JP7231352B2 - 窒化物結晶成長用基板の製造方法 - Google Patents

窒化物結晶成長用基板の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7231352B2
JP7231352B2 JP2018144452A JP2018144452A JP7231352B2 JP 7231352 B2 JP7231352 B2 JP 7231352B2 JP 2018144452 A JP2018144452 A JP 2018144452A JP 2018144452 A JP2018144452 A JP 2018144452A JP 7231352 B2 JP7231352 B2 JP 7231352B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
nitride crystal
layer
crystal layer
nitride
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018144452A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020019675A (ja
Inventor
丈洋 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2018144452A priority Critical patent/JP7231352B2/ja
Publication of JP2020019675A publication Critical patent/JP2020019675A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7231352B2 publication Critical patent/JP7231352B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
  • Recrystallisation Techniques (AREA)

Description

本発明は、窒化物結晶部材とその製造方法、および、積層窒化物結晶基板とその製造方法に関する。
窒化ガリウム(GaN)等のIII族窒化物(以下、窒化物ともいう)は、発光素子、トランジスタ等の半導体装置を製造するための材料として用いられている。窒化物結晶で構成された部材上に窒化物結晶層をエピタキシャル成長させる技術は、高品質な窒化物結晶層が得られるため注目されている。例えばGaN基板上へのエピタキシャル成長の利点について、非特許文献1に説明されている。
大島祐一、外5名、「ボイド形成剥離法によるGaN基板」、日立電線、No.26(2007-1)、p.31-36
例えばGaN基板において、エピタキシャル成長用の下地面として用いられる主面は、研削工程および研磨工程により、平坦な鏡面に仕上げられている。しかしながら、このような鏡面を得るためには、研削工程および研磨工程が必要であるため、非常に手間がかかる。
本発明の一目的は、研削工程および研磨工程を行わなくとも製造が可能であり、窒化物結晶層をエピタキシャル成長させることができる下地面を有する窒化物結晶部材および積層窒化物結晶基板を提供することである。
本発明の一態様によれば
III族窒化物の結晶で構成され、窒化物結晶層の成長用の下地面を有する窒化物結晶部材であって、
前記下地面は、ピークトゥバレー値で表される表面粗さPVが0.01μm以上10μm以下であり、前記窒化物結晶層における転位密度が、前記窒化物結晶部材における転位密度の2倍以下となるように、前記窒化物結晶層をエピタキシャル成長させることができる面である、
窒化物結晶部材
が提供される。
本発明の他の態様によれば、
III族窒化物の結晶で構成され、窒化物結晶層の成長用の下地面となるべき表面に変質層を有する窒化物結晶部材を準備し、
前記表面をエッチングし、
前記エッチングに起因して生じるIII族元素を、前記下地面への付着が抑制されるように除去すること、
を含む窒化物結晶部材の製造方法であって、
前記表面をエッチングし、前記エッチングに起因して生じるIII族元素を、前記下地面への付着が抑制されるように除去することにより、
前記表面を、ピークトゥバレー値で表される表面粗さPVが0.01μm以上10μm以下であり、前記窒化物結晶層における転位密度が、前記窒化物結晶部材における転位密度の2倍以下となるように、前記窒化物結晶層をエピタキシャル成長させることができる前記下地面とする、
窒化物結晶部材の製造方法
が提供される。
本発明のさらに他の態様によれば、
III族窒化物の結晶で構成され、第1主面を有する窒化物結晶基板と、
III族窒化物の結晶で構成され、前記第1主面上にエピタキシャル成長され、第2主面を有する第1窒化物結晶層と、
を備える積層窒化物結晶基板であって、
前記第1窒化物結晶層の前記第2主面は、前記窒化物結晶基板の前記第1主面と比べて高い平坦性を有し、第2窒化物結晶層の成長用の下地面である、
積層窒化物結晶基板
が提供される。
本発明のさらに他の態様によれば、
III族窒化物の結晶で構成され、第1窒化物結晶層の成長用の第1主面となるべき表面に変質層を有するアズスライスの窒化物結晶基板を準備し、
前記表面をエッチングし、
前記エッチングに起因して生じるIII族元素を、前記第1主面への付着が抑制されるように除去し、
III族窒化物の結晶で構成され、前記第1主面と比べて平坦性が高い第2主面を有する第1窒化物結晶層を、前記第1主面上にエピタキシャル成長させること、
を含む積層窒化物結晶基板の製造方法であって、
前記表面をエッチングし、前記エッチングに起因して生じるIII族元素を、前記第1主面への付着が抑制されるように除去することにより、
前記表面を、ピークトゥバレー値で表される表面粗さPVが0.01μm以上10μm以下であり、前記第1窒化物結晶層における転位密度が、前記窒化物結晶基板における転位密度の2倍以下となるように、前記第1窒化物結晶層をエピタキシャル成長させることができる前記第1主面とし、
前記第2主面が、第2窒化物結晶層の成長用の下地面として用いられることにより、
前記第2窒化物結晶層における転位密度が、前記窒化物結晶基板における転位密度の2倍以下となるように、前記第2窒化物結晶層をエピタキシャル成長させることができる、
積層窒化物結晶基板の製造方法
が提供される。
研削工程および研磨工程を行わなくとも製造が可能であり、窒化物結晶層をエピタキシャル成長させることができる下地面を有する窒化物結晶部材および積層窒化物結晶基板が提供される。
図1(a)は、本発明の第1または第2実施形態による窒化物結晶部材(窒化物結晶基板または窒化物結晶成長体)の製造方法を概略的に示すフローチャートであり、図1(b)は、第1実施形態の変形例による積層窒化物結晶基板の製造方法を概略的に示すフローチャートである。 図2(a)~図2(c)は、第1実施形態による窒化物結晶基板の製造方法を示す概略断面図であり、図2(d)は、窒化物結晶基板の下地面上に窒化物結晶層を成長させた状態を示す概略断面図である。 図3(a)および図3(b)は、ガスエッチング装置の一例を示す概略図である。 図4(a)は、第1実施形態の変形例による積層窒化物結晶基板の製造方法を示す概略断面図であり、図4(b)は、積層窒化物結晶基板の下地面上に窒化物結晶層を成長させた状態を示す概略断面図である。 図5(a)~図5(c)は、第2実施形態による窒化物結晶成長体の製造方法を示す概略断面図であり、図5(d)は、窒化物結晶成長体の下地面上に窒化物結晶層を成長させた状態を示す概略断面図である。 図6は、実験例における、エッチング深さ10μmのサンプルのGaN層表面の2PPL像である。 図7は、実験例における、エッチング深さ35μmのサンプルのGaN層表面の2PPL像である。 図8は、実験例における、Gaを含む粒子が除去されたエッチング深さ35μmのサンプルのGaN層表面の2PPL像である。 図9(a)~図9(e)は、実験例における、Gaを含む粒子が除去されたエッチング深さ35μmのサンプルの、深さを変えて観察した2PPL像である。 図10(a)および図10(b)は、それぞれ、実験例における、Gaを含む粒子が除去されたエッチング深さ35μmのサンプルおよびエッチング深さ50μmのサンプルの断面の光学顕微鏡観察で得られた蛍光像である。 図11は、実験例における、エッチングが施されていないアズスライス基板の表面を示す斜視図である。 図12は、実験例における、表面粗さPVが1μm程度となるようにエッチングが施された下地基板の表面を示す斜視図である。 図13(a)は、実験例における、HVPE法で成長させたGaN層の全体を示す写真であり、図13(b)は、当該GaN層の表面の光学顕微鏡観察で得られた微分干渉像である。 図14(a)は、実験例における、MOVPE法で成長させたGaN層の全体を示す写真であり、図14(b)は、当該GaN層の表面の光学顕微鏡観察で得られた微分干渉像である。
