JP7211191B2 - 孔壁撮影装置 - Google Patents

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Description

本発明は、孔壁を撮影する孔壁撮影装置に関する。
ノンコアボーリング(削孔検層)の実施後や、グランドアンカー孔の削孔後に、孔内の孔壁観察を行うことで、地山の脆弱部の位置や原因(亀裂、風化、断層等)を特定することができる。孔壁を撮影するカメラを孔内に挿入し、孔壁画像の目視確認や孔壁画像を連結した孔壁展開図を作成して孔壁観察を行う。
孔壁の撮影に際し、孔内が泥水で満たされている場合、泥水により孔壁の観察ができないため、孔内の泥水を抜き出すか、孔内を洗浄して泥水と清水を置換する必要があった。しかし、湧水等が自然に発生するため、全ての泥水を除去することはできない。また、先端部には、水が残っていることが多いため、その地点の孔壁を観察することはできなかった。
そこで、清水の噴射によってカメラの視野内から泥水を排出させる技術が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開平08-260871号公報 特開平09-189188号公報
しかしながら、従来技術では、カメラの視野内で清水の噴射に伴う水流が発生してしまうため、流水線や水滴、泡が孔壁の撮影データに映り込み、撮影精度が低下してしまうという問題点があった。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、カメラと孔壁との間を効率よく清水に置換することができ、撮影精度を向上させることができる孔壁撮影装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、ボーリング孔の孔内を軸方向に走行させながら、カメラによって孔壁の周方向の全域を撮影する孔壁撮影装置であって、前記カメラを覆い、注水口から内部に供給される清水で満たされた空間を前記カメラと孔壁との間に形成する円筒状の透明管と、前記透明管の中心軸と前記ボーリング孔の中心軸とが一致するように支持するセントラライザと、を具備し、前記透明管の周面部には、前記清水を孔壁に向けて排出する排出口が形成され、前記カメラは、前記透明管に満たされた前記清水と、前記透明管の周面と、前記透明管の排出口から排出された前記清水とを介して前記孔壁の周方向の全域を撮影することを特徴とする。
さらに、本発明において、前記排出口は、前記カメラを挟んだ前記透明管の軸方向の両側にそれぞれ形成されても良い。
さらに、本発明は、前記カメラとして、それぞれの光軸が合致するようにして、互いに逆向きに組み合わせられた2つの撮像光学系を備えた全天球カメラを搭載し、前記セントラライザは、前記撮像光学系の光軸が前記ボーリング孔の中心軸と直交し、2つの前記撮像光学系と前記ボーリング孔の内壁との光軸上のそれぞれの距離が同じになるように前記全天球カメラを前記ボーリング孔の中心軸上に支持しても良い。
さらに、本発明は、孔壁に光を照射する照明を具備し、前記照明は、前記カメラを挟んだ前記透明管の軸方向の両側にそれぞれ形成された前記排出口の間に配置されても良い。
また、本発明の孔壁観察システムは、ボーリング孔の孔内を軸方向に走行させながら、カメラによって孔壁の周方向の全域を撮影する孔壁撮影装置と、前記孔壁撮影装置によって撮影された撮影データから孔壁展開図を生成する孔壁展開図生成装置とを備えた孔壁観察システムであって、前記孔壁展開図生成装置は、所定時間毎の前記撮影データを取得する画像取得部と、前記画像取得部によって取得された前記撮影データから、前記ボーリング孔の軸方向が所定長で、周方向全域を写した360度パノラマ画像を部分展開図として生成する部分展開図生成部と、撮影時間が前後する前記部分展開図を連結して前記孔壁展開図を生成する部分展開図連結部と、を具備し、前記孔壁撮影装置は、前記カメラを覆い、注水口から内部に供給される清水で満たされた空間を前記カメラと孔壁との間に形成する円筒状の透明管と、前記透明管の中心軸と前記ボーリング孔の中心軸とが一致するように支持するセントラライザと、を具備し、前記透明管の周面部には、前記清水を孔壁に向けて排出する排出口が、前記カメラを挟んだ前記透明管の軸方向の両側の、前記部分展開図の撮影範囲外にそれぞれ形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、円筒状の透明管によって前記カメラと孔壁との間に清水で満たされた空間を形成することで、カメラと孔壁との間を効率よく清水に置換することができ、撮影精度を向上できるという効果を奏する。
