JP7216973B1 - 電線用工具の位置決め方法、及び電線工事装置 - Google Patents

電線用工具の位置決め方法、及び電線工事装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電線工事装置の構造を単純化することを目的とする。【解決手段】電線用工具の位置決め方法は、電線10よりも下方において、伸縮アーム70を倒しするように回動させながら、伸縮アーム70に設けられたレーザ距離計122によってレーザ距離計122から電線10までの距離d1を測定し、レーザ距離計122によって測定された距離d1に基づいて伸縮アーム70を伸長させるとともに、レーザ距離計122によって距離d1を測定した際の伸縮アーム70の回動角度θ1に基づいて伸縮アーム70の回動角度を設定し、伸縮アーム70に設けられた電線用工具100を電線10に位置決めする。【選択図】図10

Description

本発明は、電線用工具の位置決め方法、及び電線工事装置に関する。
電線を工事する電線工事装置が知られている(例えば、特許文献1~4参照)。
特許文献1に開示された電線工事装置(活線ロボット)は、電線用工具が取り付けられる多関節アームと、地上までの距離を測定する第一超音波センサと、電線までの距離を測定する第二超音波センサとを備えている。
特開昭64-060211号公報 特開平9-225884号公報 特開平9-131678号公報 特開2001-88074号公報
特許文献1に開示された電線工事装置では、第一超音波センサで測定された地上までの距離、及び第二超音波センサで測定された電線までの距離に基づいて、多関節アームを制御し、電線に対して電線用工具を位置決めする。そのため、電線工事装置の構造が複雑化する可能性がある。
本発明は、上記の事実を考慮し、電線工事装置の構造を単純化することを目的とする。
請求項1に記載の電線用工具の位置決め方法は、電線よりも下方において、伸縮アームを倒し又は起こすように回動させながら、前記伸縮アームに設けられた距離測定器によって該距離測定器から前記電線又は前記電線に取り付けられた取付部材までの距離を測定し、前記距離測定器によって測定された前記距離に基づいて前記伸縮アームを伸長させるとともに、前記距離測定器によって前記距離を測定した際の前記伸縮アームの回動角度に基づいて前記伸縮アームの回動角度を設定し、前記伸縮アームに設けられた電線用工具を前記電線又は前記取付部材に位置決めする。
請求項1に係る電線用工具の位置決め方法によれば、先ず、電線よりも下方において、伸縮アームを倒し又は起こすように回動させながら、伸縮アームに設けられた距離測定器によって距離測定器から電線又は電線に取り付けられた取付部材までの距離を測定する。
次に、距離測定器によって測定された電線等までの距離に基づいて伸縮アームを伸長させるとともに、距離測定器によって距離を測定した際の伸縮アームの回動角度に基づいて伸縮アームの回動角度を設定し、伸縮アームに設けられた電線用工具を電線等に位置決めする。
このように本発明では、伸縮アームを回動させながら距離測定器によって電線等までの距離を測定する。つまり、本発明では、伸縮アームの回動機構を利用して距離測定器の向きを変更する。そのため、本発明では、伸縮アームの回動機構とは別の機構によって、距離測定器の向きを変更する場合と比較して、電線工事装置の構造を単純化することができる。
また、本発明では、伸縮アームの伸長量及び回動角度を制御することにより、電線等に電線用工具を位置決めする。そのため、本発明では、例えば、多関節アームを制御することにより、電線等に電線用工具を位置決めする場合と比較して、電線等に対する電線用工具の位置決め制御を単純化することができる。
さらに、電線等の位置は、距離測定器によって測定された電線等までの距離、及び当該距離を測定した際の伸縮アームの回動角度とした極座標で表される。したがって、電線等に電線用工具を位置決めする際の演算を単純化することができる。
請求項2に記載の電線用工具の位置決め方法は、請求項1に記載の電線用工具の位置決め方法において、前記伸縮アームは、前記伸縮アームの回動軸の軸方向から見て、前記回動軸の中心を通る仮想線に沿って伸縮可能とされ、前記距離測定器は、前記回動軸の軸方向から見て、前記仮想線に沿ってレーザ光を照射するレーザ距離計を含む。
請求項2に係る電線用工具の位置決め方法によれば、伸縮アームは、伸縮アームの回動軸の軸方向から見て、回動軸の中心を通る仮想線に沿って伸縮可能とされる。
また、距離測定器は、レーザ距離計を含む。レーザ距離計は、伸縮アームの回動軸の軸方向から見て、仮想線に沿ってレーザ光を照射し、電線等で反射された反射光を受光することにより、レーザ距離計から電線等までの距離を測定する。つまり、レーザ距離計は、伸縮アームの伸縮方向において、電線等までの距離を測定する。
そのため、本発明では、伸縮アームの伸縮方向とは異なる方向において、レーザ距離計が電線等までの距離を測定する場合と比較して、電線等に電線用工具を位置決めする際の伸縮アームの伸長量を容易に求めることができる。したがって、電線等に対する電線用工具の位置決め制御をさらに単純化することができる。
請求項3に記載の電線用工具の位置決め方法は、請求項2に記載の電線用工具の位置決め方法において、前記回動軸の軸方向から見て、前記電線又は前記取付部材に位置決めされる前記電線用工具の位置決め基準点が、前記仮想線上に配置される。
請求項3に係る電線用工具の位置決め方法によれば、伸縮アームの回動軸の軸方向から見て、電線等に位置決めされる電線用工具の位置決め基準点が、仮想線上に配置される。