本発明の実施形態による窒化物結晶部材200(以下、部材200ともいう)およびその製造方法について説明する。図2(c)および図5(c)は、それぞれ、部材200を示す概略断面図である。部材200は、III族窒化物の単結晶で構成され、窒化物結晶層300(以下、結晶層300ともいう)の成長用の下地面201を有する部材である。部材200を構成するIII族窒化物としては、窒化ガリウム(GaN)が例示される。ここで、III族窒化物を、窒化物ともいう。図2(d)および図5(d)は、それぞれ、部材200の下地面201上に結晶層300を成長させた状態を示す概略断面図である。
下地面201は、ピークトゥバレー値で表される表面粗さ(以下、表面粗さPVともいう)が0.01μm以上10μm以下であり、結晶層300における転位密度が、部材200における転位密度の2倍以下となるように、結晶層300をエピタキシャル成長させることができる面として構成されている。ここで、表面粗さPVは、レーザー干渉計を用いた光学式表面性状測定装置により0.14mm×0.11mmの2次元領域に対して測定された表面粗さPVのことをいう。
従来技術では、窒化物結晶層の成長用の下地面を有する窒化物結晶部材として、当該下地面が平坦な鏡面に研磨された基板が用いられており、このように鏡面研磨された下地面上でなければ、窒化物結晶層が良好にエピタキシャル成長しないと考えられてきた。これに対し、本実施形態の部材200は、鏡面研磨された下地面と比べて粗い(例えば表面粗さPVが0.01μm以上である)下地面201上であっても、結晶層300を良好にエピタキシャル成長させることができるという特徴を有する。
後述のように、部材200の下地面201は、エッチングで形成することができる。本実施形態の部材200の製造工程では、鏡面の下地面を形成するために要する研削工程および研磨工程を行わなくてよいため、工程数の削減を図ることができ、また、研削工程または研磨工程における割れ等の不具合発生を避けることができる。
下地面201の表面粗さPVを10μm以下とすることで、下地面201での転位発生に起因する結晶層300における転位密度の大幅な増加を抑制することができる。これにより、部材200における転位密度の2倍以下に抑制された転位密度を有するように、つまり、部材200と同等の転位密度が維持されるように、結晶層300をエピタキシャル成長させることができる。
下地面201上に成長される結晶層300の表面を、はやく(薄い成長厚さで)平坦に近づけるためには、下地面201の表面粗さPVは小さい方が好ましい。このような観点から、下地面201の表面粗さPVは、好ましくは5μm以下、より好ましくは2μm以下、さらに好ましくは1.5μm以下、さらにより好ましくは1μm以下、とりわけ好ましくは0.9μm以下、さらにとりわけ好ましくは0.8μm以下、ことさら好ましくは0.7μm以下、さらにことさら好ましくは0.6μm以下、特に好ましくは0.5μm以下とする。
部材200上に半導体素子を形成する場合、動作層(例えば発光ダイオードの多重量子井戸層等)の下地層として、部材200の下地面201上に厚さが例えば2μm程度の結晶層300が形成される。(最大の)厚さが2μmより少し厚い程度の結晶層300で下地面201の凹凸を埋め込んで平坦な表面を得ようとする場合を例として考えると、下地面201の表面粗さPVは、成長させたい結晶層300の(最大の)厚さを超えないように2μm以下とすることが好ましく、成長させたい結晶層300の(最大の)厚さの1/2以下となるように1μm以下とすることがより好ましい。
なお、後述の第1実施形態の変形例のように、部材200上に平坦性向上層220を形成する場合であれば、下地面201上に直接的に結晶層300を成長させる場合と比べて、下地面201の表面粗さPVは大きくてもよく、下地面201の表面粗さPVは、10μm以下であってよい。なお、この場合についても同様に、平坦性向上層220の表面を、はやく(薄い成長厚さで)平坦に近づけるためには、下地面201の表面粗さPVを小さくする方が好ましい。
詳細は後述の実験例で説明するように、下地面201の表面粗さPVは、下地面201を得るために行われるエッチングの深さで制御することができ、エッチング深さを深くするほど、下地面201の表面粗さPVを小さくすることができる。ただし、エッチング時間は、あまり長くならないことが好ましい。このような観点から、下地面201の表面粗さPVは、好ましくは0.02μm以上、より好ましくは0.05μm以上、さらに好ましくは0.1μm以上、さらに好ましくは0.2μm以上、さらに好ましくは0.3μm以上、さらに好ましくは0.4μm以上とする。
下地面201上にエピタキシャル成長される結晶層300の品質を高めるために、部材200は、平均的な転位密度として1×10/cm未満の転位密度を有することが好ましい。さらに、結晶層300の品質の面内均一性を高めるために、部材200は、1×10/cm以上の転位密度を有する転位集中領域を含まないことがより好ましい。ここで、転位密度は、2光子励起フォトルミネッセンス(以下、2PPLと略称する)によるGaNのバンド端近傍の発光強度マッピングによって評価する。転位欠陥は非輻射再結合中心であるため、転位欠陥周辺で発光強度が弱くなり、発光強度マッピング像において転位欠陥が暗点として観察されることを利用して、転位密度を評価する。試料上の任意の場所において1視野250μm角の観察領域で撮像し、評価結果として得られた暗点密度を、転位密度として取り扱うことができる。つまり、本明細書では、2PPLで測定される暗点密度を、転位密度として扱う。
詳細は後述の実験例で説明するように、部材200が有する下地面201は、結晶層300の表面の少なくとも250μm角の領域内の全域に亘りピットが形成されないように、結晶層300を成長させることができる面である。また、下地面201は、結晶層300を、3次元成長させずに2次元成長させることができる面である。このため、本実施形態による部材200を用いることで、結晶品質の面内方向および厚さ方向の均一性を高めた結晶層300を得ることができる。
図1(a)は、部材200の製造方法を概略的に示すフローチャートである。部材200の製造方法は、表面101に変質層を有する窒化物結晶部材100を準備する工程S10と、窒化物結晶部材100の表面101をエッチングする工程S20と、工程S20でのエッチングに起因して生じるIII族元素を除去する工程S30と、を有する。窒化物結晶部材100の表面101は、エッチング工程S20およびIII族元素除去工程S30を経ることで、部材200における結晶層300の成長用の下地面201となるべき表面である。窒化物結晶部材100は、部材200を製造するための前駆的な部材であるため、これを前駆部材100とも称する。以下、より具体的に、第1実施形態および第2実施形態に沿って説明を進める。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。第1実施形態では、部材200の具体的態様として、窒化物結晶基板210(以下、基板210ともいう)が例示され、前駆部材100の具体的態様として、アズスライス状態の窒化物結晶基板110(以下、アズスライス基板110ともいう)が例示される。図1(a)は、第1実施形態による部材200、つまり基板210の製造方法を概略的に示すフローチャートである。図2(a)~図2(c)は、基板210の製造方法を示す概略断面図である。
工程S10では、図2(a)に示すように、第1実施形態による前駆部材100、つまりアズスライス基板110を準備する。工程S10は、例えば以下のように行われる。スライス可能な程度に厚く成長された窒化物結晶であるインゴットを準備する。インゴットを得るための窒化物結晶の成長手法としては、例えばボイド形成剥離(VAS)法を用いてよく、その他の手法を用いてもよい。
基板210の転位密度が、上述の条件を満たすようにするために、インゴットは、平均的な転位密度として1×10/cm未満の転位密度を有することが好ましく、1×10/cm以上の転位密度を有する転位集中領域を含まないことがより好ましい。VAS法は、このようなインゴットを得る成長手法として好ましい。
インゴットを所定の厚さにスライスすることで、1枚または複数枚のアズスライス基板110を得る。スライス手段としては、例えばワイヤソーを用いてよく、また例えば放電加工を用いてよく、その他の手段を用いてもよい。アズスライス基板110の表面101には、スライスに起因した変質層102が生成される。このようにして、表面101にスライス起因の変質層102を有するアズスライス基板110が準備される。
アズスライス基板110は、例えば、インゴットからc面でスライスされたものである。この場合、基板210の下地面201を平均化した仮想的な平面に対して最も近い低指数の結晶面がc面となる。