本発明に係る孔壁撮影装置の実施形態の構成を示す構成図である。 図1に示す透明管の後面図である。 図1に示す全天球カメラと透明管との位置関係を示す側面図である。 図1に示す排出口の配置を示す図である。 図1に示す孔壁撮影装置による撮影データから孔壁展開図を生成する孔壁展開図生成装置の構成を示すブロック図である。 図5に示す部分展開図生成部及び特徴点抽出部の動作を説明するための説明図である。 図5に示す特徴点マッチング部及び部分展開図連結部の動作を説明するための説明図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。なお、以下の実施の形態において、同様の機能を示す構成には、同一の符号を付して適宜説明を省略する。
本実施形態の孔壁撮影装置10は、ボーリング孔の孔内を軸方向に走行させながら、孔壁の周方向の全域を軸方向の所定長毎に撮影する装置であり、図1を参照すると、全天球カメラ20と、照明30と、第1セントラライザ40と、透明管50と、第2セントラライザ60とを備えている。
全天球カメラ20は、上下左右全方位を撮影可能な撮影装置であり、シャフト41の先端に取り付けられている。本実施形態では、孔壁撮影装置10をボーリング孔の孔内を軸方向に走行させながら、全天球カメラ20によってボーリング孔の孔壁全周を軸方向の所定長毎に撮影する。以下、孔壁撮影装置10における走行方向の位置関係は、孔壁撮影装置10をボーリング孔に挿入した状態を想定し、ボーリング孔の奥側を前側、ボーリング孔の孔口側を後側とそれぞれ称す。
本実施形態では、全天球カメラ20として、180度より大きい全画角を有する広角レンズと、広角レンズによる像を撮像するCMOS等の撮像センサとを有する同一構造の撮像光学系21a、21bを2つ組み合わせ、撮像光学系21a、21bは、図3に示すように、それぞれの光軸Cが合致するようにして、互いに逆向きに組み合わせられている。
なお、3個以上の撮像光学系(例えば、画角90度×4)を組み合わせた全天球カメラ20や、異なる画角の撮像光学系(例えば、画角270度+90度)を組み合わせた全天球カメラ20を採用しても良い。また、孔壁全周を撮影可能なカメラであれば、全天球カメラ20の代わりに、円錐型のミラーを備えたボアホールカメラ等の他のカメラを用いても良い。
照明30は、ボーリング孔の周方向の全域に対して万遍なく光を照射するように、シャフト41に取り付けられた複数のLED照明で構成されている。照明30は、シャフト41に取り付けられたバッテリボックス31からの供給電力によって発光する。
第1セントラライザ40は、全天球カメラ20よりも後側に配置され、全天球カメラ20及び照明30が取付けられたシャフト41を中心軸がボーリング孔の中心軸と一致するように支持する。第1セントラライザ40は、ボーリング孔の内壁に当接して軸方向に走行する車輪を先端に備えた複数のアーム部を有し、複数のアーム部をボーリング孔の内壁に向けて放射状に架け渡すことで、シャフト41の中心軸がボーリング孔の中心軸と一致するように支持する。
シャフト41の中心軸とボーリング孔の中心軸とが一致した状態で、全天球カメラ20は、図3に示すように、撮像光学系21a、21bにおける広角レンズの光軸Cがボーリング孔の中心軸と直交し、撮像光学系21a、21bにおけるそれぞれの広角レンズとボーリング孔の内壁との光軸C上のそれぞれの距離r、距離rが同じになるように支持される。
透明管50は、全天球カメラ20及び照明30を覆うようにシャフト41に取り付けられた円筒体であり、中心軸が互いに一致するようにシャフト41に取けられている。透明管50の直径Rは、図2乃至図4に示すように、ボーリング孔の直径Rよりも若干小さい値に設定されている。
