JP7158944B2 - 負圧発生構造およびアクチュエータ - Google Patents
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Description
軸方向に移動可能および/または軸回りに回転可能なシャフトであって、少なくともその先端部側に、その内部が中空となることで形成される中空部を有するシャフトを備え、該シャフトの先端部に負圧を発生させることで該先端部にワークを吸い付けて該ワークをピックアップするアクチュエータに適用される負圧発生構造であって、
前記シャフトが、その壁面との間に隙間を空けた状態で挿通される挿通孔と、
前記負圧発生構造の内部に形成され、前記シャフトに形成された連通孔を介して該シャフトの前記中空部と連通する内部空間と、
前記内部空間に接続され、前記シャフトの先端部に負圧を発生させるべく該内部空間内
の空気を吸引するときに空気の通路となる空気通路と、
を有する。
抵抗が生じることになる。この摺動抵抗は、シャフトの移動制御および/または回転制御の精度低下の要因となり得る。これに対し、本発明では、挿通孔の壁面とシャフトとの間にシール部材を設けずに、これらの間に隙間が形成されたままの状態とすることで、シール部材と該シャフトとの間における摺動抵抗を抑制することができる。そのため、シャフトの移動制御および/または回転制御の精度を向上させることができる。
図1は、本実施形態に係るアクチュエータ1の外観図である。アクチュエータ1は外形が略直方体のハウジング2を有しており、ハウジング2には、蓋200が取り付けられている。図2は、本実施形態に係るアクチュエータ1の内部構造を示した概略構成図である。ハウジング2の内部に、シャフト10の一部を収容している。このシャフト10の先端部10A側は、中空となるよう形成されている。シャフト10及びハウジング2の材料には、例えば金属(例えばアルミニウム)を用いることができるが、樹脂等を用いることもできる。なお、以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置について説明する。ハウジング2の最も大きな面の長辺方向であってシャフト10の中心軸100の方向をZ軸方向とし、ハウジング2の最も大きな面の短辺方向をX軸方向とし、ハウジング2の最も大きな面と直交する方向をY軸方向とする。Z軸方向は鉛直方向でもある。なお、以下では、図2におけるZ軸方向の上側をアクチュエータ1の上側とし、図2におけるZ軸方向の下側をアクチュエータ1の下側とする。また、図2におけるX軸方向の右側をアクチュエータ1の右側とし、図2におけるX軸方向の左側をアクチュエータ1の左側とする。また、図2におけるY軸方向の手前側をアクチュエータ1の手前側とし、図2におけるY軸方向の奥側をアクチュエータ1の奥側とする。ハウジング2は、Z軸方向の寸法がX軸方向の寸法よりも長く、X軸方向の寸法がY軸方向の寸法よりも長い。ハウジング2は、Y軸方向と直交する一つの面(図2における手前側の面)に相当する箇所が開口しており、この開口を蓋200によって閉塞している。蓋200は、例えばネジによってハウジング2に固定される。
ト10内の空気を吸引することで、該シャフト10の先端部10Aに負圧を発生させる。これによってワークWがシャフト10の先端部10Aに吸い付けられる。また、シャフト10内に空気を送り込むことで、該シャフト10の先端部10Aに正圧を発生させる。これによりシャフト10の先端部10AからワークWを容易に脱離させる。
グ2の上端面201を貫通している。入口コネクタ91Aにはエアを吐出するポンプ等に繋がるチューブがハウジング2の外部から接続され、出口コネクタ91Bにはハウジング2から流出するエアを排出するチューブがハウジング2の外部から接続される。ハウジング2の内部には、回転モータ20を冷却するための空気が流通する金属製のパイプ(以下、冷却パイプ92という。)が設けられており、この冷却パイプ92の一端は、入口コネクタ91Aに接続されている。冷却パイプ92は、入口コネクタ91AからZ軸方向にハウジング2の下端面202付近まで延び、該下端面202付近において湾曲して他端側が回転モータ20に向くように形成されている。このように、Z軸方向の下側からハウジング2内に空気を供給することにより、効率的な冷却が可能となる。また、冷却パイプ92は、直動モータ30のコイル31Aから熱を奪うように、該固定子31の内部を貫通している。固定子31に設けられているコイル31Aからより多くの熱を奪うように、冷却パイプ92の周りにコイル31Aが配置されている。
中心軸100と直交する面である。また、ハウジング2にシャフトハウジング50を取り付けたときに、シャフトハウジング50の一部であって取付面511AよりもZ軸方向の上側の部分512は、ハウジング2に形成された凹部202Bに嵌るように形成されている。