アズスライス基板110の大きさは特に限定されないが、例えば、直径2インチ以上であることが好ましく、直径4インチ以上であることがより好ましい。アズスライス基板110の厚さは、工程S20のエッチングを行った後に基板210が自立できる厚さであれば特に限定されず、例えば0.3mm以上である。
工程S20では、図2(b)に示すように、アズスライス基板110の表面101をエッチングする。エッチング手法としては、例えばガスエッチングを用いてよく、その他の手法を用いてもよい。ガスエッチングとしては、例えば、塩素を含むガスと、必要に応じて添加される水素(H)ガスと、をエッチングガスとして用いたガスエッチングを用いることができる。塩素を含むガスとして、例えば、塩化水素(HCl)ガスおよび塩素(Cl)ガスのうちの少なくとも一方が用いられる。このようなガスエッチングにおいて、エッチング深さは、例えばエッチング時間を長くするほどを深くすることができ、エッチングレートは、例えばエッチング温度を高くするほど高くすることができる。エッチング深さ、エッチングレート等は、必要に応じて適宜調整することができる。エッチング条件としては、以下が例示される。
HClガスの分圧:4~15kPa
ガスの分圧:0~81kPa
エッチング温度:650~1,000℃
工程S20のエッチングは、基板210の下地面201における表面粗さPVが、通常10μm以下、好ましくは2μm以下、より好ましくは1μm以下(であって例えば0.01μm以上)となるように、行われる。
工程S20のエッチングにより、アズスライス基板110の表面101から変質層102が除去される。ただし、当該エッチングに起因して、アズスライス基板110を構成するIII族窒化物に由来するIII族元素(例えばGa)を含む粒子103が生じる。詳細は後述の実験例で説明するように、粒子103が下地面201に付着していることは、望ましくない。
工程S30では、図2(c)に示すように、粒子103の除去、つまり、III族元素の除去を行う。このようにして、III族元素の付着が抑制された下地面201を有する基板210が得られる。III族元素の除去手法としては、例えば酸またはアルカリによる除去を用いてよく、その他の手法を用いてもよい。
エッチング工程S20、および、III族元素除去工程S30により、アズスライス基板110の表面101が、0.01μm以上10μm以下の表面粗さPVを有し、結晶層300における転位密度が、基板210における転位密度の2倍以下となるように、結晶層300をエピタキシャル成長させることができる、基板210の下地面201とされる。なお、エッチング工程S20、および、III族元素除去工程S30をまとめて、下地面201を形成する工程と捉えてもよい。III族元素除去工程S30は、III族元素の下地面201への付着を抑制する工程と捉えてもよい。
エッチング工程S20により、アズスライス基板110の表面101における変質層102を除去し、所定の表面粗さPVを有する下地面201を得ることができる。さらに、III族元素除去工程S30により、下地面201へのIII族元素の付着を抑制することで、結晶層300を良好にエピタキシャル成長させることができる下地面201を得ることができる。後述の実験例の説明からわかるように、下地面201へのIII族元素の付着が抑制されない場合、下地面201上に成長される結晶層300に、意図しない3次元成長層が形成されたり、それに伴ってピットが発生しやすくなったりするため、結晶層300の品質を充分に高めることが難しい。III族元素除去工程S30を行うことで、結晶層300の表面の少なくとも250μm角の領域内の全域に亘り3次元成長およびピットが発現しないように、結晶層300を成長させることができる下地面201を得ることができる。
第1実施形態による基板210は、全厚さが窒化物結晶で構成された自立基板であり、結晶層300を成長させるための基板として流通される。
ここで、アズスライス基板110および基板210の、下地面201側の面を表(おもて)面といい、その反対側の面を裏面という。図2(b)および図2(c)に例示するように、工程S20のエッチング、および、工程S30のIII族元素除去は、アズスライス基板110の表裏の両面に対して行われてよい。ただし、基板210の裏面は、エピタキシャル成長の下地としては用いられないので、スライス起因の変質層が除去されていればよく、表(おもて)面である下地面201ほどに平坦性が高くなくともよい。基板210の裏面の平坦性は、真空チャックが可能な程度であればよい。
アズスライス基板110に対してガスエッチングを行う方法の一例を説明する。本例では、バッチ処理により、多数枚(例えば100~200枚)のアズスライス基板110に対して同時にエッチング処理を行う。
図3(a)および図3(b)は、ガスエッチング装置500の一例を示す概略図である。図3(a)は、ガスエッチング装置500を正面方向から見た概略図であり、図3(b)は、ガスエッチング装置500の反応管510内に搬入されたボート520、および、ガス供給管540を、側面方向から見た概略図である。
ガスエッチング装置500の反応管510内に、多数枚のアズスライス基板110が平行に装填されたボート520を搬入する。反応管510の周囲に設置されたヒーター530により、反応管510の内部を所定のエッチング温度に加熱する。反応管510の内部が所定のエッチング温度に加熱された状態で、反応管510内に導入されたガス供給管540から、アズスライス基板110に対してエッチングガスを供給する。本例では、ガス供給管541から、HClガスを窒素(N)ガスとともに供給し、ガス供給管542から、HガスをNガスとともに供給する。アズスライス基板110に対して平行にエッチングガスを供給することで、多数枚のアズスライス基板110を同時にエッチングし、また、各アズスライス基板110の表裏の両面を同時にエッチングする。エッチング後の排気ガスは、排気口から反応管510の外部に排気される。所定の表面粗さPVの下地面201が得られるエッチング深さまで、エッチング処理を行う。
基板210を用いた結晶層300の成長について説明する。図2(d)に示すように、基板210の下地面201上に結晶層300をエピタキシャル成長させることで、基板210上に結晶層300が積層された窒化物結晶積層体を形成する。結晶層300は、基板210と同一の組成のIII族窒化物で構成されていてもよいし、基板210と異なる組成のIII族窒化物で構成されていてもよい。成長させる結晶層300の厚さは、必要に応じ適宜選択されてよい。結晶層300の成長手法としては、例えばハイドライド気相成長(HVPE)法を用いてよく、また例えば有機金属気相成長(MOVPE)法を用いてよく、その他の手法を用いてもよい。
例えばHVPE法によるGaN層の成長条件としては、以下が例示される。
成長温度:980~1,100℃
成長圧力:90~105kPa
GaClガスの分圧:1.5~15kPa
NHガスの分圧/GaClガスの分圧:4~20
ガスの分圧/Nガスの分圧:1~20
本実施形態の基板210を用いることで、表面粗さPVが10μm以下、好ましくは2μm以下、より好ましくは1μm以下(であって例えば0.01μm以上)である粗い下地面201上であっても、上述のように、結晶層300を良好にエピタキシャル成長させることができる。
<第1実施形態の変形例>
第1実施形態の変形例について説明する。本変形例では、第1実施形態の基板210の下地面201上に、窒化物結晶層220(以下、結晶層220ともいう)が積層された構造を有する積層窒化物結晶基板230(以下、積層基板230ともいう)について説明する。図1(b)は、積層基板230の製造方法を概略的に示すフローチャートである。図4(a)は、積層基板230を示す概略断面図である。
本変形例では、積層基板230上への結晶層300の成長用の下地面として、基板210の下地面201ではなく、結晶層220の表面221が用いられる。このような状況を踏まえ、本変形例では、基板210の下地面201を、主面201と称することがあり、結晶層220の表面221を、主面221、または、積層基板230の下地面221と称することがある。
結晶層220は、結晶層220の主面221、つまり積層基板230の下地面221が、基板210の主面201と比べて高い平坦性(小さい表面粗さPV)を有するように、構成されている。このため、結晶層220を、平坦性向上層220とも称する。
図1(b)において、工程S10、S20およびS30は、図1(a)と同様である。つまり、基板210を得る工程S30までは、第1実施形態と同様である。本変形例の製造方法は、さらに、平坦性向上層形成工程S40を有する。
工程S40では、図4(a)に示すように、基板210の主面201上に、平坦性向上層220をエピタキシャル成長させる。平坦性向上層220は、基板210の主面201上にエピタキシャル成長された窒化物結晶層であるので、第1実施形態で図2(d)を参照して説明した結晶層300と同様にして形成することができる。
