JP2017163675A - 固定子鉄心、固定子及び回転電機 - Google Patents

固定子鉄心、固定子及び回転電機 Download PDF

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康平 江頭
Kohei Egashira
康平 江頭
哲也 横川
Tetsuya Yokogawa
哲也 横川
辰郎 日野
Tatsuo Hino
辰郎 日野
信吉 澤
Shinkichi Sawa
信吉 澤
中村 成志
Seiji Nakamura
成志 中村
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Abstract

【課題】固定子鉄心に生じる渦電流損を小さくできる固定子鉄心、固定子、回転電機を提供する。【解決手段】バックヨーク部31a及び前記バックヨーク部31aから径方向内側に突出するティース部31bとからなり、鉄心片31kを軸方向に積層してなる複数の分割積層鉄心31を、周方向に環状に配置した固定子鉄心30において、前記固定子鉄心30は、軸方向に複数段の前記分割積層鉄心31を有し、軸方向に並んだ分割積層鉄心31の間を磁気的に遮断する、磁束遮断部Sを備える。【選択図】図1

Description

この発明は、固定子鉄心、固定子及び回転電機に関し、特に回転電機の鉄心構造に関するものである。
近年、電動機や発電機として使用される回転電機において、小型高出力化、及び高品質化が求められている。このような小型、高出力の回転電機では、コイルに大電流を流せるよう、コイルの導体として太線を用いる傾向にある。このような状況に鑑み、太線に適した鉄心構造が種々提案されている。
例えば、2ターン以上の連続した平角導体を使用することで、2ターンずつのセグメント導体よりも部品点数、溶接点数を少なくすることが可能となる回転電機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この回転電機では、鉄心を周方向に分割することで巻線の自由度を高めることができている。
特開2010−0288424号公報
ところで、特許文献1に記載の回転電機を含め、分割鉄心を周方向に並べることで固定子が構成される回転電機の固定子において、固定子に用いられる分割鉄心は、一般的に軸方向全長に渡ってカシメ、溶接などによって固定されている。この場合、カシメ部や溶接部において、軸方向に、鉄心内の磁気的な短絡が発生してしまうという課題があった。鉄心内の積層間の短絡は渦電流の増大に繋がり、回転電機の効率の悪化を招く。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、固定子鉄心に生じる渦電流損を小さくできる固定子鉄心、固定子及び回転電機を提供することを目的とする。
この発明に係る固定子鉄心は、バックヨーク部及び前記バックヨーク部から径方向内側に突出するティース部とからなり、鉄心片を軸方向に積層してなる複数の分割積層鉄心を、周方向に環状に配置した固定子鉄心において、
前記固定子鉄心は、軸方向に複数段の前記分割積層鉄心を有し、
軸方向に並んだ分割積層鉄心の間を磁気的に遮断する、磁束遮断部を備えたものである。
また、この発明に係る固定子は、
前記固定子鉄心と、
前記ティース部に巻回したコイルとを備えたものである。
また、この発明に係る回転電機は、前記固定子の内周面に対向して回転可能に設けられた回転子とを備えたものである。
この発明に係る固定子鉄心、固定子及び回転電機は、上記のように構成されたものなので、固定子鉄心の1段目部分と、2段目部分との間の磁気的短絡を防止できる。これにより、固定子鉄心に生じる渦電流損が小さくなり、高効率な回転電機を提供できる。
この発明の実施の形態1に係る回転電機の片側断面模式図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子の斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子の側面図である。 この発明の実施の形態1に係る分割積層鉄心の斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る固定子鉄心の分割部の詳細を示す側面図である。 