[定義]
・清掃シートに関する「非展開状態」及び「展開状態」
本明細書では、清掃シートに関する「非展開状態」及び「展開状態」のそれぞれは、原則として、清掃シートが、2つの異なる状態を採ることができる場合に用いられる用語である。
具体的には、「非展開状態」は、清掃シートが展開していない状態を意味し、保管時等にとる形態であり、そして「展開状態」は、清掃シートが、被清掃面の清掃に用いられる際の状態を意味する。
なお、本明細書では、清掃シートには、「非展開状態」を採らないものが含まれる。「非展開状態」を採らない清掃シートでは、特に言及がない場合であっても、清掃シートは、展開状態に相当する状態で説明がなされている。また、「非展開状態」を採らない清掃シートであっても、理解のしやすさの観点から、被清掃面の清掃に用いられる際の状態を、「展開状態」として説明される場合がある。
・「第1方向」、「第2方向」、「直交方向」及び「厚さ方向」
本明細書では、「第1方向」は、第1方向一方向と、第1方向他方向とに区画される。「第2方向」は、第1方向の周方向を構成する方向であり、第2方向一方向と、第2方向他方向とに区画される。「直交方向」は、第1方向と直交する方向であり、ベースシート部分上に配置される。「直交方向」は、直交方向一方向と、直交方向他方向とに区画される。「厚さ方向」は、第1方向及び直交方向と直交する方向である。「厚さ方向」は、厚さ方向一方向と、厚さ方向他方向とに区画される。
・複数のシート部分に関する、「固定端部」、「中央部」及び「自由端部」
本明細書では、複数のシート部分に関する「固定端部」、「中央部」及び「自由端部」は、複数のシート部分のそれぞれが、第1方向と直交する直交面と交差する交差部分を区画する用語である。
なお、上記「自由端部」と、「固定端部」とは、それぞれ、上記交差部分において、被清掃面側の端部領域と、その反対側の端部領域とを意味し、「中央部」は、上記「自由端部」及び「固定端部」の間の領域を意味する。
上記「固定端部」、「中央部」及び「自由端部」は、それぞれ、上記複数のシート部分のそれぞれにおいて、上記交差部分が、好ましくは40%:20%:40%の長さ比、より好ましくは30%:40%:30%の長さ比、そしてさらにいっそう好ましくは20%:60%:20%の長さ比で区画された領域を意味する。
なお、複数のシート部分の少なくとも一部が、第1方向において、交差部分の長さが一定ではない場合(第1方向の位置が異なる場合に、交差部分の長さが異なる場合)には、上記「固定端部」、「中央部」及び「自由端部」の長さも一定ではない。
なお、本明細書では、ベースシート部分の、隣接するシート部分の固定端部、中央部及び自由端部に相当する部分を、それぞれ、ベースシート部分の固定端部、中央部及び自由端部と称する。
・複数のシート部分に関する「往復構造」
本明細書では、「往復構造」は、複数のシート部分の少なくとも一部が採る構造を意味する。上記「往復構造」は、複数のシート部分を構成するシート部分の自由端部が、第1方向に沿う方向(好ましくは第1方向)において、第2方向の一方(第2方向一方向)及び他方(第2方向他方向)に往復すること(好ましくは、複数回往復すること)を意味する。
上記往復構造は、シート部分の自由端部側の端縁が波形を形成するものに限定されるものではないが、理解のしやすさの観点から、波長、波高、周期等の文言を用いて説明される場合がある。なお、波長は、シート部分の自由端部側の端縁において、往復構造のあるサイクルの基準点から、往復方向の次のサイクルの基準点までの長さ(例えば、図28に示される、第1サイクル801の最も第2方向一方向D21よりの第1部分805から、第1サイクル801に隣接する第2サイクル803の最も第2方向一方向D21よりの第2部分807までの距離M)を意味する。また、波高は、往復構造のあるサイクルにおける、第2方向の最大長さ(例えば、図28に示される、第1サイクル801の最大長さN)を意味する。
さらに、上記往復構造において、位相が異なるとは、複数のシート部分(例えば、隣接する2つのシート部分)の間で、往復構造の基準点(例えば、最も第2方向一方向よりの部分)の位置が、第1方向に沿う方向(好ましくは第1方向)においてずれていることを意味する。
本明細書では、一方のシート部分の往復構造と、他方のシート部分の往復構造とが異なるとは、上述の波長、波高及び位相の少なくとも1つが異なることを意味し、好ましくは位相が異なり、より好ましくは位相及び波長が異なり、そしてさらに好ましくは位相、波長及び波高が異なる。本開示の効果の観点からである。
なお、上記往復構造を構成するシート部分を、「壁面」と称する場合がある。
・「清掃シート部分角度」
本明細書では、「清掃シート部分角度」は、展開状態における清掃シートの清掃シート部分が、第2方向に有する角度を意味する。例えば、清掃シートが、単一の清掃シート部分を備えている場合には、清掃シート部分角度は、ベースシート部分が、複数のシート部分を間に挟んで形成する角度を意味する。なお、ベースシート部分が、平面上にある場合には、清掃シート部分角度は、180°である。
また、例えば、清掃シートが複数の清掃シート部分を備えている場合には、複数の清掃シート部分のそれぞれが、清掃シート部分角度を有する。
・シート部分に関する「冗長度」
本明細書では、シート部分に関する冗長度は、所定の方向におけるシート部分の実際の長さ(例えば、折返されているシート部分の、折返しを解除した状態における長さ)を、所定の方向におけるシート部分の見かけ長さ(例えば、折返されているシート部分の、折返された状態における長さ)で除した値を意味する。上記所定の方向としては、第1方向に沿う方向、第1方向等が挙げられる。
冗長度を高くすることにより、清掃シートを構成する複数のシート部分の往復構造の波長、波高等が大きくなる傾向があり、そして清掃シート部分角度(より正確には、シート部分1枚当たりの清掃シート部分角度)が大きくなる傾向がある。
・「所定の方向に沿う方向」
本明細書では、「所定の方向に沿う方向」とは、所定の方向と、好ましくは45°未満、より好ましくは30°以下、さらに好ましくは20°以下、そしてさらにいっそう好ましくは5°以下の交差角を有する方向を意味する。
なお、本明細書では、「所定の方向と平行な方向」とは、所定の方向との交差角が5°以下である方向を意味する。
上記所定の方向としては、例えば、第1方向、直交方向、厚さ方向、第2方向等が挙げられる。
・複数のシート部分に関する「内方」及び「外方」
本明細書において、複数のシート部分に関する「内方」及び「外方」は、複数のシート部分の相対的な位置を示す用語である。
具体的には、あるシート部分が、他のシート部分よりも内方に配置されていることは、あるシート部分が、他のシート部分よりもベースシート部分から遠いことを意味する。同様に、あるシート部分が、他のシート部分よりも外方に配置されていることは、あるシート部分が、他のシート部分よりもベースシート部分に近いことを意味する。
・複数のシート部分に関する「外面」及び「内面」
本明細書において、複数のシート部分のそれぞれに関する「外面」及び「内面」は、それぞれ、ベースシート部分側の面(ベースシート部分が複数存在する場合には、最も近いベースシート部分側の面)及びその反対面を意味する。
・固定端連結部と平行な方向における、自由端部の「伸長長さ」及び固定端部の「長さ」
本明細書において、固定端連結部と平行な方向における、自由端部の「伸長長さ」は、自由端部を伸長させ、後述の「往復構造」を解除した状態における、自由端部の、固定端連結部と平行な方向の長さを意味する。
本明細書において、固定端連結部と平行な方向における、固定端部の「長さ」は、その字句通り、固定端部の、固定端連結部と平行な方向の長さを意味する。
具体的には、本開示は以下の態様に関する。
[態様1]
ベースシート部分と、複数のシート部分とを備えている清掃シート部分を含むとともに、第1方向と、第1方向の周方向を構成する第2方向とを備えている清掃シートであって、
上記複数のシート部分が、第1方向に沿う方向に延びているとともに、それらのそれぞれが、固定端部と、自由端部とを備えており、
上記複数のシート部分のそれぞれの上記固定端部が、第1方向に沿う方向に延びている固定端連結部により、上記ベースシート部分に連結されており、
上記複数のシート部分の少なくとも一部が、上記固定端連結部と平行な方向における、上記自由端部の伸長長さが、上記固定端連結部と平行な方向における、上記固定端部の長さよりも長くなるように構成されており、
上記複数のシート部分の少なくとも一部の上記自由端部が、第2方向に往復しながら第1方向に沿う方向に延びているとともに、複数の自由端連結部分を含む自由端連結部により、上記複数のシート部分のうち、第2方向に隣接するシート部分の前記自由端部に部分的に連結されている、
ことを特徴とする、上記清掃シート。
上記清掃シートでは、清掃シートを構成する清掃シート部分において、上記複数のシート部分のそれぞれの固定端部が、第1方向に沿う方向に延びている固定端連結部によりベースシート部分に連結されており、上記複数のシート部分の少なくとも一部が、上記固定端連結部と平行な方向における、上記自由端部の伸長長さが、上記固定端連結部と平行な方向における、上記固定端部の長さよりも長くなるように構成される「自由端部伸長長さ構造」と、複数のシート部分の少なくとも一部の自由端部が、第2方向一方向及び第2方向他方向に交互に往復する「往復構造」と、当該往復構造が、第2方向に隣接するシート部分に部分的に連結される「部分的連結構造」とを備えている。
従って、例えば、被清掃面が平面である場合には、複数のシート部分が、上述の「自由端部伸長長さ構造」と、「往復構造」と、「部分的連結構造」とに起因して、被清掃面に接触した際に不規則に変形し、複数のシート部分のある領域(以下、「第1領域」と称する)を露出させ、当該第1領域が被清掃面に接触し、当該第1領域が被清掃面を清掃することができる。
清掃シートを被清掃面から離間させると、複数のシート部分が、往復構造に起因するそれらの復元力、並びにそれらが部分的に連結していることに起因して、清掃シートが、元の形状に戻ることができる(以下、清掃シートが元の形状に戻ることを「形状回復性」と称する場合がある)。
次いで、清掃シートの同じ面を被清掃面に再度接触させると、複数のシート部分が不規則に変形し、第1領域と異なる領域(以下、「第2領域」と称する)を露出させ、当該第2領域が被清掃面に接触し、当該第2領域が被清掃面を清掃することができる。
このように、上記清掃シートは、清掃シートを被清掃面に接触させる、次いで離間させる運動を繰り返す場合であっても、複数のシート部分の新たな領域を露出させ、当該新たな領域を用いて被清掃面を清掃することができるので、清掃シートが、被清掃面の清掃性に優れる(以下、清掃シートが、複数のシート部分の新たな領域を露出させることを、「新領域露出性」と称する場合がある)。
また、上記清掃シートを、被清掃面に接触させながら、清掃シートを左右に動かした場合であっても、複数のシート部分が新領域露出性を発揮し、被清掃面を清掃することができる。
また、被清掃面が立体面(例えば、凹凸面)である場合にも、清掃シートを、被清掃面に接触させた際に、複数のシート部分が、被清掃面の立体面の形状に追従することができるとともに、清掃シートを動かした際に、清掃シートが、その柔らかさ及び形状回復性を発揮して被清掃面の形状に追従することができる。また、上記清掃シートは、清掃シートを動かす際に、新領域露出性を発揮し、新たな領域を用いて、被清掃面を清掃することができる。
以上より、上記清掃シートは、被清掃面の清掃性に優れる。
なお、上記複数のシート部分が、上述の自由端部伸長長さ構造を有しない場合、例えば、上記自由端部の伸長長さが、上記固定端部の長さと同一になるように構成されている場合には、複数のシート部分が、被清掃面に接触した際に不規則に変形しにくく、上述の新領域露出性を発揮しにくい傾向がある。
[態様2]
上記複数のシート部分が、それらの上記固定端部が一体化された一体化固定端部を備えており、上記一体化固定端部が、上記ベースシート部分に連結されている、態様1に記載の清掃シート。
上記清掃シートでは、複数のシート部分が、一体化固定端を介してベースシート部分に固定されているため、ベースシート部分の一体化固定端と連結していない部分が柔らかさに優れ、清掃シートが、被清掃面に応じて変形しやすくなり、被清掃面を傷つけにくくなる。
[態様3]
上記ベースシート部分が、上記一体化固定端部により、ベースシート第1部分と、ベースシート第2部分とに区画されており、ベースシート第1部分及びベースシート第2部分により形成される上記清掃シート部分の清掃シート部分角度が150°以上且つ360°未満である、態様2に記載の清掃シート。
上記清掃シートでは、清掃シート部分角度が所定の範囲にあるため、清掃シートを用いて、広い被清掃面を簡易に清掃することができ、上記清掃シートが、被清掃面の清掃性に優れる。
[態様4]
上記ベースシート部分に、清掃具又は使用者が把持するための把持部をさらに備えている、態様1~3のいずれか一項に記載の清掃シート。
上記清掃シートは、所定の把持部を備えているので、清掃シートを用いる際に、清掃シートの形状が保持されやすく、ひいては清掃シートが、被清掃面の清掃性に優れる。
[態様5]
上記ベースシート部分が、上記一体化固定端部により、ベースシート第1部分と、ベースシート第2部分とに区画されており、ベースシート第1部分及びベースシート第2部分により形成される上記清掃シート部分の清掃シート部分角度が360°であり、ベースシート第1部分と、ベースシート第2部分との間に、清掃具又は使用者が把持するための把持部が形成されている、態様2に記載の清掃シート。
上記清掃シートは、清掃シート部分角度が360°であるとともに、ベースシート第1部分と、ベースシート第2部分との間に、清掃具又は使用者が把持するための把持部が形成されている。従って、使用者が、清掃具を上記把持部に差し込んで、又は使用者が、身体の一部(例えば、手、脚等)を上記把持部に差し込んで、清掃シートを用いて、広い清掃面を簡易に清掃することができ、上記清掃シートが、被清掃面の清掃性に優れる。
[態様6]
上記清掃シートが、上記清掃シート部分を複数備えており、複数の上記清掃シート部分が、上記ベースシート部分がお互いに向かい合うように連結されている、態様1に記載の清掃シート。
