JP7223456B2 - Habi類混合光開始剤のuvled光硬化への応用 - Google Patents

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Description

本発明は、有機化学及び光硬化の技術分野に属し、具体的にはHABI類混合光開始剤のUVLED光硬化への応用に関する。
光硬化技術の発展につれて、UVLED技術は、徐々に従来の高圧水銀ランプ技術に取って代わっていく。UVLEDは、例えば使用寿命が長く、エネルギー消耗が低く、冷光源であり、水銀を含有せず、光出力が安定的であり、適用性が広く、メンテナンスのコストがほとんどゼロであるなど、多くの利点を有する。
最も常用されるUVLED光源は、波長が355~420nm間である。UVLED技術に適する光開始剤として、当該波長領域内で吸収能を持つ必要があり、同時に、UVLEDの応用には、通常、高濃度の光学活物質が必要とされることを鑑みて、光開始剤に対して光硬化系における他の成分と良好な相溶性を有することが求められている。現在、チオキサントン(例えば、イソプロピルチオキサントンITX)及びその誘導体、ならびにアシルホスフィンオキサイドは、当該分野で最も常用される光開始剤である。しかしながら、単一波長のUVLED光源として、通常ではその波長に応じて高感度の光開始剤、例えばITX、TPOなどが選択及び使用され、これらの開始剤に光を照射した後に生成したラジカル基は、活性が非常に高く、極めて空気中の酸素ガスによりクエンチングされやすいので、UVLED光源に適してかつ酸素阻害による表面乾燥の問題のない開始剤の開発は、当該分野において早急に解決すべき問題になっている。なお、チオキサントン類は、露光時に黄変する傾向にあり、画像形成、例えばインクジェットプリントにおいてこのような不安定な黄変性能により最終画像の色合いは制御されにくくなる。アシルホスフィンオキサイド開始剤は、使用時に中程度の揮発性を持つアルデヒド類分解生成物を生成し、好ましくない臭気を生じ、大量使用により幾つかの健康問題及び安全問題を引き起こす。従って、UVLED技術の光硬化分野における発展を促進するために、UVLED光源硬化への要求を満足するように、改善された性能を有して適用性のある光開始剤を早急に開発する必要がある。
ビスイミダゾール類光開始剤は、2つのモノイミダゾールがカップリングしてなるものであり、光照射又は加熱した場合、2つのイミダゾリル基を連結する化学結合が切れ、モノイミダゾールラジカル基を生成し、当該ラジカル基は、大分子ラジカル基であって比較的に安定して存在することができ、酸素ガスによりクエンチングされにくく、印刷製版、感光画像形成、プリント配線板などの分野に適用され得る。ビスイミダゾール類光開始剤は、使用時に発生する表面乾燥、臭気、黄変などの問題を効果的に解決することができるが、溶剤性、感度が良くなく、又は両立しにくいなどの問題により、UVLED光硬化分野においてビスイミダゾール類光開始剤を主開始剤とする応用がまだ報告されていない。どのようにビスイミダゾール類光開始剤を、LEDを光源とした配合系に適用することにより、従来のITX、TPOに存在する表面乾燥、臭気および黄変の問題を解決するかということは、本分野の重要な研究方向となっている。
本発明の目的は、ヘキサアリールビスイミダゾール(HABI)類混合光開始剤のUVLED光硬化への応用を提供することにある。特定のHABI類混合光開始剤を含む感光性樹脂組成物は、LED光源下で総合的性能に優れ、相溶性が良く、光感度が高く、従来のTPO、ITX開始剤を代替してその表面乾燥の問題を解決することができ、かつ、臭気がなく、低黄変の特徴を有する。
具体的に、使用する感光性樹脂組成物は、下記(a)~(c)の成分を含むことを特徴とするHABI類混合光開始剤のUVLED光硬化への応用。
(a)HABI類混合光開始剤 0.1~20重量部
前記HABI類混合光開始剤は、一般式(I)で示される構造を有し、2-1’、2-3’、2’-1及び2’-3の4種類の結合部位のビスイミダゾール化合物を含有し、かつ、HABI類混合光開始剤におけるこの4種類の結合部位のビスイミダゾール化合物の合計含有量(質量%)が92%以上である。
Figure 0007223456000001
[式中、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4、Ar5、Ar6は、同じであっても異なっていてもよく、それぞれ独立にして置換もしくは無置換のアリール基を表す。]
かつ、その中、2-位又は2’-位のアリール基上の少なくとも1つのオルト位置換基が電子吸引性置換基であり、4-位のアリール基または4’-位のアリール基または5-位のアリール基または5’-位のアリール基上の少なくとも1つの置換基に電子供与性置換基がある。
前記HABI類混合光開始剤は、355~420nmにおけるモル吸光係数が6000超え13000未満である。
(b)少なくとも1種の、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物 25~99重量部
(c)水素供与体 0.01~15重量部
前記水素供与体と一般式(I)で示されるHABI類混合光開始剤との重量比が1:20~1:1である。
本発明の技術案をより良く説明するために、以下、上記応用における各部分(例えば、感光性樹脂組成物における各成分など)をそれぞれ説明する。
<感光性樹脂組成物>
本発明のUVLED光硬化への応用において、HABI類混合光開始剤は、HABI類混合光開始剤と他の成分とからなる感光性樹脂組成物として使用される。
HABI類混合光開始剤
本発明のHABI類混合光開始剤は、一般式(I)で示される構造を有し、その中、2-1’、2-3’、2’-1及び2’-3の4種類の結合部位のビスイミダゾール化合物を含有し、かつ、混合光開始剤におけるこの4種類の結合部位のビスイミダゾール化合物の合計含有量(質量%)が92%以上である。
Figure 0007223456000002
一般式(I)中、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4、Ar5、Ar6は、同じであっても異なっていてもよく、それぞれ独立にして置換もしくは無置換のアリール基を表す。
一般式(I)中、アリール基上の電子吸引性置換基は、ハロゲン元素、ニトロ基、シアノ基、アミノ基から選択され、アリール基上の電子供与性置換基は、メトキシ基、C3-C10の分岐アルキル基またはアルケニル基から選択される。
一般式(I)で示される構造を満足する2-1’、2-3’、2’-1及び2’-3の4種類の結合部位のビスイミダゾール化合物の具体的な構造は以下の通りである。
Figure 0007223456000003
Figure 0007223456000004
一般式(I)中、前記アリール基は、好ましくはフェニル基である。
前記置換のアリール基は、モノ置換であってもよいし、多置換であってもよい。
好ましくは、アリール基上の置換基は、ハロゲン元素、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、C1~C20のアルキル基またはアルケニル基、C1~C8のアルコキシ基であってもよく、その中、各独立変数(即ち、各置換基)におけるメチレン基は、任意に酸素、硫黄、イミノ基により置換されていてもよい。
より好ましくは、アリール基上の置換基は、フッ素、塩素、臭素、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、C1~C10のアルキル基またはアルケニル基、C1~C5のアルコキシ基であってもよく、その中、各独立変数におけるメチレン基は、任意に酸素、硫黄、イミノ基により置換されていてもよい。
さらに好ましくは、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4、Ar5、Ar6のうちの少なくとも1つは、ハロゲン元素置換基を含有するアリール基である。特に好ましくは、ハロゲン元素置換基は塩素である。
本願でいうHABI類混合光開始剤は、2つのトリアリールイミダゾール(同じであっても異なっていてもよく、アリール基上の置換基により決められる)がカップリングしてなるものである。ベンゼン環上の置換基の誘起効果により、ベンゼン環のπ電子雲密度が低下し、誘起効果がベンゼン環の捻じれを促進し、イミダゾール環上の共役中心にずれが発生し、置換フェニル基とイミダゾールとが同一平面でなくなり(トリアリールイミダゾールが曲面形態となる)、最後に、2つのイミダゾールがカップリングするときに、N、Cの連結には異なる立体配置が現れ、HABIの性能に極めて大きな影響を与える。
前述した2-1’、2-3’、2’-1、2’-3の4種類の結合部位以外、構造から見れば、一般式(I)で示されるHABI類化合物は、さらに1-4’、1-5’、3-4’、3-5’、1-1’、1-3’、3-1’、3-3’、4-1’、4-3’、5-1’、5-3’などの結合部位が存在する可能性がある。しかしながら、出願人は、研究したところ、2-1’、2-3’、2’-1、2’-3の4種類の結合部位が存在してかつ含有量がHABIの全量に対して92%以上である場合のみ、HABIが最も優れた溶解性及び光感度を示すことを見出した。いずれか1種の結合部位の単一物質の溶解性は、いずれも上記混合光開始剤を遥かに下回り、もしこの4種類の結合部位の合計含有量が92%未満であれば、光感度が明らかに低下する傾向が見られる。
