JP7229801B2 - 移動体 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の車輪を備える移動体に関する。
複数の車輪を備える移動体として例えば特許文献1に記載の車輪式自在走行装置が知ら得ている。この車輪式自在走行装置は、駆動軸を進行方向の前方に位置させ、該駆動軸上の中心歯車に3個の独立した車輪を有する外周歯車をかみ合わせた装置を1組以上配置させる。平面走行時においては駆動軸回りの3個中2個の車輪で走行し、非平地面、例えば階段等にさしかかって走行を妨害されると、前述の2輪走行中の前輪がロックされ、ロックされた車輪の大歯車の回りを駆動軸の小歯車が逆転することで、非平地面での走行が可能になっている。
特開昭60-4401号公報
しかしながら、特許文献1に示される車輪式自在走行装置では、2輪走行中の前輪がロックしない限り公転しないため、走行性の点で改善の余地があった。
本発明は、車輪がロックしない状態でも複数の車輪を公転させることができる移動体を提供する。
本発明は、
同一の軸線を中心とする円周上に配置される複数の自転軸を中心として自転可能な複数の車輪と、
前記複数の自転軸を、前記軸線を中心に公転可能に支持する支持部と、
第1動力源と、
第2動力源と、
前記第1動力源及び前記第2動力源を保持する基体と、
前記基体の重心位置を変更する重心変更機構と、を備える移動体であって、
前記複数の車輪を自転させるように前記第1動力源が前記複数の車輪に動力伝達可能に接続され、
前記複数の車輪を公転させるように前記第2動力源が前記支持部に動力伝達可能に接続され
前記第2動力源は、前記支持部に加えて前記基体に動力伝達可能に接続される
また、本発明は、
同一の軸線を中心とする円周上に配置される複数の自転軸を中心として回転可能な複数の車輪と、
前記複数の自転軸を、前記軸線を中心に公転可能に支持する支持部と、
第2動力源と、
前記第2動力源を保持する基体と、
前記基体の重心位置を変更する重心変更機構と、を備える移動体であって、
前記複数の車輪を公転させるように前記第2動力源が前記支持部に動力伝達可能に接続され、
前記第2動力源は、前記支持部に加えて前記基体に動力伝達可能に接続される
本発明によれば、車輪がロックしない状態でも複数の車輪を公転させることができる。
本発明の移動体の一実施形態としての第1実施形態の歩行支援装置を示す斜視図である。 図1の歩行支援装置を示す図であり、(a)は歩行支援装置の正面図、(b)は歩行支援装置の側面図である。 図1の歩行支援装置のトルク伝達機構及びその配置を示すスケルトン図である。 図1の歩行支援装置の駆動輪及びハブケースの内部を示す概略側面図である。 図1の歩行支援装置の不可逆回転伝動体の動作を模式的に説明する説明図であり、(a)は入力軸側からトルクが入力された状態の不可逆回転伝動体を示す説明図、(b)は出力軸側からトルクが入力された状態の不可逆回転伝動体を示す説明図である。 図1の歩行支援装置の状況に応じた不可逆回転伝動体の挙動を示す説明図であり、(a)は通常歩行時における不可逆回転伝動体の挙動を示す説明図、(b)は段差乗り越え時及び階段登り時における不可逆回転伝動体の挙動を示す説明図、(c)はつんのめり時における不可逆回転伝動体の挙動を示す説明図である。 図1の歩行支援装置の制御構成を示すブロック図である。 図1の歩行支援装置の制御方法(メインルーチン)を示すフローチャートである。 図1の歩行支援装置の制御方法(走行支援制御)を示すフローチャートである。 図1の歩行支援装置の制御方法(バランス制御)を示すフローチャートである。 図1の歩行支援装置の動作を示す説明図であり、(a)は放置状態の歩行支援装置を示す正面図、(b)は放置状態の歩行支援装置を示す側面図、(c)は放置状態の歩行支援装置にカバンを吊り下げた状態を示す正面図、(d)は放置状態の歩行支援装置にカバンを吊り下げた状態を示す側面図、(e)は電源ON状態の歩行支援装置を示す正面図、(f)は電源ON状態の歩行支援装置を示す側面図である。 図1の歩行支援装置の動作を示す説明図であり、(a)は歩行開始時の歩行支援装置を示す側面図、(b)は段差つんのめり時の歩行支援装置を示す側面図、(c)は段差乗り越え開始時の歩行支援装置を示す側面図、(d)は段差乗り越え中の歩行支援装置を示す側面図である。 図1の歩行支援装置の動作を示す説明図であり、(a)は歩行状態から停止状態に移行する歩行支援装置を示す側面図、(b)は下り坂の歩行支援装置を示す側面図である。 図1の歩行支援装置の動作を示す説明図であり、(a)は階段登り始め時の歩行支援装置を示す側面図、(b)は階段登り途中の歩行支援装置を示す側面図、(c)は階段登り完了時の歩行支援装置を示す側面図である。 図1の歩行支援装置の動作を示す説明図であり、(a)は階段降り始め時の歩行支援装置を示す側面図、(b)は階段降り途中の歩行支援装置を示す側面図、(c)は階段降り完了時の歩行支援装置を示す側面図である。 第2実施形態の歩行支援装置のトルク伝達機構及びその配置を示すスケルトン図である。 第3実施形態の歩行支援装置のトルク伝達機構及びその配置を示すスケルトン図である。 第4実施形態の歩行支援装置のトルク伝達機構及びその配置を示すスケルトン図である。 図18のトルク伝達機構を軸方向から見た図である。 第5実施形態の歩行支援装置のトルク伝達機構及びその配置を示すスケルトン図である。
以下、本発明の移動体の一実施形態として歩行支援装置について説明する。なお、本発明の移動体は、歩行支援用の移動体である歩行支援装置に限らず、荷物運搬用の移動体、あらゆる用途のロボット等に用いることができる。以下、歩行支援装置の各実施形態について図面を参照しながら説明する。また以下の説明では、歩行支援装置の進行方向を前後方向、歩行支援装置の幅方向を左右方向ともいう。
<第1実施形態>
[歩行支援装置]
図1~図4に示すように、本発明の一実施形態に係る歩行支援装置1は、第1モータ10と、第2モータ20と、第1モータ10及び第2モータ20を収容する本体ケース30と、同一の軸線Cを中心とする同一円周上に配置される複数の自転軸51を中心として自転可能な複数の駆動輪50と、本体ケース30に支持され、複数の自転軸51を軸線Cを中心に公転可能に支持するハブケース60と、第1モータ10から複数の駆動輪50へトルクを伝達する自転トルク伝達機構70と、複数の駆動輪50に制動力を付与する制動機構80と、第2モータ20からハブケース60へトルクを伝達する公転トルク伝達機構90と、第2モータ20から本体ケース30へトルクを伝達するバランストルク伝達機構100と、第2モータ20とハブケース60及び本体ケース30との間のトルク伝達経路上に設けられる不可逆回転伝動体110と、使用者の移動の意思等に応じて第1モータ10、第2モータ20及び制動機構80を制御する制御部120(図7参照)と、第1モータ10、第2モータ20などに電気的に接続されるバッテリ130と、を備える。なお、軸線Cは、歩行支援装置1の幅方向(左右方向)に延びている。
(第1モータ)
第1モータ10は、モータカバー11の内周部に固定されるステータ12と、ステータ12の内周側に回転可能に配置されるロータ13と、ロータ13の内周部に結合され、モータカバー11に回転可能に支持されるロータ軸14と、を備える。モータカバー11は、本体ケース30に固定されており、ロータ軸14から出力されるトルクが自転トルク伝達機構70を介して複数の駆動輪50に伝達される。
(第2モータ)
第2モータ20は、モータカバー21の内周部に固定されるステータ22と、ステータ22の内周側に回転可能に配置されるロータ23と、ロータ23の内周部に結合され、モータカバー21に回転可能に支持されるロータ軸24と、を備える。第2モータ20は、不可逆回転伝動体110を介して公転トルク伝達機構90及びバランストルク伝達機構100に接続され、ロータ軸24又はモータカバー21から出力されるトルクがハブケース60又は本体ケース30に伝達される。
(本体ケース)
本体ケース30は、使用者が本体ケース30を把持するため本体ケース30の上部に設けられる把持部40と、第1モータ10及び第2モータ20を収容するモータ収容部31と、モータ収容部31の右側に連結され、公転トルク伝達機構90を収容する公転トルク伝達機構収容部32と、モータ収容部31の左側に連結され、自転トルク伝達機構70及び制動機構80を収容する自転トルク伝達機構収容部33と、自転トルク伝達機構収容部33の外側に連結され、バランストルク伝達機構100を収容するバランストルク伝達機構収容部34と、把持部40とモータ収容部31の上部を連結し、且つバッテリ130を収容する筒状部35と、を備える。
本体ケース30は、モータ収容部31の下方であって、左右方向において公転トルク伝達機構収容部32と自転トルク伝達機構収容部33及びバランストルク伝達機構収容部34との間に、ハブケース60及び複数の駆動輪50を配置するための空間Sを備える。ハブケース60の回転軸61は、公転トルク伝達機構収容部32の下端部内側面と自転トルク伝達機構収容部33の下端部内側面との間で回転可能に支持される。
本体ケース30には、手提げバッグなどの荷物Bを吊り下げるためのフック部36が設けられている。本実施形態のフック部36は、筒状部35の上端部(把持部40の下方近傍)から左右いずれか一方側に突出する吊り下げ状態と、筒状部35の上端部内に格納される格納状態と、に出没操作される。フック部36は、本体ケース30が鉛直方向に沿うように起立した直立姿勢において軸線Cを通る仮想鉛直線Pよりも前方に位置する。
