JP7234668B2 - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置および画像形成方法に関する。
一般的に、液体インクを使用して、記録媒体に記録する方式として、液体インクをインクジェットヘットから吐出して記録媒体に着弾させるインクジェット方式が知られている。
インクジェット方式では、液体インクが着弾する記録媒体の表面粗さや、記録媒体への液体インクの吸収性などにより、記録媒体に着弾した液体インクのドット径が変化することがある。このような問題を解決する方法として、ベルトまたはローラ状の中間転写体に液体インクを吐出した後に、記録媒体に転写する中間転写方式のインクジェットシステムが知られている。このシステムでは、中間転写体上の液体インクを記録媒体に転写するとき、中間転写体と記録媒体との間で加圧することで、液体インクと記録媒体との接着力を高くしている。
しかし、転写時に加圧するため、記録媒体上において液体インク滴がつぶれてしまい、形成された画像が乱れる問題がある。このため、液体インクが中間転写体に吐出された後であって、記録媒体に転写される前の短時間に、液体インク滴を増粘、硬化などを行うことで、液体インク滴の形状を安定化(仮硬化)させる方法が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。特許文献1、2には、中間転写体上の液体インク滴を仮硬化処理する方法がそれぞれ記載されている。
特許文献1に記載の方法では、まず中間転写体に液体インク滴で形成された一次画像にUV光線を照射して、一次画像を仮硬化処理する。そして、仮硬化処理した一次画像を記録媒体に転写して液体インク滴で形成された二次画像を形成する。最後に、二次画像にUV光線を再度照射して液体インク滴を硬化させる。
特許文献2に記載の方法では、液体インク滴の顔料を凝集させる成分を含むプレコート層が表面に形成された中間転写体を使用する。中間転写体に液体インクを着弾させて、プレコート層上に一次画像を形成する。このとき、プレコート層中の液体インク滴の顔料を凝集させる成分と、液体インク滴の顔料とが反応して、顔料が凝集することで一次画像が仮硬化処理される。そして、仮硬化処理した一次画像を加熱することで記録媒体に転写して二次画像を形成する。
特開平10-250052号公報 特開2009-051118号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、仮硬化処理におけるUV光線の照射量を多くするほど、液体インク滴の硬化が促進されるため、液体インク滴の形状が安定するが、中間転写体から記録媒体への転写効率が低下することがある。また、特許文献2に記載の方法では、中間転写体から記録媒体への転写時に液体インク滴が硬化していないため、中間転写体および記録媒体の送り速度差によって、記録媒体に形成される二次画像が乱れるおそれがある。
本発明の目的は、記録媒体への転写効率を維持しつつ、記録媒体に形成される二次画像の画質を確保できる画像形成装置および画像形成方法を提供することである。
上記の課題を解決するための一態様として、本発明の画像形成装置は、インクジェット方式の画像形成装置であって、最表面層を有し、記録媒体に光硬化型インクを転写するための中間転写体と、前記光硬化型インクを、前記中間転写体に着弾させた後であって、前記記録媒体に転写する前に、光硬化させることで仮硬化処理を行う光照射部と、前記最表面層を溶融、膨張または収縮させる温度制御部と、前記中間転写体に着弾した前記光硬化型インクを前記記録媒体に転写させる転写部と、を有する。
上記の課題を解決するための一態様として、本発明の画像形成方法は、インクジェット方式の画像形成方法であって、最表面層を有する中間転写体に光硬化型インクを着弾させた後であって、記録媒体に転写する前に、前記光硬化型インクを光硬化させることで仮硬化処理を行う光照射工程と、前記最表面層を溶融、膨張または収縮させる温度制御工程と、前記中間転写体に着弾した前記光硬化型インクを前記記録媒体に転写させる転写工程と、を有する。
本発明によれば、記録媒体への転写効率を維持しつつ、記録媒体に形成される二次画像の画質を確保できる。
図1は、画像形成装置の構成を示す模式図である。 図2A~Hは、画像形成方法を説明するための模式図である。 図3は、画像形成方法のフローチャートである。 図4A、Bは、他の画像形成方法を説明するための模式図である。
以下、本発明の一実施の形態について説明する。
(画像形成装置)
図1は、画像形成装置の構成を示す模式図である。図1に示されるように、画像形成装置100は、インクジェット方式を利用した中間転写型の画像形成装置である。画像形成装置100は、インク付与部10と、中間転写部(転写部)20と、光照射部30と、温度制御部40、搬送部50と、クリーニング部60と、プレコート剤付与部70と、増粘部80と、光硬化部90とを有する。なお、本実施の形態では、プレコート剤付与部70と、増粘部80とが請求項に記載の層形成部となる。
