以下、本開示の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の可視光通信の変復調方法例]
本実施の形態では、変調信号を光信号として送受信する光通信方式を用いる。
まず、本開示の各実施の形態に適用可能な光通信方式の一例である、可視光通信の第1の例について説明する。
<ラインスキャンサンプリング>
スマートフォンまたはデジタルカメラなどには、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサなどのイメージセンサが搭載されている。CMOSセンサで撮像された画像は、全体が厳密に同じ時刻の風景を写しているわけではなく、例えば、非特許文献2、非特許文献3に示されているように、行ごとにシャッタ動作を行うローリングシャッタ方式により、1ライン毎にセンサが受光した光の量を読み出す。そのため、読み出しに要する時間を見計らって、1ライン毎に時間差をおいて受光の開始、終了の制御が行われる。つまり、CMOSセンサで撮像された画像は、露光期間に少しずつタイムラグのある多数のラインを重ねた形になる。
可視光通信方式の第1の例では、このCMOSセンサの性質に着目した方式に基づいて、可視光信号受信の高速化を実現している。すなわち、可視光通信方式の第1の例では、ライン毎に露光時間が少しずつ異なることを利用することで、図1に示すように、1枚の画像(イメージセンサの撮像画像)から、複数の時点における光源の輝度、色をライン毎に測定することができ、フレームレートよりも高速に変調された信号を捉えることができる。
以下では、このサンプリング手法を「ラインスキャンサンプリング」と呼び、同じタイミングで露光される1列の画素を「露光ライン」と呼ぶ。
なお、CMOSセンサによるローリングシャッタ方式で「ラインスキャンサンプリング」を実現することができるが、CMOSセンサ以外のセンサ、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)センサ、非特許文献4を例とする有機(CMOS)センサなどにより、ローリングシャッタ方式を実現しても、同様に「ラインスキャンサンプリング」を実施することができる。
ただし、カメラ機能(動画または静止画の撮影機能)における撮像時の撮像設定では、高速で点滅する光源を撮影しても、点滅が露光ラインに沿った縞模様として現れることはない。なぜなら、この設定では、露光時間が光源の点滅周期よりも十分に長いため、図2に示すように、光源の点滅(発光パターン)による輝度の変化が平均化されて露光ライン間の画素値の変化が小さくなり、ほぼ一様な画像になるからである。
これに対して、図3に示すように、露光時間を光源の点滅周期程度に設定することで、光源の点滅の状態(発光パターン)を露光ラインの輝度変化として観測することができる。図3では、露光期間の長さを同じ発光状態が継続する最小の期間の長さより少し長く設定し、隣接する露光ライン間で露光期間の開始時刻の差を同じ発光状態が継続する最小の期間の長さよりも短く設定しているが、ライスキャンサンプリングにおける露光期間の設定はこれに限定されない。例えば、露光期間の長さは、同じ発光状態が継続する最小の期間の長さより短く設定してもよいし、同じ発光状態が継続する最小の期間の長さの2倍程度の長さに設定してもよい。また、光通信方式として、光信号が例えば図4Aに示す矩形波の組み合わせで表現される方式だけでなく、光信号が連続的に変化する方式を用いる場合もある。いずれの場合においても、光通信方式の受信装置は、光信号を受信して復調するために必要なサンプリングレートに対して、時間的に隣接する露光ライン間で露光期間の開始時刻または終了時刻の差を当該サンプリングレートに対応するサンプリング間隔と同じか、それ以下に設定する。また、光通信方式の受信装置は、露光期間の長さをサンプリング間隔と同じか、それ以下に設定する。ただし、光通信方式の受信装置は、露光期間の長さをサンプリング間隔の1.5倍以下に設定してもよいし、2倍以下に設定してもよい。
例えば、露光ラインは、イメージセンサの長辺方向に平行になるように設計される。この場合、一例として、フレームレートを30fps(frames per second)とすると、1920×1080のサイズの解像度では、毎秒32400以上のサンプルが得られ、3840×2160のサイズの解像度では、毎秒64800以上のサンプルが得られる。
<ラインスキャンサンプリングの応用例>
なお、上記説明では、一ライン毎に受光した光の量を示す信号を読み出すラインスキャンサンプリングについて説明したが、CMOSなどのイメージセンサを用いた光信号のサンプリング方式はこれに限定されない。光信号の受信に用いるサンプリング方式としては、通常の動画の撮影に用いるフレームレートよりも高いサンプリングレートでサンプリングされた信号を取得できる様々な方式が適用可能である。例えば、非特許文献2、非特許文献3に示されている画素ごとにシャッタ機能を持たせるグローバルシャッタ方式により、画素ごとに露光期間を制御して信号を読み出す方式や、ライン状ではない形状に配置された複数の画素のグループ単位で露光期間を制御して信号が読み出される方式を用いてもよい。また、通常の動画の撮影に用いるフレームレートにおける1フレームに相当する期間内に、同一の画素から複数回信号が読み出される方式を用いてもよい。
<フレームによるサンプリング>
さらに、非特許文献2、非特許文献3に示されている画素ごとにシャッタ機能を持たせるフレームレート方式により、フレームレートを高速化した方式においても光信号をサンプリングすることは可能である。
以下で説明する実施の形態は、例えば、すでに説明を行った「ラインスキャンサンプリング」、「ラインスキャンサンプリングの応用例」、「フレームによるサンプリング」のいずれの方式においても実現することは可能である。
<光源と変調方式>
可視光通信では、例えば、LED(Light Emitting Diode)を送信機として利用することができる。LEDは、照明またはディスプレイのバックライト光源として普及しつつあり、高速に点滅させることが可能である。
ただし、可視光通信の送信機として利用する光源は、可視光通信のために自由に点滅させられるわけではない。可視光通信による輝度の変化が人間に認識できてしまうと、照明などの本来の光源の機能を損ねてしまう。そのため、送信信号は、人間の目にちらつきが感じられないよう、かつ、所望の明るさで照らすようにすることが求められる。
この要求に応える変調方式として、例えば、4PPM(4-Pulse Position Modulation)と呼ばれる変調方式がある。4PPMは、図4Aに示すように、光源の明暗の4回の組み合わせによって2ビットを表現する方式である。また、4PPMは、図4Aに示すように、4回のうち3回が明るい状態、1回が暗い状態となるため、信号の内容に依らず、明るさの平均(平均輝度)は3/4=75%となる。
比較のため、同様の方式として、図4Bに示すマンチェスタ符号方式がある。マンチェスタ符号方式は、2状態で1ビットを表現する方式であり、変調効率は4PPMと同じ50%であるが、2回のうち1回が明るい状態、1回が暗い状態となるため、平均輝度は1/2=50%となる。すなわち、可視光通信の変調方式としては、4PPMの方がマンチェスタ符号方式よりも適しているといえる。ただし、可視光通信による輝度の変化が人間に認識される場合であっても通信性能が低下するわけではないため、用途によっては人間に認識される輝度の変化が生じる方式を用いても問題は無い。したがって、送信機(光源)は、例えば、ASK(Amplitude Shift Keying)方式、PSK(Phase Shift Keying)方式、PAM(Pulse Amplitude Modulation)などの変調方式を用いて、変調信号を生成し、光源を点灯、照射させてもよい。
<通信システムの全体構成例>
図5に示すように、可視光通信を行う通信システムは、少なくとも、光信号を送信(照射)する送信機と、光信号を受信(受光)する受信機とを含む。例えば、送信機には、表示する映像またはコンテンツに応じて送信内容を変更する可変光送信機と、固定の送信内容を送信し続ける固定光送信機の2種類がある。ただし、可変光送信機、固定光送信機のいずれかが存在するという構成でも、光による通信システムを構成することができる。
受信機は、送信機からの光信号を受信し、例えば、当該光信号に対応付けられた関連情報を取得してユーザへ提供することができる。
以上、可視光通信方式の概要について説明したが、以下の実施の形態で説明する光通信に適用可能な通信方式は上記の方式に限定されない。例えば、送信機の発光部は、複数の光源を用いて、データ送信を行ってもよい。また、受信装置の受光部は、CMOSなどのイメージセンサではなく、例えば、フォトダイオードなどの光信号を電気信号に変換可能なデバイスを用いることができる通信方式であってもよい。この場合、上述したラインスキャンサンプリングを用いてサンプリングを行う必要はないため、毎秒32400以上のサンプリングが必要な方式であっても適用可能である。また、用途によっては、例えば、赤外線、紫外線のような可視光以外の周波数の無線を用いた通信方式を用いてもよい。
(実施の形態1)
図6は、本実施の形態のおける機器100および端末150の構成の一例を示す。
[機器100の構成]
機器100(可視光通信の送信機に対応)は、LED(Light Emitting Diode)などの可視光源、照明、あるいはライト(総称して、光源ともいう)を具備する。なお、以下では、機器100を「第1の機器」と呼ぶこともある。
図6の第1の機器100において、送信部102は、例えば、場所に関する情報または位置に関する情報101を入力とする。また、送信部102は、時刻に関する情報105を入力としてもよい。また、送信部102は、場所に関する情報または位置に関する情報101と、時刻に関する情報105との両方を入力としてもよい。
送信部102は、場所に関する情報または位置に関する情報101、および/または、時刻に関する情報105を入力とし、これらの入力信号に基づいて、(光)変調信号103を生成し、変調信号103を出力する。そして、変調信号103は、例えば、光源104から送信される。
ここで、場所に関する情報または位置に関する情報101の例について説明する。
<例1>
場所に関する情報または位置に関する情報101は、場所・位置の緯度および/または経度の情報であってもよい。例えば、「北緯45度、東経135度」という情報を、場所に関する情報または位置に関する情報101としてもよい。
<例2>
場所に関する情報または位置に関する情報101は、住所の情報であってもよい。例えば、「東京と千代田区○○町1-1-1」という情報を、場所に関する情報または位置に関する情報101としてもよい。
<例3>
場所に関する情報または位置に関する情報101は、建物、施設などの情報であってもよい。例えば、「東京タワー」という情報を、場所に関する情報または位置に関する情報101としてもよい。
<例4>
場所に関する情報または位置に関する情報101は、建物、施設などに設置したものの固有の場所・位置に関する情報であってもよい。
例えば、駐車場において5台分の自動車を停めることができるスペースがあるものとする。そのとき、第1の駐車スペースをA-1、第2の駐車スペースをA-2、第3の駐車スペースをA-3、第4の駐車スペースをA-4、第5の駐車スペースをA-5と呼ぶ。この場合、例えば、「A-3」という情報を、場所に関する情報または位置に関する情報101としてもよい。
なお、このような例は、駐車場でのケースに限ったものではない。例えば、コンサート施設、野球・サッカー・テニスなどのスタジアム、飛行機、空港ラウンジ、鉄道、駅、などにある、「エリア・座席・店舗・施設など」に関する情報を、場所に関する情報または位置に関する情報101としてもよい。
以上、場所に関する情報または位置に関する情報101の例について説明した。なお、場所に関する情報または位置に関する情報101の構成方法については、上述の例に限ったものではない。
[端末150の構成]
図6の端末150(可視光通信の受信機に対応)は、第1の機器100から送信された変調信号103を受信する。
受光部(受光機)151は、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)、または、有機CMOSなどのイメージセンサである。受光部151は、第1の機器100から送信された変調信号を含む光を受光し、受信信号152を出力する。
なお、受光部151から出力される受信信号152は、イメージセンサで取得された画像、動画の情報を含んだ信号であってもよく、その他の光-電気変換を行う(光から電気信号に変換する)素子の出力信号であってもよい。以降の説明では、受光部151で行われる処理について特に説明することなく受信側の装置が変調信号を受信すると記載した場合、受信側の装置が受光部151で、変調信号を含んだ光から、光-電気変換を行う(光から電気信号に変換する)ことにより、「情報を伝送するための変調信号」、または「画像・動画の信号」と「情報を伝送するための変調信号」を取得することを意味する。ただし、上述した方法は受信側の装置が変調信号の受信する方法の一例であり、変調信号の受信方法はこれらに限定されない。
そして、受信部153は、受信信号152を入力とし、受信信号152に含まれる変調信号に対して復調、誤り訂正復号などの処理を行い、受信データ154を出力する。
データ解析部155は、受信データ154を入力とし、受信データ154を解析することにより、例えば、端末150の場所・位置を推定し、少なくとも端末150の場所・位置情報を含む情報156を出力する。
表示部157は、情報156を入力とし、情報156に含まれる端末150の場所・位置情報から、端末150の場所・位置に関する表示を行う。
[フレーム構成]
図7は、第1の機器100が送信する変調信号のフレーム構成の一例を示す。
図7において、横軸は時間である。第1の機器100は、例えば、プリアンブル201を送信し、その後、制御情報シンボル202、場所情報または位置情報に関するシンボル203、時刻情報に関するシンボル204を送信する。
プリアンブル201は、第1の機器100が送信する変調信号を受信する端末150が、例えば、信号検出、時間同期、フレーム同期などを行うためのシンボルである。
制御情報シンボル202は、例えば、変調信号の構成方法、使用している誤り訂正符号化方式の方法、フレーム構成方法などのデータを含んでいるシンボルである。
場所情報または位置情報に関するシンボル203は、図6で示した場所に関する情報または位置に関する情報101を含んだシンボルである。
なお、フレームには、シンボル201、202、203以外のシンボルを含んでいてもよい。例えば、図7に示すように、時刻情報に関するシンボル204を含んでいてもよい。時刻情報に関するシンボル204は、例えば、第1の機器100が変調信号を送信する時刻に関する情報105が含まれているものとする。なお、第1の機器100が送信する変調信号のフレームの構成は、図7に限ったものではなく、また、変調信号に含まれるシンボルは図7の構成に限ったものではない。フレームには、他のデータ・情報を含むシンボルが含まれていてもよい。
[効果]
図6、図7で説明したように、第1の機器100が変調信号を送信し、端末150がその変調信号を受信した際の効果について説明する。
第1の機器100は、可視光により変調信号を送信しているため、この変調信号を受信することができる端末150は、第1の機器100が存在している場所から大きく離れた場所にはいない。したがって、第1の機器100が送信した場所・位置情報を端末150が得ることで、端末150は、高精度な位置情報を簡単に(複雑な信号処理を行わずに)得ることが可能である。
また、GPSからの衛星電波を受信しにくい場所に第1の機器100を設置すれば、端末150は、GPSの衛星からの電波が受信しづらい状況でも、第1の機器100が送信する変調信号を受信することで、高精度な位置情報を安全に入手することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1で説明した第1の機器100が複数台存在する場合について説明する。
本実施の形態では、例えば、図8のように、図6に示す第1の機器100と同様の構成を持つ第1-1の機器301-1が変調信号を送信する。図6に示す端末150と同様の構成を持つ端末302は、第1-1の機器301-1が送信した変調信号を受信し、例えば、第1-1の場所・位置に関する情報、および、第1-1の時刻に関する情報を得る。
同様に、図6に示す第1の機器100と同じ構成を持つ第1-2の機器301-2が変調信号を送信する。端末302は、第1-2の機器301-2が送信した変調信号を受信し、例えば、第1-2の場所・位置に関する情報、および、第1-2の時刻に関する情報を得る。
そして、端末302は、第1-1の場所・位置に関する情報、および、第1-2の場所・位置に関する情報から、図8における第1-1の機器301-1と第1-2の機器301-2との間の距離を算出することができる。また、端末302は、第1-1の時刻に関する情報と、例えば、端末302が第1-1の機器301-1が送信した変調信号を受信した時刻とに基づいて、端末302と第1-1の機器301-1との距離を算出することができる。同様に、端末302は、第1-2の時刻に関する情報と、例えば、端末302が第1-2の機器301-2が送信した変調信号を受信した時刻とに基づいて、端末302と第1-2の機器301-2との間の距離を算出することができる。
また、端末302は、第1-1の場所・位置に関する情報から、第1-1の機器301-1の位置が分かる。端末302は、第1-2の場所・位置に関する情報から、第1-2の機器301-2の位置が分かる。
また、端末302は、「第1-1の機器301-1と第1-2の機器301-2との間の距離」、「第1-1の機器301-1と端末302との間の距離」、「第1-2の機器301-2と端末302との間の距離」から、「第1-1の機器301-1と第1-2の機器301-2と端末302とが構成する三角形」が分かる。
したがって、端末302は、「第1-1の機器301-1の位置」、「第1-2の機器301-2の位置」、「第1-1の機器301-1と第1-2の機器301-2と端末302とが構成する三角形」から、端末302の位置を高精度に計算し、得ることができる。
ただし、端末302が、場所・位置情報を得るための測地測量方法は、上述の説明に限ったものではなく、どのような方法で測地測量を行ってもよい。例えば、測地測量方法の例としては、三角測量、多角測量、三辺測量、水準測量などがある。
以上のように、本実施の形態では、端末302が、場所情報を送信する光源を具備する複数の機器301から、上述のような情報を得ることで、端末302は、端末302の位置の推定を高精度に行うことができる。
また、本実施の形態では、実施の形態1で説明したように、GPSからの衛星電波を受信しにくい場所に、場所情報を送信する光源を具備する機器301を設置すると、端末302は、GPSの衛星からの電波が受信しづらい状況でも、機器301が送信する変調信号を受信することで、高精度な位置情報を安全に入手することができる。
なお、上述の例では、端末302が、2台の機器301が送信した変調信号を受信する例について説明しているが、端末302が、2台より多くの機器301が送信した変調信号を受信する場合でも同様に実施することができる。なお、機器301の台数が多いほど、端末302は位置情報を高精度に算出することができるという利点がある。
(実施の形態3)
図9は、本実施の形態のおける、機器400、端末450、および、端末450と通信を行う基地局470(または、AP(access point))の構成の一例を示す。
機器400は、例えば、LEDなどの可視光源、照明、光源、またはライトを具備する。なお、以下では、機器400を「第1の機器」と呼ぶこともある。
なお、図9に示す第1の機器400において、図6に示す第1の機器100と同様に動作する構成については、同一の符号を付している。また、図9に示す端末450において、図6に示す端末150と同様に動作する構成については同一の符号を付している。
図9の第1の機器400において、送信部102は、例えば、場所に関する情報または位置に関する情報101、基地局470の識別子であるSSID(service set identifier)に関する情報401-1、アクセス先に関する情報401-2を入力とする。また、送信部102は、時刻に関する情報105を入力としてもよい。
送信部102は、場所に関する情報または位置に関する情報101、SSIDに関する情報401-1、および、アクセス先に関する情報401-2、および/または、時刻に関する情報105を入力とし、これらの入力信号に基づいて、(光)変調信号103を生成し、変調信号103を出力する。そして、変調信号103は、例えば、光源104から送信される。
なお、場所に関する情報または位置に関する情報101の例については、実施の形態1で説明したので、ここでは説明を省略する。
次に、SSIDに関する情報401-1、および、アクセス先に関する情報401-2について説明する。
まず、SSIDに関する情報401-1について説明する。
SSIDに関する情報401-1は、図9における基地局470のSSIDを示す情報である。ここで、光信号により通知されるSSIDが安全な基地局のSSIDであることが判明している場合、第1の機器400は、端末450に対して安全なアクセス先である基地局470へのアクセスを提供することができる。これにより、図9の端末450が、基地局470より、情報を安全に入手することができる。
一方、第1の機器400は、基地局470に対してアクセスする端末を、第1の機器400が送信(照射)した光信号を受信可能な空間に位置する端末に制限することができる。
なお、端末450は、予め定められた方式で送信された光信号を受信した場合に、通知されたSSIDが安全な基地局のSSIDであると判別してもよい。また、端末450は、通知されたSSIDが安全であるか否かを判別する処理を別途実施してもよい。例えば、第1の機器400が所定の識別子を光信号に含めて送信し、端末450は、受信した識別子に基づいて、通知されたSSIDが安全な基地局のSSIDであるか否かを判断してもよい。また、端末450は、安全な基地局であるか否かを判断する処理を行わずに、可視光の特性を利用して、ユーザが安全性の高い第1の機器400を選択して、端末450で第1の機器400から光信号の受信を行い、安全性の高い基地局のSSIDを取得してもよい。
なお、図9では、基地局470のみを示しているが、例えば、基地局470以外の他の基地局(または、AP)が1つ以上存在する場合も、端末450は、第1の機器400から取得したSSIDを用いて基地局470にアクセスし、情報を入手することになる。
次に、アクセス先に関する情報401-2について説明する。
アクセス先に関する情報401-2は、端末450が、基地局470にアクセスした後に、情報を入手するためのアクセス先に関する情報である。なお、本実施の形態の具体的な動作例については後述する。
以上、SSIDに関する情報401-1、および、アクセス先に関する情報401-2について説明した。
端末450は、第1の機器400から送信された変調信号103を受信する。
受光部151は、例えば、CMOS、または、有機CMOSなどのイメージセンサである。受光部151は、第1の機器400から送信された変調信号を含む光を受光し、受信信号152を出力する。
そして、受信部153は、受光部151で受信した受信信号152を入力とし、受信信号152に含まれる変調信号に対して復調・誤り訂正復号などの処理を行い、受信データ154を出力する。
データ解析部155は、受信データ154を入力とし、受信データ154から、例えば、端末450の場所・位置を推定する。そして、データ解析部155は、少なくとも端末450の場所・位置情報を含む情報156、SSIDに関する情報451、および、アクセス先に関する情報452を出力する。
表示部157は、端末450の場所・位置情報を含む情報156、SSIDに関する情報451、アクセス先に関する情報452を入力とし、例えば、端末450の場所・位置、端末450が具備する無線装置453がアクセスする通信相手のSSID、および/または、アクセス先を表示する(以下、この表示を「第1の表示」と呼ぶ)。
例えば、第1の表示後、無線装置453は、SSIDに関する情報451、および、アクセス先に関する情報452を入力とする。そして、無線装置453は、SSIDに関する情報451に基づいて、通信を行う相手先と、例えば、電波を利用することで接続する。なお、図9の場合、無線装置453は、基地局470と接続することになる。
そして、無線装置453は、アクセス先に関する情報452に基づいて、アクセス先に関する情報を含むデータから変調信号を生成し、この変調信号を、基地局470に対して、例えば、電波を用いて送信する。
図9において端末450の通信相手である基地局470は、端末450が具備する無線装置453が送信した変調信号を受信する。
そして、基地局470は、受信した変調信号の復調、誤り訂正復号などの処理を行い、端末450から送信されたアクセス先の情報を含む受信データ471を出力する。基地局470は、このアクセス先の情報に基づいて、ネットワークを介し、所望のアクセス先にアクセスするとともに、例えば、アクセス先から所望の情報472を得る。そして、基地局470は、所望の情報472を入力とし、所望の情報472から変調信号を生成し、この変調信号を、端末450(無線装置453)に対して、例えば、電波を用いて送信する。
端末450の無線装置453は、基地局470から送信された変調信号を受信し、復調・誤り訂正復号などの処理を行い、所望の情報472を得る。
例えば、所望の情報472が、地図、建物の地図・フロアガイド、施設の地図・フロアガイド、駐車場の地図・フロアガイド、コンサート施設・スタジアム・飛行機・空港ラウンジ・鉄道・駅などにある「エリア・座席・店舗・施設」の情報などであるとする。
表示部157は、所望の情報472を含む情報454、少なくとも端末450の場所・位置情報を含む情報156、SSIDに関する情報451を入力とし、第1の表示後、所望の情報472と、少なくとも端末450の場所・位置情報を含む情報156とから、地図・フロアガイド・施設の情報・座席の情報・店舗の情報の表示上に、端末450の位置をマッピングした表示を行う。
図10は、表示部157の具体的な表示の例である。
図10の表示は「3階のフロア」であることを示している。そして、A-1、A-2、A-3、A-4、A-21、A-22、A-23、A-24は、車の駐車スペースの位置をそれぞれ示している。また、a-1、a-2は、エレベータの位置を示している。この駐車スペースおよびエレベータの位置を含む地図の情報が、所望の情報454(472)の一例である。
図10に示すように、表示部157は、端末450の現在位置を、地図上にマッピングして表示している。なお、現在位置は、少なくとも端末450の場所・位置情報を含む情報156から得られる情報である。
図11は、図9に示す第1の機器400が送信する変調信号のフレーム構成の一例を示す。図11において、横軸は時間である。また、図11において、図7と同様の情報を伝送するシンボルについては、同一の符号を付しており、その説明を省略する。
第1の機器400は、プリアンブル201、制御情報シンボル202、場所情報または位置情報に関するシンボル203、時刻情報に関するシンボル204に加え、SSIDに関するシンボル600-1、アクセス先に関するシンボル600-2を送信する。
SSIDに関するシンボル600-1は、図9におけるSSIDに関する情報401-1を送信するためのシンボルであり、アクセス先に関するシンボル600-2は、図9のアクセス先に関する情報401-2を送信するためのシンボルである。なお、図11のフレームにおいて、図11に記載しているシンボル以外のシンボルが含まれていてもよい。また、シンボルの送信する順番を含め、フレーム構成は、図11の構成に限ったものではない。
図12は、図9に示す基地局470が送信する変調信号のフレーム構成の一例を示す。図12において、横軸は時間である。
図12に示すように、基地局470は、例えば、プリアンブル701を送信し、その後、制御情報シンボル702、情報シンボル703を送信する。
プリアンブル701は、基地局470が送信する変調信号を受信する端末450が、例えば、信号検出、時間同期、フレーム同期、周波数同期、周波数オフセット推定などを行うためのシンボルである。
制御情報シンボル702は、例えば、変調信号を生成するのに使用された、誤り訂正符号化方式の方法、変調方式に関する情報、フレーム構成に関する情報などのデータを含むシンボルである。端末450の無線装置453は、制御情報シンボル702の情報に基づいて、変調信号の復調などを実施する。
情報シンボル703は、情報を伝送するためのシンボルである。なお、本実施の形態の場合、情報シンボル703は、上述で説明した所望の情報472を伝送するためのシンボルである。
なお、図9に示す基地局470は、図12に記載しているシンボル以外のシンボルを含むフレームを送信してもよい。例えば、基地局470は、情報シンボル703の途中でパイロットシンボル(リファレンスシンボル)が含まれるフレームなどを送信してもよい。また、シンボルの送信する順番を含め、フレーム構成は、図12の構成に限ったものではない。また、図12において、周波数軸方向に複数のシンボルが存在してもよい。つまり、図12において、複数の周波数(複数のキャリア)にシンボルが存在してもよい。
また、例えば、第1の機器400が送信する図11に示すフレーム構成の変調信号は、規則的なタイミングで、例えば、繰り返し、送信する方法が考えられる。これにより、複数の端末450が、上述したような動作を実施することができる。
図13は、上述した、図9に示す「第1の機器400」、「端末450」、「基地局470」が実施する処理の一例を示すフローチャートである。
まず、第1の機器400は、図11に示すフレーム構成の変調信号を送信する(ST801)。
そして、端末450は、第1の機器400が送信した変調信号を受信し、端末450の場所・位置推定を行う(ST802)。
併せて、端末450は、第1の機器400が送信した変調信号を受信し、端末450がアクセスする基地局470のSSIDを把握する(ST803)。