また、本体ケース30の下端部左右外側面には、放置状態の歩行支援装置1を自立させるためのスタンド37(図11参照)が設けられている。スタンド37は、少なくとも上ポジション(第1の位置)と下ポジション(第2の位置)とに変位可能に設けられ、下ポジションで駆動輪50が接する面に当接して、歩行支援装置1の荷重を支える。より具体的に説明すると、スタンド37は、複数の駆動輪50に対し左側に設けられ、下ポジションで下端側が左側に突出するように設けられる左スタンド37Lと、複数の駆動輪50に対し右側に設けられ、下ポジションで下端側が右側に突出するように設けられる右スタンド37Rと、を有する。上ポジションにおいて、本体ケース30の下端部左右外側面に沿って格納される閉じ状態となる。一方、スタンド37は、下ポジションで本体ケース30の下端部左右外側面から斜め下方に延出し、先端部が接地することで歩行支援装置1の左右方向への転倒を規制する開き状態となる。
(意思取得手段)
歩行支援装置1には、使用者の使用の意思、及び使用者の移動の意思を取得する意思取得手段43が設けられている。意思取得手段43は、電源スイッチ、操作レバー、感圧センサ、タッチパネル、アクセルハンドル、操作ボタン、音声認識装置等、又はこれらの組み合わせである。本実施形態では、使用者の使用の意思及び不使用の意思(放置の意思)を取得するために電源スイッチ(不図示)及び操作レバー41が設けられ、使用者の移動の意思及び停止の意思を取得するために把持部40に感圧センサ(不図示)が設けられる。
(移動状態取得手段)
歩行支援装置1には、歩行支援装置1の移動状態を取得する移動状態取得手段44が設けられている。移動状態取得手段44は、速度センサ、3軸加速度センサ等のセンサ装置である。
(傾斜取得手段、段差取得手段)
歩行支援装置1には、歩行支援装置1が走行する面の傾斜を取得する傾斜取得手段45、及び歩行支援装置1が走行する面の段差を取得する段差取得手段46をそれぞれ備えていることが好ましい。傾斜取得手段45及び段差取得手段46は、3軸加速度センサ等のセンサ装置、カメラとレーダーとの組み合わせ等である。
(スタンド位置取得手段)
歩行支援装置1には、スタンド37の位置を取得するスタンド位置取得手段47が設けられている。傾斜取得手段45は、位置センサ等のセンサ装置であって、スタンド37が上ポジションと下ポジションのいずれの位置にあるかを取得する。
(駆動輪)
本実施形態の歩行支援装置1は、同一円周上に配置される3つの駆動輪50を備える。3つの駆動輪50は、同一の軸線Cを中心とする円周上に配置される3つの自転軸51を中心として自転可能であって、段差の乗り越え、及び階段の登り降りを除く通常の走行状態では、3つの駆動輪50のうち、接地する2つの駆動輪50が自転することで歩行支援装置1を進行方向に移動させる。なお、本実施形態の駆動輪50は、図4に示すように、小さな段差を自転のみで乗り越えられる程度の直径T1を有するとともに、接地する2つの駆動輪50の進行方向前端から進行方向後端までの距離T2がエレベータに入れる程度に設定され、さらに、隣接する駆動輪50の後端部と前端部との間の距離T3が公転によって階段を登り降りできる程度に設定されているが、これらの寸法や駆動輪50の個数は、歩行支援装置1の用途や使用環境に応じて任意に変更することができる。
(ハブケース)
ハブケース60は、軸線Cを回転中心として軸心方向(左右方向)に延びる中空円筒形状の回転軸61と、回転軸61の左側から外径方向に延出する3つの第1駆動輪支持ケース62と、回転方向において第1駆動輪支持ケース62と同相となるように回転軸61の右側から外径方向に延出する3つの第2駆動輪支持ケース63と、を備え、第1駆動輪支持ケース62及び第2駆動輪支持ケース63の先端部間で駆動輪50の自転軸51を回転可能に支持している。また、回転軸61及び第2駆動輪支持ケース63は、自転トルク伝達機構70の一部を収容する伝動ケースに兼用されている。なお、回転軸61及び第2駆動輪支持ケース63は、自転トルク伝達機構70の一部が露出した状態で収容してもよい。
(自転トルク伝達機構)
自転トルク伝達機構70は、本体ケース30の自転トルク伝達機構収容部33に収容される上流側自転トルク伝達機構71と、ハブケース60の第2駆動輪支持ケース63に収容される下流側自転トルク伝達機構72と、ハブケース60の回転軸61内を通り、上流側自転トルク伝達機構71と下流側自転トルク伝達機構72とをトルク伝達可能に連結する貫通軸73と、を備える。
上流側自転トルク伝達機構71は、第1モータ10のロータ軸14に連結される第1伝動軸711と、自転トルク伝達機構収容部33の下端側で回転可能に支持される第2伝動軸712と、を備え、第1伝動軸711には、小径プーリ711aが設けられ、第2伝動軸712には、大径プーリ712a及び小径ギヤ712bが設けられている。第1モータ10のロータ軸14から第1伝動軸711にトルクが出力されると、第1伝動軸711の小径プーリ711aから伝動ベルト713を介して第2伝動軸712の大径プーリ712aにトルクが伝達されるとともに、このトルクが第2伝動軸712の小径ギヤ712bから貫通軸73の一端部に設けられる小径ギヤ73aに伝達される。
下流側自転トルク伝達機構72は、貫通軸73の他端部から外径方向に沿って延出する3本の伝動軸721を備え、各伝動軸721の両端部には、ベベルギヤ721a、721bが設けられている。第1モータ10から上流側自転トルク伝達機構71を介して貫通軸73の一端部に伝達されたトルクは、貫通軸73の他端部に設けられるベベルギヤ73bから各伝動軸721のベベルギヤ721aに伝達され、このトルクがベベルギヤ721bから各駆動輪50の自転軸51に設けられるベベルギヤ51aに伝達される。ベベルギヤ73b及びベベルギヤ721aは第2駆動輪支持ケース63のケース中心部63aに収容され、ベベルギヤ51a及びベベルギヤ721bはケース中心部63aを中心として周方向で等間隔に且つケース中心部63aから離間した第2駆動輪支持ケース63のケース遊星部63bに収容され、各伝動軸721はケース中心部63aとケース遊星部63bとを接続する第2駆動輪支持ケース63のケースくびれ部63cに収容される。
(制動機構)
制動機構80は、上流側自転トルク伝達機構71の第1伝動軸711に設けられるディスク部81と、ディスク部81の外周側を左右両側から挟み込むことにより駆動輪50に制動力を発生させる制動部82と、を備える。制動部82は、電気的に動作するアクチュエータを備え、該アクチュエータの駆動制御に基づいて制御部120が制動機構80を動作させる。なお、制動機構80は、制御部120が介在することなく、機械的に手動操作される手動式の制動機構であってもよい。なお、制動機構80は、駆動輪50に制動力を発生させることができれば、第1モータ10と駆動輪50とを接続する自転トルク伝達機構70に限らず、3つの駆動輪50に設けられていてもよく、第1モータ10に設けられていてもよい。
(公転トルク伝達機構)
公転トルク伝達機構90は、本体ケース30の公転トルク伝達機構収容部32に回転可能に支持される4本の伝動軸91~94を備え、第1伝動軸91が第2モータ20のロータ軸24に連結される。第1伝動軸91には、小径プーリ91aが設けられ、第2伝動軸92には、大径プーリ92a及び小径プーリ92bが設けられ、第3伝動軸93には、大径プーリ93a及び小径ギヤ93bが設けられ、第4伝動軸94には、大径ギヤ94a及び小径ギヤ94bが設けられている。第2モータ20のロータ軸24から第1伝動軸91にトルクが出力されると、第1伝動軸91の小径プーリ91aから第1伝動ベルト95を介して第2伝動軸92の大径プーリ92aにトルクが伝達され、このトルクが第2伝動軸92の小径プーリ92bから第2伝動ベルト96を介して第3伝動軸93の大径プーリ93aに伝達されるとともに、第3伝動軸93の小径ギヤ93bから第4伝動軸94の大径ギヤ94aに伝達される。さらに、このトルクが第4伝動軸94の小径ギヤ94bからハブケース60の回転軸61の一端部に設けられる小径ギヤ61aに伝達される。
(バランストルク伝達機構)
バランストルク伝達機構100は、本体ケース30のバランストルク伝達機構収容部34に回転可能に支持される4本の伝動軸101~104を備え、第1伝動軸101が不可逆回転伝動体110を介して第2モータ20のモータカバー21に連結される。第1伝動軸101には、小径プーリ101aが設けられ、第2伝動軸102には、大径プーリ102a及び小径プーリ102bが設けられ、第3伝動軸103には、大径プーリ103a及び小径ギヤ103bが設けられ、第4伝動軸104には、大径ギヤ104a及び小径ギヤ104bが設けられている。第2モータ20のモータカバー21から不可逆回転伝動体110を介して第1伝動軸101にトルクが伝達されると、第1伝動軸101の小径プーリ101aから第1伝動ベルト105を介して第2伝動軸102の大径プーリ102aにトルクが伝達され、このトルクが第2伝動軸102の小径プーリ102bから第2伝動ベルト106を介して第3伝動軸103の大径プーリ103aに伝達される。また、このトルクが、第3伝動軸103の小径ギヤ103bから第4伝動軸104の大径ギヤ104aに伝達され、さらに、第4伝動軸104の小径ギヤ104bから本体ケース30に設けられる小径ギヤ30aに伝達される。小径ギヤ30aは、ハブケース60の回転軸61及び小径ギヤ61aと同一軸心上に配置されており、小径ギヤ30aにトルクが入力されると、その反力で本体ケース30が前後に傾斜される。なお、バランストルク伝達機構100は、第2モータ20とともに、重心変更機構200を構成する。
(不可逆回転伝動体)
