JP7228963B2 - 回転電動機 - Google Patents

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Description

本発明は、回転電動機に関する。
以前より、回転電動機として、ステータコアにコイルが巻回されたステータと、ステータとラジアル方向にギャップを開けて配置されたロータとを有するラジアルギャップモータがある。ラジアルギャップモータのコイルは、一般に、ステータコアのアキシャル方向の端部よりも外方に飛び出したコイルエンドを有する。
コイルエンドは、ロータのトルクに寄与しない一方、ステータの収容空間のうち比較的に大きな空間を占めるため、回転電動機の出力密度(モータ出力の体積比率:W/m)を低下させる要因となる。このため、以前より、コイルエンドを小型化する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、コイル配線の一部を扁平化して、コイルエンドの径方向の小型化を図る技術が開示されている。
特開2013-251990号公報
しかしながら、コイルエンドには磁界を発生させるコイルの主配線部と同じ電流が流れるため、コイルエンドの配線断面積をむやみに小さくすることはできず、コイルエンドの小型化には限界があった。このため、コイルエンドを小型化して回転電動機の出力密度を向上することには限界があった。
本発明は、出力密度を向上できる回転電動機を提供することを目的とする。
本発明に係る回転電動機は、
ステータコアと、
前記ステータコアのラジアル方向に配置され磁力を受ける第1ロータ要素、及び、前記ステータコアのアキシャル方向に配置され磁力を受ける第2ロータ要素を有するロータと、
前記ステータコアの前記第1ロータ要素と対向する端面からラジアル方向に磁束が貫くように前記ステータコアに巻回され、かつ、前記ステータコアのアキシャル方向の端面よりも外方にコイルエンド部を有するコイルと、
を備え、
前記コイルエンド部は、ラジアル方向に曲がり、アキシャル方向から見て、前記第2ロータ要素と重なり、
前記ステータコアは、アキシャル方向に二分割されかつ周方向に複数に分割された複数の歯部を有し、
前記コイルは前記複数の歯部に巻回され、
前記コイルエンド部は、前記ステータコアのアキシャル方向の一方と他方とにそれぞれ位置しアキシャル方向から見て互いに重なる第1コイルエンド部と第2コイルエンド部とを含み、
前記複数の歯部のうち、アキシャル方向に隣接する2つの歯部には互いに逆向きに前記コイルが巻回され、
前記第1コイルエンド部及び前記第2コイルエンド部は、共にラジアル方向に曲り、アキシャル方向の同一方向から見て、前記第1コイルエンド部に流れる電流の回動方向と前記第2コイルエンド部に流れる電流の回動方向とが同一になるように配線されることで、同一方向の磁束を発生させる構成とした。
本発明によれば、回転電動機の出力密度を向上できる。
本発明の実施形態1の回転電動機を示す斜視図である。 図1の構成から第2ロータ要素のディスク部を除いた構成を示す斜視図である。 図2の構成から第2ロータ要素の永久磁石を除いた構成を示す斜視図である。 図1のA-A線断面図である。 図1の回転電動機の縦断面図である。 ステータからロータへの電磁作用を説明する図である。 ステータの変形例1を説明する図である。 第1ロータ要素の第1例(A)と第2例(B)とを示す図である。 第2ロータ要素の第1例(A)と第2例(B)とを示す図である。 本発明の実施形態2の回転電動機の構造を説明する縦断面図である。 実施形態2のステータを内周側から見た図である。 実施形態2の第1ロータ要素の第1例(A)と第2例(B)とを示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1の回転電動機を示す斜視図である。図2は、図1の構成から第2ロータ要素のディスク部を除いた構成を示す斜視図である。図3は、図2の構成から第2ロータ要素の永久磁石を除いた構成を示す斜視図である。図4は、図1のA-A線断面図である。図5は、図1の回転電動機の縦断面図である。本明細書では、回転軸O1に沿った方向をアキシャル方向、回転軸O1の直交方向をラジアル方向、回転軸O1を中心とする回転方向を周方向と定義する。
