JP7220194B2 - 樹脂製の容器の製造方法およびブロー成形装置 - Google Patents

樹脂製の容器の製造方法およびブロー成形装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7220194B2
JP7220194B2 JP2020501031A JP2020501031A JP7220194B2 JP 7220194 B2 JP7220194 B2 JP 7220194B2 JP 2020501031 A JP2020501031 A JP 2020501031A JP 2020501031 A JP2020501031 A JP 2020501031A JP 7220194 B2 JP7220194 B2 JP 7220194B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
preform
gas
container
blow molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020501031A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2019163889A1 (ja
Inventor
要一 土屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissei ASB Machine Co Ltd
Original Assignee
Nissei ASB Machine Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissei ASB Machine Co Ltd filed Critical Nissei ASB Machine Co Ltd
Publication of JPWO2019163889A1 publication Critical patent/JPWO2019163889A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7220194B2 publication Critical patent/JP7220194B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C49/00Blow-moulding, i.e. blowing a preform or parison to a desired shape within a mould; Apparatus therefor
    • B29C49/02Combined blow-moulding and manufacture of the preform or the parison
    • B29C49/06Injection blow-moulding
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C49/00Blow-moulding, i.e. blowing a preform or parison to a desired shape within a mould; Apparatus therefor
    • B29C49/42Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C49/46Component parts, details or accessories; Auxiliary operations characterised by using particular environment or blow fluids other than air
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C49/00Blow-moulding, i.e. blowing a preform or parison to a desired shape within a mould; Apparatus therefor
    • B29C49/02Combined blow-moulding and manufacture of the preform or the parison
    • B29C2049/023Combined blow-moulding and manufacture of the preform or the parison using inherent heat of the preform, i.e. 1 step blow moulding

