JP7213559B2 - レール削正装置 - Google Patents
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Description
また、本発明に係るレール削正装置では、前記押当て板昇降機構部は、前記台車本体に固定された押当て板昇降機構部本体と、前記押当て板昇降機構部本体に上下方向にスライド可能に設けられ、下端部には前記押当て板が設けられており、押当て板昇降用ネジ棒の回転によって昇降する押当て板用昇降体と、前記押当て板昇降機構部本体に設けられ、作業員が回転させることにより前記押当て板昇降用ネジ棒を回転させて前記押当て板用昇降体を昇降させる押当て板昇降用回転ハンドルとを有することも特徴とする。
また、本発明に係るレール削正装置では、前記押当て板昇降用回転ハンドルは、押当て板昇降用回転軸の上端部に設けられており、その押当て板昇降用回転軸の下端部には歯数の少ない小径ギヤが設けられている一方、前記押当て板昇降用ネジ棒の上端部には前記小径ギヤに噛合う歯数の多い大径ギヤが設けられていることも特徴とする。
また、本発明に係るレール削正装置では、前記台車本体の前後の車輪は、それぞれ、左右非対称の車輪であって、レールの頭部の幅とほぼ同じ幅を有する内輪と、その内輪の左右両側にはそれぞれその内輪よりも径が大きい小径外輪と、その小径外輪よりも径が大きい大径外輪とを有し、前記手押しハンドルは、前記台車本体の前後にそれぞれ設けられ、作業員が掴むハンドル把持部と、そのハンドル把持部の左右両側から下方に延び、前記台車本体の左右両側を通る一対のハンドル縦棒部とのU字形状ないしはコ字形状に形成されている一方、前記台車本体の前後左右には、前記手押しハンドルの一対のハンドル縦棒部を上下方向に貫通させて通すハンドル縦棒通しスリーブ部が設けられていると共に、当該ハンドル縦棒通しスリーブ部には、前記ハンドル縦棒部を任意の高さで固定するハンドル高さ固定ネジ部が設けられており、前記台車本体の前後に設けた前記手押しハンドルの一対のハンドル縦棒部下端部を前記台車本体の前後それぞれの車輪よりも下方へ突出させた状態で前記ハンドル高さ固定ネジ部によって固定し、前記台車本体の前後に設けた前記手押しハンドルによって前記車輪を地面から浮かすことができるように構成されていることも特徴とする。
また、本発明に係るレール削正装置では、前記台車本体には、前記レール削正部によるレールの削正状態を作業員が観察するための削正状態観察ミラーが設けられていることも特徴とする。
そのため、本発明によれば、研削ベルトが設けられた台車本体をレールの長手方向に対し交差する横方向にスライドさせて所定の位置で固定することにより、研削ベルトの中央部分だけでなく左右両側も利用することができるので、レール頭部の幅よりも広い幅の研削ベルトの研削面を有効に活用することができ、コストを削減することができる。
また、本発明によれば、押当て板自体を昇降させることによって研削ベルトの押下げ量や押付け力を調整しながらレール頭部表面に研削ベルトを押し付けてレール頭部表面に削正すると共に、押当て板は押当て板用昇降体の下端部に直接取り付けられ、押当て板との間にバネなどの弾性体が介在せず、しかも押当て板が揺動することもないので、レールの削正作業を確実かつ効率良く行うことができる。
本発明に係る実施形態のレール削正装置1は、作業員が手で押してレール上を走行しながらレール表面を研削ベルト12cによって削正するもので、図1~図4に示すように、台車本体11と、レール削正部12と、押当て板昇降機構部13、車輪横方向スライド機構部14等を備えて構成されている。
台車本体11は、図4等に示すように長方形状の台車本体フレーム11aの前後にそれぞれ前方向または後方向に突出してそれぞれ車輪11f,11fを支持する車輪支持用突出板11b,11bが溶接等して設けられており、前後の各車輪支持用突出板11b,11bには、それぞれ、車輪11f,11fを回転可能に支持する車輪支持部11e,11eをレールの長手方向に対し交差(直交)するレールの横方向にスライドさせて所定の複数の位置で固定する車輪横方向スライド機構部14を設けている。尚、車輪横方向スライド機構部14の構成等については後述する。
