JP4380856B2 - 二次電池の容量演算方法 - Google Patents

二次電池の容量演算方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二次電池の容量を正確に演算する二次電池の容量演算方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
二次電池は、残存容量を演算して表示することによって便利に使用できる。いつまで使用できるかが明確になるからである。電池の残存容量は、充電容量から放電容量を減算して計算できる。充電容量は充電電流を積算して計算でき、放電容量は放電電流を積算して計算できる。残存容量を正確に表示するためには、満充電された電池を実質的に放電できる満充電容量を正確に演算する必要がある。二次電池の満充電容量は、メモリー効果等によって減少し、さらに、充放電を繰り返すことによっても減少する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
満充電容量の変動は、残存容量を表示する誤差の原因となる。とくに、残存容量が少なくなった状態で、残存容量を表示する誤差は大きくなる。図1は、電池を放電させたときに残存容量が減少する状態を示すグラフである。この図において、実線Aは、新しい電池の残存容量が減少する状態を示し、鎖線Bは実質的に放電できる容量が小さくなった電池、すなわち満充電容量が小さくなった電池の残存容量が減少する状態を示している。電池の満充電容量が少なくなったことを補正しないで、定格容量から放電容量を減算して残存容量を表示すると、実線Aで示す残存容量が表示される。この状態で残存容量を表示すると、電池が完全に放電される時間(a)になっても、残存容量は0%とは表示されず、α%の残存容量と表示される。電池が完全に放電されたことは、電池電圧を検出して判定できる。このため、時間(a)になって、電池電圧が完全放電電圧まで低下すると、残存容量がα%から一瞬に0%に変更される。
【0004】
このようにして残存容量を表示する方法は、残存容量が残り少なくなったときに、急に残存容量が0%に修正される。このため、電池を使用しているときに、まだ「多少使用できる状態」から、急に使用できない「完全放電状態」に変更される。残存容量の表示は、いつまで使用できるかを明確にすることが大切であるにもかかわらず、最後の肝心なときに、残存容量がある状態から一瞬に「完全放電」と表示される欠点がある。
【0005】
たとえば、電動自転車のモーターを駆動するための二次電池の残存容量を表示する方法において、残存容量が多少残っている状態、いいかえると、「まだ走行できる状態」から、「走行できない状態」に一瞬に表示が変更されると、便利には使用できない。電動自転車用の電池に限らず、全ての電動機器においても同じである。
【0006】
反対に、満充電容量を充電電流と放電電流から演算する場合には、実際の電池の満充電容量よりも演算された満充電容量が大きくなることがある。このときには、演算された残存容量がなくなって「使用できない状態」と表示される状態になっても、電池の電圧は放電停止電圧まで低下しない。このため、「使用できない状態」の表示になっても、実際には使用できる状態となる。このことも、電池を便利に使用するための弊害となる。
【0007】
この状態は、電池の満充電容量が増加するときに発生する。電池は、使用するにしたがって、常に満充電容量が減少するのではない。たとえば、メモリー効果が生じた電池は、見かけ上満充電容量が低下しているだけであり、リフレッシュ放電させると満充電容量が増加する。したがって、リフレッシュ放電して満充電容量の増大された電池は、その後に満充電して放電させると、前回よりも放電容量を大きくできる。したがって、満充電したときに、満充電容量を補正しないで残存容量を演算すると、演算された残存容量が0の状態になっても、電池の電圧が放電停止電圧までは低下せず、まだ放電できる状態にある。
【0008】