透明管50は、シャフト41に中心軸が一致するように取り付けられた円盤状の後板部51と、少なくとも全天球カメラ20による撮影範囲(周方向の全域及び軸方向の所定長)がアクリル等の透明材料で構成された周面部52と、シャフト41と中心軸が一致する補助シャフト42が取付けられた前板部53とを備えている。
後板部51には、図2に示すように、複数の注水口51aが設けられている。3個の注水口51aは、中心軸を中心とした同心円上に等間隔で設けられている。本実施形態では、120度の間隔で3個の注水口51aが設けられている。
周面部52には、図3及び図4に示すように、全天球カメラ20を挟んだ透明管50の軸方向の両側であって、全天球カメラ20による軸方向の撮影範囲を挟んだ前後両側に、清水を孔壁に向けて排出する複数の排出口52aがそれぞれ形成されている。本実施形態では、排出口52aは、断面が円形であり、周方向に15度の等間隔で24個の排出口52aが形成されている。なお、図3において、シャフト41や補助シャフト42は、省略されている。
第2セントラライザ60は、ボーリング孔の内壁に当接して軸方向に走行する車輪を先端に備えた複数のアーム部を有し、複数のアーム部をボーリング孔の内壁に向けて放射状に架け渡すことで、前板部53に取り付けられた補助シャフト42を、中心軸がボーリング孔の中心軸と一致するように支持する。なお、第2セントラライザ60は、第1セントラライザ40に比べて、走行方向の長さが短く設定されている。これにより、孔壁撮影装置10による孔壁の撮影をボーリング孔のより奥まで実施することが可能になる。
全天球カメラ20によって撮影された撮影データは、シャフト41から後方に延びる通信ケーブル43を経由して孔壁展開図生成装置70に送信される。孔壁展開図生成装置70は、パーソナルコンピュータ等のプログラム制御で動作する情報処理装置であり、全天球カメラ20によって撮影された撮影データから孔壁展開図を生成する。
孔壁展開図生成装置70は、図5を参照すると、制御部80と、ハードディスクや半導体メモリ等の記憶手段で構成された記憶部71と、スピーカー等の音声出力装置や警告ランプ、液晶ディスプレイ等の表示装置で構成された警告出力部72と、液晶ディスプレイ等の表示装置やプリンタ等の印刷装置で構成された展開図出力部73とを備えている。
制御部80は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えたマイクロコンピューター等の情報処理部である。ROMには孔壁展開図生成装置70の動作制御を行うための制御プログラムが記憶されている。制御部80は、ROMに記憶されている制御プログラムを読み出し、制御プログラムをRAMに展開させることで、画像取得部81と、部分展開図生成部82と、特徴点抽出部83と、特徴点マッチング部84と、部分展開図連結部85として機能する。
画像取得部81は、全天球カメラ20から所定時間毎の撮影データを取得する。画像取得部81は、全天球カメラ20によって所定時間毎に撮影された静止画を撮影データとして取得しても良く、全天球カメラ20によって撮影された動画から指定したフレーム数毎に抽出した静止画を撮影データとして取得しても良い。
部分展開図生成部82は、画像取得部81によって取得される所定時間毎の撮影データから部分展開図H~Hをそれぞれ生成して記憶部71に記憶させる。部分展開図生成部82は、撮影データの歪みを補正し、ボーリング孔の軸方向が所定長L(例えば、L=4cm)で、ボーリング孔の周方向全域を写した360度パノラマ画像を部分展開図H~Hとしてそれぞれ生成する。
部分展開図生成部82が生成する部分展開図H~Hは、図3に示すように、全天球カメラ20の撮像光学系21a、21bにおける広角レンズの光軸Cを中心として軸方向の前後L/2の範囲である。従って、光軸Cを中心として軸方向の前後L/2の範囲が全天球カメラ20による軸方向の撮影範囲となる。なお、画像取得部81によって取得される撮影データは、全天球カメラ20の撮像光学系21a、21bでそれぞれ撮影された2枚の画像からなり、部分展開図生成部82は、2枚の画像を結合して部分展開図H~Hを生成する。
