以下、本発明の一形態に係る動画配信システムの一例について説明する。まず、図1を参照して、本発明の一形態に係る動画配信システムの全体構成を説明する。動画配信システム1は、センターサーバ2を含んでいる。なお、センターサーバ2は、複数のコンピュータ装置としてのサーバユニットが組み合わされることにより一台の論理的なサーバ装置として構成されてもよい。あるいは、クラウドコンピューティングを利用して論理的にセンターサーバ2が構成されてもよい。
センターサーバ2には、ネットワーク3を介して接続可能なクライアント装置としての複数のユーザ端末装置4が接続される。ユーザ端末装置4は、ネットワーク接続が可能でかつユーザの個人用途に供されるコンピュータ装置である。ユーザ端末装置4は、各種のコンピュータソフトウエアを実装することにより、センターサーバ2が提供する種々のサービスをユーザに享受させることが可能である。具体的には、ユーザ端末装置4は、このようなサービスの一つとして、各種の動画を再生(表示)するための動画再生サービスを提供する。つまり、ユーザ端末装置4は、動作再生用のソフトウエアを通じて動画表示端末として機能する。例えば、据置型又はブック型のパーソナルコンピュータ(以下、PCと表記する。)、あるいは携帯電話(スマートフォンを含む。)のようなモバイル端末装置がユーザ端末装置4として利用されてよい。その他にも、据置型の家庭用ゲーム機、携帯型ゲーム機、携帯型タブレット端末装置といった、ネットワーク接続が可能でかつユーザの個人用途に供される各種のコンピュータ装置がユーザ端末装置4として利用されてよい。
ネットワーク3は、センターサーバ2に対してユーザ端末装置4を接続させることができる限り、適宜に構成されてよい。一例として、ネットワーク3は、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を実現するように構成される。典型的には、WANとしてのインターネットと、LANとしてのイントラネットと、を組み合わせてネットワーク3が構成される。図1の例では、センターサーバ2はルータ3aを介して、ユーザ端末装置4はアクセスポイント3bを介して、それぞれネットワーク3に接続されている。なお、ネットワーク3は、TCP/IPプロトコルを利用する形態に限定されない。ネットワーク3として、通信用の有線回線、或いは無線回線(赤外線通信、近距離無線通信等を含む)等を利用する各種の形態が利用されてよい。
センターサーバ2は、ネットワーク3を介してユーザ端末装置4のユーザに各種のWebサービスを提供する。Webサービスは、ユーザ端末装置4が動画再生サービスを提供する場合に、その動作再生サービスを通じて再生される動画を配信する動画配信サービスを含んでいる。なお、Webサービスは、動画に関する各種の情報を提供する動画用情報サービス、ユーザ端末装置4がゲーム端末として機能する場合にゲームをプレイさせるためのゲームサービス、各ユーザ端末装置4に各種データ或いはソフトウエアを配信(データ等のアップデートを含む)する配信サービス、ユーザによる情報発信、交換、共有といった交流の場を提供するコミュニティサービス、及び各ユーザを識別するためのユーザIDを付与するサービス等のサービスを含んでよい。
次に、図2を参照して動画配信システム1の制御系の要部を説明する。まず、センターサーバ2には、制御ユニット10、及び記憶ユニット11が設けられる。制御ユニット30は、所定のコンピュータプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサの一例としてのCPUと、その動作に必要な内部メモリその他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。制御ユニット10には、記憶ユニット11が接続される。記憶ユニット11は、ハードディスクアレイ等の不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)を含む外部記憶装置である。記憶ユニット11は、一の記憶ユニット上に全てのデータを保持するように構成されてもよいし、複数の記憶ユニットにデータを分散して記憶するように構成されてもよい。記憶ユニット11には、動画配信サービスを提供するために必要な各種の処理を制御ユニット10に実行させるコンピュータプログラムの一例として、サーバ用プログラム15が記録される。また、記憶ユニット11には、サーバ用プログラム15の実行に伴い参照されるサーバ用データ14も記録される。サーバ用データ14は、動画配信サービスの提供に必要な各種のデータを含み得るが、図2の例では動画データ14a、解説データ14b、及びリンク画像データ14cが示されている。動画データ14aは、各動画を表示するためのデータ(所定の規格に準拠したデータ)である。動画データ14aはMPEG形式等の各種のフォーマットで形成されてよい。解説データ14b、及びリンク画像データ14cの詳細は、後述する。
制御ユニット10には、制御ユニット10のハードウエア資源とソフトウエア資源としてのサーバ用プログラム15との組合せによって実現される論理的装置として、Webサービス管理部17が設けられる。Webサービス管理部17は、上述の動画配信サービスを実現するための各種処理を実行する。具体的には、Webサービス管理部17は、例えば、このような処理の一部として、対象判別処理、画像配置処理、及び情報配信処理を実行する。対象判別処理、画像配置処理、及び情報配信処理の手順については後述する。なお、制御ユニット10には、キーボード等の入力装置、モニタ等の出力装置等が必要に応じて接続され得る。しかし、それらの図示は省略した。
一方、ユーザ端末装置4には、制御ユニット30と、記憶ユニット31とが設けられる。制御ユニット30は、所定のコンピュータプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサの一例としてのCPUと、その動作に必要な内部メモリその他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。制御ユニット30には、制御ユニット30のハードウエア資源とソフトウエア資源としての端末プログラム34との組合せによって実現される論理的装置として、サービス提供部37が設けられる。サービス提供部37は、Webサービスを享受するために必要な処理を実行する。そのような処理には、動画配信サービスを享受するために必要な処理も含まれる。具体的には、サービス提供部37は、このような処理の一部として、動画再生サービスの提供に必要な各種の処理を実行する。
記憶ユニット31は、制御ユニット30に接続される。記憶ユニット31は、ハードディスク、半導体記憶装置といった不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)を含む外部記憶装置である。記憶ユニット31には、上述した端末プログラム34とともに、その実行に伴い参照される端末データ35が記録される。端末データ35は、各種のデータを含み得るが、図2では動画データ14a、解説データ14b、及びリンク画像データ14cが示されている。動画データ14a、解説データ14b、及びリンク画像データ14cは、センターサーバ2から提供される。