この欠点を解消するためには、リフレッシュ放電したときに、満充電容量を正確に検出する必要がある。しかしながら、リフレッシュ放電した時、電池の満充電容量を検出するまでに時間がかかることがある。リフレッシュ放電した後に、正確に満充電容量を検出するには、満充電した電池を放電停止電圧まで放電させて、放電電流を積分する必要があるからである。リフレッシュ放電された電池は、その後に、必ずしも放電停止電圧まで放電されるとは限らない。たとえば、放電停止電圧よりも高い電圧まで放電し、その後再び充電される状態、すなわち、満充電電圧と放電停止電圧との間の電圧で充放電されることがある。したがって、リフレッシュ放電した後は、放電停止電圧まで放電されるまで、満充電容量を正確に演算できない。
【0009】
満充電容量が正確でないために、満充電容量から、放電電流の積分値を減算して演算される残存容量に誤差が発生する。とくに、リフレッシュ放電した後は、満充電容量が増加するので、残存容量が「使用できない状態」になっても、電池電圧は放電停止電圧まで低下せず、放電できる状態となる。
【0010】
本発明は、このような欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、リフレッシュ放電した後にも残存容量を正確に演算できる二次電池の容量演算方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の二次電池の容量演算方法は、メモリー効果の生じた二次電池3をリフレッシュ放電させると共に、電池に流れる電流を積算して二次電池3の容量を演算する。さらに、本発明の容量演算方法は、リフレッシュ後における電池の満充電容量を、リフレッシュ前の満充電容量よりもあらかじめ設定されたリフレッシュ回復容量だけ大きく補正し、リフレッシュ放電の間において、電池が満充電された状態から放電停止電圧まで放電される状態になると、放電電流の積算値である放電積算容量を、または放電電流の積算値と充電電流の積算値である放電積算容量を満充電容量として、電池の満充電容量を放電積算容量に補正し、リフレッシュ回復容量が、リフレッシュ前の満充電容量の10〜30%である。
【0014】
さらに、本発明の容量演算方法は、放電積算容量で満充電容量を補正するとき、最大増加率を制限して満充電容量を補正する。たとえば、小さい電流で放電させるときに、放電積算演算値が現実の満充電容量よりも大きくなることがあるからである。放電積算容量の最大増加率は、リフレッシュ前の満充電容量に対して、たとえば、10〜30%とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための二次電池の容量演算方法を例示するものであって、本発明は二次電池の容量演算方法を以下のものに特定しない。
【0016】
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0017】
図2は、残存容量を表示するパック電池1と、パック電池1を充電する充電器2とを示す。図のパック電池1は、二次電池3と、パイロットランプの点灯個数や液晶等でパック電池1の残存容量を表示する残存容量表示器13と、電池の充電電流と放電電流とを検出する電流検出回路14と、二次電池3の温度を検出する温度センサー4と、二次電池3と出力端子5との間に接続しているスイッチ6と、このスイッチ6を制御すると共に、残存容量を演算し、さらに、リフレッシュの時期を演算する制御回路7と、二次電池3のメモリ効果を解消するために二次電池3を深く放電させるリフレッシュ回路8と、リフレッシュを表示するリフレッシュ表示器9とを備える。
【0018】
パック電池1は、充電と放電を繰り返すと、メモリ効果によって、放電できる容量が少なくなるタイプの二次電池を内蔵している。ニッケル−カドミウム電池とニッケル−水素電池は、メモリ効果によって放電できる容量が少なくなる二次電池である。ただし、本発明は、パック電池に内蔵する二次電池を、ニッケル−カドミウム電池とニッケル−水素電池には特定しない。これ等の二次電池以外の電池であって、メモリ効果により放電できる容量が少なくなる電池が開発される可能性が充分にあるからである。
【0019】
温度センサー4は、二次電池3に接触するように配設されて、電池の温度を検出して、温度信号を制御回路7に入力する。温度センサー4は、サーミスター等の温度によって抵抗が変化する素子が使用される。電池に直接接触するように配設される温度センサー4は、電池温度を正確に検出できる。ただし、温度センサー4は、二次電池3から多少離して配設することもできる。この温度センサーは、電池の周囲の温度を検出して間接的に電池温度を検出する。
