JP7235716B6 - 高級エチレンアミンまたはその尿素誘導体を調製する方法 - Google Patents

高級エチレンアミンまたはその尿素誘導体を調製する方法 Download PDF

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Description

本発明は、酸化炭素送達剤の存在下で、アミン官能性化合物をエタノールアミン官能性化合物と反応させることによって高級エチレンアミンを調製する方法に関する。
エチレンアミンは、エチレン単位によって結合されている2個以上の窒素原子からなる。エチレンアミンは、直鎖HN(-CNH)-Hの形態で存在することができる。p=1、2、3、4、...に対して、これらは、EDA、DETA、L-TETA、L-TEPA、...と示される。
3個以上のエチレン単位を用いて、N(CHCHNH、TAEA等の分枝エチレンアミンを作ることもまた可能である。2個のエチレン単位によって結合されている2個の隣接する窒素原子は、ピペラジン環
Figure 0007235716000001
と呼ばれる。ピペラジン環は、より長鎖中に存在して、対応する環状エチレンアミンを生成することができる。
1つのエチレン単位および1つのカルボニル部分によって結合されている2個の隣接する窒素原子は、環状エチレン尿素(EU)を形成する。2個の窒素原子がカルボニル部分
Figure 0007235716000002
によって分子内で結合されているエチレンアミン(EA)は、本明細書ではUEAと称される。カルボニル架橋を2個の水素原子に置き換えると、対応するエチレンアミンが生じる。例えば、EU⇔EDA、UDETA⇔DETA、UAEEA⇔AEEA、UTETA⇔L-TETA、UTEPA⇔L-TEPAである。いくつかの高級アミンは、1つを超えるカルボニル部分を有し、例えばL-TETAの二尿素のDUTETAである。カルボニル部分は、2つの別々の分子の窒素原子を結合することができる。例えば、HNCNH-CO-NHCNHであり、カルボニル部分を2個の水素原子に置き換えると、2つのEDAが生じる。
エチレンアミンおよびエチレン尿素中の各アミン官能基は、第一級、第二級または第三級とすることができる。さらに、第二級アミンは、直鎖(直鎖第二級アミン、LSA)または環状(環状第二級アミン、CSA)とすることができる。
任意のブレンステッド酸(例えば水)の存在下、エチレンアミン(EA)は、プロトン化されうる(EAH)。別段の記述がない限り、本文書中の用語「アミン」は、プロトン化形態と非プロトン化形態との両方を含むことになる。
いくつかのエチレンアミンおよびその尿素誘導体を、例として以下に示す。これは、自然に、延長されて、特に、ペンタアミン、ヘキサアミンなどを含むことができる。
Figure 0007235716000003
分子の命名に関して、EDAはエチレンジアミン、DETAはジエチレントリアミン、TETAはトリエチレンテトラアミン、TEPAはテトラエチレンペンタアミン、PEHAはペンタエチレンヘキサアミンを表す(上図にあるTETA、TEPAおよびPEHAの直鎖バージョンを特定して指すときは、L-TETA、L-TEPAおよびL-PEHA)。分子中に1つの環状尿素があるとき、これは、名称の前にUを加えることによって示され、すなわちUTETAはTETAの環状尿素を意味し、その一方で、分子中に2つの環状尿素があるとき、これはDUで示され、すなわちDUTETAはTETAの内部の環状二尿素を意味する。Uについて示される数がある場合、これは、U基が位置しているところのアミノ基を指す。この命名には1つの例外があり、それは、UEDAの代わりに、エチレン尿素の略語である略語EUが使用されることである。アルキレンアミンは異性体の混合物中に存在することが多く、例えばTETAでは、L-TETA、TAEA、DAEPおよびPEEDAである。
エチレンアミンの製造は、現在、2つの経路が主流である。それらは、MEAの還元的アミノ化およびEDC経路である。
MEAの還元的アミノ化は、過剰なアンモニア中、水素化/脱水素化触媒の存在下で進行する。EDAを得るためのMEAの還元的アミノ化の次に、アミノ基転移を含むいくつかの副反応により、多数のエチレンとエタノールアミンとの混合物が生成される。この生産物は、主としてモノエチレンおよびジエチレン生成物(EDA、DETA、PIPおよびAEEA)によって占められる。高級エチレンおよびエタノールアミンもまた形成されるが、この混合物は、最も重要な高級エチレンアミンであるTETAおよびTEPAの高収率をもたらすには複雑で非効率的である。
