以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、 画像形成装置としての電子写真式の、かつ、直接転写方式のカラープリンタについて説明する。
図2は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの概念図である。
図において、10はプリンタ、Csは該プリンタ10の筐体、Bdはプリンタ10の本体、すなわち、装置本体である。
該装置本体Bd内における下方に、媒体収容部としての用紙カセット11が配設され、該用紙カセット11内に媒体Pが収容される。用紙カセット11の前端には、繰出部材としてのホッピングローラr1が配設され、該ホッピングローラr1の回転に伴って、媒体Pが1枚ずつ分離させられて媒体搬送路としての用紙搬送路Rt1に繰り出される。そして、用紙搬送路Rt1には給紙部材としての給紙ローラr2、斜行矯正部材としてのレジストローラ対m1等が配設され、媒体Pは、給紙ローラr2によって給紙され、レジストローラ対m1によって斜行が矯正され、用紙搬送路Rt1におけるレジストローラ対m1より下流側の画像形成部Imに送られる。
該画像形成部Imには、用紙搬送路Rt1における上流側から下流側にかけてブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各色の画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cが用紙搬送路Rt1に沿って装置本体Bdに対して着脱自在に配設される。
各画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cは、回転自在に配設された像担持体としての感光体ドラム13、該感光体ドラム13に当接させて回転自在に配設され、感光体ドラム13の表面を一様に帯電させて所定の表面電位にする帯電装置としての帯電ローラ14、前記感光体ドラム13の回転方向における帯電ローラ14より下流側において感光体ドラム13に当接させて回転自在に配設され、感光体ドラム13の表面に形成された潜像としての静電潜像に現像剤としてのトナーを付着させ、可視像である現像剤像としてのトナー像を形成する現像剤担持体としての現像ローラ16、該現像ローラ16に当接させて回転自在に配設され、トナーを現像ローラ16に供給する現像剤供給部材としての供給ローラ18、現像ローラ16に圧接させて配設され、供給ローラ18から現像ローラ16に供給されたトナーを薄層化する現像剤規制部材としての現像ブレード19、トナーを収容する現像剤収容部としてのトナーカートリッジ20、トナー像が媒体Pに転写された後に感光体ドラム13上に残留したトナーを掻き取り、除去する第1のクリーニング装置22、前記感光体ドラム13の回転方向における第1のクリーニング装置22より下流側において感光体ドラム13と対向させて配設され、感光体ドラム13の表面電位のばらつきを除去する除電装置23等を備える。
そして、各画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cの感光体ドラム13より上方には、露光装置としてのLEDヘッド15が感光体ドラム13と対向させて配設される。
前記画像形成部Imの下方には転写ユニットu1が配設される。該転写ユニットu1は、第1のローラとしての駆動ローラR1、第2のローラとしての従動ローラR2、前記駆動ローラR1及び従動ローラR2によって張設され、駆動ローラR1が回転させられるのに伴って矢印A方向に走行させられる転写ベルト21、該転写ベルト21を介して各感光体ドラム13と対向させて回転自在に配設され、感光体ドラム13上のトナー像を媒体Pに転写する転写部材としての転写ローラ17、並びに転写ベルト21に付着したトナーを掻き取り、除去する第2のクリーニング装置25を備える。
前記用紙搬送路Rt1における画像形成部Imより下流側には定着装置としての定着器28が配設される。該定着器28は、第1の定着部材としての加熱ローラ29、及び第2の定着部材としてのバックアップローラ30を備える。
また、用紙搬送路Rt1における定着器28より下流側には排出ローラ対m2が配設される。
前記筐体Csの上面にはスタッカSkが形成される。
前記感光体ドラム13は、アルミニウム等の金属製のパイプから成る導電性を有する支持体の外周に光導電層を形成することによって形成され、前記帯電ローラ14は、金属製のシャフトの外周にエピクロロヒドリンゴム等の半導電性ゴム層を形成することによって形成される。
