。鉄イオンの塩は、1種単独であってもよいし、2種以上の組合せであってもよい。
酸化鉄としては、好ましくは酸化第一鉄が挙げられる。酸化第一鉄を使用することにより、2価の鉄イオンを徐放させることが可能である。
キレート鉄は、鉄イオンがキレート剤によってキレートされた状態のものである限り、特に制限されない。キレート剤としては、鉄イオンをトラップし得るものである限り特に制限されない。キレート剤としては、例えばフミン酸、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン二酢酸、ニトリロ四酢酸、グルタミン酸-N,N-二酢酸、アスパラギン酸-N,N-二酢酸、グリシン、アラニン、酢酸、しゅう酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、サリチル酸、クエン酸、乳酸、グリコール酸、リンゴ酸、酒石酸、マンデル酸、スベリン酸、セバシン酸、デカンジカルホン酸、リン酸、ピロリン酸、ヘキサメタリン酸、ヘキシルホスホン酸、オクチルホスホン酸、ニトリロトリ酢酸、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン、エデト酸、チオジグリコール酸、チオジプロピオン酸、チオジブタン酸、プロピルジチオジグリコール酸、ブチルジチオジグリコール酸、ブチルジチオジプロピオン酸、エチルジチオジブタン酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、1,10-フェナントロリン、シデロフォア(例えば、カテコール型シデロフォア、ヒドロキサム酸型シデロフォア等)等、及びそれらの塩が挙げられる。これらの中でも、好ましくはフミン酸、エチレンジアミンテトラ酢酸、クエン酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、1,10-フェナントロリン、シデロフォア等、及びそれらの塩が挙げられ、徐放性の観点から、より好ましくはフミン酸及びその塩が挙げられる。キレート剤は、1種単独であってもよいし、2種以上の組合せであってもよい。
鉄イオン(鉄イオンの塩を構成する鉄イオン、酸化鉄を構成する鉄イオン、本発明の線虫誘引剤に含まれる鉄イオン、及びキレート鉄を構成する鉄イオン)は、2価鉄イオン、3価鉄イオンのいずれであってもよい。該鉄イオンとしては、溶解性等の観点から、2価鉄イオンが好ましい。鉄イオンは、1種単独であってもよいし、2種以上の組合せであってもよい。
本発明の一態様において、本発明の線虫誘引剤は、酸化鉄および/または有機酸鉄錯体を主成分とする物質を含むことが好ましい。
本発明の線虫誘引剤の対象線虫は、作物に被害をもたらし得る線虫である限り、特に制限されない。対象線虫は、好適には、植物寄生性線虫である。植物寄生性線虫としては、例えば、ネコブセンチュウ(例えばサツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita)、ジャワネコブセンチュウ(Meloidogyne javanica)、キタネコブセンチュウ(Meloidogyne hapla)、アレナリアネコブセンチュウ(Meloidogyne arenaria)等)、シストセンチュウ(例えばダイズシストセンチュウ(Heterodera glycines)、ジャガイモシストセンチュウ(Globodera rostochiensis)、クローバーシストセンチュウ(Heterodera trifolii)、ジャガイモシロシストセンチュウ(Grobodera pallida)等)、ネグサレセンチュウ(例えばミナミネグサレセンチュウ(Pratylenchus coffeae)、モロコシネグサレセンチュウ(Pratylenchus zeae)、クルミネグサレセンチュウ(Pratylenchus vulnus)、キタネグサレセンチュウ(Pratylenchus penetrans)等)、クキセンチュウ(例えばナミクキセンチュウ(Ditylenchus dipsaci)、イモグサレセンチュウ(Ditylenchus destructor)、キノコセンチュウ(Ditylenchus miophagus)等)等が挙げられる。