JP7236060B1 - エレベータ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】横移動しているかごと昇降路を昇降しているかごとの干渉を抑制できるエレベータ装置を提供する。【解決手段】昇降路A,Bと、昇降路A,Bを昇降可能な複数の昇降駆動装置1,2,3及び各昇降駆動装置に支持されて昇降するかごK1,K2,K3と、昇降駆動装置1に設けられ、かごK1を少なくとも1つの昇降路Aのうちの所定の昇降路から外れた位置へ横移動させる横駆動装置と、横駆動装置による横移動における所定の昇降路A又はBで昇降可能な位置にかごK1が位置していることを検出する検出手段4と、複数の昇降駆動装置1,2,3の昇降を制御する制御部15と、を備え、制御部15は、検出手段4で位置検出していない時に、横駆動装置が設けられている昇降駆動装置1以外の昇降駆動装置2,3の昇降を停止させる。【選択図】図1

Description

本発明は、少なくとも1つの昇降路を昇降する複数のかごと、少なくとも1つのかごを昇降路から外れた位置へ横移動可能に構成したエレベータ装置に関する。
近年、エレベータにおいては、例えば2つの昇降路と3つのかごを設け、3つのかごのうちの1つのかごを一方の昇降路から他方の昇降路へ横移動可能に構成することによって、1つのかごを他の2つのかごに対して優先して移動させることができるようにしている(例えば、特許文献1の図6参照)。
しかし、上記特許文献1の構成では、1つのかごが一方の昇降路から他方の昇降路へ横移動している時にも、他のかごが昇降により時々刻々と位置変更しているため、一方の昇降路から他方の昇降路へ横移動しているかごと昇降路を昇降しているかごとが干渉してしまう虞があり、改善の余地があった。
特開2016-121021号公報
そこで本発明は、横移動しているかごと昇降路を昇降しているかごとの干渉を抑制できるエレベータ装置を提供することを目的とする。
本発明のエレベータ装置は、少なくとも1つの昇降路と、該昇降路を昇降可能な複数の昇降駆動装置及び各昇降駆動装置に支持されて昇降するかごと、少なくとも1つの昇降駆動装置に設けられ、前記かごを前記少なくとも1つの昇降路のうちの所定の昇降路から外れた位置へ横移動させる横駆動装置と、前記横駆動装置による横移動における前記所定の昇降路で昇降可能な位置又は前記外れた位置に前記かごが位置していることを検出する検出手段と、複数の前記昇降駆動装置の昇降を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記検出手段で位置検出していない時に、前記横駆動装置が設けられている昇降駆動装置以外の昇降駆動装置の昇降を停止させることを特徴としている。
本発明によれば、横駆動装置による横移動における所定の昇降路で昇降可能な位置又は外れた位置にかごが位置していないことを検出手段で検出した時は、かごが横駆動装置による横移動を開始していると判断できるため、横移動しているかごと昇降しているかごとが干渉する可能性がある。そのため、制御部は、横駆動装置が設けられている昇降駆動装置以外の昇降駆動装置の昇降を停止させる。これにより、横移動を開始しているかごと昇降しているかごとが、干渉することを抑制できる。
また、本発明のエレベータ装置は、前記横駆動装置が設けられた前記昇降駆動装置は、該横駆動装置が横移動するための横軌道を有し、前記検出手段は、前記横軌道における前記昇降可能な位置及び前記外れた位置に対応した位置に設けられるスイッチを含み、該スイッチは、前記かごが前記昇降可能な位置又は前記外れた位置に位置した状態で検出作動するように構成されていてもよい。
