JP7232712B2 - 杭一体型の揚水井および地下水の揚水方法 - Google Patents

杭一体型の揚水井および地下水の揚水方法 Download PDF

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Description

本発明は、杭一体型の揚水井および地下水の揚水方法に関するものである。
従来、土留め壁の内側の地盤に透水層が存在する場合、杭を施工して杭孔にドレーン材を充填した後、透水層に達するように揚水井戸を設置し、揚水井戸を稼働させてドレーン材を充填した杭孔および透水層を通して土留め壁の内側の地下水を排水する方法があった(例えば、特許文献1参照)。
特許第6277755号公報
しかしながら、特許文献1記載の方法では、土留め壁の内側に杭を施工した後に独立した揚水井戸を設置するため、工期が長くなっていた。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、杭孔と揚水井の孔とを併用することで工期短縮が可能であり、揚水井内の杭で構造物を支持しつつ地下水を排水することができる杭一体型の揚水井および地下水の揚水方法を提供することである。
前述した課題を解決するために第1の発明は、地盤に掘削された孔に建て込まれ、根固めされたH型鋼杭と、前記H型鋼杭のフランジ同士の間に配置されたポンプと、前記フランジ同士の間に配置され、前記ポンプに接続された揚水配管と、前記H型鋼杭の外周を囲むように配置された網状材と、前記網状材の内側に充填された導水材と、を具備し、前記フランジおよびウェブに直交するプレートが前記ポンプの上方において前記H型鋼杭に固定され、前記プレートに設けられた切欠き部に前記揚水配管が配置され、前記プレートの上方に前記導水材が充填され、前記プレートは、前記ポンプの上部近傍に配置される前記ポンプの防護プレートであり、前記網状材によって前記導水材が前記網状材の内部に保持されることを特徴とする杭一体型の揚水井である。
第1の発明では、H型鋼杭を設置するための杭孔を揚水井の孔として用いるので工期短縮が可能である。また、スクリーンとしてH型鋼杭の外周を囲むように配置された網状材を用いることにより、スクリーン管を用いる場合と比較してH型鋼杭やケーシング管のサイズを小さくすることが可能になる。さらに、配置した網状材の内側に導水材を充填することにより、網状材の内側への土砂等の流入を防ぎ、地下水を網状材の内側に集水することができる。
ポンプの上方にプレートを固定すれば、導水材との接触によるポンプの不具合を防ぐことができる。
前記フランジ同士の間に、下端部が前記ポンプ近傍に達し、前記ポンプの稼働時に前記ポンプ近傍に気体を供給可能な送気配管が配置されたことが望ましい。
これにより、送気配管を用いてポンプ近傍に気体を供給することができる。
第2の発明は、地盤にケーシング管を設置する工程aと、前記ケーシング管の内部に、H型鋼杭と、前記H型鋼杭のフランジ同士の間に配置されたポンプと、前記フランジ同士の間に配置されて前記ポンプに接続された揚水配管と、前記H型鋼杭の外周を囲むように配置された網状材とを一体として建て込む工程bと、前記H型鋼杭の根固めコンクリートを打設し、前記網状材の内側に導水材を充填する工程cと、前記ケーシング管を前記地盤から撤去する工程dと、前記H型鋼杭で構造物を支持しつつ、前記ポンプを作動させて前記揚水配管から前記地盤の地下水を排水する工程eと、を具備し、前記フランジおよびウェブに直交するプレートが前記ポンプの上方において前記H型鋼杭に固定され、前記プレートに設けられた切欠き部に前記揚水配管が配置されており、前記プレートは、前記ポンプの上部近傍に配置される前記ポンプの防護プレートであり、前記工程cにおいて、前記プレートの上方に前記導水材が充填され、前記網状材によって前記導水材が前記網状材の内部に保持されることを特徴とする地下水の揚水方法である。
