JP7211338B2 - 同軸ケーブルおよび同軸ケーブルの製造方法 - Google Patents

同軸ケーブルおよび同軸ケーブルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、同軸ケーブルおよび同軸ケーブルの製造方法に関するものである。
同軸ケーブルは、内部導体と、前記内部導体の周囲に設けられる第1絶縁層と、前記第1絶縁層の周囲に配置される外部導体と、前記外部導体の周囲に設けられる第2絶縁層(被覆層)とを備えている。近年、前記第1絶縁層を発泡層によって形成することにより、同軸ケーブルの細径化と電気特性との両立を図る技術が知られている。
このような同軸ケーブルの例として、特許文献1には、内部導体と、前記内部導体上に押出成形によって形成されたフッ素樹脂で構成される発泡層(発泡誘電体)と、前記発泡層を被覆する保護層(スキン層)とを備えるケーブルコア、および、当該ケーブルコアを備える同軸ケーブル(伝送ケーブル)が記載されている。
特開2017-54800号公報
詳細は後述するが、特許文献1に記載の同軸ケーブルのように、前記第1絶縁層が発泡層を含むことにより、前記第1絶縁層の誘電率を低くすることができ、同軸ケーブルを細径化することが可能となる。
本発明者らは、同軸ケーブルをさらに細径化するために、前記保護層の構成を工夫することを検討している。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、電気特性および細径化の両立が可能な同軸ケーブルを提供することを目的とする。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
[1]同軸ケーブルは、第1導体と、前記第1導体の周囲に被覆される第1絶縁層と、前記第1絶縁層の周囲に配置される第2導体と、前記第2導体の周囲に被覆される第2絶縁層と、を有し、前記第1絶縁層は、空孔を有する発泡層と、前記発泡層の周囲に配置される保護層と、を有し、前記保護層は、中空粒子を含む。
[2][1]に記載の同軸ケーブルにおいて、前記保護層は、基材と、前記中空粒子と、により構成され、前記中空粒子は、外殻と、前記外殻に内包された気体と、により構成され、前記外殻は、前記基材よりも硬い。
[3][1]に記載の同軸ケーブルにおいて、前記中空粒子の外径は、10μm以下であり、前記保護層の平均厚さは、10μm以下である。
[4][3]に記載の同軸ケーブルにおいて、前記中空粒子の外径は、2μm以下である。
[5][1]に記載の同軸ケーブルにおいて、前記発泡層の発泡率は、60%以上80%以下である。
[6]同軸ケーブルの製造方法は、(a)第1導体の周囲に第1絶縁層を形成する工程、(b)前記第1絶縁層の周囲に第2導体を配置する工程、(c)前記第2導体の周囲に第2絶縁層を形成する工程、を含み、前記(a)工程は、(a1)前記第1導体の周囲に空孔を有する発泡層を形成する工程、(a2)前記発泡層の周囲に、中空粒子を含む保護層を形成する工程、を含む。
[7][6]に記載の同軸ケーブルの製造方法において、前記(a2)工程は、(a21)前記発泡層の周囲に、前記中空粒子を含むコーティング液を付着させる工程、(a22)前記(a21)工程の後に、前記コーティング液を乾燥させて前記保護層を形成する工程、を含む。
[8][7]に記載の同軸ケーブルの製造方法において、前記(a21)工程では、前記発泡層に被覆された前記第1導体を前記コーティング液に浸漬させた後に引き上げることにより、前記発泡層の周囲に前記コーティング液を付着させる。
本発明によれば、電気特性および細径化の両立が可能な同軸ケーブルを提供することができる。
第1実施形態に係る同軸ケーブルの構造を示す横断面図である。 第1実施形態に係る同軸ケーブルの構造を示す側面図である。 第1実施形態に係る同軸ケーブルの製造工程を示す横断面図である。 第1実施形態に係る同軸ケーブルの製造工程を示す模式図である。 検討例に係る同軸ケーブルの構造を示す横断面図である。
(検討事項)
実施の形態を説明する前に、本発明者らが検討した事項について説明する。
同軸ケーブルは、例えば、製造ラインで利用される産業用ロボット等において、信号伝送用ケーブルとして用いられる。このような同軸ケーブルにおいて、信号伝送を確実に行うことができるように、所定の特性インピーダンスに設定する必要がある。