典型的に、従来技術において、CN1292892Aには、フォトレジストの光重合性システムにおいて用いられるHABI類光開始剤、すなわち、通常「TCDM-HABI」と略称する2,2’,5-トリス-(o-クロロフェニル)-4-(3,4-ジメトキシフェニル)-4’,5’-ジフェニル-1,2-ジイミダゾールが記載されており、この文献には、少なくとも1つの親水性置換基(例えば、メトキシ基)を有するHABIを用いることにより、リサイクルされた現像液中のスラッジの量をかなり減少できることが記載されている。しかしながら、出願人は、研究したところ、以下のことを見出した。単一の2,-2’,5-トリス-(o-クロロフェニル)-4-(3,4-ジメトキシフェニル)-4’,5’-ジフェニル-1,2’-ジイミダゾール又は2,-2’,5-トリス-(o-クロロフェニル)-4-(3,4-ジメトキシフェニル)-4’,5’-ジフェニル-1’,2-ジイミダゾールは、ブタノン又はPGMEAにおける溶解度が非常に低く、例えば、PGMEAにおいて2,-2’,5-トリス-(o-クロロフェニル)-4-(3,4-ジメトキシフェニル)-4’,5’-ジフェニル-1,2’-ジイミダゾールの溶解度が3%未満であり、この2種類の単一HABIを用いて調製した感光性樹脂組成物は、現像時に現像液中のスラッジの量が所望効果に遥かに及ばない。意外的に、2,2’,5-トリス-(o-クロロフェニル)-4-(3,4-ジメトキシフェニル)-4’,5’-ジフェニル-1,2’-ジイミダゾールと、2,2’,5-トリス-(o-クロロフェニル)-4-(3,4-ジメトキシフェニル)-4’,5’-ジフェニル-2’,3-ジイミダゾールと、2,2’,5-トリス-(o-クロロフェニル)-4-(3,4-ジメトキシフェニル)-4’,5’-ジフェニル-2,3’-ジイミダゾールと、2,2’,5-トリス-(o-クロロフェニル)-4-(3,4-ジメトキシフェニル)-4’,5’-ジフェニル-1’,2-ジイミダゾールとの4者を混合した場合、当該混合物の溶剤における溶解度が極めて大幅に向上した。
本発明において使用されるHABI類混合光開始剤として、その中の一般式(I)で示される構造を満足する2-1’、2-3’、2’-1及び2’-3の4種類の結合部位のビスイミダゾール化合物の合計含有量(質量%)が95%以上である好ましく、一般式(I)で示される構造を満足する2-1’、2-3’、2’-1及び2’-3の4種類の結合部位のビスイミダゾール化合物からなることが特に好ましい。
HABI類光開始剤は、フォトレジスト分野で周知されている光開始剤であり、トリアリールイミダゾール類又は置換トリアリールイミダゾール類化合物の酸化カップリングにより製造することができ、具体的な製造プロセスは、例えばUS3784557、US4622286およびUS4311783等の従来技術の記載を参照することができる(ここで、その全文を参照として組み込む)。従来プロセスを基にして、溶剤再結晶プロセスを増加すると、本発明の上記組成要求を満足し得るHABI類混合光開始剤を便利に取得することができる。前記溶剤は、トルエン、メタノール、酢酸エチル、ジクロロメタン、水のうちの1種又は2種以上の混合物であってもよい。これに限られず、HABI類混合光開始剤の製造は、同様に出願人の先願(出願番号がCN201811451262.4)に記載の内容を参考にしてもよく、ここで、その全文を参照として組み込む。
出願人は、研究したところ、以下のことを見出した。HABI類化合物の光開始活性がその芳香環上の置換基の電子的効果及び立体的効果により影響される。好適には、本発明のHABI類混合光開始剤を合成するためのトリアリールイミダゾール類又は置換トリアリールイミダゾール類化合物における2-位又は2’-位のアリール基上の少なくとも1つのオルト位置換基が電子吸引性置換基であり、4-位のアリール基または4’-位のアリール基または5-位のアリール基または5’-位のアリール基上の少なくとも1つの置換基に電子供与性置換基がある。これらの置換基のモル比の値、すなわち、対応する置換ベンズアルデヒドのモル比の値を制御することにより(単一構造のビスイミダゾールは、6つの同一又は異なる置換ベンズアルデヒドを反応させて合成したものであり、これらの置換ベンズアルデヒドのモル比の値を制御することにより、特定のモル吸光係数の混合ビスイミダゾールを得ることができる)、特定のモル吸光係数を有する混合ビスイミダゾールを得ることができる。全波長範囲内での良好な吸収能を確保するために、好ましくは、前記HABI類混合光開始剤は、355~420nmにおけるモル吸光係数が6000超え13000未満である。もし開始剤のモル吸光係数が6000未満であれば、開始剤の吸光度が不十分となり、組成物の硬化速度が遅くなる。もし開始剤のモル吸光係数が13000超えであれば、表層の硬化が速すぎ、深層の硬化が不十分でパターン欠陥を引き起こす。
2つのモノイミダゾールのカップリングの主な生成物は、一方のイミダゾール上の水素付きのNが他方のイミダゾール上の2位のCに連結してなる混合物であることが容易に理解され得る。2つのモノイミダゾールが同じである場合、もしモノイミダゾールが非対称構造、例えば後述のTCTMであれば、そのホモカップリングにより得られた生成物構造において2’-1と2-1’の構造が同じであり、2’-3と2-3’の構造も同じであるので、その主構造が2’-1及び2-3’の2種類の結合部位の生成物である。2つのモノイミダゾールが異なる場合、主生成物の構造が2-1’、2-3’、2’-1及び2’-3の4種類の結合部位のビスイミダゾール化合物である。
上記特徴で限定される範囲内で、本発明のHABI類混合光開始剤は、例えば、下記組み合わせのうちの少なくとも1種から選択され、又は下記組み合わせのうちの少なくとも1種を含むことができる。
Figure 0007223456000005
Figure 0007223456000006
Figure 0007223456000007
Figure 0007223456000008
Figure 0007223456000009
Figure 0007223456000010
Figure 0007223456000011
Figure 0007223456000012
本発明において、上記HABI類混合光開始剤を含有する感光性樹脂組成物は、355~420nmの波長範囲内で高い感光性を有するため、従来の異なる波長のLED光源、例えば365nm、385nm、395nm、405nmに適応することができ、光硬化性の組成物を様々な種類の光画像形成装置に適用可能となる。
感光性樹脂組成物100重量部に対して、HABI類混合光開始剤の含有量が0.1~20重量部であり、好ましくは1~15重量部であり、より好ましくは2~10重量部である。この含有量範囲内で、組成物は、良好な系相溶性及び優れた硬化性能を発現することができる。
エチレン性不飽和二重結合を有する化合物
エチレン性不飽和二重結合を有する化合物は、感光性樹脂組成物の成膜を促進することができる。
エチレン性不飽和二重結合を有する化合物については特に限定されず、分子内に少なくとも1つのエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物であれば使用することができる。例えば、α,β-不飽和カルボン酸と多価アルコールとの反応で得られた化合物;ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物;α,β-不飽和カルボン酸とグリシジル基含有化合物との反応で得られた化合物;分子内にウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物等のウレタンモノマー;ノニルフェノキシポリエチレンオキシアクリレート;γ-クロロ-β-ヒドロキシプロピル-β’-(メタ)アクリロイルオキシエチル-o-フタレート;β-ヒドロキシエチル-β’-(メタ)アクリロイルオキシエチル-o-フタレート;β-ヒドロキシプロピル-β’-(メタ)アクリロイルオキシエチル-o-フタレート;フタル酸系化合物;アルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの化合物は単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
上記α,β-不飽和カルボン酸と多価アルコールとの反応で得られた化合物としては、エチレン基の数が2~14のポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2~14のポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレン基の数が2~14であってプロピレン基の数が2~14のポリエチレン・ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO,PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの化合物は単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。ここで、「EO」とはエチレンオキサイドを示し、EO変性された化合物はオキシエチレン基のブロック構造を有するものを示す。また、「PO」とはプロピレンオキサイドを示し、PO変性された化合物はオキシプロピレン基のブロック構造を有するものを示す。
上記ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシポリブトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパンなどが挙げられる。上記2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシトリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシテトラエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシヘキサエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシヘプタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシオクタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシナノエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシウンデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシドデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシトリデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシテトラデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシヘキサデカエトキシ)フェニル)プロパンなどが挙げられる。上記2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンの1分子内のオキシエチレン基の数は4~20であることが好ましく、8~15であることがより好ましい。これらの化合物は単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
