JP7224991B2 - 電源ユニット取付け構造及び測量装置 - Google Patents

Description

本発明は電源ユニットを容易に着脱可能とした電源ユニット取付け構造及び測量装置に関するものである。

測量装置は野外等、商用電源が利用できない場所、環境で使用されるので、装置自体に電源を備えている。又、通常電源として充電可能な電池が使用され、電池は測量装置に対して交換可能となっている。

又、測量装置は野外で使用されることから防水性が要求され、而も電池は交換が容易なことが望まれる。

特許第３４２８１８２号公報

本発明は電池の交換が容易で而も防水構造を有する電源ユニット取付け構造及び測量装置を提供するものである。

本発明は、測量装置本体の電源ユニット収納庫に挿入される電源ユニットを取付ける電源ユニット取付け構造であって、前記電源ユニット収納庫の開口に隣接して突設された２本の段付ロックピンと、前記開口を囲繞する様に設けられたシールとを有し、前記電源ユニットはフランジ部と、該フランジ部に設けられたロック部とを有し、該ロック部は回転可能且つ軸心変位を拘束されたロック摘みと、該ロック摘みの回転軸の先端に設けられたロックプレートと、該ロックプレートの回転を拘束することで該ロックプレートに軸心方向の変位を与えるカム機構とを有し、前記ロックプレートは両先端部に前記ロックピンと係合可能な係合孔を有し、前記電源ユニットの前記電源ユニット収納庫への挿入により前記ロックピンが前記係合孔に挿入され、前記ロック摘みを回転させることで前記ロックプレートが回転し、前記ロックピンと係合孔とが係合し、更に該係合孔によって前記ロックプレートの回転が拘束され、前記ロックプレートの回転拘束後の前記ロック摘みの回転により前記フランジ部が前記開口側に変位し、前記シールが押圧され前記開口がシールされる様構成された電源ユニット取付け構造に係るものである。

又本発明は、前記カム機構は、前記回転軸に回転自在且つ摺動自在に設けられたカムプレートと、該カムプレートに形成されたＶ溝と、前記回転軸の先端部に回転軸心に直交して設けられ前記Ｖ溝に嵌脱可能なカムピンと、前記カムプレートを前記カムピンに押圧する様付勢する付勢手段とを有し、前記ロックプレートは前記カムプレートに固着された電源ユニット取付け構造に係るものである。

更に又本発明は、電源ユニット収納庫を有する測量装置本体と、前記電源ユニット収納庫に挿入される電源ユニットと、前記電源ユニット取付け構造を具備する測量装置に係るものである。

本発明によれば、測量装置本体の電源ユニット収納庫に挿入される電源ユニットを取付ける電源ユニット取付け構造であって、前記電源ユニット収納庫の開口に隣接して突設された２本の段付ロックピンと、前記開口を囲繞する様に設けられたシールとを有し、前記電源ユニットはフランジ部と、該フランジ部に設けられたロック部とを有し、該ロック部は回転可能且つ軸心変位を拘束されたロック摘みと、該ロック摘みの回転軸の先端に設けられたロックプレートと、該ロックプレートの回転を拘束することで該ロックプレートに軸心方向の変位を与えるカム機構とを有し、前記ロックプレートは両先端部に前記ロックピンと係合可能な係合孔を有し、前記電源ユニットの前記電源ユニット収納庫への挿入により前記ロックピンが前記係合孔に挿入され、前記ロック摘みを回転させることで前記ロックプレートが回転し、前記ロックピンと係合孔とが係合し、更に該係合孔によって前記ロックプレートの回転が拘束され、前記ロックプレートの回転拘束後の前記ロック摘みの回転により前記フランジ部が前記開口側に変位し、前記シールが押圧され前記開口がシールされる様構成されたので、前記電源ユニットの前記電源ユニット収納庫への装脱は、前記ロック摘みの回転のみで完了し、電池の交換が容易であるという優れた効果を発揮する。

本発明に係る実施例の全体斜視図である。 （Ａ）は該実施例に於ける電池ホルダの開放状態の斜視図であり、（Ｂ）は電池ホルダのロック状態の斜視図である。 ロック部の斜視図である。 （Ａ）はロックプレートを省略したロック部の開放状態の斜視図であり、（Ｂ）はロックプレートを省略したロック部のロック状態の斜視図である。

