JP7223023B2 - アクチュエータシステム - Google Patents

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Description

本発明は、アクチュエータシステムに関する。
ワークのピックアップとプレイスとを行うアクチュエータとして、中空のシャフトの先端部をワークに接触させた状態で、シャフト内を負圧することで、シャフトの先端部にワークを吸着させるものが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2009-164347号公報
上記従来技術のようなアクチュエータによってワークのピックアップを行う場合には、シャフトの先端部がワークに接触していることや、シャフトの先端部にワークが吸着されていること等をセンシングし、それらのセンシング結果に基づいてシャフトの位置やシャフト内の圧力等を制御する必要がある。
ところで、アクチュエータと通信網を介して接続されるPLC(Programmable Logic Controller)等の制御装置が、シャフトの位置やシャフト内の圧力を制御すると、各種センサのセンシング結果が通信網を介してアクチュエータから制御装置へ送信されるとともに、各種センサのセンシング結果に基づいて生成される制御信号が通信網を介して制御装置からアクチュエータへ送信されることになるため、制御装置とアクチュエータとの間における各種信号の授受に時間がかかる可能性がある。それにより、各種センサによるセンシングが行われてから、それらのセンシング結果に応じた制御内容がアクチュエータの動作に反映されるまでにかかる時間も長くなる虞がある。その結果、タクトタイムが長くなったり、ワークにダメージを与えたりする可能性がある。
本発明は、上記したような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ワークのピックアップを行うアクチュエータの制御システムにおいて、タクトタイムの短縮やワークのダメージ軽減に寄与することができる技術を提供することにある。
本発明に係るアクチュエータシステムは、
軸方向に移動可能な部材であって、その先端部がワークを保持可能に構成される可動部材を備え、前記可動部材を軸方向へ移動させることで該可動部材の先端部を所定の位置へ移動させ、前記可動部材の先端部に保持力を発生させることで該先端部にワークを保持させて、該ワークのピックアップを行うアクチュエータと、
前記ワークに作用する外力に相関する物理量を検出するための外力検知センサと、
前記アクチュエータ、及び前記外力検知センサと通信網を介さずに接続され、ワークのピックアップを要求する信号であるピックアップ要求信号を受信したときに、前記外力検知センサのセンシング結果に基づいて前記可動部材の軸方向への移動およびまたは前記シャフトの先端部の保持力を制御することで、前記アクチュエータにワークのピックアップ動作を行わせるためのヘッドユニットと、
前記ヘッドユニットと通信網を介して接続され、前記ヘッドユニットに対して前記ピックアップ要求信号を送信するための制御装置と、
を備える。
本発明によれば、ワークのピックアップを行うアクチュエータの制御システムにおいて、タクトタイムの短縮やワークのダメージ軽減に寄与することができる。
本実施形態に係るアクチュエータシステムの概略構成を示す図である。 実施形態に係るアクチュエータの外観図である。 実施形態に係るアクチュエータの内部構造を示した概略構成図である。 実施形態に係るシャフトハウジングとシャフトの先端部との概略構成を示した断面図である。 アクチュエータシステムの各構成要素間で送受信されるデータの流れ、及び各構成要素が行う処理の流れの概略を示すフロー図である。 ヘッド回路で行われるピックアップ処理の流れを示すフロー図である。 ヘッド回路で行われるプレイス処理の流れを示すフロー図である。
本発明に係るアクチュエータシステムは、アクチュエータ、外力検知センサ、ヘッドユニット、及び制御装置を備える。アクチュエータは、軸方向に移動可能な可動部材を備えている。可動部材の先端部は、ワークを保持可能に構成されている。ワークを保持する方法としては、例えば、可動部材の先端部に負圧を発生させることで該先端部にワークを吸着する方法や、可動部材の先端部にグリッパやマニピュレータ等を取り付けてワークを把持する方法等を用いることができる。また、アクチュエータは、上記可動部材の先端部がワークを保持する際に該ワークに作用する外力に相関する物理量を検出するための外力検知センサが設けられる。アクチュエータは、該外力検知センサのセンシング結果に基づいて、可動部材の軸方向への移動およびまたは可動部材の先端部の保持力を制御することができる。
上記したアクチュエータによってワークのピックアップが行われる場合には、可動部材の先端部に保持力を発生させることで、該先端部にワークを保持させる。そして、可動部材の先端部にワークを保持させた状態で、該可動部材を軸方向上側へ移動させることで、ワークのピックアップが達成される。なお、可動部材の先端部にワークを保持させるべく該先端部の保持力を増加させていく過程において、該先端部の保持力が適正な保持力に達してから保持力の増加を停止させるまでの時間が長くなると、タクトタイムが長くなったり、可動部材の先端部やワークにダメージを与えたりする可能性がある。そのため、可動部材の先端部の保持力が適正な保持力に達した際には、外力検知センサのセンシング結果から可動部材の先端部の保持力が適正な保持力に達したことを速やかに判定して、保持力の増加を速やかに停止させるとともに可動部材の軸方向上側への移動を速やかに開始させる必要がある。
ここで、仮にアクチュエータと通信網を介して接続される、PLC等のような制御装置によって、可動部材の軸方向への移動や可動部材の先端部の保持力が制御されると、外力検知センサのセンシング結果が通信網を介してアクチュエータ側から制御装置へ送信されることになるため、制御装置が外力検知センサのセンシング結果を取得するまでに時間がかかる可能性がある。それにより、タクトタイムが不要に増加したり、可動部材の先端部やワークがダメージを受けたりする可能性がある。斯様な問題は、アクチュエータが可動部材の先端部に負圧を発生させることで該先端部にワークを吸着する構成において顕著になり易い。
可動部材の先端部に負圧を発生させることで該先端部にワークを吸着する構成においては、例えば、可動部材は、軸方向に移動可能なシャフトであって、その先端部に中空部を有するように構成される。その場合、アクチュエータは、例えば、シャフトを軸方向へ移動させることで該シャフトの先端部を該先端部がワークに接触する位置(所定の位置)へ移動させ、中空部に負圧を発生させることでシャフトの先端部にワークを吸着させて、該ワークのピックアップを行うように構成される。また、外力検知センサは、例えば、シャフトを軸方向へ移動させるための動力をシャフトに伝達するための部材である伝達部材に設けられ、シャフトに作用する荷重を検知するための荷重検知センサと、シャフトの中空部を負圧にする際に該中空部から吸い出される空気が流通する通路である空気通路に取り付けられ、シャフトの先端部にワークが吸着されていることを検知するための吸着検知センサと、を含むように構成される。