【0020】
スイッチ6は、制御回路7に制御されて、二次電池3を充電するときと放電するときにオンに切り換えられる。充電している二次電池3が満充電になると、スイッチ6はオフに切り換えられて二次電池3の過充電を防止する。また、放電している二次電池3が完全に放電されると、スイッチ6はオフに切り換えられて二次電池3の過放電を防止する。スイッチ6は、FETやトランジスター等の半導体スイッチング素子である。
【0021】
制御回路7は、リフレッシュ放電させるタイミングを検出するために、二次電池3の充電回数をカウントするカウンター10と、カウンター10のカウント値を設定値に比較して、リフレッシュする時期を演算すると共に、二次電池3の充電状態と放電状態を検出してスイッチ6を制御し、さらに、充電電流と放電電流から残存容量を演算する演算回路11とを備えている。
【0022】
カウンター10は、パック電池1を充電器2に接続して充電するときに、カウント値に1をプラスして充電回数をカウントする。カウンター10は、二次電池3をリフレッシュするときに、カウント値が0にリセットされる。図のカウンター10は、出力端子5の電圧変化を検出して、充電状態を検出する。パック電池1が充電器2に接続されると、出力端子5の電圧が急激に上昇するので、電圧上昇を検出して、充電状態を検出できる。また、カウンターは、二次電池に流れる電流の方向を検出して、充電状態を検出することもできる。充電時と放電時では電流の方向が逆になるからである。充電電流と放電電流は、図に示すように、二次電池と出力端子との間に電流検出抵抗を接続し、この電流検出抵抗の両端に発生する電圧をアンプで増幅する電流検出回路14で検出できる。電流検出抵抗の両端に発生する電圧で、充電状態を判定する方法は、正確にパック電池の充電状態を検出できる。
【0023】
演算回路11は、カウンター10のカウント値、すなわちパック電池1の充電回数を設定値に比較して、カウント値が設定値以上になると、リフレッシュの時期であることを知らせる。ただし、演算回路は、カウンターのカウント値を、直接には設定値に比較せず、カウント値を補正して設定値に比較する。それは、二次電池のメモリ効果が、温度によって変化するからである。二次電池は、温度が高くなるとメモリ効果が発生し易くなる。反対に、温度が低くなるとメモリ効果は発生し難くなる。
【0024】
演算回路11が、電池温度によってカウント値を補正してリフレッシュ時期を判定するフローチャートを図3に示す。この図のフローチャートは以下のステップでリフレッシュ時期を判定する。
【0025】
[n=1のステップ]
温度センサー4が電池温度を検出して、温度信号を演算回路11に入力する。
【0026】
[n=2のステップ]
演算回路11は、入力される電池温度が、低温、中温、高温のいずれの領域にあるかを判別する。演算回路11は、電池の種類によって、充電開始時、充電終了時、あるいは充電中の最高温度のいずれかを電池温度として、リフレッシュ時期を補正する。演算回路11は、あらかじめ、低温、中温、高温の温度範囲を記憶している。演算回路11は、温度センサー4から入力される温度を、記憶している温度に比較して、電池温度が低温、中温、高温の何れの範囲にあるかを判定する。演算回路11が記憶する温度は、たとえば、低温と中温の境界を10〜20℃とし、中温と高温の境界を20〜40℃とする。
【0027】
[n=3、4、5のステップ]
演算回路11は、電池温度によってカウント値を補正し、補正したカウント値を設定値に比較して、リフレッシュ時期を判定する。リフレッシュ時期になると、演算回路11は、「リフレッシュお知らせ」信号を出力する。
【0028】
図のフローチャートは、低温と判定された電池はカウント値を+1、中温と判定された電池はカウント値を+2、高温と判定された電池はカウント値を+3してカウント値を補正している。この方法は、温度が中温の領域にある二次電池3は、低温である電池に比較してカウント値を2倍とし、高温の領域にある二次電池3は、低温である電池に比較してカウント値を3倍とする。したがって、電池温度を中温の領域とするパック電池1は、電池温度を低温領域とするパック電池1に比較して1/2の充電回数でリフレッシュ時期を表示し、電池温度を高温の領域とするパック電池1は、電池温度を低温領域とするパック電池1に比較して1/3の充電回数でリフレッシュ時期を表示する。このことは、いいかえると、低温のパック電池1は、高温のパック電池1に比較して3倍の充電回数でリフレッシュ時期を表示し、中温のパック電池1は、低温のパック電池1に比較して2倍の充電回数でリフレッシュ時期を表示する。
