JP7213722B2 - 射出成形の金型に備えられる温度調整装置、金型、および射出成形方法 - Google Patents

射出成形の金型に備えられる温度調整装置、金型、および射出成形方法 Download PDF

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Description

本発明は、射出成形の金型に備えられる温度調整装置、温度調整装置を備えた射出成形の金型、および射出成形方法に関する。
軽量化等の要望から、羽根車等の厚肉の部材を射出成形により製造することが検討されている(特許文献1)。特許文献1では、羽根車に対応するキャビティの内部で固化した樹脂に割れが発生するのを防ぐため、キャビティに充填されて保圧される溶融樹脂に、ゲートから軸方向に遠ざかるにつれて温度が低くなる温度勾配を与えながら指向性冷却を行っている。
特許第6208704号
特許文献1では、指向性冷却を実現するために、キャビティに挿入されて中空部に冷却水が循環される冷却用ピンと、スプルー金型に設けられるヒータとを用いている。
特許文献1に対して冷却指向性を向上させるため、例えば、固定金型に大容量のヒータを設置すると、金型の昇温および降温に必要な時間が長くなるので、サイクルタイムの長時間化に繋がってしまう。
本発明は、冷却の指向性が改良された射出成形を実現することを目的とする。
本発明は、射出成形の金型に備えられる温度調整装置であって、金型のキャビティにおけるゲートとは反対側から、ゲートに向けて延びるようにキャビティ内に配置される冷却用部材と、ゲートの近傍を加熱し、少なくとも一部がキャビティの内側に位置している加熱部と、を含むことを特徴とする。
また、本発明は、射出成形の金型に備えられる温度調整装置であって、金型のキャビティにおけるゲートとは反対側から、ゲートに向けて延びるようにキャビティ内に配置される冷却用部材と、ゲートの近傍を加熱し、ゲートから成形品における厚肉部への樹脂の流動を保持する加熱部と、を含むことを特徴とする。
本発明の温度調整装置において、加熱部は、キャビティの外側に位置する第1加熱部と、少なくとも一部がキャビティの内側に位置する第2加熱部と、を含むことが好ましい。
本発明の温度調整装置において、ゲートが位置する固定金型における少なくともゲートの周りには、固定金型よりも熱伝導率が低い断熱金型が配置されることが好ましい。
本発明の温度調整装置において、ゲートが位置する固定金型における少なくともゲートの周りには、ゲートの近傍を加熱する第3加熱部が配置されることが好ましい。
本発明の温度調整装置では、冷却用部材においてキャビティの内側に配置される部分、および加熱部においてキャビティの内側に配置される部分は、キャビティに設定される軸線上に配置されることが好ましい。
本発明の温度調整装置において、冷却用部材においてキャビティの内側に配置される部分、および加熱部においてキャビティの内側に配置される部分は、キャビティにおいて、成形品としての羽根車のボス孔の内側に相当する領域に配置されることが好ましい。
本発明の射出成形の金型は、上述の温度調整装置を備えることを特徴とする。
本発明の射出成形方法は、金型のキャビティに樹脂を充填する射出工程と、キャビティの内部に保圧の射出圧力を付与する保圧工程と、樹脂が充填されたキャビティの内部を冷却する冷却工程と、を含み、少なくとも保圧工程では、金型のキャビティにおけるゲートとは反対側から、ゲートに向けて延びるようにキャビティ内に配置される冷却用部材によりキャビティの内部を冷却しつつ、少なくとも一部がキャビティの内側に位置する加熱部によりゲートの近傍を加熱することを特徴とする。
また、本発明の射出成形方法は、金型のキャビティに樹脂を充填する射出工程と、キャビティの内部に保圧の射出圧力を付与する保圧工程と、樹脂が充填されたキャビティの内部を冷却する冷却工程と、を含み、少なくとも保圧工程では、金型のキャビティにおけるゲートとは反対側から、ゲートに向けて延びるようにキャビティ内に配置される冷却用部材によりキャビティの内部を冷却しつつ、ゲートの近傍を加熱することによりゲートから成形品における厚肉部への樹脂の流動を保持することを特徴とする。
本発明の射出成形方法において、少なくとも保圧工程では、ゲートが位置する固定金型よりも熱伝導率が低く、固定金型における少なくともゲートの周りに配置される断熱金型により、あるいは、固定金型における少なくともゲートの周りを加熱する第3加熱部により、ゲートの近傍における樹脂の固化を抑えて流動を保持することが好ましい。
本発明の射出成形方法において、冷却工程の最後に、ゲートの位置で樹脂が固化することが好ましい。
本発明によれば、キャビティにおけるゲートとは反対側(反ゲート側)からゲートに向けて延びるように冷却用部材をキャビティ内に配置しつつ、加熱部によりゲートの近傍を局所的に加熱することにより、反ゲート側からゲートに向けて連続的に温度が変化した温度勾配をキャビティ内部に与えることができる。