上記したように構成されるアクチュエータでは、荷重検知センサのセンシング結果に基づいてシャフトの先端部がワークに接触しているか等を判定することができる。また、上記したように構成されるアクチュエータでは、吸着検知センサのセンシング結果に基づいてシャフトの先端部にワークが吸着されているかを判定することができる。斯様なアクチュエータによってワークのピックアップが行われる場合には、先ず、ワークの置かれている場所の上方からシャフトを軸方向下側へ移動させて、シャフトの先端部をワークに接触させる。なお、シャフトの先端部がワークに接触した後もシャフトの軸方向下側への移動が継続されると、シャフトの先端部やワークに過大な荷重がかかることで、シャフトの先端部やワークにダメージを与えてしまう虞がある。そのため、シャフトの先端部がワークに接触した際には、荷重検知センサのセンシング結果からシャフトの先端部とワークとの接触を速やかに判定するとともに、シャフトの軸方向下側への移動を速やかに停止させる必要がある。
ここで、仮にアクチュエータと通信網を介して接続される制御装置によって、シャフトの軸方向への移動が制御されると、荷重検知センサのセンシング結果が通信網を介してアクチュエータ側から制御装置へ送信されることになるため、制御装置が荷重検知センサのセンシング結果を取得するまでに時間がかかる可能性がある。それにより、シャフトの先端部がワークに接触した時点から、シャフトの先端部とワークとの接触を制御装置が判定する時点までのタイムラグが大きくなる可能性がある。さらに、制御装置がシャフトの先端部とワークとの接触を判定した後に、シャフトの軸方向下側への移動を停止させるための制御信号(停止要求)が制御装置からアクチュエータへ通信網を介して送信されると、アクチュエータが上記停止要求を受け取るまでに時間がかかる可能性がある。それにより、シャフトの先端部とワークとの接触を制御装置が判定した時点から、上記停止要求に応じた動作をアクチュエータが開始する時点までのタイムラグが大きくなる可能性もある。よって、アクチュエータと通信網を介して接続される制御装置によってシャフトの軸方向への移動が制御されると、シャフトの先端部がワークに接触した時点から、シャフトの軸方向下側への移動が停止される時点までの時間が長くなることで、シャフトの先端部がワークに接触した後もシャフトの軸方向下側への移動が継続されてしまい、シャフトの先端部やワークがダメージを受ける可能性がある。
また、上記アクチュエータによってワークのピックアップが行われる場合には、シャフトの先端部をワークに接触させた状態において該先端部に負圧を発生させることで、該先端部にワークを吸着させる。そして、シャフトの先端部にワークを吸着させた状態で、該シャフトを軸方向上側へ移動させることで、ワークのピックアップが達成される。なお、シャフトの先端部がワークに接触した時点から中空部内の空気の吸引が開始される時点までの時間や、シャフトの先端部にワークが吸着された時点からシャフトの軸方向上側への移動が開始される時点までの時間が長くなると、タクトタイムが不要に長くなる虞がある。そのため、シャフトの先端部がワークに接触した際には、荷重検知センサのセンシング結果からシャフトの先端部とワークとの接触を速やかに判定するとともに、中空部内の空気の吸引を速やかに開始させる必要がある。そして、シャフトの先端部にワークが吸着された際には、吸着検知センサのセンシング結果からシャフトの先端部とワークとの吸着を速やかに判定するとともに、シャフトの軸方向上側への移動を速やかに開始させる必要がある。
ここで、アクチュエータと通信網を介して接続される制御装置によってシャフトの軸方向への移動や中空部の圧力が制御されると、前述したように、シャフトの先端部がワークに接触した時点から、シャフトの先端部とワークとの接触を制御装置が判定する時点までのタイムラグが大きくなり、さらに、シャフトの先端部とワークとの接触を制御装置が判定した時点から、アクチュエータが中空部内の空気の吸引を開始する時点までのタイムラグも大きくなる可能性がある。また、吸着検知センサのセンシング結果が通信網を介してアクチュエータ側から制御装置へ送信されることになるため、制御装置が吸着検知センサのセンシング結果を取得するまでに時間がかかる可能性がある。それにより、シャフトの先端部にワークが吸着された時点から、シャフトの先端部とワークとの吸着を制御装置が判定する時点までのタイムラグが大きくなる可能性がある。そして、制御装置がシャフトの先端部とワークとの吸着を判定した後に、シャフトの軸方向上側への移動を開始させるための制御信号(上昇要求)が制御装置からアクチュエータへ通信網を介して送信されると、アクチュエータが上記上昇要求を受け取るまでに時間がかかる可能性がある。それにより、シャフトの先端部とワークとの吸着を制御装置が判定した時点から、上記上昇要求に応じた動作をアクチュエータが開始する時点までのタイムラグが大きくなる可能性もある。よって、アクチュエータと通信網を介して接続される制御装置によってシャフトの軸方向への移動や中空部の圧力が制御されると、タクトタイムが不要に増加する可能性がある。
上記した種々の問題に対し、本発明に係るアクチュエータシステムでは、アクチュエータ、荷重検知センサ、及び吸着検知センサと通信網を介さずに接続されるヘッドユニットを、アクチュエータと制御装置との間に配置し、該ヘッドユニットが、荷重検知センサ及び吸着検知センサのセンシング結果に基づいて、シャフトの軸方向への移動及び中空部の圧力を制御するようにした。これに伴い、制御装置は、シャフトの軸方向への移動及び中空部の圧力を制御する機能を有さず、ワークのピックアップを要求する信号(ピックアップ要求信号)を、通信網を介してヘッドユニットへ送信する機能を有するようにした。斯様に構成されるアクチュエータシステムによれば、アクチュエータ側とヘッドユニットとの間で信号を授受することで、ワークのピックアップを行うことが可能になるため、前述した種々のタイムラグを小さく抑えることができる。それにより、ワークをピックアップすべくシャフトが軸方向下側へ移動させられる場合には、シャフトの先端部がワークに接触した時点からシャフトの軸方向下側への移動が停止される時点までの時間が短くなることで、シャフトの先端部がワークに接触した後もシャフトの軸方向下側への移動が継続されることが抑制され、シャフトの先端部やワークがダメージを受けることも抑制される。また、シャフトがワークに接触した時点から中空部内の空気の吸引が開始される時点までの時間を短く抑えることができるとともに、シャフトの先端部にワークが吸着された時点からシャフトの軸方向上側への移動が開始される時点までの時間も短く抑えることもできるため、タクトタイムの不要な増加を抑制することも可能になる。
以下、本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。本実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特に記載がない限りは発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<実施形態>
(システム構成)
図1は、本発明に係わるアクチュエータシステム800の概略構成を示す図である。アクチュエータシステム800は、ワークのピックアップとプレイスを行うためのアクチュエータ1と、アクチュエータ1の位置を変更するための移動装置801と、移動装置801を制御するための制御装置(PLC)802と、アクチュエータ1を制御するためのコントローラ803と、を備える。
(移動装置801)