図3を参照すると、前方側に位置する複数の排出口52aと、後方側に位置する複数の排出口52aとは、いずれも全天球カメラ20の軸方向の撮影範囲外であって十分に離れた位置に配置されている。前方側に位置する複数の排出口52aと全天球カメラ20の光軸Cとの軸方向の距離をL、後方側に位置する複数の排出口52aと全天球カメラ20の光軸Cとの軸方向の距離をLとそれぞれした場合、L及びLのいずれも全天球カメラ20の撮影範囲であるL/2の2倍以上であることが好ましい。また、照明30は、前後に位置する複数の排出口52aの間に配置されている。
特徴点抽出部83は、部分展開図生成部82によって生成された部分展開図H~Hから複数の「特徴点」をそれぞれ抽出し、抽出した「特徴点」の画像座標(x、y)を特徴点モニタデータD~Dとしてそれぞれ生成して記憶部71に記憶させる。
特徴点抽出部83は、ボーリング孔の内壁の亀裂、岩質の変化点等を「特徴点」として抽出する。従って、ボーリング孔の内壁は、亀裂、岩質の変化点といったテクスチャーが多いため、「特徴点」の抽出を容易に行うことができる。
これにより、部分展開図生成部82によって所定時間毎の部分展開図H~Hが生成されると共に、特徴点抽出部83によって部分展開図H~H毎の特徴点モニタデータD~Dが生成される。
特徴点マッチング部84は、特徴点のマッチング技術を用いて、撮影時間が前後する部分展開図H~Hの特徴点モニタデータD~Dをそれぞれマッチングさせ、マッチング時の軸方向及び周方向の変換距離及び変換方向をそれぞれ算出する。
部分展開図連結部85は、特徴点マッチング部84によって算出された軸方向及び周方向の変換距離及び変換方向に基づいて、撮影時間が前後する部分展開図H~Hを連結してボーリング孔全長にわたる孔壁展開図Hallを生成する。
次に、孔壁撮影装置10を用いたボーリング孔の内壁の撮影手順について詳細に説明する。
まず、観察するボーリング孔の内壁に位置の基準となる目印を1か所以上設置する。目印の設置場所は、孔壁撮影装置10の全天球カメラ20によって撮影可能な場所であればどこでも良く、例えば、入り口から1m程度の設置しやすい場所を選ぶと良い。
次に、透明管50の後板部51に形成された3個の注水口51aのそれぞれに、図示しない清水供給装置からのホースを接続し、透明管50の内部に清水を供給して充満させる。
次に、清水の供給を継続しながら、孔壁撮影装置10をボーリング孔に挿入して最奥部まで走行させる。従って、孔壁撮影装置10は、複数の排出口52aから孔壁に向けて清水を排出しながら、ボーリング孔に最奥部まで走行することになる。これにより、ボーリング孔内の泥水が透明管50の内部に侵入することなく、透明管50の内部は、清水で充満された状態が維持される。また、清水の排出によって、孔壁を洗浄する効果もある。
通信ケーブル43は、孔壁撮影装置10の引綱として用いる。別途、引綱を取り付けるようにしても良い。ボーリング孔が縦孔であったり、下向きの傾斜があったりした場合には、孔壁撮影装置10を自重で走行させることができる。ボーリング孔が横孔である場合には、棒によって押し込んだり、孔壁撮影装置10に自走機能を備えさせたりすると良い。
次に、清水供給装置からの清水の供給を継続し、通信ケーブル43を引いて孔壁撮影装置10を手前に走行させながら、全天球カメラ20によってボーリング孔の孔壁を撮影する。孔壁撮影装置10を走行させるスピートは、一定である必要はない。
全天球カメラ20による撮影は、透明管50の内部が清水で充満された状態で行われる。これにより、ボーリング孔が泥水で満たされている場合でも、透明管50によって全天球カメラ20と孔壁との間に清水で満たされた空間を形成することができる。透明管50の内部の清水は、ほぼ静止した状態となるため、流水線、水滴、泡が発生しにくく、撮影データに映り込むことを防止することができる。
