JP7231971B1 - アンモニアガス遠隔計測装置および方法 - Google Patents

アンモニアガス遠隔計測装置および方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7231971B1
JP7231971B1 JP2022099098A JP2022099098A JP7231971B1 JP 7231971 B1 JP7231971 B1 JP 7231971B1 JP 2022099098 A JP2022099098 A JP 2022099098A JP 2022099098 A JP2022099098 A JP 2022099098A JP 7231971 B1 JP7231971 B1 JP 7231971B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ammonia gas
laser
space
irradiated
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022099098A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2024000355A (ja
Inventor
一平 朝日
幸代 杉本
祐嗣 市川
将一 荻田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shikoku Research Institute Inc
Original Assignee
Shikoku Research Institute Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shikoku Research Institute Inc filed Critical Shikoku Research Institute Inc
Priority to JP2022099098A priority Critical patent/JP7231971B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7231971B1 publication Critical patent/JP7231971B1/ja
Publication of JP2024000355A publication Critical patent/JP2024000355A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

Figure 0007231971000001
【課題】安価であり、小型かつ堅牢性が高く、被照射空間でアンモニアを適切に検出することができる、アンモニアガス遠隔計測装置を提供する。
【解決手段】被照射空間に存在するアンモニアガスを測定するアンモニアガス遠隔計測装置であって、アンモニアガスに共鳴ラマン散乱光を発生させるレーザー光を前記被照射空間に射出するレーザー装置10と、被照射空間からアンモニアに起因する共鳴ラマン散乱光を受光することで、アンモニアガスを検出する光検出装置40と、レーザー装置10および光検出装置40の動作を制御する処理装置60と、を有し、処理装置60は、光検出装置40からの信号に基づいて、被照射空間に存在する100ppm以下のアンモニアガスを検出することができるアンモニアガス遠隔計測装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、被照射空間に存在する微量なアンモニアガスを遠隔から計測することが可能なアンモニアガス遠隔計測装置および方法に関する。
近年、アンモニアガスの石炭火力発電における混焼燃料、工業炉用燃料、船舶燃料などへの利用が検討されている。このように、アンモニアガスの利用が拡大する場合、アンモニアガスの漏洩モニタリングが重要となってくる。たとえば、アンモニアガスを船舶燃料として使用する場合、船舶内部の空間をモニタリングし、アンモニアガスの漏洩場所を特定することが希求される。また、このようなアンモニアガスを検出する装置としては、装置を所定位置に固定する固定式のものだけではなく、装置の移動や携帯が容易なコンパクトタイプの装置も希求されている。
出願人は、特許文献1において、レーザー光を照射するレーザー装置と、レーザー装置から射出されたレーザー光の波長を複数の異なる波長に変換し被照射空間に射出する波長変換装置と、被照射空間から到来する共鳴ラマン散乱光を集光し検出する集光処理装置と、集光処理装置による検出結果に基づいて、被照射物を同定する処理装置と、を備える物質遠隔特定装置を提示している。
特許文献1に記載の物質遠隔特定装置では、物質ごとに共鳴ラマン散乱光が発生するレーザー光の励起波長が異なるため、特定しようとする対象物質に合わせて、波長変換装置でレーザー装置から射出されたレーザー光の波長を変換することで、アンモニアなどの対象物質に起因する共鳴ラマン散乱光を受光し、対象物質を検出することが開示されている。
国際公開第2019/065828号
特許文献1に記載の物質遠隔特定装置では、特定しようとする対象物質に合わせて、レーザー装置から射出されたレーザー光の波長を変換するために、波長変換装置として、レーザー装置から射出するレーザー光の波長を変更可能な波長可変レーザーや、複数のレーザー発振器、複数の高調波発生器を有することで、射出するレーザー光の波長を切り替え可能な切替機構を備える構成が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の物質遠隔特定装置では、被照射空間から対象物質に起因する共鳴ラマン散乱光を受光するが、空気中に多量に存在する酸素、窒素、水などの大気成分に起因するラマン散乱光も受光してしまうため、このようなノイズが存在する中で、微量なアンモニアガスを正確に測定することができない場合があると考えられる。或いは、アンモニアを燃料とするボイラの排気設備においては、NOX等の大気成分以外の物質が混在する雰囲気の中においてアンモニアを測定する必要があり、同様の課題が生じる。また、大気中では大気による光の減衰が大きいため、微弱な光を計測できないという問題もある。悪臭防止法の規定に基づく悪臭物質の規制基準は、アンモニアの場合、順応地域で5ppm、一般地域で1ppmであるが、5ppm以下(好ましくは1ppm以下)のアンモニアガスの存在を遠隔から検出することができる具体的な装置は提案されていない。