前記第1のクリーニング装置22は、ウレタンゴム等から成るクリーニング部材としてのクリーニングブレードを備え、前記除電装置23は、除電板、及び該除電板に沿って一直線状に、ほぼ等ピッチで配列された複数の除電用の発光素子としての図示されないLED等を備える。
前記LEDヘッド15は、露光用の発光素子としてのLED、画像データに従って各LEDを駆動し、発光させるドライバ、集光用のレンズアレイ等を備え、LEDによって発生させられた光を感光体ドラム13の表面に照射し、感光体ドラム13を露光する。
本実施の形態においては、前記トナーとして、非磁性一成分の負帯電特性を有するトナーが使用され、該トナーにおいて、結着樹脂としてポリエステルが使用され、ブラックの着色剤として「カーボンブラック」等が、イエローの着色剤として「ピグメントイエロー74」等が、マゼンタの着色剤として「キナクリドン」等が、シアンの着色剤として「ピグメントブルー15」等が使用される。また、トナーの比表面積は2.7〔m2 /g〕に、球形度は0.95に、体積平均粒子径は6.1〔μm〕にされる。さらに、トナーには、流動性を高くするために流動化剤が外添されるほかに、帯電性を調整するためにシリカ、酸化チタン等の添加剤が外添される。
次に、プリンタ10の制御装置について説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図である。
図において、10はプリンタ、PCは上位装置としてのホストコンピュータ、50は制御部、51はインタフェース部、52は媒体設定部、53は第1の記憶装置としてのROM、54は第2の記憶装置としてのRAM、55は駆動部、56は露光ドライバ、57は電源装置である。
前記制御部50は、演算装置としての図示されないCPUを備え、前記ROM53に記録されたプログラムに基づいて各種の処理を行う。ROM53には、前記プログラムのほかに各種の初期値、設定値等が記録され、RAM54には各種のデータが一時的に記録される。また、RAM54は、前記CPUが演算を行う際にワークエリアとしても機能する。
前記インタフェース部51は、ホストコンピュータPCから受信した印刷データを制御部50に送信する。
前記媒体設定部52は、ホストコンピュータPCにおいて設定され、前記印刷データと共にプリンタ10に送信された、媒体P(図2)のサイズ、厚さ、体積抵抗値等の媒体情報を一時的に記録するバッファである。なお、本実施の形態においては、ホストコンピュータPCにおいて前記媒体情報が設定されるようになっているが、操作者が図示されない操作部を操作することによって媒体情報を設定し、媒体設定部52に記録することもできる。
また、前記制御部50は、編集処理部Pr1、媒体判別部Pr2、媒体搬送部Pr3、画像形成処理部Pr4、露光処理部Pr5、電圧制御部Pr6等を備える。
前記編集処理部Pr1は、インタフェース部51を介して印刷データを編集し、ビットデータである画像データを生成する。
前記媒体判別部Pr2は、媒体設定部52から取得した媒体情報に基づいて、印刷に使用される媒体Pの種類を、すなわち、媒体Pが高抵抗媒体であるか抵抗媒体であるかを判別する。
前記媒体搬送部Pr3は、前記駆動部55を介して搬送用の駆動源としての図示されない搬送用モータを駆動し、前記ホッピングローラr1、給紙ローラr2、レジストローラ対m1、及び排出ローラ対m2を回転させることによって、また、駆動ローラR1等を回転させ、転写ベルト21を走行させることによって、媒体Pを搬送する。
前記画像形成処理部Pr4は、前記駆動部55を介して画像形成用の駆動源としての図示されないドラムモータを駆動し、前記感光体ドラム13を回転させるとともに、感光体ドラム13に連動させて帯電ローラ14、現像ローラ16、前記転写ローラ17、供給ローラ18、前記加熱ローラ29等を回転させる。
前記露光処理部Pr5は、LEDヘッド15によって感光体ドラム13を露光し、静電潜像を形成する。そのために、露光処理部Pr5は、編集処理部Pr1から画像データを受け、露光ドライバ56を介してLEDヘッド15に送り、LEDを駆動し、発光させる。また、露光処理部Pr5は、幅が狭い媒体Pに対して印刷が行われた後、幅が広い媒体Pに対して印刷が行われる場合に、LEDヘッド15によって、感光体ドラム13の後述される画像領域εi(図7)以外の所定の領域を露光して感光体ドラム13の表面電位を所定量低くする。
前記電圧制御部Pr6は、電源装置57を介して、帯電ローラ14、現像ローラ16、転写ローラ17、供給ローラ18、現像ブレード19、除電装置23等に直流の電圧、すなわち、直流電圧を印加する。また、電圧制御部Pr6は、媒体Pが高抵抗媒体である場合に、高抵抗媒体に応じた電圧を帯電ローラ14に印加する。本実施の形態においては、媒体Pが高抵抗媒体である場合に帯電ローラ14に印加される電圧が、媒体Pが低抵抗媒体である場合に帯電ローラ14に印加される電圧より高くされる。