上記清掃シートは、複数の清掃シート部分を含むとともに、ベースシート部分同士が連結されている。従って、複数の清掃シート部分が、第2方向に拡がる、すなわち、清掃シートが、清掃シート部分角度を大きくすることができ、清掃シートを用いて、広い清掃面を簡易に清掃することができ、上記清掃シートが、被清掃面の清掃性に優れる。
[態様7]
上記ベースシート部分同士の間に、清掃具又は使用者が把持するための把持部を備えている、態様6に記載の清掃シート。
上記清掃シートは、ベースシート部分同士の間に、所定の把持部を備えているので、使用者が、清掃具を上記把持部に差し込んで、又は使用者が、身体の一部を上記把持部に差し込んで、清掃シートを用いることができ、ひいては、上記清掃シートが、被清掃面の清掃性に優れる。
[態様8]
上記把持部が、第1方向に開口している挿入口部を備えているとともに、第1方向と沿う方向に延びている、態様7に記載の清掃シート。
上記清掃シートでは、上記把持部が、第1方向に開口している挿入口部を備えているとともに、第1方向に延びているので、清掃具又は使用者の身体の一部が、清掃シートの第1方向に配置されることになる。従って、清掃具を把持部に差し込んで清掃シートを用いる場合には、使用者が、清掃具を把持部に差し込みやすく、そして清掃シートを用いて清掃する際に、清掃具が被清掃面に接触しにくくなる。また、使用者が身体の一部を把持部に差し込んで清掃シートを用いる場合には、使用者が、身体の一部を把持部に差し込みやすく、そして清掃シートを用いた清掃の際に、使用者の身体の一部が被清掃面に接触しにくくなる。
[態様9]
上記複数の清掃シート部分の少なくとも一部において、上記挿入口部が、上記複数のシート部分から第1方向に遠ざかるように延出している延出部を備えている、態様8に記載の清掃シート。
上記清掃シートは、所定の延出部を備えている。従って、清掃具を把持部に差し込んで清掃シートを用いる場合には、使用者が、清掃具を把持部に差し込みやすく、そして使用者が身体の一部を把持部に差し込んで清掃シートを用いる場合には、使用者が、身体の一部を把持部に差し込みやすい。
[態様10]
上記複数の清掃シート部分のそれぞれにおいて、上記複数のシート部分が、それらの上記固定端部が一体化された一体化固定端部を備えており、上記一体化固定端部が、上記ベースシート部分に連結されている、態様6~9のいずれか一項に記載の清掃シート。
上記清掃シートでは、複数の清掃シート部分のそれぞれにおいて、複数のシート部分が、一体化固定端を介してベースシート部分に固定されているため、ベースシート部分の一体化固定端と連結していない部分が柔らかさに優れ、清掃シートが、被清掃面に応じて変形しやすくなり、被清掃面を傷つけにくくなる。
[態様11]
上記ベースシート部分と、上記複数のシート部分とのうち、隣接する2枚のシート部分の間に、清掃具又は使用者が把持するための把持部を備えている、態様1~10のいずれか一項に記載の清掃シート。
上記清掃シートは、所定の把持部を備えているので、使用者が、清掃具を上記把持部に差し込んで、又は使用者が、身体の一部を上記把持部に差し込んで、上記清掃シートを用いることができ、ひいては、上記清掃シートが、被清掃面の清掃性に優れる。
[態様12]
上記清掃シートが、非展開状態を採ることができるように構成されている、態様1~11のいずれか一項に記載の清掃シート。
上記清掃シートは、非展開状態を採ることができるように構成されているので、使用前又は使用後に清掃シートをコンパクト化することができる。
[態様13]
上記複数のシート部分の少なくとも一部が、複数の折返し部により、第1方向に沿う方向に交互に折返されている、態様1~12のいずれか一項に記載の清掃シート。
上記清掃シートは、複数のシート部分の少なくとも一部が折返されているため、折返されたシート部分が、第2方向により拡がることができ、ひいては少ない枚数のシート部分で、清掃シート部分角度をより大きくすることができる。
[態様14]
上記複数のシート部分の少なくとも一部が、第2方向の一方に突出する、複数の第1頂部であって、それらのそれぞれが第1頂面を備えているものと、第2方向の他方に突出する複数の第2頂部であって、それらのそれぞれが第2頂面を備えているものとを備えており、上記複数の自由端連結部分が、第1頂面及び第2頂面のそれぞれに配置されている、態様1~13のいずれか一項に記載の清掃シート。
上記清掃シートでは、自由端連結部を構成する複数の自由端連結部分が、第1頂面及び第2頂面のそれぞれに配置されているので、清掃シートにおいて、立体構造を形成する開口部を大きくすることができるとともに、複数のシート部分を、第2方向により展開することができ、ひいては少ない枚数のシート部分で、清掃シート部分角度をより大きくすることができる。
[態様15]
第1頂面及び第2頂面が属するシート部分において、上記複数の第1頂面の総面積が、上記シート部分の面積の50%以上且つ100%以下であり、そして上記複数の第2頂面の総面積が、上記シート部分の面積の50%以上且つ100%以下である、態様14に記載の清掃シート。
上記清掃シートでは、第1頂面の総面積及び第2頂面の総面積が、所定の範囲にあるため、自由端連結部を構成する複数の自由端連結部分を配置する自由度が高く、清掃シート部分角度をより大きくすることができる。
また、連結部が接着剤による接着部である場合には、接着剤の移動、位置ずれ等により、第1頂面及び第2頂面以外のところに接着剤が存在しにくくなる。
[態様16]
ベースシート部分と、複数のシート部分とを備えている清掃シート部分を含むとともに、第1方向と、第1方向の周方向を構成する第2方向とを備えている清掃シートであって、
上記複数のシート部分が、第1方向に沿う方向に延びているとともに、それらのそれぞれが、固定端部と、自由端部とを備えており、
上記複数のシート部分のそれぞれの上記固定端部が、第1方向に沿う方向に延びている固定端連結部により、上記ベースシート部分に連結されており、
上記複数のシート部分の少なくとも一部が、上記固定端連結部と平行な方向における、上記自由端部の伸長長さが、上記固定端連結部と平行な方向における、上記固定端部の長さよりも長くなるように構成されており、
上記複数のシート部分の少なくとも一部の上記自由端部が、自由端連結部により、上記複数のシート部分のうち、第2方向に隣接するシート部分の上記自由端部に連結されているとともに、往復構造を有する、
ことを特徴とする、上記清掃シート。
上記清掃シートは、態様1に記載の清掃シートと同様の効果を有する。
[態様17]
上記自由端連結部により連結されている2つのシート部分が、お互いに異なる上記往復構造を有する、態様16に記載の清掃シート。
上記清掃シートでは、自由端連結部により連結されている2つのシート部分が、お互いに異なる往復構造を有するので、清掃シートが、新領域露出性に優れ、被清掃面の清掃性に優れる。
本開示の清掃シートについて、以下、詳細に説明する。
<<第1実施形態>>
図1~図9は、本開示の実施形態の1つ(以下、「第1実施形態」と称する)に従う清掃シート1を説明するための図である。具体的には、図1は、ハンディ用清掃具251に取り付けられた、展開状態における清掃シート1の正面、底面及び右側面側の斜視図である。図2は、ハンディ用清掃具251に取り付けられた、展開状態における清掃シート1の背面、底面及び左側面側の斜視図である。図3及び図4は、それぞれ、ハンディ用清掃具251に取り付けられた、展開状態における清掃シート1の正面図及び背面図である。図5は、非展開状態における清掃シート1の正面、平面及び左側面側の斜視図である。図6は、第2シート部分31を説明するための図である。図7は、第1シート部分21を説明するための図である。図8は、非展開状態における清掃シート1の左側面図である。図9は、清掃シート1の製造方法を説明するための図である。
なお、展開状態における清掃シート1では、厚さ方向一方向T1の下手、厚さ方向他方向T2の下手、第1方向一方向D11の下手、及び第1方向他方向D12の下手から清掃シート1を観察した状態を、それぞれ、正面、背面、平面及び底面として取り扱う。
また、非展開状態における清掃シート1では、ベースシート第1部分13aの側を正面とし、ベースシート第2部分13b側を背面とする以外は、展開状態における清掃シート1と同様である。
第1実施形態に従う清掃シート1は、ハンディ用清掃具251に取り付けられて用いられる清掃シートである。また、第1実施形態に従う清掃シート1は、薬液を含む、ウェット型の清掃シートである。清掃シート1は、非展開状態と、展開状態とを形成することができ、具体的には、展開状態における、単一の清掃シート部分17と、非展開状態における、単一の積層構造9とを形成することができる。
展開状態における清掃シート1(清掃シート部分17)は、第1方向D1、直交方向DC及び厚さ方向Tと、第1方向D1の周方向を構成する第2方向D2とを有する。第1方向D1は、お互いに反対方向である第1方向一方向D11と、第1方向他方向D12とに区画され、直交方向DCは、お互いに反対方向である直交方向一方向DC1と、直交方向他方向DC2とに区画され、厚さ方向Tは、お互いに反対方向である厚さ方向一方向T1と、厚さ方向他方向T2とに区画される。第2方向D2は、お互いに反対方向である第2方向一方向D21と、第2方向他方向D22とに区画される。なお、第2方向D2は、平面視において直交方向DCと一致する。
なお、非展開状態における清掃シート1(積層構造9)は、展開状態における清掃シート1(清掃シート部分17)と、後述する、ベースシート第2部分13bが同一の方向を有するように、第1方向D1、直交方向DC及び厚さ方向T、並びに第2方向D2を有している。
非展開状態において、積層構造9は、固定端部3及び自由端部5を有し、固定端部3及び自由端部5のそれぞれは、第1方向D1と平行な方向に延びており、固定端部3及び自由端部5は、中央部7を間に挟んで、直交方向DCに離間して配置されている。
非展開状態における清掃シート1(積層構造9,図5を参照)は、固定端部3を軸として、自由端部5を第2方向D2に展開することにより、展開状態における清掃シート1(清掃シート部分17,図1~図4を参照)を形成し、展開状態における清掃シート1が、被清掃面の清掃に用いられる。なお、第1実施形態に従う清掃シート1では、清掃シート部分17が、展開状態において、約180°の清掃シート部分角度を有する。換言すると、展開状態における清掃シート1(清掃シート部分17)は、第2方向D2に畳むことにより、非展開状態における清掃シート1(積層構造9)を形成することができる。
積層構造9では、複数のシート部分は、厚さ方向一方向T1において、順番に、ベースシート第1部分13a、第1シート部分21、第2シート部分31、第3シート部分51、第4シート部分61、及びベースシート第2部分13bから構成されている。ベースシート第1部分13aは、第1シート部分21と反対側の面に配置された、把持部91を形成するための把持部形成用シート第1部分11aを備えている。また、ベースシート第2部分13bは、第4シート部分61と反対側の面に配置された、把持部91を形成するための把持部形成用シート第2部分11bを備えている。
なお、第1シート部分21、第2シート部分31、第3シート部分51及び第4シート部分61のそれぞれでは、後述の固定端連結部71と平行な方向(第1方向D1)における、自由端部5の伸長長さが、固定端連結部71と平行な方向(第1方向D1)における、固定端部3の長さよりも長い。
把持部形成用シート第1部分11a、第1シート部分21、第2シート部分31、第3シート部分51、第4シート部分61、及び把持部形成用シート第2部分11bのそれぞれは、熱融着性繊維と、保水性繊維とを含むスパンレース不織布から構成されており、薬液を含んでいる。また、ベースシート第1部分13a及びベースシート第2部分13bは、熱融着性繊維からなるスパンボンド不織布から構成されている。
図6に示されるように、第2シート部分31は、直交方向DCに延びている複数の折返し部(符号を付していない)により、第1方向D1に交互に折返されており、厚さ方向一方向T1に突出する、複数の第2シート部分第1頂部33であって、それらのそれぞれが第2シート部分第1頂面33aを備えているものと、厚さ方向他方向T2に突出する複数の第2シート部分第2頂部35であって、それらのそれぞれが第2シート部分第2頂面35aを備えているものとを備えている。
換言すると、第2シート部分31は、厚さ方向一方向T1に突出する、複数のΩ1構造と、厚さ方向他方向T2に突出する、複数のΩ2構造、具体的には、厚さ方向一方向T1に突出する、複数の第2Ω1構造37と、厚さ方向他方向T2に突出する、複数の第2Ω2構造39とを有しており、複数の第2Ω1構造37は、第1方向D1に連続しており、複数の第2Ω2構造39は、第1方向D1に連続している。また、複数の第2Ω1構造37のそれぞれと、複数の第2Ω2構造39のそれぞれとは、向きは逆であるが同一の形状(第2Ω1構造37を基準とすると、「第2Ω2構造39=第2Ω1構造37」となる。)を有し、第1方向D1に交互に配置されている。
なお、展開状態における清掃シート1では、厚さ方向一方向T1に突出する、複数の第2Ω1構造37と、厚さ方向他方向T2に突出する、複数の第2Ω2構造39とは、それぞれ、第2方向一方向D21及び第2方向他方向D22に突出する。
具体的には、複数の第2Ω1構造37のそれぞれは、第2シート部分第1頂面33aと、第2シート部分第1頂面33aの両端から延びている、一対の第1壁部41と、一対の第1壁部41の端縁から延びている、一対の第1底部43とを備えている。また、複数の第2Ω2構造39のそれぞれは、第2シート部分第2頂面35aと、第2シート部分第2頂面35aの両端から延びている、一対の第2壁部45と、一対の第2壁部45の端縁から延びている、一対の第2底部47とを備えている。
複数の第2Ω1構造37のそれぞれにおける一対の第1底部43は、第2Ω2構造39の第2シート部分第2頂面35aを構成し、そして複数の第2Ω2構造39のそれぞれにおける一対の第2底部47は、第2Ω1構造37の第2シート部分第1頂面33aを構成する。
第2Ω1構造37のそれぞれにおいて、第2シート部分第1頂面33aと、一対の第1壁部41のそれぞれと、一対の第1底部43のそれぞれとは、2:1:1の長さ比(第1方向D1における長さ比)を有している。従って、平面視(第2シート部分第1頂面33a側からの平面視)において、第2シート部分第1頂面33aの総面積は、第2シート部分31の面積の略100%である。
