JP7226959B2 - 電解水素水生成器 - Google Patents

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Description

本発明は、電解水素水生成器に関する。
我々が日常的に摂取する水は、健康の基礎作りとして極めて重要な役割を果たしており、人々の間で健康志向が高まる中、飲用水への注目が更に高まっている。
従来より、このようなニーズに合致するような飲用水は種々提案されており、例えば、飲用水中に酸素を多量に溶存させた酸素水や、水素を溶存させた水素水が知られている。
特に、分子状水素を含有させた水素水は、生体内酸化ストレスの低下や、血中LDLの増加抑制など、健康に寄与する報告が種々なされている。
このような水素水は、水中に水素を溶存させることで生成されるのであるが、その生成方法としては、例えば、飲用水中に水素ガスをバブリングする方法や、化学反応による方法、水を電気分解して生成する方法などが挙げられる。
中でも、水の電気分解による方法は、同じく健康づくりに役立つとされるアルカリ電解水に水素を含ませた電解水素水を生成することができ、これら双方の相乗的な効果を期待することができる(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005-040781号公報
ところで、水素水中に含まれた溶存水素の量は、水素水を飲用する者にとって最も重要な関心事の一つである。特に、溶存水素量が多い水素水は、より健康増進に役立つと考える飲用者が多く、溶存水素濃度の高い水素水が求められる傾向にある。
これに対し、電気分解により水素水を生成する機器(以下、電解水素水生成器と称する。)では、例えば先に示した特許文献1の如く別の電解部を更に設けて電解される機会を増やすことで、比較的容易に電解水素水の溶存水素濃度を高めることが可能である。
しかし、電解の機会が増えたことに伴い、上記従来の電解水生成装置では水中により多くの水酸化物イオンが生成されることとなるため、電解水素水のpHも上昇する。
ところが、pHの上昇に伴って電解効率は低下するため、溶存水素含量を効率的に高めることは困難となる。
また、飲用に適合する電解水素水のpHは10以下とされており、電解の機会を増大させてより溶存水素濃度の高い電解水素水を得るためには、何らかの手段によりpHの上昇を抑制させることが必要となる。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、複数の電解部により水の電解の機会を増大させることができ、しかも効率的な電解により溶存水素濃度の高い電解水素水を得ることのできる電解水素水生成器を提供する。
上記従来の課題を解決するために、本発明に係る電解水素水生成器では、(1)流入する水を電気分解するプレ電解部と、同プレ電解部にて電解されたプレ電解水を導水するプレ電解水導水路と、同プレ電解水導水路により導かれたプレ電解水を導入し更に電解を行う主電解部とを備えた電解水素水生成器において、前記主電解部は、隔膜により区画した陽極室と陰極室とを有し、各極室に配設した電極間に前記隔膜を介して通電することにより前記プレ電解水を電気分解して、前記陽極室より酸性水を吐出しつつ前記陰極室よりアルカリ性の電解水素水を吐出する一方、前記プレ電解部は、陽電極と陰電極とが水流的に無区画の状態で配された電解室を有し、前記電極間に通電することにより流入する水を電気分解して相対的に陽電極近傍を流れた水と陰電極近傍を流れた水とを実質的に区分することなく前記プレ電解水として吐出すると共に、前記プレ電解水導水路は、前記プレ電解部にて生成したプレ電解水を前記主電解部の陽極室と陰極室との両方に供給すべく構成した。
また、本発明に係る電解水素水生成器では、以下の点にも特徴を有する。
(2)前記プレ電解水導水路の中途には、同プレ電解水導水路の流路断面積よりも大きな断面積を有するプレ電解水貯留部が介設されていること。
(3)前記プレ電解水導水路の中途には、浄水部が介設されていること。
(4)前記浄水部は、脱塩素手段を含むこと。
本発明によれば、複数の電解部により水の電解の機会を増大させることができ、しかも効率的な電解により溶存水素濃度の高い電解水素水を得ることのできる電解水素水生成器を提供することができる。
第1の実施形態に係る電解水素水生成器の内部構成を示した説明図である。 第1の実施形態に係る電解水素水生成器の構成を示した概念図である。 電解水素水の溶存水素濃度の経時変化を示した説明図である。 第2の実施形態に係る電解水素水生成器の構成を示した概念図である。 第3の実施形態に係る電解水素水生成器の構成を示した概念図である。 第4の実施形態に係る電解水素水生成器の構成を示した概念図である。
本発明に係る電解水素水生成器は、流入する水を電気分解するプレ電解部と、同プレ電解部にて電解されたプレ電解水を導水するプレ電解水導水路と、同プレ電解水導水路により導かれたプレ電解水を導入し更に電解を行う主電解部とを備え、これら電解部により水の電解の機会を増大させ、効率的な電解により溶存水素濃度の高い電解水素水を得ることのできるものである。
