JP7230452B2 - 2成分現像剤 - Google Patents
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Description
本発明の実施形態は、2成分現像剤に関する。本発明に係る2成分現像剤は、キャリア粒子を含むキャリアと、トナー粒子を含むトナーとを含む。キャリア粒子は、キャリアコアと、キャリアコアの表面を被覆するコート層とを備える。コート層は、臨界表面張力が30.0mN/m以下のコート樹脂を含有する。トナー粒子は、トナー母粒子と、トナー母粒子の表面に付着した外添剤とを備える。外添剤は、比誘電率200以上、かつ個数平均円形度0.80以上の第1無機粒子を含む。
キャリアは、キャリア粒子を含む。図1は、キャリアが含むキャリア粒子1の断面の一例を示す。キャリア粒子1は、キャリアコア11と、キャリアコア11の表面を被覆するコート層12とを備える。コート層12は、キャリアコア11の表面の全面を被覆している。
キャリアコアは、磁性材料を含有することが好ましい。キャリアコアは、磁性材料の粒子であってもよく、結着樹脂と、結着樹脂中に分散した磁性材料の粒子とを備える粒子(以下、樹脂キャリアコアと記載することがある)であってもよい。
コート層は、臨界表面張力が30.0mN/m以下のコート樹脂を含有する。コート層は、コート樹脂のみを含有することが好ましいが、コート樹脂中に分散する有機フィラー又は無機フィラーを更に含有してもよい。
図2は、トナーに含まれるトナー粒子2の一例を示す。図2に示すトナー粒子2は、トナー母粒子21と、トナー母粒子21の表面に付着した外添剤22とを備える。外添剤22は、第1無機粒子22a及び他の外添剤粒子22bを含む。
第1無機粒子は、比誘電率200以上、かつ個数平均円形度0.80以上である。第1無機粒子としては、比誘電率の高さの観点から、チタン酸化合物粒子が好ましい。チタン酸化合物粒子は、チタン酸化合物として、チタン酸及びアルカリ土類金属の複合酸化物、又はチタン酸鉛を含むことが好ましく、チタン酸ストロンチウム又はチタン酸バリウムを含むことがより好ましい。
他の外添剤粒子としては、第1無機粒子以外の無機粒子が好ましく、シリカ粒子、又は金属酸化物(具体的には、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛等)の粒子がより好ましく、シリカ粒子又は酸化チタン粒子が更に好ましい。但し、他の外添剤粒子として、脂肪酸金属塩(具体的には、ステアリン酸亜鉛等)のような有機酸化合物の粒子、又は樹脂粒子を使用してもよい。
トナー母粒子としては、特に限定されず、公知のトナーにおけるトナー母粒子を用いることができる。トナー母粒子は、例えば主成分として結着樹脂を含有する。トナー母粒子は、必要に応じて、内添剤(例えば、着色剤、離型剤、電荷制御剤、及び磁性粉の少なくとも1つ)を更に含有してもよい。トナー母粒子の製造方法としては、粉砕法及び凝集法が挙げられ、粉砕法が好ましい。
低温定着性に優れたトナーを提供する観点から、トナー母粒子は、結着樹脂として熱可塑性樹脂を含有することが好ましく、結着樹脂全体の85質量%以上の割合で熱可塑性樹脂を含有することがより好ましい。熱可塑性樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、オレフィン系樹脂(より具体的には、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等)、ビニル樹脂(より具体的には、塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、ビニルエーテル樹脂、N-ビニル樹脂等)、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、及びウレタン樹脂が挙げられる。また、これら各樹脂の共重合体、すなわち上記樹脂中に任意の繰り返し単位が導入された共重合体(より具体的には、スチレン-アクリル酸エステル系樹脂、スチレン-ブタジエン系樹脂等)も、結着樹脂として使用できる。