この発明の実施の形態1に係る固定子巻線の斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る最小単位のコイルの斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子巻線に保持ツールを挿入している状態を示す側面図及び断面図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子巻線に分割積層鉄心を挿入する工程の配置を示す上面図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子巻線に分割積層鉄心を挿入する工程の配置を示す側面図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子巻線に分割積層鉄心を挿入する工程において、固定子巻線と分割積層鉄心の径方向の位置関係を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子巻線に分割積層鉄心を1段分挿入した状態を示す上面図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子巻線に分割積層鉄心を1段分挿入した状態を示す側面図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子巻線に円弧軌道で分割積層鉄心を挿入する状態を示す側面図である。 この発明の実施の形態1に係る他の固定子鉄心の分割部の詳細を示す側面図である。 比較のために示した、固定子鉄心の端面近傍の詳細を示す側面図である。 この発明の実施の形態2に係る回転電機の固定子の側面図である。 この発明の実施の形態2に係る固定子鉄心の分割部の詳細を示す側面図である。 この発明の実施の形態2に係る回転電機の固定子の絶縁部材の上面図及び絶縁部材の組付け方法を示す側面図である。 この発明の実施の形態2に係る回転電機の固定子の他の絶縁部材の上面図及び絶縁部材の組付け方法を示す側面図である。 この発明の実施の形態3に係る回転電機の固定子の斜視図である。 この発明の実施の形態3に係る回転電機の固定子の側面図である。 この発明の実施の形態3に係る回転電機の分割積層鉄心の斜視図である。 この発明の実施の形態3に係る回転電機の分割積層鉄心の上面図である。 この発明の実施の形態3に係る固定子鉄心の分割部の詳細を示す側面図である。 この発明の実施の形態3に係る固定子巻線に挿入前の1段目の分割積層鉄心の配置を示す図である。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1に係る固定子鉄心、固定子及び回転電機を図を用いて説明する。この明細書中で、特に断り無く「軸方向」、「周方向」、「径方向」、「内周側」、「外周側」、「内周面」、「外周面」、「内側」、「外側」というときは、それぞれ、固定子の「軸方向」、「周方向」、「径方向」、「内周側」、「外周側」、「内周面」、「外周面」、「内側」、「外側」をいうものとする。また、特に断り無く「上端」、「下端」等、上下を言うときは、基準となる場所において、軸方向に垂直な面を想定し、その面を境界として固定子の中心点が含まれる側を「下」、その反対を「上」とする。
図1は、回転電機100の片側断面模式図である。
図2は、回転電機100の固定子3の斜視図である。
図3は、回転電機100の固定子3の側面図である。
図4は、分割積層鉄心31の斜視図である。
図1に示すように、回転電機100は、回転磁界を発生させる固定子3と、固定子3の内側に空隙を介して回転可能に設けられた回転子2と、固定子3及び回転子2を保持するハウジング1とで構成される。
図に示すように、固定子3は、磁束を通す固定子鉄心30と、通電することにより磁界を発生させる、導体を巻回して作られた固定子巻線35と、図示しない固定子巻線の相間絶縁と、固定子巻線35と固定子鉄心30とを絶縁する絶縁紙37とで構成される。
回転子2は、磁束を通す回転子鉄心20と回転子鉄心20の中に埋め込まれた永久磁石21と、トルクを外部に伝達するシャフト22とで構成される。回転子2は、固定子3内で回転自在となるように軸受5a、5bを介してハウジング1に支持されている。
次に、固定子鉄心30について、図2〜図5を用いて説明する。
図2に示すように、固定子鉄心30は、分割積層鉄心31を周方向に48個、軸方向に2段並べて構成されている。分割積層鉄心31は、図4に示すように、例えば、電磁鋼板からなる鉄心片31kをカシメや接着等によって積層方向に連結している。分割積層鉄心31は、固定子鉄心30のバックヨーク部を周方向に48等分したバックヨーク部31aと、バックヨーク部31aの内周面から径方向内側に伸びるティース部31bとで構成される。なお、周方向に隣り合うティース部31bの間はスロット6となり、ここに固定子巻線35が収められる。本実施の形態では、ティース部31bの数は48個となっているがこれに限るものではない。