上記のように、横駆動装置が設けられた昇降駆動装置が、横駆動装置が横移動するための横軌道を有しているので、かごを横移動させる横駆動装置が横軌道に沿って横移動できる。また、スイッチが、かごが昇降可能な位置又は外れた位置に位置した状態で検出作動する構成であるため、例えばスイッチが故障等によりかごが昇降可能な位置又は外れた位置に位置した状態において検出作動しないことになる。この場合、かごが実際には横移動をしていないのに横移動していると検出することになる。これにより、横駆動装置が設けられている昇降駆動装置以外の昇降駆動装置の昇降を常に停止させる構成になり、スイッチの誤検出による横移動可能なかごと昇降しているかごとが、干渉することを抑制できる。
また、本発明のエレベータ装置は、前記昇降路が、前記かごの背面に対向する背面壁と、前記かごの横方向両側の側面に対向する一対の側面壁と、を含み、前記複数の昇降駆動装置は、前記背面壁に沿って昇降する背面昇降駆動装置と、前記側面壁に沿って昇降する側面昇降駆動装置と、を含み、前記背面昇降駆動装置は、前記横駆動装置が設けられるとともに、前記スイッチを備えていてもよい。
上記構成によれば、背面昇降駆動装置のかごを横駆動装置で横移動させることによって、側面昇降駆動装置のかごが背面昇降駆動装置のかごを追い越すことができる。また、背面昇降駆動装置にスイッチがあることで、背面昇降駆動装置のかごの横移動の時に側面昇降駆動装置のかごの昇降を停止させ、緩衝を防止できる。また、背面昇降駆動装置にスイッチを備えているので、どの階においても背面昇降駆動装置に備えるスイッチで背面昇降駆動装置のかごの位置を検出できるので、各階にかごの位置を検出するためのスイッチを設ける場合に比べて、スイッチの数を可及的に減らすことができる。
本発明は、かごが横移動していることを検出手段で検出した時に、横駆動装置が設けられている昇降駆動装置以外の昇降駆動装置の昇降を停止させることによって、横移動しているかごと昇降路を昇降しているかごとの干渉を抑制できるエレベータ装置を提供することができる。
本実施形態に係るエレベータ装置の構成を示す概略斜視図である。 横駆動装置を有する昇降駆動装置の平面図である。 同昇降駆動装置の側面図である。 エレベータ装置を制御するための制御ブロック図である。 別の実施形態を示すエレベータ装置の構成を示す概略斜視図である。 別の実施形態を示す横駆動装置を有する昇降駆動装置の平面図である。
以下、本発明に係るエレベータ装置の一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、前記エレベータ装置の構成を示している。このエレベータ装置は、隣り合うように配置される複数(図1では2つ)の昇降路A,Bと、複数の昇降路A,Bをそれぞれ昇降可能な複数(図1では3つ)の昇降駆動装置1,2,3及び各昇降駆動装置1,2,3に支持されて昇降する第1かご~第3かごK1,K2,K3と、1つの昇降駆動装置に設けられ、第1かごK1を昇降路Aから外れた位置(ここでは他の昇降路Bで昇降可能な位置)へ移動させる横駆動装置(図示せず)と、該横駆動装置による横移動における昇降路A又はBで昇降可能な位置にかごK1が位置していることを検出する検出手段4と、3つの昇降駆動装置1,2,3の駆動を制御する制御部としての群管理サーバー15(図4参照)と、を備えている。かごK1,K2,K3は、前方に乗り降りするための開閉可能な単数又は複数の扉を備える。図1において、図の左右方向を左右方向(又は横方向)とし、図の上下方向を上下方向(又は縦方向)とし、紙面の貫通方向の手前側を前方とし、紙面の貫通方向の奥側を後方として以下において説明する。尚、かごの台数は、複数の昇降路の数よりも1つ多い台数にしているが、同数であってもよいし、複数の昇降路の数に対して2つ以上多い任意の台数としてもよい。図1では、2つの昇降路A,Bが近接した状態で隣り合うように配置されているが、昇降路A,B間に所定の距離を空けて昇降路A,Bを隣り合うように配置してもよい。
昇降駆動装置1,2,3は、前述したように、昇降及び横移動が可能な横駆動装置が設けられた第1昇降駆動装置1と、昇降のみが可能な第2昇降駆動装置2,3と、を備えている。この第1昇降駆動装置1は、横駆動装置が横移動するための横軌道を有している。このように、第1昇降駆動装置1が、横駆動装置が横移動するための横軌道を有しているので、第1かごK1を横移動させる横駆動装置が横軌道に沿って横移動できる。