次に、プリンタ10の動作について説明する。
まず、前記電圧制御部Pr6は、電源装置57を介して、媒体Pの種類に応じた-1100〔V〕又は-1150〔V〕の直流電圧を帯電ローラ14に印加し、感光体ドラム13の表面を-550〔V〕又は-600〔V〕の表面電位に帯電させる。また、電圧制御部Pr6は、電源装置57を介して、-200〔V〕の直流電圧を現像ローラ16に、-300〔V〕の直流電圧を供給ローラ18及び現像ブレード19に、+24〔V〕の直流電圧を除電装置23に印加する。さらに、電圧制御部Pr6は、電源装置57を介して、媒体Pの種類に応じた直流電圧を転写ローラ17に印加する。
そして、前記媒体搬送部Pr3は、駆動部55を介して搬送用モータを駆動し、ホッピングローラr1、給紙ローラr2、レジストローラ対m1、及び排出ローラ対m2を回転させるとともに、駆動ローラR1等を回転させ、転写ベルト21を前記矢印A方向に走行させる。
これにより、前記用紙カセット11に収容された媒体Pが、ホッピングローラr1によって1枚ずつ分離させられて用紙搬送路Rt1に繰り出される。繰り出された媒体Pは、前述されたように、給紙ローラr2によって給紙され、前記レジストローラ対m1によって斜行が矯正され、画像形成部Imに送られる。
続いて、前記画像形成処理部Pr4は、駆動部55を介してドラムモータを駆動し、感光体ドラム13を矢印方向に回転させるとともに、感光体ドラム13と連動させて帯電ローラ14、現像ローラ16、供給ローラ18、転写ローラ17、加熱ローラ29等を矢印方向に回転させる。
これにより、感光体ドラム13の表面が一様に帯電させられる。
そして、前記インタフェース部51がホストコンピュータPCから印刷データを受信し、制御部50に送信すると、前記編集処理部Pr1は、印刷データを編集して画像データを生成し、露光ドライバ56を介してLEDヘッド15に送る。該LEDヘッド15は、LEDによって発生させられた光を感光体ドラム13の表面に照射し、静電潜像を形成するのに必要な露光量qiで感光体ドラム13を露光する。これにより、感光体ドラム13の表面に静電潜像が形成される。
続いて、前記トナーカートリッジ20に収容されたトナーが、供給ローラ18のセル目に保持され、供給ローラ18と現像ローラ16との間で擦られて負の極性に帯電させられ、供給ローラ18と現像ローラ16との電位差によって生じる電界により現像ローラ16に付着させられる。そして、現像ローラ16上のトナーは、現像ブレード19によって均一な厚さで薄層化され、このとき、現像ブレード19と現像ローラ16との間で擦られ、さらに負の極性に帯電させられる。
現像ローラ16は、トナーを、静電潜像と現像ローラ16との電位差によって静電潜像に付着させ、静電潜像を現像し、感光体ドラム13の表面にトナー像を形成する。
前記画像形成部Imに送られた媒体Pは、静電気力によって転写ベルト21に吸着させられ、転写ベルト21が走行させられるのに伴って、前記各画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cの感光体ドラム13と転写ローラ17との間を搬送される。
そして、前記各転写ローラ17に印加された直流電圧と、静電潜像とトナー像のトナーとの電位差によって、各感光体ドラム13上の各色のトナー像が、順次、前記媒体Pに重ねて転写され、カラーのトナー像が形成される。
続いて、媒体Pが定着器28に送られ、該定着器28においてカラーのトナー像が、加熱ローラ29によって加熱され、バックアップローラ30によって媒体Pに押し付けられて媒体Pに定着させられて、カラーの画像が形成される。そして、定着器28から排出された媒体Pは、用紙搬送路Rt1を搬送されて排出ローラ対m2によって装置本体Bd外に排出され、スタッカSkに積載される。
一方、転写されることなく感光体ドラム13上に残留したトナーは、前記第1のクリーニング装置22によって掻き取られ、除去される。
また、除電装置23のLEDから除電用の光が発生させられ、感光体ドラム13に照射されると、感光体ドラム13の表面が除電され、長手方向における表面電位が均一になる。
次に、印刷に使用される媒体Pの種類について説明する。
本実施の形態においては、媒体Pとして、体積抵抗率が低い媒体である低抵抗媒体、体積抵抗率が高い媒体である高抵抗媒体等が使用される。