また、第2Ω2構造39のそれぞれにおいて、第2シート部分第2頂面35aと、一対の第2壁部45のそれぞれと、一対の第2底部47のそれぞれとは、2:1:1の長さ比(第1方向D1における長さ比)を有している。従って、平面視(第2シート部分第2頂面35a側からの平面視)において、第2シート部分第2頂面35aの総面積は、第2シート部分31の面積の略100%である。また、第2シート部分31の冗長度は、3.0である。
第2シート部分31は、上述の複数の折返し部(複数の第2Ω1構造37及び複数の第2Ω2構造39)を有するとともに、上記折返し部(複数の第2Ω1構造37及び複数の第2Ω2構造39)を有した状態で、固定端部3において、固定端連結部71により連結されている。従って、第2シート部分31は、固定端部3において、折返し部(複数の第2Ω1構造37及び複数の第2Ω2構造39)を開放しえないが、自由端部5では、折返し部(複数の第2Ω1構造37及び複数の第2Ω2構造39)を開放することができる。それにより、第2シート部分31では、固定端連結部71と平行な方向(第1方向D1)における、自由端部5の伸長長さが、固定用端結部71と平行な方向(第1方向D1)における、固定端部3の長さよりも長くなる。
図8に示されるように、第3シート部分51は、厚さ方向一方向T1に突出する、複数のΩ1構造と、厚さ方向他方向T2に突出する、複数のΩ2構造、具体的には、厚さ方向一方向T1に突出する、複数の第3Ω1構造53と、厚さ方向他方向T2に突出する、複数の第3Ω2構造55とを有しており、複数の第3Ω1構造53は、第1方向D1に連続しており、複数の第3Ω2構造55は、第1方向D1に連続している。
なお、展開状態における清掃シート1では、厚さ方向一方向T1に突出する、複数の第3Ω1構造53と、厚さ方向他方向T2に突出する、複数の第3Ω2構造55とは、それぞれ、第2方向一方向D21及び第2方向他方向D22に突出する。
また、複数の第3Ω1構造53のそれぞれと、複数の第3Ω2構造55のそれぞれとは、それぞれ、第2シート部分31における、複数の第2Ω1構造37のそれぞれと、複数の第2Ω2構造39のそれぞれと同一の形状(第2Ω1構造37を基準とすると、「第3Ω1構造53=第3Ω2構造55=第2Ω1構造37」となる。)を有するが、複数の第3Ω1構造53のそれぞれは、複数の第2Ω2構造39のそれぞれと向かい合うように、特に、厚さ方向Tに一致するように配置されている。
第3シート部分51では、第2シート部分31と同様の理由により、固定端連結部71と平行な方向(第1方向D1)における、自由端部5の伸長長さが、固定端連結部71と平行な方向(第1方向D1)における、固定端部3の長さよりも長くなる。
図7に示されるように、第1シート部分21は、厚さ方向一方向T1に突出する、複数のΩ1構造と、厚さ方向他方向T2に突出する、複数のΩ2構造、具体的には、厚さ方向一方向T1に突出する、複数の第1Ω1構造23と、厚さ方向他方向T2に突出する、複数の第1Ω2構造25とを有しており、複数の第1Ω1構造23は、第1方向D1に連続しており、複数の第1Ω2構造25は、第1方向D1に連続している。
なお、展開状態における清掃シート1では、厚さ方向一方向T1に突出する、複数の第1Ω1構造23と、厚さ方向他方向T2に突出する、複数の第1Ω2構造25とは、それぞれ、第2方向一方向D21及び第2方向他方向D22に突出する。
複数の第1Ω1構造23のそれぞれと、複数の第1Ω2構造25のそれぞれとは、向きは逆であるが同一の形状を有し、第1方向D1に交互に配置されている。また、複数の第1Ω1構造23のそれぞれと、複数の第1Ω2構造25のそれぞれとは、それぞれ、第2シート部分31における、複数の第2Ω1構造37のそれぞれと、複数の第2Ω2構造39のそれぞれよりも大きく且つ相似形(第2Ω1構造37を基準とすると、「第1Ω1構造23=第1Ω2構造25>第2Ω1構造37」となる。)を有する。
第1シート部分21では、第2シート部分31と同様の理由により、固定端連結部71と平行な方向(第1方向D1)における、自由端部5の伸長長さが、固定端連結部71と平行な方向(第1方向D1)における、固定端部3の長さよりも長くなる。
図8に示されるように、第4シート部分61は、厚さ方向一方向T1に突出する、複数のΩ1構造と、厚さ方向他方向T2に突出する、複数のΩ2構造、具体的には、厚さ方向一方向T1に突出する、複数の第4Ω1構造63と、厚さ方向他方向T2に突出する、複数の第4Ω2構造65とを有しており、複数の第4Ω1構造63は、第1方向D1に連続しており、複数の第4Ω2構造65は、第1方向D1に連続している。
なお、展開状態における清掃シート1では、厚さ方向一方向T1に突出する、複数の第4Ω1構造63と、厚さ方向他方向T2に突出する、複数の第4Ω2構造65とは、それぞれ、第2方向一方向D21及び第2方向他方向D22に突出する。
複数の第4Ω1構造63のそれぞれと、複数の第4Ω2構造65のそれぞれとは、それぞれ、第1シート部分21における、複数の第1Ω1構造23のそれぞれと、複数の第1Ω2構造25のそれぞれと同一の形状を有する(第2Ω1構造37を基準とすると、「第4Ω1構造63=第4Ω2構造65>第2Ω1構造37」となる。)が、複数の第4Ω1構造63のそれぞれは、複数の第1Ω2構造25のそれぞれと向かい合うように、特に、厚さ方向Tに一致するように配置されている。
第4シート部分61では、第2シート部分31と同様の理由により、固定端連結部71と平行な方向(第1方向D1)における、自由端部5の伸長長さが、固定端連結部71と平行な方向(第1方向D1)における、固定端部3の長さよりも長くなる。
積層構造9は、固定端部3において、ベースシート第1部分13a及びベースシート第2部分13bを含む複数のシート部分(把持部形成用シート第1部分11aから把持部形成用シート第2部分11bまで)を融着することにより形成された融着部からなる固定端連結部71を備えている。固定端連結部71は、第1方向D1に延びており、把持部形成用シート第1部分11aから把持部形成用シート第2部分11bまでを連結している。
積層構造9は、自由端部5において、接着剤により構成された自由端連結部73により連結されている。自由端連結部73は、第1シート部分21及び第2シート部分31を連結する第1自由端連結部75と、第2シート部分31及び第3シート部分51を連結する第2自由端連結部77と、第3シート部分51及び第4シート部分61を連結する第3自由端連結部79と、第4シート部分61及びベースシート第2部分13bを連結する第4自由端連結部81と、ベースシート第1部分13a及び第1シート部分21を連結する第5自由端連結部83とを備えている。
第1シート部分21及び第2シート部分31を連結する第1自由端連結部75は、第2シート部分31の複数の第2Ω1構造37のそれぞれの第2シート部分第1頂面33aの中央(第1方向D1の中央)に配置された6個の第1自由端連結部分75aを備えている。なお、6個の第1自由端連結部分75aには、第1シート部分21の第1方向D1の両端に配置された2個の第1自由端連結部分75aも含まれる。
第2シート部分31及び第3シート部分51を連結する第2自由端連結部77は、第2シート部分31の複数の第2Ω2構造39のそれぞれの第2シート部分第2頂面35aの中央(第1方向D1の中央)に配置された5個の第2自由端連結部分77aを備えている。複数の第2Ω2構造39のそれぞれと、複数の第3Ω1構造53のそれぞれとは、厚さ方向Tに一致するように配置されているので、第2自由端連結部分77aは、複数の第3Ω1構造53のそれぞれの第3シート部分第1頂面57aの中央(第1方向D1の中央)に配置されているともいえる。
6個の第1自由端連結部分75aと、5個の第2自由端連結部分77aとは、厚さ方向Tに重複しないように、第1方向D1に離間して配置されている。6個の第1自由端連結部分75aと、5個の第2自由端連結部分77aとは、第2Ω1構造37の第1方向D1の長さ(=第2Ω2構造39の第1方向D1の長さ)の半分だけ、第1方向D1に離間して配置されている。
第3シート部分51及び第4シート部分61を連結する第3自由端連結部79は、第3シート部分51の複数の第3Ω2構造55のそれぞれの第3シート部分第2頂面(符号を付していない)の中央(第1方向D1の中央)に配置された6個の第3自由端連結部分79aを備えている。なお、6個の第3自由端連結部分79aには、第3シート部分51の第1方向D1の両端に配置された2個の第3自由端連結部分79aが含まれる。第3自由端連結部79の6個の第3自由端連結部分79aは、第1自由端連結部75の6個の第1自由端連結部分75aと、厚さ方向Tに重複するように配置されている。
従って、第3自由端連結部79の6個の第3自由端連結部分79aは、第2自由端連結部77の5個の第2自由端連結部分77aと、第3Ω1構造53の第1方向D1の長さ(=第3Ω2構造55の第1方向D1の長さ)の半分だけ、第1方向D1に離間して配置されている。第3自由端連結部79の6個の第3自由端連結部分79aは、第2自由端連結部77の5個の第2自由端連結部分77aと、厚さ方向Tに重複しないように配置されている。
第4シート部分61及びベースシート第2部分13bを連結する第4自由端連結部81は、第4シート部分61の複数の第4Ω2構造65のそれぞれの第4シート部分第2頂面67aの中央(第1方向D1の中央)に配置された5個の第4自由端連結部分81aを備えている。なお、5個の第4自由端連結部分81aには、第4シート部分61の第1方向D1の両端に配置された2個の第4自由端連結部分81aが含まれる。第4自由端連結部81の5個の第4自由端連結部分81aは、第4シート部分61の第1方向D1の両端に配置された2個の第4自由端連結部分81aを除いて、第3自由端連結部79の6個の第3自由端連結部分79aと、厚さ方向Tに重複しないように配置されている。
ベースシート第1部分13a及び第1シート部分21とを連結する第5自由端連結部83は、第1シート部分21の複数の第1Ω1構造23のそれぞれの第1シート部分第1頂面27aの中央(第1方向D1の中央)に配置された5個の第5自由端連結部分83aを備えている。なお、5個の第5自由端連結部分83aには、第1シート部分21の第1方向D1の両端に配置された2個の第5自由端連結部分83aが含まれる。第4自由端連結部81の5個の第4自由端連結部分81aは、第5自由端連結部83の5個の第5自由端連結部分83aと、厚さ方向Tに重複するように配置されている。第5自由端連結部83の5個の第5自由端連結部分83aは、第1シート部分21の第1方向D1の両端に配置された2個の第5自由端連結部分83aを除き、第1自由端連結部75の6個の第1自由端連結部分75aと、厚さ方向Tに重複しないように配置されている。
なお、ベースシート第1部分13a及び把持部形成用シート第1部分11aと、ベースシート第2部分13b及び把持部形成用シート第2部分11bとには、ハンディ用清掃具251の清掃シート取付部253a及び清掃シート取付部253bを把持させるための把持部91を形成するように把持部用融着部15が形成されている。把持部用融着部15は、公知の部分であるため説明を省略する。
図5に示されるように、非展開状態における清掃シート1は、ベースシート第1部分13a及びベースシート第2部分13bを、複数のシート部分(すなわち、第1シート部分21、第2シート部分31、第3シート部分51、第4シート部分61)よりも、第1方向他方向D12側(把持部91側)に長く構成させることにより形成された、一対の展開用把持部85を備えている。一対の展開用把持部85(ベースシート第1部分13a及びベースシート第2部分13b)は、厚さ方向Tに所定距離dだけ離間しており、一対の展開用把持部85を構成しているので、使用者が、一対の展開用把持部85を把持して、清掃シート1を展開させやすい。
非展開状態における清掃シート1(積層構造9)の一対の展開用把持部85を把持し、ベースシート第1部分13aをベースシート第2部分13bから遠ざかるように第2方向D2、具体的には第2方向一方向D21に展開させると、ベースシート第1部分13aに連結している第1シート部分21、第2シート部分31、第3シート部分51、第4シート部分61、及びベースシート第2部分13bが順に第2方向D2に展開する。
次いで、展開状態における清掃シート1(清掃シート部分17)では、上記展開に伴い、第1シート部分21は、複数のΩ構造を有することに加え、第1シート部分21が、第1自由端連結部分75aのところで、第2方向一方向D21又は第2方向他方向D22に引っ張られることになる。従って、第1方向一方向D11(第1方向他方向D12)において、第1シート部分21の自由端部5が、第2方向一方向D21及び第2方向他方向D22に交互に往復する第1往復構造93を有する。
同様に、展開状態における清掃シート1(清掃シート部分17)では、第2シート部分31、第3シート部分51及び第4シート部分61が、それぞれ、第1方向一方向D11(又は第1方向他方向D12)において、第2シート部分31、第3シート部分51及び第4シート部分61の自由端部5が、第2方向一方向D21及び第2方向他方向D22に交互に往復する、第2往復構造95、第3往復構造97及び第4往復構造99を有する。
第2シート部分31及び第3シート部分51が有するΩ構造は、第1シート部分21及び第4シート部分61が有するΩ構造よりも小さいので、第2シート部分31が有する第2往復構造95と、第3シート部分51が有する第3往復構造97とのそれぞれは、第1シート部分21が有する第1往復構造93と、第4シート部分61が有する第4往復構造99とのそれぞれよりも波高が小さくなる傾向がある。
従って、相対的に小さな波高を有する第2往復構造95及び第3往復構造97が、その形状を柔軟に変化させながら、複雑な形状を有する被清掃物の細部に入り込み、第2往復構造95及び第3往復構造97を構成する壁面が被清掃物の細部の被清掃面を清浄化するとともに、被清掃物に付着していた微細なゴミを取り込むことができ、そして被清掃物に接触して変形した場合であっても元の形状に復元しやすい。また、相対的に大きな波高を有する第1往復構造93及び第4往復構造99を構成する壁面が、その形状を柔軟に変化させながら、被清掃物の大きな被清掃面を清浄化するとともに、第2往復構造95及び第3往復構造97が取り残したゴミを取り込むことができる。
