JP7216468B2 - 水冷エンジン - Google Patents
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Description
従来のエンジンでは、ラジエータの吸風面に堆積する草や藁等の一部が逆回転風で吹き飛ばされず、これらを効率的に除去できないおそれがある。
図2(A)に例示するように、ラジエータ(1)と、ラジエータファン(2)と、ラジエータファン(2)を駆動するモータ(3)と、モータ(3)の正逆回転制御(3a)(3b)(3d)(図1参照)と回転停止制御(3c)(図1参照)を行う電子制御装置(4)と、電子制御装置(4)に逆回転指令信号(4a)を発信する逆回転指令装置(5)を備え、
図2(A)(B)に例示するように、ラジエータ(1)の両面のうち、ラジエータファン(2)のある側と反対側の面を吸風面(1a)とし、モータ(3)の正回転制御(3a)(図1参照)で正回転するラジエータファン(2)の吸風力により、吸風面(1a)からラジエータ(1)に正回転風(6)を吸入すると共に、モータ(3)の逆回転制御(3b)(3d)(図1参照)で逆回転するラジエータファン(2)の送風力により、ラジエータ(1)の吸風面(1a)から逆回転風(7)を噴出させるように構成され、
図1に例示するように、逆回転指令信号(4a)の受信に基づいて、電子制御装置(4)(図2(A)参照)が複数回の逆回転制御(3b)(3d)を行うと共に、相前後する逆回転制御(3b)(3d)の間に挟まれた回転停止制御(3c)を行うように構成され、回転停止制御(3c)では、前の逆回転制御(3b)の終了から後の逆回転制御(3d)の開始に至るまで連続してモータ(3)の回転を停止する。
(請求項1に係る発明の発明特定事項)
回転停止制御(3c)によるラジエータファン(2)の回転停止時間(Tc)は、3秒~7秒とされている、ことを特徴とする水冷エンジン。
(請求項3に係る発明に固有の発明特定事項)
逆回転指令信号(4a)の受信後に行われる最初の逆回転制御(3b)によるラジエータファン(2)の最初の逆回転時間(Tb)は、3秒~7秒とされている、ことを特徴とする水冷エンジン。
(請求項5に係る発明の発明特定事項)
相前後する逆回転制御(3b)(3d)のうち、後の逆回転制御(3d)によるラジエータファン(2)の後の逆回転時間(Td)は、3秒~7秒とされている、ことを特徴とする水冷エンジン。
(請求項7に係る発明の発明特定事項)
逆回転指令装置(5)が指令操作装置(5a)を含み、指令操作装置(5a)の操作に基づいて、指令操作装置(5a)から電子制御装置(4)に逆回転指令信号(4a)が発信されるように構成されている、ことを特徴とする水冷エンジン。
(請求項9に係る発明に固有の発明特定事項)
逆回転指令装置(5)が堆積物の堆積状態検出センサ(5b)を含み、ラジエータファン(2)の正回転制御(3a)時にラジエータ(1)での堆積物の堆積状態を堆積状態検出センサ(5b)で検出し、その検出値が所定値に至ったことに基づいて、堆積状態検出センサ(5b)から電子制御装置(4)に逆回転指令信号(4a)が発信されるように構成されている、ことを特徴とする水冷エンジン。
《効果》 ラジエータ(1)の吸風面(1a)に堆積する草や藁等を効率的に除去できる。
上記構成によれば、ラジエータファン(2)の正回転風(6)でラジエータ(1)の吸風面(1a)に堆積する草や藁等を、複数回の逆回転制御(3b)(3d)で吹き飛ばす際、相前後する逆回転制御(3b)(3d)のうち、前の逆回転制御(3b)中にラジエータ(1)の吸風面(1a)に引っ掛かり、逆回転風(7)で吹き飛ばされなかった堆積物が、回転停止制御(3c)中、自重で引っ掛かり姿勢を変え、後の逆回転制御(3d)中に逆回転風(7)で吹き飛ばされるため、ラジエータ(1)の吸風面(1a)に堆積する草や藁等を効率的に除去できる。
(請求項1に係る発明の効果)
堆積物の除去効率が高く、回転停止時間(Tc)も短くて済む。
(請求項3に係る発明の効果)
堆積物の除去効率が高く、最初の逆回転時間(Tb)も短くて済み、バッテリ(24)の大きな電圧低下も起こり難い。
(請求項5に係る発明の効果)
堆積物の除去効率が高く、後の逆回転時間(Td)も短くて済み、バッテリ(24)の大きな電圧低下も起こり難い。
