JP7227143B2 - 低い多環芳香族炭化水素濃度を有するグラフェン状炭素ナノ粒子およびその作製プロセス - Google Patents

低い多環芳香族炭化水素濃度を有するグラフェン状炭素ナノ粒子およびその作製プロセス Download PDF

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Description

本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2017年2月10日に出願されたUS62/457,472の優先権を主張する。
本開示は、グラフェン状炭素ナノ粒子の分野、より具体的には、低減された多環芳香族炭化水素(PAH)含有量を有するグラフェンナノシートおよびそのプロセスに関する。
市販のグラフェンを3つのカテゴリ:基板上への化学蒸着(CVD)による単層グラフェン、グラファイトの剥離による多層グラフェン、およびプラズマトーチを使用して作製される数層グラフェンナノシートに分けることができる。CVDグラフェンは真に単層のグラフェンの品質を持つが、おそらくバルク用途に必要な量で作製されないであろう。剥離された多層グラフェンは、エネルギー貯蔵、フィラーおよび導電性インク用途に適したバルク量で利用可能であるが、1層グラフェンの仕様または分光的特徴を持たず、1層グラフェンで期待される電気伝導率値にも達することができない。数層および多層グラフェンが、本明細書ではグラフェンナノシートとも呼ばれ、本開示の対象である。
数層グラフェンナノシートは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第8,486,363号、8,486,364号および9,221,688号、米国仮出願第U.S.62/437,057号、ならびにPCT出願第WO2015189643A1号に記載されたプラズマトーチプロセスによって、1層グラフェンのものに類似した特徴(ラマンスペクトルおよび比表面積)を有してバルク量で作製され得る。しかしながら、プラズマプロセスによるグラフェンナノシートの作製は、副生成物として、通常、約0.1~約2重量%の範囲の濃度で、多環芳香族炭化水素(PAH)の形成をもたらす。そのようなプロセスでは、PAHは数層グラフェンナノシートの表面上に形成される。
PAHは、ガス状炭化水素前駆体の熱分解から生成される、または炭素系粉末の生成中に水素前駆体と炭素前駆体との混合物が同時に存在する場合に生成される、炭素系粉末上に存在する望ましくない化合物である。PAHは、主に炭素および水素で構成される(C)多くの化合物を包含し、炭素は大部分はsp混成で芳香環配置に配列する。PAHは、ごくわずかな酸素または窒素または他の原子も含有し得る。PAHは有害かつ発癌性であり、PAHを含有する炭素ナノ粒子を取り扱う人間およびPAHを含有する製品を使用する消費者に深刻な害をもたらし得る(Borm P J,et.al.,Formation of PAH-DNA adducts after in vivo and vitro exposure of rats and lung cells to different commercial carbon blacks,Toxicology and Applied Pharmacology,2005 Jun.1;205(2):157-167を参照)。結果として、製造された炭素粉末中に存在するPAHの割合を制限するための規制が存在する(一例として、EU指令2007/19/ECは、0.25mg/kgの、カーボンブラック中の最大ベンゾ(a)ピレン含有量を定める)。さらに、炭素表面上のPAHの存在は、小さい細孔を塞ぎ、したがって比表面積を減少させることによって、エネルギー貯蔵用途における性能に悪影響を及ぼし得る。
加えて、世界税関機構(WCO)により定められた統一システム(HS)は、多くのPAHを区分1Bの発癌性、変異原性または生殖毒性(CMR)物質に分類する。それに応じて、新しい欧州REACH規則附属書XVIIは、消費者製品中のPAHの濃度を0.0001重量%(または1mg/kg)に制限している。
洗浄またはリンスして炭素粒子からPAHを落とすためのウェット化学プロセスが知られている。ソックスレー抽出などのそのようなプロセスは、PAHの溶解性が非常に限られるため、一般にトルエンのような毒性のある非極性溶媒の使用を必要とする。しかしながら、毒性のある溶媒を伴うそのようなプロセスは、PAHで汚染された溶媒によって形成された大量の廃棄物をもたらす。ウェット化学PAH除去プロセスはしたがって、環境への悪影響を有し、PAHを含まない最終製品のコストを増大させる。したがって、経済的でもありかつ溶媒廃棄物を伴わない、炭素ナノ粒子およびグラフェンナノシート、特にプラズマ成長グラフェンナノシートからPAHを除去するための単純な気相(ドライ)方法を開発することが非常に望ましい。液相プロセスの使用はまた、乾燥後の炭素粉末の著しい高密度化をもたらす。そのようなより高い密度は、例えば分散のようなさらなる処理に支障となる場合がある。
したがって、プラズマプロセスを使用して、後処理なしで、非常に低いレベルのPAHを含有するグラフェンナノプレートレットを直接作製することが非常に望ましい。実際、ソックスレー抽出のようなウェット化学プロセスを使用してPAHを洗い流すことは可能であるが、これは、PAHを含まない最終グラフェン材料のコストを増大させる。
本開示は、少量の多環芳香族炭化水素を有するグラフェンナノシートに関する。これらのグラフェンナノシートは、液相またはウェット化学プロセスを必要とせず、したがって、より低いタップ密度を示す。本開示はさらに、本開示のグラフェンナノシートを作製するプロセスに関する。
一態様では、約0.7重量%未満の多環芳香族炭化水素濃度を有するグラフェンナノシートが提供される。
別の態様では、約0.7重量%未満の多環芳香族炭化水素濃度、およびASTM B527-15規格による測定で約0.08g/cm未満のタップ密度を有するグラフェンナノシートが提供される。
別の態様では、グラフェンナノシートから揮発性不純物を除去するためのプロセスであって、グラフェンナノシートを反応性雰囲気下、少なくとも約200℃の温度で加熱することを含むプロセスも提供される。
別の態様では、グラフェンナノシートの比表面積(B.E.T.)を増加させるためのプロセスであって、グラフェンナノシートを酸化雰囲気下、少なくとも約200℃の温度で加熱することを含むプロセスが提供される。
別の態様では、グラフェンナノシートを溶媒中に分散させるためのプロセスであって、グラフェンナノシートを酸化雰囲気下、少なくとも約200℃の温度で加熱することと、グラフェンナノシートを溶媒中に分散させることとを含むプロセスが提供される。
別の態様では、グラフェンナノシートの電気伝導率を改善するためのプロセスであって、グラフェンナノシートを酸化雰囲気下、少なくとも約200℃の温度で加熱することを含むプロセスが提供される。
本明細書において、一態様では、
標準温度および標準圧力(STP)で少なくとも60m/sの速度でプラズマの熱領域中に炭素含有物質を注入してグラフェンナノシートの核を形成することと、グラフェンナノシートを1000℃以下のクエンチガスでクエンチすることと、
グラフェンナノシートを反応性雰囲気下、少なくとも約200℃の温度でさらに加熱することと
を含む、グラフェンナノシートを作製するためのプラズマプロセスが提供される。
本明細書において、別の態様では、
少なくとも60m/s STPの速度でプラズマの熱領域中に炭素含有物質を注入してグラフェンナノシートの核を形成することと、グラフェンナノシートを1000℃以下のクエンチガスでクエンチし、それにより514nmの入射レーザ波長を使用した測定で3以上のラマンG/D比および0.8以上のラマン2D/G比を有するグラフェンナノシートを作製することと、
グラフェンナノシートを反応性雰囲気下、少なくとも約200℃の温度でさらに加熱することと
を含む、グラフェンナノシートを作製するためのプラズマプロセスが提供される。
本明細書において、さらなる態様では、
少なくとも60m/s STPの速度、および1分あたりに注入される炭素1モルあたりのクエンチガスが少なくとも75標準リットル毎分(slpm)のクエンチガス対炭素比で、プラズマの熱領域中に炭素含有物質を注入し、それによりグラフェンナノシートを作製することと、