本実施形態に係る電解水素水生成器が備えるプレ電解部と主電解部は、それぞれ別体に形成し配管の如きプレ電解水導水路で接続されていても良く、また、一体的に形成されていて、その筐体内に形成された流路の如きプレ電解水導水路で接続されていても良い。
主電解部は、隔膜により区画した陽極室と陰極室とを有しており、各極室に配設した電極間に前記隔膜を介して通電可能としている。
隔膜は、陽極室内を流れる水と陰極室内を流れる水とが相互に混じり合わず水流的に区画されており、イオン透過性を有して電極間での通電を行うことが可能な膜であれば特に限定されず、例えば一般的なアルカリイオン整水器にて隔膜として用いられる膜、より具体的には中性膜やイオン交換膜等を採用することができる。
主電解部では、陽極室内に配置された陽電極と陰極室内に配置された陰電極との間で通電することにより、後述するプレ電解部にて生成されたプレ電解水を電気分解して、陽極室より酸性水が、また陰極室よりアルカリ性の電解水素水が吐出される。
すなわち、主電解部では、プレ電解部にて予め水素含量が高めれられたプレ電解水を更に電気分解に供して、特に陰極室に流入したプレ電解水に対し水素濃度を向上させて電解水素水として吐出する。
プレ電解部は、主電解部に導入する前の水、多くの場合未電解の水を電解に供して水素含量を高め、プレ電解水を生成する部位である。
ここで、本実施形態に係る電解水素水生成器におけるプレ電解槽の構成の特徴点としては、陽電極と陰電極とが水流的に無区画の状態で配された電解室を有している点が挙げられる。
水流的に無区画とは、陽電極近傍を流れた水と陰電極近傍を流れた水とが相互に混じり合うことが可能な状態を意味している。
付言すれば、前述の主電解部の如く隔膜等により隔てられておらず電極間で水が混じり合うことが可能な構造は勿論のこと、隔てられていても電極間を抜けた下流側で水同士が合流し混合可能な実質的に区分されていない構造も含む概念である。
すなわち、プレ電解部は、電極間で通電して流入する水を電気分解し、相対的に陽電極近傍を流れた水と陰電極近傍を流れた水とを実質的に区分することなくプレ電解水として吐出する。
従って、プレ電解部内を流れる水には、プレ電解部に配置されている陰電極にて発生した水素が含まれており、予め水素濃度が高められたプレ電解水として主電解部に供給されることとなる。
またプレ電解部では、先述の通り陽電極近傍を流れた水と陰電極近傍を流れた水とが相互に混じり合うため、吐出されるプレ電解水の液性は中性である。
それゆえ、プレ電解水が主電解部の陰極室に導入された際、有隔膜の電解槽で得られた水素を含むアルカリ性の電解水を主電解部の陰極室に導入する場合に比して、電解を効率的に行うことができ、また、より多くの水素を溶解させることができる。
また、本実施形態に係る電解水素水生成器では、プレ電解部にて電解されたプレ電解水をプレ電解水導水路にて主電解部に導水すると共に、このプレ電解水導水路はプレ電解水を主電解部の陽極室と陰極室との両方に供給すべく構成している点にも特徴を有している。
従って、陽極室に流入する水もまたプレ電解水であって中性であり、有隔膜の電解槽で得られた酸素等を含む酸性の電解水を主電解部の陽極室に導入する場合に比して、電解を効率的に行うことができ、陰極室における水素の発生をより助長することができる。
このように、本実施形態に係る電解水素水生成器によれば、複数の電解部により水の電解の機会を増大させることができ、しかも効率的な電解により溶存水素濃度の高い電解水素水を得ることのできる電解水素水生成器を提供することができる。
また、プレ電解部は水流的に無区画であり、隔膜により区画された電解部を採用した場合に比して安価に電解水素水生成器を構築できるという長所もある。併せて、後述の浄水手段の如くプレ電解部の下流側に流路抵抗が発生する部材が介設され背圧が高くなる状況が生じた場合であっても、圧力によって影響を受けやすい薄膜の隔膜が備えられていないため、プレ電解部の健全性をより堅実に保つことができる。
また、本実施形態に係る電解水素水生成器には、プレ電解部にて生成されたプレ電解水を主電解部へ導くプレ電解水導水路に、プレ電解水貯留部を形成しても良い。
プレ電解水貯留部は、プレ電解部にて生成されたプレ電解水を貯留する空間としての役割を有する部位であり、プレ電解水導水路の流路断面積よりも大きな断面積を有し、より好ましくはプレ電解水が流れる流路方向の単位長さあたりの内容積を、電解水導水路の2倍以上程度とすることができる。
このようなプレ電解水貯留部をプレ電解水導水路に介設すれば、断続的に電解水素水を取水する場合、2回目以降の取水に際し、吐水初期の電解水素水の溶存水素濃度が極端に低下してしまうことを効果的に抑制することができる。
また、プレ電解水貯留部は、膨大状に拡径した中空の空間とすることも可能であるが、同様にプレ電解水を貯留する空間としての機能が確保されるのであれば、プレ電解水貯留部内に例えば中空糸膜などで形成したフィルタや、流路を流れる水に対して何らかの機能や成分を付与する資材(以下、機能性付与資材ともいう。)、例えば電解補助のためのカルシウム剤などを収容することもできる。