これらの中でも、好ましくはネコブセンチュウ、シストセンチュウ等が挙げられ、より好ましくはネコブセンチュウが挙げられ、さらに好ましくはサツマイモネコブセンチュウが挙げられる。対象線虫は、1種単独であってもよいし、2種以上の組合せであってもよい。
本発明の線虫誘引剤の対象植物は、線虫による被害を受け得る植物であれば特に制限されない。対象植物は、好ましくは、草花、野菜、花木、庭木、果樹である。具体的には、例えば、キュウリ、サツマイモ、サトイモ、ジャガイモ、ピーマン、ナス、ダイコン、ハクサイ、サトイモ、オカボ、ダイズ、アズキ、イチゴ、トマト、スイカ、メロン、タマネギ、コムギ、インゲン、エンドウ、ニンニク、マッシュルーム、ネギ、ラッキョウ、インゲンマメ、ハツカダイコン、テンサイ、ニンジン、ゴボウ、ナガイモ、トウモロコシ、アスパラガス、ヒヤシンス、スイセン、ユリ、ベゴニア、ペチュニア、アイリス、ボタン、グラジオラス、ダリア、キク、リンドウ、キンギョソウ、カンキツ類、ブドウ等が挙げられる
本発明の線虫誘引剤は、有効成分のみからなるものであってもよいし、他の成分を含有していてもよい。他の成分は、農学的に許容される成分である限り特に制限されない。このような成分としては、例えば水等の溶媒が挙げられる。
本発明の線虫誘引剤における有効成分の含有量は、農薬に配合させた際に線虫誘引効果を発揮し得る含有量である限り、特に制限されない。該含有量は、本発明の線虫誘引剤100質量%に対して、例えば0.01~100質量%である。
2.農薬
本発明は、その一態様において、本発明の線虫誘引剤を含有する、農薬(本明細書において、「本発明の農薬」と示すこともある。)に係る。
本発明の農薬は、本発明の線虫誘引剤を含有する。本発明の農薬は、線虫誘引能を発揮するための有効成分として、鉄イオンの塩、酸化鉄、鉄イオン、及びキレート鉄からなる群より選択される少なくとも1種を含有する。
本発明の農薬における有効成分の含有量は、線虫誘引効果を発揮し得る含有量である限り、特に制限されない。該含有量は、本発明の農薬100質量%に対して、例えば0.01~100質量%、0.01~50質量%である。該含有量の下限は、線虫誘引効果の観点から、例えば0.02質量%、0.05質量%、0.1質量%、0.2質量%、0.5質量%、1質量%、2質量%、5質量%、10質量%、20質量%、50質量%である。
本発明の農薬は、さらにキレート剤を含有することが好ましい。キレート剤を含有させることにより、鉄イオンの可溶性を保つことができ、また鉄イオンをトラップすることができるので土壌への過剰な拡散を抑制することができ、さらに、好ましい態様においては鉄イオン(好ましくは水溶性鉄イオン)を徐放させることができる。この観点から、本発明は、その一態様において、水溶性鉄イオンを徐放することを特徴とする、農薬(好ましくは、殺線虫剤)に関する。また、鉄イオンとして2価鉄イオンを採用する場合、キレート剤により、2価鉄イオンの3価鉄イオンへの酸化を抑制することができる。 キレート剤については、上記「1.線虫誘引剤」における規定と同じである。 フミン酸は、腐食物質に含まれる成分である。このため、キレート剤としてフミン酸を採用する場合、本発明の一態様において、本発明の農薬は腐食物質を含有する。また、後述のように、フミン酸、腐食物質は、有効成分の徐放性を高める観点から、好ましい。