また、1つの分割積層鉄心31の軸方向の長さは、固定子鉄心30の軸方向の長さの概ね半分弱としており、分割積層鉄心31を軸方向に隙間を空けて2段配設することにより固定子鉄心30が構成される。本実施の形態では、固定子鉄心30を軸方向に概ね2分割した長さを分割積層鉄心31の軸方向の長さとしているが、分割数は3以上としても良い。
図5は、固定子鉄心30の1段目と2段目との分割部の詳細を示す側面図である。
図5に示すように、軸方向に2段配設された、それぞれの分割積層鉄心31の分割面31cの間には鉄心片31kの厚みと同程度の隙間S(磁束遮断部)が設けられている。隙間Sを設けることによって、固定子鉄心30内の積層間における磁気的短絡経路が半分になり、固定子鉄心30に生じる渦電流損を低減させることができ、回転電機100の効率を向上できる。なお、隙間Sの大きさについては適宜設定可能であるが、回転電機100の小型化の観点から、なるべく小さい方が望ましい。
鉄心片31kの板厚をTとするとき、隙間Sの適切な数値範囲は、T以上10T以下である。隙間Sをこのように設定する根拠は、固定子鉄心30の積厚(軸方向の長さ)のばらつき程度を確保することにある。したがって、本来、分割面間において、一方の分割積層鉄心31が、軸方向に対向する他方の分割積層鉄心31と接触しない程度の隙間S(0.2mm程度)があれば良い。
また、カシメにて連結されている分割積層鉄心31を採用する場合は、一方の分割積層鉄心31のカシメ部の飛び出し部分が、軸方向に対向する他方の分割積層鉄心31の分割面31cに接触しないよう、隙間Sを設定する必要がある。
次に、図6及び図7を用いて固定子巻線35の構成について説明する。
図6は、固定子巻線35の斜視図である。
図7は、固定子巻線35の最小単位であるコイル34の斜視図である。
図6に示す固定子巻線35は、図7に示すようなコイル34を複数個組み合わせたコイル籠として構成されている。図6以下の各図においては説明の都合上図示しないが、コイル籠状に構成された固定子巻線35には、スロット6において固定子巻線35と固定子鉄心30との接触を防止するための絶縁紙37を巻き付けている。
本実施の形態では、亀甲形状に形成したコイル34を48個、同心巻状に周方向に並べて固定子巻線35を構成しているが、波巻きコイル等を用いても良く、さらに、コイルの数は適宜設定することができる。
次に、固定子3の製造方法について、図8〜図14を用いて説明する。
図8は、固定子巻線35に保持ツール60を挿入している状態を示す側面図及び断面図である。
図9は、固定子巻線35に分割積層鉄心31を挿入する工程における各部材の配置を示す上面図である。
図10は、固定子巻線35に分割積層鉄心31を挿入する工程における各部材の配置を示す側面図である。
図11は、回転電機の固定子巻線35に分割積層鉄心31を挿入する工程において、固定子巻線35と分割積層鉄心31の径方向の位置関係を示す図である。
まず、図8に示すように、固定子巻線35のティース相当部tに複数の保持ツール60を固定子巻線35の外周側から挿入し、固定子巻線35を保持する。この時、保持ツール60は、これから配置する1段分の分割積層鉄心31と干渉しない位置(2段目の分割積層鉄心31を後で挿入する部分)に挿入しておく。図では保持ツールを4個挿入している状態を示しているが、実際には全てのティース相当部tに挿入する。
次に、図9及び図10に示すように、固定子巻線35に対して、固定子3の中心軸を中心として、放射状に、かつ固定子巻線35よりも外側に、48個の分割積層鉄心31を1段分だけ並べる。この時、図11に示すように、固定子巻線35のティース相当部t(ティース部31bが挿入される部分)を周方向に2分割した面と、配置した分割積層鉄心31のティース部31bを周方向に2分割した面とが重なるように配置する。また、分割積層鉄心31の固定子軸方向の配置位置は、配置した分割積層鉄心31の上端面が、組み立てた固定子鉄心30の上端面の位置となるように配置する。
図12は、固定子巻線35に分割積層鉄心31を1段分挿入した状態を示す上面図である。
図13は、固定子巻線35に分割積層鉄心31を1段分挿入した状態を示す側面図である。
図14は、固定子巻線35に円弧軌道で分割積層鉄心31を挿入する状態を示す側面図である。
次に、図12及び図13に示すように、配置した複数の分割積層鉄心31を、固定子巻線35の中心軸に向かって径方向内側に移動させ、固定子巻線35のティース相当部tに分割積層鉄心31のティース部31bを挿入する。このように、分割積層鉄心31を、固定子巻線35中心軸に向かって真っ直ぐに移動させても良いが、図14の矢印に示すように、ティース部31bの内側上端部が円弧を描くように回転させながら挿入しても良い。