また、波長可変レーザーや波長切替機構を有する構成では、高価となり、また装置が大型化してしまうという問題、さらに堅牢性が低いという問題がある。
本発明は、安価であり、小型かつ堅牢性が高く、被照射空間においても微量なアンモニアガスの空間分布を計測することができる、アンモニアガス計測手段を提供することを目的とする。
本発明に係るアンモニアガス遠隔計測装置は、被照射空間に存在するアンモニアガスを測定するアンモニアガス遠隔計測装置であって、アンモニアガスに共鳴ラマン散乱光を発生させるレーザー光を前記被照射空間に射出するレーザー装置と、前記被照射空間からアンモニアガスに起因する共鳴ラマン散乱光を受光する光検出装置と、前記レーザー装置および前記光検出装置の動作を制御し、前記光検出装置からの信号に基づいて、前記被照射空間に存在する100ppm以下のアンモニアガスを検出する処理装置とを有し、前記光検出装置は、2000cm -1 以下のラマンシフトにおける受光信号を検出する
上記アンモニアガス遠隔計測装置において、前記レーザー装置は、開放系空間である前記被照射空間に前記レーザー光を照射し、前記処理装置は、開放系空間の前記照射空間から入射する前記アンモニアガスに起因する共鳴ラマン散乱光を検出する構成とすることができる。
上記アンモニアガス遠隔計測装置において、前記レーザー装置は、特定波長のレーザー光を射出する発振器と、前記特定波長をアンモニアガスが共鳴する高調波に変換する高調波発生器と、を備える構成とすることができる。
上記アンモニアガス遠隔計測装置において、前記発振器は、単一の励起波長のレーザー光を被照射空間に射出するマイクロチップレーザーであり、前記高調波発生器は、単一の高調波発生器である構成とすることができる。
上記アンモニアガス遠隔計測装置において、前記発振器は、パルス幅が3ns以下のレーザー光を被照射空間に射出するマイクロチップレーザーである構成とすることができる。
上記アンモニアガス遠隔計測装置において、前記光検出装置は、前記被照射空間からアンモニアガスに起因するラマン散乱光も受光しており、前記処理装置は、前記被照射空間に存在するアンモニアガスの濃度が所定値未満の場合には、アンモニアガスに起因する共鳴ラマン散乱光に基づいてアンモニアガスの濃度を測定し、前記所定値以上の場合には、アンモニアガスに起因するラマン散乱光に基づいてアンモニアガスの濃度を測定する構成とすることができる。
上記アンモニアガス遠隔計測装置において、前記レーザー装置は、前記被照射空間に200~218nmの波長域のレーザー光を射出する構成とすることができる。
本発明に係るアンモニアガス遠隔計測方法は、被照射空間に存在するアンモニアガスを測定するアンモニアガス遠隔計測方法であって、レーザー装置から、アンモニアガスに共鳴ラマン散乱光を発生させるレーザー光を前記被照射空間に射出する工程と、光検出装置により、前記被照射空間からアンモニアガスに起因する2000cm -1 以下のラマンシフトにおける共鳴ラマン散乱光を受光することで、アンモニアガスを検出する工程と、前記光検出装置からの信号に基づいて、前記被照射空間に存在する100ppm以下のアンモニアガスを検出する工程と、を有する。
本発明によれば、安価であり、小型かつ堅牢性が高く、被照射空間においてもアンモニアガスの空間分布を計測することが可能となる。
本実施形態に係るアンモニアガス遠隔計測装置を示す構成図である。 マイクロチップレーザーの構成の一例を示す図である。 アンモニアガスの励起波長と吸収断面積との関係を示す励起スペクトルを示すグラフである。 アンモニアガスの励起波長、ラマンシフト、および受光信号の信号強度の関係を示すグラフである。 アンモニアガスの励起波長、ラマンシフト、および受光信号の信号強度の関係を示すグラフである。 本実施例でのラマンスペクトルの一例を示すグラフである。 本実施例におけるアンモニアガスの空間プロファイルを示すグラフである。 本実施例でのアンモニアガスの受光信号の強度とアンモニアガス濃度との関係を示す検量線のグラフである。
以下に、図に基づいて、本発明の実施形態を説明する。図1は、本実施形態に係るアンモニアガス遠隔計測装置1を示す構成図である。図1に示すように、本実施形態に係るアンモニアガス遠隔計測装置1は、レーザー装置10、望遠鏡20、分光光学系30、光検出装置40、全反射ミラー51、52および処理装置60を有している。
レーザー装置10は、図1に示すように、レーザー光源である発振器11を有する。また、レーザー装置10は、本実施形態のように必要に応じて、高調波発生器12を備え、発振器11で発振されたレーザー光を高調波(たとえば第5高調波)に変換して外部へと射出する構成とすることができる。レーザー装置10により射出されたレーザー光は、全反射ミラー51,52を介して、被照射空間へと射出される。
