JP7211034B2 - ロータリ圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、2シリンダ型のロータリ圧縮機に関する。
2シリンダ型のロータリ圧縮機において、下シリンダで圧縮され下吐出孔から吐出する高温の圧縮冷媒が、下端板カバー室(下マフラー室)から上端板カバー室(上マフラー室)に向かって流れる冷媒通路孔を、下シリンダ及び上シリンダの吸入室側から離れた位置に配置することにより、圧縮冷媒が、下シリンダ及び上シリンダの吸入室側の吸入冷媒を加熱するのを抑制し、圧縮機効率を向上させる技術が知られている。
また、2シリンダ型のロータリ圧縮機において、下シリンダで圧縮され下吐出孔から吐出する高温の圧縮冷媒が、下端板を加熱して下シリンダの吸入室内の吸入冷媒を加熱するのを抑制し、圧縮機効率を向上させる技術が知られている。
特開2014-145318号公報 国際公開第2013/094114号
特許文献1に記載されたロータリ圧縮機は、下端板カバー(下マフラーカバー)を膨らませることにより、下端板と下端板カバーとの間に形成される下端板カバー室が大きな容積となっている。このため、上シリンダで圧縮されて上吐出孔から吐出され冷媒通路孔を逆流して下マフラー室に流れ込む冷媒の量が大きい。
特許文献2に記載されたロータリ圧縮機は、下端板に設けられた下吐出孔に対して冷媒通路孔が下吐出弁収容部の反対側に配置され、下吐出孔から吐出された冷媒が下吐出弁収容部を通って冷媒通路孔に流れるので、下吐出弁収容部を深くする必要がある。そのため、下端板カバー室(冷媒吐出空間)の容積が大きくなり、上シリンダで圧縮されて上吐出孔から吐出され冷媒通路孔を逆流して下マフラー室に流れ込む冷媒の量が大きい。
以下に、上述の冷媒の逆流現象について説明する。2シリンダ型のロータリ圧縮機では、回転軸の1回転あたりのトルクの変動をできるだけ小さくするため、一般に、吸入、圧縮、吐出の工程が2つのシリンダで180°異なる位相で行われるようにされている。起動時など特異な運転条件を除き、通常の室外温度及び室内温度での空気調和機の運転では、1つのシリンダの吐出工程は、回転軸の1回転中の約1/3回転である。したがって、1回転中の1/3回転は、一方のシリンダの吐出工程(吐出弁が開いている工程)、他の1/3回転は、他方のシリンダの吐出工程、残りの1/3回転は、両方の吐出弁が閉じている工程である。
ここで、2つのシリンダの両方の吐出弁が閉じて圧縮室から吐出される冷媒の流れがないときは、上端板カバー室も下端板カバー室も上端板カバー室の外側の圧縮機筐体内と同じ圧力となる。一方のシリンダの吐出工程では、圧縮された高圧域のなかでも冷媒の流れの最も上流となる圧縮室の圧力が最も高く、次いで上端板カバー室、上端板カバー室の外側の圧縮機筐体内の順で圧力が高い。したがって、上シリンダの吐出弁が開いた直後は、上端板カバー室の圧力が、上端板カバー室の外側の圧縮機筐体内や下端板カバー室の圧力よりも高くなる。よって、次の瞬間には、上端板カバー室から、上端板カバー室の外側である圧縮機筐体内及び冷媒通路孔を逆流して下マフラー室への冷媒の流れが生じる。
上端板カバー室から上端板カバー室の外側の圧縮機筐体内への冷媒の流れは、本来の流れであるが、上端板カバー室から下端板カバー室へ流れた冷媒が、上シリンダの吐出工程の終了後に再度冷媒通路孔及び上端板カバー室を通って上端板カバー室の外側の圧縮機筐体内に流れることになり、本来、必要のない流れであり、エネルギー損失となってロータリ圧縮機の効率を低下させる、という問題がある。
また、特許文献2に記載されたロータリ圧縮機は、下シリンダで圧縮された冷媒によって下シリンダの下面を覆う下端板が加熱されるのを抑制している。しかしながら、ロータリ圧縮機は、特に、外気が低温の雰囲気で長時間停止した状態では、液化した冷媒が圧縮機筐体の内部に溜まってしまうことがある。低温での液冷媒の密度は潤滑油の密度より大きいため、液冷媒が圧縮機筐体の内部の最下部に溜まる。この状態でロータリ圧縮機を起動すると、回転軸の下端から給油羽根によって液冷媒が吸い上げられる。液冷媒を吸い上げると、液冷媒の粘度は潤滑油の粘度に比較して小さいので、圧縮部の摺動部が潤滑不良となり損傷してしまう恐れがある。
したがって、ロータリ圧縮機の起動時には、速やかに液冷媒を加熱して気化させる必要があるが、特許文献2に記載されたロータリ圧縮機のように、下端板を加熱することを抑制した場合、圧縮機筐体の下部に溜まった液冷媒の加熱による気化が抑制されることとなり、給油羽根により液冷媒を吸い上げて圧縮部の潤滑不良による損傷が発生することが問題となる。
また、ロータリ圧縮機では、圧縮機筐体の内部で一部の潤滑油が冷媒に巻き込まれて圧縮機筐体外に吐出される。圧縮機筐体外に吐出された潤滑油は、空気調和機の冷媒回路(冷凍サイクル)を一巡して吸入冷媒とともに下シリンダ及び上シリンダに吸入される。下シリンダに吸入された潤滑油は、冷媒とともに下吐出孔から下端板カバー室に吐出される。下端板カバー室に吐出された潤滑油が下端板カバー室内に溜り、下吐出孔が潤滑油に浸漬すると、冷媒の吐出抵抗となり、効率が低下したり、騒音が発生したりするという問題が生じる。この問題は、下端板カバー室の容積が小さくなるほど発生しやすい。
本発明は、上シリンダで圧縮された冷媒が、冷媒通路孔を逆流するのを抑制して、ロータリ圧縮機の効率低下を抑えると共に、下端板カバー室で生じる騒音を抑制する効果を高めることを目的とする。
本発明は、上部に冷媒の吐出部が設けられ下部に冷媒の吸入部が設けられ密閉された縦置き円筒状の圧縮機筐体と、圧縮機筐体の下部に配置され吸入部から吸入された冷媒を圧縮し吐出部から吐出する圧縮部と、圧縮機筐体の上部に配置され圧縮部を駆動するモータと、を有する。