そして、端末450は、地図などの情報を入手するためのアクセス先に関する情報452を含むデータを含む変調信号を、例えば、電波を用いて、基地局470に送信する(ST804)。
基地局470は、端末450が送信した変調信号を受信し、アクセス先の情報を得て、ネットワークを介して、所望のアクセス先にアクセスし、地図などの所望の情報(端末450に送信する情報)を得る(ST805)。
そして、基地局470は、入手した地図などの所望の情報を含む変調信号を、例えば、電波を用いて、端末450に送信する(ST806)。
端末450は、基地局470が送信した変調信号を受信し、地図などの情報を得る。そして、端末450は、地図などの情報と、既に得ている端末450の場所・位置の情報に基づいて、図10のような表示を行う。
次に、図10に示す場所に、複数の第1の機器400、および、基地局470を設置した場合の動作例について説明する。
図14は、図10と同様の場所の地図を記載している。すなわち、図14は、図10で説明したように「3階のフロア」の地図である。図14において、A-1、A-2、A-3、A-4、A-21、A-22、A-23、A-24は、車の駐車スペースを示し、a-1、a-2はエレベータを示す。
また、図14の「○」901-1の位置に、図9に示す第1の機器400と同様の構成を持つ第1の機器を設置する。以下では、901-1の位置に設置される第1の機器400と同様の構成を持つ第1の機器を「第1-1の機器400」と呼ぶ。第1-1の機器400は、場所に関する情報または位置に関する情報として「A-1」という情報を持ち、「A-1」という情報を送信する。
図14の「○」901-2の位置に、図9の第1の機器400と同様の構成を持つ第1の機器を設置する。以下では、901-2の位置に設置される第1の機器400と同様の構成を持つ第1の機器を「第1-2の機器400」と呼ぶ。第1-2の機器400は、場所に関する情報または位置に関する情報として「A-2」という情報を持ち、「A-2」という情報を送信する。
図14の「○」901-3の位置に、図9の第1の機器400と同様の構成を持つ第1の機器を設置する。以下では、901-3の位置に設置される第1の機器400と同様の構成を持つ第1の機器を「第1-3の機器400」と呼ぶ。第1-3の機器400は、場所に関する情報または位置に関する情報として「A-3」という情報を持ち、「A-3」という情報を送信する。
図14の「○」901-4の位置に、図9の第1の機器400と同様の構成を持つ第1の機器を設置する。以下では、901-4の位置に設置される第1の機器400と同様の構成を持つ第1の機器を「第1-4の機器400」と呼ぶ。第1-4の機器400は、場所に関する情報または位置に関する情報として「A-4」という情報を持ち、「A-4」という情報を送信する。
図14の「○」901-21の位置に、図9の第1の機器400と同様の構成を持つ第1の機器を設置する。以下では、901-21の位置に設置される第1の機器400と同様の構成を持つ第1の機器を「第1-21の機器400」と呼ぶ。第1-21の機器400は、場所に関する情報または位置に関する情報として「A-21」という情報を持ち、「A-21」という情報を送信する。
図14の「○」901-22の位置に、図9の第1の機器400と同様の構成を持つ第1の機器を設置する。以下では、901-22の位置に設置される第1の機器400と同様の構成を持つ第1の機器を「第1-22の機器400」と呼ぶ。第1-22の機器400は、場所に関する情報または位置に関する情報として「A-22」という情報を持ち、「A-22」という情報を送信する。
図14の「○」901-23の位置に、図9の第1の機器400と同様の構成を持つ第1の機器を設置する。以下では、901-23の位置に設置される第1の機器400と同様の構成を持つ第1の機器を「第1-23の機器400」と呼ぶ。第1-23の機器400は、場所に関する情報または位置に関する情報として「A-23」という情報を持ち、「A-23」という情報を送信する。
図14の「○」901-24の位置に、図9の第1の機器400と同様の構成を持つ第1の機器を設置する。以下では、901-24の位置に設置される第1の機器400と同様の構成を持つ第1の機器を「第1-24の機器400」と呼ぶ。第1-24の機器400は、場所に関する情報または位置に関する情報として「A-24」という情報を持ち、「A-24」という情報を送信する。
また、図14の「◎」902の位置に、図9の基地局470と同様の構成を持つ基地局(または、AP)を設置する。以下では、図9の基地局470と同様の構成を持つ基地局(または、AP)を単に「基地局470」と呼ぶ。また、ここでは、902の位置に設置された基地局470のSSIDを「abcdef」とする。
図14の地図で示されている位置周辺に存在する端末450は、無線通信を行う場合、図14の902の位置に設置した基地局470にアクセスすればよい。
したがって、図14の901-1に設置されている「第1-1の機器400」は、SSIDに関する情報(図9の401-1参照)として「abcdef」を送信する。
同様に、図14の901-2に設置されている「第1-2の機器400」は、SSIDに関する情報(図9の401-1参照)として「abcdef」を送信する。
図14の901-3に設置されている「第1-3の機器400」は、SSIDに関する情報(図9の401-1参照)として「abcdef」を送信する。
図14の901-4に設置されている「第1-4の機器400」は、SSIDに関する情報(図9の401-1参照)として「abcdef」を送信する。
図14の901-21に設置されている「第1-21の機器400」は、SSIDに関する情報(図9の401-1参照)として「abcdef」を送信する。
図14の901-22に設置されている「第1-22の機器400」は、SSIDに関する情報(図9の401-1参照)として「abcdef」を送信する。
図14の901-23に設置されている「第1-23の機器400」は、SSIDに関する情報(図9の401-1参照)として「abcdef」を送信する。
図14の901-24に設置されている「第1-24の機器400」は、SSIDに関する情報(図9の401-1参照)として「abcdef」を送信する。
以下、具体的な動作例を説明する。
図14の903-1の位置に図9の端末450と同様の構成を持つ端末(以下、単に「端末450」と呼ぶ)が存在するものとする。この場合、端末450は、図14の901-4の位置にある「第1-4の機器400」が送信した変調信号を受信し、「A-4」という位置情報を得る。また、端末450は、図14の901-4の位置にある「第1-4の機器400」が送信した変調信号を受信し、「abcdef」というSSIDの情報を得る。これにより、端末450は、図14の902に位置する基地局470にアクセスすることになる。また、端末450は、図14の902に位置する基地局470から、地図などの情報を得る。そして、端末450は、地図情報と位置情報を表示する(例えば、図10参照。ただし、図10はあくまでも表示の例である)。
同様に、図14の903-2の位置に図9の端末450と同様の構成を持つ端末(以下、単に「端末450」と呼ぶ)が存在するものとする。この場合、端末450は、図14の901-22の位置にある「第1の22の機器400」が送信した変調信号を受信し、「A-22」という位置情報を得る。また、端末450は、図14の901-22の位置にある「第1-4の機器400」が送信した変調信号を受信し、「abcdef」というSSIDの情報を得る。これにより、端末450は、図14の902に位置する基地局470にアクセスすることになる。また、端末450は、図14の902に位置する基地局470から、地図などの情報を得る。そして、端末450は、地図情報と位置情報を表示する(例えば、図10参照。ただし、図10はあくまでも表示の例である)。
なお、端末450は、図14のような地図(周辺情報)と位置情報を、端末450が具備する記憶部(図示せず)に記録し、端末450を使用するユーザが必要なときに、記憶部に記録されている情報を取り出せるようにしてもよい。これにより、ユーザはより便利に地図(周辺情報)と位置情報を活用することができる。
以上のように、第1の機器400は、可視光により変調信号を送信しているため、この変調信号を受信することができる端末450は、第1の機器400の位置から光信号を受光できる範囲内に限定される。したがって、第1の機器400が送信した場所・位置情報を端末450が受信することで、端末450は、高精度な位置情報を簡単に(複雑な信号処理をせずに)取得できる。
また、GPSからの衛星電波を受信しにくい場所に第1の機器400を設置すると、端末450は、GPSの衛星からの電波が受信しづらい状況でも、第1の機器400が送信する変調信号を受信することで、高精度な位置情報を、安全に入手することができる。
さらに、第1の機器400から送信されたSSIDの情報に基づいて、端末450が、基地局(または、AP)470と接続して情報を得ることで、端末450は、情報を安全に入手することができる。なぜなら、端末450が可視光の変調信号から情報を得た場合、可視光であるが故に、ユーザは変調信号を送信した第1の機器400を目視等により容易に認識することができ、情報元が安全かどうかの判断を行いやすいからである。これに対して、例えば、SSIDを無線LANが送信した電波の変調信号から取得した場合、ユーザは電波を送信した機器の判別が難しい。このため、情報の安全性の確保という点では、可視光通信は、無線LAN通信と比較して、SSIDを取得することに適している。
なお、図9の端末450の無線装置453に、さらに複数の信号が入力されてもよい。例えば、無線装置453を制御するための制御信号、および、基地局470に送信する情報などが、無線装置453に入力されてもよい。このとき、無線装置453が制御信号に基づいて通信を開始するという動作が一例として考えられる。以上のように、本実施の形態では、第1の機器の構成は図9の第1の機器400の構成に限ったものではなく、端末の構成は、図9の端末450の構成に限ったものではなく、基地局の接続先および構成についても図9に示した基地局470の接続先および構成に限定されない。
また、図9において、基地局470が1つ配置されている場合について記載しているが、端末450がアクセス可能な(安全な)基地局(または、AP)が複数存在していてもよい。このとき、図9の第1の機器400が送信するSSIDに関するシンボルには、これらの複数の基地局(または、AP)のそれぞれのSSIDを示す情報が含まれていてもよい。この場合、図9の端末450の表示部157には、アクセス先の表示(前述した「第1の表示」)として、複数の基地局のSSIDのリスト、および/または複数のアクセス先のリストが表示される。そして、図9の端末450は、複数の基地局(または、AP)のSSIDの情報に基づいて、実際に無線接続する1つ以上の基地局を選択してもよい(つまり、複数の基地局と同時に接続してもよい)。
例えば、基地局470が3つ配置されるとする。ここでは、3つの基地局470をそれぞれ基地局#A、基地局#B、基地局#Cと呼ぶ。また、基地局#AのSSIDを「abcdef」とし、基地局#BのSSIDを「ghijk」とし、基地局#CのSSIDを「pqrstu」とする。この場合、第1の機器400が送信する変調信号の図11に示すフレーム構成におけるSSIDに関するシンボル600-1は、「基地局#AのSSIDを「abcdef」」、「基地局#BのSSIDを「ghijk」」、「基地局#CのSSIDを「pqrstu」」とする情報を含んでいる。そして、図9の端末450は、SSIDに関するシンボル600-1を受信し、「基地局#AのSSIDを「abcdef」」、「基地局#BのSSIDを「ghijk」」、「基地局#CのSSIDを「pqrstu」」の情報に基づいて、実際に無線接続する1つ以上の基地局470を選択する。
(実施の形態4)
図15は、本実施の形態における通信システムの構成の一例を示す図である。
図15の通信システムは、例えば、機器1000、端末1050、および、端末1050と通信を行う基地局(または、AP)470を含む。
機器1000は、例えば、LEDなどの可視光源、照明、光源、ライト(以下、光源104という)を具備する。なお、以下では、機器1000を本実施の形態における「第2の機器」と呼ぶこともある。
なお、図15に示す第2の機器1000において、図6に示す第1の機器100と同様に動作する構成要素については、同一の番号を付している。また、図15に示す端末1050において、図6に示す端末150と同様に動作する構成要素については同一の番号を付している。また、図15に示す端末1050の無線装置453と基地局470との間の通信は、例えば、電波を用いるものとする。
図15の第2の機器1000において、送信部102は、SSIDに関する情報1001-1、暗号鍵に関する情報1001-2、および、データ1002を入力とし、これらの入力信号に基づいて、(光)変調信号103を生成し、変調信号103を出力する。そして、変調信号103は、例えば、光源104から送信される。
次に、SSIDに関する情報1001-1、および、暗号鍵に関する情報1001-2について説明する。
まず、SSIDに関する情報1001-1について説明する。
SSIDに関する情報1001-1は、図15における基地局470のSSIDを示す情報である。なお、例として、基地局470は、端末1050への変調信号を電波で送信し、端末1050からの変調信号を電波で受信する。つまり、第2の機器1000は、端末1050に対して安全なアクセス先である基地局470へのアクセスを提供することができる。これにより、図15の端末1050が、基地局470から、情報を安全に入手することができる。
一方、第2の機器1000は、基地局470に対してアクセスする端末を、第2の機器1000が送信(照射)した光信号を受信可能な空間に位置する端末に制限することができる。
なお、端末1050は、予め定められた方式で送信された光信号を受信した場合に、通知されたSSIDが安全な基地局のSSIDであると判別してもよい。また、端末1050は、通知されたSSIDが安全であるか否かを判別する処理を別途行ってもよい。例えば、第2の機器1000が所定の識別子を光信号に含めて送信し、端末1050は、受信した識別子に基づいて、通知されたSSIDが安全な基地局のSSIDであるか否かを判断してもよい。
なお、図15では、基地局470のみを示しているが、例えば、基地局470以外の基地局(または、AP)が存在する場合も、端末1050は、第2の機器1000から取得したSSIDを用いて基地局470にアクセスし、情報を入手することになる。
次に、暗号鍵に関する情報1001-2について説明する。
暗号鍵に関する情報1001-2は、端末1050が基地局470と通信を行うために必要となる暗号鍵に関する情報である。端末1050は、第2の機器1000から、暗号鍵に関する情報1001-2を得ることで、基地局470との間で暗号化された通信を行うことが可能となる。
以上、SSIDに関する情報1001-1、および、暗号鍵に関する情報1001-2について説明した。
図15の端末1050は、第2の機器1000が送信した変調信号を受信する。なお、図15の端末1050において、図6の端末150、図9の端末450と同様に動作する構成要素については、同一の番号を付している。
端末1050が具備する受光部151は、例えば、CMOS、または、有機CMOSなどのイメージセンサである。受光部151は、第2の機器1000から送信された変調信号を含む光を受光し、受信信号152を出力する。
そして、受信部153は、受光部151で受信した受信信号152を入力とし、受信信号152に含まれる変調信号に対して復調・誤り訂正復号などの処理を行い、受信データ154を出力する。
データ解析部155は、受信データ154を入力とし、受信データ154から、例えば、接続先となる基地局のSSIDの情報1051、および、接続先となる基地局と通信を行うための暗号鍵の情報1052を出力する。例えば、無線LAN(Local Area Network)では、暗号化の方式として、WEP(Wired Equivalent Privacy)、WPA(Wi-Fi(登録商標) Protected Access)、WPA2(Wi-Fi Protected Access 2)(PSK(Pre-Shared Key)モード、EAP(Extended Authentication Protocol)モード)がある。なお、暗号化方法はこれに限ったものではない。
表示部157は、SSIDの情報1051、暗号鍵の情報1052を入力とし、例えば、端末1050が具備する無線装置453がアクセスする通信相手のSSID、および、暗号鍵を表示する(この表示を本実施の形態における「第1の表示」と呼ぶ)。
例えば、第1の表示後、無線装置453は、SSIDの情報1051、および、暗号鍵の情報1052を入力とし、基地局470との接続を確立する(例えば、接続は電波を利用するものとする)。このとき、基地局470も、端末1050が具備する無線装置453と通信を行う場合、変調信号を、例えば電波を用いて送信する。
その後、無線装置453は、データ1053、および、制御信号1054を入力とし、制御信号1054に示される制御に従って、データ1053に対して変調を施し、変調信号を電波により送信する。
そして、例えば、基地局470は、ネットワークに対して、データの送信(471)、およびネットワークからのデータの受信(472)を行う。その後、例えば、基地局470は、端末1050に対して、変調信号を電波により送信する。
端末1050が具備する無線装置453は、電波により受信した変調信号に対し、復調、誤り訂正復号などの処理を行い、受信データ1056を取得する。表示部157は、受信データ1056に基づいて表示を行う。
図16は、図15に示す第2の機器1000が送信する変調信号のフレーム構成の一例を示している。図16において、横軸は時間である。また、図16において、図7、図11と同様のシンボルについては、同一の番号を付しており、その説明を省略する。
SSIDに関するシンボル600-1は、図15のSSIDに関する情報1001-1を送信するためのシンボルであり、暗号鍵に関するシンボル1101は、図15の暗号鍵に関する情報1001-2を送信するためのシンボルである。データシンボル1102は、図15のデータ1002を送信するためのシンボルである。
第2の機器1000は、プリアンブル201、制御情報シンボル202、SSIDに関するシンボル600-1、暗号鍵に関するシンボル1101、データシンボル1102を送信する。なお、第2の機器1000は、図16で記載しているシンボル以外のシンボルを含むフレームを送信してもよい。また、シンボルを送信する順番を含め、フレーム構成は図16の構成に限ったものではない。
図17は、図15の端末1050が具備する無線装置453が送信する変調信号のフレーム構成の一例を示している。図17において、横軸は時間である。
図17に示すように、端末1050が具備する無線装置453は、例えば、プリアンブル1201を送信し、その後、制御情報シンボル1202、情報シンボル1203を送信する。
プリアンブル1201は、端末1050の無線装置453が送信する変調信号を受信する基地局470が、例えば、信号検出、時間同期、フレーム同期、周波数同期、周波数オフセット推定などを行うために用いるシンボルである。
制御情報シンボル1202は、例えば、変調信号を生成するのに使用した誤り訂正符号化方式の方法、変調方式に関する情報、フレーム構成に関する情報、送信方法に関する情報などのデータを含むシンボルである。基地局470は、制御情報シンボル1202に含まれる情報に基づいて、変調信号の復調などを実施する。
情報シンボル1203は、端末1050の無線装置453がデータを伝送するためのシンボルである。
なお、端末1050の無線装置453は、図17に記載しているシンボル以外のシンボルを含むフレームを送信してもよい。例えば、無線装置453は、情報シンボル1203の途中でパイロットシンボル(リファレンスシンボル)が含まれるフレームを送信してもよい。また、シンボルを送信する順番を含め、フレーム構成は、図17の構成に限ったものではない。また、図17において、周波数軸方向に複数のシンボルが存在していてもよい。つまり、図17において、複数の周波数(複数のキャリア)にシンボルが存在していてもよい。また、実施の形態3において、図9の端末450が具備する無線装置453が変調信号を送信する際、図17のフレーム構成を用いてもよい。
本実施の形態における基地局470が送信する変調信号のフレーム構成は、実施の形態3で説明した図12のフレーム構成と同様である。すなわち、図12に示すように、基地局470は、例えば、プリアンブル701を送信し、その後、制御情報シンボル702、情報シンボル703を送信する。
プリアンブル701は、基地局470が送信する変調信号を受信する端末1050の無線装置453が、例えば、信号検出、時間同期、フレーム同期、周波数同期、周波数オフセット推定などを行うためのシンボルである。
制御情報シンボル702は、例えば、変調信号を生成するのに使用された、誤り訂正符号化方式の方法、変調方式に関する情報、フレーム構成に関する情報、送信方法に関する情報などのデータを含むシンボルである。端末1050の無線装置453は、制御情報シンボル702の情報に基づいて、変調信号の復調などを実施する。
情報シンボル703は、基地局470がデータを伝送するためのシンボルである。
なお、図15に示す基地局470は、図12に記載しているシンボル以外のシンボルを含むフレームを送信してもよい。例えば、基地局470は、情報シンボル703の途中でパイロットシンボル(リファレンスシンボル)が含まれるフレームなどを送信してもよい。また、シンボルを送信する順番を含め、フレーム構成は、図12の構成に限ったものではない。また、図12において、周波数軸方向に複数のシンボルが存在していてもよい。つまり、図12において、複数の周波数(複数のキャリア)にシンボルが存在してもよい。
また、例えば、第2の機器1000が送信する図16のフレーム構成の変調信号は、規則的なタイミングで、例えば、繰り返し、送信する方法が考えられる。これにより、複数の端末1050が、上述したような動作を実施することができる。
図18は、図15に示す「第2の機器1000」、「端末1050」、「基地局470」が実施する処理の一例を示すフローチャートである。
まず、第2の機器1000は、図16に示すフレーム構成の変調信号を送信する(ST1301)。
そして、端末1050は、第2の機器1000が送信した変調信号を受信し、端末1050がアクセスする基地局470のSSIDを取得する(ST1302)。
併せて、端末1050は、端末1050がアクセスする基地局470との通信に用いる暗号鍵を取得する(ST1303)。
そして、端末1050は、基地局470との電波による接続を実施する(ST1304)。端末1050が基地局470の応答を受信することにより、基地局470との接続が完了する(ST1305)。
そして、端末1050は、基地局470に対して、接続先の情報を、電波を用いて送信する(ST1306)。
基地局470は、ネットワークから、端末1050に送信するための情報を入手する(ST1307)。
そして、基地局470は、入手した情報を端末1050に、電波を用いて送信し、端末1050は情報を得る(ST1308)。端末1050は、例えば、必要なとき、基地局470を介して、ネットワークから必要な情報を取得する。
以上のように、第2の機器1000から送信されたSSIDの情報、暗号鍵の情報に基づいて、端末1050は、基地局470と接続し、情報を取得することで、安全性の保証された基地局470を介して情報を安全に入手することができる。なぜなら、端末1050が可視光の変調信号から情報を得た場合、可視光であるが故に情報元が安全かどうかの判断をユーザが行いやすいからである。これに対して、例えば、SSIDを無線LANが送信した電波の変調信号から取得した場合、ユーザは電波を送信した機器の判別が難しい。このため、情報の安全性の確保という点では、可視光通信は、無線LAN通信と比較して、SSIDを取得することに適している。
なお、本実施の形態では、第2の機器1000が、暗号鍵の情報を送信する場合について説明した。しかし、例えば、基地局470が暗号鍵を用いた暗号化された通信を行っていない場合、第2の機器1000は、暗号鍵の情報を送信せず、SSIDに関する情報のみを送信してもよい。この場合、上述した構成のうち、暗号鍵に関する構成を削除するだけで、同様に実施することができる。
また、第2の機器の構成は図15に示す第2の機器1000の構成に限ったものではなく、端末の構成は図15に示す端末1050の構成に限ったものではなく、基地局の接続先、構成は、図15に示す基地局470の接続先、構成に限ったものではない。
また、図15において、基地局470が1つ配置されている場合について記載しているが、端末1050がアクセス可能な(安全な)基地局(または、AP)が複数存在していてもよい。なお、これらの複数の基地局と端末1050は、電波を用いて、変調信号の送受信をそれぞれ行うことになる。このとき、図15の第2の機器1000が送信するSSIDに関するシンボルには、これらの複数の基地局(または、AP)のそれぞれのSSIDの情報が含まれていてもよい。この場合、図15の端末1050の表示部157には、アクセス先の表示として、複数の基地局のSSIDのリスト、および/または複数のアクセス先のリストが表示される。また、図15の第2の機器1000が送信する暗号鍵に関するシンボルには、これらの複数の基地局(または、AP)のそれぞれと接続するために用いる暗号鍵の情報が含まれていてもよい。そして、図15の端末1050は、複数の基地局のSSIDの情報、暗号鍵の情報に基づいて、(例えば、電波により)実際に無線接続する1つ以上の基地局を選択してもよい(つまり、複数の基地局と同時に接続してもよい)。
例えば、基地局470が3つ配置されるとする。ここでは、3つの基地局470をそれぞれ基地局#A、基地局#B、基地局#Cと呼ぶ。また、基地局#AのSSIDを「abcdef」とし、基地局#BのSSIDを「ghijk」とし、基地局#CのSSIDを「pqrstu」とする。また、基地局#Aと接続するための暗号鍵を「123」とし、基地局#Bと接続するための暗号鍵を「456」とし、基地局#Cと接続するための暗号鍵を「789」とする。
この場合、第2の機器1000が送信する変調信号の図16のフレーム構成におけるSSIDに関するシンボル600-1は、「基地局#AのSSIDを「abcdef」」、「基地局#BのSSIDを「ghijk」」、「基地局#CのSSIDを「pqrstu」」とする情報を含んでいる。また、図16のフレーム構成における暗号鍵に関するシンボル1101は、「基地局#Aと接続するための暗号鍵を「123」」、「基地局#Bと接続するための暗号鍵を「456」」、「基地局#Cと接続するための暗号鍵を「789」」とする情報を含んでいる。
そして、図15の端末1050は、SSIDに関するシンボル600-1を受信し、「基地局#AのSSIDを「abcdef」」、「基地局#BのSSIDを「ghijk」」、「基地局#CのSSIDを「pqrstu」」の情報を得る。また、端末1050は、暗号鍵に関するシンボル1101を受信し、「基地局#Aと接続するための暗号鍵を「123」」、「基地局#Bと接続するための暗号鍵を「456」」、「基地局#Cと接続するための暗号鍵を「789」」に関する情報を得る。そして、端末1050は、これらの情報に基づいて、(例えば、電波により)実際に無線接続する1つ以上の基地局を選択し、接続する。
また、本実施の形態のように、LEDを例とする光源を利用して、端末1050がアクセスする基地局470を設定することで、端末1050が送信する無線のための変調信号に、端末1050と基地局470との無線通信の接続のための手続きを行う特別な設定のためのモードが不要となる。また、基地局470が送信する変調信号に、端末1050と基地局470との無線通信の接続のための手続きを行う特別な設定のためのモードが不要となる。よって、本実施の形態では、無線通信のデータ伝送効率を向上させることができる。
また、暗号鍵は、上述したように、無線LANのSSIDのための暗号鍵であってもよく、接続形態、サービス形態、ネットワークの接続範囲などを制限するための暗号鍵であってもよい。つまり、何らかの制限のために暗号鍵が導入されればよい。
(実施の形態5)
図19は、本実施の形態における通信システムの構成の一例を示す図である。
図19の通信システムは、例えば、機器1400A、1400B、端末1050、および、端末1050と通信を行う基地局(または、AP)470を含む。
機器1400A,1400Bは、例えば、LEDなどの可視光源、照明、光源、ライト(以下、光源1406-1、1406-2という)を具備する。なお、以下では、機器1400Aを本実施の形態における「第3の機器」と呼び、機器1400Bを本実施の形態における「第4の機器」と呼ぶ。
なお、図19に示す端末1050において、図1に示す端末150又は図15に示す端末1050と同様に動作する構成要素については、同一番号を付している。また、図19に示す基地局(またはAP)470についても、図9に示す基地局470と同様に動作する構成要素については、図9と同一番号を付している。また、図19に示す端末1050の無線装置453と基地局470との間の通信は、例えば、電波を用いるものとする。
図19の第3の機器1400Aにおいて、送信部1404-1は、SSIDに関する情報1401-1、データ1402-1を入力とし、これらの入力信号に基づいて、(光)変調信号1405-1を生成し、変調信号1405-1を出力する。そして、変調信号1405-1は、例えば、光源1406-1から送信される。
図19の第4の機器1400Bにおいて、送信部1404-2は、暗号鍵に関する情報1403-2、データ1402-2を入力とし、これらの入力信号に基づいて、(光)変調信号1405-2を生成し、変調信号1405-2を出力する。そして、変調信号1405-2は、例えば、光源1406-2から送信される。
次にSSIDに関する情報1401-1、および、暗号鍵に関する情報1403-2について説明する。
まず、SSIDに関する情報1401-1について説明する。