レーザー装置10の種類は特に限定されないが、固体レーザーであることが好ましい。典型的な固体レーザーは、光共振器(たとえば、2枚の反射ミラー)内に配置されたレーザー媒質に励起光源(たとえば、フラッシュランプ)から光エネルギーを与えることで、レーザー媒質を励起する構成である。また、レーザー媒質は固体であり、たとえば、レーザー結晶と呼ばれるガラスやイッテルビウムアルミニウムガーネット(YAG)などのセラミックスにNdやYbなどをドープした結晶様の物質からなるレーザー媒質を備える固体レーザーを用いることができる。より好ましい態様のレーザーは、半導体レーザーから出力されるレーザー光を励起光とする半導体励起固体レーザー(DPSS-L)であり、固体レーザーのパルス幅が5~10ns程度であったのに対し、3ns以下(好ましくは2ns以下、より好ましくは1ns以下)といった短パルス発振が可能である。たとえば、図2に示すように、本実施形態のマイクロチップタイプのDPSS-Lは、半導体レーザー、コリメートレンズ、HRコート付きのレーザー結晶、過飽和吸収体、出力ミラー、SHG結晶を有し、固体レーザーに対して一定の出力を確保しながら、固体レーザーを大幅に小型化した装置である。マイクロチップタイプのDPSS-Lのレーザー結晶としては、たとえば、Nd:YAG、Nd:YLF、Nd:ガラス、Nd:YVO、Yb:YAG、Nd:GVOなどが挙げられる。
マイクロチップタイプのDPSS-L(マイクロチップレーザー)は、半導体レーザーの発振波長がレーザー結晶に効率的に作用する帯域に設定されているため、コンパクトながら高効率で励起が可能となっている。また、レーザー結晶は数ミリメートル程度の非常に小さいものを用いており、レーザー結晶の一端に反射コーティング(HRコート)を施すことで、レーザー結晶単体で共振器ミラーの機能を持たせている。さらに、Qスイッチの機能として、一定のエネルギーが蓄積されると透明に変化する過飽和吸収体という結晶を用いている。マイクロチップタイプのDPSS-Lでは、これらの結晶や光学素子をモノリシック化することで、小型化および堅牢化を実現している。
このように、レーザー装置10の発振器11として、超小型パルスレーザーであるマイクロチップレーザーを用いることで、レーザー装置10あるいはアンモニアガス遠隔計測装置1全体を小型化することができるとともに堅牢性を高めることができる。また、マイクロチップレーザーとして、高調波発生器12と一体的なレーザーもあり、たとえばNd:YAGの第5高調波を射出するマイクロチップレーザーなどが挙げられる。
本実施形態において、レーザー装置10は、アンモニアガスを励起し、アンモニアガスに起因する共鳴ラマン散乱光を発生させるためのレーザー光を被照射空間にパルス状に照射する。レーザー光をパルス状に照射することで、レーザー光照射時と共鳴ラマン散乱光の検出時間から光検出装置40とアンモニアガスまでの距離を求めることができる。ここで、アンモニアガスに起因する共鳴ラマン散乱光を発生させるためには、アンモニアガスにおいて、吸収断面積の大きい紫外域の励起波長のレーザー光を照射する必要がある。ただし、励起波長が紫外域である場合も、励起波長が200nm未満である場合には、大気による光の減衰が大きくなるため、200nm以上の励起波長とする必要がある。
ここで、図3は、アンモニアガスの励起波長と吸収断面積との関係を示す励起スペクトルを示すグラフであり、縦軸に吸収断面積を、横軸に励起波長を示す。図3に示すように、アンモニアガスの場合、複数の波長域で吸収断面積のピークが検出される。具体的には、光の減衰が少ない200nm以上の範囲では、200~202nm、204~206nm、208~209nm、212~213nm、216~218nmの波長に対して、アンモニアガスの吸収断面積(紫外線吸収能)が大きくなり、共鳴ラマン散乱光を発生することができる。そのため、レーザー装置10は、200~218nmの深紫外域の励起波長のレーザー光を、より具体的には、200~202nm、204~206nm、208~209nm、212~213nm、または216~218nmの単一の励起波長のレーザー光を照射するように設計される。
ここで、所定の周波数の励起波長のレーザー光を照射しようとする場合、波長可変レーザーを用いてレーザー装置10から射出するレーザー光の波長を適宜調整する手法や、複数の高調波発生器を組み合わせて射出するレーザー光の波長を切り替える手法が考えられる。しかしながら、波長可変レーザーを用いる場合や、複数の高調波発生器を組み合わせる場合には、射出するレーザー光の波長を自在に調整することができる一方、高価で、サイズが大型化となりやすく、さらに、堅牢性が低いという問題があった。しかしながら、アンモニアガスが励起する励起波長は、偶然ながら、既存のレーザー結晶の発振する発振波長の高調波と一致することがわかり、本実施形態では、波長可変レーザーや複数の高調波発生器を用いずに、単一の高調波発生器12を用いて、発振器11から射出されたレーザー光の高調波を、アンモニアガスの励起波長のレーザー光として射出することで、波長可変レーザーや複数の高調波発生器を採用する場合の問題を解決することができ、安価で、小型化が可能であり、かつ、堅牢性の高いアンモニアガス遠隔計測装置1を提供することができる。
たとえば、レーザー装置10が200~202nmの励起波長のレーザー光を照射する場合、発振器11として1004nmのレーザー光を発振するYb:ガラスレーザーを採用し、1004nmのレーザー光を200.8nmの第5高調波に変換し、被照射空間に照射する構成とすることができる。また、レーザー装置10が204~206nmの励起波長のレーザー光を照射する場合、発振器11として1020~1030nmのレーザー光を発振するYb:KGWレーザーを採用し、1020~1030nmのレーザー光を204~206nmの第5高調波に変換して被照射空間に照射する構成、あるいは、1020~1060nmのレーザー光を発振するYb:KYWレーザーを採用し、1020.5nmのレーザー光を204.1nmの第5高調波に変換し被照射空間に照射する構成とすることができる。さらに、レーザー装置10が208~209nmの励起波長のレーザー光を照射する場合、発振器11として1043nmのレーザー光を発振するYb:FAPレーザーを採用し、1043nmのレーザー光を208.6nmの第5高調波に変換し、被照射空間に照射する構成とすることができる。
