JP7213032B2 - 光硬化型粉体塗料組成物、塗装方法および塗装物 - Google Patents

光硬化型粉体塗料組成物、塗装方法および塗装物 Download PDF

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Description

本発明は、光硬化型粉体塗料組成物、塗装方法および塗装物に関する。
従来、紫外線などの光硬化型粉体塗料を被塗装物に塗布し、紫外線を照射して、塗膜を硬化させるための粉体塗料組成物や塗装方法が知られている。
特開平8-301957号公報(特許文献1)には、グリシジル(メタ)アクリレートと、ポリエステルの末端カルボキシル基とを反応させた末端メタアクリル基含有結晶型ポリエステルを含有する放射線硬化型粉末組成物、該放射線硬化型粉末組成物を、噴霧するか流動浸漬させて被塗装物に塗付し、加熱溶融させた後、紫外線または加速電子ビームを照射して硬化させる方法が記載されている。
また、特表平11-511201号公報(特許文献2)には、(メタ)アクリロイル基を有する樹脂を含み、紫外線により自己架橋する粉末塗料用組成物が記載されている。
さらに、特開2006-198511号公報(特許文献3)には、室温で固体のまたは粘稠な光重合性組成物の塗膜を予備硬化させたのち、塗膜を加熱し、ついで活性光線で硬化させる光重合性組成物が記載されている。
特開平8-301957号公報 特表平11-511201号公報 特開2006-198511号公報
従来の光硬化型粉体塗料では、光を照射しても、表面付近の塗料のみが硬化し、被塗装物との境界面付近の塗料の硬化が不十分となる。このため、被塗装物と塗膜との密着性の低下、塗膜自体の強度の低下を招くという問題があった。
本発明の目的は、簡単な操作で強固、かつ美麗な皮膜を形成させることができる光硬化型粉体塗料組成物、塗装方法および塗装物を提供するものである。
本発明は、平均粒径が10~100μmの粉末である有色粉体塗料と、平均粒径が10~100μmの粉末であるクリヤ粉体塗料とがドライブレンドされた光硬化型粉体塗料組成物であって、前記有色粉体塗料および前記クリヤ粉体塗料の少なくともいずれか一方が光硬化型粉体塗料であることを特徴とする光硬化型粉体塗料組成物である。
また、本発明は、前記光硬化型粉体塗料組成物を被塗装物に塗布したのち、光照射によって前記光硬化型粉体塗料組成物を硬化させることを特徴とする塗装方法である。
また、本発明は、光硬化型塗料を被塗装物に塗布したのち、さらに前記光硬化型粉体塗料組成物を塗布し、塗布された光硬化型塗料および光硬化型粉体塗料組成物を、1度の光照射によって硬化させることを特徴とする塗装方法である。
さらに、本発明は、前記光硬化型粉体塗料組成物を前記被塗装物に塗布する前に、前記被塗装物に、予め明度がL値で75以上の下地塗膜を設けることを特徴とする。
さらに、本発明は、前記光硬化型粉体塗料組成物を前記被塗装物に塗布する前に、前記被塗装物に、予め光硬化型塗料を用いた下地塗膜を設けることを特徴とする。
さらに、本発明は、前記光硬化型粉体塗料組成物を前記被塗装物に塗布する前に、前記被塗装物に、予め前記光硬化型粉体塗料組成物を用いた下地塗膜を設けることを特徴とする。
また、本発明は、前記光硬化型粉体塗料組成物を含む塗膜を有することを特徴とする塗装物である。
また、本発明は有色粉体塗料と、クリヤ粉体塗料とがドライブレンドされてなり、前記有色粉体塗料および前記クリヤ粉体塗料の少なくともいずれか一方が光硬化型粉体塗料である光硬化型粉体塗料組成物を被塗装物に塗布したのち、光照射によって前記光硬化型粉体塗料組成物を硬化させる塗装方法であって、前記光照射によって照射された光が、前記クリア粉体塗料を光路として前記光硬化型粉体塗料組成物を硬化させることを特徴する塗装方法である。
本発明者らは鋭意研究の結果、有色粉体塗料とクリヤ粉体塗料とからなる未硬化塗膜中では、クリヤ粉体塗料を光路として、紫外線、可視光線などの光が未硬化塗膜の深部にまで到達し、膜全体が光硬化することを見出した。この現象は、単にクリヤ樹脂に有色顔料を含有させた場合には認められず、クリヤ粉体塗料と有色粉体塗料とを別々に製造し、その後これらを乾式混合した塗料組成物にのみ見られた。
さらに、有色粉体塗料とクリヤ粉体塗料とが、ともに光硬化型粉体塗料の場合はもちろん、いずれか一方が光硬化型粉体塗料の場合にも、クリヤ粉体塗料を光路として紫外線、可視光線などの光の透過が確保されるので、膜全体の硬化がはかられることを見出し、本発明を完成した。
本発明の光硬化型粉体塗料組成物を被塗装物に塗布し、未硬化の塗膜を形成し、光を照射すると、クリヤ粉体塗料により塗膜、とりわけ塗膜と被塗装物の境界面にまで光が到達し易くなり、境界面側での硬化が速やかに進行するので、強度の高い塗膜を形成することができる。
また、塗膜と被塗装物との境界面だけでなく、塗膜全体に散在するクリヤ粉体塗料により未硬化塗膜内全体に光が透過、散乱するので、塗膜全体が硬化して強度の高い塗膜を得ることができるという効果も奏する。
また、本発明の塗装方法によれば、前記光硬化型粉体塗料組成物を被塗装物に塗布したのち、光硬化させるので、塗装が簡便でありながら、強固な塗膜を形成できるという効果を奏する。
本発明の光硬化型粉体塗料組成物において、クリヤ粉体塗料が光硬化型粉体塗料であり、有色粉体塗料が熱硬化性粉体塗料または熱可塑性粉体塗料のいずれかであるときは、光硬化時の収縮に伴う応力の緩和の効果が得られる。
さらに、本発明の光硬化型粉体塗料組成物において、有色粉体塗料が光硬化型粉体塗料であり、クリヤ粉体塗料が熱硬化性粉体塗料または熱可塑性粉体塗料のいずれかであるときは、光硬化時の収縮に伴う応力の緩和の効果が得られる。
本発明の光硬化型粉体塗料組成物において、有色粉体塗料およびクリヤ粉体塗料が共に光硬化型粉体塗料であるときは、さらに強度の高い塗膜を形成することができるという効果が得られる。
また、本発明の塗装方法によれば、本発明は、光硬化型塗料を被塗装物に塗布したのち、さらに前記光硬化型粉体塗料組成物を塗布し、1度の光照射によって、塗布された光硬化型塗料および光硬化型粉体塗料組成物を硬化させるので、硬化した塗膜は、2つの塗膜が強固に結合し、密着強度の高い塗膜を得ることができる。さらに1度の光照射で2つの塗膜を硬化できるので、極めて効率がよい。特に、結露が生じるような高湿条件下での長期安定性では、2つの塗膜が剥離せず、高い層間密着性を得ることができるという効果も奏する。
さらに、本発明の塗装方法によれば、前記被塗装物に、予め明度がL値で75以上の下地塗膜が設けられているので、光硬化型粉体塗料組成物を下地付きの被塗装物に吹き付けて、未硬化塗膜を形成した場合には、クリヤ粉体塗料を介して塗膜と下地塗膜との境界面に到達した光が、L値75以上の下地塗膜により反射され、塗膜内部で散乱するので、この反射光も利用して塗膜内部の光硬化型粉体塗料の硬化が促進され、より短時間で、塗膜全体の強度の高い塗膜を得ることができるという効果を奏する。
さらに、本発明の塗装方法によれば、前記被塗装物に、予め光硬化塗料を用いて下地塗膜を設けたのち、前記光硬化型粉体塗料組成物を塗布するので、2層を1回の光照射により硬化させることができ、簡便に強度の高い塗膜を得ることができるという効果を奏する。
また、本発明の塗装方法によれば、下地塗膜として、予め本発明の光硬化型粉体塗料組成物を用いて下地塗膜を設けたのち、さらに本発明の光硬化型粉体塗料組成物を用いて塗膜を設けるので、2層を1回の光照射により硬化させることができ、極めて効率がよく、かつ強固な塗膜とすることができる。さらに、2層の塗膜を構成する光硬化型粉体塗料組成物の構成を異なるものとすることにより、塗膜に特殊な機能性や意匠性を付与できるという効果を奏する。
本発明の粉体塗料塗装物は、前記光硬化型塗料組成物を含む塗膜を有し、該塗膜の強度が高いので、耐久性に優れた塗装物を得ることができる。また、構成の異なる2層の塗膜が形成されている場合には、特殊な機能性や意匠性を有する塗膜を備えた塗装物を得ることができる。
本発明の光硬化型粉体塗料組成物は、有色粉体塗料と、クリヤ粉体塗料とがドライブレンドされた組成物であり、有色粉体塗料とクリヤ粉体塗料の少なくともいずれか一方が光硬化型の粉体塗料である。本発明においては、光硬化とは、紫外線、可視光線、赤外線などの光を照射して硬化することであり、紫外線で硬化されるものがとりわけ好ましい。
本発明の光硬化型粉体塗料組成物において、有色粉体塗料とクリヤ粉体塗料とのいずれか一方が光硬化型塗料である場合においては、他方の粉体塗料としては熱硬化性粉体塗料または熱可塑性粉体塗料が選択される。
本発明の光硬化型粉体塗料組成物における好ましい形態は、有色粉体塗料が光硬化型粉体塗料であり、最も好ましくは有色粉体塗料とクリヤ粉体塗料の両方が光硬化型粉体塗料である組成物である。
本発明の光硬化型粉体塗料組成物において、クリヤ粉体塗料が光硬化型粉体塗料であり、有色粉体塗料が熱硬化性粉体塗料または熱可塑性粉体塗料のいずれかであるときは、光硬化時の収縮に伴う応力の緩和の効果が得られる。
さらに、本発明の光硬化型粉体塗料組成物において、有色粉体塗料が光硬化型粉体塗料であり、クリヤ粉体塗料が熱硬化性粉体塗料または熱可塑性粉体塗料のいずれかであるときは、光硬化時の収縮に伴う応力の緩和の効果が得られる。
本発明の光硬化型粉体塗料組成物において、有色粉体塗料およびクリヤ粉体塗料が共に光硬化型粉体塗料であるときは、さらに強度の高い塗膜を形成することができるという効果が得られる。
有色粉体塗料とクリヤ粉体塗料とのいずれか一方が光硬化型粉体塗料であり、他方の粉体塗料が熱硬化性粉体塗料または熱可塑性粉体塗料であるときは、光硬化型粉体塗料組成物全量に対する光硬化型粉体塗料の含有比率が、15%以上であり、好ましくは40%以上である。
光硬化型粉体塗料の割合が、光硬化型粉体塗料組成物全体の15%未満のときは物性が低下するので好ましくない。
また、本発明の光硬化型粉体塗料組成物において、有色粉体塗料とクリヤ粉体塗料との配合比率は、有色粉体塗料とクリヤ粉体塗料のいずれが光粉体塗料であるかによって相違があるがクリヤ粉体塗料に対して、有色粉体塗料が10~90%、好ましくは20~80%、とりわけ好ましくは30~70%含まれているのが好ましい。
本発明の光硬化型粉体塗料組成物において、有色粉体塗料とクリヤ粉体塗料とが、共に光硬化型粉体塗料であるときは、その配合比率は、特に制限されず、目的とする塗膜の色調や意匠に基づいて、適宜決定することができるが、1:1(共に50%)であるのが好ましい。
本発明の光硬化型粉体塗料組成物において、平均粒径は10~100μmであればよく、有色粉体塗料とクリヤ粉体塗料とは、その粒径が同じであってもよく互いに異なっていてもよい。