次に、複数の保持ツール60を、放射状に、外側方向に引き抜く。この時、上述の方法で挿入された複数の分割積層鉄心31のティース部31bは、固定子巻線35内に保持されている。次に、1段目の分割積層鉄心31の配置と同様に、固定子巻線35に対して、固定子中心軸を中心として放射状に、かつ固定子巻線35よりも外周側に、複数の2段目の分割積層鉄心31を並べる。また、分割積層鉄心31の固定子軸方向の配置位置は、配置した分割積層鉄心31の上端面(図では下側)が、組み立てた固定子鉄心30の上端面の位置となるように配置する。もちろん、分割面31c側に基準を設けても良い。
1段目と同様に、配置した複数の分割積層鉄心31を、固定子巻線35の中心軸に向かって径方向内側に移動させ、固定子巻線35のティース相当部tに分割積層鉄心31のティース部31bを挿入し、固定子3を得る。本実施の形態では、1つのティース部31bを備える分割積層鉄心31を採用したが、後述する実施の形態3の各図に示すような、2つのティース部で構成される分割積層鉄心を用いても良い。
ところで、先述のように、分割積層鉄心31の軸方向の長さは、固定子鉄心30の軸方向の長さの半分未満である。したがって、1段目の分割積層鉄心31と2段目の分割積層鉄心31との間には隙間Sが生じる。この隙間Sに、液状樹脂(たとえばワニスのような熱硬化性樹脂)を注入して硬化させ、分割積層鉄心31同士を連結させることで強度を向上させることも可能である。
図15は、本実施の形態に係る他の固定子鉄心130の分割部の詳細を示す側面図である。
図16は、比較のために記載した固定子鉄心の端面近傍の詳細を示す側面図である。
図15に示すように、固定子鉄心130を構成する分割積層鉄心131の軸方向の両端に、他の電磁鋼板他の鉄心片131kよりも厚みの大きい鉄心片131k2を設ける。例えば、鉄心片131k2として鉄心片131kの約5倍程度の板厚の部材を採用する。比較として、図16に薄い鉄心片31kのみを使用した例を記載する。固定子鉄心30はハウジング1により支持されるが、その支持力によって鉄心片31kに応力が発生する。応力が鉄心片31kの座屈応力よりも大きくなった場合、図16に示すように、分割積層鉄心31の軸方向両端の鉄心片31kがめくれるように変形する可能性がある。そこで、分割積層鉄心131の軸方向両端に分厚い鉄心片131k2を使用することによって、座屈応力に対する耐性が高くなり、図16に示すような、変形の発生を抑制することができる。なお、鉄心片131k2の厚みは、鉄心片31kの3〜10倍程度が適切である。
本発明の実施の形態1に係る固定子鉄心30、固定子3及び回転電機100によれば、固定子鉄心30を構成する軸方向に1段目の分割積層鉄心31と2段目の分割積層鉄心31との間に隙間Sを設けることにより、固定子鉄心30の1段目部分と、2段目部分との間の磁気的短絡を防止できる。これにより、固定子鉄心30に生じる渦電流損が小さくなり、高効率な回転電機100を提供できる。
また、分割積層鉄心31の分割面31cを軸方向の基準面とすることもできるため、固定子3の組み立て設備を簡略化できる。さらに、分割積層鉄心31の軸方向の両端に板厚が大きく剛性の高い板材を使用することにより、固定子鉄心がハウジング1に保持される力によって発生する面外変形(鉄心片のめくれ)が抑制される。また、分割積層鉄心31同士を樹脂部材によって軸方向につなげることで固定子鉄心30の強度を向上させることができる。
実施の形態2.
以下、本発明の実施の形態2に係る固定子鉄心、固定子及び回転電機を、図を用いて、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図17は、固定子203の側面図である。
図18は、固定子鉄心230の分割部の詳細を示す側面図である。
図19(a)は、軸方向に2段に配置した分割積層鉄心31間を絶縁する絶縁部材40の上面図である。
図19(b)は、絶縁部材40の組付け方法を示す側面図である。
図20(a)は、軸方向に2段に配置した分割積層鉄心31間を絶縁する絶縁部材40bの上面図である。
図20(b)は、絶縁部材40bの組付け方法を示す側面図である。
実施の形態1では、軸方向に2段に配置した分割積層鉄心31の間に隙間Sを設けて、1段目の分割積層鉄心31と、2段目の分割積層鉄心31との間を磁気的に遮断していたが、本実施の形態では、1段目の分割積層鉄心31と2段目の分割積層鉄心31との間に、これらを相互に、磁気的に遮断する絶縁部材40(磁束遮断部)を設ける。
図19(a)に示すように、絶縁部材40は、例えば樹脂製の、リング状の部材である。絶縁部材40によって分割積層鉄心31の分割面31cの間に確実に距離を設けることができ、1段目の分割積層鉄心31と2段目の分割積層鉄心31とが、軸方向に短絡することを防止することができる。絶縁部材40は、1段目の分割積層鉄心31と2段目の分割積層鉄心31との間を磁気的に絶縁できれば良いので、絶縁部材40は、バックヨーク部31a全体に接する必要はない。