圧縮部は、環状の上シリンダ及び下シリンダと、上シリンダの上側を閉塞する上端板と、下シリンダの下側を閉塞する下端板と、上シリンダと下シリンダとの間に配置され上シリンダの下側及び下シリンダの上側を閉塞する中間仕切板と、モータにより回転される回転軸と、回転軸に互いに位相差をつけて設けられた上偏心部及び下偏心部と、上偏心部に設けられ上シリンダの内周面に沿って公転し上シリンダ内に上シリンダ室を形成する上ピストンと、下偏心部に設けられ下シリンダの内周面に沿って公転し下シリンダ内に下シリンダ室を形成する下ピストンと、上ピストンと当接することで上シリンダ室を上吸入室と上圧縮室に区画する上ベーンと、下ピストンと当接することで下シリンダ室を下吸入室と下圧縮室に区画する下ベーンと、上端板を覆って上端板との間に上端板カバー室を形成し上端板カバー室と圧縮機筐体の内部とを連通する上端板カバー吐出孔を有する上端板カバーと、下端板を覆って下端板との間に下端板カバー室を形成する下端板カバーと、上端板に設けられ上圧縮室と上端板カバー室とを連通する上吐出孔と、下端板に設けられ下圧縮室と下端板カバー室とを連通する下吐出孔と、下端板カバー室と上端板カバー室とを連通する冷媒通路孔と、を備えるロータリ圧縮機において、下端板と下端板カバーとの合わせ面には、下端板カバー室と連通する複数の連通溝が回転軸の径方向に間隔をあけて設けられ、下端板カバーは、平板状に形成され下端板カバーの厚み方向に貫通して設けられて複数の連通溝と連通する少なくとも1つの貫通孔を有し、回転軸の中心線を通りかつ回転軸方向に沿う断面における複数の連通溝の断面積の合計をS1[mm]、回転軸に直交する平面上において少なくとも1つの貫通孔と複数の連通溝の各々とがそれぞれ重なる面積の合計をS2[mm]、複数の連通溝における前記回転軸の径方向に対する前記連通溝の幅の中心線に沿う長さの合計をL[mm]、下シリンダ室の排除容積をV[cc]としたとき、0.10≦(S2/V)≦0.50 ・・・(式1)、1.0≦(S2/S1)≦7.0 ・・・(式2)、De=S1/L ・・・(式3)、(De/V)≦0.2 ・・・(式4)をそれぞれ満たす。
本発明は、下シリンダで圧縮された冷媒が、冷媒通路孔を逆流するのを抑制して、ロータリ圧縮機の効率低下を抑えると共に、下端板カバー室で生じる騒音の抑制する効果を高めることができる。
図1は、本発明に係るロータリ圧縮機の実施例1を示す縦断面図である。 図2は、実施例1のロータリ圧縮機の圧縮部を上方から見た分解斜視図である。 図3は、実施例1のロータリ圧縮機の回転軸と給油羽根を上方から見た分解斜視図である。 図4は、実施例1のロータリ圧縮機の下端板を下方から見た平面図である。 図5は、実施例1のロータリ圧縮機の下吐出弁を取付けた下吐出弁収容凹部を示す縦断面図である。 図6は、実施例1のロータリ圧縮機の下端板及び下端板カバーを下方から見た斜視図である。 図7は、実施例1のロータリ圧縮機の下端板及び下端板カバーを下方から見た分解斜視図である。 図8は、実施例1のロータリ圧縮機の下端板を下方から見た平面図である。 図9は、実施例1のロータリ圧縮機の下端板カバーを下方から見た平面図である。 図10は、実施例1のロータリ圧縮機の下端板と下端板カバーとを重ねた状態を下方から見た透視平面図である。 図11は、実施例1のロータリ圧縮機の下端板と下端板カバーとを重ねた状態を示す縦断面図である。 図12Aは、実施例1における下端板の連通溝の断面形状を示す断面図である。 図12Bは、実施例1における下端板の連通溝の断面形状の他の例を示す断面図である。 図12Cは、実施例1における下端板の連通溝の断面形状の他の例を示す断面図である。 図13は、騒音レベルと圧縮部の回転数との関係を示すグラフである。 図14は、実施例2のロータリ圧縮機の下端板を下方から見た平面図である。 図15は、実施例2のロータリ圧縮機の下端板と下端板カバーとを重ねた状態を下方から見た透視平面図である。 図16は、実施例3における下端板カバーを上方から見た斜視図である。 図17は、実施例4における中間仕切板のインジェクション孔を示す平面図である。
以下に、本発明を実施するための形態(実施例)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明に係るロータリ圧縮機の実施例1を示す縦断面図である。図2は、実施例1のロータリ圧縮機の圧縮部を上方から見た分解斜視図である。図3は、実施例1のロータリ圧縮機の回転軸と給油羽根を上方から見た分解斜視図である。
図1に示すように、ロータリ圧縮機1は、密閉された縦置き円筒状の圧縮機筐体10内の下部に配置された圧縮部12と、圧縮部12の上方に配置され、回転軸15を介して圧縮部12を駆動するモータ11と、圧縮機筐体10の側部に固定された縦置き円筒状のアキュムレータ25と、を備えている。
アキュムレータ25は、上吸入管105及びアキュムレータ上L字管31Tを介して上シリンダ121Tの上吸入室131T(図2参照)と接続され、下吸入管104及びアキュムレータ下L字管31Sを介して下シリンダ121Sの下吸入室131S(図2参照)と接続されている。
モータ11は、外側に配置されたステータ111と、内側に配置されたロータ112と、を備えている。ステータ111は、圧縮機筐体10の内周面に焼嵌め固定されている。ロータ112は、回転軸15に焼嵌めにより固定されている。
回転軸15は、下偏心部152Sの下方の副軸部151が下端板160Sに設けられた副軸受部161Sに回転自在に嵌め込まれて支持され、上偏心部152Tの上方の主軸部153が上端板160Tに設けられた主軸受部161Tに回転自在に嵌め込まれて支持されている。回転軸15は、互いに180°の位相差をつけて設けられた上偏心部152T及び下偏心部152Sがそれぞれ上ピストン125T及び下ピストン125Sに回転自在に嵌め込まれることによって、圧縮部12全体に対して回転自在に支持されるとともに、回転によって上ピストン125T及び下ピストン125Sをそれぞれ上シリンダ121T、下シリンダ121Sの内周面に沿って公転運動させる。
圧縮機筐体10の内部には、圧縮部12の摺動部の潤滑と上圧縮室133T(図2参照)及び下圧縮室133S(図2参照)をシールするために、潤滑油18が圧縮部12をほぼ浸漬する量だけ封入されている。圧縮機筐体10の下側には、ロータリ圧縮機1全体を支持する複数の弾性支持部材(図示せず)を係止する取付脚310が固定されている。
図2に示すように、圧縮部12は、上から順に、内部に中空空間が形成された膨出部を有する上端板カバー170T、上端板160T、上シリンダ121T、中間仕切板140、下シリンダ121S、下端板160S及び平板状の下端板カバー170Sを積層して構成されている。圧縮部12全体は、上下から略同心円上に配置された複数の通しボルト174,175及び補助ボルト176によって固定されている。
環状の上シリンダ121Tには、上吸入管105が嵌め込まれる上吸入孔135Tが設けられている。環状の下シリンダ121Sには、下吸入管104が嵌め込まれる下吸入孔135Sが設けられている。また、上シリンダ121Tの上シリンダ室130Tには、上ピストン125Tが配置されている。下シリンダ121Sの下シリンダ室130Sには、下ピストン125Sが配置されている。
上シリンダ121Tには、上シリンダ室130Tから放射状に外方へ延びる上ベーン溝128Tが設けられており、上ベーン溝128Tには上ベーン127Tが配置されている。下シリンダ121Sには、下シリンダ室130Sから放射状に外方へ延びる下ベーン溝128Sが設けられており、下ベーン溝128Sには下ベーン127Sが配置されている。