また、レーザー装置10が212~213nmの励起波長のレーザー光を照射する場合、1062nmのレーザー光を発振するNYABまたはNd:LSBレーザーにより212.4nmの第5高調波を照射し、1062nmのレーザー光を発振するNd:GGGレーザーにより212.4nmの第5高調波を照射し、1062.9nmのレーザー光を発振するNd:FAPレーザーにより212.58nmの第5高調波を照射し、1062.8nmのレーザー光を発振するNd:GVOレーザーにより212.56nmの第5高調波を照射し、1065.4nmのレーザー光を発振するNd:SVAPレーザーによりを213.08nmの第5高調波を照射し、1064nmのレーザー光を発振するNd:YAGレーザーにより212.8nmの第5高調波を照射する構成とすることができる。さらに、レーザー装置10が216~218nmの励起波長のレーザー光を照射する場合、発振器11として、1085nmのレーザー光を発振するYb:YCOBレーザーを採用し、1085nmのレーザー光を217nmの第5高調波に変換して被照射空間に照射する構成とすることができる。
このようなレーザー装置10の中でも、入手容易性や検知感度の高さなどから、特に、Nd:YAGレーザーまたはNd:GVOレーザーが好適である。
なお、従来のように、レーザー装置が、複数の物質を特定する場合には、それぞれの物質に適した励起波長を切り替えて照射可能な機構を備える必要があるが、本実施形態に係るアンモニアガス遠隔計測装置1では、アンモニアガスの計測を行うものであるため、レーザー装置10は、200~218nmの深紫外域のうち単一の励起波長のレーザー光のみを照射する構成とすることができる。
望遠鏡20は、複数の光学系から構成されており、被照射空間から入射するラマン散乱光および共鳴ラマン散乱光を集光する。本実施形態では、レーザー装置10から射出された深紫外域のレーザー光が、被照射空間においてアンモニアガスなどに衝突し、ラマン散乱光および共鳴ラマン散乱光を発生させる。被照射空間で発生したラマン散乱光や共鳴ラマン散乱光の一部は、可視光などとともに、望遠鏡20に入射する。なお、望遠鏡20は、アンモニアガスに起因する共鳴ラマン散乱光を受光しそれ以外の光成分をできる限り除外するため、200~218nm周辺の深紫外域の光を集光する深紫外用望遠鏡を用いることが好ましい。また、このような深紫外用望遠鏡においては、全ての光学系が深紫外域の光を高効率で収集するものであることが好ましく、効率や収差の観点から反射型であることが好ましい。
分光光学系30は、分光器や、ロングパスフィルタとバンドパスフィルタとの組み合わせなどであり、望遠鏡20を通過した光の中から、アンモニアガスに起因する共鳴ラマン散乱光が含まれる200~218nmの波長域の光を分光する。分光光学系30において、200~218nmの深紫外域の波長のみを分光させることで、背景光の影響を低減することができる。
光検出装置40は、ICCD検出器、光電子増倍管、APD(アバランシェフォトダイオード)などであり、分光光学系30で分光させた200~218nmの波長域の光を受光し、受光した光の強度に応じた強度の受光信号を検出する。光検出装置40に、レーザー光の照射パルスに同期させて受光の開閉を行うゲートを設け、ゲートの開閉動作により共鳴ラマン散乱光の発光する時間帯(レーザー光を当てている時間帯)の光のみを受光するように構成することが好ましい。
図4および図5は、アンモニアガスにおける励起波長、ラマンシフト、および受光信号の信号強度の関係を示すグラフである。なお、図4および図5は、同じ測定データに基づき作成したグラフであるが、図4では縦軸にラマンシフト[cm-1]、横軸に励起波長[nm]を2次元で示すとともに受光信号の信号強度を色で示し、図5では、励起波長、ラマンシフト、光強度(受光信号の信号強度)を3次元で示している。図4および図5に示すように、アンモニアガスの共鳴ラマン散乱では、同じ励起波長のレーザー光でも、複数のラマンシフトで受光信号のピークが検出される。たとえば、213nmのレーザー光を照射した場合、ラマンシフトが956cm-1(217.4nm、図4および図5のA1)、1866cm-1(226.9nm、図4および図5のA2)、2886cm-1などで受光信号のピークが検出される。なお、図4および図5において、A3で示すラマンシフト(3334cm-1)のピークは、アンモニアガスのラマン散乱光(共鳴ラマン散乱光ではない)に応じたピークである。本実施形態において、光検出装置40は、複数のラマンシフトの受光信号のうち、信号強度が特に大きい、2000cm-1以下のラマンシフト(図4に示す例では、956cm-1、1866cm-1のラマンシフト)における受光信号を検出する。
このように、本実施形態に係るアンモニアガス遠隔計測装置1では、アンモニアガスの共鳴ラマン散乱光のうち、2000cm-1以下のラマンシフトにおける受光信号を検出することで、被照射空間に酸素、窒素、水蒸気などのノイズとなる成分が存在する場合でも、10メートル以上または15メートル以上離れた被照射空間に存在する微量のアンモニアガスを測定することができる。
処理装置60は、ラマン散乱光あるいは共鳴ラマン散乱光の戻り時間からアンモニアガス遠隔計測装置1からアンモニアガスまでの距離を算出する。また、アンモニアガス遠隔計測装置1は、レーザー光の照射方向(レーザー装置10の向き)および光検出装置40による受光方向(光検出装置40の向き)を変更可能な走査装置を有し、処理装置60からの制御指令に基づきレーザー装置10からの出射光を被照射空間内で縦・横、或いは水平・煽り方向に走査させることで、アンモニアガスの空間分布を計測可能である。アンモニアガス遠隔計測装置1は、レーザー光の照射方向および共鳴ラマン散乱光の受光方向の角度を少しずつ変えながら、アンモニアガスに起因する共鳴ラマン散乱光を検出することで、たとえばアンモニアガス遠隔計測装置1を中心とした半径15メートルの範囲で、アンモニアガスの三次元分布を測定することができる。