前記分子内にウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、β位にOH基を有する(メタ)アクリルモノマーとジイソシアネート化合物(イソホロンジイソシアネート、2,6-トルエンジイソシアネート、2,4-トルエンジイソシアネート、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネートなど)との付加反応物、トリス((メタ)アクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネート)ヘキサメチレンイソシアヌレート、EO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート、PO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート、EO,PO変性ウレタンジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの化合物は単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
上記ノニルフェノキシポリエチレンオキシアクリレートとしては、例えば、ノニルフェノキシテトラエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシペンタエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシヘキサエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシヘプタエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシオクタエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシノナエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシデカエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシウンデカエチレンオキシアクリレートが挙げられる。これらの化合物は単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
上記フタル酸系化合物としては、例えば、γ-クロロ-β-ヒドロキシプロピル-β’-(メタ)アクリロイルオキシエチル-o-フタレート、β-ヒドロキシアルキル-β’-(メタ)アクリロルオキシアルキル-o-フタレートなどが挙げられる。これらの化合物は単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
上記アルキル(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、sec-ブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、エトキシ化ノニルフェノール(メタ)アクリレート、プロピレングリコールポリプロピレンエーテルジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジイルジ(メタ)アクリレート、1,10-デカンジイルジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ポリオキシテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。その中、好ましくはメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートである。これらの化合物は単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
密着性を向上させる観点から、前記エチレン性不飽和二重結合を有する化合物は、好ましくはビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物および分子内にウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物である。感度及び解像度の観点から、好ましくはビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物である。ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物の市販品として、例えば、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシジプロポキシ)フェニル)プロパン(新中村化学工業株式会社製「BPE-200」)、2,2-ビス(4-(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン(新中村化学工業株式会社製「BPE-5000」、日立化成株式会社製「FA-321M」)、2,2-ビス(4-(メタクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパン(新中村化学工業株式会社製「BPE-1300」)等が挙げられる。
感光性樹脂組成物100重量部に対して、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物の含有量が25~99重量部であり、好ましくは55~90重量部である。
水素供与体
本発明の感光性樹脂組成物は水素供与体をさらに含む。ビスイミダゾール類化合物は、光を照射した後に解離し、生成したモノイミダゾールラジカル基が体積が大きく、立体障害により活性が低くなり、単独でモノマーの重合を発生させにくく、しかし、水素供与体と組み合わせて使用すれば、モノイミダゾールラジカル基が水素供与体上の活性水素を奪いやすくなり、新しいリビングラジカル基を生じ、さらにモノマーの重合を発生させる。
上記の特性を有する水素供与体であれば、具体的な種類について特に限定されない。非限定的に、適用する水素供与体はアミン又はアミン変性化合物、チオール類化合物であってもよく、これらがヘテロ原子に隣接する炭素に連結する有効水素を有する。これらの化合物は単独で又はそのうちの2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
前記アミン化合物は、例えば、脂肪族アミン、脂環族アミン、芳香族アミン、芳香族-脂肪族アミン、ヘテロ環アミン、オリゴアミン又は重合アミンであってもよい。これらは、1級アミン、2級アミン又は3級アミンであってもよく、例えば、ブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルジメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N-フェニルグリシン、トリエチルアミン、フェニルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、ピリジン、キノリン、ジメチルアミノベンゾエート、ミクレルズケトン(Michler’sketone)(4,4’-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン)、及び相応する誘導体であってもよい。
アミン変性化合物、例えばアミン変性アクリレート化合物は、水素供与体として使用可能である。このようなアミン変性アクリレート化合物の例は、1級アミン又は2級アミンと反応して変性されたアクリレートを含み、例えば、US3,844,916、EP280222、US5,482,649又はUS5,734,002に開示されたものであってもよく、ここで、その全文を参照として組み込む。
非限定的に、好ましいアミン又はアミン変性化合物としては、Esacure A198(ビス-N,N-[4-ジメチルアミノベンゾイル)オキシエチレン-1-イル]-メチルアミン)およびEsacure EDB(エチル-4-ジメチルアミノベンゾアート)(いずれもLamberti S.p.A.,Italyによって市販されている)、2-エチルヘキシル-4-ジメチルアミノベンゾエートおよびN-フェニルグリシンが挙げられる。