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

本発明は、樹脂製の容器の製造方法およびブロー成形装置に関する。
ブロー成形の加圧媒体としては利便性の高さから、圧縮空気が通常用いられる。例えば、特許文献1には圧縮空気を用いるブロー成形方法が開示されている。また、近年では、容器に充填する液体を加圧媒体として用い、ブロー成形工程と充填工程とを単一ステップで行う方法も考案されている(特許文献2)。
日本国特開2006-264035号公報 日本国特開2015-066921号公報
圧縮空気を用いるブロー成形では、プリフォームを所望の容器の形状にするために、コンプレッサーで圧縮された高圧の空気をプリフォーム内に吹き込む。しかし、圧縮空気の圧力やそのコントロールが不十分である場合や、または十分なブロー時間が確保されない場合には、成形後に生ずる容器の収縮と相まって、プリフォームから容器への賦形が不十分となるおそれがある。例えば、容器の肉厚分布が適切になっていない、容器表面の凹凸部(リブや模様、刻印、文字等)が明瞭になっていない、等が挙げられる。また、圧縮空気によるブロー成形では、ブロー後の容器に涙模様やリング模様といった伸びムラによる成形不良(外観不良)が生じやすい傾向にある。圧縮空気は液体と比べて熱伝導率が悪く、偏温があるプリフォームの内壁面に圧縮空気が接触してもその偏温は軽減されずに維持される。そのプリフォームの高温領域のみが圧縮空気で局所的に延伸されて最初に金型と接触する状態が生じ、ブローされたプリフォームは不均一に冷却される。このようなことが原因となり、涙模様やリング模様といった外観不良が発生する。このような外観不良を発生させないためには、プリフォームの温度分布や圧縮空気の導入タイミング等の成形条件を最適に調整する必要があり、困難を伴う。
また、プリフォームを容器の形状にブローした後に一定時間冷却する必要があり、ブロー工程にある程度の時間がかかる。特に、耐熱性を高めた容器を成形する場合は、圧縮空気でプリフォームを容器の形状にブローした後に冷却用の空気を容器内へ流通させるプロセスも必要になり、ブロー工程の時間も一段と長くなる。同時に、コンプレッサーの稼働率やエネルギー消費量も大きいものとなる。
本発明は、賦形性に優れ、圧縮気体でブローする際に発生する外観不良(成形不良)を抑止でき、かつ、ブロー工程の時間を短縮することが可能な樹脂製の容器の製造方法およびブロー成形装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決することのできる本発明の樹脂製の容器の製造方法は、
プリフォームから樹脂製の容器を成形する樹脂製の容器の製造方法であって、
前記プリフォームを気体および液体の両方でブローして前記容器を成形するブロー工程と、
前記容器の内部に残る液体を廃液する廃液工程と、
を含み、
前記ブロー工程において使用される前記液体は前記容器の充填容量よりも少ない量である。
当該製造方法によれば、気体と容器の充填容量よりも少ない量の液体とをプリフォームにブローすることにより、プリフォームを所望の容器の形状へ賦形させることが容易となり、またブロー工程の時間を短縮することができる。
また本発明の樹脂製の容器の製造方法は、
前記ブロー工程において、
前記気体および前記液体は、前記気体および前記液体を供給する供給路と連結されたブローノズルから前記プリフォームに導入され、
前記供給路には前記気体の貯留領域が設けられ、
前記液体に圧力が付与されることで、前記液体が前記貯留領域を経由して前記気体と共に前記プリフォームをブローする、と好ましい。
上記構成によれば、液体に付与される圧力によってプリフォームを気体および液体でブローさせることができる。また、加圧媒体の圧力基準はポンプ等で高圧にされた液体になるため、気体を圧縮するコンプレッサーの仕様要件を低減させることができる。つまり、コンプレッサーの種類は低圧式または高圧式の何れを用いても構わない。
また本発明の樹脂製の容器の製造方法は、
前記ブロー工程において、
前記気体および前記液体は、前記気体および前記液体を供給する供給路と連結されたブローノズルから前記プリフォームに導入され、
前記供給路には前記液体の貯留領域が設けられ、
前記気体に圧力が付与されることで、前記気体が前記貯留領域を経由して前記気体と共に前記プリフォームをブローする、と好ましい。
上記構成によれば、気体に付与される圧力によってプリフォームを気体および液体でブローさせることができ、液体に圧力をかけるための装置を用いることなく容器をブロー成形することができる。また、賦形性に優れる液体を用いるため高圧または低圧の気体の何れを用いてもプリフォームを所望の形状の容器にブローすることができ、装置の簡素化が可能である。
また本発明の樹脂製の容器の製造方法は、
前記ブロー工程において、
前記気体および前記液体は、前記気体および前記液体に圧力が付与されることで、前記気体および前記液体を供給する供給路と連結されたブローノズルから前記プリフォームに導入され前記プリフォームをブローする、と好ましい。
上記構成によれば、気体に付与される圧力と液体に付与される圧力によってプリフォームを気体および液体でブローさせることができ、プリフォームのブロー成形条件に係る圧力の細かな制御が可能である。また、液体と気体とに圧力が付与されるので、気体に通常のブロー成形で採用される高い圧力をかけずにプリフォームを所望の形状の容器にブローすることも可能になる。また、プリフォームに導入される加圧媒体は液体と気体との混合物になり、液体のみや気体のみの場合と比べ相乗効果が期待できる。
また、上記課題を解決することのできる本発明のブロー成形装置は、
樹脂製の有底のプリフォームを製造する射出成形ユニットと、
前記射出成形ユニットで製造されたプリフォームをブロー成形して容器を製造するブロー成形ユニットと、を備え、
前記ブロー成形ユニットは、
前記プリフォームが配置される金型と、
液体が貯留される貯留部と、
前記金型に配置された前記プリフォーム内に圧縮気体及び前記液体を供給するための供給路と、
ブロー成形のために前記供給路を介して前記プリフォーム内に供給される前記圧縮気体及び前記液体の少なくとも一方の供給圧を制御する制御部と、
を有する。
上記構成の成形装置によれば、液体が貯留された貯留部と、圧縮気体および液体を供給するための供給路とを有することにより、圧縮気体および液体でプリフォームをブローさせることができる。これにより、プリフォームを所望の容器の形状へ賦形させることが容易となり、またブロー工程の時間を短縮させることができる。また、圧縮気体及び液体の少なくとも一方の供給圧を制御する制御部を備えることにより、圧縮気体または液体の少なくとも一方に圧力をかけることで、圧縮気体および液体をプリフォームにブローすることができる。
また本発明のブロー成形装置は、
前記ブロー成形ユニットは前記圧縮気体を生成可能な生成部をさらに有し、
前記供給路において、前記液体は、前記圧縮気体より前記プリフォームに近い位置に貯留され、
前記制御部は、前記圧縮気体の供給圧を制御することで、前記プリフォーム内に供給される前記液体のブロー圧を調整することが可能であると好ましい。
上記構成によれば、気体に付与される圧力によってプリフォームを気体および液体でブローすることができ、液体に圧力をかけるための装置を用いることなく容器をブロー成形することができる。また、賦形性に優れる液体を用いるため低圧の気体を用いてもプリフォームを所望の形状の容器にブローすることができ、圧縮気体の生成部の簡素化が可能である。
本発明によれば、賦形性に優れ、圧縮気体でブローする際に発生する外観不良(成形不良)を抑止でき、かつ、ブロー工程の時間を短縮することが可能な樹脂製の容器の製造方法およびブロー成形装置を提供することができる。