また、全天球カメラ20による撮影は、全天球カメラ20による軸方向の撮影範囲を挟んで前後それぞれに形成された複数の排出口52aから清水を孔壁に向けて排出しながら行われる。これにより、全天球カメラ20による撮影範囲の孔壁と透明管50の外周面との間は、軸方向の両側から供給される清水で置換される。従って、流水線、水滴、泡が発生しにくく、撮影データに映り込むことを防止することができる。
次に、孔壁展開図生成装置70による孔壁展開図の生成動作について図6及び図7を参照して詳細に説明する。
まず、画像取得部81は、図6(a)に示すような所定時間毎の撮影データP~Pを全天球カメラ20から取得する。図6(a)には、画像取得部81によって取得された撮影データP~Pが示されている。
部分展開図生成部82は、図6(b)に示すように、画像取得部81によって取得される所定時間毎の撮影データP~Pから部分展開図H~Hをそれぞれ生成して記憶部71に記憶させる。図6(b)には、撮影データP~Pから生成された部分展開図H~Hが示されている。以下、部分展開図H~Hを部分展開図連結部85によって連結するまでの動作を説明する。
次に、特徴点抽出部83は、図6(c)に示すように、部分展開図H~Hから複数の「特徴点」をそれぞれ抽出し、抽出した「特徴点」の画像座標(x、y)を特徴点モニタデータD~Dとしてそれぞれ生成して記憶部71に記憶させる。図6(c)において、白抜き+印が「特徴点」を示している。
次に、特徴点マッチング部84は、図7(a)に矢印A12、A23、A34で示すように、特徴点のマッチング技術を用いて、撮影時間が前後する部分展開図H~Hの特徴点モニタデータD~Dをそれぞれマッチングさせる。そして、特徴点マッチング部84は、図7(a)に矢印B12、B23、B34で示すように、マッチング時の軸方向及び周方向の変換距離及び変換方向を、撮影時間が前後する部分展開図H~H毎にそれぞれ算出する。なお、図7(a)では、2つのマッチングペアについて例示しているが、実際には数多くのマッチングペアを求め、特徴点マッチング部84は、特徴点のマッチングペアの数が予め設定された閾値以上の場合に撮影時間が前後する部分展開図H~Hがマッチングと判断する。
撮影時間が前後する部分展開図Hm-1、Hの特徴点モニタデータDm-1、Dがマッチングしない場合には、孔壁撮影装置10の走行速度が速すぎて撮影時間が前後する部分展開図Hm-1と部分展開図Hとで重なりあう範囲が小さい場合や、振動等によって距離rと距離rとが異なってしまい、撮影時間が前後する部分展開図Hm-1と部分展開図Hとで撮影条件に変化が生じた場合が考えられる。従って、全天球カメラ20による撮影と、孔壁展開図生成装置70による孔壁展開図の生成動作とを並行して行っている場合には、特徴点マッチング部84は、撮影時間が前後する部分展開図Hm-1、Hの内、後で撮影された方の部分展開図Hを削除し、警告出力部72によって音や表示で警告を出力する。これにより、作業員は、孔壁撮影装置10を逆方向に戻して全天球カメラ20による撮影をやり直すことができる。
また、全天球カメラ20によってボーリング孔全長に亘って撮影した後に、孔壁展開図生成装置70による孔壁展開図Hallの生成動作を行うようにしても良い。この場合には、孔壁撮影装置10の走行速度に対して、画像取得部81によって取得する撮影データの時間間隔を十分に短くし、撮影時間が前後する部分展開図Hm-1、Hの重なりを大きくする。そして、特徴点マッチング部84は、部分展開図Hm-1、Hの特徴点モニタデータDm-1、Dがマッチングしない場合、後で撮影された方の部分展開図Hを削除し、さらに後で撮影された方の部分展開図Hm+1を前に撮影された方の部分展開図Hm-1とマッチングさせる。これにより、不良データを削除してより正確な孔壁展開図Hallを生成することができる。なお、部分展開図Hm-1とマッチングしない部分展開図が部分展開図H以降も連続して予め設定された枚数になった場合には、特徴点マッチング部84は、警告出力部72によって音や表示で警告を出力すると良い。