図1に示されるように、インク付与部10は、インクジェットヘッド11Y、11C、11M、11Kを有する。インク付与部10は、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色の塗布物の一例としてのインクを、中間転写部20に吐出する。なお、インクジェットヘッド11Y、11C、11M、11Kは、同様の構成を有するため、以下の説明では、Y、M、C、Kを省略する。
各インクジェットヘッド11から吐出されるインクは、紫外線および電子線などの活性光線を照射されることにより重合および架橋して硬化する光重合性化合物を液体成分として含有する活性光線硬化型インクである(以下、単に「インク」ともいう)。インクの詳細は、後述する。
中間転写部20は、中間転写体21と、3つの支持ローラー22、23、24とを有する。本実施の形態では、中間転写体21は、無端状ベルトであり、3つの支持ローラー22、23、24によって逆三角形状に張架されている。
3つの支持ローラー22、23、24のうち、少なくとも1つのローラーは、駆動ローラーであり、中間転写体21をA方向(図1における時計回り方向)に回転させる。
中間転写体21は、基材層を有する。また、中間転写体21は、基材層の表面に弾性層および表面層を有してもよい。中間転写体21は、基材層または表面層の表面にプレコート層Pが配置されていてもよい。中間転写体21が基材層のみで構成される場合、基材層が請求項に記載の最表面層となる。また、中間転写体21が基材層、弾性層および表面層で構成される場合、表面層が請求項に記載の最表面層となる。また、中間転写体21がプレコート層Pを有する場合、プレコート層Pが請求項に記載の最表面層となる。なお、本実施の形態では、中間転写体21の耐久性の観点から、最表面層は、プレコトート層が好ましい。すなわち、本実施の形態では、中間転写体21は、基材層と、弾性層と、表面層と、プレコート層Pとを有することが好ましい。
最表面層は、熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。最表面層が熱可塑性樹脂を含むことで、後述する工程において、加熱により最表面層が溶解し、記録媒体への転写が促進される。熱可塑性樹脂の例には、低密度ポリエチレン、ポリスチレン、アクリル、塩化ビニルが含まれる。熱可塑性樹脂は、ガラス転移温度が低いことが好ましい。
最表面層は、粒子を含むことが好ましい。最表面層が粒子を含むことで、後述する温度制御工程において、加熱または冷却されることにより、最表面層が膨張または収縮し、最表面層の表面形状が平面から凹凸状に変化し、記録媒体への転写が促進される。粒子の例には、内部に気泡を含有したシェル構造の粒子が含まれる。粒子の材料の例には、ガラスが含まれる。粒子の粒子径は、10μm程度である。
最表面層は、インクを凝集させる成分を含んでいないことが好ましい。ここで、「インクを凝集させる成分」とは、インク内に分散した塗料、顔料の分散状態を破壊して析出させる、または溶媒自体を増粘するものを意味する。当該インクを凝集させる成分の例には、金属イオン、ポリアリルアミンなどの有機媒染材、インクのpHと異なるpHを示す処理剤、ホウ酸、ポリビニルアルコール(PVA)などのゲル化剤、非ゲル化剤が含まれる。
金属イオンは、インク内に分散した顔料と反応し、分散または溶解状態を破壊してインクを凝集させる。有機媒染材は、インク内に分散したアニオン性塗料と反応し、染料を固着させることでインクを凝集させる。インクのpHと異なるpHを示す処理剤は、インクのpHを変化させて、顔料、染料を析出させることでインクを凝集させる。ゲル化剤、非ゲル化剤は、インクの吐出時に反応してインクをゲル化させる。
中間転写体21における、逆三角形状の左右の頂点部分に位置する支持ローラー22、24に張架された部分は、各インクジェットヘッド11から吐出されたインクの着弾面となっている。中間転写体21における、逆三角形状の下側の頂点部分に位置する支持ローラー23は、中間転写体21を搬送部50に向けて所定のニップ圧により加圧する加圧ローラーであり、各インクジェットヘッド11から吐出されたインクが着弾して形成された中間画像を記録媒体Sに転写する転写部として機能する。
光照射部30は、インク付与部10と転写ニップとの間に配置されている。光照射部30は、インクを、中間転写体21に着弾させた後であって、記録媒体Sに転写する前に、光硬化(半硬化)させることで仮硬化処理を行う。光照射部30の例には、UV-LEDライト、UV-メタルハライドランプが含まれる。光照射部30で照射される光の照射強度は、0.5~0.8W/cmである。光の照射強度が低すぎると、インクのドット潰れが生じてしまう。一方、光の照射強度が高すぎると、インクが光硬化しすぎてしまい、転写率が悪化する。
温度制御部40は、仮硬化処理後のインクおよび中間転写体21の温度を可変する。温度制御部40は、中間転写体21とは反対側である表面側からそれらの温度を可変してもよいし、中間転写体21側である裏面側からそれらの温度を可変してもよい。温度制御部40は、最表面層を熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上の温度に加熱することで、最表面層を溶解させる。または、温度制御部40は、最表面層を加熱または冷却することで、膨張または収縮させる。温度制御部40の構成は、上記機能を発揮できれば、特に限定されない。温度制御部40の例には、ハロゲンヒーター、IH加熱装置、ラバーヒーターが含まれる。