SSIDに関する情報1401-1は、図19における基地局470のSSIDを示す情報である。つまり、第3の機器1400Aは、端末1050に対して電波による安全なアクセス先である基地局470へのアクセスを提供することができる。これにより、図19の端末1050は、基地局470から、情報を安全に入手することができる。
なお、端末1050は、予め定められた方式で送信された光信号を受信した場合に、通知されたSSIDが安全な基地局のSSIDであると判別してもよい。また、端末1050は、通知されたSSIDが安全であるか否かを判別する処理を別途行ってもよい。例えば、第3の機器1400Aが所定の識別子を光信号に含めて送信し、端末1050は、受信した識別子に基づいて、通知されたSSIDが安全な基地局のSSIDであるか否かを判断してもよい。
なお、図19では、基地局470のみを示しているが、例えば、基地局470以外の基地局(または、AP)が存在する場合も、端末1050は、第3の機器1400Aから取得したSSIDおよび第4の機器1400Bから取得した暗号鍵を用いて基地局470にアクセスし、情報を入手することになる。
次に、暗号鍵に関する情報1403-2について説明する。
暗号鍵に関する情報1403-2は、端末1050が基地局470と電波による通信を行うために必要となる暗号鍵に関する情報である。端末1050は、第4の機器1400Bから、暗号鍵に関する情報1403-2を得ることで、基地局470との間で暗号化された通信を行うことが可能となる。
以上、SSIDに関する情報1401-1、および、暗号鍵に関する情報1403-2について説明した。
図19の端末1050は、第3の機器1400Aが送信した変調信号を受信する。
端末1050が具備する受光部151は、例えば、CMOS、または、有機CMOSなどのイメージセンサである。受光部151は、第3の機器1400Aから送信された変調信号を含む光を受光し、受信信号152を出力する。
そして、受信部153は、受光部151で受信した受信信号152を入力とし、受信信号152に含まれる変調信号に対して復調・誤り訂正復号などの処理を行い、受信データ154を出力する。
データ解析部155は、受信データ154を入力とし、受信データから、例えば、接続先となる基地局のSSIDの情報1051を出力する。無線装置453は、SSIDの情報1051から、無線装置453が電波により接続する基地局470のSSIDの情報を得ることになる。
図19の端末1050は、第4の機器1400Bが送信した変調信号を受信する。
端末1050が具備する受光部151は、例えば、CMOS、または、有機CMOSなどのイメージセンサなどである。受光部151は、第4の機器1400Bから送信された変調信号を含む光を受光し、受信信号152を出力する。
そして、受信部153は、受光部151で受信した受信信号152を入力とし、受信信号152に含まれる変調信号に対して復調・誤り訂正復号などの処理を行い、受信データ154を出力する。
データ解析部155は、受信データ154を入力とし、受信データから、例えば、接続先となる基地局と通信を行うための暗号鍵の情報1052を出力する。例えば、無線LAN(Local Area Network)では、暗号化の方式として、WEP(Wired Equivalent Privacy)、WPA(Wi-Fi Protected Access)、WPA2(Wi-Fi Protected Access 2)(PSK(Pre-Shared Key)モード、EAP(Extended Authentication Protocol)モード)がある。なお、暗号化方法はこれに限ったものではない。
端末1050が具備する無線装置453は、(例えば、電波による)接続先となる基地局と通信を行うための暗号鍵の情報1052から、無線装置453が接続する基地局470の暗号鍵の情報を得ることになる。
表示部157は、SSIDの情報1051、暗号鍵の情報1052を入力とし、例えば、端末1050が具備する無線装置453がアクセスする通信相手のSSID、および、暗号鍵を表示する(この表示を本実施の形態における「第1の表示」と呼ぶ)。
例えば、第1の表示後、無線装置453は、SSIDの情報1051、および、暗号鍵の情報1052を入力とし、基地局470との電波による接続を確立する。このとき、基地局470も、端末1050が具備する無線装置453と通信を行う場合、変調信号を、例えば電波を用いて送信する。
その後、無線装置453は、データ1053、および、制御信号1054を入力とし、制御信号1054に示される制御に従って、データ1053に対して変調を施し、変調信号を電波により送信する。
そして、例えば、基地局470は、ネットワークに対して、データの送信(471)、およびネットワークからのデータの受信(472)を行う。その後、例えば、基地局470は、端末1050に対して、変調信号を電波により送信する。
端末1050が具備する無線装置453は、電波により受信した変調信号に対し、復調、誤り訂正復号などの処理を行い、受信データ1056を取得する。表示部157は、受信データ1056に基づいて表示を行う。
図20は、図19に示す第3の機器1400Aが送信する変調信号のフレーム構成の一例を示している。図20において、横軸は時間である。また、図20において、図2、図11、図16と同様のシンボルについては、同一の符号を付しており、説明を省略する。
SSIDに関するシンボル600-1は、図19のSSIDに関する情報1401-1を送信するためのシンボルである。データシンボル1102は、データ1402-1を送信するためのシンボルである。
第3の機器1400Aは、プリアンブル201、制御情報シンボル202、SSIDに関するシンボル600-1、データシンボル1102を送信する。なお、第3の機器1400Aは、図20で記載しているシンボル以外のシンボルを含むフレームを送信してもよい。また、シンボルを送信する順番を含め、フレーム構成は図20の構成に限ったものではない。
図21は、図19の第4の機器1400Bが送信する変調信号のフレーム構成の一例を示している。図21において、横軸は時間である。また、図21において、図7、図16と同様のシンボルについては、同一符号を付しており、説明を省略する。
暗号鍵に関するシンボル1101は、図19の暗号鍵に関する情報1403-2を送信するためのシンボルである。データシンボル1102は、データ1402-2を送信するためのシンボルである。
第4の機器1400Bは、プリアンブル201、制御情報シンボル202、暗号鍵に関するシンボル1101、データシンボル1102を送信する。なお、図19の第4の機器1400Bは、図21で記載しているシンボル以外のシンボルを含むフレームを送信してもよい。また、シンボルを送信する順番を含め、フレーム構成は図21に限ったものではない。
本実施の形態における無線装置453が送信する変調信号のフレーム構成は、実施の形態4で説明した図17のフレーム構成と同様である。すなわち、図17に示すように、端末1050が具備する無線装置453は、例えば、プリアンブル1201を送信し、その後、制御情報シンボル1202、情報シンボル1203を送信する。
プリアンブル1201は、図19の端末1050の無線装置453が送信する変調信号を受信する基地局(または、AP)470が、例えば、信号検出、時間同期、フレーム同期、周波数同期、周波数オフセット推定などを行うために用いるシンボルである。
制御情報シンボル1202は、例えば、変調信号を生成するのに使用された、誤り訂正符号化方式の方法、変調方式に関する情報、フレーム構成に関する情報、送信方法に関する情報などのデータを含むシンボルである。基地局470は、制御情報シンボル1202に含まれる情報に基づいて、変調信号の復調などを実施する。
情報シンボル1203は、端末1050の無線装置453がデータを伝送するためのシンボルである。
なお、図19に示す端末1050の無線装置453は、図17に記載しているシンボル以外のシンボルを含むフレームを送信してもよい。例えば、無線装置453は、情報シンボル1203の途中でパイロットシンボル(リファレンスシンボル)が含まれるフレームなどを送信してもよい。また、シンボルを送信する順番を含め、フレーム構成は、図17の構成に限ったものではない。また、図17において、周波数軸方向に複数のシンボルが存在していてもよい。つまり、図17において、複数の周波数(複数のキャリア)にシンボルが存在していてもよい。
本実施の形態における基地局470が送信する変調信号のフレーム構成は、実施の形態3で説明した図12のフレーム構成と同様である。すなわち、図12に示すように、基地局470は、例えば、プリアンブル701を送信し、その後、制御情報シンボル702、情報シンボル703を送信する。
プリアンブル701は、基地局470が送信する変調信号を受信する図19の端末1050の無線装置453が、例えば、信号検出、時間同期、フレーム同期、周波数同期、周波数オフセット推定などを行うためのシンボルである。
制御情報シンボル702は、例えば、変調信号を生成するのに使用された、誤り訂正符号化方式の方法、変調方式に関する情報、フレーム構成に関する情報、送信方法に関する情報などのデータを含むシンボルである。図19の端末1050の無線装置453は、制御情報シンボル702の情報に基づいて、変調信号の復調などを実施する。
情報シンボル703は、図19の基地局470がデータを伝送するためのシンボルである。
なお、図19に示す基地局470は、図12に記載しているシンボル以外のシンボルを含むフレームを送信してもよい。例えば、基地局470は、情報シンボル703の途中でパイロットシンボル(リファレンスシンボル)が含まれるフレームなどを送信してもよい。また、シンボルを送信する順番を含め、フレーム構成は、図12の構成に限ったものではない。また、図12において、周波数軸方向に複数のシンボルが存在していてもよい。つまり、図12において、複数の周波数(複数のキャリア)にシンボルが存在してもよい。
また、例えば、第3の機器1400Aが送信する図20のフレーム構成の変調信号は、規則的なタイミングで、例えば、繰り返し、送信する方法が考えられる。これにより、複数の端末1050が、上述したような動作を実施することができる。同様に、第4の機器1400Bが送信する図21のフレーム構成の変調信号は、規則的なタイミングで、例えば、繰り返し、送信する方法が考えられる。これにより、複数の端末1050が、上述したような動作を実施することができる。
図22は、図19に示す「第3の機器1400A」、「第4の機器1400B」、「端末1050」、「基地局470」が実施する処理の第1の例を示すフローチャートである。なお、図22において、図18と同様に動作するものについては、同一番号を付している。
まず、第3の機器1400Aは、図20に示すフレーム構成の変調信号を送信する(ST1701)。
そして、端末1050は、第3の機器1400Aが送信した変調信号を受信し、端末1050がアクセスする基地局470のSSIDを取得する(ST1702)。
次に、第4の機器1400Bは、図21に示すフレーム構成の変調信号を送信する(ST1703)。
そして、端末1050、第4の機器1400Bが送信した変調信号を受信し、端末1050がアクセスする基地局470との通信に用いる暗号鍵を取得する(ST1704)。
そして、端末1050は、基地局470との電波による接続を実施する(ST1304)。端末1050が基地局470の応答を受信することにより、基地局470との電波による接続が完了する(ST1305)。
そして、端末1050は、基地局470に対して、接続先の情報を、電波を用いて送信する(ST1306)。
基地局470は、ネットワークから、端末1050に送信するための情報を入手する(ST1307)。
そして、基地局470は、入手した情報を端末1050に、電波を用いて送信し、端末1050は情報を得る(ST1308)。端末1050は、例えば、必要なとき、基地局470を介して、ネットワークから必要な情報を取得する。
図23は、図19に示す「第3の機器1400A」、「第4の機器1400B」、「端末1050」、「基地局470」が実施する処理の第2の例を示すフローチャートである。なお、図23において、図18と同様に動作するものについては、同一番号を付している。
まず、第4の機器1400Bは、図21に示すフレーム構成の変調信号を送信する(ST1801)。
そして、端末1050は、第4の機器1400Bが送信した変調信号を受信し、端末1050がアクセスする基地局470との通信に用いる暗号鍵を取得する(ST1802)。
次に、第3の機器1400Aは、図20に示すフレーム構成の変調信号を送信する(ST1803)。
そして、端末1050は、第3の機器1400Aが送信した変調信号を受信し、端末1050がアクセスする基地局470のSSIDを取得する(ST1804)。
そして、端末1050は、基地局470との電波による接続を実施する(ST1304)。端末1050が基地局470の応答を受信することにより、基地局470との電波による接続が完了する(ST1305)。
そして、端末1050は、基地局470に対して、接続先の情報を、電波を用いて送信する(ST1306)。
基地局470は、ネットワークから、端末1050に送信するための情報を入手する(ST1307)。
そして、基地局470は、入手した情報を端末1050に、電波を用いて送信し、端末1050は情報を得る(ST1308)。端末1050は、例えば、必要なとき、基地局470を介して、ネットワークから必要な情報を取得する。
以上のように、第3の機器1400Aから送信されたSSID、および、第4の機器1400Bから送信された暗号鍵の情報に基づいて、端末1050は、基地局470と接続し、情報を取得する。すなわち、端末1050がSSIDの情報を取得する機器と暗号鍵の情報を取得する機器とが異なるので、安全性の保証された基地局470を介して情報を安全に入手することができる。なぜなら、端末1050が可視光の変調信号から情報を得た場合、可視光であるが故に情報元が安全かどうかの判断をユーザが行いやすいからである。これに対して、例えば、SSIDを無線LANが送信した電波の変調信号から取得した場合、ユーザは電波を送信した機器の判別が難しい。このため、情報の安全性の確保という点では、可視光通信は、無線LAN通信と比較して、SSIDを取得することに適している。
なお、本実施の形態では、第4の機器1400Bが、暗号鍵の情報を送信する場合を説明した。しかし、例えば、基地局470が暗号鍵を用いた暗号化された通信を行っていない場合、第4の機器1400Bによって暗号鍵の情報が送信されず、第3の機器1400AによってSSIDに関する情報のみが送信されればよい。この場合、上述下構成のうち、暗号鍵に関する構成を削除するだけで、同様に実施することができる。
また、本実施の形態のように、SSIDに関する情報を送信する機器(第3の機器1400A)と、暗号鍵に関する情報を送信する機器(第4の機器1400B)とを別にすることで、端末1050は基地局470とより安全な通信を実現することができる。
例えば、図24のような空間を考える。図24には、エリア#1とエリア#2があり、エリア#1とエリア#2の間には出入口と壁がある。すなわち、図24の空間では、エリア#1からエリア#2の移動、および、エリア#2からエリア#1の移動は、出入口からのみできるものとする。
図24のエリア#1に、基地局470、第3の機器1400A、および、第4の機器1400Bがそれぞれ設置されるものとする。一方、エリア#2には、第3の機器1400Aのみが設置されるものとする。また、図24において、基地局470が送信する電波は、エリア#1、エリア#2いずれのエリアでも受信が可能であるとするものとする。
このとき、第4の機器1400Bが設置されているエリア#1に存在する端末1050は、第4の機器1400Bから基地局470の暗号鍵を取得して、基地局470と通信が可能となる。また、エリア#1で基地局470との接続を行った端末1050が、エリア#2に移動した場合にも、エリア#1において第4の機器1400Bから取得していた暗号鍵を用いて、基地局470と通信が可能である。また、エリア#1で基地局470との接続を行った端末1050が、エリア#1、エリア#2以外のエリアに移動し、その後、エリア#1、エリア#2の何れかのエリアに戻ってきた場合も、エリア#1において第4の機器1400Bから取得していた暗号鍵を用いて、基地局470との通信が可能となる。
一方で、エリア#1に入ることができない端末1050は、第4の機器1400Bから暗号鍵を入手することができない。この場合、端末1050は、基地局(または、AP)470のSSIDのみを知っていることになる。そこで、例えば、基地局470のSSIDのみを知っていることで享受することができるサービスによる当該基地局470との通信を、端末1050が受けられるようにしてもよい。基地局470のSSIDのみを知っていることで享受できるサービスは、SSIDと暗号鍵の両方を知っている場合に享受できるサービスよりも限定的なものとすることができる。
したがって、エリア#1に入ることができた端末1050のみが、基地局470と通信を行うことができるようになる。これにより、通信の安全性を確保することができる。また、エリア毎に異なるサービスを提供することができるというシステムを構築することも可能となる。
なお、端末1050が基地局470と通信を行うための暗号鍵を(例えば、ある時間区間ごとに)変更することで、変更前の暗号鍵を保持する端末1050は、基地局470と通信が行うことができなくなる。このような運用を行うことで、より安全な通信を行うことが可能となる。
また、第3の機器の構成、第4の機器の構成は図19に示す第3の機器1400A、第4の機器1400Bの構成に限ったものではなく、端末の構成は、図19に示す端末1050の構成に限ったものではなく、基地局の接続先、構成は、図19に示す基地局470の接続先、構成に限ったものではない。
また、図19において、基地局470が1つ配置されている場合について記載しているが、端末1050がアクセス可能な(安全な)基地局(または、AP)が複数存在していてもよい。このとき、図19の第3の機器1400Aが送信するSSIDに関するシンボルには、これらの複数の基地局470のそれぞれのSSIDの情報が含まれていてもよい。また、図19の第4の機器1400Bが送信する暗号鍵に関するシンボルには、これらの複数の基地局のそれぞれと接続するために用いる暗号鍵の情報が含まれていてもよい。この場合、図19の端末1050の表示部157には、アクセス先の表示(前述した「第1の表示」)として、複数の基地局のSSIDのリスト、および/または複数のアクセス先のリストが表示される。そして、図19の端末1050は、複数の基地局のSSIDの情報、暗号鍵の情報に基づいて、実際に無線接続する1つ以上の基地局を選択してもよい(つまり、複数の基地局と同時に接続してもよい)。
例えば、基地局470が3つ配置されるとする。ここでは、3つの基地局470をそれぞれ基地局#A、基地局#B、基地局#Cと呼ぶ。また、基地局#AのSSIDを「abcdef」とし、基地局#BのSSIDを「ghijk」とし、基地局#CのSSIDを「pqrstu」とする。また、基地局#Aと接続するための暗号鍵を「123」とし、基地局#Bと接続するための暗号鍵を「456」とし、基地局#Cと接続するための暗号鍵を「789」とする。
この場合、第3の機器1400Aが送信する変調信号の図20のフレーム構成におけるSSIDに関するシンボル600-1は、「基地局#AのSSIDを「abcdef」」、「基地局#BのSSIDを「ghijk」」、「基地局#CのSSIDを「pqrstu」」とする情報を含んでいる。また、第4の機器1400Bが送信する変調信号の図21のフレーム構成における暗号鍵に関するシンボル1101は、「基地局#Aと接続するための暗号鍵を「123」」、「基地局#Bと接続するための暗号鍵を「456」」、「基地局#Cと接続するための暗号鍵を「789」」とする情報を含んでいる。
そして、図19の端末1050は、SSIDに関するシンボル600-1を受信し、「基地局#AのSSIDを「abcdef」」、「基地局#BのSSIDを「ghijk」」、「基地局#CのSSIDを「pqrstu」」の情報を得る。また、端末1050は、暗号鍵に関するシンボル1101を受信し、「基地局#Aと接続するための暗号鍵を「123」」、「基地局#Bと接続するための暗号鍵を「456」」、「基地局#Cと接続するための暗号鍵を「789」」に関する情報を得る。そして、端末1050は、これらの情報に基づいて、(例えば、電波による)無線接続する基地局を選択し、接続する。
また、本実施の形態のように、LEDを例とする光源を利用して、端末1050がアクセスする基地局470を設定することで、端末1050が送信する無線のための変調信号に、端末1050と基地局470との無線通信の接続のための手続きを行う特別な設定のためのモードが不要となる。また、基地局470が送信する変調信号に、端末1050と基地局470との無線通信の接続のための手続きを行う特別な設定のためのモードが不要となる。よって、本実施の形態では、無線通信のデータ伝送効率を向上させることができる。
また、暗号鍵は、上述したように、無線LANのSSIDのための暗号鍵であってもよく、接続形態、サービス形態、ネットワークの接続範囲などを制限するための暗号鍵であってもよい。つまり、何らかの制限のために暗号鍵が導入されればよい。
(実施の形態6)
図25は、本実施の形態における通信システムの構成の一例を示す図である。
図25の通信システムは、例えば、基地局2000、および、端末1050を含む。また、基地局2000は、送信装置2001と無線装置2002とを備える。なお、図25において、図6、図15と同様に動作するものについては、同一番号を付している。また、図25の無線装置2002と無線装置453との通信は、例えば、電波を用いるものとする。
図25の基地局(または、AP)2000の送信装置2001は、例えば、LEDなどの可視光源、照明、光源、ライト(以下、光源104という)を具備する。まず、送信装置2001(つまり、「LEDなどの可視光源、照明、光源、ライトに関連する部分」)の動作について説明する。
送信装置2001において、送信部102は、SSIDに関する情報1001-1、暗号鍵に関する情報1001-2、データ1002を入力とし、これらの入力信号に基づいて、(光)変調信号103を生成し、変調信号103を出力する。そして、変調信号103は、例えば、光源104から送信される。
次に、SSIDに関する情報1001-1、および、暗号鍵に関する情報1001-2について説明する。
まず、SSIDに関する情報1001-1について説明する。
SSIDに関する情報1001-1は、図25における基地局2000の、電波を用いる無線装置2002のSSIDを示す情報である。つまり、送信装置2001は、端末1050に対して安全な無線によるアクセス先である無線装置2002へのアクセスを提供することができる。これにより、図25の端末1050が、無線装置2002から、情報を安全に入手することができる。
一方、送信装置2001は、無線装置2002に対してアクセスする端末を、送信装置2001が送信(照射)した光信号を受信可能な空間に位置する端末に制限することができる。
なお、端末1050は、予め定められた方式で送信された光信号を受信した場合に、通知されたSSIDが安全な基地局のSSIDであると判別してもよい。また、端末1050は、通知されたSSIDが安全であるか否かを判別する処理を別途行ってもよい。例えば、送信装置2001が所定の識別子を光信号に含めて送信し、端末1050は、受信した識別子に基づいて、通知されたSSIDが安全な基地局のSSIDであるか否かを判断してもよい。
なお、図25では、基地局2000のみを示しているが、例えば、基地局2000以外の基地局(または、AP)が存在する場合も、端末1050は、送信装置2001から取得したSSIDおよび暗号鍵を用いて基地局2000の無線装置2002にアクセスし、情報を入手することになる。
次に、暗号鍵に関する情報1001-2について説明する。
暗号鍵に関する情報1001-2は、端末1050が無線装置2002と通信を行うために必要となる暗号鍵に関する情報である。端末1050は、送信装置2001から、暗号鍵に関する情報1001-2を得ることで、無線装置2002との間で暗号化された通信を行うことが可能となる。
以上、SSIDに関する情報1001-1、および、暗号鍵に関する情報1001-2について説明した。
図25の端末1050は、送信装置2001が送信した変調信号を受信する。なお、図25の端末1050において、図6の端末150、図15の端末1050と同様に動作する構成要素については、同一の番号を付している。
端末1050が具備する受光部151は、例えば、CMOS、または、有機CMOSなどのイメージセンサである。受光部151は、送信装置2001から送信された変調信号を含む光を受光し、受信信号152を出力する。
そして、受信部153は、受光部151で受信した受信信号152を入力とし、受信信号152に含まれる変調信号に対して復調・誤り訂正復号などの処理を行い、受信データ154を出力する。
データ解析部155は、受信データ154を入力とし、受信データから、例えば、接続先となる基地局2000の無線装置2002のSSIDの情報1051、および、接続先となる基地局2000の無線装置2002と通信を行うための暗号鍵の情報1052を出力する。例えば、無線LAN(Local Area Network)では、暗号化の方式として、WEP(Wired Equivalent Privacy)、WPA(Wi-Fi Protected Access)、WPA2(Wi-Fi Protected Access 2)(PSK(Pre-Shared Key)モード、EAP(Extended Authentication Protocol)モード)がある。なお、暗号化方法はこれに限ったものではない。
表示部157は、SSIDの情報1051、暗号鍵の情報1052を入力とし、例えば、端末1050が具備する無線装置453がアクセスする通信相手のSSID、および、暗号鍵を表示する(この表示を本実施の形態における「第1の表示」と呼ぶ)。
例えば、第1の表示後、無線装置453は、SSIDの情報1051、および、暗号鍵の情報1052を入力とし、基地局2000の無線装置2002との接続を確立する(例えば、接続は電波を利用するものとする)。このとき、基地局2000の無線装置2002も、端末1050が具備する無線装置453と通信を行う場合、変調信号を、例えば電波を用いて送信する。
その後、無線装置453は、データ1053、および、制御信号1054を入力とし、制御信号1054に示される制御に従って、データ1053に対して変調を施し、変調信号を電波により送信する。
そして、例えば、基地局2000の無線装置2002は、ネットワークに対して、データの送信(471)、およびネットワークからのデータの受信(472)を行う。その後、例えば、基地局2000の無線装置2002は、端末1050に対して、変調信号を電波により送信する。
端末1050が具備する無線装置453は、電波により受信した変調信号に対し、復調、誤り訂正復号などの処理を行い、受信データ1056を取得する。表示部157は、受信データ1056に基づいて表示を行う。
本実施の形態における基地局2000の送信装置2001が送信する変調信号のフレーム構成は、実施の形態4で説明した図16のフレーム構成と同様である。すなわち、図16において、SSIDに関するシンボル600-1は、図25のSSIDに関する情報1001-1を送信するためのシンボルであり、暗号鍵に関するシンボル1101は、図25の暗号鍵に関する情報1001-2を送信するためのシンボルである。データシンボル1102は、図25のデータ1002を送信するためのシンボルである。
図16に示すように、基地局2000の送信装置2001は、プリアンブル201、制御情報シンボル202、SSIDに関するシンボル600-1、暗号鍵に関するシンボル1101、データシンボル1102を送信する。なお、基地局2000の送信装置2001は、図16で記載しているシンボル以外のシンボルを含むフレームを送信してもよい。また、シンボルを送信する順番を含め、フレーム構成は図16の構成に限ったものではない。
本実施の形態における端末1050が具備する無線装置453が送信する変調信号のフレーム構成は、実施の形態4で説明した図17のフレーム構成と同様である。すなわち、図17に示すように、図25の端末1050が具備する無線装置453は、例えば、プリアンブル1201を送信し、その後、制御情報シンボル1202、情報シンボル1203を送信する。
このとき、プリアンブル1201は、無線装置453が送信する変調信号を受信する基地局2000の無線装置2002が、例えば、信号検出、時間同期、フレーム同期、周波数同期、周波数オフセット推定などを行うために用いるシンボルである。
制御情報シンボル1202は、例えば、端末1050が変調信号を生成するのに使用した誤り訂正符号化方式の方法、変調方式に関する情報、フレーム構成に関する情報、送信方法に関する情報などのデータを含むシンボルである。基地局2000の無線装置2002は、制御情報シンボル1202に含まれる情報に基づいて、変調信号の復調などを実施する。
情報シンボル1203は、端末1050の無線装置453がデータを伝送するためのシンボルである。
なお、端末1050の無線装置453は、図17に記載しているシンボル以外のシンボルを含むフレームを送信してもよい。例えば、無線装置453は、情報シンボル1203の途中でパイロットシンボル(リファレンスシンボル)が含まれるフレームを送信してもよい。また、シンボルを送信する順番を含め、フレーム構成は、図17の構成に限ったものではない。また、図17において、周波数軸方向に複数のシンボルが存在していてもよい。つまり、図17において、複数の周波数(複数のキャリア)にシンボルが存在していてもよい。
本実施の形態における無線装置2002が送信する変調信号のフレーム構成は、実施の形態3で説明した図12のフレーム構成と同様である。すなわち、図12に示すように、無線装置2002は、例えば、プリアンブル701を送信し、その後、制御情報シンボル702、情報シンボル703を送信する。
プリアンブル701は、無線装置2002が送信する変調信号を受信する端末1050の無線装置453が、例えば、信号検出、時間同期、フレーム同期、周波数同期、周波数オフセット推定などを行うためのシンボルである。