腐食物質は、土壌中の動植物の遺体が微生物のはたらきによって分解され、その過程でできた有機化合物など、土壌中の有機物の総称であり、その限りにおいて特に制限されない。腐食物質としては、例えば、腐葉土、腐植土、汚泥等、腐食物質を含み得る物質そのものや、その加工物(例えば粉末、担体との混合物、固化物等)を使用することができる。腐食物質は、1種単独であってもよいし、2種以上の組合せであってもよい。
本発明の農薬がキレート剤を含有する場合、本発明の農薬におけるキレート剤の含有量は、鉄イオンの全部又は一部がキレート剤にトラップされ得る含有量である限り特に制限されない。該含有量は、本発明の農薬100質量%に対して、例えば0.01質量%以上100質量%未満、0.01~50質量%である。
本発明の農薬がキレート剤を含有する場合、有効成分とキレート剤との質量比は、鉄イオンの全部又は一部がキレート剤にトラップされ得る質量比である限り特に制限されない。例えば、有効成分100質量部に対して、キレート剤が、例えば10~2000質量部、好ましくは30~1000質量部、より好ましくは80~500質量部である。
本発明の農薬は、有効成分の徐放性を高める成分及び/又は物質を含有することが好ましい。このような成分/物質としては、例えば生物由来ポリマー(例えばフミン酸、腐植物質等)、陽イオン交換性の合成または天然樹脂、多孔性物質、合成樹脂(例えば、塩化ビニル、ポリエチレン、PVA、ポリウレタン等)、天然ポリマー(例えば、ゼラチン、アラビヤゴム、デンプン、アガロース等)等の高分子物質や無機担体等が挙げられる。これらの成分及び/又は物質に有効成分を吸着させる、これらの成分及び/又は物質に有効成分を封入する、これらの成分及び/又は物質で有効成分を被覆する等の手法により、有効成分の徐放性を高めることができる。また、有効成分として酸化鉄および/または有機酸鉄錯体を主成分とする物質を使用することにより、有効成分を徐放させることもできる。さらに、キレート鉄をペレット製剤とすることにより、有効成分を徐放させることも可能である。
徐放の程度については、例えば固体状の薬剤から24時間以上にわたって土壌中に可溶性鉄イオンを供給し続け、半径1mm~10cmの範囲で土壌中に薬剤を中心とした可溶性鉄イオンの濃度勾配を形成する程度が好ましい。
本発明の農薬は、本発明の一態様において、さらに殺線虫剤を含有することが好ましい。これにより、本発明の農薬に誘引された線虫を選択的に駆除処理することができる。殺線虫剤としては、例えば、ピレスロイド系化合物、有機リン系化合物、オキシム・カーバメート系化合物、カーバメート系化合物、ネオニコチノイド系化合物、ジアシルヒドラジン系化合物、ベンゾイルウレア系化合物、幼若ホルモン系化合物、シクロジエン有機塩素系化合物、2-ジメチルアミノプロパン-1,3-ジチオール系化合物、アミジン系化合物、フェニルピラゾール系化合物、有機スズ系化合物、METI系化合物、ベンジレート系化合物、アリルピロール系化合物、ジニトロフェノール系化合物、アントラニル・ジアミド系化合物、オキサジアジン系化合物、セミカルバゾン系化合物、テトロン酸系化合物、カルバモイルトリアゾール系化合物、テトラジン系化合物等を挙げることができる。より具体的には、例えばホスチアゼート剤(ネマトリン(商標登録)エース粒剤、ネマトリン(商標登録)粒剤10、ガードホープ(商標登録)液剤)、カズサホス剤(ラグビーMC(商標登録)粒剤)、オキサミル剤(バイデート(商標登録)L粒剤)、ピラクロホス剤(ボルテージ(商標登録)粒剤6)剤、イミシアホス剤(ネマキック(商標登録)粒剤)、ベンフラカルブ剤(オンコル(商標登録)粒剤5)、カルボスルファン剤(ガゼット(商標登録)粒剤、アドバンテージ(商標登録)粒剤)、石灰窒素(石灰窒素40、石灰窒素50、石灰窒素55、カルメート60)等が挙げられる。殺線虫剤は、1種単独であってもよいし、2種以上の組合せであってもよい。