また、本実施形態に係る電解水素水生成器では、流路の中途に浄水部が設けられていても良い。この浄水部は、流路を流れる水の浄化を行うことができるものであれば、特に限定されるものではない。
また、浄水部の介設位置は特に限定されるものではなく、流路のいずれの位置に設けられても良いが、例えばプレ電解水導水路に設置することも可能である。この場合、例えば浄水部内に中空糸膜などで形成したフィルタ等の浄化資材を収容しておくことで、水の浄化を効率的に行うことができる。
また、浄水部には浄化資材の他に、機能性付与資材を収容しても良い。機能性付与資材の一例としては、例えば電気分解を効率的に行わせるためのカルシウム剤などが挙げられる。
なお、この浄水部は、プレ電解水導水路に単独で設けられても良く、また、いずれが上流であるか下流であるかに拘わらず、前述のプレ電解水貯留部と別個に直列にプレ電解水導水路に介設されていても良い。
また、プレ電解水導水路に浄水部とプレ電解水貯留部とを設ける場合、例えば浄水部にプレ電解水貯留部の機能を持たせたり、プレ電解水貯留部に浄水部の機能を持たせることで、浄水部とプレ電解水貯留部とをそれぞれ設けるのではなく、一つの部位として構成することもできる。
また、本実施形態に係る電解水素水生成器では、浄水部内に収容される浄化資材として、プレ電解水中に含まれる塩素臭成分を吸着する脱塩素手段を採用しても良い。
換言すれば、プレ電解部と主電解部との間に介設された浄水部に脱塩素手段を配し、プレ電解部にて生成したプレ電解水を主電解部に導入するにあたり、事前に脱塩素手段と接触させてプレ電解水中に含まれる塩素臭成分、特にプレ電解部内での電解で陽極またはその近傍にて発生した塩素(Cl2)や、次亜塩素酸及びその塩類の如く塩素臭を発生する成分を除去するようにしても良い。
このような構成とすることにより、陽電極近傍を流れた水を陰電極近傍を流れた水と実質的に区分せず双方を混合状態で主電解部へ供給する本電解水素水生成器にあっても、プレ電解部の陽極で発生した塩素臭成分を除去した上で主電解部の陰極室に導入することができ、塩素臭が可及的に低減された電解水素水を吐出させることができる。なお、浄水部にプレ電解水貯留部の機能を持たせた場合には、浄水部内のボイドボリュームが、プレ電解水が流れる流路方向の単位長さあたりの内容積を上回る体積となるようにすべきである。
また、脱塩素手段は活性炭を含むこととしても良い。活性炭は塩素臭成分を効率的に吸着することができ、脱塩素手段を安価に構築することができる。
また、活性炭はプレ電解部から吐出されたプレ電解水中に含まれる水素の一部について水素イオン化を助長すると考えられている。
従って、活性炭を採用しない場合に比してプレ電解水をやや酸性寄りとすることができ、主電解部の陰極室における電解をより効率的に行って水素含有量を高めることが可能となる。
以下、本実施形態に係る電解水素水生成器について、図面を参照しながら説明する。
図1は第1の実施形態に係る電解水素水生成器A1の全体的な内部構成を模式的に示した説明図であり、図2は電解水素水生成器A1の流路構成を簡略化して示したブロック図である。第1の実施形態に係る電解水素水生成器A1は、プレ電解部と主電解部との間のプレ電解水導水路に、脱塩素機能を備えた浄水部を介設し、この浄水部にプレ電解水貯留能を持たせることでプレ電解水貯留部としての役割も果たすよう構成したものである。
図1に示すように、電解水素水生成器A1は、原水を電気分解するプレ電解部としてのプレ電解槽10と、プレ電解槽10にて生成されたプレ電解水を浄化する浄水部11と、浄化されたプレ電解水を更に電解する主電解部としての主電解槽12と、電解水素水生成器A1の各部を全体的に統括して制御する制御部13とが備えられ、これらが略箱型とした筐体14内に収納配設されている。
プレ電解槽10は、水密状に形成された中空略箱型のケーシング16内に電極体15を配設して構成しており、ケーシング16は、原水を導入する原水口16aと、ケーシング16内で生成したプレ電解水を吐出する吐出口16bとが形成されている。
原水口16aは、筐体14に形成された入水口17と原水供給管17aを介して接続しており、水道設備等より供給された原水をプレ電解槽10内に導入可能としている。なお、入水口17には、供給される原水の水の流れを検出する流水センサ17bが配設されている。同流水センサ17bは制御部13と電気的に接続しており、電解水素水生成器A1に対し水道設備等から原水が供給されているか否かを制御部13にて検出可能としている。
電極体15は、原水口16aから吐出口16bへケーシング16内を流れる原水を電気分解し、プレ電解水を生成するためのものであり、本実施形態では複数枚の電極板、より具体的には5枚の電極板15a~15eにより構成された積層電極体を採用している。
各電極板15a~15eは、交互に陰極又は陽極となるよう制御部13と電気的にそれぞれ接続されており、図1において電極体15と制御部13との間を結ぶ破線にて示すように、ここでは電極板15a,15c,15eが陰極に、電極板15b,15dが陽極になるよう接続している。