以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を説明する。

図１は本実施例に係る測量装置１の後方からの斜視図であり、図２（Ａ）、図２（Ｂ）は、電池ホルダ４の前方からの斜視図である。

図１中、２は測量装置本体、３は電源ユニット、４は前記電池ホルダ、５は電池を示している。

前記測量装置１は、主に前記測量装置本体２と前記電源ユニット３を有している。

前記測量装置本体２は後方に開口する電源ユニット収納庫７を有し、該電源ユニット収納庫７には前記電源ユニット３が水平方向から挿入される様になっている。

前記電源ユニット収納庫７の開口の周囲には前記測量装置本体２の後端面より内部側に後退した突当て面８が形成されている。

前記突当て面８より更に内部側に後退したフランジ面１０に、開口を挾んだ２箇所（図示では左右２箇所）にロックピン１１が突設されている。

前記電源ユニット３は前記電池ホルダ４及び前記電池５から構成され、該電池５は上方から前記電池ホルダ４に実装される様になっている。

前記電池ホルダ４は、フランジ部１３及び前方に延出する電池ケース１４からなっている。該電池ケース１４は浅底の凹部が形成され、該凹部に前記電池５が上方から嵌め込まれる。該電池５の前端面（図中、測量装置本体２側の端面）には電気接点（図示せず）が設けられている。

前記フランジ部１３は前記突当て面８の後退部分を充足する様になっている。又、前記フランジ部１３は前記電源ユニット収納庫７の開口を閉塞する蓋１２を有し、更に前記フランジ部１３にはロック部１６（後述）が設けられている。該ロック部１６はロック摘み１５を有し、該ロック摘み１５は前記フランジ部１３に於いて、軸心方向の変位はなく、回転のみ可能に保持されている。前記蓋１２にはシール９が設けられ、該シール９は前記開口の周縁に当接可能となっている。尚、前記シール９は前記突当て面８側に設けられてもよい。

前記電源ユニット３を前記電源ユニット収納庫７に挿入することで前記蓋１２が前記開口を閉塞し、前記シール９が前記開口の周縁に当接する。前記電源ユニット３が完全に挿入した状態（実装した状態）で前記電池５の接点が前記測量装置本体２側の接点と接合する様になっている。前記電源ユニット３を実装した状態で、前記ロック摘み１５を回転させることで、前記ロック部１６が前記ロックピン１１に係合し、前記電源ユニット３を前記測量装置本体２にロックすると共に前記シール９が前記開口の周縁に密着し、液密にシールする構造となっている。

前記ロック部１６について図２（Ａ）、図２（Ｂ）、図３、図４（Ａ）、図４（Ｂ）を参照して説明する。

図２（Ａ）、図２（Ｂ）は、前記電池ホルダ４の前方からの斜視図であり、図２（Ａ）は開放状態、図２（Ｂ）はロック状態を示している。図２（Ａ）、図２（Ｂ）に於いて、右側を前方、左側を後方とする。尚、前記電池５は図示を省略している。

又、図２（Ａ）、図２（Ｂ）中、１１は前記ロックピンを示し、図１で示された様に前記測量装置本体２の突当て面８に突設されている。

前記ロック部１６は前面位置にロックプレート２１を有している。該ロックプレート２１は前記突当て面８と前記フランジ面１０間の空間に収納され、該空間内で回転可能となっている。前記ロックプレート２１の両端部にはそれぞれ前記ロックピン１１と嵌合可能な係合孔２２が形成されている。

前記ロックプレート２１は前記ロックピン１１と嵌合後、所定角度回転されると、前記ロックプレート２１は前記ロックピン１１と係合し、前記ロックプレート２１と前記ロックピン１１間の軸心方向の変位が拘束され、更に前記ロックピン１１によって回転が規制される。

前記係合孔２２は円孔２２ａと長孔２２ｂが連続した鍵穴形状となっている。前記円孔２２ａの径は前記長孔２２ｂの径（幅寸法）より大きくなっている。

前記ロックピン１１は、段付形状をしており、頭部１１ａ、軸部１１ｂ、螺子部１１ｃから成っている。前記頭部１１ａは前記円孔２２ａの径より小さく、前記長孔２２ｂの径より大きくなっている。又、前記軸部１１ｂの径は前記長孔２２ｂの径より小さくなっている。更に、前記軸部１１ｂの軸長は前記ロックプレート２１の厚みより僅かに長くなっている。前記螺子部１１ｃは前記フランジ面１０に前記ロックピン１１を固着する為のものである。