また、ユーザ端末装置4には、動画再生サービスを提供するために必要な各種の入力装置及び出力装置が設けられる。具体的には、例えば、このような入力装置或いは出力装置として、タッチパネル32、スピーカ33及びモニタMOが制御ユニット30に接続される。タッチパネル32は、ユーザのタッチ操作(指で触れる操作)に対応した信号を制御ユニット30に出力(入力)する周知の入力装置である。また、スピーカ33は音声を再生するための周知の出力装置であり、モニタMOはユーザに動画を提示(表示)するための周知の出力装置である。なお、制御ユニット30には、これらの他にも各種の入力装置及び出力装置が必要に応じて接続され得る。しかし、それらの図示は省略した。
次に、動画配信サービスについて説明する。動画配信サービスは、各種の動画を配信するように構成される。そのような各種の動画には、ゲームのプレイ状況を撮影したゲーム動画等、各種の撮影結果に対応する動画が含まれる。そのような動画は、動画配信サービス(換言すれば動画配信システム1)の運営者が用意してもよいし、各ユーザによってアップロードされてもよい。このようなアップロードは、例えばユーザ端末装置4が録画(撮影)機能を有している場合に、そのようなユーザ端末装置4を通じて実行されてよい。ゲーム動画の場合、撮影対象のゲームは、いわゆるビデオゲーム(モニタ等の表示装置に表示されるゲーム画面を通じてプレイするゲーム)だけでなく、各種のゲームであってよい。例えば、このようなゲームには、物理的なカードを利用するカードゲームが含まれる。カードゲームでは、カードの種類(各種の役割や数字の大小等)や配置状態(配置位置や配置方法等)等に応じて進行するルールが採用される場合が多い。また、カードゲームでは、配置状態が利用されるときには、各カードがそれぞれ配置されるべき複数の位置を含む所定の配置エリアが利用される場合が多い。以下、一例として、このような配置エリアを利用したカードゲームの撮影結果に対応するゲーム動画を配信する場合の動画配信サービスについて説明する。
図3は、ゲーム動画の対象のカードゲームの一例を説明するための説明図である。カードゲームで利用される配置エリアは、各カードが配置されるべき位置が規定された専用のシートによって設定されたり、テーブル等の所定の範囲にそのような各位置の区別を設定することにより設けられたりする場合が多い。そして、カードゲームは、このような配置エリアを利用して複数のプレイヤが対戦する対戦型のゲーム(以下、カード対戦ゲームと呼ぶ場合がある)として構成される場合が多い。図3の例は、このような配置エリアとして専用のゲームボードGBが利用される場合を示している。また、図3の例は、二人のプレイヤP1、P2が物理的な遊戯媒体の一例としてのカードCを用いて対戦するカード対戦ゲームの一種として構成される場合を示している。この場合、図3に示すように、二人のプレイヤP1、P2は、ゲームボードGBを挟むように対峙し、そのゲームボードGBに形成されるゲームフィールドGFに適宜にカードCを配置することによりゲームを進行する。
具体的には、まずカード対戦ゲームには、ゲームにおける用途や役割、あるいは効果等が異なる複数種類のカードCが用意される。このようなカードCとして、例えば、対戦相手のカードを攻撃するために用いられるカード、攻撃の効果を強め、あるいは弱めるために用いられるカード、特別のキャラクタ(例えばモンスター等と呼ばれることがある。)を呼び出して特有の効果を生じさせるために用いられるカードといったように多種多様なカードが用いられる。また、それらのカードCは、カードCの束を意味するデッキDCに適宜に組み入れられてゲームで使用される。しかしながら、カードCの種類の詳細はゲームの内容に応じて適宜に定められてよく、以下ではカードCの種類等の詳細は説明を省略する。図3では個々のカードCの詳細は省略し、各カードCが表向き、又は裏返しのいずれの状態にあるかに応じてカードCを視覚的に区別して示している。
ゲームは、プレイヤP1、P2がカードCを配置すべき場(所定の配置エリア)の一例としてのゲームフィールドGFを利用して進められる。ゲームフィールドGFには、複数のカード置き場CPが設定されている。各カード置き場CPは一枚のカードCと概ね同一形状でかつ同一の大きさである。カード置き場CPは、プレイヤP1、P2が向かい合っている方向における中央部に配置された二つのカード置き場CPを除いて、第1エリアAR1及び第2エリアAR2に分けて設けられている。第1エリアAR1のカード置き場CPは一方のプレイヤP1が使用し、第2エリアAR2のカード置き場CPは他方のプレイヤP2が使用する。中央の二つのカード置き場CPは基本的には各プレイヤP1、P2が一つずつ使用する。各エリアAR1、AR2のカード置き場CPは、ゲームにおける用途、役割等に応じて複数のゾーン(不図示)にさらに区分される。例えば、各プレイヤP1、P2からみて右端手前側に位置するカード置き場CPはデッキDCが裏返しの状態で重ね置かれるゾーン、右端奥側のカード置き場CPはゲームにて使用済、あるいは相手からの攻撃で使用不可能となったカードCが表向きの状態で置かれるゾーンとしてそれぞれ設定されている。カード置き場CPの個数、ゾーンの区分はゲームのルール等に応じて適宜に定められてよく、それらの詳細な説明は省略する。
各プレイヤP1、P2は自己が所有する多数枚のカードからゲームで使用するデッキDCを構成し、そのデッキDCに含まれたカードCをカード置き場CPに適宜に配置しつつゲームを進める。ゲームでは、プレイヤP1、P2が一部のカードCを手札として保持し、あるいはゲームフィールドGF外の適宜の位置に置くといったように、ゲームフィールドGFにカードを配置する操作とは異なる所作も行われる。例えば、図3では、プレイヤP1が一部のカードCを手札として保持し、プレイヤP2が手札を裏返して手元に置いている状態が示されている。また、ゲームでは、例えば攻撃の効果、あるいは得点といったゲームの進行に影響する数値を計算するための計算機CL等の外部装置が用いられることもある。また、図3の例において、各カード置き場CPが本発明の遊戯媒体が配置されるべき位置として機能する。さらに、これらのカード置き場CPのうち遊戯媒体が実際に配置されているカード置き場CP(例えばプレイヤP2から見て第2エリアAR2の左端のカード置き場CP)、及びそこに配置されているカードCが、本発明の配置位置、及び配置遊戯媒体として、それぞれ機能する。
図4は、図3の例におけるカード対戦ゲームの進行手順の一例を示す図である。この場合、図4に示すように、このゲームはプレイヤP1のターン及びプレイヤP2のターンを含んでいる。そして、これらのターンを通じてプレイヤP1、P2間で手番を交互に繰り返すいわゆるターン制で進行する。具体的には、最初に、ゲームの準備として、例えば各プレイヤP1、P2のデッキDCをシャッフルした上で右端手前側のカード置き場CPに配置し、自分のデッキDCから所定枚数のカードCを引いて手札として保持する、といった操作が行われる。準備が終わると先行プレイヤ(一例としてプレイヤP1が先行とする。)のターンからゲームが開始される。一つのターンは複数のフェイズに区分される。フェイズは、一回のターンで行われるべき手順を、その内容や性質に応じて複数段階に区分するための概念である。図4の例では一回のターンがフェイズ1~フェイズ6までの6段階に区分されているが、これはあくまで一例である。