また、隣り合う電極板の間は、一側の電極板近傍を流れた水流と他側の電極板近傍を流れた水流とを区分する隔膜や仕切等を設けておらず無区画の状態としており、陽電極である電極板15b,15dと近接しつつ流れた水と、陰電極である電極板15a,15c,15eと近接しつつ流れた水とが相互に混じり合うよう構成している。
吐出口16bは、浄水部11とプレ電解水供給管23を介して接続しており、プレ電解槽10にて生成されたプレ電解水を浄水部11へ供給可能としている。
浄水部11は、供給されたプレ電解水の浄化を行うための部位であり、流入口18aと流出口18bとを有するケーシング18内には、一部切り欠いて示すように、浄化資材19が収容されている。
この浄化資材19は、塩素臭成分を吸着する吸着材、特に活性炭が含まれており、プレ電解水中に含まれる夾雑物の他、塩素臭を発する成分を除去可能としている。
また浄水部11には、カルシウムを添加するためのカルシウム剤が収容されていても良い。カルシウム剤には、乳酸カルシウムやグリセロリン酸カルシウム等が含まれており、カルシウム剤に浄水を接触させて溶出させることで電解物質の少ない水を電気分解しやすくするための促進効果を目的としている。なお、この浄水部11は、使用により劣化した浄化資材19や消費したカルシウム剤を交換可能とすべく、着脱自在に構成することもできる。また、浄水部11内には中空糸膜などにより構成したフィルターの如き浄化資材19が配されていても良いし、カルシウム剤が浄水部11とは別のカートリッジ内に納められ、プレ電解水供給管23や浄化プレ電解水供給管22の中途に介設されていても良い。
流出口18bには、浄化プレ電解水供給管22の基端が接続されている。浄化プレ電解水供給管22は、浄水部11にて浄化されたプレ電解水を主電解槽12へ供給する配管であり、その先端は陰極室供給管20と陽極室供給管21とに分岐部22aにて二叉状に分岐している。
ここで、本実施形態に係る電解水素水生成器A1において、プレ電解水供給管23と、浄水部11のケーシング18と、浄化プレ電解水供給管22と、陰極室供給管20と、陽極室供給管21は、プレ電解槽10にて電解されたプレ電解水を主電解槽12へ導くプレ電解水導水路24として機能する。
また、浄水部11を構成するケーシング18は、その上流側のプレ電解水供給管23や下流側の浄化プレ電解水供給管22における流路断面積よりも大きな空間断面積を有しており、プレ電解水導水路24の中途に介設されたプレ電解水貯留部24aとして機能するよう構成している。
特に、先述の如くケーシング18の内部には、浄水部11を構成すべく多孔質の浄化資材19として活性炭が充填されているが、実質的にプレ電解水貯留部24aとして機能するそのボイドボリュームは、プレ電解水供給管23や浄化プレ電解水供給管22における流路方向の単位長さあたりの内容積よりも大きな体積、本実施形態では2倍以上程度の体積となるよう構成しており、プレ電解水導水路24においてより多くのプレ電解水が一時的に保持されるようにしている。
陰極室供給管20は、その先端側が枝管20a及び枝管20bの2つの枝管に更に分岐している。枝管20a及び枝管20bは、主電解槽12の陰極室にそれぞれ接続され、陰極室にプレ電解水を供給する。また、陽極室供給管19bについてもその先端側は枝管21a及び枝管21bに分岐し、それぞれ主電解槽12の陽極室に接続して、陽極室にプレ電解水を供給可能としている。
また、陽極室供給管21の主管部分には流量調整弁21cを介設している。この流量調整弁21cは、陽極室に流れるプレ電解水の量を陰極室に流れるプレ電解水の量に比して制限するための調整弁であり、後述する排水流路41を介して捨水される酸性水の量を低減する役割を有している。
主電解槽12は、中央に位置する第1の電極板31と、この第1の電極板31を挟み込むように位置する第2の電極板32と第3の電極板33とを備えている。そして、第1の電極板31と第2の電極板32との間、及び第1の電極板31と第3の電極板33との間にそれぞれ隔膜34を配設して、これら電極板31,32,33、隔膜34により、取水用電極室として機能する第1の電解室35、副生水用電極室として機能する第2の電解室36、副生水用電極室として機能する第3の電解室37、取水用電極室として機能する第4の電解室38とを区画形成している。
第2の電極板32と第3の電極板33は、筐体14内に配設した制御部13に設けた電源回路(図示せず)からの電力の供給を受け、取水電極板として陰極又は陽極の同一極の電極板となる一方、第1の電極板31は、副生水電極板として第2の電極板32と第3の電極板33の極性とは逆の極性となる。ここでは、第2の電極板32と第3の電極板33とを陰極とし、第1の電極板31を陽極としており、第1の電解室35と第4の電解室38とが陰極室に対応し、第2の電解室36と第3の電解室37とが陽極室に対応することになる。なお、電解水素水生成器A1が制御部13の制御等により酸性水の生成モードを備える場合には、逆に、第2の電極板32と第3の電極板33が陽極となり、第1の電極板31は陰極となって、第1の電解室35と第4の電解室38とが陽極室に対応し、第2の電解室36と第3の電解室37とが陰極室に対応することになる。