これにより、レーザ距離計によって測定された電線等までの距離と、レーザ距離計から電線用工具の位置決め基準点までの距離との差分に基づいて、電線等に電線用工具を位置決めする際の伸縮アームの伸長量を求めることができる。
さらに、本発明では、電線等に電線用工具を位置決めする際の伸縮アームの回動角度が、レーザ距離計によって電線等までの距離を測定した際の伸縮アームの回動角度と一致する。そのため、電線等に電線用工具を位置決めする際の伸縮アームの回動角度を容易に求めることができる。したがって、電線等に対する電線用工具の位置決め制御をさらに単純化することができる。
請求項4に記載の電線工事装置は、電線よりも下方に配置される装置本体と、前記装置本体に対し、回動軸を中心として倒れ又は起きるように回動する伸縮アームと、前記伸縮アームの先端側に設けられ、電線用工具が取り付けられる工具取付部と、前記伸縮アームに設けられ、前記伸縮アームと一体に回動しながら、前記電線又は前記電線に取り付けられた取付部材までの距離を測定する距離測定器と、を備える。
請求項4に係る電線工事装置によれば、伸縮アームは、電線よりも下方に配置される装置本体に対し、回動軸を中心として倒れ又は起きるように回動する。この伸縮アームの先端側には、電線用工具が取り付けられる工具取付部が設けられる。また、伸縮アームには、距離測定器が設けられる。距離測定器は、伸縮アームと一体に回動しながら、電線又は電線に取り付けられた取付部材までの距離を測定する。
このように本発明では、伸縮アームを回動させながら距離測定器によって電線等までの距離を測定する。つまり、本発明では、伸縮アームの回動機構を利用して距離測定器の向きを変更する。そのため、本発明では、伸縮アームの回動機構とは別の機構によって、距離測定器の向きを変更する場合と比較して、電線工事装置の構造を単純化することができる。
請求項5に記載の電線工事装置は、請求項4に記載の電線工事装置において、前記距離測定器によって測定された前記距離に基づいて前記伸縮アームを伸長させるとともに、前記距離測定器によって前記距離を測定した際の前記伸縮アームの回動角度に基づいて前記伸縮アームの回動角度を設定し、前記電線用工具を前記電線又は前記取付部材に位置決めする制御部を備える。
請求項5に係る電線工事装置によれば、制御部は、距離測定器によって測定された電線等までの距離に基づいて、伸縮アームを伸長させる。また、制御部は、距離測定器によって電線等までの距離を測定した際の伸縮アームの回動角度に基づいて伸縮アームの回動角度を設定する。これにより、制御部は、電線用工具を電線又は取付部材に位置決めする。
このように本発明では、伸縮アームの伸長量及び回動角度を制御することにより、電線又は取付部材に電線用工具を位置決めする。そのため、本発明では、例えば、多関節アームを制御することにより、電線等に電線用工具を位置決めする場合と比較して、電線等に対する電線用工具の位置決め制御を単純化することができる。
さらに、電線等の位置は、距離測定器によって測定された電線等までの距離、及び当該距離を測定した際の伸縮アームの回動角度とした極座標で表される。したがって、電線等に電線用工具を位置決めする際の演算を単純化することができる。
請求項6に記載の電線工事装置は、請求項4又は請求項5に記載の電線工事装置において、前記伸縮アームは、前記回動軸の軸方向から見て、前記回動軸の中心を通る仮想線に沿って伸縮可能とされ、前記距離測定器は、前記回動軸の軸方向から見て、前記仮想線に沿ってレーザ光を照射するレーザ距離計を含む。
請求項6に係る電線工事装置によれば、伸縮アームは、伸縮アームの回動軸の軸方向から見て、回動軸の中心を通る仮想線に沿って伸縮可能とされる。
また、距離測定器は、レーザ距離計を含む。レーザ距離計は、伸縮アームの回動軸の軸方向から見て、仮想線に沿ってレーザ光を照射し、電線等で反射された反射光を受光することにより、レーザ距離計から電線等までの距離を測定する。つまり、レーザ距離計は、伸縮アームの伸縮方向において、電線等までの距離を測定する。
そのため、本発明では、伸縮アームの伸縮方向とは異なる方向において、レーザ距離計が電線等までの距離を測定する場合と比較して、電線等に電線用工具を位置決めする際の伸縮アームの伸長量を容易に求めることができる。したがって、電線等に対する電線用工具の位置決め制御をさらに単純化することができる。
請求項7に記載の電線工事装置は、請求項6に記載の電線工事装置において、前記回動軸の軸方向から見て、前記電線又は前記取付部材に位置決めされる前記電線用工具の位置決め基準点が、前記仮想線上に配置される。
請求項7に係る電線工事装置によれば、伸縮アームの回動軸の軸方向から見て、電線等に位置決めされる電線用工具の位置決め基準点が、仮想線上に配置される。
これにより、レーザ距離計によって測定された電線等までの距離と、レーザ距離計から電線用工具の位置決め基準点までの距離との差分に基づいて、電線等に電線用工具を位置決めする際の伸縮アームの伸長量を求めることができる。
さらに、本発明では、電線等に電線用工具を位置決めする際の伸縮アームの回動角度が、レーザ距離計によって電線等までの距離を測定した際の伸縮アームの回動角度と一致する。そのため、電線等に電線用工具を位置決めする際の伸縮アームの回動角度を容易に求めることができる。したがって、電線等に対する電線用工具の位置決め制御をさらに単純化することができる。
以上説明したように、本発明によれば、電線工事装置の構造を単純化することができる。