移動装置801は、アクチュエータ1を第1の水平軸方向及び第1の水平軸方向に直行する第2の水平軸方向に移動自在に支持するための運動案内装置である。なお、以下では、第1の水平軸を「X軸」と称し、第2の水平軸を「Y軸」と称する。移動装置801は、図1に示すように、X軸方向に延在する第1レール801aと、第1レール801aに対してX軸方向に相対移動可能に組み付けられる第1キャリッジ810aと、第1キャリッジ810aを第1レール801aに対してX軸方向へ相対移動させるための第1駆動装置811aと、を備える。さらに、移動装置801は、Y軸方向に延在する第2レール801bと、第2レール801bに対してY軸方向に相対移動可能に組み付けられる第2キャリッジ810bと、第2キャリッジ810bを第2レール801bに対してY軸方向へ相対移動させるための第2駆動装置811bと、を備える。そして、第1キャリッジ810aには、アクチュエータ1が固定される一方で、第2キャリッジ810bには、第1レール801aの基端側が固定される。移動装置801の第1駆動装置811a及び第2駆動装置811bは、ネットワークN1を介して、PLC802と接続される。ここでいうネットワークN1は、例えば、WAN(Wide Area Network)やLAN(Local Area Network)の通信網である。PLC802が通信網を介して第1駆動装置811a及び第2駆動装置811bを制御することにより、X-Y軸方向におけるアクチュエータ1の位置を変更することができる。なお、移動装置801の構成は、図1に示す例に限定されるものではなく、例えば、第2レール801bの代わりに、第1レール801aを回動させるための装置を用いることで、X-Y軸方向におけるアクチュエータ1の位置を変更してもよい。要するに、移動装置801は、X-Y軸方向におけるアクチュエータ1の位置を変更可能な構成であれば、周知の装置を用いる他の構成を採用してもよい。
(アクチュエータ1)
図2は、本実施形態に係るアクチュエータ1の外観図である。アクチュエータ1は外形が略直方体のハウジング2を有しており、ハウジング2には、蓋200が取り付けられている。図3は、本実施形態に係るアクチュエータ1の内部構造を示した概略構成図である。ハウジング2の内部には、シャフト10の一部が収容されている。このシャフト10の先端部10A側は、中空となるよう形成されている。シャフト10及びハウジング2の材料には、例えば金属(例えばアルミニウム)を用いることができるが、樹脂等を用いることもできる。なお、以下の説明においては、X-Y-Z直交座標系を設定し、このX-Y-Z直交座標系を参照しつつ各部材の位置について説明する。ハウジング2の最も大きな面の長辺方向であってシャフト10の中心軸100の方向をZ軸方向とし、ハウジング2の最も大きな面の短辺方向をX軸方向とし、ハウジング2の最も大きな面と直交する方向をY軸方向とする。これらX軸方向及びY軸方向は、前述の図1に示したX軸方向及びY軸方向と同方向を示すものとする。また、Z軸方向は、X軸及びY軸を含む面に対して垂直な方向であり、本例では鉛直方向を示すものとする。なお、以下では、図2、3におけるZ軸方向の上側をアクチュエータ1の上側とし、図2,3におけるZ軸方向の下側をアクチュエータ1の下側とする。また、図2、3におけるX軸方向の右側をアクチュエータ1の右側とし、図2、3におけるX軸方向の左側をアクチュエータ1の左側とする。また、図2、3におけるY軸方向の手前側をアクチュエータ1の手前側とし、図2、3におけるY軸方向の奥側をアクチュエータ1の奥側とする。ハウジング2は、Z軸方向の寸法がX軸方向の寸法よりも長く、X軸方向の寸法がY軸方向の寸法よりも長い。ハウジング2は、Y軸方向と直交する一つの面(図2における手前側の面)に相当する箇所が開口しており、この開口を蓋200によって閉塞している。蓋200は、例えばネジによってハウジング2に固定される。
ハウジング2内には、シャフト10をその中心軸100回りに回転させる回転モータ20と、シャフト10をその中心軸100に沿った方向(すなわち、Z軸方向)にハウジング2に対して相対的に直動させる直動モータ30と、エア制御機構60とが収容されている。また、ハウジング2のZ軸方向の下端面202には、シャフト10が挿通されたシャフトハウジング50が取り付けられている。ハウジング2には、下端面202から該ハウジング2の内部に向かって凹むように凹部202Bが形成されており、この凹部202Bにシャフトハウジング50の一部が挿入される。この凹部202BのZ軸方向の上端部には、Z軸方向に貫通孔2Aが形成されており、この貫通孔2A及びシャフトハウジング50をシャフト10が挿通される。シャフト10のZ軸方向下側の先端部10Aは、シャフトハウジング50から外部へ突出している。シャフト10は、ハウジング2のX軸方向の中心且つY軸方向の中心に設けられている。つまり、ハウジング2における、X軸方向の中心及びY軸方向の中心を通ってZ軸方向に延びる中心軸と、シャフト10の中心軸100とが重なるように、シャフト10が設けられている。シャフト10は、直動モータ30によってZ軸方向に直動すると共に、回転モータ20によって中心軸100の回りを回転する。
シャフト10の先端部10Aと逆側の端部(Z軸方向の上側の端部)である基端部10B側は、ハウジング2内に収容されており、回転モータ20の出力軸21に接続されている。この回転モータ20は、シャフト10を回転可能に支持している。回転モータ20の出力軸21の中心軸は、シャフト10の中心軸100と一致する。回転モータ20は、出力軸21の他に、固定子22と、固定子22の内部で回転する回転子23と、出力軸21の回転角度を検出するロータリエンコーダ24とを有する。回転子23が固定子22に対して回転することにより、出力軸21及びシャフト10も固定子22に対して連動して回転する。
直動モータ30は、ハウジング2に固定された固定子31、固定子31に対して相対的にZ軸方向に移動する可動子32を有する。直動モータ30は、例えばリニアモータである。固定子31には複数のコイル31Aが設けられ、可動子32には複数の永久磁石32Aが設けられている。コイル31Aは、Z軸方向に所定ピッチで配置され、且つ、U、V、W相の3つのコイル31Aを一組として複数設けられている。本実施形態では、これらU、V、W相のコイル31Aに三相電機子電流を流すことによって直動的に移動する移動磁界を発生させ、固定子31に対して可動子32を直動的に移動させる。直動モータ30には固定子31に対する可動子32の相対位置を検出するリニアエンコーダ38が設けられている。なお、上記構成に代えて、固定子31に永久磁石を設け、可動子32に複数のコイルを設けることもできる。
直動モータ30の可動子32と回転モータ20の固定子22とは、直動テーブル33を介して連結されている。直動テーブル33は、直動モータ30の可動子32の移動に伴って移動可能である。直動テーブル33の移動は、直動案内装置34によってZ軸方向に案内されている。直動案内装置34は、ハウジング2に固定されたレール34Aと、レール34Aに組み付けられたスライダブロック34Bとを有する。レール34Aは、Z軸方向に延びており、スライダブロック34Bは、レール34Aに沿ってZ軸方向に移動可能に構成されている。