トナー母粒子は、着色剤を含有していてもよい。着色剤としては、トナーの色に合わせて公知の顔料又は染料を用いることができる。トナーを用いて高画質な画像を形成する観点から、着色剤の含有量としては、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下が好ましい。
トナー母粒子は、離型剤を含有していてもよい。離型剤は、例えば、トナーに耐オフセット性を付与する目的で使用される。トナーに充分な耐オフセット性を付与させる観点から、離型剤の含有量としては、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下が好ましい。
トナー母粒子は、電荷制御剤を含有していてもよい。電荷制御剤は、例えば、より優れた帯電安定性又は優れた帯電立ち上がり特性を有するトナーを提供する目的で使用される。トナーの帯電立ち上がり特性は、短時間で所定の帯電レベルにトナーを帯電させることができるか否かの指標になる。トナー母粒子に正帯電性の電荷制御剤を含有させることで、トナー母粒子のカチオン性を強めることができる。
シェル層は、実質的に樹脂から構成される。シェル層は、実質的に熱硬化性樹脂から構成されていてもよく、実質的に熱可塑性樹脂から構成されていてもよく、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との両方を含有していてもよい。例えば、低温で溶融するトナーコアを、耐熱性に優れるシェル層で覆うことで、トナーの耐熱保存性及び低温定着性の両立を図ることが可能になる。シェル層を構成する樹脂中には、添加剤が分散していてもよい。シェル層は、トナーコアの全面を被覆していてもよく、トナーコアの表面を部分的に被覆していてもよい。
本発明に係る2成分現像剤は、例えば、コート樹脂を含有するコート層でキャリアコアの表面を被覆することでキャリア粒子を得る工程(被覆工程)と、トナー母粒子の表面に第1無機粒子を含む外添剤を付着させることでトナー粒子を得る工程(外添工程)と、キャリア粒子を含むキャリアとトナー粒子を含むトナーとを混合する工程(混合工程)を備える方法により製造することができる。以下、各工程について説明する。
本工程では、コート樹脂を含有するコート層でキャリアコアの表面を被覆することでキャリア粒子を得る。コート層でキャリアコアの表面を被覆する方法としては、例えば、キャリアコアに対し、コート樹脂及び溶媒を含有する樹脂溶液を塗布した後に加熱する方法が挙げられる。樹脂溶液をキャリアコアに塗布する方法としては、例えば、樹脂溶液を含む液にキャリアコアを浸漬させる方法、又は流動層中のキャリアコアに樹脂溶液を噴霧する方法が挙げられる。樹脂溶液の溶媒としては、例えば、トルエン等の有機溶媒が挙げられる。本工程における加熱条件としては、例えば、加熱温度150℃以上250℃以下、加熱時間1時間以上4時間以下とすることができる。
本工程では、トナー母粒子の表面に第1無機粒子を含む外添剤を付着させることでトナー粒子を得る。トナー母粒子の表面に外添剤を付着させる方法としては、特に限定されないが、例えば、トナー母粒子及び外添剤をミキサー等で攪拌する方法が挙げられる。
本工程では、キャリア粒子を含むキャリアとトナー粒子を含むトナーとを混合する。キャリア及びトナーを混合する方法としては、例えば、混合機(より具体的には、ボールミル、ロッキングミキサ(登録商標)等)を用いる方法が挙げられる。
コート樹脂の臨界表面張力は、以下の方法により測定した。まず、後述するコート樹脂分散液を平板に塗布した後、加熱することで厚さ1μmの樹脂膜を形成した。加熱条件は、後述するコート層形成時の加熱条件と同一(即ち、200℃で2時間)とした。