上シリンダ121Tには、外側面から上ベーン溝128Tと重なる位置に、上シリンダ室130Tに貫通しない深さで上スプリング穴124Tが設けられている。上スプリング穴124Tには上スプリング126Tが配置されている。下シリンダ121Sには、外側面から下ベーン溝128Sと重なる位置に、下シリンダ室130Sに貫通しない深さで下スプリング穴124Sが設けられている。下スプリング穴124Sには下スプリング126Sが配置されている。
上シリンダ室130Tは、上下をそれぞれ上端板160T及び中間仕切板140で閉塞されている。下シリンダ室130Sは、上下をそれぞれ中間仕切板140及び下端板160Sで閉塞されている。
上シリンダ室130Tは、上ベーン127Tが上スプリング126Tに押圧されて上ピストン125Tの外周面に当接することによって、上吸入孔135Tに連通する上吸入室131Tと、上端板160Tに設けられた上吐出孔190Tに連通する上圧縮室133Tと、に区画される。下シリンダ室130Sは、下ベーン127Sが下スプリング126Sに押圧されて下ピストン125Sの外周面に当接することによって、下吸入孔135Sに連通する下吸入室131Sと、下端板160Sに設けられた下吐出孔190Sに連通する下圧縮室133Sと、に区画される。
上端板160Tには、上端板160Tを貫通して上シリンダ121Tの上圧縮室133Tと連通する上吐出孔190Tが設けられている。上吐出孔190Tの出口側には、上吐出孔190Tを囲む環状の上弁座(図示せず)が形成されている。上端板160Tには、上吐出孔190Tの位置から上端板160Tの周方向に溝状に延びる上吐出弁収容凹部164Tが形成されている。
上吐出弁収容凹部164Tには、リード弁型の上吐出弁200T及び上吐出弁押さえ201T全体が収容されている。リード弁型の上吐出弁200Tは、後端部が上吐出弁収容凹部164T内に上リベット202Tにより固定されており、前部が上吐出孔190Tを開閉する。上吐出弁押さえ201Tは、後端部が上吐出弁200Tに重ねられて上吐出弁収容凹部164T内に上リベット202Tにより固定されており、前部が湾曲して(反って)いて上吐出弁200Tの開度を規制する。
下端板160Sには、下端板160Sを貫通して下シリンダ121Sの下圧縮室133Sと連通する下吐出孔190Sが設けられている。下吐出孔190Sの出口側には、下吐出孔190Sを囲む環状の下弁座191S(図4参照)が形成されている。下端板160Sには、下吐出孔190Sの位置から下端板160Sの周方向に溝状に延びる下吐出弁収容凹部164S(図4参照)が形成されている。
下吐出弁収容凹部164Sには、リード弁型の下吐出弁200S及び下吐出弁押さえ201S全部が収容されている。リード弁型の下吐出弁200Sは、後端部が下吐出弁収容凹部164S内に下リベット202Sにより固定されており、前部が下吐出孔190Sを開閉する。下吐出弁押さえ201Sは、後端部が下吐出弁200Sに重ねられて下吐出弁収容凹部164S内に下リベット202Sにより固定されており、前部が湾曲して(反って)いて下吐出弁200Sの開度を規制する。
互いに密着固定された上端板160Tと、内部に中空空間が形成された膨出部を有する上端板カバー170Tとの間には、上端板カバー室180Tが形成される。互いに密着固定された下端板160Sと、平板状の下端板カバー170Sとの間には、下端板カバー室180Sが形成される(下端板カバー室180Sの詳細については後述する)。下端板160S、下シリンダ121S、中間仕切板140、上端板160T及び上シリンダ121Tを貫通し、下端板カバー室180Sと上端板カバー室180Tとを連通する2つの冷媒通路孔136が設けられている。
図3に示すように、回転軸15には、下端から上端まで貫通する給油縦孔155が設けられており、給油縦孔155内には給油羽根158が圧入されている。また、回転軸15の側面には、給油縦孔155に連通する複数の給油横孔156が設けられている。
以下に、回転軸15の回転による冷媒の流れを説明する。上シリンダ室130T内において、回転軸15の回転によって、回転軸15の上偏心部152Tに嵌め込まれて設けられた上ピストン125Tが、上シリンダ室130Tの外周面(上シリンダ121Tの内周面)に沿って公転する。上シリンダ室130T内では、上ピストン125Tの公転に伴って、上吸入室131Tが容積を拡大しながら上吸入管105から冷媒を吸入し、上圧縮室133Tが容積を縮小しながら冷媒を圧縮する。圧縮された冷媒の圧力が、上吐出弁200Tの外側の上端板カバー室180Tの圧力よりも高くなると、上吐出弁200Tが開いて、上圧縮室133Tから上端板カバー室180Tへ冷媒が吐出される。上端板カバー室180Tに吐出された冷媒は、上端板カバー170Tに設けられた上端板カバー吐出孔172T(図1参照)から圧縮機筐体10の内部に吐出される。
また同様に、下シリンダ室130S内において、回転軸15の回転によって、回転軸15の下偏心部152Sに嵌め込まれて設けられた下ピストン125Sが、下シリンダ室130Sの外周面(下シリンダ121Sの内周面)に沿って公転する。下シリンダ室130S内では、下ピストン125Sの公転に伴って、下吸入室131Sが容積を拡大しながら下吸入管104から冷媒を吸入し、下圧縮室133Sが容積を縮小しながら冷媒を圧縮する。圧縮された冷媒の圧力が下吐出弁200Sの外側の下端板カバー室180Sの圧力よりも高くなると、下吐出弁200Sが開いて、下圧縮室133Sから下端板カバー室180Sへ冷媒が吐出される。下端板カバー室180Sに吐出された冷媒は、冷媒通路孔136及び上端板カバー室180Tを通って上端板カバー170Tに設けられた上端板カバー吐出孔172T(図1参照)から圧縮機筐体10の内部に吐出される。
圧縮機筐体10内に吐出された冷媒は、ステータ111外周に設けられた上下を連通する切欠き(図示せず)、又はステータ111の巻線部の隙間(図示せず)、又はステータ111とロータ112との隙間115(図1参照)を通ってモータ11の上方に導かれ、圧縮機筐体10の上部の吐出管107から吐出される。
以下に、潤滑油18の流れを説明する。潤滑油18は、回転軸15の下端から給油縦孔155及び複数の給油横孔156を通って、副軸受部161Sと回転軸15の副軸部151との摺動面、主軸受部161Tと回転軸15の主軸部153との摺動面、回転軸15の下偏心部152Sと下ピストン125Sとの摺動面、上偏心部152Tと上ピストン125Tとの摺動面、に給油されることで、それぞれの摺動面を潤滑する。
給油羽根158は、給油縦孔155内で潤滑油18に遠心力を与えることにより潤滑油18を吸い上げており、潤滑油18が圧縮機筐体10内から冷媒とともに排出されて油面が低くなった場合にも、確実に上記の摺動面に潤滑油18を供給する役目を担っている。