本発明の実施形態1に係る回転電動機1は、例えば三相の交流電流により回転駆動するモータであり、ロータ10と、ステータ20と、図示略のハウジングとを有する。ステータ20は、ステータコア21とコイル25とを有する。ロータ10は、第1ロータ要素11と、第2ロータ要素15とを有する。ハウジングは、モータ軸19を除いてロータ10とステータ20とを覆う。
ステータコア21は、鉄などの磁性体であり、第1ロータ要素11をラジアル方向から囲う環状の形態を有する。ステータコア21は、内周部に内方に突出した複数の歯部22を有する(図2~図4を参照)。隣接する2つの歯部22の間には、スリット23が設けられている(図4を参照)。各歯部22及び各スリット23は、アキシャル方向にステータコア21の一端から他端まで連なった形態を有し、複数の歯部22と複数のスリット23とは周方向に交互に並ぶ。
コイル25は、u相、v相及びw相の電流がそれぞれ流れる3系統の配線が、ステータコア21の複数の歯部22に巻回されて構成される。1つの歯部22に巻回される1セグメントのコイル25に注目すれば、コイル25の配線は、歯部22に隣接する2つのスリット23に通される主配線部25Aと、ステータコア21のアキシャル方向における端面より外方に飛び出したコイルエンド部25Bとを有する(図5を参照)。主配線部25Aは、電流が流れることで歯部22の内周面からラジアル方向の磁束を発生させる。
コイルエンド部25Bは、ラジアル方向に曲がっている。すなわち、主配線部25Aにおいてスリット23に沿った方向に延びる配線が、コイルエンド部25Bにおいてラジアル方向の外向きに延びるように曲がっている。コイルエンド部25Bは、ラジアル方向に延びる配線部bと、終端側で周方向に延びる配線部cとを有する(図3を参照)。これら配線部b、cは、電流が流れることでアキシャル方向の磁束を発生させる。
ロータ10は、モータ軸19と第1ロータ要素11と第2ロータ要素15とが連結されて構成され、回転軸O1を中心に回転可能に保持されている(図5を参照)。
第1ロータ要素11は、ステータコア21の内周面からラジアル方向に間隔を開けて配置され、ステータコア21からラジアル方向の磁束を受けて、電磁力によりトルクを発生する。第1ロータ要素11は、複数の永久磁石11aとこれらを保持する保持体11bとを備える。複数の永久磁石11aは、N極とS極とがラジアル方向に交互に向くように、周方向に並んで配置される。
第2ロータ要素15は、ステータ20のアキシャル方向の端部から、アキシャル方向に間隔を開けて配置され、ステータコア21からアキシャル方向の磁束を受けて、電磁力によりトルクを発生する。第2ロータ要素15は、複数の永久磁石15aと、これらを保持するディスク部15bとを有する。複数の永久磁石15aは、アキシャル方向に見てコイルエンド部25Bと重なるように配置される。複数の永久磁石15aは、N極とS極とがアキシャル方向に交互に向くように、周方向に並んで配置される。
図6は、ステータからロータへの電磁作用を説明する図である。
上記のように構成された回転電動機1によれば、コイル25に三相の電流が流されてロータ10にトルクが発生する。具体的には、コイル25の主配線部25Aの電流により発生するラジアル方向の磁束Φ1が作用して、第1ロータ要素11にトルクが発生する。さらに、コイルエンド部25Bの電流により発生するアキシャル方向の磁束Φ2が作用して、第2ロータ要素15にトルクが発生する。そして、これらが合算されてモータ軸19にトルクが出力される。
従来のラジアルギャップモータのコイルエンド部が、トルクに寄与せず、ステータ収容空間を増大させていたのに対して、本実施形態1のコイルエンド部25Bは、磁束Φ2を発生させてモータ軸19にトルクを加える。したがって、実施形態1の回転電動機1においては、コイルエンド部25Bの磁界が有効に活用されることで、回転電動機1の体積に比べて大きなトルクが得られる。これにより、回転電動機1の出力密度が向上する。
なお、上記実施形態1では、ステータコア21が環状に連なった一体的な構成として説明した。しかし、ステータコア21は、周方向において複数に分割された構成としてもよい。そして、分割されたステータコア21の各要素に、コイルを巻回した後、分割されたステータコア21が周方向に並ぶように配置することで1つのステータ20を製造してもよい。このような製造方法により、ラジアル方向に曲がるコイルエンド部25Bを含んだコイル25の巻回工程の作業性が向上し、巻回工程を簡易化できる。
(変形例1)