各電解室35,36,37,38にはプレ電解水の流入口と、主電解槽12でのプレ電解水の電解により生成した電解水の流出口が設けられている。
具体的には、陰極室として機能する第1の電解室35の流入口35aと、同じく陰極室として機能する第4の電解室38の流入口38aとには、陰極室供給管20の枝管20aと枝管20bとがそれぞれ接続されており、プレ電解水が第1の電解室35と第4の電解室38とに流入するよう構成している。
また、陽極室として機能する第2の電解室36の流入口36aと、同じく陽極室として機能する第3の電解室37の流入口37aとには、陽極室供給管21の枝管21aと枝管21bとがそれぞれ接続され、プレ電解水が第2の電解室36と第3の電解室37とに流入するよう構成している。
また、第1の電解室35や第4の電解室38にて電解され生成した電解水、すなわち電解水素水は、電解水素水取出流路40の枝管40a,40bから合流部40cに至り、電解水素水取出流路40を介して取水される。
また、第2の電解室36や第3の電解室37にて電解され生成した所謂酸性水や酸素水と称される電解水は、電解水素水と合流させることなく、枝管41a,41bから合流部41cに至り、排水流路41及び排出口42を介して排水される。なお、前述したように、各電極板31,32,33の極性が逆になれば、当然ながら、電解水素水取出流路40とした流路からは酸性水が取水され、排水流路41からはアルカリ性の水が排水されることになる。
次に、このような構成を備えた電解水素水生成器A1の動作や水の流れについて説明する。
まず、予め水道設備45の蛇口46には、分水栓47の取付が行われる。この分水栓47は、レバー47aの切替により、蛇口46より供給される原水について分水栓47の吐出口47bから吐出させるか、又は電解水素水生成器A1へ供給するかの選択を行う役割を有している。
また、分水栓47の送水口47cと電解水素水生成器A1の入水口17とを所定の給水ホース48にて接続し、電解水素水生成器A1へ原水を供給可能とする。
次に、電解水素水生成器A1の電源プラグ49を商用電源等に接続し、制御部13に対し電力を供給することで、電解水素水生成器A1の起動を行う。また、起動状態において制御部13は入水口17に配設した流水センサ17bを監視しており、電解水素水生成器A1に対する原水供給の有無を検知可能である。
このような初期設置が行われた後、電解水素水の生成を行うにあたっては、まず水道設備45の水栓50を開栓し、分水栓47及び給水ホース48を介して入水口17に原水を供給する。
入水口17内に原水が流れ込むと、制御部13は流水センサ17bにより原水供給を検知し、プレ電解槽10の電極体15や主電解槽12の各電極板31~33に対し給電を開始する。
原水供給管17aを通じ原水口16aを介してプレ電解槽10内に流入した原水は、各電極板15a~15eの間隙を通じながら吐出口16bへ向けて流れる。
このとき、陰電極である電極板15a,15c,15eと接したり近傍を流れた原水は、電気分解に供されて水素を含んだアルカリ性水となる。
また、陽電極である電極板15b,15dと接したり近傍を流れた原水は、電気分解に供されて酸素や場合によっては水道水に含まれる塩化物等に由来する塩素臭成分を含んだ酸性水となる。
また、プレ電解槽10では特に、陽電極と陰電極とを水流的に無区画の状態で配しており、アルカリ性水と酸性水とは各電極間や吐出口16bの近傍にて混合され、水素やその他成分を含む中性のプレ電解水として流出する。
プレ電解槽10の吐出口16bと浄水部11の流入口18aとはプレ電解水供給管23で接続されており、プレ電解槽10にて生成されたプレ電解水は、浄水部11の流入口18aを介してケーシング18内に流入する。
ケーシング18内においてプレ電解水は、収容されている浄化資材19と接触することで、プレ電解水中に含まれる水や水素以外の夾雑物や成分、特に塩素臭成分の除去が行われる。
また、本実施形態に係る電解水素水生成器A1における浄水部11内の浄化資材19には、前述の如く活性炭が含まれている。従って、活性炭に接触したプレ電解水は、塩素臭成分等の除去が行われるのは勿論のこと、含有する水素の一部が活性炭の作用によって水素イオンとなり、浄化後のプレ電解水のpHは浄化前のプレ電解水に比して酸性寄りとなる。
併せて、流入したプレ電解水は、プレ電解水供給管23や浄化プレ電解水供給管22よりも膨大状に形成された浄水部11のケーシング18内において、浄化資材19が占める部分以外の隙間空間、すなわちプレ電解水貯留部24aとしてのケーシング18の内部におけるボイドボリューム部分を満たす。
浄化処理が施されたプレ電解水は、流出口18bを介して浄水部11より流出し、浄化プレ電解水供給管22に至る。
浄化プレ電解水供給管22の先端部は陰極室供給管20と陽極室供給管21に分岐しており、プレ電解水はそれぞれに分配される。なお、陽極室供給管21では流量調整弁21cにより流量制限を行っており、副生水用電極室である陽極室に流入するプレ電解水量は、取水用電極室である陰極室に流入するプレ電解水量に比して少ない量としている。
陰極室供給管20に至ったプレ電解水は、更に枝管20a及び枝管20bに分配され、陰極室である第1の電解室35及び第4の電解室38に供給される。