そうすると、ゲートから、保圧の射出圧力が付与される例えば厚肉部への未固化の溶融樹脂の流動を確保できるため、樹脂の収縮に伴う残留応力の発生や、ボイド、クラック等の内部欠陥の発生を防止して、成形品の品質を向上させることができる。
本発明の実施形態に係る射出成形用の温度調整装置、およびそれを備えた金型を模式的に示す断面図である。 図1に示す温度調整装置および金型を用いた射出成形により得られる羽根車を示す断面図である。 (a)~(e)は、本発明における指向性冷却の技術思想を説明するためにキャビティ内部の温度分布を示す模式図である。 図1に示す温度調整装置および金型を用いて行われる射出成形の手順を示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態に関し、冷却工程の終盤におけるキャビティ内部の温度分布のイメージを示す図である。 比較例に関し、冷却工程の終盤におけるキャビティ内部の温度分布のイメージを示す図である。 (a)は、第2ヒータの発熱部に係る変形例を示す図である。(b)は、第1ヒータおよび第2ヒータの配置に係る変形例を示す図である。 (a)は、第1ヒータおよび第2ヒータが一体化された変形例を示す図である。(b)は、本発明の変形例に係る射出成形用の温度調整装置および金型を模式的に示す断面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
以下では、温度調整装置を備えた金型を用いて行われる射出成形により、樹脂射出成形品を製造することについて説明する。
図1には、金型10の一部と、金型10に組み込まれた温度調整装置20とが模式的に示されている。図示しない射出機、金型10、および温度調整装置20により、一例として、図2に示す羽根車8の製造が可能である。
金型10は、固定金型11と、可動金型12と、図示しない中子とを備えている。
可動金型12は複数に分割されていてもよい。固定金型11も同様である。
固定金型11、可動金型12、および図示しない中子によりキャビティ13が区画される。図示しない射出機により射出された溶融樹脂がキャビティ13に充填され、キャビティ13の内側で冷却されて固化することで、キャビティ13に対応した形状の羽根車8を得ることができる。
(保圧および冷却)
キャビティ13内の溶融樹脂は、金型10に放熱されるとともに(自然冷却)、後述するように温度調整装置20により冷却されることによっても固化する。
ここで、所定の射出圧力により溶融樹脂をキャビティ13に充填した後も、引き続き、射出機により保圧のための射出圧力(保圧力)を溶融樹脂に付与しつつ、キャビティ13内部の樹脂の冷却を進める。さらに、保圧力を付与しない状態で冷却を進めてキャビティ13内の樹脂を固化させたならば、金型10を開いて成形品を取り出す。
羽根車8のように厚肉部を有する部材の射出成形時には、自然冷却が厚肉部において遅れがちであることに起因する成形不良を防ぐため、厚肉部に保圧力を付与しながら厚肉部の冷却を進めることが重要である。
(樹脂)
射出成形には、加熱により溶融する熱可塑性樹脂が用いられる。熱可塑性樹脂は、例えば、ポリプロピレン、ポリアミド、およびポリカーボネート等である。
射出成形には、熱可塑性樹脂を強化繊維に含侵させてなる繊維強化樹脂を用いることもできる。強化繊維は、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維等である。
以下の説明において、「樹脂」は、強化繊維を含むものであってもよい。
(羽根車)
射出成形品である羽根車8(図2)の構成を簡単に説明する。羽根車8は、軸線Aの周りに設けられたハブ81と、ハブ81の正面811から立ち上がる複数のブレード82とを備えている。
ハブ81の正面811側は、外周から内周に向かうにつれて軸方向の一端81Aに次第に近接するように湾曲している。
ハブ81には、図示しないシャフトが嵌合するボス孔810が軸方向の一端81Aから他端81Bまで貫通して形成されている。一端81A側でボス孔810を囲む筒状の部分がボス83に相当する。なお、ボス孔810は、金型10を用いた射出成形後に、孔あけ加工により形成されている。
ハブ81の背面812は、他端81Bで軸線Aと直交する面(図示しない)に対して他端81B側に退いている。
ブレード82は、ハブ81の正面811と、図示しないシュラウドの面との間を複数の流路85に区画する。
ブレード82は、本実施形態では、ハブ81の周方向に交互に配列される長翼821と短翼822とからなるが、これに限られない。
羽根車8は、気体を圧縮するために用いられる。図示しないシャフトの回転に伴い羽根車8が軸線A周りに回転すると、一端81A側の吸入口からブレード82間の各流路85に気体が吸入される。各流路85を流れる気体は、遠心力の作用により圧縮されて、他端81B側の吐出口から吐出される。
羽根車8の用途は、気体の圧縮に限らず、流体エネルギにより回転するタービン羽根車等、他の用途であってもよい。その場合も、羽根車8の基本的な構成は本実施形態と同様である。