また、本発明の光硬化型粉体塗料組成物は、有色粉体塗料は、それが光硬化型粉体塗料、熱硬化性粉体塗料および熱可塑性粉体塗料のいずれであっても、複数種類(複数色)の有色粉体塗料をドライブレンドしたものである有色粉体塗料を含む。
複数の有色粉体塗料をドライブレンドしたものとは、有色粉体塗料が単色であるか混合色であるかを問わず、有色の粉体塗料として製造されたものを、複数ドライブレンドすることを意味する。複数の有色粉体塗料の混合比率は、前記クリヤ粉体塗料との配合比率の範囲内であれば特に限定されず、また複数の有色粉体塗料間の平均粒径も、前記有色粉体塗料の平均粒径の範囲内にあればよく互いに異なっていてもよい。
本発明の光硬化型粉体塗料組成物を構成する有色粉体塗料とは、有色顔料と、樹脂と、添加剤とを含み、有色粉体塗料が光硬化型粉体塗料のときは、前記樹脂として光硬化型樹脂を含み、有色粉体塗料が熱硬化性粉体塗料または熱可塑性粉体塗料のときは、前記樹脂として熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を含む粉体塗料である。
また、本発明の光硬化型粉体塗料組成物を構成するクリヤ粉体塗料は、樹脂と、添加剤とを含み、クリヤ粉体塗料が光硬化型粉体塗料であるときは、前記樹脂として光硬化型樹脂を含み、クリヤ粉体塗料が熱硬化性粉体塗料または熱可塑性粉体塗料のときは、前記樹脂として熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を含む粉体塗料である。
有色顔料としては、塗装に用い得るものであれば特に限定されず、無機顔料であっても有機顔料であってもよく、天然顔料であると合成顔料であるとを問わない。本発明においては、無彩色顔料、たとえば白色顔料、黒色顔料、灰色顔料、金属光沢などを付与するための顔料も、視覚による認識が可能である限りにおいて、有色顔料に含めるものとする。
本発明の有色粉体塗料に用いられる有色顔料としては、たとえば黄色または橙色系、赤色または赤紫色系、青色または緑色系、白色系、黒色系などの顔料があげられる。黄色または橙色系顔料としては、たとえばC.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、およびC.I.ピグメントイエロー95などの縮合アゾ系顔料、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110などイソインドリン系顔料、C.I.ピグメントイエロー151、ピグメントイエロー154などのベンズイミダゾロン系顔料があげられる。
さらには、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、アンチモンイエローなどの無機顔料、C.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー3、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー16、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー55、C.I.ピグメントイエロー65、C.I.ピグメントイエロー73、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー98、C.I.ピグメントイエロー115、C.I.ピグメントイエロー130、C.I.ピグメントイエロー133、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー169などの有機顔料も用いることができる。
C.I.ソルベントイエロー16、C.I.ソルベントイエロー33、C.I.ソルベントイエロー56、C.I.ソルベントイエロー60、C.I.ソルベントイエロー61、C.I.ソルベントイエロー162、C.I.アシッドイエロー1、C.I.アシッドイエロー23などの染料も使用することができる。
赤色または赤紫系顔料としては、たとえばC.I.ピグメントレッド122などのキナクリドン系顔料があげられる。さらにはベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウム、マンガン紫、赤口黄鉛、モリブデンオレンジなどの無機顔料、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド38、C.I.ピグメントレッド48、C.I.ピグメントレッド49、C.I.ピグメントレッド49、C.I.ピグメントレッド50、C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレッド60、C.I.ピグメントレッド81、C.I.ピグメントレッド90、パーマネントレッドFNG、C.I.ピグメントバイオレット3、C.I.ピグメントバイオレット25、C.I.ピグメントオレンジ5、C.I.ピグメントオレンジ13、C.I.ピグメントオレンジ16などの有機顔料、スピロンレッド、インダンスレンブリリアントオレンジRK、インダンスレンブリリアントオレンジGKなども使用することができる。
青色または緑色系顔料としては、たとえばフタロシアニン系顔料があげられる。フタロシアニン系顔料としては、たとえばC.I.ピグメントブルー15などの銅フタロシアニン系顔料、C.I.ピグメントブルー17などの銅フタロシアニンのスルホン酸バリウム塩、紺青(プルシアンブルー)、コバルトブルーなどの無機顔料、C.I.ピグメントブルー18、C.I.ピグメントブルー16などの有機顔料、C.I.バットブルー6、C.I.ソルベントブルー70などがあげられる。
白色顔料としては、たとえば二酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナホワイト、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、リトポン(硫酸バリウムと硫化亜鉛の混合物)などがあげられる。
上記白色顔料としてあげられたものは、体質顔料として使用されるものもあるが、両用途を兼用させる目的で使用することができる。さらに、黒色顔料としては、たとえばファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラックなどのカーボンブラックがあげられる。
これらの顔料は、その目的とする塗膜の機能、意匠、色彩、塗膜方法に応じて、適宜、混合して粉体塗料とすることができ、また有色粉体塗料中における含有量を変化させることができるが、たとえば有色粉体塗料に対して、0.1~60%、好ましくは1~40%である。
前記顔料とともに、粉体塗料を構成する樹脂としては、粉体塗料に使用しうるものであれば、特に限定されないが50℃以下で固体状の紫外線硬化型樹脂、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂があげられる。
紫外線硬化型樹脂としては、ラジカル重合型紫外線硬化型樹脂およびカチオン重合型紫外線硬化型樹脂があげられる。ラジカル重合型紫外線硬化型樹脂としては、紫外線(以下、UVという)照射により活性化したラジカル重合開始剤により高分子化または架橋反応を起こすものであればよく、不飽和ポリエステル樹脂ならびに、ウレタン、エポキシ、ポリエステルまたはシリコンで変性された(メタ)アクリレート樹脂、ならびにその他の不飽和二重結合を有する化合物などがあげられる。
また、カチオン重合型UV硬化型樹脂としては、UV照射により活性化したカチオン重合開始剤により高分子化または架橋反応を起こす化合物であればよく、芳香族エポキシポリマー、脂環式エポキシポリマー、脂肪族エポキシポリマー、グリシジルエーテルポリマー、ビニルエーテルポリマー、オキセタンポリマーがあげられる。
UV硬化型樹脂は、常温で固体であり、溶融時には低温でも流動して平滑な塗膜を形成でき、しかも貯蔵の過程でのブロッキングを防止できるという意味で、ガラス転移温度Tgが40℃以上のものが好ましい。
前記UV硬化型不飽和ポリエステル樹脂は、ポリオールと不飽和多塩基酸またはその無水物とを、公知の方法で反応させて製造することができる。ポリオールとしては、この技術分野において汎用されるものが使用することができるが、具体的には、たとえばグリコール類化合物およびアルカンジオール類化合物があげられる。
グリコール類化合物としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,2-プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジクロロネオペンチルグリコール、ジブロモネオペンチルグリコール、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールなどがあげられる。
また、アルカンジオール類化合物としては、1,3-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオールナド、1,4-シクロヘキサンジオールなどがあげられる。
さらには、シクロヘキサンジメチロールまたはハイドロキノンのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド付加物などのジオール類化合物、あるいは、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンまたはそれらのエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイド付加物、あるいはトリシクロデカンジメチロールであってもよい。さらにグリセリン、グリセリンのエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイド付加物、3-メチルペンタン-1,3,5-トリオール、ペンタエリスリトール、スピログリコール、水添ビスフェノールAなども使用することができる。
また前記不飽和多塩基酸としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などの脂肪族ジカルボン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、無水フタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸またはその酸無水物、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、テトラヒドロフタル酸などの脂環族ジカルボン酸またはその無水物などがあげられる。
前記UV硬化型ウレタン(メタ)アクリレートは、ヒドロキシ(メタ)アクリレート類化合物とポリイソシアネート化合物とを、公知の方法で反応させることによって製造することができる。ヒドロキシ(メタ)アクリレート類化合物としては、公知のものが好適に使用でき、具体的にはたとえば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキルアクリレートがあげられる。