第1実施形態に従う清掃シート1は、例えば、以下の通り、製造することができる。
第1不織布201、第2不織布203、ベースシート205、及び把持部形成用シート207をその順番で積層し、積層シート209を形成する。積層シート209の分解斜視図を図9に示す。なお、ベースシート205には、把持部形成用シート207が融着され、それらの間に把持部91が形成されている。
次いで、積層シート209を、直交方向DCの中心を通り、第1方向D1に延びる第1方向中心線CL1に沿って融着させ、融着部211を形成する。次いで、積層シート209を、融着部211のところで折畳み、折り畳まれた積層シート209に、接着剤を用いて第1自由端連結部75~第5自由端連結部83を形成することにより、清掃シート1が形成される。
なお、融着部211が、固定端連結部71を構成する。また、第1不織布201は、融着部211(固定端連結部71)を間に挟んで、第2シート部分31及び第3シート部分51を構成する。第2不織布203は、融着部211(固定端連結部71)を間に挟んで、第1シート部分21及び第4シート部分61を構成する。ベースシート205は、融着部211(固定端連結部71)を間に挟んで、ベースシート第1部分13a及びベースシート第2部分13bを構成する。把持部形成用シート207は、融着部211(固定端連結部71)を間に挟んで、把持部形成用シート第1部分11a及び把持部形成用シート第2部分11bを構成する。
<<第2実施形態>>
図10~図12は、本開示の別の実施形態(以下、「第2実施形態」と称する)に従う清掃シート1を説明するための図である。具体的には、図10は、展開状態における清掃シート1の正面、平面及び左側面側の斜視図である。図11は、非展開状態における清掃シート1の左側面図であり、第1実施形態に従う、非展開状態における清掃シート1の左側面図に相当する。図12は、非展開状態における清掃シート1の正面、平面及び左側面側の斜視図である。
第2実施形態に従う清掃シート1は、ハンディ用清掃具251に取り付けられて用いられる清掃シートである。また、第2実施形態に従う清掃シート1は、薬液を含む、ウェット型の清掃シートである。清掃シート1は、非展開状態と、展開状態とを形成することができ、具体的には、展開状態における、単一の清掃シート部分17と、非展開状態における、単一の積層構造9とを形成することができる。また、第2実施形態に従う清掃シート1では、清掃シート部分17が、展開状態において、約180°の清掃シート部分角度を有する。
展開状態における清掃シート1(清掃シート部分17)及び非展開状態における清掃シート1(積層構造9)は、お互いに直交する、第1方向D1、直交方向DC及び厚さ方向T、並びに第2方向D2を備えている。展開状態における清掃シート1(清掃シート部分17)及び非展開状態における清掃シート1(積層構造9)における第1方向D1、直交方向DC及び厚さ方向T、並びに第2方向D2は、第1実施形態のものと同様である。
第2実施形態に従う清掃シート1は、非展開状態において、ベースシート第1部分13a、第1シート部分101~第18シート部分135、及びベースシート第2部分13bの計20のシート部分が積層された積層構造9を有している。なお、図10では、角度の関係上、第2シート部分及び第4シート部分が図示されていない。また、図11では、説明の簡略化のため、第1シート部分101、第2シート部分103及び第3シート部分105、並びに第16シート部分131、第17シート部分133及び第18シート部分135が示されているが、第4シート部分~第15シート部分129は、省略されている。
第1シート部分101~第18シート部分135は、第1方向D1に折返されていない。
図12に示されるように、第1シート部分101~第18シート部分135のそれぞれは、固定端連結部71と平行な方向(第1方向D1)において、自由端部5の伸長長さL1と、固定端連結部71と平行な方向(第1方向D1)における、固定端部3の長さL2とを有し、自由端部5の伸長長さL1が、固定端部3の長さL2よりも長くなるように構成されている。
また、ベースシート第1部分13a及びベースシート第2部分13bのそれぞれも、固定端連結部71と平行な方向(第1方向D1)における、自由端部5の伸長長さ(図示せず)が、固定端連結部71と平行な方向(第1方向D1)における、固定端部3の長さよりも長く(図示せず)なるように構成されている。
ベースシート第1部分13aは、第1シート部分101と反対側の面に配置された、把持部91を形成するための把持部形成用シート第1部分11aを備えている。また、ベースシート第2部分13bは、第18シート部分135と反対側の面に配置された、把持部91を形成するための把持部形成用シート第2部分11bを備えている。
また、非展開状態における清掃シート1は、ベースシート第1部分13a及びベースシート第2部分13bを、複数のシート部分(すなわち、第1シート部分101~第4シート部分107)よりも、第1方向他方向D12側に長く構成させることにより形成された、一対の展開用把持部85を備えている。一対の展開用把持部85は、厚さ方向Tに所定距離dだけ離間しているので、使用者が、一対の展開用把持部85を把持して、清掃シート1を展開させやすい。
積層構造9は、自由端部5において、接着剤により構成された自由端連結部73により連結されている。
第2実施形態に従う清掃シート1では、積層構造9を形成する複数のシート部分の枚数が多いため、文字式を利用すると、清掃シート1は、第nシート部分を含むn枚のシート部分(n=1~18)と、ベースシート第1部分13aと、ベースシート第2部分13bとを備えている。
自由端連結部73は、第nシート部分及び第(n+1)シート部分を連結する第n自由端連結部(n=1~17)を備えている。なお、図11では、説明の簡略化のため、第1シート部分101及び第2シート部分103を連結する第1自由端連結部141と、第2シート部分103及び第3シート部分105を連結する第2自由端連結部143と、第3シート部分105及び第4シート部分(図示せず)を連結する第3自由端連結部145と、第15シート部分(図示せず)及び第16シート部分131を連結する第15自由端連結部147と、第16シート部分131及び第17シート部分133を連結する第16自由端連結部149と、第17シート部分133及び第18シート部分135を連結する第17自由端連結部151とが示されている。
また、自由端連結部73は、第18シート部分135及びベースシート第2部分13bを連結する第18自由端連結部153と、ベースシート第1部分13a及び第1シート部分101を連結する第19自由端連結部155とを備えている。
第n自由端連結部(n=1~19)は、第1方向D1に間欠的、具体的には、所定距離Lだけ離間して繰り返し配置されている、複数の第n自由端連結部分(n=1~19)を備えている。なお、図11では、説明の簡略化のため、第1自由端連結部分141a~第3自由端連結部分145a、及び第15自由端連結部分147a~第19自由端連結部分155aのみが示されている。
第n自由端連結部(n=1~18)のうち、n=2k-1(k=1~9)の要件を満たすものでは、複数の第n自由端連結部分が、厚さ方向Tに一致するように配置されている。また、第n自由端連結部(n=1~18)のうち、n=2k(k=1~9)の要件を満たすものと、第19自由端連結部155とでは、複数の第n自由端連結部分(n=1~19)が、厚さ方向Tに一致するように配置されている。
また、第n自由端連結部(n=1~18)のうち、n=2k-1(k=1~9)の要件を満たすものと、第n自由端連結部(n=1~18)のうち、n=2k(k=1~9)の要件を満たすもの及び第19自由端連結部155とが、厚さ方向Tに重複しないように、具体的には、第1方向D1に、0.5Lだけ離間して配置されている。
また、清掃シート1は、第n自由端連結部(n=1~19)の複数の第n自由端連結部分(n=1~19)のそれぞれを起点に、自由端部5から中央部7を通って固定端部3を終点とする第n補助連結部分(n=1~19)を備えている。なお、図10では、第n補助連結部分のうち、第16補助連結部分149b及び第18補助連結部分153bが示されている。
図10に示されるように、展開状態における清掃シート1(清掃シート部分17)では、第nシート部分(n=1~18)が、第2方向一方向D21と、第2方向他方向D22に交互に往復する第n往復構造(n=1~18)を有することになる。なお、図10では、角度の関係上、第n往復構造(n=1~18)のうち、第2シート部分から構成される第2往復構造と、第4シート部分から構成される第4往復構造とが図示されていない。
展開状態における清掃シート1(清掃シート部分17)では、第nシート部分(n=1~18)のそれぞれが、第2方向一方向D21及び第2方向他方向D22に交互に往復する第n往復構造(n=1~18)を形成することができる。
なお、第1シート部分101~第18シート部分135のそれぞれは、自由端部5の伸長長さL1が、固定端部3の長さL2よりも長くなるように構成されている。従って、清掃シート1が、非展開状態から展開状態に変形する際に、第1シート部分101~第18シート部分135のそれぞれの自由端部5が、固定端連結部71と平行な方向(第1方向D1)に幅入りし、第n往復構造(n=1~18)の振幅を大きくすることができ、第n往復構造(n=1~18)を構成する壁面が、その形状を柔軟に変化させながら、被清掃面を清掃することができる。
また、第2実施形態に従う清掃シート1は、第n補助連結部分(n=1~19)を備えていることから、被清掃面の清掃に伴い、第n自由端連結部(n=1~19)の複数の第n自由端連結部分(n=1~19)が外れた場合であっても、第n補助連結部分(n=1~19)が、第n往復構造(n=1~18)の形状を保持するように機能し、清掃シート1が、清掃性に優れることができる。
第2実施形態に従う清掃シート1は、それ以外の部分については、第1実施形態に従う清掃シート1と同様であるため、説明を省略する。
<<第3実施形態>>
図13~図15は、本開示の別の実施形態(以下、「第3実施形態」と称する)に従う清掃シート1を説明するための図である。具体的には、図13は、展開状態における清掃シート1の正面、平面及び左側面側の斜視図である。図14は、非展開状態における清掃シート1の正面、平面及び左側面側の斜視図である。図15は、清掃シート1を、片面清掃型のフロア用清掃具351に取付けた状態を示す図である。
第3実施形態に従う清掃シート1は、フロア用清掃具351に取り付けられて用いられる清掃シートである。また、第3実施形態に従う清掃シート1は、薬液を含む、ウェット型の清掃シートである。清掃シート1は、非展開状態と、展開状態とを形成することができ、具体的には、展開状態における、単一の清掃シート部分17と、非展開状態における、単一の積層構造9とを形成することができる。また、第3実施形態に従う清掃シート1では、清掃シート部分17が、展開状態において、約180°の清掃シート部分角度を有する。
展開状態における清掃シート1(清掃シート部分17)は、お互いに直交する、第1方向D1、直交方向DC及び厚さ方向T、並びに第2方向D2を備えている。展開状態における清掃シート1(清掃シート部分17)における第1方向D1、直交方向DC及び厚さ方向T、並びに第2方向D2は、第1実施形態のものと同様である。非展開状態における清掃シート1(積層構造9)は、展開状態における清掃シート1(清掃シート部分17)と、後述する、ベースシート第2部分301bが同一の方向を有するように、第1方向D1、直交方向DC及び厚さ方向T、並びに第2方向D2を有している。
積層構造9は、固定端部3及び自由端部5を有し、固定端部3及び自由端部5のそれぞれは、第1方向D1と平行な方向に延びており、固定端部3及び自由端部5は、中央部7を間に挟んで、第2方向D2に離間して配置されている。
積層構造9では、複数のシート部分は、厚さ方向一方向T1において、順番に、ベースシート第1部分301a、第1シート部分303、第2シート部分305、第3シート部分307、第4シート部分309、及びベースシート第2部分301bから構成されている。ベースシート第1部分301a及びベースシート第2部分301bは、フロア用清掃具351に把持させるための把持用シート311に連結されている。
第1シート部分303、第2シート部分305、第3シート部分307及び第4シート部分309のそれぞれは、熱融着性繊維と、保水性繊維とを含むスパンレース不織布から構成されており、薬液を含んでいる。また、ベースシート第1部分301a、ベースシート第2部分301b、及び把持用シート311は、熱融着性繊維からなるスパンボンド不織布から構成されている。
把持用シート311は、第1シート部分303~第4シート部分309よりも、直交方向DC、具体的には直交方向他方向DC2に長く構成されており、第1シート部分303~第4シート部分309よりも直交方向他方向DC2に延出している部分が、フロア用清掃具351に把持される把持部313を構成している。
第3実施形態に従う清掃シート1における第1シート部分303は、第1実施形態に従う清掃シート1における第1シート部分21と同一形状の、複数のΩ構造を有するとともに、Ω構造の個数が、第1実施形態に従う清掃シート1における第1シート部分21よりも多い。同様に、第3実施形態に従う清掃シート1における第2シート部分305,第3シート部分307,及び第4シート部分309は、それぞれ、第1実施形態に従う清掃シート1における第2シート部分31、第3シート部分51及び第4シート部分61と同一形状の、複数のΩ構造を有するとともに、Ω構造の個数が、第1実施形態に従う清掃シート1における第2シート部分31、第3シート部分51及び第4シート部分61よりも多い。また、第1シート部分303では、固定端連結部71と平行な方向(第1方向D1)における、自由端部5の伸長長さが、固定端連結部71と平行な方向(第1方向D1)における、固定端部3の長さよりも長い。
積層構造9は、固定端部3において、ベースシート第1部分301a~ベースシート第2部分301bを融着することにより形成された融着部からなる固定端連結部71を備えている。固定端連結部71は、第1方向D1に延びており、ベースシート第1部分301a~ベースシート第2部分301bを連結している。