直動テーブル33は、スライダブロック34Bに固定されており、スライダブロック34Bと共にZ軸方向に移動可能である。直動テーブル33は、直動モータ30の可動子32と2つの連結アーム35を介して連結されている。2つの連結アーム35は、可動子32のZ軸方向の両端部と、直動テーブル33のZ軸方向の両端部とを連結している。また、直動テーブル33は、両端部よりも中央側において、2つの連結アーム36(本発明の伝達部材に相当)を介して回転モータ20の固定子22と連結されている。なお、Z軸方向上側の連結アーム36を第一アーム36Aといい、Z軸方向下側の連結アーム36を第二アーム36Bという。また、第一アーム36Aと第二アーム36Bとを区別しない場合には、単に連結アーム36という。直動テーブル33と回転モータ20の固定子22とが、該連結アーム36を介して回転モータ20の固定子22と連結されているために、直動テーブル33の移動に伴って回転モータ20の固定子22も移動する。また、連結アーム36は、断面が四角である。各連結アーム36におけるZ軸方向の上側を向く面には、ひずみゲージ37(本発明の荷重検知センサに相当)が固定されている。なお、第一アーム36Aに固定されるひずみゲージ37を第一ひずみゲージ37Aといい、第二アーム36Bに固定されるひずみゲージ37を第二ひずみゲージ37Bという。第一ひずみゲージ37Aと第二ひずみゲージ37Bとを区別しない場合には、単にひずみゲージ37という。なお、本実施形態の2つのひずみゲージ37は、連結アーム36のZ軸方向の上側を向く面に夫々設けられているが、これに代えて、連結アーム36のZ軸方向の下側を向く面に夫々設けられていてもよい。
エア制御機構60は、シャフト10の先端部10Aに正圧や負圧を発生させるための機構である。すなわち、エア制御機構60は、ワークWのピックアップ時において、シャフト10内の空気を吸引することで、該シャフト10の先端部10Aに負圧を発生させる。これによりワークWがシャフト10の先端部10Aに吸着される。また、エア制御機構60は、ワークWのプレイス時において、シャフト10内に空気を送り込むことで、該シャフト10の先端部10Aに正圧を発生させる。これによりシャフト10の先端部10Aに吸着されていたワークWが先端部10Aから脱離される。
エア制御機構60は、正圧の空気が流通する正圧通路61A(一点鎖線参照。)と、負圧の空気が流通する負圧通路61B(二点鎖線参照。)と、正圧の空気及び負圧の空気で共用される共用通路61C(破線参照。)と、を有する。正圧通路61Aの一端は、ハウジング2のZ軸方向の上端面201に設けられた正圧用コネクタ62Aに接続され、正圧通路61Aの他端は正圧用の電磁弁(以下、正圧電磁弁63Aという。)に接続されている。正圧電磁弁63Aは、後述するヘッド回路7によって開閉される。なお、正圧通路61Aの一端側の部分はチューブ610によって構成され、他端側の部分はブロック600に開けられた穴により構成されている。正圧用コネクタ62Aは、ハウジング2のZ軸方向の上端面201を貫通しており、正圧用コネクタ62Aにはエアを吐出するポンプ等に繋がるチューブが外部から接続される。
負圧通路61Bの一端は、ハウジング2のZ軸方向の上端面201に設けられた負圧用コネクタ62Bに接続され、負圧通路61Bの他端は負圧用の電磁弁(以下、負圧電磁弁63Bという。)に接続されている。負圧電磁弁63Bは、後述するヘッド回路7によって開閉される。なお、負圧通路61Bの一端側の部分はチューブ620によって構成され、他端側の部分はブロック600に開けられた穴により構成されている。負圧用コネクタ62Bは、ハウジング2のZ軸方向の上端面201を貫通しており、負圧用コネクタ62Bにはエアを吸引するポンプ等に繋がるチューブが外部から接続される。
共用通路61Cはブロック600に開けられた穴により構成されている。共用通路61Cの一端は、2つに分岐して正圧電磁弁63A及び負圧電磁弁63Bに接続されており、共用通路61Cの他端は、ハウジング2に形成されている貫通孔であるエア流通路202Aに接続されている。エア流通路202Aは、シャフトハウジング50に通じている。負圧電磁弁63Bを開き且つ正圧電磁弁63Aを閉じることにより、負圧通路61Bと共用通路61Cとが連通されるため、共用通路61C内に負圧が発生する。そうすると、エア流通路202Aを介してシャフトハウジング50内から空気が吸引される。一方、正圧電磁弁63Aを開き且つ負圧電磁弁63Bを閉じることにより、正圧通路61Aと共用通路61Cとが連通されるため、共用通路61C内に正圧が発生する。そうすると、エア流通路202Aを介してシャフトハウジング50内に空気が供給される。
上記の共用通路61Cには、本発明に係る吸着検知センサが設けられている。すなわち、上記の共用通路61Cには、該共用通路61C内の空気の圧力を検出する圧力センサ64と、該共用通路61C内の空気の流量を検出する流量センサ65とが設けられている。なお、圧力センサ64及び流量センサ65は、必ずしも共用通路61Cに配置される必要はなく、エア流通路202Aに設けられてもよい。要するに、圧力センサ64及び流量センサ65は、負圧電磁弁63Bとシャフト10の先端部10Aとの間において空気が流通する経路(空気通路)に配置されればよい。なお、本発明に係る吸着検知センサは、圧力センサ64と流量センサ65の何れか一方のみで構成されてもよい。
ここで、図3に示したアクチュエータ1では、正圧通路61A及び負圧通路61Bの一部がチューブで構成され、他部がブロック600に開けられた穴により構成されているが、これに限らず、全ての通路をチューブで構成することもできるし、全ての通路をブロック600に開けられた穴により構成することもできる。共用通路61Cについても同様で、全てチューブで構成することもできるし、チューブを併用して構成することもできる。なお、チューブ610及びチューブ620の材料は、樹脂等の柔軟性を有する材料であってもよく、金属等の柔軟性を有さない材料であってもよい。また、正圧通路61Aを用いてシャフトハウジング50に正圧を供給する代わりに、大気圧を供給してもよい。
また、ハウジング2のZ軸方向の上端面201には、回転モータ20を冷却するための空気の入口となるコネクタ(以下、入口コネクタ91Aという。)及びハウジング2からの空気の出口となるコネクタ(以下、出口コネクタ91Bという。)が設けられている。入口コネクタ91A及び出口コネクタ91Bは、夫々空気が流通可能なようにハウジング2の上端面201を貫通している。入口コネクタ91Aにはエアを吐出するポンプ等に繋がるチューブがハウジング2の外部から接続され、出口コネクタ91Bにはハウジング2から流出するエアを排出するチューブがハウジング2の外部から接続される。ハウジング2の内部には、回転モータ20を冷却するための空気が流通する金属製のパイプ(以下、冷却パイプ92という。)が設けられており、この冷却パイプ92の一端は、入口コネクタ91Aに接続されている。冷却パイプ92は、入口コネクタ91AからZ軸方向にハウジング2の下端面202付近まで延び、該下端面202付近において湾曲して他端側が回転モータ20に向くように形成されている。このように、Z軸方向の下側からハウジング2内に空気を供給することにより、効率的な冷却が可能となる。また、冷却パイプ92は、直動モータ30のコイル31Aから熱を奪うように、該固定子31の内部を貫通している。固定子31に設けられているコイル31Aからより多くの熱を奪うように、冷却パイプ92の周りにコイル31Aが配置されている。
ハウジング2のZ軸方向の上端面201には、電力を供給する電線や信号線を含んだコネクタ41が接続されている。また、ハウジング2には、ヘッド回路7が設けられている。コネクタ41からハウジング2内に引き込まれる電線や信号線は、ヘッド回路7に接続されている。ヘッド回路7には、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)が備わり、これらはバスにより相互に接続される。CPUは、後述するコントローラ803から提供される各種プログラムをRAMの作業領域にロードして実行し、このプログラムの実行を通じて、回転モータ20、直動モータ30、正圧電磁弁63A、負圧電磁弁63B等を制御することで、ワークWのピックアップやプレイスを実現させる。また、圧力センサ64、流量センサ65、ひずみゲージ37、ロータリエンコーダ24、及びリニアエンコーダ38の出力信号がヘッド回路7に入力されるようになっている。