また、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピングリコールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートまたはこれらとε-カプロラクトンとの開環反応物などがあげられる。
前記ウレタン(メタ)アクリレートの製造にあたり、ポリオール化合物を併用することもでき、ポリオール化合物としては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アルキレンポリオール、ポリカーボネートポリオール等が使用することができる。
前記ポリイソシアネートとしては、2,6-トルエンジイソシアネート、1,3-キシレンジイソシアネート、(テトラメチルキシレンジイソシアネート)、ジフェニルメタン-4,4-ジイソシアネート、3-メチル-ジフェニルメタンジイソシアネート、もしくは1,5-ナフタレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート化合物、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂環式ジイソシアネート化合物、ヘキサメチレンジイソシアネートもしくはリジンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート化合物があげられる。
UV硬化型ウレタン(メタ)アクリレートは、市販のものであってもよく、市販のウレタン(メタ)アクリレートとして、たとえばユベコート(UVECOAT)9146、KRM8667,エベクリル(EBECRYL)8804(いずれもダイセル・オルネクス株式会社製)などがあげられる。これらのUV硬化型ウレタン(メタ)アクリレートは、単独でまたは2種以上組み合わせて使用することができる。
前記UV硬化型エポキシ(メタ)アクリレートは、エポキシ化合物と不飽和カルボン酸とを、公知の方法で反応させることにより製造することができる。不飽和カルボン酸としては、公知のものを好適に使用でき、たとえば(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ビニル酢酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、塩素化マレイン酸などがあげられる。
また、エポキシ化合物としては、公知のものを好適に使用でき、たとえばビスフェノールAエピクロルヒドリンエポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールAエピクロルヒドリンエポキシ樹脂、水添ビスフェノールAエピクロルヒドリンエポキシ樹脂、ビスフェノールFエピクロルヒドリンエポキシ樹脂、水添ビスフェノールFエピクロルヒドリンエポキシ樹脂、ネオペンチルグリコールエピクロルヒドリンエポキシ樹脂、1,6-ヘキサンジオールエピクロルヒドリン型エポキシ樹脂などがあげられる。
また、UV硬化型エポキシ化合物は、たとえばグリシジル(メタ)アクリレート、β-メチルグリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルビニルエーテル、アリルグリシジルエーテルなどのグリシジル基含有化合物、3,4-エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3,4-エポキシシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基含有アクリレートと、(メタ)アクリル酸またはクロトン酸あるいはそれらのエステル類などとを反応させても製造することができる。
UV硬化型エポキシ(メタ)アクリレートは、市販のものであってもよく、市販のエポキシ(メタ)アクリレートとして、たとえばユベコート3002、ユベコート3001、ユベコート3003、エベクリル605(いずれもダイセル・オルネクス株式会社製)などがあげられる。これらのUV硬化型エポキシ(メタ)アクリレートは、単独でまたは2種以上を組合せて使用することができる。
前記UV硬化型ポリエステル(メタ)アクリレートは、ポリエステル樹脂のヒドロキシ基またはカルボキシル基に、(メタ)アクリロイル基などの反応性基を、公知の方法で導入することにより、製造することができる。前記ポリエステル樹脂としては、たとえば前記UV硬化型不飽和ポリエステル樹脂について説明したポリオールと不飽和多塩基酸またはその無水物とを使用することができる。また、前記ポリエステル樹脂のカルボキシル基に(メタ)アクリロイル基を導入するには、たとえば、グリシジル(メタ)アクリレートを用いることができる。
UV硬化型ポリエステル(メタ)アクリレートは、市販のものであってもよく、市販のポリエステル(メタ)アクリレートとして、たとえばユベコート2100、ユベコート2200、ユベコート9539(いずれもダイセル・オルネクス株式会社製)などがあげられる。これらのUV硬化型ポリエステル(メタ)アクリレートは、単独でまたは2種以上を組合せて使用することができる。
上記UV硬化型ラジカル重合性樹脂を粉体塗料の主剤として使用する場合には、ラジカル光重合開始剤を併せて用いることが好ましい。かかるラジカル光重合開始剤としては、たとえば、ベンジル類化合物(p-アニシル、ベンジルなど)、ベンゾフェノン類化合物(ベンゾフェノン、4-メチルベンゾフェノン、2-ベンゾイル安息香酸、4-ベンゾイル安息香酸、4,4-ジクロロベンゾフェノン、4,4-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、メチル2-ベンゾイルベンゾエート、4、4-ジクロロベンゾフェノン、1,4-ジベンゾイルベンゼンなど)、ベンズアルデヒド、アセトフェノン類化合物(アセトフェノン、2-ブロモアセトフェノン、3-ブロモアセトフェノン、4-ブロモアセトフェノン、2-フェニル2-2-(p-トルエンスルフォニルオキシ)アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2,2-ジメトキシアセトフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、ジフェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキサイド、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン、2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシエトキシ)-2-メチルプロプオフェノン、リチウムフェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フォスフィネート、2-メチル-4-(メチルチオ)-2-モルフォリノプロピオフェノン、2-イソニトロソプロピオフェノン、2-フェニル-2-(p-トルエンスルフォニルオキシ)アセトフェノンなど)、モノフォリン誘導体(2-メチル-1-(4-チオメチルフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン、2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン)などがあげられる。
さらには、キサントン類化合物(キサントン、チオキサントン、2-クロロチオキサンタン、2-イソプロピルチオキサンタン、2、4-ジエチルチオキサンタン-9-オンなど)のほか、2-エチルアントラキノン、2,2-ビス(2-クロロフェニル)-4,4,5,5-テトラフェニル-1,2-ビイミダゾール、2-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-4,5-ビス(トリクロロメチル)-1,3、5-トリアジン、2-ベンジル-2-(ジメチルアミノ)-4-モルフォリノブチロフェノン、カンファーキノン、2-ヒドロキシ-1-[4-[4-(2-ヒドロキシメチル-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]フェニル]-2-メチル-プロパン-1-オン、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド、フェニル グリオキシリック アシッド メチル エステルなどがあげられる。
これらのラジカル光重合開始剤は、市販の物を好適に使用することができ、市販品としては、たとえば、Omnirad TPO、Omnirad 184、Omnirad 1173、Omnirad 2959、Omnirad 907、Omnirad 369、Omnirad 379、Omnirad 127、Omnirad 819、Omnirad MBF、Omnirad 500(商品名、いずれもIGM Resins社製)があげられる。これらの市販のラジカル光重合開始剤は、単独でまたは2種以上組み合わせて使用することができる。
前記ラジカル重合型UV硬化型樹脂とラジカル光重合開始剤との使用比率は、特に限定されず概ね通常の使用比率であればよいが、たとえばラジカル重合型UV硬化型樹脂に対して、ラジカル光重合開始剤を0.1~10%用いることができる。少なすぎると硬化が不十分となりやすく、多すぎると硬化物の吸水率や硬化物強度などに悪影響を与える場合がある。
さらに、前記UVカチオン重合型樹脂である芳香族エポキシポリマーは、フェノール類化合物、芳香族多価アルコールまたはビスフェノールのグリシジルエーテルがあげられる。
上記芳香族エポキシ化合物は、硬化性の面から、エポキシ当量が100~3000であるものが好ましい。かかる芳香族エポキシ化合物は、市販品のものであってもよく、たとえばデナコールEX-201、デナコールEX-203、デナコールEX-711、デナコールEX-721(いずれもナガセケムテックス株式会社製)、オグソールPG-100、オグソールEG-200、オグソールEG-210、オグソールCG-500(いずれも大阪ガスケミカル株式会社製)、マープルーフG-0105SA、マープルーフG-0130SP、マープルーフG-0250SP(登録商標、いずれも日油株式会社製)、エピクロン3050、エピクロン4050(DIC株式会社製)、EOCN-102S、EOCN-103S、EOCN-104S、XD-1000、NC-3000、NC-7000L(いずれも日本化薬株式会社製)などがあげられる。これらの芳香族エポキシ化合物は、単独でまたは2種以上を組合せて使用することができる。