一実施形態に係る電線工事装置を示す側面図である。 図1の拡大側面図である。 図2の3-3線断面図である。 図2に示される操作ロッド及び電線用工具の分解側面図である。 図2に示される電線用工具の一対のクランプが開いた状態を示す側面図である。 図2の6-6線断面図である。 一実施形態における制御装置のハードウェア構成図である。 一実施形態に係る電線工事装置のシステムブロック図である。 一実施形態に係る電線工事制御処理を示すフローチャートである。 一実施形態に係る電線工事装置の作動状態を示す図1に対応する側面図である。 一実施形態に係る電線工事装置の作動状態を示す図1に対応する側面図である。 一実施形態に係る電線工事装置の作動状態を示す図1に対応する側面図である。 一実施形態に係る電線用工具の変形例を示す側面図である。
以下、図面を参照しながら、一実施形態に係る電線工事装置について説明する。
(電線工事装置)
図1には、本実施形態に係る電線工事装置30が示されている。電線工事装置30は、例えば、高所作業車のバケット20に取り付けられ、図示しない電柱に架設された電線(活線)10を工事するためのロボットとされる。この電線工事装置30は、装置本体40と、伸縮アーム70と、レーザ距離計122と、カメラ124とを備えている。
なお、各図に適宜示される矢印Wは、電線工事装置30の幅方向を示している。また、矢印Fは、伸縮アーム70の前後方向(伸縮方向)の前側を示している。
(装置本体)
図2及び図3に示されるように、装置本体40は、バケット20に取り付けられている。また、装置本体40は、伸縮アーム70を電線工事装置30の幅方向(矢印W方向)に移動可能に支持している。この装置本体40は、筐体42と、横移動機構50とを備えている。なお、バケット20は、昇降及び旋回可能なブーム22(図1参照)の先端部に設けられている。
図3に示されるように、筐体42は、箱状に形成されており、幅方向(矢印W方向)を電線10(図1参照)の長手方向として配置されている。この筐体42は、一対のサイドフレーム42Sを有している。一対のサイドフレーム42Sは、パネル状に形成されており、電線工事装置30の幅方向に互いに対向している。この筐体42には、横移動機構50が設けられている。
横移動機構50は、一例として、筐体42に対して伸縮アーム70を電線工事装置30の幅方向(矢印W方向)に往復移動させる送りネジ機構とされている。この横移動機構50は、複数のガイドシャフト52と、スライドステージ60と、送りネジ54と、送りナット56と、横移動用モータ58とを有している。
複数のガイドシャフト52は、装置本体40の幅方向に沿って配置されており、一対のサイドフレーム42Sに架け渡されている。また、ガイドシャフト52は、筐体42の上部及び下部にそれぞれ2本設けられている。これらのガイドシャフト52に、スライドステージ60がスライド可能に支持されている。
スライドステージ60は、箱状に形成されており、筐体42の内部に収容されている。また、スライドステージ60の内部には、横移動用モータ58が収容されている。このスライドステージ60は、後述する伸縮アーム70を支持している。
送りネジ54は、装置本体40の幅方向に沿って配置されており、一対のサイドフレーム42Sに架け渡されている。また、送りネジ54には、送りナット56が取り付けられている。
送りナット56は、スライドステージ60と連結されている。この送りナット56又は送りネジ54を横移動用モータ58によって回転又は逆回転させることにより、送りナット56が送りネジ54に沿って電線工事装置30の幅方向に往復移動する。この結果、スライドステージ60が、複数のガイドシャフト52に沿って電線工事装置30の幅方向に往復移動する。
なお、横移動機構50は、送りネジ機構に限らず、適宜変更可能である。
(伸縮アーム)
図2に示されるように、伸縮アーム70は、装置本体40から延出されている。この伸縮アーム70の延出方向の先端側には、電線用工具100が着脱可能に取り付けられている。また、伸縮アーム70は、長手方向(矢印F方向)に伸縮可能とされている。さらに、伸縮アーム70は、電線工事装置30の幅方向に延びる回動軸74を中心として回動可能とされている。
伸縮アーム70は、アーム本体72と、伸縮機構80と、操作ユニット90とを有している。アーム本体72の下端部は、装置本体40のスライドステージ60に、回動軸74を介して回動可能に支持されている。
具体的には、図3に示されるように、スライドステージ60には、一対のヒンジベース62が設けられている。一対のヒンジベース62は、スライドステージ60から上方へ突出するとともに、電線工事装置30の幅方向に互いに対向している。また、一対のヒンジベース62には、電線工事装置30の幅方向(矢印W方向)に延びる回動軸74が架け渡されている。この回動軸74に、アーム本体72の下端部が回動可能に支持されている。
図2に示されるように、アーム本体72の内部には、回動用モータ76が収容されている。この回動用モータ76が回転又は逆回転することにより、伸縮アーム70が回動軸74を中心として倒れ(矢印R1側)又は起きる(矢印R2側)ように回動可能とされている。また、アーム本体72には、伸縮機構80を介して、操作ユニット90が連結されている。
なお、伸縮アーム70は、回動用モータ76に限らず、例えば、ダンパー等によって回動させても良い。また、アーム本体72の回動機構は、適宜変更可能である。
(伸縮機構)
伸縮機構80は、一例として、アーム本体72に対して操作ユニット90を伸縮アーム70の長手方向(伸縮方向)に往復移動させる送りネジ機構とされている。この伸縮機構80は、複数のガイドシャフト82と、送りネジ84と、図示しない送りナットと、伸縮用モータ86とを有している。