実施形態に係るブロー成形装置のブロック図である。 ブロー成形ユニットにおけるプリフォームから容器を製造する第1~第3の実施形態のブロー成形の様子を示す模式図である。 ブロー成形ユニットにおけるプリフォームから容器を製造する第1の実施形態のブロー成形の様子を示す模式図である。 ブロー成形ユニットにおけるプリフォームから容器を製造する第1の実施形態のブロー成形の様子を示す模式図である。 ブロー成形ユニットにおけるプリフォームから容器を製造する第1の実施形態のブロー成形の様子を示す模式図である。 ブロー成形ユニットにおけるプリフォームから容器を製造する第1の実施形態のブロー成形の様子を示す模式図である。 ブロー成形ユニットにおけるプリフォームから容器を製造する第2の実施形態のブロー成形の様子を示す模式図である。 ブロー成形ユニットにおけるプリフォームから容器を製造する第3の実施形態のブロー成形の様子を示す模式図である。 ブロー成形ユニットにおけるプリフォームから容器を製造する第4の実施形態のブロー成形の様子を示す模式図である。 ブロー成形ユニットにおけるプリフォームから容器を製造する第4の実施形態のブロー成形の様子を示す模式図である。 ブロー成形ユニットにおけるプリフォームから容器を製造する第5の実施形態のブロー成形の様子を示す模式図である。 ブロー成形ユニットにおけるプリフォームから容器を製造する第5の実施形態のブロー成形の様子を示す模式図である。 第6の実施形態のブロー成形ユニットの概要を示す模式図である。 第7の実施形態のブロー成形ユニットの概要を示す模式図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の実施形態の一例(第1の実施形態)について、図面を参照して説明する。尚、本図面に示された各部材の寸法は、説明の便宜上、実際の各部材の寸法とは異なる場合がある。まず、図1を参照して、樹脂製の容器10を製造するためのブロー成形装置20について説明する。図1はブロー成形装置20のブロック図である。
図1に示すように、ブロー成形装置20は、プリフォーム12を製造するための射出成形ユニット22を備えている。射出成形ユニット22には、原材料である樹脂材料を供給する射出装置24が接続されている。また、ブロー成形装置20は、プリフォーム12をブローして容器10を製造するためのブロー成形ユニット200を備えている。つまり、ブロー成形装置20は成形ステーションとして、射出成形ユニット22とブロー成形ユニット200を少なくとも備えている。また、ブロー成形装置20は追加の成形ステーションとして、ブロー成形前のプリフォーム12の温度分布を調整する温調ユニットや容器10を装置外に排出する取出ユニットを、さらに備えていても良い。すなわち、ブロー成形装置20の構成は、(1)射出成形ユニット22とブロー成形ユニット200、(2)射出成形ユニット22とブロー成形ユニット200と取出ユニット、(3)射出ユニット22と温調ユニットとブロー成形ユニット200、(4)射出成形ユニット22と温調ユニットとブロー成形ユニット200と取出ユニット、の4つパターンの何れであっても構わない(これらパターンの各ユニットは成形工程順(図1の矢印の向きの順)に通常並べられる)。
射出成形ユニット22とブロー成形ユニット200とは、搬送手段28を中心として所定角度(本実施形態(パターン(1))では180度)回転した位置に設けられている。搬送手段は回転板等で構成されており、回転板に取付けられているネック型によりネック部が支持された状態のプリフォーム12又は容器10が、回転板の回転に伴って搬送されるように構成されている。なお、パターン(2)と(3)では搬送手段28を中心として120度に回転した位置に、パターン(4)では搬送手段28を中心として90度に回転した位置に、各ユニットが通常各々配置される。
図1に示す射出成形ユニット22は、図示を省略する射出キャビティ型、射出コア型、ネック型等を備えている。これらの型が型締めされることで形成されるプリフォーム形状の空間内に、射出装置24から樹脂材料を流し込むことにより、有底のプリフォーム12が製造される。
ブロー成形ユニット200は、射出成形ユニット22で製造されたプリフォーム12をブロー成形して容器10を製造するように構成されている。なお、必須ではないが、温調ユニットが設けられる場合は、ブロー成形ユニット200に搬送される前にプリフォーム12は温調処理される。ここで、図2~図6を参照して、ブロー成形ユニット200について詳細に説明する。
図2~図6は、ブロー成形ユニット200におけるプリフォーム12から容器10を製造するブロー成形の様子を示す模式図である。図2~図6の各段階の詳細は後述する。ブロー成形ユニット200は、プリフォーム12が配置される割型である金型202と、ブローの際に配置されたプリフォーム12を延伸するための延伸ロッド204と、加圧媒体としての液体30が貯留される貯留部206と、金型202に配置されたプリフォーム12内に圧縮気体および液体30を供給するための供給路208と、ブロー成形のために供給路208を介してプリフォーム12内に供給される圧縮気体及び液体30の少なくとも一方の供給圧を制御するプロセッサで構成される制御部210と、を有している。
本実施形態において、プロセッサの機能は、汎用メモリと協働して動作する汎用マイクロプロセッサにより実現されうる。汎用マイクロプロセッサとしては、CPU、MPU、GPUが例示されうる。汎用メモリとしては、ROMやRAMが例示されうる。また、プロセッサの機能は、マイクロコントローラ、ASIC、FPGAなどの専用集積回路によって実現されてもよい。プロセッサは、汎用マイクロプロセッサと専用集積回路の組合せによって実現されてもよい。
また、ブロー成形ユニット200は、圧縮気体を生成可能なコンプレッサー等の生成部212と、液体30を供給可能な液圧ポンプ等の液体供給部214とを有している。制御部210は生成部212および液体供給部214に接続されている。生成部212および液体供給部214は供給路208に接続されており、制御部210によって圧縮気体及び液体30の少なくとも一方の供給圧が制御される。なお、本実施形態において制御部210は、ブロー成形装置20に設けられた操作パネル等の入力インターフェースに操作者が入力した操作信号に基づいて、生成部212および液体供給部214の少なくとも一方の供給圧を制御する処理を繰り返し実行してもよい。貯留部206は供給路208の途中に設けられ、複数の弁(図2~図6では4つ)で仕切られるように構成されている。
これらの4つの弁のうち、第1の弁220Aは液体供給部214から貯留部206への液体30の供給を開閉によって調整するためのものである。第2の弁220Bは生成部212から貯留部206への気体の供給を開閉によって調整するためのものである。第3の弁220Cは貯留部206に液体30を供給する際の貯留部206の圧抜きをするためのものである。第4の弁220Dは貯留部206からの液体30および圧縮気体のプリフォーム12への供給を開閉によって調整するためのものである。第4の弁220Dを基準とした時に金型202に近い位置に配置される供給路208の一部(以下、ノズル供給路216という。)は、ブローノズル218に連結されている。またノズル供給路216は、排気用の弁である第5の弁220Eを備えている。
続いて、容器10の製造方法について説明する。容器10(図6参照)は、射出成形ユニット22で製造されたプリフォーム12を気体および液体30の両方でブローして容器10を成形するブロー工程と、容器10の内部に残る液体30を廃液する廃液工程と、を経て製造される。
ここで、図2~図6を参照してブロー工程について説明する。図2は、ブロー成形ユニット200の金型202にプリフォーム12が配置され、プリフォーム12の内側に延伸ロッド204が配置され、貯留部206に液体30が貯留された状態を示す図である。プリフォーム12は、図1に示す射出成形ユニット22で製造され、搬送手段28によりブロー成形ユニット200の金型202に配置される。プリフォーム12が金型202に配置された後に、プリフォーム12の底部に接触するように延伸ロッド204が配置される。液体30は液体供給部214から貯留部206に供給される。この際、第1の弁220Aを開いて貯留部206に液体30を導入し、必要に応じて第3の弁220Cを開いて貯留部206の圧抜きをする。所定の量の液体30を導入した時に、第1の弁220Aおよび第3の弁220Cを閉じる。これによりブロー成形ユニット200は図2に示す状態となる。ここで、貯留部206に貯留された液体30はプリフォーム12の加圧媒体となる。なお、貯留部206に貯留された液体30は、製造させる容器10の充填容量または満注容量よりも少ない量である。貯留部206に貯留される液体30の量は、容器10の充填容量または満注容量の1/5~4/5、好ましくは1/3~3/4、より好ましくは約1/2の程度に設定されるのが良い。これは、以降の実施形態でも同様である。
続いて第2の弁220Bを開いて、制御部210によって生成部212で圧力を付与して生成された圧縮気体を貯留部206に供給し、併せて第4の弁220Dを開いて貯留部206の液体30と生成部212から供給される圧縮気体をプリフォーム12へ供給する(図3)。この際、ノズル供給路216に存在する気体も同伴されてプリフォーム12へ供給される。またこの際、延伸ロッド204を金型202の底部に向けて伸ばしてプリフォーム12を延伸させる(図4)。またこの際、液体30および圧縮気体がブローノズル218からプリフォーム12に導入されて、プリフォーム12がブロー(賦形)され始める(図4)。所定の圧縮気体を供給することでプリフォーム12から容器10への賦形を完了させ、容器10を製造する(図5)。容器10の製造後、第2の弁220Bおよび第4の弁220Dを閉じ、第5の弁220Eを開いて容器10内の気体を開放する(図6)。上記の流れにより、ブロー工程が実施される。