低抵抗媒体には、普通紙、グロス紙、やや厚い紙、厚紙等があり、普通紙として「エクセレントホワイト紙」(沖データ社製、体積抵抗率9. 64×109 〔Ω/cm3 〕)を、グロス紙として「Gloss text」(Futura Laser社製、体積抵抗率2. 02×1011〔Ω/cm3 〕)を、やや厚い紙として「P厚口紙」(富士ゼロックス社製、体積抵抗率1.36×1011〔Ω/cm3 〕)を、厚紙として「LABEL33up紙」(富士ゼロックス社製、体積抵抗率3.85×1012〔Ω/cm3 〕)を使用することができる。
また、高抵抗媒体には、ポリエステル等から成るフィルム媒体、紙をコーティングして平滑性を持たせたコート紙等があり、フィルム媒体として「レーザーピーチ紙」(ダイオーポスタルケミカル社製、体積抵抗率5. 05×1014〔Ω/cm3 〕)、コート紙として「ラミフリー紙」(中川製作所製、体積抵抗率3.72×1015〔Ω/cm3 〕)、及び「カレカ紙」(三菱化学メディア社製、体積抵抗率1.36×1016〔Ω/cm3 〕)を使用することができる。
なお、体積抵抗値は、「デジタル超高抵抗/微小電流計R8340」(エーディーシー社製)及び「デジタル・エレクトロメータR12702A」(エーディーシー社製)を用いて、環境温度を26〔℃〕とし、湿度を37〔%〕とし、印加電圧を500〔V〕として測定された。
次に、転写ローラ17に印加される直流電圧について説明する。
高抵抗媒体である媒体Pに対して印刷を行うときに、普通紙に対して印刷を行うときと同じ直流電圧を転写ローラ17に印加すると、トナー像が媒体Pに転写されず転写カスレが発生する。このことから、高抵抗媒体に対して印刷を行う場合は、普通紙に対して印刷を行う場合より高い直流電圧を転写ローラ17に印加する必要がある。本実施の形態においては、電圧制御部Pr6が、媒体Pが普通紙である場合、+2000〔V〕の直流電圧を転写ローラ17に印加し、媒体Pが高抵抗媒体である場合、+3500〔V〕の直流電圧を転写ローラ17に印加する。
ところで、幅が狭い高抵抗媒体である媒体Pに対して印刷を行った後、幅が広い媒体Pに対して印刷を行うと、画像品位が低下することがある。
A4判の媒体Pは、横送りにすることによって幅が広い媒体として、縦送りにすることによって幅が狭い媒体として使用することができるので、幅が狭い媒体Pに対する印刷を、A4判の媒体Pを縦送りで搬送する印刷(以下、「A4縦送り印刷」という。)によって行い、幅が広い媒体Pに対する印刷を、A4判の媒体Pを横送りで搬送する印刷(以下、「A4横送り印刷」という。)によって行うことができる。
次に、A4縦送り印刷を行った後にA4横送り印刷を行った場合の画像品位について説明する。
図3は本発明の第1の実施の形態における媒体がA4縦送りで搬送される状態を示す概念図、図4は本発明の第1の実施の形態における媒体がA4縦送りで搬送される際の感光体ドラムの状態を説明するための図、図5は本発明の第1の実施の形態における媒体がA4横送りで搬送される状態を示す概念図である。なお、図3及び4と図5とで媒体Pはサイズが異なるように示されているが、いずれもA4判の媒体Pである。
図において、13は感光体ドラム、Saは感光体ドラム13の表面、21は矢印A方向に走行させられる転写ベルト、Pは媒体である。
図3に示されるように、幅が狭い媒体Pに対してA4縦送り印刷が行われる場合の、転写ベルト21上の媒体Pが通過する部分が媒体通過領域Ab1とされ、媒体Pが通過しない部分が媒体非通過領域Ab2とされ、図4に示されるように、感光体ドラム13における前記媒体通過領域Ab1に対応する部分が媒体領域内部分Ad1とされ、感光体ドラム13における媒体非通過領域Ab2に対応する部分が媒体領域外部分Ad2とされる。すなわち、媒体領域内部分Ad1は、A4縦送り印刷が行われるときに媒体Pと対向する部分であり、媒体領域外部分Ad2は、A4縦送り印刷が行われるときに媒体Pと対向しない部分である。
また、図5に示されるように、A4縦送り印刷が行われた後にA4横送り印刷が行われる場合、媒体Pにおける媒体通過領域Ab1と対向する部分が媒体通過領域対向部Ap1とされ、前記媒体非通過領域Ab2と対向する部分が、媒体非通過領域対向部Ap2とされる。
ところで、感光体ドラム13上のトナー像を媒体Pに転写するために転写ローラ17(図2)に直流電圧が印加されるが、このとき、媒体Pが高抵抗媒体である場合、感光体ドラム13の媒体領域外部分Ad2に強転写電流が流れ、媒体領域外部分Ad2が逆の極性、本実施の形態においては、正の極性に帯電させられる。
また、感光体ドラム13の媒体領域外部分Ad2における媒体領域内部分Ad1と近接する部分には、媒体Pが近傍に存在することによって転写ベルト21との間に微小な空隙が形成されるので、放電が発生し、媒体領域外部分Ad2が一層正の極性に帯電させられる。