第2の発明では、H型鋼杭を設置するための杭孔を用いて杭一体型の揚水井を施工することにより、工期短縮が可能である。また、網状材で外周を囲まれたH型鋼杭をケーシング管内に建て込んだ後に網状材の内側に導水材を充填することにより、導水材を容易に設置することができる。
第3の発明は、 地盤にケーシング管を設置する工程aと、前記ケーシング管の内部に、H型鋼杭と、前記H型鋼杭のフランジ同士の間に配置されたポンプと、前記フランジ同士の間に配置されて前記ポンプに接続された揚水配管と、前記H型鋼杭の外周を囲むように配置された網状材と、前記網状材の内側に充填された導水材とを一体として建て込む工程bと、前記H型鋼杭の根固めコンクリートを打設する工程cと、前記ケーシング管を前記地盤から撤去する工程dと、前記H型鋼杭で構造物を支持しつつ、前記ポンプを作動させて前記揚水配管から前記地盤の地下水を排水する工程eと、を具備し、前記フランジおよびウェブに直交するプレートが前記ポンプの上方において前記H型鋼杭に固定され、前記プレートに設けられた切欠き部に前記揚水配管が配置されており、前記プレートは、前記ポンプの上部近傍に配置される前記ポンプの防護プレートであり、前記プレートの上方に前記導水材が充填され、前記網状材によって前記導水材が前記網状材の内部に保持されることを特徴とする地下水の揚水方法である。
第3の発明では、H型鋼杭を設置するための杭孔を用いて杭一体型の揚水井を施工することにより、工期短縮が可能である。また、H型鋼杭に導水材をあらかじめ一体化しておくことにより、導水材をH型鋼杭と同時にケーシング管内に建て込むことができる。
第2、第3の発明では、前記工程aで、地盤に構築された土留め壁の内側に前記ケーシング管を設置し、前記工程eで、前記土留め壁の内側の地盤を地下水を排水しながら掘削してもよい。
これにより、土留め壁の内側の地盤の地下水位を確実に低下させ、地盤の掘削後にポンプを容易に回収することができる。
また前記工程bで、前記フランジ同士の間に配置された送気配管を前記H型鋼杭と一体として建て込み、前記工程cにおいて、前記送気配管を用いて前記ポンプ近傍に気体を供給してもよい。
気体を供給すれば、H型鋼の根固めコンクリートのブリージング水が撹拌されてセメントノロによるポンプの詰まりが防止される。また、孔壁から崩れ落ちた細粒分の多い土砂が気体とともに井戸内を上昇してポンプや揚水配管の詰まりが防止される。
本発明によれば、杭孔と揚水井の孔とを併用することで工期短縮が可能であり、揚水井内の杭で構造物を支持しつつ地下水を排水することができる杭一体型の揚水井および地下水の揚水方法を提供できる。
地盤1にケーシング管7を設置する工程を示す図 H型鋼杭5aを示す斜視図 H型鋼杭5aを建て込んで根固めする工程を示す図 網29の内側に導水材37を充填する工程を示す図 ケーシング管7を地盤1から撤去する工程を示す図 地盤1を排水しながら掘削し、地中構造物47を構築する工程を示す図 ケーシング管7の他の設置方法を示す図 揚水井41aの水平方向の断面を示す図 地盤1の鉛直方向の断面を示す図
[第1の実施形態]
以下、図面に基づいて本発明の第1の実施形態について詳細に説明する。
図1は、地盤1にケーシング管7を設置する工程を示す図である。図1は地盤1の鉛直方向の断面図である。図1に示すように、地盤1には、表層から順に透水層15a、不透水層13、透水層15b、支持層11が存在する。
図1に示す工程では、まず、図1(a)に示すように地盤1に土留め壁3を構築する。土留め壁3の下端部は支持層11に到達する。また、土留め壁3の内側の地盤1の所定の位置にケーシング管7を打設する。ケーシング管7は、先端に設けられた掘削機械9で土砂を掘削しつつ地盤1に建て込まれる。ケーシング管7の下端部が支持層11に到達したら、図1(b)に示すように掘削機械9を撤去する。
また、ケーシング管7の打設と並行して、地盤1にH型鋼杭5を打設する。H型鋼杭5は下端部が支持層11に到達する。H型鋼杭5は、例えば他のケーシング管を用いて削孔した杭孔に建て込まれる。