検出手段4は、横軌道における昇降可能な位置に対応した位置に設けられるスイッチ、この実施形態ではリミットスイッチを含み、このリミットスイッチ4は、第1かごK1が昇降可能な位置(昇降路A又はB)に位置した状態で検出作動(ON)するように構成されている。
このように、リミットスイッチ4が、第1かごK1が昇降可能な位置に位置した状態で検出作動する構成であるため、例えばリミットスイッチ4が故障等により第1かごK1が昇降可能な位置に位置した状態において検出作動しない(OFFする)ことになる。この場合、第1かごK1が実際には横移動をしていないのに横移動していると検出することになる。これにより、横駆動装置が設けられている第1昇降駆動装置1以外の第2昇降駆動装置2,3の昇降を常に停止させる構成になり、リミットスイッチ4の誤検出による横移動可能な第1かごK2と昇降している第2かごK2又はK3とが、干渉することを抑制できる。
昇降路A,Bは、かごK1,K2,K3の背面に対向する背面壁5と、かごK1,K2,K3の横方向両側の側面に対向する一対の側面壁6,7と、を含み、第1昇降駆動装置1が、背面壁5に沿って昇降する背面昇降駆動装置を含み、背面昇降駆動装置は、横駆動装置が横移動可能に設けられるとともに、リミットスイッチ4を備えている。
従って、背面昇降駆動装置1のかごK1を横駆動装置で横移動させることによって、側面昇降駆動装置2のかごK2又はK3が背面昇降駆動装置1のかごK1を追い越す(追い抜く)ことができる。また、背面昇降駆動装置1にリミットスイッチ4があることで、背面昇降駆動装置1のかごK1の横移動の時に側面昇降駆動装置2のかごK2,K3の昇降を停止させ、かごの緩衝を防止できる。また、背面昇降駆動装置1にリミットスイッチ4を備えているので、どの階においても背面昇降駆動装置1に備えるリミットスイッチ4で背面昇降駆動装置1のかごK1の位置を検出できるので、各階にかごの位置を検出するためのリミットスイッチを設ける場合に比べて、リミットスイッチの数を可及的に減らすことができる。
図1に示すように、第1昇降駆動装置1を昇降可能に案内するための上下方向に延びる左右一対の第1ガイドレール8,8と、第2昇降駆動装置2,3のそれぞれを昇降可能に案内するための上下方向に延びる前後一対の2組の第2ガイドレール9,9、10,10と、を備えている。これら第1~第2昇降駆動装置1~3の昇降は、群管理サーバー15(図4参照)により制御される。第1ガイドレール8,8は、左右の昇降路A,Bの後側で2つの昇降路A,Bを跨ぐように昇降路Aの左端部と昇降路Bの右端部に配置されている。また、左側の第2ガイドレール9,9は、左側の昇降路Aの前側で左側端部に前後方向に間隔を置いて配置されている。また、右側の第2ガイドレール10,10は、右側の昇降路Bの前側で右側端部に前後方向に間隔を置いて配置されている。また、このように3組のガイドレール8,8、9,9、10,10を前後左右に振り分けて配置することにより、3つの昇降駆動装置1,2,3の昇降時に、昇降駆動装置同士が干渉(衝突)することがないようにしている。
第1昇降駆動装置1は、巻上機(図示せず)の滑車(図示せず)に巻き掛けられる4本の吊りロープ11,11,11,11に吊り下げられている。また、第1昇降駆動装置1は、昇降路Aの左端から昇降路Bの右端までの左右幅を有する横長状に構成され、第1かごK1を横移動させるための前記横軌道を有している。したがって、巻上機の回動(正転又は逆転)を制御することによって、第1昇降駆動装置1に係合された第1かごK1を第1ガイドレール8,8に沿って昇降させるように構成されている。
第2昇降駆動装置2,3は、前後方向に平行な姿勢で配置され、第1昇降駆動装置1と同様に、それぞれの巻上機(図示せず)の滑車(図示せず)に巻き掛けられる吊りロープ12,12、12,12に吊り下げられるとともに、第2かごK2,K3に固定して一体化されている。したがって、巻上機の回動(正転又は逆転)を制御することによって、第2昇降駆動装置2,3に固定された第2かごK2,K3を第2ガイドレール9,9、10,10に沿って昇降させるように構成されている。