チオール類化合物は、一級チオール、二級チオール及び多官能チオールであってもよく、好ましくは二級チオール及び多官能チオールである。チオール類化合物は、例えば、2-メルカプトベンゾチアゾール(MBO)、2-メルカプトベンゾイミダゾール(MBI)、ドデシルチオール、エチレングリコールビス(3-メルカプトブチレート)、1,2-プロピレングリコール(3-メルカプトブチレート)、ジエチレングリコールビス(3-メルカプトブチレート)、ブチレングリコールビス(3-メルカプトブチレート)、オクタンジオールビス(3-メルカプトブチレート)、トリメチロールプロパントリ(3-メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラ(3-メルカプトブチレート)、ジペンタエリスリトールヘキサ(3-メルカプトブチレート)、エチレングリコールビス(2-メルカプトプロピオネート)、プロピレングリコールビス(2-メルカプトプロピオネート)、ジエチレングリコールビス(2-メルカプトプロピオネート)、ブチレングリコールビス(2-メルカプトプロピオネート)、オクタンジオールビス(2-メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリ(2-メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトブチレート)、ジペンタエリスリトールヘキサ(2-メルカプトプロピオネート)、エチレングリコールビス(3-メルカプトイソブチレート)、1,2-プロピレングリコールビス(3-メルカプトイソブチレート)、ジエチレングリコールビス(3-メルカプトイソブチレート)、ブチレングリコールビス(3-メルカプトイソブチレート)、オクタンジオールビス(3-メルカプトイソブチレート)、トリメチロールプロパントリ(3-メルカプトイソブチレート)、ペンタエリスリトールテトラ(3-メルカプトイソブチレート)、ジペンタエリスリトールヘキサ(3-メルカプトイソブチレート)、エチレングリコールビス(2-メルカプトイソブチレート)、1,2-プロピレングリコールビス(2-メルカプトイソブチレート)、ジエチレングリコールビス(2-メルカプトイソブチレート)、ブチレングリコールビス(2-メルカプトイソブチレート)、オクタンジオールビス(2-メルカプトイソブチレート)、トリメチロールプロパントリ(2-メルカプトイソブチレート)、ペンタエリスリトールテトラ(2-メルカプトイソブチレート)、ジペンタエリスリトールヘキサ(2-メルカプトイソブチレート)、エチレングリコールビス(4-メルカプトパレレート)、1,2-プロピレングリコールビス(4-メルカプトイソパレレート)、ジエチレングリコールビス(4-メルカプトパレレート)、ブチレングリコールビス(4-メルカプトパレレート)、オクタンジオールビス(4-メルカプトパレレート)、トリメチロールプロパントリ(4-メルカプトパレレート)、ペンタエリスリトールテトラ(4-メルカプトパレレート)、ジペンタエリスリトールヘキサ(4-メルカプトパレレート)、エチレングリコールビス(3-メルカプトパレレート)、1,2-プロピレングリコールビス(3-メルカプトパレレート)、ジエチレングリコールビス(3-メルカプトパレレート)、ブチレングリコールビス(3-メルカプトパレレート)、オクタンジオールビス(3-メルカプトパレレート)、トリメチロールプロパントリ(3-メルカプトパレレート)、ペンタエリスリトールテトラ(3-メルカプトパレレート)、ジペンタエリスリトールヘキサ(3-メルカプトパレレート)等の脂肪族二級/多官能チオール化合物であってもよい。芳香族二級/多官能チオール化合物の例としては、フタル酸ビス(1-メルカプトエチルエステル)、フタル酸ビス(2-メルカプトプロピルエステル)、フタル酸ビス(3-メルカプトブチルエステル)、フタル酸ビス(3-メルカプトイソブチルエステル)等が挙げられる。その中、特に好ましくは、エチレングリコールビス(3-メルカプトブチレート)、1,2-プロピレングリコール(3-メルカプトブチレート)、エチレングリコールビス(2-メルカプトイソブチレート)、1,2-プロピレングリコールビス(2-メルカプトイソブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトブチレート)である。
感光性樹脂組成物100重量部に対して、水素供与体の含有量が0.01~15重量部であり、好ましくは0.1~15重量部であり、より好ましくは0.1~10重量部であり、前記水素供与体と一般式(I)で示されるHABI類混合光開始剤との重量比が1:20~1:3であることが好ましい。
他の任意選択としての光開始剤及び/又は増感剤
任意選択として、本発明の感光性樹脂組成物は、協同/相乗効果により感光性樹脂組成物の光感度を柔軟に調整するために他の光開始剤及び/又は増感剤をさらに含んでもよい。
前記他の光開始剤及び/又は増感剤は、ビスイミダゾール類、ピラゾリン類、芳香族ケトン類、アントラキノン類、ベンゾイン及びベンゾインアルキルエーテル類、オキシムエステル類、トリアジン類、トリフェニルアミン類、クマリン類、チオキサントン類、アクリジン類及びその他の当業者に知られている光開始剤を含むが、これらに限られない。これらの化合物は単独で又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
ビスイミダゾール類化合物は、例えば、2,2’-ビス(o-クロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニル-ジイミダゾール、2,2’,5-トリ(o-クロロフェニル)-4-(3,4-ジメトキシフェニル)-4’,5’-ジフェニル-1,1’-ジイミダゾール、2,2’,5-トリ(2-フルオロフェニル)-4-(3,4-ジメトキシフェニル)-4’,5’-ジフェニル-ジイミダゾール、2,2’-ビス(2,4-ジクロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニル-ジイミダゾール、2,2’-ビス(2-フルオロフェニル)-4-(o-クロロフェニル)-5-(3,4-ジメトキシフェニル)-4’,5’-ジフェニル-ジイミダゾール、2,2’-ビス(2-フルオロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニル-ジイミダゾール、2,2’-ビス(2-メトキシフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニル-ジイミダゾール、2,2’-ビス(2-クロロ-5-ニトロフェニル)-4,4’-ビス(3,4-ジメトキシフェニル)-5,5’-ビス(o-クロロフェニル)-ジイミダゾール、2,2’-ビス(2-クロロ-5-ニトロフェニル)-4-(3,4-ジメトキシフェニル)-5-(o-クロロフェニル)-4’,5’-ジフェニル-ジイミダゾール、2,2’-ビス(2,4-ジクロロフェニル)-4,4’-ビス(3,4-ジメトキシフェニル)-5,5’-ビス(o-クロロフェニル)-ジイミダゾール、2-(2,4-ジクロロフェニル)-4-(3,4-ジメトキシフェニル)-2’,5-ビス(o-クロロフェニル)-4’,5’-ジフェニル-ジイミダゾール、2-(2,4-ジクロロフェニル)-2’-(o-クロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニル-ジイミダゾール、2,2’-ビス(2,4-ジクロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニル-ジイミダゾール及びその類似物を含む。これらのビスイミダゾール類化合物は単独で又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
ピラゾリン類化合物は、例えば、1-フェニル-3-(4-t-ブチルスチリル)-5-(4-t-ブチルフェニル)ピラゾリン、1-フェニル-3-ビフェニル-5-(4-t-ブチルフェニル)ピラゾリン、エトキシ化(9)トリメチロールピラゾリンエステル、エトキシ化(10)ビスフェノールAピラゾリンエステル及びその類似物を含む。これらのピラゾリン類化合物は単独で又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
芳香族ケトン類化合物は、例えば、アセトフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、2,2-ジエトキシ-2-フェニルアセトフェノン、1,1-ジクロロアセトフェノン、ベンゾフェノン、4-ベンゾイルジフェニルスルフィド、4-ベンゾイル-4’-メチルジフェニルスルフィド、4-ベンゾイル-4’-エチルジフェニルスルフィド、4-ベンゾイル-4’-プロピルジフェニルスルフィド、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4-p-トリルチオベンゾフェノン、2,4,6-トリメチルベンゾフェノン、4-メチルベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’-ビス(メチル/エチルアミノ)ベンゾフェノン、アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール、α,α’-ジメチルベンジルケタール、α,α-ジエトキシアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロピオフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-p-ヒドロキシエチルエーテルフェニルプロパノン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリニル-1-プロパン、2-ベンジル-2-(ジメチルアミノ)-1-(4-モルホリノフェニル)ブタン-1-オン、フェニルビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、2,4,6(トリメチルベンゾイル)ジフェニルホスフィンオキシド、2-ヒドロキシ-1-{3-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-フェニル]-1,1,3-トリメチル-インデン-5-イル}-2-メチル-プロパン-1-オン;ならびに2-ヒドロキシ-1-{1-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-フェニル]-1,3,3-トリメチル-インデン-5-イル}-2-メチル-プロパン-1-オン、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル-(2-ヒドロキシ-2-プロピル)ケトン及びその類似物を含む。これらの芳香族ケトン類化合物は単独で又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