制御情報シンボル702は、例えば、変調信号を生成するのに使用された、誤り訂正符号化方式の方法、変調方式に関する情報、フレーム構成に関する情報、送信方法に関する情報などのデータを含むシンボルである。端末1050の無線装置453は、制御情報シンボル702の情報に基づいて、変調信号の復調などを実施する。
情報シンボル703は、無線装置2002がデータを伝送するためのシンボルである。
なお、図25に示す基地局2000の無線装置2002は、図12に記載しているシンボル以外のシンボルを含むフレームを送信してもよい。例えば、無線装置2002は、情報シンボル703の途中でパイロットシンボル(リファレンスシンボル)が含まれるフレームなどを送信してもよい。また、シンボルを送信する順番を含め、フレーム構成は、図12の構成に限ったものではない。また、図12において、周波数軸方向に複数のシンボルが存在していてもよい。つまり、図12において、複数の周波数(複数のキャリア)にシンボルが存在していてもよい。
また、例えば、送信装置2001が送信する図16のフレーム構成の変調信号は、規則的なタイミングで、例えば、繰り返し、送信する方法が考えられる。これにより、複数の端末1050が、上述したような動作を実施することができる。
図26は、図25に示す「基地局2000の送信装置2001」、「端末1050」、「基地局2000の無線装置2002」が実施する処理の一例を示すフローチャートである。
まず、送信装置2001は、図16のフレーム構成の変調信号を送信する(ST1301)。
そして、端末1050は、送信装置2001が送信した変調信号を受信し、端末1050がアクセスする基地局2000(無線装置2002)のSSIDを取得する(ST1302)。
併せて、端末1050は、端末1050がアクセスする基地局2000(無線装置2002)との通信に用いる暗号鍵を取得する(ST1303)。
そして、端末1050は、基地局2000の無線装置2002との電波による接続を実施する(ST1304)。端末1050が基地局2000の無線装置2002の応答を受信することにより、端末1050と基地局2000の無線装置2002との接続が完了する(ST1305)。
そして、端末1050は、基地局2000の無線装置2002に対して、接続先の情報を、電波を用いて送信する(ST1306)。
基地局2000の無線装置2002は、ネットワークから、端末1050に送信するための情報を入手する(ST1307)。
そして、基地局2000の無線装置2002は、入手した情報を端末1050に、電波を用いて送信し、端末1050は情報を得る(ST1308)。端末1050は、例えば、必要なとき、基地局2000の無線装置2002を介して、ネットワークから必要な情報を取得する。
以上のように、基地局2000の送信装置2001から送信されたSSIDの情報、暗号鍵の情報に基づいて、端末1050は、基地局2000の無線装置2002と接続し、情報を取得することで、安全性の保証された基地局2000を介して情報を安全に入手することができる。なぜなら、端末1050が可視光の変調信号から情報を得た場合、可視光であるが故に情報元が安全かどうかの判断をユーザが行いやすいからである。これに対して、例えば、SSIDを無線LANが送信した電波の変調信号から取得した場合、ユーザは電波を送信した機器の判別が難しい。このため、情報の安全性の確保という点では、可視光通信は、無線LAN通信と比較して、SSIDを取得することに適している。
なお、本実施の形態では、送信装置2001が、暗号鍵の情報を送信する場合を説明した。しかし、例えば、基地局2000の無線装置2002が暗号鍵を用いた暗号化された通信を行っていない場合、送信装置2001は、暗号鍵の情報を送信せず、SSIDに関する情報のみを送信してもよい。この場合、送信装置2001の構成のうち、暗号鍵に関する構成を削除するだけで、同様に実施することができる。
また、図25のように、基地局2000の無線装置2002のSSIDおよび暗号鍵を書き換え可能な構成をとってもよい。例えば、図25では、無線装置2002には、SSIDに関する情報1001-1、暗号鍵に関する情報1001-2が入力される。基地局2000の無線装置2002は、入力されたSSIDに関する情報1001-1、暗号鍵に関する情報1001-2により、SSIDと暗号鍵を書き換える。このようにすると、端末1050と基地局2000の無線装置2002との通信の安全性がさらに確保されることになる。なお、図25では、基地局2000の無線装置2002がSSID及び暗号鍵の書き換え機能を有しているが、SSID及び暗号鍵の双方又は何れか一方の書き換え機能がない構成であってもよい。
また、送信装置の構成は図25に示す送信装置2001の構成に限ったものではなく、端末の構成は、図25に示す端末1050の構成に限ったものではなく、無線装置の接続先、構成は、図25に示す無線装置2002の接続先、構成に限ったものではない。
また、図25において、基地局2000が1つ配置されている場合について記載しているが、端末1050がアクセス可能な(安全な)基地局(または、AP)2000の無線装置2002が複数存在していてもよい。なお、これらの複数の基地局2000の無線装置2002と端末1050は、電波を用いて、変調信号の送受信を行うことになる。このとき、図25の送信装置2001が送信するSSIDに関するシンボルには、これらの複数の基地局2000の無線装置2002のそれぞれのSSIDの情報が含まれていてもよい。また、図25の送信装置2001が送信する暗号鍵に関するシンボルには、これらの複数の基地局2000の無線装置2002のそれぞれと接続するために用いる暗号鍵の情報が含まれていてもよい。そして、図25の端末1050は、複数の基地局2000の無線装置2002のSSIDの情報、暗号鍵の情報に基づいて、(例えば、電波による)無線接続する基地局2000の無線装置2002を選択してもよい(または、複数の基地局の無線装置と接続してもよい)。
例えば、無線装置2002を具備する基地局2000が3つあるとする。ここでは、3つの基地局2000の無線装置2002をそれぞれ無線装置#A、無線装置#B、無線装置#Cと呼ぶ。また、無線装置#AのSSIDを「abcdef」とし、無線装置#BのSSIDを「ghijk」とし、無線装置#CのSSIDを「pqrstu」とする。また、無線装置#Aと接続するための暗号鍵を「123」とし、無線装置#Bと接続するための無線装置を「456」とし、無線装置#Cと接続するための暗号鍵を「789」とする。
この場合、送信装置2001が送信する変調信号の図16のフレーム構成におけるSSIDに関するシンボル600-1は、「無線装置#AのSSIDを「abcdef」」、「無線装置#BのSSIDを「ghijk」」、「無線装置#CのSSIDを「pqrstu」」とする情報を含んでいる。また、図16のフレーム構成における暗号鍵に関するシンボル1101は、「無線装置#Aと接続するための暗号鍵を「123」」、「無線装置#Bと接続するための暗号鍵を「456」」、「無線装置#Cと接続するための暗号鍵を「789」」とする情報を含んでいる。
そして、図25の端末1050は、SSIDに関するシンボル600-1を受信し、「無線装置#AのSSIDを「abcdef」」、「無線装置#BのSSIDを「ghijk」」、「無線装置#CのSSIDを「pqrstu」」の情報を得る。また、端末1050は、暗号鍵に関するシンボル1101を受信し、「無線装置#Aと接続するための暗号鍵を「123」」、「無線装置#Bと接続するための暗号鍵を「456」」、「無線装置#Cと接続するための暗号鍵を「789」」に関する情報を得る。そして、端末1050は、これらの情報に基づいて、(例えば、電波による)無線接続する基地局を選択し、接続する。
また、本実施の形態のように、LEDを例とする光源を利用して、端末1050がアクセスする基地局2000の無線装置2002を設定することで、端末1050が送信する無線のための変調信号に、端末1050と基地局2000との無線通信の接続のための手続きを行う特別な設定のためのモードが不要となる。また、基地局2000が送信する変調信号に、端末1050と基地局2000との無線通信の接続のための手続きを行う特別な設定のためのモードが不要となる。よって、本実施の形態では、無線通信のデータ伝送効率を向上させることができる。
また、暗号鍵は、上述したように、無線LANのSSIDのための暗号鍵であってもよく、接続形態、サービス形態、ネットワークの接続範囲などを制限するための暗号鍵であってもよい。つまり、何らかの制限のために暗号鍵が導入されればよい。
(実施の形態7)
図27は、本実施の形態における通信システムの構成の一例を示す図である。
図27の通信システムは、機器1000、端末1050、端末1050と通信を行う基地局(またはAP)470-1(基地局#1)、基地局(またはAP)470-2(基地局#2)、基地局(またはAP)470-3(基地局#3)を含む。なお、図27において、図6、図9、図15と同様に動作するものについては同一番号を付している。
機器1000は、例えば、LEDなどの可視光、照明、光源、ライト(光源104)を具備する。なお、以下では、機器1000を本実施の形態における「第5の機器」と呼ぶ。また、図27の無線装置453と基地局470-1(基地局#1)の通信、無線装置453と基地局470-2(基地局#2)の通信、無線装置453と基地局470-3(基地局#3)の通信は、例えば、電波を用いるものとする。
図27の第5の機器1000において、送信部102は、SSIDに関する情報1001-1、暗号鍵に関する情報1001-2、データ1002を入力とし、これらの入力信号に基づいて、(光)変調信号103を生成し、変調信号103を出力する。そして、変調信号103は、例えば、光源104から送信される。
次に、SSIDに関する情報1001-1、および、暗号鍵に関する情報1001-2について説明する。
まず、SSIDに関する情報1001-1について説明する。
SSIDに関する情報1001-1は、例えば、図27における基地局470-1(基地局#1)のSSIDを示す情報、基地局470-2(基地局#2)のSSIDを示す情報、および、基地局470-3(基地局#3)のSSIDを示す情報を含む。なお、例として、基地局470-1、470-2、470-3は、変調信号を電波で送信し、電波の変調信号を受信する。つまり、第5の機器1000は、端末1050に対して安全なアクセス先である基地局470-1、470-2、470-3へのアクセスを提供することができる。これにより、図27の端末1050が、基地局470-1、470-2、470-3から、情報を安全に入手することができる。
一方、第5の機器1000は、基地局470-1、470-2、470-3に対してアクセスする端末を、第5の機器1000が送信(照射)した光信号を受信可能な空間に位置する端末に制限することができる。
なお、端末1050は、予め定められた方式で送信された光信号を受信した場合に、通知されたSSIDが安全な基地局のSSIDであると判別してもよい。また、端末1050は、通知されたSSIDが安全であるか否かを判別する処理を別途行ってもよい。例えば、第5の機器1000が所定の識別子を光信号に含めて送信し、端末1050は、受信した識別子に基づいて、通知されたSSIDが安全な基地局のSSIDであるか否かを判断してもよい。
なお、図27では、基地局470-1、470-2、470-3を示しているが、例えば、基地局470-1、470-2、470-3以外の基地局(または、AP)が存在してもよい。
次に、暗号鍵に関する情報1001-2について説明する。
暗号鍵に関する情報1001-2は、端末1050が基地局470-1、470-2、470-3と通信を行うために必要となる暗号鍵に関する情報である。端末1050は、第5の機器1000から、暗号鍵に関する情報1001-2を得ることで、「端末1050と基地局470-1との間」、「端末1050と基地局470-2との間」、「端末1050と基地局470-3との間」で、暗号化された通信を行うことが可能となる。
以上、SSIDに関する情報1001-1、および、暗号鍵に関する情報1001-2について説明した。
図27の端末1050は、第5の機器1000が送信した変調信号を受信する。なお、図27の端末1050において、図6の端末150、図9の端末450と同様に動作する構成要素については、同一の番号を付している。
端末1050が具備する受光部151は、例えば、CMOS、または、有機CMOSなどのイメージセンサなどである。受光部151は、第5の機器1000から送信された変調信号を含む光を受光し、受信信号152を出力する。
そして、受信部153は、受光部151で受信した受信信号152を入力とし、受信信号152に含まれる変調信号に対して復調・誤り訂正復号などの処理を行い、受信データ154を出力する。
データ解析部155は、受信データ154を入力とし、受信データ154から、例えば、接続先となる基地局470-1、470-2、470-3のSSIDの情報1051、および、接続先となる基地局470-1、470-2、470-3と通信を行うための暗号鍵の情報1052を出力する。例えば、無線LAN(Local Area Network)では、暗号化の方式として、WEP(Wired Equivalent Privacy)、WPA(Wi-Fi Protected Access)、WPA2(Wi-Fi Protected Access 2)(PSK(Pre-Shared Key)モード、EAP(Extended Authentication Protocol)モード)がある。なお、暗号化方法はこれに限ったものではない。
表示部157は、SSIDの情報1051、暗号鍵の情報1052を入力とし、例えば、端末1050が具備する無線装置453がアクセスする通信相手のSSID、および、暗号鍵を表示する(この表示を本実施の形態における「第1の表示」と呼ぶ)。
例えば、第1の表示後、無線装置453は、SSIDの情報1051、および、暗号鍵の情報1052を入力とし、基地局470-1、470-2、470-3のいずれかとの接続を確立する(例えば、接続は電波を利用するものとする)。このとき、接続された基地局470も、端末1050が具備する無線装置453と通信を行う場合、変調信号を、例えば電波を用いて送信する。
その後、無線装置453は、データ1053、および、制御信号1054を入力とし、制御信号1054に示される制御に従って、データ1053に対して変調を施し、変調信号を電波として送信する。
そして、例えば、接続された基地局470は、ネットワークに対し、データの送信(471-1、471-2、471-3のいずれか)、およびネットワークからのデータの受信(472-1、472-2、472-3のいずれか)を行う。その後、例えば、接続された基地局470は、端末1050に対して、変調信号を電波により送信する。
端末1050が具備する無線装置453は、電波により受信した変調信号に対し、復調、誤り訂正復号などの処理を行い、受信データ1056を取得する。表示部157は、受信データ1056に基づいて表示を行う。
第5の機器1000が送信する変調信号として、図27の場合、3種類のフレーム構成が存在する。図28は3種類のフレーム構成のうちの1つであるフレーム2300-1(フレーム#1)であり、図29は3種類のフレーム構成のうちの1つであるフレーム2300-2(フレーム構成#2)であり、図30は3種類のフレーム構成のうちの1つであるフレーム2300-3(フレーム構成#3)である。
図28は、第5の機器1000が送信する変調信号のフレーム2300-1(フレーム#1)の構成の例を示している。図28において、横軸は時間である。また、図28において、図2、図16と同様のシンボルについては、同一番号を付しており、説明を省略する。図28のフレーム2300-1(フレーム#1)は、図27の基地局470-1(基地局#1)のSSIDの情報と基地局470-1(基地局#1)の暗号鍵(基地局470-1へアクセスするための暗号鍵)の情報を送信するためのフレームである。
SSIDに関するシンボル2301-1は、図27のSSIDに関する情報1001-1を送信するためのシンボルである。また、SSIDに関するシンボル2301-1は、図27の第5の機器1000が基地局470-1(基地局#1)のSSIDを送信するためのシンボルである。
暗号鍵に関するシンボル2302-1は、図27の暗号鍵に関する情報1001-2を送信するためのシンボルである。また、暗号鍵に関するシンボル2302-1は、図27の第5の機器1000が基地局470-1(基地局#1)の暗号鍵(基地局470-1へアクセスするための暗号鍵)を送信するためのシンボルである。
第5の機器1000は、プリアンブル201、制御情報シンボル202、SSIDに関するシンボル2301-1、暗号鍵に関するシンボル2302-1、データシンボル1102を送信する。なお、第5の機器1000は、図28で記載しているシンボル以外のシンボルを含むフレーム2300-1(フレーム#1)を送信してもよい。また、シンボルの送信する順番を含め、フレーム2300-1(フレーム#1)の構成は図28の構成に限ったものではない。
図29は、第5の機器1000が送信する変調信号のフレーム2300-2(フレーム#2)の構成の例を示している。図29において、横軸は時間である。また、図29において、図2、図16と同様のシンボルについては、同一番号を付しており、説明は省略する。図29のフレーム2300-2(フレーム#2)は、図27の基地局470-2(基地局#2)のSSIDの情報と基地局470-2(基地局#2)の暗号鍵(基地局470-2へアクセスするための暗号鍵)の情報を送信するためのフレームである。
SSIDに関するシンボル2301-2は、図27のSSIDに関する情報1001-1を送信するためのシンボルである。また、SSIDに関するシンボル2301-2は、図27の第5の機器1000が基地局470-2(基地局#2)のSSIDを送信するためのシンボルである。
暗号鍵に関するシンボル2302-2は、図27の暗号鍵に関する情報1001-2を送信するためのシンボルである。また、暗号鍵に関するシンボル2302-2は、図27の第5の機器1000が基地局470-2(基地局#2)の暗号鍵(基地局470-2へアクセスするための暗号鍵)を送信するためのシンボルである。
第5の機器1000は、プリアンブル201、制御情報シンボル202、SSIDに関するシンボル2301-2、暗号鍵に関するシンボル2302-2、データシンボル1102を送信する。なお、第5の機器1000は、図29で記載しているシンボル以外のシンボルを含むフレーム2300-2(フレーム#2)を送信してもよい。また、シンボルの送信する順番を含め、フレーム2300-2(フレーム#2)の構成は図29の構成に限ったものではない。
図30は、第5の機器1000が送信する変調信号のフレーム2300-3(フレーム#3)の構成の例を示している。図30において、横軸は時間である。また、図30において、図2、図16と同様のシンボルについては、同一番号を付しており、説明は省略する。図30のフレーム2300-3(フレーム#3)は、図27の基地局470-3(基地局#3)のSSIDの情報と基地局470-3(基地局#3)の暗号鍵(基地局470-3へアクセスするための暗号鍵)の情報を送信するためのフレームである。
SSIDに関するシンボル2301-3は、図27のSSIDに関する情報1001-1を送信するためのシンボルである。また、SSIDに関するシンボル2301-3は、図27の第5の機器1000が基地局470-3(基地局#3)のSSIDを送信するためのシンボルである。
暗号鍵に関するシンボル2302-3は、図27の暗号鍵に関する情報1001-2を送信するためのシンボルである。また、暗号鍵に関するシンボル2302-3は、第5の機器1000が基地局470-3(基地局#3)の暗号鍵(基地局470-3へアクセスするための暗号鍵)を送信するためのシンボルである。
第5の機器1000は、プリアンブル201、制御情報シンボル202、SSIDに関するシンボル2301-3、暗号鍵に関するシンボル2302-3、データシンボル1102を送信する。なお、第5の機器1000は、図30で記載しているシンボル以外のシンボルを含むフレーム2300-3(フレーム#3)を送信してもよい。また、シンボルの送信する順番を含め、フレーム2300-3(フレーム#3)の構成は図30の構成に限ったものではない。
図31は、第5の機器1000が、「図28のフレーム2300-1(フレーム#1)」、「図29のフレーム2300-2(フレーム#2)」、「図30のフレーム2300-3(フレーム#3)」を送信する際の送信方法の例を示す。図31において、横軸は時間である。
図31において、「フレーム#1群送信」2601-1、2601-2では、図28のフレーム2300-1(フレーム#1)が1つ以上送信される。また、「フレーム#2群送信」2602-1、2602-2では、図29のフレーム2300-2(フレーム#2)が1つ以上送信される。また、「フレーム#3群送信」2603-1、2603-2では、図30のフレーム2300-3(フレーム#3)が1つ以上送信される。
このときの詳しい説明を以下で行う。
まず、「フレーム#1群送信」2601-1、2601-2において図28のフレーム2300-1(フレーム#1)が1つ以上送信される点について説明する。
例えば、受光部151において、CMOS、または、有機CMOSなどのイメージセンサを用いた場合、動画または静止画におけるフレーム単位で、受信信号を処理する可能性がある。なお、例えば、動画において、「4K 30p」と記載されていた場合、1フレームの画素数が3840×2160であり、1秒間のフレーム数が30であることを意味している。
したがって、第5の機器1000が、1フレーム内に「図28のフレーム2300-1(フレーム#1)」、「図29のフレーム2300-2(フレーム#2)」、「図30のフレーム2300-3(フレーム#3)」が存在するような構成の変調信号を送信すると、図27の端末1050は、複数の基地局470-1、470-2、470-3から、アクセスする基地局470の選択が難しくなる。
そこで、本実施の形態では、図31に示すようなフレーム構成を提案する。
<第1-1の方法>
第1-1の方法として、「フレーム#1群送信」2601-1、2601-2の各々に、図28のフレーム2300-1(フレーム#1)を複数含めることで、「フレーム#1群送信」2601-1、2601-2の各々が占める時間区間が、動画または静止画におけるフレームよりも長い時間になるようにする。
こうすることで、端末1050が、第5の機器1000より、動画または静止画における1フレーム内に「図28のフレーム2300-1(フレーム#1)」、「図29のフレーム2300-2(フレーム#2)」、「図30のフレーム2300-3(フレーム#3)」、つまり、異なるSSID、暗号鍵を含む変調信号を受信することを防ぐことができる。よって、図27の端末1050は、複数の基地局470-1、470-2、470-3から、アクセスする基地局470を容易に選択することができる。
<第2-1の方法>
第2-1の方法として、図28のフレーム2300-1(フレーム#1)が占める時間区間を、動画または静止画におけるフレームよりも長い時間になるようにする。
例えば、図28におけるSSIDに関するシンボル2301-1には、「基地局#1のSSIDの情報」が複数含まれており(つまり、「基地局#1のSSIDの情報」が繰り返し含まれている)、暗号鍵に関するシンボル2302-1には、「基地局#1の暗号鍵の情報(基地局#1と接続するための暗号鍵の情報)」が複数含まれている(つまり、「基地局#1の暗号鍵の情報(基地局#1と接続するための暗号鍵の情報)」が繰り返し含まれている)構成でもよい。
こうすることで、端末1050が、第5の機器1000より、動画または静止画における1フレーム内に「図28の2300-1のフレーム#1」、「図29の2300-2のフレーム#2」、「図30の2300-3のフレーム#3」、つまり、異なるSSID、暗号鍵を含む変調信号を受信することを防ぐことができる。よって、端末1050は、複数の基地局470-1、470-2、470-3から、アクセスする基地局470を容易に選択することができる。
同様に考えると、「フレーム#2群送信」2602-1、2602-2は、以下のような構成であるとよい。
<第1-2の方法>
第1-2の方法として、「フレーム#2群送信」2602-1、2602-2の各々に、図29のフレーム2300-2(フレーム#2)を複数含めることで、「フレーム#2群送信」が占める時間区間が、動画または静止画におけるフレームよりも長い時間になるようにする。
<第2-2の方法>
第2-2の方法として、図29のフレーム2300-2(フレーム#2)が占める時間区間が、動画または静止画におけるフレームよりも長い時間になるようにする。
例えば、図29におけるSSIDに関するシンボル2301-2には、「基地局#2のSSIDの情報」が複数含まれており(つまり、「基地局#2のSSIDの情報」が繰り返し含まれている)、暗号鍵に関するシンボル2302-2には、「基地局#2の暗号鍵の情報(基地局#2と接続するための暗号鍵の情報)」が複数含まれている(つまり、「基地局#2の暗号鍵の情報(基地局#2と接続するための暗号鍵の情報)」が繰り返し含まれている)構成でもよい。
同様に考えると、「フレーム#3群送信」2603-1、2603-2は、以下のような構成であるとよい。
<第1-3の方法>
第1-3の方法として、「フレーム#3群送信」2603-1、2603-2の各々に、図30のフレーム2300-3(フレーム#3)を複数含めることで、「フレーム#3群送信」が占める時間区間が、動画または静止画におけるフレームよりも長い時間になるようにする。
<第2-3の方法>
第2-3の方法として、図30のフレーム2300-3(フレーム#3)が占める時間区間が、動画または静止画におけるフレームよりも長い時間になるようにする。
例えば、図30におけるSSIDに関するシンボル2301-3には、「基地局#3のSSIDの情報」が複数含まれており(つまり、「基地局#3のSSIDの情報」が繰り返し含まれている)、暗号鍵に関するシンボル2302-3には、「基地局#3の暗号鍵の情報(基地局#3と接続するための暗号鍵の情報)」が複数含まれている(つまり、「基地局#3の暗号鍵の情報(基地局#3と接続するための暗号鍵の情報)」が繰り返し含まれている)構成でもよい。
次に、図28から図31のように第5の機器1000がフレームを送信した場合の効果について説明する。
一例として、図32における2700のエリアについて考える。図32では、「○」2701-1、2701-2、2701-3、2701-4、2701-5、2701-6、2701-7、2701-8、2701-8、2701-9、2701-10の位置に、第5の機器1000が配置される。また、「◎」2702-1の位置に基地局470-1(基地局#1)が配置され、「◎」2702-2の位置に基地局470-2(基地局#2)が配置され、「◎」2702-3の位置に基地局470-3(基地局#3)が配置される。
そして、例えば、エリア2703の内側に、端末1050の構成と同様の構成を具備する端末(以下、単に端末1050と表す)が99台存在するものとする。
このとき、例えば、「○」2701-5、2701-10の位置に配置された第5の機器1000がともに、基地局470-3(基地局#3)のSSIDの情報を送信し、基地局470-3(基地局#3)にアクセスするための暗号鍵の情報を送信する。これは、「○」2701-5、2701-10の位置から最も近い基地局が基地局470-3(基地局#3)であるからである。
この場合、99台の全ての端末1050は、基地局470-3(基地局#3)にアクセスすることになる。すると、アクセス集中により、基地局470-3(基地局#3)にアクセス困難な端末1050が存在する可能性が高くなってしまう。
この点を考慮すると、99台の端末1050が、基地局470-1(基地局#1)(「◎」2702-1の位置)、基地局470-2(基地局#2)([◎]2702-2の位置)、基地局470-3(基地局#3)([◎]2702-3の位置)にできる限り均等にアクセスするような制御を行うことで、上述したような、基地局470にアクセス困難な端末1050の存在を低減することができる。
例えば、99台の端末1050が第5の機器1000にアクセスするタイミングは一般的には異なることになるので、本実施の形態のように、第5の機器1000が、図28から図31のようにフレームを送信した場合、99台の端末1050は、各々が第5の機器1000にアクセスするタイミングに応じて、基地局470-1、470-2、470-3の何れか1つのSSIDおよび暗号鍵を取得することになる。これにより、「99台の端末1050が、基地局470-1、470-2、470-3にできる限り均等にアクセスするような制御を行う」ことになる。したがって、上述したような、基地局470にアクセス困難な端末1050の存在を低減することができる。
なお、図31では、第5の機器1000が、「図28のフレーム2300-1(フレーム#1)」、「図29のフレーム2300-2(フレーム#2)」、「図30のフレーム2300-3(フレーム#3)」を送信する際の送信方法の例を示している。しかし、第5の機器100が「図28のフレーム2300-1(フレーム#1)」、「図29のフレーム2300-2(フレーム#2)」、「図30のフレーム2300-3(フレーム#3)」を送信する際の送信方法はこれに限ったものではない。
例えば、図31では、第5の機器1000が「フレーム#1群送信」、「フレーム#2群送信」、「フレーム#3群送信」の順に繰り返し送信する構成を示しているが、「フレーム#1群送信」、「フレーム#2群送信」、「フレーム#3群送信」は、図31のような順番で送信する必要はない。または、例えば、第5の機器1000が「フレーム群1送信」、「フレーム群#2送信」、「フレーム群#3送信」を時間的にランダムに送信してもよいし、「フレーム群1送信」、「フレーム群#2送信」、「フレーム群#3送信」の送信の順番を、図31とは異なる規則的な順番で送信してもよい。少なくとも、第5の機器1000が「フレーム#1群送信」、「フレーム#2群送信」、「フレーム#3群送信」を送信していればよい。