詳細は後述の実験例で説明するように、本願発明者の知見によれば、HVPE法は、例えばMOVPE法と比べて、本実施形態の下地面上に、表面平坦性が高い窒化物結晶層を形成しやすいという利点を有する。また、HVPE法は、成長レートが高いという利点も有する。このため、平坦性向上層220は、HVPE法で成長させることが好ましい。平坦性向上層220の厚さは、基板210の主面201と比べて高い平坦性を有する主面221が得られるのであれば特に限定されない。平坦性向上層220は、例えば10~20μmの厚さ成長させればよい。
平坦性向上層220は、基板210の主面201上にエピタキシャル成長された窒化物結晶層であるので、以下に説明するように、第1実施形態で説明した結晶層300と同様な特性を有する。平坦性向上層220は、基板210における転位密度の2倍以下である転位密度を有する。また、平坦性向上層220は、主面221の少なくとも250μm角の領域内の全域に亘りピットを有しない。また、平坦性向上層220は、3次元成長せずに2次元成長している。
平坦性向上層220は、結晶層300の下地層として用いられるため、平均的な転位密度として1×10/cm未満の転位密度を有することが好ましく、1×10/cm以上の転位密度を有する転位集中領域を含まないことがより好ましい。
平坦性向上層220が、基板210の主面201上にエピタキシャル成長された窒化物結晶層であることで、平坦性向上層220の主面221、つまり積層基板230の下地面221は、以下に説明するように、第1実施形態で説明した基板210の下地面201と同様な特性を有するように構成することができる。下地面221は、結晶層300における転位密度が、基板210における転位密度の2倍以下となるように、結晶層300をエピタキシャル成長させることができる面である。また、下地面221は、結晶層300の表面の少なくとも250μm角の領域内の全域に亘りピットが形成されないように、結晶層300を成長させることができる面である。また、下地面221は、結晶層300を、3次元成長させずに2次元成長させることができる面である。
以上のように、基板210の主面201上に平坦性向上層220を形成することで、下地面221を有する積層基板230が得られる。本変形例による積層基板230は、全厚さが窒化物結晶で構成された自立基板であり、結晶層300を成長させるための基板として流通される。
積層基板230を用いた結晶層300の成長について説明する。図4(b)に示すように、積層基板230の下地面221上に結晶層300をエピタキシャル成長させることで、積層基板230上に結晶層300が積層された窒化物結晶積層体を形成する。本変形例の積層基板230を用いることで、下地面221上に、結晶層300を良好にエピタキシャル成長させることができる。
本変形例では、積層基板230の下地面221上、つまり平坦性向上層220の主面221上に、結晶層300を成長させることで、第1実施形態の基板210の下地面201上に直接的に結晶層300を成長させる場合と比べて、成長される結晶層300の表面を、よりはやく(薄い成長厚さで)平坦に近づけることができる。
<第2実施形態>
第2実施形態について説明する。第2実施形態では、部材200の具体的態様として、窒化物結晶成長体250(以下、成長体250ともいう)が例示され、前駆部材100の具体的態様として、アズグロウン状態の窒化物結晶成長体150(以下、アズグロウン成長体150ともいう)が例示される。図1(a)は、第2実施形態による部材200、つまり成長体250の製造方法を概略的に示すフローチャートである。図5(a)~図5(c)は、成長体250の製造方法を示す概略断面図である。
工程S10では、図5(a)に示すように、第2実施形態による前駆部材100、つまりアズグロウン成長体150を準備する。工程S10は、例えば以下のように行われる。種結晶400を準備し、種結晶400上に窒化物結晶をエピタキシャル成長させることで、アズグロウン成長体150を形成する。種結晶400としては、例えば窒化物結晶の自立基板を用いてよく、その他の構造を有する種結晶を用いてもよい。アズグロウン成長体150の成長手法としては、例えば液相成長(LPE)法が挙げられる。
LPE法で成長されたアズグロウン成長体150の表面101は、成長停止後の降温中に付随的に成長した低品質な結晶層で構成されている。この低品質な結晶層は、アズグロウン成長体150の内部の高品質な結晶に対して変質した変質層102であり、粗い表面101を有する。
工程S20では、図5(b)に示すように、アズグロウン成長体150の表面101をエッチングすることで、変質層102を除去する。工程S30では、図5(c)に示すように、工程S20でのエッチングに起因して生じるIII族元素を含む粒子103を除去することで、III族元素の付着が抑制された下地面201を得る。工程S20でのエッチング手法、および、工程S30でのIII族元素の除去手法としては、第1実施形態と同様なものを用いてよい。このようにして、第2実施形態では、アズグロウン成長体150のアズグロウンの表面101に対応する下地面201を有する成長体250が得られる。
成長体250を用いた結晶層300の成長について説明する。図5(d)に示すように、成長体250の下地面201上に結晶層300をエピタキシャル成長させることで、成長体250上に結晶層300が積層された窒化物結晶積層体を形成する。結晶層300は、成長体250と同一の組成のIII族窒化物で構成されていてもよいし、成長体250と異なる組成のIII族窒化物で構成されていてもよい。成長させる結晶層300の厚さは、必要に応じ適宜選択されてよい。結晶層300の成長手法としては、例えばHVPE法を用いてよく、その他の手法を用いてもよい。HVPE法は、成長レートが高いため、成長体250上に厚膜の結晶層300を形成する手法として好ましい。なお、結晶層300の成長時において、種結晶400は、成長体250に接合された状態であってもよいし、成長体250から取り外された状態であってもよい。
本実施形態の成長体250を用いることで、表面粗さPVが10μm以下、好ましくは2μm以下、より好ましくは1μm以下(であって例えば0.01μm以上)である粗い下地面201上であっても、上述のように、結晶層300を良好にエピタキシャル成長させることができる。つまり、第2実施形態によれば、成長体250上に結晶層300を再成長させる際の下地面201を、研削および研磨により鏡面にする工程を行わなくとも用意することができる。
なお、アズグロウン成長体150として、LPE法で成長されたものを例示したが、例えばHVPE法での成長が不意に中断されることで得られた、変質層102を含む粗面の表面101を有するアズグロウン成長体150に対し、同様の処理を行うことで、結晶層300の再成長を行ってもよい。
<他の実施形態>
以上、本発明の実施形態および変形例を具体的に説明した。しかしながら、本発明は上述の実施形態および変形例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
上述の実施形態では、部材200を構成するIII窒化物としてGaNを例示したが、部材200は、他のIII族窒化物で構成されていてもよい。部材200を構成するIII族窒化物は、III族元素として、アルミニウム(Al)、Gaおよびインジウム(In)のうちのいずれか(少なくとも1つ)を含んでいてよい。
前駆部材100、部材200、平坦性向上層220、および結晶層300のそれぞれには、必要に応じて、導電性決定不純物等の不純物が添加されていてもよい。
<実験例>
次に、実験例について説明する。まず、アズスライス状態のGaN基板(アズスライス基板)にエッチングを行い、エッチングされた表面上にGaN層を成長させた実験について説明する。実験例の説明では、アズスライス基板にエッチングが施された基板を、下地基板と称する。エッチング深さを変えることで、下地基板上に成長させたGaN層の結晶品質がどのように変化するかについて調べた。アズスライス基板として、VAS法で成長されたGaNインゴットからc面でスライスされたものを用いた。アズスライス基板の(下地基板の)バルク部分の結晶(変質層を含む表面部分、を除いた結晶)における平均的な転位密度は、1.6×10/cmである。GaN層は、HVPE法で成長させた。
エッチング深さを変えてGaN層を成長させた各サンプルに対して、2PPL装置による観察を行った。図6は、エッチング深さ10μmのサンプルのGaN層表面の2PPL像である。図7は、エッチング深さ35μmのサンプルのGaN層表面の2PPL像である。図6、および、図7の上部は、約250μm角の領域の2PPL像である。図7の下部は、図7の上部の一部を拡大した約60μm角の領域の2PPL像である。