アントラキノン類化合物は、例えば、2-フェニルアントラキノン、2,3-ジフェニルアントラキノン、1-クロロアントラキノン、2-メチルアントラキノン、2,3-ジメチルアントラキノン、2-エチルアントラセン-9,10-ジエチルエステル、1,2,3-トリメチルアントラセン-9,10-ジオクチルエステル、2-エチルアントラセン-9,10-ジ(4-クロロ酪酸メチル)、2-(3-((3-エチルオキセタン-3-イル)メトキシ)-3-オキソプロピル)アントラセン-9,10-ジエチルエステル、9,10-ジブトキシアントラセン、9,10-ジエトキシ-2-エチルアントラセン、9,10-ビス(3-クロロプロポキシ)アントラセン、9,10-ジ(2-ヒドロキシエチルチオ)アントラセン、9,10-ジ(3-ヒドロキシ-1-プロピルチオ)アントラセン及びその類似物を含む。これらのアントラキノン類化合物は単独で又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
ベンゾイン及びベンゾインアルキルエーテル類化合物は、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル及びその類似物を含む。これらのベンゾインおよびベンゾインアルキルエーテル類化合物は単独で又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
オキシムエステル類化合物は、例えば、1-(4-フェニルチオフェニル)-n-オクタン-1,2-ジオン-2-安息香酸オキシムエステル、1-(6-(2-メチルベンゾイル)-9-エチルカルバゾール-3-イル)-エタン-1-オン-オキシムアセテート、1-(6-(2-メチルベンゾイル)-9-エチルカルバゾール-3-イル)-ブタン-1-オン-オキシムアセテート、1-(6-(2-メチルベンゾイル)-9-エチルカルバゾール-3-イル)-プロパン-1-オン-オキシムアセテート、1-(6-(2-メチルベンゾイル)-9-エチルカルバゾール-3-イル)-1-シクロヘキシル-メタン-1-オン-オキシムアセテート、1-(6-(2-メチルベンゾイル)-9-エチルカルバゾール-3-イル)-3-シクロペンチル-プロパン-1-オン-オキシムアセテート、1-(4-フェニルチオフェニル)-(3-シクロペンチル)-プロパン-1,2-ジオン-2-安息香酸オキシムエステル、1-(4-フェニルチオフェニル)-(3-シクロヘキシル)-プロパン-1,2-ジオン-2-シクロヘキシルギ酸オキシムエステル、1-(6-(2-メチルベンゾイル)-9-エチルカルバゾール-3-イル)-(3-シクロペンチル)-プロパン-1,2-ジオン-2-オキシムアセテート、1-(6-o-メチルベンゾイル-9-エチルカルバゾール-3-イル)-(3-シクロペンチル)-プロパン-1,2-ジオン-2-安息香酸オキシムエステル、1-(4-ベンゾイルジフェニルスルフィド)-(3-シクロペンチルプロパノン)-1-オキシムアセテート、1-(6-o-メチルベンゾイル-9-エチルカルバゾール-3-イル)-(3-シクロペンチルプロパノン)-1-シクロヘキシルギ酸オキシムエステル、1-(4-ベンゾイルジフェニルスルフィド)-(3-シクロペンチルプロパノン)-1-シクロヘキシルギ酸オキシムエステル、1-(6-o-メチルベンゾイル-9-エチルカルバゾール-3-イル)-(3-シクロペンチル)-プロパン-1,2-ジオン-2-o-メチル安息香酸オキシムエステル、1-(4-フェニルチオフェニル)-(3-シクロペンチル)-プロパン-1,2-ジオン-2-シクロヘキシルギ酸オキシムエステル、1-(4-チエニルホルミル-ジフェニルスルフィド-4’-イル)-3-シクロペンチル-プロパン-1-オン-オキシムアセテート、1-(4-ベンゾイルジフェニルスルフィド)-(3-シクロペンチル)-プロパン-1,2-ジオン-2-オキシムアセテート、1-(6-ニトロ-9-エチルカルバゾール-3-イル)-3-シクロヘキシル-プロパン-1-オン-オキシムアセテート、1-(6-o-メチルベンゾイル-9-エチルカルバゾール-3-イル)-3-シクロヘキシル-プロパン-1-オン-オキシムアセテート、1-(6-チエニルホルミル-9-エチルカルバゾール-3-イル)-(3-シクロヘキシルプロパノン)-1-オキシムアセテート、1-(6-フランフロイル-9-エチルカルバゾール-3-イル)-(3-シクロペンチルプロパノン)-1-オキシムアセテート、1,4-ジフェニルプロパン-1,3-ジオン-2-オキシムアセテート、1-(6-フロイル-9-エチルカルバゾール-3-イル)-(3-シクロヘキシル)-プロパン-1,2-ジオン-2-オキシムアセテート、1-(4-フェニルチオフェニル)-(3-シクロヘキシル)-プロパン-1,2-ジオン-2-オキシムアセテート、1-(6-フルフリルホルミル-9-エチルカルバゾール-3-イル)-(3-シクロヘキシルプロパノン)-1-オキシムアセテート、1-(4-フェニルチオフェニル)-(3-シクロヘキシル)-プロパン-1,2-ジオン-3-安息香酸オキシムエステル、1-(6-チエニルホルミル-9-エチルカルバゾール-3-イル)-(3-シクロヘキシル)-プロパン-1,2-ジオン-2-オキシムアセテート、2-((ベンゾイルオキシ)イミノ)-1-フェニルプロパン-1-オン、1-フェニル-1,2-プロパンジオン-2-(オキソアセチル)オキシム、1-(4-フェニルチオフェニル)-2-(2-メチルフェニル)-エタン-1,2-ジオン-2-オキシムアセテート、1-(9,9-ジブチル-7-ニトロフルオンレン-2-イル)-3-シクロヘキシル-プロパン-1-オン-オキシムアセテート、1-(4-(4-(チエニル-2-ホルミル)フェニルチオ)フェニル)-3-シクロペンチルプロパン-1,2-ジオン-2-オキシムアセテート、1-(9,9-ジブチル-2-イル)-3-シクロヘキシルプロピルプロパン-1,2-ジオン-2-オキシムアセテート、1-(6-(2-(ベンゾイルオキシイミノ)-3-シクロヘキシルプロピル-9-エチルカルバゾール-3-イル)オクタン-1,2-ジオン-2-安息香酸オキシムエステル、1-(7-ニトロ-9,9-ジアリルフルオンレン-2-イル)-1-(2-メチルフェニル)ケトン-オキシムアセテート、1-(6-(2-メチルベンゾイル)-9-エチルカルバゾール-3-イル)-3-シクロペンチル-プロパン-1-オン-安息香酸オキシムエステル、1-(7-(2-メチルベンゾイル)-9,9-ジブチルフルオンレン-2-イル)-3-シクロヘキシルプロパン-1,2-ジオン-2-オキシムアセテート、1-(6-(フラン-2-ホルミル)-9-エチルカルバゾール-3-イル)-3-シクロヘキシルプロパン-1,2-ジオン-2-エトキシホルミルオキシムエステル及びその類似物を含む。これらのオキシムエステル類化合物は単独で又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
トリアジン類化合物は、例えば、2-(4-エチルビフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(3,4-メチレンオキシフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、3-{4-[2,4-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン-6-イル]フェニルチオ}プロピオン酸、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロイソプロピル-3-{4-[2,4-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン-6-イル]フェニルチオ}プロピオネート、エチル-2-{4-[2,4-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン-6-イル]フェニルチオ}アセテート、2-エトキシエチル-2-{4-[2,4-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン-6-イル]フェニルチオ}アセテート、シクロヘキシル-2-{4-[2,4-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン-6-イル]フェニルチオ}アセテート、ベンジル-2-{4-[2,4-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン-6-イル]フェニルチオ}アセテート、3-{クロロ-4-[2,4-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン-6-イル]フェニルチオ}プロピオン酸、3-{4-[2,4-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン-6-イル]フェニルチオ}プロピオンアミド、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-p-メトキシスチリル-s-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-(1-p-ジメチルアミノフェニル)-1,3,-ブタジエニル-s-トリアジン、および2-トリクロロメチル-4-アミノ-6-p-メトキシスチリル-s-トリアジン及びその類似物を含む。これらのトリアジン類化合物は単独で又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
トリフェニルアミン類化合物は、例えば、N,N-ビス-[4-(2-スチリル-1-イル)-フェニル]-N,N-ビス(2-エチル-6メチルフェニル)-1,1-ビスフェニル-4,4-ジアミン、N,N-ビス-[4-(2-スチリル-1-イル)-4’-メチルフェニル]-N,N-ビス(2-エチル-6-メチルフェニル)-1,1-ビスフェニル-4,4-ジアミン及びその類似物を含む。これらのトリフェニルアミン類化合物は単独で又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