このような同軸ケーブルとして、図5に示す検討例に係る同軸ケーブルを例に説明する。図5は、検討例に係る同軸ケーブルの構造を示す横断面図である。図5に示すように、検討例に係る同軸ケーブル90は、第1導体(内部導体)11と、第1導体(内部導体)11の周囲に被覆される第1絶縁層12,93と、第1絶縁層12,93の周囲に配置される第2導体(外部導体、シールド層)14と、第2導体(外部導体、シールド層)14の周囲に被覆される第2絶縁層15と、を有している。第1絶縁層12,93は、空孔12aを有する発泡層12と、発泡層12の周囲に配置される保護層(スキン層)93と、を有している。
一般に、同軸ケーブルにおける特定インピーダンスZ0は、次の式1で求められる。
0≒138(1/εr1/2・log10(D/d)・・・(式1)
ここで、図5に示す検討例に係る同軸ケーブル90を例に説明すると、εrは第1絶縁層12,93の(平均)比誘電率(空孔12a中に含まれる物質を考慮した数値)、dは第1導体11の外径(直径)、Dは第2導体14の内径である。
同軸ケーブルの細径化のために、第1絶縁層12,93の膜厚を薄くすると、Dが小さくなる。このとき、Z0を一定にするためには、第1絶縁層12,93の比誘電率εrを低くする必要がある。検討例に係る同軸ケーブル90のように、第1絶縁層12,93が発泡層12を含むと、空孔12aに比誘電率の低い空気等の気体が存在することになり、第1絶縁層12,93の比誘電率を低くすることができる。その結果、検討例に係る同軸ケーブル90を細径化することが可能となる。
しかしながら、本発明者らは、検討例に係る同軸ケーブル90において、発泡層12の発泡率としては、特許文献1に記載された80%程度が実質的な上限であり、発泡層12の比誘電率をこれ以上低下させることが難しいことを確認した。そのため、本発明者らは、検討例に係る同軸ケーブル90において、発泡層12とともに第1絶縁層を構成する保護層93の比誘電率を低下させることを検討した。
本発明者らは、検討例に係る同軸ケーブル90において、第1絶縁層12,93に含まれる保護層93の役割について着目した。
まず、発泡層12の外表面は発泡により凹凸を有しているため、当該発泡層12の周囲に第2導体(外部導体、シールド層)14を均一に配置することが難しい。そのため、発泡層12の周囲を保護層93で覆うことで、第1絶縁層12,93の外表面を滑らかにして、第2導体14を第1絶縁層12,93の周囲に均一に配置することができる(役割(1)とする)。
次に、発泡層12は、その空孔12aに空気等の気体を含むため、発泡していない同じ材料に比べて強度が低下している。そのため、発泡層12の周囲を保護層93で覆うことで、発泡層12の強度を補填することができる(役割(2)とする)。
また、発泡層12は、その空孔12aに外部から水が侵入し、同軸ケーブルの電気特性を低下させる可能性がある。そのため、発泡層12の周囲を保護層93で覆うことで、発泡層12の空孔12aに水が侵入する可能性を低減することができる(役割(3)とする)。
ここで、保護層93の比誘電率を低下させる方法としては、保護層93を発泡層12と同じように発泡させることが考えられる。しかし、本発明者らは、保護層93を発泡させることによって保護層93の比誘電率を低下しようとすると、前述した保護層93の役割が果たせなくなることを確認した。役割(1)については、保護層93の外表面が発泡により凹凸を有するため、第2導体14を均一に配置することができない。役割(2)については、発泡により保護層93の強度が低下してしまうため、発泡層12の強度を補填することができない。役割(3)については、保護層93の発泡により生じた空孔に水が侵入する可能性がある。そのため、発泡層12を保護層93で密閉することができず、発泡層12の空孔12aに水が侵入する可能性が生じてしまう。
以上より、発泡層および保護層を有する同軸ケーブルにおいて、同軸ケーブルをさらに細径化するにあたり、保護層としての役割を保持しつつ、保護層の比誘電率を低下させることが望まれる。
(実施の形態)
<第1実施形態に係る同軸ケーブルの主要な構成および効果>
以下、第1実施形態に係る同軸ケーブルについて、図面を参照して説明する。図1は、第1実施形態に係る同軸ケーブルの構造を示す横断面図である。図2は、第1実施形態に係る同軸ケーブルの構造を示す側面図である。
図1に示すように、第1実施形態に係る同軸ケーブル10は、第1導体(内部導体)11と、第1導体(内部導体)11の周囲に被覆される第1絶縁層12,13と、第1絶縁層12,13の周囲に配置される第2導体(外部導体、シールド層)14と、第2導体(外部導体、シールド層)14の周囲に被覆される第2絶縁層15と、を有している。第1絶縁層12,13は、空孔12aを有する発泡層12と、発泡層12の周囲に配置される保護層13と、を有し、保護層13は、中空粒子13aを含む。