アミノ基転移を使用して、2個以上のエチレン単位を有するエチレンアミンを生成するいくつかの試みが報告されているが、ジエチレン化合物DETAに限定されており、以下にさらに記載するEDC経路に対しては競合性がないように思われる。例えば、米国特許第8,383,860B2号明細書、米国特許第8,188,318B2号明細書、欧州特許第1654214B1号明細書および米国特許第4,568,745号明細書を参照されたい。
EDC経路は、塩酸塩を形成するための、高温および高圧での、EDC(二塩化エチレン)のアンモニアおよび/または別のエチレンアミンによる置換反応であり、次いで塩酸塩を苛性ソーダと反応させると、エチレンアミンとNaClとの混合物が生じる。
今日、EDCベースの方法が、高級ポリエチレンポリアミンを生成するための主な方法である。高級エチレンアミンは、3個以上のエチレン単位を含有するものを指す。AEPは、トリアミンの例である。高級アミンは、通常、いわゆる産業用混合物中に存在する。例えば、いくつかの可能なテトラアミンがあり、TETAと称されるそれらの産業用混合物は、典型的には、L-TETA、TAEA、DAEP、PEEDAを含む。同様に、TEPAは、(直鎖、分枝、およびピペラジン含有)ペンタアミンの混合物を指す。
毒性であり、可燃性が高く、かつ発がん性で、高価であり、取扱いが難しく、したがって常にどこでも利用可能というわけではない二塩化エチレンの使用に完全に依存していることとは別に、EDC経路には、欠点として、多くの異なるポリエチレンアミンの混合物を生じるために、特定の高級エチレンアミンに向けた選択性が低いということがある。さらに、EDC経路は、多くのNaClを生じ、これは、具体化では、腐食および有色生成物をもたらし、そのため蒸留または漂白のような追加の精製ステップの必要性を生じる。
米国特許第4,503,250号明細書は、アミノエチルエタノールアミン(AEEA)を、EDA、およびイミダゾリジノン(これはエチレン尿素と同一である)等の炭酸誘導体(すなわち酸化炭素送達剤)と反応させることによる直鎖トリエチレンテトラアミンL-TETAの調製を開示している。炭酸誘導体は、アミンまたはアルコールを二酸化炭素に、より早期に添加することによって形成される化合物とすることができると言われる。全ての例において、この反応の間に、反応物質だけが密閉容器中に投入されたため、反応混合物中に存在する水は全くない。
エチレンアミン生成物への方法の転換率と選択率との間の最良のバランス、およびそれゆえに改善された収率は、アミン官能性化合物とエタノールアミン官能性化合物との反応の間に、適切なモル量内の水が存在している場合に得られうることが、今や見出された。
本発明は、式NH-(C-NH-)H(式中、pは少なくとも2である)エチレンアミンまたは、1個または複数の単位-NH-C-NH-が環状エチレン尿素単位
Figure 0007235716000004
として存在してもよいその誘導体を調製する方法であって、
エタノールアミン官能性化合物OH-(C-NH-)HまたはHO-(C-NH)-C-OH(式中、qは少なくとも1である)、アミン官能性化合物NH-(C-NH-)H(式中、rは少なくとも1である)を、水:酸化炭素送達剤のモル比0.01:1~2:1の酸化炭素送達剤および水の存在下で反応させるステップを含む、方法をここで提供する。
米国特許第2,812,333号明細書が、MEAをCOと反応させることによる1-(2-ヒドロキシエチル)イミダゾリジン-2(UAEEA)の調製の方法を開示していることが特記されるべきである。該文献は、溶媒として水が好ましく、その理由は水が低コストであり、除去が容易であり、溶媒力が高いためであると記載している。D3の実施例IIIでは、正確なモル量に関して規定されていない微量の水が使用される。この実施例IIIでは、生成物の収率は、過剰な水を有するものよりも低い。したがって、米国特許第2,812,333号明細書に基づけば、本発明にあるような、酸化炭素送達剤の存在下でのエタノールアミン官能性化合物とアミン官能性化合物との反応を含む方法のための最適量の水に対する教示も示唆もない。
好ましくは、エタノールアミン官能性化合物は、式OH-(C-NH-)Hの化合物のものである。
好ましくは、水:酸化炭素送達剤のモル比は、0.05:1~1:1である。
水のモル量は、該方法の反応が開始するときに存在する水のモル量である。
実施形態では、本発明の方法の間に追加の水が形成され、これは上記のモル比の中に含まれない。
しかしながら、好ましい実施形態では、水:酸化炭素送達剤のモル比は、初期だけでなく該方法全体の間に、0.01:1~2:1、さらにより好ましくは0.05:1~1:1である。
反応混合物は、反応物質として、エタノールアミン官能性化合物、アミン官能性化合物および酸化炭素送達剤を含有していることを特徴とし、以下の非限定的スキームによって概略的に表すことができる。