グラフェンナノシートを反応性雰囲気下、少なくとも約200℃の温度でさらに加熱することと
を含む、グラフェンナノシートを作製するためのプラズマプロセスが提供される。
本明細書において、さらなる態様では、
少なくとも60m/s STPの速度、および供給プラズマトーチ電力1kWあたり少なくとも1.25slpmのクエンチガスの、クエンチガス対供給プラズマトーチ電力比で、プラズマの熱領域中に炭素含有物質を注入し、それによりグラフェンナノシートを作製することと、
グラフェンナノシートを反応性雰囲気下、少なくとも約200℃の温度でさらに加熱することと
を含む、グラフェンナノシートを作製するためのプラズマプロセスが提供される。
本明細書において、さらに別の態様では、
プラズマの熱領域中に炭素含有物質を注入することであって、炭素含有物質の注入は、複数のジェットを使用して少なくとも60m/s STPの速度で実行され、注入された炭素含有物質がトーチ軸の周りに放射状に分配かつクエンチガスに到達する前に希釈されるように誘導され、それにより514nmの入射レーザ波長を使用した測定で3以上のラマンG/D比および0.8以上のラマン2D/G比を有するグラフェンナノシートを作製することと、
グラフェンナノシートを反応性雰囲気下、少なくとも約200℃の温度でさらに加熱することと
を含む、グラフェンナノシートを作製するためのプラズマプロセスが提供される。
本明細書において提供される別の態様は、
少なくとも60m/s STPの速度、および供給プラズマトーチ電力1kWあたり少なくとも1.25slpmのクエンチガスの、クエンチガス対供給プラズマトーチ電力比で、プラズマの熱領域中に炭素含有物質を注入し、それによりグラフェンナノシートを少なくとも120g/hの速度で作製することと、
グラフェンナノシートを反応性雰囲気下、少なくとも約200℃の温度でさらに加熱することと
を含む、グラフェンナノシートを作製するためのプラズマプロセスである。
本明細書において提供される別の態様は、
プラズマの熱領域中に炭素含有物質を注入することであって、炭素含有物質の注入は、複数のジェットを使用して少なくとも60m/s STPの速度で実行され、注入された炭素含有物質がトーチ軸の周りに放射状に分配かつクエンチガスに到達する前に希釈されるように誘導され、それによりグラフェンナノシートを少なくとも120g/hの速度で作製することと、
グラフェンナノシートを反応性雰囲気下、少なくとも約200℃の温度でさらに加熱することと
を含む、グラフェンナノシートを作製するためのプラズマプロセスである。
本明細書において提供されるさらなる態様は、
少なくとも60m/sの速度でプラズマの熱領域中に炭素含有物質を注入し、それによりグラフェンナノシートを少なくとも2g/供給プラズマトーチ電力kWhの割合で作製することと、
グラフェンナノシートを反応性雰囲気下、少なくとも約200℃の温度でさらに加熱することと
を含む、グラフェンナノシートを作製するためのプラズマプロセスである。
本明細書において、さらなる態様では、
少なくとも60m/sの速度、および35kW超の供給プラズマトーチ電力で、プラズマの熱領域中に炭素含有物質を注入し、それによりグラフェンナノシートを少なくとも80g/hの速度で作製することと、
グラフェンナノシートを反応性雰囲気下、少なくとも約200℃の温度でさらに加熱することと
を含む、グラフェンナノシートを作製するためのプラズマプロセスが提供される。
本明細書において、さらなる態様では、
少なくとも60m/s STPの速度でプラズマの熱領域中に天然ガスまたはメタンを注入してグラフェンナノシートの核を形成することと、グラフェンナノシートをクエンチガスでクエンチすることと、
グラフェンナノシートを反応性雰囲気下、少なくとも約200℃の温度でさらに加熱することと
を含む、グラフェンナノシートを作製するためのプラズマプロセスが提供される。
本明細書に記載のプロセスは、多環芳香族炭化水素を除去するに有効であり、したがって、非常に低いPAH含有量を有し、安全に取り扱いができ、エンドユーザー用途に組み込んでも安全なグラフェンナノシートの経済的かつ大規模な作製を可能にすることが見出された。さらに、本明細書に記載のプロセスは、グラフェンナノシートの表面をクリーニングし、その比表面積を増加させ、その表面に沿って電子が自由に流れる能力を改善するのに有効である。したがって、プロセスは、グラフェンナノシートの電気伝導性を改善するのに有効である。
本明細書に記載の生成物およびプロセスは、グラフェンナノシートが溶媒中に分散する能力を高めるのに有効であり、したがって、低充填でのパーコレーションが有利な導電性用途でのその有用性および性能を高める。
以下の図面は、単なる例示として、本開示の様々な実施形態を表す。
熱処理を実行するために使用された加熱エンクロージャ(オーブン)を示し、図1Aは上面図であり、図1Bは図1Aの線A-Aに沿った断面図である。 熱処理を実行するために使用された加熱エンクロージャ(オーブン)を示し、図1Aは上面図であり、図1Bは図1Aの線A-Aに沿った断面図である。 図2A(底面図)および図2B(図1Aの線1B-1Bに沿った断面図)は、炭素含有物質の注入に使用された5孔シャワーヘッド型ノズルを示す。 多孔インジェクタを使用して作製された試料から、514nmの入射波長で得られたラマンスペクトルのプロットであり、これらのインジェクタ孔の各々について、注入速度は60m/s STP(標準温度および標準圧力)以上であり、注入角度はプラズマの対称軸に関して25度であった。 単孔インジェクタおよびより低い注入速度(60m/s STP未満)を使用して作製された試料から、514nmの入射波長で得られたラマンスペクトルのプロットである。 実施例1で使用された多孔インジェクタを含むプラズマトーチ、ならびに炭素非含有ガスおよび炭素含有物質を含むガスの定性的な流れを示す。 実施例2で使用された単孔インジェクタを含むプラズマトーチ、ならびに炭素非含有ガスおよび炭素含有物質を含むガスの定性的な流れを示す。
本明細書で使用される場合、「グラフェンナノシート」なる語句は、ハニカム格子状に配列した1原子の厚さのsp結合炭素原子のシートの1つまたは複数の積層を含む構造を有する、しわのある(crumpled)グラフェンナノシートを指す。これらの積層シートの少なくとも一部は丸まり、曲がり、またはバックリングしており、それらに3Dモルフォロジーを与える。そのような粒子は、グラフェンナノプレートレット(GNP)、グラフェンナノフレーク、しわのあるグラフェン、数層グラフェン、グラフェン状炭素粒子、または単にグラフェンとしても知られている。例えば、グラフェンナノシートは、10層以下で構成され、ASTM D 3663-78規格による測定で高いB.E.T.比表面積(≧250m/g)(Brunauerら)を示す粒子を指し得る。粒子は0.5~10nmの範囲の厚さおよび典型的には50nm以上の幅を有し、したがって、少なくとも5:1であるが典型的には10:1以上の高いアスペクト比を示す。粒子は、ラマン分光法を使用して514nmの入射レーザ波長で分析した場合、典型的なD、Gおよび2Dバンド(それぞれ約1350cm-1、1580cm-1、2690cm-1に位置する)、ならびに3以上のG/D比(G/D≧3)および0.8以上の2D/G比(2D/G≧0.8)を示す。本明細書で使用される場合、G/D比および2D/G比はこれらのバンドのピーク強度の比を指す。グラフェンナノシートは、例えば、米国特許第8,486,363号、8,486,364号および9,221,688号、ならびに仮出願第U.S.62/437,057号に記載されたプラズマトーチプロセスから作製され得る。これらの文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本明細書で使用される場合、「アスペクト比」なる語句は、グラフェン粒子の最長寸法対グラフェン粒子の最短寸法の比を指す。例えば、100nmの平均幅および2nm平均厚さを有するグラフェン粒子は、50:1のアスペクト比を有する。