第1実施形態では、以上のような構成を採用したことにより、電気特性および細径化の両立が可能な同軸ケーブルを提供することができる。以下、その理由について具体的に説明する。
前述したように、図5に示す検討例に係る同軸ケーブル90において、保護層93を発泡させることで比誘電率を低下しようとすると、保護層93の3つの役割が果たせなくなる。
一方、第1実施形態に係る同軸ケーブル10にあっては、保護層13が中空粒子13aを含んでいる。こうすることで、中空粒子13aは空気等の気体を内包しているため、保護層13を発泡させる場合と同様に、保護層13の比誘電率を低下させることができる。
そして、前述した保護層を発泡させる場合に生じる問題を解消することができる。すなわち、役割(1)については、保護層13中の中空粒子13aは層形成時に膨張すること無く、層中に取り込まれるため、保護層13の外表面に極端な凹凸は発生しづらい。このため、保護層13の周囲に第2導体14を均一に配置することができる。役割(2)については、保護層13を発泡させていないため、保護層13の強度が低下せず、発泡層12の強度を補填することができる。役割(3)については、保護層13を発泡させておらず、かつ中空粒子13aはそれぞれが単独で気体を内包し、中空粒子13aの内部に水が侵入することがない。その結果、保護層13によって発泡層12を密閉することができ、発泡層12の空孔12aに水が侵入する可能性を低減できる。
以上より、第1実施形態に係る同軸ケーブル10にあっては、保護層13としての役割を保持しつつ、保護層13の比誘電率を低下させることができる。
また、第1実施形態に係る同軸ケーブル10は、好ましい形態として、中空粒子13aは、外殻と、前記外殻に内包された気体と、により構成され、前記外殻は、基材13bよりも硬い。このように、中空粒子13aの外殻を保護層13の基材13bよりも硬くすることで、役割(2)について、中空粒子13aが保護層13の強度をさらに高め、発泡層12の強度を確実に補填することができる。
また、第1実施形態に係る同軸ケーブル10は、好ましい形態として、中空粒子13aの外径は、10μm以下であり、保護層13の平均厚さtsは、10μm以下である。こうすることで、保護層13の厚さを小さくすることができ、同軸ケーブルの細径化が可能となる。なお、平均厚さtsは、サンプル(長さ1m)の長さ方向に沿って、任意に10点の膜厚を測定し、その平均値を取った値とした。また、膜厚の測定は、走査型電子顕微鏡像(倍率1000倍)により行った。また、中空粒子13aは、例えば、市販の材料に篩をかけて選別することにより外径を制御することができる。
また、第1実施形態に係る同軸ケーブル10は、より好ましい形態として、中空粒子13aの外径は、2μm以下である。こうすることで、保護層13の厚さを小さくするだけでなく、図1に示すように、発泡層12の外表面に形成された凹凸に中空粒子13aがはまり込んで、第1絶縁層12,13の外表面をより平坦化しやすくすることができる。
また、第1実施形態に係る同軸ケーブル10は、好ましい形態として、発泡層12の発泡率は、60%以上80%以下である。こうすることで、発泡層12の比誘電率を最大限低下させることができる。また、このように発泡層12の発泡率を高めた場合において、発泡層12の強度が低下するところ、第1実施形態に係る保護層13によれば、発泡層12の強度を補填することができる(前述の役割(2))。
<導体の構成>
図1に示す第1導体11を構成する導線11aおよび第2導体(シールド層)14を構成する導線14aとしては、通常用いられる金属線(例えば銅線、銅合金線のほか、アルミニウム線、金線、銀線等)や、樹脂繊維の周囲に金属めっき膜を形成した導電性繊維(例えば銅メッキポリエステル繊維、銀メッキポリエステル繊維等)を用いることができる。また、導線11a,14aとして、金属線の周囲に錫やニッケル等の金属めっきを施したものを用いてもよい。第1導体11は撚り線構造ではなく、単線を使用してもよい。また、第2導体14として、金属線を撚り合わせた(集合)撚り導体を用いることもできる。第1導体11および第2導体14を構成する導線11a,14aの断面積および外径は、特に限定されるものではなく、同軸ケーブル10に求められる電気特性に応じて適宜変更することができる。導線11a,14aの外径は、例えば10μm以上、100μm以下である。第1導体11の外径dは、例えば30μm以上300μm以下である。なお、導線14aの代わりに、金属メッキや金属箔テープによってシールド層14を形成してもよい。