(請求項7に係る発明の効果)
逆回転制御(3b)(3d)の実施時期を運転者等の状況判断に任せることができる。
(請求項9に係る発明の効果)
逆回転制御(3b)(3d)の実施時期の判定を自動化することができる。
シリンダヘッド(10)の横一側には、燃料インジェクタ(25)を備えたスロットルボディ(26)が組み付けられている。
図2(A),図3に示すように、エンジン本体(8)の後方斜め横にラジエータ(1)が配置されている。
シリンダブロック(9)のシリンダジャケット(図示せず)内の冷却水は、シリンダヘッド(10)内のヘッドジャケット(図示せず)を通過し、燃焼室(図示せず)の熱を吸収した吸熱水(21a)は、ウォーターフランジ(15)からラジエータ(1)に吸い込まれ、ラジエータ(1)で放熱された放熱水(22a)は、水ポンプ(16)に吸い込まれ、シリンダジャケットに戻る。
ラジエータ(1)は、エンジン本体(8)に臨む片面側にファンシュラウド(23)を備えている。
ファンシュラウド(23)には、ラジエータファン(2)が収容され、ラジエータファン(2)を駆動するモータ(3)がファンシュラウド(23)に固定されている。
電子制御装置(4)にはバッテリ(24)が電気的に接続され、電子制御装置(4)の制御により、モータ(3)に正逆の相互反対向きの電流が印加される。図3中の符号(27)は発電機で、バッテリ(24)の充電を行う。
この実施形態で用いるモータ(3)は電動式であるが、電動に代えて流体圧を用いる圧力モータや、その他の形式のモータを用いてもよい。
圧力モータには、油圧モータ、空気圧モータ、水圧モータ等があり、油圧モータの場合には、油圧源から油圧モータに作動油を供給する油圧回路を電子制御装置で制御し、油圧モータの正逆回転制御と回転停止制御を行う。空気圧モータや水圧モータの場合も同様にして、流体圧源から圧力モータに作動流体を供給する流体圧回路を電子制御装置で制御し、圧力モータの正逆回転制御と回転停止制御を行う。
回転停止制御(3c)では、正逆電流の印加を停止したままラジエータファン(2)の回転停止を維持し、所定の回転停止時間(Tc)の経過後、回転停止制御(3c)は終了し、2回目の逆回転制御(3d)が開始される。
再開された正回転制御(3a)では、モータ(3)に正電流が印加され、ラジエータファン(2)の正回転で正回転風(6)が発生する。
上記構成によれば、最初の逆回転制御(3b)中、防塵網(1b)に引っ掛かり、逆回転風(7)で吹き飛ばされなかった堆積物は、回転停止制御(3c)中、細い格子の防塵網(1b)で引っ掛かり姿勢を変え易く、堆積物の除去効率が高い。
これに対し、ラジエータファン(2)の回転停止時間(Tc)を3秒~7秒とすれば、堆積物の除去効率が高く、回転停止時間(Tc)も短くて済み、特に3秒~5秒とすれば、この利点がより確実に得られる。
これに対し、ラジエータファン(2)の最初の逆回転時間(Tb)を3秒~7秒とすれば、堆積物の除去効率が高く、最初の逆回転時間(Tb)も短くて済み、バッテリ(24)の大きな電圧低下も起こり難く、特に3秒~5秒とすれば、この利点がより確実に得られる。
これに対し、後の逆回転時間(Td)を3秒~7秒とすれば、堆積物の除去効率が高く、後の逆回転時間(Td)も短くて済み、バッテリ(24)の大きな電圧低下も起こり難く、特に3秒~5秒とすれば、この利点がより確実に得られる。
指令操作装置(5a)には手動ボタンが用いられているが、手動操作レバーや操作ペダルを用いてもよい。
Claims (11)
- ラジエータ(1)と、ラジエータファン(2)と、ラジエータファン(2)を駆動するモータ(3)と、モータ(3)の正逆回転制御(3a)(3b)(3d)と回転停止制御(3c)を行う電子制御装置(4)と、電子制御装置(4)に逆回転指令信号(4a)を発信する逆回転指令装置(5)を備え、
ラジエータ(1)の両面のうち、ラジエータファン(2)のある側と反対側の面を吸風面(1a)とし、モータ(3)の正回転制御(3a)で正回転するラジエータファン(2)の吸引力により、吸風面(1a)からラジエータ(1)に正回転風(6)を吸入すると共に、モータ(3)の逆回転制御(3b)(3d)で逆回転するラジエータファン(2)の圧送力により、ラジエータ(1)の吸風面(1a)から逆回転風(7)を噴出させるように構成され、