ブロー工程の後に、製造された容器10の内部の液体30を廃棄する(廃液工程)。廃液は、容器10からブローノズル218を外して金型202を開放した後に搬送手段28により容器10をブロー成形ユニット200から取出して行われる。なお、廃液はブロー成形装置20で行われてもよいし、ブロー成形装置20から取出した後に行われてもよい。以上のブロー工程および廃液工程により充填物を含まない容器10が得られる。以上の実施形態によれば、気体に付与される圧力によってプリフォーム12を気体および液体30でブローさせることができる(気体と液体30とを含む加圧媒体の圧力は、圧縮気体の圧力を基準として制御することができる)。なお、生成部212で高圧に生成される圧縮気体の圧力は1.0MPa~3.5MPaの範囲で設定されるのが好ましく、容器10の最終賦形時の最大圧力は少なくとも3.0MPa以上になるよう設定されるのが望ましい。また、液体供給部より供給される液体の圧力は1.0MPa~5.0MPaの範囲で設定されるのが好ましく、容器10の最終賦形時の最大圧力は少なくとも2.5MPa以上になるよう設定されるのが望ましい(但し、加圧媒体の圧力基準を液体で制御する実施形態の場合のみ)。これら圧力条件は、以降の実施形態でも同様である。
ところで、圧縮空気を用いるブロー成形では、プリフォームを所望の容器の形状にするために、高圧の空気が必要となり、圧縮空気の圧力やそのコントロールが不十分である、または十分なブロー時間が確保されない場合には、成形後に生ずる容器の収縮現象と相まって、プリフォームから容器への賦形が不十分となるおそれがあった。具体的には、容器の肉厚分布が適切でない、容器表面の凹凸部(リブや模様、刻印、文字等)が明瞭でない、といった問題が生ずるおそれがあった。さらに、圧縮空気を用いるブロー成形では、プリフォームの温度分布や各種成形条件をかなり適正に調整しないと、ブロー後の容器に涙模様(フィッシュアイ)やリング模様といった伸びムラ(不均一な延伸配向)による成形不良(外観不良)が発生してしまう。また、プリフォームを容器の形状にブローした後に一定時間冷却する必要があり、ブロー工程にある程度の時間がかかっていた。特に、耐熱性を高めた容器を成形する場合は、圧縮空気でプリフォームを容器の形状にブローした後にも冷却用の空気を容器内へ流通させるプロセスも必要になるため、ブロー工程の時間も一段と長くなる。加えて、コンプレッサーの稼働率やエネルギー消費量も概して大きいものになる。
本実施形態の製造方法によれば、気体(圧縮性流体)および容器10の充填容量または満注容量よりも少ない量の液体30(非圧縮性流体)を共用してプリフォーム12をブローすることにより、プリフォーム12を所望の容器10の形状へ賦形することが容易となり、圧縮気体でブローする際に発生する成形不良を抑止でき、またブロー工程の時間を短縮することができる。具体的には、気体と異なる非圧縮性という特性をもつ液体30によるブロー成形が容器10の賦形性に優れることに起因して、短時間でプリフォーム12を容器10の形状までブローすることが可能となる。さらに賦形性に優れるため複雑な形状の容器10であっても短時間でブロー成形することが可能である。
そして、液体30の熱伝導率が気体と比べて高いため、プリフォーム12がブロー成形ユニット200の金型202の内壁に接する前に冷却が進み、その結果としてブロー工程における冷却時間が短縮されブロー工程の短縮化を実現できる。また、厚肉の容器を圧縮空気でブロー成形する場合はより長い冷却時間が必要になるが、当該製造方法によれば冷却時間を好適に短縮することができる。さらに、気体のみを使用する場合と比較してプリフォーム12の冷却が均一に行われ、プリフォーム12の偏温による伸びムラ等の成形不良を好適に防止・低減することができる。
なお、本実施形態の液体30はあくまでブロー用の加圧媒体の一つであり、充填物ではない。充填物によるブロー成形には、多くの制約やデメリットが未だ存在するものと思われる。例えば、加圧媒体として利用できる充填物の種類には限りがあるし、充填物の液量や液圧を適正に制御する機構、充填領域をクリーン(滅菌)状態に保つ機構、ノズル‐プリフォーム間に残存する気体を排気する機構など、高精度で制御される多くの機構をブロー成形機に搭載する必要性がある結果、装置コストは大幅に増大する。また通常、最適なブロー成形条件は多くのトライ&エラーの結果として得られるものであるが、充填物でブローする場合はこのときに充填物を無駄に浪費してしまうことになりかねない。
これに対し、本実施形態で使用する液体30は充填液でないため利用できる種類が多く、使用後に廃棄しても良いような安価な液体も利用できる。また、ブロー成形装置20も従来の空圧回路機構に液圧回路機構を基本的に組み込むだけで良く、さほどコストアップしない。つまり、従来の圧縮空気を加圧媒体として用いるブロー成形に多くの改造を施さずとも、賦形性の改善やブロー時間の短縮が図れるブロー成形装置20や成形方法が達成できる。
なお、本実施形態で用いる液体30は、プリフォーム12を内部から適切に冷却させる必要性がある関係上、温度管理された液体30を用いることが望ましい。例えば、10~30℃に温度管理され加圧された冷却水(ブロー成形機で通常用いられるタワー水やチラー水)を使用することができる。また、ブロー成形装置20と充填機を直結したい場合は、その冷却水に殺菌剤(過酸化水素水や次亜塩素酸、過酢酸等)や洗浄剤(各種リンサー等)を含有させても構わない。金型202の防錆面を考慮する場合は、金属腐食性の低い液体(アルコール、各種有機溶媒、等)を利用しても良い。なお、比較的高価な液体を用いる場合は、一回のブローで廃液せずに回収し、複数回利用しても構わない。加圧媒体として用いられる気体と液体30の割合は、プリフォーム12の温度や容器10の形状、延伸倍率等を考慮し、最適な割合に適宜変更して良い。
また、圧縮空気を用いるブロー成形では、圧縮空気に微量の水分が含まれていると成形された容器10に水滴跡ができるおそれがあり、水分を含まない圧縮空気を使用することが好ましいと考えられていた。ところが、本実施形態の製造方法のように微量ではない液体30を気体と共にプリフォーム12にブローする場合、容器10に水滴跡ができにくいことを本発明者らは見出した。すなわち、本実施形態の製造方法によれば、容器10への水滴跡の形成を防止することができる。
また、本実施形態の製造方法では、用いる液体30は容器10の充填容量よりも少なく(廃棄前で容器10の内部に存在する圧縮空気と液体30の総和体積が容器10の充填容量または満注容量と同一になる)、ブロー成形の後に廃棄される。容器10に充填する液体30によってプリフォーム12を容器10の形状にする方法では、液体30の充填量の制御が難しいが、本実施形態の製造方法では所望の成形性を満たす量であれば任意の量で液体を使用することができ、複雑な制御を必要としない。
また、本実施形態の製造方法では、気体に付与される圧力によってプリフォーム12に気体および液体30をブローするため、液体30に圧力をかけるための装置を用いることなく容器10をブロー成形することができる。また、賦形性に優れる液体30を用いるため高圧または低圧の何れの気体を用いてもプリフォーム12を所望の形状の容器10にブローすることができ、装置の簡素化が可能である。
また、本実施形態の成形装置によれば、液体30が貯留された貯留部206と、圧縮気体および液体30を供給するための供給路208とを有することにより、圧縮気体および液体30の両方でプリフォーム12をブローすることができる。これにより、プリフォーム12を所望の容器10の形状へ賦形させることが容易となり、またブロー工程の時間を短縮することができる。また、圧縮気体及び液体30の少なくとも一方の供給圧を制御する制御部210を備えることにより、圧縮気体または液体30の少なくとも一方に圧力をかけることで、圧縮気体および液体30をプリフォーム12に導入しブロー成形を行うことができる。
なお、上記の説明において特定のブロー成形ユニット200の構成を説明したが本発明は上記の具体的な構成に限定されるものではない。例えば、特開平8-230027号公報で図示されているように、プリフォームのネック部を鉛直下方に向けた状態で金型に配置されるように設計されていてもよい。この構成の場合、容器内に残った液体の排液がスムーズに実施できるため好ましい。