また、図31では、第5の機器1000が「フレーム#1群送信」、「フレーム#2群送信」、「フレーム#3群送信」を連続的に送信しているが、必ずしも連続的に送信しなくてもよい。例えば、図31において、フレーム#1群2601-1とフレーム#2群送信2602-2に時間的な間隔があってもよい。
また、図31では、「フレーム#1群送信」、「フレーム#2群送信」、「フレーム#3群送信」のみで構成しているが、他のシンボル、他のフレームが存在していてもよい。さらに、図31および図27において、基地局470の数を3台としているが、基地局470の数はこれに限ったものではなく、基地局470を2台以上とした場合でも、基地局470が3台の場合と同様に動作することが可能である。したがって、例えば、基地局470がN台(Nは2以上の整数)ある場合、第5の機器1000が図31のような送信を行う場合、「フレーム#k群送信」が存在することになる。なお、kは1以上N以下の整数となる。そして、「フレーム#k群送信」には、SSIDに関するシンボル(基地局#kのSSIDの情報)が含まれており、暗号鍵に関するシンボル(基地局#kのアクセスのための暗号鍵の情報)が含まれていることになる。
図27の端末1050が具備する無線装置453が送信する変調信号のフレーム構成は、実施の形態4で説明した図17のフレーム構成と同様である。すなわち、図17に示すように、図27の端末1050が具備する無線装置453は、例えば、プリアンブル1201を送信し、その後、制御情報シンボル1202、情報シンボル1203を送信する。
プリアンブル1201は、端末1050の無線装置453が送信する変調信号を受信する基地局470-1、470-2、470-3が、例えば、信号検出、時間同期、フレーム同期、周波数同期、周波数オフセット推定などを行うために用いるシンボルである。
制御情報シンボル1202は、例えば、変調信号を生成するのに使用された、誤り訂正符号化方式の方法、変調方式に関する情報、フレーム構成に関する情報、送信方法に関する情報などのデータを含むシンボルである。基地局470-1、470-2、470-3は、制御情報シンボル1202に含まれる情報に基づいて、変調信号の復調などを実施する。
情報シンボル1203は、端末1050の無線装置453がデータを伝送するためのシンボルである。
なお、図27の端末1050の無線装置453は、図17に記載しているシンボル以外のシンボルを含むフレームを送信してもよい(例えば、情報シンボル1203の途中でパイロットシンボル(リファレンスシンボル)が含まれるフレームなど)。また、シンボルを送信する順番を含め、フレーム構成は、図17の構成に限ったものではない。そして、図17において、周波数軸方向に複数のシンボルが存在していてもよい、つまり、複数の周波数(複数のキャリア)にシンボルが存在していてもよい。
図27の基地局470-1、470-2、470-3が送信する変調信号のフレーム構成は、実施の形態3で説明した図12のフレーム構成と同様である。すなわち、図12に示すように、基地局470-1、470-2、470-3は、例えば、プリアンブル701を送信し、その後、制御情報シンボル702、情報シンボル703を送信する。
プリアンブル701は、基地局470-1、470-2、470-3が送信する変調信号を受信する端末1050の無線装置453が、例えば、信号検出、時間同期、フレーム同期、周波数同期、周波数オフセット推定などを行うためのシンボルである。
制御情報シンボル702は、例えば、変調信号を生成するのに使用された、誤り訂正符号化方式の方法、変調方式に関する情報、フレーム構成に関する情報、送信方法に関する情報などのデータを含むシンボルである。端末1050の無線装置453は、制御情報シンボル702の情報に基づいて、変調信号の復調などを実施する。
情報シンボル703は、基地局470-1、470-2、470-3がデータを伝送するためのシンボルである。
なお、基地局470-1、470-2、470-3は、図12に記載しているシンボル以外のシンボルを含むフレームを送信してもよい。例えば、基地局470-1、470-2、470-3は、情報シンボル703の途中でパイロットシンボル(リファレンスシンボル)が含まれるフレームなどを送信してもよい。また、シンボルを送信する順番を含め、フレーム構成は、図12の構成に限ったものではない。そして、図12において、周波数軸方向に複数のシンボルが存在していてもよい。つまり、図12において、複数の周波数(複数のキャリア)にシンボルが存在していてもよい。
図33は、「第5の機器1000」、「端末1050」、「基地局#X」が実施する処理の一例を示すフローチャートである。なお、Xは1または2または3となる。
まず、第5の機器1000は、図31のフレーム構成の変調信号を送信する(ST2801)。
そして、端末1050は、第5の機器1000が送信した変調信号を受信し、端末1050がアクセスする基地局を図27の基地局470-1(基地局#1)、基地局470-2(基地局#2)、基地局470-3(基地局#3)から選択する(ST2802)。
以下、この点について説明する。端末1050は、基地局470の何れかとアクセスするために、第5の機器1000が送信した変調信号を受信する。このとき、端末1050は、例えば、動画または静止画のある1フレームにおいて、図31における「フレーム#1群送信」、「フレーム#2群送信」、「フレーム#3群送信」のいずれかを得ることになる。そして、端末1050は、得られた基地局の情報(例えばSSID)から、端末1050がアクセスする基地局470を基地局470-1(基地局#1)、基地局470-2(基地局#2)、基地局470-3(基地局#3)のいずれかに決定する。
次に、端末1050は、第5の機器1000が送信した変調信号を受信し、端末1050がアクセスする基地局#XのSSIDを取得する(ST2803)。
併せて、端末1050は、端末1050がアクセスする基地局#Xとの通信に用いる暗号鍵を取得する(ST2804)。
そして、端末1050は、基地局#Xとの電波による接続を実施する(ST2805)。端末1050が基地局#Xの応答を受信することにより、端末1050と基地局#Xとの接続が完了する(ST2806)。
そして、端末1050は、基地局#Xに対し、接続先の情報を、電波を用いて送信する(ST2807)。
基地局#Xは、ネットワークから、端末1050に送信するための情報を入手する(ST2808)。
そして、基地局#Xは、入手した情報を端末1050に、電波を用いて送信し、端末1050は情報を得る(ST2809)。端末1050は、例えば、必要なとき、基地局#Xを介して、ネットワークから必要な情報を取得する。
以上のように、第5の機器1000から送信されたSSIDの情報、暗号鍵の情報に基づいて、端末1050は、基地局470と接続し、情報を取得することで、安全性の保証された基地局470を介して情報を安全に入手することができる。なぜなら、可視光の変調信号から情報を得た場合、可視光であるが故に情報元が安全かどうかの判断をユーザが行いやすいからである。これに対して、例えば、SSIDを無線LANが送信した電波の変調信号から取得した場合、ユーザは電波を送信した機器の判別が難しい。このため、情報の安全性の確保という点では、可視光通信は、無線LAN通信と比較して、SSIDを取得することに適している。
なお、本実施の形態では、第5の機器1000が、暗号鍵の情報を送信する場合について説明した。しかし、例えば、基地局470が暗号鍵を用いた暗号化された通信を行っていない場合、第5の機器1000は、暗号鍵の情報を送信せず、SSIDに関する情報のみを送信してもよい。この場合、上述した構成のうち、暗号鍵に関する構成を削除するだけで、同様に実施することができる。
また、第5の機器の構成は図27に示す第5の機器1000の構成に限ったものではなく、端末の構成は、図27に示す端末1050の構成に限ったものではなく、基地局#1、#2、#3の接続先、構成についても図27に示す基地局470-1、470-2、470-3の接続先、構成に限ったものではない。
また、本実施の形態によれば、あるエリアに端末1050が複数存在していた場合でも、基地局470にアクセス困難な端末1050の存在を低減することができる。
なお、図32において、「○」2701-1、2701-2、2701-3、2701-4、2701-5、2701-6、2701-7、2701-8、2701-8、2701-9、2701-10の位置に配置した第5の機器1000が送信する変調信号のフレーム構成は、全てが図31の構成と同様であってもよく、第5の機器1000が送信する変調信号がそれぞれ異なるフレーム構成であってもよく、同一のフレーム構成の変調信号を送信する第5の機器1000が複数存在していてもよい。
(実施の形態8)
本実施の形態では、上述した光信号を用いた通信方法の適用例の一つとして、光信号を用いた通信方法を画像処理と組み合わせて用いる場合について説明する。本願実施の形態に係る通信システムは、例えば、自動車と自動車との間の通信(車―車間通信)や、道路またはその付近に設置された通信機器と自動車との間の通信(路―車間通信)などに適用することもできる。
まず、本実施の形態における基本構成を簡単に説明する。ただし、この基本構成は自動車に限らず、スマートフォンやノートPCのような携帯端末にも適用可能であり、さらにその他の電子機器に対しても適用可能である。
図34は、本実施の形態における通信装置の一例である通信装置A1000の構成を示すブロック図である。通信装置A1000は、受光装置A1002、制御部A1004、無線装置A1006を備える。
受光装置A1002は、図示しない送信機から照射された光信号A1001の受信および/または静止画像や動画像の撮影をして、受光データA1003を出力する。制御部A1004は、通信装置A1000が備える他の機器の制御や、受光装置A1002から入力される受光データA1003や無線装置A1006から入力される無線受信データに対する処理などを行う。無線装置A1006は、制御部A1004からの制御信号A1005に基づいて、他の通信装置A1100と無線接続して無線通信を行い、無線送信データの送信や無線受信データの受信を行う。無線送信データおよび無線受信データは無線通信データA1008として無線装置A1006と制御部A1004との間で送受信される。制御部A1004は、受光装置A1002の動作を制御するための制御信号A1007を出力し、受光装置A1002は制御信号A1007に基づいて動作の制御を行う。
制御部A1004は、受光装置A1002で生成された受光データA1003に静止画データや動画データを含む場合、静止画データや動画データを用いた画像処理を行ってもよい。制御部A1004が行う画像処理の例の詳細については、後で説明する。
図35は、本実施の形態における通信装置の別の一例である通信装置A2000の構成を示すブロック図である。図35において、図34に示す通信装置A1000と同様の機能を備える構成要素は、図34と同じ符号を付しており、説明を省略する。通信装置A2000は、提示部A2003及び入力部A2004を備える点で、通信装置A1000と異なる。
制御部A1004は、受光データA1003および/または無線受信データやその他の入力された情報、メモリから読みだされた情報などに基づいて画像を生成し、生成された画像を提示情報A2002として、提示部A2003へ出力する。提示情報A2002は、例えば、受光データA1003またはその他のデータに基づいて生成された画像情報や文字情報などを含む情報であり、提示部A2003は、例えば提示情報A2002として得られた画像情報や文字情報から生成された画像信号を表示する液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイなどであるが、これらに限定されない。例えば、提示情報A2002は音声情報であり、提示部A2003は音声情報に従って音声を出力するスピーカーであるとしてもよい。入力部A2004は、ユーザの操作に従って、ユーザが行った操作を示す情報や入力された文字情報等の入力情報A2005を制御部A1004に出力する。入力部A2004は、例えばタッチパネル、物理キー、フローティングタッチディスプレイ、モーションセンサーなどであるがこれらに限定されない。例えば、入力部A2004はマイクであり、入力情報A2005は音声情報であるとしてもよい。
次に、受光装置A1002の詳細な構成について説明する。
図36は、本実施の形態における受光装置A1002の詳細な構成の第1の例である受光装置A3000の構成を示すブロック図である。
受光装置A3000は、受光部A3001および受光信号処理部A3003を備える。受光部A3001は、例えば図6の受光部151と同様の構成であり、外部から入射した光を受光し、受信信号A3002を出力する。受光信号処理部A3003は、受信信号A3002に対して所定の処理を施して得られる信号を受光データA1003として送出する。
受光信号処理部A3003が、受信信号A3002に対して施す所定の処理は、一例では、受信信号A3002に含まれる変調信号の成分に対する復調、誤り訂正復号などの処理を含み、復調して得られた復調データA4002を受光データA1003として出力する。また別の一例では、受光信号処理部A3003は、所定の処理として、CMOSまたは有機CMOSなどのイメージセンサである受光部A3001で取得された受信信号A3002から静止画データまたは動画像データを生成して、生成された静止画データまたは動画像データを受光データA1003として出力する。ここで、静止画データまたは動画像データは画像圧縮方式または動画像圧縮方式を用いて符号化された符号化後のデータであってもよいし、圧縮されていないデータであってもよい。以下で、受光信号処理部A3003の構成例の詳細について説明する。
図37は、受光信号処理部A3003の構成の一例である受光信号処理部A4000の構成を示す。受光信号処理部A4000は、受信処理部A4001を有する。受信処理部A4001は受信信号A3002に対して復調、誤り訂正などの処理を施し、得られた復調データA4002を受光データA1003として出力する。受光信号処理部A4000に入力される受信信号A3002は、例えば、上述したラインスキャンサンプリング、ラインスキャンサンプリングの応用例、フレームによるサンプリング等の光信号の受信用のサンプリング方式を用いてCMOSセンサなどのイメージセンサで取得された信号であってもよいし、フォトダイオードなどの光信号を電気信号に変換可能な、イメージセンサとは異なる素子を用いて、光信号の受信に要求されるサンプリングレートでサンプリングされた信号であってもよい。
図38は、受光信号処理部A3003の構成の別の一例である受光信号処理部A5000の構成を示す。受光信号処理部A5000は、画像データ生成部A5001を有し、光信号の情報を含んだ画像データA5002を、受光データA1003として出力する。すなわち、画像データ生成部A5001は受信信号A3002から静止画データまたは動画データを生成して、生成された静止画データまたは動画データである画像データA5002を受光データA1003として出力する。
以降の説明では、説明を簡単にするため、特に言及しない場合は、画像データA5002が動画データである例について説明する。しかしながら、以降の説明における動画データを静止画データ、または動画データと静止画データの組み合わせに置き換えても同様に実施可能であることは言うまでもない。
受光装置A1002が受光信号処理部A5000を備える場合、受光部A3001はCMOSセンサなどのイメージセンサである。受光装置A1002は、例えば、受光部A3001の動作の制御を行い、図39の第1の期間は光信号の受信用のサンプリング方式を用いて受信信号A3002を取得し、図39の第2の期間は動画撮影用の撮像方式を用いて受信信号A3002を取得する。
以降では、光信号の受信用のサンプリング方式を用いて取得した信号を光通信用の撮像信号と呼び、動画撮影用の撮像方式を用いて取得した信号を動画用の撮像信号と呼ぶ。また、画像データ生成部A5001が光通信用の撮像信号から生成したデータを光通信用の撮像データと呼び、動画用の撮像信号から生成したデータを動画用の撮像データと呼ぶ。
図39は、上述した、一つのイメージセンサを用いて光通信用の撮像信号と動画用の撮像信号の両方を時分割で取得する場合における、イメージセンサの制御方法の一例を示す。受光装置A1002は、図39の第1の期間において、受光部A3001を光信号の受信用のサンプリング方式を用いて光通信用の撮像信号を取得し、第2の期間において、受光部A3001を動画撮影用の撮像方式を用いて動画用の撮像信号を取得する。
ここで、第1の期間及び第2の期間は、例えば、それぞれ動画における1または複数のフレームに相当する期間である。しかしながら、受光装置A1002は、動画におけるフレームと同期しないタイミングで、光信号の受信用のサンプリング方式と動画撮影用の撮像方式とを切り替えてもよい。受光装置A1002は、第1の期間を周期的に配置してもよいし、非周期的に配置してもよい。また、第1の期間を配置する周期などの第1の期間を配置するためのルールは動的に変更されてもよい。
なお、受光装置A1002は、第1の期間を開始する時刻および/または第1の期間を終了する時刻を、外部から入力された信号に基づいて決めてもよい。例えば、受光装置A1002は、制御部A1004から入力された制御信号A1007に基づいて受光部A3001の動作を制御する。このとき、制御部A1004は、通信装置A1000、A2000の外部の送信装置から無線通信、有線通信、光通信などの通信方式を用いて受信した信号や、通信装置A1000、A2000が備えるイメージセンサなどのセンサから取得されたデータに基づいて、受光部A3001の動作を制御するための制御信号を出力してもよい。
受光部A3001の動作を制御するための制御情報は、例えば、上述した第1の期間と第2の期間を配置するためのルールを指定する信号であってもよいし、通常は動画撮影用の撮像方式を用いて動画用の撮像信号を取得する受光部A3001に対し、一時的または継続的に光信号の受信用のサンプリング方式を用いて光通信用の撮像信号を取得するよう指示する信号であってもよい。なお、具体的な例については、後で説明する。
なお、上記説明では、第1の期間と第2の期間が交互に配置される例について説明したが、イメージセンサの制御方法はこれに限定されない。例えば、第1の期間及び第2の期間において実施される方式のいずれとも異なる撮像方式またはサンプリング方式でCMOSセンサを動作させる第3の期間が配置されていてもよいし、第1の期間と第2の期間の間にイメージセンサの動作を切り替えるための遷移期間が含まれていてもよい。
イメージセンサの制御方法によると、一つのイメージセンサを用いて、光通信用の撮像信号と動画用の撮像信号の両方を時分割の形式で取得することができる。その結果、通信装置が搭載するイメージセンサの数を減らすことができる。
なお、受光装置A1002は、受光部A3001を常に光信号の受信用のサンプリング方式で動作させて、受信信号A3002を取得してもよい。
画像データ生成部A5001は、動画データA5002を生成する際に、受信信号A3002から生成された複数のフレームで構成される動画信号に対して動画像圧縮方式を用いた符号化処理を施してもよい。
例えば、受信信号A3002が光通信用の撮像信号と動画用の撮像信号を含む場合、画像データ生成部A5001は、光通信用の撮像信号から生成された画像(またはフレーム)を除いた、動画用の撮像信号から生成されたフレームに対して動画像圧縮処理を施してもよい。このとき、受光装置A1002は、符号化後の動画データと光通信用の撮像信号から生成された画像データとを、受光データA1003として出力する。
上記説明では、光通信用の撮像信号は画像データとして受光装置A1002から出力されるとしたが、光通信用の撮像信号は光信号を復調できる形式のデータであればどのような形式のデータとして受光装置A1002から出力されてもよい。例えば、各露光ラインに含まれる画素の輝度値を平均または加算した値や、各露光ラインを複数の領域に分割した各領域に含まれる画素の輝度値を平均または加算した値を順に並べたデータであってもよい。
なお、受信信号A3002が光通信用の撮像信号と動画用の撮像信号を含む場合に画像データ生成部A5001が実施し得る動画像符号化処理は、上述した動画像符号化処理に限定されない。例えば、画像データ生成部A5001は、光通信用の撮像信号で構成されるフレームと動画用の撮像信号で構成されるフレームを含む動画に対して、共通の動画像圧縮処理を施して、受光装置A1002は、光通信用の撮像信号と動画用の撮像信号から生成された符号化後の動画データを受光データA1003として出力してもよい。
次に、受光装置A1002が受光信号処理部A5000の構成を備える場合における、制御部A1004の動作について説明する。
受光装置A1002が受光信号処理部A5000の構成を備える場合、受光装置A1002は光通信用の撮像データに対して復調、誤り訂正などの処理を施さない。そのため、制御部A1004は、受光データA1003に含まれる光通信用の撮像データを用いて、光信号に対する復調、誤り訂正などの処理を施し、光信号で伝送されたデータを取得する。
なお、受光データA1003が光通信用の撮像データに加えて動画用の撮像データを含む場合、制御部A1004は、光通信用の撮像データに含まれる光信号に対する復調、誤り訂正の処理に加えて、動画用の撮像データに対してパターン認識などの画像処理を行ってもよいし、さらに、パターン認識などの画像処理の結果に基づいて受光装置A1002や無線装置A1006に対する制御を行ってもよい。
動画用の撮像データを用いた信号処理の一例としては、例えば、人や人の顔などの体の一部を検出する処理、人物を識別する処理、車やドローンなどの対象物を検出する処理、車やドローンなどの対象物を識別する処理、検出された人や対象物の動作や移動を検出する処理、検出された人や対象物を追跡する処理などが挙げられる。これらの処理は、当該信号処理の目的に応じて決められた特徴量を動画用の撮像データから抽出し、抽出された特徴量を用いて行われてもよいし、多層構造のニューラルネットワークを用いて機械学習により作成されたモデルで行われてもよい。なお、多層構造のニューラルネットワークを用いて機械学習により作成されたモデルを利用する場合、動画用の撮像データに対して前処理を行ったうえで、前処理後のデータを多層構造のニューラルネットワークを用いて機械学習により作成されたモデルに入力してもよい。
なお、上記の説明では、制御部A1004が行う信号処理には動画用の撮像データを用いるとしたが、動画用の撮像データに加えて音声データやその他のセンサ等で得られたデータを用いてよいし、動画用の撮像データの代わりに音声データやその他のセンサ等で得られたデータを用いてよい。
また、受光装置A1002が受光信号処理部A5000の構成を備え、受光装置A1002が受光データA1003として符号化後の動画データを出力する場合、制御部A1004は、上記信号処理または信号処理の一部として、受光データA1003に含まれる符号化後の動画データに対して、動画像符号化処理に対応する動画像復号化処理を行ってもよい。
次に、受光信号処理部A3003の構成の例について説明する。
図40は、受光信号処理部A3003の構成の第3の例である受光信号処理部A7000の構成を示す。受光信号処理部A7000は、受信処理部A7001と画像データ生成部A7003とを有する。
受光信号処理部A7000の受信処理部A7001は、図37を用いて説明した受光信号処理部A4000が備える受信処理部A4001と同様の機能を有する。
受光信号処理部A7000の画像データ生成部A7003は、図38を用いて説明した受光信号処理部A5000が備える画像データ生成部A5001と同様の機能を有する。
受光装置A1002が受光信号処理部A7000を備える場合、受光装置A1002は受光部A3001を制御して、動画用の撮像信号と光通信用の撮像信号を受信信号A3002として取得する。受光信号処理部A7000は、動画用の撮像信号を画像データ生成部A7003に入力し、光通信用の撮像信号を受信処理部A7001に入力する。ただし、受光信号処理部A7000は、画像データ生成部A5001に対して、光通信用の撮像信号を入力してもよいことは言うまでもない。
受光信号処理部A7000は、受光データA1003として復調データA7002と動画データA7004とを出力する。
このとき、復調データA7002には、復調されたデータに対応する変調信号が受光された時刻を示す時刻情報などの付加情報、またはメタデータが付加されていてもよい。ここで、復調データA7002に付加される時刻情報は、動画データA7004に付与されている時刻情報との関係を識別できる形式であってもよい。例えば、受光信号処理部A7000は、復調データA7002の時刻情報と動画データA7004の時刻情報とを共通のクロック信号またはタイムラインに基づいて付与してもよいし、復調データA7002の時刻情報に対する動画データA7004の時刻情報のオフセットを示す情報などの復調データA7002の時刻情報と動画データA7004の時刻情報間の関係を示す情報が、復調データA4002の時刻情報または動画データA5002の時刻情報に含まれていてもよい。
また、復調データA7002は、復調されたデータに対応する変調信号を送信した送信装置または光源の画像内における位置を示す位置情報を付加情報、またはメタデータとして含んでいてもよい。
復調データA7002の付加情報は、時刻情報と位置情報の両方を含んでいてもよいし、いずれか一方のみを含んでいてもよい。また、復調データA7002の付加情報は、時刻情報や位置情報以外の、復調されたデータに関連する関連情報を含んでいてもよい。
なお、位置情報は送信装置または光源の画像内における位置を示す情報であるとしたが、別の情報であってもよい。例えば、光信号の検出に用いた画像内の領域を示す情報であってもよいし、3次元空間中の位置を示す情報であってもよい。3次元空間中の位置情報は、例えば、受光装置A1002が撮影している方向と、動画用の撮像データの画像内における位置を示す情報であってもよいし、これらの情報から推定された受光装置または通信装置を中心とする座標系における座標の値や領域を示す情報であってもよい。また、通信装置または受光装置の位置情報を用いて推定した、GPSや3次元地図などで用いられている任意の座標系における座標の値や領域を示す情報であってもよい。また、受光装置A1002が、動画用の撮影データだけでなく、撮影された対象物までの奥行きを示す距離画像データを取得する場合、動画用の撮像データに加えて距離画像データを用いて、3次元空間中の位置を推定してもよい。
距離画像は、例えば、TOF(Time-Of-Flight)方式、ステレオ視差を用いた距離測定方式、LIDER(Laser Imaging Detection and Ranging)方式などを用いて取得することが可能である。
復調データA7002と動画データA7004は、分離された複数のデータストリームまたはデータパケット列として通信装置A1000の制御部A1004または通信装置A2000の制御部A1004に送信されてもよいし、復調データA7002と動画データA7004の両方を格納可能なフォーマットのデータストリームに多重して、一つのデータストリームまたはデータパケット列で通信装置A1000の制御部A1004または通信装置A2000の制御部A1004に送信されてもよい。
図41は、受光装置A1002の構成の第2の例である受光装置A8000の構成を示す。受光装置A8000は、第1の受光部A8001-1、第2の受光部A8001-2、第1の受光信号処理部A8003-1、および第2の受光信号処理部A8003-2を備える。
第1の受光部A8001-1はCCDまたはCMOSまたは有機CMOSなどのイメージセンサであり、第2の受光部A8001-2はCCDまたはCMOSまたは有機CMOSなどのイメージセンサ、またはフォトダイオードなどの光信号を電気信号に変換可能なデバイスである。受光装置A8000は、第1の受光部A8001-1を動画撮影用の撮像方式で動作させて受信信号A8002-1として動画用の撮像信号を取得する。
第2の受光部A8001-2がイメージセンサである場合、受光装置A8000は、第2の受光部A8001-2を光信号の受信用のサンプリング方式で動作させ、受信信号A8002-2として光通信用の撮像信号を取得する。一方、第2の受光部A8001-2がフォトダイオードなどの光信号を電気信号に変換可能なデバイスである場合、受光装置A8000は、第2の受光部A8001-2を用いて光信号の受信に要求されるサンプリングレートでサンプリングされた受信信号A8002-2を取得する。
第1の受光信号処理部A8003-1は、例えば、図38に示す受光信号処理部A5000と同様の機能を有し、動画用の撮像データである画像データA8004-1を受光データA1003として出力する。
第2の受光信号処理部A8003-2は、例えば、図37に示す受光信号処理部A4000と同様の機能を有し、復調データA8004-2を受光データA1003として出力する。なお、第2の受光信号処理部A8003-2は、図38に示す受光信号処理部A5000と同様の機能を有し、光通信用の撮像データである画像データA8004-2を受光データA1003として出力する。
この構成によると、受光装置A8000は、動画用の撮像データである画像データA8004-1と、復調データまたは光通信用の撮像データである画像データA8004-2とを同時に取得することができるため、動画用の撮像データが取得できない期間を発生させることなく、光通信と動画の撮像の両方を行うことができる。
なお、受光装置A8000は、受光部と受光信号処理部の組み合わせを2系統備える場合を例に挙げて説明したが、N(Nは3以上の整数)系統の受光部と受光信号処理部を備えていてもよい。
また、第1の受光部A8001-1および第2の受光部A8001-2は別の素子である必要はなく、例えば、イメージセンサの一部の画素を第1の受光部A8001-1として動画撮影用の撮像方式で動作させて動画の撮影に用い、同じイメージセンサの別の一部の画素を第2の受光部A8001-2として光信号の受信用のサンプリング方式で動作させて光通信に用いてもよい。