図7は、ステータの変形例1を説明する図であり、図7(A)はステータの一部をアキシャル方向から見た図、図7(B)は図7(A)のB-B線断面図である。
変形例1のステータ20Aは、上述した実施形態1のステータ20に、アキシャル方向の磁束Φ2を増強するための複数の終端コア27が追加されている。終端コア27は、鉄などの磁性体であり、アキシャル方向を向く端面を有する。終端コア27は、第2ロータ要素15に対向し、コイルエンド部25Bを構成する配線部b、c(図7(A)を参照)に囲まれるように、各コイルエンド部25Bの内周部に配置されている。
終端コア27は、非磁性体の介在部材28を介してステータコア21に固定されている。すなわち、終端コア27とステータコア21とは、一体化される場合よりも磁気的な結合度が低くなるように、介在部材28を介して分離している。
以上のように、変形例1の回転電動機によれば、各終端コア27の内周部に第2ロータ要素15に対向する終端コア27が設けられ、終端コア27の電流により生じるアキシャル方向の磁束Φ2が増強される。これにより、磁束Φ2の作用により得られる第2ロータ要素15のトルクが大きくなり、回転電動機1の出力密度をより向上できる。
また、終端コア27とステータコア21とが非磁性体を介して分離されているので、ステータコア21を通る磁束からの干渉が抑制され、終端コア27にコイルエンド部25Bの電流に応じたアキシャル方向の磁束を多く発生させることができる。
(変形例2)
図8は、第1ロータ要素の第1例(A)と第2例(B)とを示す図である。図9は、第2ロータ要素の第1例(A)と第2例(B)とを示す図である。
本実施形態1の変形例2の回転電動機は、上述した実施形態1の第1ロータ要素11(図8(A))の替りに、図8(B)の第1ロータ要素13を備えて構成される。第1ロータ要素13は、2つのエンドリング13aと、複数の導電バー13bとを有する。エンドリング13aと導電バー13bとは導電体であり、互いの間で電流が流れるように接合される。2つのエンドリング13aは、回転軸O1を中心とする環状の形態を有し、第1ロータ要素13のアキシャル方向の一端及び他端に配置される。複数の導電バー13bは、ステータコア21の内周面から生じるラジアル方向の磁束Φ1を、第1ロータ要素13の回転に伴って横切るように、2つのエンドリング13aの間に渡される。
変形例2の回転電動機は、ステータコア21から発生される磁束Φ1を、エンドリング13aと導電バー13bとを有する第1ロータ要素13が受け、これらに誘導電流が流れることで第1ロータ要素13に滑りに対応するトルクが発生する。同時に、コイルエンド部25Bの電流により発生されるアキシャル方向の磁束Φ2を、永久磁石15aを有する第2ロータ要素15が受けて、磁束Φ2に同期するトルクが第2ロータ要素15に発生する。そして、これらのトルクが合算されてモータ軸19に出力される。
(変形例3)
本実施形態1の変形例3の回転電動機は、上述した実施形態1の第2ロータ要素15(図9(A))の替りに、図9(B)の第2ロータ要素17を備えて構成される。第2ロータ要素17は、互いに半径の異なる2つのエンドリング17a1、17a2と、放射状に延びる複数の導電バー17bとを有する。エンドリング17a1、17a2と導電バー17bとは導電体であり、互いの間で電流が流れるように接合される。2つのエンドリング17a1、17a2は、回転軸O1を中心する環状の形態を有し、互いに同心状にかつ同一平面上に配置される。複数の導電バー17bは、コイルエンド部25Bから発生されるアキシャル方向の磁束Φ2を、第2ロータ要素15の回転に伴って横切るように、2つのエンドリング17a1、17a2の間に渡される。
変形例3の回転電動機は、ステータコア21から発生される磁束Φ1を、永久磁石11aを有する第1ロータ要素11が受け、磁束Φ1に同期するトルクが第1ロータ要素11に発生する。同時に、コイルエンド部25Bの電流により発生されるアキシャル方向の磁束Φ2を、エンドリング17a1、17a2と導電バー17bとを有する第2ロータ要素17が受け、これらに誘導電流が流れることで第2ロータ要素17に滑りに対応するトルクが発生する。そして、これらのトルクが合算されてモータ軸19に出力される。
(変形例4)
本実施形態1の変形例4の回転電動機は、上述した実施形態1の回転電動機1と比較して、第1ロータ要素11(図8(A))の替りに、図8(B)の第1ロータ要素13を備え、第2ロータ要素15(図9(A))の替りに、図9(B)の第2ロータ要素17を備える。