また、本実施形態のブロー成形装置20によれば、気体に付与される圧力によってプリフォーム12を気体および液体30でブローすることができ(加圧媒体の圧力を、空気圧を基準として制御することができ)、液体30に圧力をかけるための装置を用いることなく容器10をブロー成形することができる。また、賦形性に優れる液体30を用いるため低圧の気体を用いてもプリフォーム12を所望の形状の容器10にブローすることができ、圧縮気体の生成部212の簡素化が可能である。
(第2の実施形態)
続いて、本発明の実施形態の別の例(第2の実施形態)について、図2及び図7を参照して説明する。第2の実施形態では前記ブロー工程の態様以外は第1の実施形態と同様であるので、ブロー工程以外の説明を省略する。
第2の実施形態でも、第1の実施形態と同様の手順に従って、ブロー成形ユニット200の金型202にプリフォーム12が配置され、プリフォーム12の内側に延伸ロッド204が配置され、貯留部206に液体30が貯留される(図2)。
続いて図7に示すように、第1の弁220Aを開いて、制御部210によって液体供給部214で液体に圧力を付与して貯留部206に液体30を供給し、併せて第4の弁220Dを開いて貯留部206の液体30をプリフォーム12へ供給する。この際、ノズル供給路216に存在する気体も同伴されてプリフォーム12へ供給される。この場合のノズル供給路216は気体の貯留領域に該当する。この際、延伸ロッド204を金型202の底部に向けて伸ばしてプリフォーム12を延伸させる。またこの際、液体30および気体がブローノズル218からプリフォーム12にブローされてプリフォーム12が賦形され、所定の量の液体30を供給することでプリフォーム12の容器10への賦形を完了し、第1の弁220Aおよび第4の弁220Dを閉じる。容器10の製造後、第5の弁220Eを開いて容器10内の気体を開放する。上記の流れにより、ブロー工程が実施される。
以上の第2の実施形態によれば、液体30に付与される圧力によってプリフォーム12を気体および液体30でブローすることができる(気体と液体30とを含む加圧媒体の圧力は、液圧を基準として制御することができる)。また、加圧媒体の圧力基準はポンプ等で高圧にされた液体30になるため、気体を圧縮するコンプレッサーの仕様要件を緩和でき、低圧式・高圧式何れのコンプレッサーを用いても、容器10を好適にブロー成形することができる。
(第3の実施形態)
続いて、本発明の実施形態の別の例(第3の実施形態)について、図2及び図8を参照して説明する。第3の実施形態では前記ブロー工程の態様以外は第1の実施形態と同様であるので、ブロー工程以外の説明を省略する。
第3の実施形態でも、第1の実施形態と同様の手順に従って、ブロー成形ユニット200の金型202にプリフォーム12が配置され、プリフォーム12の内側に延伸ロッド204が配置され、貯留部206に液体30が貯留される(図2)。
続いて図8に示すように、第1の弁220Aを開いて、制御部210によって液体供給部214で液体30に圧力を付与して貯留部206に液体30を供給し、併せて第2の弁220Bを開いて、制御部210によって生成部212で圧力を付与して生成された圧縮気体を貯留部206に供給し、併せて第4の弁220Dを開いて貯留部206の液体30と生成部212から供給される圧縮気体をプリフォーム12へ供給する。この際、ノズル供給路216に存在する気体も同伴されてプリフォーム12へ供給される。この場合のノズル供給路216は気体の貯留領域に該当する。この際、延伸ロッド204を金型202の底部に向けて伸ばしてプリフォーム12を延伸させる。またこの際、液体30および気体がブローノズル218からプリフォーム12にブローされてプリフォーム12が賦形され、所定の量の液体30および圧縮気体を供給することでプリフォーム12の容器10への賦形を完了し、第1の弁220Aおよび第4の弁220Dを閉じる。容器10の製造後、第5の弁220Eを開いて容器10内の気体を開放する。上記の流れにより、ブロー工程が実施される。
以上の第3の実施形態によれば、気体に付与される圧力と液体30に付与される圧力によってプリフォーム12に気体および液体30をブローすることができ、プリフォーム12に係る圧力の細かな制御が可能である。また、液体30と気体とに圧力が付与されるので、気体に通常のブロー成形で採用される高い圧力をかけずにプリフォーム12を所望の形状の容器10にブローすることができる。
(第4の実施形態)
続いて、本発明の実施形態の別の例(第4の実施形態)について、図9及び図10を参照して説明する。第4の実施形態では前記ブロー工程の態様以外は第1の実施形態と同様であるので、ブロー工程以外の説明を省略する。
第4の実施形態では、まずブロー成形ユニット200の金型202にプリフォーム12が配置され、プリフォーム12の内側に延伸ロッド204が配置され、貯留部206に圧縮気体が貯留される(図9)。なお、第1の実施形態~第3の実施形態において、貯留部206に液体30が貯留される態様を説明したが、本実施形態においては圧縮気体が貯留される。プリフォームおよび延伸ロッドは、第1の実施形態と同様の手順に従って配置される。圧縮空気は生成部212から貯留部206に供給される。この際、第2の弁220Bを開いて貯留部206に圧縮気体を導入し、必要に応じて第3の弁220Cを開いて貯留部206の圧抜きをする。所定の量の圧縮気体を導入した時に、第2の弁220Bおよび第3の弁220Cを閉じる。これによりブロー成形ユニット200は図9に示す状態となる。ここで、貯留部206に貯留された圧縮気体はプリフォーム12の加圧媒体となる。
続いて図10に示すように、第1の弁220Aを開いて、制御部210によって液体供給部214で液体に圧力を付与して貯留部206に液体30を供給し、併せて第4の弁220Dを開いて貯留部206の圧縮気体をプリフォーム12へ供給する。この際、ノズル供給路216に存在する気体も同伴されてプリフォーム12へ供給される。この場合のノズル供給路216は気体の貯留領域に該当する。なお貯留部206は圧縮気体の貯留領域に該当する。この際、延伸ロッド204を金型202の底部に向けて伸ばしてプリフォーム12を延伸させる。またこの際、液体30および気体がブローノズル218からプリフォーム12にブローされてプリフォーム12が賦形され、所定の量の液体30を供給することでプリフォーム12の容器10への賦形を完了し、第1の弁220Aおよび第4の弁220Dを閉じる。容器10の製造後、第5の弁220Eを開いて容器10内の気体を開放する。上記の流れにより、ブロー工程が実施される。
第4の実施形態によれば、液体30に付与される圧力によってプリフォーム12を気体および液体30でブローさせることができる(気体と液体30とを含む加圧媒体の圧力は、液圧を基準として制御することができる)。当該実施形態においても、気体と液体とをプリフォームにブローすることにより、プリフォームを所望の容器の形状へ賦形させることが容易となり、またブロー工程の時間を短縮することができる。
(第5の実施形態)
続いて、本発明の実施形態の別の例(第5の実施形態)について、図11及び図12を参照して説明する。第5の実施形態では前記ブロー工程の態様以外は第1の実施形態と同様であるので、ブロー工程以外の説明を省略する。
第5の実施形態では、まずブロー成形ユニット200の金型202にプリフォーム12が配置され、プリフォーム12の内側に延伸ロッド204が配置され、貯留部206に液体30および圧縮気体が貯留される(図11)。この貯留部206に貯留された液体30および圧縮気体の両者をまとめて、本実施形態では混合流体40とする。なお、第1の実施形態~第3の実施形態において、貯留部206に液体30が貯留される態様を説明したが、本実施形態においては混合流体40が貯留される。プリフォームおよび延伸ロッドは、第1の実施形態と同様の手順に従って配置される。液体30は液体供給部214から貯留部206に供給される。この際、第1の弁220Aを開いて貯留部206に液体30を導入する。圧縮空気は生成部212から貯留部206に供給される。この際、第2の弁220Bを開いて貯留部206に圧縮気体を導入する。必要に応じて第3の弁220Cを開いて貯留部206の圧抜きをする。所定の量の液体30および圧縮気体を導入した時に、第1の弁220Aおよび第2の弁220Bを閉じる。これによりブロー成形ユニット200は図11に示す状態となる。ここで、貯留部206に貯留された混合流体40は圧縮気体と液体30とを含みプリフォーム12の加圧媒体となる。