本明細書で使用される場合、「多環芳香族炭化水素」、「PAH」または「PAH(複数形)」なる語句は、石炭、油、ガス、木材、ごみ、またはタバコおよび炭火焼き肉などの他の有機物の不完全燃焼中に形成される化学物質の群を指す。100を超える異なるPAHが存在する。PAHは一般に、単一化合物としてではなく、複合混合物として(例えば、煤のような燃焼生成物の一部として)生じる。それらは、例えば粗製油、石炭、コールタールピッチ、クレオソート、およびルーフィングタールのような物質中にも見出され得る。PAHの一覧表には、ビフェニレン、アセナフチレン、フェナントレン、アントラセン、フルオランテン、ピレン、キシレン、ナフタレン、ベンゾ(A)ピレン(BaP)、ベンゾ[E]ピレン(BeP)、ベンゾ[a]アントラセン(BaA)、クリセン(CHR)、ベンゾ[b]フルオランテン(BbFA)、ベンゾ[j]フルオランテン(BjFA)、ベンゾ[k]フルオランテン(BkFA)、およびジベンゾ[a,h]アントラセン(DBAhA)が含まれるが、それらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「反応性雰囲気」または「反応性環境」なる語句は、例えば酸化雰囲気または還元雰囲気を指す。
本明細書で使用される場合、「酸化雰囲気」または「酸化環境」なる用語は、本明細書に記載されるような少なくとも1つの酸化剤を含有する雰囲気を指す。
本明細書で使用される場合、「酸化剤」なる語句は、空気、酸素、オゾン、過酸化物(過酸化水素など)、F、CO、HO、NO、Cl、またはアルコール、硫酸、過塩素酸、過硫酸、ハイポハライト(次亜塩素酸ナトリウムなど)のような酸化性酸、それらの混合物を含むが、それらに限定されないガス混合物を指す。ガス混合物は貴ガス(Arなど)またはNも含み得る。
本明細書で使用される場合、「還元雰囲気」または「還元環境」なる語句は、本明細書に記載されるような少なくとも1つの還元剤を含有する雰囲気を指す。
本明細書で使用される場合、「還元剤」なる語句は、NH、H、HS、CO、およびそれらの混合物を指す。
グラフェン試料中の多環芳香族炭化水素の濃度は、カーボンブラック試料中のベンゾ-α-ピレン(BaP)の定量化で一般的なように、例えばトルエン中でのソックスレー抽出、続いてガスクロマトグラフィー質量分析(GC/MS)を使用した分析によって定量的に決定され得る。炭素試料中の多環芳香族炭化水素を定量するための標準的な方法は、規格ASTM D7771-17、「カーボンブラック中のベンゾ-α-ピレン(BaP)含有量の決定のための標準試験法」によって記載されている。この規格はベンゾ-α-ピレン(BaP)を対象にしているが、測定方法はPAH類の他の化合物に対して使用され得る。本発明の報告されたPAHの%濃度は、検出されたすべてのPAHの合計である。本発明のソックスレー抽出は、典型的には、ASTM規格の16時間と比較して、わずか約4~6時間であった。ソックスレーは、急速注/排サイクルの高効率抽出用に組み立てられた。抽出が終了する前、溶出剤は無色であった。抽出液は濃縮されずにGC/MSによって直接分析され、市販の標準PAH混合物と比較された。この方法の検出限界は、35~90ppmのPAH(0.0035~0.0090重量%のPAH)のオーダーである。
本明細書で使用される場合、「タップ密度」なる語句は、ASTM規格B527-15「金属粉末および化合物のタップ密度のための標準試験法」によって記載されるように、試料を含有するメスシリンダーを、さらなる体積変化がほとんど観察されなくなるまで機械的にタップすることによって得られる測定値を指す。タップされた密度は、粉末の最終体積で割った質量として計算される(例えば、g/cm)。
本明細書で使用される場合、「熱的に作製された」なる語句は、プラズマプロセスによって作製されたグラフェンナノシートを指す。米国特許第8,486,363号、8,486,364号および9,221,688号、ならびに仮出願第U.S.62/437,057号に例が記載されており、それらのすべては、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本明細書でタップ密度に関して使用される場合、「実質的に変化しない」は、本明細書に記載の熱反応性処理の後、処理されたグラフェンナノシートのタップ密度が、約10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%または1%未満増加または減少することを意味する。
本明細書で使用される場合、「炭素含有物質」なる語句は、少なくとも1つの炭素原子を含む化合物または物質を指す。
本明細書で使用される場合、「熱領域」なる語句は、例えば、誘導結合プラズマトーチ(ICP)、直流プラズマトーチ(DC-プラズマ)、交流プラズマ(AC-プラズマ)もしくはマイクロ波プラズマトーチ、またはプラズマ状態の高温ガスを発生させる任意の他の好適な方法によって形成される、例えば準熱プラズマ、例えば局所熱平衡(LTE)に近いプラズマによって発生し得る熱領域を指す。プラズマは高圧(典型的には100トル超)でLTEに近く、電子、イオン、中性粒子およびラジカル間での衝突が頻繁に起こる。
本明細書で使用される場合、「供給プラズマトーチ電力」なる用語は、プラズマトーチに供給される電力を指す。供給された電力をプラズマガスへ伝達する際のプラズマトーチの効率は100%ではないため、供給される電力はプラズマの出力以上である。
本明細書で使用される場合、「クエンチガス対炭素比」なる用語は、炭素含有物質、例えば注入される炭素含有ガスの単位時間あたりの体積(例えばslpm)に対する、クエンチガスの単位時間あたりの体積、例えば注入されるガスの標準リットル毎分(slpm)を指す。本明細書で使用される場合、「クエンチガス対炭素比」なる用語は、注入される炭素のモル数に対する、クエンチガスの単位時間あたりの体積も指す(1モルの炭素は12グラムの炭素に等しい)。本明細書で使用される場合、「クエンチガス対炭素比」は、炭素含有物質の単位時間あたりの質量(例えばグラム毎秒またはグラム毎分)に対する、反応器中に注入されるクエンチガスの単位時間あたりの質量(例えばグラム毎秒またはグラム毎分)も指す。
本明細書で使用される場合、「クエンチガス」なる用語は、STPで17.9ミリワット毎メートル毎ケルビン度以上(STPでのアルゴンの熱伝導率;E.W.LemmonおよびR.T Jacobsenを参照)の高い熱伝導率を有する任意の炭素非含有ガスを指し、および含み得る。クエンチガスは、例えばアルゴン、ヘリウム、水素、窒素、または17.9mW/m・K以上の熱伝導率を有する任意の他のガス、またはこれらのガスの任意の混合物で構成されてよい。ガスの熱伝導率は反応物のクエンチ速度の決定要因であることが、当業者には理解されよう。クエンチガスは典型的にはプラズマトーチの近くまたは内部に注入されるが、反応器中の他の場所に、および複数の層または複数の場所で注入され得る。本明細書で使用される場合、「クエンチガス」は、RF-プラズマまたはDC-プラズマトーチにおいてプラズマガスに隣接して注入され、トーチ構成部品を熱衝撃および劣化から保護するために使用されるシースガスも指す(図5および図6参照)。
本明細書で使用される場合、ガス体積および速度はすべて、別段の指定がない限り、標準温度および標準圧力(STP)での量を表すことを意図する。これらの値は、プラズマトーチ内で経験する高温および高圧で変化することが、当業者には容易に理解されよう。
本明細書で使用される場合、「約(about)」および「およそ(approximately)」のような程度の用語は、最終結果が著しく変化しないような、修飾された用語の合理的な偏差量を意味する。これらの程度の用語は、この偏差が修飾する単語の意味を打ち消さないならば、修飾された用語の少なくとも±5%または少なくとも±10%の偏差を含むと見なされるべきである。