搬送部50は、例えば、金属ドラムで構成され、支持ローラー23に向けて付勢されることで、転写ニップを形成する。搬送部50は、記録媒体Sの先端を固定する爪(不図示)を有する。搬送部50は、爪に記録媒体Sの先端を固定し、図1における反時計回り方向に回転することで、記録媒体Sの一例としての用紙を転写ニップに搬送する。
各インクジェットヘッド11から吐出されて中間転写体21の表面に着弾したインク(中間画像)は、中間転写体21が回転することにより、支持ローラー23と搬送部50とで構成される転写ニップに搬送される。そして、転写ニップに搬送されたインクは、搬送部50により搬送される記録媒体Sに転写される。
クリーニング部60は、ウェブローラーやスポンジローラーなどのクリーニングローラーであり、中間転写体21における転写ニップの下流側の部分に接触する。クリーニング部60は、制御部の制御の下、駆動回転することで、転写ニップにおいて記録媒体Sに転写されずに中間転写体21上に残った残インク(残塗布物)を除去する。
プレコート剤付与部70は、表面をスポンジで被覆されたロールコーター61と、スクレーパー62とを有する。ロールコーター61は、中間転写体21のインクの着弾面側にプレコート剤を付与する。スクレーパー62は、過剰量のプレコート剤を除去して付与されたプレコート剤の表面を平滑化し、中間転写体21のインクの着弾面側にプレコート剤が所定の厚みで広がってなるプレコート層Pを形成する。なお、プレコート剤付与部70は、バーコーターを用いる方法やインクジェット法などでプレコート剤を付与してもよい。
増粘部80は、プレコート剤付与部70より下流側かつインク付与部10より上流側に、中間転写体21に対向して配置され、中間転写体21上のプレコート剤を硬化させる。
光硬化部90は、転写ニップの下流側に配置されている。光硬化部90は、中間転写体21上のインクに活性光線を照射して、インクを本硬化させる。光硬化部90は、光照射部30と同じ構成にできる。
上述の例では、プレコート層Pを有する中間転写体21の例を示したが、中間転写体21がプレコート層Pを有していない場合には、前述のプレコート剤付与部70および増粘部80は、不要である。
(画像形成方法)
次いで、本実施の形態に係る画像形成方法について説明する。図2A~Hは、本実施の形態に係るインクジェット方式の画像形成方法を説明するための図である。図3は、本実施の形態に係るインクジェット方式の画像形成方法のフローチャートである。
本実施の形態に係るインクジェット方式の画像形成方法は、最表面層を有する中間転写体に光硬化型インクを着弾させた後であって、記録媒体に転写する前に、光硬化型インクを光硬化させることで仮硬化処理を行う光照射工程と、最表面層を溶融、膨張または収縮させる温度制御工程と、中間転写体に着弾した光硬化型インクを記録媒体に転写させる転写工程と、を有する。
本実施の形態では、まず、中間転写体の表面のうち、インクの着弾面に、プレコート剤を付与する(工程S111)。
プレコート剤は、インクの着弾面のうち、少なくともインクが着弾する領域に付与されればよい。プレコート剤の付与方法は特に限定されず、ロールコーターおよびバーコーターなどを用いる方法、ならびにインクジェット法などを使用できる。
プレコート剤は、インクの着弾面に付与され、必要に応じてスクレーパーなどで平滑化される。付与されたプレコート剤の厚みは、後の工程で着弾したインクがプレコート層Pに沈み込む(侵入する)ことによる転写性の低下を抑制する観点から、形成される画像におけるインクの厚みよりも小さいことが好ましく、例えば、0.5μm以上1.0μm以下が好ましい。
半硬化とは、プレコート剤が完全には硬化せず、さらなる硬化の余地を残した状態であり、プレコート剤がある程度の柔軟性または流動性を有している状態を意味する。なお、プレコート剤の種類によらず、プレコート剤が熱可塑性樹脂を含有しているときは、後の転写工程でプレコート層Pを加熱して軟化させることにより、転写性を高めることができる。そのため、プレコート剤の半硬化は、常温における記録媒体へのプレコート剤の接着性が低下する程度であってもかまわない。
図2Aおよび図2Bに示されるように、付与されたプレコート剤(形成されたプレコート層P)の表面に、インクジェット法によりインクを付与する(工程S112)。
インクは、インクジェットヘッドから吐出され、付与されたプレコート剤の表面に着弾するか、または既に着弾されたインクの表面に着弾する。形成すべき画像に応じた色のインクが吐出されて着弾することで、プレコート層Pの表面にインク層が形成されて、中間転写体のインクの着弾面には中間画像が形成される。
インクが着弾する前の最表面層の表面エネルギーは、インクが着弾した後の最表面層の表面エネルギーより大きいことが好ましい。また、インクが着弾した後の最表面層の表面エネルギーは、30mN/m以上がより好ましい。インクが着弾する前の最表面層の表面エネルギーが、インクが着弾した後の最表面層の表面エネルギーより大きいことにより、インクの着弾時において、インク径を大きくできるため、インクの使用量を削減できる。