複数のガイドシャフト82は、伸縮アーム70の長手方向に沿って配置されている。また、複数のガイドシャフト82は、伸縮アーム70の長手方向にスライド可能にアーム本体72に支持されている。これらのガイドシャフト82の先端部には、操作ユニット90のベースフレーム92が連結されている。
送りネジ84は、伸縮アーム70の長手方向に沿って配置されている。また、送りネジ84の先端部には、後述する操作ユニット90のベースフレーム92が連結されている。この送りネジ84には、図示しない送りナットが取り付けられている。
送りナットは、アーム本体72に設けられている。この送りナットを伸縮用モータ86によって回転又は逆回転させることにより、送りネジ84、及び送りネジ84の先端部に連結された操作ユニット90が伸縮アーム70の長手方向に往復移動する。
(操作ユニット)
操作ユニット90には、電線用工具100が着脱可能に取り付けられる。この操作ユニット90は、ベースフレーム92と、操作ロッド94と、工具用モータ96とを有している。
ベースフレーム92の内部には、後述するドライブシャフト94Bを回転駆動する工具用モータ96が収容されている。このベースフレーム92の前面(矢印F側)には、操作ロッド94が設けられている。
操作ロッド94は、伸縮アーム70の長手方向に沿って配置されている。また、操作ロッド94の中心軸は、回動軸74の軸方向から見て、回動軸74の中心Cを通る仮想線Vと一致している。
図4に示されるように、操作ロッド94は、シャフトケース94Aと、ドライブシャフト94Bとを有している。シャフトケース94Aは、円筒状に形成されており、ベースフレーム92から伸縮アーム70の伸縮方向に沿って延出されている。このシャフトケース94Aの内部には、ドライブシャフト94Bが回転可能に収容されている。
ドライブシャフト94Bの端部(下端部)には、工具用モータ96(図2参照)が接続されている。この工具用モータ96が作動することにより、ドライブシャフト94Bが回転駆動される。また、ドライブシャフト94Bの先端部(上端部)には、ソケット98が設けられている。
ソケット98は、多角形状の連結穴98Aを有している。この連結穴98Aに、後述する電線用工具100の多角柱状のコネクタ110が着脱可能に嵌め込まれている。これにより、工具用モータ96が回転又は逆回転すると、ドライブシャフト94B及びコネクタ110が回転又は逆回転する。
なお、ソケット98は、工具取付部の一例である。また、工具取付部は、ソケット98に限らず、電線用工具の種類に応じて適宜変更可能である。
(電線用工具)
図4及び図5に示されるように、電線用工具100は、操作ロッド94の先端部に着脱可能に装着されている。この電線用工具100は、一例として、電線10の導体10Aを被覆する被覆ゴム10Bを剥ぎ取る剥ぎ取り工具とされている。
電線用工具100は、電線10を保持する一対のクランプ102と、電線10の被覆ゴム10Bを切断する図示しない切断刃と、コネクタ110とを有している。
一対のクランプ102は、回動軸104を介して開閉可能に連結されている。この一対のクランプ102は、閉じた状態で、電線10を取り囲むリング状を成している。また、一対のクランプ102の内側には、電線10を収容可能な貫通孔106が形成されている。
一方、図5に示されるように、一対のクランプ102が開かれた状態では、一対のクランプ102の端部間に、貫通孔106を通じる開口108が形成される。この開口108を介して、電線10が貫通孔106に挿入可能とされている。
ここで、本実施形態では、一例として、電線用工具100の貫通孔106の中心が、電線10に電線用工具100を位置決めする際の基準点(以下、「位置決め基準点P」という)とされている。つまり、電線工事装置30は、電線10と位置決め基準点Pとの位置関係を調整することにより、電線10に対して電線用工具100を位置決めする。
なお、位置決め基準点Pは、貫通孔106の中心に限らず、適宜変更可能である。
一対のクランプ102には、図示しないギア機構を介してコネクタ110と接続されている。この状態で、工具用モータ96(図2参照)によってドライブシャフト94B及びコネクタ110を回転又は逆回転させることにより、一対のクランプ102が回動軸104を中心として開閉される。
(レーザ距離計)
図2及び図6に示されるように、伸縮アーム70のアーム本体72の側面には、計器ボックス120が設けられている。計器ボックス120は、アーム本体72の側面から突出している。この計器ボックス120の前面には、レーザ距離計122が設けられている。なお、レーザ距離計122は、距離測定器の一例である。
図2に示されるように、レーザ距離計122は、回動軸74を中心として、伸縮アーム70と一体に回動可能とされている。また、レーザ距離計122は、レーザ光Lを照射する照射口122Aと、測定対象物で反射された反射光を受光する図示しない受光口とを有している。このレーザ距離計122は、回動軸74の軸方向から見て、照射口122Aを伸縮アーム70の前側(矢印F側)に向けて配置されている。
また、レーザ距離計122は、回動軸74の軸方向から見て、回動軸74の中心C、及び電線用工具100の位置決め基準点Pを通る仮想線Vに沿ってレーザ光Lを照射する。このレーザ距離計122は、例えば、図10に示されるように、照射口122Aから測定対象物としての電線10の表面にレーザ光Lを照射するとともに、電線10の表面で反射された反射光を受光口で受光することにより、照射口122Aから電線10の表面までの距離d1を測定(算出)する。
(カメラ)