図5の(a)、(b)に示すように、不可逆回転伝動体110は、入力軸111と、出力軸112と、外輪部材113と、を有し、外輪部材113を固定した状態において、入力軸111を回転させると出力軸112も回転し、出力軸112側を回転させると出力軸112自身はロックし、入力軸111へは動力を伝達しない特性を持った機械要素であり、例えば、NTN株式会社製のロックタイプのトルクダイオード(登録商標)を用いることができる。なお、図5は不可逆回転伝動体110の動作を説明するための模式図であり、図3の記載のものと形状が異なっている。
本実施形態では、不可逆回転伝動体110の外輪部材113を固定せず、以下で説明するように3つの回転要素として使用する。具体的には、不可逆回転伝動体110の入力軸111には、第2モータ20のモータカバー21(ステータ22)が接続され、出力軸112には、バランストルク伝達機構100を介して本体ケース30が接続され、外輪部材113には、第2モータ20のロータ軸24(ロータ23)及び公転トルク伝達機構90を介してハブケース60が接続されている。
このように不可逆回転伝動体110を使用する場合、図6の(a)に示すように、2つの駆動輪50が接地してハブケース60が回転しない通常歩行時(図12の(a))には、第2モータ20に通電すると、ハブケース60に接続された第2モータ20のロータ23が固定されるため、反力で第2モータ20のステータ22が回転する。ステータ22は、モータカバー21を介して不可逆回転伝動体110の入力軸111に接続されるため、ステータ22の回転は不可逆回転伝動体110の入力軸111を回転させる。入力軸111の回転は、2つの駆動輪50が接地することで負荷が大きくなっている外輪部材113と本体ケース30が接続された出力軸112とのうち、負荷の小さい方、即ち、本体ケース30が接続された出力軸112を回転させる。したがって、通常走行時には、第2モータ20のトルクが不可逆回転伝動体110の出力軸112に伝達され、本体ケース30の重心位置が常に適切な位置となるように本体ケース30が前後に傾斜する。
また、図6の(b)に示すように、段差乗り越え時(図12の(c)及び(d))や階段登り降り時(図14の(b))には、3つの駆動輪50のうち2つの駆動輪50が浮いた状態で、使用者が把持部40を把持することで本体ケース30の後傾が規制されるので、本体ケース30が接続された出力軸112は回転が規制される。この状態で第2モータ20に通電すると、第2モータ20のロータ23が回転し、ロータ23の回転がロータ軸24及び公転トルク伝達機構90を介してハブケース60を回転させる。したがって、段差乗り越え時や階段登り降り時には、第2モータ20のトルクがハブケース60に伝達され、ハブケース60が回転することで駆動輪50が公転する。
また、図6の(c)に示すように、段差つんのめり時(図12の(b))には、使用者が把持部40を把持することで本体ケース30に前方への慣性力が入力される。本体ケース30は、不可逆回転伝動体110の出力軸112に接続されるため、本体ケース30の回転は、本体ケース30が接続された出力軸112を回転させる。出力軸112の回転は、出力軸112とともに入力軸111及び外輪部材113を一体に回転させる。本体ケース30とともに入力軸111が回転することで入力軸111に接続された第2モータ20のステータ22が回転するとともに、外輪部材113に接続された第2モータ20のロータ23及びハブケース60が一体に回転する。したがって、段差つんのめり時には、本体ケース30とハブケース60とが結合状態となり、本体ケース30に作用する前方への慣性力により、接地している2つの駆動輪50のうち、後続の駆動輪50が先行する駆動輪50を支点として浮き上がる。
(制御部)
制御部120は、図7に示すように、第1モータ10を制御し3つの駆動輪50の自転を制御する第1制御装置120aと、第2モータ20を制御しハブケース60の回転を制御する第2制御装置120bと、第2モータ20を制御し本体ケース30の重心位置を制御する第3制御装置120cと、制動機構80の作動を制御する制動制御装置120dと、を備える。制御部120には、意思取得手段43から使用者の移動の意思、使用者の使用の意思、及び使用者の不使用の意思が入力され、移動状態取得手段44から歩行支援装置1の移動状態が入力され、傾斜取得手段45から歩行支援装置1が走行する面の傾斜情報が入力され、段差取得手段46から歩行支援装置1が走行する面の段差情報が入力され、及び、スタンド位置取得手段47からスタンド37の位置情報が入力される。
第1制御装置120aは、意思取得手段43が使用者の進行方向の前進開始の意思又は前進加速の意思を取得したときに、複数の駆動輪50に前進方向の動力が増加するよう自転制御する。一方、第1制御装置120aは、意思取得手段43が使用者の進行方向の前進減速の意思又は進行方向とは反対の後進開始の意思を取得したときに、複数の駆動輪50に前進方向の動力が減少するよう又は後進方向の動力が増加するよう自転制御する。これにより、使用者の進行方向の前進開始の意思又は前進加速の意思に応じて、歩行支援装置1を前進させることができるとともに、使用者の進行方向の前進減速の意思又は進行方向とは反対の後進開始の意思に応じて、歩行支援装置1を減速又は後進させることができる。なお、第1制御装置120aは、複数の駆動輪50に前進方向の動力が減少するよう自転制御するときに第1モータ10を回生制御することができる。
第1制御装置120aは、傾斜取得手段45が歩行支援装置1の進行方向前方の面が上り傾斜することを取得したとき、複数の駆動輪50に前進方向の動力が増加するよう自転制御する。一方、第1制御装置120aは、傾斜取得手段45が歩行支援装置1の進行方向前方の面が下り傾斜することを取得したとき、複数の駆動輪50に前進方向の動力が減少するよう自転制御する。
第2制御装置120bは、段差取得手段46が歩行支援装置1の進行方向前方の段差を取得したとき、ハブケース60の回転を制御する動力を発生するよう公転制御する。詳しくは後述するが、段差に応じて複数の駆動輪50を公転させることで、歩行支援装置1が段差を容易に乗り越えることができる。
第3制御装置120cは、本体ケース30の重心位置が常に適切な位置となるようにバランス制御する。
制動制御装置120dは、移動状態取得手段44が歩行支援装置1の移動を取得しているときに、制動機構80が作動することを禁止するよう制御する。制動制御装置120dは、歩行支援装置1の移動中に意思取得手段43が使用者の前進減速の意思を取得したとき、又は停止の意思を取得したときに、制動機構80が作動するよう制御する。
また、制動制御装置120dは、意思取得手段43が使用者の使用の意思を取得しないとき、又は不使用の意思を取得したときに、制動機構80が作動するよう制御する。さらに、制動制御装置120dは、歩行支援装置1の停止中に意思取得手段43が使用者の進行方向の前進開始の意思を取得したときに、制動機構80が非作動となるよう制御する。
さらに、制動制御装置120dは、スタンド37の状態に応じて制動機構80の作動を制御する。より具体的に説明すると、制動制御装置120dは、スタンド位置取得手段47が、スタンド37が下ポジションに位置すること、又は上ポジションから下ポジションへの移行を取得したときに、制動機構80が作動するよう制御する。一方、制動制御装置120dは、スタンド位置取得手段47が、スタンド37が下ポジションに位置しないこと又は上ポジションに位置することを取得したときに、制動機構80が非作動となるよう制御する。スタンド37の位置に応じて制動機構80を制御することで、スタンド37の動作状態のときに歩行支援装置1が移動するのを防止でき、スタンド37の非動作状態のときに歩行支援装置1の移動が規制されるのを防止できる。
[歩行支援装置の配置構成]
つぎに、歩行支援装置1における各部の配置構成について、図1~図3を参照して説明する。なお、左右の配置は、逆であってもよい。同様に、前後の配置は、逆であってもよい。
自転トルク伝達機構70及びバランストルク伝達機構100は、歩行支援装置1の幅方向において複数の駆動輪50の左側に配置され、公転トルク伝達機構90は、複数の駆動輪50の右側に配置される。自転トルク伝達機構70及びバランストルク伝達機構100と公転トルク伝達機構90とを、複数の駆動輪50を挟んで両側に配置することで、これらをバランスよく配置することができる。なお、本実施形態では、自転トルク伝達機構70がバランストルク伝達機構100と複数の駆動輪50との間に配置されているが、自転トルク伝達機構70が公転トルク伝達機構90と複数の駆動輪50との間に配置されていてもよい。
第1モータ10は、自転トルク伝達機構70及びバランストルク伝達機構100の右側に配置されるとともに、第2モータ20は、公転トルク伝達機構90の左側に配置される。即ち、第1モータ10及び第2モータ20は、幅方向において自転トルク伝達機構70及びバランストルク伝達機構100と公転トルク伝達機構90との間に配置される。これにより、第1モータ10及び第2モータ20が幅方向に張り出すことが防止される。
また、第1モータ10及び第2モータ20は、ハブケース60に支持される複数の駆動輪50の公転円周軌道よりも外側に配置されるとともに、歩行支援装置1の進行方向において、前記公転円周軌道における進行方向一端部と進行方向他端部との間に配置されている。