本開示は、ソックスレー抽出などの液相での処理ステップを経ていない、低含有量の多環芳香族炭化水素を有するグラフェンナノシートに関する。これらのグラフェンナノシートは、ASTM規格B527-15「金属粉末および化合物のタップ密度のための標準試験法」によって記載されるとおり、約0.06g/cm未満の低いタップ密度を示してよい。この材料中のPAH濃度は、約0.3重量%未満、約0.1重量%未満、約0.01重量%未満、またはガスクロマトグラフィー質量分析(GC/MS)装置の検出限界未満であり得る。グラフェンナノシートは、約2以上のラマンG/D比、約0.8以上のラマン2D/G比(514nmの波長の入射レーザを使用した測定で)および約250m/g以上の比表面積(B.E.T.)を特徴とし得る。グラフェンナノシートのタップ密度は、典型的には約0.03~約0.05g/cmとなるであろう。本開示の実施形態によれば、熱的に作製されたグラフェンナノシートは、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第8,486,363号、8,486,364号および9,221,688号に開示されたプロセスおよび方法によって作製されてよい。
低いPAH含有量を含むグラフェンナノシートを得る方法は、PAHを含有するグラフェンナノシートを、反応種、例えば酸素のような酸化性種を含有する雰囲気中で200℃超または300℃超の温度の熱処理に曝露することを含む。酸化環境下でのこの加熱処理の時間は、1時間以上の時間が適用され得る。炭素ナノ粒子またはグラフェンを含有するエンクロージャ(例えばオーブン)中の温度は徐々に上昇し得、ガス雰囲気は不活性ガスと反応種との混合物であり得る。例えば、反応種が酸化性種である場合、ガス混合物は窒素と酸素との混合物、アルゴンと酸素との混合物、空気、アルゴン、窒素および酸素との混合物、または酸化性種と不活性種との任意の他の混合物であり得る。反応種はまた、還元性種であり得る。エンクロージャ中の圧力は、大気圧未満(部分真空)、大気圧、または大気圧超であり得る。例えば、処理は、PAHまたはその一部が除去されるように、真空中で、または酸化雰囲気中(例えば、空気、酸素とアルゴンとの混合物、または酸素と窒素との混合物、または酸化剤を含有する任意の他のガス混合物)で高圧で実行され得る。グラフェンナノシートは、約300℃~約500℃(またはそれ以上、500℃~650℃など)のオーダーの十分な温度にさらされ得る。加熱は、PAHの除去を達成するのに十分な任意の時間で起こり得る。加熱は、反応性雰囲気下、および好ましくは大気圧で粒子を加熱できる任意のタイプの炉または他の装置中で起こり得る。温度は、290℃~500℃、または400℃~500℃などの、200℃~500℃であり得る。500℃~650℃、または500℃~650℃以上などの、500℃超の温度が使用されてよい。酸化環境中、600℃超の温度で、グラフェン粒子は酸化され得、燃焼および破壊され得ることが、当業者には理解されよう。グラフェン粒子をより低い酸素濃度でより高い温度に曝露することは、粒子をより低い温度およびより高い酸素濃度に曝露することと類似の効果を有し得ることが、当業者には理解されよう。
本開示のプロセスの結果得られるグラフェンナノシートは、0.01重量%未満のPAH濃度、2以上のラマンG/D比、0.8以上のラマン2D/G比(514nmの波長の入射レーザを使用した測定で)および250m/g以上の比表面積(BET)を特徴とする。
例えば、グラフェンナノシートはASTM B527-15規格による測定で約0.06g/cm未満のタップ密度を有する。
例えば、グラフェンナノシートはASTM B527-15規格による測定で約0.04g/cm未満のタップ密度を有する。
例えば、グラフェンナノシートはASTM B527-15規格による測定で約0.03~約0.05g/cmのタップ密度を有する。
例えば、グラフェンナノシートはASTM B527-15規格による測定で約0.03~約0.04g/cmのタップ密度を有する。
例えば、グラフェンナノシートはASTM B527-15規格による測定で約0.03g/cmのタップ密度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約250m/g超の比表面積(B.E.T)を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約300m/g超の比表面積(B.E.T)を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約350m/g超の比表面積(B.E.T)を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約250~約600m/gの比表面積(B.E.T)を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約300~約600m/gの比表面積(B.E.T)を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約400~約600m/gの比表面積(B.E.T)を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約500~約600m/gの比表面積(B.E.T)を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約500ppm未満の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約400ppm未満の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約200ppm未満の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約100ppm未満の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約90ppm未満の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約80ppm未満の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約70ppm未満の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約60ppm未満の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約50ppm未満の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約40ppm未満の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは35ppm未満の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約0.6重量%未満の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約0.5重量%未満の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約0.4重量%未満の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約0.3重量%未満の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約0.2重量%未満の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約0.1重量%未満の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約0.01重量%未満の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約0.01%~約0.7%の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約0.01%~約0.5%の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約0.01%~約0.3%の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約0.1重量%~約0.3重量%未満の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約0.01%~約0.1%の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