前記脂環式エポキシ化合物としては、脂環式多価アルコールのポリグリシジルエーテルまたはシクロヘキセンオキサイドやシクロペンテンオキサイド含有化合物があげられる。具体的には、たとえば、水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4-エポキシ-1-メチルシクロヘキシル-3,4-エポキシ-1-メチルヘキサンカルボキシレート、6-メチル-3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-6-メチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4-エポキシ-3-メチルシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシ-3-メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4-エポキシ-5-メチルシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシ-5-メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4-エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4-エポキシシクロヘキサン)、プロパン-2,2-ジイル-ビス(3,4-エポキシシクロヘキサン)、2,2-ビス(3,4-エポキシシクロヘキシル)プロパン、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレンビス(3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ-2-エチルヘキシル、1-エポキシエチル-3,4-エポキシシクロヘキサン、1,2-エポキシ-2-エポキシエチルシクロヘキサン、α-ピネンオキシド、リモネンジオキシドなどがあげられる。
脂環式エポキシ化合物は、市販品のものを用いることができ、たとえば、セロキサイド2021P、セロキサイド2081、セロキサイド2000、セロキサイド3000(いずれもダイセル株式会社製)等があげられる。これらの脂環式エポキシ化合物は、単独でまたは2種以上を組合せて使用することができる。
脂肪族エポキシ化合物としては、脂肪族アルコール、脂肪族カルボン酸のグリシジルエーテルがあげられ、脂肪族アルコールまたは脂肪族カルボン酸とグリシジル基含有モノマーとを反応させて製造することができる。たとえばアリルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2-エチルヘキシルグリシジルエーテル、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ソルビトールテトラグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルがあげられる。更に、脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエーテルや高級脂肪酸のグリシジルエステル、エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシ化大豆油、エポキシ化ポリブタジエン等があげられる。
さらに、ビニルエーテル化合物としては、エチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、n-ドデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、2-エチルヘキシルビニルエーテル、2-クロロエチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、トリエチレングリコールビニルエーテル、2-ヒドロキシエチルビニルエーテル、4-ヒドロキシブチルビニルエーテル、1,6-シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、1,4-ブタンジオールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、1,4-ブタンジオールジビニルエーテル、1,6-シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテルなどがあげられる。
オキセタン化合物としては、3,7-ビス(3-オキセタニル)-5-オキサ-ノナン、1,4-ビス[(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,2-ビス[(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]エタン、1,3-ビス[(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]プロパン、エチレングリコールビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、1,4-ビス(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)ブタン、1,6-ビス(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)ヘキサン、3-エチル-3-[(フェノキシ)メチル]オキセタン、3-エチル-3-(ヘキシロキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-(2-エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-(ヒドロキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-(クロロメチル)オキセタン等のオキセタン化合物などがあげられる。
ビニルエーテル化合物またはオキセタン化合物は、市販のものを用いることができ、たとえば、2-ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、4-ヒドロキシブチルビニルエーテル(いずれも丸善石油化学株式会社製)、アロンオキセタンOXT-121(東亞合成株式会社製)などがあげられる。カチオン重合性UV硬化型樹脂は、単独でまたは2種以上を組合せて使用することができる。
上記カチオン重合性UV硬化型樹脂とともに使用されるカチオン光重合開始剤としては、UV照射によりカチオン重合を開始させる物質を放出させることが可能な化合物であればよく、特に限定されない。具体的には、芳香族ヨードニウム塩または芳香族スルホニウム塩があげられ、たとえばフェニルジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート、4-メトキシフェニルジアゾニウムヘキサフルオロアンチモネート、4-メチルフェニルジアゾニウムヘキサフルオロホスフェートなどのアリールジアゾニウム塩、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジ(4-メチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(4-tert-ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、トリルクミルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどのジアリールヨードニウム塩などがあげられる。カチオン光重合開始剤は、単独でまたは2種以上を組合せて使用することができる。
前記カチオン重合型UV硬化型樹脂とカチオン光重合開始剤との使用比率は、特に限定されないが、たとえばカチオン重合型UV硬化型樹脂に対して、カチオン光重合開始剤を0.1~10%用いることができる。少なすぎると硬化が不十分となりやすく、多すぎると硬化物の吸水率や硬化物強度などに悪影響を与える場合がある。
熱可塑性樹脂としては、たとえば、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート-エチルアクリレート共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸、スチレン-(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸-メチルメタクリレート共重合体、グリシジル(メタ)アクリレート-ポリメチル(メタ)アクリレート共重合体、ポリビニルブチラール、セルロースエステル、ポリアクリルアミド、飽和ポリエステル等があげられる。
熱可塑性樹脂は、その融点が50~200℃のものが好ましく、このような熱可塑性アクリル樹脂の市販品としてはダイヤナールBR-60(登録商標、三菱ケミカル株式会社製)、熱可塑性ポリエステル樹脂の市販品としてはたとえばバイロン560(登録商標、東洋紡績株式会社製)、熱可塑性ナイロン樹脂の市販品としてはたとえばオルガソール3502(日本リルサン株式会社製)、熱可塑性フッ素樹脂の市販品としてはたとえばカイナー500(登録商標、アルケマ社製)などがあげられる。熱可塑性樹脂は、単独でまたは2種以上を組合せて使用することができる。
熱硬化性樹脂としては、熱硬化性ポリエステル樹脂、熱硬化型(メタ)アクリル樹脂または熱硬化性フッ素樹脂があげられる。熱硬化性ポリエステル樹脂は、カルボキシル基、水酸基、エポキシ基、アミド基、アミノ基、酸無水基、イソシアネート基などの熱硬化反応性基を有するポリエステル樹脂であり、本発明においてはカルボキシル基、水酸基、エポキシ基、イソシアネート基を有するポリエステル樹脂が好ましい。
カルボキシル基または水酸基を含有する熱硬化性ポリエステル樹脂は、たとえば、多塩基酸と多価アルコールとを少なくとも重縮合させるか、またはポリエステル樹脂に前記熱硬化反応性基を導入することにより製造することができ、ポリエステル樹脂を合成する際の多塩基酸と多価アルコールとの使用量を調整することにより、熱硬化反応性基として、カルボキシル基、及び水酸基の少なくとも一方を有する熱硬化性ポリエステル樹脂を製造することができる。
多塩基酸としては、たとえば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、メチルテレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などの芳香族ジカルボン酸もしくはそれらの無水物、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸などの脂肪族ジカルボン酸もしくはそれらの無水物、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸などの不飽和脂肪族ジカルボン酸もしくはそれらの無水物などがあげられる。