さらに、幅方向から見て、第2モータ20は、本体ケース30が鉛直方向に沿うように起立した直立姿勢において軸線Cを通る仮想鉛直線Pとオーバーラップするように配置される。一方、第1モータ10は、直立姿勢において仮想鉛直線Pに対し歩行支援装置1の進行方向において後側に配置される。このように第1モータ10と第2モータ20とを歩行支援装置1の進行方向にずらして配置することで、歩行支援装置1が軸方向(左右方向)に大型化するのを抑制できる。
第1モータ10及び第2モータ20に電力を供給するバッテリ130は、本体ケース30の筒状部35に収容され、把持部40と第1モータ10及び第2モータ20との間に配置される。
[歩行支援装置の制御方法]
つぎに、歩行支援装置1の制御方法について、図8~図10を参照して説明する。
図8に示すように、制御部120は、使用者の使用の意思(例えば、電源スイッチのON)に応じて起動し、走行支援制御(S1)と、バランス制御(S2)と、を繰り返し実行する。なお、走行支援制御(S1)及びバランス制御(S2)は、一方のみが実行される場合もあり、同時に実行される場合もある。走行支援制御は、使用者の移動の意思等に応じて歩行支援装置1の進行方向への移動を支援するように第1モータ10、第2モータ20及び制動機構80を制御する制御であり、バランス制御は、歩行支援装置1の進行方向の重心をバランスさせるように第2モータ20を制御する制御である。以下、走行支援制御及びバランス制御の具体的な制御手順について、図9及び図10を参照して説明する。
図9に示すように、走行支援制御における制御部120は、まず、使用者の移動の意思情報を取得する(S11)。本実施形態の歩行支援制御では、使用者の移動の意思情報として、「歩行」と、「停止」と、「放置」と、を取得する。「歩行」は、使用者が進行方向前方へ歩行支援装置1を移動させようとする意思情報であり、本実施形態では、把持部40を前方に押す操作(本実施形態では感圧センサで判断)に基づいて取得する。「停止」は、使用者が歩行支援装置1の移動を停止させようとする意思情報であり、本実施形態では、把持部40を後方に引く操作(本実施形態では感圧センサで判断)に基づいて取得する。「放置」は、歩行支援装置1を放置状態に移行させようとする意思情報であり、操作レバー41の操作に基づいて取得する。
制御部120は、意思情報として「歩行」を取得した場合は、制動機構80をOFF状態(制動解除)にするとともに(S12)、駆動輪50の回転を使用者の歩行速度に合わせるように第1モータ10を制御する(S13)。また、制御部120は、意思情報として「歩行」を取得している状況では、下り坂であるか否かを判断し(S14:本実施形態では傾斜取得手段45で判断)、該判断結果がYESの場合は、駆動輪50の回転を減速させるように第1モータ10を回生駆動する(S15)。S14で下り坂でない場合、平坦路であれば通常通り第1モータ10を力行駆動し、上り坂であれば平坦路の場合よりも前進方向の動力が増加するよう第1モータ10を力行駆動する。
制御部120は、意思情報として「停止」を取得した場合は、駆動輪50の回転を減速させるように第1モータ10を回生駆動し、駆動輪50の回転を停止させる(S16)。また、制御部120は、意思情報として「放置」を取得した場合は、第1モータ10(駆動輪50)が停止状態であるか否かを判断し(S17)、該判断結果がYESの場合は、制動機構80をON状態(制動状態)とする(S18)。なお、走行支援制御の作用及び効果は後述する。
図10に示すように、バランス制御における制御部120は、まず、使用者の移動の意思情報を取得する(S21)。制御部120は、意思情報として「歩行」又は「停止」を取得した場合は、歩行支援装置1の進行方向の重心をバランスさせるように第2モータ20を制御する(S22)。また、制御部120は、意思情報として「放置」を取得した場合は、第2モータ20の回転を停止させる(S23)。なお、バランス制御の作用及び効果は後述する。
[歩行支援装置の動作]
つぎに、歩行支援装置1の動作について、図11~図15を参照して説明する。
(放置状態~電源ON状態)
図11の(a)及び(b)に示すように、使用者が電源スイッチをONにして歩行支援装置1を起動すると、放置状態の歩行支援装置1は、2輪で接地する駆動輪50の回転がON状態の制動機構80によって規制されるとともに、下ポジションに位置する開き状態のスタンド37によって本体ケース30の左右方向の倒れが規制される。
図11の(c)及び(d)に示すように、歩行支援装置1に荷物Bを搭載する場合は、本体ケース30の筒状部35からフック部36を突出させるとともに、一方の手で本体ケース30(把持部40)を支えながら、他方の手で荷物Bをフック部36に吊り下げる。荷物Bをフック部36に吊り下げると、荷物を含めた歩行支援装置1の前後方向の重心は前方にずれ、左右方向の重心は左右いずれか一方側にずれる。例えば、使用者が左手で把持部40を把持しながら歩行支援装置1の右側を歩行し、荷物Bを本体ケース30の左側に引っ掛ける場合は、左右方向の重心が左側にずれる。
図11の(e)及び(f)に示すように、歩行準備段階では、まず、一方の手で本体ケース30(把持部40)の左右方向の倒れを支えながら、他方の手、又は足でスタンド37を上ポジションに移動させて閉じ状態に操作する。これにより、制動機構80による駆動輪50の回転規制が解除され、制御部120による走行支援制御及びバランス制御が開始される。制御部120は、バランス制御が開始されると、歩行支援装置1の前後方向の重心をバランスさせるように第2モータ20を制御する。これにより、第2モータ20のトルクがバランストルク伝達機構100を介して本体ケース30に伝達され、本体ケース30が後傾した状態となる。
(歩行開始~段差乗り越え)
図12の(a)に示すように、歩行者は、歩行を開始する場合、把持部40に進もうとする力を伝達する(前方押し操作)。制御部120は、意思取得手段43が使用者の意思情報として「歩行」を取得すると、駆動輪50が使用者の歩行速度(進もうとする力が相殺される速度)に合わせて回転するように第1モータ10を制御する。また、制御部120は、バランス制御による第2モータ20の制御により、歩行支援装置1の前後方向の重心バランスを取り続ける。
図12の(b)に示すように、歩行中、先行する駆動輪50が自転のみでは乗り越えが困難な段差にぶつかった場合、慣性力と使用者の前に進もうとする力によって本体ケース30が前傾するつんのめり状態となる。前述したように、つんのめり状態では、不可逆回転伝動体110によって本体ケース30とハブケース60とが結合状態となり、接地している2つの駆動輪50のうち、後続の駆動輪50が先行する駆動輪50を支点として浮き上がる状態が許容される。
図12の(c)及び(d)に示すように、つんのめりによって本体ケース30が前傾すると、前述したように、第2モータ20のトルクがハブケース60に伝達され、ハブケース60が回転することで駆動輪50が公転する。これにより、段差の乗り越えが可能となる。
(停止)
図13の(a)に示すように、使用者は、歩行を停止する場合、把持部40に止ろうとする力を伝達する(後方引き操作)。制御部120は、意思取得手段43が使用者の意思情報として「停止」を取得すると、走行支援制御において駆動輪50の回転を減速させるように第1モータ10を回生駆動し、駆動輪50の回転を停止させる。また、制御部120は、バランス制御による第2モータ20の制御により、歩行支援装置1の前後方向の重心バランスを取り続ける。
(下り坂)
図13の(b)に示すように、制御部120は、駆動輪50が下り坂を下る場合、バランス制御による第2モータ20の制御により、歩行支援装置1の前後方向の重心バランスを取り続けることにより、歩行路に対して本体ケース30を後傾させる。また、制御部120は、傾斜取得手段45によって下り坂であることを取得すると、駆動輪50の回転を減速させるように第1モータ10を回生駆動し、駆動輪50の回転を使用者の歩行速度に合わせる。
(階段登り)
図14の(a)に示すように、歩行中、先行する駆動輪50が上り階段にぶつかった場合、慣性力と使用者の前に進もうとする力によって本体ケース30が前傾するつんのめり状態となる。前述したように、つんのめり状態では、不可逆回転伝動体110によって本体ケース30とハブケース60とが結合状態となり、接地している2つの駆動輪50のうち、後続の駆動輪50が先行する駆動輪50を支点として浮き上がる状態が許容される。
図14の(b)に示すように、つんのめりによって本体ケース30が前傾すると、前述したように、第2モータ20のトルクがハブケース60に伝達され、ハブケース60が回転することで駆動輪50が公転する。これにより、駆動輪50が上り階段の上段に着地する。歩行支援装置1は、駆動輪50が上り階段の上段に着地したら、駆動輪50のトルクと、ハブケース60のトルクと、使用者が階段を登ろうとする力と、によって上り階段の上段に登る。
図14の(c)に示すように、上り階段の上段に登ったら、先行する駆動輪50が上り階段のつぎの上段にぶつかり、図14の(a)及び(b)の動作を繰り返す。これにより、複数段の上り階段を登ることが可能になる。
(階段降り)
図15の(a)に示すように、歩行中、先行する駆動輪50が下り階段に到達した場合、先行する駆動輪50が段差から落ちる。このとき、支点が後続の駆動輪50のみとなり、使用者が把持部40を把持することで本体ケース30の後傾が規制されるので、第2モータ20のトルクがハブケース60に伝達され、ハブケース60が回転することで駆動輪50が公転する。これにより、歩行支援装置1が下り階段を降り始める。