図2は、H型鋼杭5aを示す斜視図である。H型鋼杭5aは、杭長に応じて複数に分割されており、H型鋼杭5a-1、5a-2…を軸方向に接合して形成される。
最深部のH型鋼杭5a-1のフランジ同士の間にはポンプ17が配置される。H型鋼杭5a-1には、フランジおよびウェブに直交する防護用プレート23が固定される。防護用プレート23はポンプ17の上方に固定される。防護用プレート23には2ケ所の切欠き部25が設けられる。H型鋼杭5a-1の上方に接合されるH型鋼杭5a-2には、2ケ所のクランプ27が設けられる。
H型鋼杭5aのフランジ同士の間には、揚水配管21および送気配管33が配置される。揚水配管21は、クランプ27aで保持され、切欠き部25aに配置されて、下端部がポンプ17に接続される。揚水配管21の下部の所定の長さ部分は可撓性配管21aとする。送気配管33は、クランプ27bで保持され、切欠き部25bに配置されて、下端部がポンプ17近傍に配置される。送気配管33の下部の所定の長さ部分は可撓性配管33aとする。
ポンプ17は、固定バンド19によってH型鋼杭5a-1のフランジ同士の間に固定される。送気配管33の下端部は、固定バンド19によってH型鋼杭5a-1のフランジ同士の間に保持される。H型鋼杭5aの外周は、網29によって囲まれる。網29は例えば平織金網である。
図3は、H型鋼杭5aを建て込んで根固めする工程を示す図である。図3は、図1に示すケーシング管7付近の拡大図である。図3に示す工程では、まず、図3(a)に示すように、ケーシング管7の内部に図2に示す状態のH型鋼杭5aを建て込む。すなわち、ケーシング管7の内部に、H型鋼杭5a、ポンプ17、揚水配管21、送気配管33、網29を一体として建て込む。
次に、図3(b)に示すようにH型鋼杭5aの根固めコンクリート35を打設する。このとき、必要に応じて送気配管33から気体31を供給する。根固めコンクリート35を打設するとブリージングによって上部にセメントノロ等の沈殿物が溜まるが、送気配管33から気体31を供給することによって、高濃度ブリージング水を地下水と撹拌して沈殿物の濃度を薄め、沈殿物の付着によるポンプ17の不具合を防ぐことができる。
図4は、網29の内側に導水材37を充填する工程を示す図である。図4(a)は図1に示すケーシング管7付近の拡大図であり、図4(b)は図4(a)に示す矢印A-Aによる断面図である。
図4に示す工程では、網29の内側および網29とケーシング管7との間の空間に導水材37を充填する。網29の内側に充填される導水材37aは例えば単粒砕石であり、網29は導水材37aをその内側に保持する。ポンプ17の上方に固定された防護用プレート23(図2)は、導水材37aの充填時に導水材37aとポンプ17との接触を防ぎ、導水材37aの落下の衝撃からポンプ17を防護する。網29とケーシング管7との間に充填される導水材37bは、導水材37aと同様の単粒砕石でもよいし、導水材37aより粒径の小さい砕石としてもよい。
図5は、ケーシング管7を地盤1から撤去する工程を示す図である。図5(a)は図1に示すケーシング管7付近の拡大図であり、図5(b)は図5(a)に示す矢印B-Bによる断面図である。図5に示す工程では、根固めコンクリート35が硬化する前にケーシング管7を地盤1から撤去し、杭一体型の揚水井41を完成する。上記したように網29とケーシング管7との間には導水材37bが充填されているので、ケーシング管7を撤去して孔壁39が崩落しても土砂によって網29や導水材37aが目詰まりすることはない。
図6は、地盤1を排水しながら掘削し、地中構造物47を構築する工程を示す図である。図6は、地盤1の鉛直方向の断面を示す図である。H型鋼杭5、5aは地盤1の掘削時に中間杭として用いられ、図6に示す工程では、まず、図6(a)に示すように地盤1上に設置した覆工板43をH型鋼杭5、5aで支持しつつ、土留め壁3の内側の地盤1を掘削する。H型鋼杭5、5aは掘削の進行に伴って設置される切梁45も支持する。