スキーム1:アミン官能性化合物は第一級アミンである
Figure 0007235716000005
カルボニル源とエタノールアミン官能性化合物とアミン官能性化合物との混合物を加熱するとき、いくつかの反応が並行して起こる。
理論に束縛されるものではないが、これは、2つの主な反応ステップに要約することができ、それぞれは複数のサブステップから構成される:1)カルボニル基によるアルコール官能基(A)の活性化、オキサゾリジノン(B)は中間体であると推測される、2)活性化アルコール官能基をアミン(C)に置き換えて、鎖延長第一級付加生成物(D)を得る。アンモニアの存在下では、鎖延長を生じることなく、アルコール官能基のアミン官能基への転換を同様に行うことができる。この生成物(D)は、反応IVおよび生成物(F)に例示されている通りの、第2のCO含有生成物に至るさらなる反応を受けてもよい。このような生成物には、環状エチレン尿素誘導体が挙げられるがこれらに限定されず、しかし、例えばCO送達剤の以下の例において例示している例についての全種類のCO含有アミンも挙げられる。任意選択で、CO基を除去して、エチレンアミン(E)の形成を引き起こすことができる。
本発明の方法は、エチレンアミンおよび/またはエチレンアミンの誘導体の形成をもたらすことができる。これらの誘導体は、エチレンアミンと同一の構造式、すなわちNH-(C-NH-)H(式中、pは少なくとも2である)を有するが、1個または複数の単位-NH-C-NH-が環状エチレン尿素単位
Figure 0007235716000006
として存在することであることが異なる化合物であると定義される。
このような誘導体を加水分解してエチレンアミンを生じることができることは当業者には公知である。このような加水分解は、例えば、好ましくは100℃~300℃の高温下での、水酸化ナトリウム水溶液等の塩基性溶液での処理によって行うことができる。このような加水分解はまた、米国特許第4,503,250号明細書にも記載されており、ここで、反応混合物を、50パーセント水酸化カリウム水溶液(酸化炭素1モル当たり8モルのKOH)と共に一晩還流して、環状尿素単位の加水分解を得ることが開示されている。
したがって、一実施形態では、尿素付加物の形態にある1つまたは複数の化合物を含む、本発明の方法の反応生成物をCO除去反応に供して、尿素付加物をアミン化合物へと転換する。
本発明の方法における正味の反応は、出発アミン官能性化合物よりも大きいアミンを得るための、エタノールアミン官能性化合物とアミン官能性化合物との反応であることが特記されるべきである。生成物の一部が尿素付加物である実施形態では、酸化炭素送達剤もまた反応物質であるが、生成物がこのような尿素付加物を含んでいない場合、酸化炭素送達剤が同時に酸化炭素送達剤とエタノールアミン官能性化合物またはアミン官能性化合物とでない限り、正味反応における酸化炭素送達剤は反応物質ではない。
エタノールアミン官能性化合物は、好ましくは、エチレンを介して、そのカルバメート等価物として任意選択で存在しうるアミン基に結合している1つのヒドロキシル基を含有する化合物であり、エタノールアミン官能性化合物は、以下の式
Figure 0007235716000007
(式中、Rは、プロトン、または式-(C-N)q-1-H(qは、上で定義した通り少なくとも1である)のエチレンアミン基である)
のものである。
エタノールアミン官能性化合物の例には、
Figure 0007235716000008
が挙げられる。
命名の慣例に関して、MEAはモノエタノールアミン、AEEAはアミノエチルエタノールアミン(ヒドロキシエチルエチレンジアミンとも称される)、HE-DETAはヒドロキシエチルジエチレントリアミン、そこからHE-TETAはヒドロキシエチルトリエチレンテトラアミンの略語である、などである。文字Cの使用は、環状カルバメート環が分子内に存在していることを示している。
酸化炭素送達剤は、カルボニル部分をエタノールアミン官能性化合物へ移して、CMEA(モノエタノールアミンの環状カルバメート)等の環状カルバメートの形成へと至らせることができる、またはカルボニル部分をエチレンアミン(EA)へ移して、対応する環状エチレン尿素(UEA)の形成へと至らせることができる、カルボニル部分を含有する化合物である。環状化合物の次に、直鎖カルバメートおよび尿素も同様に形成されうる。