図２（Ａ）が示す開放状態で、且つ、前記電池ホルダ４が前記電源ユニット収納庫７に挿入された状態では、前記ロックピン１１の軸心と前記円孔２２ａの中心とが合致しており、前記電池ホルダ４が前記電源ユニット収納庫７に完全に挿入された状態では、前記頭部１１ａが前記円孔２２ａを貫通し、前記軸部１１ｂが前記円孔２２ａと遊嵌状態となっている。

この状態から前記ロック摘み１５を回すと、前記ロックプレート２１が回転し、前記軸部１１ｂが前記長孔２２ｂに嵌合する。前記軸部１１ｂと前記長孔２２ｂとが嵌合した状態では、前記頭部１１ａの径は前記長孔２２ｂの径より大きくなっているので、前記ロックプレート２１の前後方向の動きは前記ロックピン１１によって拘束される。即ち、前記電池ホルダ４は前記ロックプレート２１、前記ロックピン１１を介して前記測量装置本体２にロックされる。

図３、図４（Ａ）、図４（Ｂ）を参照して前記ロック部１６について更に説明する。尚、図３に於いて、理解を容易にする為、前記ロックプレート２１を半分にして示している。

前記ロック摘み１５の回転軸２４に円板形状のカムプレート２５を回転且つ摺動自在に嵌合する。前記ロックプレート２１は前記カムプレート２５にボルト２７によって固着される。前記カムプレート２５の背面側（後側）には付勢手段としての圧縮スプリング２６が圧縮状態で設けられ、前記カムプレート２５を前記回転軸２４に対して先端側に向って（図４中右側に）付勢している。即ち、前記圧縮スプリング２６は、前記カムプレート２５を前記ロックピン１１に押圧する様に付勢している。尚、付勢手段としては、その他皿バネ、弾性ゴム、ウェーブワッシャー（波形座金）等であってもよい。

前記カムプレート２５にはＶ溝２８が刻設され、該Ｖ溝２８の中心線は前記回転軸２４の軸心を通過し、且つ軸心と直交する。

前記回転軸２４は前記カムプレート２５を貫通し、突出する先端部に前記回転軸２４の軸心と直交するカムピン２９を設ける。尚、該カムピン２９の軸長は前記ロック摘み１５の長さ（直径）より充分短いものとする。

前記ロックプレート２１の中心部には、前記回転軸２４、前記カムピン２９と干渉しない様に逃げ孔３１が穿設される。該逃げ孔３１は、前記ロックプレート２１と前記回転軸２４、前記カムピン２９との間の所定角度の相対回転を許容する形状となっており、例えば、前記回転軸２４の中心に対して扇形を点対称の配置した形状であり、扇形の中心角が相対回転の所定角となっている。

図４（Ａ）は、前記ロック部１６の非ロック状態を示しており、前記カムピン２９は、前記Ｖ溝２８に前記圧縮スプリング２６の付勢力で嵌合している。従って、前記カムプレート２５の回転が拘束されない状態では、前記カムプレート２５と前記回転軸２４、即ち前記ロック摘み１５とは一体に回転する。

次に、前記カムプレート２５の回転が拘束され、拘束された状態で更に回転軸２４を回転させると、前記カムプレート２５に対して前記回転軸２４が相対回転し、前記カムピン２９が前記Ｖ溝２８の斜面を越え前記カムプレート２５の平坦面に乗上げる（図４（Ｂ））。

前記カムピン２９が前記Ｖ溝２８を脱し、前記カムプレート２５の平坦面に乗上げることで、前記カムプレート２５は前記圧縮スプリング２６の付勢力に抗して前記ロック摘み１５側に変位する。実際には、前記カムプレート２５は前記ロックプレート２１に固着され、該ロックプレート２１は前記ロックピン１１に拘束されているので、前記カムプレート２５、即ち前記ロック摘み１５が前記測量装置本体２側に変位する。前記ロック摘み１５の変位は、前記フランジ部１３の変位であるので、前記シール９が圧縮され、シールが行われる。

前記回転軸２４に回転自在且つ軸心方向に変位可能に嵌合された前記カムプレート２５、該カムプレート２５に形成された前記Ｖ溝２８、該Ｖ溝２８に嵌合する前記カムピン２９、前記圧縮スプリング２６等は、前記カムプレート２５の回転拘束により前記カムピン２９が前記Ｖ溝２８を脱し、前記カムプレート２５を前記回転軸２４の軸心方向に変位させるカム機構を構成する。

尚、前記カムピン２９が前記Ｖ溝２８を脱する際、又前記シール９が圧縮する際の力は前記ロック摘み１５を回転する場合の負荷となるが、前記カムピン２９の軸長は短く回転抵抗は回転中心近傍に限られるので、発生する負荷トルクは小さい。