各フェイズではターンが与えられているプレイヤP1(又はP2)がフェイズごとに定められた範囲内で適宜の行動を選択することができる。一例として以下のごとくである。フェイズ1ではデッキDCからカードCが引かれ、フェイズ2では、そのフェイズにて効果処理が行われるべきものとして指定されているカードCの効果を発動させることができる。フェイズ3では、ゲームフィールドGFのカードCを適宜に用いつつ、戦闘で用いるモンスターといったオブジェクトの呼び出し(召喚)、魔法や罠といった特有の効果を有するカードCのセット、あるいはカードCの効果の発動といった各種の行動が許容される。フェイズ4ではカードCを用いた戦闘(バトル)が行われる。例えば、自己のターンのプレイヤP1(又はP2)が攻撃に用いるカードCと、相手方のプレイヤP2(又はP1)の攻撃対象となるべきカードCとが選択されることにより戦闘が行われる。カードCに代えて、又は加えて攻相手方のプレイヤ自身が攻撃対象となる場合があってもよい。戦闘の結果はカードCの属性、強さといったパラメータに応じて定まる。フェイズ5では、フェイズ3と同様の行動が許容される。フェイズ6ではターンの終了が宣言される。なお、フェイズ4の戦闘はターンが与えられているプレイヤP1(又はP2)の選択によって回避することが可能である。その場合、フェイズ4及び5はスキップされる。一つのフェイズの終了は、カードCの操作によって明示的に示されることもあれば、プレイヤP1、P2のカード操作以外の身体的所作、例えばジェスチャその他の所作、あるいはプレイヤP1、P2の一定内容の発話によって示されることもある。一回のターンが終わると、相手側のプレイヤP2(又はP1)へとターンが移る。ターンが交互に繰り返されていくうちに所定の終了条件が成立するとゲームが終了する。終了条件は例えばプレイヤP1、P2に設定されたライフ等のパラメータの値が戦闘によって所定値(例えば0)まで減少すると成立する。
以上のようなゲームにおいては、何らかの目的でプレイの進行状況が記録されることがある。例えば、ゲームがプレイされている様子を第三者に配信し、あるいはゲームの進行状況、又はプレイの傾向等を分析するといった目的でゲームの進行状況が記録される場合がある。また、このような記録においては、ゲームフィールドGFのどの位置にどのようなカードCがどのようなタイミングで置かれたか、といったように、カードCの使用状況に関する情報がゲームの進行状況を把握するための助けになる。そして、このような記録として、ゲーム動画が利用される場合もある。動画配信サービスでは、このようなカードCの使用状況に関する情報を提供するようにゲーム動画が配信される。
図5は、動画配信サービスを通じて提供される動画再生画面の一例を模式的に示す図である。動画再生画面40は、動画配信サービスを通じて配信されるゲーム動画を表示するための画面である。動画再生画面40は、動画再生サービスの一部としてユーザ端末装置4のモニタMOに表示される。図5に示すように、動画再生画面40は、動画表示領域41、コントロール領域42、及び解説欄43を含んでいる。動画表示領域41は、動画を表示するための領域である。コントロール領域42は、動画表示領域41に表示される動画の再生、早送り或いは戻し等の表示をコントロールするための領域である。
一方、解説欄43は、ゲームの進行状況に関する情報を提供するための領域である。例えば、解説欄43には、このような情報として再生中の動画に関する解説が表示される。また、解説欄43には、このような解説として、動画を視聴するユーザの指定に応じた内容が表示される。さらに、解説欄43に表示される解説の内容は、ゲームの進行状況の把握を助けるために、変更条件に基づいて変化する。つまり、解説欄43の内容は、その内容を変更するための変更条件に基づいて変化する。変更条件として、例えば、カードゲームが各種の状況を含む場合に、このような状況が使用されてよい。また、このような状況は、配置位置や配置時期等にカードの役割や機能、効果等が変化する場合に、このような効果等の変化に応じて変化してよい。あるいは、各プレイヤP1、P2(以下、プレイヤP1、P2を参照符号PLにて代表してプレイヤPLと表記することがある)の実行可能な行為若しくは選択肢が変化する場合に状況は変化してよい。具体的には、例えば、このような状況として、上述の各プレイヤPLのターンにおけるフェイズ1~6(以下、各フェイズ1~6を参照符号FHにて代表してフェイズFHと表記する場合がある)が利用される。つまり、変更条件として各フェイズFHが採用され、各フェイズFHに応じて解説欄43に表示される解説の内容が変化する。
図5の例では、ゲームフィールドGFの全体が撮影範囲に入るようにフェイズ3においてゲームフィールドGFの上方からカード対戦ゲームの進行状況が撮影された場合が示されている。このため、動画表示領域41には、ゲームフィールドGFの全体を上方から撮影した撮影結果がゲーム動画として表示されている。つまり、動画表示領域41には、ゲームフィールドGFの全体を含むゲーム動画が表示されている。具体的には、二人のプレイヤPLのうち一方のプレイヤP2(右側)に属する第2エリアAR2のカード置き場CPのうち前列の上から2番目(一方のプレイヤP2から見た場合には前列の右端から2番目)にカードCが表向き(カードCの名称“A”を含む種類等の情報を開示する向き)に配置されている状況を示すゲームフィールドGFを記録したゲーム動画が動画表示領域41に表示されている。そして、そのカードCが動画再生画面40を通じてゲーム動画を視聴中のユーザによって指定されている。この場合、解説欄43には、そのカードCに関する情報としてフェイズ3或いは次のフェイズ4において必要(重要)な情報が表示される。より具体的には、解説欄43には、カードCに関する情報として、フェイズ3で呼び出された(召喚された)モンスター(オブジェクト)の“名称”、“攻撃力”、及び“防御力”の情報が表示されている。一方で、解説欄43では、そのようなモンスターに関する情報のうち、それらの“名称”等以外のその他の情報が塗りつぶされている(マスキングされている)。このように解説欄43の内容は、現在或いは次のフェイズFHで使用される情報が強調表示され、それらをユーザが容易に認識(把握)できるように構成される。また、図5の例において、解説欄43に表示される“名称”等の情報が本発明の表示情報及び関連情報の両方として機能する。
図6は、解説欄43に表示される解説の内容の変化の一例を説明するための説明図である。図6の例は、フェイズ2において図5の例と同様のカードCの解説欄43が表示される場合を示している。この場合、図6に示すように、解説欄43には、同じカードCの解説であるにもかかわらず、図5の例の場合とは別の情報が表示されている。具体的には、解説欄43には、モンスター“A”に対応するカードCの解説として、“名称”、“種族”、及び“効果”の情報が表示されている。一方で、その解説欄43では、それらの“種族”等以外の他の情報、例えば“攻撃力”等の図5の例で表示されていた情報が塗りつぶされている。つまり、同じカードCに関する情報のうち、このフェイズ2により関連する情報が強調されるように表示されている。このように解説欄43には、フェイズFH等の変更条件に基づいて、その状況により適切な内容が表示される。また、この場合、図5の例において解説欄43に表示される内容、及び図6の例において解説欄43に表示される内容が、本発明の表示情報の複数の内容としてそれぞれ機能する。