次に、固定子203の製造方法について、説明する。
まず、実施の形態1と同様に、分割積層鉄心31を1段分配置して固定子巻線35に挿入する。次に、図19(b)に示すように、リング状の絶縁部材40を軸方向に移動させ、1段目の分割積層鉄心31の分割面31cに組付ける。
図20(a)に示すように、絶縁部材40を、周方向に2分割された絶縁部材40bとしても良く、周方向に分割された絶縁部材40bを使用することで、図20(b)に示すように2つの絶縁部材40bを径方向に組付けることができる。さらに、実施の形態1と同様に、2段目の分割積層鉄心31を固定子巻線35に挿入し、固定子203を得る。
分割積層鉄心31と絶縁部材40、40bの間に液状樹脂(たとえばワニスのような熱硬化性樹脂)を注入して硬化させて、これらの部材を結合させることで固定子203の強度を向上させることも可能である。
本発明の実施の形態2に係る固定子鉄心230、固定子203及び回転電機によれば、固定子鉄心230を構成する1段目の分割積層鉄心31と2段目の分割積層鉄心31との間に絶縁部材40、40bを設けることにより、固定子鉄心230の1段目部分と、2段目部分との間の磁気的短絡を防止できる。これにより、固定子鉄心230に生じる渦電流損が小さくなり、高効率な回転電機の固定子203及び回転電機を提供できる。
実施の形態3.
以下、本発明の実施の形態3に係る固定子鉄心、固定子及び回転電機を、図を用いて、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図21は、固定子303の斜視図である。
図22は、固定子303の側面図である。
図23は、分割積層鉄心331、332の斜視図である。
図24は、分割積層鉄心331、332の上面図である。
図25は、固定子鉄心330の分割部の詳細を示す側面図である。
図26は、固定子巻線に挿入前の1段目の分割積層鉄心331の配置を示す図である。
実施の形態1で説明した固定子3と、本実施の形態に係る固定子303とでは、分割積層鉄心331、332の構成と、1段目の分割積層鉄心331と2段目の分割積層鉄心331、332とがスキューしている点が異なり、その他の構成は同じである。
図21、22に示すように、固定子鉄心330は、2つのティース部を有する分割積層鉄心を周方向に24個、軸方向に2段並べて構成される。
そして、図25に示すように1段目(図の上側)には分割積層鉄心331のみが配置され、2段目(図の下側)には、軸方向の長さが異なる2種類の分割積層鉄心331、332が交互に配置されている。
分割積層鉄心331、332は、図23に示すように、周方向に伸びたバックヨーク部331a、332aと、バックヨーク部331a、332aの内周面から径方向内側に伸びる2つのティース部331b、332bによって構成されている。図23、24では、分割積層鉄心331と分割積層鉄心332を兼ねて記載しているが、実際には分割積層鉄心332の軸方向の長さh2の方が、分割積層鉄心331の軸方向の長さh1よりも僅かに小さい。
図25に示すように、軸方向に1段目(B4、B5)の分割積層鉄心331と2段目の分割積層鉄心331、332(B1、B3、B2)とは、周方向に1スロット分(スロット数48個であれば7.5°)ずらして配置されている。すなわち、1段目の分割積層鉄心331と2段目の分割積層鉄心331とは、2段目の右側半分と1段目の左側半分だけが接触している。そして、2段目の分割積層鉄心332(B2)の分割面332cと1段目の2つの分割積層鉄心331(B4、B5)の分割面331cとの間には、隙間3S(磁束遮断部)が形成される。隙間3Sによって、固定子鉄心330内の軸方向の磁気的短絡を低減させることができる。
次に、固定子303の製造方法を説明する。
まず、固定子巻線35のティース相当部tに複数の保持ツール60を固定子巻線35の外周側から挿入し、固定子巻線35を保持する。実施の形態1では、固定子巻線35に、1段目の分割積層鉄心31のティース部31bを先に挿入したが、本実施の形態では、2段目の分割積層鉄心331、332のティース部331b、332bを先に挿入する。したがって、保持ツール60は、以下で配置する分割積層鉄心331、332と干渉しない位置に挿入しておく。
次に、固定子巻線35に対して、固定子303の中心軸を中心として放射状に、かつ固定子巻線35よりも外周側に、複数の分割積層鉄心331、332を交互に並べる。このとき、全ての分割積層鉄心331と全ての分割積層鉄心332は、軸方向上端面(図22では下側)が面一となるように並べる。