同様に、受光装置A8000がN系統以上の受光部と受光信号処理部を備える場合、イメージセンサの第1の領域に含まれる画素を動画撮影用の撮像方式で動作させて動画の撮影に用い、イメージセンサの第2の領域から第Nの領域のそれぞれに含まれる画素を光信号の受信用のサンプリング方式で動作させて光通信に用いてもよい。なお、動画の撮影と光通信とを同時に行わなくてもよい場合は、イメージセンサのいずれの画素も動画撮影用の撮像方式で動作させることなく、イメージセンサの画素を複数の領域に分割し、各領域の画素を光信号の受信用のサンプリング方式で動作させて、複数の光通信を並列に行ってもよい。
なお、イメージセンサを用いて動画撮影または光通信を行う場合、常に全ての画素を動作させておく必要はなく、一時的または継続的に動作させない画素、すなわち光を受光することで蓄積された電荷の読み出しが行われない素子を含んでいてもよい。
次に、図42を用いて、イメージセンサを用いて複数の光信号を同時に受信する場合における、イメージセンサの制御の一例を示す。
図42の(A)は、動画撮影用の撮像方式を用いた場合に撮影可能な撮影範囲に、それぞれ異なる光信号を送信する4つの光源A-Dが含まれる状態を示している。図42の(A)の撮影範囲内の四角形はそれぞれ一つの画素に対応する。
このとき、受光装置A8000は、例えば図42の(B)に示すように光源A-Dのそれぞれが含まれる領域AからDを判定し、領域AからDの領域毎に当該領域に含まれる画素を光信号の受信用のサンプリング方式で動作させて光信号を取得する。
領域毎に光信号の受信用のサンプリングを行う構成の一例として、画素ごとにシャッタ機能を有するイメージセンサにおけるサンプリング方法について説明する。
(領域毎のラインスキャンサンプリングの例)
図42の(C)に示すように領域Aにおいて、垂直方向(列方向)に並んだ4つの画素で1つのラインを構成してラインスキャンサンプリングを行う場合について説明する。このとき、領域Aは5つのラインで構成される。受光装置は、領域Aの5つのラインについてラインごとに露光期間をずらして露光させることで、変調された光信号の輝度または色の変化を取得する。ただし、各領域のサイズ、すなわち各領域に含まれる行方向の画素の数および列方向の画素の数は図42に示した例に限定されるものではなく、いくつであってもよい。また、各光源の画面内での大きさ、位置、互いの位置関係などに応じて、光通信用のサンプリングを行う領域のサイズを変更してもよい。そして、図42の(C)の例では、列方向に並んだ4つの画素で1つのラインを形成しているが、例えば、行方向に並んだ5つの画素で1つのラインを形成し、図42の(C)の場合、行方向の4つのラインがあると考えてもよい。
受光装置は、図42の(C)の領域Aにおいて、領域Aの左端のラインであるLine1の信号を読み出した後、順に直前に読み出したラインの右隣のラインの信号を読み出す。領域Aの右端のラインであるLine5の信号の読み出しが完了すると、左端のラインであるLine1に戻って、ラインごとに信号を読み出す処理を繰り返す。
受光装置は、図42の(B)の領域Bから領域Dのそれぞれにおいても、領域Aと同様の処理で信号を取得することでラインスキャンサンプリングを行う。ここで、受光装置は全ての領域の左端のラインを同じ時間に露光させてもよいし、異なる時間に露光させてもよい。また、イメージセンサ上で同じ列に位置する領域Aのラインと領域Cのラインとを同じ露光期間に露光させ、イメージセンサ上で同じ列に位置する領域Bのラインと領域Dのラインとを同じ露光期間に露光させてもよい。ただし、領域AからDは、同一の露光期間に露光されるラインを含む。
ここでは、垂直方向(列方向)に並んだ複数の画素を1ラインとして同一の期間に露光させ、ラインごとに信号を読み出す場合について説明したが、水平方向(行方向)に並んだ複数の画素を1ラインとしてラインスキャンサンプリングを行ってもよい。
上記説明では、イメージセンサに含まれる少なくとも一つの画素を動画撮影と光通信の両方に用い、当該画素を動画撮影用の撮像方式で信号の取得を行うか、光通信用のサンプリング方式で信号の取得を行うかを切り替える場合について説明したが、イメージセンサを備える受光装置の構成はこれに限定されない。例えば、イメージセンサが動画撮影に用いる画素とは別に光通信に用いる画素を備えていてもよい。
イメージセンサが動画撮影に用いる画素とは別に光通信に用いる画素を備える場合、光通信に用いる画素の形状または大きさは、動画撮影に用いる画素の形状または大きさと異なっていてもよい。
また、動画撮影用の画素を用いた動画の撮影と、光通信用の画素を用いた光通信用のサンプリングとを独立して制御し、一方の処理が不要な状況に置いては、どちらか一方の処理を停止し、当該処理に必要な信号を取得するための回路への電源の供給を部分的、または全て停止して、電力消費を抑制できるようにしてもよい。
以上のように、ラインスキャンサンプリングを行うことで、図42の(A)に示しているように、複数の光源からのそれぞれ異なる変調信号を並列に受信することができるようになるため、データの伝送速度が向上するという効果を得ることができる。
次に、通信装置A1000または通信装置A2000が備える制御部A1004の構成の一例について説明する。
図43は、制御部A1004の物理的構成の一例である制御部A10000を示す図である。制御部A10000は、CPU(Central Processing Unit)A10001及びメモリA10002を備える。メモリA10002は、制御部A1004で実施されるプログラムや、制御部で行われる処理に必要なデータなどを記憶している。CPU A10001は、例えば、メモリA10002から読み出されたプログラムに基づいて処理を行い、制御部A1004としての機能を実現する。また、メモリA10002は、例えば、受信装置で取得された画像データなどのデータの保存や保存されたデータの読み出しを行う。
なお、ここでは、制御部A10000を構成する要素として、CPUとメモリについて説明したが、その他の構成要素を含んでいてもよい。例えば、CPUとは別にGPU(Graphics Processing Unit)を備えていてもよいし、動画像符号化処理や動画像復号化処理、動画用の撮像データに対するパターン認識などの画像処理を行うための回路を備えていてもよい。また、制御部A10000は、例えば無線装置A1006などの制御部A10000と接続される機器との間のデータの転送を制御するI/O(Input/Output)などを含んでいてもよい。
図44は、制御部A1004の構成の第1の例である制御部A11000の構成を示す図である。制御部A11000は、信号処理部A11002、無線制御部A11004および受光装置制御部A11006を有する。
信号処理部A11002は、受光装置A1002から受光データA1003として光通信用の撮像データを含む画像データ、または光信号として復調および誤り訂正を施した復調データを取得する。受光データA1003が光通信用の撮像データを含む画像データの場合、信号処理部A11002は、光通信用の撮像データから変調信号に対応する受信信号を取得して、受信信号に対して復調と誤り訂正の処理を施すことで、復調データを取得する。
無線制御部A11004は、無線装置A1006の動作を制御するための制御信号A1005を無線装置A1006に出力する。無線制御部A11004は無線装置A1006を介して受信した無線受信データを信号処理部A11002に転送し、無線装置A1006を介して他の通信装置に送信する無線送信データを信号処理部A11002から無線装置A1006に転送する。
信号処理部A11002は、受光装置A1002および無線装置A1006を介して取得した光通信の復調データ、動画撮像データ、無線受信データなどの任意のデータを用いて信号処理を行う。信号処理部A11002は、例えば、前述した信号処理の結果に基づいて、無線制御部A11004に対する無線装置A1006の制御の指示や、受光装置制御部A11006に対する受光装置の制御の指示(A11005)を行う。
受光装置制御部A11006は、信号処理部A11002から指示に基づいて受光装置A1002の制御を行う。受光装置A1002に対する制御の一例としては、受光部A3001、A8001-1、A8001-2を動画撮影用の撮像方式を用いて信号の取得を行うか、光信号の受信用のサンプリング方式を用いて信号の取得を行うかの制御や、イメージセンサが備える一部の画素を用いて光信号の受信用のサンプリング方式を用いて信号を取得する場合における、光信号の受信用のサンプリング方式で動作させる画素領域の設定などが挙げられる。ただし、受光装置A1002に対する制御はこれに限定されるものではなく、例えば、受光装置A1002の電源のONとOFFを切り替える制御や、受光装置A1002の内部で行われる受光信号に対する信号処理を切り替える制御などを行ってもよい。また、ここで説明した一部の制御は、受光装置A1002の内部で受光信号に対する信号処理の結果に基づいて自動的に行われていてもよい。
図45は、制御部A1004の構成の第2の例である制御部A12000の構成を示す図である。制御部A12000は、機器制御部A12002を有する点で制御部A11000と異なる。
機器制御部A12002は、信号処理部A11002で取得された動画撮像データや、信号処理部A11002での処理結果を入力(A12001)とし、提示部A2003において表示する画像の生成を行い、生成された画像信号を提示情報A2002として提示部A2003に対して出力する。機器制御部A12002は、入力部A2004に対するユーザの操作に応じて入力部A2004が取得した入力情報A2005を取得し、信号処理部A11002へと転送する。
この構成により、信号処理部A11002は、受光装置A1002および無線装置A1006を介して取得した光通信の復調データ、動画撮像データ、無線受信データに加えて、ユーザの操作に応じて取得された入力情報A2005に基づいて信号処理を行うことができるようになる。信号処理部A11002は、例えば、前述した信号処理の結果に基づいて、無線制御部A11004に対する無線装置A1006の制御の指示や、受光装置制御部A11006に対する受光装置の制御の指示(A11005)、提示部A2003に表示する画像の変更の指示を行う。
以下では、制御部A1004が行う処理の一例として、光信号を受信して得られた復調データと、動画用の撮像データに対してパターン認識などの画像処理を施した結果とに基づいて、無線装置A1006を制御する通信制御方法について説明する。
信号処理部A11002は、受光装置A1002から受光データA1003として動画用の撮像データを取得し、動画用の撮像データに対してパターン認識などの画像処理を施す。無線制御部A11004は、信号処理部A11002における画像処理の結果に基づいて無線装置A1006の制御を行う。
本実施の形態で説明する通信制御方法では、光信号を受信して得られた復調データと、当該光信号の送信に用いられた光源または光信号を送信した送信機の画像上の位置を示す位置情報などの付加情報とを対応づけた、付加情報の付加された復調データを用いる。本実施の形態において、光通信を用いて伝送される情報は何でもよく、特定の情報の伝送に限定されないが、本通信制御方法に関する以下の説明では、一例として、実施の形態3から7で説明した基地局のSSIDなどの他の無線通信装置との接続または通信に必要な情報を含んだ接続情報を光信号で送信する場合について説明する。
信号処理部A11002は、受光装置A1002または信号処理部A11002内部で取得された付加情報の付加された復調データを用いて処理を行う。ここで、復調データは他の無線通信装置に対応する接続情報である。信号処理部A11002は、取得された接続情報が複数ある場合、各接続情報に対応する付加情報と、パターン認識などの画像処理結果を用いて無線装置A1006が実施する通信処理を制御する。
以下では、画像処理の結果に基づく通信制御の第1の例について説明する。
画像処理の結果に基づく通信制御の第1の例において、通信装置A1000、A2000は車、または車に搭載された装置であり、車に搭載されたカメラを受光装置A1002として用いる。図46は、車の前方を撮影するカメラが撮影した画像の一例を模式的に示したものである。図46では、通信装置A1000、A2000に相当する車の前方を走行する3台の他の車A13001、A13002、A13003が写っている。
なお、本実施の形態では、車の前方を撮影するカメラを用いた例について説明するが、車の後方や横方向を撮影するカメラにおいても同様に適用可能であることは言うまでもない。
ここで、他の車A13001、A13002、A13003は、それぞれLEDなどの光源と、当該光源を用いて光信号を送信する送信部102とを備えている。光通信に用いる光源としては、例えばヘッドライトやテールライトなどの車が備える任意の光源を用いることができ、車が備える複数の光源のうちどの光源を光信号の送信に用いるかは光通信の利用形態に応じて任意に設計すればよい。また、車が備える複数の光源を光信号の送信に用いる場合、車は複数の光源のそれぞれに対し、光通信用の送信部を備えていてもよいし、一つの送信部が複数の光源を用いて光信号を送信してもよい。なお、車はヘッドライトやテールライトとは別に、光通信に用いる光源を備えていてもよい。
他の車A13001、A13002、A13003は、光通信用の送信部と光源に加えて、図34や図35で説明した他の通信装置A1100に該当する、無線通信用の通信装置を備えている。なお、自車および他の車A13001、A13002、A13003が、光信号の送信と受信、および無線通信の機能を有する場合、それぞれの車は、通信装置A1000、A2000に光通信用の送信部102と光源104を備えた構成となる。この場合、制御部A1004が送信部102で送信するデータの制御を行ってもよい。
画像処理の結果に基づく通信制御の第1の例では、他の車A13001、A13002、A13003は光通信により各車が備える通信装置に接続するために用いることが可能な情報である接続情報を送信する。以下では、接続情報が、各車が備える通信装置が基地局として動作する場合におけるSSIDと通信に使用している周波数チャネルを示す情報を含んでいる場合について説明する。
なお、上記説明では、接続情報に含まれる通信相手を判定するための識別子としてSSIDを通知する例について説明したが、接続情報に含まれる識別子情報はSSIDに限定されない。例えば、他の通信装置のMAC(Media Access Control)アドレスのような物理アドレスでもよいし、他の通信装置のIP(Internet Protocol)アドレスのような論理アドレスでもよい。なお、識別子情報を通信装置が直接通信を行う他の通信装置の選択に用いるのではなく、インターネットなどのネットワーク経由でアクセスするリソースの選択に用いる場合は、インターネットなどのネットワーク経由で通信を行うサーバのアドレスや、インターネット上のリソースを特定するために用いるURL(Uniform Resource Locator)、URN(Uniform Resource Name)、URI(Uniform Resource Identifier)などであってもよい。接続情報に含まれる識別子情報は、アクセス先となる他の通信端末やインターネット上のリソースを識別できる情報であれば何を用いてもよい。
なお、上記説明では、接続情報が使用している周波数チャネルの情報を通知する場合について説明したが、接続情報は、使用している周波数チャネルの情報を含んでいなくてもよいし、それ以外の情報を含んでいてもよい。接続情報として利用可能な他の情報の例として、暗号鍵に関する情報、対応している物理層の伝送方式の規格の種類、対応しているデータフォーマットや通信プロトコルなどが挙げられる。
図47は、通信装置A1000、A2000の受光装置A1002または制御部A1004において、他の車A13001、A13002、A13003のそれぞれの送信部が光源を用いて送信した光信号を復調して得られた接続情報を模式的に示した図である。通信装置A1000、A2000は、他の車A13001が送信した光信号からSSIDが「XXX」であり、使用している周波数チャネルが「1」であるという接続情報を取得し、他の車A13002が送信した光信号からSSIDが「YYY」であり、使用している周波数チャネルが「3」であるという接続情報を取得し、他の車A13003が送信した光信号からSSIDが「ZZZ」であり、使用している周波数チャネルが「3」であるという接続情報を取得する。
これらの接続情報は、通信装置A1000、A2000が備える無線装置A1006が一定の期間に亘ってキャリアセンスを行い、複数の他の通信装置のそれぞれから送信された信号を受信することで取得できる情報で代替できるものもある。しかしながら、通信装置A1000、A2000は、それらの信号が周辺に存在する複数の他の通信装置のうち、どの他の通信装置から送信された信号であるかを識別することは困難であり、実際に通信を行いたい他の通信装置とは異なる通信装置と接続して通信を行う可能性がある。
そこで、画像処理の結果に基づく通信制御の第1の例では、通信装置A1000、A2000の制御部A1004が、受光装置A1002で撮影された動画用の撮像データに対して画像処理を施して、例えば図46の画像から他の車A13001、A13002、A13003のそれぞれを検出する。このとき、制御部A1004は、受信された3つの光信号の光源の位置に基づいて、画像から検出された他の車A13001、A13002、A13003のそれぞれと、光通信で受信された3つの接続情報とを対応付ける。これにより、画像から検出された3台の車のそれぞれと無線通信を行う場合に利用する接続情報を特定することができる。
次に、制御部A1004は、画像から他の車A13001、A13002、A13003の相互の位置関係や、それぞれの車と自車との位置関係などを判定し、無線通信を行う対象を選択する。制御部A1004は、例えば、自車との距離が最も近い他の車A13003を通信対象として選択してもよい。また、制御部A1004は、車ごとに走行している車線を判定して、自車が走行中の車線を走行している車のうち、画像中で最も前の位置を走行している他の車A13001を通信相手として選択してもよい。
この構成によると、無線通信におけるSSIDやアドレスなどの識別子のような、無線通信のみでは実空間中の装置との対応付けの困難な情報と、イメージセンサで取得された画像などのセンサで得られたセンシングデータからパターン認識などの信号処理で検出された物体との対応付けを行うことができる。その結果、例えば、運転支援を含む自動運転の制御などの目的で、周囲の環境や周囲の車の動きなどの情報を取得する場合に、情報の取得先として適切な通信相手への接続を容易にすることを促進する。
次に、画像処理の結果に基づく通信制御の第2の例について説明する。
画像処理の結果に基づく通信制御の第2の例において、通信装置A1000、A2000または通信装置A1000、A2000を備える自車の構成および他の車A13001、A13002の構成は、画像処理の結果に基づく通信制御の第1の例と同じである。画像処理の結果に基づく通信制御の第2の例では、他の車A13003の代わりに光信号を送信する機能を有していない他の車A15003が走行している点で、画像処理の結果に基づく通信制御の第1の例と異なる。
図48は、画像処理の結果に基づく通信制御の第2の例における、車の前方を撮影するカメラが撮影した画像の一例を模式的に示した図である。図48では、通信装置A1000、A2000に相当する車の前方を走行する3台の他の車A13001、A13002、A15003が写っている。
図49は、通信装置A1000、A2000の受光装置A1002または制御部A1004において、他の車A13001、A13002のそれぞれの送信部が光源を用いて送信した光信号を復調して得られた接続情報を模式的に示した図である。通信装置A1000、A2000は、他の車A13001が送信した光信号からSSIDが「XXX」であり、使用している周波数チャネルが「1」であるという接続情報を取得し、他の車A13002が送信した光信号からSSIDが「YYY」であり、使用している周波数チャネルが「3」であるという接続情報を取得する。このとき、他の車A15003は、光信号を送信する機能を有していないため、通信装置A1000、A2000は、他の車A15003に関する接続情報を取得できない。
画像処理の結果に基づく通信制御の第2の例では、通信装置A1000、A2000の制御部A1004が、受光装置A1002で撮影された動画用の撮像データに対して画像処理を施して、例えば図48の画像から他の車A13001、A13002、A15003のそれぞれを検出する。このとき、制御部A1004は、受信された2つの光信号の光源の位置に基づいて、画像から検出された他の車A13001、A13002、A15003のうち、他の車A13001、A13002に対して光通信で受信された2つの接続情報を対応付ける。これにより、画像から検出された他の車A13001、A13002と無線通信を行う場合に利用する接続情報を特定することができるとともに、SSIDが「XXX」または「YYY」の基地局または通信装置は他の車A15003と通信を行うために用いるSSIDではないことを特定することができる。
まず、他の車A15003が、光信号を送信する機能は有していないが、「PPP」というSSIDを用いて無線通信を行う機能は有している場合について説明する。
このとき、無線装置A1006は、キャリアセンスを行うことで通信可能な距離にある車に搭載された他の通信装置のSSIDとして、「XXX」、「YYY」、「PPP」の3つのSSIDを検出し、制御部A1004は、光信号として受信された接続情報に含まれるSSIDである「XXX」、「YYY」とは異なる、「PPP」を他の車A15003と通信を行うために用いるSSIDと判断して、他の車A15003とSSID「PPP」を対応付ける。
制御部A1004は、画像から他の車A13001、A13002、A15003の相互の位置関係や、それぞれの車と自車との位置関係などを判定し、無線通信を行う対象を選択する。制御部A1004は、例えば、自車との距離が最も近い他の車A15003を通信対象として選択してもよい。また、制御部A1004は、車ごとに走行している車線を判定して、自車が走行中の車線を走行している車のうち、画像中で最も前の位置を走行している他の車A13001を通信相手として選択してもよい。
この構成によると、無線通信におけるSSIDやアドレスなどの識別子のような、無線通信のみでは実空間中の装置との対応付けの困難な情報と、イメージセンサで取得された画像などのセンサで得られたセンシングデータからパターン認識などの信号処理で検出された物体との対応付けを行うことができる。その結果、例えば、運転支援を含む自動運転の制御などの目的で、周囲の環境や周囲の車の動きなどの情報を取得する場合に、情報の取得先として適切な通信相手への接続を容易にすることを促進する。
次に、他の車A15003が、光信号を送信する機能と無線通信を行う機能の両方を有していない場合について説明する。
このとき、無線装置A1006は、キャリアセンスを行うことで通信可能な距離にある車に搭載された他の通信装置のSSIDとして、「XXX」、「YYY」の2つのSSIDを検出する。制御部A1004は、光信号として受信された接続情報に含まれるSSIDである「XXX」、「YYY」とは異なるSSIDが車に搭載された他の通信装置のSSIDとして検出されないため、他の車A15003は無線通信を行う機能は有さない、または無線通信を行える関係にはないと判断する。
制御部A1004は、画像から他の車A13001、A13002、A15003の相互の位置関係や、それぞれの車と自車との位置関係などを判定し、無線通信を行う対象として他の車A13001または他の車A13002のいずれかを選択する。制御部A1004は、例えば、自車との距離が最も近い通信可能な他の車A13002を通信対象として選択してもよい。また、制御部A1004は、車ごとに走行している車線を判定して、自車が走行中の車線を走行している車のうち、画像中で最も前の位置を走行している他の車A13001を通信相手として選択してもよい。
この構成によると、無線通信におけるSSIDやアドレスなどの識別子のような、無線通信のみでは実空間中の装置との対応付けの困難な情報と、イメージセンサで取得された画像などのセンサで得られたセンシングデータからパターン認識などの信号処理で検出された物体との対応付けを行うことができる。その結果、例えば、直前を走行している他の車A15003とは通信により情報を取得できないことを判断でき、例えば、運転支援を含む自動運転の制御を行う場合において、通信可能な他の車A13001や他の車A13002を他の車A15003と誤認することを防止して、適切な自動運転の制御の提供を促進することができる。
次に、画像処理の結果に基づく通信制御の第3の例について説明する。
画像処理の結果に基づく通信制御の第3の例において、通信装置A1000、A2000または通信装置A1000、A2000を備える自車の構成および他の車A13002、A13003の構成は、画像処理の結果に基づく通信制御の第1の例と同じである。画像処理の結果に基づく通信制御の第3の例では、他の車A13001の代わりに警察車両A17001が走行している点で、画像処理の結果に基づく通信制御の第1の例と異なる。警察車両A17001は、警察車両である点で他の車A13001と異なるが、他の車A13001と同様の構成を備え、光信号の送信と無線通信の機能を有している。
図50は、画像処理の結果に基づく通信制御の第3の例における、車の前方を撮影するカメラが撮影した画像の一例を模式的に示した図である。図50では、通信装置A1000、A2000に相当する車の前方を走行する他の車A13002、A13003と警察車両A17001が写っている。
図51は、通信装置A1000、A2000の受光装置A1002または制御部A1004において、他の車A17001、A13002、A13003のそれぞれの送信部が光源を用いて送信した光信号を復調して得られた接続情報を模式的に示した図である。通信装置A1000、A2000は、警察車両A17001が送信した光信号からSSIDが「QQQ」であり、使用している周波数チャネルが「1」であるという接続情報を取得し、他の車A13002が送信した光信号からSSIDが「YYY」であり、使用している周波数チャネルが「3」であるという接続情報を取得し、他の車A13003が送信した光信号からSSIDが「ZZZ」であり、使用している周波数チャネルが「3」であるという接続情報を取得する。
画像処理の結果に基づく通信制御の第3の例では、通信装置A1000、A2000の制御部A1004が、受光装置A1002で撮影された動画用の撮像データに対して画像処理を施して、例えば図50の画像から警察車両A17001と他の車A13002、A13003のそれぞれを検出する。このとき、制御部A1004は、受信された3つの光信号の光源の位置に基づいて、画像から検出された警察車両A17001と他の車A13002、A13003に対して、光通信で受信された3つの接続情報を対応付ける。これにより、画像から検出された警察車両A17001および他の車A13002、A13002のそれぞれについて、無線通信を行う場合に利用する接続情報を特定することができる。
制御部A1004は、画像処理において認識された3台の車両について、車両の外観などの情報を用いて警察車両であるか否かといった車両の詳細な分類を行い、車両A17001が警察車両であることを認識する。制御部A1004は、警察車両A17001と他の車A13002、A13003のうち、情報を取得する優先度の高い警察車両A17001を無線通信を行う対象として選択する。
この構成によると、イメージセンサで取得された画像などのセンサで得られたセンシングデータからパターン認識などの信号処理で対象物を認識する際に、認識された対象物をさらに詳細な分類を行い、当該分類に基づいて通信制御を行うことができる。
なお、上述した警察車両を情報取得の優先度の高い通信相手として選択する制御は、あくまで一例であり、警察車両を認識した場合に異なる制御を行ってもよい。例えば、警察車両A17001が光信号に当該警察車両を識別するための識別子を含めて送信し、制御部A1004は、警察車両に対して直接無線接続するのではなく、他の車A13002または他の車A13003に対して、警察車両A17001から光信号で受信した識別子を指定して、警察車両A17001の情報を取得してもよい。
また、画像処理により警察車両を検出した場合に、常に同じ通信制御を行うのではなく、認識された警察車両の警光灯が点灯していることが認識された場合や、通信装置A1000、A2000がイメージセンサ以外のセンサとしてマイクを備え、制御部A1004がマイクで取得された音声データに対してパターン認識の信号処理を施すことでサイレン音を検出した場合に、警察車両に関する情報収集を優先する通信制御を行ってもよい。
なお、マイクで取得した音声データを用いて他の装置が発生させた音を検出する場合、当該他の装置の識別子などの送信データに基づいて生成された変調信号が同時に送信されていてもよい。
この構成によると、パターン認識などの信号処理で認識された音を発生させた装置と、当該音信号として送信された識別子などの送信データとを対応付けることができる。その結果、例えば、識別子が既知の装置が複数ある環境で、検出された音を発生させた装置の特定を容易にできる可能性がある。
なお、光信号の代わりに音信号を用いてもよく、その場合は通信装置A1000、A2000における受光装置A1002をマイクなどの音検出装置に置き換えた構成となる。また、音検出装置としてアレイマイクなどの音の到来方向を特定できる装置を用いることで、検出対象の音を発生させた装置と音信号との対応付けをさらに正確にすることができる。
なお、本実施の形態に係る通信装置A1000、A2000は、複数の無線装置を有してもよい。例えば、通信装置A1000、A2000は、互いに異なる規格で規定された通信方式に対応した複数の無線装置を備えていてもよいし、互いに同一の通信方式に対応する複数の無線装置を備えていてもよい。
また、本実施の形態に係る通信装置A1000、A2000が車である、または車に搭載された通信装置である場合、受光装置A1002は、例えば、ドライブレコーダーに含まれるカメラ、バックモニター用のカメラ、車体の周辺確認用のカメラ、サイドミラーの代わりの映像をモニタに映すために用いられるカメラなどであってもよい。このように、光通信以外の目的で搭載されているカメラを用いて光信号の受信を行うことで、新たなカメラを追加することなく本実施の形態で開示した通信制御を実現することができ、コストの削減や光信号の受信機能の普及を促進することができる。また、このようなカメラは運転者にとって必要な、すなわち車両の操作を行う上で重要な情報が得られる領域が撮影できるよう設置されているため、画像認識などの信号処理と無線通信とを組み合わせてより多くの情報を収集することで、適切な自動運転の制御を提供や運転者への情報の提供を促進することができる。