なお、解説欄43に表示される情報(内容)の変化は強調部分の変化に限定されない。つまり、内容の変化は、共通の情報において強調される部分が変化することにより相違する構成に限定されない。例えば、解説欄43の内容は、“攻撃力”等の項目の並び順や項目自体の相違等により、状況(例えばフェイズFH)毎に異なる解説が用意されていてよい。具体的には、例えば図5の例では“名称”、“攻撃力”、及び“防御力”の情報だけが、図6の例では“名称”、“種族”、及び“効果”の情報だけが、それぞれ解説欄43に表示されてもよい。つまり、状況毎に異なる解説として、各状況において必要な情報だけが抜粋された内容が利用されてもよい。この場合、解説欄43の大きさを比較的小さく表示することができるので、解説欄43の表示により隠される範囲を比較的小さくすることができる。結果として、ゲーム動画の表示範囲をより大きくすることができるので、解説欄43による解説の提供とゲーム動画の見やすさとの両立を図ることができる。あるいは、項目が同じであっても進行状況に応じてその内容が変化する場合には、その変化前後の内容が異なる解説として利用されていてもよい。具体的には、例えばプレイ状況等に応じて攻撃力が100から110に変化した場合において、変化前の100を示す内容、及び変化後の110を示す内容が、それぞれ異なる解説の内容として利用されてもよい。そして、これらのような各解説が状況に応じて利用されることにより相違していてよい。また、カードゲームは上述の構成に限定されない。例えば、トランプ等の各種のカードゲームがゲーム動画として採用されてよい。また、ゲーム動画の対象はカードゲームにも限定されない。カードの代わりにフィギュアや駒、或いは石等の各種の遊戯媒体が利用されてよい。つまり、各種の遊戯媒体を利用したゲームがゲーム動画として採用されてよい。
一方、図7は、動画再生画面40の構造を説明するための説明図である。図7に示すように、動画再生画面40は、動画表示層40A及び指定用画像層40Bを含んでいる。そして、これらの動画表示層40A及び指定用画像層40Bが重ねあわされるように配置されて構成される。動画表示層40Aは、動画を形成する映像(画像)の層である。このため、動画表示層40Aは、例えば上述の動画表示領域41を含んでいる。一方、指定用画像層40Bは、動画表示層40Aの上に配置される画像の層である。指定用画像層40Bは、動画の表示を邪魔しないように透明な画像(以下、リンク画像と呼ぶ場合がある)として構成される。そして、指定用画像層40B、つまりリンク画像がタッチ操作された場合に解説欄43が表示される。
また、リンク画像は、カードCの種類に応じて適切な解説が表示されるように、カードC毎に異なる画像として構成される。つまり、複数種類のカードCが存在する場合には、各カードCの種類に対応するリンク画像によって指定用画像層40Bが形成されるように、それらの種類にそれぞれ対応する複数のリンク画像が用意される。また、各リンク画像は、そのリンク画像が対応するカードCの解説に関連付けられる。そして、動画表示層40Aのゲーム動画に表示されたカードCに対応するリンク画像(指定用画像層40B)がそのカードCのカード置き場CPに対応する位置に配置される。これらの指定用画像層40Bとして各カードCの上に配置されるべきリンク画像は、例えばゲーム動画が実際のカードゲームのプレイ時期と時差的に配信される場合には、動画配信サービスの運営者によって特定されてよい。あるいは、ゲーム動画の表示内容に基づいて各カードCの種類がセンターサーバ2等によって判別される場合には、その判別結果に基づいてセンターサーバ2等によって特定されてもよい。この場合、ゲーム動画は、ゲームの進行と時差なくほぼリアルタイムに配信されてもよい。
図7の例は、図5或いは図6の例の動画再生画面40に対応する構造を示している。図5(或いは図6)の例では、カードCの指定に伴い解説欄43が表示されている。このため、図7の例では、指定用画像層40B(換言すればリンク画像)は、図5の例のカードCよりも少し大きい程度の大きさに形成され、カードCに対応する位置に配置されている。より具体的には、指定用画像層40Bへのタッチ操作に伴いモンスター“A”に対応する解説を含む解説欄43が表示されるように、モンスター“A”の解説に対応するリンク画像が指定用画像層40Bとして使用されている。そして、そのような指定用画像層40Bがその解説のキャラクタに対応するカードCを覆うように、カードCの上(換言すれば、第2エリアAR2のうち前列の上から2番目に位置するカード置き場CPの上)に配置されている。この場合、指定用画像層40B(リンク画像)が本発明の配置画像として機能する。また、そのような指定用画像層40Bが配置されているカードCの位置(第2エリアAR2のうち前列の上から2番目に位置するカード置き場CPの上)が本発明の所定の位置として機能する。
なお、リンク画像は、透明(背景を透過する透過型)の画像に限定されない。例えば、リンク画像の一部或いは全部が、その存在(タッチ操作の対象)を示すように非透過型(不透明)の画像として構成されてもよい。具体的には、例えば、リンク画像は、カードCの表示を強調することにより補助するようにカードCを示す画像であってもよい。あるいは、リンク画像の一部がその存在を示すように非透過型として、その他の部分が透過型として、それぞれ構成されてもよい。同様に、ゲーム動画への配慮とカードCの表示の補助とを両立させるように、リンク画像の一部或いは全部が半透過型(半透明)の画像として構成されてもよい。解説欄43に表示されるべき解説の内容(例えばフェイズFH毎の各カードCに関する情報)は、リンク画像に限らず各種の態様で特定されてよい。例えば、フェイズFH毎に各カードCに関連付けられる解説の内容は、ゲームフィールドGF上の各カードC(或いはカード置き場CP)の位置を示す座標の情報(範囲を示す情報を含む)と関連付けられていてもよい。つまり、そのような座標に対してタッチ操作が実行された場合に、そのタッチ操作がその座標に対応するカードCを指定するユーザの操作に対応し、その座標に対応する解説の内容が解説欄43に表示されるべき情報として特定されてもよい。この場合、動画再生画面40は、リンク画像(指定用画像層40B)を含んでいなくてもよい。また、このようなリンク画像と座標の情報等とは適宜に使い分けられてよい。例えば、リンク画像は、ゲーム動画がゲームの状況を上方等の固定的位置から撮影した動画に対応する場合等、配置対象(換言すれば解説欄43の対象、例えば図5の例のカードC)の大きさや形状等がゲーム動画において大きく変化しない場合に使用されてよい。あるいは、ゲームの状況を撮影するカメラのアングルが多様に変化するゲーム動画にリンク画像が使用される場合には、カメラアングルの変化に対応する動画の経過時間毎にカメラアングル毎のリンク画像の大きさや形状等が配置位置とともに管理されてもよい。一方で、このようなカメラアングルが多様に変化するゲーム動画の場合、つまり配置対象の大きさ等が多様に変化するゲーム動画の場合には、リンク画像の代わりに、上述の座標の情報等によって解説欄43に表示されるべき解説の内容が特定されてもよい。