第1昇降駆動装置1及び第2昇降駆動装置2,3を駆動する3個の巻上機モータの回転数を検出するエンコーダE(図4に1個のみ図示)がそれぞれ設けられている。これらエンコーダEは、昇降駆動装置マイコン13に接続されている。昇降駆動装置マイコン13は、エンコーダEの出力から得られた巻上機モータの回転数を基に上下方向のかご位置情報を生成し、通信によってかご位置情報が群管理サーバー15に伝達される。したがって、群管理サーバー15は、伝達されるかご位置情報に基づいて3台のかごK1,K2,K3の位置を確認しながら、第1かごK1と第2かごK2及び第1かごK1と第2かごK3が干渉しないように3台のかごK1,K2,K3の移動を制御している。
図1~図3に示すように、第1かごK1の後面には、昇降駆動装置1の前面に備える凹部1Aに横方向から係合する係合部16を備えている。凹部1Aに係合部16が係合した状態で係合部16が横方向(左右方向)に移動することができるように、横駆動装置(図示せず)を備えている。この横駆動装置は、固定側となる昇降駆動装置1側に備えたリニアガイドレール(リニアモータの二次側、図示せず)と、この昇降駆動装置1の凹部1Aに係合する係合部16に備えたリニアモータの一次側(図示せず)とから構成されている。したがって、リニアモータを駆動することにより、係合部16がリニアガイドレールに沿って横方向に移動することで、第1かごK1が第1昇降駆動装置1に沿って移動して一方(左側)の昇降路Aから隣り合う他方(右側)の昇降路Bへ横移動できるようにしている。尚、係合部16の前面と第1かごK1の後面とが連結部16Aを介して連結されている。
群管理サーバー15は、かご毎のエンコーダEからの検出情報を基に全てのかごK1,K2,K3の位置情報、全ての昇降駆動装置1,2,3の位置情報、階床でのエレベータの呼び情報(階床でのエレベータの乗り場呼び情報)及び各かごの行先階情報(かご呼び情報)に基づいて、運行情報(タイムテーブル)を所定時間(例えば3分)が経過するまで、かつ、全ての利用者が利用を終えるまでを作成する。群管理サーバー15は、作成したタイムテーブルを基に、移動開始の許可又は禁止、出発要請、停止要請、速度制限要請、積載制限要請を、後述する昇降駆動装置マイコン13及び横駆動装置マイコン14に送信して、全てのかごK1,K2,K3の運行及び昇降駆動装置1,2,3の昇降を制御する。
具体的には、図4に示すように、群管理サーバー15により制御される昇降駆動装置マイコン13及び横駆動装置マイコン14を備えている。
昇降駆動装置マイコン13は、昇降駆動装置1,2,3の昇降を制御するマイクロコンピュータである。横駆動装置マイコン14は、第1かごK1の横移動を制御するマイクロコンピュータであり、これら2つのマイコン13,14は、群管理サーバー15で管理される。
前記のように、エンコーダEからの検出情報により群管理サーバー15が、3台のかごK1,K2,K3の移動を制御しているものの、昇降により時々刻々と位置変更しているかごK1,K2,K3の状況をタイムリーに把握することができない。そこで、上記のように、横駆動装置による横移動における昇降路A又はBで昇降可能な位置にかごが位置していないことを検出手段(リミットスイッチ4)で検出した時、つまりかごが横駆動装置による横移動を開始していると判断できる時は、横移動している第1かごK1と昇降しているかごK2又はK3とが干渉する可能性がある。そのため、制御部15は、横駆動装置が設けられている第1昇降駆動装置1以外の第2昇降駆動装置2,3の昇降を停止させる。これにより、横移動を開始している第1かごK1と昇降しているかごK2又はK3とが、干渉することを抑制できる。この実施形態では、横駆動装置が設けられている第1昇降駆動装置1以外の全ての第2昇降駆動装置2,3の昇降を停止させる構成としているが、干渉する可能性がある昇降路A又はBを昇降している第2昇降駆動装置2又は3の昇降のみを停止させる構成であってもよい。