図2に示されるように、計器ボックス120の前面には、カメラ124が設けられている。カメラ124は、伸縮アーム70の回動軸74の軸方向から見て、レンズを伸縮アーム70の前側(矢印F側)に向けて配置されている。このカメラ124は、電線用工具100、及び電線用工具100の周辺の画像を撮像する。
(制御装置)
図7に示されるように、制御装置130は、電線工事装置30の全体の動作を制御する。この制御装置130は、例えば、コンピュータで実現される。コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)132と、一時記憶領域としてのメモリ134と、不揮発性の記録部136とを備えている。
また、コンピュータは、入出力装置138、及び表示部140を備えている。これらのCPU132、メモリ134、記録部136、入出力装置138、及び表示部140は、バス142を介して互いに接続されている。なお、CPU132は、制御部の一例である。
記録部136は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等によって実現される。記録媒体としての記録部136には、コンピュータを制御装置130として機能させるための制御プログラムが予め記憶されている。また、記録部136には、伸縮アーム70の初期状態において、レーザ距離計122から電線用工具100の位置決め基準点Pまでの距離d0(図10参照)が予め記憶されている。
CPU132は、記録部136から制御プログラムを読み出してメモリ134に展開し、制御プログラムの各工程を順次実行することにより、電線工事装置30の動作を制御する。
なお、プログラムを実行するCPU132は、ハードウェアである。また、制御プログラムによって実現される機能は、例えば半導体集積回路、より詳しくはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等で実現することも可能である。
図8に示されるように、制御装置130には、横移動用モータ58、回動用モータ76、伸縮用モータ86、工具用モータ96、レーザ距離計122、及びカメラ124が有線又は無線で電気的に接続されている。なお、制御装置130は、高所作業車のバケット20に限らず、高所作業車の車内や、他の制御室等に設置可能とされる。
(電線用工具の位置決め方法)
次に、制御装置130による電線用工具100の位置決め方法の一例について説明する。
図1には、電線工事装置30の初期状態が示されている。初期状態では、電線工事装置30が、電線10の斜め下方に配置されるとともに、幅方向(矢印W方向)を電線10の長手方向として配置されている。また、電線工事装置30の伸縮アーム70が収縮している。
なお、電線工事装置30の初期状態において、作業者は、伸縮アーム70の横移動機構50を作動させ、電線10に対する伸縮アーム70の幅方向(矢印W方向)の位置を調整しても良い。
また、図1では、一例として、電線工事装置30の伸縮アーム70が、電線10の斜め下方に配置されるとともに、上下方向に沿って配置されている。しかし、電線工事装置30の初期状態において、電線10に対する伸縮アーム70の配置、及び伸縮アーム70の回動角度は、適宜変更可能である。
図1に示される初期状態から、作業者は、制御装置130の入出力装置138を操作し、図9に示される位置決め処理をCPU132に実行させる。なお、位置決め処理は、電線用工具の位置決め方法の一例である。
先ず、位置検出工程について説明する。ステップS10において、CPU132は、伸縮アーム70を回動させながら、レーザ距離計122によって電線10までの距離d1(図10参照)を測定することにより、電線10の位置を検出する。
具体的には、CPU132は、レーザ距離計122を作動し、照射口122Aからレーザ光L(図10参照)を照射させる。また、CPU132は、カメラ124を作動させ、電線用工具100、及び電線用工具100の周辺の映像を表示部140に表示する。この状態で、CPU132は、回動用モータ76を所定方向に回転させる。
これにより、図10に矢印R1で示されるように、伸縮アーム70が倒れるように、回動軸74を中心として回動する。また、レーザ距離計122の照射口122Aから照射されたレーザ光Lが、電線10を横切る。この際、電線10の表面で反射された反射光が、レーザ距離計122の受光口に入射する。この結果、レーザ距離計122において、レーザ距離計122から電線10の表面までの距離d1が測定される。また、レーザ距離計122は、測定した距離d1をCPU132に出力する。
CPU132は、レーザ距離計122から入力された距離d1、及びレーザ距離計122から距離d1が入力された際の伸縮アーム70の回動角度θ1をメモリ134に記憶する。
なお、伸縮アーム70の回動角度θ1は、例えば、回動用モータ76の回転数等に基づいて求められる。また、レーザ距離計122によって、レーザ距離計122から電線10までの距離d1を測定する際には、作業者は、必要に応じて表示部140に、工事対象の電線10が表示されていることを確認する。また、複数の電線100が存在する場合、レーザ距離計122によって複数の距離d1が測定される場合がある。この場合、作業者は、例えば、複数の電線100の位置関係等に基づいて、測定された複数の距離d1から工事対象の電線100の距離d1を選択して制御装置130(入出力装置138)に入力する。
次に、CPU132は、回動用モータ76を逆方向に回転させる。これにより、矢印R2方向で示されるように、伸縮アーム70が起きるように、回動軸74を中心として回動し、初期状態へ復帰する。