レール削正部12は、台車本体11の台車本体フレーム11aの内側であって前後の車輪11f,11f間に設けられ、エンジンやモータ等の駆動源12aによって前後のローラ12b,12b間に渡された研削ベルト12cを回転させるもので、レール削正部12の構成は、例えば、上述の特許文献2(特開2020-125651号公報)に開示されているものとほぼ同じ構成である。
押当て板昇降機構部13は、台車本体11に設けられ、前後のローラ12b,12b間に渡された研削ベルト12cの内側に位置させた押当て板13b1を昇降させて、エンジンやモーター等の駆動源12aによってローラ12b,12b間で回転する下側の研削ベルト12cを下方に押圧してレールの頭部表面を削正するもので、台車本体11に固定される押当て板昇降機構部本体13aと、下端部に押当て板13b1が設けられ、押当て板昇降機構部本体13aによって上下方向に昇降(往復動)する押当て板支持昇降体13b等から構成されている。
車輪横方向スライド機構部14は、上述したように台車本体フレーム11aの前後それぞれに前方向または後方向に突出して設けた車輪支持用突出板11b,11bに設けられ、それぞれ、車輪11f,11fおよび車輪支持部11e,11eをレールの長手方向に対し交差するレールの横方向にスライドさせて所定の複数の位置(本実施形態では、例えば、3箇所)で固定する機構で、図7~図12に示すように、車輪支持用突出板11b,11bにはそれぞれプランジャ昇降用スリーブ14a,14aが通るスリーブ通し孔が形成されており、そのスリーブ通し孔にはスリーブ固定用ナット部14b,14bが設けられ、スリーブ固定用ナット部14b,14bに螺合して取付けられたプランジャ昇降用スリーブ14a,14aには、プランジャピン14cがスプリング(図示せず。)等により常に下方に付勢された(押下げられた)状態で昇降(上下動)可能に設けられている。
次に、以上のように構成された実施形態のレール削正装置1の動作について説明する。
実施形態のレール削正装置1を使用してレール間の継目の溶接部等のレールの頭部を削正する場合、例えば、2人の作業員がレール削正装置1の前後それぞれの手押しハンドル11h,11hのハンドル把持部11h1,11h1を掴んでレールの削正箇所まで運んでレール削正装置1の前後の車輪11f,11fをレールの上に乗せ、例えば、その削正箇所がレール削正装置1の前後の車輪11f,11f間に位置するように設置する。
実施形態のレール削正装置1を保管等、使用しない場合は、台車本体11前後それぞれの手押しハンドル11h,11hのハンドル縦棒部11h2,11h2下端部を台車本体11の前後の車輪11f,11fよりも下方へ突出させることにより車輪11f,11fを浮かせ、その状態でハンドル高さ固定ネジ部11j,11jを締めてハンドル縦棒部11h2,11h2をハンドル縦棒通しスリーブ部11i,11iに固定する。
本発明に係る実施形態のレール削正装置1では、作業員が手で掴んで押したり引くための手押しハンドル14eが設けられた台車本体11と、台車本体11における前後の車輪11f,11fの間に設けられ、エンジンやモータ等の駆動源12aによって前後のローラ12b、12b間に渡された研削ベルト12cを回転させるレール削正部12と、台車本体11に設けられ、前後のローラ12b、12b間に渡された研削ベルト12cの内側に位置させた押当て板13b1を降下せることによって下側を通る研削ベルト12cをレール表面に押し付けて削正する押当て板昇降機構部13とを備え、台車本体11の前後には、それぞれ、車輪11f,11fを回転可能に支持する車輪支持部11e,11eをレールの長手方向に対し交差するレールの横方向にスライドさせて所定の複数(ここでは、3箇所)の位置で固定するプランジャピン14cや3つの位置決め孔14e1,14e2,14e3を有する横方向位置決め板14e等を有する車輪横方向スライド機構部14を設けている。
11 台車本体
11a 台車本体フレーム
11b,11b 車輪支持用突出板
14b,14b スリーブ固定用ナット部
14a,14a プランジャ昇降用スリーブ
11e,11e 車輪支持部
11f 車輪
11f1 内輪
11f2 小径外輪
11f3 大径外輪
14c 車輪昇降用回転ハンドル
14e,14e 手押しハンドル
14e1,14e1 ハンドル把持部