各粒子の比誘電率は、以下の方法により測定した。まず、1gの粒子に200kg/cm2の荷重を2分間加え、直径25mm、厚さ1mm以下の円盤状ペレット(測定試料)に成形した。次に、直径25mmの誘電率測定治具(電極)を装着した回転式レオメーター(TA Instruments社製「ARES-G2」)に上述の測定試料をセットした。そして、LCRメーター(キーサイト・テクノロジーズ株式会社製「4284AプレシジョンLCRメーター」)を用い、測定温度25℃、荷重150g、印加電圧1.0V、周波数1.0MHzの条件で比誘電率を測定した。
本実施例において、無機粒子の個数平均円形度は、以下の方法により測定した。まず、無機粒子を透過型電子顕微鏡(日本電子株式会社製「JSM-6700F」)により撮影し、得られた画像を画像解析ソフトウェア(三谷商事株式会社製「WinROOF」)により解析した。
ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物(エチレンオキサイドの平均付加モル数:2モル)1.0モルと、テレフタル酸4.5モルと、無水トリメリット酸0.5モルと、酸化ジブチル錫4gとを反応容器に入れた。反応容器の内容物を、窒素雰囲気下、温度230℃で8時間反応させた。続いて、反応容器の内容物を、圧力8.3kPaの条件で減圧留去することにより、未反応の原料を除去した。得られた反応生成物を洗浄し、洗浄後の反応生成物を乾燥させた。これにより、結着樹脂としてのポリエステル樹脂A(軟化点:120℃)を得た。
FMミキサー(日本コークス工業株式会社製「FM-20B」)を用いて、100質量部のポリエステル樹脂Aと、5質量部のカーボンブラック(キャボット社製「REGAL(登録商標)330R」)と、10質量部のカルナバワックス(株式会社加藤洋行製「カルナウバワックス1号」)と、3質量部の正電荷制御剤(藤倉化成株式会社製「アクリベ-ス(登録商標)FCA-201-PS」、成分:4級アンモニウム塩由来の繰り返し単位を含むスチレン-アクリル酸系樹脂)とを混合した。得られた混合物を、2軸押出機(東芝機械株式会社製「TEM-45」)を用いて、材料供給速度6kg/時、軸回転速度160rpm、且つ設定温度(シリンダー温度)150℃の条件で溶融混練した。得られた混練物を冷却した。冷却した混練物を、粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製「フェザーミル(登録商標)350×600型」)を用いて、粗粉砕した。得られた粗粉砕物を、超音速ジェット粉砕機(日本ニューマチック工業株式会社製「ジェットミルIDS-2」)を用いて、微粉砕した。得られた微粉砕物を、分級機(日鉄鉱業株式会社製「エルボージェットEJ-LABO型」)を用いて、分級した。その結果、体積中位径(D50)7.0μmのトナー母粒子を得た。なお、体積中位径(D50)の測定には粒度計(ベックマン・コールター株式会社製「コールターカウンターマルチサイザー3」)を用いた。
超音速ジェット粉砕機(日本ニューマチック工業株式会社製「ジェットミルIDS-2」)を用いて、シリカ粒子(日本アエロジル株式会社製「AEROSIL(登録商標)RA-200H」、内容:トリメチルシリル基とアミノ基とで表面修飾された乾式シリカ粒子、個数平均1次粒子径:約12nm)を解砕した。
塩素法によって生成した四塩化チタンと酸素ガスとの混合物を気相酸化反応器に導入した。続けて、反応器内において、温度1,000℃で混合物を気相酸化反応させることによって酸化チタン(バルク)を得た。その後、得られた酸化チタン(バルク)を、ハンマーミルを用いて粉砕した。
硫酸チタニルに対し、pH9.0となるように1N水酸化ナトリウム水溶液を加えることで脱硫処理を行った。次に、脱硫処理後のメタチタン酸を含む溶液に1N塩酸を添加してpH5.8に調整した後、ろ過水洗を行うことにより、ウェットケーキ状の洗浄済みメタチタン酸を得た。洗浄済みメタチタン酸に水を加え、TiO2換算での濃度が2.13モル/Lであるスラリーを調製した。このスラリーに、1N塩酸を加えることでpH1.4に調整した(解膠処理)。TiO2換算で1.877モルに相当する量の解膠後のメタチタン酸を3Lの反応容器に投入した。