(開放系空間でのアンモニアガスの検出試験)
次に、本実施形態に係るアンモニアガス遠隔計測装置1の実施例について説明する。本実施例では、大気下の開放系空間において、アンモニアガス遠隔計測装置1から15メートル離れた距離にガスセルを設置し、当該ガスセルからNH3標準ガス(N2バランス)を、大気下の計測箇所での濃度が10ppmとなるように噴出させた。なお、ガスセルの上方には噴出したアンモニアガスを排気するための排気装置が設定されている。そして、本実施形態に係るアンモニアガス遠隔計測装置1のレーザー装置10から213nm、パルスエネルギー0.6mJのレーザー光を、ガスセルの噴出口付近の計測箇所(被照射空間)に照射した。また、レーザー光を照射するとともに、光検出装置40により、被照射空間から入射されたアンモニアに起因する共鳴ラマン散乱光および大気成分に起因するラマン散乱光を受光し、その中から、アンモニアに起因する共鳴ラマン散乱光の受光信号を検出し、受光信号の信号強度を計測した。なお、アンモニアガス遠隔計測装置1は、アンモニアに起因する共鳴ラマン散乱光を検出するために、分光光学系30のスリット幅を50μmとし、213.5nm以上の波長の光を通過させるエッジフィルタを用い、グレーティングを1200ライン/mm、光検出装置40でのゲート幅を4ns、20回の計測結果を積算して結果を算出した。
図6は、本実施例でのラマンスペクトルの一例を示すグラフである。また、図7は、本実施例におけるアンモニアガスの空間プロファイルを示すグラフである。図6に示すように、開放された空間である被照射空間には、酸素や窒素、水蒸気などの大気成分が多量に存在するため、アンモニアを励起するための励起波長のレーザー光をアンモニアガスが存在する被照射空間に照射した場合も、大気成分に起因するラマン散乱光も発生してしまい、光検出装置40で受光されることとなる。しかしながら、図6に示すように、大気成分に起因するラマン散乱光のラマンシフトと、アンモニアに起因する共鳴ラマン散乱光のラマンシフトとは重複しないため、光検出装置40は、大気成分に起因するラマン散乱光に干渉されることなく、大気下においても、アンモニアに起因する共鳴ラマン散乱光の受光信号を検出することが可能となる。たとえば、図6に示す例では、213nmのレーザー光を照射しており、この場合に、酸素に起因するラマン散乱光のラマンシフトは1556cm-1となり、窒素に起因するラマン散乱光のラマンシフトは2331cm-1となり、水蒸気に起因するラマン散乱光のラマンシフトは3652cm-1となるが、アンモニアに起因する共鳴ラマン散乱光のラマンシフトは956cm-1(217.4nm)、1866cm-1(221.8nm)、2886cm-1(226.9nm)、4316cm-1(234.6nm)、および5225cm-1(239.7nm)となり、これら956cm-1(217.4nm)、1866cm-1(221.8nm)、2886cm-1(226.9nm)、4316cm-1(234.6nm)、および5225cm-1(239.7nm)のいずれかにおける受光信号を検出することで、大気下においても、大気成分と分離して、アンモニアガスの検出を行うことが可能となる。特に、光検出装置40は、受光信号の信号強度が特に大きい2000cm-1以下のラマンシフトにおける信号強度を検出するものとし、本実施例においては、956cm-1のラマンシフトにおける受光信号を検出した。
また、図6に示す例では、被照射空間においてアンモニアガスが10ppmとなるように設定した場合の検出結果を示しており、大気中に多く含まれる酸素(約210000ppm)や窒素(約780000ppm)、水蒸気などと比べて、アンモニアガスが被照射空間に存在する量は通常微量であるが、酸素や窒素、水蒸気などと同様の検出水準でアンモニアに起因する受光信号を検出することができる。これは、共鳴ラマン散乱光が、通常のラマン散乱光と比べて、論理的に10~10倍の光強度となるため、アンモニアガスが微量であってもアンモニアに起因する受光信号を高い強度で検出することが可能なためである。
また、図7では、レーザー光を照射してから、アンモニアに起因する共鳴ラマン散乱光を受光するまでの時間に基づいて、アンモニアガスが存在する被照射空間までの距離を算出した結果を示している。本実施例では、アンモニアガス遠隔計測装置1から15メートル離れた距離にガスセルを置いてアンモニアガスを検出しており、図7に示す例では、15メートル離れた位置において受光信号のピークが検出されており、大気下においても、アンモニアガスの位置(アンモニアガスまでの距離)を適切に検出できたことがわかる。なお、レーザー光のパルス幅を短くすることで、空間解像度をより高めることができ、アンモニアガスが存在するより正確な位置を把握することが可能となる。たとえば、レーザー装置10として、一般的なフラッシュランプ励起の固体レーザーを用いる場合、レーザー光のパルス幅は5~10ナノ秒(ns)程度となり1メートル程度の空間分解能でアンモニアガスが存在する位置を測定することができ、さらにマイクロチップレーザーを用いた場合には、レーザー光のパルス幅を0.2~1ナノ秒(ns)とすることができ15cm以下の精度(空間分解能)でアンモニアガスが存在する位置を測定することができる。
(アンモニア濃度の測定)