次に、分割積層鉄心331、332を、固定子巻線35の中心軸に向かって径方向内側に移動させ、固定子巻線35のティース相当部tに分割積層鉄心331、332のティース部331b、332bを挿入する。
次に、保持ツール60を、放射状に、外側方向に引き抜く。ここでは、先の工程で挿入した分割積層鉄心331、332のティース部331b、332bが固定子巻線35を保持する。次に、1段目を構成する複数の分割積層鉄心331を固定子巻線35に対して、固定子中心軸を中心として放射状に、かつ固定子巻線35よりも外周側に並べる。ここで、1段目に挿入する分割積層鉄心331は、先に挿入した2段目の分割積層鉄心331、332に対して周方向に1スロット分、(スロット数48個の場合は7.5°)ずらして千鳥状に配置する。また、図26に示すように、ここで配置する分割積層鉄心331は、先に挿入した2段目の分割積層鉄心331のバックヨーク部331a上に、それぞれのティース部331bを載せるように配置する。
次に、2段目の分割積層鉄心331を、固定子巻線35の中心軸を中心として放射状に、固定子巻線35内側方向に移動させ、固定子巻線35のティース相当部tに1段目の分割積層鉄心331のティース部331bを挿入し、固定子303を得る。
先に挿入した2段目の分割積層鉄心332は、分割積層鉄心331より軸方向の長さが短く、2段目の分割積層鉄心331、332の分割面331c、332c側には凸凹が生じているため2段目の分割積層鉄心332の分割面332cと、1段目の分割積層鉄心331の分割面331cとの間には隙間3Sが形成される。
隙間3Sに、液状樹脂(たとえばワニスのような熱硬化性樹脂)を注入して硬化させ、分割積層鉄心331、332同士を連結させることで固定子303の強度を向上させることも可能である。
本発明の実施の形態3に係る固定子鉄心330、固定子303及び回転電機によれば、固定子鉄心330を構成する1段目の分割積層鉄心331と2段目の分割積層鉄心332との間に隙間3Sを設けることにより、固定子鉄心330の1段目部分と、2段目部分との間の磁気的短絡を抑制できる。これにより、固定子鉄心330に生じる渦電流損が小さくなり、高効率な回転電機の固定子3及び回転電機を提供できる。
尚、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
100 回転電機、1 ハウジング、2 回転子、20 回転子鉄心、
21 永久磁石、22 シャフト、3,203,303 固定子、
30,130,230,330 固定子鉄心、
31,131,331,332 分割積層鉄心、31a,331a バックヨーク部、
31b,331b ティース部、31c,331c,332c 分割面、
31k,131k,131k2 鉄心片、34 コイル、35 固定子巻線、
37 絶縁紙、S,3S 隙間、5a,5b 軸受、6 スロット、
40,40b 絶縁部材、60 保持ツール。

Claims (9)

  1. バックヨーク部及び前記バックヨーク部から径方向内側に突出するティース部とからなり、鉄心片を軸方向に積層してなる複数の分割積層鉄心を、周方向に環状に配置した固定子鉄心において、
    前記固定子鉄心は、軸方向に複数段の前記分割積層鉄心を有し、
    軸方向に並んだ前記分割積層鉄心の間を磁気的に遮断する、磁束遮断部を備えた固定子鉄心。
  2. 前記磁束遮断部は、軸方向並んだ前記分割積層鉄心間に設けた隙間である請求項1に記載の固定子鉄心。
  3. 前記磁束遮断部は、軸方向並んだ分割積層鉄心間に設けた樹脂製の絶縁部材である請求項1に記載の固定子鉄心。
  4. 前記絶縁部材は、ワニスである請求項3に記載の固定子鉄心。
  5. 軸方向に並んだ前記分割積層鉄心同士は、周方向にスキューしている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の固定子鉄心。
  6. 前記固定子鉄心の同一段を形成する前記分割積層鉄心は、軸方向の長さが異なる2種類の前記分割積層鉄心が交互に配置されている請求項5に記載の固定子鉄心。
  7. 前記分割積層鉄心は、軸方向両端に、他の積層を構成する鉄心片より板厚が厚い鉄心片を有する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の固定子鉄心。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の固定子鉄心と、
    前記ティース部に巻回したコイルとからなる固定子。
  9. 請求項8に記載の固定子と、
    前記固定子の内周面に対向して回転可能に設けられた回転子とからなる回転電機。
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