本開示では、例えばイメージセンサやマイクなどのセンサで受信可能な通信方式を用いて送信された送信信号を、当該センサで得られたセンシングデータを用いて復調する方法および装置の態様について説明している。
上記態様において、さらに、センサで得られたセンシングデータに対して画像認識などのパターン認識の信号処理を行う態様によると、センシングデータから検出または認識された実空間の対象物と送信信号の送信元との対応を判断することが可能となる。
上記態様において、さらに、送信信号を用いて、通信を含むネットワークを介する処理で用いるSSID、アドレス、識別子などの情報を伝送する態様によると、通信を含むネットワークを介する処理で用いる情報と実空間の対象物との対応付けを容易にすることができる。すなわち、従来は、実空間における対象物と対応付けが困難だったネットワークを介する処理で用いる情報を、実空間から得られたセンシングデータに基づいて利用することができる。
上記態様において、さらに、センサとしてイメージセンサを用い、通信を含むネットワークを介する処理で用いる情報を光信号で送信する態様によると、可視の対象物と通信を含むネットワークを介する処理で用いる情報との対応付けの信頼性を向上させることができる。
上記態様において、さらに、SSID、アドレスなどの通信に用いる識別子を光信号で送信し、画像認識の信号処理の結果に基づいて通信で接続する対象の識別子を選択する態様によると、実空間における対象物の位置関係や対象物の属性に基づいた通信制御を行うことができ、接続したい対象物を指定して通信を行い、情報を取得や制御の指示を行うことができるようになる。その結果、例えば、不特定多数の装置が通信可能範囲に含まれる環境で適切な通信相手との通信を実現する手段を提供できるようになり、通信を介した新たなサービスの創出や普及を促進できる。
以上、本開示の実施の形態8について説明した。
なお、可視光通信を行う通信システムの一例として、図5の構成について説明したが、可視光通信を行う通信システムの構成は、図5に示す構成に限らない。例えば、図52に示すような構成でもよい(例えば、"IEEE 802.11-16/1499r1"を参照)。図52では、送信信号は、アップコンバートされずにベースバンド帯において光信号として送信される。すなわち、本実施の形態の光信号を送信する機器(つまり、光源を具備する機器)が図52に示す送信側の構成を具備し、本実施の形態の光信号を受光する端末が図52に示す受信側の構成を具備してもよい。
(実施の形態9)
本実施の形態では、図52について、補足説明を行う。
図52の具体的な説明を行う。シンボルマッピング部は、送信データを入力し、変調方式に基づいたマッピングを行う、シンボル系列(ci)を出力する。
等化前処理部は、シンボル系列を入力とし、受信側での等化処理を軽減するために、シンボル系列に対し、等化前処理を行い、等化前処理後のシンボル系列を出力する。
エルミート対称性処理部は、等化前処理後のシンボル系列を入力とし、エルミート対称性が確保できるように、等化前処理後のシンボル系列に対しサブキャリア割り当てを行い、パラレル信号を出力する。
逆(高速)フーリエ変換部は、パラレル信号を入力とし、パラレル信号に対し、逆(高速)フーリエ変換を施し、逆(高速)フーリエ変換後の信号を出力する。
パラレルシリアル、および、サイクリックプレフィックス付加部は、逆(高速)フーリエ変換後の信号を入力とし、パラレルシリアル変換、および、サイクリックプレフィックスを付加し、信号処理後の信号として出力する。
デジタルアナログ変換部は、信号処理後の信号を入力とし、デジタルアナログ変換を行い、アナログ信号を出力し、アナログ信号は、1つ以上の例えばLEDから、光として出力される。
なお、等化前処理部、エルミート対称性処理部は、なくてもよい。つまり、等化前処理部、エルミート対称性処理部での信号処理は、行わない場合もあり得る。
フォトダイオードは、光を入力とし、TIA(Transimpedance Amplifier)により、受信信号を得る。
アナログデジタル変換部は、受信信号に対し、アナログデジタル変換を行い、デジタル信号を出力する。
サイクリックプレフィックス除去、および、シリアルパラレル変換部は、デジタル信号を入力とし、サイクリックプレフィックス除去を行い、その後、シリアルパラレル変換を行い、パラレル信号を入力とする。
(高速)フーリエ変換部は、パラレル信号を入力とし、(高速)フーリエ変換を行い、(高速)フーリエ変換後の信号を出力する。
検波部は、フーリエ変換後の信号を入力とし、検波を行い、受信シンボル系列を出力する。
シンボルデマッパーは、受信シンボル系列を入力とし、デマッピングを行い、受信データ系列を得る。
以上のようにして、光変調信号を送信する送信装置、光変調信号を受信する受信装置を、本明細書における各実施の形態に適用しても、各実施の形態は同様に実施することができる。
(実施の形態10)
実施の形態8において、図42を用いて、送信装置が光変調信号を複数送信し、受信装置が複数の光変調信号を受信する場合の例について説明した。本実施の形態では、このときの実施例について説明する。
図53は、本実施の形態における送信装置と受信装置の構成例を示している。図53において、送信装置100が複数の光変調信号を送信し、受信装置150が複数の光変調信号を受信し、受信データを得ることになる。なお、図53において、図6と同様に動作するものについては、同一番号を付している。
図53における送信装置は、M個の光変調信号を送信するものとする。なお、Mは2以上の整数であるものとする。
送信部A2002_iは、データA2001_i、制御信号A2005を入力とし、制御信号A2005に含まれる誤り訂正符号化方法に関する情報、送信方法に関する情報に基づいて、誤り訂正符号化、送信方法に基づく信号処理を施し、光変調信号A2003_iを生成し、出力する。なお、iは1以上M以下の整数であるものとする。
そして、光変調信号A2003_iは、光源A2004_iから送信される。
イメージセンサなどの受光部A2051は、光変調信号A2003_iに対応する光を受信する。このとき、受光部A2051は、M個の光変調信号に対応する光を受信することになる。受光部A2051において、複数の光の受信信号を受信する方法については、例えば、実施の形態8で説明したとおりである。
受光部A2051は光変調信号2003_iに対応する光受信信号A2052_iを出力する。なお、iは1以上M以下の整数であるものとする。
受信部A2053_iは、光変調信号A2003_iに対応する光受信信号A2052_iを入力とし、復調、誤り訂正復号等の処理を行い、データA2001_iに対応する受信データA2054_iを出力する。
データ取得部A2055は、データA2054_1、データA2054_2、・・・、データA2054_Mを入力とし、データA2056を生成、出力する。
図54は、図53とは異なる本実施の形態における送信装置と受信装置の構成例を示している。なお、図54において、図53と同様に動作するものについては、同一番号を付している。
分配部A2102は、情報A2101、制御信号A2005を入力とし、制御信号A2005に含まれる誤り訂正符号化方法に関する情報に基づいて、情報A2101に対し、誤り訂正符号化を行い、誤り訂正符号化後のデータを生成する。そして、分配部A2102は誤り訂正符号化後のデータを分配し、誤り訂正符号化後のデータA2001_iを出力する。
なお、M個の誤り訂正符号化後のデータA2001_iへの分配は、どのように行われてもよい。例えば、誤り訂正符号化後のデータをM個に分割し、分割したM個のデータ系列をそれぞれ誤り訂正符号化後のデータA2001_iに割り当ててもよい。また、誤り訂正符号化後のデータから、同一のデータで構成するM個のデータ系列を生成し、それぞれのデータ系列を誤り訂正符号化後のデータA2001_iに割り当ててもよい。誤り訂正符号化後のデータA2001_iへの割り当て方法はこれらに限ったものではなく、誤り訂正符号化後のデータからM個のデータ系列を生成し、それぞれのデータ系列を誤り訂正符号化後のデータA2001_iに割り当てればよい。
送信部A2002_iはデータA2001_i、制御信号A2005を入力とし、制御信号A2005に含まれる送信方法に関する情報に基づき、送信方法に基づく信号処理を施し、光変調信号A2003_iを生成し、出力する。なお、iは1以上M以下の整数であるものとする。
そして、光変調信号A2003_iは、光源A2004_iから送信される。
イメージセンサなどの受光部A2051は、光変調信号A2003_iに対応する光を受信する。このとき、受光部A2051は、M個の光変調信号に対応する光を受信することになる。受光部A2051において、複数の光の受信信号を受信する方法については、例えば、実施の形態8で説明したとおりである。
受光部A2051は光変調信号2003_iに対応する光受信信号A2052_iを出力する。なお、iは1以上M以下の整数であるものとする。
受信部A2053_iは、光変調信号A2003_iに対応する光受信信号A2052_iを入力とし、復調などの処理を行い、データA2001_iに対応する受信データ(の対数尤度比)2054_iを出力する。
誤り訂正復号部A2151は、受信データ(の対数尤度比)2054_1、受信データ(の対数尤度比)2054_2、・・・、受信データ(の対数尤度比)2054_Mを入力とし、誤り訂正復号を行い、受信データA2152を出力する。
図55は、図53、図54における送信装置100が送信する光変調信号のフレーム構成の一例を示している。
図55におけるフレーム構成A2201_1は、図53、図54における光変調信号A2003_1のフレーム構成の一例を示している。なお、フレーム構成A2201_1において、横軸は時間である。
したがって、図55におけるフレーム構成A2201_iは、図53、図54における光変調信号A2003_iのフレーム構成の一例を示している。なお、フレーム構成A2201_iにおいて、横軸は時間である。そして、iは1以上M以下の整数であるものとする。(つまり、図55では、M個のフレーム構成を示している。)
フレーム構成A2201_iに示すように、図53、図54における送信装置100は、光変調信号A2003_iにおいて、プリアンブルA2210_i、制御情報シンボルA2211_i、データシンボルA2212_iを送信することになる。
図56に受信装置150における受信状態の一例を示す。なお、以下の例では、図53、図54における送信装置100が16(M=16)個の光源を具備しているものとする。
図56において、A2300は受光部の一例であるイメージセンサを示しており、A2301_1は第1の光源が照らしている光であり、この光には、第1の光変調信号が含まれているものとする。なお、第1の光変調信号は図55のA2201_1に相当するものとする。
したがって、図56において、A2301_iは第iの光源が照らしている光であり、この光には、第iの光変調信号が含まれているものとする。なお、第iの光変調信号は図55のA2201_iに相当するものとする。なお、iは1以上16以下の整数である。
図56の受信装置150における受信状態の例では、受信装置150の受光部は、第4の光変調信号を含む第4の光源の光、第8の光変調信号を含む第8の光源の光、第12の光変調信号を含む第12の光源の光の受信を行っている。
例えば、図53、図54の送信装置100が16個の光源から、16個の光変調信号を送信していたとすると、図56の状態の場合、図53、図54における受信装置150は、16個のすべての光変調信号を受信できていないため、正しい受信データを得ることが難しい状態である。この課題を克服するため方法について、以下で説明する。
図57は、図55における光変調信号A2003_iのフレーム構成A2201_iのプリアンブルA2210_i、制御情報シンボルA2211_iが含む情報、および、シンボルの構成の一例を示している。なお、iは1以上M(=16)以下の整数とする。
フレーム構成A2201_iにおけるプリアンブルA2210_i、制御情報シンボルA2211_iは、図57に示すように、信号検出のためのシンボルA2401、同期のためのシンボルA2402、送信している光変調信号数に関する情報を含むシンボルA2403、誤り訂正符号化方法、送信方法、変調方式に関する情報を含むシンボルA2404を含んでいるものとする。
信号検出のためのシンボルA2401は、受信装置150が、光変調信号の存在を知るためのシンボルであり、このシンボルを検出することで、受信装置150は、光変調信号が存在していることを知ることになる。
同期のためのシンボルA2402は、受信装置150が時間同期(周波数同期を含む場合がある)を行うためのシンボルであり、このシンボルを用いることで、受信装置150は、時間同期を行うことができ、各シンボルの高精度な復調が可能となる。
送信している光変調信号数に関する情報を含むシンボルA2403は、送信装置100が送信している光変調信号の数を通知するためのシンボルであり、図56の状態のとき、送信している光変調信号数に関する情報を含むシンボルA2403は、「16」という情報を送信していることになる。
受信装置150は、図56の受信状態において、送信している光変調信号数に関する情報を含むシンボルA2403を受信することで、「16」個の光変調信号を送信装置100が送信していることを知ることになる。なお、図56の受信状態の場合、受信装置150は、16個の光変調信号のうち3個の光変調信号しか受信できていないことを知ることになる。
誤り訂正符号化方法、送信方法、変調方式に関する情報を含むシンボルA2404は、例えば、光変調信号A2003_iのデータシンボル(データを伝送するためのシンボル)において使用されている誤り訂正符号化方法、送信方法、変調方式に関する情報を含むシンボルであり、受信装置150は、このシンボルを受信することで、光変調信号A2003_iで用いられている誤り訂正符号化方法、送信方法、変調方式を知ることができる。
図55のフレーム構成の場合、光変調信号A2003_1から光変調信号A2003_16において、図57に記載しているシンボルを、送信装置100が送信していることになる。このようにすることで、図56のように、受信装置150がすべての光変調信号を受信できていない状態においても、送信装置100が送信している光変調信号の数を知ることができ、これにより、受信装置150は、「すべての光変調信号を受信できているか、受信できていないか」、を知ることができる。すべての光変調信号を受信できていない場合、途中で、信号処理を中止し、これにより、不必要な電力の消費を抑えることができるという効果を得ることができる。
図58は、図57と異なる、図55における光変調信号A2003_iのフレーム構成A2201_iのプリアンブルA2210_i、制御情報シンボルA2211_iが含む情報、および、シンボルの構成の一例を示している。なお、iは1以上M(=16)以下の整数とし、また、図58において、図57と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、すでに説明を行っているので、説明を省略する。
図58では、図57に対し、光変調信号の番号に関する情報を含むシンボルA2501が、送信装置100が送信するシンボルとして加わっている。
図58は、図55における光変調信号A2003_iのフレーム構成A2201_iである、つまり、第iの光変調信号のフレーム構成であるので、光変調信号の番号に関する情報を含むシンボルA2501は、「i」という情報を含んでいることになる。
例えば、送信装置100が、第1の光変調信号で送信する光変調信号の番号に関する情報を含むシンボルA2501は、「1」という情報を含んでいることになる。
受信装置150は、図56の受信状態において、送信している光変調信号数に関する情報を含むシンボルA2403を受信することで、「16」個の光変調信号を送信装置100が送信していることを知ることになる。そして、第4の光変調信号に含まれる「光変調信号の番号に関する情報を含むシンボルA2501」、第8の変調信号に含まれる「光変調信号の番号に関する情報を含むシンボルA2501A」、第12の変調信号に含まれる「光変調信号の番号に関する情報を含むシンボルA2501A」を、受信装置150が受信することになるので、第4の光変調信号、第8の光変調信号、第12の光変調信号を受信できているということを、受信装置150は知ることになる。この状況を知ることで、受信装置150は、受信状況を改善するための動作を実行することになり、これにより、データの受信品質が改善することになるが、詳細の動作については、後で説明を行う。
受信装置150における受信状態の別の例を図59、図60に示す。なお、図59、図60において、図56と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、すでに説明を行っているので、説明を省略する。
図59の受信装置150における受信状態の例では、受信装置150の受光部A2300は、第1の光変調信号を含む第1の光源の光から第16の光変調信号を含む第16の光源の光、つまり、16個の光変調信号の受信を行っている。図59の場合、例えば、第1の光変調信号を受光部A2300の左上で受信していることになる。
図60の受信装置150における受信状態の例では、受信装置150の受光部A2300は、第1の光変調信号を含む第1の光源の光から第16の光変調信号を含む第16の光源の光、つまり、16個の光変調信号の受信を行っている。図60の場合、例えば、第1の光変調信号を受光部A2300の右下で受信していることになり、これは、図59とは異なる。
図59、図60の受信状態は、あくまでも例であり、受信装置150は、第1の光変調信号から第16の光変調信号をどのような状況で受信するかは、環境によって異なる。この点を考慮した場合、図58のように各光変調信号に「光変調信号の番号に関する情報を含むシンボルA2501」があるため、「受光部のどの部分で、どの光変調信号を受信できたか」、を受信装置150が把握することができる。そして、受信装置150は、第iの光変調信号の受信信号から得た第iの受信データを得、第1の受信データから第16の受信データの並び替えが必要なとき、受信データが「どの光変調信号の受信データであるか」を「光変調信号の番号に関する情報を含むシンボルA2501」から識別することができるため、受信データの正しい並び替えが可能となり、これにより、データの受信品質が改善することになる。
次に、上述とは異なるフレームの構成方法について説明を行う。
図55は、図53、図54における送信装置100が送信する光変調信号のフレーム構成の一例を示しており、すでに説明を行っているので説明を省略する。
例えば、図55における光変調信号A2003_1におけるフレーム構成A2201_1におけるプリアンブル、制御情報シンボルの構成を図57とし、「光変調信号A2003_2におけるフレーム構成A2201_2」から「光変調信号A2003_16におけるフレーム構成A2201_16」のプリアンブル、制御情報シンボルの構成を図61とする。なお、図61において、図57と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、図61の特徴的な点は、「送信している光変調信号数に関する情報を含むシンボルA2403」を含んでいない点である。つまり、送信装置100は、「送信している光変調信号数に関する情報を含むシンボルA2403」を光変調信号A2003_1のみで送信しているという点である。
このとき、図56の受信装置150における受信状態の場合、受信装置150は、「送信している光変調信号数に関する情報を含むシンボルA2403」を得ていないので、送信装置100が送信した光変調信号の数を把握できない。すると、受信装置150は、データを正しく受信するのは難しいと判断し、受信動作の信号処理を停止させ、不必要な電力の消費を抑えることができる。
なお、この例の説明では、「送信装置100は、「送信している光変調信号数に関する情報を含むシンボルA2403」を光変調信号A2003_1のみで送信している」として説明しているが、この例に限ったものではなく、「送信装置100は、光変調信号A2003_1からA2003_16のうち、一部の光変調信号において、「送信している光変調信号数に関する情報を含むシンボルA2403」を送信する」のであれば、上述と同様の効果を得ることができる。
さらに、別の例を説明する。
図55は、図53、図54における送信装置100が送信する光変調信号のフレーム構成の一例を示しており、すでに説明を行っているので説明を省略する。
例えば、図55における光変調信号A2003_1におけるフレーム構成A2201_1におけるプリアンブル、制御情報シンボルの構成を図58とし、「光変調信号A2003_2におけるフレーム構成A2201_2」から「光変調信号A2003_16におけるフレーム構成A2201_16」のプリアンブル、制御情報シンボルの構成を図62とする。なお、図62において、図57、図58と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、図62の特徴的な点は、「送信している光変調信号数に関する情報を含むシンボルA2403」を含んでいない点である。つまり、送信装置100は、「送信している光変調信号数に関する情報を含むシンボルA2403」を光変調信号A2003_1のみで送信しているという点である。
このとき、図56の受信装置150における受信状態の場合、受信装置150は、「送信している光変調信号数に関する情報を含むシンボルA2403」を得ていないので、送信装置100が送信した光変調信号の数を把握できない。すると、受信装置150は、データを正しく受信するのは難しいと判断し、受信動作の信号処理を停止させ、不必要な電力の消費を抑えることができる。
なお、この例の説明では、「送信装置100は、「送信している光変調信号数に関する情報を含むシンボルA2403」を光変調信号A2003_1のみで送信している」として説明しているが、この例に限ったものではなく、「送信装置100は、光変調信号A2003_1からA2003_16のうち、一部の光変調信号において、「送信している光変調信号数に関する情報を含むシンボルA2403」を送信する」のであれば、上述と同様の効果を得ることができる。
さらに別の例として、「送信装置100は、光変調信号A2003_1からA2003_16のうち、一部の光変調信号において、プリアンブル、制御情報シンボルを送信するという構成であってもよい。」
以上のように、送信装置が複数の光変調信号を送信する際、本実施の形態で説明したように、光変調信号を送信することで、受信装置は、高いデータの受信品質を得ることができる、または、消費電力を低減することができる、という効果を得ることができる。
なお、本実施の形態において、送信装置が送信する光変調信号の数を16として説明したが、これに限ったものではない。例えば、送信装置が図53の100のような構成の場合、送信する時間により、送信する光変調信号の数を変更してもよい。例えば、第1時間において、16個の光変調信号を送信し、第2時間において、8個の光変調信号を送信し、第3時間において、1個の光変調信号を送信する、というようにしてもよい。また、この例の場合、第1時間において、「送信している光変調信号数に関する情報を含むシンボルA2404」では「16」という情報を送信し、第2時間において、「送信している光変調信号数に関する情報を含むシンボルA2404」では「8」という情報を送信し、第3時間において、「送信している光変調信号数に関する情報を含むシンボルA2404」では「1」という情報を送信することになる。
そして、本実施の形態では、図55のフレーム構成を例に説明したが、フレーム構成はこれに限ったものではなく、フレームに他のシンボルが存在していてもよい。また、シンボルの送信する順番は、図55の順番に限ったものではない。
さらに、プリアンブル、制御情報シンボルの構成として、図57、図58、図61、図62について説明したが、各図において、一部のシンボルが存在しない、または、各図において、別のシンボルが存在するような構成であっても同様に動作させることができることがある。つまり、プリアンブル、制御情報シンボルの構成は図57、図58、図61、図62の構成に限ったものではない。また、プリアンブル、制御情報シンボルを構成するシンボルの送信する順番は、図57、図58、図61、図62の例に限ったものではない。
(実施の形態11)
本実施の形態では、例えば、受信装置150の受信状態が、図56のような状況において、受信装置150のデータの受信品質を改善するための実施方法について説明する。
実施の形態10で説明したように、受信装置150が、例えば、図56のような状況となると、受信装置150は、正しく受信データを得ることが難しい。また、受信装置150の受信状態が図63のようになる場合がある。図63において、図56と同様に動作するものについては、同一番号を付している。
図63の場合、イメージセンサなどの受光部における各光源が照射されている面積が小さいため、受信装置150におけるデータの受信品質が低下するという課題が発生する。また、ラインスキャン方式、領域毎ラインスキャンサンプリングを行った場合、受信装置150は、データの受信品質が著しく低下する可能性がある。
本実施の形態では、この課題を克服する受信装置150の構成例について説明する。
データを送信する送信装置の構成例として、図53の送信装置100がある。なお、図53についてはすでに説明を行っているので、説明を省略する。
図53の送信装置100が送信する光変調信号を受信する受信装置150の構成が図64である。
また、データを送信する送信装置の図53と異なる構成例として、図54の送信装置100がある。なお、図54について説明はすでに説明を行っているので、説明を省略する。
図54の送信装置100が送信する光変調信号を受信する受信装置150の構成が図65である。
以下では、図64、図65の受信装置150について説明を行う。
図64は、図53の送信装置100が送信した光変調信号を受信する受信装置150の構成の一例であり、図53と同様に動作するものについては、同一番号を付している。
レンズ(群)A3101はレンズ制御信号A3109を入力とし、焦点距離、絞り、フォーカスなどの制御を行う。
イメージセンサ(受光部)A3103は、レンズ通過後の光A3102を入力とし、光受信信号A2052_1からA2502_M、および、画像信号A3104を出力する。なお、画像信号A3104は、その後、信号処理が行われ、内部の表示部で画像として表示されてもよいし、インターフェースを介し、外部の表示部で画像として表示されてもよい。
データ取得部A2055は、受信データA2054_1からA2054_Mを入力とし、データA2056、および、受信状態情報A3107を出力する。
受信状態情報A3107は、例えば、実施の形態10における、送信装置100が送信した「送信している光変調信号数に関する情報を含むシンボルA2403」から得た「送信している光変調信号数に関する情報」、送信装置100が送信した「光変調信号の番号に関する情報を含むシンボルA2501」から得た「光変調信号の番号に関する情報」であってもよいし、また、受信状態情報A3107は、「送信している光変調信号数に関する情報」、「光変調信号の番号に関する情報」から生成した受信状態の情報でもよい。なお、この例に限ったものではない。
物体認識部A3105は、画像信号A3104、受信状態情報A3107、指示信号A3150を入力とし、指示信号A3150に基づいて、物体認識を行う。例えば、指示信号A3150が、「通信を行う」ことを示していた場合、物体認識部A3105は、光変調信号の認識を開始することになる。このとき、物体認識部A3105は、画像信号A3104、受信状態情報A3107を入力とし、物体認識信号A3106を出力する。具体的な動作については、後で説明を行う。
レンズ制御部A3108は、物体認識信号A3106を入力とし、例えば、図56、図63などの受信状態を認識し、「レンズ制御を行うか、レンズ制御を行う場合、焦点距離の設定値、絞りの設定値、フォーカスの設定を決定し」、これらの制御に相当するレンズ制御信号A3109を出力する。図64では、レンズ制御部A3108は、物体認識信号A3106を入力としているが、これ以外の入力信号が存在してもよい。
図65は、図54の送信装置100が送信した光変調信号を受信する受信装置150の構成の一例であり、図53、図54と同様に動作するものについては、同一番号を付している。なお、レンズ(群)A3101、イメージセンサA3103、物体認識部A3105、レンズ制御部A3108の動作については、すでに説明しているので、ここでは説明を省略する。
誤り訂正復号部A2155は、受信データA2054_1からA2054_Mを入力とし、データA2056、および、受信状態情報A3107を出力する。
次に、図64、図65におけるレンズ(群)A3101の制御方法について、具体的な例を述べる。
実施の形態10で説明したように、例えば、受信装置150の受信状態が図56に示したとおりの場合、いくつかの光源が照射した光を受光部が受光していないため、受信装置150が、データを正しく受信するのが難しい。また、すでに説明したように、受信装置150の受信状態が図63に示すような場合、受信装置150のデータの受信品質が悪いという課題がある。
一方で、受信装置150が、図59、図60のような受信状態の場合、データの受信品質が高い。
以上から、受信装置150は、図59、図60のような受信状態になるように、レンズ(群)A3101を制御すると、データの受信品質が向上する。図64、図65の受信装置150はこれを実現するための構成の例である。
図64、図65の受信装置150の制御の具体例を述べる。
受信装置150の受信状態が例えば、図56のような状態であったものとする。このとき、図64、図65における受信状態情報A3107は、すでに説明したように「送信している光変調信号数に関する情報」、「光変調信号の番号に関する情報」に基づいて作成された情報であるので、16個の光変調信号のうち3個の光変調信号が受信できていることを、図64、図65の物体認識部A3105は認識する。
