JP7215883B2 - 数値制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、数値制御装置に関する。
従来、旋盤における旋削加工では、周速を一定にする制御がなされている。より具体的には、旋盤において主軸に加工物を装着して加工する場合に、加工物が一定速度で回転を続けている状況では、工具が加工物の中心部に進むほど、加工物における工具との接触部の周速が遅くなるので、加工物の切削精度が低下したり、工具の寿命が短くなったりする問題が発生する。逆に工具が加工物の外周方向に進むほど、加工物における工具との接触部の周速が速くなるので、工具の刃先が欠けたり工具の寿命が短くなったりする。そのため一般に、工具と加工物における接触部との相対速度が一定となるように、周速を一定にする周速一定制御を行い、工作物の切削精度の低下を防止したり、工具の寿命を伸ばしたりしている。
このため、工具の基準軸位置が変化するたびに、加工物が装着された主軸が加速/減速を行うこととなり、頻繁に工具の基準軸位置が移動する加工を行うと、消費電力が高くなったり、主軸モータがオーバヒートしたりする問題があった。
これに関し、特許文献1は、周速一定制御の下でワークの加工を行っている場合に、工具がワークから退避する方向又は並行に移動する方向の早送り指令を受けたとき、主軸回転をそのときの回転数に固定して当該早送りを実行し、当該早送りの後に切削送り指令又は工具がワークに接近する方向の早送り指令を受けたときに、次の加工開始位置又は当該接近する方向の早送りの終了位置における工具刃先のX位置の座標値を指定して周速一定制御に復帰させることにより、主軸モータの消費電力や主軸軸受の発熱による加工精度の低下を低減することが可能なNC旋盤を開示している。
特許第6317923号公報
しかし、特許文献1に記載の技術はあくまで早送り中の主軸速度変更の頻度を減らすことで消費電力を押さえる技術であって、切削送り中の主軸速度については何ら考慮されていなかった。
切削送り中に、X位置が頻繁に変化すると、主軸の加速/減速により電力消費が多くなったり、主軸がオーバヒートしたりする可能性がある。
図8は、上段に加工経路(太い実線)の例を示し、下段に、この加工経路を切削する際の主軸速度(太い実線)の変化の例を示すグラフである。なお、図8では、後段での説明の便宜上、切削送り中の山部分又は溝部分(以下では、これらを総称して「山溝領域」とも呼称する)の位置変化量を“a”で、切削送り最後の逃げ部分(以下では、これを「逃げ領域」とも呼称する)での位置変化量を“b”で、連続した切削送り全体(以下では、これを「切削領域」とも呼称する)でのX位置の最大値~最小値の幅を“c”で示す。また、図8に点線で示す矢印は、早送り時の切削工具の移動経路を示す。
切削送り中にX位置が変化しても周速度を一定値とするために、X位置の座標値が増加する際には、主軸速度が減少し、X位置の座標値が減少する際には主軸速度が増加する。これにより、図8に示されるように、切削送り中にX位置が頻繁に変化すると、これに伴って主軸を頻繁に加減速する必要があるため、電力消費が高まると共に、主軸がオーバヒートする可能性が高まる。
そこで、電力消費やオーバヒートの可能性を抑えるために、主軸モータのトルクを制限すると、主軸の応答性が落ちるため、サイクルタイムが伸びたり、加工精度が落ちたりする問題が発生する。
本発明は、デフォルトで周速一定制御の下でワークの切削送りの加工を行っている場合であっても、加工プログラムを先読みし、先読みの結果に基づいて、周速一定制御を行うか、行わないかを自動的に制御することで、工作物の加工精度を低下させることなく、消費電力を抑制することができる数値制御装置を提供することを目的とする。
(1) 本発明に係る数値制御装置(例えば、後述の「数値制御装置100」)は、主軸に加工物を装着し、切削送り中の基準軸の位置変化に応じて周速が一定となるように主軸回転数を制御する周速一定制御機能を有する数値制御装置であって、加工プログラムの先読みを行うプログラム先読み部(例えば、後述の「プログラム先読み部111」)と、前記プログラム先読み部による先読みの結果に基づいて、切削送り中の所定の切削送り範囲における、基準軸の位置変化量、周速一定制御を行わない場合の周速度の変化量、又は周速一定制御を行う場合の主軸の回転速度の変化量の何れか1つを算出し、算出した前記変化量と、予め設定される閾値と比較することにより、周速一定制御を行うか、行わないかを判定する判定部(例えば、後述の「判定部112」)と、前記判定部の判定結果に基づいて、周速一定制御機能の作動の有無を制御する作動制御部(例えば、後述の「作動制御部113」)と、を備える。