次に、実施例1のロータリ圧縮機1の特徴的な構成について説明する。図4は、実施例1のロータリ圧縮機の下端板を下方から見た平面図であり、図5は、実施例1のロータリ圧縮機の下吐出弁を取付けた下吐出弁収容凹部を示す縦断面図である。
図4に示すように、下端板カバー室180Sは、下端板カバー170Sが平板状に形成されることで上端板カバー170Tのように内部に中空空間が形成された膨出部を有していないので、下端板160Sに設けられた下吐出室凹部163Sと下吐出弁収容凹部164Sとにより構成される。下吐出弁収容凹部164Sは、下吐出孔190Sの位置から、副軸受部161Sの中心Oと下吐出孔190Sの中心Oとを結ぶ径線Lと交差する方向、言い替えれば、下端板160Sの周方向に直線的に溝状に延びている。下吐出弁収容凹部164Sは、下吐出室凹部163Sとつながっている。下吐出弁収容凹部164Sは、その幅が下吐出弁200S及び下吐出弁押さえ201Sの幅よりもわずかに大きく形成されており、下吐出弁200S及び下吐出弁押さえ201Sを収容するとともに、下吐出弁200S及び下吐出弁押さえ201Sを位置決めしている。
下吐出室凹部163Sは、下吐出弁収容凹部164Sの下吐出孔190S側に重なるように、下吐出弁収容凹部164Sの深さと同じ深さに形成されている。下吐出弁収容凹部164Sの下吐出孔190S側は、下吐出室凹部163Sに収容される。
下吐出室凹部163Sは、副軸受部161Sの中心Oと、下吐出孔190Sの中心Oと下リベット202Sの中心Oを結ぶ線分L(長さF)の中点Oと、を通る径線Lと、副軸受部161Sの中心Oを中心として下吐出孔190Sの方向へピッチ角90°開いた径線Lとの間の扇形の範囲内に形成する。2つの冷媒通路孔136のうち、1つの冷媒通路孔136は、少なくとも一部が下吐出室凹部163Sに重なり、下吐出室凹部163Sと連通する位置に配置されている。なお、本実施例1は、2つの冷媒通路孔136を有するが、2つの冷媒通路孔136の開口面積の合計と同等の開口面積を有するように楕円状に連結された1つの冷媒通路孔136として形成されてもよい。
図5に示すように、下吐出孔190Sの開口部周縁には、下吐出室凹部163Sの底部に対して盛り上がった環状の下弁座191Sが形成されており、下弁座191Sが下吐出弁200Sの前部と当接する。下吐出室凹部163Sの下弁座191Sまでの深さHは、下吐出孔190Sの直径φD1の1.5倍以下とする。
下吐出孔190Sから冷媒が吐出するときの下吐出弁200Sの開度すなわち下弁座191Sに対する下吐出弁200Sのリフト量は、吐出流れの抵抗にならないリフト量に設定する必要がある。したがって、下吐出室凹部163Sの下弁座191Sまでの深さHは、下吐出弁200Sのリフト量と、下吐出弁200S及び下吐出弁押さえ201Sの厚さを考慮して決定する必要があるが、下吐出孔190Sの直径φD1の1.5倍で充分である。
図4に示すように、下端板160Sにおいて、冷媒通路孔136は、少なくとも一部が上吐出室凹部163Tに重なって上吐出室凹部163Tと連通する位置に配置されている。上端板160Tに形成された上吐出室凹部163T及び上吐出弁収容凹部164Tについては、詳細な図示を省略するが、下端板160Sに形成された下吐出室凹部163S及び下吐出弁収容凹部164Sと同様の形状に形成されている。上端板カバー室180Tは、上端板カバー170Tにおいて内部に中空空間が形成された膨出部と上吐出室凹部163Tと上吐出弁収容凹部164Tとにより構成される。
以上説明した実施例1のロータリ圧縮機1の構成により、下吐出孔190Sと冷媒通路孔136の入口との間の距離を短くすることができる。よって、下端板カバー室180Sの容積、すなわち、下吐出室凹部163Sの容積と下吐出弁収容凹部164Sの容積との和の容積を、従来に比較して大幅に小さくすることができる。これにより、上シリンダ121Tで圧縮されて上吐出孔190Tから吐出された冷媒が、冷媒通路孔136を逆流して下端板カバー室180Sに流れ込む流量を小さくすることができ、ロータリ圧縮機1の効率低下を抑えることができる。
なお、下吐出弁押さえ201Sは、下吐出孔190Sの開閉時、下端板カバー170Sと近接する端部の厚さが他の部分の厚さよりも薄く形成されてもよい。これにより、実施例1と下吐出弁200Sと同じ開度を確保するとともに、下吐出室凹部163S3及び下吐出弁収容凹部164S3の下弁座191Sまでの深さHを実施例1よりも浅くすることが可能になり、上述の逆流を更に抑えることができる。
[ロータリ圧縮機の特徴的な構成]
次に、実施例1のロータリ圧縮機1の特徴的な構成について説明する。上述のように実施例1では、平板状の下端板カバー170Sを用いて、下端板カバー室180Sの容積を小さくすることにより、上シリンダ121Tで圧縮されて上吐出孔190Tから吐出された冷媒が、冷媒通路孔136を逆流して下端板カバー室180Sに流れ込む流量を小さくすることができ、ロータリ圧縮機1の効率低下を抑えることができる。しかし、下端板カバー室180Sの容積が小さくなることにより、下吐出孔190Sから冷媒が下端板カバー室180S内へ吐出される際に生じる騒音が、下端板カバー室180S内で適正に抑制されないおそれがある。そこで、本実施例1では、上述のように下端板カバー室180Sの容積を小さくした場合であっても、下端板カバー室180S内での騒音を抑制するために、下端板カバー170Sから、圧縮機筐体10の内部へ冷媒及び潤滑油18を排出するための後述の排出部172Sを有している。一方、このような排出部172Sは、冷媒及び潤滑油18を、排出部172Sを通して、圧縮機筐体10の内部へ排出するときに騒音が発生し、この騒音を更に抑制することが本実施例の新たな課題となる。特に圧縮部12の高回転時に排出部172Sを流れる冷媒及び潤滑油18の流量が多くなったときに、排出部172からの排出量が不足することに起因して、排出部172Dで騒音が断続的に発生するおそれがある。したがって、本実施例の特徴には、下端板カバー室180Sに連通する排出部172Sが含まれる。
図6は、実施例1のロータリ圧縮機1の下端板160S及び下端板カバー170Sを下方から見た斜視図である。図7は、実施例1のロータリ圧縮機1の下端板160S及び下端板カバー170Sを下方から見た分解斜視図である。図8は、実施例1のロータリ圧縮機1の下端板160Sを下方から見た平面図である。図9は、実施例1のロータリ圧縮機1の下端板カバー170Sを下方から見た平面図である。
実施例1のロータリ圧縮機は、図6及び図7に示すように、下シリンダ121Sの下側を閉塞する下端板160Sと、下端板160Sを覆って下端板160Sとの間に下端板カバー室180Sを形成する下端板カバー170Sと、を備えている。また、実施例1のロータリ圧縮機は、図7及び図8に示すように、下端板160Sに設けられて下圧縮室133Sと下端板カバー室180Sとを連通する下吐出孔190Sと、下端板160S8、下シリンダ121S、中間仕切板140、上端板160T及び上シリンダ121Tを貫通して下端板カバー室180Sと上端板カバー室180Tとを連通する2つの冷媒通路孔136と、を備えている。