多価アルコールとしては、たとえば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、ビス-ヒドロキシエチルテレフタレート、シクロヘキサンジメタノール、オクタンジオール、ジエチルプロパンジオール、ブチルエチルプロパンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、2,2,4-トリメチルペンタンジオールなどのジオール類化合物があげられ、さらには水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、水添ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリスヒドロキシエチルイソシアヌレート、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレート等があげられる。
熱硬化性ポリエステル樹脂には、多塩基酸及び多価アルコール以外に、この技術分野において汎用される他の単量体が重縮合されていてもよい。また、熱硬化性ポリエステル樹脂の構造は、分岐構造のものでも、線状構造のものでもよい。
上記熱硬化性ポリエステル樹脂としては、常温で固形であり、軟化点が60~180℃、好ましくは80~140℃であるものがあげられる。
熱硬化性ポリエステル樹脂は、市販のものであってもよく、市販の水酸基含有熱硬化性ポリエステル樹脂としては、たとえばGV110、GV126、GV500、GV710(いずれも日本ユピカ株式会社製)、M-8010、M-8020、M-8100(いずれもDIC株式会社製)、CRYLCOAT2868-0、CRYLCOAT2839-0(いずれもダイセル・オルネクス株式会社製)などがあげられる。
また、カルボキシ基含有熱硬化性ポリエステル樹脂としては、たとえばCRYLCOAT1573-0、CRYLCOAT2695-0、CRYLCOAT2441-2、CRYLCOAT2630-2(いずれもダイセル・オルネクス株式会社製)などがあげられる。
熱硬化性(メタ)アクリル樹脂としては、エポキシ基、カルボキシル基、水酸基またはグリシジル基などの熱硬化反応性基を有する(メタ)アクリル樹脂であり、エポキシ基、カルボキシル基、水酸基またはグリシジル基を有する(メタ)アクリル樹脂が好ましい。
熱硬化性(メタ)アクリル樹脂は、(メタ)アクリル酸と前記熱硬化反応性基を有するビニル単量体とを、公知の方法で反応させることにより製造することができる。
前記熱硬化反応性基としてエポキシ基を有するビニル単量体としては、グリシジル(メタ)アクリレート、β-メチルグリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルビニルエーテル、アリルグリシジルエーテル、(2-オキソ-1,3-オキソラン)メチル(メタ)アクリレート、3,4-エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3,4-エポキシシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレートなどがあげられる。
また、前記熱硬化反応性基としてカルボキシル基を有するビニル単量体としては、たとえば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸などの不飽和ジカルボン酸、フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フマル酸モノブチル、フマル酸モノイソブチル、フマル酸モノtert-ブチル、フマル酸モノヘキシル、フマル酸モノオクチル、フマル酸モノ2-エチルヘキシル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノブチル、マレイン酸モノイソブチル、マレイン酸モノtert-ブチル、マレイン酸モノヘキシル、マレイン酸モノオクチル、マレイン酸モノ2-エチルヘキシル等)、イタコン酸モノアルキルエステル(たとえばイタコン酸モノメチル、イタコン酸モノエチル、イタコン酸モノブチル、イタコン酸モノイソブチル、イタコン酸モノヘキシル、イタコン酸モノオクチル、イタコン酸モノ2-エチルヘキシルなどのα,β-不飽和ジカルボン酸モノエステルがあげられる。
さらに、前記熱硬化反応性基として水酸基を有するビニル単量体としては、たとえば2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどの水酸基含有(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチルビニルエーテル、3-ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2-ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4-ヒドロキシブチルビニルエーテル、3-ヒドロキシブチルビニルエーテル、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピルビニルエーテル、5-ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6-ヒドロキシヘキシルビニルエーテルなどの水酸基含有(メタ)アクリレートとε-カプロラクトンとの付加反応生成物、2-ヒドロキシエチル(メタ)アリルエーテル、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アリルエーテル、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アリルエーテル、4-ヒドロキシブチル(メタ)アリルエーテル、3-ヒドロキシブチル(メタ)アリルエーテル、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル(メタ)アリルエーテル、5-ヒドロキシペンチル(メタ)アリルエーテル、6-ヒドロキシヘキシル(メタ)アリルエーテルなどの水酸基含有(メタ)アクリレートと水酸基含有アリルエーテルとの付加反応生成物などがあげられる。
熱硬化性(メタ)アクリル樹脂は、(メタ)アクリル単量体以外にも、熱硬化反応性基を有さないα-オレフィン、ハロゲン化オレフィン、芳香族ビニル単量体などを含んでいてもよい。
また、前記(メタ)アクリル酸としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸tert-ブチル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルオクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチルなどの(メタ)アクリル酸アリルエステル、N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N-ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどのアミノ基含有アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどのジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートがあげられる。
上記水酸基含有熱硬化性(メタ)アクリル樹脂は、常温で固形であり、軟化点が60~180℃、好ましくは80~140℃であるものがあげられる。本発明に用いる水酸基含有アクリル樹脂は、市販のものであってもよく、かかる市販の水酸基含有アクリル樹脂としてA-251(DIC株式会社製)があげられる。熱硬化性樹脂は、単独でも2種以上を組み合わせて使用してもよい。
熱硬化性フッ素樹脂としては、熱硬化反応性基を有するフッ素樹脂であり、熱硬化反応性基としてはカルボキシル基または水酸基があげられる。熱硬化性フッ素樹脂は、フッ素含有モノマーと前記熱硬化反応性基含有モノマーとを、公知の方法で反応させることにより製造することができる。
含フッ素モノマーとしては、たとえば、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ペンタフルオロプロピレン、ヘキサフルオロプロピレン、フルオロアルキルトリフルオロビニルエーテルなどがあげられる。
また、前記フッ素モノマーと反応させる熱硬化反応性基含有モノマーとしては、たとえばアリルアルコールのほか、2-ヒドロキシエチルビニルエーテル、3-ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4-ヒドロキシブチルビニルエーテル、4-ヒドロキシシクロヘキシルビニルエーテルなどのヒドロキシアルキルビニルエーテル、2-ヒドロキシエチルアリルエーテル、3-ヒドロキシプロピルアリルエーテル、4-ヒドロキシブチルアリルエーテル、4-ヒドロキシシクロヘキシルアリルエーテルなどのヒドロキシアルキルアリルエーテル、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ酢酸ビニル、ヒドロキシイソ酪酸ビニル、ヒドロキシプロピオン酸ビニル、ヒドロキシ酪酸ビニル、ヒドロキシ吉草酸ビニル、ヒドロキシシクロヘキシルカルボン酸ビニルなどのヒドロキシアルキルカルボン酸ビニルアルコールエステル、ヒドロキシエチルアリルエステル、ヒドロキシプロピルアリルエステル、ヒドロキシブチルアリルエステル、ヒドロキシイソブチルアリルエステルなどのヒドロキシアルキルアリルエステルがあげられる。
また、カルボキシル基含有重合性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、カルボキシアルキルアリルエステルなどがあげられる。
また、上記フッ素樹脂合には、上記含フッ素モノマー及び特定の反応性基を含有するモノマー以外の重合性モノマーを用いてもよい。かかる重合性モノマーとしては、ビニルエーテル、オレフィン、アリルエーテル、ビニルエステル、アリルエステル、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸アミド、シアノ基含有モノマー、ジエンなどがあげられる。
上記フッ素樹脂は、常温で固形であり、ガラス転移温度Tgが40~100℃であるものが好適である。水酸基含有フッ素樹脂は、市販のものであっても好適に使用することができ、かかる市販の水酸基含有フッ素樹脂としては、LF-710F(旭硝子株式会社製)などをあげることができる。