<絶縁層の構成>
図1に示す第1絶縁層を構成する発泡層12の基材12bとしては、限定されるものではないが、例えば、パーフルオロアルコキシアルカンやエチレン-四フッ化エチレン共重合体、四フッ化エチレン樹脂(ポリテトラフルオロエチレン)、ポリエチレン、シリコーンゴム、シリコーン樹脂等を用いることができる。また、保護層13の基材13bとしては、限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやシリコーンゴム、シリコーン樹脂、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリイミド、塩化ビニル等を用いることができる。発泡層12の厚さtfは、特に限定されるものではないが、例えば3μm以上1mm以下である。
第2絶縁層15を構成する材料としては、限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやシリコーンゴム、シリコーン樹脂、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリイミド、塩化ビニル、クロロプレンゴム、ブチルゴム等を用いることができる。第2絶縁層15の厚さは、特に限定されるものではないが、例えば10μm以上1mm以下である。
中空粒子13aとしては、中空ガラスビーズ、中空フィラー等を用いることができる。前述したように、中空粒子13aの外殻は、保護層13の基材13bより硬いことが好ましく、例えば中空粒子13aとしてガラスビーズを用いれば、外殻はガラスとなり、保護層13の基材13bよりも硬い。中空粒子13aには、空気、窒素等の気体が内包されていることが好ましいが、真空であってもよい。
<第1実施形態に係る同軸ケーブルの製造方法>
図1に示す第1実施形態に係る同軸ケーブル10は、例えば、次のように製造される。以下、第1実施形態に係る同軸ケーブルの製造方法について説明する。
第1実施形態に係る同軸ケーブルの製造方法は、(a)第1導体11の周囲に第1絶縁層12,13を形成する工程、(b)第1絶縁層12,13の周囲に第2導体14を配置する工程、(c)第2導体14の周囲に第2絶縁層15を形成する工程、を含む。前記(a)工程は、(a1)第1導体11の周囲に空孔12aを有する発泡層12を形成する工程、(a2)発泡層12の周囲に、基材13bと中空粒子13aとを含む保護層13を形成する工程、を含む。
このように、第1実施形態に係る同軸ケーブルの製造方法によれば、電気特性および細径化の両立が可能な同軸ケーブルを製造することができる。具体的には、例えば、インピーダンス75Ω、および、60~67pF/mの低静電容量を満たしつつ、外径0.32~0.34mmの細径の同軸ケーブルを製造することができる。なお、静電容量を低く抑えることにより、波形のなまりを抑える等、伝送信号波形の品質を向上させることが可能となる。
以下、第1実施形態に係る同軸ケーブルの製造方法について、詳細に説明する。
まず、第1導体11を準備し、押出成形機により、第1導体11の周囲を被覆するように、樹脂組成物を押し出して、所定の厚さの発泡層12を形成する(前記(a1)工程)。発泡層12は、例えば樹脂組成物に発泡核剤を添加し、空気、窒素等の気体を導入しながら押出成形をすることによって形成したり、樹脂組成物に発泡性物質を添加して押出成形し、その後、当該発泡性物質を加熱により熱分解して発泡させることによって形成したりすることができる。
なお、第1実施形態において、樹脂組成物を製造するための混練装置は、例えば、バンバリーミキサーや加圧ニーダなどのバッチ式混練機、二軸押出機などの連続式混練機などの公知の混練装置を採用することができる。
その後、図3に示すように、発泡層12の周囲を被覆するように、所定の厚さの保護層(コーティング層)13を形成する(前記(a2)工程)。ここで、第1実施形態に係る同軸ケーブルの製造方法にあっては、好ましい形態として、図4に示すように、発泡層12の周囲に、中空粒子13aを含むコーティング液52を付着させる。より好ましい形態として、具体的には、発泡層12に被覆された第1導体11を、例えばコーティング装置50において、容器51に入れたコーティング液52に浸漬させた後に引き上げることにより、発泡層12の周囲にコーティング液52を付着させる。このように、発泡層12に中空粒子13aを含む液体を付着させるようにすることで、発泡層12の外表面に形成された凹凸に中空粒子13aがはまり込む。その結果、発泡層12の周囲に中空粒子13aが付着しやすくなるとともに、発泡層12の外表面を平坦化しやすくなる。