図7及び図8に示すように、下端板160Sと下端板カバー170Sとの合わせ面Aには、下端板カバー室180Sと連通する複数の連通溝165A、165Bが合わせ面Aに沿って設けられている。本実施例1では、下端板160S側の合わせ面Aに、下端板カバー室180Sと両端が連通するC字状の2つの連通溝165A、165Bが設けられている。2つの連通溝165A、165Bは、回転軸15の径方向に間隔をあけて設けられている。本実施例1では、2つの連通溝165A、165Bが回転軸15まわりに同心円状に形成されており、回転軸15の径方向において、連通溝165Bが、連通溝165Aよりも内周側に配置されている。
この連通溝165A、165Bは、下端板カバー室180S内に溜まった冷媒及び潤滑油18を、圧縮機筐体10の内部へ排出する機能を有する。また、連通溝165A、165Bは、後述するように、下吐出孔190Sから吐出された高温高圧の冷媒が、下吐出室凹部163S又は下吐出弁収容凹部164Sを通って導かれる導入部としても機能する。説明の便宜上、以下の説明において単に連通溝165と称した場合には、上述した複数の連通溝165A、165Bの各々を指す。また、連通溝165A、165Bの断面形状については後述する。
図7及び図9に示すように、下端板カバー170Sは、平板状に形成されている。下端板カバー170Sには、実施例1の下端板160Sと下シリンダ121Sとを締結するボルトとしての補助ボルト176(図2参照)の頭部が下端板カバー170Sに当たるのを避けるための円形状の補助ボルト逃げ孔171Sが2つ設けられている。補助ボルト逃げ孔171Sは、下端板カバー170Sの厚み方向(回転軸15方向)に貫通する貫通孔として設けられている。回転軸15に直交する平面上において、2つの補助ボルト逃げ孔171Sの一部分は、下端板160Sの下面に形成された1つの連通溝165Aと重なって連通することで(図16参照)、下端板カバー室180Sから冷媒及び潤滑油18を、圧縮機筐体10の内部へ排出するための排出部172Sを形成している。したがって、貫通孔としての補助ボルト逃げ孔171Sには、補助ボルト176が挿入されており、排出部172Sを通った冷媒及び潤滑油18が、補助ボルト176の頭部と補助ボルト逃げ孔171Sの内周面との間から圧縮機筐体10の内部へ排出される。
このように補助ボルト逃げ孔171Sを、排出部172Sとして機能する貫通孔としても兼用することで、補助ボルト逃げ孔171Sとは別途に専用の貫通孔を加工する必要がなく、ロータリ圧縮機1の生産性を高めると共に下端板カバー170Sの機械的強度の低下を抑えることが可能になる。また、補助ボルト逃げ孔171Sは、1つの連通溝165Aのみに連通する独立貫通孔として形成されている。
また、上述の排出部172Sと同様に、下端板カバー170Sには、2つの連通溝165A、165Bのうち、1つの連通溝165Bに連通する貫通孔173Sが、下端板カバー170Sの厚み方向(回転軸15方向)に貫通して設けられている。貫通孔173Sは、1つの連通溝165Bのみに連通する独立貫通孔として形成されている。なお、上述した補助ボルト逃げ孔171Sが連通溝165Aと重ならない構造の場合には、貫通孔173Sと同様に、下端板カバー170Sに、連通溝165Aに連通する貫通孔(図示せず)を別途に設けることで、この貫通孔によって排出部172Sが形成されてもよい。
排出部172Sは、冷媒通路孔136を通さずに、圧縮冷媒を直接、圧縮機筐体10内に排出する。排出部172Sにより、下端板160Sの下吐出室凹部163S及び下吐出弁収容凹部164Sに潤滑油18が溜まり下吐出孔190Sが潤滑油18に浸漬することによる効率低下や騒音の発生を抑えることができる。また、排出部172Sは、排出部172Sから排出された冷媒が、圧縮部12が長時間停止した際に圧縮機筐体10の下部に滞留する液冷媒19(図1参照)を加熱して、気化を促進する効果もある。
加えて、複数の連通溝165A、165Bは、下吐出孔190Sから吐出された高温高圧の冷媒が、下吐出室凹部163S又は下吐出弁収容凹部164Sを通って導かれる導入部としても機能する。このような導入部としての連通溝165A、165Bに高温高圧の冷媒が導かれることにより、下端板カバー170Sが加熱され、空気調和機を長時間停止した状態から起動するときに、ロータリ圧縮機1の圧縮機筐体10の下部に滞留する液冷媒19(図1参照)を加熱して、できるだけ早く気化させ、長時間に亘り潤滑油18の代わりに液冷媒19を吸い上げて圧縮部12の摺動部が損傷することを抑えることができる。なお、上シリンダ121Tで圧縮された冷媒が、冷媒通路孔136を逆流する量を減らすため、導入部としての連通溝165A、165Bの空間の容積は、液冷媒19を気化させるために必要な加熱量を得るだけの高温、高圧の冷媒を流すことができる範囲で小さくすることが望ましい。したがって、この観点で、回転軸15の軸方向に対する連通溝165A、165Bの深さは、液冷媒19を気化させるために必要な加熱量を得るだけの高温、高圧の冷媒を流すことができる範囲で浅くされることが望ましい。
図10は、実施例1のロータリ圧縮機1の下端板160Sと下端板カバー170Sとを重ねた状態を下方から見た透視平面図である。図11は、実施例1のロータリ圧縮機1の下端板160Sと下端板カバー170Sとを重ねた状態を示す縦断面図である。図11に示すように回転軸15の中心線OL(副軸受部161Sの中心線OL)を通りかつ回転軸15の軸方向に平行な断面における複数の連通溝165A、165Bの断面積の合計をS1[mm]、図10に示すように回転軸15に直交する平面上において補助ボルト逃げ孔171S(貫通孔)及び貫通穴173Sと複数の連通溝165A、165Bの各々とがそれぞれ重なる排出部172Sの面積の合計をS2[mm]、複数の連通溝165A、165Bの長さの合計をL[mm]、下シリンダ室130Sの排除容積をV[cc]としたとき、
0.10≦(S2/V)≦0.50 ・・・(式1)
1.0≦(S2/S1)≦7.0 ・・・(式2)
De=S1/L ・・・(式3)
(De/V)≦0.2 ・・・(式4)
をそれぞれ満たす。
なお、連通溝165A、165Bの長さは、回転軸15の径方向、すなわち連通溝165A、165Bの幅方向における中心線に沿う長さを指している。また、排除容積Vは、下シリンダ室130Sのみの排除容積を指している。