クマリン類化合物は、例えば、3,3’-ホルミルビス(7-ジエチルアミノクマリン)、3-ベンゾイル-7-ジエチルアミノクマリン、3,3’-ホルミルビス(7-メトキシクマリン)、7-(ジエチルアミノ)-4-メチルクマリン、3-(2-ベンゾチアゾリル)-7-(ジエチルアミノ)クマリン、7-(ジエチルアミノ)-4-メチル-2H-1-ベンゾピラン-2-オン(7-(ジエチルアミノ)-4-メチルクマリン)、3-ベンゾイル-7-メトキシクマリン及びその類似物を含む。これらのクマリン類化合物は単独で又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
チオキサントン類化合物は、例えば、チオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、2,4-ジイソプロピルチオキサントン、2-クロロチオキサントン、1-クロロ-4-プロポキシチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、ジイソプロピルチオキサントン及びその類似物を含む。これらのチオキサントン類化合物は単独で又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
アクリジン類化合物は、例えば、9-フェニルアクリジン、9-p-メチルフェニルアクリジン、9-m-メチルフェニルアクリジン、9-o-クロロフェニルアクリジン、9-o-メチルフェニルアクリジン、2-エチル-2-(メチロール)-1,3-プロパンジオールエーテルシクロエタンエーテルの[4-(9-アクリジニル)フェノキシ]アセテート(即ち、「PAD 107」,常州強力電子新材料社製)、1,7-ビス(9-アクリジニル)ヘプタン、9-エチルアクリジン、9-(4-ブロモフェニル)アクリジン、9-(3-クロロフェニル)アクリジン、1,7-ビス(9-アクリジニル)ヘプタン、1,5-ビス-(9-アクリジニル)ペンタン、1,3-ビス-(9-アクリジニル)プロパン及びその類似物を含む。これらのアクリジン類化合物は単独で又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
好ましくは、感光性樹脂組成物100重量部に対して、前記他の光開始剤及び/又は増感剤の含有量が8重量部以下である。
その他の任意選択的な助剤
上記の各成分に加えて、任意選択として、本発明の感光性樹脂組成物には、さらに必要に応じてその他の助剤を適量で含有してもよい。助剤は、例えば、有機溶剤、染料、顔料、光発色剤、充填剤、可塑剤、安定剤、塗布助剤、剥離促進剤等のうちの少なくとも1種を添加してもよい。
有機溶剤としては、上記した成分に溶解できるものであればよく、例えば、グリコールエーテル系溶剤、アルコール系溶剤、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、アミド系溶剤、塩素含有溶剤などであってもよく、特に着色剤、アルカリ可溶性重合体の溶解性、塗工性、安全性などの要素を考慮して選択することが好ましい。好ましくは、有機溶剤は、エチルセロソルブ(エチレングリコールモノエチルエーテル)、メチルセロソルブ(エチレングリコールモノメチルエーテル)、ブチルセロソルブ(エチレングリコールモノブチルエーテル)、メチルメトキシブタノール(3-メチル-3-メトキシブタノール)、ブチルカルビトール(ジエチレングリコールモノブチルエーテル)、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ-t-ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル(1-メトキシ-2-プロパノール)、プロピレングリコールモノエチルエーテル(1-エトキシ-2-プロパノール)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、酢酸エチル、酢酸ノルマルブチル、酢酸イソブチル、酢酸セロソルブ(エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート)、酢酸メトキシブチル(3-メトキシブチルアセテート)、3-メチル-3-メトキシブチルアセテート、3-エトキシプロピオン酸エチル(EEP)、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、2-ブタノン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジアセトンアルコール(4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノン)、イソホロン(3,5,5-トリメチル-2-シクロへキセン-1-オン)、ジイソブチルケトン(2,6-ジメチル-4-ヘプタノン)、N-メチルピロリドン(4-メチルアミノラクタム又はNMP)、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ノルマルプロピルアルコール、イソブチルアルコール、ノルマルブチルアルコール、等であってもよい。これらの溶剤は単独で又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
染料、顔料及び光発色剤としては、例えば、トリス(4-ジメチルアミノフェニル)メタン、トリス(4-ジメチルアミノ-2-メチルフェニル)メタン、フルオラン染料、トルエンスルホン酸一水和物、フクシン、フタロシアニングリーン及びフタロシアニンブルー等のフタロシアニン系、オーラミン塩基、パラマゼンタ、クリスタルバイオレット、メチルオレンジ、ナイルブルー2B、ビクトリアブルー、マラカイトグリーン、ダイヤモンドグリーン、ベーシックブルー20、ブリリアントグリーン、エオシン、エチルバイオレット、エリスロシンB、メチルグリーン、フェノールフタレイン、アリザリンレッドS、チモールフタレイン、メチルバイオレット2B、キナルジンレッド、ローズベンガル、メタニル-イエロー、チモールスルホフタレイン、キシレノールブルー、メチルオレンジ、オレンジIV、ジフェニルチロカルバゾン、2,7-ジクロロフルオレセイン、パラメチルレッド、コンゴーレッド、ベンゾプルプリン4B、α-ナフチル-レッド、フェナセタリン、メチルバイオレット、ビクトリア・ピュアブルーBOH、ローダミン6G、ジフェニルアミン、ジベンジルアニリン、トリフェニルアミン、ジエチルアニリン、ジフェニル-p-フェニレンジアミン、p-トルイジン、ベンゾトリアゾール、メチルベンゾトリアゾール、4,4’-ビフェニルジアミン、o-クロロアニリン、ロイコクリスタルバイオレット、ロイコマラカイトグリーン、ロイコアニリン、ロイコメチルバイオレット、アゾ系等の有機顔料、酸化チタン等の無機顔料であってもよい。良好なコントラストを有することから考慮して、トリス(4-ジメチルアミノフェニル)メタン(即ち、ロイコクリスタルバイオレット,LCV)を使用することが好ましい。これらの染料、顔料及び光発色剤は単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
充填剤としては、例えば、シリカ、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の充填剤(上記無機顔料を含まない)であってもよい。充填剤は単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
可塑剤としては、例えば、ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジアリルフタレート等のフタレート;トリエチレングリコールジアセテート、テトラエチレングリコールジアセテート等のエチレングリコールエステル;p-トルエンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、n-ブチルベンゼンスルホンアミド等のスルホンアミド類;トリフェニルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリトリルホスフェート、トリキシリルホスフェート、トリルジフェニルホスフェート、トリキシリルホスフェート、2-ナフチルジフェニルホスフェート、トリルビス-2,6-キシリルホスフェート、芳香族縮合リン酸エステル、トリス(クロロプロピル)ホスフェート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート、含ハロゲン縮合リン酸エステル、トリエチレングリコールジカプリレート、トリエチレングリコール-ジ-2-エチルヘキシル酸エステル、テトラエチレングリコールジヘプタノアート、セバシン酸ジエチル、スベリン酸ジブチル、リン酸トリス(2-エチルエチル)、Brij30 [C1225(OCH2CH24OH]、及びBrij35[C1225(OCH2CH220OH]等であってもよい。可塑剤は単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
安定剤としては、例えば、ハイドロキノン、1,4.4- トリメチル-ジアゾビシクロ-(3,2,2)-ノン-2-エン-2,3-ジオキサイド、1-フェニル-3-ピラゾリドン、p-メトキシフェノール、ハイドロキノンとキノンのアルキルおよびアリール置換体、t-ブチルカテコール、ピロガロール、レジン酸銅、ナフチルアミン、β-ナフトール、塩化第1銅、2.6-ジーt-ブチルp-クレゾール、フェノチアジン、ピリジン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、p-トルキノンおよびフロラニールなどであってもよい。安定剤は単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
塗布助剤としては、安全性、汎用性から考慮すると、プロパノン、メタノール、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、シクロヘキサノン、γ-ブチロラクトン、ジクロロメタンなどであってもよい。塗布助剤は単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