(2) (1)に記載の数値制御装置において、前記判定部は、切削送り全体における前記基準軸の位置変化量を算出し、当該位置変化量と、予め設定される切削閾値との比較結果に基づいて、周速一定制御を行うか、行わないかを判定してもよい。
(3) (1)又は(2)に記載の数値制御装置において、前記判定部は、切削送り最終部での逃げ動作時における、前記基準軸の位置変化量を算出し、当該位置変化量と、予め設定される逃げ閾値との比較結果に基づいて、周速一定制御を行うか、行わないかを判定してもよい。
(4) (1)~(3)に記載の数値制御装置において、前記判定部は、切削送り中に、前記基準軸が現在位置から変化した後、現在位置に戻る箇所における、前記基準軸の位置変化量を算出し、当該位置変化量と、予め設定される山溝閾値との比較結果に基づいて、周速一定制御を行うか、行わないかを判定してもよい。
(5) (4)に記載の数値制御装置において、前記切削閾値、前記逃げ閾値、及び前記山溝閾値のうち少なくとも一つは、前記加工プログラム内で設定されてもよい。
(6) (1)~(5)に記載の数値制御装置において、前記判定部は、切削加工の開始時に、前記プログラム先読み部によって前記加工プログラムの全体が先読みされた後、加工経路の先頭から終端までの位置変化に基づいて、周速一定制御機能を作動させる範囲と、周速一定制御機能の作動を停止させる範囲とを判定してもよい。
(7) (1)~(5)に記載の数値制御装置において、前記判定部は、所定のサンプリングタイム毎に、当該サンプリングタイムにおける前記基準軸の位置から、加工経路の位置変化に基づいて、周速一定制御機能を作動させる範囲と、周速一定制御機能の作動を停止させる範囲とを判定してもよい。
(8) (1)~(5)に記載の数値制御装置において、前記判定部は、実行中の前記加工プログラムのブロック毎に、当該ブロックに対応する前記基準軸の位置から、加工経路の位置変化に基づいて、周速一定制御機能を作動させる範囲と、周速一定制御機能の作動を停止させる範囲とを判定してもよい。
本発明によれば、デフォルトで周速一定制御の下でワークの切削送りの加工を行っている場合であっても、加工プログラムを先読みし、先読みの結果に基づいて、周速一定制御を行うか、行わないかを自動的に制御することで、工作物の加工精度を低下させることなく、消費電力を抑制することが可能となる。
本発明の実施形態における第1のパターンの加工経路の例を示すグラフである。 本発明の実施形態に係る数値制御装置による、第1のパターンの加工経路に対応する第1の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態における第2のパターンの加工経路の例を示すグラフである。 本発明の実施形態に係る数値制御装置による、第2のパターンの加工経路に対応する第1の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態における第3のパターンの加工経路の例を示すグラフである。 本発明の実施形態に係る数値制御装置による、第3のパターンの加工経路に対応する第1の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る数値制御システムの全体構成図である。 本発明の実施形態に係る数値制御装置の機能ブロック図である。 本発明の実施形態に係る数値制御装置による主軸速度の制御例を示すグラフである。 本発明の実施形態に係る数値制御装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る数値制御装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る数値制御装置の動作を示すフローチャートである。 加工経路の例と、従来技術における当該加工経路を切削するための主軸速度の変化を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について図1A~図8を参照することにより説明する。