次に、伸長量算出工程について説明する。ステップS12において、CPU132は、伸縮アーム70の伸長量d2を算出する。具体的には、レーザ距離計122から入力された距離d1から距離d0を差し引き、伸縮アーム70の伸長量d2(=距離d1-距離d0)を算出する。なお、距離d0は、レーザ距離計122から電線用工具100の位置決め基準点Pまでの距離である。そして、CPU132は、算出した伸縮アーム70の伸長量d2をメモリ134に記憶する。
なお、CPU132は、伸縮アーム70の伸長量d2を算出する際に、例えば、距離d1に電線10の半径を加え、当該距離d1を、レーザ距離計122から電線10の中心までの距離に補正しても良い。
次に、位置決め工程について説明する。ステップS14において、CPU132は、算出した伸縮アーム70の伸長量d2に基づいて、伸縮アーム70を伸長させる。具体的には、CPU132は、伸縮用モータ86を所定方向に回転させ、図11に示されるように、アーム本体72に対して操作ユニット90を伸縮アーム70の前側(矢印F側)へ移動させる。
次に、ステップS16において、CPU132は、電線用工具100を作動し、電線10に電線用工具100を位置決め可能な状態にする。具体的には、CPU132は、工具用モータ96を所定方向に回転させ、一対のクランプ102を開く。これにより、一対のクランプ102の端部間に、電線10を受け入れ可能な開口108が形成される。
次に、ステップS18において、CPU132は、メモリ134に記憶された伸縮アーム70の回動角度θ1に基づいて、回動軸74を中心として伸縮アーム70を回動させ、電線10に対して電線用工具100を位置決めする。
具体的は、図12に示されるように、CPU132は、伸縮アーム70の回動角度が、メモリ134に記憶された回動角度θ1になるように、回動用モータ76を所定方向に回転させる。これにより、矢印R1で示されるように、伸縮アーム70が倒れるように、回動軸74を中心として回動し、電線10が開口108から一対のクランプ102の貫通孔106に挿入される。
次に、取付工程について説明する。ステップS20において、CPU132は、電線用工具100を作動し、電線10に電線用工具100を取り付ける。具体的には、CPU132は、工具用モータ96を逆方向に回転させる。これにより、一対のクランプ102が回動軸104を中心として回動し、開口108が閉じられる。これにより、電線用工具100が電線10に取り付けられる。
次に、加工工程(作業工程)について説明する。ステップS22において、CPU132は、電線用工具100を作動し、電線10の被覆ゴム10Bを剥ぎ取る。具体的には、CPU132は、工具用モータ96をさらに逆方向に回転させる。また、CPU132は、横移動用モータ58を回転させ、電線用工具100を電線10に沿って移動させる。これにより、電線用工具100の図示しない切断刃によって電線10の被覆ゴム10Bの所定範囲が螺旋状に切断され、切り落とされる。
ここで、電線用工具100によって電線10の被覆ゴム10Bが切り落とされると、工具用モータ96の電流値が変化(減少)する。そこで、CPU132は、工具用モータ96の電流値を監視し、電流値が変化した時点で工具用モータ96を停止して加工工程を終了する。
次に、取り外し工程について説明する。ステップS24において、CPU132は、電線用工具100を作動し、電線10から電線用工具100を取り外す。具体的には、具体的には、CPU132は、工具用モータ96を所定方向に回転させる。これにより、一対のクランプ102が回動軸104を中心として回動し、開口108が開く。
次に、CPU132は、回動用モータ76を逆方向に回転させる。これにより、伸縮アーム70が起きるように、回動軸74を中心として回動し、電線10が一対のクランプ102の開口108を通過する。これにより、電線10から電線用工具100を取り外される。
(効果)
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態によれば、先ず、図10に示されるように、電線10よりも下方において、伸縮アーム70を倒すように回動させながら、伸縮アーム70のレーザ距離計122によって電線10までの距離d1を測定する。
次に、図11及び図12に示されるように、レーザ距離計122によって測定された距離d1に基づいて伸縮アーム70を伸長させるとともに、レーザ距離計122によって距離d1を測定した際の伸縮アーム70の回動角度θ1に基づいて伸縮アーム70の回動角度を設定し、伸縮アーム70に設けられた電線用工具100を電線10に位置決めする。
このように本実施形態では、伸縮アーム70を回動させながらレーザ距離計122によって電線10までの距離d1を測定する。つまり、本実施形態では、伸縮アーム70の回動機構を利用してレーザ距離計122の向きを変更する。そのため、本実施形態では、伸縮アーム70の回動機構とは別の機構によって、レーザ距離計122の向きを変更する場合と比較して、電線工事装置30の構造を単純化することができる。
また、本実施形態では、伸縮アーム70の伸長量及び回動角度を制御することにより、電線10に電線用工具100を位置決めする。そのため、本実施形態では、例えば、多関節アームを制御することにより、電線10に電線用工具100を位置決めする場合と比較して、電線10に対する電線用工具100の位置決め制御を単純化することができる。
さらに、電線10の位置は、レーザ距離計122によって測定された電線10までの距離d1、及び当該距離d1を測定した際の伸縮アーム70の回動角度θ1とした極座標で表される。したがって、電線10に電線用工具100を位置決めする際の演算を単純化することができる。