エッチング深さ10μmのサンプルでは、GaN層の転位密度が1×10/cmをはるかに超える水準となっており、下地基板の転位密度と比べて大幅に増加している(図6参照)。下地基板の表面での転位発生に起因して、GaN層の転位密度が増加したものと考えられる。これに対し、エッチング深さ35μmのサンプルでは、ピットが顕著に観察されるものの(図7の上部参照)、ピット以外の部分の結晶の転位密度は、9.7×10/cmであり、下地基板の転位密度と同等といえる(図7の下部参照)。
この結果より、エッチング深さを例えば35μm以上とすることで、転位密度が下地基板と同等の領域を有するGaN層を成長させることができるといえる(なお、35μmより小さいエッチング深さ(であって10μmよりは大きいエッチング深さ)としても、転位密度が下地基板と同等の領域を有するGaN層を成長させることができる可能性はある)。しかし、図7の上部に示すように、ピットが顕著に観察され、3次元成長が生じているため、GaN層の結晶品質の面内方向および厚さ方向の均一性が充分に高いとはいえない。
本願発明者がこの理由について検討したところ、下地基板の表面には、エッチングに起因して、Gaを含む粒子(以下、Ga粒子ともいう)が付着しており、Ga粒子が窒化されて品質の悪いGaN結晶核となってしまうことで、GaN層の結晶品質低下を招いているという知見が得られた。
次に、下地基板の表面に付着したGa粒子を除去し、Ga粒子が除去された表面上にGaN層を成長させた実験について説明する。エッチング深さ35μmのサンプル、および、エッチング深さ50μmのサンプルのそれぞれに対して、Ga粒子が除去された表面上にGaN層を成長させた。
各サンプルに対して2PPL装置による観察を行った。図8は、エッチング深さ35μmのサンプルのGaN層表面の2PPL像であり、約250μm角の領域の2PPL像である。当該2PPL像の全域に亘って、ピットおよびスリップが観察されず、面内均一性の高い結晶が得られている。なお、図8に示す領域を含む約750μm角の領域の観察も行っており、約750μm角の領域の全域に亘っても同様に、ピットおよびスリップが観察されず、面内均一性の高い結晶が得られることを確認している。
図9(a)~図9(e)は、エッチング深さ35μmのサンプルの、深さを変えて観察した2PPL像であり、それぞれ約60μm角の領域の2PPL像である。図9(a)は、GaN層表面の2PPL像であり、図9(b)は、GaN層表面から50μmの深さのGaN層の2PPL像であり、図9(c)は、GaN層表面から87.5μmの深さのGaN層の2PPL像である。図9(d)は、GaN層表面から127.5μmの深さの2PPL像であって、GaN層と下地基板との界面の2PPL像である。図9(e)は、GaN層表面から140μmの深さの2PPL像であって、下地基板の2PPL像である。
GaN層の、表面での転位密度は2.1×10/cmであり、深さ50μmでの転位密度は2.1×10/cmであり、深さ87.5μmでの転位密度は2.1×10/cmである。下地基板の転位密度は1.6×10/cmである。このように、下地基板と同等の転位密度が維持されるように、GaN層がエピタキシャル成長していることがわかる。ここで、GaN層の転位密度が下地基板の転位密度の2倍以下(より好ましくは1.5倍以下)に抑制されていること、つまり、GaN層における転位密度の大幅な増加が見られないことを、GaN層の転位密度が下地基板の転位密度と同等に維持されていることの目安とする。
図9(a)~図9(c)からわかるように、下地基板とGaN層との界面からGaN層の表面に至るまで、ピットの痕跡が見られず、GaN層の全厚さに亘り3次元成長が生じずに2次元成長が生じている。このように、下地基板表面からGa粒子の除去を行うことで、面内方向についての均一性と、厚さ方向についての均一性とが高い結晶を得ることができる。
エッチング深さ50μmのサンプルについても、同様な2PPL像の観察によって、約750μm角の領域の全域に亘ってピットおよびスリップが観察されず、下地基板と同等の転位密度を有するGaN層が得られることを確認している。したがって、エッチング深さを例えば35μm以上とすることで、下地基板上にGaN層を良好にエピタキシャル成長させることができるといえる。
図10(a)および図10(b)は、それぞれ、エッチング深さ35μmのサンプルおよびエッチング深さ50μmのサンプルの断面の光学顕微鏡観察で得られた蛍光像である。各蛍光像において、色の濃い下部が下地基板であり、下地基板の表面上にGaN層が形成されている。エッチング深さ35μmのサンプルと比べて、エッチング深さ50μmのサンプルの方が、下地基板の表面の平坦性が高いことがわかる。このように、エッチング深さを深くするほど、下地基板の表面の平坦性を向上させることができる。
図10(a)より、エッチング深さ35μmのサンプルの下地基板表面は、表面粗さPVが10μm程度であることがわかる。したがって、エッチング深さを35μm以上とすることは、下地基板の表面粗さPVを10μm以下とすることに対応するといえ、下地基板の表面粗さPVを10μm以下とすることで、下地基板上にGaN層を良好にエピタキシャル成長させることができる。
なお、本実験例では、変質層を充分除去するために35μm以上のエッチング深さが好ましいことがわかったが、このエッチング深さは、本実験例の下地基板を用いた場合の例示である。変質層を充分除去するためのエッチング深さは、下地表面に生成された変質層の厚さに応じて変わり得る。下地表面に変質層が生成される厚さは、アズスライスの場合には、スライス条件によって変わり得、アズグロウンの場合には、例えばLPEの成長終了シーケンスによって、また例えばHVPE成長の予期せぬ成長中断時の成長条件によって変わり得る。したがって、エッチング深さは、変質層が充分除去され、表面粗さPVが10μm以下となるように、エッチングされる下地部材に応じて適宜調整されてよい。
次に、下地基板の表面粗さPV等を測定した実験について説明する。下地基板の表面粗さは、Zygo社製の、レーザー干渉計を用いた光学式表面性状測定装置によって、0.14mm×0.11mmの2次元領域に対して測定した。表面粗さとしては、ピークトゥバレー値(表面粗さPV)、二乗平均平方根粗さ(表面粗さRMS)、および、算術平均粗さ(表面粗さRa)を測定した。
ここでは、エッチングが施されていないアズスライス基板の測定結果と、表面粗さPVが1μm程度となるようにエッチングが施された下地基板(以下、平坦にエッチングされた下地基板ともいう)の測定結果と、について例示する。図11は、エッチングが施されていないアズスライス基板の表面を示す斜視図である。図12は、平坦にエッチングされた下地基板の表面を示す斜視図である。
アズスライス基板の表面粗さPVは12.8μmであり、平坦にエッチングされた下地基板の表面粗さPVは1.1μmである。アズスライス基板の表面粗さRMSは2.3μmであり、平坦にエッチングされた下地基板の表面粗さRMSは0.10μmである。アズスライス基板の表面粗さRaは1.8μmであり、平坦にエッチングされた下地基板の表面粗さRaは0.08μmである。
次に、Ga粒子が除去された下地基板上に成長させたGaN層の表面平坦性の、成長手法による違いについて調べた実験について説明する。GaN層をHVPE法で成長させたサンプルと、GaN層をMOVPE法で成長させたサンプルとを作製した。
図13(a)は、HVPE法で成長させたGaN層の全体を示す写真であり、図13(b)は、当該GaN層の表面の光学顕微鏡観察で得られた微分干渉像である。図14(a)は、MOVPE法で成長させたGaN層の全体を示す写真であり、図14(b)は、当該GaN層の表面の光学顕微鏡観察で得られた微分干渉像である。
HVPE法で成長させたサンプルのGaN層表面は、非常に平坦である。MOVPE法で成長させたサンプルのGaN層表面も、全体を示す写真からわかるように、ほぼ平坦であるが、微分干渉像からわかるように、やや凹凸を有している。下地基板上にMOVPE法で成長させたGaN層の表面平坦性は、成長条件の調整により向上させることが可能と考えられるが、おおまかな傾向としては、HVPE法で成長させる場合の表面平坦性と比べて、低くなりやすいようである。換言すると、HVPE法は、下地基板上に表面平坦性が高いGaN層を形成しやすい手法であるといえる。
<本発明の好ましい態様>
以下、本発明の好ましい態様について付記する。
(付記1)
III族窒化物の結晶で構成され、窒化物結晶層の成長用の下地面を有する窒化物結晶部材であって、
前記下地面は、ピークトゥバレー値で表される表面粗さPVが0.01μm以上10μm以下であり、前記窒化物結晶層における転位密度が、前記窒化物結晶部材における転位密度の2倍以下となるように、前記窒化物結晶層をエピタキシャル成長させることができる面である、
窒化物結晶部材。
(付記2)
前記下地面の表面粗さPVは、好ましくは5μm以下、より好ましくは2μm以下、さらに好ましくは1.5μm以下、さらにより好ましくは1μm以下、とりわけ好ましくは0.9μm以下、さらにとりわけ好ましくは0.8μm以下、ことさら好ましくは0.7μm以下、さらにことさら好ましくは0.6μm以下、特に好ましくは0.5μm以下である、