逆回転指令信号(4a)の受信に基づいて、電子制御装置(4)が複数回の逆回転制御(3b)(3d)を行うと共に、相前後する逆回転制御(3b)(3d)の間に挟まれた回転停止制御(3c)を行うように構成され、回転停止制御(3c)では、前の逆回転制御(3b)の終了から後の逆回転制御(3d)の開始に至るまで連続してモータ(3)の回転を停止し、
回転停止制御(3c)によるラジエータファン(2)の回転停止時間(Tc)は、3秒~7秒とされている、ことを特徴とする水冷エンジン。 - 請求項1に記載された水冷エンジンにおいて、
逆回転指令信号(4a)の受信後に行われる最初の逆回転制御(3b)によるラジエータファン(2)の最初の逆回転時間(Tb)は、3秒~7秒とされている、ことを特徴とする水冷エンジン。 - ラジエータ(1)と、ラジエータファン(2)と、ラジエータファン(2)を駆動するモータ(3)と、モータ(3)の正逆回転制御(3a)(3b)(3d)と回転停止制御(3c)を行う電子制御装置(4)と、電子制御装置(4)に逆回転指令信号(4a)を発信する逆回転指令装置(5)を備え、
ラジエータ(1)の両面のうち、ラジエータファン(2)のある側と反対側の面を吸風面(1a)とし、モータ(3)の正回転制御(3a)で正回転するラジエータファン(2)の吸引力により、吸風面(1a)からラジエータ(1)に正回転風(6)を吸入すると共に、モータ(3)の逆回転制御(3b)(3d)で逆回転するラジエータファン(2)の圧送力により、ラジエータ(1)の吸風面(1a)から逆回転風(7)を噴出させるように構成され、
逆回転指令信号(4a)の受信に基づいて、電子制御装置(4)が複数回の逆回転制御(3b)(3d)を行うと共に、相前後する逆回転制御(3b)(3d)の間に挟まれた回転停止制御(3c)を行うように構成され、回転停止制御(3c)では、前の逆回転制御(3b)の終了から後の逆回転制御(3d)の開始に至るまで連続してモータ(3)の回転を停止し、
逆回転指令信号(4a)の受信後に行われる最初の逆回転制御(3b)によるラジエータファン(2)の最初の逆回転時間(Tb)は、3秒~7秒とされている、ことを特徴とする水冷エンジン。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載された水冷エンジンにおいて、
相前後する逆回転制御(3b)(3d)のうち、後の逆回転制御(3d)によるラジエータファン(2)の後の逆回転時間(Td)は、3秒~7秒とされている、ことを特徴とする水冷エンジン。 - ラジエータ(1)と、ラジエータファン(2)と、ラジエータファン(2)を駆動するモータ(3)と、モータ(3)の正逆回転制御(3a)(3b)(3d)と回転停止制御(3c)を行う電子制御装置(4)と、電子制御装置(4)に逆回転指令信号(4a)を発信する逆回転指令装置(5)を備え、
ラジエータ(1)の両面のうち、ラジエータファン(2)のある側と反対側の面を吸風面(1a)とし、モータ(3)の正回転制御(3a)で正回転するラジエータファン(2)の吸引力により、吸風面(1a)からラジエータ(1)に正回転風(6)を吸入すると共に、モータ(3)の逆回転制御(3b)(3d)で逆回転するラジエータファン(2)の圧送力により、ラジエータ(1)の吸風面(1a)から逆回転風(7)を噴出させるように構成され、
逆回転指令信号(4a)の受信に基づいて、電子制御装置(4)が複数回の逆回転制御(3b)(3d)を行うと共に、相前後する逆回転制御(3b)(3d)の間に挟まれた回転停止制御(3c)を行うように構成され、回転停止制御(3c)では、前の逆回転制御(3b)の終了から後の逆回転制御(3d)の開始に至るまで連続してモータ(3)の回転を停止し、
相前後する逆回転制御(3b)(3d)のうち、後の逆回転制御(3d)によるラジエータファン(2)の後の逆回転時間(Td)は、3秒~7秒とされている、ことを特徴とする水冷エンジン。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載された水冷エンジンにおいて、