(金型および温度調整装置)
図1を参照し、金型10、および金型10に備えられる温度調整装置20の構成を説明する。
固定金型11と可動金型12との間に形成されるキャビティ13の内側には、成形品である羽根車8(図2)の軸線A上に位置するゲート14から溶融状態の樹脂(溶融樹脂)が充填される。図1に示す例では、ゲート14は、羽根車8の他端81B側(背面812側)に位置している。
本実施形態では、キャビティ13よりも上流に、キャビティ13内の樹脂と共に固化し、成形後は製品部から切除される部分を設定していないが、切除部分を設定することもできる。例えば、図3に示す羽根車の背面から左方に突出した部分(軸周りの部分)が、切除される部分にあたる。その場合は、成形後に切除される部分に対応する別の金型を固定金型11に設けるとよい。
ゲート14は、固定金型11の型合わせ面11Aに開口している。ゲート14は平面視において典型的には円形に形成されており、適切な径が与えられている。このゲート14から溶融樹脂が羽根車8の径方向に広がりつつ羽根車8の一端81Aに向けて流入する。
なお、本実施形態のゲート14は、固定金型11に組み込まれて型合わせ面11Aに露出した温度調整装置20のヒータユニットハウジング25に形成されている。本実施形態では、固定金型11にヒータユニット200が挿入されている。
固定金型11には、図示しない射出機により射出された溶融樹脂がキャビティ13に向けて流動する樹脂流路15(ランナー)が設定されている。樹脂流路15は、典型的には円形の横断面を呈する。この樹脂流路15は、ゲート14に至るまで延びている。ゲート14は樹脂流路15の末端に相当する。
樹脂流路15の断面積は、ゲート14よりも上流の位置からゲート14に近づくにつれて次第に縮小している。樹脂流路15において断面積(径)が縮小している区間を縮径部152と称するものとする。縮径部152における末端部であるノズル152Aは、一定の径に形成されている。
本実施形態では、ゲート14と同様、固定金型11に組み込まれる温度調整装置20のヒータユニットハウジング25に樹脂流路15が形成されているが、樹脂流路15が固定金型11に直接形成されていてもよい。
温度調整装置20は、冷却用部材26と、複数のヒータ21,22,24が一体化されてなるヒータユニット200と、固定金型11の表面に備えられる断熱金型23とを備えている。
(指向性冷却)
金型10への放熱によりキャビティ13の外側から内側に向けて進行する自然冷却のみによれば、厚肉部84の冷却が周囲と比べて遅延しがちである。厚肉部84の周囲の固化が厚肉部84よりも先行することで、残留応力が生じたりボイドやクラック等の内部欠陥が生じたりすることを防ぐため、本実施形態では、キャビティ13内の溶融状態の樹脂に保圧力を付与しながら、キャビティ13内部の冷却に指向性を与えている(指向性冷却)。
本実施形態における指向性冷却を実現するため、冷却用部材26により、ゲート14とは反対側(反ゲート側)の位置からゲート14に向かう向きの指向性を持ってキャビティ13の内部を冷却している。この冷却用部材26による冷却と、ヒータユニット200の第1ヒータ21および第2ヒータ22によるゲート14の近傍の加熱とにより、キャビティ13の内部に、ゲート14から、反ゲート側に遠ざかるにつれて温度が低くなる温度勾配が与えられることとなる。
冷却の指向性の向きは、成形品の形状に応じて定められるゲート14の位置に基づいて設定される。本実施形態では、ゲート14から、冷却が遅れがちな厚肉部84への圧力付与による樹脂の流動を保持するため、キャビティ13において厚肉部84に近い側、つまり背面812側にゲート14の位置が定められている。そのため、本実施形態における冷却の指向性は、ゲート14が位置している成形品の軸線Aに沿って、反ゲート側すなわち軸方向の一端81Aから、ゲート14の位置している他端81Bに向けて設定されている。
(冷却用部材)
冷却用部材26は、キャビティ13におけるゲート14に対して軸線A方向の反対側(一端81A側)から、ゲート14に向けて延びるようにキャビティ13内に配置される。冷却用部材26の先端部26Aは、ゲート14には到達しないでキャビティ13の内部に留まっている。冷却用部材26の先端部26A側がキャビティ13内に挿入された状態に、冷却用部材26を可動金型12に組付けることが可能である。
冷却用部材26は、ピンの外観を呈し、成形品の軸線A上に配置される。冷却用部材26は、ボス83に相当する箇所から背面812に向けてキャビティ13内に挿入されている。キャビティ13において冷却用部材26が挿入されている領域は、ボス孔810(図2)の内側に相当する。冷却用部材26の外径は、ボス孔810の断面径以下に設定されている。
冷却用部材26は、射出成形の全工程における少なくとも保圧工程において、キャビティ13内に充填された樹脂の冷却が可能である。樹脂の冷却のため、冷却用部材26は、例えば、中空部分へ冷水が循環されるように構成されている。あるいは、冷却用部材26は、金型10と比べて熱伝導率が十分に高い材料から中実に形成されていてもよい。