その後、発泡層12の周囲に付着させたコーティング液52を加熱や乾燥等の方法によって硬化させて保護層13を形成する。なお、付着後は、すぐに加熱によって硬化させることが好ましい。第1実施形態にあっては、以上の工程により保護層13を形成することによって、例えば、押出成形またはテープ巻き等によって保護層13を形成する場合に比べて、薄い(10μm以下の)保護層を精度良く均一に形成することができ、同軸ケーブルの細径化を容易に行うことができる。なお、コーティング液52の粘度は、20mPa・s~200mPa・s(<音叉型振動式粘度計、型式SV-10H、メーカ:(株)エー・アンド・デイ>)とし、コーティング液52への浸漬開始から、硬化開始までの時間は1秒以内とすると共に、加熱によって硬化させることが好ましい。これによって、コーティング液52の硬化成分が発泡層12中の空孔を塞ぐのを抑制することができ、保護層13形成工程(前記(a2)工程)前の発泡層12の発泡度を維持することができる。
次に、保護層13の周囲に複数本の導線14aを巻き付けた第2導体(シールド層)14を形成する。
次に、第2導体(シールド層)14の周囲を被覆するように、樹脂組成物を押し出して、所定厚さの第2絶縁層15を形成する(図1参照)。以上の工程により、第1実施形態に係る同軸ケーブル10を製造することができる。
なお、第1実施形態に係る同軸ケーブル10の製造方法においては、第2絶縁層15を形成した後に、第2絶縁層15を構成する樹脂組成物を、例えば電子線架橋法または化学架橋法により架橋する工程を含むことが好ましい。この工程は必須ではないが、架橋により当該樹脂組成物の機械特性が向上する。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
10,90 同軸ケーブル
11 第1導体
11a 導線
12 発泡層(第1絶縁層)
12a 空孔
12b 基材
13,93 保護層(第1絶縁層)
13a 中空粒子
13b 基材
14 第2導体
14a 導線
15 第2絶縁層
50 コーティング装置
51 容器
52 コーティング液

Claims (8)

  1. 第1導体と、前記第1導体の周囲に被覆される第1絶縁層と、前記第1絶縁層の周囲に配置される第2導体と、前記第2導体の周囲に被覆される第2絶縁層と、を有し、
    前記第1絶縁層は、空孔を有する発泡層と、前記発泡層の周囲に配置される保護層と、を有し、
    前記保護層は、中空粒子を含む、同軸ケーブル。
  2. 請求項1に記載の同軸ケーブルにおいて、
    前記保護層は、基材と、前記中空粒子と、により構成され、
    前記中空粒子は、外殻と、前記外殻に内包された気体と、により構成され、
    前記外殻は、前記基材よりも硬い、同軸ケーブル。
  3. 請求項1に記載の同軸ケーブルにおいて、
    前記中空粒子の外径は、10μm以下であり、
    前記保護層の平均厚さは、10μm以下である、同軸ケーブル。
  4. 請求項3に記載の同軸ケーブルにおいて、
    前記中空粒子の外径は、2μm以下である、同軸ケーブル。
  5. 請求項1に記載の同軸ケーブルにおいて、
    前記発泡層の発泡率は、60%以上80%以下である、同軸ケーブル。
  6. (a)第1導体の周囲に第1絶縁層を形成する工程、
    (b)前記第1絶縁層の周囲に第2導体を配置する工程、
    (c)前記第2導体の周囲に第2絶縁層を形成する工程、
    を含み、
    前記(a)工程は、
    (a1)前記第1導体の周囲に空孔を有する発泡層を形成する工程、
    (a2)前記発泡層の周囲に、中空粒子を含む保護層を形成する工程、
    を含む、同軸ケーブルの製造方法。
  7. 請求項6に記載の同軸ケーブルの製造方法において、
    前記(a2)工程は、
    (a21)前記発泡層の周囲に、前記中空粒子を含むコーティング液を付着させる工程、
    (a22)前記(a21)工程の後に、前記コーティング液を硬化させて前記保護層を形成する工程、
    を含む、同軸ケーブルの製造方法。
  8. 請求項7に記載の同軸ケーブルの製造方法において、
    前記(a21)工程では、
    前記発泡層に被覆された前記第1導体を前記コーティング液に浸漬させた後に引き上げることにより、前記発泡層の周囲に前記コーティング液を付着させる、同軸ケーブルの製造方法。
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