JP7221237B2 - 二次電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、ニッケル水素蓄電池により構成される二次電池に関する。
ニッケル水素蓄電池は、リチウムイオン蓄電池に比べて充電率変化に対する出力電圧の変動が平坦であるため、充電率の検出誤差が大きくなるという問題がある。充電率の検出誤差が大きくなると二次電池が過充電状態や過放電状態になり電池性能の維持が困難になるおそれがある。そこで、特許文献1にニッケル水素蓄電池が所定の充電率となる位置にメモリ効果を付与して充電率の検出精度を向上させる技術が開示されている。
特許文献1に記載の技術は、車両を走行させる走行用のモータと、モータに電力を供給するニッケル水素電池からなる走行用バッテリと、走行用バッテリを充電する発電機と、走行用バッテリの充放電を電池の電圧を検出してコントロールする制御回路とを備えるハイブリッドカーに、走行用バッテリ1を搭載する方法である。この搭載方法は、ハイブリッドカーに搭載する走行用バッテリを、メモリ効果によって実質容量を定格容量の70%以下に減少させた状態でハイブリッドカーに搭載する。
特開2009-83566号公報
しかしながら、特許文献1では、メモリ効果を付与する条件、及び、方法が明確に記載されていない。ニッケル水素蓄電池の特性上、メモリ効果を付与する方法によっては、メモリ効果が付与される位置が意図した位置から乖離する。従って、特許文献1を参照したのみでは、メモリ効果を付与する充電率の設定精度が低く、メモリ効果を付与する充電率の狙い値とズレが大きくなる問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、メモリ効果を付与する充電率の精度を高めることを目的とするものである。
本発明の二次電池の製造方法の一態様は、電極体がケースに密閉された電池構造体に対して、前記電極体の正極活物質に導電ネットワークを形成する正極導電ネットワーク形成処理と、前記正極導電ネットワーク形成処理が成された前記電極体に対して充放電とエージングとを行い、負極活物質を活性化する負極活性化処理と、前記負極活性化処理後に、所定の充電率状態の前記電極体にメモリ効果を付与する充電率調整処理と、を有する二次電池の製造方法であって、前記充電率調整処理において、前記メモリ効果を付与する充電率に相当する充電停止充電率に達するまで前記充電率が単調増加するように充電処理を行った後に、前記充電停止充電率よりも低い充電率の放電停止充電率に達するまで前記充電率が単調減少するように放電処理を行う充放電処理を1サイクルで停止し、前記充電率調整処理後の前記二次電池を出荷する。
本発明の二次電池の製造方法では、1度の充放電処理により二次電池にメモリ効果を付与する。
本発明の二次電池の製造方法によれば、メモリ効果を付与する二次電池の充電率の設定精度を向上させることができる。
二次電池におけるメモリ効果付与充電率のズレが生じる原理を説明する図である。 実施の形態1にかかる二次電池の製造処理を説明するフローチャートである。 実施の形態1にかかる二次電池の充電率調整処理を説明する図である。 実施の形態1にかかる二次電池の充電率調整処理の具体例を説明する図である。 実施の形態1にかかる二次電池において充電率が90%となる位置にメモリ効果を付与したときの容量と出力電圧の関係を示すグラフである。
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
実施の形態1にかかる二次電池の製造方法では、二次電池の所定の充電率にメモリ効果を付与することで、二次電池の充電率に対する出力電圧の変化を大きくすることで、充電率の検出精度を向上させる。そこで、以下の説明では、実施の形態1にかかる二次電池の製造方法におけるメモリ効果の付与方法を説明する。また、以下の説明では、二次電池として、ニッケル水素蓄電池を適用した例について説明する。
まず、図1を参照して、実施の形態1にかかる二次電池の製造方法を適用しない場合(以下、参考例と称す)におけるメモリ効果の付与位置のズレについて説明する。図1に、二次電池におけるメモリ効果付与充電率のズレが生じる原理を説明する図を示す。ニッケル水素蓄電池では、同じ充電率となる位置で充放電を繰り返すことでメモリ効果が生じることが知られている。そこで、メモリ効果の付与方法としては、メモリ効果を付与したい充電量の付近で複数回の充放電を行うことが考えられる。
そこで、参考例にかかるメモリ効果付与方法では、充放電を以下で説明する実施の形態にかかる二次電池の製造方法よりも低い電流値で行う低レート充放電を繰り返し行うことでメモリ効果を二次電池に付与する。図1では、上図に参考例にかかるメモリ効果付与方法における充放電サイクルを説明するタイミングチャートを示し、下図に参考例にかかるメモリ効果付与方法において正極活物質に生じる変化を説明する図を示した。