積層構造9は、自由端部5において、接着剤により構成された自由端連結部(図示せず)により連結されている。第3実施形態に従う清掃シート1における自由端連結部(図示せず)は、第1実施形態に従う清掃シート1における自由端連結部73と同様であるため、説明を省略する。
非展開状態における清掃シート1の把持部313を把持し、ベースシート第1部分301aをベースシート第2部分301bから遠ざかるように第2方向D2、具体的には第2方向一方向D21に展開させると、ベースシート第1部分301aに連結している第1シート部分303、第2シート部分305、第3シート部分307、第4シート部分309、及びベースシート第2部分301bが順に第2方向D2、具体的には第2方向一方向D21に展開する。
次いで、展開状態における清掃シート1では、上記展開に伴い、第1シート部分303は、第1方向一方向D11(第1方向他方向D12)において、第1シート部分303の自由端部5が、第2方向一方向D21及び第2方向他方向D22に交互に往復する第1往復構造315を有する。
同様に、展開状態における清掃シート1では、第2シート部分305、第3シート部分307及び第4シート部分309が、それぞれ、第1方向一方向D11(第1方向他方向D12)において、第2シート部分305、第3シート部分307及び第4シート部分309の自由端部5が、第2方向一方向D21及び第2方向他方向D22に交互に往復する、第2往復構造317、第3往復構造319及び第4往復構造321を有する。
また、第2シート部分305、第3シート部分307及び第4シート部分309のそれぞれでは、固定端連結部71と平行な方向(第1方向D1)における、自由端部5の伸長長さが、固定端連結部71と平行な方向(第1方向D1)における、固定端部3の長さよりも長い。
清掃シート1は、例えば、フロア用清掃具351のスリット部353に、把持部313を固定することにより使用される。
清掃シート1を備えるフロア用清掃具351を、清掃シート1が被清掃面(例えば、フロア等)と向かい合うように被清掃面上に配置すると、清掃シート1が、フロア用清掃具351の自重等により被清掃面に押しつけられ、第1往復構造315~第4往復構造321が不規則に変形し、第1シート部分303~第4シート部分309の第1領域を露出させ、当該第1領域が被清掃面に接触し、当該第1領域が被清掃面を清掃することができる。また、第1往復構造315~第4往復構造321が不規則に変形して、清掃シート1に不規則な段差を形成することができ、当該不規則な段差が、被清掃面の清掃性に優れる。
フロア用清掃具351を持ち上げ、清掃シート1を被清掃面から離間させると、第1往復構造315~第4往復構造321が、それらの形状回復性により元の形状に戻り、次いで、清掃シート1を被清掃面に再度押しつけると、第1往復構造315~第4往復構造321が不規則に変形し、第1領域と異なる第2領域を露出させ、当該第2領域が被清掃面に接触し、当該第2領域が被清掃面を清掃することができる。
第3実施形態に従う清掃シート1は、それ以外の部分は、第1実施形態に従う清掃シート1と同様であるので、説明を省略する。
<<第4実施形態>>
図16~図19は、本開示の別の実施形態(以下、「第4実施形態」と称する)に従う清掃シート1を説明するための図である。具体的には、図16は、展開状態における清掃シート1の正面、平面及び左側面側の斜視図である。図17は、非展開状態における清掃シート1の正面、平面及び左側面側の斜視図である。図18は、第1積層構造401の左側面図である。図19は、清掃シート1を、両面清掃型のフロア用清掃具481に取付けた状態を示す図である。
第4実施形態に従う清掃シート1は、フロア用清掃具351に取り付けられて用いられる清掃シートである。また、第4実施形態に従う清掃シート1は、薬液を含む、ウェット型の清掃シートである。清掃シート1は、非展開状態と、展開状態とを形成することができ、具体的には、展開状態における、2つの清掃シート部分(第1清掃シート部分415及び第2清掃シート部分417)と、非展開状態における、2つの積層構造(第1積層構造401及び第2積層構造403)とを形成することができる。また、第4実施形態に従う清掃シート1では、展開状態において、第1清掃シート部分415(第1積層構造401)及び第2清掃シート部分417(第2積層構造403)のそれぞれが、約180°の清掃シート部分角度を有する。
展開状態における清掃シート1(第1清掃シート部分415及び第2清掃シート部分417)は、お互いに直交する、第1方向D1、直交方向DC及び厚さ方向T、並びに第2方向D2を共通して備えている。展開状態における清掃シート1における第1方向D1、直交方向DC及び厚さ方向T、並びに第2方向D2は、第1実施形態のものと同様である。
非展開状態における清掃シート1(第1積層構造401及び第2積層構造403)は、展開状態における清掃シート1(第1清掃シート部分415及び第2清掃シート部分417)と、後述する、ベースシート第2部分405b及び第4ベースシート部分421bが同一の方向を有するように、第1方向D1、直交方向DC及び厚さ方向T、並びに第2方向D2を有している。
非展開状態における清掃シート1は、厚さ方向Tにおいて、複数のシート部分が積層された、2つの積層構造(すなわち、第1積層構造401及び第2積層構造403)を有する。第1積層構造401と、第2積層構造403とは、厚さ方向Tに積層されている。
なお、第1積層構造401と、第2積層構造403とは、展開状態における清掃シート1において、それぞれ、第1清掃シート部分415及び第2清掃シート部分417を構成する。
第1積層構造401では、複数のシート部分は、厚さ方向一方向T1において、順番に、ベースシート第1部分405a、第1シート部分407、第2シート部分409、及びベースシート第2部分405bから構成されている。ベースシート第1部分405a及びベースシート第2部分405bは、フロア用清掃具481に把持させるための把持用シート411に連結されている。
第2積層構造403では、複数のシート部分は、厚さ方向一方向T1において、順番に、第3ベースシート部分421a、第3シート部分423、第4シート部分425、及び第4ベースシート部分421bから構成されている。第3ベースシート部分421a及び第4ベースシート部分421bは、フロア用清掃具481に把持させるための把持用シート411に連結されている。
非展開状態において、第1積層構造401は、第1固定端部427及び第1自由端部429を有し、第1固定端部427及び第1自由端部429のそれぞれは、第1方向D1と平行な方向に延びており、第1固定端部427及び第1自由端部429は、第1中央部431を間に挟んで、第2方向D2に離間して配置されている。
また、非展開状態において、第2積層構造403は、第2固定端部435及び第2自由端部437を有し、第2固定端部435及び第2自由端部437のそれぞれは、第1方向D1と平行な方向に延びており、第2固定端部435及び第2自由端部437は、第2中央部439を間に挟んで、第2方向D2に離間して配置されている。
第1積層構造401では、第1シート部分407及び第2シート部分409のそれぞれは、熱融着性繊維と、保水性繊維とを含むスパンレース不織布から構成されており、薬液を含んでいる。また、ベースシート第1部分405a、ベースシート第2部分405b、及び把持用シート411は、熱融着性繊維からなるスパンボンド不織布から構成されている。
第2積層構造403では、第3シート部分423及び第4シート部分425のそれぞれは、熱融着性繊維と、保水性繊維とを含むスパンレース不織布から構成されており、薬液を含んでいる。また、第3ベースシート部分421a及び第4ベースシート部分421bは、熱融着性繊維からなるスパンボンド不織布から構成されている。
第1積層構造401では、第1シート部分407は、第1実施形態に従う清掃シート1における第1シート部分21と同一形状であるが、個数の異なる、厚さ方向一方向T1に突出する、複数のΩ1構造と、厚さ方向他方向T2に突出する、複数のΩ2構造を有する。具体的には、第1シート部分407は、厚さ方向一方向T1に突出する、7個の第1Ω1構造445と、厚さ方向他方向T2に突出する、8個の第1Ω2構造447とを有しており、7個の第1Ω1構造445は、第1方向D1に連続しており、8個の第1Ω2構造447は、第1方向D1に連続している。
また、第1シート部分407では、後述の第1固定端連結部441と平行な方向(第1方向D1)における、自由端部(図示せず)の伸長長さが、第1固定端連結部441と平行な方向(第1方向D1)における、固定端部(図示せず)の長さよりも長い。
同様に、第1積層構造401では、第2シート部分409は、第1実施形態に従う清掃シート1における第4シート部分61と同一形状であるが、個数の異なる、厚さ方向一方向T1に突出する、複数のΩ1構造と、厚さ方向他方向T2に突出する、複数のΩ2構造を有する。具体的には、第2シート部分409は、厚さ方向一方向T1に突出する、8個の第2Ω1構造449と、厚さ方向他方向T2に突出する、7個の第2Ω2構造451とを有しており、8個の第2Ω1構造449は、第1方向D1に連続しており、7個の第2Ω2構造451は、第1方向D1に連続している。
また、第2シート部分409では、第1固定端連結部441と平行な方向(第1方向D1)における、自由端部(図示せず)の伸長長さが、第1固定端連結部441と平行な方向(第1方向D1)における、固定端部(図示せず)の長さよりも長い。
第1積層構造401は、第1固定端部427において、ベースシート第1部分405a~ベースシート第2部分405bを融着することにより形成された融着部からなる第1固定端連結部441を備えている。第1固定端連結部441は、第1方向D1に延びており、ベースシート第1部分405a~ベースシート第2部分405bを連結している。
第1積層構造401は、第1自由端部429において、接着剤により構成された自由端連結部453により連結されている。具体的には、自由端連結部453は、第1自由端連結部455と、第2自由端連結部457と、第3自由端連結部459とから構成される。第1自由端連結部455は、第1シート部分407の8個の第1Ω2構造447のそれぞれの頂面(符号を付していない)の中央、そして第2シート部分409の8個の第2Ω1構造449のそれぞれの頂面(符号を付していない)の中央に配置されるとともに、第1シート部分407と、第2シート部分409とを部分的に連結している。
また、第2自由端連結部457は、第2シート部分409の7個の第2Ω2構造451のそれぞれの頂面(符号を付していない)の中央に配置されるとともに、第2シート部分409と、ベースシート第2部分405bとを部分的に連結している。さらに、第3自由端連結部459は、第1シート部分407の7個の第1Ω1構造445のそれぞれの頂面(符号を付していない)の中央に配置されるとともに、第1シート部分407と、ベースシート第1部分405aとを部分的に連結している。
第2積層構造403は、第2固定端連結部443及び自由端連結部(符号を付していない)を備えている。第2積層構造403における第2固定端連結部443及び自由端連結部(符号を付していない)は、それぞれ、第1積層構造401における第1固定端連結部441及び自由端連結部453と同様であるため、説明を省略する。
非展開状態における清掃シート1の把持部413を把持し、第2方向D2、具体的には第2方向一方向D21に展開させると、第1積層構造401及び第2積層構造403が、それぞれ、第1清掃シート部分415及び第2清掃シート部分417を形成する。
展開状態における清掃シート1では、第1清掃シート部分415の第1シート部分407の第1自由端部429と、第2シート部分409の第1自由端部429とが、それぞれ、第1方向一方向D11(第1方向他方向D12)において、第2方向一方向D21及び第2方向他方向D22に交互に往復する、第1往復構造461と、第2往復構造463とを有する。また、第2清掃シート部分417の第3シート部分423の第2自由端部437と、第4シート部分425の第2自由端部437とが、第1方向一方向D11(第1方向他方向D12)において、第2方向一方向D21及び第2方向他方向D22に交互に往復する、第3往復構造465と、第4往復構造467とを有する。
清掃シート1は、例えば、両面清掃型のフロア用清掃具481に、第1清掃シート部分415及び第2清掃シート部分417のそれぞれが、フロア用清掃具481の清掃面に対応するように、清掃シート1の把持部413をフロア用清掃具の取付部(図示せず)に取り付けることにより使用される。
なお、両面清掃型のフロア用清掃具481としては、特開1997-164110号公報、実用新案登録第3152632号等に記載されるものが挙げられる。
第4実施形態に従う清掃シート1は、それ以外の部分は、第1実施形態及び第3実施形態に従う清掃シート1と同様であるので、説明を省略する。
<<第5実施形態>>
図20及び図21は、本開示の別の実施形態(以下、「第5実施形態」と称する)に従う清掃シート1を説明するための図である。具体的には、図20は、展開状態における清掃シート1の正面及び平面側の斜視図である。図21は、非展開状態における清掃シート1の正面、平面及び左側面側の斜視図である。
第5実施形態に従う清掃シート1は、ハンディ用清掃具(図示せず)に取り付けられて用いられる清掃シートである。また、第5実施形態に従う清掃シート1は、薬液を含む、ウェット型の清掃シートである。清掃シート1は、非展開状態と、展開状態とを形成することができ、具体的には、展開状態における、単一の清掃シート部分501と、非展開状態における、単一の積層構造503とを形成することができる。第5実施形態に従う清掃シート1では、清掃シート部分501が、展開状態において、約180°の清掃シート部分角度を有する。
展開状態における清掃シート1(清掃シート部分501)は、お互いに直交する、第1方向D1、直交方向DC及び厚さ方向T、並びに第2方向D2を備えている。展開状態における清掃シート1(清掃シート部分501)において、第1方向D1、直交方向DC及び厚さ方向T、並びに第2方向D2は、第1実施形態のものと同様である。非展開状態における清掃シート1(積層構造503)は、展開状態における清掃シート1(清掃シート部分501)と、後述する、ベースシート第2部分505bが同一の方向を有するように、第1方向D1、直交方向DC及び厚さ方向T、並びに第2方向D2を有している。