図4は、シャフトハウジング50とシャフト10の先端部10Aとの概略構成を示した断面図である。シャフトハウジング50は、ハウジング本体51と、2つのリング52と、フィルタ53と、フィルタ止め54とを有する。ハウジング本体51には、シャフト10が挿通される貫通孔51Aが形成されている。貫通孔51Aは、Z軸方向にハウジング本体51を貫通しており、該貫通孔51AのZ軸方向の上端は、ハウジング2に形成された貫通孔2Aに通じている。貫通孔51Aの直径はシャフト10の外径よりも大きい。そのため、貫通孔51Aの内面とシャフト10の外面とには隙間が設けられている。貫通孔51Aの両端部には、孔の直径が拡大された拡径部51Bが設けられている。2つの拡径部51Bには、夫々リング52が嵌め込まれている。リング52は筒状に形成されており、リング52の内径はシャフト10の外径よりも若干大きい。そのため、リング52の内面とシャフト10の外面との間にも隙間が形成される。したがって、シャフト10がリング52の内部をZ軸方向に移動可能であり、且つ、シャフト10がリング52の内部を中心軸100回りに回転可能である。ただし、拡径部51Bを除く貫通孔51Aの内面とシャフト10の外面との間に形成される隙間よりも、リング52の内面とシャフト10の外面との間に形成される隙間の方が小さい。なお、Z軸方向上側のリング52を第一リング52Aといい、Z軸方向下側のリング52を第二リング52Bとする。第一リング52Aと第二リング52Bとを区別しない場合には、単にリング52という。リング52の材料には、例えば金属又は樹脂を用いることができる。
ハウジング本体51のZ軸方向の中央部には、X軸方向の左右両方向に張り出した張出部511が形成されている。張出部511には、ハウジング2の下端面202と平行な面であって、シャフトハウジング50をハウジング2の下端面202へ取り付けるときに、該下端面202と接する面である取付面511Aが形成されている。取付面511Aは、中心軸100と直交する面である。また、ハウジング2にシャフトハウジング50を取り付けたときに、シャフトハウジング50の一部であって取付面511AよりもZ軸方向の上側の部分512は、ハウジング2に形成された凹部202Bに嵌るように形成されている。
上記のとおり、貫通孔51Aの内面とシャフト10の外面とには隙間が設けられている。その結果、ハウジング本体51の内部には、貫通孔51Aの内面と、シャフト10の外面と、第一リング52Aの下端面と、第二リング52Bの上端面とによって囲まれた空間である内部空間500が形成されている。また、シャフトハウジング50には、ハウジング2の下端面202に形成されるエア流通路202Aの開口部と、内部空間500とを連通して空気の通路となる制御通路501が形成されている。制御通路501は、X軸方向に延びる第一通路501A、Z軸方向に延びる第二通路501B、第一通路501A及び第二通路501Bが接続される空間であってフィルタ53が配置される空間であるフィルタ部501Cを有する。第一通路501Aの一端は内部空間500に接続され、他端はフィルタ部501Cに接続されている。第二通路501Bの一端は、取付面511Aに開口しており、エア流通路202Aの開口部に接続されるように位置が合わされている。
また、第二通路501Bの他端はフィルタ部501Cに接続される。フィルタ部501Cには、円筒状に形成されたフィルタ53が設けられている。フィルタ部501Cは、第一通路501Aと中心軸が一致するようにX軸方向に延びた円柱形状の空間となるように形成されている。フィルタ部501Cの内径とフィルタ53の外径とは略等しい。フィルタ53は、X軸方向にフィルタ部501Cへ挿入される。フィルタ部501Cにフィルタ53が挿入された後に、フィルタ止め54によってフィルタ53の挿入口となったフィルタ部501Cの端部が閉塞される。第二通路501Bの他端は、フィルタ53の外周面側からフィルタ部501Cに接続されている。また、第一通路501Aの他端はフィルタ53の中心側と通じている。そのため、第一通路501Aと第二通路501Bとの間を流通する空気は、フィルタ53を通過する。したがって、例えば、先端部10Aに負圧を発生させたときに、内部空間500に空気と一緒に異物を吸い込んだとしても、この異物はフィルタ53によって捕集される。第二通路501Bの一端には、シール剤を保持するように溝501Dが形成されている。
張出部511のX軸方向の両端部付近には、該シャフトハウジング50をハウジング2にボルトを用いて固定するときに、該ボルトを挿通させるボルト孔51Gが2つ形成されている。ボルト孔51Gは、Z軸方向に張出部511を貫通して取付面511Aに開口している。
シャフト10の先端部10A側には、シャフト10が中空となるように中空部11が形成されている。中空部11の一端は、先端部10Aで開口している。また、中空部11の他端には、内部空間500と中空部11とをX軸方向に連通する連通孔12が形成されている。直動モータ30によってシャフト10がZ軸方向に移動したときのストロークの全範囲において、内部空間500と中空部11とが連通するように連通孔12が形成されている。したがって、シャフト10の先端部10Aと、エア制御機構60とは、中空部11、連通孔12、内部空間500、制御通路501、エア流通路202Aを介して連通している。なお、連通孔12は、X軸方向に加えてY軸方向にも形成されていてもよい。
上記のように構成されるシャフト10及びシャフトハウジング50によれば、直動モータ30を駆動してシャフト10をZ軸方向に移動させたときに、シャフト10がZ軸方向のどの位置にあっても、連通孔12は常に内部空間500と中空部11とを連通する。また、回転モータ20を駆動してシャフト10を中心軸100回りに回転させたときに、シャフト10の回転角度が中心軸100回りのどの角度であっても、連通孔12は常に内部空間500と中空部11とを連通する。したがって、シャフト10がどのような状態であっても、中空部11と内部空間500との連通状態が維持されるため、中空部11は常にエア制御機構60に通じていることになる。そのため、エア制御機構60において正圧電磁弁63Aを閉じ且つ負圧電磁弁63Bを開くことで、シャフト10の位置にかかわらず、中空部11内の空気を、連通孔12、内部空間500、制御通路501、エア流通路202A、及び共用通路61C(これらの経路が本発明の空気通路に相当)を介して、負圧通路61Bへ吸引することができる。その結果、シャフト10の位置にかかわらず、中空部11に負圧を発生させることができる。すなわち、シャフト10の位置にかかわらず、シャフト10の先端部10Aに負圧を発生させることができ、それにより、シャフト10の先端部10AにワークWを吸着することができる。なお、上述したように、リング52の内面とシャフト10の外面との間にも隙間が形成されている。しかしながら、この隙間は、内部空間500を形成する隙間(すなわち、貫通孔51Aの内面とシャフト10の外面との間に形成される隙間)よりも小さい。そのため、エア制御機構60において正圧電磁弁63Aを閉じ、負圧電磁弁63Bを開くことで、内部空間500内の空気が吸引されても、リング52の内面とシャフト10の外面との間の隙間を流通する空気の流量を抑制することができる。これにより、ワークWをシャフト10の先端部10Aに吸着させ得る負圧をシャフト10の先端部10Aに発生させることができる。一方、シャフト10の位置にかかわらず、エア制御機構60において正圧電磁弁63Aを開き、負圧電磁弁63Bを閉じると、中空部11に正圧を発生させることができる。すなわち、シャフト10の先端部10Aに正圧を発生させることができるので、シャフト10の先端部10AからワークWを速やかに脱離させることができる。