最表面層の表面エネルギーの測定方法は、特に限定されない。最表面層の表面エネルギーは、最大泡圧法により測定できる。測定装置としては、バブルプレッシャー動的表面張力計「BP100」(KRUSS社製)を使用できる。本実施の形態のインク組成液などの液体中にキャピラリーより気体を挿入して、泡の最大圧力から表面張力を測定できる。表面張力(表面エネルギー)の測定時間は、10秒とした。最表面層がプレコート層Pだった場合における、インクが着弾する前のプレコート層Pの表面エネルギーは、使用する材料の代表的な値でもよい。なお、一般に、表面エネルギーは、温度が高いほど低くなる傾向がある。
図2Cおよび図2Dに示されるように、次いで、光照射部により最表面層に着弾した中間画像を仮硬化処理する(光照射工程)。本実施の形態では、インクを中間転写体に着弾させた後であって、記録媒体に転写する前に、インクを光硬化(仮硬化)させる。仮硬化は、例えば、紫外線などの活性光線の照射によりインクを光硬化させて、行うことができる(工程S113)。
次いで、温度制御部により最表面層を可変させる(工程S114)(温度制御工程)。このとき、温度制御部によって最表面層を溶融、膨張または収縮させる。具体的には、光硬化型インクを記録媒体に転写させる前に、熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上に加熱することで、最表面層を溶融させる。加熱は、プレコート剤の軟化点以上であり、かつ、中間転写体および記録媒体の熱による変形が生じない温度であればよく、例えば、加熱されたプレコート層Pおよびインク層が100℃以上130℃以下となるように行うことができる。これにより、記録媒体への転写時において、インク(中間画像)と中間転写体(プレコート層P)との接着力がインク(中間画像)と記録媒体との接着力よりも小さくなるため、インク(中間画像)を適切に記録媒体に転写できる。
図2Eおよび図2Fに示されるように、次いで、インクの付与により形成されたプレコート層Pおよびインク層を記録媒体に転写する(転写工程)(工程S115)。
プレコート層Pおよびインク層は、表面にプレコート層Pおよびインク層が形成された中間転写体を、搬送されてきた記録媒体に向けて加圧することで、記録媒体に転写される。
図2Hに示されるように、光硬化部により、インクを完全硬化させて画像を形成する。完全硬化は、例えば、紫外線などの活性光線の照射によりプレコート剤およびインクを硬化させて、行うことができる。
なお、図2Gに示されるように、記録媒体に転写されたインクの表面に残留したプレコート層Pを除去する工程を含んでもよい。
また、図4A、Bに示されるように、最表面層に粒子を含有している場合には、最表面層が加熱または冷却されることにより、最表面層の表面形状が凹凸状に変化する。これにより、記録媒体にインクを転写するとき、中間転写体とインクとの接着力は、インクと記録媒体との接着力よりも低くなる。
[プレコート剤]
プレコート剤は、例えば、ポリプロピレンを加熱溶融し、柔軟性保持のため、シリコンオイルと混合したもの使用できる。
[インク]
インクは特に限定されず、インクジェット法による画像形成に用いられる通常の活性光線硬化型インクであればよい。
(インクの材料)
例えば、インクは、水系インクであるときは、水および任意に水溶性有機溶剤を含有することができる。また、インクは、溶剤系インクであるときは、有機溶剤を含有することができる。また、インクは、活性光線硬化型インクであるため、活性光線の照射によって重合および架橋する光重合性化合物および任意に光重合開始剤を含有する。
インクは、さらに、必要に応じて、染料および顔料などの色材、顔料を分散させるための分散剤、顔料を基材に定着させるための定着樹脂、界面活性剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤ならびにインクを温度変化によりゾルゲル相転移させるゲル化剤などを含有してもよい。その他の成分は、1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
インクが水系インクであるときの水溶性有機溶剤の例には、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、sec-ブタノールおよびt-ブタノールを含むアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、およびペンタンジオールを含むグリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオールおよび1,2-ヘプタンジオールを含む多価アルコール、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N-メチルジエタノールアミン、N-エチルジエタノールアミン、モルホリン、N-エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチルジエチレントリアミンおよびテトラメチルプロピレンジアミンを含むアミン、ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミドおよびN,N-ジメチルアセトアミドを含むアミド、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、2-オキサゾリドンおよび1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンを含む複素環化合物、ジメチルスルホキシドを含むスルホキシド、ならびにエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルアセテート、エチレングリコールモノエチルアセテート、エチレングリコールモノブチルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルアセテート、トリエチレングリコールモノブチルエーテルを含むグリコールエーテルが含まれる。
インクが水系インクであるときの水溶性有機溶剤の含有量は、例えば、インクの全質量に対して5.0質量%以上30質量%以下が好ましい。
インクが溶剤系インクであるときの有機溶剤の例には、水系インクに用いられ得る水溶性有機溶剤および非水溶性有機溶剤が含まれる。
非水溶性有機溶剤の例には、ペンタン、ヘキサン、i-ヘキサン、ヘプタン、i-ヘプタン、オクタン、i-オクタン、およびデカンを含む炭素数が5以上15以下の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、シクロヘプタン、およびシクロオクタンを含む炭素数が5以上15以下の脂環族炭化水素、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、1,1,3,5,7-シクロオクタテトラエン、シクロドデセンを含む炭素数が5以上15以下の環状不飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、クメン、o-キシレン、m-キシレンおよびp-キシレンを含む炭素数が6以上12以下の芳香族炭化水素、ヘプタノール、ヘキサノール、メチルヘキサノール、エチルヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、デカノール、ウンデシルアルコール、およびラウリルアルコールを含む炭素数が5以上15以下の1価のアルコール、メチル-i-ブチルケトン、ジ-i-ブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、シクロヘプタノン、およびシクロオクタノンを含む炭素数が5以上15以下の脂環族ケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸-i-プロピル、酢酸ブチル、酢酸ヘキシル、酢酸アミル、酢酸-i-アミル、酢酸2-エチルヘキシル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸ヘキシル、プロピオン酸アミル、吉草酸エチル、ヘキサン酸エチル、ヘプタン酸エチル、オクタン酸エチル、デカン酸エチル、酢酸シクロヘキシル、酢酸シクロオクチル、酢酸フェニル、プロピオン酸フェニル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸ブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、およびフタル酸ジブチルを含むエステル化合物、ニトロエタン、ニトロプロパン、ニトロペンタン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、ニトロトルエン、およびニトロキシレンを含むニトロ化合物、アセトニトリル、ベンゾニトリルを含むニトリル類、ならびにγ-ブチロラクトン、およびε-カプロラクトンを含むラクトン類が含まれる。
インクが溶剤系インクであるときの非水溶性有機溶剤の含有量は、例えば、インクの全質量に対して1.0質量%以上98質量%以下が好ましく、20質量%以上95質量%以下がより好ましく、40質量%以上90質量%以下がさらに好ましい。
光重合性化合物の例には、プレコート剤について例示した化合物が含まれる。光重合性化合物は、モノマー、重合性オリゴマー、プレポリマーあるいはこれらの混合物のいずれであってもよい。
光重合性化合物の含有量は、例えば、インクの全質量に対して1.0質量%以上97質量%以下が好ましく、30質量%以上90質量%以下がより好ましい。
光重合開始剤は、光重合性化合物の重合を開始できればよい。例えば、光重合開始剤は、光ラジカル開始剤とすることができ、インクがカチオン重合性化合物を有するときは、光重合開始剤は光カチオン開始剤(光酸発生剤)とすることができる。
光重合開始剤の含有量は、活性光線の照射によってインクが十分に硬化し、かつインクの吐出性を低下させない範囲において、任意に設定できる。例えば、インクの全質量に対して、0.1質量%以上20質量%以下が好ましく、1.0質量%以上12質量%以下がより好ましい。なお、電子線の照射によりインクを硬化させるときなど、光重合開始剤がなくてもインクが十分に硬化できるときは、光重合開始剤は不要である。