一方、陽極室供給管21に至ったプレ電解水は、更に枝管21a及び枝管21bに分配され、陽極室である第2の電解室36及び第3の電解室37に供給される。
主電解槽12では、各電極板31~33により、隔膜34を介したプレ電解水の更なる電気分解が行われる。
すなわち、隔膜34により区画された第1の電解室35及び第4の電解室38では、もともと水素を含むプレ電解水に対し陰電極である第2の電極板32や第3の電極板33にて発生した水素や水酸化物イオンが更に溶解した電解水素水の生成が行われる。
また、第2の電解室36や第3の電解室37では、プレ電解水に対し陽電極である電極板31にて発生した酸素や水素イオン(又はヒドロニウムイオンなどのオキソニウムイオン)が溶解した酸性水の副生が行われる。
また、主電解槽12内にて生成したこれら電解水素水や酸性水は、それぞれ別の流路、すなわち、枝管40a及び枝管40bを通じて合流される電解水素水取出流路40と、枝管41a及び枝管41bを通じて合流される排水流路41とに分別された状態で主電解槽12より流出する。
そして、排水流路41に至った酸性水は、排出口42を介して捨水される一方、電解水素水取出流路40に至った電解水素水は、取水口40dより取水され、飲用等に供されることとなる。
また、使用者が電解水素水の取水後に水栓50を閉じれば、制御部13は流水センサ17bによって止水を検出し、プレ電解槽10や主電解槽12における電解を停止する。
このように、本実施形態に係る電解水素水生成器A1によれば、図2において簡略化して示すように、水道設備45等からの原水を分水栓47を介して電解水素水生成器A1内に導入した後に、まず、水流的に無区画のプレ電解槽10にて水素やその他成分を含む中性のプレ電解水を生成し、このプレ電解水を隔膜により区画した主電解槽12の陽極室と陰極室との両方に供給すべく構成している。
従って、プレ電解水が主電解槽12の陰極室に導入された際、有隔膜の電解槽で得られた水素を含むアルカリ性の電解水を主電解槽12の陰極室に導入する場合に比して、電解を効率的に行うことができ、また、より多くの水素を溶解させることができる。
しかも、陽極室に流入する水もまたプレ電解水であって中性であり、有隔膜の電解槽で得られた酸素等を含む酸性の電解水を主電解槽12の陽極室に導入する場合に比して、電解を効率的に行うことができ、陰極室における水素の発生をより助長することができる。
すなわち、プレ電解槽10と主電解槽12のように複数の電解部により水の電解の機会を増大させることができ、しかも効率的な電解により溶存水素濃度の高い電解水素水を得ることのできる電解水素水生成器A1を提供することができる。
また、プレ電解槽10にて生成されたプレ電解水は、浄水部11を介して主電解槽12へ供給している。
従って、プレ電解槽10の陽極近傍を流れた水に含まれる塩素臭成分が除去されたプレ電解水を主電解槽12の陰極室に導入することができ、塩素臭が可及的に低減された電解水素水を吐出させることができる。
さらには、浄水部11内の脱塩素手段としての浄化資材19には、活性炭が含まれており、主電解槽12に供給するプレ電解水を浄化前のプレ電解水に比して酸性寄りとすることができ、主電解槽12の陰極室における電解をより効率的に行って水素含有量を高めることができる。
また、再度水栓50を開けて電解水素水を取水する場合、プレ電解水導水路24においてプレ電解水貯留部24aを形成しているため、吐水初期における電解水素水の溶存水素濃度の低下を可及的抑制することができる。
この点について図3に示すグラフを参照しつつ説明する。図3は水栓50の開栓後に取水される電解水素水の溶存水素濃度の経時変化を示したグラフであり、最初に電解水素水生成器A1の回路内に水を満たす状態からの取水を「初回取水」として破線で示し、初回取水後に一度水栓50を閉じ、その後再び水栓50を開けて取水した状態を「2回目取水」として実線で示している。なお、時間軸において0秒は、取水口40dからの電解水素水の吐出が開始された時間である。
本実施形態に係る電解水素水生成器A1は、通水が開始されるとプレ電解槽10及び主電解槽12での電解が開始されるのであるが、図3にて破線で示す初回取水の曲線からもわかるように、吐出初期の溶存水素濃度は低値である。これは、電極に通電が開始されたとしても、直ちに電極から水素が多量に発生するのではなく、徐々に発生量が増加し安定するためであると考えられる。
従って、2回目の取水を行った場合、同じく電極での水素発生が安定化するまで時間を要するため、本来であれば初回取水と同様に、取水初期では溶存水素濃度が極端に落ち込むこととなる。なお、電解水素水生成器A1の流路内に残存している電解水素水が新たな給水に伴って吐水されるため、取水のごく初期では高い溶存水素濃度を維持する場合もあるが、いずれにせよ水素発生が安定化するまでは溶存水素含量の低い電解水素水が生成されるため、吐水される電解水素水の濃度は追って一時的に低値を示す。