変形例4の回転電動機は、ステータコア21から発生される磁束Φ1を、エンドリング13aと導電バー13bとを有する第1ロータ要素13が受け、これらに誘導電流が流れることで第1ロータ要素13に滑りに対応するトルクが発生する。同時に、コイルエンド部25Bの電流により発生されるアキシャル方向の磁束Φ2を、エンドリング17a1、17a2と導電バー17bとを有する第2ロータ要素17が受け、これらに誘導電流が流れることで第2ロータ要素17に滑りに対応するトルクが発生する。そして、これらのトルクが合算されてモータ軸19に出力される。
以上のように、変形例2~変形例4の回転電動機においても、コイルエンド部25Bの電流により発生されるアキシャル方向の磁束Φ2が、モータ軸19のトルクに寄与するので、回転電動機の出力密度を向上できる。
(実施形態2)
図10は、本発明の実施形態2の回転電動機の構造を説明する縦断面図である。図11は、実施形態2のステータを内周側から見た図である。
実施形態2の回転電動機1Aは、ステータ40がアキシャル方向において2分割され、ロータ30に設けられる永久磁石31a、35aの極性がアキシャル方向における一方と他方とで逆転されて構成される。回転電動機1Aは、例えば三相の交流電流により回転駆動するモータであり、ロータ30と、ステータ40と、図示略のハウジングとを有する。ステータ40は、ステータコア41とコイル45とを有する。ロータ30は、第1ロータ要素31と第2ロータ要素35とを有する。ハウジングは、モータ軸39を除いてロータ30とステータ40とを覆う。
ステータコア41は、アキシャル方向における中央部分のギャップ部41hを除いて、鉄などの磁性体であり、第1ロータ要素31をラジアル方向から囲う環状の形態を有する。ギャップ部41hは、磁束のフラックスバリアとして機能し、ステータコア41のアキシャル方向の一方と他方とを分断し、ギャップ部41hを通るステータコア41の磁気結合を抑制する。分断された一方をコア部41u、他方をコア部41dと記す。ギャップ部41hは、非磁性体から構成される。あるいはギャップ部41hは、非磁性体の枠体及び枠体内の空気から構成されてもよい。
ステータコア41は、内周部に内方に突出した複数の歯部42を有する(図11を参照)。歯部42は、実施形態1の歯部22と同様に周方向において複数に分割される一方、アキシャル方向においても2つのコア部41u、41dに対応して2つに分割されている。アキシャル方向又は周方向に隣接する2つの歯部42の間にはスリット43が設けられている。
コイル45は、u相、v相、w相の電流がそれぞれ流れる3系統の配線が、ステータコア41の複数の歯部42に巻回されて構成される。1つの歯部42に巻回される1セグメントのコイル45に注目すれば、コイル45の配線は、歯部42のアキシャル方向と周方向に並ぶ3つのスリット43に通される主配線部45Aと、ステータコア41のアキシャル方向における端面より外方に飛び出したコイルエンド部45Bとを有する。アキシャル方向に隣接する2つの歯部42にそれぞれ巻回される2つのコイル45は、互いに逆向きに配線が巻回され、逆向きの電流が流れる。
コイルエンド部45Bは、実施形態1のコイルエンド部25Bと同様の構成であり、同様の作用を及ぼす。ただし、アキシャル方向における一方(図10の上方)のコイルエンド部45Bと、他方(図10の下方)のコイルエンド部45Bとに流れる電流の向きは同一となる。
コイル45のうち主配線部45Aは、電流が流れることで、歯部42の内周面からラジアル方向の磁束Φ11、Φ12を発生させる。アキシャル方向に隣接する2つのコイル45は互いに逆向きに巻回されているため、ギャップ部41hよりも一方側に生じる磁束Φ11と、他方側に生じる磁束Φ12とは、逆向きとなる。コイル45のうちコイルエンド部45Bは、電流が流れることで、アキシャル方向の磁束Φ21、Φ22を発生させる。一方(図10の上方)のコイルエンド部45Bと、他方(図10の下方)のコイルエンド部45Bとに流れる電流の向きは同一であるため、両者からは同一の向きの磁束Φ21、Φ22が発生する。
ロータ30は、モータ軸39と第1ロータ要素31と第2ロータ要素35とが連結されて構成され、回転軸O1を中心に回転可能に保持されている。