第5実施形態に従う清掃シート1は、非展開状態において、ベースシート第1部分505a、第1シート部分507、第2シート部分509、第3シート部分511、第4シート部分513、第5シート部分515、第6シート部分517、第7シート部分519、第8シート部分521、第9シート部分523、第10シート部分525、第11シート部分527、第12シート部分529、第13シート部分531、第14シート部分533、及びベースシート第2部分505bの計16のシート部分が積層された積層構造503を有している。
なお、ベースシート第1部分505a及びベースシート第2部分505bは、一体のベースシート505から構成されており、ベースシート第1部分505a及びベースシート第2部分505bは、一体のベースシート505を、第1方向中心線CL1で区画したものである。第1方向中心線CL1は、展開状態における清掃シート1において、第2方向D2の中心を通り、第1方向D1に延びる仮想線である。第1方向中心線CL1は、積層構造503における、一体のベースシート505の折畳み線に相当する。
ベースシート第1部分505aは、第1シート部分507と反対側の面に配置された、把持部91を形成するための把持部形成用シート第1部分535aを備えている。また、ベースシート第2部分505bは、第14シート部分533と反対側の面に配置された、把持部91を形成するための把持部形成用シート第2部分535bを備えている。
また、非展開状態における清掃シート1は、ベースシート第1部分505a及びベースシート第2部分505bを、複数のシート部分(すなわち、第1シート部分507~第14シート部分533)よりも、第1方向他方向D12側に長く構成させることにより形成された、一対の展開用把持部85を備えている。一対の展開用把持部85は、厚さ方向Tに所定距離dだけ離間しているので、使用者が、一対の展開用把持部85を把持して、清掃シート1を展開させやすい。
第1シート部分507~第14シート部分533のそれぞれは、第1方向D1に折返されておらず、第1方向D1と平行な方向に延びている。
第1シート部分507~第14シート部分533のそれぞれは、固定端部(符号を付していない)と、自由端部(符号を付していない)とを備えている。
第1シート部分507~第7シート部分519のそれぞれは、固定端部(符号を付していない)に配置された固定端連結部(符号を付していない)を介して、ベースシート第1部分505aに連結されている。また、第8シート部分521~第14シート部分533のそれぞれは、固定端部(符号を付していない)に配置された固定端連結部(符号を付していない)を介して、ベースシート第2部分505bに連結されている。
第1シート部分507~第14シート部分533のそれぞれは、固定端連結部と平行な方向(第1方向D1)において、自由端部の伸長長さが、固定端連結部と平行な方向(第1方向D1)における、固定端部の長さよりも長くなるように構成されている。
また、ベースシート第1部分505a及びベースシート第2部分505bのそれぞれも、固定端連結部と平行な方向(第1方向D1)における、自由端部の伸長長さが、固定端連結部と平行な方向(第1方向D1)における、固定端部の長さよりも長くなるように構成されている。
積層構造503において、第1シート部分507~第7シート部分519の固定端部は、直交方向DCに所定距離eずつ離間している。また、第8シート部分521~第14シート部分533の固定端部(固定端連結部)は、直交方向DCに所定距離eずつ離間している。なお、第7シート部分519の固定端部(固定端連結部)と、第1方向中心線CL1とは、所定距離eの50%(0.5e)離間しており、そして第1方向中心線CL1と、第8シート部分521の固定端部(固定端連結部)とは、所定距離eの50%(0.5e)離間している。
積層構造503において、第1シート部分507~第14シート部分533の直交方向他方向DC2側の端部(符号を付していない)は、所定の位置で揃えられている。
また、積層構造503において、第1シート部分507~第14シート部分533の自由端部(符号を付していない)は、接着剤により構成された自由端連結部(符号を付していない)により連結されている。第5実施形態に従う清掃シート1における自由端連結部(符号を付していない)は、第2実施形態に従う清掃シート1における自由端連結部73と同様であるため、説明を省略する。
展開状態における清掃シート1では、第1シート部分507~第14シート部分533の固定端(固定端連結部)は、直交方向DCに所定距離eずつ離間している。また、展開状態における清掃シート1では、第1シート部分507~第14シート部分533は、第1方向中心線CL1に近いほど、厚さ方向Tの高さ(符号を付していない)が高くなる傾向にある。
第1シート部分507~第7シート部分519のそれぞれは、自由端部の伸長長さが、固定端部の長さよりも長くなるように構成されている。従って、清掃シート1が、非展開状態から展開状態に変形する際に、第1シート部分507~第7シート部分519のそれぞれの自由端部が、固定端連結部と平行な方向(第1方向D1)に幅入りし、第1シート部分507~第7シート部分519のそれぞれの振幅を大きくすることができ、第1シート部分507~第7シート部分519のそれぞれの壁面が、その形状を柔軟に変化させながら、被清掃面を清掃することができる。
第5実施形態に従う清掃シート1は、それ以外の部分については、第2実施形態に従う清掃シート1と同様であるため、説明を省略する。
<<第6実施形態>>
図22及び図23は、本開示の別の実施形態(以下、「第6実施形態」と称する)に従う清掃シート1を説明するための図である。具体的には、図22は、ハンディ用清掃具251に取り付けられた、清掃シート1の正面、平面及び左側面側の斜視図である。図23は、清掃シート1の形成方法を説明するための図である。
第6実施形態に従う清掃シート1は、ハンディ用清掃具251に取り付けられて用いられる清掃シートである。また、第6実施形態に従う清掃シート1は、薬液を含む、ウェット型の清掃シートである。第6実施形態に従う清掃シート1は、単一の清掃シート部分633から構成されている。なお、第6実施形態に従う清掃シート1は、非展開状態(折り畳まれた状態)を有しないものであるが、清掃シート1を形成する前の、図23に示される積層構造623を、非展開状態における清掃シート1の積層構造と見立て、その構造を説明する。第6実施形態に従う清掃シート1では、展開状態において、清掃シート部分633が、約360°の清掃シート部分角度を有する。
展開状態における清掃シート1(清掃シート部分633)は、お互いに直交する、第1方向D1、直交方向DC及び厚さ方向T、並びに第2方向D2を備えている。展開状態における清掃シート1(清掃シート部分633)における第1方向D1、直交方向DC及び厚さ方向T、並びに第2方向D2は、第1実施形態のものと同様である。積層構造623は、展開状態における清掃シート1(清掃シート部分633)と、後述する、ベースシート第2部分601bが同一の方向を有するように、第1方向D1、直交方向DC及び厚さ方向T、並びに第2方向D2を有している。
第6実施形態に従う清掃シート1は、清掃シート1の形成前に、ベースシート第1部分601a、第1シート部分603、第2シート部分605、第3シート部分607、第4シート部分609、第5シート部分611、第6シート部分613、第7シート部分615、第8シート部分617、第9シート部分619、第10シート部分621、及びベースシート第2部分601bが、その順番で積層された積層構造623を有している。
積層構造623では、第1シート部分603~第10シート部分621のそれぞれは、第1実施形態における清掃シート1の第2シート部分31と同様に、厚さ方向一方向T1に突出する、複数のΩ1構造(符号を付していない)と、厚さ方向他方向T2に突出する、複数のΩ2構造(符号を付していない)とを有しており、複数のΩ1構造のそれぞれと、複数のΩ2構造のそれぞれとは、向きは逆であるが同一の形状を有し、第1方向D1に交互に配置されている。
積層構造623は、固定端部625及び自由端部627を有し、固定端部625及び自由端部627のそれぞれは、第1方向D1と平行な方向に延びており、固定端部625及び自由端部627は、中央部629を間に挟んで、第2方向D2に離間して配置されている。
また、第1シート部分603~第10シート部分621のそれぞれでは、第1実施形態に従う清掃シート1と同様に、後述の固定端連結部631と平行な方向(第1方向D1)における、自由端部(図示せず)の伸長長さが、固定端連結部631と平行な方向(第1方向D1)における、固定端部(図示せず)の長さよりも長くなるように構成されている。
第1シート部分603~第10シート部分621のそれぞれは、熱融着性繊維と、保水性繊維とを含むスパンレース不織布から構成されており、薬液を含んでいる。また、ベースシート第1部分601a及びベースシート第2部分601bは、熱融着性繊維からなるスパンボンド不織布から構成されている。
積層構造623は、固定端部625において、ベースシート第1部分601a~ベースシート第2部分601bを融着することにより形成された融着部からなる固定端連結部631を備えている。固定端連結部631は、第1方向D1に延びており、ベースシート第1部分601a~ベースシート第2部分601bを連結している。
積層構造623は、自由端部627において、第1実施形態における清掃シート1の自由端連結部73と同様の自由端連結部(符号を付していない)を備えている。
具体的には、第1シート部分603~第10シート部分621は、第1実施形態における清掃シート1と同様に、隣接するシート部分のΩ1構造の頂面の略中央(第1方向D1の中央)と、Ω2構造の頂面の略中央(第1方向D1の中央)とが、複数の自由端連結部分(符号を付していない)を含む自由端連結部(符号を付していない)により接合されている。また、第1シート部分603のΩ1構造の頂面の略中央(第1方向D1の中央)と、ベースシート第1部分601aとは、複数の自由端連結部分(符号を付していない)を含む自由端連結部(符号を付していない)により接合されている。さらに、第10シート部分621のΩ2構造の頂面の略中央(第1方向D1の中央)と、ベースシート第2部分601bとは、複数の自由端連結部分(符号を付していない)を含む自由端連結部(符号を付していない)により接合されている。
積層構造623において、ベースシート第1部分601aを、ベースシート第2部分601bから遠ざかるように、第2方向D2(具体的には第2方向一方向D21)に約360°展開させ、ベースシート第1部分601aと、ベースシート第2部分601bとを向かい合わせ、ベースシート第1部分601a及びベースシート第2部分601bの自由端部627を融着させることにより、清掃シート1が形成される。
第1シート部分603~第10シート部分621は、中央部629において、お互いに連結されていない。また、第10シート部分621及びベースシート第2部分601bは、中央部629において、お互いに連結されておらず、そして第1シート部分603及びベースシート第1部分601aは、中央部629において、お互いに連結されていない。さらに、ベースシート第1部分601a及びベースシート第2部分601bは、固定端部625及び自由端部627において、お互いに接合されているが、中央部629においてお互いに接合されていない。
従って、清掃シート1は、第1実施形態に示されるハンディ用清掃具251の清掃シート取付部253a及び清掃シート取付部253bを、第1シート部分603~第10シート部分621の中央部629と、第10シート部分621及びベースシート第2部分601bの中央部629と、第1シート部分603及びベースシート第1部分601aの中央部629と、ベースシート第1部分601a及びベースシート第2部分601bの中央部629との任意の位置に差し込むことにより用いられることができる。
第6実施形態に従う清掃シート1は、第2方向D2における方向性なく、清掃することができる。
第6実施形態に従う清掃シート1は、その他の部分については、第1実施形態に従う清掃シート1と同様であるため、説明を省略する。
<<第7実施形態>>
図24~図26は、本開示の別の実施形態(以下、「第7実施形態」と称する)に従う清掃シート1を説明するための図である。具体的には、図24は、清掃シート1の正面、平面及び左側面側の斜視図である。図25は、第1清掃シート部分701の、ベースシート第1部分705a及びベースシート第2部分705b側の図である。図26は、清掃シート1用のハンディ用清掃具751の斜視図である。なお、ハンディ用清掃具751は、清掃シート1を取り付けるための清掃シート取付部753と、使用者が握るためのグリップ部755と、清掃シート1を固定するための突起部757とを備えている。
展開状態における清掃シート1は、お互いに直交する、第1方向D1、直交方向DC及び厚さ方向T、並びに第2方向D2を備えている。なお、後述する、第1清掃シート部分701及び第2清掃シート部分703は、お互いに反対側を向いているが、展開状態における清掃シート1における第1方向D1、直交方向DC及び厚さ方向T、並びに第2方向D2は、第1清掃シート部分701を基準に設定されている。
第7実施形態に従う清掃シート1は、2つの清掃シート部分、すなわち、第1清掃シート部分701及び第2清掃シート部分703を備えている。
第1清掃シート部分701は、ベースシート第1部分705a、第1シート部分707、第2シート部分709、第3シート部分711、第4シート部分713及びベースシート第2部分705bを備えている。
第7実施形態に従う第1清掃シート部分701は、第1実施形態に従う清掃シート1と概ね同様であり、把持部形成用シート第1部分11a及び把持部形成用シート第2部分11bを有しない点で、第1実施形態に従う清掃シート1と異なる。
また、第7実施形態に従う第1清掃シート部分701では、ベースシート第1部分705a及びベースシート第2部分705bから構成されるベースシート705が、第1シート部分707~第4シート部分713よりも、直交方向DCの長さが短く、そして第1方向D1の両端に、ハンディ用清掃具751の清掃シート取付部753の挿入を容易にする第1導入部731を備えている点で、第1実施形態に従う清掃シート1と異なる。