〔1 発明の概要〕
本発明の実施形態に係る数値制御装置は、周速一定制御中の切削送りにおいて加工プログラムを先読みし、切削工具の刃先のX位置の移動量を確認する。加工経路において、このX位置の移動量が閾値よりも小さいために、周速度に影響を与えないと判定される箇所では、数値制御装置は、周速一定制御機能をオフとし、主軸速度を変更しないようにする。
数値制御装置は、以下の3つのうちいずれかのパターンに従って、X位置の座標値(直径値)の変化量に基づいて、周速一定制御機能のオン/オフを切り替える。
〔1.1 第1のパターン〕
第1のパターンは、切削送り中の山溝領域でのX位置の座標値の変化量(以下、「位置変化量」とも呼称する)に基づいて、周速一定制御機能のオン/オフを切り替えるパターンである。図1Aは、切削送り中の山部分及び溝部分での変化量の具体例を示す。図1Aに示す例においては、山部分及び溝部分の双方とも高さが“a”となっている。この“a”の大きさが第1の閾値以下の場合には、数値制御装置は、山溝領域において周速一定制御機能をオフとし、主軸速度を変更しない。なお本明細書では、第1の閾値を「山溝閾値」とも呼称する。
図1Bは、数値制御装置の第1のパターンにおける動作を示すフローチャートである。
ステップS11において、実行予定の動作が切削送りの場合(S11:YES)には、処理はステップS12に移行する。実行予定の動作が切削送りでない場合(S11:NO)には、処理は終了する。
ステップS12において、数値制御装置は切削送りが終わるまで次のブロックを先読みする。
ステップS13において、先読みしたブロックで切削工具のX位置が現在位置から移動して、その後現在位置まで戻った場合(S13:YES)には、処理はステップS14に移行する。これとは異なる場合(S13:NO)には、処理は終了する。
ステップS14において、数値制御装置はX位置の座標値の変化量を計算する。
ステップS15において、X位置の座標値の変化量が第1の閾値以下の場合(S15:YES)には、処理はステップS16に移行する。X位置の座標値の変化量が第1の閾値を超えた場合(S15:NO)には、処理を終了する。
ステップS16において、数値制御装置は、X位置が現在位置から移動して、その後現在位置まで戻った箇所における周速一定制御機能をオフとする。
〔1.2 第2のパターン〕
第2のパターンは、切削送りの逃げ領域でのX位置の変化量に基づいて、周速一定制御機能のオン/オフを切り替えるパターンである。図2Aは、切削送り中の逃げ領域での変化量の具体例を示す。図2Aに示す例においては、逃げ領域の高さが“b”となっている。この“b”の大きさが第2の閾値以下の場合には、数値制御装置は、逃げ領域において主軸速度を変更しない。なお本明細書では、第2の閾値を「逃げ閾値」とも呼称する。
図2Bは、数値制御装置の第2のパターンにおける動作を示すフローチャートである。
ステップS21において、先読みしているブロックが、切削送りの最後のブロックである場合(S21:YES)には、処理はステップS22に移行する。先読みしているブロックが、切削送りの最後のブロックでない場合(S21:NO)には、処理は終了する。
ステップS22において、数値制御装置はX位置の座標値の変化量を計算する。
ステップS23において、X位置の座標値の変化量が第2の閾値以下の場合(S23:YES)には、処理はステップS24に移行する。X位置の座標値の変化量が第2の閾値を超えた場合(S24:NO)には、処理を終了する。
ステップS24において、数値制御装置は、逃げ領域における周速一定制御機能をオフとする。
〔1.3 第3のパターン〕
第3のパターンは、連続した切削領域全体でのX位置の座標値の変化量に基づいて、周速一定制御機能のオン/オフを切り替えるパターンである。図3Aは、連続した切削領域全体でのX位置の座標値の変化量の具体例を示す。図3Aに示す例においては、連続した切削領域全体でのX位置の座標値の最小値から最大値までの幅(変化量)が“c”となっている。この“c”の大きさが第3の閾値以下の場合には、数値制御装置は、連続した切削領域全体において主軸速度を変更しない。なお本明細書では、第3の閾値を「切削閾値」とも呼称する。