このような現象は、転写ローラ17に印加される直流電圧が高くなるほど(絶対値が大きくなるほど)発生しやすいので、トナー像が転写される際に、媒体Pが、直流電圧を高くする必要がない低抵抗媒体である場合には生じず、媒体Pが、直流電圧を高くする必要がある高抵抗媒体である場合に生じる。
そして、感光体ドラム13の媒体領域外部分Ad2が繰り返し正の極性に帯電させられると、媒体領域外部分Ad2において帯電不良が発生し、感光体ドラム13を数時間放置しても極性が履歴となって残り、帯電不良が発生した状態(強転写履歴)が続いてしまう。
その場合、帯電不良が発生した状態の感光体ドラム13を帯電ローラ14によって帯電させると、感光体ドラム13の表面電位が通常の表面電位より低くなるので、表面電位が低くなった部分に多くのトナーが付着し、トナー像の濃度が高くなってしまう。
その結果、媒体非通過領域対向部Ap2、及び媒体非通過領域対向部Ap2における媒体通過領域対向部Ap1と近接する部分において媒体Pに縦黒スジ、縦黒帯等の強転写汚れが発生してしまう。なお、媒体非通過領域対向部Ap2においては、主として縦黒スジが、媒体非通過領域対向部Ap2における媒体通過領域対向部Ap1と近接する部分においては、主として縦黒帯が発生する。
すなわち、高抵抗媒体である媒体Pに対して、A4縦送り印刷が行われた後に、図5に示されるようにA4横送り印刷が行われると、媒体非通過領域対向部Ap2及び媒体非通過領域対向部Ap2における媒体通過領域対向部Ap1と近接する部分において媒体Pに縦黒スジ、縦黒帯等の強転写汚れが発生し、画像品位が低下してしまう。特に、媒体Pに中間調の画像を形成する場合には、強転写汚れが顕著に発生する。
ここで、プリンタ10によってA4縦送り印刷を行った後にA4横送り印刷を行う実験を行ったときの実験結果を表1に示す。
A4縦送り印刷及びA4横送り印刷を行うに当たり、低抵抗媒体の普通紙として「エクセレントホワイト紙」(沖データ社製、体積抵抗率9.64×109 〔Ω/cm3 〕)を使用し、高抵抗媒体のフィルム媒体として「レーザーピーチ」(ダイオーポスタルケミカル社製、体積抵抗率5. 05×1014〔Ω/cm3 〕)を使用し、媒体判別部Pr2によって、媒体が普通紙であるかフィルム媒体であるかを判別した。
また、プリンタ10における印刷可能な媒体Pの幅は、横210〔mm〕、縦297〔mm〕のA4判の媒体Pを横送りにしたときの幅、すなわち、297〔mm〕にした。
この場合、A4縦送り印刷においては、印刷画像密度M(印刷デューディ)を0〔%〕にして10〔枚〕の普通紙及びフィルム媒体に白紙パターンの画像を形成し、A4横送り印刷においては、印刷画像密度Mを30〔%〕にして1〔枚〕の普通紙及びフィルム媒体にハーフトーンパターンの画像を形成した。
そして、ハーフトーンパターンの画像において強転写汚れが発生したかどうかを確認し、強転写汚れが発生した場合、強転写汚れの目立ち具合を、目視によって10段階のレベルで判定し、レベルに基づいて画像品位を判定した。
すなわち、強転写汚れの目立ち具合が最も高いレベルを1とし、強転写汚れの目立ち具合が最も低いレベルを10とし、レベルが8以上である場合、画像品位の判定を○(問題なし) とし、レベルが7以下である場合、画像品位の判定を×(間題あり) とした。
また、前記白紙パターンの画像が形成された10〔枚〕の普通紙及びフィルム媒体において、紙面かぶり(地かぶり)が発生したかどうかも判定した。
なお、該紙面かぶりは、正常に(本実施の形態においては、負の極性に)帯電させられるはずのトナーが、逆の極性(本実施の形態においては、正の極性に)に帯電させられて感光体ドラム13に付着し、さらに、媒体Pの画像の背景部、すなわち、非画像部に付着することによって発生する。逆の極性に帯電させられたトナーをかぶりトナーという。
紙面かぶりが発生した場合、紙面かぶりの目立ち具合を、目視によって10段階のレベルで判定し、レベルに基づいて画像品位を判定した。
すなわち、紙面かぶりの目立ち具合が最も高いレベルを1とし、紙面かぶりの目立ち具合が最も低いレベルを10とし、レベルが8以上である場合、画像品位の判定を○(問題なし) とし、レベルが7以下である場合、画像品位の判定を×(間題あり) とした。
なお、強転写汚れ及び紙面かぶりが発生したかどうかを確認するときの環境温度は22〔℃〕、湿度は55〔%〕とした。
表1に示されるように、普通紙に対して、A4縦送り印刷を行った後にA4横送り印刷を行ったときの強転写汚れについての画像品位の判定は○であり、A4縦送り印刷を行ったときの紙面かぶりについての画像品位の判定は○であった。
これに対して、フィルム媒体に対して、A4縦送り印刷を行った後にA4横送り印刷を行ったときの強転写汚れについての画像品位の判定は×であり、A4縦送り印刷を行ったときの紙面かぶりについての画像品位の判定は○であった。