冷却用部材26は、射出成形の全工程に亘りキャビティ13の内部に配置されていてもよいし、冷却用部材26を可動金型12に対して軸方向に移動させる駆動機構により、冷却用部材26による冷却が必要な時のみ、キャビティ13内に配置されるように構成されていてもよい。冷却用部材26を軸方向に移動させる駆動機構が使用される場合は、冷却用部材26がキャビティ13に挿入される深さ(軸方向の寸法)を調整することができる。例えば、樹脂材料の物性、樹脂材料に含まれた強化繊維の配向、射出圧力、金型10の周囲の温度等を考慮して、冷却用部材26の挿入深さを調整することができる。
(ヒータユニット)
ヒータユニット200は、ゲート14の近傍に配置される第1ヒータ21(第1加熱部)および第2ヒータ22(第2加熱部)と、第1ヒータ21および第2ヒータ22よりも上流に配置されるランナーヒータ24と、金属製のヒータユニットハウジング25とを備えている。ヒータユニット200は、固定金型11に設けられた収容空間110に配置される。
ヒータユニットハウジング25は、羽根車8の軸線Aの延長上に位置する樹脂流路15を囲む壁体であり、かつ、第1ヒータ21、第2ヒータ22、およびランナーヒータ24を支持する支持体でもある。縮径部152に対応するヒータユニットハウジング25の領域は、縮径部152の形状に倣い、略円錐台状の外観に形成されている。
第1ヒータ21、第2ヒータ22、およびランナーヒータ24はいずれも、使用する樹脂を融点付近まで昇温可能な加熱性能を有している。これらの第1ヒータ21、第2ヒータ22、およびランナーヒータ24は、射出工程および保圧工程において樹脂を溶融した状態に、あるいは完全に溶融しないまでも、ガラス転移温度を超え軟化して流動性を有する状態にまで加熱する。
本明細書では、溶融した状態、あるいは軟化して流動性を有する状態のことを「溶融状態」と称し、溶融状態の樹脂のことを「溶融樹脂」と称している。
本実施形態では、樹脂を溶融状態に加熱するためにヒータ21,22,24を用いているが、ヒータ21,22,24に代えて、加熱された水や油等の熱媒体が循環する機構等を用いることもできる。
(ランナーヒータ)
ランナーヒータ24は、ヒータユニットハウジング25に設けられ、樹脂流路15における溶融樹脂の流動を保持する。ランナーヒータ24から発せられた熱がヒータユニットハウジング25を介して樹脂流路15に伝わることにより、樹脂流路15の溶融樹脂が加熱される。ランナーヒータ24は、樹脂流路15を囲むように筒状の形態に構成することができる。
図1に示す例では、樹脂流路15において、縮径部152よりも上流から、縮径部152の始端までの区間151の周りにランナーヒータ24が配置されている。これに限らず、ランナーヒータ24が、区間151から連続するように縮径部152の周りに配置されていてもよい。その場合、ランナーヒータ24と第1ヒータ21とが一体化されていてもよい。あるいは、ランナーヒータ24および第1ヒータ21が、連続した一体のヒータとして構成されていてもよい。
(第1ヒータ)
第1ヒータ21は、縮径部152の特にゲート14近傍における溶融樹脂を局所的に加熱することにより、ゲート14近傍の樹脂の固化を抑制して溶融樹脂に流動性を確保する。
第1ヒータ21および第2ヒータ22はいずれも、ゲート14の近傍を加熱する加熱部に相当する。
第1ヒータ21は、縮径部152を囲むように筒状の形態に構成することができる。図1に示す第1ヒータ21は、一定の径の筒体に形成されているが、縮径部152の形状に倣い、ゲート14に向けて縮径するように第1ヒータ21が形成されていてもよい。縮径部152のノズル152Aを囲むように第1ヒータ21を配置することもできる。
(第2ヒータ)
第2ヒータ22は、キャビティ13の内部に突出した状態にゲート14の開口に挿入されており、ヒータユニットハウジング25に支持されている。キャビティ13において第2ヒータ22が配置される領域は、ボス孔810の内側に相当する。第2ヒータ22には、ボス孔810の内側に収まる寸法が与えられている。
第2ヒータ22は、ゲート14と、成形品の厚肉部84との間(成形品内部)を加熱する。第2ヒータ22は、ゲート14の位置から冷却用部材26の先端部26Aまでの間に発熱部221を備えることにより、ゲート14と厚肉部84との間を局所的に加熱するもので足りる。
図1に示している網掛けパターンは、各ヒータ21,22,24のそれぞれの発熱部を示している。第2ヒータ22の発熱部221は軸線A上に位置している。発熱部221は、冷却用部材26の先端部26Aに対して軸線Aの方向に間隔をおいて対向している。
発熱部221と冷却用部材26とは、互いに熱を授受することを抑えるため、間隔をおいて離れていることが望ましい。
発熱部221に電流を供給する電線222は、発熱部221から樹脂流路15に引き出されている。電線222を溶融樹脂の熱や圧力から保護するため、電線222はスリーブ223により覆われている。
