JP7213202B2 - エアバッグ装置 - Google Patents

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本発明は車両に搭載されるエアバッグ装置に関し、特に、シリンダ状のインフレータを内蔵したエアバッグ装置に関する。
近年では、車両の事故発生時に乗員や歩行者を保護するために複数のエアバッグを当該車両に設ける場合が多い。エアバッグ装置の種類としては、例えば、自動車のステアリングホイールの中心付近から膨張して運転者を保護する、いわゆる運転者用エアバッグ、自動車の窓の内側で下方向に展開して横方向の衝撃や横転、転覆事故時に乗員を保護するカーテンエアバッグ、横方向の衝撃時に乗員を保護すべく乗員とサイドパネル(ドア)との間で展開するサイドエアバッグ、車両に衝突した歩行者を保護する歩行者保護用エアバッグなどがある。
エアバッグは、乗員又は歩行者を確実に拘束(保護)するため、大きな面積、大きな容量が必要となる。一方で、上記のようにエアバッグ装置が色々な箇所に複数装備されることや、美観の考慮、車両の乗員の快適さと便利さの配慮などの理由から、エアバッグ装置の取付けに利用できるスペースは限定され、エアバッグ装置自体をコンパクトに設計することが重要である。したがって、エアバッグが未展開の状態で小さなスペースに収容できるように、エアバッグを圧縮してパッケージ化する様々な工夫がなされている。
圧縮されたエアバッグのパッケージ状態を維持し、エアバッグ装置を自動車に簡便かつ確実に取り付けるのを容易にするために、例えば、エアバッグの周囲に硬いプラスチックのカバーを備える構造が提案されている。しかし、硬質なカバーを使用することで、エアバッグ装置のコストと重量が大幅に増加するのみならず、エアバッグ装置の体積も増加してしまうという本来の要求と逆行する結果を招くことがある。
そこで、圧縮されたエアバッグを覆うカバーとして、例えば、高分子繊維を含む延性布材料(フェルト等)を使用し、高分子繊維を熱融着することでエアバッグの形状を保持する構造が提案されている。
しかしながら、エアバッグカバーを熱融着する工程において、エアバッグの内部に収容されたインフレータが過熱され、インフレータが誤作動(オートイグニッション)する恐れがある。一般的に、オートイグニッションの発生する温度は、摂氏200度乃至300度程度である。
オートイグニッションの問題は、特に、パッケージング工程で加熱処理を伴うシリンダタイプのインフレータを用いたエアバッグ装置で顕著となり、インフレータの熱対策が重要となる。一つの方策として、圧縮されたエアバッグをカバーで覆った後にインフレータを挿入することが考えられるが、モジュールの形状が限定的になってしまうという問題がある。あるいは、エアバッグをカバーで覆う際に、インフレータのオートイグニッションが発生しない程度の短時間での加熱(熱融着)処理を行うことが考えられるが、エアバッグモジュールを十分にコンパクトにできない他、時間が経つにつれてカバーの保持性能が低下し、エアバッグモジュールの形状安定性が損なわれるという問題がある。
一方で、パッケージング工程で加熱処理を伴わないエアバッグ装置においても、インフレータのオートイグニッションについて考慮する必要がある。歩行者保護用のエアバッグ装置は、ウィンドシールドの下縁付近の車両のボンネットの下(裏側)に配置されるため、外気の熱の影響を受けやすいだけでなく、エンジンルーム内の熱の影響を受けることになる。そのため、歩行者保護用エアバッグにおいても、インフレータのオートイグニッションの防止対策は重要となる。
本発明は上記のような状況に鑑みてなされたものであり、インフレータの過熱によるオートイグニッションを抑制可能なエアバッグ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るエアバッグ装置は、シリンダ状のインフレータと;前記インフレータを内蔵し、当該インフレータから放出される膨張ガスによって展開するエアバッグと;前記インフレータの全周を覆い、長手方向両端部が開口しているチューブ状の断熱部材とを備えている。
本発明は、前記エアバッグが車両内部のルーフサイドレールに沿って配置され、側面の窓部分を覆うように展開するカーテンエアバッグ装置に適用可能である。
本発明は、また、前記エアバッグが車両シートの側部に収容され、車両前方に向かって展開するサイドエアバッグ装置に適用可能である。
本発明は、更に、前記エアバッグが車両のボンネットの下部に収容され、ウィンドシールドに沿って展開する歩行者保護用エアバッグ装置に適用可能である。