、シャフト10がどのような状態であっても、中空部11と内部空間500との連通状態が維持されるため、中空部11は常にエア制御機構60に通じていることになる。そのため、シャフト10の位置にかかわらず、エア制御機構60において正圧電磁弁63Aを閉じ、負圧電磁弁63Bを開くと、エア流通路202A、制御通路501、内部空間500、および連通孔12を介して、中空部11内の空気が吸引されることになる。その結果、中空部11に負圧を発生させることができる。すなわち、シャフト10の先端部10Aに負圧を発生させることができるので、シャフト10の先端部10AにワークWを吸い付けることができる。なお、上述したように、リング52の内面とシャフト10の外面との間にも隙間が形成されている。しかしながら、この隙間は、内部空間500を形成する隙間(すなわち、貫通孔51Aの内面とシャフト10の外面との間に形成される隙間)よりも小さい。そのため、エア制御機構60において正圧電磁弁63Aを閉じ、負圧電磁弁63Bを開くことで、内部空間500内から空気が吸引されても、リング52の内面とシャフト10の外面との間の隙間を流通する空気の流量を抑制することができる。これにより、ワークWをピックアップできるような負圧をシャフト10の先端部10Aに発生させることができる。一方、シャフト10の位置にかかわらず、エア制御機構60において正圧電磁弁63Aを開き、負圧電磁弁63Bを閉じると、中空部11に正圧を発生させることができる。すなわち、シャフト10の先端部10Aに正圧を発生させることができるので、シャフト10の先端部10AからワークWを速やかに脱離させることができる。
アクチュエータ1を用いたワークWのピックアンドプレイスについて説明する。ピックアンドプレイスは、コントローラ7が所定のプログラムを実行することにより行われる。ワークWのピックアップ時において、シャフト10がワークWに接触するまでは、正圧電磁弁63A及び負圧電磁弁63Bは共に閉じた状態とする。この場合、シャフト10の先端部10Aの圧力は大気圧となる。そして、直動モータ30によりシャフト10をZ軸方向下側に移動させる。シャフト10がワークWに接触すると、直動モータ30を停止させる。直動モータ30を停止後に負圧電磁弁63Bを開くことにより、シャフト10の先端部10Aに負圧を発生させ、ワークWをシャフト10の先端部10Aに吸い付ける。その後、直動モータ30によりシャフト10をZ軸方向上側に移動させる。このときに、必要に応じて、回転モータ20によりシャフト10を回転させる。このようにして、ワークWをピックアップすることができる。
10とワークWとの間に発生した荷重を検出することができる。ひずみゲージの検出値と荷重との関係は予め実験またはシミュレーション等により求めることができる。
以上説明したように、本実施形態に係るアクチュエータ1は、シャフトハウジング50を備えている。このシャフトハウジング50にシャフト10の先端部側が挿通されている。そして、シャフトハウジング50のハウジング本体51において、シャフト10が挿通されているリング52の内面と該シャフト10の外面との間には隙間が形成されている。そのため、シャフト10がリング52に挿通された状態であっても、該シャフト10が軸方向に移動可能および/または軸回りに回転可能となっている。
上記の実施形態では、シャフト10の先端部10A側に中空部11が形成されている。
そのため、アクチュエータ1において、ハウジング2のZ軸方向の下端面202にシャフトハウジング50が取り付けられており、シャフト10の先端部10A側が該シャフトハウジング50に挿通されている。ただし、シャフトハウジング50の設置位置はこのような位置に限られるものではない。
Claims (2)
- 軸方向に移動可能および/または軸回りに回転可能なシャフトであって、少なくともその先端部側に、その内部が中空となることで形成される中空部を有するシャフトを備え、該シャフトの先端部に負圧を発生させることで該先端部にワークを吸い付けて該ワークをピックアップするアクチュエータに適用される負圧発生構造であって、
前記シャフトが、その壁面との間に隙間を空けた状態で挿通される貫通孔と、
前記貫通孔の両端部にそれぞれ嵌め込まれており、その内径が前記シャフトの外径よりも大きい二つのリングと、
前記貫通孔における前記二つのリングの間において前記シャフトの周囲に形成される内部空間であって、前記シャフトに形成された連通孔を介して該シャフトの前記中空部と連通する内部空間と、
前記内部空間に接続され、前記シャフトの先端部に負圧を発生させるべく該内部空間内の空気を吸引するときに空気の通路となる空気通路と、
を有し、
前記二つのリングそれぞれの内面と前記シャフトの外面との間に形成される隙間が、前記内部空間の内壁面と前記シャフトとの間の隙間よりも小さく、且つ、
前記シャフトが軸方向に移動したときのストロークの全範囲において、前記シャフトの前記中空部と前記内部空間とが連通するように前記内部空間と前記連通孔とが形成されている負圧発生構造。 - 軸方向に移動可能および/または軸回りに回転可能なシャフトであって、少なくともその先端部側に、その内部が中空となることで形成される中空部を有するシャフトを備え、該シャフトの先端部に負圧を発生させることで該先端部にワークを吸い付けて該ワークをピックアップするアクチュエータであって、
請求項1に記載の負圧発生構造を有し、
前記負圧発生構造において、前記貫通孔、および、前記貫通孔の両端部にそれぞれ嵌め込まれた前記二つのリングに前記シャフトが挿通されているアクチュエータ。
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