また、アンモニアに起因する共鳴ラマン散乱光の受光信号の信号強度とアンモニア濃度との間に相関関係があるかを検証した。具体的には、ガスセルから噴出させるアンモニアガスのアンモニア濃度を変えるとともに、それぞれのアンモニア濃度において、アンモニアに起因する共鳴ラマン散乱光の受光信号の信号強度を測定し、検量線を作成した。図8は、アンモニアに起因する受光信号の強度とアンモニア濃度との関係を示す検量線のグラフである。図8に示すように、アンモニアに起因する共鳴ラマン散乱光の受光信号の信号強度とアンモニア濃度との間に相関関係があり、本実施形態に係るアンモニアガス遠隔計測装置1により、アンモニアに起因する共鳴ラマン散乱光の受光強度を検出することで、アンモニアガスの濃度を測定することが可能であることがわかった。本実施例のアンモニアガス遠隔計測装置1によれば、5ppm以下(好ましくは1ppm以下)のアンモニアガスの位置を10m以上の遠隔地から特定することが可能である。また、アンモニアに起因する共鳴ラマン散乱光の信号強度が大きいため、本実施例から、S/N比を2とした場合に、アンモニアガスの検出限界は0.1ppm以下であると考えられる。
以上のように、本実施形態に係るアンモニアガス遠隔計測装置1によれば、被照射空間からアンモニアガスに起因する共鳴ラマン散乱光を受光することで、被照射空間に存在する微量なアンモニアガスを遠隔から計測することができるため、石炭火力発電所などにおける漏洩モニタリングを無人で行うことが可能となる。特に、本実施形態に係るアンモニアガス遠隔計測装置1では、従来のアンモニアガス遠隔計測装置と比べて、大気成分などが存在する開放系空間においても、アンモニアガスを検出することが可能となる。すなわち、被照射空間が大気下の開放系空間である場合には、空気中に多量に存在する酸素、窒素、水などの大気成分に起因するラマン散乱光も受光してしまうこととなるが、アンモニアガスに起因する共鳴ラマン散乱光は、酸素、窒素、水などの大気成分に起因するラマン散乱光とラマンシフト(あるいは波長)が重複しないため、本実施形態に係るアンモニアガス遠隔計測装置1では、大気成分によるノイズの干渉を削減することができ、微量なアンモニアガスを正確に測定することが可能となる。また、アンモニアを燃料とするボイラの排気設備などでは、被照射空間はNOXなどの大気成分以外の物質が混在する雰囲気となるが、たとえば代表的なNOXであるNOのラマンシフトは1877cm-1であり、NO2のラマンシフトは754cm-1,1320cm-1であるため、NOXが存在する雰囲気下においても、アンモニアガスに起因する共鳴ラマン散乱光は、NOXなどの成分に起因するラマン散乱光とラマンシフト(あるいは波長)が重複せず、NOXなどの成分によるノイズの干渉も削減することができる。加えて、波長213nmのレーザー光による励起は、アンモニアの共鳴条件であり、NOXにとっては非共鳴条件であるため、優位なラマン散乱光は観測されず、微量なアンモニアガスを正確に測定することが可能となる。
さらに、被照射空間が大気中である場合、大気による光の減衰が大きいため、従来のガス遠隔計測装置では、微弱な光を計測できないという問題もあった。特に、悪臭防止法の規定に基づく悪臭物質の規制基準は、アンモニアの場合、順応地域で5ppm、一般地域で1ppmであるが、5ppm以下(好ましくは1ppm以下)のアンモニアガスの存在を遠隔から検出することができる具体的な装置は提案されていなかった。これに対して、本実施形態に係るアンモニアガス遠隔計測装置1では、5ppm以下(好ましくは1ppm以下)のアンモニアガスの存在を遠隔から検出することができる。また、アンモニアガスの漏洩の有無のみならず、漏洩箇所を特定することも可能である。
加えて、本実施形態に係るアンモニアガス遠隔計測装置1では、アンモニアガスが共鳴する単一の励起波長のレーザー光のみを被照射空間に照射するシンプルな構成であるため、被照射空間に照射するレーザー光の波長を自在に変更できる構成(たとえば、波長可変レーザーや複数の高調波発生器を用いる構成など)と比べて、アンモニアガス遠隔計測装置1を低コスト化かつ小型化することができる。たとえば、本実施形態に係るアンモニアガス遠隔計測装置1では、被照射空間に照射するレーザー光の波長を自在に変更できる構成(たとえば、波長可変レーザーや複数の高調波発生器を用いる構成など)と比べて、価格を15~20分の1程度まで低減することができたとともに、大きさも、レーザー装置10で500分の1以上の小ささに、望遠鏡20も100分の1程度まで小さくすることができ、従来は移動不可能であったが,本実施形態に係るアンモニアガス遠隔計測装置1では、片手で持運び可能となった。さらに、本実施形態に係るアンモニアガス遠隔計測装置1では、レーザー装置10として、マイクロチップレーザーと高調波発生器とが一体化した装置を用いることで、堅牢性を高めることもできる。
以上、本発明の好ましい実施形態例について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態の記載に限定されるものではない。上記実施形態例には様々な変更・改良を加えることが可能であり、そのような変更または改良を加えた形態のものも本発明の技術的範囲に含まれる。
たとえば、上述した実施形態では、10ppm以下の濃度のアンモニアガスを遠隔から測定する構成を例示したが、この構成に限定されず、たとえば、10ppmよりも高い濃度(たとえば100ppm以下、または300ppm以下)のアンモニアガスを測定する構成とすることができる。この場合、アンモニアガスの濃度が10ppmよりも高い所定の濃度以上である場合には、アンモニアガスの共鳴ラマン散乱光ではなく、通常のラマン散乱光(たとえば図4および図5のA3)を選択的に検出する構成とすることができる。アンモニアガスの濃度が高い場合、自己吸収が顕著となるため、共鳴ラマン散乱光では却って濃度を測定しにくくなり、通常のラマン散乱光を用いた方が高い精度でアンモニアガスの濃度を測定することができるためである。
1…アンモニアガス遠隔計測装置
10…レーザー装置
11…発振器
12…高調波発生器
20…望遠鏡
30…分光光学系
40…光検出装置
51,52…全反射ミラー

Claims (8)

  1. 被照射空間に存在するアンモニアガスを測定するアンモニアガス遠隔計測装置であって、