色材の例には、染料および顔料が含まれる。耐候性の良好な画像を形成する観点からは、色材は顔料であることが好ましい。顔料は、形成すべき画像の色などに応じて、例えば、黄顔料、赤またはマゼンタ顔料、青またはシアン顔料および黒顔料から選択できる。
分散剤は、顔料を十分に分散させることができればよい。分散剤の例には、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、およびステアリルアミンアセテートが含まれる。
分散剤の含有量は、例えば、顔料の全質量に対して20質量%以上70質量%以下が好ましい。
定着樹脂の例には、(メタ)アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリシロキサン樹脂、マレイン酸樹脂、ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ニトロセルロース、酢酸セルロース、エチルセルロース、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、およびアルキド樹脂が含まれる。
定着樹脂の含有量は、例えば、インクの全質量に対して1.0質量%以上10.0質量%以下が好ましい。なお、粒子はアモルファス化して自己成膜することができるため、インクは定着樹脂を実質的に含有しなくてもよい。
界面活性剤の例には、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類および脂肪酸塩類を含むアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類およびポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類を含むノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類および第四級アンモニウム塩類を含むカチオン性界面活性剤、シリコーン系の界面活性剤、ならびにフッ素系の界面活性剤が含まれる。
界面活性剤の含有量は、インクの全質量に対して、0.001質量%以上5.0質量%未満が好ましい。
ゲル化剤の例には、ケトンワックス、エステルワックス、石油系ワックス、植物系ワックス、動物系ワックス、鉱物系ワックス、硬化ヒマシ油、変性ワックス、高級脂肪酸、高級アルコール、ヒドロキシステアリン酸、N-置換脂肪酸アミドおよび特殊脂肪酸アミドを含む脂肪酸アミド、高級アミン、ショ糖脂肪酸のエステル、合成ワックス、ジベンジリデンソルビトール、ダイマー酸ならびにダイマージオールなどが含まれる。これらのうち、インクの仮硬化性をより高める観点からは、ケトンワックス、エステルワックス、高級脂肪酸、高級アルコールおよび脂肪酸アミドが好ましく、ケト基またはエステル基を挟んで両側に配置された炭素鎖の炭素数がいずれも9以上25以下であるケトンワックスまたはエステルワックスがより好ましい。
ゲル化剤の含有量は、インクの全質量に対して1.0質量%以上10.0質量%以下が好ましい。
(インクの物性)
インクジェットヘッドからの射出性をより高める観点から、インクがゲル化剤を含まないインクであるとき、インクの40℃における粘度は、3mPa・s以上20mPa・s以下が好ましい。また、インクがゲル化剤を含むインクであるとき、インクの80℃における粘度は、3mPa・s以上20mPa・s以下が好ましい。
インクは、ゲル化剤を含むとき、40℃以上70℃以下にゾルゲル相転移する相転移温度を有することが好ましい。インクの相転移温度が40℃以上であると、基材に着弾後、インクが速やかに増粘するため、濡れ広がりの程度をより調整しやすくなる。インクの相転移温度が70℃以下であると、インク温度が通常80℃程度である吐出ヘッドからのインクの射出時にインクがゲル化しにくいため、より安定してインクを射出できる。
インクの40℃における粘度、80℃における粘度および相転移温度は、レオメータにより、インクの動的粘弾性の温度変化を測定することにより求めることができる。本明細書においては、これらの粘度および相転移温度は、以下の方法によって得られた値である。インクを100℃に加熱し、ストレス制御型レオメータ(Anton Paar社製、Physica MCR301(コーンプレートの直径:75mm、コーン角:1.0°))によって粘度を測定しながら、剪断速度11.7(1/s)、降温速度0.1℃/sの条件で20℃までインクを冷却して、粘度の温度変化曲線を得る。80℃における粘度および25℃における粘度は、粘度の温度変化曲線において40℃および80℃における粘度をそれぞれ読み取ることにより求める。相転移温度は、粘度の温度変化曲線において、粘度が200mPa・sとなる温度として求める。
以上のように、本実施の形態に係る画像形成装置および画像形成方法では、インクが中間転写体に着弾した後であって、記録媒体に転写する前に仮硬化処理し、中間転写体の最表面層を溶解、膨張、収縮させた状態で、記録媒体に転写する。これにより、記録媒体にインクを転写するとき、中間転写体とインクとの接着力は、インクと記録媒体との接着力よりも低くなるため、記録媒体への転写効率を維持しつつ、記録媒体に形成される二次画像の画質を確保できる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