発熱部221およびスリーブ223には、成形に支障のない断面積をゲート14および樹脂流路15に確保し、また、発熱部221や電線222等の破損を防ぐ観点から、それぞれ適切な径が与えられている。
さらに、発熱部221には、射出時や保圧時においてキャビティ13の内部の樹脂に必要な流動性を確保し、また、発熱部221や電線222等の破損を防ぐ観点から、適切な形状が与えられる。こうした観点を満足する限り、発熱部221は、図1に示すような先細りの形状には限らず、径が一定の円柱状に形成されていてもよい。さらには、発熱部221に、ゲート14の位置から反ゲート側に向けて径が拡大した形状が与えられていたり、発熱部221が、軸線A上の位置から二股に分かれていたりすることも許容される。
なお、第2ヒータ22は、図7(a)に示すように、キャビティ13の内部と樹脂流路15とに亘り連続して延びている発熱部225を備えるものであってもよい。図7(a)に示す例では、樹脂流路15の断面中心に発熱部225が配置されている。
なお、樹脂流路15に位置している第2ヒータ22の発熱部分と、キャビティ13の内側に位置している第2ヒータ22の発熱部分とが、必ずしも連続している必要はない。第2ヒータ22は、複数の発熱部が電線により樹脂流路15の方向に連結されたものであってもよい。
(第1ヒータおよび第2ヒータ)
第1ヒータ21の発熱部211は、キャビティ13の外側に位置している。本実施形態において、第1ヒータ21の発熱部211は、第2ヒータ22の発熱部221に対して、軸線Aの方向において冷却用部材26から遠ざかる向きにシフトしている。これらの第1ヒータ21および第2ヒータ22の配置によれば、反ゲート側からゲート14に向かう指向性冷却に基づいて、第1ヒータ21は、第2ヒータ22と比べて高温の出力を維持する必要がある。このとき第2ヒータ22にも、上述したように融点付近まで樹脂を昇温可能な出力が必要である。
第1ヒータ21および第2ヒータ22の配置は、本実施形態には限らない。
例えば、図7(b)に示す例では、第1ヒータ21の発熱部211がゲート14の周りに配置されている。この場合に、第2ヒータ22の発熱部221は、図7(b)に示すようにゲート14の開口の内側に配置されていてもよいし、ゲート14から冷却用部材26に向けて離れた位置に配置されていてもよい。
図7(b)に示す例では、軸方向における第2ヒータ22の発熱部221と、第1ヒータ21の発熱部211とが軸方向の殆ど同じ位置に配置されているので、第1ヒータ21の出力は、第2ヒータ22の出力と同等であってよい。
その他、図8(a)に示す例では、第1ヒータ21および第2ヒータ22が一体に形成されている。図8(a)に示す一体型ヒータ(加熱部)においてキャビティ13の外側の部分が第1ヒータ21に相当し、当該一体型ヒータにおいてキャビティ13の内側の部分が第2ヒータ22に相当する。
(断熱金型)
断熱金型23は、固定金型11のキャビティ13に対向する表面に備えられており、固定金型11の一部を構成している。
断熱金型23は、固定金型11と比べて熱伝導率が低い。断熱金型23は、固定金型11よりも熱伝導率が低く、必要な耐熱性を備えた金属材料、繊維強化樹脂、セラミック系の材料等を用いて形成することができる。
この断熱金型23により、キャビティ13の内部から固定金型11への熱の移動が抑制されるため、ゲート14の近傍における樹脂の冷却が抑制される。また、断熱金型23により熱の移動が抑制されることで、反ゲート側から軸方向に見て冷却の末端であるゲート14側を最も高い温度に維持することができる。そのため、ゲート14に向けて連続して温度が変化する温度勾配をキャビティ13の内部に容易に与えることができる。つまり、断熱金型23は、キャビティ13の内部に所定の温度勾配を確実に与えることにも寄与できる。
断熱金型23は、ゲート14の近傍における樹脂の冷却を抑制する観点からは、ゲート14の周りに配置されていれば足りる。キャビティ13の全体に亘りゲート14に向けて連続して温度が変化する温度勾配を容易に与える観点からは、図1に示すようにゲート14の周囲のキャビティ13に対向する領域全体に亘り配置されることが好ましい。
なお、ゲート14の近傍における樹脂の冷却を抑制する目的から、断熱金型23を図8(b)に示すように第3ヒータ28により代替したり、断熱金型23および第3ヒータ28を併用したりすることもできる。第3ヒータ28は、固定金型11の表面付近や、断熱金型23の表面付近に内蔵されていてもよい。
ゲート14の近傍における樹脂の冷却を抑制する観点からは、断熱金型23や第3ヒータ28がゲート14の周りにのみ配置されていれば足りる。
(解析による温度分布)
温度解析結果に基づく温度分布を示す図3(a)~(e)を参照して、温度調整装置20による温度調整下において実現する指向性冷却の意味するところを説明する。