図15の(b)及び(c)に示すように、1つの駆動輪50が階段の下段に着地したら、ハブケース60の回転により2つの駆動輪50が接地する状態に戻る。そして、先行する駆動輪50が下り階段のつぎの段差に落ちたら、図15の(a)及び(b)の動作を繰り返す。これにより、複数段の下り階段を降りることが可能になる。
[実施形態の効果]
このように歩行支援装置1は、同一の軸線Cを中心とする円周上に配置される複数の自転軸51を中心として自転可能な複数の駆動輪50と、複数の自転軸51を、軸線Cを中心に公転可能に支持するハブケース60と、を備えるとともに、複数の駆動輪50を自転させるように第1モータ10が複数の駆動輪50に動力伝達可能に接続され、複数の駆動輪50を公転させるように第2モータ20がハブケース60に動力伝達可能に接続される。これにより、第1モータ10及び第2モータ20によって複数の駆動輪50を自転させたり公転させたりすることにより歩行支援装置1を適切に移動させることができる。
また、第2モータ20がハブケース60に加えて本体ケース30に動力伝達可能に接続される。そのため、複数の駆動輪50を自転させながら本体ケース30のバランスを適切に保つことができる。
<第2実施形態>
第1実施形態の歩行支援装置1は、第2モータ20が、不可逆回転伝動体110を介して公転トルク伝達機構90及びバランストルク伝達機構100に接続されることで、第1モータ10及び第2モータ20の2つの動力源で、通常走行時における前進走行及びバランス制御、段差つんのめり時における一体回転、及び段差乗り越え時における公転を実現したが、これに限られるものではない。
第2実施形態の歩行支援装置1は、図16に示すように、第1モータ10が複数の駆動輪50を自転させるように複数の駆動輪50に動力伝達可能に接続され、第2モータ20が複数の駆動輪50を公転させるようにハブケース60に動力伝達可能に接続され、第3モータ25が本体ケース30に動力伝達可能に接続される。即ち、重心変更機構200が、第3モータ25とバランストルク伝達機構100とにより構成される。このように第1モータ10、第2モータ20、及び第3モータ25を制御することで、第1実施形態と同様に走行支援制御(S1)及びバランス制御(S2)を実現できる。なお、第2実施形態の歩行支援装置1は、第1実施形態の歩行支援装置1における不可逆回転伝動体110の代わり第3モータ25を配置したものであり、他の構成は第1実施形態と同様であるため、図16中、同一の構成については同一符号を付して説明を省略する。
<第3実施形態>
第3実施形態の歩行支援装置1は、第1実施形態の不可逆回転伝動体110も、第2実施形態の第3モータ25を用いずに、第1実施形態及び第2実施形態と同様に走行支援制御(S1)及びバランス制御(S2)を実現するものである。
第3実施形態の歩行支援装置1は、図17に示すように、第2モータ20を1つのステータと相反回転する2つのロータを備えた相反作動モータ(Relative Differential Motor)とし、一方のロータ23aが複数の駆動輪50を公転させるようにハブケース60に動力伝達可能に接続され、他方のロータ23bが本体ケース30に動力伝達可能に接続される。なお、第3実施形態の歩行支援装置1においても、他の構成は第1実施形態と同様であるため、図17中、同一の構成については同一符号を付して説明を省略する。
<第4実施形態>
第4実施形態の歩行支援装置1は、第1実施形態の不可逆回転伝動体110も、第2実施形態の第3モータ25を用いずに、第1実施形態及び第2実施形態と同様に走行支援制御(S1)及びバランス制御(S2)を実現するものである。
第4実施形態の歩行支援装置1は、図18及び図19に示すように、第1モータ10と、第2モータ20と、第1モータ10及び第2モータ20を収容する本体ケース30と、同一の軸線Cを中心とする同一円周上に配置される複数の自転軸51を中心として自転可能な複数の駆動輪50と、本体ケース30に支持され、複数の自転軸51を公転可能に支持するハブケース60と、第1モータ10から複数の駆動輪50へトルクを伝達する自転トルク伝達機構70と、複数の駆動輪50に制動力を付与する制動機構80と、第2モータ20からハブケース60へトルクを伝達する公転トルク伝達機構90と、ハブケース60と本体ケース30とを連結する断接手段48と、を備える。なお、制御部120及びバッテリ130は、第1実施形態の同一又は同等の構成を有するので説明を省略する。
(第1モータ)
第1モータ10は、モータカバー11の内周部に固定されるステータ12と、ステータ12の内周側に回転可能に配置されるロータ13と、ロータ13の内周部に結合され、モータカバー11に回転可能に支持されるロータ軸14と、を備え、ロータ軸14から出力されるトルクが自転トルク伝達機構70を介して複数の駆動輪50に伝達される。モータカバー11は、ハブケース60の第2駆動輪支持ケース63に収容され、第2駆動輪支持ケース63と一体回転するよう構成されている。
(第2モータ)
第2モータ20は、モータカバー21の内周部に固定されるステータ22と、ステータ22の内周側に回転可能に配置されるロータ23と、ロータ23の内周部に結合され、モータカバー21に回転可能に支持されるロータ軸24と、を備え、ロータ軸24から出力されるトルクが公転トルク伝達機構90を介してハブケース60に伝達される。
(本体ケース)
本体ケース30には、第2モータ20を収容するモータ収容部31と、モータ収容部31の右側に連結され、公転トルク伝達機構90を収容する公転トルク伝達機構収容部32と、モータ収容部31の左側に断接手段48が取り付けられる断接手段取付部38と、を備える。なお、図1に記載のように、本実施形態の本体ケース30にも、把持部40、フック部36、スタンド37、バッテリ130を収容する筒状部35、意思取得手段43、移動状態取得手段44、傾斜取得手段45、段差取得手段46、スタンド位置取得手段47等が設けられている。
本体ケース30は、モータ収容部31の下方であって、左右方向において公転トルク伝達機構収容部32と断接手段取付部38との間に、ハブケース60及び複数の駆動輪50を配置するための空間Sを備える。ハブケース60の回転軸61は、公転トルク伝達機構収容部32の下端部内側面と断接手段取付部38の下端部内側面との間で本体ケース30に回転可能に支持される。
(自転トルク伝達機構)
自転トルク伝達機構70は、ハブケース60の第1駆動輪支持ケース62に回転可能に支持される3本の伝動軸731~733を備え、第1伝動軸731が第1モータ10のロータ軸14に連結される。なお、第2伝動軸732及び第3伝動軸733は、第1伝動軸731を中心に60°間隔で3本ずつ設けられている。第1伝動軸731には第1ギヤ731aが設けられ、第2伝動軸732には第2ギヤ732aが設けられ、第3伝動軸733には第3ギヤ733aが設けられている。第1モータ10のロータ軸14から第1伝動軸731にトルクが出力されると、第1伝動軸731の第1ギヤ731aから第2伝動軸732の第2ギヤ732aにトルクが伝達され、このトルクが第3伝動軸733の第3ギヤ733aに伝達され、さらに、各駆動輪50の自転軸51に設けられる第4ギヤ51bに伝達される。これにより、第1モータ10を制御することで3つの駆動輪50の自転させることができる。
(制動機構)
制動機構80は、第1モータ10のロータ軸14と一体に回転し、幅方向でロータ軸14とは反対側(右側)に延びる第2ロータ軸15に設けられるディスク部81と、ディスク部81の外周側を左右両側から挟み込むことにより駆動輪50に制動力を発生させる制動部82と、を備える。制動部82は、電気的に動作するアクチュエータを備え、該アクチュエータの駆動制御に基づいて制御部120が制動機構80を動作させる。なお、制動機構80は、制御部120が介在することなく、機械的に手動操作される手動式の制動機構であってもよい。なお、制動機構80は、駆動輪50に制動力を発生させることができれば、第1モータ10と駆動輪50とを接続する自転トルク伝達機構70に限らず、3つの駆動輪50に設けられてもよく、第1モータ10に設けられてもよい。
(公転トルク伝達機構)
公転トルク伝達機構90は、本体ケース30の公転トルク伝達機構収容部32に回転可能に支持される2本の伝動軸97、98を備え、第1伝動軸97が第2モータ20のロータ軸24に連結される。第1伝動軸97には第1ギヤ97aが設けられ、第2伝動軸98には第2ギヤ98aが設けられている。第2モータ20のロータ軸24から第1伝動軸97にトルクが出力されると、第1伝動軸97の第1ギヤ97aから第2伝動軸98の第2ギヤ98aにトルクが伝達され、このトルクがハブケース60の第2駆動輪支持ケース63に一体に取り付けられた第3ギヤ64に伝達される。これにより、第2モータ20を制御することでハブケース60を回転させ3つの駆動輪50を公転させることができる。
(バランストルク伝達機構)
バランストルク伝達機構100は、公転トルク伝達機構90及び断接手段48から構成され、断接手段48がハブケース60と本体ケース30とを連結することから、断接手段48を締結することで本体ケース30とハブケース60とが結合状態となる。これにより、つんのめり状態では本体ケース30とハブケース60とが結合状態とすることで、接地している2つの駆動輪50のうち、後続の駆動輪50が先行する駆動輪50を支点として浮き上がる状態が許容される。
第4実施形態の歩行支援装置1によれば、第1モータ10、第2モータ20、及び断接手段48を制御することで、第1実施形態と同様に走行支援制御(S1)及びバランス制御(S2)を実現できる。
<第5実施形態>
第1~第4実施形態の歩行支援装置1は、第1モータ10によって複数の駆動輪50が自転する自立駆動式の移動体であるが、本発明の移動体は自立駆動式の移動体に限らず、進行方向への移動は他の駆動源の動力や人力によるものであってもよい。