本発明の粉体塗料組成物における熱硬化性樹脂が熱硬化反応性基として、水酸基を含むものであるときは、硬化剤を使用することが望ましい。硬化剤としては、たとえば、ブロックイソシアネート、アミノプラスト等があげられる。ブロックポリイソシアネートとしては、たとえばヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂環式ジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネートがあげられるほか、これらの重合体や公知ブロック化剤でブロック化したブロックポリイソシアネートがあげられる。
これらのブロックイソシアネートは市販のものであってもよく、市販のブロックイソシアネートとしてはB-1530(エボニック社製)、クレランUI(バイエル社製)があげられる。
ブロックイソシアネート樹脂の含有量は、水酸基を含有する樹脂の水酸基価とブロックイソシアネート樹脂のイソシアネート当量によっても異なるが、概ね樹脂の含有量とブロックイソシアネート樹脂の含有量との和を100質量部としたときに、5~20質量部とすることが好ましい。
さらに、熱硬化性樹脂の熱硬化反応性基がカルボキシル基であるときは、硬化剤としてたとえばβ-ヒドロキシアルキルアミド樹脂、トリグリシジルイソシアヌレートのほか、ビスフェノールAポリグリシジルエーテルなどのエポキシ樹脂、グリシジル基含有アクリル樹脂などのエポキシ基含有アクリル樹脂、1,6-ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンなどの多価アルコールのポリグリシジルエーテル、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などの多価カルボン酸のポリグリシジルエステルなどがあげられる。
かかる硬化剤としては、市販のものを好適に使用することができ、たとえばXL-552(エムスケミー株式会社製)、TEPIC-G(日産化学工業株式会社製)などがあげられる。
また、本発明のクリヤ粉体塗料は、クリヤ樹脂として、前記有色粉体塗料における光硬化型樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂として記載されたものを、いずれも主剤として用いることができる。
さらに、前記クリヤ粉体塗料における添加剤としては、レベリング剤、ワキ防止剤などがあげられる。これらの添加剤は、クリヤ粉体塗料中、0.1~5重量%となるよう添加されるのが好ましい。本発明のクリヤ粉体塗料には、本発明の効果を妨げない程度の量であれば、例えば、樹脂ビーズまたはガラスビーズなどのクリヤ粒子を混合してもよい。
本発明のクリヤ粉体塗料は、前記有色粉体塗料における各樹脂と同じ樹脂で構成されていてもよく、また異なる樹脂で構成されていてもよい。さらに、クリヤ粉体塗料と有色粉体塗料の樹脂が、同じUV硬化型樹脂で構成されている場合でも、クリヤ粉体塗料の樹脂が不飽和ポリエステルであり、有色粉体塗料の樹脂がエポキシアクリレートとしてもよい。熱可塑性樹脂も前記と同様に、クリヤ粉体塗料と有色粉体塗料とで具体的に異なる樹脂が用いられていてもよい。
また、本発明のクリヤ粉体塗料は、それのみで塗膜を形成したとき波長200~500nmの範囲内において、光透過率が10%以上となる特定の波長または波長域を含むものである。特定の波長または波長域は、用いる重合開始剤の種類や用いるモノマーの種類などによって適宜決められる。すなわち、波長200~500nmの範囲全体にわたって光透過率が10%以上であってもよく、特定の波長または波長域のように前記範囲の一部で光透過率が10%以上であってもよい。特定の波長または波長域は、前記範囲内に1つのみ含まれていてもよく、複数含まれていてもよい。このような光透過率を満足するものであれば、クリヤ粉体塗料は、上記のような顔料または染料などの着色剤を少量含むものであってもよい。
この光透過率は、クリヤ粉体塗料の主剤となる樹脂の種類を選択することにより、得ることができ、かかる光透過率を有するクリヤ樹脂としては、たとえば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリプロピレン樹脂などがあげられる。このクリヤ粉体塗料により、高い透過率を示す波長に対応した有色粉体塗料の硬化をより促進するという効果を得ることができる。
また、本発明の光硬化型粉体塗料組成物は、前記クリヤ粉体塗料と、前記有色粉体塗料と光輝顔料とがドライブレンドされたものであってもよい。
光輝顔料としては、塗装面の意匠効果を勘案して、塗膜に汎用される光輝顔料から選択すればよく、特に限定されないが、たとえば、アルミニウム粉顔料、ニッケル粉顔料、ステンレス粉顔料、銅粉、ブロンズ粉、金粉、銀粉、雲母顔料、グラファイト顔料、ガラスフレーク顔料、薄片状プラスチック顔料及び鱗片状酸化鉄顔料等を挙げることができる。
これらの光輝顔料は、粉体塗料に用いられる粒径範囲であればよく、特に粒径の制限はないが、平均粒径が5~200μm、好ましくは10~50μmであり、その配合量は、UV硬化型粉体塗料組成物に対して、0.1~30%、好ましくは1~10%である。
さらに、本発明の光硬化型粉体塗料組成物には、種々の添加剤を含むものであってもよく、かかる添加剤としては、体質顔料、防錆剤、艶消し剤、ワックス類、表面調整剤またはレベリング剤、分散剤、安定剤、可塑剤、粘度調整剤、難燃剤、帯電剤、帯電防止剤などがあげられる。
体質顔料としては、たとえば、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、クレー、シリカ粉、珪藻土、タルク、塩基性炭酸マグネシウム、アルミナホワイトなどがあげられ、
防錆顔料としては、ジンククロメート、ストロンチウムクロメートなどの金属クロム酸塩、鉛丹、亜酸化鉛、塩基性クロム酸鉛、シアナミド鉛、鉛酸カルシウムなどの鉛化合物、縮合リン酸カルシウム、リン酸アルミニウム、縮合リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、亜リン酸アルミニウム、亜リン酸亜鉛、亜リン酸カルシウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸マンガンなどの金属リン酸塩があげられる。
艶消し剤としては、シリカ、アルミナなどの金属酸化物、水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの金属炭酸塩、コロイド状ケイ酸、ガラス、石英などがあげられる。
レベリング剤としては、アクリル系レベリング剤、ビニル系レベリング剤、シリコーン系レベリング剤、フッ素系レベリング剤などが、分散剤としてはノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤などが、安定剤としては紫外線吸収剤、酸化防止剤、熱安定剤などがあげられ、可塑剤、粘度調整剤、難燃剤、帯電剤、帯電防止剤などは、粉体塗料の技術分野において汎用されるものがあげられる。これらの添加剤は市販のものを好適に使用することができ、また2種以上を使用することができる。
本発明の光硬化型粉体塗料組成物を構成する有色粉体塗料は、有色顔料と樹脂と、要すれば各種添加剤とを、溶融混練し、冷却固化した後、粉砕し、必要により、分級することにより得ることができる。
クリヤ粉体塗料は、樹脂と、要すれば各種添加剤とを、溶融混練し、冷却固化した後、粉砕し、必要により、分級することにより得ることができる。
前記有色粉体塗料とクリヤ粉体塗料のいずれか一方、または両方が光硬化型粉体塗料である場合には、光硬化型樹脂に光重合開始剤、要すれば光増感剤を添加し、溶融混練すればよい。
さらに、有色粉体塗料とクリヤ粉体塗料とのいずれか一方が熱硬化性粉体塗料である場合には、熱硬化性樹脂に熱硬化剤を添加し、溶融混練すればよく、いずれか一方が熱可塑性粉体塗料である場合には、熱可塑性樹脂に、必要に応じて顔料、各種添加剤とを溶融混練する。
かくして得られた有色粉体塗料とクリヤ粉体塗料とをドライブレンドすることにより、本発明の光硬化型粉体塗料組成物を製造することができる。ドライブレンドは、有色粉体塗料とクリヤ粉体塗料とを、それぞれ単独で予め準備しておき、要時乾式混合するいわゆるバッチ式で行うこともでき、さらには有色粉体塗料とクリヤ粉体塗料をペレット状で混合したのち微粉砕する、いわゆる共粉砕によって行うこともできる。
本発明の塗装方法は、前記光硬化型粉体塗料組成物を被塗装物に塗布したのち、光照射により前記光硬化型粉体塗料組成物を硬化させることにより実施することができる。
前記光硬化型粉体塗料組成物の被塗装物への塗布は、公知の粉体塗料の塗布方法、たとえば静電塗装方法、流動浸漬塗装方法などを採用できる。静電塗装方法によるときは、静電粉体塗装機の噴霧口から、帯電した粉体塗料を噴霧し、粉体塗料を被塗装物の塗装面に静電付着させて粉体塗料を塗布する。ついで、粉体塗料が塗布された被塗装物を加熱して、粉体塗料を加熱溶融したのち、紫外線を照射して硬化させることにより実施することができる。
本発明の光硬化型粉体塗料組成物が、光硬化型の有色粉体塗料とクリヤ粉体塗料とを含む場合には、被塗装物に光硬化型粉体塗料組成物を塗布したのち、加熱して被塗装物上の粉体塗膜を溶融させ、均一な塗膜を形成し、さらに塗膜に紫外線、可視光線などを照射することにより硬化塗膜を形成することができる。
加熱は、被塗装物上の粉体塗膜を溶融できる熱源または加熱装置を用いて行うことができ、かかる熱源または加熱装置としては、赤外線照射ランプ、熱風乾燥炉、フラッシュランプアニール装置、高周波誘導加熱装置などを用いることができる。前記熱源または加熱装置は、複数のものを組み合わせて用いることができる。塗膜の溶融温度は、80℃以上であればよく、好ましくは120℃以上である。
紫外線は、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、LEDランプなどを用いることができる。紫外線の波長域は特に限定されないが、たとえば200~600nmである。紫外線(波長域320~390nm)の照射量は、1000~15000mJ/cmの範囲で適宜選択でき、紫外線の照射時間は、用いるUV硬化型樹脂の種類、塗布量、粉体塗料中の含有量によっても異なるが、概ね0.001~2.0分間、好ましくは0.01~0.1分間であり、硬化状態に応じて適宜選択することができる。照射量の測定は、紫外線測定器であれば特に限定されないが、たとえば、EIT社製のUV Power Puckを使用することができる。以下に記載される照射量は、特に断らない限り同測定器を使用して測定したものである。
また、可視光線は、ハロゲンランプ、水銀ランプなどを用いることができる。