図3Bは、数値制御装置の第3のパターンにおける動作を示すフローチャートである。
ステップS31において、実行予定の動作が切削送りの場合(S31:YES)には、処理はステップS32に移行する。実行予定の動作が切削送りでない場合(S31:NO)には、処理は終了する。
ステップS32において、数値制御装置は切削送りが終わるまでの全てのブロックを先読みする。
ステップS33において、数値制御装置は、連続した切削領域中のX位置の座標値の最大値から最小値までの変化量を計算する。
ステップS34において、X位置の変化量が第3の閾値以下の場合(S34:YES)には、処理はステップS35に移行する。X位置の変化量が第3の閾値を超えた場合(S34:NO)には、処理を終了する。
ステップS35において、数値制御装置は、連続した切削領域全体での周速一定制御機能をオフとする。
なお、上記の第1の閾値~第3の閾値は、予め数値制御装置において、例えばMTB等により設定されてもよい。また、上記の第1の閾値~第3の閾値は、加工プログラムの実行に際して、ユーザが数値制御装置に設定してもよい。また、上記の第1の閾値~第3の閾値は、加工プログラム内で設定されてもよい。
更に、上記の第1の閾値~第3の閾値は、荒加工時、仕上げ加工時等、求められる面加工品質に応じて、異なる値に設定することが好ましい。
〔2 実施形態〕
〔2-1 発明の構成〕
図4は、本発明の実施形態に係る数値制御システム10の全体構成図である。数値制御システム10は、数値制御装置100と工作機械200とを備える。数値制御装置100と工作機械200とは1対1の組とされて相互に通信可能に接続されている。なお、図4では図示しないが、数値制御装置100と工作機械200とはネットワークを介して接続されてもよい。ここで、ネットワークは、工場内に敷設されたLAN(Local Area Network)等のネットワークにより実現される。
数値制御装置100は、工作機械200を制御することにより、工作機械200に所定の機械加工を行わせるための装置である。数値制御装置100の具体的な構成及び機能については後述する。
工作機械200は、数値制御装置100の制御に基づいて、切削加工等の所定の機械加工を行う装置である。工作機械200は、ワークを加工するために駆動するモータや、このモータに取り付けられた主軸や送り軸や、これら各軸に対応する治具や工具等を備える。そして、工作機械200は、数値制御装置100から出力される動作指令に基づいてモータを駆動させることにより所定の機械加工を行う。ここで、所定の機械加工の内容とは、少なくとも切削加工を含むが、切削加工に加えて、例えば研削加工、研磨加工、圧延加工、あるいは鍛造加工といった他の加工を実行してもよい。
図5は、数値制御装置100の機能ブロック図である。数値制御装置100は、制御部110と記憶部120とを備え、制御部110は、プログラム先読み部111、判定部112、及び作動制御部113を備える。
制御部110は、CPU、ROM、RAM、CMOSメモリ等を有し、これらはバスを介して相互に通信可能に構成される、当業者にとって公知のものである
CPUは数値制御装置100を全体的に制御するプロセッサである。該CPUは、ROMに格納されたシステムプログラム及びアプリケーションプログラムを、バスを介して読み出し、該システムプログラム及びアプリケーションプログラムに従って数値制御装置100全体を制御することで、図5に示すように制御部110をプログラム先読み部111、判定部112、及び作動制御部113の機能を実現するように構成される。RAMには一時的な計算データや表示データ等の各種データが格納される。CMOSメモリは図示しないバッテリでバックアップされ、数値制御装置100の電源がオフされても記憶状態が保持される不揮発性メモリとして構成される。
プログラム先読み部111は、加工プログラムを実行することによる実際の切削加工に先立ち、当該加工プログラムをブロック毎に先読みして、ワークの加工経路を解析する。