(コントローラ803)
コントローラ803は、通信部803aと記憶部803bと制御部803cとを備える。通信部803aは、コントローラ803をネットワークN1に接続されるための通信インタフェースである。本実施形態では、通信部803aは、PLC802から送信されるピックアップ要求信号やプレイス要求信号を、ネットワークN1を通じて受信する。また、記憶部803bは、アクチュエータ1のヘッド回路7に実行させる各種プログラムを記憶するものである。例えば、記憶部803bは、ワークWのピックアップを行う際におけるアクチュエータ1(回転モータ20、直動モータ30、及びエア制御機構60)の制御手順を規定したプログラム(ピックアップ用プログラム)や、ワークWのプレイスを行う際におけるアクチュエータ1の制御手順を規定したプログラム(プレイス用プログラム)等を記憶する。制御部803cは、アクチュエータ1の動作を管理するための装置である。例えば、PLC802からのピックアップ要求信号を通信部803aが受信したときには、制御部803cは、記憶部803bからピックアップ用プログラムを抽出し、抽出されたピックアップ用プログラムをアクチュエータ1のヘッド回路7へ送る。また、PLC802からのプレイス要求信号を通信部803aが受信したときには、制御部803cは、記憶部803bからプレイス用プログラムを抽出し、抽出されたプレイス用プログラムをアクチュエータ1のヘッド回路7へ送る。制御部803cからアクチュエータ1のヘッド回路7へ送られたプログラムは、前述したように、ヘッド回路7のRAMの作業領域にロードされることで、該ヘッド回路7のCPUによって実行される。そして、ヘッド回路7がピックアップ用プログラムやプレイス用プログラムを実行することで、ワークWのピックアップやプレイスが完了すると、ワークWのピックアップが完了したことを示す信号(ピックアップ完了信号)やワークWのプレイスが完了したことを示す信号(プレイス完了信号)が、コントローラ803の通信部803aからネットワークN1を介してPLC802へ送信されるようになっている。なお、本実施形態においては、コントローラ803とヘッド回路7との組合せが、本発明に係るヘッドユニットに相当する。
(システムの動作)
本実施形態に係るアクチュエータシステム800の動作について図5に基づいて説明する。図5は、アクチュエータシステム800の各構成要素間で送受信されるデータの流れ、及び各構成要素が行う処理の流れの概略を示すフロー図である。
図5では、PLC802が、X-Y軸方向におけるアクチュエータ1の位置を、所定のピックアップ位置(シャフト10の先端部10Aの位置がワークWの真上となる位置)に移動させるべく、移動装置801の第1駆動装置811a及び第2駆動装置811bを制御する(S11)。その際、PLC802による第1駆動装置811a及び第2駆動装置811bの制御は、ネットワークN1を通じて行われる。そして、X-Y軸方向におけるアクチュエータ1の位置が所定のピックアップ位置へ移動すると、PLC802が、ピックアップ要求信号をコントローラ803へ送信する(S12)。
PLC802からのピックアップ要求信号がコントローラ803の通信部803aで受信されると、コントローラ803の制御部803cが、ピックアップ用プログラムを記憶部803bから抽出し(S13)、抽出されたピックアップ用プログラムをアクチュエータ1のヘッド回路7に送る(S14)。
ヘッド回路7は、コントローラ803から受け取ったピックアップ用プログラムをRAMの作業領域にロードして実行することで、ワークWのピックアップ処理を行う。本実施形態におけるピックアップ処理は、図6に示す処理フローに基づいて行われる。なお、ワークWのピックアップ処理が行われる場合には、ワークWの大きさに応じた口径を持つ吸着ノズル70がシャフト10の先端部10Aに装着されるものとする。そして、ワークWのピックアップ時において、吸着ノズル70がワークWに接触するまでは、正圧電磁弁63A及び負圧電磁弁63Bは共に閉じた状態にされるものとする。
図6では、ヘッド回路7は、先ず、直動モータ30を駆動させることで、シャフト10のZ軸方向下側への移動(降下)を開始する(S101)。なお、この時点では、前述したように、正圧電磁弁63A及び負圧電磁弁63Bは共に閉じた状態に維持される。
ヘッド回路7は、吸着ノズル70がワークWに接触したかを判別する(S102)。吸着ノズル70がワークWに接触したか否かの判別は、ひずみゲージ37のセンシング結果に基づいて行われる。シャフト10がZ軸方向下側へ降下しているときに、吸着ノズル70がワークWに接触すると、吸着ノズル70にワークWが押しつけられることで、ワークWに外力が作用する。これに伴い、その外力の反作用として、ワークWからシャフト10へ荷重がかかることになる。すなわち、シャフト10がワークWに押しつけられるときの反作用によって、ワークWからシャフト10へ荷重がかかることになる。この荷重は、連結アーム36に対してひずみを発生させる方向に作用する。つまり、ワークWからシャフト10へ荷重がかかると、連結アーム36にひずみが発生することになる。連結アーム36のひずみは、ひずみゲージ37によって検出される。そして、ひずみゲージ37が検出するひずみは、シャフト10がワークWから受ける荷重と相関関係にある。このため、ひずみゲージ37のセンシング結果に基づいて、ワークWからシャフト10へ作用する荷重を検出することができる。そして、ワークWからシャフト10へ作用する荷重が所定荷重以上になると、吸着ノズル70がワークWに接触したと判定することができる。なお、所定荷重は、吸着ノズル70がワークWに接触したと判定される閾値である。また、所定荷重をワークWの破損を抑制しつつワークWをより確実にピックアップすることが可能な荷重として設定してもよい。また、所定荷重は、ワークWの種類に応じて変更することもできる。
ここで、吸着ノズル70がワークWに接触していない場合(S102で否定判定された場合)は、ヘッド回路7は、該ステップS102の処理を繰り返し実行する。一方、吸着ノズル70がワークWに接触している場合(S102で肯定判定された場合)は、ヘッド回路7は、S103の処理へ進む。
S103では、ヘッド回路7は、直動モータ30を停止させることで、シャフト10のZ軸方向下側への降下を停止させる。続いて、ヘッド回路7は、正圧電磁弁63Aを閉じた状態に維持しつつ、負圧電磁弁63Bを閉じた状態から開いた状態へ切り換える(S104)。その場合、中空部11から負圧通路61Bへ吸い出される空気の流れが許容されるため、シャフト10の先端部10A及び吸着ノズル70に負圧が発生する。これにより、ワークWを吸引する力(ワークWに作用する外力)が吸着ノズル70に働くことになる。
S105では、ヘッド回路7は、吸着ノズル70にワークWが適切に吸着されているかを判別する。例えば、ヘッド回路7は、流量センサ65によって検出される流量が所定流量以下まで減少していること、およびまたは圧力センサ64によって検出される圧力が所定圧力以下まで低下していることを条件として、吸着ノズル70にワークWが適切に吸着されていると判定してもよい。ここでいう所定流量は、流量センサ65によって検出される流量が該所定流量以下まで減少していれば、ワークWを適切に吸着し得る負圧が吸着ノズル70に発生していると判定することができる流量である。また、ここでいう所定圧力は、圧力センサ64によって検出される圧力が該所定圧力以下であれば、ワークWを適切に吸着し得る負圧が吸着ノズル70に発生していると判定することができる圧力である。なお、吸着ノズル70にワークWが適切に吸着されていない場合(S105で否定判定された場合)は、ヘッド回路7は、該S105の処理を繰り返し実行する。一方、吸着ノズル70にワークWが適切に吸着されている場合は(S105で肯定判定された場合)は、ヘッド回路7は、S106へ進む。