本発明の範囲内の酸化炭素送達剤には、そこでカルボニル部分を上記のように移すために利用可能な有機化合物が挙げられる。そこでカルボニル部分を移すために利用可能な有機化合物には、二酸化炭素、尿素、直鎖および環状アルキレン尿素、特に環状尿素、一置換または二置換アルキレン尿素、アルキルおよびジアルキル尿素、直鎖および環状カルバメート、特に環状カルバメート、有機カルバメートおよびその誘導体または前駆体が挙げられる。このような誘導体または前駆体には、例えば、イオン性化合物、例えば炭酸塩または重炭酸塩、カルバミン酸および関連する塩が挙げられる場合があり、これは、いくつかの実施形態では、本発明の方法においてインサイチュで、それらの非イオン性対応物へと、例えば直鎖および環状カルバメート化合物または尿素化合物へと、転換されうる。このようなイオン性化合物が本発明において使用されるとき、それらは、有機炭化水素系の炭酸塩、重炭酸塩またはカルバメート塩である。好ましくはCO送達剤は、CO、尿素、またはアルキレンがエチレンである有機化合物、例えばエチレンアミンまたはエタノールアミンの環状尿素、炭酸エチレンであり、より好ましくは、酸化炭素送達剤は、二酸化炭素または尿素として少なくとも部分的に添加される。酸化炭素送達剤は、アミン官能性化合物またはエタノールアミン官能性化合物と同じ分子中に、前述した尿素化合物またはカルバメート化合物を使用することによって該方法において存在することができる。
酸化炭素送達剤の例には、以下が挙げられる
Figure 0007235716000009
上図において、CAEEAは再びアミノエチルエタノールアミンのカルバメート、UDETAはジエチレントリアミンの尿素の略語であり、DAEUはジアミノエチル尿素の略語であり、AE AEカルバメートはアミノエチルアミノエタノールカルバメートの略語であり、CHE-DETAはヒドロキシエチルジエチレントリアミンのカルバメートの略語であり、U1TETAはトリエチレンテトラアミンの末端尿素の略語であり、DUTETAはトリエチレンテトラアミンの1,3-二尿素の略語である。
分子から放出されうる1つを超えるカルボニル基を含有する化合物、例えばDU-TETAが存在することが特記されるべきである。このような化合物のモル比を決定するとき、それらが他の分子に、例えばエタノールアミン官能性化合物に、放出することができる酸化炭素のモル量の調整がなされるべきである。したがって、1モルのDU-TETAは2モルの酸化炭素送達剤とみなされるべきである。
酸化炭素送達剤は、最も好ましくは、二酸化炭素、尿素の形態で反応物に添加される、あるいは、少なくとも部分的に、CO付加物(例えば、環状エチレン尿素単位
Figure 0007235716000010
、カルバメート単位
Figure 0007235716000011
、または直鎖尿素構造
Figure 0007235716000012
を含む付加物)の形態で、1つの化合物としてエタノールアミン官能性化合物および/またはアミン官能性化合物に供される。
エタノールアミンと、第三級ではないアミンと、酸化炭素送達剤との好適な混合物を、比較的高い温度へと加熱すると、酸化炭素送達剤として働くことができる上記のカルバメート化合物および尿素化合物のような、高級アミンおよびCOを含有する誘導体を生成する道筋が提供される。
二酸化炭素が、酸化炭素送達剤として、アミン官能性化合物および/またはエタノールアミン官能性化合物に添加される場合、水が、尿素またはカルバメートの創製において形成されうる。それゆえ、該方法の好ましい一実施形態は、二酸化炭素をエタノールアミン官能性化合物またはアミン官能性化合物と反応させ、該方法において、酸化炭素送達剤が、少なくとも部分的に、エタノールアミン官能性化合物の環状もしくは非環状カルバメート誘導体として、またはアミン官能性化合物の環状もしくは非環状尿素誘導体として、またはこれらの組合せとして、存在する先行するステップを含み、さらにより好ましくは、それに続いて、二酸化炭素がエタノールアミン官能性化合物もしくはアミン官能性化合物と反応した後に水を除去する追加のステップが実施される。このようにして、本発明の方法を開始する前の水のバランスは、所望の通りに調整されうるのみならず、該方法の間に、バランスはまたより良好に調整されることができ、したがって、該方法は、よりバランスのとれた転換率および選択率、それゆえ改善された収率へと、至らせる。
二酸化炭素と、アミン官能性化合物またはエタノールアミン官能性化合物のいずれかとの間の反応は水の形成をもたらしうるだけでなく、本発明の方法において、酸化炭素送達剤の存在下で、アミン官能性化合物とエタノールアミン官能性化合物とが反応して高級エチレンアミン化合物が得られるときに、別の水の分子が形成されうる。
水の量を酸化炭素送達剤1モル当たり0.01~2モルの好ましい範囲内に維持するために、本発明の方法の間に水を除去または添加すること、例えば該方法の間に形成される水を除去することが好ましい。水の添加または除去は、該方法の間に、断続的に、半連続的にまたは連続的に行うことができる。水は、蒸発、水切り、放散、摘出、吸着、または当業者に既知の他の物理的ならびに化学的水掃気技術によって除去することができる。