図2及び図3に示すように、リミットスイッチ4が、第1昇降駆動装置1の横方向両端部それぞれの上面に備えている。リミットスイッチ4は、ケース41と、ケース41に対して出退するプランジャ42と、プランジャ42を突出側へ付勢する付勢手段であるバネ(図示せず)と、を備えている。プランジャ42は、球状のプランジャローラ42Aと、プランジャローラ42Aが一端に取り付けられ、他端がケース41内に位置する軸部42Bと、を備えている。第1かごK1の背面の横方向両端部それぞれの上部(第1かごK1が昇降路A又はBで昇降できる位置において左右のリミットスイッチ4又は4に対応する位置)にプランジャローラ42Aを退出側へ押圧するための押圧部17を備えている。
各押圧部17は、左右方向内側に向かうほど第1昇降駆動装置1(後方)側に突出するテーパー状の押圧面17Aを備えている。したがって、図1~図3に示すように、第1かごK1が昇降路Aで昇降可能な位置に位置している状態では、押圧部17の押圧面17Aが、図2の2点鎖線のプランジャローラ42Aを退出側へ押圧して実線の位置まで移動させる。これにより、リミットスイッチ4が検出作動(ON)し、該検出作動信号が昇降駆動装置マイコン13及び横駆動装置マイコン14に出力されるとともに、群管理サーバー15にも出力される。この状態では、前述したように、群管理サーバー15は、伝達されるかご位置情報に基づいてかごK1,K2,K3の位置を確認しながら、第1かごK1と第2かごK2又は第1かごK1と第2かごK3が干渉しないようにかごK1,K2,K3の移動を制御する。
そして、第1かごK1が一方(左側)の昇降路Aで昇降可能な位置から他方(右側)の昇降路Bへ横移動を開始してリミットスイッチ4が検出非作動(OFF)し、該検出非作動信号が昇降駆動装置マイコン13及び横駆動装置マイコン14に出力されるとともに、群管理サーバー15にも出力される。この状態では、群管理サーバー15は、昇降駆動装置マイコン13に、第2昇降駆動装置2,3の昇降を停止するよう、停止要請を送信する。
前記のように、群管理サーバー15が、昇降駆動装置マイコン13に、第2昇降駆動装置2,3の昇降を停止するよう、停止要請を送信する構成の他、前記第2昇降駆動装置2,3への動力を接続及び遮断する回路(図示せず)にリミットスイッチ4の接点を組み込んでおき、リミットスイッチ4が検出非作動(OFF)して前記回路が遮断されることで、第2昇降駆動装置2,3の昇降が停止するように構成してもよい。尚、リミットスイッチ4が検出非作動(OFF)から検出作動(ON)に切り替わることにより前記回路が接続されて、第2昇降駆動装置2,3の昇降が可能になる。
例えば、昇降路Aから昇降路Bへ横移動する第1かごK1と昇降路Bを昇降している第2かごK3とが干渉すると判断し、群管理サーバー15から昇降している第2かごK3を制御する昇降駆動装置マイコン13へ緊急停止信号を送信した場合、昇降駆動装置マイコン13は、第2かごK3から横移動するかごK1までの距離が、第2かごK3の現在位置から通常時の減速度で減速したときに停止できる位置までの距離に所定の過走余裕距離(例えば、1000mm)を加算した仮想距離より短いと計算により判明したとき、緊急時の減速度(通常時の減速度よりも大きな減速度)で減速して昇降している第2かごK3を緊急停止させることで、かごK1とかごK3との干渉を更に抑制することができるようにしてもよい。
前記昇降駆動装置マイコン13は、前記緊急時の減速度で減速しても前記仮想距離よりも短いと計算したときは、昇降している第2かごK3を、即時、電磁制動機により機械的制動をかけることにより停止させる、又は干渉する位置より所定距離(例えば、1000mm)手前から電磁制動機により機械的制動をかけることにより停止させる、又は第2かごK3の昇降速度が例えば60m/min以下になったときに電磁制動機により機械的制動をかけることにより停止させるようにしてもよい。