S106では、ヘッド回路7は、直動モータ30を駆動させることで、シャフト10のZ軸方向上側への移動(上昇)を開始させる。その際、ワークWは、吸着ノズル70とともに上昇する。これにより、ワークWのピックアップが完了する。なお、ヘッド回路7は、シャフト10をZ軸方向上側へ上昇させた際に、回転モータ20によりシャフト10を回転させることで、ピックアップされたワークWの向きを変更してもよい。
ここで図5に戻り、ワークWのピックアップが完了すると、ヘッド回路7からコントローラ803へワークWのピックアップが完了した旨が通知される(S16)。
ヘッド回路7からのピックアップ完了通知をコントローラ803が受け取ると、制御部803cが、ピックアップ完了信号を通信部803aからPLC802へ送信させる(S17)。
コントローラ803から送信されるピックアップ完了信号をPLC802が受信すると、該PLC802が、X-Y軸方向におけるアクチュエータ1の位置を、所定のプレイス位置(シャフト10の先端部10Aの位置がワークWをプレイスすべき場所の真上となる位置)に移動させるべく、移動装置801の第1駆動装置811a及び第2駆動装置811bを制御する(S18)。そして、X-Y軸方向におけるアクチュエータ1の位置が所定のプレイス位置へ移動すると、PLC802が、プレイス要求信号をコントローラ803へ送信する(S19)。
PLC802からのプレイス要求信号がコントローラ803の通信部803aによって受信されると、コントローラ803の制御部803cが、プレイス用プログラムを記憶部803bから抽出し(S20)、抽出されたプレイス用プログラムをアクチュエータ1のヘッド回路7へ送る(S21)。
ヘッド回路7は、コントローラ803から受け取ったプレイス用プログラムをRAMの作業領域にロードして実行することで、ワークWのプレイス処理を行う。本実施形態におけるプレイス処理は、図7に示す処理フローに基づいて行われる。なお、ワークWがピックアップされてからプレイスされるまでは、正圧電磁弁63Aが閉じられ、且つ負圧電磁弁63Bが開かれた状態にされるものとする。
図7では、ヘッド回路7は、先ず、直動モータ30を駆動させることで、シャフト10のZ軸方向下側への移動(降下)を開始する(S201)。続いて、ヘッド回路7は、吸着ノズル70に吸着されているワークWが接地したかを判別する(S202)。具体的には、ヘッド回路7は、前述のピックアップ処理において吸着ノズル70がワークWに接触したかを判別する方法と同様に、ひずみゲージ37のセンシング結果に基づいてシャフト10に作用する荷重を検出し、検出された荷重が所定荷重以上であるかを判別する。そして、検出された荷重が所定荷重以上であれば、ヘッド回路7は、吸着ノズル70に吸着されているワークWが接地したと判定する。
ここで、吸着ノズル70に吸着されているワークWが接地していない場合(S202で否定判定された場合)は、ヘッド回路7は、該S202の処理を繰り返し実行する。一方、吸着ノズル70に吸着されているワークWが接地している場合(S202で肯定判定された場合)は、ヘッド回路7は、S203の処理へ進む。
S203では、ヘッド回路7は、直動モータ30を停止させることで、シャフト10のZ軸方向下側への降下を停止させる。続いて、ヘッド回路7は、正圧電磁弁63Aを閉じた状態から開いた状態へ切り換えるとともに、負圧電磁弁63Bを開いた状態から閉じた状態へ切り換える(S204)。その場合、中空部11から負圧通路61Bへ吸い出される空気の流れが遮断されるとともに、正圧通路61Aから中空部11へ供給される空気の流れが許容されるため、シャフト10の先端部10A及び吸着ノズル70の圧力が負圧側から正圧側へ復帰する。これにより、ワークWを吸着ノズル70に吸い付ける力が小さくなる。
S205では、ヘッド回路7は、吸着ノズル70からワークWが脱離可能であるかを判別する。例えば、ヘッド回路7は、圧力センサ64によって検出される圧力が正圧側に復帰していることを条件として、吸着ノズル70からワークWが脱離可能であると判定してもよい。なお、吸着ノズル70からワークWが脱離可能な状態ではない場合(S205で否定判定された場合)は、ヘッド回路7は、該S205の処理を繰り返し実行する。一方、吸着ノズル70からワークWが脱離可能な状態である場合(S205で肯定判定された場合)は、ヘッド回路7は、S206へ進む。
S206では、ヘッド回路7は、直動モータ30を駆動させることで、シャフト10のZ軸方向上側への移動(上昇)を開始させる。その際、ワークWは、吸着ノズル70から脱離してその場所に残ることになる。これにより、ワークWのプレイスが完了する。
ここで図5に戻り、ワークWのプレイスが完了すると、ヘッド回路7からコントローラ803へワークWのプレイスが完了した旨が通知される(S23)。
ヘッド回路7からのプレイス完了通知をコントローラ803が受け取ると、制御部803cが、プレイス完了信号を通信部803aからPLC802へ送信させる(S24)。なお、ワークWのピックアップ及びプレイスを連続して行う場合には、S11~S24の処理を繰り返し実行すればよい。
(本実施形態に係る構成の効果)
以上説明したように、本実施形態に係るアクチュエータシステム800では、該アクチュエータシステム800で行われる一連の処理のうち、ピックアップ処理とプレイス処理とをPLC802ではなくヘッド回路7に行わせることで、タクトタイムの短縮、及びワークWのダメージ軽減を図ることができる。例えば、ひずみゲージ37、圧力センサ64、及び流量センサ65のセンシング結果がヘッド回路7に入力されるまでのタイムラグは、それらセンサのセンシング結果がPLC802に入力されるまでのタイムラグより小さくなる。また、ヘッド回路7からの信号が直動モータ30やエア制御機構60に入力されるまでのタイムラグは、PLC802からの信号がそれらの機器に入力されるまでのタイムラグより小さくなる。よって、ピックアップ処理及びプレイス処理がPLC802ではなくヘッド回路7で行われれば、ワークWのピックアップやプレイスを行うべくシャフト10をZ軸方向下側へ移動させる際に、吸着ノズル70がワークWに接触(又は、吸着ノズル70に吸着されているワークWが接地)してからシャフト10のZ軸方向下側への移動が停止されるまでのタイムラグを小さく抑えることができるため、吸着ノズル70がワークWに接触(又は、吸着ノズル70に吸着されているワークWが接地)した後もシャフト10のZ軸方向下側への移動が継続されることが抑制され、吸着ノズル70やワークWがダメージを受けることを抑制することができる。また、吸着ノズル70がワークWに接触(又は、吸着ノズル70に吸着されているワークWが接地)してから吸着ノズル70内の空気の吸引(又は、吸着ノズル70への空気の供給)が開始されるまでのタイムラグを小さく抑えることができるとともに、吸着ノズル70にワークWが吸着(又は、吸着ノズル70からワークWが脱離)してからシャフト10のZ軸方向上側への移動が開始されるまでのタイムラグを小さく抑えることもできるため、ピックアップ処理及びプレイス処理にかかるタクトタイムの不要な増加を抑制することも可能になる。