第1導入部731は、ハンディ用清掃具751の突起部757を挿入するための第1スリット部735を備えている。
第2清掃シート部分703は、第3ベースシート部分(図示せず)、第5シート部分723、第6シート部分725、第7シート部分727、第8シート部分729及び第4ベースシート部分(図示せず)を備えている。第2清掃シート部分703は、第1清掃シート部分701と同一の構造を有するため、説明を省略する。
清掃シート1は、以下の通り形成される。
第1清掃シート部分701及び第2清掃シート部分703を、ベースシート第1部分705a及びベースシート第2部分705bが、それぞれ、第4ベースシート部分(図示せず)及び第3ベースシート部分(図示せず)が向かい合うように重ね合わせる。
次いで、第1清掃シート部分701及び第2清掃シート部分703の間に、ハンディ用清掃具751が清掃シート1を把持するための把持部739を形成するように、ベースシート第1部分705a及び第4ベースシート部分(図示せず)を接合し、そしてベースシート第2部分705b及び第3ベースシート部分(図示せず)を接合する。
第7実施形態に従う清掃シート1は、第2方向D2における方向性なく、清掃することができる。
第7実施形態に従う清掃シート1は、その他の部分については、第1実施形態に従う清掃シート1と同様であるため、説明を省略する。
本開示の清掃シートは、複数のシート部分に着色を施すことにより、美観に優れる。
<<第8実施形態>>
図27は、本開示の別の実施形態(以下、「第8実施形態」と称する)に従う清掃シート1を説明するための図である。具体的には、図27は、ハンディ用清掃具251に取り付けられた、展開状態における清掃シート1の正面図である。
第8実施形態に従う清掃シート1は、概ね、第1実施形態に従う清掃シート1と同様であることから、異なる点のみ説明する。
第8実施形態に従う清掃シート1では、第2シート部分31及び第3シート部分51のそれぞれが、青色を有するメッシュシートと、白色を有する、熱融着性繊維及び保水性繊維を含むスパンレース不織布との積層物から構成されている。メッシュシートは、第2シート部分31及び第3シート部分51のそれぞれの内面を構成し、そしてスパンレース不織布は、第2シート部分31及び第3シート部分51のそれぞれの外面を構成している。
なお、第1シート部分21及び第4シート部分61のそれぞれは、白色を有する、熱融着性繊維及び保水性繊維を含むスパンレース不織布から構成されている。
従って、第8実施形態に従う清掃シート1では、角度の関係で、固定端連結部71に近いほど青色が相対的に濃く見え、固定端連結部71から遠い(自由端連結部に近い)ほど青色が相対的に薄く見える傾向があるため、美観に優れる。
第8実施形態に従う清掃シート1は、その他の部分については、第1実施形態に従う清掃シート1と同様であるため、説明を省略する。
本開示の清掃シートは、第1方向と、第1方向の周方向を構成する第2方向とを備えている。第1方向及び第2方向については、上述の通りである。
なお、本開示の清掃シートは、第1方向の周方向を構成する第2方向を備えているが、このことは、展開状態における清掃シートの、第1方向と直交する直交断面が、第2方向に沿って、円弧形状を有すること(例えば、上記直交断面が、円、扇形等であること)を意味するものではない。
展開状態における本開示の清掃シートは、第2方向に沿って、例えば、湾曲形状(例えば、円弧、楕円弧)、直線形状、それらの任意の組み合わせ等であることができる。
本開示の清掃シートは、一又は複数の清掃シート部分を含むことができる。一又は複数の清掃シート部分のそれぞれは、ベースシート部分と、複数のシート部分とを備えている。
本開示の清掃シートが、複数の清掃シート部分を含む場合には、上記清掃シートは、複数の清掃シート部分を、任意の形態で含むことができる。上記清掃シートは、例えば、第1方向、直交方向等に、連続して又は所定の距離離間して配置された複数の清掃シート部分を含むことができる。この場合には、清掃シートは、例えば、複数の清掃シート部分が、複数の清掃シート部分のそれぞれのベースシート部分を、別体のシート(例えば、把持用シート)等に、連続して又は所定距離離間させて連結させたものであってもよく、そして複数の清掃シート部分のベースシート部分が連結している、例えば、複数の清掃シート部分のベースシート部分が一体のシートから構成されているものであってもよい。
当該清掃シートの複数の清掃シート部分は、例えば、片面清掃型のフロア用清掃具の片面の清掃面に配置されることができ、そして両面清掃型のフロア用清掃具の両面の清掃面に配置されることができる。
また、上記清掃シートは、例えば、第2方向に連続して、又は所定の距離離間して配置された複数の清掃シート部分を備えていることができる。この場合には、上記清掃シートは、例えば、複数の清掃シート部分を、複数の清掃シート部分のベースシート部分同士が向かい合うように連結させたものであることができる。
例えば、清掃シートが、以下の2つの清掃シート部分を含むとともに、2つの清掃シート部分が、展開状態において、計360°の清掃シート部分角度(例えば、2つの清掃シート部分のそれぞれが180°の清掃シート部分角度)を有する場合には、清掃シートは、以下のように形成されうる。
・第1清掃シート部分(ベースシート第1部分及び複数の第1シート部分を含む)
・第2清掃シート部分(ベースシート第2部分及び複数の第2シート部分を含む)
第1清掃シート部分及び第2清掃シート部分を、ベースシート第1部分と、ベースシート第2部分とを向かい合わせるように連結する(例えば、ベースシート第1部分と、ベースシート第2部分とを連結する、第1シート部分と、第2シート部分とを連結する)。
上記連結としては、例えば、接着剤、熱融着性繊維の融着等が挙げられる。
また、清掃シートが、以下の3つの清掃シート部分を含むとともに、展開状態において、3つの清掃シート部分が、計360°の清掃シート部分角度(例えば、3つの清掃シート部分のそれぞれが120°の清掃シート部分角度)を有する場合には、清掃シートは、以下のように形成されうる。
・第1清掃シート部分(ベースシート第1部分及び複数の第1シート部分を含む)
・第2清掃シート部分(ベースシート第2部分及び複数の第2シート部分を含む)
・第3清掃シート部分(第3ベースシート部分及び複数の第3シート部分を含む)
第1清掃シート部分~第3清掃シート部分を、ベースシート第1部分と、ベースシート第2部分と、第3ベースシート部分とを向かい合わせる(例えば、ベースシート第1部分の一部分と、ベースシート第2部分の一部分とを向かい合わせ、ベースシート第1部分の残余部分と、第3ベースシート部分の一部分とを向かい合わせ、ベースシート第2部分の残余部分と、第3ベースシート部分の残余部分とを向かい合わせる)ように連結する。
上記一部分及び残余部分としては、ベースシート第1部分~第3ベースシート部分のそれぞれの、一体化固定端部によりなされる区画が挙げられる。
上記連結としては、例えば、接着剤、熱融着性繊維の融着等が挙げられる。
上記複数のシート部分のそれぞれは、第1方向に沿う方向に延びているとともに、固定端部と、自由端部とを備えている。なお、固定端部及び自由端部の区画については、上述の通りである。
上記複数のシート部分のそれぞれの固定端部は、第1方向に沿う方向に延びている、好ましくは第1方向と平行な方向に延びている固定端連結部により、ベースシート部分に連結されている。上記固定端連結部には、接着剤による接着部、熱融着性繊維による融着部、連続するシート部分の折返し部等が含まれる。上記固定端連結部は、固定端部に沿う方向に延びていれば、間欠的であっても、連続的であってもよい。
複数のシート部分は、複数のシート部分のそれぞれの固定端部が、単体としてベースシートに連結されていてもよく、そして複数のシート部分の少なくとも一部(好ましくは40%以上、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上、さらにいっそう好ましくは80%以上、さらにいっそう好ましくは90%以上、そしてさらにいっそう好ましくは100%の枚数)の固定端部が一体化された一体化固定端部が、ベースシート部分に連結されていてもよい。シート部分の固定端部が単体としてベースシートに連結されることにより、ベースシート部分、及び清掃シートが硬くなることを抑制することができ、そして一体化固定端部を形成することにより、ベースシート部分の一体化固定端と連結していない部分が柔らかさに優れ、清掃シートが、被清掃面に応じて変形しやすくなり、被清掃面を傷つけにくくなる。
上記複数のシート部分の少なくとも一部、好ましくは40%以上、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上、さらにいっそう好ましくは80%以上、さらにいっそう好ましくは90%以上、そしてさらにいっそう好ましくは100%の枚数の自由端部が、第2方向に往復しながら第1方向に沿う方向に延びているとともに、複数の自由端連結部分を含む自由端連結部により、複数のシート部分のうち、第2方向に隣接するシート部分に部分的に連結されている。被清掃面の清掃性の観点からである。
文字式を用いると、本開示の清掃シートでは、「第n自由端連結部」と、第n自由端連結部と第2方向に隣接する「第(n+1)自由端連結部」との間において、第n自由端連結部を構成する、複数の第n自由端連結部分の好ましくは少なくとも一部(より好ましくは40%以上、さらに好ましくは60%以上、例えば、第1方向の両端を除く全部)と、第(n+1)自由端連結部を構成する、複数の第(n+1)自由端連結部分の好ましくは少なくとも一部(より好ましくは40%以上、さらに好ましくは60%以上、例えば、第1方向の両端を除く全部)とが、第2方向に重複する位置に配置されていない。展開状態における清掃シートにおいて、複数のシート部分に往復構造を形成しやすくする観点からである。
なお、上記「第2方向に重複する位置」は、シート部分を構成する構成部材を間に挟んで向かい合う両面のうち、厚さ方向に重複する位置を意味する。
従って、対象となるシート部分が、折返し構造を有しないフラットな場合には、上記「第2方向に重複する位置」は、その字句通りに解釈する。
一方、対象となるシート部分が、折返し構造を有する場合には、複数の第n自由端連結部分と、複数の第(n+1)自由端連結部分とは、対象となるシート部分を構成する構成部材を間に挟んで向かい合う両面のうち、厚さ方向に重複する位置でなければ、厚さ方向に重複しているとはせず、除外する。展開状態における清掃シートにおいて、対象となるシート部分の往復構造の形成に寄与しうるからである。
例えば、対象となるシート部分が、複数のΩ構造(Ω1構造及びΩ2構造)を有する場合に、複数の第n自由端連結部分の1つが、Ω1構造の第1頂部に配置され、そして複数の第(n+1)自由端連結部分の1つが第1底部(Ω2構造の第2頂部)に配置されていとともに、複数の第n自由端連結部分の1つと、複数の第(n+1)自由端連結部分の1つとが厚さ方向に重複している場合であっても、複数の第n自由端連結部分の1つと、複数の第(n+1)自由端連結部分の1つとは、「第2方向に重複する位置」に配置されているとはせず、除外する。
本開示の清掃シートは、複数の第n自由端連結部分の少なくとも一部から固定端部に向かって連続的又は間欠的に延びている、隣接する2枚のシート部分を連結する第n補助連結部分をさらに備えていてもよい。それにより、隣接する2枚のシート部分の間に、第n補助連結部分を伴って形成される往復構造を保持しやすくなる。なお、第n補助連結部分を、全体として第n補助連結部と称する場合がある。
第n補助連結部分には、接着剤による接着部、熱融着性繊維による融着部、連続するシート部分の折返し部等が含まれる。
本開示の清掃シートでは、清掃シート部分の清掃シート部分角度は任意であり、0°超且つ360°以下であり、好ましくは150°以上である。被清掃面の清掃性の観点からである。
ベースシート部分に、清掃具又は使用者が把持するための把持部用の部材をさらに備えている場合には、上記清掃シート部分角度は、150°以上且つ360°未満であることが好ましい。被清掃面の清掃性の観点からである。
また、ベースシート部分を、清掃具又は使用者が把持するための把持部として用いる場合には、上記清掃シート部分角度は、360°であることができる。
本開示の清掃シートの清掃シート部分では、複数のシート部分の枚数は、特に制限されず、所望の清掃シート部分角度、シート部分の冗長度等によっても変わりうる。例えば、清掃シート部分角度が180°当たり、複数のシート部分の枚数は、例えば、3~12枚とすることができる。
本開示の清掃シートでは、複数のシート部分の、好ましくは40%以上、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは80%以上、そしてさらにいっそう好ましくは100%の枚数のシート部分が、第2方向一方向に突出する、複数の第1頂部であって、それらのそれぞれが第1頂面を備えているもの(Ω1構造)と、第2方向他方向に突出する複数の第2頂部であって、それらのそれぞれが第2頂面を備えているもの(Ω2構造)とを備えている。それにより、展開状態における清掃シートにおいて、該当するシート部分の往復構造の波高を大きくすることができる。
また、本開示の清掃シートでは、複数のシート部分の、好ましくは40%以上、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは80%以上、そしてさらにいっそう好ましくは100%の枚数のシート部分が、好ましくは120%以上、より好ましくは150%以上、さらに好ましくは200%以上、そしてさらにいっそう好ましくは250%以上の冗長度を有する。それにより、展開状態における清掃シートにおいて、該当するシート部分の往復構造の波高を大きくすることができる。
また、上述の場合において、自由端連結部を構成する複数の自由端連結部分が、上述の第1頂面及び第2頂面に配置されていることが好ましい。それにより、展開状態における清掃シートにおいて、該当するシート部分の往復構造の波高を大きくすることができる。
また、上述の場合において、平面視において、複数の第1頂面の総面積が、シート部分の面積の好ましくは50%以上且つ100%以下、より好ましくは70%以上且つ100%以下、そしてさらに好ましくは90%以上且つ100%以下である。それにより、自由端連結部を構成する複数の自由端連結部分を第1頂面に配置する自由度が高くなるとともに、該当するシート部分の冗長度が大きくなるため、該当するシート部分の往復構造の波高を大きくすることができる。