本発明の粉体塗装方法により被塗装物に形成される塗膜の膜厚は、特に制限されず、20~200μmの範囲から選択できる。
また、本発明の光硬化型粉体塗料組成物が、光硬化型粉体塗料と熱硬化性粉体塗料とで構成されているときは、前記光硬化型粉体塗料の加熱溶融の際に、熱硬化性粉体塗料の熱硬化を行うことにより、まず熱硬化性粉体塗料を硬化させ、ついで前記光照射によって光硬化型粉体塗料の塗膜を硬化させることができる。
あるいは、前記加熱溶融の温度を調整して、熱硬化性粉体塗料の硬化が十分に進行しない温度で、熱硬化性粉体塗料および光硬化型粉体塗料とを溶融させ、その後、昇温させて熱硬化性粉体塗料を熱硬化させるとともに、同時に光照射して、熱硬化性樹脂と光硬化型樹脂の硬化を同時に行うこともできる。
さらに、本発明の光硬化型粉体塗料組成物が、光硬化型粉体塗料と熱可塑性粉体塗料とで構成されているときは、前記光硬化型粉体塗料の加熱溶融の際に、熱可塑性粉体塗料の塗膜も加熱溶融させて、前記光照射によって光硬化型粉体塗料の膜を硬化させたのち、冷却することにより、熱可塑性粉体塗料の硬化を行うことができる。
また、本発明の塗装方法は、光硬化型塗料を被塗装物に塗布したのち、さらに本発明の光硬化型粉体塗料組成物を塗布し、塗布された光硬化型塗料および光硬化型粉体塗料組成物を、1度の光照射によって硬化させることにより実施することができる。
この場合において、最初に塗布する光硬化型塗料は、硬化後に下地塗膜となるものであり、光硬化型であれば、本発明の光硬化型粉体塗料組成物であってもよく、従来公知の光硬化型塗料であってもよい。その上にさらに塗布する光硬化型粉体塗料組成物は、本発明の光硬化型粉体塗料組成物であり、塗布方法、加熱する熱源、紫外線源、可視光線源などは、前記したものを好適に使用することができる。
この方法によれば、被塗装物に光硬化型塗料と光硬化型粉体塗料組成物とを塗布し、1度の光照射によって、これらを一挙に硬化させることができるので、効率的である。紫外線照射の程度は、膜厚、用いる光硬化型樹脂材料の種類によっても異なるが、前記照射量および照射時間の範囲内で硬化する。
本発明の塗装方法においては、被塗装物に、予め明度として、Lab表色系におけるL値が75以上の下地塗膜を施したのち、前記UV硬化型粉体塗料組成物を塗布し、塗膜を形成することができる。L値が75以上の下地塗膜は、白色度が高く、塗装による隠蔽性を高くするとともに、クリヤ粉体塗料のクリヤ樹脂を通過した光が下地塗膜に反射して、クリヤ樹脂を介して塗膜中に散乱し、光硬化型粉体塗料の硬化が急速に行われることから、塗膜自体の強度を大きくできるという効果を奏する。
下地塗膜は、白色系の顔料を塗布することにより形成でき、L値が75以上の下地塗膜は、液体塗料、粉体塗料のいずれの塗料が塗布されたものであってもよい。さらには、光硬化型の液体塗料や粉体塗料であってもよい。下地塗膜は、白色系の顔料を含むものであればよく、白色顔料が最も好ましいが、白色顔料以外でも、たとえばマイカ系色顔料、金属系光輝色顔料などを用いることができる。
前記下地塗膜は、用いる塗料の性質に応じて塗布し、硬化させて塗膜とすればよく、膜厚も所望の厚みで形成すればよいが、たとえば10~200μm、好ましくは20~100μmの膜厚となるよう塗布すればよい。
下地塗装において重要であるのは、L値であり、明度でL値が75以上であればよいが、好ましくはL値が90以上である。所望のL値を有する下地塗装となるように、下地塗膜の顔料、塗布量、表面の平滑性を選択すればよい。かかる下地塗膜を確実に構成するためには、たとえば下地塗料中の白色顔料として酸化チタン、亜鉛華を用い、その含有量を、下地塗料30~50%となるようにすることが好ましい。L値の測定は、市販の装置、たとえば色彩色差計CR-400(コニカミノルタ株式会社製)を用いて、行うことができる。
また、本発明の塗装方法は、被塗装物に光硬化型塗料の下地塗膜を施したのち、該下地塗膜の上に光硬化型粉体塗料組成物を塗布することによって実施することができる。
前記下地塗膜は、光硬化型液体塗料を用いたものであってもよく、光硬化型粉体塗料を用いたものであってもよいが、どちらも光硬化型塗料であるので、1回の光照射で、下地塗膜とその上に形成される光硬化型粉体塗料組成物の塗膜の、2層の塗膜を硬化できるという効果を奏するので、塗装の効率化とコストダウンを図れるうえ、短時間で塗膜同士の密着性も高い塗膜を完成させることができる。
前記下地塗膜は、市販の光硬化型液体塗料を好適に使用することができ、かかる市販の光硬化型液体塗料としては、たとえばHG8-エナメル(株式会社コートテック製)などがあげられる。
前記下地塗膜は、用いる塗料の性質に応じて塗布し、塗膜とすればよく、膜厚も所望の厚みで形成すればよいが、たとえば10~200μm、好ましくは20~100μmの膜厚となるよう塗布すればよい。
前記粉体塗装方法における光は、その種類に応じて、前記光源から選択して適宜用いることができ、またその波長、照射時間も前記の範囲内で適宜選択することにより、下地塗膜とその上に形成されるUV硬化型粉体塗料組成物の塗膜の2層の塗膜を硬化することができる。
また、本発明の粉体塗装方法としては、被塗装物に、前記本発明の光硬化型粉体塗料組成物からなる下地塗膜を施したのち、さらに前記本発明の光硬化型粉体塗料組成物を塗布して塗膜を施すことにより実施することができる。
この塗装方法において、下地塗膜とその上の塗膜とが、ともに光硬化型クリヤ粉体塗料と光硬化型有色粉体塗料からなる光硬化型粉体塗料であるときは、1回の紫外線照射で、2層の光硬化型粉体塗料組成物の塗膜を硬化できるという効果を奏するので、最大の効率化とコストダウンを図れるうえ、短時間で密着性の高い塗膜を完成させることができる。
また、本発明の粉体塗料塗装物は、前記の光硬化型塗料組成物を含む塗膜を有する被塗装物であるので、クリヤ粉体塗料により塗膜、とりわけ塗膜と被塗装物の境界面に光が到達し易くなり、境界面側での硬化が速やかに進行し、塗膜全体の強度が高い塗膜を有するものである。
本発明の被塗装物は、鋼板、アルミニウム、ステンレス鋼などの金属、タイル、ガラスなどのセラミックス、さらにはプラスチック、ゴム、紙類、木材などの素材や成型品であってもよい。被塗装物への塗装は、前記の各塗装方法によって容易に実施することができる。
本発明の効果を以下の実施例により具体的に示すが、本発明は、規定した構成要件を逸脱しない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例中の「部」及び「%」は、特に明記のない限り、重量基準である。
実施例及び比較例においては、以下の原料を使用した。
<UV硬化型樹脂>
A:ウベコ-ト(UVECOAT)2100:ポリエステル(メタ)アクリレート(商品名、ダイセル・オルネクス株式会社製)
B:エベクリル(EBECRYL)605;エポキシアクリレート(商品名、ダイセル・オルネクス株式会社製)
C:エベクリル(EBECRYL)168;リン酸変性(メタ)アクリレート(商品名、ダイセル・オルネクス株式会社製)
<熱可塑性樹脂>
バイロン560(登録商標、東洋紡株式会社製)
<熱硬化性樹脂>
クリルコート(CRYLCOAT)2630-2:カルボキシ基含有ポリエステル樹脂(商品名、ダイセル・オルネクス株式会社製)
<光重合開始剤>
A:Omnirad 184
B:Omnirad 819
<ワキ防止剤>
ベンゾイン
<着色顔料>
黄色顔料:クラリアントジャパン株式会社製、商品名Hostaperm Yellow H4G
赤色顔料:クラリアントジャパン株式会社製、商品名Novoperm Red F3RK 70
青色顔料:クラリアントジャパン株式会社製、商品名Hostaperm Blue A4R
白色顔料:酸化チタン デュポン株式会社社製、商品名Ti-Pure R-706
黒色顔料:カ-ボンブラック 三菱化学株式会社製、商品名MA100
<硬化剤>
ヒドロキシアルキルアミド:EMS社製、商品名Primid XL-552
<流動性調整剤>
ポリアクリル酸エステル:Worlee社製、商品名Resiflow PV 5
被塗装物として下記の材質からなる試験板を使用した。
<試験板>
鉄製基材:リン酸亜鉛皮膜付き鉄製基材(SPCC-SD)
ステンレス鋼基材:SUS304
塩化ビニル樹脂基材:硬質ポリ塩化ビニル板(JISK6745準拠品)
塗膜の評価方法は、以下のとおりである。
<外観>
ACT Test Panels LLC社製のtest panelsとの目視による比較で外観を評価した。
◎:STD#4以上
○:STD#3相当
△:STD#2相当
×:STD#1相当
<隠蔽性>
目視により下記の通り評価した。
◎:素地、または下塗りの色が確認されない
○:素地、または下塗りの色が直接は確認されないが、わずかに分かる
△:素地、または下塗りの色が面積で5%程度現れている
×:素地、または下ぶりの色が面積で30%程度現れている
<密着性>
JISK5600-5-6に準拠し、膜厚に関係なく、1mm格子100マスのクロスカット法で評価した。
◎:カット部の縁は滑らかで、どの格子も剥がれがない
○:カット部の縁に沿って剥がれが見られる格子が5マス以下
△:カット部の縁に沿って剥がれが見られる格子が6~35マス
×:カット部の縁に沿って剥がれが見られる格子が35マスを超える
・光硬化型有色粉体塗料の製造例(製造例1)
表1に記載されたUV硬化型樹脂、光重合開始剤、着色顔料および各添加剤を均一となるまで予備混合し、エクストルーダー(株式会社池貝製、PCM-30)を用いて、100~150℃で溶融混練する。ついで、溶融・混練物を冷却して固化したのち、固化物を粗粉砕機で粗粉砕したのち、ピンミル(槇野産業株式会社、コロプレックス160Z)を用いて微粉砕する。得られた微粉末を分級して、本発明の光硬化型粉体塗料組成物に用いる光硬化型有色粉体塗料UV黄-1~UVM-1を製造した。以下の表1~3において、特に断らない限り、それぞれの数字は「重量部」を示す。
Figure 0007213032000001
・熱可塑性有色粉体塗料の製造例(製造例2)
熱可塑性樹脂100重量部、ワキ防止剤0.3重量部、流動性調整剤0.75重量部および黄色顔料50重量部を、製造例1と同様に処理して、粒度40μmの熱可塑性有色粉体塗料(熱塑黄‐1)を製造した。
・熱硬化性有色粉体塗料の製造例(製造例3)
熱硬化性樹脂95重量部、硬化剤5重量部、ワキ防止剤0.3重量部、流動性調整剤0.75重量部および黄色顔料50重量部を用い、製造例1と同様に処理して、本発明の光硬化型粉体塗料組成物に用いる熱硬化性有色塗料(熱硬黄‐1)を製造した。
・光硬化型クリヤ粉体塗料の製造例(製造例4)
表2に記載の成分を用い、製造例1と同様に処理して、本発明の光硬化型粉体塗料組成物に用いる光硬化型クリヤ粉体塗料UVC-1~UVC-7を製造した。
Figure 0007213032000002