また、図10に示されるように、伸縮アーム70は、回動軸74の軸方向から見て、回動軸74の中心を通る仮想線Vに沿って伸縮可能とされている。また、レーザ距離計122は、伸縮アーム70の回動軸74の軸方向から見て、仮想線Vに沿ってレーザ光Lを照射し、電線10で反射された反射光を受光することにより、レーザ距離計122から電線10までの距離d1を測定する。つまり、レーザ距離計122は、伸縮アーム70の伸縮方向(矢印F方向)において、レーザ距離計122から電線10までの距離d1を測定する。
そのため、本実施形態では、伸縮アーム70の伸縮方向とは異なる方向において、レーザ距離計122が電線10までの距離d1を測定する場合と比較して、電線10に電線用工具100を位置決めする際の伸縮アーム70の伸長量d2を容易に求めることができる。したがって、電線10に対する電線用工具100の位置決め制御をさらに単純化することができる。
また、本実施形態では、伸縮アーム70の回動軸74の軸方向から見て、電線用工具100の位置決め基準点Pが、仮想線V上に配置されている。これにより、レーザ距離計122によって測定された距離d1と、レーザ距離計122から電線用工具100の位置決め基準点Pまでの距離d0との差分に基づいて、電線10に電線用工具100を位置決めする際の伸縮アーム70の伸長量d2を求めることができる。
さらに、本実施形態では、電線10に電線用工具100を位置決めする際の伸縮アーム70の回動角度が、レーザ距離計122によって距離d1を測定した際の伸縮アーム70の回動角度θ1と一致する。そのため、電線10に電線用工具100を位置決めする際の伸縮アーム70の回動角度を容易に求めることができる。したがって、電線10に対する電線用工具100の位置決め制御をさらに単純化することができる。
(変形例)
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態では、電線用工具100が、電線10の被覆ゴム10Bを剥ぎ取る剥ぎ取り工具とされている。しかし、電線用工具100は、剥ぎ取り工具に限らず、他の電線用工具でも良い。
例えば、図13に示される電線用工具150は、電線10の導体10Aに取り付けられた絶縁カバー12を挟持する挟持具とされている。なお、絶縁カバー12は、取付部材の一例である。
絶縁カバー12は、絶縁性を有する樹脂等によって形成されている。この絶縁カバー12は、被覆ゴム10Bが剥ぎ取られた電線10の導体10Aを覆う一対の分割カバー材14を有している。一対の分割カバー材14は、ヒンジ部14Aを介して開閉可能に連結されている。また、一対の分割カバー材14には、フランジ部14Bがそれぞれ設けられている。
一対のフランジ部14Bのうち、一方のフランジ部14Bには、連結ピン16が設けられている。また、一対のフランジ部14Bのうち、他方のフランジ部14Bには、連結孔18が形成されている。この連結孔18に連結ピン16を挿入することにより、一対のフランジ部14Bが連結される。
電線用工具150は、一対のクランプ152と、コネクタ110とを有している。一対のクランプ152は、回動軸154を介して開閉可能に連結されている。コネクタ110は、ソケット98の連結穴98Aに着脱可能に嵌め込まれている。このコネクタ110が回転又は逆回転することにより、一対のクランプ152が開閉される。
ここで、電線工事装置30の初期状態では、電線工事装置30が、電線10及び絶縁カバー12の下方に配置されるとともに、幅方向(矢印W方向)を電線10の長手方向として配置されている。また、電線工事装置30の伸縮アーム70が収縮している。
この状態から、絶縁カバー12に対して電線用工具150を位置決める際には、先ず、CPU132は、伸縮アーム70を回動させながら、レーザ距離計122によって、絶縁カバー12の一対のフランジ部14Bまでの距離を測定する。
次に、CPU132は、レーザ距離計122によって測定された一対のフランジ部14Bまでの距離に基づいて伸縮アーム70を伸長させ、電線用工具150の一対のクランプ152を一対のフランジ部14Bの両側に配置する。これにより、絶縁カバー12に対して電線用工具150が位置決められる。なお、位置決め基準点は、例えば、一対のクランプ152間の中央に設定される。
次に、CPU132は、工具用モータ96(図2参照)を所定方向に回転させ、一対のクランプ152を閉じる。これにより、この一対のクランプ152によって、絶縁カバー12の一対のフランジ部14Bが挟持され、一対のフランジ部14Bが連結される。この結果、電線10の導体10Aに、絶縁カバー12が取り付けられる。
このように伸縮アーム70に装着する電線用工具100,150は、適宜変更可能である。これにより、電線用工具の種類に応じた工事を行うことができる。したがって、電線工事装置30の汎用性が向上する。
なお、電線用工具は、例えば、ナイフ工具、フック工具、テープ巻き工具、清掃ブラシ工具、電線把持工具、又は電線用カッター工具等でも良い。また、電線用工具の位置決め基準点は、電線用工具の種類に応じて適宜設定される。また、取付部材は、絶縁カバー12に限らない。取付部材は、例えば、切断した電線を再接続する際に使用する金属系のスリーブや、異なる2種類のサイズの電線を接続する際に使用する金属系のコネクタ、樹脂系のカバーを電線上に固定する際に使用する金属系のバインド、電線を電柱に引留める際に使用する金属系のクランプ、樹脂系のカバーを電線上に固定する際に使用する樹脂系のテープ、電線上に取り付けられた金属系のスリーブやコネクタ、クランプをカバーする際に使用する樹脂系のカバー(絶縁カバー)、電線に巻き付けられ、電線付近での作業者の感電事故を防止するために使用する樹脂系のシート(絶縁シート)、樹脂系のシートを電線上に固定する際に使用する樹脂系のクリップ等でも良い。また、電線工事装置30の初期状態は、電線用工具の種類に応じて適宜変更可能である。