本発明の農薬が殺線虫剤を含有する場合、本発明の農薬における殺線虫剤の含有量は、殺線虫効果が発揮され得る含有量である限り特に制限されない。該含有量は、本発明の農薬100質量%に対して、例えば0.01質量%以上100質量%未満、0.01~50質量%である。
本発明の農薬は、本発明の一態様において、さらに土壌燻蒸剤を含有することもできる。これにより、本発明の農薬に誘引された線虫を選択的に駆除処理することができる。土壌燻蒸剤としては、例えば、クロルピクリン燻蒸剤(クロールピクリン、ドジョウピクリン、ドロクロール、クロピク80、クロピクテープ、クロピクフロー、クロピク錠剤)、クロルピクリン・D-D剤(ソイリーン(商標登録))、タゾメット粉粒剤(ガスタード(商標登録)微粒剤、バスアミド(商標登録)微粒剤)、カーバムナトリウム塩剤(キルパー(商標登録))、メチルイソチオシアネート・D-D剤(ディ・トラペックス(商標登録)油剤)、D-D剤、DCIP剤(ネマモール(商標登録))、DCIP/D-D剤(プラズマ(商標登録)油剤)、カーバム剤(NCS(商標登録)等が挙げられる。土壌燻蒸剤は、1種単独であってもよいし、2種以上の組合せであってもよい。
本発明の農薬が土壌燻蒸剤を含有する場合、本発明の農薬における土壌燻蒸剤の含有量は、土壌燻蒸効果が発揮され得る含有量である限り特に制限されない。該含有量は、本発明の農薬100質量%に対して、例えば0.01~100質量%、0.01~50質量%である。
本発明の農薬は、上記した成分以外の他の成分を含有し得る。他の成分としては、例えば担体、固着剤、分散剤、補助剤等が挙げられる。担体としては、例えば、タルク、ベントナイト、クレー、カオリン、ケイソウ土、ホワイトカーボン、バーミキュライト、ケイ砂等の固体担体;水溶性高分子化合物(ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸等)、水、植物油、液体動物油等の液体担体等が挙げられる。固着剤としては、例えば、カゼイン、ゼラチン、アラビアゴム、アルギン酸等が挙げられる。分散剤としては、例えば、アルコール硫酸エステル類、ポリオキシエチレングリコールエーテル等が挙げられる。補助剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、デンプン、乳糖等が挙げられる。上記担体、固着剤、分散剤および補助剤は、それぞれの目的に応じて、それぞれ単独でまたは適宜組合せて使用することができる。
本発明の農薬の剤形は、農学的に許容される剤形である限り特に限定されない。例えば、粒剤、1キロ粒剤、500グラム粒剤、250グラム粒剤、ジャンボ剤等の粒剤; 粉剤、DL粉剤、FD粉剤等の粉剤; 粉粒剤、微粒剤F、細粒剤F等の粉粒剤; 粉末; 水和剤、フロアブルゾルSC、顆粒水和剤、ドライフロアブル等の水和剤; 水溶剤、顆粒水溶剤等の水和剤; 乳剤、EW剤等の乳剤; 液剤、EW剤等の液剤; 油剤、サーフ剤等の油剤; エアゾル; ペースト剤; マイクロカプセル剤; パック剤等が挙げられる。
本発明の農薬は、好適には、線虫誘引、線虫寄生抑制、及び線虫駆除からなる群より選択される少なくとも1種に用いるためのものである。対象線虫、対象植物等については、「1.線虫誘引剤」における規定と同じである。
これらの用途に使用する場合、本発明の農薬を施用することにより、線虫誘引、線虫寄生抑制、線虫駆除等の効果を発揮することができる。施用は、植物の培地(例えば、土壌等)に適用する態様であれば、特に制限されない。
本発明の農薬の施用は、植物を定植または播種する前、または定植または播種した後の土壌に行う。植物に線虫が侵入する前に施用することが好ましい。
本発明の農薬の施用方法としては、例えば土壌に混和、または灌注する方法が挙げられる。