次に、部分展開図連結部85は、特徴点マッチング部84によって算出された軸方向及び周方向の変換距離及び変換方向に基づいて、図7(b)に示すように、撮影時間が前後する部分展開図H~Hを連結した孔壁展開図H1~4を生成する。このようにして、撮影時間が前後する部分展開図H~Hを連結してボーリング孔全長にわたる孔壁展開図Hallを生成する。そして、孔壁展開図Hallに位置の基準となる目印を含むことで、ボーリング孔全長にわたる位置を把握することができる。
撮影時間が前後する部分展開図H~Hを連結する際には、全天球カメラ20の光軸Cに近い方の画像を優先する。すなわち、部分展開図H~Hでは、歪が光軸Cに近い程、小さい。従って、光軸Cに近い方の画像を優先することで、より正確に孔壁を再現することができる。
以上説明したように、本実施形態は、ボーリング孔の孔内を軸方向に走行させながら、全天球カメラ20によって孔壁の周方向の全域を撮影する孔壁撮影装置10であって、全天球カメラ20を覆い、注水口51aから内部に供給される清水で満たされた空間を全天球カメラ20と孔壁との間に形成する円筒状の透明管50と、透明管50の中心軸とボーリング孔の中心軸とが一致するように支持する第1セントラライザ40と、を具備し、透明管50の周面部52には、清水を孔壁に向けて排出する排出口52aが形成されている。
この構成により、円筒状の透明管50によって全天球カメラ20と孔壁との間に清水で満たされた空間を形成することで、全天球カメラ20と孔壁との間を効率よく清水に置換することができる。透明管50の内部の清水は、ほぼ静止した状態となるため、流水線、水滴、泡が発生しにくく、撮影データに映り込むことを防止することができ、撮影精度を向上させることができる。
さら、本実施形態は、排出口52aは、全天球カメラ20を挟んだ透明管50の軸方向の両側にそれぞれ形成されている。
この構成により、全天球カメラ20による撮影範囲の孔壁と透明管50の外周面との間は、全天球カメラ20を挟んだ透明管50の軸方向の両側から供給される清水で置換されるため、流水線、水滴、泡が発生しにくく、撮影データに映り込むことを防止することができる。
さらに、本実施形態は、全天球カメラ20は、それぞれの光軸Cが合致するようにして、互いに逆向きに組み合わせられた2つの撮像光学系を備え、第1セントラライザ40は、撮像光学系の光軸Cがボーリング孔の中心軸と直交し、2つの撮像光学系とボーリング孔の内壁との光軸C上のそれぞれの距離が同じになるように全天球カメラ20をボーリング孔の中心軸上に支持する。
この構成により、孔壁と透明管50の外周面との間の距離を均一にすることができる。
さらに、本実施形態は、孔壁に光を照射する照明30を具備し、照明30は、全天球カメラ20を挟んだ透明管50の軸方向の両側にそれぞれ形成された排出口52aの間に配置されている。
この構成により、照明30に起因する影の映り込みを防止することができる。
また、本実施形態は、ボーリング孔の孔内を軸方向に走行させながら、全天球カメラ20によって孔壁の周方向の全域を撮影する孔壁撮影装置10と、孔壁撮影装置10によって撮影された撮影データから孔壁展開図を生成する孔壁展開図生成装置70とを備えた孔壁観察システムであって、孔壁展開図生成装置70は、所定時間毎の撮影データを取得する画像取得部81と、画像取得部81によって取得された撮影データから、ボーリング孔の軸方向が所定長で、周方向全域を写した360度パノラマ画像を部分展開図として生成する部分展開図生成部82と、撮影時間が前後する部分展開図を連結して孔壁展開図を生成する部分展開図連結部85と、を具備し、孔壁撮影装置10は、全天球カメラ20を覆い、注水口51aから内部に供給される清水で満たされた空間を全天球カメラ20と孔壁との間に形成する円筒状の透明管50と、透明管50の中心軸とボーリング孔の中心軸とが一致するように支持する第1セントラライザ40と、を具備し、透明管50の周面部52には、清水を孔壁に向けて排出する排出口52aが、全天球カメラ20を挟んだ透明管50の軸方向の両側の、部分展開図の撮影範囲外にそれぞれ形成されている。
この構成により、円筒状の透明管50によって全天球カメラ20と孔壁との間に清水で満たされた空間を形成すると共に、全天球カメラ20による撮影範囲の孔壁と透明管50の外周面との間は、全天球カメラ20を挟んだ透明管50の軸方向の両側から供給される清水で置換されるため、流水線、水滴、泡が発生しにくく、撮影データに映り込むことを防止して撮影精度を向上させることができる。