また、上記実施形態では、図10に矢印R1で示されるように、起きた状態の伸縮アーム70を倒しながら、レーザ距離計122によって電線10までの距離d1を測定した。しかし、例えば、矢印R2で示されるように、倒れた状態の伸縮アーム70を起こしながら、レーザ距離計122によって電線10までの距離d1を測定しても良い。
また、上記実施形態では、伸縮アーム70の回動軸74の軸方向から見て、電線用工具100の位置決め基準点Pが、回動軸74の中心Cを通る仮想線V上に配置されている。また、上記実施形態では、伸縮アーム70が、回動軸74の軸方向から見て、仮想線Vに沿って伸縮可能とされている。さらに、上記実施形態では、レーザ距離計122が、回動軸74の軸方向から見て、仮想線Vに沿ってレーザ光Lを照射する。
しかし、伸縮アーム70の回動軸74の軸方向から見て、電線用工具100の位置決め基準点Pは、回動軸74の中心Cを通る仮想線V上から外れても良い。また、伸縮アーム70は、回動軸74の軸方向から見て、仮想線Vと交差する方向に沿って伸縮可能とされても良い。さらに、レーザ距離計122は、回動軸74の軸方向から見て、仮想線Vと交差する方向に沿ってレーザ光Lを照射しても良い。
この場合、CPU132は、例えば、レーザ距離計122で測定された電線10までの距離d1、当該距離d1を測定した際の伸縮アーム70の回動角度θ1、電線用工具100の位置決め基準点Pの位置、伸縮アーム70の伸縮方向、及びレーザ距離計122のレーザ光Lの照射方向に基づいて、電線10に電線用工具100を位置決めする際の伸縮アーム70の伸長量及び回動角度を算出する。
また、上記実施形態では、距離測定器が、レーザ距離計122とされている。しかし、距離測定器は、レーザ距離計122に限らず、例えば、超音波距離計等でも良いし、二次元、三次元のレーザ式プロファイルセンサ等でも良い。また、距離測定器は、レーザ距離計、超音波距離計、及び二次元、三次元のレーザ式プロファイルセンサ等の組み合わせでも良い。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、一実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 電線
12 絶縁カバー(取付部材)
30 電線工事装置
40 装置本体
70 伸縮アーム
74 回動軸
C 回動軸の中心
100 電線用工具
122 レーザ距離計(距離測定器)
L レーザ光
P 電線用工具の位置決め基準点
V 仮想線
d0 レーザ距離計によって測定された電線までの距離
θ1 レーザ距離計によって電線までの距離を測定した際の
伸縮アームの回動角度
132 CPU(制御部)
150 電線用工具

Claims (7)

  1. 電線よりも下方において、伸縮アームを倒し又は起こすように回動させながら、前記伸縮アームに設けられた距離測定器によって該距離測定器から前記電線又は前記電線に取り付けられた取付部材までの距離を測定し、
    前記距離測定器によって測定された前記距離に基づいて前記伸縮アームを伸長させるとともに、前記距離測定器によって前記距離を測定した際の前記伸縮アームの回動角度に基づいて前記伸縮アームの回動角度を設定し、前記伸縮アームに設けられた電線用工具を前記電線又は前記取付部材に位置決めする、
    電線用工具の位置決め方法。
  2. 前記伸縮アームは、前記伸縮アームの回動軸の軸方向から見て、前記回動軸の中心を通る仮想線に沿って伸縮可能とされ、
    前記距離測定器は、前記回動軸の軸方向から見て、前記仮想線に沿ってレーザ光を照射するレーザ距離計を含む、
    請求項1に記載の電線用工具の位置決め方法。
  3. 前記回動軸の軸方向から見て、前記電線又は前記取付部材に位置決めされる前記電線用工具の位置決め基準点が、前記仮想線上に配置される、
    請求項2に記載の電線用工具の位置決め方法。
  4. 電線よりも下方に配置される装置本体と、
    前記装置本体に対し、回動軸を中心として倒れ又は起きるように回動する伸縮アームと、
    前記伸縮アームの先端側に設けられ、電線用工具が取り付けられる工具取付部と、
    前記伸縮アームに設けられ、前記伸縮アームと一体に回動しながら、前記電線又は前記電線に取り付けられた取付部材までの距離を測定する距離測定器と、
    を備える電線工事装置。
  5. 前記距離測定器によって測定された前記距離に基づいて前記伸縮アームを伸長させるとともに、前記距離測定器によって前記距離を測定した際の前記伸縮アームの回動角度に基づいて前記伸縮アームの回動角度を設定し、前記電線用工具を前記電線又は前記取付部材に位置決めする制御部を備える、
    請求項4に記載の電線工事装置。
  6. 前記伸縮アームは、前記回動軸の軸方向から見て、前記回動軸の中心を通る仮想線に沿って伸縮可能とされ、
    前記距離測定器は、前記回動軸の軸方向から見て、前記仮想線に沿ってレーザ光を照射するレーザ距離計を含む、
    請求項4又は請求項5に記載の電線工事装置。
  7. 前記回動軸の軸方向から見て、前記電線又は前記取付部材に位置決めされる前記電線用工具の位置決め基準点が、前記仮想線上に配置される、
    請求項6に記載の電線工事装置。
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