次に、解説データ14b、及びリンク画像データ14cの詳細について説明する。解説データ14bは、解説欄43に表示されるべき解説の情報を管理するためのデータである。解説データ14bには、例えば、各カードCに対応する解説が各カードCに対応するリンク画像と関連付けられるように記述される。図8は、このような場合の解説データ14bの構成の一例を示す図である。図8に示すように、解説データ14bは、解説欄43に表示されるべき解説をカードC毎に管理する解説レコードDRを含んでいる。そして、解説レコードDRは、“解説ID”、“カードID”、“リンク画像ID”、“条件”、及び“解説”の情報を含んでいる。
“解説ID”は、各解説の内容を識別するために解説の内容毎にユニークな解説IDを示す情報である。結果として、“解説ID”の情報は解説レコードDR毎にもユニークであり、各解説レコードDRの識別にも使用される。“カードID”は、各カードCを識別するためにカードCの種類毎にユニークなカードIDを示す情報である。“リンク画像ID”は、各カードCに対応するリンク画像を識別するためにリンク画像毎にユニークなリンク画像IDを示す情報である。“条件”は、各カードCの解説に複数の内容(共通の内容において強調部分が相違する場合を含む)が存在する場合に、それらのうちのいずれの内容を使用すべきか判別するための情報である。このため、“条件”は、各カードCの解説の内容が一つしか存在しない場合は省略されてもよい。例えば、各カードCの解説の内容としてフェイズFH毎に相違する内容が用意されている場合には、“条件”には各フェイズFHを識別するための情報が記述される。また、“解説”は、各カードCに対応する解説の内容(解説欄43に表示されるべき“名称”等の情報)を示す情報である。各カードCの解説に複数の内容が存在する場合には、それらの複数の内容が“解説”の情報として記述されてよい。解説レコードDRには、これらの情報が相互に関連付けて記録されている。また、“解説”の情報を含むことにより、解説データ14bが本発明の関連情報データとして機能する。
一方、リンク画像データ14cは、各ゲーム動画に配置されるべきリンク画像を管理するためのデータである。図9は、リンク画像データ14cの構成の一例を示す図である。図9に示すように、リンク画像データ14cは、各動画に配置されるべきリンク画像を動画毎に管理するリンク画像レコードRRを含んでいる。そして、リンク画像レコードRRは、“動画ID”、“リンク画像ID”、“配置位置”、及び“画像データ”の情報を含んでいる。
“動画ID”は、各動画を識別するために動画毎にユニークな動画IDを示す情報である。“リンク画像ID”は解説データ14bの“リンク画像ID”の情報と同様である。“配置位置”は、各動画においてリンク画像を配置すべき位置を示す情報である。例えば、“配置位置”の情報として、各動画における経過時間、及びその時間の動画画面における座標を示す情報が利用されてよい。“画像データ”は、各リンク画像を配置するための画像データ(所定の規格に準拠したデータ)である。画像データはPNG形式等の各種のフォーマットで形成されてよい。また、リンク画像データ14cとは別に独立して画像データが用意されている場合には、“画像データ”の情報は省略されてもよい。リンク画像レコードRRには、これらの情報が相互に関連付けて記録されている。この場合、“配置位置”の情報が本発明の位置特定情報として機能する。また、解説データ14bと同様の“リンク画像ID”の情報を含み、この“リンク画像ID”を介して解説データ14bの“解説”の情報と“配置位置”の情報とを関連付けるように構成されることにより、リンク画像データ14cが本発明の表示情報データとして機能する。同様に、“画像データ”の情報を含むことにより、リンク画像データ14cが本発明の画像データとしても機能する。
次に、Webサービス管理部17が実行する対象判別処理、画像配置処理、及び情報配信処理の手順を説明する。対象判別処理は、各動画に配置すべきリンク画像、及びリンク画像を配置すべき位置を判別するための処理である。例えば、対象判別処理は、各動画に対応するリンク画像データ14c(より具体的にはリンク画像レコードRR)を生成するための処理として構成される。図10の例は、このような処理として構成された場合の対象判別処理の手順の一例を示している。この場合、所定の開始条件が満たされる(例えばライブ映像としてストリーミング配信される場合は撮影開始に伴い、事前に撮影済みの動画の場合は所定の操作に伴い、それぞれ満たされてよい)毎にWebサービス管理部17は図10の処理を開始し、まず撮影結果(ライブ配信の場合等、所定の間隔毎の撮影結果でもよい)を取得する(ステップS101)。
続いてWebサービス管理部17は、ステップS101で取得した撮影結果に含まれるカードCを判別する(ステップS102)。つまり、Webサービス管理部17は、撮影結果のゲームフィールドGFの含まれる(各カード置き場CPに配置された)カードCを判別する。例えば、Webサービス管理部17は、撮影結果(画像)を解析し、そこに含まれるカードCの種類を判別することにより、この判別を実現する。また、カードCの種類毎に異なる種類のリンク画像が使用される場合には、Webサービス管理部17は、ステップS102において、判別したカードCの種類に対応するリンク画像の判別を実行してもよい。
次にWebサービス管理部17は、ステップS102で判別したカードCの位置を判別する(ステップS103)。例えば、この判別を実現するために、Webサービス管理部17は、まずカードCが配置されている時期(動画における経過時間)を判別する。また、Webサービス管理部17は、ステップS102の解析結果に基づいて判別したカードCの動画画面における位置(座標)を特定する。このような位置(座標)は、カード置き場CP毎に予め定義されていてもよい。あるいは、このような座標は撮影結果に基づいて都度算出されてもよい。そして、Webサービス管理部17は、それらの判別した経過時間及び座標の組合せにより特定される位置を、カードCの位置として判別する。
続いてWebサービス管理部17は、ステップS102及び103の判別結果に基づいてリンク画像データ14cを生成する(ステップS104)。より具体的には、Webサービス管理部17はリンク画像データ14cに今回の処理対象の動画に対応するリンク画像レコードRRを追加する。例えば、Webサービス管理部17は、まずステップS102の判別結果に基づいてカードIDを特定し、そのカードIDに対応する解説データ14bの解説レコードDRを特定する。そして、Webサービス管理部17は、その解説レコードDRに含まれる“リンク画像ID”の情報を特定し、その特定結果をリンク画像レコードRRの“リンク画像ID”の情報として記述する。同様に、Webサービス管理部17は、ステップS103の判別結果をリンク画像レコードRRの“配置位置”の情報として記述する。さらに、Webサービス管理部17は、各リンク画像を表示するために予め用意された画像データから“リンク画像ID”に対応する画像データを取得することによりリンク画像レコードRRの“画像データ”を記述する。一例として、Webサービス管理部17は、このようにリンク画像レコードRRを生成することによりリンク画像データ14cを生成する。そして、Webサービス管理部17は、リンク画像データ14cを生成した後に今回の処理を終了する。