以上、本発明を、実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせ等にいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
10 孔壁撮影装置
20 全天球カメラ
21a 撮像光学系
21b 撮像光学系
30 照明
31 バッテリボックス
40 第1セントラライザ
41 シャフト
42 補助シャフト
43 通信ケーブル
50 透明管
51 後板部
51a 注水口
52 周面部
52a 排出口
53 前板部
60 第2セントラライザ
70 孔壁展開図生成装置
71 記憶部
72 警告出力部
73 展開図出力部
80 制御部
81 画像取得部
82 部分展開図生成部
83 特徴点抽出部
84 特徴点マッチング部
85 部分展開図連結部

Claims (5)

  1. ボーリング孔の孔内を軸方向に走行させながら、カメラによって孔壁の周方向の全域を撮影する孔壁撮影装置であって、
    前記カメラを覆い、注水口から内部に供給される清水で満たされた空間を前記カメラと孔壁との間に形成する円筒状の透明管と、
    前記透明管の中心軸と前記ボーリング孔の中心軸とが一致するように支持するセントラライザと、を具備し、
    前記透明管の周面部には、前記清水を孔壁に向けて排出する排出口が形成され
    前記カメラは、前記透明管に満たされた前記清水と、前記透明管の周面と、前記透明管の排出口から排出された前記清水とを介して前記孔壁の周方向の全域を撮影することを特徴とする孔壁撮影装置。
  2. 前記排出口は、前記カメラを挟んだ前記透明管の軸方向の両側にそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1記載の孔壁撮影装置。
  3. 前記カメラとして、それぞれの光軸が合致するようにして、互いに逆向きに組み合わせられた2つの撮像光学系を備えた全天球カメラを搭載し、
    前記セントラライザは、前記撮像光学系の光軸が前記ボーリング孔の中心軸と直交し、2つの前記撮像光学系と前記ボーリング孔の内壁との光軸上のそれぞれの距離が同じになるように前記全天球カメラを前記ボーリング孔の中心軸上に支持することを特徴とする請求項1又は2記載の孔壁撮影装置。
  4. 孔壁に光を照射する照明を具備し、
    前記照明は、前記カメラを挟んだ前記透明管の軸方向の両側にそれぞれ形成された前記排出口の間に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の孔壁撮影装置。
  5. ボーリング孔の孔内を軸方向に走行させながら、カメラによって孔壁の周方向の全域を撮影する孔壁撮影装置と、前記孔壁撮影装置によって撮影された撮影データから孔壁展開図を生成する孔壁展開図生成装置とを備えた孔壁観察システムであって、
    前記孔壁展開図生成装置は、
    所定時間毎の前記撮影データを取得する画像取得部と、
    前記画像取得部によって取得された前記撮影データから、前記ボーリング孔の軸方向が所定長で、周方向全域を写した360度パノラマ画像を部分展開図として生成する部分展開図生成部と、
    撮影時間が前後する前記部分展開図を連結して前記孔壁展開図を生成する部分展開図連結部と、を具備し、
    前記孔壁撮影装置は、
    前記カメラを覆い、注水口から内部に供給される清水で満たされた空間を前記カメラと孔壁との間に形成する円筒状の透明管と、
    前記透明管の中心軸と前記ボーリング孔の中心軸とが一致するように支持するセントラライザと、を具備し、
    前記透明管の周面部には、前記清水を孔壁に向けて排出する排出口が、前記カメラを挟んだ前記透明管の軸方向の両側の、前記部分展開図の撮影範囲外にそれぞれ形成されていることを特徴とする孔壁観察システム。
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