判定部112は、プログラム先読み部111によって解析された加工経路中の基準軸の位置変化量を算出し、算出された位置変化量に基づいて、前述した第1のパターン~第3のパターンのいずれかに従って、周速一定制御を行うか、行わないかを判定する。
また、本実施形態において、判定部112は、切削加工の開始時に、プログラム先読み部111によって加工プログラムの全体が先読みされた後、加工経路の先頭から終端までの位置変化に基づいて、周速一定制御機能をオン/オフとする範囲を判定する。ここで、「範囲」とは、例えば、加工プログラムにおけるブロック範囲であってもよく、加工経路の範囲であってもよく、切削加工領域の範囲であってもよい。
作動制御部113は、判定部112の判定結果に基づいて、実際の切削加工時に、周速一定制御機能の作動の有無を制御することで、切削加工を実行する。
記憶部120は、プログラム先読み部111が先読みする加工プログラムを記憶する。更に、記憶部120は、判定部112による判定結果、すなわち切削送り中の周速一定制御機能のオン/オフを切り替える範囲を記憶する。
数値制御装置100が工作機械200を制御することによって、図8上段の加工経路を切削する場合、例として、切削送り中の山部分及び溝部分の位置変化量aが第1の閾値よりも小さく、切削送りの逃げ部分の位置変化量bが第2の閾値よりも小さく、連続した切削送り全体での位置変化量cが第3の閾値よりも大きいとする。
この場合、判定部112は、連続した切削領域全体としては、周速一定制御機能をデフォルト値のままオンとするが、切削送り中の山溝領域、及び切削送りの逃げ領域においては、周速一定制御機能をオフとする。作動制御部113は、判定部112による判定結果に基づいて、周速一定制御機能の作動の有無を制御し、延いては主軸速度を制御する。
図6は、作動制御部113によって制御される主軸速度の経時変化(実線部)を示すグラフである。なお、図6の点線部は、図8の下段のグラフにおいて示した従来技術による主軸速度の経時変化を示す。
図6の実線部と点線部とを比較すれば分かるように、切削送り中の山溝領域、及び切削送りの逃げ領域に対応する箇所で主軸速度は変化していない。これにより、主軸速度の変化が必要最小限になり、主軸の加減速の頻度が低くなることで、消費電力は抑えられる。
〔2-2 発明の動作〕
図7A~図7Cは、本実施形態に係る数値制御装置100の動作を示すフローチャートである。なお、図7A~図7Cに示す動作においては、周速一定制御機能をオンとした状態がデフォルトであることを前提としている。
ステップS51において、プログラム先読み部111は、加工プログラムの切削送りの開始から終了までのブロック全体を先読みする。
ステップS52において、連続する切削領域全体でのX位置の座標値の最大値~最小値の変化量が上記の第3の閾値以下の場合(S52:YES)には、処理はステップS53に移行する。切削領域全体でのX位置の座標値の最大値~最小値の変化量が上記の第3の閾値を超える場合(S52:NO)には、処理はステップS54に移行する。
ステップS53において、判定部112は、切削領域全体における周速一定制御機能をオフとする。その後、処理はステップS63に移行する。
ステップS54において、逃げ領域におけるX位置の座標値の変化量が上記の第2の閾値以下の場合(S54:YES)には、処理はステップS55に移行する。逃げ領域におけるX位置の座標値の変化量が第2の閾値を超える場合(S54:NO)には、処理はステップS56に移行する。
ステップS55において、判定部112は、逃げ領域における周速一定制御機能をオフとする。
ステップS56において、判定部112は、山溝領域に対応するブロックの集合を探索する。ここで図7Cは、ステップS56を構成するサブステップを示す。
ステップS56aにおいて、先読みしたブロックで、切削工具のX位置が現在位置から移動して、その後現在位置まで戻った場合(S56a:YES)には、処理はステップS56bに移行する。それ以外の場合(S56a:NO)には、処理はステップS56aに移行する(リターン)。