約0.15重量%~約0.25重量%未満の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約0.1重量%~約0.6重量%の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約0.05重量%~約0.6重量%の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約0.05重量%~約0.5重量%の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約0.1重量%~約0.5重量%の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約0.01重量%~約0.4重量%の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約0.05重量%~約0.4重量%の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約0.1重量%~約0.4重量%の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは約0.05重量%~約0.3重量%の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC/MS)またはASTM D7771-11に従うソックスレー抽出法による測定で、検出限界未満の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは、514nmの入射レーザ波長を使用した測定で約3以上のラマンG/D比および約0.8以上のラマン2D/G比を有する。514nmの入射レーザ波長を使用した測定で約2.5以上のラマンG/D比および約0.8以上のラマン2D/G比を有するグラフェンナノシートであって、グラフェンナノシートは約0.7重量%未満の多環芳香族炭化水素濃度を有する。
例えば、グラフェンナノシートはASTM B527-15規格による測定で約0.06g/cm未満のタップ密度を有する。
例えば、グラフェンナノシートは熱的に作製される。
例えば、揮発性不純物は多環芳香族炭化水素である。
例えば、反応性雰囲気は酸化雰囲気である。
例えば、酸化雰囲気は、空気、水蒸気、酸素、オゾン、過酸化物、F、CO、HO、NO、Cl、アルコール、硫酸、過塩素酸、過硫酸、ハイポハライト、ハロゲン、オキシハライド、亜酸化窒素、およびそれらの混合物から選択される酸化剤を含む。
例えば、酸化雰囲気は不活性ガスおよび酸化剤を含む。
例えば、不活性ガスは、窒素、アルゴン、ヘリウム、ネオン、クリプトン、キセノンまたはそれらの混合物である。
例えば、ガス混合物は酸素およびアルゴンを含む。
例えば、プロセスは、グラフェンナノシートを含有するエンクロージャ中に酸素を含むガス混合物を注入することを含む。
例えば、ガス混合物は一定流量下で注入される。
例えば、ガス混合物は約1~10slpmの一定流量下で注入される。
例えば、反応性雰囲気は還元雰囲気である。
例えば、還元雰囲気は、NH、H、HS、CO、およびそれらの混合物を含む。
例えば、還元雰囲気は不活性ガスおよび還元剤を含む。
例えば、プロセスはグラフェンナノシート中の多環芳香族炭化水素濃度を約2%未満に低下させるのに有効である。
例えば、プロセスはグラフェンナノシート中の多環芳香族炭化水素濃度を約1%未満に低下させるのに有効である。
例えば、グラフェンナノシートは少なくとも約300℃の温度で加熱される。
例えば、グラフェンナノシートは少なくとも約400℃の温度で加熱される。
例えば、グラフェンナノシートは少なくとも約500℃の温度で加熱される。
例えば、グラフェンナノシートは少なくとも約600℃の温度で加熱される。
例えば、グラフェンナノシートは約200℃~約1000℃の温度で加熱される。
例えば、グラフェンナノシートは約200℃~約750℃の温度で加熱される。
例えば、グラフェンナノシートは約300℃~約550℃の温度で加熱される。
例えば、プロセスは大気圧下で実行される。
例えば、プロセスは大気圧未満または部分真空下で実行される。
例えば、プロセスは大気圧超下で実行される。
例えば、比表面積(B.E.T)は少なくとも20%増加する。
例えば、比表面積(B.E.T)は少なくとも30%増加する。
例えば、比表面積(B.E.T)は少なくとも40%増加する。
例えば、比表面積(B.E.T)は少なくとも50%増加する。
例えば、比表面積(B.E.T)は少なくとも60%増加する。
例えば、比表面積(B.E.T)は少なくとも70%増加する。
例えば、比表面積(B.E.T)は少なくとも80%増加する。
例えば、比表面積(B.E.T)は少なくとも90%増加する。
例えば、比表面積(B.E.T)は少なくとも100%増加する。
例えば、プロセスは液体または溶媒の非存在下で実行される。
例えば、プロセスはドライプロセスである。
例えば、プロセスは連続プロセスである。
例えば、プロセスは流動床反応器中で実行される。
例えば、プロセスは回転式オーブン中で実行される。
例えば、プロセスはバッチプロセスである。
例えば、ASTM B527-15規格による測定で、グラフェンナノシートのタップ密度は実質的に変化しない。
例えば、ASTM B527-15規格による測定で、グラフェンナノシートのタップ密度は5%未満増加または減少する。
例えば、ASTM B527-15規格による測定で、グラフェンナノシートのタップ密度は10%未満増加または減少する。
例えば、多環芳香族炭化水素は、ビフェニレン、アセナフチレン、フェナントレン、アントラセン、フルオランテン、ピレン、キシレン、ナフタレン、ベンゾ(A)ピレン(BaP)、ベンゾ[E]ピレン(BeP)、ベンゾ[a]アントラセン(BaA)、クリセン(CHR)、ベンゾ[b]フルオランテン(BbFA)、ベンゾ[j]フルオランテン(BjFA)、ベンゾ[k]フルオランテン(BkFA)、ジベンゾ[a,h]アントラセン(DBAhA)、およびそれらの混合物から選択される。
例えば、多環芳香族炭化水素は、ビフェニレン、アセナフチレン、フェナントレン、アントラセン、フルオランテン、ピレン、キシレン、ナフタレン、ベンゾ(A)ピレン(BaP)、ベンゾ[E]ピレン(BeP)、ベンゾ[a]アントラセン(BaA)、クリセン(CHR)、ベンゾ[b]フルオランテン(BbFA)、ベンゾ[j]フルオランテン(BjFA)、ベンゾ[k]フルオランテン(BkFA)、ジベンゾ[a,h]アントラセン(DBAhA)、およびそれらの混合物から選択される。
例えば、グラフェンナノシートは1300℃未満の温度を有するクエンチガスでクエンチされる。
例えば、グラフェンナノシートは900℃未満の温度を有するクエンチガスでクエンチされる。
例えば、グラフェンナノシートは600℃未満の温度を有するクエンチガスでクエンチされる。
例えば、グラフェンナノシートは300℃未満の温度を有するクエンチガスでクエンチされる。
例えば、グラフェンナノシートは100℃未満の温度を有するクエンチガスでクエンチされる。
例えば、炭素含有物質は、1分あたりの炭素1モルあたりのクエンチガスが少なくとも50slpmのクエンチガス対炭素比で注入される。
例えば、炭素含有物質は、1分あたりの炭素1モルあたりのクエンチガスが少なくとも160slpmのクエンチガス対炭素比で注入される。
例えば、炭素含有物質は、1分あたりの炭素1モルあたりのクエンチガスが少なくとも250slpmのクエンチガス対炭素比で注入される。
例えば、炭素含有物質は、1分あたりの炭素1モルあたりのクエンチガスが約50slpm~約125slpmのクエンチガス対炭素比で注入される。
例えば、炭素含有物質は、1分あたりの炭素1モルあたりのクエンチガスが約100slpm~約250slpmのクエンチガス対炭素比で注入される。
例えば、複数のジェットを使用して実行される炭素含有物質の注入。
例えば、少なくとも3個のジェットを使用して実行される炭素含有物質の注入。
例えば、少なくとも4個のジェットを使用して実行される炭素含有物質の注入。
例えば、少なくとも5個のジェットを使用して実行される炭素含有物質の注入。