アミン官能性化合物は、1つまたは複数のアミン基、好ましくは少なくとも2つのアミン基を含有し、アルコール基を全く含有しない化合物である。
該方法におけるさらに好ましい実施形態では、エタノールアミン官能性化合物は、式OH-(C-NH-)H(式中、qは少なくとも1である)のものであり、アミン官能性化合物は、式NH-(C-NH-)H(式中、rは少なくとも1である)のものであり、ここで、q+rの和は少なくとも3であり、ここで、任意選択で1個または複数のq単位またはr単位は、環状エチレン尿素または環状エチレンカルバメート単位として存在することができる。
別の好ましい実施形態では、カルバメート付加物を使用して、エタノールアミン官能性化合物と酸化炭素送達剤とが1つの化合物として少なくとも部分的に添加され、かつ/または尿素付加物を使用して、アミン官能性化合物と酸化炭素送達剤とが1つの化合物として少なくとも部分的に添加される。
アミン官能性化合物は、さらにより好ましくは、式HN-(CH-CH-NH)-H(式中、rは1~10、より特定すると1~5である)のアミノ官能性化合物、例えばエチレンジアミン(EDA)、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラアミン(TETA)、テトラエチレンペンタアミン(TEPA)、およびこれらの混合物の群から選択される化合物を含む。
別の好ましい実施形態では、エタノールアミン官能性化合物は、好ましくは、式HO-(CH-CH-NH)-H(式中、qは1~10、より特定すると1~5である)のエタノールアミン官能性化合物、例えばモノエタノールアミン(MEA)、アミノエチルエタノールアミン(AEEA)およびヒドロキシエチルジエチレントリアミン(HE-DETA)の群から選択される化合物を含む。
より好ましい実施形態では、エタノールアミン官能性化合物は、AEEA、UAEEA、CAEEA、またはこれらの混合物であり、アミン官能性化合物は、EDA、EU、DETA、UDETA、またはこれらの混合物であり、エタノールアミン官能性化合物は、MEA、CMEA、またはこれらの混合物であり、アミン官能性化合物は、EDA、EU、DETA、UDETA、TETA、UTETA、またはこれらの混合物である。
一実施形態では、アミン官能性化合物および/またはエタノールアミン官能性化合物は、上記のアミン生成方法、例えば還元的アミノ化方法またはEDC方法から直接的または間接的に得られる。
好ましい一実施形態では、酸化炭素送達剤:アミン官能性化合物のモル比は、0.1:1~10:1、好ましくは0.5:1~3:1、さらにより好ましくは、モル比は、1:1より大きく2.5:1以下である。
生成物混合物は、さらに処理してもよく、またはそれぞれが独立に純粋な化合物もしくは化合物の混合物のいずれかであり、そのうちの一部がリサイクルされうるいくつかの生成物へ分画してもよい。
使用される反応器は、連続撹拌タンク反応器、パイプライン反応器、管式または多管式反応器を含む任意の好適な反応器とすることができる。反応器は、断熱性であってもよく、または外部もしくは内部の加熱装置が装備されていてもよい。供給点は、1つの点であっても複数の点に分かれていてもよい。反応器は、ステージ内熱交換を有する多段ステージから構成されていてもよい。
該方法は、好ましくは少なくとも100℃の温度にて実施される。温度は、好ましくは、400℃未満であるべきである。より好ましくは、温度は200℃~360℃である。さらにより好ましくは、温度は230℃~340℃である。最も好ましくは、温度は250℃~310℃である。エタノールアミン官能性化合物がモノエタノールアミンである実施形態では、最も好ましい温度範囲は、230℃~290℃である。
該方法の間の反応時間は、一実施形態では、5分~15時間、好ましくは0.5時間~10時間、より好ましくは1時間~6時間である。
該方法は、1つまたは複数のバッチ反応器で、おそらくはフェドバッチ操作において、および/または1つの反応器における、もしくは任意選択で複数の供給点を備えた連続流通反応器のカスケードにおける、連続操作システムにおいて、実施することができる。反応と分離とは、別々のステップで実施することができ、または少なくとも部分的に同時に実施することができる。反応と分離とは、間に分離ステップを挟んだ複数の反応ステップを含むことができる。
化学物質の大規模生産では、連続的な方法を採用することが好ましい。連続的な方法は、例えば、シングルパスまたはリサイクル方法であってもよい。シングルパス方法では、試薬の1つまたは複数が該方法の装置を1回通り、次いで反応器から得られた流出物が、精製のためにまたはさらなる加工のために、送られる。