まず、射出成形工程を簡単に説明する。射出成形工程は、図4に示すように、射出機によりキャビティ13に樹脂を充填する射出工程S1と、キャビティ13内部を保圧力が付与された状態に維持する保圧工程S2と、キャビティ13内部の樹脂を冷却させて固化に至らしめる冷却工程S3とを備えている。保圧工程S2は、ゲート14付近の樹脂が流動性を保つ間、継続されていれば足りる。
冷却工程S3は、射出工程S1の直後から保圧工程S2に並行して行われ、保圧工程S2の後も、樹脂の固化が完了するまで継続される。
冷却工程を終えたならば、金型10を開いて成形品(羽根車8)が取り出される。
その後、羽根車8を軸方向に貫通するボス孔810を孔あけ加工により形成する。成形中にキャビティ13内で冷却用部材26および第2ヒータ22が配置されていた領域は、ボス孔810の内側の円筒状の空間に含まれている。そのため、冷却用部材26および第2ヒータ22はボス孔810の形状や寸法に影響しない。
図4には、ヒータ21,22,24の出力の一例を示している。この例では、射出工程S1の開始と同時にヒータ21,22,24による加熱を開始し(ON)、保圧工程S2の途中まではヒータ21,22,24による加熱を継続する。その後は、ヒータ21,22,24の出力をOFFにすることもできるが、ここでは、キャビティ13内部の冷却の進行度合に対応して、保圧工程S2の途中から冷却工程S3の最後に至るまで、ヒータ21,22,24の出力を次第に低下させている。
なお、各ヒータ21,22,24の出力低下を開始するタイミングは、同時でも、異なっていてもよい。特に、一部がキャビティ13の内側に位置している第2ヒータ22は、キャビティ13内部の冷却進行に伴って出力を低下させることが好ましい。
図4に示すヒータ21,22,24の出力は、各ヒータの出力絶対値を示していない。各ヒータ21,22,24の出力は、ヒータ21,22,24のそれぞれの位置で、樹脂を所定の温度に昇温させ、所定の温度に維持するために、適切な出力を与えることが好ましい。
図4に示す例に限らず、例えば、保圧工程S2を終えるまでヒータ21,22,24により最大出力で加熱を継続してもよい。また、保圧工程S2の途中から、ヒータ21,22,24のそれぞれに間欠的に通電しながら、冷却工程S3の完了に近づくほど通電しない時間(OFFの時間)が長くなるようにしてもよい。
その他、キャビティ13内部の温度に関する解析や試験結果等に基づいて、冷却工程S3における各ヒータ21,22,24の出力や通電時間等を適宜に定めることができる。
(キャビティ内部の温度分布)
次に、図3(a)~(e)のそれぞれが示す工程と、キャビティ13内部の温度分布を説明する。図3(a)~(e)では、キャビティ13において同じ温度域の部分を同じパターンで示している。
図3(a)は、キャビティ13の全体に溶融樹脂が充填された状態、つまり射出工程の直後の状態を示している。この状態では、冷却用部材26の位置を除いて、キャビティ13内の全体に亘り温度が顕著に高い。
図3(a)に示す状態から、引き続き、キャビティ13内部への圧力付与を継続する(図3(b)および(c)の保圧工程)。保圧工程の間、キャビティ13内部は、金型10への放熱による自然冷却を伴いながら、温度調整装置20による温度調整下において指向性冷却が進む。このとき、キャビティ13の内部には、ゲート14から軸方向に遠ざかるにつれて次第に温度が低い温度分布が与えられている。
さらに、保圧力が解除された状態でキャビティ13内の樹脂の冷却および固化を進行させ(図3(d))、キャビティ13内部の冷却が完了する(図3(e))。キャビティ13の全体に亘り樹脂が固化した状態まで冷却が行われる。温度調整装置20による温度調整下、図3(c)および(d)においても、キャビティ13の内部に、ゲート14から軸方向に遠ざかるにつれて次第に温度が低い温度分布が与えられている。
キャビティ13内部の冷却は、射出直後から、少なくとも自然冷却により始まり、保圧工程と並行して進行するため、図3(a)から(e)までが冷却工程に相当する。
本実施形態では、冷却用部材26の中空部への冷水の循環を射出成形工程の全体を通じて行うものとする。
なお、図3に示すキャビティ13と図1に示す本実施形態のキャビティ13とは形状がやや異なるものの、本実施形態のキャビティ13の冷却工程における温度分布も、図3(a)~(e)と同様である。
保圧工程である図3(b)および(c)に示す温度分布によれば、厚肉部84とゲート14との間の樹脂は、厚肉部84に先行して固化しない。そのため、ゲート14から厚肉部84へと溶融樹脂が移動可能な経路が確保されるので、射出機により厚肉部84に圧力を付与し続けることができる。
(本実施形態による作用効果)
図5は、本実施形態の温度調整装置20(図1)を使用した射出成形の保圧および冷却工程S2,S3における温度分布のイメージを示している。この図5と、比較例に係る図6とを参照しつつ、本実施形態による作用および効果を説明する。
既に説明したように、温度調整装置20による指向性冷却の下、キャビティ13の内部には、反ゲート側からゲート14に向けて次第に温度が低下する温度勾配が与えられる。