図10の処理により、各動画に含まれるカードC及びその位置が特定される。そして、その特定結果に基づいて、各動画に対応するリンク画像レコードRRを含むリンク画像データ14cが生成される。
また、画像配置処理は、各動画をリンク画像付きの動画として再生させるための処理である。例えば、画像配置処理は、リンク画像付きの動画が再生されるようにリンク画像付きの動画データを生成する処理として構成されてもよい。あるいは、画像配置処理は、動画の再生時にユーザ端末装置4に再生中の動画に適切なリンク画像を配置させるために、配信中の動画に対応するリンク画像データ14cを配信するための処理として構成されてもよい。図11の例は、この後者のような処理として構成された場合の画像配置処理の手順の一例を示している。この場合、動画データ14aのユーザ端末装置4への配信開始に伴い、Webサービス管理部17は図11の処理を開始し、まず配信対象の動画を特定する(ステップS201)。続いてWebサービス管理部17は、ステップS201で特定した動画に対応するリンク画像データ14cを特定する(ステップS202)。より具体的には、Webサービス管理部17は、そのような動画に対応するリンク画像データ14cのリンク画像レコードRRを特定する。次にWebサービス管理部17は、ステップS202で特定したリンク画像レコードRRを含むように、リンク画像データ14cをユーザ端末装置4に配信する(ステップS203)。そして、Webサービス管理部17は、リンク画像データ14cを配信した後に今回の処理を終了する。
図11の処理により、再生対象の動画に適切なリンク画像を配置するためのリンク画像データ14cがユーザ端末装置4に配信される。そして、このようなリンク画像データ14cに基づいてユーザ端末装置4に動画再生画面40が表示され、このような動画再生画面40を介してリンク画像付き動画の再生が実現される。
一方、情報配信処理は、リンク画像を指定する所作に応じて解説欄43を表示するための処理である。リンク画像を指定する所作(例えばリンク画像をタッチするタッチ操作)が実行される毎にWebサービス管理部17は図12の処理を開始し、まずユーザによって指定されたリンク画像を特定する(ステップS301)。この特定は、例えばリンク画像の指定に伴いユーザ端末装置4からその指定結果に対応する情報(指定されたリンク画像を示す情報)が提供される場合には、その情報に基づいて実行されてよい。
続いてWebサービス管理部17は、解説の内容を変更するための変更条件を判別する(ステップS302)。Webサービス管理部17は、例えば変更条件としてフェイズFHが採用されている場合に、ゲーム動画においてプレイ中のゲームのリンク画像が指定された時期におけるフェイズFHを特定することにより変更条件を判別する。例えば、Webサービス管理部17は、フェイズFHを特定するための特定条件に基づいて、このような特定を実行する。特定条件として、ゲーム動画に含まれる音声やプレイヤの所作、カードCの配置状況、経過時間、或いは配信管理者等によって付加されたフェイズ情報等が利用される。つまり、Webサービス管理部17は、ステップS302において、ゲーム動画に含まれる音声やプレイヤの所作、或いはカードCの配置状況等を通じてフェイズFHを特定してもよいし、ゲーム動画に各フェイズFHを示す情報が設定されている場合にはそのような情報に基づいてフェイズFHを特定してもよい。
次にWebサービス管理部17は、リンク画像の指定に伴い解説欄43に表示されるべき解説の内容を取得する(ステップS303)。Webサービス管理部17は、例えば、解説データ14bを参照しつつ取得を実行する。具体的には、Webサービス管理部17は、ステップS302で特定した変更条件(例えばフェイズFH)と解説データ14bの“条件”とを比較し、特定した変更条件に合致する“解説”の内容を特定する。つまり、Webサービス管理部17は、“解説”の情報によって別々の内容が管理されている場合には特定した変更条件に該当する“解説”の情報を表示すべき解説の内容として特定する。具体的には、Webサービス管理部17は、例えば共通の内容のうち“条件”に応じて強調部分が変化する場合には“条件”に応じた強調部分を含む“解説”の情報を表示すべき解説の内容として特定する。この場合、Webサービス管理部17は、解説欄43に表示されるべき解説の内容を“条件”の情報に応じて“解説”の情報に含まれる複数の内容の間で変更する。あるいは、“条件”に関わらず共通の“解説”の情報が管理される場合には、Webサービス管理部17は、その共通の“解説”の情報から“条件”に応じてその一部を強調した強調内容を生成することによりその強調内容を表示すべき解説の内容として特定する。この場合、Webサービス管理部17は、解説欄43に表示されるべき解説の内容を“条件”の情報に応じて解説”の情報から変更する。そして、Webサービス管理部17は、その特定した解説の内容を取得することによりステップS303の取得を実現する。
続いてWebサービス管理部17は、ステップS303で取得した解説の内容が解説欄43に表示されるように、その内容をユーザ端末装置4に配信する(ステップS304)。この配信は、解説データ14bに基づいてユーザ端末装置4によって解説欄43の表示が制御される場合には、ステップS303で特定した解説の内容或いはそれを含む解説データ14bをユーザ端末装置4に配信することにより実現されてもよい。あるいは、そのような内容の解説欄43を含む動画再生画面40の表示をセンターサーバ2側が制御する場合には、そのような動画再生画面40が表示されるようにステップS303で特定した解説の内容をユーザ端末装置4に配信してもよい。そして、Webサービス管理部17は、ステップS303で特定した解説の内容をユーザ端末装置4に配信した後に今回の処理を終了する。これにより、ユーザによるリンク画像の指定に応じてそのリンク画像に対応する解説欄43が動画再生画面40に表示される。また、そのような解説欄43の内容は、変更条件に応じて変化する。
以上に説明したように、この形態によれば、動画に関連する情報が所定の位置と関連付けて管理される。具体的には、撮影対象としてゲーム動画に含まれるカードCの配置位置と、そのカードCに関する解説(例えばそのカードCに対応するモンスターのパラメータ等の情報)とが関連付けて管理される。そして、そのゲーム動画においてそのようなカードCの位置がユーザによって指定された場合には、その位置のカードCに関連付けられた解説がユーザ端末装置4に表示される。結果として、このようなカードCに関する解説をそのカードCの配置位置に対するユーザの指定に基づいて提供することができる。このため、このような指定によらずに一律にゲーム動画中の全カードCに関する情報(つまり多量の情報)が提供される場合に比べて、必要な情報(特定のカードCの情報)が不必要な情報(その他のカードCの情報)に埋没してしまうことを抑制することができる。また、そのようなカードCに関する解説の提供をその解説と比較的関連性の高い位置、つまりその解説に対応するカードCの位置と関連付けることができるので、そのような解説の提供とユーザの解説を要求する所作(例えばタッチ操作)との関連性も高めることができる。これらによりユーザの利便性を向上させることができるので、動画の視聴促進につなげる