付記1に記載の窒化物結晶部材。
(付記3)
前記下地面の表面粗さPVは、好ましくは0.02μm以上、より好ましくは0.05μm以上、さらに好ましくは0.1μm以上、さらにより好ましくは0.2μm以上、とりわけ好ましくは0.3μm以上、さらにとりわけ好ましくは0.4μm以上である、
付記1または2に記載の窒化物結晶部材。
(付記4)
前記窒化物結晶部材は、1×10/cm未満の転位密度を有する、
付記1~3のいずれか1つに記載の窒化物結晶部材。
(付記5)
前記窒化物結晶部材は、1×10/cm以上の転位密度を有する転位集中領域を含まない、
付記1~4のいずれか1つに記載の窒化物結晶部材。
(付記6)
前記下地面は、前記窒化物結晶層の表面の少なくとも250μm角の領域内の全域に亘りピットが形成されないように、前記窒化物結晶層を成長させることができる面である、
付記1~5のいずれか1つに記載の窒化物結晶部材。
(付記7)
前記下地面は、前記窒化物結晶層を、3次元成長させずに2次元成長させることができる面である、
付記1~6のいずれか1つに記載の窒化物結晶部材。
(付記8)
前記窒化物結晶部材は、当該窒化物結晶部材の全厚さがIII族窒化物の結晶で構成された自立基板である、
付記1~7のいずれか1つに記載の窒化物結晶部材。
(付記9)
前記窒化物結晶部材は、前記窒化物結晶層を成長させるための基板として流通される、
付記1~8のいずれか1つに記載の窒化物結晶部材。
(付記10)
前記下地面を平均化した仮想的な平面に対して最も近い低指数の結晶面が、c面である、
付記1~9のいずれか1つに記載の窒化物結晶部材。
(付記11)
前記下地面は、前記窒化物結晶部材のアズグロウンの表面に対応する、
付記1~8のいずれか1つに記載の窒化物結晶部材。
(付記12)
前記下地面上に成長された前記窒化物結晶層が積層されている、
付記1~11のいずれか1つに記載の窒化物結晶部材。
(付記13)
III族窒化物の結晶で構成され、窒化物結晶層の成長用の下地面となるべき表面に変質層を有する窒化物結晶部材を準備し、
前記表面をエッチングし、
前記エッチングに起因して生じるIII族元素を、前記下地面への付着が抑制されるように除去すること、
を含む窒化物結晶部材の製造方法であって、
前記表面をエッチングし、前記エッチングに起因して生じるIII族元素を、前記下地面への付着が抑制されるように除去することにより、
前記表面を、ピークトゥバレー値で表される表面粗さPVが0.01μm以上10μm以下であり、前記窒化物結晶層における転位密度が、前記窒化物結晶部材における転位密度の2倍以下となるように、前記窒化物結晶層をエピタキシャル成長させることができる前記下地面とする、
窒化物結晶部材の製造方法。
(付記14)
前記表面に対する研削工程および研磨工程を有しない、
付記13に記載の窒化物結晶部材の製造方法。
(付記15)
III族窒化物の結晶で構成され、第1主面を有する窒化物結晶基板と、
III族窒化物の結晶で構成され、前記第1主面上にエピタキシャル成長され、第2主面を有する第1窒化物結晶層と、
を備える積層窒化物結晶基板であって、
前記第1窒化物結晶層の前記第2主面は、前記窒化物結晶基板の前記第1主面と比べて高い平坦性を有し、第2窒化物結晶層の成長用の下地面である、
積層窒化物結晶基板。
(付記16)
前記第1窒化物結晶層の前記第2主面は、前記第2窒化物結晶層における転位密度が、前記窒化物結晶基板における転位密度の2倍以下となるように、前記第2窒化物結晶層をエピタキシャル成長させることができる面である、
付記15に記載の積層窒化物結晶基板。
(付記17)
前記窒化物結晶基板の前記第1主面は、ピークトゥバレー値で表される表面粗さPVが0.01μm以上10μm以下であり、前記第1窒化物結晶層における転位密度が、前記窒化物結晶基板における転位密度の2倍以下となるように、前記第1窒化物結晶層を成長させることができる面である、
付記15または16に記載の積層窒化物結晶基板。
(付記18)
前記第1主面の表面粗さPVは、好ましくは5μm以下、より好ましくは2μm以下、さらに好ましくは1.5μm以下、さらにより好ましくは1μm以下、とりわけ好ましくは0.9μm以下、さらにとりわけ好ましくは0.8μm以下、ことさら好ましくは0.7μm以下、さらにことさら好ましくは0.6μm以下、特に好ましくは0.5μm以下である、
付記15~17のいずれか1項に記載の積層窒化物結晶基板。
(付記19)
前記第1主面の表面粗さPVは、好ましくは0.02μm以上、より好ましくは0.05μm以上、さらに好ましくは0.1μm以上、さらに好ましくは0.2μm以上、さらに好ましくは0.3μm以上、さらに好ましくは0.4μm以上である、
付記15~18のいずれか1つに記載の積層窒化物結晶基板。
(付記20)
前記窒化物結晶基板(前記第1窒化物結晶層)は、1×10/cm未満の転位密度を有する、
付記15~19のいずれか1つに記載の積層窒化物結晶基板。
(付記21)
前記窒化物結晶基板(前記第1窒化物結晶層)は、1×10/cm以上の転位密度を有する転位集中領域を含まない、
付記15~20のいずれか1つに記載の積層窒化物結晶基板。
(付記22)
前記第1窒化物結晶層の前記第2主面は、前記第2窒化物結晶層の表面の少なくとも250μm角の領域内の全域に亘りピットが形成されないように、前記第2窒化物結晶層を成長させることができる面である、
付記15~21のいずれか1つに記載の積層窒化物結晶基板。
(付記23)
前記第1窒化物結晶層の前記第2主面は、前記第2窒化物結晶層を、3次元成長させずに2次元成長させることができる面である、
付記15~22のいずれか1つに記載の積層窒化物結晶基板。
(付記24)
前記第1窒化物結晶層は、前記窒化物結晶基板における転位密度の2倍以下である転位密度を有する、
付記15~23のいずれか1つに記載の積層窒化物結晶基板。
(付記25)
前記第1窒化物結晶層は、前記第2主面の少なくとも250μm角の領域内の全域に亘りピットを有しない、
付記15~24のいずれか1つに記載の積層窒化物結晶基板。
(付記26)
前記第1窒化物結晶層は、3次元成長せずに2次元成長している、
付記15~25のいずれか1つに記載の積層窒化物結晶基板。
(付記27)
前記積層窒化物結晶基板は、当該積層窒化物結晶基板の全厚さがIII族窒化物の結晶で構成された自立基板である、
付記15~26のいずれか1つに記載の積層窒化物結晶基板。
(付記28)
前記積層窒化物結晶基板は、前記第2窒化物結晶層を成長させるための基板として流通される、
付記15~27のいずれか1つに記載の積層窒化物結晶基板。
(付記29)
前記窒化物結晶基板は、前記第1主面の面内方向にIII族窒化物の結晶で一体的に(連続した結晶で)構成された自立基板である、
付記15~28のいずれか1つに記載の積層窒化物結晶基板。
(付記30)
前記第2主面上に成長された前記第2窒化物結晶層が積層されている、
付記15~29のいずれか1つに記載の積層窒化物結晶基板。
(付記31)
III族窒化物の結晶で構成され、第1窒化物結晶層の成長用の第1主面となるべき表面に変質層を有するアズスライスの窒化物結晶基板を準備し、
前記表面をエッチングし、
前記エッチングに起因して生じるIII族元素を、前記第1主面への付着が抑制されるように除去し、
III族窒化物の結晶で構成され、前記第1主面と比べて平坦性が高い第2主面を有する第1窒化物結晶層を、前記第1主面上にエピタキシャル成長させること、
を含む積層窒化物結晶基板の製造方法であって、
前記表面をエッチングし、前記エッチングに起因して生じるIII族元素を、前記第1主面への付着が抑制されるように除去することにより、
前記表面を、ピークトゥバレー値で表される表面粗さPVが0.01μm以上10μm以下であり、前記第1窒化物結晶層における転位密度が、前記窒化物結晶基板における転位密度の2倍以下となるように、前記第1窒化物結晶層をエピタキシャル成長させることができる前記第1主面とし、
前記第2主面が、第2窒化物結晶層の成長用の下地面として用いられることにより、
前記第2窒化物結晶層における転位密度が、前記窒化物結晶基板における転位密度の2倍以下となるように、前記第2窒化物結晶層をエピタキシャル成長させることができる、
積層窒化物結晶基板の製造方法。
(付記32)
前記表面に対する研削工程および研磨工程を有しない、
付記31に記載の積層窒化物結晶基板の製造方法。
100…窒化物結晶部材(前駆部材)、101…表面、102…変質層、103…III族元素を含む粒子、110…アズスライス状態の窒化物結晶基板、150…アズグロウン状態の窒化物結晶成長体、200…窒化物結晶部材(部材)、201…下地面、210…窒化物結晶基板、220…窒化物結晶層(平坦性向上層)、221…下地面、230…積層窒化物結晶基板、250…窒化物結晶成長体、300…窒化物結晶層、400…種結晶、500…ガスエッチング装置