逆回転指令装置(5)が指令操作装置(5a)を含み、指令操作装置(5a)の操作に基づいて、指令操作装置(5a)から電子制御装置(4)に逆回転指令信号(4a)が発信されるように構成されている、ことを特徴とする水冷エンジン。 - ラジエータ(1)と、ラジエータファン(2)と、ラジエータファン(2)を駆動するモータ(3)と、モータ(3)の正逆回転制御(3a)(3b)(3d)と回転停止制御(3c)を行う電子制御装置(4)と、電子制御装置(4)に逆回転指令信号(4a)を発信する逆回転指令装置(5)を備え、
ラジエータ(1)の両面のうち、ラジエータファン(2)のある側と反対側の面を吸風面(1a)とし、モータ(3)の正回転制御(3a)で正回転するラジエータファン(2)の吸引力により、吸風面(1a)からラジエータ(1)に正回転風(6)を吸入すると共に、モータ(3)の逆回転制御(3b)(3d)で逆回転するラジエータファン(2)の圧送力により、ラジエータ(1)の吸風面(1a)から逆回転風(7)を噴出させるように構成され、
逆回転指令信号(4a)の受信に基づいて、電子制御装置(4)が複数回の逆回転制御(3b)(3d)を行うと共に、相前後する逆回転制御(3b)(3d)の間に挟まれた回転停止制御(3c)を行うように構成され、回転停止制御(3c)では、前の逆回転制御(3b)の終了から後の逆回転制御(3d)の開始に至るまで連続してモータ(3)の回転を停止し、
逆回転指令装置(5)が指令操作装置(5a)を含み、指令操作装置(5a)の操作に基づいて、指令操作装置(5a)から電子制御装置(4)に逆回転指令信号(4a)が発信されるように構成されている、ことを特徴とする水冷エンジン。 - 請求項1から請求項6のいずれかに記載された水冷エンジンにおいて、
逆回転指令装置(5)が堆積物の堆積状態検出センサ(5b)を含み、ラジエータファン(2)の正回転制御(3a)時にラジエータ(1)での堆積物の堆積状態を堆積状態検出センサ(5b)で検出し、その検出値が所定値に至ったことに基づいて、堆積状態検出センサ(5b)から電子制御装置(4)に逆回転指令信号(4a)が発信されるように構成されている、ことを特徴とする水冷エンジン。 - ラジエータ(1)と、ラジエータファン(2)と、ラジエータファン(2)を駆動するモータ(3)と、モータ(3)の正逆回転制御(3a)(3b)(3d)と回転停止制御(3c)を行う電子制御装置(4)と、電子制御装置(4)に逆回転指令信号(4a)を発信する逆回転指令装置(5)を備え、
ラジエータ(1)の両面のうち、ラジエータファン(2)のある側と反対側の面を吸風面(1a)とし、モータ(3)の正回転制御(3a)で正回転するラジエータファン(2)の吸引力により、吸風面(1a)からラジエータ(1)に正回転風(6)を吸入すると共に、モータ(3)の逆回転制御(3b)(3d)で逆回転するラジエータファン(2)の圧送力により、ラジエータ(1)の吸風面(1a)から逆回転風(7)を噴出させるように構成され、
逆回転指令信号(4a)の受信に基づいて、電子制御装置(4)が複数回の逆回転制御(3b)(3d)を行うと共に、相前後する逆回転制御(3b)(3d)の間に挟まれた回転停止制御(3c)を行うように構成され、回転停止制御(3c)では、前の逆回転制御(3b)の終了から後の逆回転制御(3d)の開始に至るまで連続してモータ(3)の回転を停止し、
逆回転指令装置(5)が堆積物の堆積状態検出センサ(5b)を含み、ラジエータファン(2)の正回転制御(3a)時にラジエータ(1)での堆積物の堆積状態を堆積状態検出センサ(5b)で検出し、その検出値が所定値に至ったことに基づいて、堆積状態検出センサ(5b)から電子制御装置(4)に逆回転指令信号(4a)が発信されるように構成されている、ことを特徴とする水冷エンジン。 - 請求項8または請求項9に記載された水冷エンジンにおいて、
堆積状態検出センサ(5b)は、ラジエータ(1)を通過したエンジン冷却風温度、エンジン冷却水温度、潤滑油温度のいずれかの温度を検出する温度センサである、ことを特徴とする水冷エンジン。 - 請求項1から請求10のいずれかに記載された水冷エンジンにおいて、
ラジエータ(1)の吸風面(1a)に防塵網(1b)を備えている、ことを特徴とする水冷エンジン。
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