【0029】
以上のフローチャートに示す方法は、電池温度を低温、中温、高温とする状態で、整数倍の補正値を加算して、カウント値を補正しているが、補正値は必ずしも整数ではなく、たとえば、低温、中温、高温において、+1、+1.5、+2、とすることもでき、また、+0.8、+1、+1.2とすることもできる。
【0030】
以上の方法は、充電回数のカウント値を補正して、一定の設定値に比較しているが、本発明の容量表示方法は、充電回数のカウント値を補正しないで、設定値を電池温度で補正することもできる。この方法は、パック電池1を充電する毎にカウント値を+1として、カウント値を比較する設定値を電池の温度で補正する。この方法は、パック電池1を充電するときの電池温度が高くなるにしたがって、設定値を小さく補正する。たとえば、電池温度が低温領域にあるときには設定値を変化させず、電池温度が中温領域にあるときは設定値を−1、電池温度が高温領域にあるときは設定値を−2として少なくする。
【0031】
この方法は、パック電池1を充電する毎に充電回数は正確に+1してカウントされる。充電回数であるカウント値は、補正された設定値に比較されて、リフレッシュ時期であるかどうかが判定される。したがって、この方法も電池温度が高くなると、少ない充電回数でリフレッシュ時期であることが表示される。
【0032】
さらに、本発明の容量演算方法は、電池温度でカウント値と設定値の両方を補正しないで、所定のカウント値になるとリフレッシュ時期であることを表示することもできる。
【0033】
演算回路11が、パック電池1のリフレッシュ時期であると判別されると、このことがリフレッシュ表示器9に表示される。リフレッシュ表示器9は、たとえば、「リフレッシュのお知らせ」として、パック電池1をリフレッシュすることを表示する。電池の使用者は、「リフレッシュのお知らせ」を確認して、適当な時に、パック電池1をリフレッシュ放電させる。
【0034】
パック電池1をリフレッシュ放電させるために、図1のパック電池1は、リフレッシュスイッチ12を制御回路7に接続している。リフレッシュスイッチ12が押されると、制御回路7はスイッチ6をオフにして充電を停止し、リフレッシュ回路8に内蔵されるスイッチ6(図示せず)をオンにして、二次電池3を深く放電させる。リフレッシュ回路8は、二次電池3を深く放電させる。二次電池3が深く放電されると、制御回路7がこのことを検出して、リフレッシュ回路8に内蔵しているスイッチ(図示せず)をオフにして放電を停止させる。その後、二次電池3と出力端子5との間のスイッチ6をオンにして充電を開始する。
【0035】
以上のように、リフレッシュスイッチ12を操作してリフレッシュするパック電池1は、使用者が「リフレッシュのお知らせ」を確認して、好きなときにリフレッシュして便利に使用できる。たとえば、パック電池がリフレッシュ時期であっても、すぐにパック電池を充電して使用したいときには、リフレッシュすることなく満充電し、その後、パック電池を直ちに使用しないときにリフレッシュすることができる。
【0036】
ただ、演算回路11でリフレッシュ回路8を制御し、リフレッシュ時期になるとリフレッシュスイッチ6を操作しなくても、自動的に二次電池をリフレッシュすることもできる。この方法は、二次電池がリフレッシュ時期になると確実にリフレッシュして、メモリ効果を解消できる。
【0037】
演算回路11は、電池をリフレッシュ放電して完全に放電する状態になると、残存容量をリセット値に補正する。リセット値は、好ましくは0%である。リフレッシュ放電させるときのリフレッシュ最低電圧と、通常の使用状態で過放電を防止するために放電を停止させる放電停止電圧とが等しいときは、放電停止電圧で電池の残存容量をリセット値とする。放電停止電圧を高く設定するときは、リセット値を0%よりも高く、たとえば、0〜10%の特定された数値とする。
【0038】