続いて図12に示すように、第1の弁220Aを開いて、制御部210によって液体供給部214で液体30に圧力を付与して貯留部206に液体30を供給し、併せて第2の弁220Bを開いて、制御部210によって生成部212で圧力を付与して生成された圧縮気体を貯留部206に供給し、併せて第4の弁220Dを開いて貯留部206の混合流体40をプリフォーム12へ供給する。この際、ノズル供給路216に存在する気体も同伴されてプリフォーム12へ供給される。この場合のノズル供給路216は気体の貯留領域に該当する。なお貯留部206は液体30および圧縮気体の貯留領域に該当する。この際、延伸ロッド204を金型202の底部に向けて伸ばしてプリフォーム12を延伸させる。またこの際、液体30および圧縮気体がブローノズル218からプリフォーム12にブローされてプリフォーム12が賦形され、所定の量の液体30および圧縮気体を供給することでプリフォーム12の容器10への賦形を完了し、第1の弁220A、第2の弁220Bおよび第4の弁220Dを閉じる。容器10の製造後、第5の弁220Eを開いて容器10内の気体を開放する。上記の流れにより、ブロー工程が実施される。
当該実施形態においても、気体と液体とをプリフォームにブローすることにより、プリフォームを所望の容器の形状へ賦形させることが容易となり、またブロー工程の時間を短縮することができる。なお、混合流体40は、例えば、気体中に適量の液体を分散させた状態の加圧媒体(気体中に液体が噴霧状に散在している加圧媒体)とさせても良い。この場合、ブローされた容器内に残存する液体は微量になるため、廃液工程は単純に空気で乾燥させる方式を採用しても構わない。
(第6の実施形態)
続いて、本発明の実施形態の別の例(第6の実施形態)について、図13を参照して説明する。図13は、第6の実施形態に係るブロー成形ユニット1200の概要を示す模式図である。ブロー成形ユニット1200以外のブロー成形装置の構成は第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
ブロー成形ユニット1200は、液体供給部1214と、圧縮気体を生成する生成部1212と、貯留部1206と、金型ユニット1250と、制御部(不図示)とを有している。液体供給部1214は、液圧ポンプなどの液体源1260と、内部に液体1030を保持する供給ピストン1240とを有している。供給ピストン1240は、内部の液体1030に圧力を付与するロッド1242と、所定の位置でロッド1242を止めるストッパ1244とを有している。圧縮気体を生成する生成部1212は、コンプレッサーで構成されている。貯留部1206は、成形される容器の容器充填量よりも小さい容積を持つ、液体1030を貯留するタンクである。金型ユニット1250は、容器の外形を規定する金型やブローノズル等を有している。制御部(不図示)は生成部1212および液体供給部1214に接続されて、圧縮気体及び液体1030の少なくとも一方の供給圧を制御するように構成されている。
次にブロー成形ユニット1200を用いた容器の製造方法を説明する。容器は、射出成形ユニット22(図1参照)で製造されたプリフォームを気体および液体1030の両方でブローして容器を成形するブロー工程と、容器の内部に残る液体1030を廃液する廃液工程と、を経て製造される。なお、廃液工程は第1の実施形態と同様なので説明を省略する。
第6の実施形態におけるブロー工程では、まず液体源1260で液体1030(例えば水)を供給ピストン1240に導入させた後に、ロッド1242をストッパ1244に当接する位置まで伸長(下降)させることで液量を確定する。次いで、その液量を貯留部1206に供給し、そこに生成部1212で作成された圧縮気体を導入することでプリフォームに液体1030および圧縮気体を流すと共にブローする。上記のように、ブロー工程が実施される。毎回のブロー工程で用いられる液体が常に同一量に制御・管理されるため、ブローバッチ間の成形条件の均一化が図れる。なお、加圧媒体の圧力は空気圧を基準として制御することができる。
(第7の実施形態)
続いて、本発明の実施形態の別の例(第7の実施形態)について、図14を参照して説明する。図14は、第7の実施形態に係るブロー成形ユニット2200の概要を示す模式図である。ブロー成形ユニット2200以外のブロー成形装置の構成は第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
ブロー成形ユニット2200は、液体供給部2214と、圧縮気体を生成する生成部1212と、合流部2206と、金型ユニット1250と、制御部(不図示)とを有している。ここで、生成部1212、金型ユニット1250および制御部は第6の実施形態で説明したものと同じであるため、その説明を省略する。液体供給部2214は、液圧ポンプなどの液体源1260と、内部に液体2030を保持する供給ピストン2240とを有している。供給ピストン2240は、内部の液体1030に圧力を付与するロッド2242と、ロッド2242に接続されたモータ2246と、を有している。合流部2206は、圧縮気体が流れる高圧気体回路2208Aと、液体2030が流れる液体回路2208Bとが合流する箇所である。
次にブロー成形ユニット2200を用いた容器の製造方法を説明する。なお、当該製造方法はブロー工程以外は第6の実施形態と同じであるため、その説明を省略する。
第7の実施形態におけるブロー工程では、高圧気体回路2208Aに液体1030(例えば水)を適量噴出させて、液体1030と圧縮気体(例えば空気)が混合されたミスト状(霧状)の加圧媒体(混合気体)をプリフォームに流しブローする。噴出させる液量はロッド2242のストローク(伸長距離)をモータ2246にて調整し、常に同じ混合比率となるように管理する。同時に、高圧気体回路2208Aの気体圧に負けないよう、その気体圧以上で押すようにモータ2246を制御する。上記のように、ブロー工程が実施される。なお、加圧媒体の圧力は空気圧を基準として制御することができる。
また、液体30を完全なミスト状の形態で使用するため、第1~第7の実施形態と比較しても液体30の使用量が低減できる。
以上、本発明を特定の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されず、適宜、変形、改良等が自在である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置場所等は、本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
上記の実施形態において説明したブロー成形装置20は、射出成形ユニット22およびブロー成形ユニット200、1200、2200を有する態様であったが、これ以外にもプリフォーム12の温度をブローする前に調整する温調部や製造された容器10を取り出すための取出し部などを有していてもよい。ただし、本実施形態の製造方法やブロー成形装置20においては、ブロー工程において気体および液体30、1030、2030の共用によりプリフォーム12の賦形するため賦形性が良いことから、所望の容器10の形状によっては温調部を設けない態様でも好適に容器を製造することができる。
また、上記の実施形態において複数の弁を備えた供給路208の具体的な態様を記載したが、供給路208の態様は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
また、第1~第5の実施形態において、制御部210が生成部212および液体供給部214に接続されている例を説明したが、本発明はこれに限定されない。制御部210は、生成部212および液体供給部214のそれぞれに接続される別個の制御部として構成されてもよい。また、第1~第5のそれぞれの実施形態に応じて、生成部212および液体供給部214の少なくとも一方に接続された単一の制御部のみを備える態様としてもよい。また、当該制御部はブロー成形ユニット以外の場所でブロー成形装置に設けられてもよい。
なお、本願は、2018年2月23日付で出願された日本国特許出願(特願2018-030985)に基づいており、その全体が引用により援用される。また、ここに引用されるすべての参照は全体として取り込まれる。
10:容器、12:プリフォーム、20:ブロー成形装置、22:射出成形ユニット、24:射出装置、28:搬送手段、30,1030:液体、40:混合流体、200,1200,2200:ブロー成形ユニット、202:金型、204:延伸ロッド、206,1206:貯留部、208:供給路、210:制御部、212,1212:生成部、214,1214,2214:液体供給部、216:ノズル供給路、218:ブローノズル、220A:第1の弁、220B:第2の弁、220C:第3の弁、220D:第4の弁、220E:第5の弁、1240,2240:供給ピストン、1242,2242:ロッド、1244:ストッパ、1250:金型ユニット、1260:液体源、2206:合流部、2208A:高圧気体回路、2208B:液体回路、2246:モータ