当業者であれば、総収率、エネルギー消費量および廃棄物生成量を決定することによって、適正な反応器および分離ユニットスキームを選択することが可能である。
本発明は、以下の実施例により例示される。
実施例では、出発混合物中に1つのエタノールアミンおよびその尿素/カルバメート誘導体を含有する反応混合物では、一般的な選択率は以下から算出することができる:
Figure 0007235716000013
ここで、(U)エチレンアミンは、エチレンアミンおよびその末端尿素誘導体の略語であり、(U)エタノールアミンは、エタノールアミンおよびその尿素誘導体、またはCMEAの事例ではカルバメート誘導体の略語である。形成された(U)エチレンアミンが第2のエタノールアミン等価物とさらに反応することができる場合、これは、以下に例示する選択率の式に反映することができる。
例えば、AEEA、EDAおよび酸化炭素送達剤で開始する反応混合物では、選択率は以下から算出される:
Figure 0007235716000014
CMEAおよびEUで開始してTETAへと反応させる反応混合物についての別の実施例では、選択率は以下から算出される:
Figure 0007235716000015
ここで、(D)(U)TETAはトリエチレンテトラアミンおよびその末端一尿素および二尿素誘導体の略語であり、(U)AEEAはアミノエチルエタノールアミンおよびその尿素誘導体の略語である。
出発混合物中に1つを超えるエタノールアミンおよびその尿素誘導体を含有する反応混合物では、一般的な選択率は以下から算出することができる:
Figure 0007235716000016
エタノールアミンおよびそれらの尿素誘導体では、最初に存在していたタイプのみであって、新しく形成された(高級)エタノールアミンはない。
その転換率は、以下から算出される:
Figure 0007235716000017
[実施例1]
CO:アミンの比2:1を有する系における水の影響の検討
選択率および転換率に対する水の影響を検討するために、UAEEAとEUとをモル比1:1で混合した。次いで、混合物に0、1、2、4または8モル当量の水を添加した。これらの混合物のそれぞれを反応容器中に投入し、280℃まで2時間加熱すると、UAEEAおよびEUのTETA生成物混合物への転換が生じ、これはL-TETAとその末端尿素誘導体とを合わせた画分であると定義する。2時間の反応時間の後、反応混合物を冷却し、GC-FID(これは、水素炎イオン化検出器を用いたガスクロマトグラフィーの略語である)を使用して分析した。
表1に示す実験結果から、同じ反応温度で2時間の反応時間後の転換レベルが、水の含有量の増加に伴って上昇したことが明らかになる。1モル当量の水(これは系における尿素単位における0.5モル当量の水に相当する)をUAEEAとEUとの混合物に添加すると、転換率が16%から46%に上昇する。
転換率に対する影響に加え、水はまた、これらの系における、該方法の選択率にも影響を及ぼす。水の濃度が高いほど、より多くの副生成物が形成し、それゆえ選択率はより低くなる。1モル当量の水をUAEEAとEUとの混合物に添加すると、選択率が100%から53%に低下する。
転換率と選択率との間の最良のバランスは、系における尿素単位のモル量における0モル当量~2モル当量の間の水の領域で達成される。
Figure 0007235716000018
[実施例2]
CO:アミンの比1:1を含有する系における水の影響の検討
転換率および選択率に対する水の影響を検討するために、AEEAとEUとをモル比1:1で混合した。次いで、混合物に0、1または4モル当量の水を添加した。次いで、これらの混合物のそれぞれを反応容器中に投入し、280℃まで2時間加熱すると、AEEAおよびEUの実施例1で定義したTETA生成物混合物への転換が生じた。2時間の反応時間の後、反応混合物を冷却し、GC-FID(これは、水素炎イオン化検出器を用いたガスクロマトグラフィーの略語である)を使用して分析した。
表2に示す実験結果から、比HO/CO=2までのより高いHOレベルでは、転換率は上昇するが、選択率が低下するという知見が、この実施例によっても確認されることが明らかになる。1モル当量の水をAEEAとEUとの混合物に添加すると、転換率が35%から58%に有意に上昇する。4モル当量の水を反応混合物に添加すると、転換率が58%から59%にきわめて最小限に上昇するが、選択率はさらに落ちる。
Figure 0007235716000019
[実施例3]
CO:アミンの比2.7:2(1.35:1)を含有する系における選択率に対する水の影響の検討