また、昇降路Aから昇降路Bへ横移動する第1かごK1の横を昇降する第2かごK3が通過する時は、一旦手前で走行速度を通常の昇降速度よりも遅い所定速度(例えば30m/min)に制限(減速)してから停止するまでの停止距離を短くすることで、通常速度で停止する場合に比べて早く停まれるようにしてもよい。
更にまた、昇降路Aから昇降路Bへ横移動する第1かごK1の横を昇降する第2かごK3が通過する時は、第1かごK1の横移動を禁止するとともに、群管理サーバー15からの停止要請を無視して第2かごK3を昇降させるようにしてもよい。
本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではない。
前記実施形態では、かごK1が昇降路A又は昇降路Bに位置していることを検出手段で検出する構成であったが、図5に示すように、1つの昇降路Cから外れた位置である退避位置H1と昇降路Cとの間を第1かごK1を横移動可能に構成し、第1かごK1が退避位置H1に位置していることを検出する前記構成の検出手段(リミットスイッチであるが、図5では図示せず)を備えていてもよい。具体的には、図5の右側の側面壁18に、前述した構成の横駆動装置(図示せず)19のみで構成された退避路Dを形成している。この退避路Dに、第1かごK1が横移動することにより、前記検出手段が検出作動(ON)し、退避位置H1に位置していることが検出される。そして、横駆動装置を備えた第2昇降駆動装置20が、退避路Dに収容されている第1かごK1の左横に位置した時に、退避路Dに備える横駆動装置19及び第2昇降駆動装置20に備える横駆動装置を駆動することにより、退避路Dの第1かごK1が第2昇降駆動装置20に横移動できる。この横移動を開始すると、前記検出手段が検出非作動(OFF)となり、この信号が群管理サーバー15に送信され、群管理サーバー15から昇降駆動装置マイコン13へ停止要請を送信し、昇降駆動装置マイコン13は、昇降路Cを昇降している第3昇降駆動装置21の昇降を停止させる。第3昇降駆動装置21には第2かごK2が一体化されて第3昇降駆動装置21の昇降により昇降可能に構成されている。退避路Dに備える横駆動装置19及び第2昇降駆動装置20の前面には、前述と同様に第1かごK1の背面側に備える係合部16が係合する凹部19A,20Aをそれぞれ備えている。尚、説明しなかった他の部分は、図1と同様の構成であるため、同一の符号を付すと共に説明は省略する。図5において、図1と異なる部分は、横駆動装置(図示せず)を備えた昇降駆動装置20,21が、第1かごK1の左右幅と略同一幅になっている部分である。
また、前記のように、群管理サーバー15から昇降駆動装置マイコン13に、第3昇降駆動装置21の昇降を停止するよう、停止要請を送信する構成の他、前述同様に、第3昇降駆動装置21への動力を接続及び遮断する回路(図示せず)にリミットスイッチ(検出手段)の接点を組み込んでおき、リミットスイッチが検出非作動(OFF)して前記回路が遮断されることで、第3昇降駆動装置21の昇降が停止されるように構成してもよい。尚、検出手段(リミットスイッチ)が検出非作動(OFF)から検出作動(ON)に切り替わることにより前記回路が接続されて、第3昇降駆動装置21の昇降が可能になる。
また、前記実施形態では、2つの昇降路A,Bを設けたが、3つ以上の昇降路を設けて実施してもよい。