折り畳まれ、又はロール状にされた前記エアバッグの少なくとも一部を覆うカバーを更に備え、前記カバーは複数の高分子繊維を含む延性布材料で成形され、前記高分子繊維の少なくとも一部が互いに融着することで前記エアバッグの形状を保持するように構成することができる。本発明においては、インフレータは断熱部材で覆われているため、カバーを融着させるためにエアバッグに対して熱を加えたときに、インフレータが過剰に熱せられることはない。
前記断熱部材は、前記インフレータから放出された膨張ガスの方向を規制するディフレクタとして機能させることができる。このような構成を採用することで、ディフレクタを別に設ける必要がなくなる。
前記断熱部材は、独立気泡の材料によって成形することができる。独立気泡の材料としては、例えば、エアロフレックス断熱チューブを用いることができる。エアロフレックス断熱チューブは、柔軟性が高く防湿性に優れているため、特に、歩行者保護用エアバッグのように外気と接するような使用形態に適している。
前記断熱部材は、連続気泡の材料によって成形することができる。連続気泡の材料としては、例えば、耐熱ガラスクロスを用いることができる。耐熱ガラスクロスは、耐熱性が高く、引張強度が高いという特性を有する。
断熱部材としては、更に、耐熱シリコンを使用することもできる。耐熱シリコンは、文字通り耐熱性が高いだけでなく、安価であるという特徴がある。
前記断熱部材の外周側に耐熱性の耐熱部材を更に備えることができる。このような耐熱部材を設けることにより、断熱部材自体の断熱性能が若干低くても、インフレータの過熱を防止することが可能となる。したがって、断熱性能があまり高くない断熱部材と組み合わせて使用することが想定される。
なお、本発明に採用される断熱部材は、エアバッグ装置が作動する前の収容段階で断熱性能を発揮することが必要であるが、エアバッグ装置の作動時に膨張ガスによって若干変形しても通常は問題が無い。ただし、断熱部材をディフレクタとして機能させる場合には、それ自体が十分な耐熱性能を有するか、外周に耐熱部材を別途設けることが好ましい。
図1は、本発明に係るカーテンエアバッグ装置を備えた自動車の車室部分の断面図であり、展開時の状態を示す。 図2(A)は、本発明に係るカーテンエアバッグ装置の構造を示す正面図である。図2(B)は、本発明に係るカーテンエアバッグ装置の要部の構造を示す部分斜視図であり、エアバッグ及びカバーの断面を示す。 図3(A),(B)は、本発明に係るエアバッグ装置に適用可能なインフレータ周辺の構造を示す側面図である。 図4(A),(B),(C)は、本発明に係るエアバッグ装置に適用可能なインフレータ周辺の構造を示す断面図であり、図3のA-A方向の断面に対応する。 図5(A)は、本発明に係る歩行者保護用エアバッグ装置の配置を示す平面図(上面図)である。図5(B)は、図5(A)に示す歩行者保護用エアバッグ装置に使用されるエアバッグの展開構造を示す平面図である。 図6は、本発明に係るサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートを示す側面図(一部透視)である。
図1は、本発明に係るカーテンエアバッグ装置10を備えた自動車の車室部分の断面図であり、展開時の状態を示す。図1に示すように、車室側方の窓ガラスの上部において、ヘッドライニングに覆われたインナーパネルには、エアバッグ12が複数の取付けタブ14を用いてボルトによって固定される。
なお、符号11はAピラーを示す。また、エアバッグ12の前縁部とAピラー11とを連結するストラップ15が設けられている。ストラップ15は、エアバッグ12と同一の素材(ファブリック)により、幅の均一な帯状に成形さすることができる。なお、ストラップ15自体は、エアバッグと別素材(例えば、合成樹脂等)で成形することもできる。
図2(A)は、本発明の第1実施例に係るカーテンエアバッグ装置10の構造を示す正面図である。図2(B)は、カーテンエアバッグ装置10の要部の構造を示す部分斜視図であり、エアバッグ12及びカバー18の断面を示す。
本実施例に係るカーテンエアバッグ装置10においては、折り畳まれ、又はロール状にされたエアバッグ12の長手方向における少なくとも一部に、当該エアバッグ12を覆うカバー部材18を備える。カバー部材18は、複数の高分子繊維を含む延性布材料で成形され、加熱しながら圧力を加えることで当該高分子繊維の少なくとも一部が互いに融着し、圧縮されることでエアバッグ12の形状を保持するように構成される。エアバッグ12の上縁部には、当該エアバッグ12から延出したタブ14が設けられる。カバー部材18によって覆われた部分のエアバッグ12は、圧縮によって断面を小径化される。