選択率に対する水の影響を検討するために、UAEEとEUとEDAとをモル比1:1.7:0.3で混合した。次いで、混合物に1モル当量および4モル当量の水を添加した。その理由は、水:酸化炭素送達剤、それぞれ0.37:1および1.48:1で、2.7当量の尿素単位がもたらされたためである。次いで、これらの混合物のそれぞれを反応容器中に投入し、270℃まで2時間加熱すると、UAEEAおよびEUのTETA生成物混合物への転換が生じた。2時間の反応時間の後、反応混合物を冷却し、GC-FID(これは、水素炎イオン化検出器を用いたガスクロマトグラフィーの略語である)を使用して分析した。
表3中の実験から正しいモル量の水で該方法を実施すると、転換率と選択率との間の良好なバランスが達成されることが明らかになる。
Figure 0007235716000020
[実施例4]
TETAを調製する方法における、原材料としてCMEAおよびEUを有する系における水の効果の検討
収率に対する水の影響を検討するために、CMEAとEUとをモル比1:1で混合した。次いで、混合物に0.008、0.15、0.5、1、2、4または8モル当量の水を添加した。これらの混合物のそれぞれを反応容器中に投入し、250℃まで2時間加熱すると、CMEAおよびEUのTETA生成物混合物への転換が生じ、これをL-TETAとその末端尿素誘導体とを合わせた画分であると定義する。2時間の反応時間の後、反応混合物を冷却し、GC-FID(これは、水素炎イオン化検出器を用いたガスクロマトグラフィーの略語である)を使用して分析した。
表4に示す実験結果から、CO1モル当たり0.5モルのHOを含有する系で、最大の収率0.87モル/kgが得られたことが明らかになる(より多くの比を測定することになれば、CO1モル当たり0.07モル~1モルの間のHOの範囲内の別の点で、より高い収率を見出すことになることが可能ではありうるが)。反応混合物に少量の水を添加すると、収率は強化されるが、HOレベルの上昇を大きくしすぎると、収率に対して有害な効果を有することを見出した。
Figure 0007235716000021
続いて2MのNaOH水溶液を添加して、混合物を温度200℃まで加熱することによって、実施例4Cで形成された混合物中の環状尿素生成物から尿素基が首尾よく除去された。
なお、本発明は以下の態様を含みうる。
[1]式NH -(C -NH-) H(式中、pは少なくとも2である)のエチレンアミン、または1個もしくは複数の単位-NH-C -NH-が環状エチレン尿素単位
Figure 0007235716000022
として存在してもよいその誘導体を調製する方法であって、
エタノールアミン官能性化合物OH-(C -NH-) HまたはHO-(C -NH) -C -OH(式中、qは少なくとも1である)、アミン官能性化合物NH -(C -NH-) H(式中、rは少なくとも1である)を、水:酸化炭素送達剤のモル比0.01:1~2:1の酸化炭素送達剤および水の存在下で反応させるステップを含む、
調製方法。
[2]水:酸化炭素送達剤の前記モル比が、0.05:1~1:1である、上記[1]に記載の調製方法。
[3]前記酸化炭素送達剤が、二酸化炭素か尿素であるか、あるいは少なくとも部分的に、CO付加物(好ましくは、環状エチレン尿素単位
Figure 0007235716000023
、カルバメート単位
Figure 0007235716000024
、または直鎖尿素構造
Figure 0007235716000025
を含む付加物)の形態で、1つの化合物としてエタノールアミン官能性化合物および/もしくはアミン官能性化合物に供される、上記[1]または[2]に記載の調製方法。
[4]先行するステップにおいて、二酸化炭素を、エタノールアミン官能性化合物またはアミン官能性化合物と反応させ、前記方法において、前記酸化炭素送達剤が、少なくとも部分的に、前記エタノールアミン官能性化合物の環状もしくは非環状カルバメート誘導体として、または前記アミン官能性化合物の環状もしくは非環状尿素誘導体として、またはこれらの組合せとして存在する、上記[1]から[3]のいずれかに記載の調製方法。
[5]前記二酸化炭素が前記エタノールアミン官能性化合物または前記アミン官能性化合物と反応した後に、水を除去する追加のステップを含む、上記[4]に記載の調製方法。
[6]水:酸化炭素送達剤のモル比が0.01:1~2:1のままであるように、前記方法の間に、断続的に、半連続的にまたは連続的に、水を添加または除去して、水の量を維持する、上記[1]から[5]のいずれかに記載の調製方法。
[7]酸化炭素送達剤:アミン官能性化合物のモル比が、0.1:1~10:1、好ましくは1:1より大きく2.5:1以下である、上記[1]から[6]のいずれかに記載の調製方法。