その反面、本実施形態に係る電解水素水生成器A1では、プレ電解水導水路24においてプレ電解水貯留部24aを形成しているため、図3にて実線で示す2回目取水の曲線からも分かるように、取水初期においても約1000ppb程度の比較的高濃度の溶存水素含量を保持している。
これは、プレ電解水貯留部24a内に貯留されているプレ電解水が溶存水素含量低下の緩衝的役割を果たすことにより、水素発生が安定化するまで生成される溶存水素含量の低い電解水素水が吐水されることを抑制するためである。
それ故、本実施形態に係る電解水素水生成器A1によれば、再度水栓50を開けて電解水素水を取水する場合、吐水初期における電解水素水の溶存水素濃度の低下を可及的抑制することが可能となる。
またこのような効果は、例えば2回目以降の採水が前回の採水から12時間以内などの比較的短時間の場合に特に顕著であり、プレ電解水貯留部24a内にて未だ溶存水素を含有している状態のプレ電解水を巧みに利用した水素濃度低減防止手段であると言える。
このように、本実施形態に係る電解水素水生成器A1によれば、複数の電解部により水の電解の機会を増大させることができ、また効率的な電解により溶存水素濃度の高い電解水素水を得ることのでき、しかも2回目以降の取水において吐水初期における電解水素水の溶存水素濃度の低下が可及的抑制される電解水素水生成器を提供することができる。
なお、2回目以降の採水が前回の採水から長時間経過した後の場合、すなわち、自然拡散により溶存水素濃度が低下した状態の水(以下、脱水素水と称する。)がプレ電解水貯留部24aに貯留されている場合には、水素濃度低減防止手段による効果を得ることはできず、また、衛生的観点からも好ましいとは言い難い。
そこで、電解水素水生成器A1には、プレ電解水貯留部24aに水が貯留されている場合、前回の採水から長時間(例えば、12時間を越えるような時間)が経過した場合には、制御部13等の制御により自動的にプレ電解水貯留部24a(浄水部11)やプレ電解水導水路24、プレ電解槽10、主電解槽12等の内部に滞留している水を排水する滞留水排水手段を設けることもできる。
このような構成とすれば、貯留している水が新鮮で水素濃度の低減抑制が可能な状態にあってはその効果を享受することができ、その一方で貯留されている水が長時間滞留することで脱水素水の状態となった場合には、排水して次回採水の際に衛生的な水を供給することが可能となる。なお、この滞留水排出手段は、追って説明する第2~第6の実施形態に係る電解水素水生成器において、浄水部やプレ電解水貯留部、貯留機能を備えた浄水部内に滞留している水を排出すべく採用することもできる。
次に、第2の実施形態に係る電解水素水生成器A2について、図4を参照しつつ説明する。図4は電解水素水生成器A2の構成を模式的に示したブロック図である。
電解水素水生成器A2は、図2を参照しつつ説明した第1の実施形態に係る電解水素水生成器A1と比較して、浄水部11やプレ電解水貯留部24aがプレ電解水導水路24に介設されておらず、浄水部11のみプレ電解槽10の上流側に介設されている点で構成を異にしている。
また、電解水素水生成器A2の浄水部11は、浄化資材19がその内部に収容されているが、活性炭の如き脱塩素手段の有無は限定されない。
このような構成を備える電解水素水生成器A2によれば、プレ電解槽10での電解により生じた塩素臭成分の主電解槽12への流入抑制効果や、プレ電解水の顕著な貯留効果は得られないものの、複数の電解部により水の電解の機会を増大させ、効率的な電解により溶存水素濃度が高く、しかも、原水に含まれる夾雑物等(脱塩素手段を採用した場合は、塩素臭成分も含む)の除去が成された電解水素水を得ることができる。
次に、第3の実施形態に係る電解水素水生成器A3について、図5を参照しつつ説明する。電解水素水生成器A3は、図4を参照しつつ説明した第2の実施形態に係る電解水素水生成器A2と比較して、プレ電解水導水路24にプレ電解水貯留部24aが介設されている点で構成を異にしている。
また、電解水素水生成器A3のプレ電解水貯留部24aは、その内部に中空糸膜フィルター等の浄化資材19や、カルシウム剤の如き機能性付与資材が収容されており、プレ電解水の浄化や機能性の付与を可能としている。なお、プレ電解水貯留部24aは、浄化資材19や機能性付与資材が収容されておらず、空の状態としてプレ電解水の貯留機能のみ発揮されるよう構成しても良いし、いずれか一方が収容されていても良い。
このような構成を備える電解水素水生成器A3によれば、原水中の塩素臭成分や、プレ電解槽10での電解により生じた塩素臭成分の主電解槽12への流入抑制効果は得られないものの、プレ電解水の貯留による2回目以降採水時の水素濃度低下抑制効果を得ることができる。
また、複数の電解部により水の電解の機会を増大させ、効率的な電解により溶存水素濃度が高く、しかも、原水に含まれる夾雑物等(浄水部11に脱塩素手段を採用した場合は、塩素臭成分も含む)が除去された電解水素水を得ることができる。
次に、第4の実施形態に係る電解水素水生成器A4について、図6を参照しつつ説明する。電解水素水生成器A4は、図5を参照しつつ説明した第3の実施形態に係る電解水素水生成器A3と比較して、プレ電解水導水路24に浄水部11とプレ電解水貯留部24aとがそれぞれ別体として介設されている点で構成を異にしている。