    アンモニアガスに共鳴ラマン散乱光を発生させるレーザー光を前記被照射空間に射出するレーザー装置と、
    前記被照射空間からアンモニアガスに起因する共鳴ラマン散乱光を受光する光検出装置と、
    前記レーザー装置および前記光検出装置の動作を制御し、前記光検出装置からの信号に基づいて、前記被照射空間に存在する100ppm以下のアンモニアガスを検出する処理装置とを有し、
    前記光検出装置は、2000cm -1 以下のラマンシフトにおける受光信号を検出する、アンモニアガス遠隔計測装置。
  2. 前記レーザー装置は、開放系空間である前記被照射空間に前記レーザー光を照射し、
    前記処理装置は、開放系空間の前記被照射空間から入射する前記アンモニアガスに起因する共鳴ラマン散乱光を検出する、請求項1に記載のアンモニアガス遠隔計測装置。
  3. 前記レーザー装置は、特定波長のレーザー光を射出する発振器と、前記特定波長をアンモニアガスが共鳴する高調波に変換する高調波発生器と、を備える、請求項1に記載のアンモニアガス遠隔計測装置。
  4. 前記発振器は、単一の励起波長のレーザー光を被照射空間に射出するマイクロチップレーザーであり、
    前記高調波発生器は、単一の高調波発生器である、請求項に記載のアンモニアガス遠隔計測装置。
  5. 前記発振器は、パルス幅が3ns以下のレーザー光を被照射空間に射出するマイクロチップレーザーである、請求項に記載のアンモニアガス遠隔計測装置。
  6. 前記光検出装置は、前記被照射空間からアンモニアガスに起因するラマン散乱光も受光しており、
    前記処理装置は、前記被照射空間に存在するアンモニアガスの濃度が所定値未満の場合には、アンモニアガスに起因する共鳴ラマン散乱光に基づいてアンモニアガスの濃度を測定し、前記所定値以上の場合には、アンモニアガスに起因するラマン散乱光に基づいてアンモニアガスの濃度を測定する、請求項1に記載のアンモニアガス遠隔計測装置。
  7. 前記レーザー装置は、前記被照射空間に200~218nmの波長域のレーザー光を射出する、請求項1ないしのいずれかに記載のアンモニアガス遠隔計測装置。
  8. 被照射空間に存在するアンモニアガスを測定するアンモニアガス遠隔計測方法であって、
    レーザー装置から、アンモニアガスに共鳴ラマン散乱光を発生させるレーザー光を前記被照射空間に射出する工程と、
    光検出装置により、前記被照射空間からアンモニアガスに起因する2000cm -1 以下のラマンシフトにおける共鳴ラマン散乱光を受光することで、アンモニアガスを検出する工程と、
    前記光検出装置からの信号に基づいて、前記被照射空間に存在する100ppm以下のアンモニアガスを検出する工程と、を有するアンモニアガス遠隔計測方法。
JP2022099098A 2022-06-20 2022-06-20 アンモニアガス遠隔計測装置および方法 Active JP7231971B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022099098A JP7231971B1 (ja) 2022-06-20 2022-06-20 アンモニアガス遠隔計測装置および方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022099098A JP7231971B1 (ja) 2022-06-20 2022-06-20 アンモニアガス遠隔計測装置および方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP7231971B1 true JP7231971B1 (ja) 2023-03-02
JP2024000355A JP2024000355A (ja) 2024-01-05

Family

ID=85382481

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022099098A Active JP7231971B1 (ja) 2022-06-20 2022-06-20 アンモニアガス遠隔計測装置および方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7231971B1 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20130006062A1 (en) 2011-06-28 2013-01-03 United States Of America, As Represented By The Secretary Of The Army Hand-Held Raman Laser Device for Distant Life-Death Determination by Molecular Peri-Mortem Plume Fuzzy Membership Function
JP2019065828A (ja) 2017-10-05 2019-04-25 株式会社酉島製作所 ポンプ監視装置、及びポンプ監視方法
JP2022038013A (ja) 2020-08-26 2022-03-10 株式会社四国総合研究所 物質遠隔特定装置および物質遠隔特定方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7122008B2 (ja) * 2017-09-29 2022-08-19 株式会社四国総合研究所 物質遠隔特定装置および物質遠隔特定方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20130006062A1 (en) 2011-06-28 2013-01-03 United States Of America, As Represented By The Secretary Of The Army Hand-Held Raman Laser Device for Distant Life-Death Determination by Molecular Peri-Mortem Plume Fuzzy Membership Function
JP2019065828A (ja) 2017-10-05 2019-04-25 株式会社酉島製作所 ポンプ監視装置、及びポンプ監視方法
JP2022038013A (ja) 2020-08-26 2022-03-10 株式会社四国総合研究所 物質遠隔特定装置および物質遠隔特定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2024000355A (ja) 2024-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11119044B2 (en) Methods and systems for determining the presence of a molecule in a sample and method and system for determining a range-resolved concentration of a molecule in a scene
US7921693B2 (en) Photo-acoustic spectrometer apparatus
EP0262140B1 (en) Method and apparatus for determining parameters of gaseous substances
JP6210526B2 (ja) 波長検出器、波長較正システム
JP4793675B2 (ja) 距離測定装置
US7570349B2 (en) Cars/absorption dual mode electro-optic sensor
US20200116643A1 (en) Device for calibrating a spectrometer
JP2010156544A (ja) テラヘルツ光測定装置
Petersen et al. New frequency measurements and laser lines of optically pumped 12 CH 3 OH
JP7231971B1 (ja) アンモニアガス遠隔計測装置および方法
RU2694461C1 (ru) Дистанционный оптический абсорбционный лазерный газоанализатор с длиной волны излучения в области 1,6 мкм (2 варианта), способ его осуществления и оптоволоконный рамановский усилитель для дистанционного оптического абсорбционного лазерного газоанализатора с длиной волны излучения в области 1,6 мкм
US11435226B2 (en) Quantum efficiency measuring instrument and method for photovoltaic detectors on individual laser pulses
RU2478192C2 (ru) Способ оптического дистанционного обнаружения соединений в среде
JP2007212145A (ja) 過渡吸収測定装置
JP2002526765A (ja) キャビティ内レーザの出力の波長を測定することによる汚染種の同定及び濃度決定
CN107076667B (zh) 激光束阻挡元件及包括该元件的光谱系统
KR100842827B1 (ko) 라만 신호를 이용하여 수증기와 물방울의 밀도를 동시에 측정하기 위한 라만 라이다 수신 광학계
Sappey et al. Laser double-resonance study of OH (X2Πi, v= 12)
JPS63308543A (ja) 散乱光測光装置
JPH11108836A (ja) 微量気体検出装置および微量気体検出方法
JP7158004B2 (ja) ガス濃度測定装置およびガス濃度連続測定方法
Lux et al. Trace Gas Remote Sensing by Lasers: Solid‐state laser systems enable carbon dioxide and methane detection
KR102340037B1 (ko) 가스 식별 장치 및 식별 방법
JPH04274743A (ja) レーザー発光分析方法
JPH10341050A (ja) ガスレーザ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220722

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20220722

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220927

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230131

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230210

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7231971

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150