エアバッグ12は、ほぼ同一の2枚のシートの可撓性材料、例えば織布を互いに重ね、揃えた端を周囲縫い目により相互接続し、ガス発生器などのインフレータ20からの膨張ガスを受ける大きな内部膨張可能部分を該シート間に画定して形成することができる。エアバッグ12は、また、1枚のシートの可撓性材料を半分に折って2枚の層を重ね、周囲縫い目により相互接続することができる。あるいは、所謂「ワンピースウィービング(OPW)」技法により織り上げることもでき、膨張領域と非膨張領域とを形成する縦糸と緯糸を選択された部分で織り合わせて、複数のシートの織り構造を形成して膨張室(チャンバ)と複数シートが相互接続する周囲結合部を形成する。
エアバッグ12を作製する布は、好ましくは可塑性の布であり、例えばポリアミド繊維の縦糸と緯糸を織り合わせて形成される布である。布は熱可塑性材料でコーティングしてもよい。図2に示すように、エアバッグ12は、インフレータ20をエアバッグ12内に挿入するための開口部を有するように形成される。例えば、筒状のインフレータが開口部を通って延び、その長さの大部分がエアバッグ12内部に存在する。
車両に設置できるようにエアバッグ12をパッケージ化するために、エアバッグ12はまず下方から上方に向かってロールされかつ/または折り畳まれロッド状に形成される。エアバッグ12を折り畳んで、またはエアバッグ12に2つ以上のロールを形成して、またはそれ自体公知のエアバッグのロール化と折り畳みの技法を組み合わせて、パッケージを形成してもよい。ロール化の技法の場合、エアバッグ12を心棒(図示せず)の周りに巻いてできたパッケージを軸方向に引き抜いてもよい。
カバー部材18は、ロッド状のエアバッグ12の周方向全体に包囲するように巻かれる。また、エアバッグ12とカバー部材18がほどけないように、カバー部材18の一部をバッグの基布に仮縫いなどにより保持することができる。カバー部材18には、ミシン目などにより予め裂開シーム(図示せず)を設けることができる。このような裂開シームは、衝突時にエアバッグ12が展開する場合、エアバッグ12がカバー18から飛び出すことが容易になるように、エアバッグ12の膨張時に裂けるように構成される。
カバー部材18の材料は、延性布材料である複数の高分子繊維を含む不織布材料の形態を採ることができる。不織布として、フェルト状のものを使用することができる。例えば、ポリエステル繊維を針加工により絡ませ互いに固定する既知のニードル法で製造されるポリエステルフェルトである。ポリエステル繊維は、ポリエチレンテレフタレート(PET)として提供され、フェルト材料は100%PET製とすることができる。フェルト材料を構成する繊維は、ランダムまたは疑似ランダムに互いに絡み合う。また、フェルトは2種類の異なる構成の繊維を含むことができる。
カバー部材18のフェルトを構成する単成分繊維は、すべてPETホモポリマーで形成することができるが、芯とそれを囲む被覆を有する2成分複合繊維とすることもできる。2成分複合繊維の芯と被覆は、異なる特性を有するように構成され、特に融点が異なり、被覆は芯よりも有意に低い融点を有する(例えば120~150℃の範囲)。2成分複合繊維もすべてPETで形成することができるが、芯はPETホモポリマーで成形し、被覆はPETコポリマー(coPET)で形成することができる。このようなPETとcoPETとの組合せにより、被覆の融点は芯の融点よりも低くなるが、全体的に繊維を確実にPETで形成できる。2成分複合繊維の芯と単成分繊維は、どちらもPETホモポリマーで形成されるので、互いに同じ融点を有することになり、単成分繊維は2成分複合繊維の被覆よりも高い融点を有することになる。2成分複合繊維は、フェルト材料において単成分繊維全体に均等に配分される。2成分複合繊維がフェルト材料の繊維全体の30%~60%を占め、残りはすべて単成分繊維とすることができる。なお、上記の単成分繊維や2成分複合繊維に用いられる材料は、繊維同士が効果的に融着出来る範囲で、上記の繊維を部分的に含むように構成されていても良い。
ロールおよび/または折り畳まれロッド形状に成形されたエアバッグ12をフェルトカバー部材18で包んで中間パッケージを成形する。その後、カバー部材18によって包囲された圧縮すべき箇所をプレス装置(図示せず)によってプレスし、所望の三次元形状及びサイズに圧縮する。プレス装置は、中間パッケージに対して熱を加え、例えば、2成分複合繊維の被覆の融点を上回るが2成分複合繊維の芯ならびに単成分繊維の融点よりも低い温度にて動作する。なお、熱と圧力を同時にパッケージに加えることは必須ではない。エアバッグ12の可撓性とカバー部材18の初期の可撓性の性質により、中間パッケージをプレス圧縮することで、容易に三次元形状を得ることができる。