パック電池1は、リフレッシュ放電させる毎に、残存容量をリセット値に補正する。リフレッシュ最低電圧を、放電停止電圧よりも低く設定するときは、電池電圧が放電停止電圧になったときに、残存容量をリセット値に補正する。
【0039】
演算回路11は、パック電池を満充電した状態から放電停止電圧まで放電させるときの放電電流を積算して、パック電池の満充電容量を演算する。実際に電池を使用するとき、必ずしも満充電した電池を完全に放電させる状態では使用されない。満充電した電池を、途中まで放電してその後に再び充電する状態、あるいは、途中まで充電した電池を途中まで放電させる状態、あるいはまた、途中まで充電した電池を完全に放電させる状態等で使用されることがあるからである。電池の満充電容量は、満充電した状態から完全に放電するまでの放電電流の積算値で演算される。したがって、途中まで充電され、あるいは途中まで放電されるときには、放電電流の積算値のみでは満充電容量を演算できない。
【0040】
図4に示すように、満充電した電池を途中まで放電し、その後、途中まで充電した後、完全に放電するときには、満充電容量は、放電電流の積算値と充電電流の積算値から満充電容量を演算する。このとき、満充電容量は、放電電流の積算値から、充電電流の積算値に充電効率をかけた充電容量を減算した容量として演算する。充電効率は、充電電流が実際に電池の充電に使用される割合を考慮して決定される。たとえば、充電電流の85%が電池の充電に利用される電池にあっては、充電効率を0.85とする。この充電効率は、たとえば、0.8〜0.95の範囲であって、電池のタイプ、充電電流、充電時間等を考慮して最適値に設定される。
【0041】
リフレッシュ最低電圧と放電停止電圧とを等しい電圧に設定してリフレッシュ放電させる場合は、リフレッシュ放電を終了してから満充電されるまでの充電電流を演算回路11で積算し、この演算値に充電効率をかけて、パック電池1の満充電容量を演算することもできる。
【0042】
演算回路11は、以上の方法で満充電容量を演算するが、リフレッシュ放電させた後は、電池の満充電容量を、リフレッシュ前の満充電容量よりもあらかじめ設定されたリフレッシュ回復容量だけ大きく補正する。すなわち、リフレッシュ前の満充電容量に、リフレッシュ回復容量を加えた満充電容量に補正する。リフレッシュ放電させることによって、メモリー効果による電池の満充電容量の減少が解消されるからである。リフレッシュ回復容量は、たとえば、リフレッシュ前の満充電容量の約20%とする。リフレッシュ回復容量を20%とする電池は、リフレッシュ放電前の満充電容量が500mAhとすれば、リフレッシュ後の満充電容量が600mAhに補正される。ただし、リフレッシュ回復容量は、電池の種類やリフレッシュ放電の条件によって一定ではなく、10〜30%の範囲で特定の設定値とする。リフレッシュ回復容量は、演算回路11のメモリに記憶される。
【0043】
さらに、演算回路11は、リフレッシュ放電の間において、電池が満充電された状態から放電停止電圧まで放電される状態になると、放電電流の積算値から満充電容量を演算し、あるいは、放電電流の積算値から充電電流の積算値に充電効率をかけた値を減算して、電池の満充電容量を放電積算容量に補正する。
【0044】
このとき、放電積算容量の最大増加率を制限して満充電容量を補正する。最大増加率は、たとえば10〜30%、好ましくは約20%に設定する。放電積算容量で満充電容量を補正するとき、最大増加率を前述の範囲に制限するのは、満充電された電池の放電条件によって放電積算容量が正確でないことがあるからである。たとえば、通常の使用状態に比較して小電流で放電させる場合には、電池の電圧がゆっくりと低下して放電積算容量が大きくなる。このような特殊な条件で放電されるときの誤差を少なくするために、満充電容量の最大増加率を制限する。
【0045】
さらに、演算回路11は、より正確に残存容量を演算するために、パック電池1をリフレッシュ放電した後、次にリフレッシュ放電されるまでの間は、カウンター10のカウント値で残存容量を補正する。演算回路11は、カウンター10のカウント値が多くなるにしたがって、残存容量が少なくなるように補正する。たとえば、演算回路11は、満充電容量から放電電流の積算値を減算した演算残存容量から、カウンター10のカウント値と減算定数の積を減算して補正した補正残存容量を演算する。減算定数はパック電池1に特定された数値で、演算回路11のメモリが減算定数を記憶している。補正された補正残存容量は、残存容量表示器13に表示される。