ステップS56bにおいて、判定部112は、先読みしたブロックにおいて、切削工具のX位置が現在位置から移動して、その後現在位置まで戻った領域を山溝領域と認識する。この山溝領域の探索を、最後のブロックまで繰り返す。その後、処理はステップS56に戻る(リターン)。
ステップS56において、判定部112は、切削領域の全体に渡って、ステップS56aとステップS56bからなるループを繰り返す。その結果、判定部112は、山溝領域をN個認識したとする。
ステップS57において、判定部112は、パラメータiの初期値としてi=1を設定する。
ステップS58において、i番目の山溝領域である「山溝領域i」でのX位置の座標値の変化量が上記の第1の閾値以下であった場合(S58:YES)には、処理はステップS59に移行する。X位置の座標値の変化量が第1の閾値を超えた場合(S58:NO)には、処理はステップS60に移行する。
ステップS59において、判定部112は、山溝領域iにおける周速一定制御機能をオフとする。
ステップS60において、判定部112は、パラメータiをインクリメント(1だけ加算)する。
ステップS61において、パラメータiがNを超えた場合(S61:YES)には、処理はステップS62に移行する。パラメータiがN以下の場合(S61:NO)には、処理はステップS58に移行する。
ステップS62において、作動制御部113が、判定部112による判定結果に基づいて、実際の切削送り中の周速一定制御機能の作動の有無を制御することにより、切削加工を実行する。
〔2-3 実施形態が奏する効果〕
本実施形態に係る数値制御装置100は、加工プログラムの先読みの結果に基づいて、切削送り中の基準軸の位置変化量を算出し、この算出量に基づいて周速一定制御を行うか、行わないかを判定する判定部112と、判定部112の判定結果に基づいて、周速一定制御機能の作動の有無を制御する作動制御部113とを備える。
これにより、切削送り中の主軸速度について、周速一定制御の下でワークの加工を行っている場合であっても、工作物の加工精度を低下させることなく、消費電力を抑制することができる。
なお、上記の説明では、基準軸をX軸とする場合を例として説明したが、これには限定されず、任意の軸を基準軸とすることが可能である。
〔3 変形例〕
〔3-1 変形例1〕
上記の実施形態においては、切削加工の開始時に、プログラム先読み部111によって加工プログラムの全体が先読みされた後、判定部112が、加工経路の先頭から終端までの位置変化に基づいて、周速一定制御機能を作動させる範囲と、周速一定制御機能を停止させる範囲を判定するとしたが、これには限定されない。
例えば、判定部112は、所定のサンプリングタイム毎に、当該サンプリングタイムにおける基準軸の位置から、加工経路の終端までの位置変化に基づいて、周速一定制御機能を作動させる範囲と、周速一定制御機能の作動を停止させる範囲とを判定してもよい。
この場合、判定部112は、上記の第1のパターン及び第2のパターンに従った判定を所定のサンプリングタイム毎に実行し、第3のパターンに従った判定を切削加工の開始時に実行する。より詳細には、図1B、図2Bに示した判定を所定のサンプリングタイム毎に実行し、図3Bに示した判定を切削加工の開始時に実行する。ただし図1B、図2B、図3Bのいずれかにより周速一定制御機能がオフになっている間は、図1B、図2Bの判定処理を実行しないようにする。
〔3-2 変形例2〕
更に、判定部112は、実行中の加工プログラムのブロック毎に、当該ブロックに対応する基準軸の位置から、加工経路の終端までの位置変化に基づいて、周速一定制御機能を作動させる範囲と、周速一定制御機能の作動を停止させる範囲とを判定してもよい。
この場合も、変形例1と同様に、判定部112は、上記の第1のパターン及び第2のパターンに従った判定をブロック毎に実行し、第3のパターンに従った判定を切削加工の開始時に実行する。
〔3-3 変形例3〕
上記の実施形態において、判定部112は、プログラム先読み部111による先読みの結果に基づいて、基準軸(例えばX軸)の位置変化量を算出し、算出された位置変化量に基づいて、周速一定制御を行うか、行わないかを判定するとしたが、これには限定されない。
例えば、判定部112は、プログラム先読み部111による先読みの結果に基づいて、周速一定制御を行わない場合の周速度の変化量を算出し、算出された変化量に基づいて、周速一定制御を行うか、行わないかを判定してもよい。