図1に示すように、参考例にかかるメモリ効果付与方法では、低い電流値の充放電電流で充放電を行う低レート充放電による充放電サイクルを繰り返す。このとき比較例にかかるメモリ効果付与方法では、メモリ効果を付与する充電率で充電を止めるとともに、予め設定された充電率となる時点で放電を止める充放電を1サイクルの処理として充放電を繰り返す。図1に示す例では、メモリ効果が付与される充電率のズレを強調するために実際のズレよりも見た目のズレが大きくなるようにタイミングチャートを作成した。
図1の上図に示すように、メモリ効果は、充電を停止した充電率に付与される。しかし、低レート充放電を繰り返すと、充放電の繰り返しが進むと同一の出力電圧として検出されたときの充電率が低下する。これにより、比較例にかかるメモリ効果付与方法では、メモリ効果が付与される実際の充電率が目標値からズレる現象が生じる。
このようなズレが発生する原理を図1の下図を参照して説明する。図1の下図に示すように、二次電池では、充電が進むと正極活物質を構成する粒子の表面から内部に向かって絶縁性のβ-水酸化ニッケル(β-Ni(OH))が導電性のオキシ水酸化ニッケル(β-NiOOH)に変化する。ここで、β-NiOOHの一部は、導電性のγ-オキシ水酸化ニッケル(γ-NiOOH)に変化する。そして、放電が進むと、正極活物質は、β-NiOOHからβ-Ni(OH)に変化する(図1下図のP11の状態)が、γ-NiOOHが残る。γ-NiOOHは、β-NiOOHよりも抵抗が高いという特徴がある。そして、このγ-NiOOHの高い抵抗に起因してメモリ効果が生じる。
しかし、図1に示す参考例にかかるメモリ効果付与方法では、低レート充放電でメモリ効果を付与するため、メモリ効果を強固にするため、充放電を繰り返す必要がある。このとき、低レート充放電では、二次電池の自己放電の影響が無視できず、充放電の繰り返しにより自己放電の影響が蓄積して、γ-NiOOHが想定よりも多くなる(図1下図の最も右側に示すP12の状態)。つまり、参考例にかかるメモリ効果付与方法では、充放電の手順に起因して自己放電の影響が蓄積し、メモリ効果の付与位置にズレが生じる。
実施の形態1にかかるメモリ効果付与方法は、上記したメモリ効果の付与位置のズレを解消することが特徴の1つである。また、実施の形態1にかかるメモリ効果付与方法は、二次電池の製造処理のうち出荷前の充電率調整処理にて行われる。
そこで、実施の形態1にかかる二次電池の製造方法について説明する。図2に実施の形態1にかかる二次電池の製造処理を説明するフローチャートを示す。図2に示すように、実施の形態1にかかる二次電池の製造方法では、電極体がケースに密閉された電池構造体に対して行われる出荷前充放電処理にて電極体への充放電を行った後に二次電池を出荷する。この出荷前充放電処理では、まず、電極体の正極活物質に導電ネットワークを形成する正極導電ネットワーク形成処理を行う(ステップS1)。この正極導電ネットワーク形成処理は、電極体に対する初めての通電処理であり、電極体のうち正極に塗布された正極活物質に通電を行うことで正極活物質に電気化学的変化を起こして、導電ネットワークを形成する。
続いて、実施の形態1にかかる二次電池の製造方法では、負極活性化処理を行う(ステップS2)。この負極活性化処理では、初充電処理が成された電極体に対して充放電とエージングとを行い、負極活物質を活性化する。ここで、エージング処理では、例えば、40℃から80℃程度のエージング温度と、予め設定されたエージング温度と、の所定の条件で放電を行う。
続いて、実施の形態1にかかる二次電池の製造方法では、充電率調整処理を行う(ステップS3)。この充電率調整処理では、負極活性化処理後に、所定の充電率状態の電極体にメモリ効果を付与する。また、充電率調整処理では、出荷時点での二次電池を予め設定された充電率となるように充電率を調整する。実施の形態1にかかる二次電池の製造方法では、充電率調整処理において、メモリ効果を付与する充電率に相当する充電停止充電率に達するまで充電率が単調増加するように充電処理を行った後に、充電停止充電率よりも低い充電率の放電停止充電率に達するまで充電率が単調減少するように放電処理を行う充放電処理を1サイクルで停止する。つまり、実施の形態1にかかる充電率調整処理では、二次電池に対する充放電サイクルを繰り返し実施しない。そして、充電率調整処理後の二次電池を出荷する。つまり、放電停止充電率は、出荷時点での二次電池の充電率に相当する。また、充電率調整処理後は、二次電池に対して一定期間、充電及び放電を行わない。
ここで、実施の形態1にかかる充電率調整処理について、より詳細に説明する。そこで、図3に実施の形態1にかかる二次電池の充電率調整処理を説明する図を示す。図3では、上図に充電率調整処理にて行う充放電処理のタイミングチャートを示し、下図に実施の形態1にかかる充電率調整処理にて生じる正極活物質の状態変化を説明する正極活物質の模式図を示した。