また、前記実施形態では、検出手段4が検出非作動(OFF)することにより、横駆動装置が設けられている第1昇降駆動装置1以外の第2昇降駆動装置2,3の昇降を停止する構成であったが、図6に示すように、第1かごK1の横移動を開始する信号が第1かごK1から昇降駆動装置マイコン13に送信されただけで、横駆動装置の駆動が開始されていない時に、第2昇降駆動装置2,3の昇降を停止するように構成してもよい。つまり、第1かごK1の横移動を開始する信号が第1かごK1から昇降駆動装置マイコン13に送信されると、リミットスイッチ4のプランジャローラ42Aを押圧しない位置(非検出位置)まで押圧部17を第1かごK1内に図示していないアクチュエータにより退避させるようにしている。これにより、第1かごK1の横移動を開始する前に、第2昇降駆動装置2,3の昇降を停止することで、第1かごK1と第2かごK2又はK3との干渉をより一層抑制することができる。尚、第1かごK1の横移動が開始して押圧部17がリミットスイッチ4を通り過ぎてから押圧部17を図6の2点鎖線で示す突出位置(プランジャローラ42Aを押圧する位置)まで図示していないアクチュエータにより復帰させることになる。このように構成することによって、特に、昇降路A,B間の距離が短い場合に、かご同士の干渉を効果的に抑制することができる。尚、図6で説明しなかった他の部分は、図2と同一であるため、ドア何時の符号を付すとともに説明を省略している。
また、前記実施形態では、かごの位置を検出する検出手段4としてリミットスイッチを用いたが、光電センサ、近接センサ、リードスイッチ、静電容量センサ、圧力センサ(例えば、歪ゲージセンサ、ピエゾ抵抗センサ)、リニアエンコーダ等を用いてもよい。また、昇降駆動装置の位置を検出する検出手段としては、昇降駆動装置の駆動方式がトラクション方式の場合には、ロータリエンコーダを用い、リニアモータ駆動方式の場合には、リニアエンコーダを用いる。
1…第1昇降駆動装置(背面昇降駆動装置)、1A…凹部、2,3…第2昇降駆動装置(側面昇降駆動装置)、4…検出手段(リミットスイッチ)、5…背面壁、6,7…側面壁、8…第1ガイドレール、9,10…第2ガイドレール、11,12…吊りロープ、13…昇降駆動装置マイコン、14…横駆動装置マイコン、15…群管理サーバー(制御部)、16…係合部、16A…連結部、17…押圧部、17A…押圧面、18…右側の側面壁、19…横駆動装置、20…第2昇降駆動装置、19A,20A…凹部、21…第3昇降駆動装置、41…ケース、42…プランジャ、42A…プランジャローラ、42B…軸部、A,B,C…昇降路、D…収容空間、E…エンコーダ、H1…退避位置

Claims (3)

  1. 少なくとも1つの昇降路と、該昇降路を昇降可能な複数の昇降駆動装置及び各昇降駆動装置に支持されて昇降するかごと、少なくとも1つの昇降駆動装置に設けられ、前記かごを前記少なくとも1つの昇降路のうちの所定の昇降路から外れた位置へ横移動させる横駆動装置と、前記横駆動装置による横移動における前記所定の昇降路で昇降可能な位置又は前記外れた位置に前記かごが位置していることを検出する検出手段と、複数の前記昇降駆動装置の昇降を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記検出手段で位置検出していない時に、前記横駆動装置が設けられている昇降駆動装置以外の昇降駆動装置の昇降を停止させることを特徴とするエレベータ装置。
  2. 前記横駆動装置が設けられた前記昇降駆動装置は、該横駆動装置が横移動するための横軌道を有し、
    前記検出手段は、前記横軌道における前記昇降可能な位置及び前記外れた位置に対応した位置に設けられるスイッチを含み、
    該スイッチは、前記かごが前記昇降可能な位置又は前記外れた位置に位置した状態で検出作動するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のエレベータ装置。
  3. 前記昇降路は、前記かごの背面に対向する背面壁と、前記かごの横方向両側の側面に対向する一対の側面壁と、を含み、
    前記複数の昇降駆動装置は、前記背面壁に沿って昇降する背面昇降駆動装置と、前記側面壁に沿って昇降する側面昇降駆動装置と、を含み、
    前記背面昇降駆動装置は、前記横駆動装置が設けられるとともに、前記スイッチを備えていることを特徴とする請求項2に記載のエレベータ装置。
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