Claims (5)

  1. プリフォームから樹脂製の容器を成形する樹脂製の容器の製造方法であって、
    前記プリフォームを気体および液体の両方でブローして前記容器を成形するブロー工程と、
    前記容器の内部に残る液体を廃液する廃液工程と、
    を含み、
    前記ブロー工程において使用される前記液体は前記容器の充填容量よりも少ない量である、樹脂製の容器の製造方法。
  2. 前記ブロー工程において、
    前記気体および前記液体は、前記気体および前記液体を供給する供給路と連結されたブローノズルから前記プリフォームに導入され、
    前記供給路には前記気体の貯留領域が設けられ、
    前記液体に圧力が付与されることで、前記液体が前記貯留領域を経由して前記気体と共に前記プリフォームをブローする、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記ブロー工程において、
    前記気体および前記液体は、前記気体および前記液体を供給する供給路と連結されたブローノズルから前記プリフォームに導入され、
    前記供給路には前記液体の貯留領域が設けられ、
    前記気体に圧力が付与されることで、前記気体が前記貯留領域を経由して前記液体と共に前記プリフォームをブローする、請求項1に記載の製造方法。
  4. 前記ブロー工程において、
    前記気体および前記液体は、前記気体および前記液体に圧力が付与されることで、前記気体および前記液体を供給する供給路と連結されたブローノズルから前記プリフォームに導入され前記プリフォームをブローする、請求項1に記載の製造方法。
  5. 樹脂製の有底のプリフォームを製造する射出成形ユニットと、
    前記射出成形ユニットで製造されたプリフォームをブロー成形して容器を製造するブロー成形ユニットと、を備え、
    前記ブロー成形ユニットは、
    前記プリフォームが配置される金型と、
    液体が貯留される貯留部と、
    前記金型に配置された前記プリフォーム内に圧縮気体及び前記液体を供給するための供給路と、
    ブロー成形のために前記供給路を介して前記プリフォーム内に供給される前記圧縮気体及び前記液体の少なくとも一方の供給圧を制御する制御部と、
    を有し、
    前記ブロー成形ユニットは前記圧縮気体を生成可能な生成部をさらに有し、
    前記供給路において、前記液体は、前記圧縮気体より前記プリフォームに近い位置に貯留され、
    前記制御部は、前記圧縮気体の供給圧を制御することで、前記プリフォーム内に供給される前記液体のブロー圧を調整することが可能である、ブロー成形装置。
JP2020501031A 2018-02-23 2019-02-21 樹脂製の容器の製造方法およびブロー成形装置 Active JP7220194B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018030985 2018-02-23
JP2018030985 2018-02-23
PCT/JP2019/006549 WO2019163889A1 (ja) 2018-02-23 2019-02-21 樹脂製の容器の製造方法およびブロー成形装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2019163889A1 JPWO2019163889A1 (ja) 2021-02-04
JP7220194B2 true JP7220194B2 (ja) 2023-02-09