また、エアバッグ12を可塑性の布で形成する場合、中間パッケージに圧力と熱を同時に加えることで、エアバッグ12の布は圧縮されるとき可塑的に変形する。中間パッケージ内のロッド状のエアバッグ12は、その後冷却しても圧縮された形状を維持する。一方、エアバッグ12が可塑的に変形する材料で形成されない場合でも、中間パッケージに圧力と熱を同時に加えることで、カバー部材18のフェルト材料は、圧縮されるときに繊維が互いに圧縮されてフェルト材料が薄くなり(例えば0.55mm)、いずれにせよ可塑的に変形する。より具体的には、2成分複合繊維の被覆の融点よりも高い温度で加熱すると、被覆が溶解する。したがって、被覆は、カバー部材18における繊維が分布するすべての位置で、互いに融着する。ここで、カバー部材18は2成分複合繊維の芯および単成分繊維の全体構造の融点よりも低温で加熱されるため、芯と単成分繊維は固相のままであり、互いに融着せず、被覆の材料だけが融着する。
本実施例においては、カバー部材18は3つに分割されており、その隙間からロール状のエアバッグ12が露出している。このようなエアバッグ12が露出した箇所で、エアバッグユニットを屈曲させることができる。
なお、延性布材料としては、フェルトタイプの不織布材料18を用いる実施形態について説明したが、不織材料以外にも、例えば、織布等を使用することができる。すなわち、布の繊維に可動性または弾性のふるまいを与える材料組成または構成繊維構造を有する布であれば足りる
図3(A),(B)は、本発明に係るエアバッグ装置10に適用可能なインフレータ20周辺の構造を示す側面図である。図4(A),(B),(C)は、本発明に係るエアバッグ装置10に適用可能なインフレータ20周辺の構造を示す断面図であり、図3のA-A方向の断面に対応する。
図3(A),(B)に示すインフレータ20,120は、共にシリンダ状のインフレータであるが、図3(A)に示すインフレータ20は、円筒状の本体の外周の一部にガスを放出する複数の孔24が形成されている。インフレータ20の外周には全周を覆うように、長手方向両端部が開口しているチューブ状の断熱部材22が設けられている。
図3(A)に示すインフレータ20を使用する場合には、断熱部材22が孔24を覆うため、断熱部材22の内面とインフレータ20の外周面との間に隙間を形成する。
一方、図3(B)に示すインフレータ120は、円筒状の本体部の一端に、小径の円筒状突出部134を設け、当該突出部134の外周からガスを放出するように構成されている。図3(A)に示す例と同様に、インフレータ120の外周には全周を覆うように、長手方向両端部が開口しているチューブ状の断熱部材122が設けられている。
図3(B)に示すインフレータ120を使用する場合には、断熱部材122がガスの噴出孔24を塞ぐことがないため、必ずしも断熱部材122の内面とインフレータ120の外周面との間に隙間を形成する必要は無い。
図4(A)に示すように、インフレータ20を覆う断熱部材22には、スタッドボルト26が貫通する孔が形成されている。図4(B)に示す例においては、スタッドボルト26に対応する箇所にインフレータ20の長手方向に延びるスリット222aを有する断熱部材222が用いられる。
また、図4(C)に示す例においては、断熱部材22の外周側に耐熱性(例えば、金属製)の耐熱部材300が更に備えられている。このような耐熱部材300を設けることにより、断熱部材22自体の断熱性能が若干低くても、インフレータ20の過熱を防止することが可能となる。したがって、断熱性能があまり高くない断熱部材と組み合わせて使用することが想定される。
断熱部材22,222は、インフレータ20から放出された膨張ガスの方向を規制するディフレクタとして機能させることができる。その場合には、高温の膨張ガスによって変形しない程度の耐熱性能が要求される。
断熱部材22,222は、例えば、エアロフレックス断熱チューブのような独立気泡の材料によって成形することができる。エアロフレックス断熱チューブは、柔軟性が高く防湿性に優れているため、特に、歩行者保護用エアバッグのように外気と接するような使用形態に適している。
断熱部材22,222は、例えば、耐熱ガラスクロスのような連続気泡の材料によって成形することができる。耐熱ガラスクロスは、耐熱性が高く、引張強度が高いという特性を有する。
あるいは、断熱部材22,222として、耐熱シリコンを使用することもできる。耐熱シリコンは、文字通り耐熱性が高いだけでなく、安価であるという特徴がある。