さらに、物体認識部A3105は、画像信号A3104から、「光変調信号の受信状態、例えば、3個の光変調信号をイメージセンサのどの位置で受信しているか」を認識することになる。つまり、物体認識部A3105は、図56のイメージの物体認識を行うことになる。そして、物体認識部A3105は、「光変調信号の受信状態」、および、「16個の光変調信号を受信できていないこと」を認識する。さらにこの例の場合、物体認識部A3105は、これらの認識結果をもとに、レンズ制御を行うことを判断し、好適な通信を実現するための「好適な焦点距離の設定値、好適な絞りの設定値、好適なフォーカスの設定を決定し」、これらの情報を含む物体認識信号A3106を出力する。なお、物体認識信号A3106は、「好適な焦点距離の設定値」を少なくとも含んでいればよく、物体認識信号A3106は、好適な絞りの設定値、好適なフォーカスの設定の情報を含んでいなくてもよい。
レンズ制御部A3108は、物体認識信号A3106を入力とし、物体認識信号A3106に含まれる「好適な焦点距離の設定値、好適な絞りの設定値、好適なフォーカスの設定」などの情報に基づき、レンズ(群)A3101を制御するためのレンズ制御信号A3109を出力する。
このような一連の動作を実施することで、図64、図65の受信装置150は、例えば、図59、図60のような受信状態となり、これにより、高いデータの受信品質を得ることができるという効果が得られる。
上述の例では、受信装置150の受信状態を、図56から「図59、図60」に制御する場合を例に説明したが、この例に限ったものではなく、受信装置150の受信状態を、図63から「図59、図60」に制御してもよい。ただし、これに限ったものではない。
次に、図64、図65とは異なる図66、図67の受信装置150の制御の例を説明する。
図66は、図53の送信装置100が送信した光変調信号を受信する受信装置150の構成の一例であり、図64と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、すでに説明を行っている部分については説明を省略する。
図66の受信装置150が、図64の受信装置150と異なる点は、イメージセンサA3103の後に信号処理部A3302が存在している点である。
信号処理部A3302は少なくともズーム(画像の拡大(・縮小))の処理機能を有しているものとする。
したがって、信号処理部A3302は、画像信号A3301、ズーム用信号A3300、物体認識信号A3106、指示信号A3150を入力とし、指示信号A3150が「撮影モード(撮影を行う)」であることを示している場合、信号処理部A3302は、ズーム用信号A3300のズーム(画像拡大(・縮小))の情報に基づいて、画像信号A3301に対し、ズーム用の信号処理を行い、信号処理後の画像信号A3104を出力する。
指示信号A3150が「通信モード(通信を行う)」であることを示している場合、信号処理部A3302は、物体認識信号A3106に含まれる「好適な焦点距離の設定値、好適な絞りの設定値、好適なフォーカスの設定」などの情報に基づき、画像信号A3301に対し、ズーム用の信号処理を行い、信号処理後の画像信号A3104、および、信号処理後の光受信信号2052_1からA2052_Mを出力する。これにより、上述の説明のように、受信状態が改善するため、データの受信品質が改善するという効果を得ることができる。
なお、レンズ制御部A3108における受信状態を改善する方法については、すでに説明を行っているので、説明を省略する。
以上のようにすることで、受信装置150は、受信状態が改善するため、データの受信品質が改善するという効果を得ることができる。図66において、レンズ(群)A3101が焦点距離変更機能を有していない場合、受信改善を行うための焦点距離の変更は行われないことになる。
図67は、図54の送信装置100が送信した光変調信号を受信する受信装置150の構成の一例であり、図65と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、すでに説明を行っている部分については説明を省略する。
図67の受信装置150が、図65の受信装置150と異なる点は、図66と同様、イメージセンサA3103の後に信号処理部A3302が存在している点である。
なお、信号処理部A3302の動作の詳細については、すでに説明を行っているので、説明を省略する。また、このすでに行った説明のように、受信状態が改善するため、データの受信品質が改善するという効果を得ることができる。
なお、レンズ制御部A3108における受信状態を改善する方法については、すでに説明を行っているので、説明を省略する。
以上のようにすることで、受信装置150は、受信状態が改善するため、データの受信品質が改善するという効果を得ることができる。図67において、レンズ(群)A3101が焦点距離変更機能を有していない場合、受信改善を行うための焦点距離の変更は行われないことになる。
ところで、図64、図65、図66、図67の受信装置150において、レンズ(群)A3101が、焦点距離として複数の値の設定が可能であるものとする。例えば、焦点距離として12mm以上35mm以下の設定が可能、または、焦点距離として12mm、および、25mmの設定が可能、というような方法が考えられる。以下では、この例をもとに説明を行う。
第1の例として、焦点距離として離散的な値を複数サポートしている場合を考える。
図64、図65、図66、図67の受信装置150は、指示信号A3150により、「通信モード」に設定したされた場合、通信を開始することになるが、このとき、レンズ(群)A3101の焦点距離を例えば最広角となる12mmに設定するとよい。というのも、最広角に設定した場合、図56のように、一部の光変調の受信が難しいという受信状態を避けることができる可能性が高い。これにより、データの受信品質を改善することができるという効果を得ることができる。ただし、さらにデータの受信品質を改善するために、焦点距離などを好適な値に制御してもよい。
なお、この例では、焦点距離として、12mm、25mmをサポートしている場合を例に説明しているが、2種類以上の焦点距離をサポートしていても、通信開始時に、例えば、最広角の焦点距離に設定することは、データの受信品質を改善するという点では、有効な方法となる。
第2の例として、焦点距離を連続的に(または、細かく)設定可能である場合を考える。
図64、図65、図66、図67の受信装置150は、指示信号A3150により、「通信モード」と設定したされた場合、通信を開始することになるが、このとき、レンズ(群)A3101の焦点距離を例えば最広角となる12mmに設定するとよい。というのも、最広角に設定した場合、図56のように、一部の光変調の受信が難しいという受信状態を避けることができる可能性が高い。これにより、データの受信品質を改善することができるという効果を得ることができる。ただし、この例の場合、焦点距離を細かく設定することが可能であるので、例えば、14mmに設定しても、同等の効果を得ることができる可能性が高い。ただし、さらにデータの受信品質を改善するために、焦点距離などを好適な値に制御してもよい。
図66、図67の受信装置150において、信号処理部A3302が、ズーム(画像の拡大(・縮小))の処理機能を有している場合を考える。このとき、1倍の画像の拡大(拡大を行わない)、2倍の画像の拡大、4倍の画像の拡大に対応している場合を例に説明を行う。
図66、図67の受信装置150は、指示信号A3150により、「通信モード」に設定された場合、通信を開始することになるが、このとき、信号処理部A3302のズーム(画像の拡大(・縮小))として、最も広角となる「1倍の画像の拡大(拡大を行わない)」に設定するとよい。というのも、最広角に設定した場合、図56のように、一部の光変調の受信が難しいという受信状態を避けることができる可能性が高い。これにより、データの受信品質を改善することができるという効果を得ることができる。ただし、さらにデータの受信品質を改善するために、ズームの値を好適な値に制御してもよい。
(補足1)
当然であるが、本明細書において説明した実施の形態、その他の内容を複数組み合わせて、実施してもよい。
また、各実施の形態については、あくまでも例であり、例えば、「変調方式、誤り訂正符号化方式(使用する誤り訂正符号、符号長、符号化率等)、制御情報など」を例示していても、別の「変調方式、誤り訂正符号化方式(使用する誤り訂正符号、符号長、符号化率等)、制御情報など」を適用した場合でも同様の構成で実施することが可能である。
変調方式については、本明細書で記載している変調方式以外の変調方式を使用しても、本明細書において説明した実施の形態、その他の内容を実施することが可能である。例えば、APSK(Amplitude Phase Shift Keying)(例えば、16APSK, 64APSK, 128APSK, 256APSK, 1024APSK, 4096APSKなど)、PAM(Pulse Amplitude Modulation)(例えば、4PAM, 8PAM, 16PAM, 64PAM, 128PAM, 256PAM, 1024PAM, 4096PAMなど)、PSK(Phase Shift Keying)(例えば、BPSK, QPSK, 8PSK, 16PSK, 64PSK, 128PSK, 256PSK, 1024PSK, 4096PSKなど)、QAM(Quadrature Amplitude Modulation)(例えば、4QAM, 8QAM, 16QAM, 64QAM, 128QAM, 256QAM, 1024QAM, 4096QAMなど)などを適用してもよく、各変調方式において、均一マッピング、非均一マッピングとしてもよい。また、I-Q平面における2個、4個、8個、16個、64個、128個、256個、1024個等の信号点の配置方法(2個、4個、8個、16個、64個、128個、256個、1024個等の信号点をもつ変調方式)は、本明細書で示した変調方式の信号点配置方法に限ったものではない。
本明細書で説明した無線装置を具備しているのは、例えば、放送局、基地局、アクセスポイント、端末、携帯電話(mobile phone)等の通信・放送機器、テレビ、ラジオ、端末、パーソナルコンピュータ、携帯電話、アクセスポイント、基地局等の通信機器であることが考えられる。また、本明細書で説明した無線装置は、通信機能を有している機器であって、その機器が、テレビ、ラジオ、パーソナルコンピュータ、携帯電話等のアプリケーションを実行するための装置に何らかのインターフェースを解して接続できるような形態であることも考えられる。
また、本明細書で説明した受信部を具備しているのは、例えば、放送局、基地局、アクセスポイント、端末、携帯電話(mobile phone)等の通信・放送機器、テレビ、ラジオ、端末、パーソナルコンピュータ、携帯電話、アクセスポイント、基地局等の通信機器であることが考えられる。
本実施の形態における電波による無線通信では、データシンボル以外のシンボル、例えば、パイロットシンボル(プリアンブル、ユニークワード、ポストアンブル、リファレンスシンボル等)、制御情報用のシンボルなどが、フレームにどのように配置されていてもよい。そして、ここでは、パイロットシンボル、制御情報用のシンボルと名付けているが、どのような名付け方を行ってもよく、シンボルそれぞれの役割が重要となっている。
パイロットシンボルは、例えば、送受信機において、PSK変調を用いて変調した既知のシンボル(または、受信機が同期をとることによって、受信機は、送信機が送信したシンボルを知ることができてもよい。)であればよく、受信機は、このシンボルを用いて、周波数同期、時間同期、(各変調信号の)チャネル推定(CSI(Channel State Information)の推定)、信号の検出等を行うことになる。
また、制御情報用のシンボルは、(アプリケーション等の)データ以外の通信を実現するための、通信相手に伝送する必要がある情報(例えば、通信に用いている変調方式・誤り訂正符号化方式・誤り訂正符号化方式の符号化率、上位レイヤでの設定情報等)を伝送するためのシンボルである。
(補足2)
上記の各実施の形態で説明した動画像符号化方式は、例えば、MPEG(Moving Picture Experts Group)2、H.264/AVC(Advanced Video Coding)、H.265/HEVC(High. Efficiency Video Coding)、VC-1、VP8、VP9などの名称で規定された仕様に準拠した方式を用いることができる。ただし、上記の各実施の形態で説明した動画像符号化方式は、上記で列挙した方式とは異なる動画像符号化方式を用いてもよい。
なお、本開示は各実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、各実施の形態では、通信装置として行う場合について説明しているが、これに限られるものではなく、この通信方法をソフトウェア、ハードウェア、又は、ハードウェアと連携したソフトウェアで実現することが可能である。
なお、例えば、上記通信方法、送信方法、または受信方法を実行するプログラムを予めROM(Read Only Memory)に格納しておき、そのプログラムをCPU(Central Processor Unit)によって動作させるようにしても良い。
また、上記通信方法、送信方法、または受信方法を実行するプログラムをコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に格納し、記憶媒体に格納されたプログラムをコンピュータのRAM(Random Access Memory)に記録して、コンピュータをそのプログラムにしたがって動作させるようにしても良い。
そして、上記の各実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、部分的に又は全体的に、集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現され、上記の各実施の形態で説明した各プロセスは、部分的に又は全体的に、一つのLSI又はLSIの組み合わせによって制御されてもよい。LSIは個々のチップから構成されてもよいし、機能ブロックの一部または全てを含むように一つのチップから構成されてもよい。LSIはデータの入力と出力とを備えてもよい。LSIは、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。集積回路化の手法はLSIに限られるものではなく、専用回路、汎用プロセッサ又は専用プロセッサで実現しても良い。また、LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)またはLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現されてもよい。さらに、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行っても良い。バイオ技術の適応等が可能性としてあり得る。
(補足3)
なお、FPGA(Field Programmable Gate Array)およびCPU(Central Processing Unit)の少なくとも一方が、本開示において説明した通信方法、送信方法、または受信方法を実現するために必要なソフトウェアの全部あるいは一部を無線通信または有線通信によりダウンロードできるような構成であってもよい。さらに、更新のためのソフトウェアの全部あるいは一部を無線通信または有線通信によりダウンロードできるような構成であってもよい。そして、ダウンロードしたソフトウェアを記憶部に格納し、格納されたソフトウェアに基づいてFPGAおよびCPU少なくとも一方を動作させることにより、本開示において説明したデジタル信号処理を実行するようにしてもよい。
このとき、FPGAおよびCPUの少なくとも一方を具備する機器は、通信モデムと無線または有線で接続し、この機器と通信モデムにより、本開示において説明した通信方法、送信方法、または受信方法を実現してもよい。
例えば、本明細書で記載した基地局、AP、端末などの通信装置(送信装置または受信装置)が、FPGA、および、CPUのうち、少なくとも一方を具備しており、FPGA及びCPUの少なくとも一方を動作させるためのソフトウェアを外部から入手するためのインターフェースを通信装置が具備していてもよい。さらに、通信装置が外部から入手したソフトウェアを格納するための記憶部を具備し、格納されたソフトウェアに基づいて、FPGA、CPUを動作させることで、本開示において説明した信号処理を実現するようにしてもよい。
本明細書で説明した送信装置を第1の「車、または、乗り物」が具備し、本明細書で説明した受信装置を第2の「車、または、乗り物」が具備し、データの送受信を実施してもよい。
本明細書で説明した「送信装置、または、送信装置の機能の一部」を、インターフェースを介して第1の「車、または、乗り物」に接続し、本明細書で説明した「受信装置、または、受信装置の一部」を、インターフェースを介して第2の「車、または、乗り物」に接続し、送受信によるデータの伝送を実施してもよい。
また、本明細書で説明した送信装置を第1の「車、または、乗り物」が具備し、この送信装置と本明細書で説明した受信装置とで、データの送受信を実施してもよい。
本明細書で説明した受信装置を第2の「車、または、乗り物」が具備し、この受信装置と本明細書で説明した送信装置とで、データの送受信を実施してもよい。
さらに、本明細書で説明した「送信装置、または、送信装置の機能の一部」を、インターフェースを介して第1の「車、または、乗り物」に接続し、この一連の送信装置と本明細書で説明した受信装置とで、データの送受信を実施してもよい。
本明細書で説明した「受信装置、または、受信装置の一部」を、インターフェースを介して第2の「車、または、乗り物」に接続し、本明細書で説明した送信装置とこの一連の受信装置とで、データの送受信を実施してもよい。
「「車、または、乗り物」が本明細書で説明した送信装置、または、送信装置の一部を具備している」、または、「「車、または、乗り物」が「本明細書で説明した送信装置」、または、「本明細書で説明した送信装置の一部の機能」と、インターフェースを介して接続している場合」、本明細書で説明した送信装置が具備している光源として、「車、または、乗り物」が具備している光源を使用してもよい。
例えば、図68のように車B100は、光源B101_1、B101_2、B101_3、B101_4を具備しており、これらの光源の1つ以上を本明細書で説明した送信装置が光変調信号を送信するための光源としてもよい。
また、車B100が搭載している複数の光源のうち、「どの光源を、本明細書で説明した送信装置が光変調信号を送信するための光源として用いるか」、を選択する機能を送信装置、または、送信装置と接続した装置が具備していてもよい。また、光源の明るさ、光源の照射角度、光源の位置をあわせて設定できてもよい。
「「車、または、乗り物」が本明細書で説明した受信装置、または、受信装置の一部を具備している」、または、「「車、または、乗り物」が「本明細書で説明した受信装置」、または、「本明細書で説明した受信装置の一部の機能」と、インターフェースを介して接続している場合」、本明細書で説明した受信装置が具備している受光部として、「車、または、乗り物」が具備している受光部(例えば、イメージセンサ、フォトダイオードなど)を使用してもよい。
例えば、図69のように車B100は、受光部B201_1、B201_2、B201_3、B201_4、B201_5、B201_6を具備しており、これらの受光部の1つ以上を本明細書で説明した受信装置が光変調信号を受信するための受光部としてもよい。
また、車B100が搭載している複数の受光部のうち、「どの受光部を、本明細書で説明した受信装置が光変調信号を受信するための受光部として用いるか」、を選択する機能を受信装置、または、受信装置と接続した装置が具備していてもよい。また、受光部の角度、受光部の位置をあわせて設定できてもよい。
さらに、本明細書で説明した受信装置が、データを受信することができていることを、車が搭載しているフロントパネル、乗り物が搭載しているコクピットに表示してもよい。また、本明細書で説明した受信装置が、データを受信することができていることを、車などのハンドル自身、または、ハンドルが具備するバイブレータを振動させることで、ユーザに知らせてもよい。
(補足4)
本明細書において、受信装置に関連する処理に関するアプリケーションをサーバが提供し、端末は、このアプリケーションをインストールすることで、本明細書で記載した受信装置の機能を実現してもよい。なお、アプリケーションは、本明細書に記載した送信装置を具備する通信装置がネットワークを介しサーバと接続することによって、端末に提供されてもよいし、アプリケーションは、別の送信機能を有する通信装置がネットワークを介しサーバと接続することによって、端末に提供されてもよい。
同様に、本明細書において、送信装置に関連する処理に関するアプリケーションをサーバが提供し、通信装置は、このアプリケーションをインストールすることで、本明細書で記載した送信装置の機能を実現してもよい。なお、アプリケーションは、他の通信装置がネットワークを介しサーバと接続することによって、この通信装置に提供されるという方法が考えられる。
また、送信装置が具備している光源、受信装置が具備している受光部に関するソフトウェアをサーバが提供し、このソフトウェアを得ることで、送信装置が具備している光源が光変調信号の送信に対応でき、受信装置が具備している受光部が光変調信号の受信に対応できるようにしてもよい。
さらに、本明細書における送信装置が、サーバの機能を有していてもよく、送信装置が具備するアプリケーションを、何らかの通信手段を用いて、通信装置に提供し、通信装置はダウンロードすることにより得たアプリケーションにより、本明細書における受信装置を実現することができてもよい。
なお、本明細書において、「照明部」、「光源」と記載しているが、画像、動画、広告などを表示するディスプレイ、プロジェクタが光を発しており、その光に光変調信号が含まれているというような方法であってもよい。つまり、「照明部」、「光源」が光を発する機能以外の機能を有していてもよい。また、「照明部」、「光源」が、複数の「照明」、「光源」により構成されていてもよい。
さらに、光変調信号を生成し、光を発する通信装置が用いる送信方法は、本明細書で記載された送信方法以外の方法であってもよい。また、光変調信号は、本明細書で説明した以外の情報が含まれていてもよい。
また、LEDなどの照明・光源自身が、本明細書で説明した送信装置の機能を有していてもよい。
さらに、本明細書で記載した、送信装置、受信装置を車に搭載する場合を例として説明しているが、これに限ったものではなく、送信装置、受信装置が、他のものに搭載されていてもよいし、送信装置、受信装置が単体で存在していても、本明細書で説明した動作を実施することができ、また、同様な効果を得ることができる。
(補足5)
本開示における通信装置および受信装置は、実施の形態1~11の何れかの態様であってもよい。
すなわち、本開示の一態様である第1の通信装置は、第1の通信装置の識別子を示す第1の識別子情報を伝送する第1の光信号と、第2の通信装置の識別子を示す第2の識別子情報を伝送する第2の光信号とを受光して受信信号を生成する受光部と、前記受信信号を復調して前記第1の識別子情報と、前記第2の識別子情報とを取得する復調部と、前記第1の光信号及び前記第2の光信号を含む領域を撮影し、動画または静止画データを取得するカメラと、前記動画または静止画データに基づいて、前記第1の識別子情報及び前記第2の識別子情報のいずれか一方を選択する制御部と、前記選択された識別子情報に対応する通信装置と通信を行う通信部と、を備える。
本開示の一態様である第2の通信装置は、所定の領域を撮影し、前記所定の領域に照射された光信号を復調するための受信信号と、画像処理に用いるための動画または静止画データを取得する受光部と、前記画像データを復調し、それぞれ対応する他の通信装置の識別子を示す識別子情報を複数取得する復調部と、前記動画または静止画データに基づいて、前記複数の識別子情報のうちのいずれか一つの識別子情報を選択する制御部と、前記選択された識別子情報に対応する他の通信装置と無線通信を行う通信部と、を備える。
本開示の一態様である第1の受信装置は、第1の通信装置の識別子を示す第1の識別子情報を伝送する第1の光信号と、第2の通信装置の識別子を示す第2の識別子情報を伝送する第2の光信号とを受光して光受信信号を生成する第1の受光部と、前記光受信信号を復調して前記第1の識別子情報と、前記第2の識別子情報とを取得する復調部と、前記第1の光信号及び前記第2の光信号を含む領域を撮影した動画または静止画データを取得する第2の受光部と、前記動画データまたは静止画データに基づいて、前記第1の識別子情報及び前記第2の識別子情報のいずれか一方を選択する制御部と、を備える。
本開示の一態様である第2の受信装置は、第1の通信装置の識別子を示す第1の識別子情報を伝送する第1の光信号と、第2の通信装置の識別子を示す第2の識別子情報を伝送する第2の光信号とを受光して受信信号を生成する受光部と、前記受信信号を復調して前記第1の識別子情報と、前記第2の識別子情報とを取得する復調部と、前記第1の光信号及び前記第2の光信号を含む領域を撮影し、動画データまたは静止画データを取得するカメラと、前記動画データまたは静止画データを解析して、前記第1の光信号を送信した第1の送信機と、前記第2の光信号を送信した第2の送信機との位置関係を示す相対位置情報を生成する解析部と、を備える。
本開示の一態様である第3の受信装置は、第1の通信装置の識別子を示す第1の識別子情報を伝送する第1の光信号と、第2の通信装置の識別子を示す第2の識別子情報を伝送する第2の光信号とイメージセンサを用いて受光して受信信号に生成する受光部と、前記受信信号を復調して前記第1の識別子情報と、前記第2の識別子情報とを取得する復調部と、前記第1の光信号を送信した第1の送信機の位置を示す第1の位置情報と、前記第2の光信号を送信した第2の送信機の位置を示す第2の位置情報とを生成する解析部と、を備える。
本開示の一態様である第4の受信装置は、所定の領域を撮影し、前記所定の領域に照射された光信号を復調するための受信信号と、画像処理に用いるための動画または静止画データを取得する受光部と、前記受信信号を復調して復調データを生成する復調部と、前記動画または静止画データを解析して、前記復調データに対応する光信号を送信した送信機の属性を示す属性情報を生成する解析部と、を備える。
また、本開示における受信装置は、実施の形態8~11の態様であってもよい。
すなわち、本開示の一態様である受信装置は、撮影によって画像を取得するイメージセンサと、前記イメージセンサの撮像面に含まれるN(Nは2以上の整数)個の領域のそれぞれについて、当該領域に含まれる複数の画素をサンプリングすることによって、複数の光源から送信される互いに異なるN個の光信号を並列に受信する受信部と、を備える。例えば、受信装置は、図42に示すように、領域A、領域B、領域Cおよび領域Dのそれぞれについて、ラインスキャンサンプリングを行うことによって、それぞれの領域に対応する光源から互いに異なる光信号を並列に受信する。
これにより、受信装置は、光信号を受信することで、例えばSSIDなどの情報を安全に入手することができる。また、複数の光源から送信される互いに異なる光信号を並列に受信するため、データの伝送速度が向上するという効果を得ることができる。
また、前記受信装置は、さらに、少なくとも1つのレンズと、前記少なくとも1つのレンズを制御するレンズ制御部とを備え、前記レンズ制御部は、前記複数の光源のそれぞれからの光が、前記少なくとも1つのレンズを介して前記イメージセンサに投影されるように、前記少なくとも1つのレンズを制御してもよい。例えば、前記レンズ制御部は、前記少なくとも1つのレンズの焦点距離を制御してもよい。具体的には、少なくとも1つのレンズは、例えば図64~図67に示すレンズ(群)A3101であり、レンズ制御部は、例えば図64~図67に示すレンズ制御部A3108である。また、レンズ制御部による焦点距離の制御によって、例えば図56および図63に示す受信状態が、例えば図59および図60に示す受信状態に変更される。なお、焦点距離だけでなく、絞りおよびフォーカスを制御してもよい。
これにより、高いデータの受信品質を得ることができるという効果が得られる。
また、前記複数の光源のそれぞれから送信される光信号は、前記複数の光源から送信されている光信号の数に関する信号数情報を含み、前記受信装置は、さらに、前記N個の光信号の受信状態を認識する認識部を備え、前記認識部は、前記受信部によって受信されている光信号の数であるN個と、前記受信部によって受信されている前記光信号に含まれる前記信号数情報とに基づいて、前記受信状態を認識し、前記レンズ制御部は、前記認識部によって認識された前記受信状態に基づいて、前記少なくとも1つのレンズの焦点距離を制御してもよい。例えば、前記認識部は、前記受信部によって受信されている光信号の数であるN個と、前記信号数情報によって示される光信号の数とに基づいて、前記受信状態が、前記複数の光源から送信されている全ての光信号が前記受信部によって受信されている状態であるか否かを判定し、前記レンズ制御部は、前記認識部によって、前記全ての光信号が前記受信部に受信されている状態ではないと判定される場合には、前記少なくとも1つのレンズの焦点距離が短くなるように、前記少なくとも1つのレンズを制御してもよい。具体的には、信号数情報は、例えば図57および図58に示す「送信している光変調信号数に関する情報を含むシンボルA2403」に含まれる情報である。また、認識部は、図64~図67に示す物体認識部A3105である。
これにより、受信されている光信号の数であるN個と、その信号数情報によって示される光信号の数とに基づいて、複数の光源から送信されている全ての光信号が受信されているか否かが判定される。そして、全ての光信号が受信されていない場合には、少なくとも1つのレンズの焦点距離が短くなる。その結果、画角が広くなることによって、複数の光源からの全ての光をイメージセンサに投影させ、全ての光信号を受信することができる。したがって、高いデータの受信品質を得ることができる。