Family

ID=67687750

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020501031A Active JP7220194B2 (ja) 2018-02-23 2019-02-21 樹脂製の容器の製造方法およびブロー成形装置

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP7220194B2 (ja)
TW (1) TWI699276B (ja)
WO (1) WO2019163889A1 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016530131A (ja) 2013-08-30 2016-09-29 ディスクマ アクチェンゲゼルシャフト 容器用高変性ポリエステル
WO2016174847A1 (ja) 2015-04-30 2016-11-03 株式会社吉野工業所 液体ブロー成形装置
JP2016210142A (ja) 2015-05-12 2016-12-15 日精エー・エス・ビー機械株式会社 中空容器の製造方法及びブロー成形装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016530131A (ja) 2013-08-30 2016-09-29 ディスクマ アクチェンゲゼルシャフト 容器用高変性ポリエステル
WO2016174847A1 (ja) 2015-04-30 2016-11-03 株式会社吉野工業所 液体ブロー成形装置
JP2016210142A (ja) 2015-05-12 2016-12-15 日精エー・エス・ビー機械株式会社 中空容器の製造方法及びブロー成形装置

Also Published As

Publication number Publication date
TWI699276B (zh) 2020-07-21
WO2019163889A1 (ja) 2019-08-29
JPWO2019163889A1 (ja) 2021-02-04
TW201943542A (zh) 2019-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4550109B2 (ja) 空気消費量を低減させる中空本体の製造方法および装置
US9498913B2 (en) Method and device for producing filled containers
US10696434B2 (en) Method and device for producing containers which are filled with a liquid filling substance
EP2269803B1 (de) Verfahren zum Umrüsten einer Blasmaschine und Blasmaschine
JP6072241B2 (ja) 周囲温度の炭酸製品を用いて、容器へのブロー成形及び充填を行うための方法及びシステム
US20130113143A1 (en) Method of forming a container by blowing and filling
WO2014127903A1 (de) Verfahren und vorrichtung zum herstellen und füllen von behältern
CN111511526B (zh) 装有液体的容器的制造方法
WO2015114705A1 (ja) ブロー成形装置およびブロー成形方法
EP2113368B1 (de) Vorrichtung zum Blasformen
CN111093942B (zh) 装有液体的容器的制造方法
WO2016017152A1 (ja) ブロー成形装置
EP2987606B1 (de) Verfahren zum Ausformen und Füllen von Behältern und Formfüllmaschine
JP2018016038A (ja) 溶融材料の成形方法及び成形装置
JP7220194B2 (ja) 樹脂製の容器の製造方法およびブロー成形装置
JP7256798B2 (ja) ブロー成形装置で使用するためのブローノズル、該ブローノズルを用いたブロー成形方法及び延伸ロッド
KR20170010987A (ko) 타이어 가류기의 분사노즐 장치
KR20230129188A (ko) 인젝션 블로우 몰딩 몰드 및 인젝션 블로우 몰딩 방법
US11338493B2 (en) Two stage liquid blow molding method with heat sensitive ingredient
JP2013198999A (ja) 樹脂容器製造装置及び樹脂容器製造方法
CN104162973B (zh) 具有单独的压垫控制的吹塑机
JP6861082B2 (ja) 成形機、及び発泡成形体の製造方法
JP7233428B2 (ja) 残留液体除去機構、ブロー成型用金型及びブローキャビティ型、並びに、それらを用いた液体除去のための方法
JP2569241B2 (ja) ブロー成形方法
JP2010023514A (ja) 中空体をブロー成形する装置であって加圧・温度制御された流体の回路を備える装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220131

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220823

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221021

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7220194

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150