例えば、5個超のジェットを使用して実行される炭素含有物質の注入。
例えば、グラフェンナノシートは少なくとも120g/hの速度で作製される。
例えば、グラフェンナノシートは少なくとも150g/hの速度で作製される。
例えば、グラフェンナノシートは少なくとも200g/hの速度で作製される。
例えば、グラフェンナノシートは少なくとも250g/hの速度で作製される。
例えば、グラフェンナノシートは約120~約150g/hの速度で作製される。
例えば、グラフェンナノシートは約150~約250g/hの速度で作製される。
例えば、グラフェンナノシートは、供給トーチ電力1kWあたり少なくとも3slpmのクエンチガスの割合で給送されたクエンチガスでクエンチされる。
例えば、グラフェンナノシートは、供給トーチ電力1kWあたり少なくとも1slpmのクエンチガスの割合で給送されたクエンチガスでクエンチされる。
例えば、グラフェンナノシートは、供給トーチ電力1kWあたり少なくとも0.5slpmのクエンチガスの割合で給送されたクエンチガスでクエンチされる。
例えば、グラフェンナノシートは、供給トーチ電力1kWあたり約0.5slpm~約1.5slpmのクエンチガスの割合で給送されたクエンチガスでクエンチされる。
例えば、グラフェンナノシートは、供給トーチ電力1kWあたり約1.5slpm~約4slpmのクエンチガスの割合で給送されたクエンチガスでクエンチされる。
例えば、グラフェンナノシートは少なくとも1g/供給プラズマトーチ電力kWhの割合で作製される。
例えば、グラフェンナノシートは少なくとも2.5g/供給プラズマトーチ電力kWhの割合で作製される。
例えば、グラフェンナノシートは少なくとも3g/供給プラズマトーチ電力kWhの割合で作製される。
例えば、グラフェンナノシートは少なくとも5g/供給プラズマトーチ電力kWhの割合で作製される。
例えば、グラフェンナノシートは約2~約3g/供給プラズマトーチ電力kWhの割合で作製される。
例えば、グラフェンナノシートは約3~約5g/供給プラズマトーチ電力kWhの割合で作製される。
例えば、炭素含有物質は炭素含有ガスである。
例えば、炭素含有ガスはC~C炭化水素である。
例えば、炭素含有ガスは、メタン、エタン、エチレン、アセチレン、塩化ビニル、プロパン、プロペン、シクロプロパン、アレン、プロピン、ブタン、2-メチルプロパン、1-ブテン、2-ブテン、2-メチルプロペン、シクロブタン、メチルシクロプロパン、1-ブチン、2-ブチン、シクロブテン、1,2-ブタジエン、1,3-ブタジエン、もしくは1-ブテン-3-イン、またはそれらの混合物から選択される。
例えば、炭素含有物質は炭素含有液体である。
例えば、炭素含有液体はC~C10炭化水素である。
例えば、炭素含有液体は、n-プロパノール、1,2-ジクロロエタン、アリルアルコール、プロピオンアルデヒド、臭化ビニル、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、もしくはスチレン、またはそれらの混合物から選択される。
例えば、炭素含有物質はメタンまたは天然ガスである。
例えば、炭素含有物質は炭素含有固体である。
例えば、炭素含有固体は、グラファイト、カーボンブラック、ノルボルニレン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、もしくはポリスチレン、またはそれらの混合物から選択される。
例えば、炭素含有ガス、炭素含有液体または炭素含有固体はキャリアガスとの混合物である。
例えば、キャリアガスは不活性ガスを含む。
例えば、不活性ガスは、アルゴン、ヘリウム、窒素、水素、またはそれらの混合物から選択される。
例えば、クエンチガスは、アルゴン、ヘリウム、窒素、水素、またはそれらの混合物から選択される。
例えば、クエンチガスは不活性ガスを含む。
例えば、クエンチガスは水素を含む。
例えば、クエンチガスはアルゴンを含む。
例えば、クエンチガスは、供給プラズマトーチ電力1kWにつき1~10slpmのガスの割合で給送される。
例えば、熱領域は約4000℃~約11000℃の温度を有する。
例えば、熱領域は約3000℃~約8000℃の温度を有する。
例えば、熱領域は約2600℃~約5000℃の温度を有する。
例えば、炭素含有物質は少なくとも70m/s STPの速度で注入される。
例えば、炭素含有物質は少なくとも90m/s STPの速度で注入される。
例えば、炭素含有物質は少なくとも100m/s STPの速度で注入される。
例えば、炭素含有物質は約60~約100m/s STPの速度で注入される。
例えば、炭素含有物質は約70~約90m/s STPの速度で注入される。
例えば、炭素含有物質は約75~約85m/s STPの速度で注入される。
例えば、プロセスは、プラズマの対称軸に関して約10~約40度、約20~約30度、または約25度の炭素含有物質の注入角度で実行され得る。
例えば、プロセスは、プラズマの対称軸に関して約15~約35度、約20~約30度、または約25度の炭素含有物質の注入角度で実行され得る。
例えば、プロセスは、炭素含有物質を注入するための多孔インジェクタを含むプラズマトーチを使用して実行でき、インジェクタ孔の各々について、注入速度は少なくとも60m/s STPであり、注入角度はプラズマの対称軸に関して約15~約35度である。
例えば、プロセスは、炭素含有物質を注入するための多孔インジェクタを含むプラズマトーチを使用して実行でき、インジェクタ孔の各々について、注入速度は少なくとも60m/s STPであり、注入角度はプラズマの対称軸に関して約20~約30度である。
例えば、プロセスは、炭素含有物質を注入するための多孔インジェクタを含むプラズマトーチを使用して実行でき、インジェクタ孔の各々について、注入速度は少なくとも60m/s STPであり、注入角度はプラズマの対称軸に関して約25度である。
例えば、クエンチガスは熱領域の周囲に注入される。
例えば、プロセスは作製されたグラフェンナノシートを回収することをさらに含む。
例えば、作製されたグラフェンナノシートは、バグフィルタ中に、フィルタカートリッジ上に、またはサイクロンで回収される。
例えば、グラフェンナノシートは、ASTM D 3663-78による測定で250m/g以上のB.E.T.比表面積を有する。
例えば、グラフェンナノシートは少なくとも5:1のアスペクト比を有する。
例えば、グラフェンナノシートは少なくとも10:1のアスペクト比を有する。
例えば、グラフェンナノシートは、514nmの入射レーザ波長を使用した測定で少なくとも3のラマンG/D比を有する。
例えば、グラフェンナノシートは、514nmの入射レーザ波長を使用した測定で少なくとも0.8のラマン2D/G比を有する。
例えば、供給プラズマトーチ電力は35kW超である。
例えば、供給プラズマトーチ電力は100kW超である。
例えば、供給プラズマトーチ電力は200kW超である。
例えば、供給プラズマトーチ電力は1000kW超である。
以下の実施例は非限定的なものであり、本開示の材料およびプロセスをより良く例示するために使用される。特許請求の範囲は、本開示で提供される特定の実施形態および実施例によって限定されるべきではなく、本開示全体と一致する最も広い解釈を与えられるべきである。
実施例
実施例1:グラフェンナノシートの多環芳香族炭化水素含有量を低下させるための熱処理
1つの例示的実施形態では、(米国仮出願第62/437,057号に記載された)前駆体としてメタンを使用してICPプラズマトーチを使用して作製されたしわのあるグラフェンナノシート粉末を、ドライプロセスで処理してPAHを除去する。気相(ドライ)プロセスの前、作製されたしわのあるグラフェン粉末は、(トルエンを用いたソックスレー抽出による測定で)0.16重量%のPAHを含有し、302m/gのB.E.T.比表面積を有する。
ここで図1Aを参照すると、エンクロージャ(オーブン)は、ガスの混合物の注入用ポート(11)および分解されたPAHを含有するガスの混合物の排出用ポート(12)を含む。ここで図1Bを参照すると、エンクロージャは、両ポート(12)および(13)を収容するためのフランジ(13)を含む。別のポート(14)は、熱酸化処理中に粉末を混合するシャフトを挿入するために、エンクロージャに設けられる。エンクロージャは壁(15)に収容され、エンクロージャを密封するOリング用の溝(16)、ならびに底部(17)および側部(18)加熱要素を含む。本明細書に開示のプロセスを実行するために、すべての他の好適なエンクロージャが使用されてよいことが、当業者には理解されよう。