第5実施形態の歩行支援装置1は、図20に示すように、同一の軸線Cを中心とする円周上に配置される複数の自転軸を51中心として回転可能な複数の車輪52と、複数の自転軸51を、軸線Cを中心に公転可能に支持するハブケース60と、を備えるとともに、複数の車輪52を公転させるように第2モータ20がハブケース60に動力伝達可能に接続され、且つ、歩行支援装置1は、第2モータ20を保持する本体ケース30と、本体ケース30の重心位置を変更する重心変更機構200と、を備える。本実施形態では、制動機構80が3つの駆動輪50のうちの少なくとも二つに設けられている。なお、第5実施形態の歩行支援装置1においても、第1モータ10及び自転トルク伝達機構70が設けられていない以外、他の構成は第1実施形態と同様であるため、図20中、同一の構成については同一符号を付して説明を省略する。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
また、本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。なお、括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
(1) 同一の軸線(軸線C)を中心とする円周上に配置される複数の自転軸(自転軸51)を中心として自転可能な複数の車輪(駆動輪50)と、
前記複数の自転軸を、前記軸線を中心に公転可能に支持する支持部(ハブケース60)と、を備える移動体(歩行支援装置1)であって、
前記複数の車輪を自転させるように第1動力源(第1モータ10)が前記複数の車輪に動力伝達可能に接続され、
前記複数の車輪を公転させるように第2動力源(第2モータ20)が前記支持部に動力伝達可能に接続される、移動体。
(1)によれば、2つの動力源によって、車輪がロックしない状態でも複数の車輪を公転させることができる。
(2) (1)に記載の移動体であって、
前記第1動力源と前記複数の車輪とを接続する第1動力伝達機構(自転トルク伝達機構70)は、前記軸線に沿う軸線方向において前記複数の車輪の一方側に配置され、
前記第2動力源と前記支持部とを接続する第2動力伝達機構(公転トルク伝達機構90)は、前記軸線方向において前記複数の車輪の他方側に配置される、移動体。
(2)によれば、第1動力源と複数の車輪とを接続する第1動力伝達機構と第2動力源と支持部とを接続する第2動力伝達機構とを、複数の車輪を挟んで両側に配置することで、第1動力伝達機構、第2動力伝達機構、及び複数の車輪をバランスよく配置することができる。
(3) (2)に記載の移動体であって、
前記第1動力源は、前記軸線方向で前記第1動力伝達機構の前記他方側に配置される、移動体。
(3)によれば、第1動力源を第1動力伝達機構に対し車輪側に配置することで、第1動力源が軸線方向に張り出すことを防止できる。
(4) (2)又は(3)に記載の移動体であって、
前記第2動力源は、前記軸線方向で前記第2動力伝達機構の前記他方側に配置される、移動体。
(4)によれば、第2動力源を第2動力伝達機構に対し車輪側に配置することで、第2動力源が軸線方向に張り出すことを防止できる。
(5) (1)~(4)のいずれかに記載の移動体であって、
前記支持部は、
前記第1動力源と前記複数の車輪とを接続する第1動力伝達機構(自転トルク伝達機構70)を保持する保持部を有し、
前記保持部は、
前記軸線に沿う軸線方向に延びる第1保持部(回転軸61)と、
前記軸線方向と直交する方向(外径方向)に延びる第2保持部(第2駆動輪支持ケース63)とを有する、移動体。
(5)によれば、複数の自転軸を公転可能に支持する支持部が第1動力伝達機構を保持する保持部を有するので、複数の車輪周辺の構造を簡素化することができる。
(6) (1)~(5)のいずれかに記載の移動体であって、
前記複数の車輪、前記第1動力源、及び前記第1動力源と前記複数の車輪とを接続する第1動力伝達機構の経路の少なくとも一つに設けられる制動部(制動機構80)を更に備える、移動体。
(6)によれば、制動部により複数の車輪の回転を停止することができる。
(7) (1)~(6)のいずれかに記載の移動体であって、
前記第1動力源を制御し前記複数の車輪の自転を制御する第1制御装置(第1制御装置120a)と、
前記第2動力源を制御し前記支持部の回転を制御する第2制御装置(第2制御装置120b)と、を更に備える、移動体。
(7)によれば、第1制御装置及び第2制御装置により複数の車輪の自転と公転とを適切に制御することができる。
(8) (7)に記載の移動体であって、
前記移動体を使用する使用者の移動の意思を取得する意思取得手段(意思取得手段43)を更に備える、移動体。
(8)によれば、移動体が使用者の移動の意思を取得する意思取得手段を備えることで、使用者の移動の意思に応じて移動体を移動させることができる。
(9) (8)に記載の移動体であって、
前記意思取得手段が前記使用者の進行方向の前進開始の意思又は前進加速の意思を取得したときに、
前記第1制御装置は前記複数の車輪に前進方向の動力が増加するよう自転制御する、移動体。
(9)によれば、使用者の進行方向の前進開始の意思又は前進加速の意思に応じて、移動体を前進させることができる。
(10) (8)又は(9)に記載の移動体であって、
前記意思取得手段が前記使用者の進行方向の前進減速の意思又は前記進行方向とは反対の後進開始の意思を取得したときに、
前記第1制御装置は前記複数の車輪に前進方向の動力が減少するよう又は後進方向の動力が増加するよう自転制御する、移動体。
(10)によれば、使用者の進行方向の前進減速の意思又は進行方向とは反対の後進開始の意思に応じて、移動体を減速又は後進させることができる。
(11) (10)に記載の移動体であって、
前記第1制御装置は、前記複数の車輪に前進方向の動力が減少するよう自転制御するときに回生制御する、移動体。
(11)によれば、移動体の減速時に第1動力源で発電することができる。
(12) (7)~(11)のいずれかに記載の移動体であって、
前記移動体が走行する面の傾斜を取得する傾斜取得手段(傾斜取得手段45)を更に備える、移動体。
(12)によれば、移動体が面の傾斜を取得する傾斜取得手段を備えることで、面の傾斜状況を適切に把握することができる。
(13) (12)に記載の移動体であって、
前記傾斜取得手段が前記移動体の進行方向前方の面が上り傾斜することを取得したとき、
前記第1制御装置は前記複数の車輪に前進方向の動力が増加するよう自転制御する、移動体。
(13)によれば、面が上り傾斜する場合であっても、移動体を適切に移動させることができる。
(14) (12)又は(13)に記載の移動体であって、
前記傾斜取得手段が前記移動体の進行方向前方の面が下り傾斜することを取得したとき、
前記第1制御装置は前記複数の車輪に前進方向の動力が減少するよう自転制御する、移動体。
(14)によれば、面が下り傾斜する場合であっても、移動体を適切に移動させることができる。
(15) (7)~(14)のいずれかに記載の移動体であって、
前記移動体が走行する面の段差を取得する段差取得手段(段差取得手段46)を更に備える、移動体。
(15)によれば、移動体が面の段差を取得する段差取得手段を備えることで、面の段差を適切に把握することができる。
(16) (15)に記載の移動体であって、
前記段差取得手段が前記移動体の進行方向前方の段差を取得したとき、
前記第2制御装置は、前記支持部の回転を制御する動力を発生するよう公転制御する、移動体。
(16)によれば、段差に応じて複数の車輪を公転させることで、移動体が段差を容易に乗り越えることができる。
(17) (1)~(16)のいずれかに記載の移動体であって、
前記第1動力源及び前記第2動力源を保持する基体(本体ケース30)と、
前記基体の重心位置を変更する重心変更機構(重心変更機構200)と、を更に備える、移動体。
(17)によれば、移動体が基体の重心位置を変更する重心変更機構を備えることで、基体のバランスを適切に保つことができる。
(18) (17)に記載の移動体であって、
前記第2動力源は、前記支持部に加えて前記基体に動力伝達可能に接続される、移動体。
(18)によれば、第2動力源が支持部に加えて基体に動力伝達可能に接続されることで、第2動力源を複数の車輪の公転用の駆動源と重心を変更するための駆動源とを兼ねるため、動力源の数を減らすことができる。
(19) (18)に記載の移動体であって、
前記第2動力源と前記基体とを接続する第3動力伝達機構(バランストルク伝達機構100)の経路上に、不可逆回転伝動体(不可逆回転伝動体110)を更に備える、移動体。
(19)によれば、2つの動力源で、通常走行時における前進走行及びバランス制御、段差つんのめり時における一体回転、及び段差乗り越え時における公転を実現できる。
(20) (18)又は(19)に記載の移動体であって、
前記第1動力源を制御し前記複数の車輪の自転を制御する第1制御装置(第1制御装置120a)と、
前記第2動力源を制御し前記基体の重心位置を制御する第3制御装置(第3制御装置120c)と、を更に備える、移動体。
(20)によれば、第1制御装置及び第3制御装置により複数の車輪の自転と、基体のバランスとを適切に制御することができる。
(21) (1)~(20)のいずれかに記載の移動体であって、
前記第1動力源及び前記第2動力源を保持する基体(本体ケース30)をさらに備え、
前記基体には、被運搬物(荷物B)を仮保持する仮保持部(フック部36)が設けられ、