なお、ハーフトーンパターンの画像を形成する際の前記印刷画像密度Mは、所定の印刷領域、例えば、感光体ドラム13の1回転分、媒体P1〔ページ〕分等の印刷可能範囲において印刷が行われる面積率で表され、100〔%〕の面積率で全面ベタによって印刷が行われる場合、100〔%〕になり、1〔%〕の面積率で印刷が行われる場合、1〔%〕になる。
例えば、感光体ドラム13を1回転させたときの、露光の有無に係わらず、形成することが可能なドットの数をDtとし、感光体ドラム13をn回転させたときに実際に露光が行われて形成されたドットの数をDrとすると、印刷画像密度Mは、
M=(Dr/n×Dt)×100〔%〕
になる。
ところで、前述されたように、フィルム媒体である媒体Pに対して、A4縦送り印刷を行った後にA4横送り印刷を行うと、感光体ドラム13に帯電不良が発生することがあるので、感光体ドラム13の表面電位を高くし、感光体ドラム13に帯電不良が発生するのを防止する必要がある。
ここで、帯電ローラ14に印加される電圧を高く(絶対値を大きく)し、-1150〔V〕にすることによって、感光体ドラム13の表面電位を高く(絶対値を大きく)し、-600〔V〕にして、プリンタ10によってA4縦送り印刷を行った後にA4横送り印刷を行う実験を行ったときの実験結果を表2に示す。
この場合、感光体ドラム13の表面電位を高くすることによって、媒体領域外部分Ad2が正の極性に帯電させられるのを抑制することができ、強転写汚れが発生するのを抑制することができた。
ところが、感光体ドラム13における静電潜像が形成されない非画像領域に、現像ローラ16上で負の極性に帯電させられたトナーが付着しやすくなり、紙面かぶりが発生した。
表2に示されるように、フィルム媒体に対して、A4縦送り印刷を行った後にA4横送り印刷を行ったときの強転写汚れについての画像品位の判定は○であり、A4縦送り印刷を行ったときの紙面かぶりについての画像品位の判定は×であった。
そこで、本実施の形態においては、媒体Pとしてフィルム媒体が使用される場合でも、強転写汚れ及び紙面かぶりのいずれも発生することがないように、感光体ドラム13の媒体領域外部分Ad2の表面電位だけが高くされるようになっている。
図6は本発明の第1の実施の形態における帯電ローラによって帯電させられたときの感光体ドラムの表面電位を示す図、図7は本発明の第1の実施の形態におけるLEDヘッドによって露光されたときの感光体ドラムの表面電位を示す図である。なお、図において、横軸に感光体ドラム13の長手方向における位置を、縦軸に感光体ドラム13の表面電位を採ってある。
媒体判別部Pr2(図1)が判別した媒体Pがフィルム媒体である場合、電圧制御部Pr6は、帯電ローラ14に印加する電圧を-1150〔V〕にし、感光体ドラム13の表
面電位を-550〔V〕から高く(絶対値を大きく)することによって-600〔V〕にする。
そして、露光処理部Pr5は、LEDヘッド15によって、感光体ドラム13の媒体領域内部分Ad1における静電潜像が形成される領域である画像領域εi以外の所定の領域、本実施の形態においては、感光体ドラム13の媒体領域内部分Ad1におけるトナー像が形成されない領域である非画像領域εnを、静電潜像が形成されない程度の微小の露光量qnで露光し、前記画像領域εiを、静電潜像を形成するのに必要な露光量qiで露光する。
この場合、各露光量qn、qiは、
qn<qi
にされる。
なお、静電潜像が形成されない程度の微小の露光量qnは0.03〔μJ/cm2 〕とされ、LEDヘッド15によって画像領域εiが露光されるときの印刷画像密度Mは100〔%〕とされる。
これにより、感光体ドラム13の媒体領域外部分Ad2の表面電位は-600〔V〕の
ままにされ、非画像領域εnの表面電位は通常の-550〔V〕にされ、画像領域εiの
表面電位は-50〔V〕にされる。
ここで、感光体ドラム13の表面電位をこのようにし、フィルム媒体に対して、A4縦送り印刷を行った後にA4横送り印刷を行う実験を行ったときの実験結果を表3に示す。
この場合、A4縦送り印刷が行われる間の媒体領域外部分Ad2の表面電位は-600〔V〕であり、十分に高かったので、強転写電流が流れても、媒体領域外部分Ad2が正
の極性に帯電させられることはなかった。したがって、媒体領域外部分Ad2において帯電不良が発生しなかったので、A4横送り印刷を行っても強転写汚れは発生しなかった。
また、媒体領域内部分Ad1における非画像領域εnが微小の露光量qnで露光され、表面電位は低くなり、-550〔V〕であったので、現像ローラ16上で負の極性に帯電
させられたトナーが非画像領域εnに付着することはなく、紙面かぶりは発生しなかった。