式1、2に関して、(S2/V)及び(S2/S1)の各値が小さ過ぎる場合には、連通溝165及び排出部172S(補助ボルト逃げ孔171S)を介して、下端板カバー室180S内に溜まった潤滑油18を圧縮機筐体10の内部へ十分に排出することができず、下端板カバー室180S8内に潤滑油18が溜ることで騒音が大きくなる。一方、(S2/V)及び(S2/S1)の各値が大き過ぎる場合には、連通溝165及び排出部172S(貫通孔)を介して、下端板カバー室180Sからの冷媒が圧縮機筐体10の内部へ排出される排出量が多くなることで、騒音が大きくなる。したがって、(S2/V)及び(S2/S1)の各値には、下端板カバー室180S内の冷媒及び潤滑油18を圧縮機筐体10の内部へ適正に排出して騒音の発生を抑えるために適正な範囲が存在しており、式1、2を満たす範囲となる。
1つの連通溝165と、補助ボルト逃げ孔171Sとによって形成された排出部172Sを有する構造において、式1、2を満たす場合には、下端板カバー室180S内の冷媒及び潤滑油18を、連通溝165及び補助ボルト逃げ孔171Sによって形成される排出部172Sを通して、圧縮機筐体10の内部へ適正に排出することができ、排出部172Sを通して冷媒及び潤滑油18を排出するときに生じる騒音を抑制することができる。また、上シリンダ121Tで圧縮された冷媒が、冷媒通路孔136を逆流するのを抑制して、ロータリ圧縮機1の効率低下を抑えることができる。
ここで、式1の範囲外は下記式11となり、式2の範囲外が下記式12となる。
0.10>(S2/V)または(S2/V)>0.50 ・・・(式11)
1.0>(S2/S1)または(S2/S1)>7.0 ・・・(式12)
式1、2の範囲外となる、(S2/V)が0.10[mm/cc]未満の場合、及び(S2/S1)が1.0未満の場合には、連通溝165A、165B及び排出部172S(補助ボルト逃げ孔171S及び貫通穴173S)を介して、下端板カバー室180S内に溜まった潤滑油18を圧縮機筐体10の内部へ十分に排出することができず、下端板カバー室180S内に潤滑油18が溜ることで、400[Hz]~800[Hz]帯域の騒音が大きくなるので好ましくない。一方、(S2/V)が0.50[mm/cc]を超えた場合、及び(S2/S1)が7.0を超えた場合には、連通溝165A、165B及び排出部172S(貫通孔)を介して、下端板カバー室180Sからの冷媒が圧縮機筐体10の内部へ排出される排出量が多くなることで、630[Hz]~1250[Hz]帯域の騒音が大きくなるので好ましくない。
上述したように、1つの連通溝165と、補助ボルト逃げ孔171Sとによって形成された排出部172Sを有する構造では、式1、2の範囲外である場合、すなわち、上述の式11、12となる場合には、630[Hz]~1250[Hz]帯域の騒音が大きくなるおそれがある。
そこで、本実施例1は、上述の式1、2を満たすと共に、複数の連通溝165A、165Bを有して、式3より算出されるDe[mm]に関して、式4を満たすように形成される。これにより、下端板カバー室180S内の冷媒及び潤滑油18を、連通溝165及び補助ボルト逃げ孔171Sによって形成される排出部172Sを通して、圧縮機筐体10の内部へ適正に排出することを可能にし、かつ、排出部172Sを通して冷媒及び潤滑油18を排出するときに生じる騒音を抑制することができる。言い換えると、実施例1は、式1、2を満たすことにより、下端板カバー室180Sで生じる騒音を抑える効果が得られ、更に式3、4を満たすことにより、式1、2の範囲外の場合、すなわち式11、12の場合であっても、下端板カバー室180Sで630[Hz]~1250[Hz]帯域の騒音が生じることを抑制できる。これにより、下端板カバー室180Sで生じる騒音を抑制する効果が高められている。
式4に関して、(De/V)が0.2を超える場合には、冷媒及び潤滑油18が排出部172Sから排出され易くなり、冷媒及び潤滑油18が排出部172Sを通るときに生じる騒音を十分に抑制することができない。なお、De[mm]は、全ての排出部172Sを1つの孔として換算した実効的な直径(実効直径)に相当する。
Figure 0007211034000001
寸法例A、Bとして、複数の連通溝165A、165Bの断面積の合計S1[mm]、補助ボルト逃げ孔171S及び貫通穴173Sの各々と複数の連通溝165A、165Bの各々とがそれぞれ重なる面積の合計S2[mm]、排除容積V[cc]、(S2/V)、(S2/S1)、De[mm]の各数値を表1に示す。
図12Aは、実施例1における下端板160Sの連通溝165A、165Bの断面形状を示す断面図である。図12B及び図12Cは、実施例1における下端板160Sの連通溝165A、165Bの断面形状の他の例を示す断面図である。図12Aに示すように、連通溝165A、165Bは、断面形状が例えばV溝として形成されている。連通溝165A、165Bの断面形状は、V溝に限定されるものではなく、図12Bに示すような半円溝、図12Cに示すような角溝等の他の形状であってもよい。また、複数の連通溝165A、165Bの断面形状は、互い異なっていてもよい。
図13は、騒音レベルと圧縮部12の回転数との関係を示すグラフである。図13において、縦軸が、A特性音圧レベルである騒音レベル[db(A)]を示し、横軸が、圧縮部12の回転数[rps]を示している。図13において、実施例1を破線で示し、比較例を実線で示す。比較例は、式1、2を満たし、式4を満たさない構造である。図13に示すように、実施例1は、圧縮部12の回転数が30[rps]~140[rps]である範囲に亘って、比較例と比べて、騒音レベル[db(A)]が低下した。
したがって、式1、2を満たす場合であっても、式3、4を満たすことにより、下端板カバー室180S内の冷媒及び潤滑油18を、排出部172Sを通して、圧縮機筐体10の内部へ適正に排出することを可能にして、排出部172Sを通して冷媒及び潤滑油18を排出するときの、630[Hz]~1250[Hz]帯域の騒音を抑制することができる。
上述したように、実施例1のロータリ圧縮機1は、複数の連通溝165A、165Bの断面積の合計をS1[mm]、補助ボルト逃げ孔171S及び貫通穴173Sと複数の連通溝165A、165Bの各々とがそれぞれ重なる面積の合計をS2[mm]、複数の連通溝165A、165Bの長さの合計をL[mm]、下シリンダ室130Sの排除容積をV[cc]としたとき、0.10≦(S2/V)≦0.50 ・・・(式1)、1.0≦(S2/S1)≦7.0 ・・・(式2)、De=S1/L ・・・(式3)、(De/V)≦0.2 ・・・(式4)をそれぞれ満たす。これにより、式1、2を満たすことで下端板カバー室180Sでの騒音を抑制し、かつ、式1、2の範囲外においても式3、4を満たすことで、下端板カバー室180S8内に溜まった冷媒及び潤滑油18を圧縮機筐体10の内部へ適正に排出することが可能になり、冷媒及び潤滑油18を排出するときに生じる630[Hz]~1250[Hz]帯域の騒音を抑制することができる。したがって、下端板カバー室180Sで生じる騒音を抑制する効果を高めることができる。また、実施例1によれば、平板状の下端板カバー170Sを用いて下端板カバー室180Sの容積を小さくすることにより、上シリンダ121Tで圧縮された冷媒が、冷媒通路孔136を逆流するのを抑制して、ロータリ圧縮機1の効率低下を抑えることができる。