Claims (4)

  1. 窒化物結晶層の成長用の下地面を有する窒化物結晶成長用基板の製造方法であって、
    窒化ガリウムの結晶で構成され、第1主面となるべき表面に変質層を有するアズスライスの窒化ガリウム基板を準備することと、
    前記表面を、塩素を含むガスと、水素ガスと、をエッチングガスとして用いたガスエッチングにより、ピークトゥバレー値で表される表面粗さPVが0.01μm以上10μm以下となるように、エッチングすることと、
    前記ガスエッチングに起因して生じるガリウムを、前記第1主面への付着が抑制されるように除去することと、
    窒化ガリウムの結晶で構成され、前記第1主面と比べて平坦性が高い第2主面を前記窒化物結晶層の成長用の前記下地面として有する窒化ガリウム層を、前記第1主面上にエピタキシャル成長させることと、
    を含む、
    窒化物結晶成長用基板の製造方法。
  2. 前記窒化ガリウム層の厚さは、20μm以下である、
    請求項に記載の窒化物結晶成長用基板の製造方法。
  3. 前記窒化ガリウム層を、HVPE法で成長させる、
    請求項またはに記載の窒化物結晶成長用基板の製造方法。
  4. 窒化物結晶層の成長用の下地面を有する窒化物結晶成長用基板の製造方法であって、
    窒化ガリウムの結晶で構成され、前記下地面となるべき表面に変質層を有するアズスライスの窒化ガリウム基板を準備することと、
    前記表面を、塩素を含むガスと、水素ガスと、をエッチングガスとして用いたガスエッチングにより、ピークトゥバレー値で表される表面粗さPVが0.01μm以上10μm以下となるように、エッチングすることと、
    前記ガスエッチングに起因して生じるガリウムを、前記下地面への付着が抑制されるように除去することと、
    を含む、
    窒化物結晶成長用基板の製造方法。
JP2018144452A 2018-07-31 2018-07-31 窒化物結晶成長用基板の製造方法 Active JP7231352B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018144452A JP7231352B2 (ja) 2018-07-31 2018-07-31 窒化物結晶成長用基板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018144452A JP7231352B2 (ja) 2018-07-31 2018-07-31 窒化物結晶成長用基板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020019675A JP2020019675A (ja) 2020-02-06
JP7231352B2 true JP7231352B2 (ja) 2023-03-01