表3に示されるように、A4縦送り印刷を行った後にA4横送り印刷を行ったときの強転写汚れについての画像品位の判定は○であり、A4縦送り印刷を行ったときの紙面かぶりについての画像品位の判定も○であった。
このように、本実施の形態においては、A4縦送り印刷を行った後にA4横送り印刷を行うに当たり、媒体Pが高抵抗媒体である場合に、高抵抗媒体に応じた電圧が帯電ローラ14に印加されるので、感光体ドラム13に帯電不良が発生するのを防止することができる。したがって、媒体Pに強転写汚れが発生するのを防止することができ、画像品位を向上させることができる。
また、感光体ドラム13の画像領域εi以外の所定の領域が露光されて感光体ドラム13の表面電位が所定量低くされるので、紙面かぶりが発生するのを防止することができ、画像品位を向上させることができる。
ところで、本実施の形態においては、A4縦送り印刷が行われる間、感光体ドラム13の媒体領域外部分Ad2の表面電位が-600〔V〕にされるので、現像ローラ16上の
トナー中において一部存在する、十分に帯電させられていない正の極性に近いトナーが媒体領域外部分Ad2に付着し、トナーの消費量が多くなってしまう。
そこで、媒体領域外部分Ad2に多くのトナーが付着するのを抑制することができるようにした本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図8は本発明の第2の実施の形態におけるLEDヘッドによって露光されたときの感光体ドラムの表面電位を示す図である。なお、図において、横軸に感光体ドラム13の長手方向における位置を、縦軸に感光体ドラム13の表面電位を採ってある。
前述されたように、像担持体としての感光体ドラム13の媒体領域外部分Ad2に強転写電流が流れると、媒体領域外部分Ad2が正の極性に帯電させられ、帯電不良が発生しやすい。
そして、感光体ドラム13の媒体領域外部分Ad2における媒体領域内部分Ad1と近接する部分においては、媒体Pが近傍に存在することによって転写ベルト21(図2)との間に微小な空隙が形成されるので、放電が発生しやすくなり、一層正の極性に帯電させられ、帯電不良が一層発生しやすい。
これに対して、媒体領域外部分Ad2において媒体領域内部分Ad1から離れるほど転写ベルト21との間に形成される空隙が小さくなるので、媒体領域外部分Ad2は正の極性に帯電されにくくなり、帯電不良が発生しにくくなる。そこで、本実施の形態においては、露光処理部Pr5(図1)が、媒体領域内部分Ad1における潜像としての静電潜像が形成される領域である画像領域εi以外の所定の領域、本実施の形態においては、媒体領域外部分Ad2における媒体領域内部分Ad1と近接する部分以外の部分を露光し、媒体領域内部分Ad1から所定の距離離れた箇所から感光体ドラム13の両縁にかけて露光量を徐々に(放物線状に)大きくするようになっている。この場合、感光体ドラム13の長手方向における位置をxとしたとき、媒体領域外部分Ad2における露光量をq(x)で表すことができる。
そして、露光処理部Pr5は、第1の実施の形態と同様に、感光体ドラム13の媒体領域内部分Ad1における現像剤像としてのトナー像が形成されない領域である非画像領域εnを、静電潜像が形成されない程度の微小の露光量qnで露光し、媒体領域内部分Ad1におけるトナー像が形成される領域である画像領域εiを、静電潜像が形成されるのに必要な露光量qiで露光する。なお、静電潜像が形成されない程度の微小の露光量qnは0.03〔μJ/cm2 〕とされ、画像領域εiが露光されるときの印刷画像密度Mは100〔%〕とされる。
この場合、各露光量q(x)、qn、qiは、
q(x)<qn<qi
にされる。
これにより、感光体ドラム13における媒体領域外部分Ad2の表面電位は、媒体領域内部分Ad1と近接する部分において-600〔V〕にされ、媒体領域内部分Ad1から
所定の距離離れた箇所から感光体ドラム13の両縁にかけて徐々に(放物線状に)低くされる。この場合、感光体ドラム13の長手方向における位置をxとしたとき、媒体領域外部分Ad2における表面電位を-Vd(x)〔V〕で表すことができる。
なお、感光体ドラム13の両縁の表面電位が-550〔V〕以下であると、強転写電流が流れた場合、感光体ドラム13が正の極性に帯電されるので、感光体ドラム13の両縁の表面電位は-575〔V〕以上にされる。
また、第1の実施の形態と同様に、非画像領域εnの表面電位は通常の-550〔V〕
にされ、画像領域εiの表面電位は-50〔V〕にされる。
ここで、第1、第2の実施の形態においてフィルム媒体に対してA4縦送り印刷を行った後にA4横送り印刷を行う実験を行ったときの実験結果を表4に示す。