上述の実施例1では、2つの連通溝165A、165Bに、2つの補助ボルト逃げ孔171S及び貫通孔173Sがそれぞれ連通して排出部172Sが形成されたが、連通溝165の個数、補助ボルト逃げ孔171S及び貫通孔173Sの個数が限定されるものではない。排出部172Sの構成が実施例1と異なる実施例2について説明する。実施例2において、実施例1と同一の構成要素には、実施例1と同一符号を付けて説明を省略する。図14は、実施例2のロータリ圧縮機1の下端板を下方から見た平面図である。図15は、実施例2のロータリ圧縮機1の下端板と下端板カバーとを重ねた状態を下方から見た透視平面図である。
実施例2における下端板160S2には、下端板カバー170Sとの合わせ面Aに、下端板カバー室180Sと両端が連通するC字状の3つの連通溝165A2、165B2、165C2が設けられている。3つの連通溝165A2、165B2、165C2は、回転軸15の径方向に間隔をあけて設けられている。実施例2では、3つの連通溝165A2、165B2、165C2が回転軸15まわりに同心円状に形成されており、回転軸15の径方向において、外周側から内周側へ向かって、連通溝165A2、連通溝165B2、連通溝165C2の順に配置されている。
また、図15に示すように、実施例2における下端板カバー170S2には、連通溝165A2にそれぞれ連通する2つの補助ボルト逃げ孔171S2が、連通溝165A2の一部分に重なるように形成されている。また、下端板カバー170S2には、連通溝165B2、165C2の各々と連通する1つの貫通孔173S2が、各連通溝165B2、165C2の一部分にそれぞれ重なるように形成されている。連通溝165A2、165B2、165C2及び補助ボルト逃げ孔171S2、貫通孔173S2によって、排出部172S2が形成されている。
実施例2では、貫通孔173S2が、2つの連通溝165B2、165C2に跨って配置されており、2つの連通溝165B2、165C2の各々と連通する共通貫通孔として形成されている。なお、上述した補助ボルト逃げ孔171S2が連通溝165A2と重ならない構造の場合には、1つの貫通孔173S2が、3つの連通溝165A2、165B2、165C2の各々に連通するように形成されてもよい。
また、図14に示すように、下端板160S2には、下端板カバー170Sとの合わせ面Aに、2つの連通路165A2、165B2を通る冷媒及び潤滑油18の流れを調節する等の必要に応じて、例えば、連通溝165A2と連通溝165B2とを連結する連結溝166が形成されてもよい。連結溝166は、回転軸15の径方向に沿って形成されており、一端が、連通溝165A2に連結され、他端が連通溝165B2に連結されている。下端板160S2には、冷媒及び潤滑油18の流れを調節する等の必要に応じて、複数の連結溝166が形成されてもよい。
上述した実施例2においても、実施例1と同様に、複数の連通溝165A2、165B2、165C2及び排出部172S2が式1~4を満たすように形成されることにより、式1、2を満たすことで下端板カバー室180Sでの騒音を抑制し、かつ、式1、2の範囲外においても式3、4を満たすことで、下端板カバー室180S内から冷媒及び潤滑油18を排出するときに生じる、630[Hz]~1250[Hz]帯域の騒音を抑制することができる。
図16は、実施例3における下端板カバーを上方から見た斜視図である。上述した実施例1、2では、連通溝165A、165Bが下端板160S側の合わせ面A、すなわち下端板160Sの下面に設けられたが、図16に示すように、実施例3の下端板カバー170S3側の合わせ面A、すなわち下端板カバー170S3の上面に複数の連通溝165A3、165A3が設けられてもよい。下端板カバー170S3の連通溝165A3、165A3は、上述した連通溝165A、165Bと同様に、C字状に形成されており、連通溝165A3、165B3の両端が下端板カバー室180Sとそれぞれ連通されている。また、連通溝165A3は、下端板カバー170S3に形成された2つの補助ボルト逃げ孔171Sの一部分と重なって連通することで、下端板カバー室180Sから冷媒及び潤滑油18を排出する排出部172S3を形成している。同様に、連通溝165B3の一部分には、下端板カバー170S3に形成された貫通孔173S3が重なって連通することで、排出部172S3を形成している。
実施例3においても、実施例1、2と同様に、複数の連通溝165A3、165B3及び排出部172S3が式1~4を満たすように形成されることにより、式1、2を満たすことで下端板カバー室180Sでの騒音を抑制し、かつ、式1、2の範囲外においても式3、4を満たすことで、下端板カバー室180S内から冷媒及び潤滑油18を排出するときに生じる、630[Hz]~1250[Hz]帯域の騒音を抑制することができる。
また、下端板カバー170S3は、鋳物(鋳造部品)であり、下端板カバー170S3の鋳肌面を除去するための切削加工時に、切削工具を用いてV溝状の連通溝165A3、165B3を容易に加工することが可能である。したがって、下端板カバー170S3が鋳物である場合には、複数の連通溝165A3、165B3の断面形状をV溝として加工することにより、連通溝165A3、165B3の加工工程が別途に増えることを抑えることが可能になる。
また、図示しないが、下端板160Sと下端板カバー170Sの各合わせ面Aの両方に、1つの連通溝165として組み合わされる溝が対向する位置にそれぞれ形成されてもよい。このように1つの連通溝165が組み合われて形成される場合には、下端板160S及び下端板カバー170Sにそれぞれ形成される各溝の深さを浅くすることが可能になる。
また、下端板160Sと下端板カバー170Sの各合わせ面Aに複数の連通溝165が形成される場合、下端板160Sの下面に設けられた上側連通溝と、下端板カバー17Sの上面に設けられていた下側連通溝と、を含むように形成されてもよい。
また、上述した実施例3では、連通溝165A3、165B3の両端が、下端板カバー室180S8にそれぞれ連通するC字状に形成されたが、回転軸15に直交する平面上における連通溝の形状は、これに限定されるものではない、連通溝165は、一端が下端板カバー室180Sに連通するとともに他端が排出部(貫通孔)172Sに連通する形状であればよく、例えば、直線状に形成されてもよい。