土留め壁3の内側の地盤1を掘削する際には、揚水井41のポンプ17を作動させて、導水材37を介して集水した透水層15a、15b中の地下水を揚水配管21で揚水し、外部に排水する。このとき、必要に応じて送気配管33を用いてポンプ17近傍に気体31を供給する。ポンプ17を作動させて揚水すると揚水井41内に水流が生じて孔壁39が崩れることがあるが、気体31を供給することによって地下水のみかけ比重が小さくなり、細粒分の多い土砂等の沈殿物が気体31とともに上昇して排出されるので、土砂等によるポンプ17や揚水配管21の詰まりを防ぐことができる。すなわち、気体31は導水材37中の細粒分を吹かして除去し、排水能力の低下を防止する。
地盤1の掘削および地下水の排水が完了したら、図6(b)に示すように土留め壁3の内側に地中構造物47を構築する。このとき、H型鋼杭5、5aと上下の床版とが干渉する場合には床版を箱抜きして施工し、覆工板43を撤去した後にH型鋼杭5、5aを引き抜く。ポンプ17はH型鋼杭5aとともに回収される。なお、地中構造物47の供用時に排水が必要となる場合には排水ポンプを別途設置してもよい。地中構造物47の上方は埋め戻す。
このように、第1の実施形態によれば、H型鋼杭5aを設置するための杭孔を用いて杭一体型の揚水井41を施工することにより、揚水井を単独で施工する必要がなくなり、工期短縮が可能である。
第1の実施形態では、スクリーンとしてH型鋼杭5aの外周を囲むように配置された網29を用いることにより、上記の特許文献2のようにフランジ及びウェブで形成された間隙にスクリーン管を設置する場合と比較して、H型鋼杭5aのサイズを小さくすることができる。また、仮にH型鋼杭5aの外周にスクリーン管を設置する場合、ケーシング管7を撤去する際にスクリーン管が一緒に持ち上がるのを防止するため、ケーシング管7の径を大きくしてケーシング管7とスクリーン管との間に充分な隙間を確保する必要がある。これに対し、自在に変形可能な網29でH型鋼杭5aの外周を囲めば、ケーシング管7の径が小さくてもケーシング管7と網29との隙間が確保されるので、ケーシング管7の撤去時に網29が一緒に持ち上がることがない。このように、第1の実施形態では、H型鋼杭5aやケーシング管7のサイズを小さくすることができるので、材料費や施工費を削減できる。
第1の実施形態では、網29で外周を囲まれたH型鋼杭5aをケーシング管7内に建て込んだ後に網29の内側に導水材37aを充填することにより、導水材37aを容易に設置することができる。導水材37aを用いることにより、網29の内側に地下水の流路を確保し、不透水層13の上下の透水層15a、15bから地下水を集水してポンプ17で排水することができる。また、網29と孔壁39との間に導水材37bを設置することにより、孔壁39の崩れによって網29が目詰まりすることがなくなり、網29の内側の導水材37aやポンプ17の目詰まりも防止できる。
なお、第1の実施形態では網29と孔壁39との間に導水材37bを充填したが、導水材37bは省略可能である。H型鋼杭5aを囲むように配置した網29の内側に導水材37aが充填されていれば、導水材37bの充填を省略しても土砂が網29の内側に入り込んで水の流路を塞ぐことはない。
また、本実施形態では、地盤1を掘削しつつケーシング管7を設置したが、揚水井41の施工手順はこれに限らない。図7は、ケーシング管7の他の設置方法を示す図である。
この設置方法では、全周回転掘削機等を用いて図7に示すようにケーシング管7を地盤1に圧入する。そして、ケーシング管7の内部を掘削して土砂を排出する。その後、第1の実施形態と同様の手順で揚水井41を施工する。
以下、本発明の別の例について、第2、第3の実施形態として説明する。各実施形態はそれまでに説明した実施形態と異なる点について説明し、同様の構成については図等で同じ符号を付すなどして説明を省略する。また、第1の実施形態も含め、各実施形態で説明する構成は必要に応じて組み合わせることができる。