ことができる。
また、各カードCに対応する解説が変更条件に応じて変更される場合には、ゲーム動画の内容の状況等の各種の条件に関わらず一律に同じ解説が表示される場合に比べて、このような変更条件を利用し、より適切な内容の解説を提供することができる。具体的には、フェイズFHに応じてカードCに対応するモンスターの役割や使用されるパラメータ等が変化する場合には、変更条件を利用して、そのような役割等の変化により適合する解説を提供することができる。つまり、このようなゲームの進行に関連するフェイズFHを変更条件として利用することにより、フェイズFHに関わらず一律の内容の解説が表示される場合に比べて、このようなフェイズFHに応じたより適切な内容の解説を提供することができる。
さらに、ゲーム動画に含まれるカードC及びそのカードCの配置位置がセンターサーバ2によって判別される場合には、これらをセンターサーバ2の管理者(あるいは動画の配信者)が判別する場合に比べて、そのような判別を行うための手間暇を削減することができる。これにより、撮影中のゲーム動画が並行して配信される場合(いわゆるライブ配信の場合)にもユーザの指定に応じて各カードCの解説を表示することができる。結果として、このようなライブ配信のゲーム動画の利便性を向上させることができるとともに、その視聴を促進することができる。
以上の形態において、センターサーバ2のWebサービス管理部17が、図12の手順のS304及び図11の手順のS203のいずれか一方或いはその両方を実行することにより本発明の情報配信手段として機能する。また、センターサーバ2のWebサービス管理部17が、図12の手順を実行することにより本発明の内容変更手段、及び状況判別手段として機能する。具体的には、Webサービス管理部17が、図12の手順のS303を実行することにより本発明の内容変更手段として、S302を実行することにより本発明の状況判別手段として、それぞれ機能する。さらに、センターサーバ2のWebサービス管理部17が、図10の手順を実行することにより本発明の判別手段及びデータ生成手段として機能する。具体的には、Webサービス管理部17が、図10の手順のS102及びS103を実行することにより本発明の判別手段として、S104を実行することにより本発明のデータ生成手段として、それぞれ機能する。一方、センターサーバ2の記憶ユニット11が、リンク画像データ14cを記憶することにより本発明の表示情報データ記憶手段として機能する。同様に、センターサーバ2の記憶ユニット11が、解説データ14bを記憶することにより本発明の関連情報データ記憶手段として機能する。
本発明は上述した形態に限定されず、適宜の変形又は変更が施された形態にて実施されてよい。例えば、上述の形態では、カードCがモンスターに対応する場合にそのモンスターに関連する情報が表示情報として解説欄43に表示されている。しかし、表示情報は、このような形態に限定されない。例えば、図3の例において、プレイヤPLが指定された場合にはそのプレイヤPLに関する情報(例えば各プレイヤPLに対応する現在のパラメータ状況、戦績、各カードCの使用頻度、関連動画の情報等)が表示情報として提供されてもよい。同様に、デッキDCが指定された場合には、そのデッキDCを構成するカードCの情報が表示されてもよい。あるいは、ゲームボードGBが指定された場合には、現在のフェイズFHや残りターン等の各種のゲーム進行に関する情報が提供されてもよい。つまり、動画に関連する各種の要素に関する情報が表示情報として利用されてよい。
また、上述の形態では、ユーザ端末装置4が動画表示端末として利用されている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。専用の動画表示装置、あるいはゲーム装置等が動画表示端末として利用されてもよい。このような場合、このような動画表示装置等は、動画配信システム1の一部として構成されてもよい。つまり、これらの動画表示装置等は、センターサーバ2と同様の管理者によって管理されてもよい。さらに、これらのような動画表示端末が本発明のセンターサーバ2として機能してもよい。この場合、センターサーバ2は省略されてもよい。
上述した実施の形態及び変形例のそれぞれから導き出される本発明の各種の態様を以下に記載する。なお、以下の説明では、本発明の各態様の理解を容易にするために添付図面に図示された対応する部材を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明の動画配信システムは、動画を表示する動画表示端末(4)にネットワーク(3)を介して接続される場合に、前記動画を表示するための動画データ(14a)を前記動画表示端末に配信する動画配信システム(1)であって、前記動画の所定の位置(CP)を特定するための位置特定情報と前記動画に関連する表示情報とが関連付けられるように記述された表示情報データ(14c)を記憶する表示情報データ記憶手段(11)と、前記動画表示端末に表示される前記動画において前記所定の位置がユーザによって指定された場合に前記表示情報が前記動画表示端末に表示されるように、前記表示情報データを介して前記所定の位置に関連付けられる前記表示情報を前記動画表示端末に配信する情報配信手段(17)と、を備えている。
本発明によれば、動画に関連する表示情報が動画の所定の位置と関連付けて管理される。そして、そのような所定の位置がユーザによって指定された場合には、その位置に関連付けられた表示情報が動画表示端末に表示される。結果として、このような動画に関連する表示情報を所定の位置に対するユーザの指定に基づいて提供することができる。このため、一律に多量の情報が提供される場合に比べて、不要な情報に必要な情報が埋没してしまうことを抑制することができる。結果として、ユーザの利便性を向上することができる。また、表示情報の提供をその表示情報と比較的関連性の高い所定の位置と関連付けることにより、そのような表示情報の提供とユーザの指定所作との関連性も高めることができる。この場合、ユーザの利便性を更に向上させることができる。結果として、これらのような利便性の向上により動画の視聴促進につなげることができる。なお、表示情報は動画データとは別に配信されてもよいし、動画データの一部として配信されてもよい。
表示情報の内容として一律なものが利用されてもよいし、その内容は適宜に変更されてもよい。例えば、本発明の動画配信システムの一態様として、前記表示情報の内容を変更するための変更条件に基づいて前記動画表示端末に表示されるべき前記表示情報の内容を変更する内容変更手段(17)を備える態様が採用されてもよい。この場合、動画表示端末に表示される表示情報の内容が変更条件に基づいて変更される。このため、動画の内容が含む状況等の各種の条件に関わらず一律に同じ内容の表示情報が提供される場合に比べて、このような変更条件を利用し、より適切な内容の表示情報を提供することができる。