【0046】
演算回路11は、前回のリフレッシュ放電と前々回のリフレッシュ放電との間における満充電容量の減少値と、カウンター10のカウント値から減算定数を演算して、次にリフレッシュ放電するまでの減算定数を演算することもできる。たとえば、前回にリフレッシュ放電したときの満充電容量が、前々回にリフレッシュ放電したときの満充電容量よりも20%減少し、前々回と前回のリフレッシュ放電との間におけるカウンター10のカウント値が100カウントであると、減算定数を0.2×1/100とする。
【0047】
以上のように、演算回路11がリフレッシュ放電させる間のカウント値と満充電容量の減少値から減算定数を演算して、次回にリフレッシュ放電するまでの残存容量を補正する方法は、リフレッシュ放電させる間における残存容量の表示を特に正確にできる特長がある。
【0048】
また、本発明の容量表示方法は、演算残存容量から、カウント値と減算定数の積を減算する方法に代わって、演算残存容量にカウント値と減算定数をかけ算して、補正残存容量を演算することもできる。ただし、このときの減算定数は、リフレッシュ放電させる間における残存容量がより正確に補正できる値に設定される。
【0049】
以上の容量表示方法は、カウンターのカウント値が設定値になるときにパック電池をリフレッシュして残存容量を補正しているが、本発明の容量表示方法は、カウンターのカウント値ではなくて、充放電時間のトータル時間が設定された時間を越えるときに、リフレッシュ放電させることを表示し、あるいは自動的にリフレッシュ放電することもできる。この方法においても、リフレッシュ放電させる間においては、カウンターのカウント値で残存容量を前述の方法と同じように補正して表示する。
【0050】
【発明の効果】
本発明の容量演算方法は、メモリー効果で容量が少なくなった電池をリフレッシュした後に、残存容量を正確に演算できる特長がある。それは、本発明の容量演算方法が、リフレッシュ後における電池の満充電容量を、リフレッシュ前の満充電容量よりもあらかじめ設定されたリフレッシュ回復容量だけ大きく補正するからである。とくに、本発明の方法は、リフレッシュした後に、電池を放電することなく満充電容量を正確に演算できるので、リフレッシュした直後から残存容量を正確に演算できる特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電池を放電させたときに残存容量が減少する状態を示すグラフ
【図2】本発明の方法に使用されるパック電池と充電器とを示す回路図
【図3】リフレッシュ時期を判定するフローチャート図
【図4】充放電される電池の残存容量を示すグラフ
【符号の説明】
1…パック電池
2…充電器
3…二次電池
4…温度センサー
5…出力端子
6…スイッチ
7…制御回路
8…リフレッシュ回路
9…リフレッシュ表示器
10…カウンター
11…演算回路
12…リフレッシュスイッチ
13…残存容量表示器
14…電流検出回路

Claims (3)

  1. メモリー効果の生じた二次電池(3)をリフレッシュ放電させると共に、電池に流れる電流を積算して二次電池(3)の容量を演算する二次電池の容量演算方法において、
    リフレッシュ後における電池の満充電容量を、リフレッシュ前の満充電容量よりもあらかじめ設定されたリフレッシュ回復容量だけ大きく補正し、
    リフレッシュ放電の間において、電池が満充電された状態から放電停止電圧まで放電される状態になると、放電電流の積算値である放電積算容量を、または放電電流の積算値と充電電流の積算値である放電積算容量を満充電容量として、電池の満充電容量を放電積算容量に補正し、
    リフレッシュ回復容量が、リフレッシュ前の満充電容量の10〜30%であることを特徴とする二次電池の容量演算方法。
  2. 放電積算容量の最大増加率を制限して満充電容量を補正する請求項1に記載される二次電池の容量演算方法。
  3. 放電積算容量の最大増加率をリフレッシュ前の満充電容量に対して10〜30%とする請求項に記載される二次電池の容量演算方法。
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