(変形例)
上記の実施形態では、本発明に係るヘッドユニットとして、コントローラとヘッド回路との組合せを例示したが、ヘッド回路に通信部を設けるとともに、ピックアップ用プログラム及びプレイス用プログラムをヘッド回路の記憶装置に記憶させることで、ヘッド回路単体で本発明に係るヘッドユニットを実現してもよい。
また、上記の実施形態では、本発明に係るアクチュエータとして、先端部側に中空部が形成されたシャフトを備え、前記中空部を負圧にすることでワークのピックアップを行うものを例示したが、先端部側にグリッパやマニピュレータが取り付けられたアーム等の可動部材を備え、グリッパやマニピュレータ等でワークを把持することでワークのピックアップを行うものを用いることもできる。その場合、本発明に係る外力検知センサとして、グリッパやマニピュレータ等の把持力を検出するセンサを用いればよい。
1・・・アクチュエータ、2・・・ハウジング、7・・・ヘッド回路、10・・・シャフト、10A・・・先端部、11・・・中空部、20・・・回転モータ、22・・・固定子、23・・・回転子、30・・・直動モータ、31・・・固定子、32・・・可動子、36・・・連結アーム、37・・・ひずみゲージ、50・・・シャフトハウジング、60・・・エア制御機構、61B・・・負圧通路、61C・・・共用通路、63B・・・負圧電磁弁、64・・・圧力センサ、65・・・流量センサ、70・・・吸着ノズル、202A・・・エア流通路、500・・・内部空間、501・・・制御通路、800・・・アクチュエータシステム、801・・・移動装置、802・・・PLC(制御装置)、803・・・コントローラ

Claims (5)

  1. 軸方向に移動可能な部材であって、その先端部がワークを保持可能に構成される可動部材を備え、前記可動部材を軸方向へ移動させることで該可動部材の先端部を所定の位置へ移動させ、前記可動部材の先端部に保持力を発生させることで該先端部にワークを保持させて、該ワークのピックアップを行うアクチュエータと、
    前記可動部材の軸方向と直交する方向における所定のピックアップ位置と所定のプレイス位置との間で前記アクチュエータを移動させるための移動装置と、
    前記ワークに作用する外力に相関する物理量を検出するための外力検知センサと、
    前記アクチュエータ、及び前記外力検知センサと通信網を介さずに接続され、ワークのピックアップを要求する信号であるピックアップ要求信号を受信したときに、前記外力検知センサのセンシング結果に基づいて前記可動部材の軸方向への移動およびまたは前記可動部材の先端部の保持力を制御することで、前記アクチュエータにワークのピックアップ動作を行わせるためのヘッドユニットと、
    前記ヘッドユニット及び前記移動装置と通信網を介して接続され、前記所定のピックアップ位置と前記所定のプレイス位置との間で前記アクチュエータを移動させるべく前記移動装置を制御することと、前記ヘッドユニットに対して前記ピックアップ要求信号を送信することと、を実行するための制御装置と、
    を備える、アクチュエータシステム。
  2. 前記可動部材は、軸方向に移動可能なシャフトであって、その先端部側に中空部を有するシャフトであり、
    前記アクチュエータは、前記シャフトを軸方向へ移動させることで該シャフトの先端部を該先端部がワークに接触する位置である前記所定の位置へ移動させ、前記中空部に負圧を発生させることで前記シャフトの先端部にワークを吸着させて、該ワークのピックアップを行うものであり、
    前記外力検知センサは、前記シャフトを軸方向へ移動させるための動力を前記シャフトに伝達するための部材である伝達部材に設けられ、前記シャフトに作用する荷重を検知するための荷重検知センサと、前記シャフトの前記中空部を負圧にする際に該中空部から吸い出される空気が流通する通路である空気通路に取り付けられ、前記シャフトの先端部に
    ワークが吸着されていることを検知するための吸着検知センサと、を含む、
    請求項1に記載のアクチュエータシステム。
  3. 前記制御装置から送信される前記ピックアップ要求信号を前記ヘッドユニットが受信したときに、前記ヘッドユニットが、
    前記シャフトを軸方向下側へ移動させるべく前記アクチュエータを制御することと、
    前記荷重検知センサのセンシング結果に基づいて、前記シャフトの先端部がワークに接触したかを判定することと、
    前記シャフトの先端部がワークに接触したと判定された時点で、前記シャフトの軸方向下側への移動を停止させるべく前記アクチュエータを制御することと、
    前記シャフトの前記中空部を負圧にすべく前記アクチュエータを制御することと、
    前記吸着検知センサのセンシング結果に基づいて、前記シャフトの先端部にワークが吸着されているかを判定することと、
    前記シャフトの先端部にワークが吸着されていると判定された時点で、前記シャフトを軸方向上側へ移動させるべく前記アクチュエータを制御することと、
    前記制御装置に対し、ワークのピックアップが完了したことを示す信号であるピックアップ完了信号を送信することと、
    を実行する、請求項2に記載のアクチュエータシステム。
  4. 記制御装置が、
    前記シャフトの軸方向と直交する方向における前記アクチュエータの位置を前記所定のピックアップ位置へ移動させるべく前記移動装置を制御することと、
    前記シャフトの軸方向と直交する方向における前記アクチュエータの位置が前記所定のピックアップ位置へ移動すると、前記ピックアップ要求信号を前記ヘッドユニットへ送信することと、
    前記ピックアップ要求信号を前記ヘッドユニットへ送信した後に、前記ピックアップ完了信号を前記ヘッドユニットから受信すると、前記シャフトの軸方向と直交する方向における前記アクチュエータの位置を前記所定のピックアップ位置から前記所定のプレイス位置へ移動させるべく前記移動装置を制御することと、
    を実行する、請求項3に記載のアクチュエータシステム。
  5. 前記制御装置は、前記シャフトの軸方向と直交する方向における前記アクチュエータの位置が前記所定のプレイス位置にあるときに、ワークのプレイスを要求する信号であるプレイス要求信号を前記ヘッドユニットへ送信することを更に実行するものであり、
    前記制御装置から送信される前記プレイス要求信号を前記ヘッドユニットが受信したときに、該ヘッドユニットが、
    前記シャフトを軸方向下側へ移動させるべく前記アクチュエータを制御することと、
    前記荷重検知センサのセンシング結果に基づいて、前記シャフトの先端部に吸着されているワークが接地したかを判定することと、
    前記シャフトの先端部に吸着されているワークが接地したと判定された時点で、前記シャフトの軸方向下側への移動を停止させるべく前記アクチュエータを制御することと、
    前記シャフトの前記中空部の圧力を正圧側に戻すべく前記アクチュエータを制御することと、
    前記吸着検知センサのセンシング結果に基づいて、前記シャフトの先端部からワークが脱離可能であるかを判定することと、
    前記シャフトの先端部からワークが脱離可能であると判定された時点で、前記シャフトを軸方向上側へ移動させるべく前記アクチュエータを制御することと、
    前記制御装置に対し、ワークのプレイスが完了したことを示す信号であるプレイス完了信号を送信することと、
    を実行する、請求項4に記載のアクチュエータシステム。
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