変更条件として各種の条件が採用されてよい。変更条件は、例えば、動画に関係していても関係していなくてもよい。変更条件が動画に関係する場合、変更条件として、再生時間等の動画自体に関連する情報が利用されてもよいし、タグ付け等を通じて動画に関連付けられた各種の情報が利用されてもよい。あるいは、変更条件として、動画の内容に関連する情報が利用されてもよい。具体的には、例えばゲームの進行を撮影した動画が配信対象の場合、ゲームの進行状況等のその動画の内容に関係する条件が変更条件として採用されてもよい。つまり、動画に関連する各種の情報が変更条件として採用されてよい。例えば、変更条件を利用する本発明の一態様として、前記動画の内容が複数の状況(例えばフェイズFH)を含む場合に、各状況を特定するための特定条件に基づいて前記所定の位置が前記ユーザによって指定された際の前記動画の内容の状況を判別する状況判別手段(17)を備え、前記内容変更手段は、前記変更条件として前記動画の内容の状況を利用し、前記所定の位置が前記ユーザによって指定された際の前記動画の内容の状況に応じて内容の異なる前記表示情報が前記動画表示端末に表示されるように、前記表示情報の内容を変更する態様が採用されてもよい。この場合、変更条件を利用し、動画の内容の状況に応じたより適切な内容の表示情報を提供することができる。
表示情報の内容は各種の態様で変更されてよい。例えば、このような変更は、変更条件に関わらず共通の内容が使用される場合にはその共通の内容のうちの強調部分の変化により実現されてもよい。あるいは、変更条件に応じて複数の内容が用意される場合には、表示対象の内容の変化により実現されてもよい。具体的には、例えば、動画の内容が含む複数の状況を変更条件として利用する本発明の一態様において、前記表示情報データには、前記複数の状況にそれぞれ対応する複数の内容を前記表示情報が含む場合に、前記表示情報の複数の内容が前記所定の位置と関連付けられるように記述され、前記内容変更手段は、前記表示情報の複数の内容のうち前記動画の内容の状況に応じた内容を前記動画表示端末に表示されるべき前記表示情報の内容として特定することにより前記表示情報の内容を前記動画の状況に応じて前記表示情報の複数の内容の間で変更してもよい。
動画として各種の内容の動画が採用されてよい。例えば、動画は、いわゆるビデオゲームのゲーム画面或いは映画等の各種の映像等、表示装置に表示される各種の画面の録画に対応するものであってもよいし、人や物等の各種の対象を撮影した撮影結果に対応するものであってもよい。また、このような撮影結果として、各種のルールのゲームをプレイ中の人(プレイヤ)を撮影した撮影結果が採用されてもよい。このようなゲームでは、駒、フィギュア、石、或いはプレイングカード等の各種の遊戯媒体が使用されてもよい。例えば、本発明の動画配信システムの一態様において、前記動画は、複数の遊戯媒体(C)のうち配置エリア(GF)に配置された遊戯媒体としての配置遊戯媒体に応じて進行するゲームが前記配置エリアを含むように撮影された撮影結果に対応するゲーム動画として構成され、前記表示情報データには、前記配置エリアにおける前記配置遊戯媒体の配置位置(CP)、及び前記配置遊戯媒体に関連する関連情報(例えばカードCのモンスターに関するパラメータの情報)が、前記所定の位置、及び前記表示情報としてそれぞれ機能するように、前記配置位置を特定するための前記位置特定情報と前記関連情報とが関連付けられて記述され、前記情報配信手段は、前記配置位置が前記ユーザによって指定された場合に前記関連情報が前記動画表示端末に表示されるように、前記表示情報として前記関連情報を前記動画表示端末に配信してもよい。
また、配置エリアの遊戯媒体を撮影した撮影結果が動画として使用される場合において、遊戯媒体は配置エリアの任意の位置に配置されてよい。あるいは、配置エリアは、遊戯媒体が配置されるべき所定位置を含んでいてもよい。また、このような所定位置は一つであってもよいし、複数であってもよい。同様に、このような配置エリアでは、一つの遊戯媒体が使用されてもよいし、複数の遊技媒体が使用されてもよい。例えば、配置エリアの撮影結果に対応する動画が使用される本発明の態様において、前記表示情報データには、各遊戯媒体がそれぞれ配置されるべき複数の位置(CP)を前記配置エリアが含む場合に、前記配置遊戯媒体の各配置位置と各配置遊戯媒体に対応する前記関連情報とが関連付けられるように記述され、前記情報配信手段は、各配置位置のうち前記ユーザによって指定された配置位置に対応する前記関連情報が前記動画表示端末に表示されるように、当該配置位置に対応する前記関連情報を前記動画表示端末に配信してもよい。
例えば、配置エリアが複数の配置位置を含む場合、及び配置エリアに複数種類の遊戯媒体が配置される場合の少なくともいずれか一方の場合において、各配置位置及び各遊戯媒体は動画の配信者等の人によって判別されてもよいし、本発明の動画配信システムによって判別されてもよい。例えば、本発明の動画配信システムの一態様として、各遊戯媒体に対応する前記関連情報を管理する関連情報データ(14b)を記憶する関連情報データ記憶手段(11)と、前記複数の遊戯媒体のうち前記ゲーム動画に含まれる前記配置遊戯媒体及び前記配置位置を判別する判別手段(17)と、前記判別手段の判別結果及び前記関連情報データに基づいて、前記表示情報データを生成するデータ生成手段(17)と、を更に備える態様が採用されてもよい。この場合、各遊戯媒体の配置位置や各配置位置に配置された遊戯媒体の種類を判別するための手間暇を削減することができる。これにより、撮影中の動画が並行して配信される場合(いわゆるライブ配信の場合)にも表示情報を表示することができる。結果として、このようなライブ配信の動画の利便性を向上させることができるとともに、その視聴を促進することができる。
所定の位置は、動画において各種の態様によって特定されてよい。例えば、所定の位置は、動画において座標の情報(所定範囲の場合はそのような範囲を示す情報)によって特定されてもよい。この場合、位置特定情報として、そのような座標の情報が直接的に利用されてもよいし、そのような座標の情報を特定するための間接的な情報が利用されてもよい。また、所定の位置として所定の範囲が利用される場合には、所定の位置は動画においてそのような所定の位置(範囲)に対応する各種の画像を介して特定されてもよい。例えば、本発明の一態様において、前記情報配信手段は、前記所定の位置に配置されるべき配置画像(40B)を介して前記所定の位置が指定されるように、前記前記所定の位置に前記配置画像の配置するための画像データ(14c)を更に前記動画表示端末に配信してもよい。
一方、本発明のコンピュータプログラム(15)は、前記動画表示端末に前記ネットワークを介して接続され、前記表示情報データ記憶手段を備えるコンピュータ(10)を、上述の動画配信システムの各手段として機能させるように構成されたものである。本発明のコンピュータプログラムを通じて、本発明の動画配信システムを実現することができる。