前記仮保持部は、前記基体が鉛直方向に沿うように起立した直立姿勢において前記軸線を通る仮想鉛直線(仮想鉛直線P)よりも前方に位置する、移動体。
(21)によれば、フック部は、移動体の直立姿勢において軸線を通る仮想鉛直線よりも前方に位置するので、荷物をフック部に掛けて荷重が作用した状態において重心位置を適切な位置に設定できる。
(22) (1)~(21)のいずれかに記載の移動体であって、
前記第1動力源及び前記第2動力源を保持する基体(本体ケース30)をさらに備え、
前記基体には、前記移動体の前記軸線に沿う軸線方向の荷重を支える補助部(スタンド37)が設けられる、移動体。
(22)によれば、基体には移動体の荷重を支える補助部が設けられるので、移動体の不使用時において移動体を自立させることができる。
(23) (22)に記載の移動体であって、
前記複数の車輪、前記第1動力源、及び前記第1動力源と前記複数の車輪とを接続する第1動力伝達機構(自転トルク伝達機構70)の経路の少なくとも一つに設けられる制動部(制動機構80)と、
前記制動部の作動を制御する制動制御装置(制動制御装置120d)と、を更に備え、
前記補助部は、少なくとも第1の位置(上ポジション)と第2の位置(下ポジション)とに変位可能に設けられ、前記第2の位置で前記複数の車輪が接する面に当接し、
前記制動制御装置は、前記補助部が前記第2の位置に位置するときに、前記制動部が作動するよう制御する、移動体。
(23)によれば、補助部の位置を把握し、補助部の位置に応じて制動部を制御することで、補助部の動作状態のときに移動体が移動するのを防止できる。
(24) (1)~(23)のいずれかに記載の移動体であって、
前記第1動力源及び前記第2動力源に電力を供給するバッテリ(バッテリ130)と、
前記第1動力源、前記第2動力源、及び前記バッテリを保持する基体(本体ケース30)と、をさらに備え、
前記基体には、把持部(把持部40)が設けられ、
前記バッテリは、前記把持部と前記第1動力源及び前記第2動力源との間に配置される、移動体。
(24)によれば、第1動力源及び第2動力源に電力を供給するバッテリを基体に収容することができる。
(25) (1)~(24)のいずれかに記載の移動体であって、
前記第1動力源及び前記第2動力源を保持する基体(本体ケース30)をさらに備え、
前記第1動力源及び前記第2動力源の一方は、前記基体が鉛直方向に沿うように起立した直立姿勢において前記軸線を通る仮想鉛直線(仮想鉛直線P)とオーバーラップするように配置され、
前記第1動力源及び前記第2動力源の他方は、前記直立姿勢において前記仮想鉛直線に対し前記移動体の進行方向においていずれか一方にオフセットするように配置される、移動体。
(25)によれば、第1動力源と第2動力源とを移動体の進行方向にずらして配置することで、移動体が軸方向に大型化するのを抑制できる。
(26) 同一の軸線(軸線C)を中心とする円周上に配置される複数の自転軸(自転軸51)を中心として回転可能な複数の車輪(車輪52)と、
前記複数の自転軸を、前記軸線を中心に公転可能に支持する支持部(ハブケース60)と、を備える移動体(歩行支援装置1)であって、
前記複数の車輪を公転させるように第2動力源が前記支持部に動力伝達可能に接続され、
前記移動体は、
前記第2動力源を保持する基体(本体ケース30)と、
前記基体の重心位置を変更する重心変更機構(重心変更機構200)と、を備える、移動体。
(26)によれば、第2動力源及び重心変更機構によって複数の車輪を公転させたり、基体のバランスを保持させたりすることにより移動体を適切に移動させることができる。
(27) (26)に記載の移動体であって、
前記第2動力源は、前記支持部に加えて前記基体に動力伝達可能に接続される、移動体。
(27)によれば、第2動力源が支持部に加えて基体に動力伝達可能に接続されることで、第2動力源を複数の車輪の公転用の駆動源と重心を変更するための駆動源とを兼ねるため、動力源の数を減らすことができる。
(28) (27)に記載の移動体であって、
前記第2動力源と前記基体とを接続する第3動力伝達機構(バランストルク伝達機構100)の経路上に、不可逆回転伝動体を更に備える、移動体。
(28)によれば、1つの動力源で、通常走行時におけるバランス制御、段差つんのめり時における一体回転、及び段差乗り越え時における公転を実現できる。
(29) (27)又は(28)に記載の移動体であって、
前記第2動力源を制御し前記支持部の回転を制御する第2制御装置(第2制御装置120b)と、
前記第2動力源を制御し前記基体の重心位置を制御する第3制御装置(第3制御装置120c)と、を更に備える、移動体。
(29)によれば、第2制御装置及び第3制御装置により複数の車輪の公転と、基体のバランスと、を適切に制御することができる。
(30) (27)~(29)のいずれかに記載の移動体であって、
前記第2動力源と前記基体とを接続する第3動力伝達機構(バランストルク伝達機構100)は、前記軸線に沿う軸線方向において前記複数の車輪の一方側に配置され、
前記第2動力源と前記支持部とを接続する第2動力伝達機構(公転トルク伝達機構90)は、前記軸線方向において前記複数の車輪の他方側に配置される、移動体。
(30)によれば、第2動力源と基体とを接続する第3動力伝達機構と第2動力源と支持部とを接続する第2動力伝達機構とを、複数の車輪を挟んで両側に配置することで、第3動力伝達機構、第2動力伝達機構、及び複数の車輪をバランスよく配置することができる。
(31) (30)に記載の移動体であって、
前記第2動力源は、前記軸線方向で前記第3動力伝達機構と前記第2動力伝達機構との間に配置される、移動体。
(31)によれば、第2動力源を第3動力伝達機構と第2動力伝達機構との間に配置することで、第2動力源が軸線方向に張り出すことを防止できる。
(32) (30)又は(31)に記載の移動体であって、
前記複数の車輪を自転させるように第1動力源が前記複数の車輪に動力伝達可能に接続され、
前記基体は、前記第2動力源に加えて、前記第1動力源を保持し、
前記第1動力源及び前記第2動力源は、前記軸線方向で前記第3動力伝達機構と前記第2動力伝達機構との間に配置される、移動体。
(32)によれば、複数の車輪を自転させるように第1動力源が複数の車輪に動力伝達可能に接続されるので、移動体を自立駆動させることができる。また、第1動力源及び第2動力源を第3動力伝達機構と第2動力伝達機構との間に配置することで、第1動力源及び第2動力源が軸線方向に張り出すことを防止できる。
(33) (32)に記載の移動体であって、
前記第1動力源と前記複数の車輪とを接続する第1動力伝達機構(自転トルク伝達機構70)は、前記軸線方向において前記複数の車輪と前記第3動力伝達機構の間、又は、前記複数の車輪と前記第2動力伝達機構との間に配置される、移動体。
(33)によれば、第1動力源と車輪とを接続する第1動力伝達機構が、複数の車輪と第3動力伝達機構の間、又は、複数の車輪と第2動力伝達機構との間に配置されるので、第1~第3動力伝達機構、及び複数の車輪をバランスよく配置することができる。
(34) (32)又は(33)に記載の移動体であって、
前記支持部は、
前記第1動力源と前記複数の車輪とを接続する第1動力伝達機構を保持する保持部を有し、
前記保持部は、
前記軸線に沿う軸線方向に延びる第1保持部(回転軸61)と、
前記軸線方向と直交する方向(外径方向)に延びる第2保持部(第2駆動輪支持ケース63)とを有する、移動体。
(34)によれば、複数の自転軸を公転可能に支持する支持部が第1動力伝達機構を保持する保持部を有するので、複数の車輪周辺の構造を簡素化することができる。
(35) (32)~(34)のいずれかに記載の移動体であって、
前記複数の車輪、前記第1動力源、及び前記第1動力源と前記複数の車輪とを接続する第1動力伝達機構の経路の少なくとも一つに設けられる制動部(制動機構80)を更に備える、移動体。
(35)によれば、制動部により複数の車輪の回転を停止することができる。
1 歩行支援装置
10 第1モータ(第1動力源)
20 第2モータ(第2動力源)
30 本体ケース(基体)
36 フック部(仮保持部)
40 把持部
43 意思取得手段
45 傾斜取得手段
46 段差取得手段
50 駆動輪(車輪)
51 自転軸
52 車輪
60 ハブケース(支持部)
61 回転軸(第1保持部)
63 第2駆動輪支持ケース(第2保持部)
70 自転トルク伝達機構(第1動力伝達機構)
80 制動機構(制動部)
90 公転トルク伝達機構(第2動力伝達機構)
100 バランストルク伝達機構(第3動力伝達機構)
110 不可逆回転伝動体
120a 第1制御装置
120b 第2制御装置
120c 第3制御装置
120d 制動制御装置
130 バッテリ
200 重心変更機構
C 軸線
P 仮想鉛直線

Claims (32)

  1. 同一の軸線を中心とする円周上に配置される複数の自転軸を中心として自転可能な複数の車輪と、
    前記複数の自転軸を、前記軸線を中心に公転可能に支持する支持部と、
    第1動力源と、
    第2動力源と、
    前記第1動力源及び前記第2動力源を保持する基体と、
    前記基体の重心位置を変更する重心変更機構と、を備える移動体であって、
    前記複数の車輪を自転させるように前記第1動力源が前記複数の車輪に動力伝達可能に接続され、
    前記複数の車輪を公転させるように前記第2動力源が前記支持部に動力伝達可能に接続され、
    前記第2動力源は、前記支持部に加えて前記基体に動力伝達可能に接続される、移動体。