無機粒子Bの作製では、混合溶液Aの調製に用いる第1溶液を、塩化バリウムを2.159モル(チタン原子1モルに対して1.15モル)含む塩化バリウム水溶液に変更した。また、無機粒子Bの作製では、混合溶液Aの調製に用いる第2溶液を、塩化ランタンを0.108モル(バリウム原子に対して5モル%)含む塩化ランタン水溶液に変更した。これにより、ランタン原子及びチタン酸バリウムを含有し、粒径30nm、比誘電率1,150、個数平均円形度0.80、かつランタン原子の含有割合が3.3質量%である無機粒子Bを得た。
無機粒子Cの作製では、混合溶液Aの調製に用いる第2溶液を、塩化ランタンを0.432モル(ストロンチウム原子に対して20モル%)含む塩化ランタン水溶液に変更した。また、無機粒子Cの作製では、混合溶液Aに10N水酸化ナトリウム水溶液を添加する際に、添加に要する時間を3時間に変更した。これにより、ランタン原子及びチタン酸ストロンチウムを含有し、個数平均1次粒子径80nm、比誘電率210、個数平均円形度0.92、かつランタン原子の含有割合が14.8質量%である無機粒子Cを得た。
無機粒子Dの作製では、混合溶液Aの調製に用いる第2溶液を、塩化カルシウムを0.216モル(ストロンチウム原子に対して10モル%)含む塩化カルシウム水溶液に変更した。また、無機粒子Dの作製では、混合溶液Aに10N水酸化ナトリウム水溶液を添加する際に、添加に要する時間を0.5時間に変更した。これにより、カルシウム原子及びチタン酸ストロンチウムを含有し、個数平均1次粒子径20nm、比誘電率280、個数平均円形度0.84、かつカルシウム原子の含有割合が2.5質量%である無機粒子Dを得た。
無機粒子Eの作製では、混合溶液Aの調製に用いる第1溶液を、塩化バリウムを2.159モル(チタン原子1モルに対して1.15モル)含む塩化バリウム水溶液に変更した。また、無機粒子Eの作製では、混合溶液Aの調製に用いる第2溶液を、塩化スズを0.432モル(バリウム原子に対して20モル%)含む塩化スズ水溶液に変更した。これにより、スズ原子及びチタン酸バリウムを含有し、個数平均1次粒子径30nm、比誘電率1,000、個数平均円形度0.85、かつスズ原子の含有割合が10.5質量%である無機粒子Eを得た。
硫酸チタニル水溶液を80℃で60分間加熱することで加水分解し、メタチタン酸スラリーを得た。得られたメタチタン酸スラリーについて、1N水酸化ナトリウム水溶液で洗浄した。次に、洗浄後のメタチタン酸スラリーに1N塩酸を添加し、pHを4.0に調整することでチタニアゾル分散液を得た。次に、チタニアゾル分散液にNaOHを添加し、pHを8.0に調整した。その後、チタニアゾル分散液を蒸留水で洗浄した。詳しくは、チタニアゾル分散液から固形分をろ取した後、得られたろ物を蒸留水に再懸濁した。チタニアゾル分散液の洗浄は、ろ過後に回収したろ液(上澄み液)の電気伝導度が100μS/cm以下になるまで繰り返した。これにより、洗浄後のメタチタン酸スラリーを得た。
無機粒子Gの作製では、混合溶液Aの調製において、第2溶液を添加しなかった。これにより、チタン酸ストロンチウムを含有し、個数平均1次粒子径30nm、比誘電率310、個数平均円形度0.78、かつ第1金属原子を含有しない無機粒子Gを得た。
無機粒子Hの作製では、混合溶液Aの調製に用いる第2溶液を、塩化ランタンを0.540モル(ストロンチウム原子に対して25モル%)含む塩化ランタン水溶液に変更した。これにより、ランタン原子及びチタン酸ストロンチウムを含有し、個数平均1次粒子径30nm、比誘電率180、個数平均円形度0.94、かつランタン原子の含有割合が17.9質量%である無機粒子Hを得た。