図１を参照して、前記電池５の前記測量装置本体２への実装の流れを説明する。

先ず、前記電池５を上方から前記電池ケース１４に装填し、前記電源ユニット３とする。該電源ユニット３を前記電源ユニット収納庫７に対して水平方向から挿入する。

前記ロックピン１１が前記円孔２２ａに嵌合し、更に貫通する。前記ロック摘み１５を回転すると、該ロック摘み１５と一体に前記カムプレート２５、前記ロックプレート２１が回転し、前記長孔２２ｂが前記軸部１１ｂに嵌合し、該軸部１１ｂが前記長孔２２ｂの終端に当接してロックプレート２１の回転が拘束される。同時に前記カムプレート２５の回転も拘束される。

更に、前記ロック摘み１５を同方向に回転すると、前記回転軸２４が前記カムプレート２５に対して相対回転し、前記カムピン２９が前記Ｖ溝２８を脱し、前記カムプレート２５の平坦面に乗上げる。

前記ロック摘み１５が前記ロックプレート２１に向って変位し、即ち前記フランジ部１３が前記突当て面８に向って変位し、前記蓋１２が前記開口を閉塞すると共に前記シール９が前記蓋１２と前記突当て面８間で圧縮され、前記蓋１２と前記突当て面８との間がシールされる。

従って、前記ロック摘み１５の一方向の回転で、前記電源ユニット３の前記測量装置本体２へのロック、シールが完成する。尚、前記電源ユニット３を取外す場合は、前記ロック摘み１５を逆方向に回転すれば簡単に取外しが可能である。

本実施例では、前記電池ホルダ４への前記電池５の実装は障害物が無く、簡単に行え、又電池ホルダ４の前記測量装置本体２への実装も前記ロック摘み１５の一方向の回転のみでよいので、前記測量装置１の電池５の交換は簡単に行える。

１ 測量装置
２ 測量装置本体
３ 電源ユニット
４ 電池ホルダ
５ 電池
７ 電源ユニット収納庫
８ 突当て面
９ シール
１０ フランジ面
１１ ロックピン
１２ 蓋
１３ フランジ部
１４ 電池ケース
１５ ロック摘み
１６ ロック部
２１ ロックプレート
２２ 係合孔
２２ａ 円孔
２２ｂ 長孔
２５ カムプレート
２８ Ｖ溝
２９ カムピン
３１ 逃げ孔

Claims (2)

1. 測量装置本体の電源ユニット収納庫と、該電源ユニット収納庫に挿入される電源ユニットとを具備し、該電源ユニットを前記電源ユニット収納庫に取付ける電源ユニット取付け構造であって、前記電源ユニット収納庫の開口に隣接して突設された２本の段付ロックピンと、前記電源ユニット収納庫又は前記電源ユニットに前記開口を囲繞する様に設けられたシールとを有し、前記電源ユニットはフランジ部と、該フランジ部に設けられたロック部とを有し、該ロック部は回転可能且つ軸心変位を拘束されたロック摘みと、該ロック摘みの回転軸の先端に設けられたロックプレートと、該ロックプレートの回転を拘束することで該ロックプレートに軸心方向の変位を与えるカム機構とを有し、前記ロックプレートは両先端部に前記ロックピンと係合可能な係合孔を有し、前記電源ユニットの前記電源ユニット収納庫への挿入により前記ロックピンが前記係合孔に挿入され、前記ロック摘みを回転させることで前記ロックプレートが回転し、前記ロックピンと係合孔とが係合し、更に該係合孔によって前記ロックプレートの回転が拘束され、前記ロックプレートの回転拘束後の前記ロック摘みの回転により前記フランジ部が前記開口側に変位し、前記シールが押圧され前記開口がシールされる様構成され、
   前記カム機構は、前記回転軸に回転自在且つ摺動自在に設けられたカムプレートと、該カムプレートに形成されたＶ溝と、前記回転軸の先端部に回転軸心に直交して設けられ前記Ｖ溝に嵌脱可能なカムピンと、前記カムプレートを前記カムピンに押圧する様付勢する付勢手段とを有し、前記ロックプレートは前記カムプレートに固着された電源ユニット取付け構造。
2. 電源ユニット収納庫を有する測量装置本体と、前記電源ユニット収納庫に挿入される電源ユニットと、請求項１の電源ユニット取付け構造を具備する測量装置。

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