剥離促進剤としては、例えば、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、フェノールスルホン酸;メチル、プロピル、ヘプチル、オクチル、デシル、ドデシルなどのアルキルベンゼンスルホン酸などが挙げられる。剥離促進剤は単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
好ましくは、感光性樹脂組成物100重量部に対して、助剤の合計含有量が10重量部以下である。
<UVLED光硬化の使用>
本発明に記載の応用において、LED光源の波長が355~420nm範囲内にあり、365nm、385nm、395nm、405nmなどであってもよい。
本発明の上記感光性樹脂組成物は、インクおよび塗料組成物として、金属の表面、木材の表面、紙の表面およびプラスチックの表面などへの塗布に利用可能である。具体的に使用する時に、レキソ印刷、グラビア印刷、オフセット印刷又はインクジェット印刷の方法を用いてインク又は塗料組成物を塗布し、その後、照射硬化を行ってもよい。本発明の上記感光性樹脂組成物は、酸素の存在下で硬化され得るので、硬化中の酸素阻害を防止するために提供される不活性かつ酸素フリーの環境が必要でなくなる。
図1は、生成物A1の高速液体クロマトグラムである。 図2は、BCIMを単結晶回折して得られた構造スペクトルである。
以下、具体的な実施例を組み合わせて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明の保護範囲がこれにより制限されないと理解され得る。
1. HABI類混合光開始剤の製造
1.1 HABI類混合光開始剤A1の製造
窒素ガスの保護下で、1Lの4つ口フラスコに、31.8gの2-(o-クロロフェニル)-4,5-ジフェニル-イミダゾール(INC)、51.3gの2,5-ビス(o-クロロフェニル)-4-(4,5-ジメトキシフェニル)-イミダゾール(TAI)、106gの30%液状水酸化ナトリウム、4.0gのテトラブチルアンモニウムブロマイドおよび300gのトルエンを投入し、加熱しながら撹拌し、60~65℃で130gの次亜塩素酸ナトリウム(濃度が11%)を滴下し、滴下終了後、温度を維持しながら反応させ、サンプルを取ってHPLCによりインプロセス制御を行い、INCもTAIも1%未満となると、反応の完全が示され、温度維持を終了する。
温度維持しながらの反応が終了した後、100gの純水で4回洗浄し、その後、20gのトルエンで水層を1回抽出し、有機層に対して減圧蒸留を行った。蒸留して得られたマターに70gのメタノールを添加し、完全溶解となるまで加熱しながら撹拌し、さらに、30gのメタノールと50gの純水とで調製された再結晶溶液に溶解液を滴下し、滴下終了後、溶脱、抽出、乾燥を行い、79.1gの生成物A1を得た。
図1は、生成物A1の高速液体クロマトグラムである。分析結果により、2-1’、2-3’、2’-1及び2’-3の4種類の結合部位の製品ピークでの合計含有量が92.5%であることが示されている。
生成物A1は、2つの異なるモノイミダゾール(すなわち、INC、TAI)が2つずつホモカップリングおよび相互カップリングして得られた混合物であり、BCIM、TCTMおよびTCDMを含む。生成物の構造組成を精確に同定するために、成分BCIM、TCTMおよびTCDMに対してそれぞれ同定、分析を行った。
モノイミダゾールのホモカップリング、カラムクロマトグラフィー、クロマトグラフィーによる分離等の手段により、それぞれ純粋BCIM、TCTMおよびTCDMを得、それぞれ構造確認を行った。
BCIMは、液相において1つのピークのみを有するが、図2に示すように、単結晶回折により2つのピークを得た。構造特徴と組み合わせて、2つのモノイミダゾールのカップリングの主な生成物は、一方のイミダゾール上の水素付きのNと他方のイミダゾール上の2位のCとが連結してなる混合物であることが特定され、これにより、BCIMの構造が本発明に記載の2’-1及び2’-3の2種類の結合部位であることがわかった。
BCIMを合成するイミダゾールは、INCであり、対称型のイミダゾールに属するので、カップリングして得られた2’-1及び2’-3の極性が類似し、液相の分離が困難である。また、INCの構造対称性により、それによりホモカップリングして得られた生成物の構造において2’-1と2-1’の構造が同じであり、2’-3と2-3’の構造も同じであるので、BCIMの主構造は2’-1及び2’-3の2種類の結合部位の生成物であり、構造式はそれぞれ下記の通りである。
BCIM1: 2,2’-ビス(o-クロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニル-1,2’-ジイミダゾール
BCIM2: 2,2’-ビス(o-クロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニル-2’,3-ジイミダゾール。

Figure 0007223456000013
同様に、分離して得られた純粋TCTMに対して分析を行い、主構造が4つの結合部位の製品に対して、LCMSにより構造確認を行った。質量分析装置に付いたソフトウェアにより849と850という分子のフラグメントピークを取得し、製品の分子量が848であり、T+1およびT+2に該当し、この4つの生成物は構造が類似し、分子量が同じであることが証明された。TCTMを合成するモノイミダゾールTAIは、非対称のモノイミダゾールであるので、TAIは、下記のように、2種類の立体配置、つまりTAI1及びTAI2がある。
Figure 0007223456000014
TCTMは、非対称のモノイミダゾールカップリングにより合成されたものであり、理論的には1-2と2-3結合部位が連結してなる主構造が8種類存在するが、ホモカップリングしたモノイミダゾールについて、構造における2’-1と2-1’の構造が同じであり、2’-3と2-3’の構造も同じであるので、TCTMにとって、実際には1-2と2-3結合部位が連結してなる主構造が4種類存在し、その組成はそれぞれ以下の通りである。
TCTM1: 2,2’,5,5’-テトラ(o-クロロフェニル)-4,4’-ビス(3,4-ジメトキシフェニル)-2’,3-ジイミダゾール
TCTM2: 2,2’,4,5’-テトラ(o-クロロフェニル)-4’,5-ビス(3,4-ジメトキシフェニル)-1,2’-ジイミダゾール
TCTM3: 2,2’,5,5’-テトラ(o-クロロフェニル)-4,4’-ビス(3,4-ジメトキシフェニル)-1,2’-ジイミダゾール
TCTM4: 2,2’,4,5’-テトラ(o-クロロフェニル)-4’,5-ビス(3,4-ジメトキシフェニル)-2’,3-ジイミダゾール。
それぞれの構造を以下に示す。
Figure 0007223456000015
Figure 0007223456000016
TCDMは、INCとTAIとが2つずつカップリングしてなり、分離して得られた純粋TCDMは、液相における主構造が4種類の結合部位の製品であり、4種類の結合部位の製品に対してLCMSにより構造確認を行った。質量分析装置に付いたソフトウェアにより755と756の分子フラグメントピークを取得し、製品の分子量が754であり、T+1とT+2に合致し、この4つの生成物の構造が類似し、分子量が同じであることが証明される。TCDMは、対称のイミダゾールINCと非対称のイミダゾールTAIとが2つずつ連結してなり、1-2と2-3結合部位が連結してなる主構造が4種類存在し、その組成はそれぞれ以下の通りである。
TCDM1: 2,2’,5-トリス-(o-クロロフェニル)-4-(3,4-ジメトキシフェニル)-4’,5’-ジフェニル-1,2’-ジイミダゾール
TCDM2: 2,2’,5-トリス-(o-クロロフェニル)-4-(3,4-ジメトキシフェニル)-4’,5’-ジフェニル-2’,3-ジイミダゾール
TCDM3: 2,2’,5-トリス-(o-クロロフェニル)-4-(3,4-ジメトキシフェニル)-4’,5’-ジフェニル-2,3’-ジイミダゾール
TCDM4: 2,2’,5-トリス-(o-クロロフェニル)-4-(3,4-ジメトキシフェニル)-4’,5’-ジフェニル-1’,2-ジイミダゾール。
それぞれの構造式を以下に示す。
Figure 0007223456000017
Figure 0007223456000018
上記の実験分析をまとめて特定できるように、生成物A1は、BCIM(BCIM1、BCIM2)、TCTM(TCTM1、TCTM2、TCTM3、TCTM4)とTCDM(TCDM1、TCDM2、TCDM3、TCDM4)との組み合わせにより構成されたものであり、その中、2-1’、2-3’、2’-1及び2’-3の4種類の結合部位で構成されるビスイミダゾール化合物は、A1に対して含有量が92.5%である。
1.2A2-A8の製造
A1の製造方法を参照して、それぞれA2-A8を製造し、各製品の情況を下記の表1に示す。
Figure 0007223456000019
モル吸光係数の測定方法は以下の通りである。
製品の0.01%アセトニトリルにおける吸光度を測定し、ε=A/Cbに基づいて計算を行い、その中、Cは相対濃度(mol/L)であり、Aは吸光度であり、εはモル吸光係数(L/mol・cm)であり、bはサンプルプールの厚さ(cm)である。具体的に、本発明の測定条件において、Cは10-4mol/Lであり、bは1cmである。
2. 光感度の測定
2.1 測定すべきサンプルの製造
Ebecryl605及びEbecryl350(CytecIndustriesInc.社製)を99.5:0.5の重量比で均一に混合し、さらに3重量部の光開始剤および1重量部の水素供与体EsacureEDB(Lamberti S.p.A., ITから購入)を添加し、測定すべき組成物を作製した。
上記の表1及び2における光開始剤以外、同時に、本分野で常用される2種類の光開始剤、すなわち、イソプロピルチオキサントン(ITX)およびトリフェニルホスフィン オキシド(TPO)を選択及び使用して、比較を行った。
2.2 測定方法