[第2の実施形態]
図8は、第2の実施形態の揚水井41aの水平方向の断面を示す図である。図8に示す揚水井41aは、導水材37aの代わりに導水材37cが用いられる点で第1の実施形態と主に異なる。導水材37cは、ヘチマロン(登録商標)等のプラスチック製の立体網状成形材である。
揚水井41aを施工する際には、地盤1に設置したケーシング管7の内部にH型鋼杭5aを建て込む際に、ポンプ17、揚水配管21、送気配管33、網29に加えて導水材37cもH型鋼杭5aと一体にしておく。すなわち、図2に示すH型鋼杭5aの網29の内側に導水材37cを設置した状態で、ケーシング管7の内部にH型鋼杭5aを建て込む。なお、導水材37cは、H型鋼杭5aのウェブの両側のうちポンプ17が配置される側では防護用プレート23より上方の部分に設置される。
H型鋼杭5aをケーシング管7内に建て込んだら、根固めコンクリート35を打設し、網29とケーシング管7との間に導水材37bを充填する。そして、ケーシング管7を地盤1から撤去して揚水井41aを完成する。
第2の実施形態においても、H型鋼杭5aを設置するための杭孔を用いて杭一体型の揚水井41aを施工することにより、揚水井を単独で施工する必要がなくなり、工期短縮が可能である。また、スクリーンとしてH型鋼杭5aの外周を囲むように配置された網29を用いることにより、H型鋼杭5aやケーシング管7のサイズを小さくでき、材料費や施工費を削減できる。
揚水井41aでは、導水材37cをH型鋼杭5aにあらかじめ一体化しておくことにより、導水材37cをH型鋼杭5aと同時にケーシング管7内に建て込むことができる。導水材37cを用いることにより、不透水層13の上下の透水層15a、15bから地下水を集水してポンプ17で排水することができる。また、土砂等の流入によるポンプ17の目詰まりを防止できる。
なお、第2の実施形態においても導水材37bは省略可能である。
[第3の実施形態]
図9は、地盤1の鉛直方向の断面を示す図である。第3の実施形態では、揚水井41が本設の構造物として用いられる。
第3の実施形態では、第1の実施形態と同様の手順で地盤1に揚水井41を施工する。また、地盤1にH型鋼杭5を施工する。そして、H型鋼杭5および揚水井41のH型鋼杭5aを本設杭として構造物51を地上に構築する。その後、構造物51の供用中に、H型鋼杭5およびH型鋼杭5aで構造物51を支持しつつ、必要に応じてポンプ17を作動させて揚水配管21から地盤1の地下水を排水する。
第3の実施形態においても、H型鋼杭5aを設置するための杭孔を用いて杭一体型の揚水井41を施工することにより、揚水井を単独で施工する必要がなくなり、工期短縮が可能である。また、スクリーンとしてH型鋼杭5aの外周を囲むように配置された網29を用いることにより、H型鋼杭5aやケーシング管7のサイズを小さくでき、材料費や施工費を削減できる。
第3の実施形態では、揚水井41のH型鋼杭5aを構造物51の本設杭として用い、構造物51の供用中に揚水井41を用いて地盤1の地下水を排水することにより、地盤1の地下水位を連続的に低下させて液状化を防止することができる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………地盤
3………土留め壁
5、5a、5a-1、5a-2………H型鋼杭
7………ケーシング管
9………掘削機械
11………支持層
13………不透水層
15a、15b………透水層
17………ポンプ
19………固定バンド
21………揚水配管
21a、33a………可撓性配管
23………防護用プレート
25、25a、25b………切欠き部
27、27a、27b………クランプ
29………網
31………気体
33………送気配管
35………根固めコンクリート
37、37a、37b、37c………導水材
39………孔壁
41、41a………揚水井
43………覆工板
45………切梁
47………地中構造物
51………構造物

Claims (6)