図5(A)は、本発明に係る歩行者保護用エアバッグ装置410の配置を示す平面図(上面図)である。図5(B)は、図5(A)に示す歩行者保護用エアバッグ装置410に使用されるエアバッグ412の展開構造(圧縮前に平置きにした状態)を示す平面図である。
図5(A)に示すように、歩行者保護用エアバッグ装置410は、車両のボンネット402の後縁部の下部に収容され、エアバッグ412がウィンドシールド404に沿って上方に展開することで、歩行者がウィンドシールド404やAピラーに衝突するのを防ぐようになっている。エアバッグ412は、面積も容積も大きいため、2本のインフレータ420を用いている。各インフレータ420は、図3及び図4に示す場合と同様に、断熱部材22,222を備え、更には、耐熱部材300を設けることができる。
なお、歩行者保護用エアバッグ装置410のエアバッグ412を圧縮する際にも、図2に示すようなカバー(18)を設けることができる。
歩行者保護用エアバッグ装置410は、ウィンドシールド404の下縁付近の車両のボンネット402の下(裏側)に配置されるため、外気の熱の影響を受けやすいだけでなく、エンジンルーム内の熱の影響を受けることになる。そこで、断熱部材22,222、更には耐熱部材300を採用することにより、インフレータ420の過熱を防ぐことができる。
図6は、本発明に係るサイドエアバッグ装置510を備えた車両用シート500を示す側面図(一部透視)である。サイドエアバッグ装置510は、車両用シート500のサイドサポート部502の内部に収容される。
シリンダ状のインフレータ520は、図3及び図4に示す場合と同様に、断熱部材22,222を備え、更には、耐熱部材300を設けることができる。
本発明を上記の例示的な実施形態と関連させて説明してきたが、当業者には本開示により多くの等価の変更および変形が自明であろう。したがって、本発明の上記の例示的な実施形態は、例示的であるが限定的なものではないと考えられる。本発明の精神と範囲を逸脱することなく、記載した実施形態に様々な変化が加えられ得る。

Claims (9)

  1. インフレータと;
    前記インフレータを内蔵し、当該インフレータから放出される膨張ガスによって展開するエアバッグと;
    前記インフレータの外周を覆う断熱部材と;
    折り畳まれ、又はロール状にされた前記エアバッグの少なくとも一部を覆うカバーと;
    を備え、
    前記カバーは複数の高分子繊維を含む延性布材料で成形され、前記高分子繊維の少なく とも一部が互いに融着することで前記エアバッグの形状を保持するように構成され、
    前記断熱部材は、前記カバーの融着工程におけるインフレータの過熱を防止可能に構成 されたことを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 前記インフレータはシリンダ状であり、
    前記断熱部材は、前記インフレータの全周を覆い、長手方向両端部が開口しているチューブ状に成形されていることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
  3. 前記エアバッグは、車両内部のルーフサイドレールに沿って配置され、側面の窓部分を覆うように展開することを特徴とする請求項1又は2に記載のエアバッグ装置。
  4. 前記エアバッグは、車両シートの側部に収容され、車両前方に向かって展開することを特徴とする請求項1又は2に記載のエアバッグ装置。
  5. 前記エアバッグは、車両のボンネットの下部に収容され、ウィンドシールドに沿って展開することを特徴とする請求項1又は2に記載のエアバッグ装置。
  6. 前記断熱部材は、前記インフレータから放出された膨張ガスの方向を規制するディフレクタとして機能することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のエアバッグ装置。
  7. 前記断熱部材の外周側に耐熱性の耐熱部材を更に備えたことを特徴とする請求項6に記載のエアバッグ装置。
  8. 前記断熱部材は、独立気泡の材料によって成形されることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載のエアバッグ装置。
  9. 前記断熱部材は、連続気泡の材料によって成形されることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載のエアバッグ装置。
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