作製されたままのグラフェンナノシート粉末は、(トルエンを用いたソックスレー抽出による測定で)0.16重量%のPAHを含有し、302m/gのB.E.T.比表面積を有する。PAHを除去するための気相(ドライ)プロセスは、ArとO2との混合物(9体積%のO2)で構成される一定の大量のガス流(3slpm)下の熱酸化処理を含む。加熱されたエンクロージャ内部の温度はおよそ400℃であり、エンクロージャは大気圧で保持される。ガス流は、揮発性成分が粉末から確実に除去および排出されるように使用される。1時間のランプが400℃に到達するために使用され、40分のプラトーおよびおよそ2時間の冷却が続く。1回の稼働あたり10g~400gが処理された。バッチプロセスは、例えば、一般性を失うことなく、流動床熱反応器を使用することによって、または処理される材料を回転式オーブンもしくは例えばコンベヤベルトを使用した別の加熱領域に通すことによって、連続プロセスに容易に変換され得る。処理される量は、オーブンの大きさ、したがって加熱領域を増大させることによって容易にスケールアップされ得る。
熱酸化処理はグラフェンナノシート上に存在するPAHを蒸発および/または分解する。グラフェンナノシートは高グラファイト化状態(高レベルの結晶化度)を有し、この熱処理中に著しい質量損失を受けない。処理中の重量損失はPAHの除去および破壊に関連している(したがってPAHの初期濃度に関連している)。以下の酸化剤が、例えば、酸素の代わりに使用され得る:空気、水蒸気、二酸化炭素など。使用される雰囲気(ガスの組成および圧力)ならびに処理される材料の量が温度ならびに使用される時間を決定することが、当業者には容易に理解されよう。
不規則炭素(disordered carbon)は、グラファイト化炭素より1桁高いエッチング速度を有する。(ASTM規格B527-15による測定で)粉末のタップ密度は、熱酸化処理によって変更されないが、B.E.T.比表面積に重要な増加が測定される(細孔を塞いでいるPAHの除去のため)。グラフェン表面上の酸素官能基濃度のわずかな増加が観測され得る(XPSによる測定でおよそ1~2原子% O/C)。処理後、結果として得られたグラフェンナノシートは、測定可能なPAHを含有していない(ソックスレー抽出法の検出限界90ppm未満)。本実施例に記載の処理の後、B.E.T.比表面積は、処理前の302m/gから処理後の567m/gに増加した。より高いラマンG/D比を有するグラフェンでは、著しい質量損失なく、300から450m/gへのB.E.T.比表面積の変化を測定した。
熱酸化処理の後、(除去されたPAHの割合は別として)重量損失が測定されることなく、タップ密度の変化なしで、明確なB.E.T.比表面積の向上がある。明確なB.E.T.比表面積の増加は、典型的には、約20~約100%である。
熱処理された材料と比較して、作製されたままのグラフェンのラマンスペクトルで、3つの主要なラマンバンド(D、Gおよび2Dバンド)の相対的な比に顕著な変化はない。
実施例2
第2の例示的実施形態では、第2のタイプのオーブンがPAHを除去するために使用される。使用された第2のオーブンはParagonの自然対流のキルン炉であり;空気(O/N、21/79体積%)の流れは内部で強制されず、オーブンの内部および外部の、それぞれ高温および低温による自然対流に由来する。自然対流がオーブン中の空気を循環および更新できるように、2つの円形開口部(約2分の1インチの直径を有する)がオーブンの側部上に位置する。この例では、(仮出願第62/437,057号に記載された)前駆体ガスとしてメタンを使用してICPプラズマトーチを使用して作製されたグラフェンナノシートを、気相プロセスで処理してPAHを除去する。この例では、作製されたままのグラフェンナノシートは、(トルエンを用いたソックスレー抽出による測定で)0.50重量%のPAHを含有し、288m/gのB.E.T.比表面積を有する。処理は大気圧で実行される。
このオーブンの温度-時間プロファイルは以下の通りである:室温から290℃まで40分、その後290℃から440℃まで20分、続いて440℃で2時間のプラトー、および室温まで徐冷(約2時間続く)。処理される材料をオーブンの多段プレートに置き、各プレートは40~80グラムの平らに層にしたグラフェン粉末を含有する(バッチあたり160~320グラムが処理される)。この場合も、このバッチプロセスは連続プロセスに容易に変換され得る。
処理後、結果として得られたグラフェンナノシートは、測定可能なPAHを含有しておらず(ソックスレー抽出法の検出限界未満)、B.E.T.比表面積は430m/gに増加した。(ASTM規格B527-15による測定で)粉末のタップ密度は変更されないが、B.E.T.比表面積に重要な増加が測定され、この場合も著しい質量損失はない。グラフェン表面上の酸素官能基濃度のわずかな増加が観測され得る(XPSによる測定でおよそ1%~2%)
熱処理された材料と比較して、作製されたままのグラフェンのラマンスペクトルで、3つの主要なラマンバンド(D、Gおよび2Dバンド)の相対的な比に顕著な変化はない。
実施例3:反例
実施例1から作製されたしわのあるグラフェン粉末と同一のもの(0.16重量%PAHのPAH濃度、302m2/gのB.E.T.比表面積)を使用し、それに直接(熱酸化処理せずに)トルエンを用いたソックスレー抽出を行うと、最終B.E.T.比表面積は329m/gであった。比表面積測定の精度は約±10%であることを知った上で、著しい変化は観察されなかった。
ソックスレー抽出ステップ(ウェットプロセス)の後、しわのあるグラフェン粉末のタップ密度の変化が観察された。タップ密度は0.04g/cmから0.11g/cmに増加した。これは、ウェットプロセスがタップ密度の増加をもたらすことを支持する。
このソックスレー抽出試料(329m/gのB.E.T.を有する)に、続いて純アルゴン雰囲気中で加熱処理ステップ(約300℃で1.5時間)を行うと、B.E.T.比表面積はさらに増加しなかった。さらに処理された試料は、328m/gの最終B.E.T.比表面積を有していた。酸素が存在しないこの加熱処理は、おそらくグラフェンの細孔からPAHを除去できないことにより、グラフェンの比表面積を増加させるのに有効でないと結論づける。
実施例4:グラフェンナノシートの調製
本開示に開示されたいくつかのプロセスの出発物質(グラフェンナノシート)は、様々な異なる方法で調製され得る。例えば、グラフェンナノシートは以下に開示された熱プラズマプロセスを使用することによって調製され得る。
1つの例示的実施形態では、炭化水素前駆物質はメタンであり、60kWの最大プレート電力で誘導結合プラズマトーチ(ICP)中に注入される。図5は、ICPトーチ100、ならびに炭素非含有ガスおよび炭素含有物質を含むガスの定性的な流れを示す。
誘導結合プラズマトーチ(PN-50モデル、Tekna,Sherbrooke,Quebec,Canada)に56kWを送達する出力発生装置において、図5に示すように、中央渦巻きガス128として20slpmのアルゴンが使用され、それは174slpmのアルゴンおよび30slpmの水素ガスからなるクエンチガス(シースガス)124の層によって囲まれた。33.6slpmの天然ガス(炭素給送ガス)120が、設計されたノズルを有するインジェクタプローブ110を通して注入された。高周波交流電流を伝導するコイル122がプラズマを発生させる。定性的等温線126がプラズマトーチ内部に示されている。反応器中の圧力は500トルであった。注入速度は標準温度および標準圧力(STP)で80.6m/sであった。極端な温度および圧力のプラズマ状態では、これらのガス注入速度はより高く、値は異なる温度および圧力値を考慮して補正されなくてはならないことが理解されるべきである。例えば、より大きいプラズマ体積またはより大きいプラズマトーチ寸法にプロセスが拡大される場合、この注入速度値は上昇することが当業者には理解されよう。