図17は、実施例4における中間仕切板のインジェクション孔を示す平面図である。図17に示すように、中間仕切板140には、中間仕切板140の径方向に沿って接続孔140aが形成されており、上圧縮室133T内及び下圧縮室133S内に液冷媒19を噴射するためのインジェクション管142が接続孔140aに嵌め込まれている。また、中間仕切板140の上下両面には、接続孔140aに連通するとともに中間仕切板140を厚み方向(回転軸15方向)に貫通するインジェクション孔140bがそれぞれ設けられている。
インジェクション管142の一端部は、圧縮機筐体10の外周面に引き出されており、冷媒循環路から液冷媒19が導入されるインジェクション連結管(図示せず)と接続されている。ロータリ圧縮機1では、インジェクション管142から供給された液冷媒19を、中間仕切板140の各インジェクション孔140bから上圧縮室133T内及び下圧縮室133S内に噴射し、圧縮中の冷媒の温度を下げることで冷媒の圧縮効率を高めている。このようなインジェクション孔140bを有する構成では、下端板カバー室180S8内の冷媒の量が多くなる。そのため、本変形例は、下端板カバー室180S8内から冷媒及び潤滑油18を排出するときに生じる騒音を抑制する効果が高い。
1 ロータリ圧縮機
10 圧縮機筐体
11 モータ
12 圧縮部
15 回転軸
18 潤滑油
19 液冷媒
105 上吸入管
104 下吸入管
107 吐出管
121T 上シリンダ
121S 下シリンダ
125T 上ピストン
125S 下ピストン
127T 上ベーン
127S 下ベーン
128T 上ベーン溝
128S 下ベーン溝
130T 上シリンダ室
130S 下シリンダ室
131T 上吸入室
131S 下吸入室
133T 上圧縮室
133S 下圧縮室
135T 上吸入孔
135S 下吸入孔
136 冷媒通路孔
140 中間仕切板
140b インジェクション孔
152T 上偏心部
152S 下偏心部
160T 上端板
160S、160S2 下端板
163T 上吐出室凹部
163S 下吐出室凹部
164T 上吐出弁収容凹部
164S 下吐出弁収容凹部
165A、165B、165C 連通溝
166 連結溝
170T 上端板カバー
170S、170S2、170S3 下端板カバー
171S、171S2 補助ボルト逃げ孔(貫通孔)
172S、172S2、172S3 排出部
172T 上端板カバー吐出孔
173S、173S2、173S3 貫通孔
174、175 通しボルト
176 補助ボルト
180T 上端板カバー室
180S 下端板カバー室
190T 上吐出孔
190S 下吐出孔
A 合わせ面

Claims (7)

  1. 上部に冷媒の吐出部が設けられ下部に冷媒の吸入部が設けられ密閉された縦置き円筒状の圧縮機筐体と、前記圧縮機筐体の下部に配置され前記吸入部から吸入された冷媒を圧縮し前記吐出部から吐出する圧縮部と、前記圧縮機筐体の上部に配置され前記圧縮部を駆動するモータと、を有し、
    前記圧縮部は、環状の上シリンダ及び下シリンダと、前記上シリンダの上側を閉塞する上端板と、前記下シリンダの下側を閉塞する下端板と、前記上シリンダと前記下シリンダとの間に配置され前記上シリンダの下側及び前記下シリンダの上側を閉塞する中間仕切板と、前記モータにより回転される回転軸と、前記回転軸に互いに位相差をつけて設けられた上偏心部及び下偏心部と、前記上偏心部に設けられ前記上シリンダの内周面に沿って公転し前記上シリンダ内に上シリンダ室を形成する上ピストンと、前記下偏心部に設けられ前記下シリンダの内周面に沿って公転し前記下シリンダ内に下シリンダ室を形成する下ピストンと、前記上ピストンと当接することで前記上シリンダ室を上吸入室と上圧縮室に区画する上ベーンと、前記下ピストンと当接することで前記下シリンダ室を下吸入室と下圧縮室に区画する下ベーンと、前記上端板を覆って前記上端板との間に上端板カバー室を形成し前記上端板カバー室と前記圧縮機筐体の内部とを連通する上端板カバー吐出孔を有する上端板カバーと、前記下端板を覆って前記下端板との間に下端板カバー室を形成する下端板カバーと、前記上端板に設けられ前記上圧縮室と前記上端板カバー室とを連通する上吐出孔と、前記下端板に設けられ前記下圧縮室と前記下端板カバー室とを連通する下吐出孔と、前記下端板カバー室と前記上端板カバー室とを連通する冷媒通路孔と、
    を備えるロータリ圧縮機において、
    前記下端板と前記下端板カバーとの合わせ面には、前記下端板カバー室と連通する複数の連通溝が前記回転軸の径方向に間隔をあけて設けられ、
    前記下端板カバーは、平板状に形成され前記下端板カバーの厚み方向に貫通して設けられて前記複数の連通溝と連通する少なくとも1つの貫通孔を有し、
    前記回転軸の中心線を通りかつ前記回転軸の軸方向に沿う断面における前記複数の連通溝の断面積の合計をS1[mm]、前記回転軸に直交する平面上において前記少なくとも1つの貫通孔と前記複数の連通溝の各々とがそれぞれ重なる面積の合計をS2[mm]、前記複数の連通溝における前記回転軸の径方向に対する前記連通溝の幅の中心線に沿う長さの合計をL[mm]、前記下シリンダ室の排除容積をV[cc]としたとき、
    0.10≦(S2/V)≦0.50 ・・・(式1)
    1.0≦(S2/S1)≦7.0 ・・・(式2)
    De=S1/L ・・・(式3)
    (De/V)≦0.2 ・・・(式4)
    をそれぞれ満たすことを特徴とするロータリ圧縮機。
  2. 前記少なくとも1つの貫通孔は、前記複数の連通溝に跨って配置されて前記複数の連通溝の各々と連通する共通貫通孔を含む、
    請求項1に記載のロータリ圧縮機。
  3. 前記少なくとも1つの貫通孔は、1つの前記連通溝のみに連通する独立貫通孔を含む、
    請求項1または2に記載のロータリ圧縮機。
  4. 前記1つの連通溝には、複数の前記独立貫通孔が連通されている、
    請求項3に記載のロータリ圧縮機。
  5. 前記独立貫通孔には、前記下端板と前記下シリンダとを締結するボルトが挿入されている、
    請求項3または4に記載のロータリ圧縮機。
  6. 前記下端板と前記下端板カバーとの合わせ面には、前記複数の連通溝を互いに連結する連結溝が設けられている、
    請求項1ないし5のいずれか1項に記載のロータリ圧縮機。
  7. 前記複数の連通溝は、前記下端板カバーに設けられている、
    請求項1ないし6のいずれか1項に記載のロータリ圧縮機。
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