  2. 請求項1に記載の移動体であって、
    前記第1動力源と前記複数の車輪とを接続する第1動力伝達機構は、前記軸線に沿う軸線方向において前記複数の車輪の一方側に配置され、
    前記第2動力源と前記支持部とを接続する第2動力伝達機構は、前記軸線方向において前記複数の車輪の他方側に配置される、移動体。
  3. 請求項2に記載の移動体であって、
    前記第1動力源は、前記軸線方向で前記第1動力伝達機構の前記他方側に配置される、移動体。
  4. 請求項2又は3に記載の移動体であって、
    前記第2動力源は、前記軸線方向で前記第2動力伝達機構の前記他方側に配置される、移動体。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の移動体であって、
    前記支持部は、
    前記第1動力源と前記複数の車輪とを接続する第1動力伝達機構を保持する保持部を有し、
    前記保持部は、
    前記軸線に沿う軸線方向に延びる第1保持部と、
    前記軸線方向と直交する方向に延びる第2保持部とを有する、移動体。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の移動体であって、
    前記複数の車輪、前記第1動力源、及び前記第1動力源と前記複数の車輪とを接続する第1動力伝達機構の経路の少なくとも一つに設けられる制動部を更に備える、移動体。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載の移動体であって、
    前記第1動力源を制御し前記複数の車輪の自転を制御する第1制御装置と、
    前記第2動力源を制御し前記支持部の回転を制御する第2制御装置と、を更に備える、移動体。
  8. 請求項7に記載の移動体であって、
    前記移動体を使用する使用者の移動の意思を取得する意思取得手段を更に備える、移動体。
  9. 請求項8に記載の移動体であって、
    前記意思取得手段が前記使用者の進行方向の前進開始の意思又は前進加速の意思を取得したときに、
    前記第1制御装置は前記複数の車輪に前進方向の動力が増加するよう自転制御する、移動体。
  10. 請求項8又は9に記載の移動体であって、
    前記意思取得手段が前記使用者の進行方向の前進減速の意思又は前記進行方向とは反対の後進開始の意思を取得したときに、
    前記第1制御装置は前記複数の車輪に前進方向の動力が減少するよう又は後進方向の動力が増加するよう自転制御する、移動体。
  11. 請求項10に記載の移動体であって、
    前記第1制御装置は、前記複数の車輪に前進方向の動力が減少するよう自転制御するときに回生制御する、移動体。
  12. 請求項7~11のいずれか1項に記載の移動体であって、
    前記移動体が走行する面の傾斜を取得する傾斜取得手段を更に備える、移動体。
  13. 請求項12に記載の移動体であって、
    前記傾斜取得手段が前記移動体の進行方向前方の面が上り傾斜することを取得したとき、
    前記第1制御装置は前記複数の車輪に前進方向の動力が増加するよう自転制御する、移動体。
  14. 請求項12又は13に記載の移動体であって、
    前記傾斜取得手段が前記移動体の進行方向前方の面が下り傾斜することを取得したとき、
    前記第1制御装置は前記複数の車輪に前進方向の動力が減少するよう自転制御する、移動体。
  15. 請求項7~14のいずれか1項に記載の移動体であって、
    前記移動体が走行する面の段差を取得する段差取得手段を更に備える、移動体。
  16. 請求項15に記載の移動体であって、
    前記段差取得手段が前記移動体の進行方向前方の段差を取得したとき、
    前記第2制御装置は、前記支持部の回転を制御する動力を発生するよう公転制御する、移動体。
  17. 請求項16に記載の移動体であって、
    前記第2動力源と前記基体とを接続する第3動力伝達機構の経路上に、不可逆回転伝動体を更に備える、移動体。
  18. 請求項16又は17に記載の移動体であって、
    前記第1動力源を制御し前記複数の車輪の自転を制御する第1制御装置と、
    前記第2動力源を制御し前記基体の重心位置を制御する第3制御装置と、を更に備える、移動体。
  19. 請求項1~18のいずれか1項に記載の移動体であって、
    前記第1動力源及び前記第2動力源を保持する基体をさらに備え、
    前記基体には、被運搬物を仮保持する仮保持部が設けられ、
    前記仮保持部は、前記基体が鉛直方向に沿うように起立した直立姿勢において前記軸線を通る仮想鉛直線よりも前方に位置する、移動体。
  20. 請求項1~19のいずれか1項に記載の移動体であって、
    前記第1動力源及び前記第2動力源を保持する基体をさらに備え、
    前記基体には、前記移動体の前記軸線に沿う軸線方向の荷重を支える補助部が設けられる、移動体。
  21. 請求項20に記載の移動体であって、
    前記複数の車輪、前記第1動力源、及び前記第1動力源と前記複数の車輪とを接続する第1動力伝達機構の経路の少なくとも一つに設けられ、電気的に作動制御される制動部と、
    前記制動部の作動を制御する制動制御装置と、を更に備え、
    前記補助部は、少なくとも第1の位置と第2の位置とに変位可能に設けられ、前記第2の位置で前記複数の車輪が接する面に当接し、
    前記制動制御装置は、前記補助部が前記第2の位置に位置するときに、前記制動部が作動するよう制御する、移動体。
  22. 請求項1~21のいずれか1項に記載の移動体であって、
    前記第1動力源及び前記第2動力源に電力を供給するバッテリと、
    前記第1動力源、前記第2動力源、及び前記バッテリを保持する基体と、をさらに備え、
    前記基体には、把持部が設けられ、
    前記バッテリは、前記把持部と前記第1動力源及び前記第2動力源との間に配置される、移動体。
  23. 請求項1~22のいずれか1項に記載の移動体であって、
    前記第1動力源及び前記第2動力源を保持する基体をさらに備え、
    前記第1動力源及び前記第2動力源の一方は、前記基体が鉛直方向に沿うように起立した直立姿勢において前記軸線を通る仮想鉛直線とオーバーラップするように配置され、
    前記第1動力源及び前記第2動力源の他方は、前記直立姿勢において前記仮想鉛直線に対し前記移動体の進行方向においていずれか一方にオフセットするように配置される、移動体。
  24. 同一の軸線を中心とする円周上に配置される複数の自転軸を中心として回転可能な複数の車輪と、
    前記複数の自転軸を、前記軸線を中心に公転可能に支持する支持部と、
    第2動力源と、
    前記第2動力源を保持する基体と、
    前記基体の重心位置を変更する重心変更機構と、を備える移動体であって、
    前記複数の車輪を公転させるように前記第2動力源が前記支持部に動力伝達可能に接続され、
    前記第2動力源は、前記支持部に加えて前記基体に動力伝達可能に接続される、移動体。
  25. 請求項24に記載の移動体であって、
    前記第2動力源と前記基体とを接続する第3動力伝達機構の経路上に、不可逆回転伝動体を更に備える、移動体。
  26. 請求項2425に記載の移動体であって、
    前記第2動力源を制御し前記支持部の回転を制御する第2制御装置と、
    前記第2動力源を制御し前記基体の重心位置を制御する第3制御装置と、を更に備える、移動体。
  27. 請求項2426のいずれか1項に記載の移動体であって、
    前記第2動力源と前記基体とを接続する第3動力伝達機構は、前記軸線に沿う軸線方向において前記複数の車輪の一方側に配置され、
    前記第2動力源と前記支持部とを接続する第2動力伝達機構は、前記軸線方向において前記複数の車輪の他方側に配置される、移動体。
  28. 請求項27に記載の移動体であって、
    前記第2動力源は、前記軸線方向で前記第3動力伝達機構と前記第2動力伝達機構との間に配置される、移動体。
  29. 請求項27又は28に記載の移動体であって、
    前記複数の車輪を自転させるように第1動力源が前記複数の車輪に動力伝達可能に接続され、
    前記基体は、前記第2動力源に加えて、前記第1動力源を保持し、
    前記第1動力源及び前記第2動力源は、前記軸線方向で前記第3動力伝達機構と前記第2動力伝達機構との間に配置される、移動体。
  30. 請求項29に記載の移動体であって、
    前記第1動力源と前記複数の車輪とを接続する第1動力伝達機構は、前記軸線方向において前記複数の車輪と前記第3動力伝達機構の間、又は、前記複数の車輪と前記第2動力伝達機構との間に配置される、移動体。
  31. 請求項29又は30に記載の移動体であって、
    前記支持部は、
    前記第1動力源と前記複数の車輪とを接続する第1動力伝達機構を保持する保持部を有し、
    前記保持部は、
    前記軸線に沿う軸線方向に延びる第1保持部と、
    前記軸線方向と直交する方向に延びる第2保持部とを有する、移動体。
  32. 請求項2931のいずれか1項に記載の移動体であって、
    前記複数の車輪、前記第1動力源、及び前記第1動力源と前記複数の車輪とを接続する第1動力伝達機構の経路の少なくとも一つに設けられる制動部を更に備える、移動体。
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