この温度勾配は、大略は、冷却用部材26により与えられるが、第1ヒータ21および第2ヒータ22のうち少なくとも一方によるゲート14近傍の局所的な加熱により、反ゲート側からゲート14に向けて、連続的に温度が変化した温度勾配をキャビティ13内部に与えることができる。
そうすると、保圧および冷却工程において、図5に矢印で示すように、ゲート14の近傍から厚肉部84の中心に向けて樹脂の流動を確保できるため、厚肉部84に保圧力が加えられる状態を維持することができる。したがって、ゲート14から厚肉部84へと移動する樹脂によって、厚肉部84の固化による収縮分が補充されるので、収縮に伴う引張り力による残留応力の発生や、ボイド、クラック等の内部欠陥の発生を防止することができる。
断熱金型23は、保圧および冷却工程においてゲート14近傍の樹脂に流動を確保することに寄与すると共に、ゲート14側を高温に維持することで指向性冷却の指向性の向上にも寄与する。
図6に示す比較例では、保圧および冷却工程における厚肉部84の冷却遅れが顕著である。この比較例では、冷却用部材26が使用されているが、第1ヒータ21および第2ヒータ22のいずれも使用されていない。断熱金型23も使用されていない。
この比較例では、厚肉部84よりもゲート14側の樹脂を含め、厚肉部84の周囲の樹脂が、厚肉部84に先立ち固化しているため、ゲート14から厚肉部84に向けて樹脂が移動する経路が存在しない。この状態では、厚肉部84に保圧力を加えることができないため、厚肉部84に収縮分が補充されない。
キャビティ13の外側に位置する第1ヒータ21に加えて、キャビティ13の内側に位置する第2ヒータ22が使用されると、保圧および冷却工程において、ゲート14近傍から厚肉部84の中心に向けて樹脂の流動をより十分に確保でき、厚肉部84の樹脂の収縮分の補充を促進することができる。
第1ヒータ21および第2ヒータ22により、ゲート14近傍の樹脂の固化を成形完了直前まで遅延させることができるため、図5から理解されるように、ゲート14の位置で樹脂が最後に固化する指向性冷却を達成できる。これによって,成形完了時まで厚肉部84をはじめとする未固化の部分に保圧力を掛け続けることができるので、樹脂の固化時の収縮に起因した内部欠陥や残留応力の発生を防止できる。
本実施形態の温度調整装置20によれば、指向性冷却を促進するために第1ヒータ21および第2ヒータ22が局所的に使用されるため、従来、大容量ヒータを使用する際に課題であった、昇温および降温に要する時間が短縮され、成形サイクルの高速化が可能となる。
また、本実施形態によれば、指向性冷却により、成形時に羽根車8の背面812側の温度が最も高いため、背面812の表面平滑性を向上させることができる。このため、回転する羽根車8の背面812と空気との摩擦による発熱を抑えることができる。
上記以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
保圧力付与の前提として、ゲート14近傍の樹脂が加熱されることにより、ゲート14から、保圧力が付与される箇所への未固化の溶融樹脂の経路を確保することができる限りにおいて、温度調整装置20は、最低限、冷却用部材26、およびゲート14の近傍を加熱する加熱部(第1ヒータ21または第2ヒータ22)を備えていれば足りる。例えば、温度調整装置20が、第2ヒータ22および断熱金型23のいずれか一方または両方を欠いていたり、第1ヒータ21および断熱金型23のいずれか一方または両方を欠いていたりしても、反ゲート側からゲート14に向けて温度が次第に低下する指向性冷却を実現することができる。
本発明の射出成形用の温度調整装置およびそれを備えた金型は、羽根車8の射出成形に限らず、任意の成形品の射出成形に適用することができる。軸部を有する成形品であれば、成形品の軸方向に冷却の指向性の向きを設定することができる。
上記実施形態では、羽根車8の背面812側にゲート14の位置が定められているが、成形される羽根車の形状や、スプルーの付加等によっては、ボス側にゲートの位置を定めることも許容される。この場合は、指向性冷却の向きが上記実施形態とは逆となるので、冷却用部材は背面側からゲートに向けてキャビティ内に挿入されることとなる。そして、ボス側に位置するゲートの近傍に設けられたヒータ等の加熱部により、少なくとも保圧時においてゲート近傍から厚肉部への樹脂の流動を保持するとよい。
8 羽根車(成形品)
10 金型
11 固定金型
11A 型合わせ面
12 可動金型
13 キャビティ
14 ゲート
15 樹脂流路
20 温度調整装置
21 第1ヒータ(加熱部、第1加熱部)
22 第2ヒータ(加熱部、第2加熱部)
23 断熱金型
24 ランナーヒータ
25 ヒータユニットハウジング
26 冷却用部材
26A 先端部
28 第3ヒータ(第3加熱部)
81 ハブ
81A 一端
81B 他端
82 ブレード
83 ボス
84 厚肉部
85 流路
110 収容空間
151 区間
152 縮径部
152A ノズル
200 ヒータユニット
211 発熱部
221 発熱部
222 電線
223 スリーブ