図3の上図に示すように、充電処理と放電処理を1サイクルのみ実施する。まず、充電処理では、メモリ効果を付与する充電率に相当する充電率を充電停止充電率(図3中の充電停止SOC(State Of Charge))まで充電率が単調増加するように充電を行う。そして、放電処理では、充電停止充電率まで充電率が達した後に放電停止充電率(図3中の放電停止SOC(State Of Charge))まで充電率が単調減少するように放電を行う。
ここで、充電停止充電率は、0%と100%を除く充電率であり10%~95%の値に設定することが好ましい。また、放電停止充電率は、充電停止充電率の1/2以上の充電率に設定することが好ましい。この充電率は、後述するβ-水酸化ニッケルをγ-水酸化ニッケルに変化させるために好ましい条件である。
また、充電処理と放電処理における電流値について説明する。二次電池の満充電としたときの電池容量を1時間で放電可能な電流量を1Cとした場合、充電処理では、3C~15Cの範囲の充電電流で充電を行う。また、放電処理では、3C~15Cの範囲の放電電流で放電を行う。このような通常使用状態に比べて大きな充放電電流を用いた充放電を高レート充放電と称す。高レート充放電を行うことで後述するγ-水酸化ニッケルを正極活物質の内部に多く生成することができる。
続いて、図3の下図を参照して、充電率調整処理において正極活物質に生じる変化について説明する。図3下図では、正極活物質の粒子を模式的に示した。図3下図に示すように、充電処理により充電率が充電停止充電率となるタイミングP1では、正極活物質の粒子の両面から内部に向かって、絶縁性のβ-水酸化ニッケル(β-Ni(OH))が導電性のβ-オキシ水酸化ニッケル(β-NiOOH)に変化する。このタイミングP1では、β-NiOOHの一部がγ-オキシ水酸化ニッケル(γ-NiOOH)に変化する。そして、放電が進むと、正極活物質は、β-NiOOHからβ-Ni(OH)変化する(図3下図のP2の状態)が、γ-NiOOHが残る。ここで、γ-NiOOHは、β-NiOOHよりも抵抗が高いという特徴がある。そして、このγ-NiOOHの高い抵抗に起因してメモリ効果が生じる。
上記した正極活物質の変化を生じさせる際に、実施の形態1にかかる二次電池の製造方法では、高レート充放電を行う。まず、充電処理において高レート充電を行うと以下のような現象が生じる。高レート充電により短時間に充電を進めると、正極活物質の粒子の再表面化から内部に向かって充電される反応(β-Ni(OH)→β-NiOOH)が進む中で、表面側が内部よりも多く充電される。その結果、表面側からβ-NiOOHからγ-NiOOHに変化する反応が起きる。このとき、γ-NiOOHは、抵抗が高いため、抵抗が低い正極活物質の粒子中央において、β-Ni(OH)がβ-NiOOHに変化する充電反応が加速する。そして、このような反応により、正極活物質の内部にもγ-NiOOHを生成することが可能になる。
また、放電処理において高レート放電を行うと以下のような現象が生じる。高レート放電を行うことで、高充電率で充電状態が維持される時間が短縮されるため、自己放電を抑制することができる。これにより、メモリ効果の付与位置の精度を高めることができる。
また、実施の形態1にかかる二次電池の製造方法では、放電停止充電率を、充電停止充電率の1/2以上に設定する。このような充電率に放電停止充電率を設定することで以下のような現象が生じる。
高レート放電の時間が短い(放電容量が少ない)と、正極活物質の再表面の微少な凹凸形状に依存して、粒子の再表面から内部へ放電する際に再表面側で放電した部分と放電できなかった部分ができる反応ムラが生じる。その結果、再表面で放電できなかった部分にγ-NiOOHが残るとともに、放電できた部分はβ-Ni(OH)に戻る。このとき、抵抗の関係は、β-Ni(OH)>γ-NiOOHである。そのため、この状態で二次電池を出荷すると正極活物質粒子の再表面に残った抵抗の低いγ-NiOOHから優先的に放電されてしまい、粒子内部のγ-NiOOHまで放電されるためメモリ効果が解消される現象が生じる。
さらに、放電停止充電率を0%付近の値に設定した場合(放電時間が長い)、全てのγ-NiOOHがβ-OOHに戻ってしまうためメモリ効果が解消されてしまうことになる。
このようなメモリ効果の解消を防止するため、放電停止充電率と充電停止充電率との差は、充電停止充電率の1/2以上の充電率以上の値に設定することが好ましい。
続いて、実施の形態1にかかる充電率調整処理の具体例について説明する。そこで、図4に実施の形態1にかかる二次電池の充電率調整処理の具体例を説明する図を示す。図4では、上図に充電率が90%となる位置にメモリ効果を付与したい場合の充電率調整処理のタイミングチャートを示し、下図に充電率が20%となる位置にメモリ効果を付与したい場合の充電率調整処理のタイミングチャートを示した。