  1. 地盤に掘削された孔に建て込まれ、根固めされたH型鋼杭と、
    前記H型鋼杭のフランジ同士の間に配置されたポンプと、
    前記フランジ同士の間に配置され、前記ポンプに接続された揚水配管と、
    前記H型鋼杭の外周を囲むように配置された網状材と、
    前記網状材の内側に充填された導水材と、
    を具備し、
    前記フランジおよびウェブに直交するプレートが前記ポンプの上方において前記H型鋼杭に固定され、前記プレートに設けられた切欠き部に前記揚水配管が配置され、前記プレートの上方に前記導水材が充填され、
    前記プレートは、前記ポンプの上部近傍に配置される前記ポンプの防護プレートであり、
    前記網状材によって前記導水材が前記網状材の内部に保持されることを特徴とする杭一体型の揚水井。
  2. 前記フランジ同士の間に、下端部が前記ポンプ近傍に達し、前記ポンプの稼働時に前記ポンプ近傍に気体を供給可能な送気配管が配置されたことを特徴とする請求項1記載の杭一体型の揚水井。
  3. 地盤にケーシング管を設置する工程aと、
    前記ケーシング管の内部に、H型鋼杭と、前記H型鋼杭のフランジ同士の間に配置されたポンプと、前記フランジ同士の間に配置されて前記ポンプに接続された揚水配管と、前記H型鋼杭の外周を囲むように配置された網状材とを一体として建て込む工程bと、
    前記H型鋼杭の根固めコンクリートを打設し、前記網状材の内側に導水材を充填する工程cと、
    前記ケーシング管を前記地盤から撤去する工程dと、
    前記H型鋼杭で構造物を支持しつつ、前記ポンプを作動させて前記揚水配管から前記地盤の地下水を排水する工程eと、
    を具備し、
    前記フランジおよびウェブに直交するプレートが前記ポンプの上方において前記H型鋼杭に固定され、前記プレートに設けられた切欠き部に前記揚水配管が配置されており、前記プレートは、前記ポンプの上部近傍に配置される前記ポンプの防護プレートであり、
    前記工程cにおいて、前記プレートの上方に前記導水材が充填され、前記網状材によって前記導水材が前記網状材の内部に保持されることを特徴とする地下水の揚水方法。
  4. 地盤にケーシング管を設置する工程aと、
    前記ケーシング管の内部に、H型鋼杭と、前記H型鋼杭のフランジ同士の間に配置されたポンプと、前記フランジ同士の間に配置されて前記ポンプに接続された揚水配管と、前記H型鋼杭の外周を囲むように配置された網状材と、前記網状材の内側に充填された導水材とを一体として建て込む工程bと、
    前記H型鋼杭の根固めコンクリートを打設する工程cと、
    前記ケーシング管を前記地盤から撤去する工程dと、
    前記H型鋼杭で構造物を支持しつつ、前記ポンプを作動させて前記揚水配管から前記地盤の地下水を排水する工程eと、
    を具備し、
    前記フランジおよびウェブに直交するプレートが前記ポンプの上方において前記H型鋼杭に固定され、前記プレートに設けられた切欠き部に前記揚水配管が配置されており、前記プレートは、前記ポンプの上部近傍に配置される前記ポンプの防護プレートであり、前記プレートの上方に前記導水材が充填され、前記網状材によって前記導水材が前記網状材の内部に保持されることを特徴とする地下水の揚水方法。
  5. 前記工程aで、地盤に構築された土留め壁の内側に前記ケーシング管を設置し、
    前記工程eで、前記土留め壁の内側の地盤を地下水を排水しながら掘削することを特徴とする請求項または請求項記載の地下水の揚水方法。
  6. 前記工程bで、前記フランジ同士の間に配置された送気配管を前記H型鋼杭と一体として建て込み、
    前記工程cにおいて、前記送気配管を用いて前記ポンプ近傍に気体を供給することを特徴とする請求項から請求項のいずれかに記載の地下水の揚水方法。
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