〔3-4 変形例4〕
更に、判定部112は、プログラム先読み部111による先読みの結果に基づいて、周速一定制御を行う場合の主軸の回転速度の変化量を算出し、算出された変化量に基づいて、周速一定制御を行うか、行わないかを判定してもよい。
上記の数値制御装置100及び数値制御システム10に含まれる各構成部は、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせにより実現することができる。また、上記の数値制御装置100及び数値制御システム10に含まれる各構成部のそれぞれの協働により行なわれる数値制御方法も、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせにより実現することができる。ここで、ソフトウェアによって実現されるとは、コンピュータがプログラムを読み込んで実行することにより実現されることを意味する。
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
10 数値制御システム
100 数値制御装置
110 制御部
111 プログラム先読み部
112 判定部
113 作動制御部
120 記憶部
200 工作機械

Claims (8)

  1. 主軸に加工物を装着し、切削送り中の基準軸の位置変化に応じて周速が一定となるように主軸回転数を制御する周速一定制御機能を有する数値制御装置であって、
    加工プログラムの先読みを行うプログラム先読み部と、
    前記プログラム先読み部による先読みの結果に基づいて、切削送り中の所定の切削送り範囲における、基準軸の位置変化量、周速一定制御を行わない場合の周速度の変化量、又は周速一定制御を行う場合の主軸の回転速度の変化量の何れか1つを算出し、算出した前記変化量と、予め設定される閾値と比較することにより、周速一定制御を行うか、行わないかを判定する判定部と、
    前記判定部の判定結果に基づいて、周速一定制御機能の作動の有無を制御する作動制御部と、
    を備える数値制御装置。
  2. 前記判定部は、切削送り全体における前記基準軸の位置変化量を算出し、当該位置変化量と、予め設定される閾値との比較結果に基づいて、周速一定制御を行うか、行わないかを判定する、請求項1に記載の数値制御装置。
  3. 前記判定部は、切削送り最終部での逃げ動作時における前記基準軸の位置変化量を算出し、当該位置変化量と、予め設定される閾値との比較結果に基づいて、周速一定制御を行うか、行わないかを判定する、請求項1に記載の数値制御装置。
  4. 前記判定部は、切削送り中に、前記基準軸が現在位置から変化した後、現在位置に戻る箇所における、前記基準軸の位置変化量を算出し、当該位置変化量と、予め設定される閾値との比較結果に基づいて、周速一定制御を行うか、行わないかを判定する、請求項1に記載の数値制御装置。
  5. 記閾値は、前記加工プログラム内で設定される、請求項1~4のいずれか1項に記載の数値制御装置。
  6. 前記判定部は、切削加工の開始時に、前記プログラム先読み部によって前記加工プログラムの全体が先読みされた後、加工経路の先頭から終端までの位置変化に基づいて、周速一定制御機能を作動させる範囲と、周速一定制御機能の作動を停止させる範囲とを判定する、請求項1~5のいずれか1項に記載の数値制御装置。
  7. 前記判定部は、所定のサンプリングタイム毎に、当該サンプリングタイムにおける前記基準軸の位置から、加工経路の位置変化に基づいて、周速一定制御機能を作動させる範囲と、周速一定制御機能の作動を停止させる範囲とを判定する、請求項1~5のいずれか1項に記載の数値制御装置。
  8. 前記判定部は、実行中の前記加工プログラムのブロック毎に、当該ブロックに対応する前記基準軸の位置から、加工経路の位置変化に基づいて、周速一定制御機能を作動させる範囲と、周速一定制御機能の作動を停止させる範囲とを判定する、請求項1~5のいずれか1項に記載の数値制御装置。
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