攪拌棒及び温度計を備えた反応容器に、190質量部のビスフェノールAジグリシジルエーテル(三菱化学株式会社製「jER(登録商標)828」)と、10質量部の有機化処理クレイ(ズードケミー触媒株式会社製「ナノフィル948」)とを投入した。なお、「ナノフィル948」は、無機クレイをジステアリルジメチルアンモニウムクロライドでインターカレーションすることで得られる有機化処理クレイであった。次に、反応容器内の温度を75℃に昇温させた後、75℃で24時間にわたって反応容器の内容物を攪拌した。これにより、ビスフェノールAジグリシジルエーテルと有機化処理クレイとが均一に混合しているエポキシ樹脂が得られた。
キャリアコアとして、Mn-Mg-Srフェライトコア(パウダーテック株式会社製「EF-35」、粒子径:35μm、飽和磁化:68emu/g)を準備した。また、上述のエポキシ樹脂4質量部及びPTFE(三井・デュポン フロロケミカル株式会社製「TLP10F-1」)16質量部を、トルエン100質量部に分散させることにより、コート樹脂分散液を得た。
キャリアBの作製では、樹脂分散液として、上述のエポキシ樹脂8質量部と、上述のPTFE樹脂12質量部とをトルエン100質量部に分散させることにより調製した樹脂分散液120質量部を用いた。得られたキャリアBのコート層に含まれるコート樹脂の臨界表面張力は、29.1mN/mであった。
キャリアCの作製では、樹脂分散液として、加熱硬化型シリコーン樹脂(信越化学工業株式会社製「KR-220L」)20質量部をトルエン100質量部に分散させることにより調製した樹脂分散液120質量部を用いた。「KR-220L」は、白色固体のフレーク状のメチルシリコーン樹脂であり、不揮発分が100質量%であった。得られたキャリアCのコート層に含まれるコート樹脂の臨界表面張力は、20.1mN/mであった。
キャリアDの作製では、樹脂分散液として、溶剤型アクリル樹脂(三菱ケミカル株式会社製「ダイヤナール(登録商標)LR-1065」)20質量部をトルエン100質量部に分散させることにより調製した樹脂分散液120質量部を用いた。また、キャリアDの作製では、コーティング後のキャリアコアの加熱条件を120℃で2時間に変更した。得られたキャリアDのコート層に含まれるコート樹脂の臨界表面張力は、41.3mN/mであった。
以下の方法により、実施例1~6及び比較例1~4の2成分現像剤を製造した。
FMミキサー(日本コークス工業株式会社製「FM-10B」)を用いて、トナー母粒子100質量部と、疎水性シリカ粒子1.5質量部と、導電性酸化チタン粒子1.0質量部と、第1無機粒子としての無機粒子Aを0.5質量部とを、回転速度3,500rpmで5分間混合した。これにより、トナー母粒子と、トナー母粒子の表面に付着する外添剤(疎水性シリカ粒子、導電性酸化チタン粒子及び無機粒子A)とを備えるトナー粒子を含むトナーを得た。
以下の点を変更した以外は、実施例1の2成分現像剤の製造と同様の方法により、実施例2~6及び比較例1~4の2成分現像剤を製造した。実施例1では、キャリアとしてキャリアAを用い、無機粒子として無機粒子Aを用いた。一方、実施例2~6及び比較例1~4では、キャリア及び無機粒子の種類を下記表1に示す通りに変更した。下記表1には、コート樹脂及び第1無機粒子の詳細を併せて示す。なお、下記表1において、「-」は、該当する成分を用いていないことを示す。例えば、下記表1においては、比較例3は、無機粒子を用いていないことを示す。
以下の方法により、実施例1~6及び比較例1~4の2成分現像剤について、トナーの帯電安定性及び耐かぶり性を評価した。評価結果を下記表2に示す。
製造直後の2成分現像剤(実施例1~6及び比較例1~4の2成分現像剤の何れか)に含まれるトナーの帯電量を測定した。詳しくは、Q/mメーター(トレック社製「MODEL 210HS-2A」)を用い、篩(金網)を介して吸引することで、製造直後の各2成分現像剤からトナーのみを吸引した。そして、吸引したトナーの量とQ/mメーターの表示(電荷量)とに基づいてトナーの初期帯電量A[μC/g]を求めた。