この場合、A4縦送り印刷を行ったときのトナーの消費量は、A4縦送り印刷を行う前後の画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cの重量に基づいて算出した。
すなわち、各画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cのうちの所定の画像形成ユニット、例えば、画像形成ユニット12Bkの重量、すなわち、ユニット重量Gsを測定し、印刷画像密度Mを0〔%〕にして100〔枚〕のフィルム媒体に白紙パターンの画像を形成した後、画像形成ユニット12Bkのユニット重量Geを測定し、重量差ΔG
ΔG=Gs-Ge
をトナーの消費量とした。
そして、重量差ΔGが2.5〔g〕未満である場合、トナーの消費量の判定を○(問題なし) とし、重量差ΔGが2.5〔g〕以上である場合、トナーの消費量の判定を×(問題あり) とした。
この場合、A4縦送り印刷が行われる間、フィルム媒体には白紙パターンの画像が形成されるが、媒体領域内部分Ad1の非画像領域εnに、逆の極性(本実施の形態においては、正の極性)に帯電させられたトナーが付着し、その結果、紙面かぶりが発生するので、トナーが消費される。そこで、2.5〔g〕を閾値としてトナーの消費量の判定を行った。
表4に示されるように、A4縦送り印刷を行った後にA4横送り印刷を行ったときの強転写汚れによる画像品位の判定は、第1、第2の実施の形態のいずれにおいても○であった。
また、A4縦送りで印刷を行ったときのトナーの消費量の判定は、第1の実施の形態において×であり、第2の実施の形態において○であった。
このように、本実施の形態においては、媒体領域外部分Ad2における媒体領域内部分Ad1と近接する部分は露光されず、媒体領域内部分Ad1から所定の距離離れた箇所から感光体ドラム13の両縁にかけて露光量が徐々に大きくされるので、媒体領域外部分Ad2に付着するトナーを少なくすることができる。したがって、トナーの消費量を少なくすることができる。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1、第2の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図9は本発明の第3の実施の形態におけるLEDヘッドによって露光されたときの感光体ドラムの表面電位を示す図である。なお、図において、横軸に感光体ドラム13の長手方向における位置を、縦軸に感光体ドラム13の表面電位を採ってある。
この場合、露光処理部Pr5(図1)が、露光装置としてのLEDヘッド15によって像担持体としての感光体ドラム13(図2)の媒体領域内部分Ad1における潜像としての静電潜像が形成される領域である画像領域εi以外の所定の領域、本実施の形態においては、媒体領域外部分Ad2における媒体領域内部分Ad1側の端部以外の部分を露光し、端部から感光体ドラム13の両縁にかけて露光量を徐々に(放物線状に)大きくするようになっている。
また、露光処理部Pr5は、感光体ドラム13の媒体領域内部分Ad1における現像剤像としてのトナー像が形成されない領域である非画像領域εnを露光せず、媒体領域内部分Ad1におけるトナー像が形成される領域である画像領域εiを、静電潜像を形成するのに必要な露光量qiで露光する。なお、画像領域εiの印刷画像密度Mは100〔%〕とされる。
このように、本実施の形態においては、媒体領域外部分Ad2における媒体領域内部分Ad1と近接する部分は露光されず、媒体領域内部分Ad1から所定の距離離れた箇所から感光体ドラム13の両縁にかけて露光量が徐々に大きくされるので、媒体領域外部分Ad2に付着するトナーを少なくすることができる。したがって、トナーの消費量を少なくすることができる。
前記各実施の形態においては、前記媒体判別部Pr2が、媒体設定部52から取得した媒体情報に基づいて、媒体Pが高抵抗媒体であるか低抵抗媒体であるかを判別するようになっているが、媒体Pの体積抵抗率の境界値αを5. 00×1013〔Ω/cm3 〕とし、体積抵抗率が境界値α以上の媒体Pを高抵抗媒体であると判別し、境界値α未満の媒体Pを低抵抗媒体であると判別するようにすることもできる。
前記各実施の形態においては、カラーのプリンタ10について説明したが、本発明をモノクロのプリンタに適用することができるだけでなく、複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置に適用することができる。
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。