・熱可塑性クリヤ粉体塗料の製造例(製造例5)
黄色顔料を使用しないこと以外は、製造例2と同様に処理して、本発明の光硬化型粉体塗料組成物に用いる粒度40μmの熱可塑性クリヤ粉体塗料(熱塑C‐1)を製造した。
・熱硬化性クリヤ粉体塗料の製造例(製造例6)
黄色顔料を使用しないこと以外は、製造例3と同様に処理して、本発明の光硬化型粉体塗料組成物に用いる粒度40μmの熱硬化性クリヤ粉体塗料(熱硬C‐1)を製造した。
・下塗り用塗料の製造例
表3に記載の成分を用い、製造例1と同様に処理して、下塗り用のUV硬化型粉体白色塗料(UVP-1)、UV硬化型粉体ライトグレー色塗料(UVP-2)、UV硬化型粉体グレー色塗料(UVP-3)を製造した。
また、表3に記載の成分を用いて、製造例1と同様に処理して、熱硬化型白色粉体塗料(HPP-1)を製造した。また、表3に記載の成分を用いて、アクリル樹脂、メラミン樹脂および白色顔料を撹拌し、キシレンを入れて分散させ、再度撹拌して、熱硬化型白色溶剤塗料(HSP-1)を製造した。
Figure 0007213032000003
<有色粉体塗料とクリヤ粉体塗料との配合比率および種類を変えた光硬化型粉体塗料組成物>
(1)光硬化型粉体塗料組成物の製造
光硬化型粉体塗料UV黄-1、UV赤-1、UV青-1およびUVM-1と、光硬化型クリヤ粉体塗料UVC-1とを、表4に記載の各比率でドライブレンドし、光硬化型有色粉体塗料と光硬化型クリヤ粉体塗料の配合比を変えた光硬化型粉体塗料組成物を製造した。
なお、表4に記載された塗装例に使用した各配合の光硬化型粉体塗料組成物は、比較例1の配合を除いて全て本発明の光硬化型粉体塗料組成物に係る実施例である。また、各塗装例は全て本発明の塗装方法に係る実施例であり、各塗装例で得られた粉体塗料塗装物は全て本発明の粉体塗料塗装物に係る実施例である。表5~7においても同様である。
(2)光硬化型粉体塗料組成物を用いた塗装例1~9および比較例1
・下塗り塗装
試験板として表面にリン酸亜鉛皮膜が形成された鉄製基材(SPCC-SD、縦70mm、横150mm、厚み0.8mm)を垂直方向に吊り下げ、コロナ帯電式静電粉体塗装機(日本パーカライジング社製、GX-304型)を使用して、60kVの電圧で、下塗り塗料UVP-1を、膜厚20μmとなるよう鉄製基材に塗布した。
ついで、該鉄製基材を熱風、及び赤外線によって125℃まで加熱し、その後当該
温度を保持したままメタルハライドランプ(ヘレウス株式会社製、Light Hammer(登録商標) 6 MARK II)を用い、紫外線(波長域320~390nm)を出力2.5W/cmで3秒間光照射して、下塗塗膜を硬化させた。
・本塗装
下塗塗膜が形成された鉄製基材に、光硬化型粉体塗料組成物を、下塗り塗装と同様にして、膜厚50μmとなるように鉄製基材に塗布した。ついで、熱風、及び赤外線によって140℃まで加熱し、その後その温度を保持したままメタルハライドランプ(ヘレウス株式会社製、Light Hammer(登録商標) 6 MARK II)を用い、紫外線(波長域320~390nm)を出力2.5W/cmで3秒間光照射して、塗膜を硬化させた。
Figure 0007213032000004
表中、配合比は、左側の数字が有色粉体塗料の配合量、右側の数字がクリヤ粉体塗料の配合量を表す。
表4に示すとおり、本発明の光硬化型粉体塗料組成物は、配合比率に関わらず、優れた外観性能、隠蔽性および密着性を示すものであり、粉体塗料組成物として優れたものであることは明らかである。比較例1は、塗装例1と比較したときに、クリヤ粉体塗料を含まないために、十分な密着性が得られなかった。
塗装例10~17
<粒度の異なる有色粉体塗料とクリヤ粉体塗料とを配合した光硬化型粉体塗料組成物>
(1)光硬化型粉体塗料組成物の製造
光硬化型粉体塗料UV黄-1~5、UV赤-1、UV青-1およびUVM-1と、参考例4で製造された光硬化型クリヤ粉体塗料UVC-1~5とを、50対50の比率でドライブレンドし、粒度が異なる光硬化型有色粉体塗料と光硬化型クリヤ粉体塗料とが配合された本発明の光硬化型粉体塗料組成物を製造した。
(2)光硬化型粉体塗料組成物を用いた塗装例10~17
前記光硬化型粉体塗料組成物を用い、塗装例2と同様にして、鉄製基材に下塗り塗装および本塗装を行った。
Figure 0007213032000005
表中、粒度比は、左側の数字が有色粉体塗料の粒度、右側の数字がクリヤ粉体塗料の粒度を表す。
表5から明らかなように、本発明の光硬化型粉体塗料組成物は、組合せる有色粉体塗料とクリヤ粉体塗料の粒度が異なっても、すなわち、粒度に関係なく優れた塗膜を形成することができる。
<主剤樹脂が異なる有色粉体塗料とクリヤ粉体塗料とを配合した光硬化型粉体塗料組成物>
(1)光硬化性有色粉体塗料 UV黄-1、熱可塑性有色粉体塗料 熱塑黄-1、熱硬化性有色粉体塗料 熱硬黄-1と、光硬化性クリヤ粉体塗料 UVC-1、熱可塑性クリヤ粉体塗料 熱塑C-1、熱硬化性クリヤ粉体塗料 熱硬C-1とを、それぞれ50対50の比率でドライブレンドし、異なる樹脂が配合された光硬化性粉体塗料組成物を製造した。
(2)光硬化型粉体塗料組成物を用いた塗装例18~21
前記光硬化型粉体塗料組成物を用い、塗装例2と同様にして、鉄製基材に下塗り塗装および本塗装を行った。
Figure 0007213032000006
表中、配合比は、左側の数字が有色粉体塗料の配合量、右側の数字がクリヤ粉体塗料の配合量を表す。
<L値が異なる下塗り塗装を施した塗装>
(1)光硬化型粉体塗料UV黄-1と、光硬化型クリヤ粉体塗料UVC-1とを、50/50の配合比でドライブレンドして光硬化性粉体塗料組成物を製造した。
(2)光硬化型粉体塗料組成物を用いた塗装例22~28
種々L値の異なる下塗塗膜に、塗装例2と同様にして本塗装を行い、下塗り塗膜のL値の塗膜に対する影響を検討した。なお、塗装例25~26については下塗り後に焼付けを行い、その後、粉体塗料物の塗装を行って1回露光している。
Figure 0007213032000007
表7から、下塗塗膜のL値が75以上で、より優れた塗膜の密着性が得られることが明らかである。
<1度の照射で2つの光硬化型粉体塗料組成物塗布層を硬化させた塗膜の密着性>
・試験片:塗装例2および塗装例27
・密着性試験:JIS K5600-7-2「塗料一般試験方法、塗料の長期耐久性、耐湿性(連続結露法)」に従い、試験片を恒温・恒湿条件下に240時間維持したのち、試験片を、吸水紙を用いて水分を除去し、試験片における下塗り塗装された塗膜(下塗塗膜)と本塗装の塗膜(本塗膜)との剥離の有無を確認した。剥離の有無は、クロスカット法によって評価した。各マスの角の一部はがれ、全体はがれを全て剥離とみなすものとする。
塗装例2の試験片は、白色の下塗塗膜と黄色の本塗膜との間で剥離した部分が全マス中の5%程度見られたが、塗装例27の試験片は、長期耐久性試験でも剥離が見られず、塗膜間の密着性が良好であった。
<材料の種類が異なる被塗物に施した塗装>
鉄製基材に代えて、ステンレス鋼基材(SUS304、縦70mm、横150mm、厚み0.8mm)および塩化ビニル樹脂基材(硬質ポリ塩化ビニル板(JISK6745準拠品)、縦70mm、横150mm、厚み3.0mm)を用いること以外は、塗装例2と同様にして、下塗り塗装および本塗装を行った。塗膜評価も塗装例2と同様に、外観、隠蔽性および密着性について行った。ステンレス鋼基材および塩化ビニル樹脂基材のいずれも3つの評価が「◎」であった。
本発明の光硬化型粉体塗料組成物は、基材(被塗物)の材料が異なっても、すなわち、基材の材料に関係なく優れた塗膜を形成することができる。
<光透過率を確認するための塗装>
まず、光硬化型クリヤ粉体塗料のみを塗装したときの塗膜の光透過率について測定した。厚さ1.2mmのスライドガラス上に、光硬化型クリヤ粉体塗料UVC-6およびUVC-7を用いて、それぞれ厚さ100μm程度の塗膜を形成した。分光光度計(V-760、日本分光株式会社製)を使用し、200~500nmの波長範囲で塗装物の光透過率を測定した。スライドガラスのみの測定結果を光透過率100%とし、上記波長範囲内で最大となる透過率を光透過率の測定結果とした。UVC-6の測定結果は30%であり、UVC-7の測定結果は5%であった。さらに、UVC-6およびUVC-7と光硬化型粉体塗料UV黄-1とをそれぞれドライブレンドして光硬化型粉体塗料組成物を製造した。
製造した光硬化型粉体塗料組成物を用い、塗装例2と同様にして、鉄製基材に下塗り塗装および本塗装を行った。
Figure 0007213032000008
UVC-6は光透過率が30%であったので、照射光が塗膜内に透過し、密着性が得られた。これに対してUVC-7は、光透過率が5%と低く、照射光が塗膜内に十分に透過しなかったために密着性が得られなかった。

Claims (8)

  1. 平均粒径が10~100μmの粉末である有色粉体塗料と、平均粒径が10~100μmの粉末であるクリヤ粉体塗料とがドライブレンドされた光硬化型粉体塗料組成物であって、
    前記有色粉体塗料および前記クリヤ粉体塗料の少なくともいずれか一方が光硬化型粉体塗料であることを特徴とする光硬化型粉体塗料組成物。
  2. 請求項1に記載の光硬化型粉体塗料組成物を被塗装物に塗布したのち、光照射によって前記光硬化型粉体塗料組成物を硬化させることを特徴とする塗装方法。
  3. 光硬化型塗料を被塗装物に塗布したのち、さらに請求項1に記載の光硬化型粉体塗料組成物を塗布し、塗布された光硬化型塗料および光硬化型粉体塗料組成物を、1度の光照射によって硬化させることを特徴とする塗装方法。
  4. 前記光硬化型粉体塗料組成物を前記被塗装物に塗布する前に、前記被塗装物に、明度がL値で75以上の下地塗膜を設けることを特徴とする請求項2に記載の塗装方法。
  5. 前記光硬化型粉体塗料組成物を前記被塗装物に塗布する前に、前記被塗装物に、光硬化型塗料を用いた下地塗膜を設けることを特徴とする請求項2に記載の塗装方法。
  6. 前記光硬化型粉体塗料組成物を前記被塗装物に塗布する前に、前記被塗装物に、前記光硬化型粉体塗料組成物を用いた下地塗膜を設けることを特徴とする請求項2に記載の塗装方法。
  7. 請求項1に記載の光硬化型粉体塗料組成物を含む塗膜を有することを特徴とする粉体塗料塗装物。
  8. 有色粉体塗料と、クリヤ粉体塗料とがドライブレンドされてなり、前記有色粉体塗料および前記クリヤ粉体塗料の少なくともいずれか一方が光硬化型粉体塗料である光硬化型粉体塗料組成物を被塗装物に塗布したのち、光照射によって前記光硬化型粉体塗料組成物を硬化させる塗装方法であって、前記光照射によって照射された光が、前記クリア粉体塗料を光路として前記光硬化型粉体塗料組成物を硬化させることを特徴する塗装方法。
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