14e2,14e2 ハンドル縦棒部
11i,11i ハンドル縦棒通しスリーブ部
11j,11j ハンドル高さ固定ネジ部
11k 削正状態観察ミラー
12 レール削正部
12a 駆動源
12b,12b 研削ベルト用ローラ
12c 研削ベルト
13 押当て板昇降機構部
13a 押当て板昇降機構部本体
13a1,13a1 LMレール
13a2 押当て板昇降用ネジ棒
13a3 大径ギヤ
13a4 押当て板昇降用回転軸
13a5 小径ギヤ
13a6 押当て板昇降用回転ハンドル
13b 押当て板支持昇降体
13b1 押当て板
14 車輪横方向スライド機構部
14a プランジャ昇降用スリーブ
14a1 プランジャピン昇降用傾斜面
14b スリーブ固定用ナット部
14c プランジャピン
14d プランジャピン回転レバー
14e 横方向位置決め板
14e1,14e2,14e3 位置決め孔
14f LMレール
14g LMブロック
Claims (5)
- 作業員が手で掴んで押したり引くための手押しハンドルが設けられた台車本体と、
前記台車本体における前後の車輪の間に設けられ、エンジンやモータ等の駆動源によって前後のローラ間に渡された研削ベルトを回転させるレール削正部と、
前記台車本体に設けられ、前後のローラ間に渡された研削ベルトの内側に位置させた押当て板を降下させて前記研削ベルトをレール表面に押し付け、レール表面を削正する押当て板昇降機構部とを備え、
前記台車本体の前後には、それぞれ、車輪を回転可能に支持する車輪支持部をレールの長手方向に対し交差する横方向にスライドさせて所定の複数の位置で固定する車輪横方向スライド機構部が設けられていることを特徴とするレール削正装置。 - 請求項1記載のレール削正装置において、
前記押当て板昇降機構部は、
前記台車本体に固定された押当て板昇降機構部本体と、
前記押当て板昇降機構部本体に上下方向にスライド可能に設けられ、下端部には前記押当て板が設けられており、押当て板昇降用ネジ棒の回転によって昇降する押当て板用昇降体と、
前記押当て板昇降機構部本体に設けられ、作業員が回転させることにより前記押当て板昇降用ネジ棒を回転させて前記押当て板用昇降体を昇降させる押当て板昇降用回転ハンドルとを有することを特徴とするレール削正装置。 - 請求項2記載のレール削正装置において、
前記押当て板昇降用回転ハンドルは、押当て板昇降用回転軸の上端部に設けられており、その押当て板昇降用回転軸の下端部には歯数の少ない小径ギヤが設けられている一方、
前記押当て板昇降用ネジ棒の上端部には前記小径ギヤに噛合う歯数の多い大径ギヤが設けられていることを特徴とするレール削正装置。 - 請求項1~請求項3のいずれか一の請求項に記載のレール削正装置において、
前記台車本体の前後の車輪は、それぞれ、左右非対称の車輪であって、レールの頭部の幅とほぼ同じ幅を有する内輪と、その内輪の左右両側にはそれぞれその内輪よりも径が大きい小径外輪と、その小径外輪よりも径が大きい大径外輪とを有し、
前記手押しハンドルは、前記台車本体の前後にそれぞれ設けられ、作業員が掴むハンドル把持部と、そのハンドル把持部の左右両側から下方に延び、前記台車本体の左右両側を通る一対のハンドル縦棒部とのU字形状ないしはコ字形状に形成されている一方、
前記台車本体の前後左右には、前記手押しハンドルの一対のハンドル縦棒部を上下方向に貫通させて通すハンドル縦棒通しスリーブ部が設けられていると共に、当該ハンドル縦棒通しスリーブ部には、前記ハンドル縦棒部を任意の高さで固定するハンドル高さ固定ネジ部が設けられており、
前記台車本体の前後に設けた前記手押しハンドルの一対のハンドル縦棒部下端部を前記台車本体の前後それぞれの車輪よりも下方へ突出させた状態で前記ハンドル高さ固定ネジ部によって固定し、前記台車本体の前後に設けた前記手押しハンドルによって前記車輪を地面から浮かすことができるように構成されていることを特徴とするレール削正装置。 - 請求項1~請求項4のいずれか一の請求項に記載のレール削正装置において、
前記台車本体には、前記レール削正部によるレールの削正状態を作業員が観察するための削正状態観察ミラーが設けられていることを特徴とするレール削正装置。
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