本発明の農薬によって誘引された線虫は、植物に寄生できないことによる餓死、本発明の農薬中の薬剤による駆除等により、駆除することができる。或いは、本発明の農薬で誘引した後、従来公知の手法によって駆除することができる。線虫の駆除方法としては、土壌燻蒸剤や殺線虫剤散布などの化学的手法や、ハウスを密閉し耕土を加温する太陽熱土壌消毒、ハウス土壌に有機物を混和して密閉加温する還元土壌消毒、可動式ボイラーから給湯し直接作土を加熱する熱水土壌消毒、耕土の長期間湛水処理といった物理的手法を用いることができる。
以下に、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
試験例1.線虫誘引試験1
鉄塩の線虫誘引効果を調べた。
試験例1-1.方法
線虫としてサツマイモネコブセンチュウ(M. incognita)を使用した。該線虫の培養については、参考文献1(Phytopathology 82, 512-515 (1992))に従って行った。
硫酸鉄(II)又は硫酸鉄(III)を蒸留水に溶かし、速やかに濾過滅菌して、オートクレーブした4%寒天溶液と等量混合した後、速やかにパラフィルム上に滴下して寒天玉(半球状、直径約2mm)を調製した。また、この実験では寒天溶液を蒸留水ではなく5mMリン酸緩衝液を用いて調製した。これは、鉄イオンがリン酸と不溶性の塩を形成する性質があることから、拡散した鉄が不溶化することで寒天玉の周囲に可溶性鉄イオンの濃度勾配を形成させるためである。
寒天球をスライドガラス(76x26mm、厚さ0.9-1.2mm、松浪硝子)上に設置し、もう1枚のスライドガラスとシリコンゴムで作成したパッキン(厚さ1mm、直線部の幅2mm)を組み合わせ、クリップで固定することで、図1のような装置を組み立てた。装置内部へ、オートクレーブした軟寒天溶液(寒天濃度0.5%)を添加して、室温まで冷却して固化させた。そこへ、オートクレーブした硝子ビーズ懸濁液(硝子ビーズの直径は100μm、東新理工)を100μL添加し、さらに200~300頭の線虫を含む線虫懸濁液を添加した。
暗所、22℃で一晩静置し、実態顕微鏡下で、軟寒天に侵入した線虫の総数(A)と、寒天玉の中心から半径3.5mmの範囲に局在する線虫数(B)をカウントした。誘引率は、AのうちBの占める割合を百分率で表した。
試験例1-2.結果
結果を図2に示す。硫酸鉄(II)及び硫酸鉄(III)は共に有意な線虫誘引活性を示した。
試験例2.線虫誘引試験2
鉄塩とフミン酸とを併用した場合の線虫誘引効果を調べた。フミン酸(ナカライテスク)に硫酸鉄(II)及び硫酸鉄(III)を吸着させたものを用いて線虫誘引試験を行った。試薬としてのフミン酸にはもともと鉄がある程度含まれていることがわかったので、高濃度の塩化ナトリウム溶液で処理してある程度の脱塩を行ったものを用いた。
試験例2-1.方法
(フミン酸の脱塩)
フミン酸(ナカライテスク)10gを50mLチューブにとり、1Mの塩化ナトリウム溶液を30mL加えて室温で5分間、震盪(150rpm)した。8000 rpmで5分間遠心し、上清を捨てた。この操作を5回繰り返した。得られた沈殿に30mLの蒸留水を加えて室温で5分間、震盪(150rpm)した。8000 rpmで5分間遠心し、上清を捨てた。この操作を3回繰り返した。得られた沈殿を凍結乾燥し、脱塩フミン酸として実験に使用した。
(寒天玉の調製)
蒸留水を用いて、2mg/mLのフミン酸(脱塩したもの)懸濁液を作成した。2mLの懸濁液をマイクロチューブ(5mL)にとり、12000 rpmで5分間遠心分離して、上清を除いた。そこへ蒸留水1mLを加え、さらに硫酸鉄(II)(0.5M、40μL)又は硫酸鉄(III)(0.1M、100μL)又は蒸留水100μLを加えてボルテックスし、12000 rpmで5分間遠心分離して、上清を除いた。各チューブに2mLの蒸留水を加えてボルテックスし、12000 rpmで5分間遠心分離して、上清を除いた。各チューブに2mLの蒸留水を加えてボルテックスし、等量の4%寒天溶液と混合して寒天玉を調製した。なお、この実験では寒天溶液を蒸留水を用いて調製した。