このプロセスは45分にわたり、高温プラズマ領域の下流で収集された粉末の重量をこの粉末の合成に必要な動作時間で割って測定した、225g/hのグラフェン作製速度をもたらした。
注入された炭素は、33.6slpm/22.4l=1.5モル/分または18g/分の炭素である。
クエンチガス対炭素比は、1モルの炭素に対して少なくとも120リットルSTPの炭素非含有ガス(また、18g/分の炭素に対して少なくとも180slpmの炭素非含有ガス;ガス形態の炭素1gに対して10.0リットルの炭素非含有ガス)である。
電力量あたりの注入された炭素は、典型的には、56kWの送達されたトーチ電力に対して33.6slpmであり、0.6slpm C/トーチ電力kWに等しい。
ここで図2Aおよび図2Bを参照すると、使用されたインジェクタは5個の注入孔12を含む多孔ノズル10であり、各孔は0.052インチの直径を有する。ノズル10は炭化水素給送のためのチャネル16を含み、ノズルの表面14は注入孔12に垂直である。この構成は、80.6m/s STPの注入速度を提供する。炭素ガス注入角度はプラズマの対称軸に関して25度である。水冷注入ノズルはより長い耐摩耗性を提供し、安定な動作条件での長時間の作製の稼働を可能にすることが、当業者には理解されよう。
結果として得られた生成物は、ラマンスペクトル(図3に示す)からわかるように、高品質のグラフェンナノシートであった。(B.E.T.法を使用した)材料の比表面積は、PAHが除去された後で、431m/gである。生成物のラマンスペクトルは、514nmの入射波長を使用した測定で、1.3の2D/G比および4.7のG/D比を特徴とする。
高温領域での滞留時間を制限するために、炭素前駆体は、少なくとも60m/s STP、典型的には80m/s STP、およびさらに100m/s STPの高い速度で注入される。これはガス材料、例えば天然ガスを、小さい孔のシャワーヘッド型ノズルを通して、プラズマガスの速度以上の注入速度で注入することによって達成されてよい。小さい孔と組み合わせた高い給送速度は、高い注入速度および高温領域での短い滞留時間をもたらす。
実施例5:反例
逆に、実施例4で上に記載されたものと類似のパラメータを使用するが、単孔ノズルを使用して60m/s STP未満の注入速度でメタンを注入すると、かなりの割合の炭素ノジュールおよび球状炭素粒子が作製され、典型的なアセチレンブラックのラマンスペクトル(図4に示す)をもたらした。図6は、この反例で使用されたICPトーチ200、ならびに炭素非含有ガスおよび炭素含有物質を含むガスの定性的な流れを示す。
この例では、図6に示すように、28.6m/s STPの注入速度が使用された。炭素前駆体ガス給送速度は34.7slpm CH4であり、達成された作製速度は142g/hであった。中央渦巻きガス228として20slpmのアルゴンが使用され、それは125slpmのアルゴンおよび8slpmの水素ガスからなるクエンチガス(シースガス)224の層によって囲まれる。その他の点では、実施例4と同一の方法および装置が使用された。炭素前駆体ガス220が、設計されたノズルのないインジェクタプローブ210(例えば、単孔ノズルを有する)を通して注入された。高周波交流電流を伝導するコイル222がプラズマを発生させる。定性的等温線226がプラズマトーチ内部に示されている。
結果として得られた材料は、150m/gの低い比表面積(B.E.T.)、および薄いグラフェン状粒子の代わりに厚いグラファイト状ノジュールに特徴的なラマンスペクトル(図4)を提示する。結果として得られた粒子は、514nmの入射波長を使用した測定で、1.1のラマンG/D比および0.5のラマン2D/G比を示す。図6に示すように、炭素前駆体は、設計されたノズルのない単孔プローブを介して高温領域中に注入され、したがって高温領域でのより長い滞留時間、乏しいクエンチ効率、および結果として(例えば、グラフェンではない)アセチレン型カーボンブラックの形成をもたらす。炭素前駆体ガスは、プラズマの対称軸に関して0度の角度で注入される。
本開示の段落[0029]~[0246]の実施形態は、適用可能な場合は実施形態のすべての組み合わせがなされ得ることを実証するような本開示の方法で提示される。これらの実施形態は、したがって、先行請求項のいずれかに従属する実施形態(以前に提示された実施形態を含める)のすべてについて従属クレームを作成することと均等である方法で明細書中に提示されており、それにより、それらがすべての可能な方法で組み合わされ得ることを実証する。例えば、段落[0029]~[0246]の実施形態と段落[0009]~[0025]のプロセスおよびグラフェンナノシートとの間のすべての可能な組み合わせが、適用可能な場合は、本開示によって本明細書に含められる。
特許請求の範囲は、本開示で提供される特定の実施形態および実施例によって限定されるべきではなく、本開示全体と一致する最も広い解釈を与えられるべきである。
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Claims (12)

  1. トルエン中でのソックスレー抽出による測定で0.01重量%未満の多環芳香族炭化水素濃度;
    ASTM D 3663-78規格による測定で250m/g超の比表面積(B.E.T)
    ASTM B527-15規格による測定で0.08g/cm未満のタップ密度;および
    2以上のラマンG/D比と0.8以上の2D/G比;
    を含む、グラフェンナノシートであって、本質的にsp 混成炭素原子からなるグラフェンナノシート
  2. 前記グラフェンナノシートはASTM B527-15規格による測定で0.06g/cm未満のタップ密度を有する、請求項1に記載のグラフェンナノシート。
  3. 前記グラフェンナノシートはASTM B527-15規格による測定で0.03~0.05g/cmのタップ密度を有する、請求項1に記載のグラフェンナノシート。
  4. 前記グラフェンナノシートはASTM D 3663-78規格による測定で300m/g超の比表面積(B.E.T)を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のグラフェンナノシート。
  5. 前記グラフェンナノシートはASTM D 3663-78規格による測定で300~600m/gの比表面積(B.E.T)を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載のグラフェンナノシート。
  6. 前記グラフェンナノシートはトルエン中でのソックスレー抽出による測定で100ppm未満の多環芳香族炭化水素濃度を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載のグラフェンナノシート。
  7. グラフェンナノシートを作製するためのプラズマプロセスであって、
    標準温度および標準圧力(STP)で少なくとも60m/sの速度でプラズマの熱領域中に炭素含有物質を注入して前記グラフェンナノシートの核を形成することと、前記グラフェンナノシートを1000℃以下のクエンチガスでクエンチすることと、前記グラフェンナノシートを反応性雰囲気下、少なくとも200℃の温度でさらに加熱することと、
    を含む、プラズマプロセス。
  8. 前記反応性雰囲気は酸化雰囲気である、請求項7に記載のプロセス。
  9. 前記酸化雰囲気は、空気、水蒸気、酸素、オゾン、過酸化物、CO、HO、NO、アルコール、硫酸、過塩素酸、過硫酸、ハイポハライト、ハロゲン、オキシハライド、亜酸化窒素、およびそれらの混合物から選択される酸化剤を含む、請求項8に記載のプロセス。
  10. 前記プロセスは、前記グラフェンナノシート中の多環芳香族炭化水素濃度を、トルエン中でのソックスレー抽出による測定で1重量%未満に低下させるのに有効である、請求項7~9のいずれか一項に記載のプロセス。
  11. 前記グラフェンナノシートは300℃~550℃の温度で加熱される、請求項7~10のいずれか一項に記載のプロセス。
  12. 前記炭素含有物質は、1分あたりの炭素1モルあたりのクエンチガスが50slpm~125slpmであるクエンチガス対炭素比で注入される、請求項8に記載のプロセス。
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