図4に示すように、実施の形態1にかかる充電率調整処理では、充電停止充電率を10%~95%とし、放電停止充電率を充電停止充電率の1/2以上に設定する。図4に示す例では、充電停止充電率を90%とし、放電停止充電率を50%とした例を上図に示し、充電停止充電率を20%とし、放電停止充電率を8%とした例を下図に示した。そして、図4に示すように、実施の形態1にかかる充電率調整処理では、1回の充電処理と1回の放電処理とを1サイクルとする充放電サイクルを1サイクルだけ実施する。
続いて、実施の形態1にかかる二次電池の製造方法を用いてメモリ効果を付与した二次電池の特性について説明する。そこで、図5に実施の形態1にかかる二次電池において充電率が90%となる位置にメモリ効果を付与したときの容量と出力電圧の関係を示すグラフを示す。
図5では、実施の形態1にかかる二次電池の製造方法に対する比較例としてメモリ効果を付与しない場合の二次電池の容量と出力電圧のグラフを比較例として示した。図5に示すように、実施の形態1にかかる二次電池の製造方法により製造された二次電池は、容量に対する出力電圧がメモリを付与した充電率90%付近で比較例に対して高くなる変化が生じている。
上記説明より、実施の形態1にかかる二次電池の製造方法では、メモリ効果を付与する充電率調整処理において、1回の充電処理と1回の放電処理とからなる充放電サイクルを1サイクルで停止する。これにより、実施の形態1にかかる二次電池の製造方法では、メモリ効果を付与する充電率のズレを防ぐことができる。
また、実施の形態1にかかる二次電池の製造方法では、充電率調整処理にける充放電を高レート充放電にて行う。これにより、二次電池の正極活物質の粒子の内部までメモリ効果の原因となるγ-NiOOHを生成することができる。つまり、実施の形態1にかかる二次電池の製造方法により製造される二次電池には、強固なメモリ効果を付与することができる。
二次電池では、メモリ効果が発生することは電池性能の劣化と捉えられており、実施の形態1にかかる二次電池の製造方法のようにメモリ効果を付与することは行われないことが一般的である。しかしながら、上述したようにメモリ効果を付与することで充電率の検出精度を高めることができ、電池の過放電状態及び過充電状態を防ぐことが可能になるため、二次電池の実使用条件では結果的に電池寿命を長くすることができる。さらに、メモリ効果の付与による充電率の検出精度の向上は電池の不具合の誤検出を防ぐ効果を奏する。
さらに、実施の形態1にかかる二次電池の製造方法では、充電停止充電率を10%~95%、放電停止充電率を充電停止充電率の1/2以上に設定する。これにより、実施の形態1にかかる二次電池の製造方法では、充放電に起因する活物質の反応ムラを防止して、メモリ効果が解消されてしまうことを防止することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。

Claims (4)

  1. 電極体がケースに密閉された電池構造体に対して前記電極体にメモリ効果を付与する充電率調整処理と、を有する二次電池の製造方法であって、
    前記充電率調整処理において、
    前記メモリ効果を付与する充電率に相当する充電停止充電率に達するまで前記充電率が単調増加するように充電処理を行った後に、前記充電停止充電率よりも低い充電率の放電停止充電率に達するまで前記充電率が単調減少するように放電処理を行う充放電処理を1サイクルで停止し、
    前記充電率調整処理後の前記二次電池を出荷し、
    前記二次電池を満充電としたときの電池容量を1時間で放電可能な電流量を1Cとした場合、前記充電処理では、3C~15Cの範囲の充電電流で充電を行い、前記放電処理では、3C~15Cの範囲の放電電流で放電を行う二次電池の製造方法。
  2. 前記充電停止充電率は、前記二次電池における10~95%の充電率のいずれかの値が設定され、
    前記放電停止充電率は、前記充電停止充電率の1/2以上の充電率が設定される請求項に記載の二次電池の製造方法。
  3. 前記充電率調整処理後は、前記二次電池に対して一定期間、充電及び放電を行わない請求項1又は2に記載の二次電池の製造方法。
  4. 前記充電率調整処理は、
    前記電極体の正極活物質に導電ネットワークを形成する正極導電ネットワーク形成処理と、
    前記正極導電ネットワーク形成処理が成された前記電極体に対して充放電とエージングとを行い、負極活物質を活性化する負極活性化処理と、
    を行った後に行われる請求項1乃至のいずれか1項に記載の二次電池の製造方法。
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