上記以外は、試験例1と同様にして試験した。
試験例2-2.結果
結果を図3に示す。フミン酸と硫酸鉄を吸着させると強い誘引活性を示した。
試験例3.線虫誘引試験3
鉄塩と腐食物質とを併用した場合の線虫誘引効果を調べた。
試験例3-1.方法
市販の腐葉土(廣田商店)を凍結乾燥し、ミルで粉砕した後、710μmのふるいにかけて、乾燥粉末を得た(以後、腐植物質と呼ぶ)。腐植物質に蒸留水を加えて10mg/mLの懸濁液とし、オートクレーブした。2.5mLの懸濁液をマイクロチューブにとり、8000rpmで5分間遠心し、上清を捨てた。得られた沈殿に蒸留水又は硫酸鉄(II)(0.1M)を2.5mL加え、室温でマイクロチューブローテーターを用いて15分間やさしく撹拌した。8000rpmで2分間遠心し、上清を捨て、2.5mLの蒸留水を加えてボルテックスし、等量の4%寒天溶液と混合して寒天玉を調製した。なお、この実験では寒天溶液を蒸留水を用いて調製した。
上記以外は、試験例1と同様にして試験した。
試験例3-2.結果
結果を図4に示す。腐植物質そのものには活性は見られなかったが、硫酸鉄(II)を吸着させた腐植物質には顕著な線虫誘引活性が観察された。
試験例4.線虫誘引試験4
寒天ではなく、土壌を用いた場合の線虫誘引効果を調べた。
試験例4-1.方法
フミン酸(ナカライテスク)に蒸留水を加え、100mg/mLの懸濁液を調製した。懸濁液をオートクレーブした後、懸濁液2.5mLをマイクロチューブ(5mL)に取り、8000 rpm、2分間の遠心分離を行って、上清を取り除いた。得られた沈殿に0.5M硫酸鉄(II)1mLを加え、再懸濁した後、さらに室温で10分間、マイクロチューブローテーター(アズワン)を用いてやさしく撹拌した。8000 rpm、2分間の遠心分離を行って、上清を取り除いた。得られた沈殿に2.5mLの滅菌水を加えてボルテックスミキサーで撹拌し、8000 rpm、2分間の遠心分離して上清を除くという洗浄操作を2回行った後、2.5mLの滅菌水を加えて硫酸鉄(II)-フミン酸懸濁液を調製した。得られた懸濁液に等量のオートクレーブした4%寒天溶液を混合し、パラフィルム上に滴下して常温放置することで、寒天玉(半球、直径約2mm)を作成した。対照区として、オートクレーブした2%寒天溶液を用いて同様の寒天玉を作成した。
スチロール角形ケース(内寸法45x70x15mm、外寸法50x75x20mm、サンプラテック)の長辺端から5mmの位置に、硫酸鉄(II)-フミン酸懸濁液を含む寒天玉を10個設置した。反対側の長辺端から5mmの位置に対照区の寒天玉を10個設置した(図5)。
そこへ、土壌(園芸土壌「健苗」、八江農芸)20gを被せ、蒸留水4mLをまんべんなく滴下した後、容器の中央部分に帯状に線虫10万頭を含む懸濁液を滴下した。ふたをして暗所、22℃、3日間静置した。容器長端からそれぞれ15mmの範囲の土壌を寒天玉ごと回収し、ベールマン装置を用いて運動性のある線虫を回収した。回収した線虫を5mLの懸濁液とし、50μL中に含まれる線虫をカウントした。各試料ごとに6回のカウントの平均値からその試料に含まれる線虫数を算出した。
試験例4-2.結果
実験は3連でおこない、各実験の結果と、3回の実験の平均値をグラフで示した(図6)。実験装置に滴下した線虫は、硫酸鉄(II)-フミン酸を含む寒天玉に有意に誘引されていることが明らかになった。
試験例5.線虫誘引試験5
鉄イオンの線虫誘引効果を調べた。
試験例5-1.方法