225 発熱部
810 ボス孔
811 正面
812 背面
821 長翼
822 短翼
A 軸線
S1 射出工程
S2 保圧工程
S3 冷却工程

Claims (12)

  1. 射出成形の金型に備えられる温度調整装置であって、
    前記金型のキャビティにおけるゲートとは反対側から、前記ゲートに向けて延びるように前記キャビティ内に配置される冷却用部材と、
    前記ゲートの近傍を加熱し、少なくとも一部が前記キャビティの内側に位置している加熱部と、を含む、
    ことを特徴とする温度調整装置。
  2. 射出成形の金型に備えられる温度調整装置であって、
    前記金型のキャビティにおけるゲートとは反対側から、前記ゲートに向けて延びるように前記キャビティ内に配置される冷却用部材と、
    前記ゲートの近傍を加熱し、前記ゲートから成形品における厚肉部への樹脂の流動を保持する加熱部と、を含
    前記ゲートが位置する固定金型における少なくとも前記ゲートの周りには、
    前記固定金型よりも熱伝導率が低い断熱金型が配置される、
    ことを特徴とする温度調整装置。
  3. 前記加熱部は、
    前記キャビティの外側に位置する第1加熱部と、
    少なくとも一部が前記キャビティの内側に位置する第2加熱部と、を含む、
    請求項1または2に記載の温度調整装置。
  4. 前記ゲートが位置する固定金型における少なくとも前記ゲートの周りには、
    前記固定金型よりも熱伝導率が低い断熱金型が配置される、
    請求項1または記載の温度調整装置。
  5. 前記ゲートが位置する固定金型における少なくとも前記ゲートの周りには、
    前記ゲートの近傍を加熱する第3加熱部が配置される、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の温度調整装置。
  6. 前記冷却用部材において前記キャビティの内側に配置される部分、および前記加熱部において前記キャビティの内側に配置される部分は、
    前記キャビティに設定される軸線上に配置される、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の温度調整装置。
  7. 前記冷却用部材において前記キャビティの内側に配置される部分、および前記加熱部において前記キャビティの内側に配置される部分は、
    前記キャビティにおいて、成形品としての羽根車のボス孔の内側に相当する領域に配置される、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の温度調整装置。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の温度調整装置を備える、
    ことを特徴とする射出成形の金型。
  9. 金型のキャビティに樹脂を充填する射出工程と、
    前記キャビティの内部に保圧の射出圧力を付与する保圧工程と、
    前記樹脂が充填された前記キャビティの内部を冷却する冷却工程と、を含み、
    少なくとも前記保圧工程では、
    前記金型の前記キャビティにおけるゲートとは反対側から、前記ゲートに向けて延びるように前記キャビティ内に配置される冷却用部材により前記キャビティの内部を冷却しつつ、少なくとも一部が前記キャビティの内側に位置する加熱部により前記ゲートの近傍を加熱する、
    ことを特徴とする射出成形方法。
  10. 金型のキャビティに樹脂を充填する射出工程と、
    前記キャビティの内部に保圧の射出圧力を付与する保圧工程と、
    前記樹脂が充填された前記キャビティの内部を冷却する冷却工程と、を含み、
    少なくとも前記保圧工程では、
    前記金型の前記キャビティにおけるゲートとは反対側から、前記ゲートに向けて延びるように前記キャビティ内に配置される冷却用部材により前記キャビティの内部を冷却しつつ、
    前記ゲートの近傍を加熱することにより前記ゲートから成形品における厚肉部への樹脂の流動を保持するとともに
    前記ゲートが位置する固定金型よりも熱伝導率が低く、前記固定金型における少なくとも前記ゲートの周りに配置される断熱金型により、前記ゲートの近傍における樹脂の固化を抑えて流動を保持する、
    ことを特徴とする射出成形方法。
  11. 少なくとも前記保圧工程では、
    前記ゲートが位置する固定金型よりも熱伝導率が低く、前記固定金型における少なくとも前記ゲートの周りに配置される断熱金型により、あるいは、前記固定金型における少なくとも前記ゲートの周りを加熱する第3加熱部により、前記ゲートの近傍における樹脂の固化を抑えて流動を保持する、
    請求項9記載の射出成形方法。
  12. 前記冷却工程の最後に、前記ゲートの位置で前記樹脂が固化する、
    請求項9から11のいずれか一項に記載の射出成形方法。
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