Family

ID=69589544

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018144452A Active JP7231352B2 (ja) 2018-07-31 2018-07-31 窒化物結晶成長用基板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7231352B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023181601A1 (ja) * 2022-03-23 2023-09-28 株式会社トクヤマ Iii族窒化物単結晶の製造方法、およびiii族窒化物単結晶成長用基板

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005112641A (ja) 2003-10-03 2005-04-28 Sumitomo Electric Ind Ltd 窒化物半導体基板および窒化物半導体基板の製造方法
JP2005281067A (ja) 2004-03-30 2005-10-13 Sumitomo Electric Ind Ltd Iii族窒化物結晶基板およびその製造方法ならびにiii族窒化物半導体デバイス
JP2008297175A (ja) 2007-06-01 2008-12-11 Sumitomo Electric Ind Ltd GaN結晶の成長方法およびGaN結晶基板
WO2010027044A1 (ja) 2008-09-08 2010-03-11 住友電気工業株式会社 基板、エピタキシャル層付基板およびそれらの製造方法
JP2011037704A (ja) 2004-01-23 2011-02-24 Sumitomo Electric Ind Ltd Iii族窒化物結晶基板の製造方法
WO2014025003A1 (ja) 2012-08-06 2014-02-13 日本碍子株式会社 複合基板および機能素子

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005112641A (ja) 2003-10-03 2005-04-28 Sumitomo Electric Ind Ltd 窒化物半導体基板および窒化物半導体基板の製造方法
JP2011037704A (ja) 2004-01-23 2011-02-24 Sumitomo Electric Ind Ltd Iii族窒化物結晶基板の製造方法
JP2005281067A (ja) 2004-03-30 2005-10-13 Sumitomo Electric Ind Ltd Iii族窒化物結晶基板およびその製造方法ならびにiii族窒化物半導体デバイス
JP2008297175A (ja) 2007-06-01 2008-12-11 Sumitomo Electric Ind Ltd GaN結晶の成長方法およびGaN結晶基板
WO2010027044A1 (ja) 2008-09-08 2010-03-11 住友電気工業株式会社 基板、エピタキシャル層付基板およびそれらの製造方法
WO2014025003A1 (ja) 2012-08-06 2014-02-13 日本碍子株式会社 複合基板および機能素子

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020019675A (ja) 2020-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107407008B (zh) 第iii族氮化物半导体晶体衬底的制造方法
JP5607781B2 (ja) 大面積で均一な低転位密度GaN基板およびその製造プロセス
JP5531983B2 (ja) Iii−v族窒化物系半導体基板の製造方法
JP2005101475A (ja) Iii−v族窒化物系半導体基板及びその製造方法
JP6212203B2 (ja) 窒化物半導体単結晶基板の製造方法
US9209018B2 (en) Semiconductor substrate and method of manufacturing
JP2010087486A (ja) 基板、エピタキシャル層付基板およびそれらの製造方法
JPWO2013058352A1 (ja) Iii族窒化物半導体結晶
JP2024071763A (ja) 窒化物結晶基板および半導体積層物
CN113366159A (zh) 氮化物半导体基板、层叠结构体和氮化物半导体基板的制造方法
JP7231352B2 (ja) 窒化物結晶成長用基板の製造方法
JP2009114061A (ja) Iii−v族窒化物系半導体自立基板の製造方法
JP4359770B2 (ja) Iii−v族窒化物系半導体基板及びその製造ロット
US12071707B2 (en) Method for manufacturing nitride semiconductor substrate, nitride semiconductor substrate, and laminate structure
JP4888377B2 (ja) 窒化物半導体自立基板
JP5129186B2 (ja) Iii族窒化物半導体層の製造方法
JP2020075850A (ja) 窒化物半導体基板の製造方法
TW202033849A (zh) 裝置製作用晶圓之製造方法
JP2020075837A (ja) 窒化物半導体基板の製造方法、窒化物半導体基板および積層構造体
US11970784B2 (en) Nitride semiconductor substrate, method for manufacturing nitride semiconductor substrate, and laminated structure
JP2013010681A (ja) 窒化ガリウム基板、発光素子、電界効果トランジスタ及びエピタキシャル膜の製造方法
JP2004035360A (ja) GaN単結晶基板、窒化物系半導体エピタキシャル基板及びその製造方法
US20160076169A1 (en) Substrates for growing group iii nitride crystals and their fabrication method
Yuan et al. Effects of indium surfactant on the crystalline and optical properties of GaN during initial growth stage
JP4993627B2 (ja) Iii族窒化物半導体層の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210602

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220510

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220617

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221025

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221207

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20221223

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230131

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230216

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7231352

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150