(プレコート剤の調製)
プレコート剤は、ポリプロピレン(パリレン;東洋紡株式会社)を加熱溶融し、柔軟性保持のため、シリコンオイルを混合したもの使用した。
(インクの調製)
以下に示す顔料分散剤、光重合性化合物、および重合禁止剤をステンレスビーカーに入れ、65℃のホットプレートで加熱しながら、1時間加熱攪拌した。
顔料分散剤:アジスパーPB824(味の素ファインテクノ社製) 9質量部
光重合性化合物:トリプロピレングリコールジアクリレート 70質量部
重合禁止剤:Irgastab UV10(チバ・ジャパン社製) 0.02質量部
上記混合液を室温まで冷却した後、これにPigment Red 122(大日精化製、クロモファインレッド6112JC)を21質量部加えた。混合液を、直径0.5mmのジルコニアビーズ200gと共にガラス瓶に入れ密栓し、ペイントシェーカーにて8時間分散処理した。その後、ジルコニアビーズを除去して顔料分散液1を作製した。
以下に示す光重合性化合物、光重合開始剤、重合禁止剤、界面活性剤、および上記顔料分散剤1を混合し、100℃に加熱して攪拌した。その後、得られた液体を、加熱下、#3000の金属メッシュフィルターでろ過した後に冷却して、インクを調製した。
光重合性化合物:ポリエチレングリコール#400ジアクリレート 34.9質量部
光重合性化合物:4EO変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート 15.0質量部
光重合性化合物:6EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート 23.0質量部
光重合開始剤:DAROCUR TPO(BASF社製) 6.0質量部
光重合開始剤:ITX(DKSHジャパン社製) 1.0質量部
光重合開始剤:DAROCUR EDB(BASF社製) 1.0質量部
界面活性剤:KF-352(信越化学社製) 0.1質量部
顔料分散液1: 19.0質量部
(画像形成)
図1に示される構成を有する画像形成装置を用いて、以下の条件で画像を形成した。
プレコート剤付与部は、表面をスポンジで被覆されたロールコーターと、スクレーパーと、を有し、上記プレコート剤を付与して、プレコート層を形成した。
増粘部は、波長395nmのUV-LEDランプを用い、照射強度は1.5mW/cmとした。
インク付与部は、ピエゾ型のインクジェットヘッドと、インクタンク、供給パイプ、記録ヘッド直前の前室インクタンク、およびフィルター付き配管を有するものを使用した。インクジェットヘッドは、ノズル径24μm、解像度512dpiのピエゾヘッドを千鳥に配置して、1200dpi×1200dpiの記録解像度としたラインヘッド式のインクジェットヘッドを設置した。インクジェットヘッドに連通するインクタンクにインクを装填して、80℃に加温された1滴当たり3.5plのインクを、液滴の吐出速度を6m/secとして吐出し、プレコート層の表面に着弾させた。
中間転写体は、ポリイミド(PI)から形成された基材層と、基材層のインクの着弾面側に形成されたシリコーンゴムから形成された弾性層と、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)から形成された表面層と、を有する、軸方向長さが800mmの無端状ベルトを用い、3つの支持ローラー(うち1つは加圧ローラー)に逆三角形状に張架した。加圧ローラーは、φ100、ゴム圧10mmのローラーを用いた。加圧ローラーによる転写部の荷重は、80Nとした。
搬送部は、印刷機用3倍胴の金属ドラムであり、エア吸引チャックにより記録媒体を吸引して保持し、搬送するドラムを用いた。
光照射部は、波長395nmのUV-LED光源を用い、照射強度は、0、0.5、0.8W/cmとし、照射時間は、0.1秒とした。
温度制御部は、中間転写体を210℃で加熱した。
記録媒体は、後述する評価の感度を高くするために、ガラス基板を使用した。
この画像形成装置に、各記録媒体を600mm/sで搬送し、φ10mmの円形のハーフトーン画像を形成した。
また、比較として、プレコート層を有しない中間転写体を使用して同様の画像形成を行った。
(転写率の評価)
中間転写体から記録媒体への転写率(%)を以下のように算出し、以下の基準で評価した。評価は、○および◎が望ましい。
転写率(%)=転写後の記録媒体上のインク量/転写前の中間転写体上のインク量×100
◎:転写率90%以上
○:転写率60%以上90%未満
△:転写率30%以上60%未満
×:転写率30%未満
(ドット潰れの評価)
ドット潰れの評価は、記録媒体に転写後のインクのドット形状を目視で観察し、以下の基準で評価した。評価は、○が望ましい。
○:ドット潰れがない
×:ドット潰れがある
画像形成における主な条件と、評価結果とを表1に示す。
Figure 0007234668000001
表1に示されるように、インクを中間転写体に着弾させた後であって、記録媒体に転写する前に、0.5~0.8W/cmの光で光硬化させ、温度制御部により最表面層(プレコート層)が溶解、膨張、または収縮した実験2では、転写率およびドット潰れが良好であった。