第1ロータ要素31は、ステータコア41の内周面からラジアル方向に間隔を開けて配置され、ステータコア41からラジアル方向の磁束を受けて、電磁力によりトルクを発生する。第1ロータ要素31は、複数の永久磁石31aとこれらを保持する保持体31bとを備える。複数の永久磁石31aは、保持体31bにおいて周方向にn分割(nは偶数)され、アキシャル方向に2分割された、(n×2)区画にそれぞれ設けられている。周方向に並んで配置される複数の永久磁石31aは、交互にN極とS極とがラジアル方向に向くように配置され、アキシャル方向に並んで配置される2つの永久磁石31aは、互いに逆向きの極性がラジアル方向に向くように配置される。
第2ロータ要素35は、複数の永久磁石35aの極性の向きが異なるだけで、その他は実施形態1の第2ロータ要素15と同様に構成される。アキシャル方向の一端側と他端側とで互いに対向する一対の永久磁石35aは、ステータ40に向く磁極が互いに逆になるように配置される。
上記のように構成された回転電動機1Aによれば、コイル45に三相の電流が流されてロータ30にトルクが発生する。具体的には、コイル45の主配線部45Aの電流により発生するラジアル方向の磁束Φ11、Φ12が作用して、第1ロータ要素31にトルクが発生する。さらに、コイルエンド部45Bの電流により発生するアキシャル方向の磁束Φ21、Φ22が作用して、第2ロータ要素35にトルクが発生する。そして、これらが合算されてモータ軸39にトルクが出力される。
ここで、ステータ40は、アキシャル方向に2分割されたコア部41u、41dを有し、アキシャル方向に並んだ2つの歯部42の周囲にはコイル45の巻回方向が異なることで逆向きの電流が流れる。したがって、アキシャル方向に対向する一対のコイルエンド部45Bに着目したとき、一方のコイルエンド部45Bが発生する磁束Φ21と、他方のコイルエンド部45Bが発生する磁束Φ22とが打消し合うように作用することがない。そして、周方向に並んだ複数のコイルエンド部45Bにおいて、これらの間で磁束が連なった高い磁束密度の磁気回路を形成することができる。これにより、コイルエンド部45Bの磁束Φ21、Φ22によって第2ロータ要素35から大きなトルクを得ることができる。したがって、実施形態2の回転電動機1Aは、実施形態1の回転電動機1よりも、高い出力密度を達成できる。
なお、上記実施形態2では、ステータコア41が環状に連なった一体的な構成として説明した。しかし、ステータコア41は、周方向、アキシャル方向又はその両方において複数に分割された構成としてもよい。そして、分割されたステータコア41の各要素に、コイルを巻回した後、分割されたステータコア41が組み合わせて、1つのステータ40を製造してもよい。このような製造方法により、ラジアル方向に曲がるコイルエンド部45Bを含んだコイル45の巻回工程の作業性が向上し、巻回工程を簡易化できる。
(変形例1)
図12は、実施形態2の第1ロータ要素の第1例(A)と第2例(B)とを示す図である。
本実施形態2の変形例1の回転電動機は、上述した実施形態2の第1ロータ要素31(図12(A))の替りに、12(B)の第1ロータ要素33を備えて構成される。第1ロータ要素33は、アキシャル方向に並んだ2組のかご型ロータ33u、33dが連結されて構成される。各かご型ロータ33u、33dは、2つのエンドリング33aと、複数の導電バー33bとを有する。エンドリング33aと導電バー33bとは導電体であり、互いの間で電流が流れるように接合される。2組のかご型ロータ33u、33dは、ステータ40の2つのコア部41u、41dに対応して、2つのコア部41u、41dにラジアル方向の側面が囲われるように配置される。2組のかご型ロータ33u、33dは、互いに導通しないように連結されている。
実施形態2の変形例1の回転電動機は、ステータコア41のコア部41uから発生される磁束Φ11を一方のかご型ロータ33uが受け、コア部41dから発生される磁束Φ12を他方のかご型ロータ33dが受ける。そして、かご型ロータ33u、33dに誘導電流が流れることで、第1ロータ要素33に滑りに対応するトルクが発生する。同時に、コイルエンド部45Bの電流により発生されるアキシャル方向の磁束Φ21、Φ22により、第2ロータ要素35にトルクが発生する。そして、これらを合算したトルクがモータ軸39に出力される。
なお、実施形態2の回転電動機1A及びその変形例1においても、第2ロータ要素35は、図9(B)に示した第2ロータ要素17に置換してもよい。
これらの変形例においても、実施形態1の回転電動機1及びその変形例1~4よりも回転電動機の出力密度をより高くすることができる。