測定すべき組成物サンプルをFT-IR(FT-IR430-Jasco)のサンプル保存室に放置し、LED光源(365、385、395又は405nm)下で露光させ、LED光源をサンプル65mmの距離に位置させて30°の角度をなすようにした。
光重合時に、フーリエ赤外分光計によりIRスペクトルを採集し、IRソフトウェアを用いて、アクリル二重結合に分配された1408cm-1および810cm-1でのピーク面積に対して、光照射前後のピーク面積を測定した。ピーク面積の低下程度(%)を算出することにより、重合程度を定量化し、さらに光開始剤の効率を定量化した。ピーク面積の低下程度(%)が大きければ大きいほど、単位時間内の二重結合の転化率が高く、開始剤の感度が良いことを示す。
2.3 測定結果
測定結果を下記の表に示し、3S内のピーク面積の低下程度(%)で表す。
Figure 0007223456000020
Figure 0007223456000021
Figure 0007223456000022
上記の表からわかるように、本発明の上記HABI類混合光開始剤(A1、A2、A3、)は、TPO、ITXに類似する光感度を有し、比較例(A4、A)は、溶解性が低いため、配合系への応用が影響されており、比較例(A6、A7、A8)は、溶解性が実施例に相当するが、実施例と比べて光感度が低く、TPO、ITXの使用効果に達していない。比較例(A9、A10)は、置換部位が本発明に記載の置換規則に合致しないため、UVLEDでの感度が低く、使用が困難である。
結果により、LEDを光源とする場合、本発明の上記HABI類混合光開始剤は、感光性樹脂組成物において従来技術に相当する感光性能を有することを明らかにした。
3. 成膜性能の測定
3.1 測定すべきサンプルの製造
A1、A2、A3、A11、A12、A13を例として、下記の配合によりサンプルを作製し、成膜性能を評価する。
ラジカル重合性モノマーTMPTA 94重量部
光開始剤 5重量部
N-PG(水素供与体) 1重量部。
市販のTPO、ITX光開始剤と比較した。
3.2 測定方法
測定すべき組成物サンプルを遮光状態で均一に撹拌し、サンプルを取ってPET基板上に放置し、ワイヤーバー25#で塗布し、厚さ25μmの塗膜を形成し、その後、LED光源(照射波長が385nm、露光量が240mj/cm2)を用いて塗膜を照射して硬化させた。
各配合系の硬化状況は、表面乾燥および底部乾燥の2つの面から考察する。塗膜乾燥時間測定基準GB/T1728-1979における指触法を参照して表面硬化の情況を評価し、すなわち、塗膜を指で軽く触れて、表面がなめらかで指にベタつかないことを表面硬化完全とする。指ほじくり法を採用して底部硬化の情況を評価し、即ち、塗膜を指の爪で軽くほじくり、脱落が無く、底部が露出しない現象を、底部硬化完全とする。
目視で硬化膜の表面形態を観察し、手であおいで嗅ぐ方法を用いて硬化膜に刺激性臭気の有無を評価する。表面がなめらかであるほど、モノマーとの相溶性が良いことを示し、臭気が少ないほど、揮発性が低いことを示す。
黄変測定:UVA(340)灯を光源として、露光後の硬化膜試験板を、温度が(120±5)℃、放射照度が0.68W/m2、乾燥(結露なし)された蛍光紫外線エージング装置内に放置し、全過程にわたって光を168時間連続して照射する。光照射終了後、取り出して、当初のTPO露光後の試験板と対照し、色差計で色の変化を測定し、色変化値の単位が△E*である。測定値が小さいほど、色が接近することを示す。
3.3測定結果
具体的な測定結果を表4に示す。
Figure 0007223456000023
上記の測定から、本発明の上記HABI類混合光開始剤は、従来技術のTPOおよびITXと比べて、表面乾燥効果がより優れており、かつ、臭気がより低く、黄変がより低く、使用上の安全性がより高い。


Claims (15)

  1. 使用する感光性樹脂組成物は、下記(a)~(c)の成分を含むことを特徴とするHABI類混合光開始剤のUVLED光硬化への応用。
    (a)HABI類混合光開始剤 0.1~20重量部
    前記HABI類混合光開始剤は、異なる2つのトリアリールイミダゾールがカップリングしてなるものであり、一般式(I)で示される構造を有し、2-1’、2-3’、2’-1及び2’-3の4種類の結合部位のビスイミダゾール化合物を含有し、かつ、HABI類混合光開始剤におけるこの4種類の結合部位のビスイミダゾール化合物の合計含有量(質量%)が92%以上である。
    Figure 0007223456000024
    [式中、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Arは、同じであっても異なっていてもよく、それぞれ独立にして置換もしくは無置換のアリール基を表す。該アリール基上の置換基は、それぞれ独立にして、ハロゲン元素、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、C ~C 20 のアルキル基またはアルケニル基、或いはC ~C のアルコキシ基である。
    式中、2-位又は2’-位のアリール基上の少なくとも1つのオルト位置換基が電子吸引性置換基であり、4-位のアリール基または4’-位のアリール基または5-位のアリール基または5’-位のアリール基上の少なくとも1つの置換基に電子供与性置換基がある。アリール基上の電子吸引性置換基は、それぞれ独立にして、ハロゲン元素、ニトロ基、シアノ基、アミノ基から選択され、アリール基上の電子供与性置換基は、それぞれ独立にして、メトキシ基、C -C 10 の分岐アルキル基またはアルケニル基から選択される。]
    前記HABI類混合光開始剤は、355~420nmにおけるモル吸光係数が6000超え13000未満である。
    (b)少なくとも1種の、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物 25~99重量部
    (c)水素供与体 0.01~15重量部
    前記水素供与体と一般式(I)で示されるHABI類混合光開始剤との重量比が1:20~1:1である。
  2. 一般式(I)中、前記アリール基はフェニル基であることを特徴とする請求項1に記載の応用。
  3. 一般式(I)中、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Arのうちの少なくとも1つは、ハロゲン元素置換基を含有するアリール基である請求項1又は2に記載の応用。
  4. 前記ハロゲン元素置換基が塩素であることを特徴とする請求項に記載の応用。
  5. HABI類混合光開始剤において、一般式(I)で示される構造を満足する2-1’、2-3’、2’-1及び2’-3の4種類の結合部位のビスイミダゾール化合物の合計含有量(質量%)が95%以上であることを特徴とする請求項1に記載の応用。
  6. 前記HABI類混合光開始剤は、一般式(I)で示される構造を満足する2-1’、2-3’、2’-1及び2’-3の4種類の結合部位のビスイミダゾール化合物からなることを特徴とする請求項1又は5に記載の応用。
  7. 前記したエチレン性不飽和二重結合を有する化合物は、α,β-不飽和カルボン酸と多価アルコールとの反応で得られた化合物;ビスフェノールA類(メタ)アクリレート化合物;α,β-不飽和カルボン酸とグリシジル基含有化合物との反応で得られた化合物;分子内にウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物;ノニルフェノキシポリエチレンオキシアクリレート;γ-クロロ-β-ヒドロキシプロピル-β’-(メタ)アクリロイルオキシエチル-o-フタレート;β-ヒドロキシエチル-β’-(メタ)アクリロイルオキシエチル-o-フタレート;β-ヒドロキシプロピル-β’-(メタ)アクリロイルオキシエチル-o-フタレート;フタル酸系化合物;アルキル(メタ)アクリレートから選択されることを特徴とする請求項1に記載の応用。
  8. 前記したエチレン性不飽和二重結合を有する化合物は、ビスフェノールA類(メタ)アクリレート化合物および分子内にウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物から選択されることを特徴とする請求項1又は7に記載の応用。
  9. 前記水素供与体は、アミン又はアミン変性化合物、チオール類化合物であり、それらはヘテロ原子に隣接する炭素と連結する有効水素を有することを特徴とする請求項1に記載の応用。
  10. 前記アミン又はアミン変性化合物は、ビス-N,N-[4-ジメチルアミノベンゾイル)オキシエチレン-1-イル]-メチルアミンエチル-4-ジメチルアミノベンゾアート、2-エチルヘキシル-4-ジメチルアミノベンゾエートおよびN-フェニルグリシンから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項9に記載の応用。
  11. 前記チオール類化合物は、エチレングリコールビス(3-メルカプトブチレート)、1,2-プロピレングリコール(3-メルカプトブチレート)、エチレングリコールビス(2-メルカプトイソブチレート)、1,2-プロピレングリコールビス(2-メルカプトイソブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトブチレート)から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項9に記載の応用。
  12. 前記水素供与体と一般式(I)で示されるHABI類混合光開始剤との重量比が1:20~1:3であることを特徴とする請求項1に記載の応用。
  13. 前記感光性樹脂組成物は、他の光開始剤及び/又は増感剤をさらに含有することを特徴とする請求項1に記載の応用。
  14. 前記応用において、UVLED光源の波長が355~420nmの範囲内にあり、365nm、385nm、395nm、405nmを含むことを特徴とする請求項1に記載の応用。
  15. 前記感光性樹脂組成物は、インク及び塗料組成物として使用されることを特徴とする請求項1に記載の応用。
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