一方、照射強度が低かった実験1、4では、ドット潰れが十分でなかった。また、温度制御部により溶解、膨張、または収縮される最表面層(プレコート層)を有していない実験5、6では、転写性が十分でなく、かつドット潰れを評価できなかった。
なお、プレコ―ト層に使用したポリプロピレンの着弾前の表面エネルギーは、29mN/m(25℃)であった。溶融後の表面エネルギーは、高温のため未測定であるが温度が高くなっていることから、着弾前と比較して低くなっていると考えられた。また、吐出時のインクの表面エネルギーは、30mN/mであった。
本発明に係る画像形成装置および画像形成方法では、中間転写体から記録媒体への転写率が良好であり、かつ形成される画像の画質が良好である。よって、本発明によれば、転写率が良好であり、かつ形成される画像の画質が良好な画像形成装置および画像形成方法の普及が期待される。
10 インク付与部
11Y、11C、11M、11K インクジェットヘッド
20 中間転写部(転写部)
21 中間転写体
22、23、24 支持ローラー
30 光照射部
40 温度制御部
50 搬送部
60 クリーニング部
70 プレコート剤付与部
61 ロールコーター
62 スクレーパー
80 増粘部
90 光硬化部
100 画像形成装置

Claims (14)

  1. インクジェット方式の画像形成装置であって、
    熱可塑性樹脂を含み、かつ粒子を含まない最表面層を有し、記録媒体に光硬化型インクを転写するための中間転写体と、
    前記光硬化型インクを、前記中間転写体に着弾させた後であって、前記記録媒体に転写する前に、光硬化させることで仮硬化処理を行う光照射部と、
    前記最表面層を溶融させる温度制御部と、
    前記中間転写体に着弾した前記光硬化型インクを前記記録媒体に転写させる転写部と、を有する、
    画像形成装置。
  2. 前記最表面層を形成するための層形成部をさらに有する、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記光照射部で照射される光の照射強度は、0.5~0.8W/cmである、請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記最表面層は、熱可塑性樹脂を含み、
    前記温度制御部は、前記光硬化型インクを前記記録媒体に転写させる前に、前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上に加熱することで、前記最表面層を溶融させる、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記光硬化型インクが着弾する前の前記最表面層の表面エネルギーは、前記光硬化型インクが着弾した後の前記最表面層の表面エネルギーより大きい、請求項1~のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記光硬化型インクが着弾した後の前記最表面層の表面エネルギーは、30mN/m以上である、請求項に記載の画像形成装置。
  7. 前記最表面層は、前記光硬化型インクを凝集させる成分を含んでいない、請求項1~のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記温度制御部は、仮硬化処理後、転写前に前記最表面層を加熱する、請求項1~のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. インクジェット方式の画像形成方法であって、
    熱可塑性樹脂を含み、かつ粒子を含まない最表面層を有する中間転写体に光硬化型インクを着弾させた後であって、記録媒体に転写する前に、前記光硬化型インクを光硬化させることで仮硬化処理を行う光照射工程と、
    前記最表面層を溶融させる温度制御工程と、
    前記中間転写体に着弾した前記光硬化型インクを前記記録媒体に転写させる転写工程と、を有する、
    画像形成方法。
  10. 前記最表面層は、熱可塑性樹脂を含み、
    前記転写工程では、前記光硬化型インクを前記記録媒体に転写させる前に、前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上に加熱することで、前記最表面層を溶融させる、
    請求項に記載の画像形成方法。
  11. 前記光硬化型インクが着弾する前の前記最表面層の表面エネルギーは、前記光硬化型インクが着弾した後の前記最表面層の表面エネルギーより大きい、請求項9または請求項10に記載の画像形成方法。
  12. 前記光硬化型インクが着弾した後の前記最表面層の表面エネルギーは、30mNm以上である、請求項11に記載の画像形成方法。
  13. 前記最表面層は、前記光硬化型インクを凝集させる成分を含んでいない、請求項12のいずれか一項に記載の画像形成方法。
  14. 前記温度制御工程では、仮硬化処理後、転写前に前記最表面層を加熱する、請求項9~13のいずれか一項に記載の画像形成方法。
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