<応用例>
以上説明した実施形態1の回転電動機1、その変形例1~変形例4の回転電動機、実施形態2の回転電動機1A及びその変形例の回転電動機は、様々な産業機械のモータ、あるいは、産業用車両のモータに適用できる。具体的には、上記の回転電動機は、射出成形機の各種モータ、ハイブリッドショベルに備わる走行モータ、旋回モータ及び発電機のアシストモータ、並びに、ロボットに備わる旋回モータ及び関節部の駆動モータなどに適用できる。
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は上記の実施形態に限られない。例えば、上記実施形態では、コイル25、45の配線として断面円形の配線を図示した。しかし、コイル25、45の配線は、例えば断面が円形よりも扁平な平線が適用されてもよい。平線を用いてもラジアル方向に曲がるコイルエンド部25B、45Bの成形性を低下させることなく、コイル25、45の配線の集積度を向上できる。また、上記実施形態では、コイルエンド部25B、45Bがラジアル方向の外向きに曲がる構成を示したが、コイルエンド部25B、45Bはラジアル方向の内向きに曲がる構成であってもよい。その他、実施の形態で示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1、1A 回転電動機
10、30 ロータ
11、13、31、33 第1ロータ要素
11a、31a 永久磁石
13a、33a エンドリング
13b、33b 導電バー
15、17、35 第2ロータ要素
15a、35a 永久磁石
17a1、17a2 エンドリング
17b 導電バー
19、39 モータ軸
20、40 ステータ
21、41 ステータコア
41u、41d コア部
41h ギャップ部
22、42 歯部
23、43 スリット
25、45 コイル
25A、45A 主配線部
25B、45B コイルエンド部
Φ1、Φ11、Φ12 ラジアル方向の磁束
Φ2、Φ21、Φ22 アキシャル方向の磁束

Claims (4)

  1. ステータコアと、
    前記ステータコアのラジアル方向に配置され磁力を受ける第1ロータ要素、及び、前記ステータコアのアキシャル方向に配置され磁力を受ける第2ロータ要素を有するロータと、
    前記ステータコアの前記第1ロータ要素と対向する端面からラジアル方向に磁束が貫くように前記ステータコアに巻回され、かつ、前記ステータコアのアキシャル方向の端面よりも外方にコイルエンド部を有するコイルと、
    を備え、
    前記コイルエンド部は、ラジアル方向に曲がり、アキシャル方向から見て、前記第2ロータ要素と重なり、
    前記ステータコアは、アキシャル方向に二分割されかつ周方向に複数に分割された複数の歯部を有し、
    前記コイルは前記複数の歯部に巻回され、
    前記コイルエンド部は、前記ステータコアのアキシャル方向の一方と他方とにそれぞれ位置しアキシャル方向から見て互いに重なる第1コイルエンド部と第2コイルエンド部とを含み、
    前記複数の歯部のうち、アキシャル方向に隣接する2つの歯部には互いに逆向きに前記コイルが巻回され、
    前記第1コイルエンド部及び前記第2コイルエンド部は、共にラジアル方向に曲り、アキシャル方向の同一方向から見て、前記第1コイルエンド部に流れる電流の回動方向と前記第2コイルエンド部に流れる電流の回動方向とが同一になるように配線されることで、同一方向の磁束を発生させる、
    回転電動機。
  2. 磁性体であり前記コイルエンド部の内周部に前記第2ロータ要素と対向して配置される終端コアを備え、
    前記ステータコアと前記終端コアとが非磁性体を介して分離し、
    前記第1ロータ要素と前記第2ロータ要素との間に隙間を有する、
    請求項1記載の回転電動機。
  3. 前記第1ロータ要素は、永久磁石、又は、導電バー及びエンドリングを有し、
    前記第2ロータ要素は、導電バー及びエンドリングを有する、
    請求項1又は請求項2に記載の回転電動機。
  4. 前記第1ロータ要素は、導電バー及びエンドリングを有し、
    前記第2ロータ要素は、永久磁石、又は、導電バー及びエンドリングを有する、
    請求項1又は請求項2に記載の回転電動機。
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