また、上述の場合において、平面視において、複数の第2頂面の総面積が、シート部分の面積の好ましくは50%以上且つ100%以下、より好ましくは70%以上且つ100%以下、そしてさらに好ましくは90%以上且つ100%以下である。それにより、自由端連結部を構成する複数の自由端連結部分を第2頂面に配置する自由度が高くなるとともに、該当するシート部分の冗長度が大きくなるため、該当するシート部分の往復構造の波高を大きくすることができる。
本開示の清掃シートでは、上記複数のシート部分の少なくとも一部が、上記固定端連結部と平行な方向における、上記自由端部の伸長長さが、上記固定端連結部と平行な方向における、上記固定端部の長さよりも長くなるように構成される、すなわち、自由端部伸長長さ構造を有する。それにより、自由端部のみならず、固定端部及び自由端部の間の中央部も、清掃面として被清掃面を清掃することができ、清掃シートが、被清掃面の清掃性に優れる。
上記自由端部伸長長さ構造としては、複数のシート部分の少なくとも一部が、折返し部(例えば、第1実施形態に示されるもの)を有するか、又は略多角形(例えば、三角形、四角形、例えば、台形、五角形)、略円形、略楕円形等の所定形状を有するものが挙げられる。
なお、複数のシート部分の少なくとも一部が、上述の所定形状を有する場合には、固定端部及び自由端部は、固定端連結部と平行な方向における、自由端部の伸長長さが、固定端連結部と平行な方向における、固定端部の長さよりも長くなるように選択される必要がある。
本開示の清掃シートにおいて、複数のシート部分の少なくとも一部が上述の折返し部を有する場合には、固定端連結部と平行な方向における、自由端部の伸長長さと、固定端連結部と平行な方向における、固定端部の長さとの好ましい関係は、上述の冗長度と同一である。
本開示の清掃シートにおいて、複数のシート部分の少なくとも一部が上述の所定形状を有する場合には、固定端連結部と平行な方向における、自由端部の伸長長さが、固定端連結部と平行な方向における、固定端部の長さよりも、好ましくは1.05倍以上、より好ましくは1.1倍以上、さらに好ましくは1.20倍以上の範囲で長く、そして好ましくは1.60倍以下、より好ましくは1.50倍以下、さらに好ましくは1.45倍以下の範囲で長い。そうすることにより、清掃シートが、被清掃面の清掃性に優れる。
本開示の清掃シートにおいて、複数のシート部分の少なくとも一部が上述の所定形状を有する場合には、自由端部の端部が、固定端部の端縁から所定の範囲内(具体的には、自由端部及び固定端部の距離内)にあることが好ましい。
具体的には、図29に示されるように、シート部分1011は、固定端部3及び自由端部5を有する。固定端部3及び自由端部5は、第1方向D1と平行であり、距離Rだけ離間している。固定端部3は、第1方向D1の両端に、第1端縁1013及び第2端縁1015を有し、そして自由端部5は、第1方向D1の両端に、第1端部1017及び第2端部1019を有している。また、自由端部5の第1端部1017は、固定端部3の第1端縁1013から距離Rの範囲内にあり、そして自由端部5の第2端部1019は、固定端部3の第2端縁1015から距離Rの範囲内にある。それにより、清掃シートを展開状態にした際に、シート部分1011が第1方向D1に幅入りした場合であっても、清掃シートの第1方向D1の両端が、その間の部分と比較して厚さ方向に突出しにくくなり、平坦面の清掃がしやすくなる。
なお、清掃シートの第1方向D1の両端が、その間の部分と比較して厚さ方向に突出する場合には、カーブ面等、非平坦面の清掃がしやすくなる。
本開示の清掃シートは、ウェット型、ドライ型のいずれでもよく、そして本開示の清掃シートでは、清掃シート部分を構成するベースシート部分及び複数のシート部分は、当技術分野で用いられているシート、例えば、布帛(例えば、不織布、織布、編物)を、特に制限なく含むことができる。上記布帛は、複数の孔が配置された有孔シートであってもよく、そして孔が配置されていない無孔シートであってもよい。なお、上記有孔シートは、例えば、特開2017-118963号公報に記載の、ウォータージェット法、ニードルパンチ法により形成された有孔シートであることができる。
また、上記ベースシート部分及び複数のシート部分は、ネットシートを含むことができる。上記ネットシートとしては、合成樹脂製の網目構造を有するものが挙げられる。また、上記ネットシートは、単独で上記ベースシート部分及び複数のシート部分を構成してもよく、そして他のシート状物、例えば、上述の布帛に貼付された状態で上記ベースシート部分及び複数のシート部分を構成することができる。換言すると、上記ベースシート部分及び複数のシート部分のそれぞれは、ネットシートと、他のシート状物(例えば、布帛)との積層物であってもよい。
上記ネットシートの積層物では、ネットシートが、ネットシートの積層物の内面又は外面を構成するように配置されることができる。
上記ベースシート部分及び複数のシート部分の少なくとも一部、例えば、全部は、熱融着性繊維を含むことができる。それにより、固定端連結部、自由端連結部、所望による補助連結部を融着部から構成しやすくなる。
上記熱融着性繊維としては、合成繊維、例えば、熱融着性繊維、例えば、ポリオレフィン系ポリマー、例えば、ポリエチレン若しくはポリプロピレン;ポリエステル系ポリマー、例えば、テレフタレート系ポリマー、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリブチレンテレフタレート,ポリペンチレンテレフタレート;ポリアミド系ポリマー、例えば、ナイロン6若しくはナイロン6,6;アクリル系ポリマー;ポリアクリロニトリル系ポリマー;又はそれらの変性物、あるいはそれらの組み合わせ等から形成された繊維が挙げられる。
本開示の清掃シートでは、ベースシート部分及び複数のシート部分の少なくとも一部、例えば、全部は、保水性繊維を含むことができる。それにより、清掃シートが、薬液を含みやすくなる、液体の汚れを吸収しやすくなる等の作用を有する。
上記保水性繊維としては、セルロース系繊維、例えば、パルプ繊維、再生セルロース繊維、及び半合成セルロース繊維が挙げられる。上記再生セルロース繊維としては、レーヨン繊維、例えば、ビスコースから得られるビスコースレーヨン、ポリノジック及びモダール、セルロースの銅アンモニア塩溶液から得られる銅アンモニアレーヨン繊維(「キュプラ」とも称される);有機化合物及び水の混合溶液である有機溶剤を用いた有機溶剤紡糸法によって得られ、セルロース誘導体を経ないリヨセル及びテンセル等が挙げられる。
上記半合成セルロース繊維としては、例えば、アセテート繊維、例えば、トリアセテート繊維及びジアセテート繊維が挙げられる。
上記ネットシート、有孔シート及び無孔シートは、その目の粗さから、汚れの掻取性が、概ね以下の関係にある。
ネットシート>有孔シート>無孔シート
本開示の清掃シートが、上記ネットシート、有孔シート及び無孔シートの少なくとも2種を含む場合には、汚れの掻取性の観点から、相対的に高い掻取性を有する高掻取性シートと、相対的に低い掻取性を有する低掻取性シートとが、以下のように配置されることができる。
(i)清掃シート部分において、高掻取性シートを中央に(相対的に多く)配置し、低掻取性シートを端部に(相対的に多く)配置する。
清掃シート部分の中央に高掻取性シートを(相対的に多く)配置すると、清掃シートの展開状態において、高掻取性シートが被清掃面に近い位置に(相対的に多く)配置され、そして低掻取性シートがその周縁に(相対的に多く)配置されやすくなるため、高掻取性シートが汚れを落とし、そして低掻取性シートが汚れを拭き取ることができるため、清掃シートの清掃性が向上する。
(ii)清掃シートを先端側領域及び基端側領域に区画した場合に、先端側領域に高掻取性シートを(相対的に多く)配置し、基端側領域に低掻取性シートを(相対的に多く)配置する。
先端側領域に高掻取性シートを(相対的に多く)配置することにより、清掃シートの先端側領域が汚れを落とし、基端側領域に低掻取性シートを(相対的に多く)配置することにより、清掃シートの基端側領域が汚れを拭き取ることができる。
上記先端側領域と、基端側領域とは、清掃シートを所定の方向(例えば、第1方向)の中央において、上記所定の方向と直交する方向(例えば、直交方向)に延びる直交線によ区画することができる。また、上記先端側領域は、使用者から相対的に遠い領域であり、そして上記基端側領域は、使用者から相対的に近い領域である。
上記布帛としては、例えば、スパンレース不織布、スパンボンド不織布等が挙げられる。上記清掃シートがドライ型である場合には、複数のシート部分は、スパンレース不織布、スパンボンド不織布等を含むことができる。
上記清掃シートがウェット型である場合には、ベースシート部分及び複数のシート部分は、スパンレース不織布、スパンボンド不織布等を含むことができる。また、上記清掃シートが、ウェット型である場合には、清掃シート部分の両端に配置されるシート部分が、相対的に疎水性の高い布帛である疎水性布帛(例えば、合繊繊維からなるスパンボンド不織布)から構成され、そしてそれら間に配置されるシート部分が、相対的に親水性の高い布帛である親水性布帛(例えば、熱融着性繊維及び保水性繊維を含むスパンレース不織布)から構成され、親水性布帛に薬液を含ませることができる。それにより、親水性布帛が保持する薬液が、使用時に疎水性布帛を超えにくくなり、例えば、親水性布帛が保持する薬液が疎水性布帛を超え、使用者に触れにくくなる。また、親水性布帛が保持する薬液が、疎水性布帛を超えて揮発しにくくなる。
本開示の清掃シートがウェット型であるとともに、清掃シートが非展開状態を採ることができる場合には、非展開状態における清掃シートが、清掃シートを展開させるための一対の展開用把持部を備えていることが好ましい。清掃シートがウェット型である場合には、薬液により、非展開状態における清掃シートにおいて、複数のシート部分同士が貼り付き、展開させにくくなる場合があるからである。清掃シートの展開しやすさの観点から、上記一対の展開用把持部は、非展開状態における清掃シートから、清掃シートの外方(例えば、第1方向)に突出していることが好ましく、一対の展開用把持部は、所定距離だけ離間して配置されていることがより好ましく、そして一対の展開用把持部は、疎水性布帛から構成されることがさらに好ましい。
本開示の清掃シートは、当技術分野で公知のトウをさらに含むことができ、そして含まなくともよい。
本開示の清掃シートは、清掃具又は使用者が清掃シートを把持するための把持部をさらに備えていることができる。上記把持部は、清掃シートの任意の位置に配置することができる。
本開示の清掃シートが、単一の清掃シート部分を備えている場合であって、例えば、清掃シート部分角度が360°未満のときには、ベースシート部分の、複数のシート部分と反対側の面に把持部を有することができる。上記把持部は、例えば、ベースシート部分に、追加のシート状部材、例えば、把持部形成用シートを連結、例えば、融着することにより形成されうる。
本開示の清掃シートが、単一の清掃シート部分を備えている場合であって、清掃シート部分角度が360°の場合には、ベースシート部分の、お互いに向かい合う部分の間に上記把持部を形成することができる。上記お互いに向かい合う部分としては、例えば、固定端部が、複数のシート部分の固定端部が一体化された一体化固定端部から構成されているとともに、一体化固定端部が、ベースシート部分に連結されている場合に、ベースシート部分が一体化固定端部により区画された、ベースシート第1部分と、ベースシート第2部分とが挙げられる。
また、上記把持部は、ベースシート部分及び複数のシート部分とのうち、隣接する2枚のシート部分の間に形成されることができる。上記把持部は、例えば、ベースシート部分と、ベースシート部分に隣接するシート部分との間、2つの隣接するシート部分の間等の、例えば、中央部に形成されることができる。
また、上記把持部は、単一の把持部から構成されていてもよく、そして複数の把持部分から構成されていてもよい。例えば、2つの把持部分に、清掃具の、二股に分かれた清掃シート取付部を挿入することにより、又は2つの把持部分に、使用者の親指と、人差し指から小指までとを挿入することにより、清掃シートが清掃具又は使用者の手からずれることを抑制することができる。上記2つの把持部分としては、例えば、固定端連結部を間に挟んだ、一対の把持部分が挙げられる。
本開示の清掃シートが、複数の清掃シート部分を備えている場合には、本開示の清掃シートが、単一の清掃シート部分を備えている場合の把持部に加えて、複数の清掃シート部分の間の部分(例えば、複数の清掃シート部分のベースシート部分の間)に把持部を形成することができる。
本開示の清掃シートが把持部を備えている場合には、当該把持部は、任意の方向に延びていることができ、清掃具又は使用者の把持しやすさの観点からは、把持部が、第1方向に開口している挿入口部を備えているとともに、第1方向と沿う方向に延びていることが好ましい。
また、上記挿入口部が、第1方向に延出している延出部、例えば、複数のシート部分から第1方向に遠ざかるように延出している延出部を備えていることが好ましい。それにより、使用者が、清掃具を把持部に差し込みやすくなり、そして使用者が、身体の一部を把持部に差し込みやすくなる。
本開示の清掃シートは、非展開状態を採らなくても、そして非展開状態を採ることができてもよく、そして非展開状態を採ることができることが好ましい。それにより、使用前又は使用後に清掃シートをコンパクト化することができる。
上記非展開状態における清掃シートとしては、清掃シートの清掃シート部分において、ベースシート部分が、複数のシート部分を間に挟んで折り畳まれたものが挙げられる。
本開示の別の態様に従う清掃シートでは、複数のシート部分の少なくとも一部の自由端部が、自由端連結部により、複数のシート部分のうち、第2方向に隣接するシート部分の自由端部に連結されているとともに、往復構造を有する。それにより、清掃シートが、被清掃面の清掃性に優れる。
また、上記清掃シートでは、自由端連結部により連結されている2つのシート部分が、お互いに異なる往復構造を有する。それにより、展開状態における清掃シートが、新領域露出性に優れ、被清掃面の清掃性に優れる。