浄水部11は、脱塩素手段でない浄化資材19が採用されており、プレ電解水を例えば中空糸膜等によって浄化可能としている。なお、プレ電解水貯留部24aの構成は、電解水素水生成器A3の構成と同様である。
この電解水素水生成器A4によれば、複数の電解部により水の電解の機会を増大させ、効率的な電解により溶存水素濃度が高い電解水素水を生成することができるのは勿論のこと、プレ電解槽10での電解により生じた塩素臭成分の主電解槽12への流入抑制効果は得られないものの、原水に含まれる夾雑物等が除去されたプレ電解水を主電解槽12へ供給して浄化された電解水素水を得ることができ、しかも、プレ電解水の貯留による2回目以降採水時の水素濃度低下抑制効果を得ることもできる。
なお、本第4実施形態では、プレ電解水導水路24において上流側から浄水部11、プレ電解水貯留部24aの順で介設したが、逆順で配設することも可能である。
次に、第5の実施形態に係る電解水素水生成器A5について説明する。電解水素水生成器A5は、図2にて示した電解水素水生成器A1と略同様の構成であるため、改めての図示は省略するが、プレ電解水導水路24に浄水部11を介設すると共に、同浄水部11にプレ電解水貯留部24aとしての機能を持たせることで一体化している点で電解水素水生成器A4と相違し、また、浄水部11内に収容した浄化資材19は脱塩素手段でない点で電解水素水生成器A1と相違している。
このような構成を備える電解水素水生成器A5によれば、前述の電解水素水生成器A4と同様に、複数の電解部により水の電解の機会を増大させ、効率的な電解により溶存水素濃度が高い電解水素水を生成することができるのは勿論のこと、プレ電解槽10での電解により生じた塩素臭成分の主電解槽12への流入抑制効果は得られないものの、原水に含まれる夾雑物等が除去されたプレ電解水を主電解槽12へ供給して浄化された電解水素水を得ることができ、しかも、プレ電解水の貯留による2回目以降採水時の水素濃度低下抑制効果を得ることもできる。
次に、第6の実施形態に係る電解水素水生成器A6について説明する。電解水素水生成器A6は、図6にて示した電解水素水生成器A4と略同様の構成であるため、改めての図示を省略するが、浄水部11に浄化資材19として脱塩素手段が収容されている点で電解水素水生成器A4と相違し、また、プレ電解水導水路24に浄水部11とプレ電解水貯留部24aとがそれぞれ別体として介設されている点で電解水素水生成器A1と相違している。
そして、このような構成を備える電解水素水生成器A6によれば、先に述べた電解水素水生成器A1と同様に、複数の電解部により水の電解の機会を増大させ、効率的な電解により溶存水素濃度が高い電解水素水を生成することができるのは勿論のこと、プレ電解槽10での電解により生じた塩素臭成分の主電解槽12への流入を抑制しつつプレ電解水を主電解槽12へ供給して塩素臭の極めて少ない電解水素水を生成ことができ、しかも、プレ電解水の貯留による2回目以降採水時の水素濃度低下抑制効果を得ることができる。
なお、本第6実施形態もまた第4実施形態と同様に、プレ電解水導水路24における浄水部11とプレ電解水貯留部24aとの順は逆順で配設することも可能である。
最後に、上述した各実施の形態の説明は本発明の一例であり、本発明は上述の実施の形態に限定されることはない。このため、上述した各実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
10 プレ電解槽
11 浄水部
12 主電解槽
13 制御部
15 電極体
15a~15e 電極板
19 浄化資材
31 第1の電極板
32 第2の電極板
33 第3の電極板
34 隔膜
35 第1の電解室
36 第2の電解室
37 第3の電解室
38 第4の電解室
A1~A6 電解水素水生成器

Claims (1)

  1. 流入する水を電気分解するプレ電解部と、同プレ電解部にて電解されたプレ電解水を導水するプレ電解水導水路と、同プレ電解水導水路により導かれたプレ電解水を導入し更に電解を行う主電解部とを備えた電解水素水生成器において、
    前記主電解部は、隔膜により区画した陽極室と陰極室とを有し、各極室に配設した電極間に前記隔膜を介して通電することにより前記プレ電解水を電気分解して、前記陽極室より酸性水を吐出しつつ前記陰極室よりアルカリ性の電解水素水を吐出する一方、
    前記プレ電解部は、陽電極と陰電極とが水流的に無区画の状態で配された電解室を有し、前記電極間に通電することにより流入する水を電気分解して相対的に陽電極近傍を流れた水と陰電極近傍を流れた水とを実質的に区分することなく前記プレ電解水として吐出すると共に、
    前記プレ電解水導水路は、前記プレ電解部にて生成したプレ電解水を前記主電解部の陽極室と陰極室との両方に供給すべく構成し
    前記プレ電解水導水路の中途には、プレ電解部による電解によって発生した塩素を除去する脱塩素手段を含む浄水部が介設されていることを特徴とする電解水素水生成器。
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