評価機(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「TASKalfa8002i」)のブラック用現像装置に2成分現像剤(実施例1~6及び比較例1~4の2成分現像剤の何れか)を投入した。また、評価機のブラック用トナーコンテナに補給用トナー(2成分現像剤に含まれるトナーと同一のトナー)を投入した。
評価機を用いて評価用紙(A4サイズの印刷用紙)に印字率5%で20万枚の連続印刷を行った。連続印刷後、評価機から現像装置を取り出し、その現像装置のマグネットローラー上から現像剤を採取し、上述のQ/mメーターによりトナーの帯電量(第1試験後の帯電量X)を測定した。また、下記式(1)に基づいて、第1試験による帯電量変化率を算出した。更に、連続印刷後、反射濃度計(X-Rite社製「RD914」)を用いて、最後に印刷した評価用紙の白紙部の反射濃度Aと、印刷を行っていない評価用紙の反射濃度Bとを測定し、下記式(2)に基づいてかぶり濃度(第1試験におけるかぶり濃度(FDX))を求めた。
帯電量変化率=(初期帯電量A-帯電量X)/初期帯電量A・・・(1)
FD=反射濃度A-反射濃度B・・・(2)
評価機を用いて上述の評価用紙に印字率2%で5,000枚の連続印刷(低印字率印刷)を行った。連続印刷後、評価機から現像装置を取り出し、その現像装置のマグネットローラー上から現像剤を採取し、上述のQ/mメーターによりトナーの帯電量(第2試験後の帯電量Y)を測定した。また、連続印刷後の評価機を用いて上述の用紙に印字率20%で500枚の追加印刷(高印字率印刷)を行った。そして、追加印刷した500枚の評価用紙の各々について、白紙部の反射濃度Aを測定し、上記式(2)に基づいてかぶり濃度を算出した。そして、上述の500枚の評価用紙の各々のかぶり濃度のうち、最も高いかぶり濃度を評価値(第2試験におけるかぶり(濃度FDMAX))として採用した。
各2成分現像剤におけるトナーの帯電安定性は、第1試験における帯電量変化率が0.400以下であり、かつ第2試験後の帯電量Yが36.0μC/g以下であった場合を良好と評価でき、それ以外を不良と評価できる。
各2成分現像剤における耐かぶり性は、第1試験におけるかぶり濃度(FDX)と第2試験におけるかぶり濃度(FDMAX)とが何れも0.010未満である場合を良好と評価でき、それ以外を不良と評価できる。
11 キャリアコア
12 コート層
2 トナー粒子
21 トナー母粒子
22 外添剤
22a 第1無機粒子
22b 他の外添剤粒子
Claims (4)
- キャリア粒子を含むキャリアと、トナー粒子を含むトナーとを含む2成分現像剤であって、
前記キャリア粒子は、キャリアコアと、前記キャリアコアの表面を被覆するコート層とを備え、
前記コート層は、臨界表面張力が30.0mN/m以下のコート樹脂を含有し、
前記トナー粒子は、トナー母粒子と、前記トナー母粒子の表面に付着した外添剤とを備え、
前記外添剤は、比誘電率200以上、かつ個数平均円形度0.80以上の第1無機粒子を含み、
前記第1無機粒子は、チタン酸化合物粒子であり、
前記チタン酸化合物粒子は、チタン酸ストロンチウム及びカルシウム原子を含むか、チタン酸ストロンチウム及びスズ原子を含むか、チタン酸バリウム及びランタン原子を含むか、チタン酸バリウム及びカルシウム原子を含むか、又はチタン酸バリウム及びスズ原子を含み、
前記チタン酸化合物粒子におけるランタン原子、カルシウム原子又はスズ原子の含有割合は、2.0質量%以上15.0質量%以下である、2成分現像剤。 - 前記第1無機粒子の個数平均1次粒子径は、15nm以上90nm以下である、請求項1に記載の2成分現像剤。
- 前記コート樹脂は、フッ素樹脂又はシリコーン樹脂を含む、請求項1又は2に記載の2成分現像剤。
- 前記チタン酸化合物粒子は、
チタン酸バリウム及びスズ原子を含む、請求項1に記載の2成分現像剤。
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