陽イオン交換樹脂(Oasis MCX、H+ form、Waters)に蒸留水を加えて5 mg/mLの懸濁液を調製した。懸濁液2 mLをマイクロチューブ(5 mL)にとり、遠心分離(10,000 rpm、2min、r.t)のあと、上清を除いた。得られた沈殿に、0.1Mの濃度で調製した各金属塩(MgSO4、FeSO4、Fe2(SO4)3、KNO3、NaCl、Ca(NO3)2、ZnSO4)の水溶液又は蒸留水を2 mL加え、室温で15分間、マイクロチューブローテーター(アズワン)を用いてやさしく撹拌した。遠心分離(10,000 rpm、2min、室温)のあと上清を除き、滅菌水を2 mL加えて一度洗浄操作を行った。再度遠心分離(10,000 rpm、2min、室温)をして上清を除き、滅菌水2 mLで懸濁した。得られた懸濁液に等量のオートクレーブした4%寒天溶液を混合し、パラフィルム上に滴下して常温放置することで、寒天玉(半球、直径約2mm)を作成し、線虫誘引試験に供した。
上記以外は、試験例1と同様にして試験した。
試験例5-2.結果
結果を図7に示す。Fe(II)及びFe(III)については有意な線虫誘引活性が観察された。また、陽イオン交換樹脂に蒸留水を加えた対照区(樹脂のカウンターイオンはH+)についても有意な線虫誘引活性が観察された。これは恐らく寒天玉の周囲に形成されたpHの勾配によって線虫誘引現象が引き起こされたものと推測される。

Claims (15)

  1. 鉄イオンの塩、酸化鉄、鉄イオン、及びキレート鉄からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、線虫誘引剤。
  2. 前記線虫が植物寄生性線虫である、請求項1に記載の線虫誘引剤。
  3. 前記鉄イオンの塩が、硫酸鉄、塩化鉄、硝酸鉄、リン酸鉄、炭酸鉄、水酸化鉄、クエン酸鉄、クエン酸アンモニウム鉄、及び硫酸アンモニウム鉄(モール塩)からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の線虫誘引剤。
  4. 前記鉄イオンの塩が硫酸塩である、請求項1~3のいずれかに記載の線虫誘引剤。
  5. 前記鉄イオンが2価鉄イオンである、請求項1~4のいずれかに記載の線虫誘引剤。
  6. 前記線虫がネコブセンチュウである、請求項1~5のいずれかに記載の線虫誘引剤。
  7. 請求項1~6のいずれかに記載の線虫誘引剤を含有する、線虫誘引に用いるための農薬。
  8. さらに、キレート剤を含有する、請求項7に記載の農薬。
  9. 前記キレート剤がフミン酸、エチレンジアミンテトラ酢酸、クエン酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、1,10-フェナントロリン、シデロフォア、並びにそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項8に記載の農薬。
  10. 前記キレート剤がフミン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項8又は9に記載の農薬。
  11. 腐食物質を含有する、請求項10に記載の農薬。
  12. さらに、殺線虫剤を含有する、請求項7~11のいずれかに記載の農薬。
  13. 粒剤である、請求項7~12のいずれかに記載の農薬。
  14. 水溶性鉄イオンを徐放するように用いるための請求項1~6のいずれかに記載の線虫誘引剤。
  15. 請求項7~13のいずれかに記載の農薬、又は
    請求項14に記載の線虫誘引剤を含有する、線虫誘引に用いるための農薬
    を施用することを含む、線虫誘引、線虫寄生抑制、及び線虫駆除からなる群より選択される少なくとも1種のための方法。
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