[8]アミン官能性化合物が、式HN-(CH -CH -NH) -H(式中、rは1~10、より特定すると1~5である)のアミノ官能性化合物、好ましくはエチレンジアミン(EDA)、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラアミン(TETA)、テトラエチレンペンタアミン(TEPA)、およびこれらの混合物の群から選択される化合物を含む、上記[1]から[7]のいずれかに記載の調製方法。
[9]前記エタノールアミン官能性化合物が、式HO-(CH -CH -NH) -H(式中、qは1~10、より特定すると1~5である)のエタノールアミン官能性化合物、好ましくはモノエタノールアミン(MEA)、アミノエチルエタノールアミン(AEEA)およびヒドロキシエチルジエチレントリアミン(HE-DETA)の群から選択される化合物を含む、上記[1]から[8]のいずれかに記載の調製方法。
[10]尿素付加物の形態の1つまたは複数の化合物を含む前記反応生成物をCO除去反応に供して、前記尿素付加物をアミン化合物へと転換する、上記[1]から[9]のいずれかに記載の調製方法。

Claims (10)

  1. 式NH-(C-NH-)H(式中、pは少なくとも2である)のエチレンアミン、または1個もしくは複数の単位-NH-C-NH-が環状エチレン尿素単位
    Figure 0007235716000026
    として存在してもよいその誘導体を調製する方法であって、
    エタノールアミン官能性化合物OH-(C-NH-)HまたはHO-(C-NH)-C-OH(式中、qは少なくとも1である)、アミン官能性化合物NH-(C-NH-)H(式中、rは少なくとも1である)を、水:酸化炭素送達剤のモル比0.01:1~2:1の酸化炭素送達剤および水の存在下で反応させるステップを含み、
    ここで、カルバメート付加物を使用して、前記エタノールアミン官能性化合物と前記酸化炭素送達剤とが1つの化合物として少なくとも部分的に添加されていてもよく、および/または
    尿素付加物を使用して、前記アミン官能性化合物と前記酸化炭素送達剤とが、1つの化合物として少なくとも部分的に添加されていてもよい、
    調製方法。
  2. 水:酸化炭素送達剤の前記モル比が、0.05:1~1:1である、請求項1に記載の調製方法。
  3. 前記酸化炭素送達剤が、二酸化炭素、尿素、または環状エチレン尿素単位
    Figure 0007235716000027
    、カルバメート単位
    Figure 0007235716000028
    、または直鎖尿素構造
    Figure 0007235716000029
    を含む付加物である、請求項1または2に記載の調製方法。
  4. 先行するステップにおいて、二酸化炭素を、エタノールアミン官能性化合物またはアミン官能性化合物と反応させ、前記方法において、前記酸化炭素送達剤が、少なくとも部分的に、前記エタノールアミン官能性化合物の環状もしくは非環状カルバメート誘導体として、または前記アミン官能性化合物の環状もしくは非環状尿素誘導体として、またはこれらの組合せとして存在する、請求項1から3のいずれか一項に記載の調製方法。
  5. 前記二酸化炭素が前記エタノールアミン官能性化合物または前記アミン官能性化合物と反応した後に、水を除去する追加のステップを含む、請求項4に記載の調製方法。
  6. 水:酸化炭素送達剤のモル比が0.01:1~2:1のままであるように、前記方法の間に、断続的に、半連続的にまたは連続的に、水を添加または除去して、水の量を維持する、請求項1から5のいずれか一項に記載の調製方法。
  7. 酸化炭素送達剤:アミン官能性化合物のモル比が、0.1:1~10:1である、請求項1から6のいずれか一項に記載の調製方法。
  8. アミン官能性化合物が、式HN-(CH-CH-NH)-H(式中、rは1~10である)のアミノ官能性化合物を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の調製方法。
  9. 前記エタノールアミン官能性化合物が、式HO-(CH-CH-NH)-H(式中、qは1~10である)のエタノールアミン官能性化合物を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の調製方法。
  10. 尿素付加物の形態の1つまたは複数の化合物を含む前記反応生成物をCO除去反応に供して、前記尿素付加物をアミン化合物へと転換する、請求項1から9のいずれか一項に記載の調製方法。
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